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842:瞬間

瞬間

ジェシー・リチャーズ

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Moments

私は10歳の頃から日記をつけてきました。今年の初め、明らかに重要そうな出来事だけを記録するのではなく、たとえ注目に値しそうにないことでもいいので、毎日少なくとも1~2行は書き込もうと決めました。嬉しいことに、最後までやり遂げられそうです。

こういった日記の書き方をしていて面白いのは、私が最近したように、それまで書かれたことを読み直してみると、主だった出来事を思い出すだけではなく、日々のありふれた出来事や瞬間についての記憶も呼び起こされ、そのあるものは、実は重要な意味を持っていたのだと気づくことです。

前置きはこれくらいにして、今年の日記に書き込んだものを、日常的なことを中心に、幾つか紹介したいと思います。

瞬間 その1

家にある2つのトイレの内、1つが壊れてから、何日か経つ。今晩、配管工がやっと来てくれた。でも、パイプを元に戻す時に接続を間違えたようで、シャワーからお湯が出てこない。元通りにするため、明日もう一度来てくれることになった。イヤな気分になったけれど、それと同時に、私の人生がたいていはかなり順調であることに気付かされた。普段は当たり前に思っている、水洗トイレがあることや、蛇口をひねればお湯が出てくることに、感謝したい気分だ。

瞬間 その2

医者から、(痛くはないけれど)のう胞があるので、早めにマンモグラフィを受けるよう勧められていた。ただ確認のためだとのことだったので、検査を受けてみた。医者に検査を勧められてから、健康に異常なしと分かるまでの間、これほど心配するとは思ってもいなかった。今はまるで、生き返ったような気持ちがする。

瞬間 その3

昔からの友人と数年ぶりに会い、一緒に1日を過ごした。長い間会っていなかったのに、すぐにそんなことを忘れてしまうほどの関係って、素晴らしい。

瞬間 その4

海岸沿いを走れて、気持ちよかった。天気も完璧。走りながら考えごとをし、感謝の気持に満たされ、自分の心や神と対話した。ちょうど『輝く日を仰ぐ時』という賛美歌を聴いていた時、カモメの群れの中を走り抜けた。上を向いても、周りを見ても、カモメだらけ。ほんと、大げさじゃない。すごい光景だった。

瞬間 その5

叔母が結腸がんになったと知る。看護師で、タバコは吸わず、ベジタリアンで、まだ50代だと言うのに。いつ誰に何が起こるかは、分からないものだ。こういうことがあると、命や家族がいかに大切か、気付かされる。

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人生とは、重要な出来事で成り立っているのではなく、連続した瞬間の中にある。― ローズ・ケネディ(1890-1995)

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