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844:静まれ
from 844:静まれ
静まれ
Be Still
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バージニア・ブラント・バーグ
ある女性と至急連絡を取る必要があったのですが、相手の住所が分からないのでどうにもできず、私は不安でいても立ってもいられませんでした。彼女に連絡できなかったらどうしようと、心が張り裂けそうなほどだったのです。何をすべきか祈ってみると、突然、聖句を少し言い換えた言葉が心に浮かびました。《静まりなさい。落ち着いて、わたしこそ神であることを知りなさい。》
私は腰を下ろし、心を落ち着かせて、最悪の事態を食い止めてくださるよう祈ると、神は私の心に、こう語りかけてくださいました。《短い手紙を書いて、彼女が以前住んでいたアパートに持っていきなさい。何か理由があって、彼女がそこに戻るかもしれないし、彼女の引っ越し先を知っている人が手紙を見つけて、あなたに連絡するよう伝えてくれるかもしれないよ。》
そこで私は手紙を書いて、それを届けにアパートまで行きました。すると、手紙を手にアパートに到着するやいなや、連絡を取りたくてもできなかったまさにその人が、車でやって来たのです。
神がそんなふうに問題を解決できるとは、素晴らしいではありませんか。その時私は、神の言葉にあるように、「穏やかにして信頼しているならば力を得る」ことを学びました。*1 現代生活がこれほど狂ったように忙しくなった今、私たちは魂をすっかり落ち着かせるために、神からの静けさがますます必要です。心と霊が静まり、穏やかでいる時にこそ、私たちは神を知ることができるのです。「静まって、わたしこそ神であることを知れ。」*2
多くの人は、この聖句にある「静まる」という言葉を誤解しており、それは緊張をコントロールして、落ち着きを保とうとすることだと考えています。なんとかして不安を押し殺せるという意味だと。それが可能な時もあるかもしれませんが、たとえそうしたとしても、それは表面的な静けさに過ぎず、内心は煮え立った大釜のような状態です。それは、私たちが話しているような静けさではありません。神の語る静けさは、単なる受け身的なものではなく、正真正銘の霊の静けさであり、はっきりと物事を考えられるようにしてくれます。そのような静けさの内でこそ、私たちは神の御心と計画を知ることができるのです。
私は経験から、天与の静けさは、苦難や試練を通して訪れる場合が多いと知っています。なぜそうなのかと言えば、苦難や試練は魂を従順にし、苦しみは霊を謙虚にするからです。たった今、辛い経験をしているという人はいるでしょうか。もしそうなら、主の前に黙ってじっと静まりましょう。主は、どうすれば、その困難の中から何か美しいものを掴み取れるのか、示してくださいます。そして、素晴らしい教訓を教えてくださるのですが、そのためには、あなたが静まらなくてはいけません。静まって、心を捧げる時に、主はあなたの心に語りかけることができるようになります。
闇に包まれた時、クリスチャンは何をすべきでしょうか。最初にすべきなのは、「何もしない」こと、じっとしていることであり、それは人間の性質に逆らってはいるけれど、賢明なことです。「当惑している時には、急いて行動するな」ということわざがあります。つまり、次に何をすべきか分からないというのに、うまくいけばと期待して、やみくもに行動に走ってはいけないということです。
私も何度か、霊的な霧がかかっている中に走り込み、自分の力でなんとか成し遂げようとしたことがあります。もつれた配線を解き、問題への解決策を見いださなければいけないと感じて、じっとしておれませんでした。私の人間的な行動力により、とにかく飛び出して問題を処理しなければと感じたわけです。でも、人間的な行動力が少しは役立つこともあるけれど、船を停泊地に錨で止めて、しばしの間そこに漂い、ただ神に信頼する方がはるかにいいということを学びました。
静まって、神が何をされるか、見てみましょう。あなたの手を神の手に預け、神の愛の明るい陽光へと導いていただきなさい。じっと静まりなさい。あなたに代わって神に仕事をしていただくのです。「何事も思い煩ってはならない。ただ、事ごとに、感謝をもって祈と願いとをささげ、あなたがたの求めるところを神に申し上げるがよい。そうすれば、人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安が、あなたがたの心と思いとを、キリスト・イエスにあって守るであろう。」*3
(バージニア・ブラント・バーグ、1886-1968、アメリカの福音伝道師・牧師)
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1. イザヤ30:15
2. 詩篇46:10
3. ピリピ4:6-7
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今あるものや今の自分に満足し、その両者を受け入れるなら、幸せを探し回る必要がなくなる。― ウィリアム・グラッドストン(1809-1898)
私は、自分がどんな境遇にあっても、陽気で楽しくしていようと心に決めています。なぜなら、私たちの苦悩や不満のほとんどは、状況ではなく、心の持ち方によって決まると分かったからです。― マーサ・ワシントン(1731-1802)
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ただ祈ることによって、天国のような幸せを、今ここで、そしていつまでも、持ち続けることができます。もしまだ、イエスを救い主として受け入れていないのであれば、次の祈りを心から祈ってください。
「イエスさま、あなたが私のために死んでくださったことを感謝します。私がこれまで犯してきた過ちをおゆるしください。今、心の扉を開いて、あなたを中にお招きします。永遠の命という贈り物を授け、あなたの愛と天国の幸せで私を満たしてください。アーメン。」