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口の言葉に気をつける
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口の言葉に気をつける
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スティーブ・ハーツ
あなたは話好きなタイプですか。もしそうなら、私と同じですね。私は対面であれ電話であれ、とにかく人と話すのが大好きなのです。また、いくつものインスタントメッセンジャーやソーシャルメディアもよく利用しています。
人と会話し、自分の考えていることを分かち合う能力は、神が与えてくださったものです。ヘブル13章16節には、「善い行いと分かち合いを忘れてはいけない」とあります。*1
一方、ある賢者はかつて、「黙るに時があり、語るに時があり」と言いました。*2
まだ子どもだった頃、私はとめどなくしゃべり続け、しょっちゅう会話を独占していたし、相手が言い終わる前に口を挟んで、自分の意見や質問をすることもよくありました。やがて、私に対して同じことをする人と出会ったのですが、それでやっと、そのような振る舞いをされたらどのように感じるのかを理解できたのです。それ以来、私は自分が話すのを控えめにし、もっと相手に耳を傾けるよう努めており、そのおかげで、他の人たちとの全体的な関係が大幅に改善されました。
第一テサロニケ4章11節には、「静かになることを学びなさい」とあります。*3 話し好きの人にとって、静かになるべき時にそうするには、確かに「学び」や努力が必要となることが多いようです。
私は、よく考えずに答えを返して、後悔したことが何度もあります。たとえば、一緒に仕事をしている人たちと参加した懇親会でのことです。ある同僚について、仲良くやれているかどうか、誰かから冗談交じりにたずねられたのですが、たまたま、その同僚とは色々あった時なので、それを少し口にしてしまいました。本人がまわりにいないだろうと思ったのです。(私は目が見えないため、人の認識は、主に声で行っています。) その時突然、私のすぐ隣から「スティーブ、全部聞こえてるぞ」という本人の声がした時のショックときまり悪さと言ったらありません。
聖書からの一例を言えば、ヨセフがそうです。彼もまた、口を閉じておけなかったことで、かなりの代償を払うことになりました。ヨセフは父親からえこひいきされていたので、兄弟たちから妬まれていました。その上、自分が親兄弟を治めるという夢を二つ見た時、ヨセフは良かれと思って、それを兄弟たちに話してしまったのです。*4 その結果、激しく怒る兄弟たちによって穴に投げ入れられ、奴隷として売り払われてしまいました。
私のような人にとって、口を閉じていることは簡単ではありませんが、多くの時は、そうするのが最も懸命なことなのです。「愚かな者も黙っているときは、知恵ある者と思われ、そのくちびるを閉じている時は、さとき者と思われる。」*5
(スティーブ・ハーツは、生まれた時から目が見えません。北アメリカ在住のファミリー・インターナショナルのメンバーで、執筆や音楽活動を行っています。)
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1. 英語NIV訳聖書
2. 伝道の書3:7
3. 英語欽定訳聖書
4. 創世記37:6-9
5. 箴言17:28