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クリスマスに孤独を感じていますか?
クリスマスに孤独を感じていますか?
Lonely at Christmas?
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カーティス・ピーター・バン・ゴーダー
今年のクリスマスに寂しい思いをしているとしたら、それはあなただけではありません。悲しげなクリスマス・ソングが人気なのは、それがたくさんの人の心に響くからです。
愛する人や友だちを失った悲しみに染まったクリスマスになるだろうという人も、多いかもしれません。他の人たちが家族・友人と一緒に楽しんでいるというのに、自分は一人きりであるなら、ツリーの飾りつけや、クリスマスの伝統的な行事も、以前のように楽しくはないことでしょう。名曲「ブルークリスマス」(憂鬱なクリスマス)にあるように、「あなたがここに一緒にいないなら、以前の楽しさはない」のです。
実際のところ、この楽しい時期に、どれだけの人が孤独に感じているのでしょうか。Age UK(イギリスの高齢者支援団体)の推定では、今年、イギリスで45万人の高齢者が一人でクリスマスを過ごすことになりそうです。また、Campaign to End Loneliness(イギリスの孤独対策キャンペーン)によれば、イギリスでは80万人もの高齢者が「慢性的に孤独」であり、ほぼ300万人が孤独を感じ、500万人が毎日を過ごす相手は主にテレビであるとのことです。
慢性的な孤独とは、単に一人でいることではありません。長い間、他の人からの支えがなくて孤立していると感じることを意味します。人に囲まれていても、孤独だということはあるのです。孤立感は、自己抑制によって自ら招いてしまうこともあれば、コミュニケーション能力の欠如や身体の障害が元でもたらされることもあります。いずれにせよ、一人で閉じこもってしまうことは、ストレス、自己肯定感の低下、うつ病などの原因ともなります。
ポール・マッカートニーは、自身の曲「エレノア・リグビー」(孤独な人たち、みんなどこから来たんだろう)は、少年時代の体験から着想を得たものだと語っています。「私は小さい頃、高齢女性が大勢住んでいる団地に住んでいました。第二次大戦について興味深い話をしてくれるので、一緒にいるのが楽しかったです。特に一人の女性は外出ができなかったので、その人を訪ねて、代わりに買い物をしてあげたものです。だから、私の頭の中には、その孤独な老婦人の姿が残っていました。その後も、何人か同じような境遇の人たちと知り会ったので、その人たちの孤独感を自分も感じ取ったのかもしれません。そういうことがあったので、私は、教会で米を拾っている、自分の人生に夢を持てない孤独な老婦人についての曲を書いたんです。」*1
マッカートニーの経験談から分かるのは、高齢者は若者と一緒にいて、自分の話をすることをいかに楽しむかということです。年上の世代には、次の世代に伝えられることがたくさんあります。そして、若い世代は、人生の長い道のりをすでに自分よりも遠くまで進んだ人たちから多くの恩恵を受けることができます。
私たち家族が日本に住んでいた時、子どもたちやその友人たちとで歌のグループを作り、クリスマス・シーズンには高齢者施設を訪問していました。プログラムのハイライトは、歌を披露した後、子どもたちがお年寄りに混じって、話をすることです。毎年12月になると欠かさず訪問していたので、それを一年中楽しみにしていると話してくれた人も何人かいました。私たち以外にそこを訪れる人は、あまり多くなかったようです。
このクリスマスに、他の人の孤独を和らげるため、あるいは自分の孤独でさえも和らげるため、私たちには何ができるでしょうか。そのヒントをいくつか紹介します。
1. 周りの人に手を差し伸べましょう。もしかすると、家族は遠くに住んでいるという人が近所にいるかもしれません。また、あなたが孤独に感じていると知ったなら、ぜひ家に招きたいと思ってくれる友人がいるかもしれません。自分から積極的にアプローチすることで、他の人と一緒に時間を過ごすという一歩を踏み出すのです。今年は、誰かと一緒に過ごす機会を作り、あなた自身がその人への贈り物となりませんか。
2. 困っている人がいたら、助けましょう。この時期には、地域社会の人々を助ける方法がたくさんあります。地元の食料配給所でボランティア活動をしたり、クリスマス・カードを送ったりなど、あなたが熱心にやってみたいと思う活動を見つけて、参加してみてください。
3. イエスの臨在で心を満たしましょう。社会の営みにあまり気を取られることなく、あなたの救い主をより深く知るための時間を作るのです。聖書からイエスの言葉を読み、心を開いて、この時期にあってイエスがあなたに何を教えようとしておられるのかを見いだしてください。
4. 他の人たちのために祈りましょう。誰かが辛い思いをしていると聞いたなら、立ち止まってその人のために祈ることです。また、あなた自身のためにも、必要とあれば、遠慮なく誰かに祈りを求めましょう。
5. できる時には、家から出ましょう。この時期には、キャロリングやコンサート、キャンドルライト・サービス、クリスマス・ライトショーなど、さまざまなクリスマス・イベントを楽しむことができます。そのような催しに参加して、私たちの救い主の誕生を祝いましょう。*2
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1. ポール・マッカートニー。2018年、GQ(メンズファッション誌)とのインタビューで。
2. このリストの元になった、ビリー・グラハム伝道協会の記事(英語):https://billygraham.org/story/are-you-lonely-this-christmas