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文書番号 :PFB003 Revision :1.00

Photonfocus 社レーザー3D 計測用 CMOS カメラ MV1-D2048x1088-3D03-760

3D 計測機能説明

株式会社アプロリンク


文書番号 :PFB003 Revision :1.00

目次 はじめに ........................................................................................................................................................................... 2 1 概要 ............................................................................................................................................................................. 3 2 計測原則 ....................................................................................................................................................................... 4 3 レーザーラインの検出 .................................................................................................................................................... 9 4 補間技術 ..................................................................................................................................................................... 10 5 取得モード .................................................................................................................................................................. 12 6 ピークミラー ............................................................................................................................................................... 12 7 シングルピーク・デュアルピークとイメージライン ......................................................................................................... 12 8 2D ライン .................................................................................................................................................................... 13 9 3D データフォーマット................................................................................................................................................. 13 9-1 初期フォーマット ................................................................................................................................................ 13 10 データ転送モード ...................................................................................................................................................... 16 10-1 2D&3D モードのデータ転送 ............................................................................................................................... 16 10-2 3Donly モードのデータ転送 ............................................................................................................................... 17 10-3 フレームコンバイン........................................................................................................................................... 17 10-3-1 フレームコンバインの中断 ........................................................................................................................ 17 11 ピークフィルター ...................................................................................................................................................... 19 12 ROI ........................................................................................................................................................................... 21 12-1 2D モードでの ROI............................................................................................................................................. 21 12-2 3D モードでの ROI............................................................................................................................................. 22 改定履歴 ......................................................................................................................................................................... 23

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概要 Photonfocus 社レーザー3D 計測 CMOS カメラ「MV1-D2048x1088-3D03」は、リアルタイムで 3D 情報を演算する「Peak Detector」アルゴリズムを搭載しています。 レーザーラインはカメラ画面の水平方向に配置します。「Peak Detector」ではレーザーラインの位置座標である幅と最大輝度 値を出力します。セットアップとデバッグを行うため「2D&3D モード」を用意しており、カメラからの画像(2D データ)上に 検出したレーザーの最大輝度値情報を赤いラインで表示することができます。また、カメラ画像上にある1つ、異なる 2 ヶ所の レーザーラインの検出(デュアルライン機能)を可能としており、この機能を利用して 1 台のカメラで 2 台分の効果を実現しま す。 レーザーラインの輝度値毎に 1 行の画像として高速データ転送(3Donly モード)を行い、表面検査、または撮像画像上にレー ザーの最大輝度値情報を赤いラインで表示するオーバーレイ画像の生成に利用できます。

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計測原則 レーザーを使用した三次元計測を行う場合、数あるレーザーやカメラの組み合わせで機器を構成します。 検査対象の素材によってはレーザー光が散乱、または反射する場合があり、それぞれ構成は異なります。さらに光の波長特性に 応じて素材への透過率が異なり、長波長になれば透過率は高くなります。 一般的に赤色レーザー(中心波長 630nm)が使用される場合が多いですが、近年様々な検査要求に対応する為高出力青色レー ザー(中心波長 405nm)、緑色レーザー、さらに近赤外線レーザーが使用されるようになってきています。 より正確に計測を行う為に、レーザーの選定は波長特性による透過率だけではなく、放射線や周辺にある検査プロセス等からの 強い光を抑制する、適切な光学フィルタを考慮する必要があります。例えば高温の鋼スラブは、熱による赤外線と近赤外線の放 射(プランク放射)が発生するため、光学フィルタでレーザーを分離する可能性の高い青色レーザーが使用されます。 三次元計測システムの精度は、レーザー検出アルゴリズム、光学構成、レーザーラインジェネレータの品質やレンズによって決 まります。

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 測定構成 1 この構成では、上部からレーザーを照射し、カメラはαの角度で斜めから撮像します。角度が大きくなるほど高解像度で撮像で きますが、高さ範囲が狭くなります。角度が小さい場合は、閉鎖状態での測定に利点があります。

図 2-1 測定構成 1 測定構成 2 この構成は、測定構成 1 のレーザーとカメラを逆に配置しています。同じ角度で測定した場合解像度は若干高くなりますが、対 象のへりを計測中する際に発生するアーチファクトは、ソフトウェアによって抑制する必要があります。

図 2-2 測定構成 2

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 測定構成 3 この構成は、レーザーとカメラをほぼ対称位置に設置します。より多くのシグナルが発生する為、暗い場所や、マット(光沢の ない)表面で使用することができます。反射面の場合、光の散乱の少ないためより多くの情報を得られます。

図 2-3 測定構成 3 測定構成 4 この構成は、高散乱素材、または対象物から強い反射の抑制を必要とするアプリケーションに使用できます。カメラとレーザー の角度(α-β)が減少するため、解像度は小さくなります。

図 2-4 測定構成 4

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 測定構成 5a MV1-D2048x1088-3D03-760 は、2 つ、あるいは 2 か所のレーザーを検出できます。 光の公差を避けるため 2 つのレーザーと 1 台のカメラでシステムが構築できます。2 つレーザーを同じ角度で設定した場合、キ ャリブレーションの影響はより少なくなります。

図 2-5 測定構成 5a 測定構成 5b 構成 5a と類似していますが、2 つのレーザーはカメラとの角度は同じではありません。

図 2-6 測定構成 5b

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 測定構成 6 MV1-D2048x1088-3D03-760 は、2 つ、あるいは 2 か所のレーザーを検出できます。 ガラスなど透明な素材の厚さを測定することが考えられます。このような構成で発生する余分な反射は、適切な ROI の設定と幾 何学的な配置によって抑制することができます。

図 2-7 測定構成 6 測定構成 7 MV1-D2048x1088-3D03-760 は、2 つ、あるいは 2 か所のレーザーを検出できます。 検査ワークの振動や弾性変形を除去するために使用することができます。高速プロファイルスキャンアプリケーションでよく使 用されており、計測中 2 つレーザーラインの高さ勾配を比較し、実際の高さの変化なのか、検査ワークの振動、変形なのかを検 出することができます。この特性を利用して、ソフトウェアアルゴリズムで、振動の影響を補正し、測定の精度を向上させるこ とができます。

図 2-8 測定構成 7

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レーザーラインの 検 出 レーザー検出は閾値を入力して調整します。 閾値入力の目的 ・

背景画像を除去します。:閾値以下のグレー値ピクセルはすべて無視されます。

2 *閾値以上のグレー値のピクセルはレーザーラインの幅と高さの演算に使用します。(下記参照)

出力値は、列方向で演算しています。 ピーク座標(Peak coordinate): レーザーラインのピーク垂直座標 レーザーライン幅(Laser line width): レーザーラインの幅はレーザーラインピーク付近の 2 *閾値以上のグレー値のピクセル数です。 このようなピクセルがない場合、幅は 0 になり、閾値を変更する必要があります。 レーザーライン高さ(Laser line height): レーザーラインの高さは検出した最大輝度値です。2 *閾値以上のグレー値が検出されない場合、高さが閾値になり、閾値を変更 する必要があります。

注意 閾値は背景画像のグレー値より若干超えるくらいで設定する必要があります。 また、2 *閾値はレーザーラインの最大輝度値より低く設定して下さい。

図 3-1 レーザー横断面

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補間技術 三次元計測を行う為にレーザーラインジェネレータとカメラを用意します。 構造化された光源を基軸にしたシステムは、ガウス形レーザーラインのピーク位置の精度に依存しています。 MV1-D2048x1088-3D03 カメラ内のピークディテクターアルゴリズムでは、64 個のデータ点で 2 つのピクセル間のガウス形 レーザーラインを非線形で補間します。この技術は、他の一般的に使用される検出技術、例えばピークピクセル強度(ピクセル 精度)や、ガウス分布の閾値値と平均値の計算(サブピクセル精度での結果)などの方法より、優れています。 ピークディテクターアルゴリズムに使用される非線形補間技術はレーザーラインの最大輝度値を算出します。 3D データのマッピングについては「8 データフォーマット」を参照し、補間原理の基礎は下図「図 4-1 補間技術は 2 つのピ クセルの間に 64 個のデータポイントでサブピクセル精度を実現します。」を参照ください。 ピーク位置(PEAK)は整数位置部分と小数位置部分(サブピクセル)に分けられます。整数部分は画素ピッチに基づいて、 PEAK[15:6]に格納し、サブピクセル位置部分は PEAK[5:0]に格納します。

図 4-1 補間技術は 2 つのピクセルの間に 64 個のデータポイントでサブピクセル精度を実現します。

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図 4-2 ピークディテクターと CoG(重心点)アルゴリズムの比較

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取 得 モード カメラは 3 つのデータモードを提供しています。: 2Donly: レーザー検知(画面表示:輝度検出を示す赤い線)は無効になり、カメラは普通のエリアカメラと同様に動作します。カメラ設 置、デバッグなどに使用できます。 2D&3D: レーザー検知(画面表示:輝度検出を示す赤い線)は有効になります。センサイメージ(2D イメージ)は 3D データと同時に転 送されます。PF3DSuite では、3D データは赤いラインで、2D イメージの上に重ねて表示されます。使用するレーザーの設置、 デバッグなどに使用できます。 3Donly: レーザー検知(画面表示:輝度検出を示す赤い線)は有効になります。3D データと 1 行のイメージラインのみを転送します。 このモードで、取得プロファイル数が最大になります。

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ピークミラー プロパティ Peak[i]_Mirror(i=1,2)を利用して、レーザーラインピーク peak[i]の値を Peak[i]_3DH-p[i]に変換することができ ます。Peak[i]_3DH はスキャンエリアの高さ、p[i]はピークの座標値です。2つのピークをそれぞれ設定できます。

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シングルピーク・デュアルピークとイメージライン イメージセンサの異なるエリアで、2 つまでのレーザーラインを検出することができます。(パラメータ PeakDetector_NrOfPeaks) デュアルピークモードの場合(パラメータ PeakDetector_NrOfPeaks=2)、イメージセンサは「図 7-1 3D モードでの ROI 設定」の様に 2 つのエリアに分けられます。最初のレーザーライン(laser line 0)はスキャンエリア 0 に配置し、もう一方のレ ーザーラインはスキャンエリア 1 に配置します。スキャンエリアの位置とサイズはユーザーで定義することができます。(「13 ROI」を参照ください。) 各レーザーピークには、一行のイメージラインが付加されます。(ラインの垂直位置を指定できます)

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図 7-1 3D モードでの ROI 設定

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2D ライン スキャンした対象の 2D 画像を使用することはタスク要求は厳しいですが、有益な部分もあります。 MV1-D2048x1088-3D03 はレーザーピーク毎に画像 1 列をデータ転送します。(「図 7-1 3D モードでの ROI 設定」を参 照ください。)完全な 2D 画像は、2D ラインを接合することで取得でき、2D ラインの垂直位置を設定できます。(property Peak[i]_2DY、 [i]を 0 あるいは 1 に置き換える) 通常、レーザーのスキャンエリア外の照明は低照度です。十分な輝度を取得する為、のデジタルゲイン(property Peak[i]_Gain) とオフセット(property Peak[i]_DigitalOffset)を使用して下さい。

注意 ピーク検出に深刻な影響を与えますので、2D ラインはレーザーのスキャンエリア内に設置しないでください。

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3D データフォーマット

注意 MV1-D2048x1088-3D03-760 のファームウェア version2.1 以降には 3D データの統合に有効なプロパティ 「DataFormat3D」を追加しています。このバージョン以前のカメラは常に「DataFormat3D=0」となり、「DataFormat3D」 は使用できません。

9-1 初期フォーマット 各ピークに対し、4 行の 3D データが生成されます。各ピクセルは 8 ビットの 3D データであり最下位ビット(LSB)に配置され ます。3D データ「DataFormat3D=0」のビットアサインメントは以下「表 9.1 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=0」を参照、「DataFormat3D=1」ビットアサインメントは「表 9.2 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=1」を参照ください。

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 ピーク位置座標(PEAK)はピークのスキャンエリアに対する相対座標値です。イメージセンサ上の絶対座標を取得するには、 Peak0_3DY に peak0 を追加して下さい。(Peak1_3DY に peak1 を追加して下さい。) LL_HEIGHT 値または LL_WIDTH 値については「表 9.1 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=0」「表 9.2 3D デ ータフォーマット、又は DataFormat3D=1」を参照ください。 STAT 値:パラメータのステータス(値)と内部レジスタが配置されています。 ステータス情報は各ピクセル(コラム)内の 4 ビットで送信し、最初のコラム内の LSB から開始します。

表 9.1 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=0

表 9.2 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=1

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 DataFormat3D=0 の場合の計算例:「表 9.3 DataFormat3D=0 の場合の計算例」を参照ください。 イメージの n 行次の 3D データがあります:14-176-10-128 この場合のレーザーライン位置は、(14*256+176)/64=58.75 ・整数値は「3D row」0 の 8 ビットに従う 2MBS の 3D row 1:0b0000111010 = 0x03a = dec 58 ・分数値は 6LSB の 3D row 1:1: 0b110000 = 0x30 ・値は 64 の倍数:0x30 / 64 = 0.75. レーザーライン幅は 10 ピクセル(6 LSB of 3D row 2) ・4MSB のグレー値最高は 8 であり、LL_HEIGHT 値は 8 (=4MSB の 3D row 3) ・12 ビット階調で最大輝度値は 0x800 (=2048)又は 0x8ff (=2303)になります。 表 9.3 DataFormat3D=0 の場合の計算例

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データ 転 送 モ ード

10-1 2D&3D モードのデータ転送 2D&3D モードでは次の順番でデータを転送します: 

Peak0 のスキャンエリア

Peak1 のスキャンエリア(PeakDetector_NrOfPeaks=1 の場合では省略されます。)

Peak0 の 2D イメージライン

Peak0 の 3D データ

Peak1 の 2D イメージライン(PeakDetector_NrOfPeaks=1 の場合では省略されます。)

Peak1 の 3D データ(PeakDetector_NrOfPeaks=1 の場合では省略されます。)

相対高(Hres)は: Hres= Peak0_3DH + 5 (PeakDetector_NrOfPeaks=1 の場合) または Hres= Peak0_3DH + Peak1_3DH + 10 (PeakDetector_NrOfPeaks=2 の場合)

図 10-1 2D&3D モードのデータ転送

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10-2 3Donly モードのデータ転送 3Donly モードでは 2D イメージラインと 3D データのみ転送されます。FrameCombine 機能を利用して通信回数を減らすこと ができます。FrameCombine = F の場合、F 枚の画像データを 1 回で転送できます。 この場合相対高(Hres)は: Hres= F*5 (PeakDetector_NrOfPeaks=1 の場合) Hres= F*10 (PeakDetector_NrOfPeaks=2 の場合)

図 10-2 3Donly モード時のデータ転送:FrameCombine=2

10-3 フレームコンバイン 3Donly モードでは高フレームレート(1000fps 以上:3Donly モードのみで使用できます)でキャプチャすることができます。 1 フレーム毎の転送では CPU 負荷が大きくなりますので、FrameCombine 機能を使用し、複数枚分のデータを結合して同時に 転送します。1 回で同時に転送する枚数 f(FrameCombineNrFrames プロパティ)はユーザーで定義することができます。 FrameCombineNrFrames=2 の場合の例は「表 9.3 DataFormat3D=0 の場合の計算例」を参照ください。

10-3-1 フレームコンバインの中断 取得したフレームの枚数が f に達していない場合、下記方法で最後のデータを転送します。 FrameCombineTimeout タイムアウト値を設定して、取得したフレームの枚数が f に達していない場合でも強制的に転送します。 次のトリガーを検知あるいは、設定したタイムアウト値に達するまで、タイムアウトカウンター(FrameCombineTimeout)を、 各フレーム転送後またはカウント毎にリセットします。

注意 FrameCombineTimeout=0 に設定すると、タイムアウト機能は無効になります。

FrameCombineAbort FrameCombineAbort コマンドで結合したデータを強制的に転送します。 フレームコンバインを中断するとダミーデータで不足データを充填して転送します。:

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 充填する各行の最初の 2 画素には値 0xBB (10 進=187)と 0x44 (10 進= 68)を、充填する各行の残りの画素には値 0 を 格納しています。 例えば 3D データを確認した際、以下の値(充填値を 3D データフォーマットに当てはめる)が格納されています。: 最初の列のピーク位置が「750.921875」、次の列が「243.0625」、残りが「0」 最初の列のレーザーライン幅が「59」、次の列が「4」、残りが「0」 最初の列の LL_HEIGHT 値が「11」、次の列が「4」、残りが「0」 ステータス情報がイメージカウンター「75」、残りのステータスが「0」

注意 フレームコンバインモードは 3D Only モードのみで使用できます。

注意 画像取得を中断すると、未転送のデータは破棄されます。 画像取得を中断する前に必ずコマンド FrameCombineAbort で残りのデータを転送して下さい。

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ピークフィルター

PeakDetector アルゴリズムにはピークを検出し、ノイズを除去するためのフィルタ機能があります。 フィルタ機能を使用した場合、検出したガウス曲線内の除去部分は 0 になります。この機能は、意図しない影響、例えばレーザ ー光の反射等のノイズ除去として有効です。パラメータ PeakFilter はピーク毎の最大 2 ヶ所に設定できます。 パラメータ PeakFilter [i]を 0 または 1 に置き換えて使用します。 Peak[i]_PeakFilter パラメータ: Peak[i]_PeakFilter_Enable ピークフィルタリング Peak[i]を有効にします。 False に設定すると、PeakFilter の設定はイグノアします。 Peak[i]_PeakFilter_HeightMin 256*LL_HEIGHT < Peak[i]_PeakFilter_HeightMin 以外のピークをフィルタリングします。 「表 9.1 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=0」「図 11-1

パラメータ PeakFilter_Height」を参照ください。

Peak[i]_PeakFilter_HeightMax 256*LL_HEIGHT > Peak[i]_PeakFilter_HeightMax 以外のピークをフィルタリングします。 「表 9.1 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=0」「図 11-1

パラメータ PeakFilter_Height」を参照ください。

Peak[i]_PeakFilter_WidthMin LL_WIDTH < Peak[i]_PeakFilter_WidthMin 以外のピークをフィルタリングします。 「表 9.1 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=0」「図 11-1

パラメータ PeakFilter_Height」を参照ください。

Peak[i]_PeakFilter_WidthMax LL_WIDTH > Peak[i]_ PeakFilter_WidthMax 以外のピークをフィルタリングします。 「表 9.1 3D データフォーマット、又は DataFormat3D=0」「図 11-1

パラメータ PeakFilter_Height」を参照ください。

「図 11-1 パラメータ PeakFilter_Height」を参照ください。赤線で高さが大きすぎるか小さすぎるレーザーピークがフィル タリングされている状況を示しています。

図 11-1 パラメータ PeakFilter_Height [Photonfocus 社 MV1-D2048x1088-3D03 カメラ 3D 計測機能説明 ]

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00 「図 11-2 パラメータ PeakFilter_Width」を参照ください。赤線で幅が大きすぎるか小さすぎるレーザーピークがフィルタリ ングされている状況を示しています。

図 11-2 パラメータ PeakFilter_Width

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00

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ROI

12-1 2D モードでの ROI ここでは一般的なエリアカメラの様に動作する 2DOnly モードでの ROI 機能について説明しています。

注意 2DOnly モードでの最大フレームレートは 3DOnly モードよりも低くなります。 アプリケーションによってはカメラのフルフレームは必要ありません。画像サイズを小さくすることで取得フレーム数を大幅に 増加することができます。ROI はあらゆる長方形のウインドウ、フルフレーム内のある位置の幅・高さで設定することができま す。「表 12.1 2Donly モード:ROI 設定毎の取得フレーム数(露光時間 10µm、補正機能 ON)」は ROI で画像サイズを小さ くした際の取得フレーム数増加についての一例です。 次のパラメータで ROI を指定します:OffsetX、Width、OffsetY、Height 。

注意 高さ方向での画像サイズ減少のみ取得フレーム数増加に反映します。

表 12.1 2Donly モード:ROI 設定毎の取得フレーム数(露光時間 10µm、補正機能 ON) ROI サイズ

MV1-D2048x1088-3D03-760-G2

2048x1088

42fps

1280x1024(SXGA)

45fps

800x600(SVGA)

77fps

2048x256

179fps

1280x768(WXGA) 640x480(VGA)

60fps 96fps

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00

12-2 3D モードでの ROI 3Donly モードと 2D&3D モードでの ROI 設定はレーザーライン検知範囲が関連します。 次のパラメータで指定します。:OffsetX、Width、Peak0_2DY、Peak0_3DY、Peak0_3DH PeakDetector_NrOfPeaks=2 の場合、次のパラメータも使用されます:Peak1_2DY、Peak1_3DY、Peak1_3DH 各ピーク(レーザーライン)には 2 か所のエリアがあり(「図 7-1 3D モードでの ROI 設定」を参照)、イメージセンサから の 2D データ(Peak<n>_2DY)とパラメータ Peak<n>_3DY、 Peak<n>_3DH で定義するレーザーライン<n> (n= 1 または 2)検知エリアです。以下の制限内で設定を行って下さい。 パラメータ設定制限: 1.

すべてのエリア(2D ラインとレーザー検知エリア)は重ねてはいけません。

2.

レーザーライン検知エリア(Peak<n>_3DH)の最小高:シングルピークは 23 ピクセル、デュアルピークは 29 ピクセル

3.

レーザーライン検知エリア(Peak<n>_3DH)の最大高:1024 ピクセル

シングルピークモードでの最大取得フレーム数は「表 12.2 シングルピークモード:ROI 設定毎の取得フレーム数(最小露光時 間)」デュアルピークモードでの最大取得フレーム数は「表 12.3 デュアルピークモード:ROI 設定毎の取得フレーム数(最 小露光時間)」を参照ください。

表 12.2 シングルピークモード:ROI 設定毎の取得フレーム数(最小露光時間) Peak0_3DH

Width

Frame rate 2D&3Dmode

Frame rate 3Donlymode

23

2048

1485 fps

10204 fps

64

2048

643 fps

4803 fps

128

2048

341 fps

2630 fps

1024

2048

45 fps

358 fps

32

2048

256

2048

1153 fps

8184 fps

175 fps

1380 fps

表 12.3 デュアルピークモード:ROI 設定毎の取得フレーム数(最小露光時間) Peak0_3DH

Peak1_3DH

Width

Frame rate 2D&3Dmode

Frame rate 3Donlymode

29

29

2048

652 fps

5134 fps

128

128

2048

172 fps

1375 fps

256

256

2048

88 fps

706 fps

1023

1023

2048

22 fps

180 fps

32

512

32

512

2048

2048

601 fps

44 fps

[Photonfocus 社 MV1-D2048x1088-3D03 カメラ 3D 計測機能説明 ]

4742 fps

358 fps

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文書番号 :PFB003 Revision :1.00

改定履歴 日 2013.7

初版(Revision number 2.1, 02.2013/Doc-ID MAN052)

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Revision 1.00

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