portfolio

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FUMI KATSUNO PORTFOlIO


98

17,18

山梨に生まれる 顔見知りの ムラコミュニティで 育つ

19

法政大学建築学科入学 東京で一人暮らし始める

2年 1 年次の成績優秀者奨学金を もらう

2 年後期構法スタジオ 20 年後の自邸:矩計図の作成、集落から形態引用

3年 2 年次の成績優秀者 奨学金をもらう

集合住宅の課題を通して 自分自身のタブラ・ラサの計画に 疑問を覚える

北山恒研究室所属

3 年建築法規(共同設計) 集合住宅:重層長屋、斜線制限、環境設計による形の決定

20

21

4年 思考を深める

修士 1 年 東京大学安原幹研究室所属

卒業時 学部成績最優秀表彰

隈研吾建築奨学財団奨学生 選出

コロナによりできた時間で 本をさらに読み進める

建築の設計プロセスに興味

既製品通気部材

雨押え板

ヨドルーフ横葺 ポリエチレンフォーム 野地板 通気垂木 透湿防水シート 構造用合板 断熱材フェノールフォーム

屋根材:ヨドルーフ横葺182E 裏貼材:ポリエチレンフォーム

野地板:耐水合板

3. 粒の群れが紡ぐ都市 ( 集合住宅 )

フローリング 構造用合板 スタイロフォーム コンクリート 捨てコン 防湿フィルム

セルフドリルビス

鼻隠し板 軒先水切り

軒先唐草

3 年前期デザインスタジオ 学内選抜住宅課題賞提出 職住一体の集合住宅:家族形態の変化、スケルトンインフィル

2 年前期デザインスタジオ 絵本ライブラリーのある幼稚園:地形へのなじみ方

1. 明日に還るプラント ( 小学校 )

3 年後期デザインスタジオ コミュニティ・コアとなる小学校:風景としての建築

2. 繋ぎ留める緩衝帯 ( ランドスケープ ) 4 年卒業設計 : 場の固有性とは何か

葡萄畑の中を 歩いて学校に通う

幼少期は東京の祖父母の家によく遊びに行く すれ違いの人に挨拶をしないという 東京の文化に衝撃を覚える 祖父母の家の近くの 第二の原風景とも言える公園に 「違和感」を感じ続ける

1 年後期 渡辺篤史の建物探訪で見た建築に一目惚れする 連絡を取ってその建築家の自邸を見せてもらう 以後実測調査に同行させてもらえることに 第一回桃源郷芸術祭のツアーに参加 山田邸 伝統構法を生かし金物を一切使わない住宅

大甕クラブハウス(岸田日出刀 白井晟一増築) 床下実測調査 図面起こし

2 年後期 桃源郷芸術祭の企画を学年に持ち込む

北茨城市 桃源郷芸術祭 両方向の アプローチ ソフト面→ ハード面↓

街の暮らしを 見つめ直す デザインの学校 :ワークショップ

4. 其処に住まう人の視線 ( プロジェクト ) 芸術家 X からの招待状:集客性

都市・まちづくりコンクール(共同設計) 一次審査突破 マチアイのある生活:都市生活の居場所化、産業との関わり方

建築を考える上で コンテクストを より強く意識するように 現代の資本主義の建築の構成原理は 箱の中身の機能=表層のデザインが重視され、 都市でも地方でも画一化されている。 そして建築自体の姿は消えてゆく。 土地に潜在する条件から どのような建築ができるのか。 モダニズム期の、タブラ・ラサの上の 恣意的な計画ではなく、場所性の延長の形態、 個人の空間体験、街に与える影響など、 建築が持つ可能性をこれから考えていきたい。 ポートフォリオでは私の中で 転換となった作品三つ、 地域性というものを考える場となった プロジェクト一つを紹介する。

08


1. 明日に還るプラント 小学校建替計画(山梨県)

「建築の固有性」とは 現代の資本主義の建築の構成原理は 箱の中身の機能=表層のデザインが重視され、

2. 繋ぎ留める緩衝帯 卒業設計(東京都)

都市でも地方でも画一化されている。

そして建築自体の姿は消えてゆく。

土地に潜在する条件からどのような建築ができるのだろうか。

モダニズム期の、タブラ・ラサの上の恣意的な計画ではなく、 場所性の延長の形態、個人の空間体験、街に与える影響など、 建築が持つ可能性をこれから考えたいと思っている。

ポートフォリオでは私の中で転換となった作品二つ、

3. 粒の群れが紡ぐ都市 集合住宅(東京都)

地域性というものを考える場となったプロジェクト一つ、 また、現在思考中の卒業設計を紹介する。

4. 其処に住まう人の視線 芸術祭プロジェクト(茨城県)


1. 明日に還るプラント 3 年後期設計課題「コミュニティコアとしての学校」 2019.10-2019.12 指導教員 : 後藤武・渡辺健介・山道拓人・渡邊真理

地域社会を補完する存在として自分が通っていた学校を改修するというのが課題である。 クラレンス・ペリーによる「近隣住区論」の中で小学校はコミュニティの中心に位置するよう提案されている。 私の地元の大きな特色である共選所という施設と農家の営みを、小学校と一緒にし、 将来の土壌を作る場=プラントとしての学舎を考える。


01.SITE: 私が生まれ育った街

FUEFUKISHI

山梨県笛吹市石和町

既存共選所

山梨県は周囲をぐるりと山に囲まれ 住人たちは山と一緒に育つ 例えば方角を確かめる時は富士山を探す 対象の石和町はまちの約 50%が葡萄畑 その他桃、いちご、柿などの 果実や野菜畑が多く土地を占める

02.BACKGROUND: 地域の特色の農家 共選所 朝、農家は野菜・果物を収穫し出荷する その時に持ち込まれる場所 「出荷用」と「はね出し」に果物が選別される 一番多い時期は 200 の農家が運び込む それをコンベアに通し 四人ほどで目で確認をして選別をする 横には直売所・農家の荷物置き場がある

情報交換 農家は情報をいろいろな方法で仕入れる 知り合い同士顔を合わせると 「今日の農薬何を撒いた?」「〇〇さん豊作らしい」など 道で情報を伝え合う 放送で今日の気温を伝えられる また農協からメールで連絡が来たり講習会が開かれたりする

Mt.FUJI

石和西小学校の生徒は登下校で 石和西小学校

葡萄畑の横を通る 通りすがりの人や作業中の農家の人には あいさつをするように 学校から指導される


0 11:0 AM

PM0:00

PM 5: 00

PM4:0 0

:00 PM3 00 2: M P

PM0:00

0

00 2: M P

PM M44::0 P 000

PM4:0 0

PM 1:0

0 11:0 AM

0 002: 2: PM M P

AM9: 00

00 :30:0 PMP3M

:00 AM8

AM 10 :0 0

家 (3 人家族 ) 葡萄農家 ) 家(

A M 10 :0 0

AM 10 :0 0

AM 10 :0 0

家 (3 人家族 ) 葡萄農家 ) 家(

家 ( 野菜農家 )

ところが、どんな仕事をしているのかあまり知らない . 視覚的な距離と心的距離は大きなギャップがある

AM9: 00

AM9: 00

AM9: 00

道路

道路

小学生は登校時毎日のように農家と顔を合わせ、あいさつをする

:00 AM8

:00 AM8

:00 AM8

葡萄畑

家 ( 野菜農家 )

家 (3 人家族 ) 萄農家 ) 農(家葡) 葡萄家 家(

PM 5: 00

家 (3 人家族 )

:00 PM3

0

PM P5M :05 0:0

家 ( 野菜農家 )

家 ( 野菜農家 )

野菜畑

00 7: M A

葡萄畑 道路 道路

野菜畑 +道 選所 03.SCENE:共農家と小学生の関わり 葡萄畑

00 7: M A

00 7: M A

野菜畑 葡萄畑

00 6: PM

00 7: M A

学校 野菜畑

PM0:00

レストラン学校

AM 00 6: : 6 00    M 学 + 校 AM 所 + P 選 道 6: 共 00 +学校

0 PM0:00

6: PM

AM 6: 00

0 11:0 AM

レストラン 共選所

AM 6: 00

PM 1:0 0

0 11:0 AM

共選所

00 6: M P 00

PM 1:0 0

PM 1:0 0 小学生

ぶどう農家

野菜農家

お母さん 小学生

ぶどう農家

野菜農家

00 お母さん 6: M P

所+学校+道 共選 野菜畑

00 7: M A

葡萄畑

PM 5: 00

04.VISION: 設計後の接点

AM 6: 00

道路

家 ( 野菜農家 )

PM4:0 0

:00 AM8

家 (3 人家族 ) 葡萄農家 ) 家(

AM9: 00

:00 PM3

AM 10 :0 0

00 2: M P

子供と農家が顔をあわせる機会を増やすことで、顔見知りだけの関係だった両者に 会話をするきっかけが生まれ、将来的に子供達が農家に携わることになるかもしれない

0 11:0 AM PM0:00

PM 1:0 0


06.DIAGRAM: 設計要素

05.TIME SCHESULE: 農家の 1 日のサイクル

小学校と共選所は離れていて 農家と小学生は道以外では関わりは生まれない

地域の人の手に

野菜農家

KYOSENJO

そのまま直売所へ

かごいっぱい

HOUSE Y VINERY/ ROAD

畑での収穫

HOUSE X

SCHOOL

選別のおばちゃんたち

運び込み

出荷されるものは その場で箱詰め 共選所と小学校を一緒にする 生活サイクルが重なる時間が増える

軽トラの出番

登校時であう

HOUSE Y

VINERY/ ROAD

山梨から全国へ

HOUSE X

SCHOOL+ kyosenjo

はね出されたもの

自分家へ持ち帰り

作業

帰宅

二つの機能が出会う場所には 道をまきこむ

家から畑へ

家で箱詰め 私的に郵送

かごに座って休憩

今日の作業を伝え合う

おひるごはん

放送で作業の勧めが流れる

道はそれぞれの入口となったり 視線を通す役割を担ったりする

④ シャワー

お昼寝・休憩 道路で情報交換

農家は自宅と畑と共選所を行ったり来たりして 1 日の仕事をする 農家同士はみんな顔見知りのため自然と会話が生まれる

重ね合わせにより 機能から脱したふるまいが生まれる


正門

放送室

倉庫

印刷室

テラス

+ 250

職員駐車場

朝は農家の車の道に 昼からは歩行者の道になる

校長室

職員室 会議室

倉庫 保健室

一般駐車場

事務室

+ 300

+ 300 + 150

+ 500

+ 500 + 100

体育倉庫

+ 200

箱詰め室 共選所 PC テラス 体育館

農家図書館

+ 400 器具庫

農家 荷物置き場

腰壁

ステージ テラス

+ 150

+ 150 下駄箱

男子更衣室

+ 150

中庭

食堂

+ 50

+ 350

2-2 + 50 1-2

+ 100 荷物置き場 図工準備室

+ 200 廊下図書館

+ 250

3-2

+ 150

荷物置き場 + 100 + 200

EV

給食室運搬 スロープ

廊下図書館

+ 350 図工室

農家駐車場

テラス + 200

荷物置き場

1-1 中庭

プールピット

+ 300 + 150

+ 150 + 350

女子更衣室

+ 300

+ 300

下駄箱

2-1

教官室

下駄箱

3-1

スロープ + 450

スロープ 多目的室

特別支援教室

+ 450

+ 200

事務室 + 650 特別支援教室 みんなの畑 + 250

+ 200

スロープ + 100

テラス

直売所

学童 + 200

保護者・事務員駐車場

+ 50

+ 100

08.PLAN: 一階平面図 1:650


07.DIAGRAM: 平面ダイアグラム

屋根

葡萄畑 学校

敷地

トップライト

共選所 葡萄畑

対象敷地は葡萄畑と川に囲まれ 自然豊かな立地である

それぞれの動線を作り出す

道は朝忙しい時は 農家の仕事中心の動線となる

それ以降は歩行者が 横断し交流が生まれる場に変わる

屋根

家庭科室

+ 3700 視聴覚室 教科本棚 + 3500 + 3650

外テラス

見学 + 4650

+ 3700

講義室

調理室 腰壁 + 3500

仮眠室 調理準備室 仮眠室

下駄箱

+ 3150

下駄箱

+ 3200

テラス

+ 3150

プール 4-1

下駄箱

5-1 + 3350

サンルーム

+ 3300

+ 2900

荷物置き場

+ 3000

外テラス

自習室

+ 3200 4-2

5-2 + 3350

テラス

休憩所

食堂

+ 3350

テラス

EV + 3200

荷物置き場

音楽室

作業場 展示室

+ 4000

+ 3200

6-1 女子 更衣室

男子 更衣室 教官室

教科本棚

廊下図書館

器具庫 + 3500 理科室 テラス

荷物置き場

6-2

+ 3350

理科準備室 + 3200

+ 2950

外テラス + 2800

09.PLAN: 二階平面図 1:650


AM 6: 00

PM4:0 0

PM4:0 0

:00 PM3

:00 PM3

家 (3 人家族 ) 葡萄農家 ) 家(

AM9: 00

AM9: 00

00 2: M P

AM 10 :0 0

AM 10 :0 0

00 2: M P

道路

家 ( 野菜農家 )

:00 AM8

:00 AM8

家 (3 人家族 ) 葡萄農家 ) 家(

AM 6: 00

野菜畑

葡萄畑

PM 5: 00

道路

家 ( 野菜農家 )

所+学校+道 共選

00 7: M A

00 7: M A

葡萄畑

PM 5: 00

00 6: PM

野菜畑

0 11:0 AM

PM 1:0 0

PM0:00

PM 1:0 0

出荷前の作物が運び込まれる

PM0:00

所+学校+道 共選

0 11:0 AM

00 6: PM

校庭から体育館、図書館へ視線が通る

全国へ送る物は午前中のうちに

図書館には農家のための

トラックに積み込む

農業雑誌やパソコン、

みちから作業の様子がよく見える

地域の人のための本が取り揃えられる

共選所

直売所

みんなの畑 図書館

食堂

体育館


AM 6: 00

PM4:0 0

PM4:0 0

:00 PM3

:00 PM3

道路

家 (3 人家族 ) 葡萄農家 ) 家(

AM9: 00

AM9: 00

00 2: M P

AM 10 :0 0

AM 10 :0 0

00 2: M P

葡萄畑

家 ( 野菜農家 )

:00 AM8

:00 AM8

家 (3 人家族 ) 葡萄農家 ) 家(

AM 6: 00

野菜畑

PM 5: 00

道路

家 ( 野菜農家 )

所+学校+道 共選

00 7: M A

00 7: M A

葡萄畑

PM 5: 00

00 6: PM

野菜畑

PM0:00

所+学校+道 共選

0 11:0 AM

00 6: PM

0 11:0 AM

PM 1:0 0

PM0:00

PM 1:0 0

みんなの畑では、農家の人から

分散した本棚

助言をもらうことができる

廊下を通り過ぎる先生が生徒を見る

みち空間と小学校の緑が繋がる

授業の参考にも気軽に手に取れる 放課後は学童にも解放される

10.SCENE: 道シーンパース 住宅街 学童

プール

教室棟


山と山の間に住む人々は 小さな山の中に居場所を見つけ生活していく

11.PLAN: 道断面図 1:100


12.PLAN: 山断面図 1:100


地域に根ざしたこの小学校は多くの人々の生活の中に入り込み、 時間を超えて街の風景となる



4. つなぎとめる緩衝帯 4 年「卒業設計」 2020.4指導教員 : 北山恒・高橋一平・中川エリカ 2020 年度法政大学卒業設計最優秀賞 特別審査員 千葉学・御手洗龍賞 東京都学生卒業設計コンクール 2021 審査員 駒田剛司賞 全国都学生卒業設計コンクール 2021 審査員 内海彩賞 全国合同卒業設計展「卒、21」審査員 酒匂克之賞

全生園の風景は人々の心の奥に染み込んでいて、存在していることで都市の平静が保たれているように感じる。 一方で擁壁のように森が囲い、内部は都市と関わらないようにしているように見える。 現在は社会の中でタブーなものとして扱われ、内部からも外部からも静かにその姿を消されようとされている。 未来の社会資本として捉え、この地とともに生きていくことを考えたい。

01.SITE: 幼少期の核をつくった場所 祖父母の家から徒歩五分の場所にある 広大な公園

年に数回遊びに行く公園は私にとって原風景で、 幼少期の人格を形成する核となっていた


02.BACKGROUND: 園内に点在する違和感

ただ、この公園には不思議な点がいくつもあった 森を抜けた先には、園内でしか見ることがない光景が広がっていた 幼い頃の私にとって、遊び場としての印象だけでなく、一種の畏怖的なものを感じていた この違和感はどこから来ているものなのか 違和感を構成しているものの分析をする

公園内に規則的に立ち並ぶ住宅 洗濯物が干したりしてあるが、生活音が全くしない

道を挟んで建つ教会と寺

道の中心に白い線が引かれて直交している

その他にも礼拝堂など宗教施設が群集している

03.HISTORY: 患者のためのディストピア 東京都東村山市にある、ハンセン病患者の収容施設 ハンセン病は四肢や顔が変形し治療法が確立される以前は 遺伝病と誤解されて、古来より偏見・差別の対象とされてきた 国の強制的な隔離政策によってまっさらな農地にできた施設 1909 年に創設され 110 周年を迎えた

旧 国立療養所多摩全生園 (こくりつりょうようじょたまぜんしょうえん)

居 病

域 設 備 区 域

区 域 宗 教

雑居部屋には 12 畳に 8 人 療養所での入所者は園名 ( 偽名・仮名 ) の使用 断種、堕胎の手術 家族との繋がり断種など不当な人権の扱いを受けた

域 一度収容されたら死ぬまで出ることができないとされたが 薬により完治することが判明 患者たちは社会に戻ることができるようになったが、 何十年も拘束され身寄りのない人たちや 精神的な傷を負った人達はこの地で暮らしていくほかなかった

現在も園内で暮らし続けている患者がおり 売店、病院、ボイラー室など生活のための設備が揃っている


04.BACK GROUND: 暴走する自然と 人為的都市 自然物

③ 人工

管理

自由

野生

全生園では管理されているものと人間の手から離れ自由になったもの、間を揺れ動くもの、いくつもの要素が点在し混沌としたシークエンスを作り出している 「自然物」は人間の手から離れることで本来の姿を取り戻すが、鬱蒼と茂って人間の居場所から離れてしまう 「建築物」はその機能を意図的に付与されるが、使い手がいなくなった時には放棄され、取り壊されてしまう

廃墟

現用

建築物

05.AHEAD: 跡形ない場所へ 全生園に今もなお住まう人達は 150 人ほど 平均年齢は 86 歳 新しい入居者はなく、住人が亡くなったら その人が住んでいた家屋は取り壊されてしまう そして人工的に芝がひかれ、チープな東屋が建てられる どうすればこの土地性を残していけるのか考えたい


06.BOUNDARY: 入れ替わる表と裏


11 の建築と、森の全体を繋ぐ遊歩道を計画した .


07.PLAN: 全体計画


08.PLAN: 設計

phase1

SITE2 築山を囲む広場 望郷の丘

園の外を見るための丘

山吹舎 旧寮舎

スロープ 山吹舎 旧寮舎

望郷の丘

テラス

倉庫

今も行われている、患者が当時の体験を 伝える「語り部」の活動の場に

ホール

小グラウンド側からも築山が見える

隔離された患者達が、外の世界を一目見ようと、作り出した丘 この丘、そして生垣で囲まれる山吹舎を繋ぐ建築 スロープは丘をくるりと囲み、もう一度登ることが出来る 語り部の活動を行うことが出来るホールを設ける

各平面図


phase2

SITE3 森の中の図書館 梅林

中庭

旧図書館

中庭 テラス

患者夫婦のお気に入り デートスポット

図書館 デートスポットの梅林

倉庫

読書室からは梅林、 旧図書館の中庭の風景が見える

資料館に移り閉館してしまった図書館 豊かな中庭を囲み、自然の中の図書館を設計する 患者のお気に入りである梅林を見つつ本を読むことができる読書室


09.SECTION: 森断面の変化

森は園と社会の境界域であり、緩衝帯であった . 境界域を居場所化し、内外という二項対立の関係性を変える .


10. SEQUENCE DESIGN 森

園は時間の層を重ねつつ人々の日常を豊かにする場になってゆく .


3. 粒の群れが紡ぐ都市 3 年前期設計課題「発見し続けられる住宅」 2019.4-2019.7 指導教員 : 津野恵美子・稲垣淳哉・下吹越武人・渡邊真理・赤松佳珠子・北山恒 住宅課題賞提出作品

ベンチューリの「建築の多様性と対立性」を通底するテーマとしつつ,低層高密の住宅地に職住近接型の集合住宅を計画する課題。 建築を室という一粒 ( 単位 ) として考え、部分でもあり全体でもある集合の仕方を考える。 また、都市の中の粒状ヴォイドは住宅の庭ともなり、この集合体の周囲にも所有の意識が広がっていく可能性を考える。


01.SITE: 侵食される木密地域 団地

東京都新宿区百人町 公園 大通りと駅、そして団地という 都市スケールに囲まれ、

木密

百人町

取り残された木造密集地域が 対象敷地である 年々空き家が増え取り壊されている

団地

02.BACKGROUND: 誰のものでもない空間

西戸山公園

ポケットパーク SITE 新宿区百人町三丁目・四丁目には空き地が虫食いのように点在していて、 既存現存住居と空き地の割合が約3: 1にまでなっている 火事の時の延焼の広がりを抑えるため、地下防火槽の設置のため、また緑地の周辺住人の 緑地の整備のためを謳われ、「ポケットパーク」として整備されている 多くは看板が立ててあり区により整備されている 近年、ホームレスの問題を解消するためにベンチが撤去され、 人のための居場所ではなくなり、植物も無造作に植えられている


05.DIAGRAM: 可変的室空間

03.BACKGROUND 内部構成 : 家族形態の変化による空き家の増加

所有の室を配置する

空き家が増え続けており、団地に住人が移動してしまっている その原因としての家族構成の変化がある 家族の構成員が変わっても住まい続けられる家を考える

共有の室を間に

04.DIAGRAM: 入れ替わる同居人

建築学生

サラリーマン

共有部で交わる ・提出前 1 ヶ月は広い

借り手によってどのような室空間が必要なのかは異なっている

・仕事ができる

必要としている人に住戸の明渡せる、 部屋単位での貸借りが可能なプランを考える

・キッチンはほぼ使わない

作業スペースが欲しい

・梱包の置き場が欲しい

最低限のスペースでいい

戸を開くと コモンズの空間に

08.DIAGRAM: 表が裏に 裏が表に

06.RESERCH: 二次元の立面から三次元の空間に

3F

家が立ち並んでいる

空き家ができると 裏だった面が表出する

ポケットパークができても 誰のものでもない空間に

07.VISION: 部屋の延長の助長

2F

1F

正面性がないファサードが立ち並ぶ

スキマはモノが溢れて 道でもあり誰かの家でもある場に

ポケットパークにまで所有の 考えがのびる 螺旋配置された階段テラスは 建築の正面性をなくす


E-1 寝室 一人暮らしが住む

E-2 受付 部屋を借りたい人は ここで申請する

C-1 八百屋 近くのポケットパークで 作っている野菜を売る

A-1 バックパッカー 宿泊のための部屋 三階に共有リビングがあり、住人と交流できる

A-2 バックパッカー 一棟で四人泊まれる

C 帰り道の途中に立ち寄る 道は誰も占有していない 住戸の色が滲み出す

A

E

道を歩いてくるとアクティビティが見え ひらけている場にたまることができる

住戸と住戸の間では自由に 活動が展開される

F D

B

外建具を開くことで境界が曖昧になる コモンの空間がパブリックの空間になる

F-1 カフェ 一階全部を使う キッチンからテイクアウトも

花壇がついている ポケットパーク

公園を使う人たちが ふらっと集合住宅に入り込む

カフェで買ったものを ポケットパークで食べる

N

一面芝生の ポケットパーク 道になっている ポケットパーク

09.PLAN: 配置図兼一階平面図 1:200 D-1 八百屋 近くのポケットパークで 作っている野菜を売る

D-2 古着販売 ネット販売のために 商品を置く部屋がある

B-1 夫婦ふたり 元は二人家族だったが子供が 家を出て開いた部屋を貸し出す

B-2 ノマドワーカー 昼だけ仕事をしにくる 二階の住人共有リビングで休憩


10.CASE STADY: 絡まりながら住む 階段テラス

キッチン・バス

CASE.1 わたしの空間

わたしとあなたの空間

わたしとあなたとだれかの空間

所有と共有が立体的に絡まった住まい方を考える 建具を動かすと室の対象がガラリと変わる 新陳代謝を繰り返しながら、多様な人々を受け入れ続ける

八百屋さん

CASE.2

古着販売

一人暮らし

カフェ

三人家族

CASE.3

夫婦二人

ノマドワーカー

ペットと一人

みんなの本棚


11.PLAN: 二階平面図 1:200

12.PLAN: 三階平面図 1:200


13.PLAN: 短手断面図 1:200

N

14.PLAN: 長手断面図 1:200


室単位

住戸単位

ワンルームのように 4 つの部屋を使う

引っ越してすぐは同居人の音が 気になり鉢合わせないようにする

集合単位

都市単位

階段テラスから見える外は 自分の家が広がったように使える

二、三週間も経つとそれぞれの 生活サイクルがわかってくる

3 人家族の息子が 一人立ちして、夫婦が 新たな同居人を受け入れる ケースを考える 共有の階段テラスに物が溢れ 会話をするきっかけになる

15.SCENE: 時間による変化

窓から見えるお隣さんも 自分の生活の一部となる

集合として全体の生活のサイクルを作り出していく

ポケットパークや道に 家を開くようになる


この住宅群をきっかけに 場所の所有性の考えが都市に広がる



4. 其処に住まう人の視線 自主プロジェクト 2018.6-2019.3 桃源郷芸術祭出展作品

いつかは改修される北茨城市の施設。 敷地の周辺の調査や歴史的な変遷を辿り、 元ある資源を色濃く残した地域に馴染む 施設改修計画を目指す。 ワークショップを通して 地元の人と共に考える。

個人の役割:敷地調査・プログラム決定・当日運営

建築学科に入り、世の中を見る観察眼が養われていると実感している。 地元の景色を見過ごしている人たちに多面的な捉え方をできるような きっかけを作る。

個人の役割:学部に企画の持ち込み 芸術家との連携 敷地調査 問題づくり 用紙製作 当日運営


01.SITE: 海と山の間の街

北茨城市

茨城県北茨城市

福島のすぐ下にある北茨城市 西側には山がそびえ、東側は海に面する 豊かな土地性を持っている 東京から来たと話をすると 「めずらしいねえ」と必ず言われた

第二回芸術祭会場 : ギャラリー ARIGATEE(古民家)& 期待場 ( 廃小学校)

第一回芸術祭会場:天心記念五浦美術館(内藤廣)

02.BACKGROUND: 北茨城市との出会い

「芸術・建築関係の学生にアートツアーを企画します!」 そんな情報をネットで見つけた 名前も知らなかった北茨城市というところ . このバスツアーは、北茨城市の観光名所、 そして桃源郷芸術祭を東京の学生たちに 知ってもらうところから始めようというものだった .

第一回芸術祭:閉じた箱の展示 展示場所は美術館の中で、50 人ほどが展示していた . どれも北茨城市にちなんだ作品で、 もう一度都市の資産を見つめ直すいい作品ばかり . ところが閉じた箱での展示は、 あらかじめ目を持っている人達はくるが 限られた輪の中で行われているように感じた .

第二回芸術祭に向けて

自分達にも何かできないだろうかと思い、 後日、地域おこし協力隊で藝大卒の都築響子さん、 その後輩で現建築家の吹野晃平さんと相談した . そして法政の有志を募り10人ほどでチームを作り、 第二回の芸術祭に向けて企画をすることになった .


第二回芸術祭は第一回に比べ開かれることを目指した方向性で、展示会場も変わるとのことだった

03.PROPOSAL: 二方面からの提案

「東京の」「建築学生」として地域に何ができるかを考える

車で五分

観光

客は

大津港駅

最初

にこ

こに

向か

ギャラリー ARIGATEE

よう・そろー

z 一時間に 2 本ほどの常磐線の駅

2019 芸術祭サブ会場 古民家改修した展示会場 バス・ タクシーで 五分

学校の地域学習など以外 地元の人が利用する機会はほとんどなくなっている

バス ・ タク シ 五分 ーで

山道

2.TANGIBLE PROPOSAL

五浦美術館

大津漁村センター

2018 芸術祭会場 内藤廣の美術館 海沿いの崖に建ち景色が絶景 閉じられたハコの展示

ギャラリー期待場

2019 芸術祭メイン会場 30 名程の芸術家の作品が展示 その他マルシェやパフォーマンスなど 地元の団体が多く参加する

地元の人もどんな施設なのか 把握していなく、利用されていない

1.INTANGIBLE PROPOSAL

04.PLAN: 二つのプロジェクトの方向性 1.INTANGIBLE PROPOSAL 今回の芸術祭の出展では 1 ソフト面 2 ハード面の両面からアプローチをする . それぞれではカバーしきれない部分を補い合う .

目的:集客性 広報性

member

member

法政有志 10 人

現建築家(芸大卒) 吹野晃平 川口貴仁

collaborator 北茨城市 地域おこし協力隊 北茨城市 芸術家 6 人 北茨城市 小学校 中学校 高等学校

2.TANGIBLE PROPOSAL 目的:建築と住人の 距離を縮める

法政有志 6人 collaborator 北茨城市 地域おこし協力隊

共通目的:

北茨城市民が 地域資源を 見つめ直す


1.INTANGIBLE PROPOSAL TARGET: 芸術に関わりを持たない学生達

都市と地方の情報網は異なる。都市部ではインターネットが最大のメディアであるが 北茨城市では知り合い間の情報ネットワークが形成されているとリサーチで分かった . そこで、芸術祭に来るきっかけを持たない学生たち、 またそこから広がる情報をターゲットの中心に置いて活動を進める .

直接チラシを配ったとしても

教育委員会と話をし、

その場で友達と共有する

子→親と情報が渡る

還元率は低い

学校で配ってもらえることに

行く約束をする

スマホを使うチラシが話題性を生む

チラシを作り市内の小・中学生・高校生 約 3000 人に配布 チラシには謎が隠されており 芸術祭が始まる前から謎解きは始まる .

会議と製作、現地調査を重ね 8 ヶ月に渡る活動。

DIAGRAM: 全体性を付与する

謎解きは新しく価値を作り出すのではなく、 元からある資源に人々の目が向くような 内容を考えた そして、北茨城のよさを再確認できることを 目的とした .

芸術祭の作品

会場に在るモノ

歴史

特産物

地域のイベント


SCENE: 当日の様子

期待場アクソメ図

合計で約 700 組の人に参加してもらった。 当初のターゲットの小・中学生で来てくれた子達、 東京・群馬・北茨城市外から謎解きをきっかけに 来てくれた人達が多数いた。

会場は一〜三階まで 20 部屋 どこに行けば解けるか分からないため、 芸術祭会場を歩き回り鑑賞しながら 謎の手がかりを探す . 0→みふねまつり

5→よう・そろー

1→ふたつじま

6→しゃぼんだま

2→あんこう

7→ろっかくどう

3→いづら

8→みんしゅく

4→てんしん

9→おおつ

これらは北

IMPRESSION: プロジェクトを通して このプロジェクトは芸術祭に来る事がないであろう人達にきっかけを作った 私が芸術祭を知ったのもきっかけがあったからだ . 計画段階で一番大きく感じた事は、都市部と地方の交通手段の違いである 都市部であれば、強い意思がなくても「ふらっと」立ち寄るという行為が生まれるかもしれない しかし、北茨城市のような車が無いと生活できない地域は、大きな理由がないと交通弱者が その場に赴くことはない . また、大学生になるまで私は自分の地域資源にあまり目を向けてこなかった 東京に一人暮らしをして、初めて自分が住んでいた街の良さが身に沁みてわかった 謎解きを通して、地元を見直す眼を持ってもらう事ができたのではないかと思う .

城にまつわるものと

なっています。 LINE で私にキーワードを 送ってくださると 貴方をさらなる旅へ ご案内しましょう。



SITE A: 期待場(旧富士が丘小学校) 改修ワークショップ A-01. 当日の様子

DAY0

DAY1

DAY2

DAY3

DAY4

芸術祭の会場にもなった期待場の改修案として、4 日間に渡り地域の人のアイデアを採集し続けた . ワークショップでの会話の中で、 「カフェはあるけれどもみんなで集まるほど広くはないのよね」「休みの日みんなで勉強できるところが欲しい!」など 地域に何が足りてないのかを地元に立っている人の目線で知ることができた .

小学生が学校の授業の時間を使ってきてくれたり、 大人の素直なアイデアを聞き出せたりした . また、ワークショップを一緒にするという行為が 新たな交流を生み出していた .

Workshop Method 2

A-02. 設計方法

active

alone

together

最終日には 出てきたアクティビティは

ワークショップの意見をまとめ、

大きく四つに分けられ、

イメージが展示できるように

人々がどのような場所を

前日まで泊まりながら作業をした .

欲しているのかを分類して

様々なアクティビティが生まれうる

可視化する事が出来た .

static

空間を作り出そうとした .


2.TANGIBLE PROPOSAL ワークショップには積極性のある人たちが集まり、 多方面の人の声を集めにくい

それぞれ違う目的で集まる

どうして改修が必要なのかということを 分かりやすく提案する

会話から実際の声を聞く

DIAGRAM: 祝祭の場を借りた提案

北茨城市まちづくり WS 改修建て替え時期検討ロードマップ RESERCH: 迎える建物の寿命に向けて

1950 年

1975 年

竣工年

2000 年

2025 年

竣工年から耐用年数(40 年)

2050 年

2075 年

建て替え改修検討年数(20 年)

建て替え改修検討の ピーク(2019∼2026 年)

ワークショップ

竣工ラッシュのピーク (2040 年∼2045 年)

SITE A 廃校:建替

改修計画提案

SITE B 地域展示施設:適正配置

SITE C 産業施設:複合化 北茨城の施設の竣工年を見てみると、建て替え改修の検討時期は 2019 〜 2026 に集まっている そこで建築家個人の計画ではなく市民の声を取り入れるための機会として芸術祭の場を捉えた .


SITE B: よう・そろー(地域展示施設)

B-04. 平面図 1:200

B-01. 施設概要

芝生の広場

渡り廊下

芝生の広場

北茨城市漁業歴史資料館(よう・そろー)は 平成 25 年にリニューアルオープンした施設

遊びの庭

震災に関する展示、

倉庫

倉庫 倉庫

特産のあんこうに関する展示、 クイズ形式やプロジェクションマッピングを

機械室

トイレ

用いた漁業に関する展示など多様な形式で 北茨城市に関して知ることができる

倉庫

倉庫

レンタサイクル 置き場

また、御船祭で使われる船の展示も よう・そろーに訪れる魅力のひとつ

プロジェクションマッピング 震災展示室

敷地内には食堂も備えており、 地域の方々が訪れる要素を備える

学びの庭 エントランス広場

アクティブラーニングエリア

適正配置における位置づけ目的から 現状の課題点を探り、 地域の人々だけでなく、

デッキテラス

風除室

北茨城市への訪問者にとっても 魅力的な場となるよう考える .

ホワイエ

メイン展示室

B-02. 問題点と課題 EV

・施設内において、滞在できる場の充足 ・リニューアル後の有効活用 ・活用仕切れていない外部空間

観光案内所

渡り廊下

事務 倉庫

カフェエリア

B-03. 配置計画

物販エリア

食の庭 デッキのステージ

敷地内には大津漁協直営市場食堂、 海産物の販売所や実習室、

伝承館など様々なプログラムの建物が 計画されている そこで、漁業民族史料館内の プログラム配置を対面する建物と対応させ、

渡り廊下

小分けにされた庭に特徴を与える

木の横断歩道

各庭にテーマを与えることで訪問者にとって 利用しやすい場となる .

お土産の庭


B-05. アクソメ図 お祭りの庭 →船祭りに使用する船が 大開口から見える。

遊びの庭 →地面にお絵描き したり出来る。

学の庭 アクティブラーニング

B-06. イメージパース

ゆっくり本を読ん だりお話ししたり、

エリアと伝承館

勉強したりと滞在

が面する。

のメインとなる場 カフェエリア

食の庭 食堂、実習室と カフェエリア が面する。

アクティブラーニングスペース 自発的な学習を支える場

木の横断歩道

学びの庭に向かって伸びた デッキに出て、外で デッキのステージ

過ごすこともできる。

を延長 物産エリア 特産品、工芸品などを 充実させ、ここに来れば 正面の庭 →施設の顔となる場所

北茨城市ならではの物が

買い物の庭 海産物の販売所と 物販エリアが 面する。

買えるという場所とする。

B-07. 当日の展示


SITE C: 大津漁村センター 公民館との複合化 B-01. 施設概要 大津漁村センター(ポートオオツ)は北茨城市唯一の産業系施設であり、 漁業者や地域住民のコミュニケーションの場として設けられている

東日本大震災の津波被害により浸水した 1 階部分は改修されており、 寄り合いの開ける大きな和室や入浴施設も備わっている 2 階の大きな窓からは港を一望でき、開放的で爽やかな場所となっている

また、浴場を備えていることも大津漁村センターの特徴

トイレ

エントランスホール

この漁村センターの適正配置における位置づけ目的から現状の課題点を探り、 地域コミュニティーの拠点となり、

浴場

ホワイエ

多様な世代による施設利用の向上について考える .

エントランス広場 吹き抜け廊下

B-02. 問題点と課題

離れの和室 離れの和室

・多様な世代のニーズに応えた施設計画 ・幅広い層の人々による施設利用の促進 ・施設の周知と気軽に訪れやすい場作り

板間の縁側

現状、施設の正面は大通り側に面している 公園側にも正面をズラすよう計画することで、公園との関係を築く また、外部から見える位置に人々の滞在と活動の場を設けることで

濡縁

賑わいの発信

B-03. 配置計画

海 鳥 公 園

建物は人々の賑わいを纏い、外部から垣間見れるアクティビティーは 漁村センター内へ地域の人々を誘い込み、 更なるコミュニティーを生み出す .

公園側へも正面をズラす

B-05. 一階平面図 1:200 91

01

B-04. 公民館の伝承

11

21

31

41

51

61

71

8

19

20

第1 、第3月曜 月曜

北茨城市の公民館では「公民館サークル」という活動が行われており、 大津町公民館も例外ではなくサークル活動が行われている

第1 水曜、第 4木 曜 第2 水曜 金曜

しかし、その活動は高齢者や仕事帰りの大人を対象とした時間帯や曜日がメイン . そこでサークルの活動自体を幅広い年齢層に向け設定することで多種多様な

日曜

人々による施設の利用を促し、施設利用率をあげることで

第1 、第 2、第3月曜

大津漁村センターの存在の周知にも役立つ

第1 、第 3、土曜

その結果、防災拠点としての役割の強化にもつながる .

土曜 第1 、第 3、金曜

現在の公民館サークルの活動 絵てがみ

薫書道

いきいきヘルス体操

詩吟

パッチワーク

北茨城能楽会

和布を楽しむ

民舞

ヨガ

ちぎり絵

提案する活動 例えば、 、 寺子屋 →自発的な学習の場の提供 子育て相談会 →保護者の繋がりを生む場の提供 囲碁・将棋 →遊び×

学びの場の提供


C-05. アクソメ図

C-06. イメージパース

吹き抜けに囲われたホール 2 階にいても 1 階 子育て支援室・授乳室 小さな子供を持つ

の賑わいを感じ 取れる。 1 階と 2 階をつなぐ吹き抜け

人にとっても 利用しやすい施設 既存テラスと新設

を計画する。

のテラスを接続

離れの和室 夕方には寺子屋を開い 公園側へも建物の

たり、併設された浴場

正面を設ける

から上がって一休みと

図書コーナー 気軽に好きな本を手に とってお気に入りの

海を眺めたり

様々なシーンで活用

座って話せる濡れ縁

出来る。

場所で本が読める。

C-07. 当日の展示



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