Japan Q1 2021 FIO - Staying on Offense

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2021 年第 1 四半期

債券市場アウトルック 積極的な投資姿勢を維持


目次 CIOグローバルCIOの視点 積極的な投資姿勢を維持 ...................................................................................................................................... 1 ポートフォリオ・マネジメント・アウトルック 長期的な価値を追求する ....................................................................................................................................... 3 マクロ経済アウトルック最悪の時代から最良の時代へ ............................................................................................ 5 ポートフォリオ戦略とアロケーション........................................................................................................................ 7 セクター見通し 投資適格社債 ....................................................................................................................................................... 9 スプレッドはさらに縮小へ ハイイールド社債 ................................................................................................................................................ 11 低格付へのシフトがさらに進む バンクローン ....................................................................................................................................................... 13 価格上昇による借り換えリスクに注意 資産担保証券(ABS)およびCLO ......................................................................................................................... 15 新発債に強い需要 ノンエージェンシー住宅ローン担保証券(RMBS) ................................................................................................. 17 回復への準備は整った 商業用不動産担保証券(CMBS) ......................................................................................................................... 19 2021年には供給が増加 商業用不動産債券 .............................................................................................................................................. 21 ホテルセクターの回復は長引く見込み 地方債 ................................................................................................................................................................ 23 新規発行額は過去最高を更新へ エージェンシー住宅ローン担保証券(エージェンシーMBS) ................................................................................... 25 FRBの介入により市場は安定 金利 .................................................................................................................................................................... 28 FRBのハト派政策に備える


グローバル CIO の視点 積極的な投資姿勢を維持 この 1 年で世界が根底から変わってしまったことは誰もが認めざるを得ません。新型コロナウイルスの感染拡大は、 人類および世界各国の政府に深刻な影響を及ぼしました。各国・地域が導入したコロナ対策および今までと大きく異 なる経済政策は、国際貿易、国防、自由市場経済の正常な機能に対して、長く影響を残すでしょう。 これは、世界がずっと今のままの状態にとどまるという意味ではありません。しかし、新型コロナ以前の世界に戻るこ とは決してないでしょう。米国政府は、連邦準備制度理事会(FRB)を通じて、またはホワイトハウスおよび議会による 直接介入を通じて、経済運営の責任をより強く担うようになりました。ワクチンの普及と経済対策という追い風により市 場が上昇すれば安心してしまい、つい気を抜いてしまいがちになってしまいます。その様な中、弊社は、投資リスクお よび投資機会に最大限の注意を払うことがこれまで以上に重要になっているという認識のもと、これらの変化が及ぼ す影響、特にコーポレートクレジットのデフォルトリスクやより広範なアセットアロケーションに及ぼす影響について、多 大な時間をかけて分析を行いました。 こうしたリスクはあるものの、私たちは今、私が呼ぶところのクレジット市場の黄金時代に入りつつある可能性がありま す。2021 年の経済成長率は潜在成長率をはるかに上回る見込みであり、それによって企業収益が押し上げられるで しょう。一方で、多くの企業が手元資金を厚くしており、予想デフォルト率は徐々に下がりつつあります。クレジット市場 も反応し、ここ数カ月でスプレッドは大幅に縮小しました。 本レポートでは、弊社のポートフォリオマネジャーおよびセクターチームが、この期間にどのような投資スタンスをとっ てきたかについてご説明します。弊社は最初、2020 年 3 月の市場下落時に顧客の利益のために積極姿勢に転じ、 数多くの投資機会を巧みに利用してきました。例を示すと、弊社のコアプラス戦略およびマルチクレジット戦略は 2019 年 12 月 31 日にはディフェンシブなポジションを取っており、社債(投資適格およびハイイールド)ならびにバンクロー ンへの配分はそれぞれわずか 9%および 29%でした。しかし、2020 年 9 月 30 日までに配分をそれぞれ 52%およ び 57%まで引き上げました。今日においてもなお、積極的な姿勢を維持しています。 本レポートで繰り返し述べられているテーマは、ポートフォリオ・マネジメント・チームが最も適切に書いています(3 ペ ージ参照)。「クレジットスプレッドは最も拡大した水準から大幅に縮小したが、世界中の投資家の資金が利回りを求め て投資適格社債およびハイイールド社債投資に向かっており、まだバリューは残っているといえる」 投資適格社債チーム(9 ページ参照)は次のように述べています。「多くの好材料を織り込み済みであり、クレジットス プレッドは今後も狭いレンジで推移するであろう。金融政策の失敗や金利ボラティリティの急激な上昇といった事態が 起きない限り、目先のスプレッドはさらに縮小が進むと予想する」 ハイイールドチーム(11 ページ参照)は、スプレッドの縮小が続き ICE バンクオブアメリカ・ハイイールド指数の利回り は過去最低まで低下したと指摘した上で、次のように書いています。「過去 4 回のサイクルの全てにおいて一つ前の サイクルの最低利回りを更新しており、今回も例外ではなかった。(中略)膨大な額の財政刺激策により市場が安定 し、デフォルト懸念が弱まった」

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FRB の新しい政策の枠組みは、マクロ経済・投資リサーチグループが書いているように(5 ページ参照)、完全雇用お よび 2%のインフレ目標に関する伝統的な概念を超えることができるように設計されています。このためフェデラルファ ンド金利は何年もの間ゼロに維持され、イールドカーブのフロントエンドが固定されることになるでしょう。一方で FRB は定期的な資産購入により、長期債の市場価格にも影響を及ぼすことができます。 市場をサポートしているのは FRB だけではありません。通貨ヘッジを掛けてもなおかつ相対的に高い利回りが得られ る米国市場へは、高い利回りを求める海外投資家の資金も流入しています。「投資家の手元には多額の資金がある が、利回りが取れる投資の選択肢は非常に限られている」と ABS チームは書いています(15 ページ参照)。こうした 環境下で弊社は、今回のコロナ渦、さらには将来に新たな外因性事象が起きた場合にも良好なパフォーマンスを維持 することができる信用力の高い投資にフォーカスしています。 「ノーマル」な時であれば、これまでに取られた施策や 3 月以降の劇的な市場の上昇を考慮すれば、リスク資産に対 する楽観的な見方に対して私は警戒感を抱きます。しかし、いろいろな意味で市場は変化しました。ワシントンは、アク ティビスト的な金融・財政政策に慣れ始めています。長期的に見れば、こうしたばらまき的な財政政策や終わりのない 金融緩和の後には厳しい結果が待っているでしょう。しかし、それはまだ先のことです。クレジットスプレッドやリスク資 産はさまざまな施策によってこれまでにないほど割高になっていますが、だぶついた市場、イールドカーブコントロー ル、景気を刺激し格差是正を促す政策などによってこうした状況が何年も維持されてきました。ただ、足元のより大き なリスクは、パーティーがまだ始まったばかりかもしれないということです。 長期金利のピークを予測しようとしても無駄でしょう。歴史的に見ればこの先金利は低下すると思われますが、2013 年あるいは 2018 年がそうであったように、金利のピークを言い当てるのは容易ではありません。市場の反転は突然 やってきます。長期債の利回りが割安圏に入ったと思ったら、ニュートラルまたはオーバーウエイトのポジションを取る のがリスクの低い選択でしょう。 最後に、私たちの思いと祈りは常にコロナ渦に苦しむ人々とともにあります。医療従事者、物資等配達員、ソーシャル サービス提供者、救急隊など、この戦いの最前線で任務を全うしている方々に深い感謝の意を表します。どうかそうし た方々が戦い抜くために必要な強さを持ち続けることができますように。この異常な状態はすぐには終わらないかもし れませんが、その終息の時は見え始めています。

スコット・マイナード インベストメント部門会長兼グローバル CIO

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ポートフォリオ・マネジメント・アウトルック 長期的な価値を追求する Anne B. Walsh, JD, CFA Chief Investment Officer, Fixed Income Steve Brown, CFA Portfolio Manager Adam Bloch Portfolio Manager

クレジットスプレッドは最も拡大した水準から大幅に縮小したが、まだ バリューは残っている 数多くの問題に直面しつつも投資機会を巧みに利用することができた2020年を終 え、弊社の戦略は2021年を順調に進む体制が整っている。追加財政刺激策、健 全な家計のバランスシート、緩和的なFRBの金融政策により、リスク資産投資に適 したマクロ経済環境が整った。クレジットスプレッドは最も拡大した水準から大幅に 縮小したが、世界中の投資家の資金が利回りを求めて投資適格社債およびハイイ ールド社債投資に向かっており、まだバリューは残っているといえる。 ストラクチャード商品のクレジットスプレッドは、幾つかの例外を除いて新型コロナ ウイルス感染拡大による急拡大から概ね回復した。特に、航空機ABSの最もシニ アのトランシェは、世界の航空便数がコロナ渦により依然として削減されている中 でも、ワクチンの普及と累積した旅行需要が2021年後半には回復するとの期待か ら、スプレッドが縮小した。より一般的に言えば、ストラクチャード商品のスプレッド は市場の変化に対する反応が遅い傾向があり、利回りの優位性がストラクチャー ド商品を魅力的な投資対象としている。このストラクチャード商品の高いキャリーを 求めて投資家資金がさらに流入すると考えられることから、スプレッドは今後さらに 縮小すると予想する。同様に、CLOのスプレッドも急速に回復した。シニアローンの 価格が上昇したため、CLOのトランシェ全般の価格が回復し、デフォルトの波も乗 り切った。新規発行も2020年後半の力強いペースが続くと予想され、シニアローン に対する需要はさらに高まるであろう。こうした供給圧力にもかかわらず、利回りを 求める投資家の需要も強いことから、CLOのスプレッドはさらに縮小する可能性が 高い。 スプレッドが縮小を続ける中で、投資適格企業に対する弊社のファンダメンタルズ およびテクニカルな見通しは、2021年第1四半期もポジティブである。新規発行額 は、過去最高を記録した2020年からは減少する可能性が高いものの、クレジット 商品に対する需要は引き続き強く推移するであろう。米国外の投資家にとっても、 相対的に高い米国社債の絶対利回りは為替ヘッジコストを差し引いても魅力的で ある。また、追加財政刺激策とハト派的な金融政策スタンスは企業へのさらなる支 援となる。FRBの社債購入プログラムは延長されず2020年末で終了したものの、 それが設定されたという事実は、将来もし必要になれば類似のプログラムが設定さ れる可能性を示唆するものであり、投資家に安心感を与えた。 ノンエージェンシーRMBSのポジションは、最近数カ月の住宅ローンのクレジットパ フォーマンスが堅調であることから恩恵を受けた。厳しい雇用環境と長引くコロナ 渦に伴う混乱から延滞率は当面高止まりすると思われるが、その影響は現状の価 格水準に概ね織り込まれ、その他のファクターは全てポジティブである。住宅価格 の上昇、低い住宅在庫水準に加え、ノンエージェンシーRMBSの供給が限られて いることから、本セクターは堅調に推移するであろう。

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非投資適格の社債およびバンクローンについても、世界的な景気回復と緩和 的な金融政策により楽観視している。2020年3月に価格が底を打ったことか ら、オポチュニスティックにエクスポージャーを積み増した。新型コロナが引き起 こしたシャットダウンによる大きなクレジットストレスを乗り切った非投資適格企 業は、経済が再開するにつれてその恩恵を引き続き受けることになろう。

利回りは大きく低下したが、まだバリューは残っている クレジットスプレッドは最も拡大し た水準から大幅に縮小したが、 世界中の投資家の資金が利回り を求めて投資適格社債およびハ イイールド社債投資に向かってお り、まだバリューは残っているとい える。ストラクチャード商品につい ては、引き続きシニアトランシェを 選好する。

Source: Guggenheim Investments, Credit Suisse, Bloomberg, Citi. Data as of 1.26.2021. Representative Indexes: Bank loans: Credit Suisse Leveraged Loan Index; High-Yield Corporate Bonds: Bloomberg Barclays U.S. High-Yield Corporate Index excluding energy; Investment-Grade Credit and A, BB Corporates: Bloomberg Barclays U.S. Corporate and A, BBB subsets; BB Corporates: Bloomberg Barclays U.S. High-Yield Index (BB subset); Agency RMBS: Bloomberg Barclays U.S. Aggregate Index (Agency RMBS subset); CLOs: J.P. Morgan CLOIE Index (A, AA, AAA, and BBB subsets), CMBS 2.0 AA: Bloomberg Barclays CMBS 2.0 Index (AA subset), Agency CMBS: U.S. Aggregate Index (Agency CMBS subset); Bloomberg Barclays Agg: Bloomberg Barclays U.S. Aggregate Index; Legacy Floating NA RMBS and fixed-rate aircraft are based on Guggenheim’s trading desk’s indicative levels.

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マクロ経済アウトルック 最悪の時代から最良の時代へ Brian Smedley Head of Macroeconomic and Investment Research Maria Giraldo, CFA Managing Director Matt Bush, CFA, CBE Director

コロナウイルスによる死亡者の数は増え続けているが、ワクチンの 展開と大規模な政策支援が2021年の経済成長をけん引するだろう 米国の景気回復は感染者数の急増にもかかわらず第4四半期も継続し、実質国内 総生産(GDP)の伸びは年率4.1%を記録した。2021年1月の時点で、米国の実質 GDPは2020年3月から4月の落ち込み分を85%まで取り戻し、雇用は2020年2月 までの減少分を67%取り戻した。しかし、産出と雇用は2020年2月のピークをそれ ぞれ3.6%および5.4%下回ったままであり、過去の景気後退期の1年目を大きく下 回っている(次ページ上のチャート参照)。 幸いにも、何種類かの非常に効果的な新型コロナワクチンの供給が米国その他の 国々で始まった。今夏には集団免疫が達成される可能性があり、ソーシャルディス タンスを取る必要性が徐々に薄れていくことから、窮地に立たされているサービス セクターも2021年は力強い回復を見せるであろう。さらに、昨年12月に議会で承認 された9,000億ドルの刺激策が実行されることにより、既に1兆8,000億ドルの超過 貯蓄を有する消費者の可処分所得がさらに増加する。これに加えて1兆9,000億ド ルの追加刺激策が間もなく議会を通過すると見込まれる。新型コロナウイルス対 策、大規模な財政刺激策、超緩和的な金融政策の相乗効果により、2021年の実 質GDP成長率は6%~7%と1984年以来の高成長を記録するであろう。 弊社は、FRBが今後よりハト派的な政策スタンスを取り景気回復を促すと予想す る。労働市場が過熱してもすぐに冷やそうとするのではなくインフレ率が目標であ る2%を超えることを目指し、目標を下回っていた過去の分を埋め合わせようとする だろう。今後数カ月、消費者物価はベース効果が大きく効いて上昇する見通しだ が、その根底にあるインフレのトレンドが実際にはかなり弱いことにFRBは注目し ている。コアインフレは実質GDPの動きから約18カ月の遅行性があることを考える と、今後数四半期はさらに下落を続けることが見込まれる。前回の景気回復期を 見れば、経済のグローバル化、人口動態、テクノロジーの動向などの影響により、 FRBが2%のインフレ目標を達成するにはかなりの努力が必要であり、まして継続 的に目標を上回るのはかなり困難であると考えられる(次ページ下のチャート参照)。 この状況を考慮すれば、FRBが少なくとも今後数年はゼロ金利政策を維持すると ともに、国債およびエージェンシーMBSの購入を2022年に入っても積極的なペー スで継続することはほぼ確実である。今後数年間のFRBの政策に関するこうした 弊社の予想に基づいて10年国債利回りのフェアバリューを推計すると0.85%とな り、現在の水準は弱い季節要因も相まって利回りが急速に上昇しすぎたことを示し ている。実質金利が大幅なマイナスであり為替ヘッジコストも低いことから利回りを 求める投資家の需要が高まりが下支えとなり、目先のクレジット市場は堅調を維持 するであろう。こうしたクレジット市場に関する弊社の強気の見方に対する最も大き なリスクは新型コロナウイルスの変異種が複数出現していることであり、今後の状 況によっては感染拡大が長引き死亡者の数もさらに増加する恐れがある。

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雇用はコロナ以前の水準を大幅に下回っている 景気後退期における米国の雇用(サイクルのピークからの累積変化率) 2021年1月の時点で、米国の実質 GDPは2020年3月から4月の落ち 込み分を85%まで取り戻し、雇用 は2020年2月までの減少分を 67%取り戻した。しかし、産出と雇 用は2020年2月のピークをそれぞ れ3.6%および5.4%下回ったまま であり、過去の景気後退期の1年 目を大きく下回っている。

Source: Guggenheim Investments, Haver Analytics, BLS. Data as of 2.28.2021.

インフレ率が目標を下回っているため FRB は最大限の緩和策を継続する可能性 が高い コア PCE インフレ率の 2%目標からの累積不足率(景気サイクルのピーク以降) コアインフレは実質GDPの動きか ら約18カ月の遅行性があることを 考えると、今後数四半期はさらに 下落を続けることが見込まれる。 前回の景気回復期を見れば、経 済のグローバル化、人口動態、テ クノロジーの動向などの影響によ り、FRBが2%のインフレ目標を達 成するにはかなりの努力が必要で あり、まして継続的に目標を上回 るのはかなり困難であると考えら れる。

Source: Guggenheim Investments, Haver Analytics. Data as of 11.30.2020. Note: Dotted purple line shows Guggenheim forecast for cumulative core PCE shortfall at the end of 2023 rather than the precise forecast path.

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ポートフォリオ戦略とアロケーション グッゲンハイム債券戦略 ブルームバーグ・バークレイズ米国総合指数 1

グッゲンハイム債券コア 2

ブルームバーグ・バークレイズ米国総合指数はコア指標とし て利用されるフラッグシップインデックスである。これは投資 適格の米ドル建ての債券市場を計るものである。これには米 国債、政府系証券、社債、MBS(エージェンシー固定利付き およびパススルー)、ABS、CMBS(エージェンシーおよびノン エージェンシー)が含まれる。本インデックスに含まれる社債 は時価総額により加重される。

グッゲンハイム債券コア戦略は、主に投資適格証券に投資 するが、バークレイズ米国総合インデックス等のコアベンチ マークに一致するポートフォリオ特性を持っている。弊社で は、投資家のインカムと収益の目的は、インデックスに含ま れるものと含まれないもの両方によるアセットクラスのミック スにより最大にもたらされると考えている。コアポートフォリ オにおいてベンチマークに含まれていないアセットクラスとし ては、ノンコンシューマーABS やコマーシャルモーゲージロ ーンなどがある。

1. ブルームバーグ・バークレイズ米国総合指数: Other は、国際機関 1.5% およ

2. グッゲンハイム債券コア: Other は、私募債 4.8%、優先証券 2.3%、LP1.4%、ソブ

びソブリン債 1.2%を含みます。巻末の免責事項をご確認下さい。合計値は、単

リン債 0.6%を含みます。巻末の免責事項をご確認下さい。合計値は、単位未満

位未満の切り下げのため、100%にならないことがあります。

の切り下げのため、100%にならないことがあります。セクター配分は代表アカウ ントに基づきます。構成はアカウント毎に異なり、変化することがあります。

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グッゲンハイム債券コアプラス 3

グッゲンハイム債券マルチクレジット 4

グッゲンハイムのコアプラス戦略は、トータルリターンのア プローチを採用し、弊社のリラティブ・バリューの見方をよ り詳細に反映している。コア戦略と同様、コアプラスはベ ンチマークの範囲を超えて投資価値を見出そうとする。本 ポートフォリオは柔軟性を加え、通常投資適格未満の証 券に対し 30%まで投資を行う。これにより、よりリスクが 高くかつ収益可能性の高い銘柄へのエクスポージャーが 可能になる。投資適格社債等の通常のコア投資に加え て、CLO とノンエージェンシーRMBS が、コアプラスに適 合する二つのセクターである。

グッゲンハイムの債券マルチクレジット戦略はアンコンスト レインドのマクロ経済アウトルックおよびリラティブ・バリュー の見方に大きく依拠する戦略である。弊社の「ベストアイデ ィア」戦略の一つであるマルチクレジットポートフォリオのア ロケーションは、現在デフォルトリスクを補って余りある収益 を見込める債券資産に重きを置いている。 弊社の投資適 格未満のリスキーなセクターへのエクスポージャーについて は、投資適格 CLO と商業 ABS により分散すると同時に、 ポートフォリオの金利リスクを限定している。

3. グッゲンハイム債券コアプラス: Other は主に優先証券 2.6%、私募債 1.1%

4. グッゲンハイム債券マルチクレジット: Other には、主に優先証券 4.0%、私募債

を含みます。巻末の免責事項をご確認下さい。合計値は、単位未満の切り下

2.5%を含みます。巻末の免責事項をご確認下さい。合計値は、単位未満の切り

げのため、100%にならないことがあります。セクター配分は代表アカウントに

下げのため、100%にならないことがあります。セクター配分は代表アカウントに

基づきます。構成はアカウント毎に異なり、変化することがあります。

基づきます。構成はアカウント毎に異なり、変化することがあります。

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投資適格社債 スプレッドはさらに縮小へ 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ オ配分

テクニカル指標からは 2020 年第 4 四半期の上昇相場にまだ継続 の余地 投資適格社債のスプレッドは、新型コロナワクチン開発の進展、財政・金融刺激策 による継続的な支援、激しく対立した大統領選挙という政治ドラマの終焉などによ り、コロナ以前の水準まで縮小した。第4四半期の相場上昇には目を見張るものが あり、ブルームバーグ・バークレイズ米国社債指数のオプション調整後スプレッドは 135ベーシスポイント(bps)から96bpsまで縮小した。テクニカル指標を見ると、 2021年第1四半期にはさらにスプレッドの縮小が進むと予想する。 2020年第1四半期から第3四半期までの投資適格社債の新規発行額はグロスで 約1兆8,000億ドルに達し、償還額を差し引いたネットの発行額も1兆ドル近くとなっ た(次ページ上のチャート参照)。しかし、第4四半期のネットの発行額はほぼゼロ であった。2021年の発行額はグロスで1兆2,000億ドル近くと平均的な水準に戻

Justin Takata Managing Director

り、発行額の減少はクレジットスプレッドの縮小をサポートするテクニカルな材料と なると予想する。海外からの需要も引き続き堅調であり、第4四半期に投資適格社 債ミューチュアルファンドに550億ドルが流入した。 投資適格社債のスプレッドは過去10年で最もタイトな水準に近い(次ページ下のチ ャート参照)。多くの好材料を織り込み済みであり、クレジットスプレッドは今後も狭 いレンジで推移するであろう。金融政策の失敗や金利ボラティリティの急激な上昇 といった事態が起きない限り、目先のスプレッドはさらに縮小が進むと予想する。 選挙に伴う混乱や新型コロナによる大規模なロックダウンといった株式市場および クレジット市場への悪材料は収まったと考える。とは言うものの、新型コロナウイル スの変異株への懸念やワクチンの有効性、配分などをめぐる市場の変動は今後も 続くであろう。しかし、こうしたリスクを懸念した売りは小幅にとどまり、むしろ絶好の 買い場と捉えるべきである。スプレッドの縮小は、高格付の大企業よりは、低格付 の景気循環銘柄でより進むであろう。 市場が第1四半期も好調なパフォーマンスを維持するためには、景気回復が現実 化していることを確認できる材料が必要である。追加財政刺激策による緩やかな 金利上昇は市場も容認するであろうが、利回りの急激な上昇が長く続く場合には、 社債市場から資金が流出する恐れもある。

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2021 年の投資適格社債新規発行額は減少が予想される 2020年第1四半期から第3四半 期までの投資適格社債の新規 発行額はグロスで約1兆8,000 億ドルに達し、償還額を差し引 いたネットの発行額も1兆ドル近 くとなった。しかし、第4四半期の ネットの発行額はほぼゼロであ った。2021年の発行額はグロス で1兆2,000億ドル近くと平均的 な水準に戻り、発行額の減少は クレジットスプレッドの縮小をサ ポートするテクニカルな材料とな ると予想する。

Source: Guggenheim Investments, J.P. Morgan. Data as of 1.31.2021.

投資適格社債のスプレッドはさらに縮小の可能性 投資適格社債のスプレッドは過 去10年で最もタイトな水準に近 い。多くの好材料を織り込み済み であり、クレジットスプレッドは今 後も狭いレンジで推移するであろ う。金融政策の失敗や金利ボラ ティリティの急激な上昇といった 事態が起きない限り、目先のスプ レッドはさらに縮小が進むと予想 する。

Source: Guggenheim Investments, Bloomberg. Data as of 1.26.2020. Shaded areas represent recession.

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ハイイールド社債 低格付へのシフトがさらに進む 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

利回りを求める投資家の需要を受けて、格付が最も低い社債が値を

オ配分

上げた ハイイールド社債のスプレッドは、投資家が経済はいずれ完全に回復するとの自 信を深める中で縮小を続けた。ICEバンクオブアメリカ・ハイイールド指数の利回り は、2021年第1四半期に入り過去最低の3.9%まで低下した後に反転し、4%台に 戻している。以前は、同インデックスの利回りの下限は5%と考えられていたが、過 去4回のサイクルの全てにおいて一つ前のサイクルの最低利回りを更新しており、 今回も例外ではなかった。ただし今回は、過去最低を付けた時期が以前よりかなり 早かった。これは、膨大な額の財政刺激策により市場が安定し、デフォルト懸念が 弱まったことが理由と考えられる。 ムーディーズは現在、非投資適格社債のデフォルト率が、2020年の8.4%に対して 2021年には6.0%まで低下すると予想している(次ページ上のチャート参照)。米国 経済が潜在成長率を大きく上回るペースで成長し、市場に資金が潤沢にある中

Thomas Hauser Senior Managing Director Rich de Wet Director

で、ムーディーズは今後もデフォルト率の予測を引き下げて行くであろうと弊社は 予想する。2021年1月のハイイールド社債の新規発行額は前年同月比36%増の 520億ドルで、月間発行額としては2005年1月以降で3番目に多い月となった。ま た、その格付別内訳を見ると16%がCCC格以下で、2020年の5.8%と比較すると 大きく割合が増えており、投資家がより低格付の社債へのシフトを続けていること が分かる。 また、流通市場においても、より高いトータルリターンを求める投資家による低格 付債への明確なシフトが続いている。2020年第4四半期において、CCC格社債の トータルリターンはより格付が高いBB格およびB格の倍以上となる12.2%を記録 し、利回りは過去最低の8.7%まで低下した(次ページ下のチャート参照)。しかし 弊社では一部のCCC格社債は買われ過ぎていると考えており、深刻に業績が悪 化した企業が比較的少ないB格以上で割安銘柄を選別していきたいと考えてい る。ただ下落局面が来ればリスクを積み増す好機であるとの見方は、基本的に変 えていない。

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金融緩和策が期待デフォルト率の低下を促している ムーディーズによる非投資適格 12 カ月デフォルト率予測 ムーディーズは現在、非投資適 格社債のデフォルト率が、2020 年の8.4%に対して2021年には 6.0%まで低下すると予想してい る。米国経済が潜在成長率を大 きく上回るペースで成長し、市場 に資金が潤沢にある中で、ムー ディーズは今後もデフォルト率の 予測を引き下げて行くであろうと 弊社は予想する。

Source: Guggenheim Investments, Moody's. Data as of 12.31.2020.

CCC 格ハイイールド社債の利回りは過去最低を記録 インデックスの利回り(格付別) 2020年第4四半期において、 CCC格社債のトータルリターンは より格付が高いBB格およびB格 の倍以上となる12.2%を記録し、 利回りは過去最低の8.7%まで低 下した。

Source: Guggenheim Investments, ICE Index Services. Data as of 1.22.2021.

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バンクローン 価格上昇による借り換えリスクに注意 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

インカムゲインを求める投資家にバンクローンのバリューは魅力的だ

オ配分

が、2021年には借り換えリスクが高まる可能性がある FRBの利下げによりクーポンが低下し、格下げにより価格が低下したため、レバレ ッジドローンセクターの2020年のトータルリターンは2.8%を記録した。幾つかのセ クターでは価格が額面を下回る一方で(次ページ上のチャート参照)、直近での米 国債利回り上昇による投資家のデュレーションリスクを解消するための需要が高ま っていることから、2021年に力強いパフォーマンスを見せる下地は整ったといえ る。CLO市場における新規発行額も、借り換え・リセットを除いて1000億ドルと堅調 な発行が予想される。 一方で、ヘルスケア、テクノロジー、食品、薬品など投資家の人気が高いセクター で、ほとんどの銘柄が額面を上回って取引されていることから、借り換えリスクに注 意する必要がある。額面を上回って取引されているローンの割合と借り換えの間 には強い相関が見られる(次ページ下のチャート参照)。流通市場におけるローン

Thomas Hauser Senior Managing Director

のスプレッドと新発ローンのプライシングを過去4カ月にわたり比較してみると、借り 手にとっては最大で101bpsのスプレッド削減につながることから、インザマネーの 状態にあるB格ローン900億ドルが今年後半に借り換えられる可能性が高い。この

Christopher Keywork Managing Director

うち約400億ドルが、前述した投資家に人気が高いセクターのローンである。 格下げ件数は目に見えて減少した。2020年初めには43倍に上った直近3カ月ベー スの格下げ件数と格上げ件数の比率は、第4四半期にはわずか1.1倍にまで低下 した。しかし多数の格下げの結果として、ローン市場におけるCCC格以下の比率 は2010年以降で最も高くなり、B-格のローンの比率も過去最高の19%に上った。 このクレジットプロファイルは新たな価格低下リスクの懸念をもたらす。平均的な CLOポートフォリオの格付プロファイルが新型コロナ以前よりも悪化しており、これ 以上の格下げを吸収する余力が減っているためだ。しかし、力強い景気回復が企 業収益を押し上げ、格付を以前の水準にまで回復させるであろう。従って、経済に 対する想定外のショックでも起きない限り、現在の格付プロファイルが市場動向に 悪影響を及ぼすことはないと考えている。またディスカウントマージンは2020年3月 につけたピークの1,275bpsから455bpsまで大きく低下したが、それでもなお2008 年以降の最低値である381bpsや2008年以前の最低値である230bpsを上回って いることから、スプレッド縮小の余地はまだ残っていると考える。

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価格が額面を下回るローンの比率が高いセクターはエネルギー、レジャー、 航空宇宙 価格が額面を下回るローン残高の比率が高いセクター 幾つかのセクターでは価格が額面 を下回る一方で、直近での米国債 利回り上昇による投資家のデュレ ーションリスクを解消するための 需要が高まっていることから、 2021年に力強いパフォーマンスを 見せる下地は整ったといえる。

Source: Guggenheim Investments, Credit Suisse, Bloomberg. Data as of 1.27.2021.

投資家がオーバーパーの買いを入れていることから市場はヒートアップ 額面を上回って取引されているロ ーンの割合と借り換えの間には 強い相関が見られる。流通市場 におけるローンのスプレッドと新 発ローンのプライシングを過去4 カ月にわたり比較してみると、借 り手にとっては最大で101bpsの スプレッド削減につながることか ら、インザマネーの状態にあるB 格ローン900億ドルが今年後半 に借り換えられる可能性が高い。

Source: Guggenheim Investments, S&P LCD, Credit Suisse. Data as of 1.27.2021.

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資産担保証券(ABS)および CLO 新発債に強い需要 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

FRBの量的緩和「ワクチン」により投資家は多額の資金を手にした

オ配分

が、利回りが取れる投資の選択肢は限られている クレジット市場は3月以降に回復を見せたがCLO市場も例外ではなく、新型コロナ ウイルス感染拡大による下落分を完全に取り戻した。シニアトランシェ、劣後トラン シェともにその流れに乗り、スプレッドは現在過去2年間で最もタイトな水準で推移 している(次ページ上のチャート参照)。同様に、CLOの担保となっているレバレッ ジドローン市場も新型コロナ以前の水準まで回復し、懸念された新型コロナ関連の デフォルトの波を概ね回避することができた。その結果、2020年半ばまでに膨大な 数のトランシェを格下げした格付会社もスタンスを変更し、多くのトランシェを格上 げ方向で見直している。こうしたポジティブな市場環境を背景としてCLOの新規発 行は2020年第4四半期に急増し、2021年もその勢いが止まることはないと思われ る(次ページ下のチャート参照)。さらに、CLOスプレッドの縮小とレバレッジドロー ン価格の上昇はCLOの借り換え・リセットに適した環境をもたらした。新規発行と借

Peter Van Gelderen Managing Director

り換え・リセットを合算した発行額は2018年の水準に近づくと推計される。しかしな がら、旺盛な投資家需要が大量の新発債供給を順調に消化すると考えられ、CLO のスプレッドは2021年もタイトなまま狭いレンジで推移するであろう。 ほとんどのABSサブセクターも新型コロナウイルスによる下落から完全に回復し た。2020年後半には金利およびクレジットスプレッドがともに大幅に低下したため、 全てのサブセクターで価格が急騰した。多くのABS証券は現在大幅にプレミアムが 乗った価格で取引されているためこれ以上、上値を追う余地は限られるかもしれな いが、同格付の社債に対する利回りの優位性は依然として存在している。こうした 強い投資家需要を背景として、ABS発行体およびウォール街の投資銀行は新発 債のプライシング水準を引き下げるとともに、2020年に発行できなかった銘柄を再 び市場に登場させている。2020年第4四半期から2021年初頭にかけて、新発債へ の申込額は常に発行予定額の3倍から5倍に上った。この結果、発行体は新発債 のプライシングを大幅に改善することができた。実際、2021年初めの投資家需要 が大変強かったために、2020年には十分な需要を集めることができず発行を諦め た鉄道および不動産セクターの二つの発行体が2021年1月には起債を成功させ、 そのスプレッド水準は2020年に投資家需要を十分に集めることができなかったス プレッド水準よりもタイトであった。現状として投資家の手元には多額の資金がある が、利回りが取れる投資の選択肢は非常に限られているのである。 現在、弊社は、信用度が高い投資商品を優先することと、強気のマクロ経済見通し とのバランスを取った上で投資を行っている 。最近では、金融ABS、航空機セー ル・アンド・リースバック取引、劣後CLO債投資に魅力的なリスク調整後リターンを 見いだした。

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投資適格 CLO のスプレッドは直近のピークから縮小した シニアトランシェ、劣後トランシェ ともにその流れに乗り、スプレッド は現在過去2年間で最もタイトな 水準で推移している。同様に、 CLOの担保となっているレバレッ ジドローン市場も新型コロナ以前 の水準まで回復し、懸念された新 型コロナ関連のデフォルトの波を 概ね回避することができた。

Source: Guggenheim Investments, J.P. Morgan. Data as of 3.5.2021.

2020 年の CLO 発行増加トレンドは第 1 四半期も続くと予想する CLOの新規発行額は、投資家需 要と新発債スプレッドが新型コロ ナ感染拡大による急落から回復 したため、第3四半期および第4 四半期に急増した。今後も新発債 市場では活発な発行が続き、特 に借り換え・リセットが増加すると 予想する。

Source: Guggenheim Investments, J.P. Morgan. Data as of 1.22.2021.

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ノンエージェンシー住宅ローン担保証券(RMBS) 回復への準備は整った 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

経済リスクとクレジットリスクの高まりは完全に価格に織り込まれ、パ

オ配分

フォーマンスが回復する準備が整った 第4四半期にはリスク市場全体が新型コロナウイルスが引き起こした混乱から回 復を続け、ノンエージェンシーRMBSの価格も上昇した。RMBS1.0および2.0の第4 四半期のリターンはそれぞれ1.8%および1.0%となり、これによってRMBS全サブ セクターの2020年のリターンがプラスとなった。格付が高いRMBS2.0は第2四半 期の下落分を全て取り戻したが、格付が低いRMBS1.0およびメザニンが取り戻し たのは2020年前半の下落分の約8割にとどまった。 高い失業率が住宅保有者の家計を圧迫した結果として住宅ローンの延滞率が上 昇したが、現在では緩やかに回復しつつある(次ページ上のチャート参照)。2008 年金融危機後にローン返済のあり方が見直され差し押さえよりはワークアウト(債 務整理)が推奨されるようになった一方で、契約書に不備がある、あるいはレバレ ッジが高い住宅ローンが見られなくなったことから担保の損失は2008年から2009

Karthik Narayanan, CFA Managing Director Roy Park Director

年の実績よりもかなり低く抑えられ、信用の悪化が住宅市場全体に波及すること は避けられた。 今後を見通すと、金融危機以前に組成され2度のクレジットサイクルを乗り越えた RMBS1.0が、機関投資家の貴重な投資対象として浮上している。2度のサイクル を経る間にいわゆる「クレジット・バーンアウト(credit burnout)」が起き、脆弱なロ ーンが清算あるいは修正されクレジットが選別された結果として、将来の経済ショッ クの影響を受けにくい強い裏付資産としてあとに残ったのがRMBS1.0である。す なわち、残存するRMBS1.0の裏付資産は、金融危機時の10%の失業率および 30%強の住宅価格下落に加えて、2020年第2四半期の失業率のピーク16%を耐 え抜いてきた強者である。さらに、ローン元本の部分償却および住宅価格の上昇 によりRMBS1.0のLTV(ローントゥーバリュー)比率が約55%まで低下したことから (次ページ下のチャート参照)、住宅所有者のエクイティが増加し返済能力が向上 することが示唆される。 住宅市場の安定、低金利、複数のクレジットサイクルによるクレジット・バーンアウト を理由として、弊社はRMBS1.0のシニアトランシェを選好する。より長期の投資を 考える場合にも、RMBS1.0は裏付資産のパフォーマンスと債券のキャッシュフロー の改善を受けて価格が上昇する可能性が高い。RMBS2.0については、シニアトラ ンシェからは安定したクレジットにより適度の国債スプレッドが得られるのに対し、 劣後トランシェからはクレジットファンダメンタルズの改善を追い風としてより高い利 回りが得られるであろう。

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住宅ローンの延滞率は緩やかに低下しつつある 高い失業率が住宅保有者の家計 を圧迫した結果として住宅ローン の延滞率が上昇したが、現在で は緩やかに回復しつつある。

Source: Guggenheim Investments, J.P. Morgan. Data as of 12.31.2020.

RMBS1.0 の LTV 比率は 55%まで低下した ローン元本の償却および住宅価 格の上昇によりRMBS1.0のLTV (ローントゥーバリュー) 比率が約 55%まで低下したことから、住宅 所有者のエクイティが増加し返済 能力が向上することが示唆され る。

Source: Guggenheim Investments, Intex. Data as of 12.28.2020. Chart shows ratio of amortized outstanding mortgage loan balance to estimated updated home price for 2005–2007 vintage and subprime loans.

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商業用不動産担保証券(CMBS) 2021 年には供給が増加 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

不動産市場には引き続き下押し圧力がかかっているものの、CMBS

オ配分

のシニアトランシェは新型コロナウイルス感染拡大による下げを完全 に取り戻した 2020年3月に新型コロナウイルスの感染拡大により急拡大したCMBSのスプレッド はその後大幅に縮小し(次ページ上のチャート参照)、CMBSに対する需要は引き 続き強い。この強い需要とタイトなスプレッドをもたらした背景としては、新規発行 量の減少、プール内における小売業界向けおよびホスピタリティ業界向けローンの 集中度の低下、マクロ経済環境の改善、新型コロナワクチンの展開などが挙げら れる。 2020年には、新型コロナウイルス感染拡大に伴う不透明感が漂い、不動産ローン の額が減少したことから、CMBSの新規発行額は45%減少した。内訳はコンデュイ ット型が-37%、シングルアセット・シングルボロワー(SASB)型が-48%、CRE-

Peter Van Gelderen Managing Director Phil Hoehn Vice President

CLO(商業用不動産ローンを裏付けとしたローン担保証券 )が-56%であった(次 ページ下のチャート参照)。さらに、小売りおよびホスピタリティ業界のリスクが依然 として高いと見なされたことから、プール内における両業界向けローンの集中度低 下を求める投資家の声により、発行体はさらに制約を受けた。 しかし、市場環境の安定、新型コロナウイルスワクチンの供給に加え、大統領選挙 が終わって商業用不動産に関連した政策がより見通しやすくなったことから、発行 体、投資家ともに楽観的な雰囲気が広がり、2021年の発行額は増加すると予想す る。しかし、新発債市場および流通市場における投資機会を評価するにあたって は、銘柄の選択を慎重に行っていく。これには二つの理由がある。第一に、一部の プールでは小売りおよびホスピタリティ業界向けローンの集中度が徐々に高まって いく可能性があるが、たとえワクチンが供給され景気見通しがポジティブであったと しても、両業界向けの物件では今後数年の間にキャッシュフローが中断される可 能性があると弊社では考えている。第二に、一時的な融資条件の免除や支払い猶 予などの救済策により借り手が短期的には存続できているとしても、そうした救済 策が終了すれば、正常債権と分類される融資については延滞債権と見なされる可 能性がある。 流通市場で弊社が投資好機と見ている分野の一つにCRE-CLOの劣後トランシェ がある。CRE-CLOは、短期かつ変動利付の商業不動産つなぎローンを裏付け資 産としているため、LTV比率が低く、ストレス分析でも良い結果を残している。キャ リーが大変魅力的であるうえに、現在の価格はパーを下回っているため、期限前 返済やスプレッドが縮小した場合にはさらなる価格上昇余地が見込まれる。

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CMBS のスプレッドは第 1 四半期も縮小を続けると見込まれる 2020年3月に新型コロナウイルス の感染拡大により急拡大した CMBSのスプレッドはその後大幅 に縮小し、CMBSに対する需要 は引き続き強い。

Source: Guggenheim Investments. Data as of 1.15.2021.

2021 年の発行額は投資家の信頼感回復により増加に転じるであろう 2020年には、新型コロナウイル ス感染拡大に伴う不透明感が漂 い不動産ローンの額が減少した ことから、CMBSの新規発行額は 45%減少した。内訳はコンデュイ ット型が-37%、シングルアセット・ シングルボロワー(SASB)型が -48%、CRE-CLO(商業用不動 産ローンを裏付けとしたローン担 保証券 )が-56%であった。しか し、発行体、投資家ともに楽観的 な雰囲気が広がり、2021年の発 行額は増加すると予想する。

Source: Guggenheim Investments, J.P. Morgan. Data as of 12.31.2020.

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商業用不動産債券 ホテルセクターの回復は長引く見込み 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ オ配分

Jennifer A. Marler Senior Managing Director William Bennett Managing Director

米ホスピタリティ業界は新型コロナウイルスにより大きな打撃を受けた 新型コロナウイルス感染拡大によるソーシャルディスタンスのガイドライン、外出禁 止令、出張や会議の制限などを考慮すると、米ホテルセクターが2020年に特に大 きな打撃を受けたのは当然のことであった。最も影響が大きかったのは、感染者数 が加速的に増え始めてから数週間後の4月11日の週であった。その後緩やかに回 復したとはいうものの、2020年12月末現在における利用可能客室売り上げ (RevPAR)は依然として前年比約50%減であった(次ページ上のチャート参照)。 週間客室需要も1190万ドルまでしか回復しておらず、新型コロナ前の水準を大きく 下回っている(次ページ下のチャート参照)。すべてのホテル市場が何らかの影響 を受けたが、市場によって差が見られた。ドライブトゥ(drive-to)市場(車で行ける 距離にあるホテル)は、ホテルが集中し飛行機による移動や会議ビジネスへの依 存度が高い都市型ホテルよりも影響が少なかった。同様に、長期滞在型ホテルは 影響が少なく、エコノミーホテルは高級ホテルよりも影響が少なかった。 ホテル業界の低迷が残存するホテル向け融資にどのような影響を及ぼすかはまだ 分からない。2020年4月以降、ホテル業界は貸し手に対して稼働率が低い期間を 乗り切るための支援を求めてきた。また、政府の給与保護プログラム(Paycheck Protection Program)ローンも積極的に活用してきた。貸し手の中にはホテル向け のディストレストデットを売却する動きも出ているが、新型コロナ感染拡大後は市場 における取引がほとんど無いためにホテル向け融資の価格が今年どこまで下がる かは不透明だ。RevPARの回復は、新型コロナ対策の進展およびビジネスやレジ ャー用途の旅行需要がどこまで回復するかにかかってくるであろう。この二つの条 件が充足されない限り、RevPARの急速な回復は望み薄だ。米ホテル業界の回復 には時間がかかるであろう。投資家も貸し手もそれを忍耐強く待つしかない。 ホテル業界に対する新型コロナウイルスの影響は深刻だが、他の商業用不動産も 決して無傷ではない。感染拡大によりオンラインショッピングへの移行が加速され、 小売りセクターでは賃料を支払えない(あるいは支払おうとしない)テナントが増え ている。また、失業率の上昇により賃貸住宅の家賃滞納が増加する可能性があ る。一部のオフィステナントは家賃を支払わず資金を手元に残そうとしている。オフ ィスの長期リースをどうするかという判断を先延ばしにしているオフィステナントが 多いため、新型コロナウイルス感染拡大が空室率に及ぼす影響は2021年半ばま で明らかにならないであろう。また、直接的ではないかもしれないが、産業セクター にも影響は及ぶであろう。 このように新型コロナウイルスの影響が商業用不動産に及ぶ中で、弊社はそれが キャッシュフローに及ぼす影響およびその結果としての資産価値の変動を2021年 には注意深く監視していく。一方、弊社の最近の投資は物流セクターにフォーカス している。商品を消費者に届けるサプライチェーンに必要な不動産への投資を企 業が加速させているためだ。これらの不動産のパフォーマンスは、投資適格の信 用力を有するテナントが保証する長期ネットリースに支えられて、好調を維持して いる。

Guggenheim Partners

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RevPAR は下落分をやや取り戻したが依然として低水準 RevPAR の変化率(%)と週ごとの新型コロナウイルス感染者数 その後緩やかに回復したとはいう ものの、2020年12月末現在にお けるRevPARは依然として前年 比約50%減であった。

Source: Guggenheim Investments, STR 2020/2021, Bloomberg. Data as of 12.26.2020.

ホテル客室需要は回復したものの、依然としてコロナ前の水準を下回る 週間客室需要も1,190万ドルまで しか回復しておらず、新型コロナ 前の水準を大きく下回っている。

Source: Guggenheim Investments, STR 2020/2021. Data as of 12.26.2020.

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地方債 新規発行額は過去最高を更新へ 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

2021年の新発債供給量は、過去最高であった2020年の4740億ドル

オ配分

を超える可能性がある 2020年は新規発行額が前年比13%増の4740億ドルに上り、地方債市場にとって は記録的な年であった。その内31%が課税債で、それ以前の3年間の平均11%を 大きく上回った(次ページ上のチャート参照)。しかしこの急増した課税債供給は、 同格付の社債と比較して魅力的なリスク調整後の相対価値を求める銀行や保険 会社などがクロスオーバー取引を行うことによる需要により順調に消化された。低 金利環境が長く続くと予想される中で、2021年の新規発行額は過去最高を更新す ると地方債ディーラーは予測している。 緩和的な金融政策の下で追加財政刺激策も見込まれたことから2020年の地方債 市場は堅調に推移し、ブルームバーグ・バークレイズ地方債指数のリターンは通年 で5.21%を記録した。2020年3月には過去最高に近い水準まで急上昇した10年お よび30年の地方債対国債利回り比率は、それからわずか9カ月後の2021年1月に

Allen Li. CFA Managing Director

は、それぞれ過去最低となる64.4%および78.3%まで急低下した(次ページ下の チャート参照)。地方債市場からは2020年3月単月で430億ドルの資金流出があっ たにもかかわらず、通年では380億ドルの累積純流入で年を終えた。民主党が大

Michael Park Vice President

統領選挙および上下両院を押さえたことで政策の不透明性が薄れ、地方自治体に 対する政府の財政支援が期待されることから、2021年の市場心理は強気なものと なっている。さらに、所得税増税も予想されることから、免税債への需要が増加す るであろう。 新型コロナウイルス感染拡大により多くの経済的課題がもたらされ、クレジット市場 の様相は一変してしまったが、地方債のバリュエーションは新型コロナ以前の水準 までほぼ回復した。あらゆる債券の信用度が低下した中で、地方債が持つ固有の 特性と強靱性に注目が集まっている。経済の完全な回復に至る道のりは長く平坦 ではないことを考えると、銘柄選択が大変重要になる。コロナウイルス支援・救済・ 経済保障法(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act)をはじめとす る一連の政府によるコロナ対策は、地方債発行体が必要とした支援を提供したと はいうものの、一時的な流動性供給は長期的な問題に対する万能薬とはなり得な い。政府による財政支援に依存するのではなく、今回のコロナ渦および将来の外 因性ショックを耐え抜く構造的な信用力を見極める必要がある。

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急増する課税地方債新規発行を投資家需要が無難に消化 年間新規発行額 総発行額の内31%が課税債で、 それ以前の3年間の平均11%を 大きく上回った。しかしこの急増し た課税債供給は、同格付の社債 と比較して魅力的なリスク調整後 リターンを求める銀行や保険会 社などのクロスオーバー投資家 からの需要により順調に消化さ れた。

Source: Guggenheim Investments, Bond Buyer. Data as of 12.31.2020.

地方債利回り比率は急上昇し金融危機の水準を超えた後、過去最低まで低下 2020年3月には過去最高に近い 水準まで急上昇した10年および 30年の地方債対国債利回り比率 は、それからわずか9カ月後の 2021年1月には、それぞれ過去 最低となる64.4%および78.3% まで急低下した。

Source: Guggenheim Investments, Thomson Reuters, Bloomberg. Data as of 1.19.2021.

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エージェンシー住宅ローン担保証券(エージェンシーMBS) FRB の介入により市場は安定 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

住宅ローン金利は過去最低水準にあるが、FRBがMBS市場を安定さ

オ配分

せている 第4四半期には住宅ローン金利が過去最低を記録し期限前返済に対する懸念が 高まったが、FRBおよび銀行からの強い購入需要によって相殺され、スプレッドは 縮小を続けた。期末のオプション調整後スプレッドは前期比-22bpsの41bpsとな り、前年同期比ではほぼ変わらずであった(次ページ上のチャート参照)。ブルーム バーグ・バークレイズ米国MBS指数の第4四半期のトータルリターンおよび超過リ ターンは、それぞれ0.22%および0.34%であった。エージェンシーMBSの2020年 のトータルリターンは3.84%となり、これはブルームバーグ・バークレイズ米国総合 指数の他の全てのサブセクターを下回った。例えば、よりポジティブなコンベクシテ ィで且つ、発行量が少ないエージェンシーCMBSのトータルリターンは、第4四半期 が0.50%、2020年通年では8.92%であった。 量的緩和第4弾の開始以来、MBSのスプレッドパフォーマンスは、1兆ドルを超える

Aditya Agrawal, CFA Director

FRBの購入プログラムの対象となり、それによってクーポンレートが下支えされて いるプロダクションクーポン(現行クーポン)物と、史上最低水準の新発債クーポン の影響を受ける購入プログラムの購入対象でないMBSの二極化が進んでいる(次

Louis Pacilio Vice President

ページ上のチャート参照)。FRBによる購入によって最もネガティブなコンベクシティ を持つMBSが市場から除かれることで、発行予定証券(TBA)のキャリーがブース トされ、結果として低クーポン債がインデックスをアウトパフォームした。インデック スに含まれる低クーポン債の割合が低く、FRBは毎月ネットで400億ドルの購入を 継続するとしているため、この傾向は当面続くと思われる。新発債のクーポンは直 近で国債利回りが上昇したにもかかわらず3%を大きく下回る史上最低水準で推 移している。このため、期限前返済リスクがないサブセクター(特定のプールやエー ジェンシーCMBSなど)がここ数年で最も良い相対パフォーマンスを示している。 2021年も住宅ローンのオリジネーターが強い需要に対応してローン実行のキャパ シティを増やしさらなる収益獲得を目指すと考えられるため、期限前返済に対する 懸念は引き続き高いと予想される。 このような長期予想に対応すべく、弊社は、担保またはストラクチャ―によりある程 度安定したキャッシュフローが得られる投資機会を選好する。現在の環境では、幾 つかのサブセクター、特にFRBの直接購入対象ではないサブセクターに価格面の 妙味があるとみている。これには、オフ・ザ・ラン(既発)のエージェンシーCMBS、 幾つかの特定のプール、ロックアウト条項が付された不動産抵当証券担保債券 (CMO)などが含まれる。これらの投資商品はFRBによる介入が始まる以前から 力強いパフォーマンスを見せていた。いずれFRBがエージェンシーMBS購入ペー スを落とし、市場の関心がキャッシュフロー・ファンダメンタルズに戻った場合でも、 同様の結果が期待できると考える。

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FRB の介入によりエージェンシーMBS のスプレッドは安定 ブルームバーグ・バークレイズ・エージェンシーMBS 指数の OAS 第4四半期末のオプション調整後 スプレッド(OAS)は前期比 -22bpsの41bpsとなり、前年同期 比ではほぼ変わらずであった。

Source: Guggenheim Investments, Bloomberg. Data as of 12.31.2020.

歴史的に低い住宅ローン金利がエージェンシーMBS の相対パフォーマンスを押し 上げ 量的緩和第4弾の開始以来 、 MBSのスプレッドパフォーマンス は、1兆ドルを超えるFRBの購入 プログラムの対象ととなるなり、 それによってクーポンレートが下 支えされているプロダクションク ーポン(現行クーポン)物と、史上 最低水準の新発債クーポンの影 響を受ける購入プログラムの購 入対象でないMBSの二極化が進 んでいる。

Source: Guggenheim Investments, Bloomberg. Data as of 12.31.2020.

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金利 FRB のハト派政策に備える 2020 年 12 月 31 日現在のポートフォリ

予想される財政刺激策は米10年国債の利回りを現在の水準以上に

オ配分

押し上げる可能性があり、そうなれば買い時である 2020年は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が人および経済に及ぼした 壊滅的な影響と国内政治の不確実性に翻弄された年として人々の記憶に残るで あろう。それに続く2021年は不確実性がやや薄れ、わずかながらの楽観とともに 始まった。とは言え、世界中で感染者が増え続け変異種も複数出現していることを 考えると、コロナ渦は決して終わってはいない。しかし効果的なワクチンが幾つか 開発され緊急承認されたことは、人々が待ち望むコロナ渦の終息が視野に入って きたのではという希望を与えてくれる。このワクチン開発の進捗に加えて市場参加 者を元気づけたのは、金融緩和を通じて景気回復を支援するというFRBの継続的 なコミットメントであった。さらに、米国で民主党が大統領選挙および上下両院の過 半数を押さえたことにより、大規模な追加的財政刺激策が実施される可能性が高 まり市場を安心させた。こうした好材料により世界的な景気回復期待が高まり、株

Kris Dorr Managing Director Tad Nygren, CFA Managing Director

は史上最高値付近まで値を上げ、長期国債の利回りが上昇して市場が織り込む 期待インフレ率を引き上げた。 第4四半期の米国債イールドカーブはベアスティープ化し(次ページ上のチャート参 照)、ロングエンドの利回りが20~25bps上昇した。しかし通年では、年前半のFRB による金融緩和がブルスティープ化を促し、カーブ全体にわたって利回りが75~ 145bps低下した。これにより米国債市場は大幅に上昇し、インデックスの2020年 のトータルリターンは8.0%を記録した。ロングエンドのリターンはさらに大きく、20 年超のインデックスの通年のトータルリターンは18.1%に上った。 この先を見通すと、約1.9兆ドルの追加財政刺激策が間もなく議会を通過するであ ろう。これにより、米国債の純発行額が増加することになる。この刺激策により景気 回復とインフレ期待が高まり、10年米国債の利回りが1.75~2.00%まで押し上げ られる可能性があるが、そうなれば絶好の買い場と考える。インフレが広範囲にあ るいは持続的に上昇するとは考えていないが、インフレ期待の高まりがイールドカ ーブをスティープ化させている(次ページ下のチャート参照)。FRBが平均インフレ 率を目標とする柔軟な政策(インフレ率が2%を下回っていた時期を埋め合わせる ために2%を超えるインフレ率の達成を目指す)を取ったことにより、短期金利は現 在市場が織り込んでいるよりも長い期間ゼロにとどまるであろう。この結果、イール ドカーブの短期から中期までの間には魅力的なキャリーおよびロールダウンの投 資機会が存在すると考える。

注:「金利」商品とは、米国債とエージェンシー債を指す。米国債とエージェンシー債のリターンとは、そ れぞれブルームバーグ・バークレイズ国債指数とブルームバーグ・バークレイズ米国エージェンシー債 指数のリターンを指す。

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FRB の金融緩和策により米国債のイールドカーブはスティープ化 米国債 5 年・30 年イールドカーブ 第4四半期の米国債イールドカー ブはベアスティープ化し、ロング エンドの利回りが20~25bps上 昇した。しかし通年では、年前半 のFRBによる金融緩和がブルス ティープ化を促し、カーブ全体に わたって利回りが75~145bps低 下した。

Source: Guggenheim Investments, Bloomberg. Data as of 1.29.2021.

市場が織り込む 10 年の期待インフレ率は再び上昇 10 年物価連動国債(TIPS)のブレークイーブンインフレ率 インフレが広範囲にあるいは持 続的に上昇するとは考えていな いが、インフレ期待の高まりがイ ールドカーブをスティープ化させ ている。FRBが平均インフレ率を 目標とする柔軟な政策(インフレ 率が2%を下回っていた時期を埋 め合わせるために2%を超えるイ ンフレ率の達成を目指す)を取っ たことにより、短期金利は現在市 場が織り込んでいるよりも長い期 間ゼロにとどまるであろう。

Source: Guggenheim Investments, Bloomberg. Data as of 1.15.2021.

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Fixed-Income Outlook | First Quarter 2021

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重要な通知及び免責事項 この資料は専ら情報の提供を目的としたものであり、いかなる有価証券、投資戦略または投資商品に関して、投資助言または推奨をするものではあ りません。本資料はリサーチまたは投資判断を行うために十分な根拠を提供することを意図した資料であるとして捉えてはなりません。資料は、会計、 法務または税務上のアドバイスを供与するという考えから頒布するものではありません。これらの問題については、貴社の法律または税務上のアド バイザーに助言を求めてください。 本資料は、著者の意見を含みますが、グッゲンハイム パートナーズまたはその子会社の意見を含むものとは限りません。著者の意見は、予告なく変 更することがあります。本資料に含まれる将来にむかっての表明、予測および一定の情報は、自社または他社の調査および他の情報源に基づくも のです。本資料に含まれる情報は、信頼に足ると信ずる情報源より取得していますが、その正確性を保証するものではありません。過去のパフォー マンスは、将来の結果を暗示するものではなく、そのような情報に基づく判断につき、現時点における正確性、責任を表明または保証するものではあ りません。本資料の如何なる部分も、グッゲンハイム パートナーズ LLC の書面による明示的同意なしには、如何なる方法であれ、複製し、または引 用することはできません。

過去の実績は将来の成果を示唆するものではありません。また、そのような情報に基づく判断につき、現時点における正確性、責任を表明また は保証するものではありません。

投資には元本を失う可能性を含むリスクが伴います。確定利付商品への投資は、金利が上昇し価格が落ちる可能性を伴います。モーゲージ担 保証券や CLO を含む資産担保証券やその他ストラクチャードファイナンスの投資に対する支払いは、金利と元本の一部からなります。これらの支払 いは原資産の借り手がローンを返済する比率によって異なります。資産担保証券の一部には、金利およびその他のファクターに対する動きを予想す ることが困難な構造を有するものもあり、結果価格変動がより激しくなることがあります。これら商品は特に金利、信用、流動性および評価リスクを伴 います。 ハイイールド債券は、ハイイールド債券は流動性が低いことがあるため追加的なリスクをもたらす可能性があります。したがって、正確な評 価を行い有利な価格または時期に売却することが難しく、投資適格債よりも信用リスクが高くなります。ハイイールド証券の価格は、発行者固有の業 績と見通し、ならびに実際のまたは認識される経済面の業界競争力の悪化によりボラティリティが大きくなる傾向があります。ローン・シンジケーショ ンやその他のダイレクトレンディングを含むバンクローンへの投資は、信用リスク、金利リスク、カウンターパーティリスクおよび早期償還リスクを含む ある特定のリスクを伴います。ローンは固定金利または変動金利です。バンクローンは通常投資適格未満で、無格付けであることもあり、正確な価値 評価が難しく、同様の格付けや満期の固定利付き商品に比べ流動性リスクが高いことがあります。地方債投資には金利、信用、流動性および評価リ スクを伴います。地方債市場は、規制上または政治情勢に基づく悪影響及び州及び地方発行体または当該地方債に財務上の支援を行っている場 合には連邦政府の財務状況の悪化により影響を受ける場合があります。優先証券は、債券やその他のデット保有者への支払い義務を満たしたうえ で配当が支払われます。そのため、優先証券の価格は債権やその他のデットと比べ発行企業の財務状況や財務見通しによって大きく変動する場合 があります。ベーシスポイント:ある商品の価値または利回りの変化を表すために用いられる計測単位で、1 ベーシス・ポイントは、0.01%となります。 日本の投資家の皆様への通知事項:本資料で参照された機会、投資又は持分を含む、は、金融商品取引法(昭和二十三年四月十三日法律第二十 五号)第一章四項に従って登録されたものではありません。従って、当機会は、日本において、いずれの日本人の利益のため、又は日本において又 は日本人に対し直接的又は間接的に転売を行おうとする他者に対して、直接的または間接的に申し込み又は売却をするものではありません。ただ し、日本政府および規制当局によって発布され、実施されているすべての該当する法律、規制、および指針に遵守する場合にはその限りではありま せん。ここでいう日本人とは、日本における居住者を指し、企業又は日本法の下で設立されたその他の機関を含みます。 1

グッゲンハイム インベストメンツの預り資産総額は、2020 年 12 月 31 日現在のものです。ここには、レバレッジを含む 137 億米ドルの運用資産を含

みます。グッゲンハイム・インベストメンツには、下記の関係会社による投資運用業務を総称します。 Guggenheim Partners Investment

Management, LLC, Security Investors, LLC, Guggenheim Funds Distributors, LLC, Guggenheim Funds Investment Advisors, LLC, Guggenheim Corporate Funding, LLC, Guggenheim Partners Europe Limited, GS GAMMA Advisors, LLC, and Guggenheim Partners India Management. 2

グッゲンハイム パートナーズの運用資産は、2020 年 12 月 31 日現在のものであり、時価約 7000 億米ドルの顧客へのコンサルティング・サービスの

対象資産を含みます。

©2021, グッゲンハイム・パートナーズ LLC。本資料の如何なる部分も、グッゲンハイム パートナーズ LLC の書面による明示的同意なしには、如何な る方法であれ、複製し、または引用することはできません。


連絡先

グッゲンハイムの投資プロセス

グッゲンハイム パートナーズ 株式会社 東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエア ウエストタワー 03-4577-7880 Guggenheimpartners.jp

グッゲンハイムでは、行動バイアスを軽減し、より優れた意思決定のつながるように設計さ れた体系的で規律をもった投資プロセスに基づいて債券ポートフォリオの運用を行なってい ます。弊社の投資プロセスでは、最良のリサーチとアイデアをマクロリサーチ、セクターチー ム、ポートフォリオ構築およびポートフォリオマネジメントの4 つの機能を、専門性に応じて分 離しています。このプロセスにより、特定の個人やグループに依存することなく、認知バイア ス、衝動的な判断、その他行動ファイナンスに基づく意思決定の落とし穴を避けることを目 的としています。魅力的なリスク調整後リターンを提供する投資機会を追求するため、弊社 のアセットアロケーションは広く採用されているベンチマークとは大きく異なっております。

グッゲンハイム インベストメンツについて グッゲンハイム インベストメンツは、グッゲンハイムパートナーズのグローバル資産運用お よび投資助言部門です。債券、株式およびオルタナティブ戦略の資産合計は2,130億ドル1に 上ります。グッゲンハイムでは保険会社、企業、公的年金基金、ソブリン・ウェルス・ファンド、 基金・財団、コンサルティング会社、資産運用会社、富裕層投資家のお客様のリターンとリ スクのニーズに重点をおいています。弊社の300名以上の投資専門家は、市場トレンドを理 解し、しばしば複雑で十分な調査が行われていない分野で見過ごされている投資機会を見 つけ出すため、厳密な調査を行っています。この投資運用アプローチによって、グッゲンハ イムは投資の分散と魅力的な長期的成果を実現する革新的な戦略を実行しております。

グッゲンハイム パートナーズについて グッゲンハイム パートナーズは3,100億ドル2以上の資産を運用しているグローバルな資産 運用会社です。投資運用業務、投資銀行業務、保険サービスの弊社の3つの主要ビジネス 全てにわたり、革新的なソリューションによって大きな成果を生み出してきました。世界中の 拠点に2,400人超の専門家を擁する弊社は、お客様の戦略的利益を前進させ、卓越かつ一 貫した長期的な結果を生み出すことに力を尽くしています。弊社のウェブサイト (GuggenheimPartners.com)やツイッター(twitter.com/guggenheimptnrs)にて、当社の高度 な専門性と価値についてさらに詳しくご覧ください。



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