「 建 築 と 場 所 」
W o r k s
Profile
武 部
H i r o m u
高専 1 年
設計基礎
高専 3 年
「木造住宅の設計」
T a k e b e
設計演習ⅡA
高専 4 年
「美術館」
「 本 棚を 回 す 」
大 夢
設計演習ⅢA
「 木 造トラスによる
2000
生まれてすぐに、両親の転勤の都合で栃木県小山市に移住する。
卒業設計学内講評(小山高専) 優秀賞
2012
今まで小山市にあるアパートを転々としていたが、ハウスメーカーの戸建
仙台デザインリーグ
2019
第 1 6 回全国高専デザコン佳作 奨励賞(100 選)
て住宅に引っ越す。
JIA 栃木クラブ賞
2015
昔からものづくりが好きで、高専に入学する。
JIA 全国卒業設計展
2016
設計課題をいくつか作っていく内に、どんどん建築設計の世界に没入する
2017
学校祭で正門に木造のゲートを作る。初めて実寸のスケールで制作。
2019
永峰研究室(計画系)の研究室に入る。卒業制作と論文の執筆を行った。
2020
建築設計をさらに学ぶため、宇都宮大学に編入する。
2021
遠藤研究室(意匠系)の研究室に入る。益子で卒業設計を行う。
卒業設計学内講評(宇都宮大学) 最優秀賞
現在は益子の窯元の内外の空間の連関について研究を行っている。
飯村チャレンジ奨学金奨学生 15 期生
ゼミ設計
高専 5 年
「歩行者用の橋」
「中庭をめぐる図書館」
温 も りの美術館」
埼玉県浦和市に生まれる。
高専 5 年
「学内の図書館」
Award
1999
卒業設計
「平凡な敷地に立つ6つの住宅」
「ミズのカタチ」
「無形式の市井」
・保存作品
・学内講評
2020
進出
奨励賞(100 選)
木の家設計グランプリ
宇都宮大学 3 年
奨励賞(20 選)
飯村チャレンジ奨学金奨学生 14 期生 2021
POLUS
SD Gs 推進奨励賞(学生団体代表)
宇都宮大学 3 年
テーマ:地球につながる新しい風景の街
木の家設計グランプリ
宇都宮大学 3 年
テーマ:自然を身方にする家
「溜家」
地域設計製図
「リサーチ課題」
「家屋の思考」
優秀賞
・JIA 栃木クラブ賞
建築新人戦
最優秀賞
「足跡のその先」
・奨励賞(20 選)
・評価 S
最優秀賞
・仙台デザインリーグ 100 選
光
24,000
灯高
21,000
灯
台
の
道
標
光の再翻訳
敷地
光は灯台の道標 θ 75 pm .13 :00 晴 天
イブリッジ開通による橋梁
塗色構造:白塔形
映し出し、私たちに無限の解釈を与える。
初点灯
そして意味を失った灯台は、私たちの解釈によって意味を取り戻す。
:昭和 14 年
光達距離:8.0 海里
:廃止された灯台
灯台を照らし出す光はまるで、「灯台の道標」のようである。
に引き起こし、灯台の内部
レンズによって再翻訳され、
意味を失っていった。
光の認識が拡張される。
出す光の色やその強弱は天 気・気温・時刻・季節によ 大
屈折率
小
短
波長
長
る時間の変化と共に小さく 変わり続ける。
θ 0
多様に屈折した光は、真っ白
pm. 22: 00
な塔の中で反射し混ざり合う。 分散した光の小さな結晶、波
晴 天
少 し
の揺らぎ、真っ赤な空模様は 混ざり合い、人々はその光の
り 曇 塔の中
A
そのため灯台内部を照らし
は外界の光に依存するが、
灯の影響で、次々と灯台の
pm .18 :00
00
3,6
色からレンズへ到達する。 夕方
を鮮やかに照らし出す。光
フレネルレンズ
θ 15
6,400
時の光と色 を繰り返し、屈折率の低い
界の光は小さな分散を無数
間海を照らし、私たちの道 標として立ち続けたが、ベ
外界の光は、空気中で屈折
転し真空化することで、外
防波堤北灯台」を対象にし た。横浜港の灯台は、80 年
【横浜外防波堤北灯台】
真昼
既存のフレネルレンズ を反
横浜港に位置する「横浜外
SITE
「光」は、空気中で無数に分散を繰り返し、私たちの元へ届いている。 つまり光は、私たちの認識レベルで、個々に無限の解釈ができるということである。 灯台の内部を照らす「光」を考える。レンズを通して屈折した光は、時間によって様々な表情を
月 満
塔高
は
来し方を忘れ、映し出された
Aʼ 附属棟の中
光(行き先)だけを見つめる。 光は塔と私たちを結ぶ 道標である。
N
PLAN 1/125
SECTION 1/125
散 歩 の 時 は 灯 台 の 光 を 見 る の が 日 課 。今 日 は 真 っ 赤 に 光 っ て い る 。付 き 合 っ た あ の 日 の 灯 台 は ど ん な 色 だ っ た っ け 。た っ た 1 日 限 り の 思 い 出 。今 日 の 灯 台 は す ご く 寂 し そ う 。い や 、少 し だ け 元 気 そ う じ ゃ な い か 。漁 に 出 る 前 に 一 度 灯 台 に 寄 ろ う か 。そ う し よ う 。
高専 2 年
設計演習 A
高専 3 年
「木造シェアハウス」
「ブロックハウス」 ・保存作品
設計演習ⅡB
高専 4 年
「建 築 学 科 棟 」
設計演習ⅢB
高専 5 年
「オフィスビル」
「箱と箱」
「都市動線を巻き込む」
・保存作品
全国高専デザコン
宇都宮大学 3 年 建築設計製図 A
テーマ:多文化共生
「町の学校」
「家族が町を染めるとき」
・保存作品
「呼吸する躯体」
・一次審査通過
・評価 S
・佳作
2 0 1 7
2 0 1 8
W o r k s
高専5年
建築学会発表
「空間的連続のある食事スペースに おける入居者の生活行動
・建築新人戦
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宇都宮大学 4 年
「光は灯台の道標」
100 選
「窯元」
・学内最優秀賞
実際に手を動かして建築を考えたかったため、空き家
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を探して改修プロジェクトを立ち上げた。
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改修段階からワークショップを通して資金を回収し、 ! !
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まち歩きワークショップ・家具ワークショップ開催。 ! !"#$
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町のみんなで「作って・活用」 できないかと考えた。模型ワークショップ・
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学 生 団 体 主 催 「 TIN T」 「リノベーションを町に開く」
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リビングを中心に改修が進行中。 ・ SD G s 推 進 奨 励 賞 受 賞
卒業設計
「益子の窯元再編計画」
2 0 2 1 模型棚制作
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AYDA
テーマ:光の可能態
「都市を歩く・本を歩く」
宇都宮大学 3 年
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宇都宮大学 3 年
2 0 2 0
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ゲート制作
建築設計製図 B
「町の図書館」
・評価 S
2 0 1 9 高専 3 年
宇都宮大学 3 年
C o n t e n t s
建築と場所 わ たし は 2 2 年 間 ず っ と 同 じ 町 に 住 ん で い ま す 。 そこは、似たような家がただただ連続しているような一見つまらない町です。 暮 ら し 方や 街 並 み 全 て が 同 じ よ う に 見 え て し ま い ま す 。 けれども、 小 さ い 時 はこ の 町 で た く さ ん 遊 び ま し た 。 す ご く 楽 し か っ た 。 友 人 と 草 木 の隙 間 を 見 つ け て は 枝 を 駆 使 し て 秘 密 基 地 を 作 っ た し 、 汚 い 用 水 路に 入 っ て は 、 ザ リ ガ ニ を 捕 ま え て 遊 ん で い ま し た 。 このように、場所の捉え方やちょっとした工夫で、場所が遊びの宝庫に見えたり、あるいは遊びが豊かになります。 建築を考える時もまた同じです 建築が建つことによって場所の豊かさを知ることができる、あるいはその場所によって建築の魅力が際立つ というように、この 6 年間で建築と場所の関係性を探究し続けてきました。 本書に掲載されている作品の冒頭には「建築と〇〇」と書かれています。 〇〇とはこの作品で捉えた場所のことです。 場 所 の 捉 え 方 は 様々 で 、 記 憶 な ど の 実 態 の な い も の も 大 切 な 場 所 の 要 素 で す 小 さ な ひ と つひ と つ の 場 所 の 現 象 を 観 察 す る こ と か ら 始 ま っ て 、 ス タ デ ィ を 繰 り 返 して や っ と 見 え て く る 全 体 像 を 建 築 に 落 と し 込 ん で い き ま す 。 建 築に と っ て 場 所 と は ・ 場 所 に と っ て 建 築 と は こ の 関 係 性 は建 築 家 に な っ て か ら も ず っ と 考 え て い き た い で す 。
1. 建築と地域産業
2. 建築と都市
3. 建築と記憶
4. 建築と自然
建 益
子
築 の
窯
と 元
再
編
地 計
画
〈卒業設計〉 〈指導教員〉 遠藤康一 (宇都宮大学
意匠系研究室)
域
産
業
かつて益子に存在していた農・林・窯の産業ネットワーク。窯業の観光地化によってそのネットワークは途絶え、益子産業全体は衰退の一途を辿っている。 後継者不足、陶芸文化の単一化・木材の間伐不足・・。ネットワークが途絶えたことによる諸問題は後を絶たない。 そこで、近代化以前の「業」の関係性を超えた農・林・窯の産業ネットワークを現代的に再編成する「町の窯元」を設計する。 そ し て 「 窯 元 」 様 々 な 人 が 関 係 を 作 る こ と の で き る 公 共 性 を 持 た せ よ う と し た と き に 、「 モ ノ づ く り 空 間 」 の あ る べ き 姿 を 考 え る 。 自然の豊かさを内包したモノづくり空間を人と人とを関係づける「ネットワーク因子」へと翻訳・操作し窯元に落とし込むことで、 益子を取り巻く多様なコンテクストが共有されて自然に混ざり合う「町の窯元」となると考えた。
background 場所と融和した建築の佇まい
site 窯業の町「益子」
地面と 地 続 き に な っ た 内 部 空 間。外 の 空 気 を 柔 ら か く 受 け 取 る軒下 空 間 。 職 住 が 一 体 と な っ 幹線道路
た工房 。 実 際 に 目 で 見 て 、 泥 を 触って 、 そ こ に 住 む 住 人 と 何 気
SITE
対象は窯業が盛んな城内坂通りの中央に位置す
ない会 話 を 通 し て 、 こ の 益 子 の
る「窯元」で、1990 年代に行われた道路の拡幅
魅力を 探 っ た 。
工事によって、擁壁がそびえ立ち、城内坂から 栃木県宇都宮市益子町
reseach 周辺分析
産業の中心に位置する窯元
赤松林
resach 動線分析
栃木県益子町
中が見えづらい。
全体構成の手がかりとする
観光(お客) 益子焼協同組合
城内坂地区
観光(商店) 駐車場
畑 駐車場 窯元 3
停留所
SITE
窯元 4 窯元2 城内坂通り
陶芸美術館 窯元 8 窯元 7
窯元1
SITE
SITE
窯元 5
窯元 6
路線バス
畑
秋葉原 宇都宮 益子駅
窯元 9
城内坂 城内坂 城内坂
東京と宇都宮から路線バスでアクセス・もしくは車でのアクセス
城内坂通りに沿って陶器販売店・飲食店が並ぶ
(窯元)
農業・林業
益子焼協同組合 泥搬入
畑
SITE
SITE
畑
益子駅 少し奥まった所にある窯元はご近所さんのつながり。泥は組合からトラック搬入。
窯元のさらに奥、もしくは周辺に分布する畑。簡易的な作業を経て軽トラックで搬入。
plobrem かつての益子の産業ネットワークとその衰退
従来のローカルな産業ネットワーク
現在の独立した産業ネットワーク
problem 今も微かに残る「窯元」コミュニティ
proposal 益子の新しい産業ネットワークを構築する「町の窯元」
益子産業の実態
風景
陶芸 担い手不足
観光 陶芸
陶芸
衰退
農業
組合
林業
×
益子産業の一端を担っ て い た 、 窯 元 は 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 中 心 的 な
産業ネットワークが途絶え、暮らしがは多様化している今、
相互 扶 助 な産 業 の ネ ッ ト ワ ークを確立していた
途絶え、農業と林業は衰退の一途を辿っている
存在だった。現在でも 益 子 の 暮 ら し や 風 景 を 彩 る 重 要 な 要 素 で あ る
益子産業の問題は複雑に浮かび上がっている
reseach 観光客に依存した産業構図 登場人物
林業
フィードバック
観光
孤 立 し て し ま っ た益 子 産 業 を 繋 ぎ 新 し い 産 業 ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築 す る 「 町 の 窯元 」 を 提 案 す る 。 足 り な い 所 を 補 い 合 う 関 係 を 作 り 、 益 子 にと っ て 必 要 不 可 欠 な 建 築 と な る
proposal 益子産業の資源を媒介し、付加価値を生み出す「町の窯元」
農林業 窯元
職人
観光
弟子
農家
登り窯貸し出し
体 験・新 人 作 家 貸し出し
陶器販売
ギャラリー( 新 人 作 家 )
飲食店
畑・荷 下ろし・加 工場
陶器市
別邸
自然
居住
見学(登り窯)
戸 建て住 居
生産
居住 陶器工房
陶器小売店
新規入居者
窯元 泥搬入 (益子焼組合)
益子陶芸美術館
戸 建て住 居
戸建て住居
ギャラリー
ろくろ体 験
宿泊・休憩
陶器製作の知識共有
地域のサロン (絵画教室)
ギャラリー 会場貸し出し 新人作家の売り出し
林業
地域のサロン
畑 地産地消 手伝い 管理
町の窯元
住居・宿泊
町の記憶を作る
赤松の薪
益子木材の力強さ
畑
窯元を発信する
陶器通りと工房を関係づける 様々な文化を取り込み発信する
建て替え後
段々に見える屋 根
建材
山頂の景色を引き込む
飲食店
段々に見える屋 根
見学(登り窯) 煙突
民芸店
別邸
トイレ
コミュニティ作り
煙突
自然
陶器市 窯の煙 突
ろくろ体験
モノづくりの過程から 作品の魅力を発信する。
民藝店
成形後の体験 削り・釉薬・絵付け
観光客
生産
窯の煙突
観光客
体験
地域サロン・集会所
陶器工房
泥搬入 (益子焼組合) 会場貸し出し
民芸店主
直売
戸 建て住居
濱田庄司
小売人
木材乾燥場
泥の知識を共有
林業 益子陶芸美術館
山 坂 階段
山頂
畑
陶器小売店
城内坂 通り( 陶 器 通り)
畑
飲食店
登山客
跡地・公 園
屋根が段々に見える風景
階段
屋 根が 段々に見える風 景
坂
山
地域サロン
城内坂(陶器通り)
山
陶器工房
城内坂 通り( 陶 器 通り)
山
直売
最適な 生育環境
町の窯元の機能
窯業
濱田庄司
加工
地元住民
現在では陶芸の観光地化に伴い産業ネットワークは
薪
町の窯元
直売
陶芸知識の 希薄化
過去 の ロ ーカ ル な 益 子 の 生 業は密接に関わり合い、
薪
農業
×
観光
高齢化による 畑管理の難化
薪
陶器
木材利用減少 による間伐不足
×
×
農業
衰退
陶芸
林業
坂
山からの景 色
濱田庄司邸
坂
益子陶芸美術館
跡 地・公園
ロクロ体験
小丘の起伏
既存ネットワーク
既存
新規ネットワーク
アイソメ配置図 1/4000
町の窯元
窯元
proposal
窯元の風景を生かしながら、様々な人が面的な関係を作る窯元を考える。動線 分 析 か ら 、 ゾ ー ニ ン グ 検 討 と 主 要 な モ ノ づ く り 空 間 を 配 置 し 、 人 と 人 を 関 係 づ け る 因 子 ( 部 分 ) と し て 解
面的な関係性を作る「公共性」
①町との関係によって、ゾーニング・動線計画
釈・操作したモノづくり空間を落とし込んでいく。そして、屋根の操作によっ て 全 体 を 統 合 し 、 豊 か な モ ノ づ く り 空 間 や 外 部 空 間 を 生 か し て 、 窯 元 内 部 で の 関 係 や 町 と の 関 係 を 作 る
④屋根や半外部によってつなげる
③ネットワーク因子を落とし込む
②主要なモノづくり空間を分散配置
城内坂
城内坂
城内坂
城内坂
・カーブによって視線を流す ・形式を徐々に落とす ・奥に屋根が垣間見える
観光 陶芸家
・動線に沿って屋根を切り取る
農林業・地域
畑
収集・解釈 現地調査を通して窯元のモノづくり空間を収集した。そして収集したモノ
畑
「ネットワーク因子」
「 モ ノ づ く り 空 間 」
づくり空間を、他のアクターが関わる空間として再解釈し、それを「ネッ
・母屋によって方向付ける
(例)ロクロ場
操 作 ・ 再 解 釈
(例)テラスのようなロクロ場
トワーク因子」とする。
0 0.
タイトル
01. 陶器の乾燥棚
0 2 . 成形する上が り口
03 . ガス窯煙突
0 4. コンクリートブロックと漆喰
0 5 . 薪置き場
分析模型写真
①モノづくり空間の概要 ②ネットワーク因子のダイアグラム
①「10. 陶器板」をひっかけて、乾燥させる。 通気性を確保するために最低限の材で構成。 ②空間を分割する・陶器越しに視線が抜ける
①テラスのような形式にロクロが入るため の穴が空いている。 ②集まる
①階層を突き破るように伸びる煙突。熱の 移動によって二階は乾燥室になる ②熱を上階に伝達する
①窯高までコンクリートブロック、その上 は漆喰仕上げ。防火と調湿を兼ね備える。 ②仕上げ素材の特徴を生かした機能選択
暖かい休息の場
①薪を乾燥して保存する専用の家屋。壁は 一切いれず、通気性を担保。 ②通気性のいい構造に薪を積んでいく
キッチン 成形
乾燥室
乾燥(野菜・陶器)
06. 移 動 す る 陶 器 棚
①それぞれの工程で陶器を移動するため に使われる。 ②細長いモノを運ぶ 細長い野菜 陶器 納品箱
07 . 吊り下げられた乾燥棚
①「01. 陶器の乾燥棚」が吊り下げられて いる形式。室内で最初に乾燥される。 ②空間を緩やかに分節する・風通し
0 8 . モノのための軒下
①外部に陶器や備品を保存するために意図 的に出された軒下空間 ②ファサードを個性的に・風通し
10 . 陶器板
0 9. 梯子
①陶芸家が唯一二階に登れる手段。めん どくさくなって、昇降機を使うことも。 ②頑張って上階に向かう 上階に行くのが億劫な人 大きな荷物を持つ人 高齢者
①陶器を乾燥・運ぶときに用いられるベニ ヤ板。250 800mm の規格材 ②安定して自立するモノを運ぶ
11 . 移動する陶器棚
①最も簡易的な昇降機。陶器を上階に移動 させるために使われている。 ②モノだけを上下に移動させる
再解釈を行った「ネットワーク因子」を「空間的側面」と「環境的側面」に分けて整理する
扱い方を整理
モノづくり空間でありながら。様々な条件下で人と人とを関係付ける因子として設計に落とし込んでいく。
空 間を分節する
静的
0 1. 陶 器 の 乾 燥 棚
①「01. 陶器板」をひっかけて、乾燥させる。 通気性を確保するために最低限の材で構成。 ②空間を分割する・陶器越しに視線が抜ける
04. コンクリートブロックと漆喰
①窯高までコンクリートブロック、その上 は漆喰仕上げ。防火と調湿を兼ね備える。 ②仕上げ素材の特徴を生かした機能選択
05 . 薪置き場
①薪を乾燥して保存する専用の家屋。壁は 一切いれず、通気性を担保。 ②通気性のいい構造に薪を積んでいく
0 6. 移 動 す る 陶 器 棚
①それぞれの工程で陶器を移動するため に使われる。 ②細長いモノを運ぶ
0 7 . 吊り下げ られた乾燥棚
①「01. 陶器の乾燥棚」が吊り下げられて いる形式。室内で最初に乾燥される。 ②空間を緩やかに分節する・風通し
細長い野菜
キッチン
は漆喰仕上げ。防火と調湿を兼ね備える。 ②仕上げ素材の特徴を生かした機能選択 キッチン 成形
03 . ガス窯煙突
①「01. 陶器板」をひっかけて、乾燥させる。 通気性を確保するために最低限の材で構成。 ②空間を分割する・陶器越しに視線が抜ける
移動によって二階は乾燥室になる
は漆喰仕上げ。防火と調湿を兼ね備える。
②熱を上階に伝達す
②仕上げ素材の特徴を生かした機能選択
①陶芸家が唯一二階に登れる手段。めん どくさくなって、昇降機を使うことも。 ②頑張って上階に向かう 上階に行くのが億劫な人 大きな荷物を持つ人 高齢者
0 1 . 陶器の乾燥棚
①階層を突き破るように伸びる煙突。熱の
①「01. 陶器板」をひっかけて、乾燥させる。
移動によって二階は乾燥室になる
通気性を確保するために最低限の材で構成。
②熱を上階に伝達す
②空間を分割する・陶器越しに視線が抜ける
暖かい休息の場 乾燥室
07 . 吊り下げられた乾燥棚
①「01. 陶器の乾燥棚」が吊り下げられて いる形式。室内で最初に乾燥される。 ②空間を緩やかに分節する・風通し
暖かい休息の場 乾燥室
受 け渡し 0 1. 陶 器 の 乾 燥 棚
②ファサードを個性的に・風通し
①階層を突き破るように伸びる煙突。熱の
①窯高までコンクリートブロック、その上
直 射 日 光 を 避 け る
09. 梯子
乾燥(野菜・陶器)
的に出された軒下空間
乾燥(野菜・陶器)
機 能を限定する
①窯高までコンクリートブロック、その上
①外部に陶器や備品を保存するために意図
0 3 . ガス窯煙突
04 . コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク と 漆 喰
成形 納品箱
乾燥(野菜・陶器)
08 . モノのための軒下
キッチン
陶器
成形
04. コンクリートブロックと漆喰
熱を発生させる
調 湿 効 果
風 の 通 路 を 確 保 06. 移動する陶器棚
①それぞれの工程で陶器を移動するため に使われる。 ②細長いモノを運ぶ
0 1 . 陶器の乾燥棚
0 7 . 吊り下げられた乾燥棚
①「01. 陶器板」をひっかけて、乾燥させる。
①「01. 陶器の乾燥棚」が吊り下げられて
通気性を確保するために最低限の材で構成。
いる形式。室内で最初に乾燥される。
②空間を分割する・陶器越しに視線が抜ける
②空間を緩やかに分節する・風通し
0 3 . ガス窯煙突
①階層を突き破るように伸びる煙突。熱の 移動によって二階は乾燥室になる ②熱を上階に伝達す
0 5 . 薪置き場
①薪を乾燥して保存する専用の家屋。壁は 一切いれず、通気性を担保。 ②通気性のいい構造に薪を積んでいく
暖かい休息の場
細長い野菜 陶器
乾燥室 納品箱
動 線 が 可 変 す る
人 が集まる 0 2. 成 形 す る 上 が り 口
①テラスのような形式にロクロが入るため の穴が空いている。 ②集まる
0 3. ガ ス 窯 煙 突
05 . 薪置き場
①階層を突き破るように伸びる煙突。熱の
①薪を乾燥して保存する専用の家屋。壁は
移動によって二階は乾燥室になる
一切いれず、通気性を担保。
②熱を上階に伝達す
②通気性のいい構造に薪を積んでいく
暖かい休息の場
0 6. 移 動 す る 陶 器 棚
08 . モノのための軒下
①外部に陶器や備品を保存するために意図 ①それぞれの工程で陶器を移動するため に使われる。 ②細長いモノを運ぶ
的に出された軒下空間 ②ファサードを個性的に・風通し
細長い野菜 陶器
乾燥室
納品箱
自 然 光 を 調 節 す る
移 動する 0 3. ガ ス 窯 煙 突
動的
①階層を突き破るように伸びる煙突。熱の 移動によって二階は乾燥室になる ②熱を上階に伝達す 暖かい休息の場
06. 移動する陶器棚
①それぞれの工程で陶器を移動するため に使われる。 ②細長いモノを運ぶ 細長い野菜 陶器
乾燥室 納品箱
10 .
0 9. 梯 子
①陶芸家が唯一二階に登れる手段。めん どくさくなって、昇降機を使うことも。 ②頑張って上階に向かう
陶器板
①陶器を乾燥・運ぶときに用いられるベニ ヤ板。250 800mm の規格材 ②安定して自立するモノを運ぶ
11 . 移動する 陶器棚
①最も簡易的な昇降機。陶器を上階に移動 させるために使われている。 ②モノだけを上下に移動させる
0 2 . 成形する上がり口
①テラスのような形式にロクロが入るため の穴が空いている。 ②集まる
上階に行くのが億劫な人 大きな荷物を持つ人 高齢者
空 間 的 側 面
環境的側面
07. 吊り下げられた乾燥棚
①「01. 陶器の乾燥棚」が吊り下げられて いる形式。室内で最初に乾燥される。 ②空間を緩やかに分節する・風通し
居住・宿泊
ガス窯焼き 陶器市:ギャラリー
住居
⑦
コモンキッチン
ダイニング 井戸端会議 地域サロン
乾燥
⑥ ロクロ体験
薪割り 成形
④ アプローチ 陶器市:イベント広場
薪置き場
陶器・野菜乾燥
2F 通路
ガス窯焼き
釉薬
③ 食堂
②
⑤
屋外作業
登り窯
通常:水樋 陶器市:テント
乾燥
陶器販売
繁忙期:貯蔵庫 閑散期:焚き火料理
薪置き場
直売
畑 畑
荷上げ
森 森
①
農作物繁忙期:直売 陶器市場:陶器販売
ゾーニング 陶芸
城内坂通り
観光
農林業 地元
scene
②陶器の乾燥場でもあり、歩き疲れた観光客のベンチでもある
様々 な 関 係 を 作 る モ ノ づ く り 空 間
①乾燥の様子を見にくる窯焼きの職人と観光客が混じり合う 風邪がピューっと抜けて、屋根の方向性によって奥へと導かれる
職人さんと小さなコミュニケーションが生まれる
町の動線を敷地内に引き 込 み 、 各 領 域 の 境 界 に 、 人 と 人 と を関係づけるネットワー ク 因 子 を 設 け る 。 そ う す る こ と で 、 機能の二面性を持たせ、 使 い 手 に よ っ て 建 築 の 意 味 が 刻 一 刻と移り変わり、偶発的 な 出 会 い や 交 流 が 絶 え ず 生 ま れ る 場所となる
01.
01.
10.
⑥ ② ①
④
⑦
③釉薬を塗った陶器の乾燥場はテラスを緩く分節する
⑥ロクロ体験場を延長して、薪割りの休憩所にした 屋根の下で様々な機能が同居し混ざり合う。
③
風が抜けて、適切な乾燥場でもあり、釉薬の香が漂う休憩場所 食品と陶器の新規開発が同時に行われる可能性も
⑤
03.
06.
01.
01
02.
02.
④薪置き場は視線を遮り、職人の集中を仰ぐ 忙しさによって薪の量が増減し、毎日が違う風景となる
⑤ ④
④
③
②
02.
05.
⑤野菜と陶器の乾燥場が共存している。軒下の機能が揺らぐ お互いが譲り合いながら乾燥場を共有する
①
06.
01.
05.
ボタングサ モミジ
モミジ
マツ
ワイヤープランツ
モミジ モミジ
ワイヤープランツ
1820
3640
3640
ボタングサ
木材と陶器が同じ場所で乾燥 している風景
ボタングサ ツバキ
3640
3640
3640
大浴場
寝室
+3,750
ガス窯
455
1820
1820
開けた広場のような動線 陶芸家・観光客・農林業のス タッフが混在する
ヒートポンプ
1820
乾燥
薪割り 4300
が休んでるかも
3640
貯水槽
1820
成形
+3,250
イチョウ
5460
モミジ
4550
時には親水空間として観光客
5460
3640
4300
3640
地域の陶芸家と泥の知識共有 が自然に行われる
5460
5460
3640
モミジ
樹木をくぐり抜けた朝日が寝室に入り込む
3640
4095
4300
人の流れや自然がすり抜ける ロクロ体験場
4230
裏道から来るお隣の陶芸家 薪を回収するついでにロクロ 体験の様子を見に来た
眺めのいい大浴場 疲れ果てた陶芸家や登山家 がゆっくり休む
18
20
1820
+4,000
20
普段はカーテンで緩やかに視 線を遮る イベント時は広場とシームレ スにつながる土間空間となる
4000
1820
910
1820
20 18
4000
4095
4095
1820
5000
0 182
成形 釉薬
1820
1820
ゆらゆらと引きずり込まれ るようなアプローチ
1365 730
2275
2275
乾燥棚がテラスを緩やかに 分節し複数の意味を持つ
+4,500
泥置き場
+4,250
寝室
コモンダイニング サブリビング
エレナ 3640
1820
モミジ
浴室
子供部屋
リビング
シデ
アオキ
アオヤマレンゲ
モミジ
3640
4550
1820
00
5000
+5,750
1820
273
1820
0
ガ ス 窯+ 3 , 7 5 0
910
60
5460
5460
登り窯
5460 3640 5460
4550
販売・乾燥
+4,250
薪置き場
4075
1820
214
4550
1820
+1,000
1
乾燥している陶器と商品の 陶器が入り混じる風景
2730
18
20
18
カツラ
コモンキッチン
薪で視線を緩やかに遮る 陶芸家は集中できるかも
イチョウ
こっそりしつらえてある縁側 地域の人が散歩の途中で休んでいる
アオキ
アオキ
モミジ
455
アオキ
4550
+4,500
ちょっとだけ奥まった場 所にある共有ダイニング
910
農具庫 1820
ウメ
1820
陶器販売 +500
1820
0
厨房
食堂
+2,000
作業場に用意した食堂につ ながる小窓 採れたて野菜の速報が入る
加工
1820
1F Plan モ ノ づ く り 空 間 を 拡 張 し 、 人 と 人 と の 関 係 を作り出す
加工
直売所
ウメ
少し大きな乾燥する軒下 空間は、農具や人の滞在 場所になるかも
イチョウ モミジ
作業場
+2,250
益子の窯元再編計画
+1,250
所在地 / 栃木県宇都宮市益 子 町 主要用途 / 陶芸窯元・農作 業 場 ・ 販 売 ・ シ ョ ー ト ス テ イ ・ 住 宅
467
400910 910
1820
1820
2730
400
2330
3640
2958
3867
4000
登場人物 / 陶芸家・林業・ 農 家 ・ 小 売 人 ・ 地 域 住 人 ・ 観 光 客
4000 5200
設計 設計担当 / 武部大夢
構造体でもある棚はいろい ろな意味を持つ 野菜の直売所・陶器販売・ 加工場などプログラムの入 れ替わりを受け入れる
畑
ゾーニング
構造・構法 基礎 / ベタ基礎
畑
陶芸
規模
観光
マツ
マツ
農林業 地元
金物工法
一部鉄骨造
RC 造
直接基礎
モミジ
敷地面積
マツ
イチョウ
主体構造・構法 / 木造
5,435 ㎡
(建蔽率 46.66% 延べ床面積
建築面積
2,536 ㎡
許容 6 0 %)
2,996 ㎡
(容積率 55.124% )
֊ ฏ ໘ ਤ 4
2F Plan
ൟ 一年を通して使い手の主体が移り変わり、益子独特の様相が外観を彩る ظεέδϡʔϧ
月 ϡ ʔ5 ϧ 月 ൟ ظε έ 4δ
陶 芸 家
4月
3640
3640
窯の熱が二階に上が流ことを利用 して、陶器の乾燥室にする
6月
8月
7月
9月
8月
10 月
9月
11 月
10 月
②
3640
4230 455 4095 455
1820 20
1820
18 20 18
2730
1820
910 2730
1820 1820
910
5000 5000
1820 1820
1820 1820
1820 1820
1820 1820
1820
5000 5000
1820 1820
野菜乾燥
野菜乾燥
1820
3640
野菜乾燥
野菜乾燥
住居 3640
成形
4550 2275
5460
住居
3640
3640
1820 1820 910
加工
1820 1820
七輪焼き
1820 1820
七輪焼き
直売
400910 910
1820
1820
2730
400
2330
食堂
3640
作業場
加工 加工
作業場
加工
2958
3867
4000
4000
400910 910
1820
1820
2730
400
2330
3640
2958
3867
4000
֊ฏ໘ਤɹ4ʹ ɿ
4000
3640
֊ฏ໘ਤɹ4ʹ ɿ
3640
3640
3640
3640
1820 1820
1820
切り株レクチャー 4300
4550
5000
休憩所
2730 910
5000 5000
1820
1820 1820
1820 1820
1820 1820
1820 1820
1820
1820
3640
3640
住居 住居
5000
1820 1365 730
陶器販売
1820
455 4550 1820
1820
2275
3640
1820
1365 730
2275
5460
2275
2275
3640
4550
1820
5000
1820
910
1820
18
2730
20
18 20 18 20
18 20 18 20
21 18 41 20 1820 2730 2141 1820 2730
00
陶器販売
910
1820
5460 3640 5460
4550
60
5460
5460
見学
4095
4550
00
4095
4075
910
60
見学 登り窯
4000
1820
陶器販売
4550 4000
3640 5460
4550
畑
登り窯
3640
5460
4095
4075
3640
新人作家のギャラリー
休憩所
4095
5460
5460
陶器販売
4550
5460
宿泊
新人作家のギャラリー
1820
畑
陶器販売イベント 4000
ガス窯
休憩所
18
20
18 2
0
陶器販売イベント
4000
3640
宿泊
ガス窯
1820
1820
切り株レクチャー
+5,250
レベル差によって緩やかに分節された食 堂では、農家さんや観光客、陶芸の方が レ採 ベれ ルた 差て に野 よ菜 っを て使 緩っ やた か料 に理 分を 節頬 さ張 れる た食
5460
5460
3640
3640
455
3640
5460
3640
1820
休憩所
4300
3640
5460
3640
4550
5000
陶器市(5 月・11 月)
3640
1820
3640
5460
5460
3640
1820
1820
3640
1820
4300
3640
4300
5000
陶器市(5 月・11 月)
1820
4300
4300
3640
4230
1820 1820
食堂
4230
910
4550
4095
20
20
18
18 20
20
18
18
20 18
21 18 41 20 1820 2730 2141 1820 2730
成形
作業場
1820
455 2275
5460 3640
農家のテリトリーが陶芸家のテリトリーまで拡大する。陶器の乾燥棚は野菜の乾燥場所に。
堂では、農家さんや観光客、陶芸の方が 採れたて野菜を使った料理を頬張る
4230
1820 1820 1820
4300
1820
5000 5000 5000 5000
2275
5460
5460
2275
4095
5460
作業場
455
直売
467
食堂 +5,250
4095
4075
5460
3640
5000
食堂
4000
3640 5460
農家のテリトリーが陶芸家のテリトリーまで拡大する。陶器の乾燥棚は野菜の乾燥場所に。
+4,750 +5,000
1365 730
4000
5460
加工
4095
4550
3640
コモンダイニング 3640
1365 730
4550
登り窯 1820
4095
4075
910
1820
コモンダイニング 3640
登り窯
1820
+7,250
+2900 4,750
+5,000
3640
加工
4550
1820
4000
4550
+7,250
2900
2550
3640
ガス窯
5200
2550
5460
910
友達の陶芸家を呼んでパーティー をする。
467
2550
3640
宿泊
5200
1820
455
1820 910
1820
910
4550
1820 1820 1820
1820 1820
販売 民藝
直売
販売 467
400910 910
1820
1820
2730
400
直売 2330
作業場
加工
加工
作業場
加工 3640
2958
3867
4000
4000 5200
畑
陶器市の時は陶器販売だけでなく、歩いて益子を回る観光客の休息場所としての機能を果たす 467
400910 910
1820
1820
2730
400
2330
3640
2958
3867
4000
4000
5200
֊ ฏ ໘ ਤ 4
加工
民藝
1820
3860
00
しないように、こっそりわたる 二階動線。
下では農家さんが一生懸命作業 2960 3860 2550 している様子が見える
陶器販売
60
4550 4000
1820
00
新商品開発を地域の人で行う。 下では農家さんが一生懸命作業 新し 商て 品い 開る 発様 を子 地が 域見 のえ 人る で行う。
2960
陶器販売
60
集中している陶芸家さんを邪魔 しないように、こっそりわたる 集二 中階 し動 て線 い。 る陶芸家さんを邪魔
3640
宿泊
4550
4000 4000
+6,750
5460
5460
ガス窯
1820
冬 は あ っ た か い か ら 、 テ ラ ス で4000 4000 のんびりしている人 がいる
友達の陶芸家を呼んでパーティー をする。
5460
5460
1820
3640
1820
3640
1820
乾燥
5460
3640
5460
3640
1820
3640
1820
3640
3640
4300
3640
3640
3640
4095
3640
ロクロ体験
+9,000
+6,750
3月
①
5460
3640
4300
3640
4300
1820
1820 1820
1820 1820
1820
3640
農 繁 期 ( 6 月 〜 8 月 1 2 月 〜 2 月 )ロ ク ロ 体 験
乾燥
1820
1820
農繁期 (6 月〜8 月 12 月〜2 月) 4300
+7,750
1820
4550
1820
4300
+9,000
乾燥
2月
3640
+7,750
乾燥室を横切る二階テラス。 冬はあったかいから、テラスで 乾の 燥ん 室び をり 横し 切て るい 二る 階人 テが ラい スる 。
乾燥
1月
3月
観 光
4550
みんなの場所 益子の風景を一望できる
2月
②
3640
大きなテラスは誰のものでもない みんなの場所 大益 き子 なの テ風 ラ景 スを は一 誰望 ので もき のる でもない
①
②
②
農 林 業 観 光
1月
12 月
土祭 陶器市
①
陶器市
12 月
土祭 11 月 陶器市
4095
1820
3640
7月
①
5月 陶器市
陶 芸 家 農 林 業 窯の熱が二階に上が流ことを利用 して、陶器の乾燥室にする
6月
455
2F Plan モノづくり空間を拡張し、人と人との関係を作る
畑
陶器市の時は陶器販売だけでなく、歩いて益子を回る観光客の休息場所としての機能を果たす
֊ ฏ ໘ ਤ ɹ 4 ʹ ɿ ֊ ฏ ໘ ਤ ɹ 4 ʹ ɿ
構造
益子 独 特 の 構 造形 式 を 掴 み 、 窯 元 の 骨 組 を 再考する
窯元の寸法体系を一つの建築に組み込む
益子の豊かな風・緑・光を活用したパッシブデザイン
窯 元 には登り窯を覆う大きな 架 構 か ら 棚 ス
梁 1:スギ 60mm
240mm
柱:スギ 180mm
梁 2:スギ 100mm
柱:スギ 180mm
200mm
180mm
柱:スギ 150mm
での柱割りをグラデーショナルにつなぎ、軒下 18 20
の一体空間とした。そうすることで、スケール が許容する行為が一つ屋根の下で混ざり合う場
300mm
120mm
梁 1:スギ 60mm
240mm
1
1820
最高高さ GL+ 8660
75mm
ガルバリウム剛板 t=0.4mm 縦ハゼ葺き アスファルトルーフィング 構造用合板 t=9mm スタイロフォーム 構造用合板 t=9mm
1820
柱:スギ 150mm
200mm
150mm 120mm
00
小梁 : スギ 70mm 250mm@455 軒高 GL+ 7060
登り梁:スギ 120mm 250mm
1820
200mm 柱:スギ 150mm
2275
2275
乾燥室
150mm
4550 1820
窯 元を構築している風景が益 子 ら し さ だ 。 現 しの構造体は棚や設備を追 加 す る 余 白
455
ガルバリウム剛板 t=0.4mm 平葺き アスファルトルーフィング 構造用合板 t=9mm スタイロフォーム スギ
402
最高高さ GL+ 4 384
窯元のライトな構造接合 陶 芸家自身が金具で半ば強制 的 に 接 合 し 、
1365 730
漆喰 耐水 PBt=12 通気横胴縁 15mm 30mm@303 透湿防水シート 構造用合板 t=9mm スタイロフォーム t=100mm 構造用合板 t=12mmm 漆喰
1820
3688
柱:スギ 200mm
300mm
構造用合板 t=9mm 蜜蝋ワックス塗り
200mm
60
梁 1:スギ 80mm
漆喰 耐水 PBt=12 通気横胴縁 15mm 30mm@303 透湿防水シート 構造用合板 t=9mm スタイロフォーム t=100mm 構造用合板 t=12mmmk 蜜蝋ワックス塗
1820
柱:スギ 200mm
100mm
1820
273
0
柱:スギ 100mm
1600
240mm
柱:スギ 120mm
6,000
温水式 床暖
200mm
1820
182
梁 1:スギ 60mm
柱:スギ 200mm
排気熱 ヒートポンプ 貯水槽
温水 利用
0
柱:スギ 75mm
4,550
冬 冬
陶芸 用水
梁 1:スギ 50mm
214
455
蒸散効果 朝の木漏れ日 半外部空間 自然通風 直射抑制
150mm
柱:スギ 120mm
1820
となる。 梁 1:スギ 75mm
窯の熱を利用した排気熱回収ヒートポンプ
1820
18 20
そこで、町の窯元の玄関口では 6000~455mm ま
夏 夏
120mm@455
18 20
力 的 だった。
180mm
母屋:スギ 60mm
18 20
ケ ー ルの小さな架構まであり 、 そ の ス ケ ー ル の 横断から生まれる様々な 空 間 体 験 が 魅
環境 里山と窯元の特性を生かした環境配慮
屋根伏せ図(柱・梁・母屋)S=1:160 挟み込み 梁受金物
構造用合板 t=9mm
2FL GL+ 3372
天井受け:スギ 45mm 60mm
322
で もある。
登り梁:スギ 120mm 250mm
根太=スギ 45mm 60mm@455
間柱:スギ 60mm 250mm 小梁 : スギ 60mm 250mm@455
を 確保する木質ラーメンとし た 。 現 代 技
ガス窯室 梁受金物 3 000
術 を活用しながら益子らしさ を 生 か す 計 画 とした
ヒートポンプ
スギフローリング t=12mm 温水式床暖房 スタイロフォーム 構造用合板 t=12mm 根太:スギ 45mm 60mm@455
1FL GL+450 50
柱脚金物
1FL GL+ 50 GL 0
土間コンクリート金ゴテ仕上げ
GL 0
364 0
金物検討アイソメ図
60 6 0 3 0 2 00
ら 見える構造体を小さくし、 金 物 で 剛 性
3 5 32
大梁:スギ 120mm 250mm@455
そ こで、梁を柱に挟み込むこ と で 軒 下 か
1820 5
1820 1
0(m)
C-Cʼ 矩計図 S=1:50
proposal 模型写真 / 断面パース
城内坂から人を迎え入れるエントランス部分
野菜の加工場・直売所をみる
奥へ進むと、この小さな中心のようなキッチンに着く。
少 し登った斜面に沿うように屋根がかかり、豊かな外部空間を取り込む
左 側 の エ ン ト ラ ン ス 部 分 の 天 井 高 さ は 2200m m ま で 落 と し 、 身 体 に ま と わ り つ く よ う な 玄 関 口 。
様 々 な 動 線 の 結 節 点 に 位 置 し 、 観光 客 の ち ょ っ と し た 休 憩 所 や 地 域 サ ロ ン
半 外 部 空 間 か ら 室内にグラデーショナルにつながり、陶器の乾燥・販売や野菜の加工や直売が一つ
それが斜面をあがるにつれて、徐々に窯元に馴染みのある切妻の屋根にトランスフォームする。
の コ モ ン キ ッ チ ン な ど、 多 様 な 使 わ れ た 方 が さ れ る
つながりの空間で経験する。
陶器と野菜が同時に販売されているため、食卓をイメージしながら両者を購入することができる。
銀 色 の 換 気 扇 は 周 囲 の 煙 突 と 馴 染み な が ら も 、 ア ク セ ン ト と な り 、 ど こ か 中 心 性を 見 せ る 。
奥 へ 奥 へ と 導 かれるように、屋根の角度を調整し、隙間からは様々な人の行為が垣間見れる
窯業におけるモノのネットワークを農業・林業・観光業の生業や営みが輻輳的に編み込まれた新たな複合形態を模索しました。 事物連関から構想した空間は、完結的な全体性を持たず、敷地周囲の有機的な結びつきによって息づく新たな窯元であり住居であり、公共空間です。
直 射 日 光 を 遮 る た めに軒を深くする。 お 隣 の 陶 芸 職 人 を 迎え入れる軒でもある
流線型の屋根は奥へと視線を移す。 チラッと益子の山々が見える
コモンキッチン。住人のキッチン、地域サロン、休 憩場所として多様な使われ方をする
薪置き場で観光客の視線を緩く遮る。互いに干渉しすぎ
釉 薬 を 塗 っ て 乾燥 す る 棚 。 大 き な テ ラ ス を 分 節 し 、 農 家
ない関係をモノづくり空間で再構築
の 休 憩 所 と モ ノづ く り 空 間 を 緩 く つ な げ る
軒高 G L + 2 25 0 成形工房 (体験)
4 50
1800
115 0
最高高さ G L + 3 400
1F L G L + 45 0 GL 0
2275
2275
2000
3700 5
1
0(m)
A-Aʼ 断面パース S=1:100
建 地
域
築 図
書
と 館
建
都 築
の
市 多
様
地域図書館の機能とともに自宅や職場、学校でもない第
〈課題文〉 3 の居場所としての機能を担い、オンラインでは満たす ことのできない都市建築のあり方を提示せよ。 塚越智之
(ツ+ミ / 塚越宮下設計)
中野達也教授
(宇都宮大学)
〈指導教員〉 大嶽陽徳助教授
(宇都宮大学)
性
と
対
立
性
ヴ
ェ
ン
チ
ュ
ー
リ
は 建
今
ま
で
犠
牲
に
し
て
き
た
、
人
々
の
経
験
的
事
象
を
統
合
「 築 し
建 要 、
築 素 複
の の 雑
多 固 な
様 定 関
性 的 係
と で を
対 な 許
立 い 容
性 関 す
」 係 る
の 「 建
重 多 築
要 様 を
性 性 創
を と 造
を 対 す
論 立 る
じ 性 、
た 」 と
。 は 。
本 設 計 で は 機 能 = 形 態 の 関 係 を 解 放 し 再 編 成 す る こ と で 、 「 本 」 に 関 わ る 経 験 的 事 象 の 多 様 性 を 内 包 し た 図 書 館 を 考 え た 。
background 「形態 は 機 能 に 従 う 」
background 本の豊かさと機能的な図書館のギャップ 「閲覧室」
知識
concept 都市に内在する曖昧な領域に図書館を適用する アーケード
「書架」
「閲覧場所」 それ とも?
飲食店 中間領域
「くつろぎ」 それと も?
(左)ウェンライトビル (右)ギャランティビル
近代建築家は、雑多なもの、色々な
共感する
ものが入り混じったものを犠牲にし て、機能と形態が「初源的で一元的」
な関係として捉え、建築した。
site
色々な機能・スケールが混在する都市
「自習スペース」 それとも?
「侵入禁止」 それ とも?
語り合う
「ルイス・サリヴァン」
「集会所」 それとも?
感動する
ロバートヴェンチューリ
近代建築
都市(商店街)
一つの本でも、一人一人違う豊かさを獲得する。読む環境・好みなど複雑 な 関 係 の 中 で 本 は 存 在 し て い る 。
都市を見ると、機能と機能・建築と建築が互いに領域を及ぼしあって、曖昧な
しかし、本と対話をする図書館は、機能と形態が一元的な関係であり、ギ ャ ッ プ を 感 じ る
領域が生まれている。本との対話のような複雑な関係を内包している。
図書館? このような都市に内在する曖昧な領域に、図書館の機能を適 用 さ せ る こ と を 考 え た 。 そ う す る こ と で 、「 そ れ と も ? 」 が つ いた、曖昧な図書館を作ることができるのではないか
東武宇都宮駅
機能 配 置 図 に 用 途地 域 ( 一 部 変 更 ・追加)毎にハッチングし、 人 の 動 線 を 整理 し た 。 右 図 か ら対象敷地は多様な動線が混
SI TE
じ り 合 う 結 節点 で あ る と わ か る。
神社
ス ケール ま た 、 ス ケ ール に 着 目 し た 。 既存の建物(パルコ)は異様 な ま で に 巨 大で 、 北 側 に は 光 が入らず、周囲との関係を閉 ざ し た 建 築 であ る 。
proposal
全体構想
J R 宇都宮駅
オフィ 動線を引き込み、ボリュームを分節する
ス街
そ こ で 、 異 物 化 さ れ た 巨 大 な 建築ではなくて、都市の一部となるように、動線を引き込みボリュームを分節するスタディを繰り返した。最終的に は 、 人 の 動
JR 宇 都宮
線 の 近 道 に な る よ う な 「 近 道 案」に決定した。
建築
動線を考える
ゾーニングの検討
ボーリュームの検討
建築ができる
都市
既存道路に近道を与える
区画整理を行う
最高高さが決定する
都市ができる
駅
居住
No.3
流動案
東武宇都
宮駅
配置図兼屋根伏せ図 神社 最終
近道案
看板建築
アーケード 低層商業施設
高層住宅
低層住宅 高層商業施設
事務所 倉庫・駐車
医療施設
concept drowing 機能的な図書館から解放し、曖昧さを含み込んだ図書館を考える
reseach 部分の分析
都市そのものに可能性を見 出 す 。 都 市 に 図 書 館 の 「 機 能 」 を 適 用 し た と き に 、 「機能」を超えた「曖昧で 豊 か な 経 験 」 を 作 り 出 す こ と が で き る の で は な い か
都市の曖昧さをスケッチを通して分析する
reseach 部分の整理
曖昧さの要素を抽出し、図書館機能に調整する(調整された対立性・並置された対立性)
敷地 周 辺 を 歩 き な が ら 、「 曖 昧 さ 」を持つ場所をスケッチする。都市の間にある鳥居はどこかで境界を感じるし、庇の下に置かれた商品の陳列棚は 、 商
収集した「曖昧さ」を設計に落とし込むために抽象化して要素を取り出した。そして図書館の機能に調整をする。
店の 領 域 を 曖 昧 に し て い る 。 都 市に散りばめられた「曖昧さ」のヒントを探る。
そ し て 「 隙 間 ・ 動 線 」「 入 り 口 」「 身 体 ス ケ ー ル の 変 化 」「 外 部 空 間 」「 領 域 」「 サ イ ン 」「 並 置 操 作 」 の 要 素 を 取 り 出 し た 。
1.
・1 - 1
隙間・動線
・1 - 2
D
D 4m(最低限の道路幅) ⇨近道動線。職員と来訪
⇨暗がりの閲覧場所
の動線が入り混じる
ディープな本が並ぶ
2.
入口
商店街の入口
⇨自然に受け止める入口
マーク的な入口
⇨通過動線でもあり・ラン
める
4. 領域
・4- 1
⇨語り合う場所。読んだ本を共 したり、会議したり
・6 - 1
スケールの変化
駐車場化された空地
⇨パッと視界が開け、都市 大きさを認識する
有
D 1 .5 m ( マ ン シ ョ ン 階 段 )
⇨大きな主要動線
⇨踊り場は閲覧場所
3.
・3 - 1
ド
外部空間
屋根の上に設けられた屋上 ⇨緑のある独り占め空間
5.
・5 - 1
サイン
・3-2
外に迫り出したベランダ
⇨都市を緩やかに感じる一 の空間
人
・5-2
庇下に並んだ陳列棚
動線方向から見えるサイン
動線方向都直行した方向で見え
る仕掛け
の管理場所の位置を記す
⇨本の種別を記す。大きな絵で
⇨本のアピール。奥へと誘導す
奥は居住空間となる商店形式
⇨土間には書架が並び奥はくつ げる閲覧場所
⇨「 受 付 」「 閉 架 書 庫 」「 W. C 」 な ど
7. 並置操作
・6 - 2
の
D 4m(最低限の道路幅) 都市の流れを受け止める
・4- 2
アーケードまで飛び出した客席
6.
者
・2 - 2
赤色の鳥居はどこかで境界を定
・1-4
D
D
D 1m
・2 - 1
・1 - 3
・7 - 1
ろ
るサイン
わかりやすく
・7-2
3-2 を 複 数 並 置 さ せ る
4-1 と 6-2 を並置させる
視覚的に緩やかにつつながる
続する
⇨向かい合った一人だけの閲覧場所は
様々な質を持った閲覧場所が連
proposal 部分と全体
部分と全体の即物的な結合
従来
proposal
機能の調整
都市の一部となるように、敷地周辺の機能に呼応して調整する
目的に応じた移動
都市の一部とするために、05. ボリューム
図書館 カフェ
スタディで大まかな主要動線とボリュー ムを決定した。
書店
そしてその外形線に合わせるように 07. で抽出した部分を即物的に構築していく。 そうすることで、「曖昧さ」を持った部分 が、様々な関係を持ちながら、都市的に 立ち現れると考えた
提案
proposal
部分の結合
カフェ
下層は RC 造のユニット同士を床梁に よって一体化し、打設の際はアンカーボ ルトを事前に打ち込む。二層目はアン カーボルトから、木造のユニットを施工 する。
柱 (wood)□105 105 アンカーボルト 床梁(RC) 壁柱 (RC)t=300mm
proposal
全体の調整
図書館の最低限の機能を確保する
職員が全体を見渡せるように、事務室を 二つに分割し、配置した。 また、閉架書庫は、幹線道路から一番逃
事 務室
事務室
閉架書庫
カフェ & 図書館
図書館
書店 & 図書館 書店
部分と全体の即物的な結合方法 即物的な接合を可能にする構造を考えた
都市のように流れるような移動
げるように配置し、管理を容易にした。
1-3 大きな 主要動線 都市の流れを受け D
入れる、主要動線 色々の行為が混ざ り合う
2-1 鳥居のような 入り口 真っ赤なアクセン トは、どこかで境 界を感じる。都市 の流れを自然に受 け止める
D
1-1 暗がりの 閲覧場所
1-2 近道動線
4-1 アーケードまで 飛び出した客席
3-1 屋根の上に ある屋上
ディープな本が並
静かな動線。職員
賑やかな閲覧場所
屋上では豊かな緑
と来訪者の動線が
本について語り
混じり合う。通り
合ったり、オフィ
抜けでありながら
スの小さな会議に
滞留の役割もある
も使われる
ぶ閲覧場所。 好きな人は好き、 嫌いな人は嫌い
D
を育てる。町を俯 瞰しながら気持ち よく本が読める場 所
A-Aʼ 断面図
曖昧さを持った部分が立体的につながる断面構成
0
1
5 (m)
Section
Scale 1:200
視線の流れ
5-1 動線方向から 見えるサイン 受付・W.C などの 重要場所は大きく 分かりやすく見え るようなサイン計 画。都市の一部に ある図書館のよう
4-2 軒下に並んだ 陳列棚 本が主要動線に向 けてずらっと並 ぶ。職員のオスス メや新着の本をお いたりできるかも
5-2 動線の直行方向 から見えるサイン
7-1 並置された ベランダ
本の種別が絵で表
ありえない方向で
現される。著者や
ベランダが並置す
カテゴリー別な
る。そうすること
ど、多様な分類分
で、それぞれの場
けを行うことがで
所が視覚的に緩や
きる。
かにつながる
7-2 様々な質の 閲覧場所 賑やかなアーケー ド下の賑やかな場 所と、くつろげる 場所が連続する。 場と場が連鎖する
6-1 駐車場化された 空地 空地があると、都 市の全体を認識で きる。風が抜けて 気持ちの良い環境 を作り出す。
seane 模型写真
1/100 の模型。部分の即物的な応答を模型によって表現しようとした。
(左)即物的な応答によってできた浮遊する廊下。 図書館での経験が立体的につながる (下)向き合うベランダ。一人の時間でありながらも、 本との時間が共有される。
都市の流れを受け止めめる鋭角なファサードを持つ。
Plan
配置図兼 1 階平面図
ゆったりと本が見れる場所。 自然が抜け、視覚的につながる
都市の裏側が都市の表と隣接する
参道帰 り の 人 の 流 れ を 受 け 入 れ る
私有性の含み込んだ公共性が都市に表出し、新しい風景となる
商店を行き交う観光客を 受け止めるために書店を配置
⑥
②
連続する軒の出。 周囲の都市と体験が連動する
9000
A
11500
事務所
駐輪場
8700
14500
書店
書架
ファサードボリューム の呼応
書店
Aʼ
①
全体が見渡せる 受付配置
レファレンス 本の情報が歩いている人にア ピールする
③
00
65 ④
事務所
様 々 な と こ ろ か ら 動 線 を 引き 込 む 都市の新しい回遊性を作る
閉架書架
建築が生み出す隙間のような場所
28000
スケールが落ちて一番集中できる場所
カフェの設えの連続
神社 看板建築
アーケード 低層商業施設
高層住宅
低層住宅 高層商業施設
事務所 倉庫・駐車
医療施設
1F
0
5
25(m) Scale 1:350
2・3F Plan 2 階平面図 3 階平面図 都 市を一望できる空地
書架 ⑦
①奥が見え隠れする商店形式。 チラッと見える初夏に興味が湧き、奥へと引き込まれる 即物的な統合によって生ま れ た 立体動線
書架
ビルの隙間のような空間
3F 2 人程度しか許容しない大きさのテラスが向かい合 いながら積層する
②本の情報や雰囲気が外に飛び出す。毎日違 う形でほんと出会う。
事務室
2F
0
5
25(m) Scale 1:350
③動線が立体的に交差する 。
seane 内観パース
④都市 ス ケ ー ル と 身 体 ス ケ ー ル が 共 存 す る 。 本 を 読 む ・ 探 す ・ い ろ い ろ な 行 為 が 一 定 の 距 離 を 保 ち な がら混ざり合う
⑤都市を一望できる屋上。自分の好きな場所を辿れる場所。
都 市 の 「 曖 昧 さ 」 を ヒ ン ト に 「 形 態 = 機 能 」 の 関 係 を 解 体 し 、「 調 整 」 と 「 並 置 」 の 操 作 に よ っ て 図 書 館 を 再 構 築 す る 。 そうすることで、使い手が思い思いに場所を解釈し意味を与えていく他律的な建築となり、豊かな本との対話を許容する図書館になるのではと考えた。 図書館(近代建築)という自立性と、使い手によって意味が与えられる他律性が共存する、現代の「建築の多様性と対立性」
⑥ 向 か い 合 う ベ ラ ン ダ 。 静 か に ひ っ そ り と 読 む 人 、 く つ ろ ぎ な が ら 読 む 人 が 立 体 的につながる
⑦D =1 m の隙間。好きな人は好きだし、嫌いな人は近づけない。読む人にムラができる。
建 清
住
築 の
記
と 憶
を
ほ
記 ど
い
憶 て
、
つ
宇都宮の街なかで今後変化する 3 つの地区を対象として、
〈課題文〉 宇都宮の未来を担う地区と建築を提案する。リサーチ、
コンセプト作り、建築設計の 3 段階を踏まえて設計する。 佐藤栄治教授
(宇都宮大学)
遠藤康一教授
(宇都宮大学)
〈指導教員〉 古賀誉章准教授
(宇都宮大学)
く
る
小
さ
な
共
同
体
私
は
一
人
の
建
必
築
然
家
の
と
近
し
代
て
市
計
画
道
路
は
町
の
風
景
も
の
と
も
消
し
去
っ
て
し
ま
う
。
化
を
能
動
的
に
受
け
入
れ
、
住
人
の
思
い
に
寄
り
添
う
新
し
い
町
、
都
住
人
一
人
一
人
が
持
っ
て
い
る
「
町
の
記
憶
」
と
「
家
の
記
憶
像
」
を
を
探
頼
っ
り
た
に
。
建
築
を
作
る
。
敷地
計画道路によって町の記憶が削られる
街区 1.
site
reseach 調査 細 長 い 街 区 の 空 地 ( 駐 車 場 化 )
清住町通り
都市計画道 路
reseach 調査
途 切 れ て し ま っ た 地 域 動 線 アプローチが対面する
雑多な所有物
提案①
空地を 活 用 し て タ テ と ヨ コ に つ な げ る
豊かな植栽
01. 高齢化による住まい手の減少
00. 宿場町の名残が残る街区 S I TE
03. 細長く停めづらい駐車場
02. 空き家は取り壊され空地化
10. 新規住宅の参入
改修後
20. 新規産業の参入
清住町通り沿いは宿場町として栄えていたため、歴史的 な 街 区 の 名 残 が 残 っ て お
地域動線
り、細長い駐車場がいくつもあった。 時間潰しのための駐車場は、計画道路が開通後、住宅や オ フ ィ ス ・ 産 業 が 新 規 で
裏側には地域動線が残っている。スケッチを通して分かったことは図の通りである。住人の
参入すると予想される。
密なコミュニケーションは裏側の地域動線で魅力的に残されている。
未利 用 の 細 長 い 空 地
屋根伏せ図(改修後) 計 画 道 路 開 通 に 呼 応 し て 、 タ テ と ヨ コ に 展 開 す る 街 区 形 成
増 改 築 に よ っ て 少 し づ つ 更 新 を重ねてきた清住町通りに対して、大型の都市 計 画 道 路 が 通 る 。 都 市 計 画 道 路は、時間をかけて積み重ねてきた町の記憶を
駐車場の共有化
一 掃 し て し ま う 気 が し た 。 そ こでゆったりと時間が流れる清住町通りと、そ の 時 間 を 断 絶 す る 都 市 計 画 道 路の狭間を対象敷地にし、改修する計画とした
徹底的な歩車分離
ploblem
住人が持つ「町の記憶」と「家の記憶」の違い
余った駐車場は公園 化 余った駐車場は公園化 町の記憶
「家」の記憶
住 人 が 持 つ 「 町の 記 憶 」 と 「 家 の記憶」は必ずしも関係し合っているとは限 ら な い 。 そ の ため 都 市 計 画 の よ うに町を俯瞰した視点から町を作り変えるだ け で は 、 住 民 一人 一 人 の 記 憶 に 寄り添った建築は作れないと感じた。
proposal 提案
大→小のスケールで町を捉え、町全体を改修する
街区
提案①
生業
提案②
建築
提案③
1. 配置 2. 構成 3. 材料 そこ で 、 大 →小 ス ケ ー ル の 多 角 的な視点で町を捉え設計に落とし込むことで、 住民 一 人 一 人の 記 憶 に 寄 り 添 い ながら、清住固有の町の記憶を未来へつなげ るこ と を 考 えた
別の細長い駐車場でも展開する
植栽の密度で奥行きのある道を作る
都市の流れに沿った設え
4m の 道 路 を 確 保
ヨコ タテ
私
ヨコの関係
reseach 都 市 計 画 道 路 に よ っ て 町の 生 業 が 均 質 化 す る
①
豊かな植生
④ ⑤⑥ ⑦
①②
飲食店
設え
る。しかし、都市化が進み外部者が流入すると、新規の 産 業 に よ っ て 既 存 の 産 業 が 追 い や
特 色 を 生 か し 隣 接 関 係 ( ヨ コ ) を再編する。
られ、町の生業や生業風景が均質化してしまうことを危 惧 し た 。
打ち合わせ
中庭
中庭
時計屋
個展
厨房
清住町通り(都市計画道路開通後)
そ こ で 、 既 存 の 生 業 を 「 住 民 の た め の 生 業 」 と「 外 部 者 の た め の 生 業 」 に 分 解 し 、 ヨ コ の つ な が り を 作 り ネ ッ ト ワ ー ク 化 す る 。
タテの関係
中庭 井草シート
住居
活
用
畳
出荷
地域 動線
透明度の高い キッチン
公
計画 道路
趣味
展示
町の井戸端
タバコカフェ
井草体験
畳
時計修理 地域の子供達
タバコ
キッチン
私 住宅街
お茶
提供
(喫煙カフェ)
10 (m)
住居
今 ま で 存 在 し て い な か っ た 「 町 の 小 さ な 共 同 体 」 を 作 る こ と で 、 町 の 生 業 や 暮ら し を 後 世 に つ な げ る 。
住居
効
5
住居
キッチン
タバコカフェ
畳体験
趣味部屋
俯瞰パース・生業の連関図 町 の 小 さ な 共 同 体 を 作 り 、 未 来 に つ な げ る
有
Scale 1:300
清住町通り(都市計画道路開通前)
歩行者専用 道路
小学生の通学路としても使わ れる われる
0 1
外部者のため
タテ動線
時計屋
畳屋の前では井草の香り、タバコ屋の古びた哀愁、 生 業 と 町 の 記 憶 は 密 接 に 関 わ っ て い
地 域 動 線 と 計 画 道 路 を つ な ぐ タ テ動線を挿入する。そして既存の地域動線の
駐車場の共有化
休憩所(中庭)
改修後 空室
タピオカ屋
時計屋
④⑧オフィス
空地
⑨
タバコ屋
計画 道路
タバコ屋 住居
畳屋
公
住居兼事務所
住民のため
⑦時計屋
⑧
エッジを抜いて 軒を挿入
地域動線
③うどん屋
⑨ミシン屋
③
地域動線 住居
②精肉店
住居
住居
①小さいパン屋
提案② 既 存 の 生 業 を 、 住 民 と 外 部 者 の た め の 生 業 に 分 解 し 「町の小さな共同体」を作る
住居
地域 動線
生業 2.
タテの関係
ストリート ファニチャー
休
憩
時計好き
の会
展示
時計販売
個展
外部者
タバコ
時計
趣味
展示
建築 3.
reserch 調査
既存建物のトレースと住民が持つ「家の記憶」
町 の 小 さ な 部 位 や 質 感 ま で 捉えるために既存建物をトレースした。そして住 民 一 人 一 人 に 建 物 の 記 憶 を 聞き取り表現した。
reserch 調査 住 民 と の 対 話 を 通 し て 「 家 の 記 憶 」 を 聞 き 取 り 調 査
reserch 整理 記 憶 を 「 町 的 な 要 素 」「 身 体 的 な 要 素 」 に 分 類 整 理
リサーチして分かった
そして、住人が持つ
よって、自身の家の記憶
課題や実現したい空間
「家の記憶」を町的な
を探った。
を整理した。そして建
減築
要素と身体的な要素に
「子供の頃に中庭で元気 に遊んだ」、「赤いチャー
分解して整理する。住
ミングな屋根がお気に入
人一人一人の記憶が町
大
り」など、暮らしと密接 に関係した記憶を聞き出
小
町的
すことができた。
配置
家 の記憶
畳
業の更新」のつじつま ディを行い、全体を統
転用
素材
個別の更新
合する。
街区・生業の更新による タテとヨコの関係
時計 改修後
改修前
趣味 改修後
改修前
改修後
配置
個別の更新
改修前
と「町全体の街区・生 合わせのためにスタ
して考える
身体的 空間の構成
・素材
築 単 体 の「 個 別 の 更 新 」
つじつま 合わせ
とどう接続するか整理
タバコ 改修後
提案③ 小さな視点と大きな視点を横断したスタディ
・配置
住人の聞き取り調査に
改修 前
南庭を広く残すために 半外部空間とする 子供の時によく遊んだ中庭
減築と間引き
増築によって狭くて暗い
ゆとりを作る
透明性の高いキッチンを作ることで 中庭に広がりを持たせる
町 の 流 動 的 な 流 れ を 受け止めるために 周 囲 を 半 外 部空間で囲う
空間の構成
釣りワイヤー φ10mm 特徴的な屋根のリズムを 反復させるように増築
20 年前は 平入りの町屋形式
現在は外と断絶した 構えになっている
既存の躯体 か ら 垂木を吊 っ て ボリューム を 下 げ る
ヨーロッパ基調のファサードが削られる ため内部空間に転写する。
屋 根 勾 配 を 無 理 や り繫いだ立面は 町 の 流 れ に寄り添う
既存のスライドシャッターを増築 部分にも転写することで横とのつ ながりが生まれる
素材 使い手が大谷石の質 感 を 感 じ れるように床レベル を 下 げ る
住人が大切にしている自動販売機は今でも外観を彩る
ファサードに現れていた出窓を内部空間に 再編することで職住を緩くつなげる
ヨコとタテのつながり
街区・生業の更新
⇔
減築で出た産業廃棄物 を外用の家具に転用
様 々 な 屋 根 素 材 が 同時に存在する 時 間 の 流 れ を 感じる
0 1 Scale 1:300
5
10 (m)
1F Plan 住民が持つ「家の記憶」が、町の更新に呼応する 徐々に細くなって 大谷石の土 間 が 家 の 中 を 通 り
外部者は進みづらくなる
中庭から直接アクセスできる
抜ける。事 務 所 ス ペ ー ス と 住
町に少し開かれた土間キッチン 暮らしが町に滲み出る
視 線 を遮る植栽
居スペース を 緩 く つ な げ る
時計工房
タバコ屋
趣味部屋
事務所
住居
住居 住居 住居
エッジが抜かれて
奥の中庭まで透き
軒が架る
通るように見える 、 開かれた畳工場
個展
畳工作体験 時計屋
タバコカフェ
住民のための生業 住居 外部者のための生業 畳製造
畳
タバコ
時計
趣味 町の人が個展を開く
喫煙しながらゆっくりする 半外部空間
床レベルが二段階 にした カフェでゆっくり す る場所と、時計好 きが集う場 所が混ざり合う広 場のような
奥に行くにつれて 私的空間となる
縁側が室内にまで伸び、 町とシームレスな関係に
2F Plan 住民が持つ「家の記憶」が、町の更新に呼応する
コ ー ヒ ー の香りが吹き抜けを通して 書斎に立ち込める
南側の塀によって一階には光が入らな
町から少し逃げるように配置されたテラス
いので、吹き抜けによって採光をとる
本棚に囲われた螺旋 階 段
私
地域 動線
公
計画 道路
宙に浮くように架る階段
展示と工場空間
畳の製 造 過 程 を 間近 で 見 る 町の内部を知る
畳 町を一望できるテラス
タバコ
時計
趣味
計画道路に開いた吹き 抜け空間。移り変わる 町と呼応する
0
1
Scale 1:100
5 (m)
畳製造
8,500
畳工作体験
畳製造兼展示室
都市計画道路 3,185
ファサードは曳家をして残す
400
4,550
喫煙カフェ
斜材で接合し断面線は見せる
内部・半外部・外部の関係性を作る
デザインすることで、隣地境界線を超えた
シャッターの形式をポリカーボネートでも
い、伸びやかな体験スペースとした
既存の架構から垂木を吊る事によって柱の落ちな
町を一望できる二階テラス
スケールを落として町に馴染ませる
S=1/100
愛着のあるチャーミングなタバコ屋の
タバコ
都市計画道路
1FL+50
2FL+3,400
畳
断面図
最高高さ+7,200
道路境界線 道路境界線
4,550
打ち合わせスペース
4,550
住居
1,820
タバコ販売
地域動線
1FL+350 1SL+50
2FL+3,200
軒高+7,200
最高高さ+7,800
能な食事スペースとした
カーボネート板で半外部化し、喫煙可
南庭を確保するために、日断熱のポリ
地域動線
1FL+600
2FL+3,500
軒高+6,400
最高高さ+7,500
植栽によってプライバシーを守る
事務所
5,460
住居
職住が緩やかにつながる吹き抜け空間
町の休憩スペースに
減築と間引きによって明るい中庭
道路境界線 道路境界線
都市計画道路
1FL+300
2FL+3,000
軒高+5,700
道路境界線
最高高さ+7,200
趣味
都市計画道路
1FL+500 1SL+50
2FL+3,200
軒高+6,000
最高高さ+7,000
道路境界線
時計
時計販売
個展
個展
5,005
7,000
エッジを抜いて奥へと誘導する
受け入れる下屋のような空間
都市計画道路の流動的な流れを
サブリビング 井戸端会議
中の関係から、外
中
エッジを抜いて、回遊性を生む
外
8,190
住居
住居
7,280
住居
昔ながらの塀を残しながら採光する工夫
南側の太陽光を取り入れるための吹き抜け
キッチン
透明度の高い土間キッチン。
中の関係に変わる
ガ模様は内部へと転写した。
切り取られたファサードはそのまま残し、出窓やレン
2,730
ミシン部屋
1
道路境界線
Scale 1:100
0
道路境界線
5 (m)
地域動線
1FL+300
2FL+3,100
軒高+6,000
最高高さ+7,000
地域動線
1FL+300
2FL+3,100
軒高+6,000
最高高さ+7,000
proposal
断面パース(都市計画道路側)
畳製造兼展示室
喫煙カフェ
畳工作体験
畳製造
seane
模型写真
庭 を透過する吹き抜 け 空 間
大 小 の ス ケ ー ル で 町 全 体 を 改 修することで、住人にとって大切な記憶を、町の変化に呼応して再編成する。
浮遊する階段。 畳工房を通して奥行きのある町を知る
廃 棄 さ れ る 不 燃 材 料 で 外 用の接待テーブルを作る
高さいっぱいのポリカーボネート引き戸
ちょっと寄り道してタバコを買う 懐かしのある土間空間
増築したリズミカルな屋根は 横のつながりを作りだす。
サブリビング 井戸端会議
個展
個展
時計販売
住 人 ひ と り ひ と り の 記 憶 が 町 の 経 験 へ と 転 換 されて、様々な関係を作り出す流動的な清住の固有性を獲得する
奥 性のある道は公→私を操 作 す る
歩車分離がされた、ゆったりとした地域動線 路地では立ち話ができる場所
ト コ ト コ 帰 宅 す る 小学生
カーテンウォールによって H 型の架構を模す
切り取られた開口に、軒を出す。向き合う軒達
町の変化に呼応しながら、家の記憶を転写する
家を経由した新しい町の回遊性を作る
屋根勾配を無理やり繫いだ立面は 町の流れに寄り添う
建 家
屋
築 の
思
と 考
-
土
自 間
キ
然 ッ
チ
ン
が
あ
る
課題テーマ 「自然を身方にする家 電車内の風景から新聞雑誌を読んでいる紙媒体の人は消え、満員電車であっても小さな デジタルデバイスと向き合い、各自が自分の世界に浸っています。
加速するデジタル化・AI 化。住宅においても、自動化された空調や照明など新たな要素 が加わりさらに技術は進んでいきます。
これから先住宅はどのような方向に向かえば良いでしょうか。今こそ必要なのは、
人の動き、スピード・太陽や風や空気・四季などのアナログ的なものかもしれません この多様な世界で何を大事にして、住宅の味方にしますか??
ア
ト
リ
エ
兼
住
宅
の
提
案
site 敷地
住宅(モノ)と自然の狭間
site: 千葉県市川市大町 129-2
自然によって成立する住宅
①
日本家屋の調査
①
田の字型プラン
土間
い都市に近い農業地域は
方にする家」そのものであった。寒さや
急速に宅地開発が進んで
暑さを盾に家族内のコミュニティを確立
いる。対象敷地周辺でも
し、工夫にあふれたライフスタイルが確
人と人
規格化)によって翻訳する。分析→翻訳
かにそこにあった。しかし現代の宅地化
人と建築
の作業を何度も繰り返しながらスタディ
庭
換気塔
住宅が混在している。
重ね、現代技術に身を任せた「モノ」と
るように思考することで自然と建築、建
しての住宅があふれてしまっている。
築と人、人と人の関係性を露わにした。
翻訳結果 - 現代のライフスタイルに合わせる -
重層する田の字型プラン
③
表面積の増加
④
大屋根の切り取り
重層する田の字型プラン によって庭に触れる表面 積が増加した。そのため 様々な質の庭が分散して できる配置となった。 それぞれの庭では季節や 方位によって植栽を決定 し、住戸に取り巻く縁側 で楽しむことができる。
現代の技術の進歩でサッシ による雨漏り対策が比較的 に行いやすくなった。 そのため外部取り付けの換 気塔から、大屋根を切り取 り換気や光を取り込む形式 とした。家全体で自然の流 れを感じることができる。
縁側の延長 縁側を延長する操作を行っ た。建具の進歩により、自 然の取り込み方をコント ロールできるようになっ た。縁側空間が住戸全体に まで拡張され、内外の境界 が揺らぐ。
内外を緩やかにつなぐ。季節 の移ろいを感じる。 プライバシーの確保が難しい ⇨ご近所さんとの地縁関係
⑥
格子戸
⑥ 視線を感じながらも音や 気配を感じる 隙間風が生まれやすい ⇨換気に有利
メリット
デメリット
scene メインパース / 自然と建築、人と建築、人と人の関係性 建具の開閉によって多様な使われ 方がされる土間キッチン モクの登り梁に囲まれた寝室
親戚
夫:自宅で設計事務所を営む 妻:IT 企業に勤務。 基本的には在宅ワーク。
家族の変化を受け入れる土間
子供:一人 0 年後
孫 20 年後
クライアント
自然と近接したアトリエ空間
多様なアクティビティを許容する土間 従来の土間は玄関の役割や、 竈門が置かれたキッチンス ペースなど多様なアクティ ビティが行われてきた。こ こでは、日常では土間キッ チンダイニングとして、開 けば近所を招待してパー ティをすることができる。
⑤
縁側
れた情報を現代的な視点(技術・ニーズ・
を進め、日本家屋と現代の住宅を循環す
屋根裏の換気をすることで 室内の温度を快適に保つ。 断熱性能の水準が上がり、 必要がなくなってきた。
⑤
しまったのか分析を行った。そこで得ら
自然と建築
はそれらの文脈を消し去りながら更新を
敷地の片側に庭・住戸と いう形式が定着している。 庭と住戸が独立して使わ れるようになった。
④
日本家屋がどうして現代社会から消えて
自然豊かな庭や畑と新興
内外のアプローチをゆ るやかにつなぐ 必要性が薄れてきた・ 玄関の縮小化
③
自然を必要としない住宅
田の字型を複数重層する ように配置を行った。 田の字型の特徴である気 密さがグラデーショナル につながる。中央に行く につれて密度の濃い室空 間なり、動かしづらいキッ チンを配置した。
②
proposal 提案 思考の循環
古くから伝わる日本家屋は「自然を身
音・光・風が住環境を通り 抜ける 隙間風によって冬は寒い
②
コンパクトシティに伴
宅地化が徐々に進行し、
background 自然によって成立する住宅⇔自然を必要としない住宅
建具の透過率
ルーバー
ガラス窓
ポリカーボネート版
自然の透過率
断熱材入り建具
半外部空間がぐるっと周り 緩やかに自然を取り込む
proposal 提案 拡張された土間キッチン キッチンを中心に、南側の大通り
キッチン ダイニング
応接間
側にリビングを置いた。
合いが拡大されるだろう。
式建具を入れ、閉じられている時
そこで土間及び客間を隣接 して設け、建具の開閉によっ
ンとして使い、開けば土間コンク
て、多様な使い方ができる
リートと併用して親戚やクライア
0 年後
ントを招待してパーティなどの大
2730
4550
proposal 自然と建築・人と人との関係性
10 年後
北西
シデ 10m
もあるが、一方でパブリック⇔プライベートを接続する側面を持つ。低気密であるほ
策のためにアオダミとシデを配置。また秋に花が咲
ど、パブリックとプライベートを行き来し、住まいての「人付き合い」変化に柔軟に
くキンモクセイを配置したことで、北西からの季節
対応する。
風により家全体にキンモクセイ の香りが充満する。
ボタンクサギ 3m リビング
アオダモ 10m
エリナ 2m
南西 アトリエ
多目的室
土間キッチン 土間リビング
北東
クチナシ 4m
北東の庭では日陰の時間が長いため、耐陰性の高
床: スギ t=15mm 構造用合板 t=30mm 天井: 構造用合板現し
い庭木を選択した。また浴室からも眺められるよ
アオダモ 6m
うに配置をした。
エントランス
断面図 自然と建築の関係性
屋外テラス
応接間
1365
3640
2730
ツバキ 4m
ギョリウバイ 3m N
N
4550
一階平面図 1/150
一階平面図 1/150
寝室2
客間
ウィストリギア 3m
ツバキ 5m 3185
④家全体に空気が流れる
④木漏れ日が 降り注ぐ
どこにいても庭を 見ることができる
通し柱: スギ 180 180mm
寝室 2
寝室 1
③西日を遮る 柱: スギ
寝室1
アオヤマレンゲ 2m
を彩る。
棟木: スギ 180 250mm 登り梁: スギ 90 250mm @500mm
梁: 120 200
アオダモ 10m
南からの季節風によってクチナシの甘い香りが家中
屋根: ポリカーボネート板
スギ
アオキ 3m
キンモクセイ 5m
南西の庭では、夏に咲く梔子を配置した。夏に吹く
天井: 構造用合板現し
床梁: ツーバイスリー材
エントランスから望む
ワイヤープランツ 4m
北西の庭では西側の通りからの視線の遮断と西日対
屋根: ガルバリウム合鋼板 t=0.4mm 耐水合板 t=12mm 高性能グラスウール t=100mm
ように計画した。
proposal 方位による植栽計画
田の字型の重層によって気密さがグラデーショナルにつながる。自然の通りやすさで
一定の快適性を確保しながら自然と建築、人と人を緩やかにつなげていく。
20 年後
1820
5460
3640
時代の流れによって人付き
キッチン周りは断熱材入りの開閉
広間として使うことができる。 1365
個展を開く
は日常としてのダイニングキッチ
土間
3185
設計事務所を営む主人は 小上がり
2730
1820 910
土間 キッチン
事務所としての機能を配置し、北
クライアントを招待して パーティ
910
2730
沿いには応接間やアトリエなどの リビング
proposal 時間経過による人付き合いの変化を許容する土間空間
5460
120 120mm
多目的室 リビングに庭木が取り巻く。庭木を通して 風や光、音がすり抜ける
土間コンクリート
アトリエ
低気密 パブリック
高気密 プライベート
低い視線から見るので 小さな木花から大きな
土間キッチン
土間リビング ⑤ダブルスキン効果
客間 応接間
すだれ 断熱壁
庭木まで一望できる ⑥自然環境を緩やかに透過する
断熱材入り スライドドア
障子戸
アルミサッシガラス
A-Aʼ 断面図
1/100
エントランスから応接間を望む。建具による複数のレイヤー を介して庭木が見える。