詩篇
第1章
1不信心な者の計りごとを歩まず、罪人の道に立たず、 あざける者の座に座らない人は幸いだ。
2しかし彼は主の律法を喜びとし、昼も夜もその律法 を口ずさむ。
3彼は水路のほとりに植えられた木のようで、季節が 来ると実を結び、その葉は枯れることなく、その行 うことはすべて栄える。
4不信心な者はそうではない。彼らは風に吹き飛ばさ れるもみ殻のようだ。
5それゆえ、不信心な者は裁きを受けることができず、 罪人は義人の会衆の中に入れない。
6主は正しい者の道を知っておられる。しかし、不信 心な者の道は滅びる。
第2章
1なぜ異教徒は怒り狂い、民はむなしいことを思い描 くのか。
2地の王たちは立ち上がり、君主たちは共に計略をめ ぐらし、主とその油そそがれた者とに逆らって言う。
3彼らの鎖を断ち切り、彼らの綱を私たちから投げ捨 てよう。
4天に座しておられる方は笑い、主は彼らを嘲笑され るであろう。
5そのとき、主は怒りをもって彼らに語り、激しい憤 りをもって彼らを悩ますであろう。
6しかし、わたしはわたしの王をわたしの聖なるシオ ンの丘に据えた。
7わたしはこの定めを告げよう。主はわたしに言われ た、「あなたはわたしの子である。わたしはきょう あなたを生んだ。」
8わたしに求めよ。そうすれば、わたしは異邦人をあ なたの相続地として与え、地の果てまでもあなたの 所有地として与えよう。
9あなたは鉄の杖で彼らを打ち砕き、陶器師の器のよ うに彼らを粉々に打ち砕くであろう。
10それゆえ、王たちよ、今賢くなり、地の裁判官た ちよ、教訓を得よ。
11恐れをもって主に仕え、震えながら喜べ。
12御子に口づけしなさい。そうしないと、御子は怒 り、御子の怒りが少しでも燃え上がれば、あなたた ちは道から消え失せてしまう。御子に信頼を置く者 は皆幸いである。
第3章
1(ダビデが息子アブサロムから逃げたときの詩篇) 主よ、わたしを悩ます者たちはいかに増えたことで しょう。わたしに敵対して立ち上がる者たちは多く なりました。
2私の魂について、「神には彼を助ける力はない」と 言う者も大勢います。セラ
3しかし、主よ、あなたはわたしの盾であり、わたし の栄光であり、わたしの頭を高く上げてくださる方 です。
4わたしは声をあげて主に呼ばわりました。主はその 聖なる山からわたしの声を聞かれました。セラ
5わたしは伏して眠り、また目覚めた。主がわたしを 支えてくださったからである。
6わたしは、わたしの周囲に敵対する何万もの民を恐 れない。
7主よ、立ち上がってください。わが神よ、わたしを 救ってください。あなたはわたしの敵をみな頬骨で 打ち、不信心な者の歯を砕いてくださいました。
8救いは主のものであり、あなたの祝福はあなたの民 の上にある。セラ
第4章
1(ネギノテの指揮者に捧げる、ダビデの詩篇)私の 正義の神よ、私が呼ぶとき、私に耳を傾けてくださ い。あなたは私が苦しんでいるとき、私を広げてく ださいました。私をあわれみ、私の祈りを聞いてく ださい。
2人の子らよ。いつまでわたしの栄光を恥辱に変える のですか。いつまで虚栄を愛し、賃借権を求めるの ですか。セラ
3しかし、主がご自分のために敬虔な者を選ばれたこ とを知りなさい。私が呼ぶとき、主は聞いてくださ るのです。
4恐れて罪を犯さないようにし、床の上で自分の心と 語り合って静まりなさい。セラ
5正義の犠牲をささげ、主に信頼しなさい。
6多くの者が言う、「だれが私たちに良いことを示し てくれるのか。主よ、あなたの御顔の光を私たちの 上に照らしてください。」
7あなたは、彼らの穀物とぶどう酒が増した時よりも、 わたしの心に喜びを与えてくださいました。
8わたしは平安のうちに横たわり、眠ります。主よ、 あなただけがわたしを安全に住まわせてくださるか らです。
第5章
1(ネヒロトの音楽指揮者のために、ダビデの詩篇) 主よ、私の言葉に耳を傾け、私の瞑想に留意してく ださい。
2わが王、わが神よ、わたしの叫びの声に耳を傾けて ください。わたしはあなたに祈ります。
3主よ、あなたは朝にわたしの声を聞かれます。わた しは朝にあなたに祈りをささげ、目を上げて祈りま す。
4あなたは悪を喜ばれる神ではないから、悪はあなた と共に住むことはない。
5愚かな者はあなたの前に立つことができません。あ なたはすべて不法を行う者を憎まれます。
6あなたは不義を語る者を滅ぼすであろう。主は血を 流す者と偽りの者を忌み嫌われるであろう。
7しかし、わたしはあなたの豊かな慈しみをもってあ なたの家に入り、あなたの聖なる宮に向かってあな たを畏れ敬い礼拝します。
8主よ、わたしの敵に対して、あなたの正義によって わたしを導き、わたしの前にあなたの道をまっすぐ にしてください。
9彼らの口には真実がなく、彼らの心には邪悪が満ち ている。彼らの喉は開いた墓のようであり、彼らは 舌でへつらう。
10神よ、彼らを滅ぼしてください。彼らを彼ら自身 の計りごとによって倒してください。彼らを彼らの 多くの罪によって追い払ってください。彼らはあな たに背いたからです。
11しかし、あなたに信頼する者はみな喜び、あなた が彼らを守られるので、彼らはいつも喜びの声を上 げます。また、あなたの名を愛する者も、あなたに よって喜びます。
12主よ、あなたは義人を祝福し、盾のように恵みを もって彼を囲まれるからです。
第6章
1(ネギノテとシェミニテの指揮者のために、ダビデ の詩篇)主よ、あなたの怒りで私を叱責しないでく ださい。また、あなたの激しい憤りで私を懲らしめ ないでください。
2主よ、わたしをあわれんでください。わたしは弱い のです。主よ、わたしを癒してください。わたしの 骨は傷ついています。
3私の魂もひどく苦しんでいます。主よ、いつまでで すか。
4主よ、戻って来て、私の魂を救い出してください。
あなたの慈しみによって、私をお救いください。
5死においては、あなたを思い出す者は誰もいない。 陰府においては、だれがあなたに感謝するだろうか。
6わたしは嘆き疲れ、夜通しわたしの床を泳がせ、わ たしの涙でわたしの寝床を濡らす。
7わたしの目は悲しみのために衰え、わたしのすべて の敵のせいで衰えています。
8不法を働く者どもよ、みなわたしから離れ去れ。主 はわたしの嘆きの声を聞かれたからだ。
9主はわたしの願いを聞かれた。主はわたしの祈りを 受け入れてくださる。
10わたしの敵は皆、恥じ、ひどく憤り、帰って来て、 突然恥じ入るようにしてください。
第7章
1(ダビデがベニヤミン人クシュの言葉について主に 歌ったシガイオン)わが神、主よ、私はあなたに信 頼します。私を迫害するすべての者から私を救い、 私を解放してください。
2さもないと、彼は獅子のように私の魂を引き裂き、 引き裂き、救う者は誰もいないでしょう。
3わが神、主よ、もし私がこのようなことをしたので あれば、私の手に不義があるのであれば、
4もしわたしと平和に暮らしていた者にわたしが悪を 報いたなら、また、ゆえなくわたしの敵となった者 をわたしが救い出したなら、
5敵がわたしの魂を迫害し、それを奪い去っても、わ たしの命を地に踏みつけ、わたしの名誉を塵の中に 葬り去っても、かまいません。セラ
6主よ。あなたの怒りのうちに立ち上がり、わたしの 敵の憤りのために立ち上がってください。そして、 あなたが命じられた裁きのためにわたしのために目 を覚ましてください。
7こうして民の会衆はあなたを取り囲むであろう。そ れゆえ、彼らのためにあなたは高い所に帰って来な さい。
8主は民を裁かれる。主よ、わたしの正義と、わたし のうちにある誠実とに従ってわたしを裁いてくださ い。
9悪者の悪は滅ぼされ、義人は堅く立てられますよう に。義なる神は人の心と心筋を試みられるからです。
10わたしの守りは神から来る。神は心の正しい者を 救われる。
11神は正しい者を裁き、悪者に対しては日々怒られ る。
12もし彼が立ち返らないなら、彼は剣を研ぎ、弓を 張って備えているであろう。
13神はまた、彼のために死の道具を備え、迫害者た ちに対して矢を放つように命じられた。
14見よ、彼は不義を産み、悪を宿し、偽りを産み出 した。
15彼は穴を掘って、それを掘り、自分が掘った溝に 落ちた。
16彼の悪事は彼自身の頭に返り、彼の暴虐は彼自身 の頭に降りかかる。
17わたしは主の正義に従って主をほめたたえ、いと 高き主の御名をほめたたえる歌を歌います。
第8章
1(ギテトの指揮者のために、ダビデの詩篇)主なる 神よ、あなたの御名は全地にいかに尊ばれているこ とでしょう。あなたはあなたの栄光を天の上に置か れたのです。
2あなたは、あなたの敵のために、幼子と乳飲み子の 口から力を与えられ、敵と復讐する者を静められま した。
3わたしはあなたの指のわざであるあなたの天と、あ なたが定められた月と星とを見つめます。
4人間とは何者なので、あなたはこれを心に留められ るのですか。人の子とは何者なので、あなたはこれ を顧みられるのですか。
5あなたは彼を天使たちよりも少し低くし、栄光と誉 れの冠を彼に授けました。
6あなたは彼にあなたのみ手のわざを支配させ、すべ てのものを彼の足元に従わせられました。
7すべての羊、牛、野の獣。
8空の鳥、海の魚、海路を通るすべてのもの。
9主なる神よ、あなたの御名は全地にいかに尊ばれて いることか。
第9章
1(ムトゥラベンの指揮者のために、ダビデの詩篇) 主よ、私は心を尽くしてあなたを賛美します。あな たのすべての不思議な御業を告げ知らせます。
2わたしはあなたを喜び楽しみ、いと高き者よ、あな たの御名をほめたたえる歌を歌います。
3わたしの敵が退くとき、彼らはあなたの前に倒れて 滅びるでしょう。
4あなたはわたしの正義と訴えを擁護し、正義を裁き ながら王座に座しておられます。
5あなたは異邦人を戒め、悪者を滅ぼし、彼らの名を 永遠に消し去られました。
6敵よ、破壊は永久に終焉を迎えた。あなたは町々を 破壊した。その記念碑も彼らとともに消え去った。
7しかし、主は永遠に存続し、裁きのために御座を備 えておられる。
8彼は正義をもって世界を裁き、公正をもって民に裁 きを施すであろう。
9主はまた、苦しむ者の避難所となり、苦難のときの 避難所となる。
10あなたの名を知る者はあなたに信頼を置きます。 主よ、あなたは、あなたを求める者を捨てられない からです。
11シオンに住まわれる主をほめたたえよ。そのみわ ざを民の中に告げ知らせよ。
12主は血を求めて裁判をなさるとき、彼らを思い出 される。主は貧しい者の叫びを忘れられない。
13主よ、わたしをあわれんでください。わたしを憎 む者たちがわたしに与える苦しみを顧みてください。 あなたはわたしを死の門から引き上げてくださる方 です。
14わたしはあなたのすべての賛美をシオンの娘の門 に告げ知らせ、あなたの救いを喜びます。
15異邦人は自らが掘った穴に沈み、自らが隠した網 に自らの足が捕らえられた。
16主は、その執行する裁きによって知られる。悪人 は自分の手で行ったわなに捕らわれる。ヒガイオン。 セラ。
17悪人は地獄に投げ込まれ、神を忘れるすべての 国々も地獄に投げ込まれる。
18貧しい者はいつまでも忘れられることはない。貧 しい者の望みは永遠に失われることはない。
19主よ、立ち上がってください。人が勝つことを許 さないでください。異邦人があなたの目の前で裁か れますように。
20主よ、彼らに恐れを与えてください。そうすれば、 諸国の民は、自分たちが人間にすぎないことを知る でしょう。セラ
第10章
1主よ、なぜ遠くに立っておられるのですか。苦難の 時に、なぜ身を隠されるのですか。
2悪人は高慢な態度で貧しい者を迫害する。彼らは自 分の企てた計略に捕らえられる。
3悪者は自分の心の欲望を誇り、貪欲な者を祝福する が、主はそのような者を忌み嫌われる。
4悪人は高慢な顔つきで神を求めようとしない。彼の 思いの中には神が全くいない。
5彼の道は常に悲惨であり、あなたの裁きは彼の目に は遠く離れている。彼はすべての敵に向かって息を 吹きかける。
6彼は心の中で言った、「わたしは動かされない、わ たしは決して困難に遭わないから」。
7彼の口は呪いと偽りと欺瞞に満ち、彼の舌の下には 悪意と虚栄がある。
8彼は村々の隠れ場所に座り、隠れた場所で罪のない 者を殺し、ひそかに貧しい者に目を向ける。
9彼は、穴の中の獅子のように、ひそかに待ち伏せし、 貧しい者を捕らえようと待ち伏せし、網の中に引き 込んで、貧しい者を捕らえる。
10彼は身をかがめて謙虚になり、貧しい者たちがそ の強い者たちのところで倒れるようにされる。
11彼は心の中で言う、「神は忘れてしまった。神は その顔を隠して、決してそれを見ることはない。」
12主よ、立ち上がってください。神よ、み手を上げ てください。謙遜な者を忘れないでください。
13なぜ悪人は神を侮るのか。彼は心の中で、「あな たはそれを要求しないだろう」と言っている。
14あなたはそれを見ました。あなたは悪と悪意を見 て、御手をもってこれに報いられました。貧しい者 はあなたに身をゆだね、あなたはみなしごの助け手 です。
15悪者と悪人の腕を折り、その悪を探し出して一つ も見つけ出せ。
16主は永遠に王であられる。異邦人は主の国から滅 ぼされた。
17主よ、あなたは謙遜な者の願いを聞かれました。 あなたは彼らの心を整え、あなたの耳を聞かせてく ださいます。
18孤児と虐げられた者を裁き、地の人が再び虐げる ことがないようにするためである。
第11章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)私は主に信頼を 置いています。どうしてあなたは私の魂に、「鳥の ようにあなたの山に逃げろ」と言うのですか。
2見よ、悪者は弓を張り、弦に矢をつけて、心の正し い者をひそかに射ようとします。
3もし基礎が破壊されたら、義人は何ができるでしょ うか。
4主はその聖なる宮におり、主の王座は天にある。そ の目は人の子らを見、そのまぶたは人の子らを試す。
5主は正しい者を試み、悪者と暴力を好む者を憎まれ る。
6主は悪人に対して、わなと火と硫黄と恐ろしい暴風 雨を降らせる。これが彼らの杯の分け前である。
7主は正義を愛し、その御顔は正しい者を見つめられ る。
第12章
1(シェミニトの指揮者のために、ダビデの詩篇)主 よ、助けてください。敬虔な人は絶え、忠実な人は 人の中から消え去ります。
2彼らはおのおの隣り人に対して偽りを語り、へつら う唇と二心とをもって語る。
3主は、すべてのへつらう唇と、高慢なことを語る舌 とを断ち切られる。
4彼らは言う、「われわれの舌はわれわれの勝利をも たらす。われわれの唇はわれわれ自身のものだ。だ れがわれわれの主人なのか。」
5主は言われる、「貧しい者の抑圧と、乏しい者の嘆 きのために、今、わたしは立ち上がる。わたしは、 彼を、彼に吹きかける者から安全に守る。」
6主の言葉は純粋な言葉である。それは、地の炉で試 され、七度精錬された銀のようだ。
7主よ、あなたは彼らを守り、彼らをこの世代からと こしえに守ってくださいます。
8最も卑しい者たちが高く評価されているとき、悪人 はあらゆる所を歩き回る。
第13章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)主よ、いつまで 私を忘れておられるのですか。いつまでもですか。 いつまで私から御顔を隠すのですか。
2いつまでわたしは心の中で計りごとを巡らせ、日々 心に悲しみを抱くのか。いつまでわたしの敵はわた しに対して高く上げられるのか。
3わが神、主よ。どうかわたしの目を留めて、わたし の言うことを聞いてください。わたしが死の眠りに 陥らないように、わたしの目を開けさせてください。
4わたしの敵が、「わたしは彼に勝った」と言わず、 わたしを悩ます者たちが、わたしが動揺すると喜ぶ ことのないように。
5しかし、わたしはあなたの慈しみを信頼し、わたし の心はあなたの救いを喜びます。
6わたしは主にむかって歌おう。主がわたしに豊かに 恵みを与えてくださったからだ。
第14章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)愚か者は心の中 で、「神はいない」と言っている。彼らは堕落し、 忌まわしい行いをし、善を行う者はいない。
2主は天から人の子らを見下ろし、理解して神を求め る者がいるかどうかをご覧になった。
3彼らはみな迷い、みな汚れてしまった。善を行う者 は人もいない。
4不法を働く者たちは皆、知らないのか。彼らはパン を食べるように、わたしの民を食い尽くし、主を呼 び求めない。
5彼らは非常に恐れた。神は義人の世代にいらっしゃ るからである。
6あなたがたは貧しい者の助言を辱めた。主が彼の避 難所だからである。
7ああ、イスラエルの救いがシオンから出て来たらよ いのに。主がその民の捕囚を帰らせるとき、ヤコブ は喜び、イスラエルは喜ぶであろう。
第15章
1(ダビデの詩篇)主よ、だれがあなたの幕屋に宿り ましょうか。だれがあなたの聖なる山に住みましょ うか。
2正しく歩み、正義を行い、心に真実を語る人。
3舌をもって悪口を言わず、隣人に悪を行わず、隣人 をののしらない人。
4主の目には卑しい者は軽蔑され、主を恐れる者は尊 ばれる。自分の身に害を及ぼす誓いを立てても、そ れを改めない者。
5自分の金を利息で貸さず、罪のない者から利得を取 らない者。これらのことを行なう者は決して動かさ れることはない。
第16章
1(ダビデのミクタム)神よ、私を守ってください。私 はあなたに信頼を置きます。
2わが魂よ、あなたは主に言った。「あなたはわが主 です。わたしの善意はあなたに及ばないのです。
3しかし、地上の聖徒たち、優れた人たち、わたしの 喜びは彼らにある。
4他の神に急ぐ者たちの悲しみは増す。わたしは彼ら の血の注ぎの供え物をささげず、彼らの名を口にす ることもない。
5主はわたしの相続地、わたしの杯の分け前です。あ なたはわたしの分を守ってくださいます。
6わたしには、美しい土地が与えられている。まこと に、わたしはすばらしい相続財産を持っている。
7わたしは、わたしに助言を与えてくださった主をほ めたたえます。わたしの心は、夜の間にわたしを教 え導いてくれます。
8わたしは主を常にわたしの前に置きます。主がわた しの右におられるので、わたしは動かされることは ありません。
9それゆえ、わたしの心は喜び、わたしの栄光は歓喜 し、わたしの肉体もまた希望の中に安らぐであろう。
10あなたはわたしの魂を陰府に捨て置かず、あなた の聖なる者が朽ち果てるのを許さないからです。
11あなたはわたしに命の道を示します。あなたの御 前には喜びが満ち、あなたの右にはとこしえの楽し みがあります。
第17章
1(ダビデの祈り)主よ、正義を聞き、私の叫びに耳 を傾け、偽りの唇から出ない私の祈りに耳を傾けて ください。
2わたしの宣告をあなたの御前から発してください。 あなたの目が平等なものを見させてください。
3あなたはわたしの心を試し、夜、わたしを訪ね、わ たしを試しても何も見つからない。わたしは自分の 口が罪を犯さないようにと決心している。
4人のわざに関して、あなたの唇の言葉によって、わ たしは滅ぼす者の道から身を守りました。
5あなたの道でわたしの歩みを支えてください。わた しの足取りがすべることのないようにしてください。
6神よ、わたしはあなたを呼び求めます。あなたはわ たしの願いを聞き入れてくださいます。あなたの耳 をわたしに傾けて、わたしの語ることを聞いてくだ さい。
7あなたに信頼する者を、あなたに敵対する者から右 の手で救われる方よ。あなたの驚くべき慈しみを示 してください。
8私を瞳のように守り、あなたの翼の陰に隠してくだ さい。
9わたしを圧迫する悪者どもから、わたしを取り囲む 恐ろしい敵から。
10彼らは自分の脂肪の中に閉じ込められ、その口で 高慢に語る。
11彼らは今、私たちの足元を囲み、地に目を伏せて いる。
12獲物をむさぼり食うライオンのようであり、隠れ た場所に潜む若いライオンのようである。
13主よ、立ち上がって彼を失望させ、打ち倒してく ださい。あなたの剣である悪人から私の魂を救い出 してください。
14主よ、あなたの御手にある人々、この世の人々か ら、彼らはこの世で自分の分を得、あなたの隠され た宝で彼らの腹を満たされます。彼らは子供で満ち 溢れていますが、残りの財産を幼子に残しています。
15わたしは正義をもってあなたの御顔を仰ぎ見ます。 わたしは目が覚めると、あなたの似姿に満足します。
第18章
1(指揮者のために、主のしもべダビデの詩篇。主が 彼をすべての敵の手とサウルの手から救い出された 日に、彼は主にこの歌の言葉を語った。そして彼は 言った、「主よ、わが力よ、わたしはあなたを愛し ます。
2主はわたしの岩、わたしの砦、わたしの救い主、わ たしの神、わたしの頼る力、わたしの盾、わたしの 救いの角、わたしの高い塔である。
3わたしは、ほめたたえられるに値する主を呼び求め ます。そうすれば、わたしは敵から救われるでしょ う。
4死の悲しみがわたしを囲み、不信心な人々の洪水が わたしを怖がらせました。
5陰府の苦しみがわたしを取り囲み、死のわながわた しを捕らえた。
6わたしは苦難の中で主に呼びかけ、わたしの神に叫 びました。主はわたしの声をその宮から聞き、わた しの叫びは主のみ前に、主の耳に届きました。
7すると、地は震え、震え、山々の基も動揺した。主 が怒られたからである。
8彼の鼻からは煙が立ち上り、彼の口からは焼き尽く す火が出て、炭火が燃え上がった。
9彼は天をかがめて降りて来られた。その足元には暗 黒があった。
10彼はケルビムに乗って飛んだ。まことに、彼は風 の翼に乗って飛んだ。
11彼は暗闇をその隠れ場とし、その周囲には暗い水 と厚い天の雲が天幕を張った。
12彼の前にある輝きの中に、厚い雲、雹、燃える炭 が通り過ぎた。
13主はまた天に雷鳴をとどろかせ、いと高き者は声 をあげられた。雹と燃える炭火が降ってきた。
14まことに、彼は矢を放って彼らを散らし、稲妻を 放って彼らを混乱させた。
15主よ、あなたの叱責と、あなたの鼻の息の吹き荒 れる音によって、水の流れが見え、世界の基が明ら かにされました。
16主は上から遣わして、わたしを連れて行き、多く の水からわたしを引き上げてくださった。
17主はわたしを、わたしの強い敵とわたしを憎む者 たちから救い出してくださいました。彼らはわたし よりも強かったからです。
18彼らはわたしの災難の日にわたしを妨げたが、主 はわたしを支えてくださった。
19主はわたしを広い所に導き出し、わたしを救い出 された。わたしを喜ばれたからである。
20主はわたしの義にしたがってわたしに報い、わた しの手の清さにしたがってわたしに報いてください ました。
21わたしは主の道を守り、わたしの神から悪を離れ てはいないからです。
22彼のすべての裁きはわたしの前にあったが、わた しは彼の定めを捨てなかった。
詩篇
23わたしは主の前に正しくあり、自分の罪を守った。
24それゆえ、主はわたしの義にしたがって、また主 の目にわたしの手の清さにしたがって、わたしに報 いてくださったのです。
25あなたは、慈悲深い者には慈悲深く、正しい者に は正しいことを示されます。
26あなたは清い者には清い者となり、邪悪な者には 邪悪な者となる。
27あなたは苦しむ民を救い、高慢な目を低くされる からです。
28あなたはわたしのともしびをともしてくださいま す。わたしの神、主はわたしの暗やみを照らしてく ださいます。
29わたしはあなたによって軍隊を突き抜け、わたし の神によって城壁を飛び越えました。
30神の道は完全であり、主の言葉は試されている。 彼は、主に信頼するすべての者にとって盾である。
31主のほかに、だれが神であろうか。われらの神の ほかに、だれが岩であろうか。
32わたしに力を与え、わたしの道を完全にしてくだ さるのは神です。
33主はわたしの足を雌鹿の足のようにし、わたしを 高い所に立たせてくださる。
34主はわたしの手に戦いを教えられるので、鋼鉄の 弓もわたしの腕によって折られる。
35あなたはまた、あなたの救いの盾をわたしに与え、 あなたの右の手はわたしを支え、あなたの優しさは わたしを大いなる者とされました。
36あなたはわたしの足元に歩みを広げてくださった ので、わたしの足はすべりませんでした。
37わたしは敵を追いかけて追いつき、彼らが滅ぼさ れるまでは引き返さなかった。
38わたしは彼らを傷つけたので、彼らは立ち上がる ことができず、わたしの足元に倒れた。
39あなたは戦いのためにわたしに力を与え、わたし に逆らって立ち上がった者たちをわたしの下に従わ せてくださいました。
40あなたはまた、わたしの敵の首をわたしに与え、 わたしを憎む者を滅ぼすようにされました。
41彼らは叫んだが、彼らを救う者はなく、主に叫ん だが、主は彼らに答えなかった。
42わたしは彼らを風の前の塵のように打ち砕き、ち またの塵のように投げ捨てた。
43あなたはわたしを諸国の民の争いから救い出し、 わたしを諸国の民の長とされました。わたしの知ら なかった民がわたしに仕えるでしょう。
44彼らはわたしのことを聞くと、すぐにわたしに従 い、異邦人らはわたしに従うであろう。
45異邦人は消え去り、その身近な場所から恐れ去る。
46主は生きておられる。わたしの岩はほめたたえら れ、わたしの救いの神はあがめられますように。
47わたしのために復讐し、わたしのもとに民を従わ せるのは神である。
48主はわたしを敵から救い出し、わたしに敵対する 者の上にわたしを高く上げ、暴虐の者からわたしを 救い出してくださいました。
49それゆえ、主よ、わたしは異邦人の中であなたに 感謝し、あなたの御名を賛美します。
50主はその王に大いなる救いを与え、その油そそが れた者、ダビデとその子孫にとこしえに慈悲を施さ れる。
第19章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)天は神の栄光を 語り、大空は神の御業を告げ知らせる。
2昼は昼に言葉を発し、夜は夜に知識を示す。
3彼らの声が聞こえないところには、話すことも言葉 もありません。
4彼らの言葉は全地に広まり、彼らの言葉は世界の果 てにまで及んでいる。神は彼らの中に太陽のための 幕屋を置かれた。
5それは花婿がその部屋から出て来るように、また勇 士が競技を走り出すように喜びに満ちている。
6彼は天の果てから出て行き、その巡りは天の果てに まで及ぶ。その熱から隠れるものは何つない。
7主の律法は完全で、魂を戒める。主の証言は確実で、 愚かな者を賢くする。
8主の定めは正しく、心を喜ばせる。主の戒めは清く、 目を開く。
9主を恐れることは清く、とこしえに続く。主の裁き は真実で、ことごとく正しい。
10それらは金よりも、いや、多くの純金よりも望ま しい。また、蜂の巣や蜜蜂の巣よりも甘い。
11また、あなたのしもべはそれらによって警告を受 けます。それらを守ると大きな報いがあります。
12だれが彼の過ちを悟ることができましょうか。隠 れた罪から私を清めてください。
13あなたのしもべを傲慢な罪から遠ざけてください。 それが私を支配しないようにしてください。そうす れば、私は正しくなり、大きな罪から解放されます。
14わたしの口の言葉と、わたしの心の思いが、わた しの力、わたしの贖い主である主の目に受け入れら れますように。
第20章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)主は苦難の日に あなたの声を聞き、ヤコブの神の名があなたを守ら れますように。
2聖所からあなたに助けを送り、シオンからあなたを 強くしてください。
3あなたのすべての供え物を覚えておき、あなたの全 焼のいけにえを受け入れてください。セラ
4どうか、あなたの心の望みどおりに事を運んで、あ なたの計画をすべて成就させてください。
5私たちはあなたの救いを喜び、私たちの神の名にお いて旗を掲げます。主があなたのすべての願いをか なえてくださいますように。
6今、私は主がその油を注がれた者を救われることを 知った。主はその右の手の力によって、聖なる天か ら彼の願いを聞かれる。
7ある者は戦車を頼み、ある者は馬を頼む。しかし私 たちは私たちの神、主の名を心に留めます。
8彼らは倒されて倒れた。しかし、私たちは立ち上が って、まっすぐに立っている。
9主よ、お救いください。わたしたちの呼び求める声 を王が聞いてくださいますように。
第21章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)主よ、王はあな たの力を喜び、あなたの救いを大いに喜ぶことでし ょう。
2あなたは彼の心の願いをかなえ、彼の唇の願いを拒 まれませんでした。セラ
3あなたは恵みの祝福をもって彼を守って、純金の冠 を彼の頭に置かれるからです。
4彼はあなたに命を求めました、そしてあなたは彼に それを、世々限りなく長い命を与えられました。
5あなたの救いによって彼の栄光は大きくなり、あな たは誉れと威厳を彼に授けられました。
6あなたは彼をとこしえに祝福し、御顔をもって彼を 大いに喜ばせられました。
7王は主に信頼し、いと高き方の慈悲によって動かさ れることはない。
8あなたの手はあなたのすべての敵を探し出し、あな たの右の手はあなたを憎む者を探し出すであろう。
9あなたは怒りの時に彼らを燃える炉のようにするで あろう。主は怒りをもって彼らを呑み込み、火は彼 らを焼き尽くすであろう。
10あなたは彼らの子孫を地から滅ぼし、彼らの子孫 を人の中から滅ぼすであろう。
11彼らはあなたに対して悪事を企て、悪事を企てた が、それを実行することはできなかった。
12それゆえ、あなたは弦に矢をつけて彼らの顔に向 け、彼らに背を向けさせるであろう。
13主よ、あなたの力によって高くあがめられてくだ さい。そうすれば、私たちはあなたの力を歌い、讃 えます。
第22章
1(アイエレテ・シャハルの指揮者へのダビデの詩 篇)わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったの ですか。なぜ私を助けることから、私の叫びの言葉 から遠く離れておられるのですか。
2わが神よ、わたしは昼に叫んでも、あなたは聞いて くださらず、夜になっても、黙ってはおられません。
3しかし、イスラエルの賛美に住む者よ、あなたは聖 なる方です。
4私たちの先祖はあなたに信頼しました。彼らは信頼 し、あなたは彼らを救い出されました。
5彼らはあなたに叫び求めて救われ、あなたに信頼し て恥じることはありませんでした。
6しかし、わたしは虫けらであり、人間ではない。 人々の侮辱となり、民に軽蔑される者だ。
7わたしを見る者は皆、わたしをあざ笑い、唇を突き 出し、頭を振りながら言う。
8彼は主が彼を救い出してくださると信じていた。主 は彼を喜ばれておられるのだから、彼を救い出して くださるように。
9しかし、あなたはわたしを胎から出し、母の乳房に 抱かれていたとき、わたしに希望を与えてください ました。
10わたしは母の胎内にいるときからあなたにゆだね られ、あなたはわたしの神です。
11わたしから遠ざからないでください。苦難が近づ いていますが、助ける者はいません。
12多くの雄牛がわたしを取り囲み、バシャンの強い 雄牛がわたしを囲みました。
13彼らは、貪欲でほえるライオンのように、口を大 きく開けて私を見ました。
14わたしは水のように注ぎ出され、わたしの骨はみ な外れ、わたしの心は蝋のようで、わたしの腹の中 で溶けてしまいました。
15わたしの力は陶器の破片のように枯れ、わたしの 舌はあごに張り付き、あなたはわたしを死の塵の中 に導き入れられました。
16犬どもがわたしを囲み、悪者の群れがわたしを包 囲し、わたしの手と足を刺し貫いたからです。
17わたしの骨はみなわたしを見つめている。
18彼らはわたしの衣服を分け合い、わたしの着物を くじ引きで分けます。
19しかし、主よ、私から遠ざからないでください。 私の力よ、急いで私を助けてください。
20私の魂を剣から、私の愛する者を犬の力から救い 出してください。
21獅子の口からわたしを救ってください。あなたは 角獣の角からわたしの声を聞かれたからです。
22わたしはあなたの名をわたしの兄弟たちに告げ知 らせ、会衆の中であなたを賛美します。
23主を畏れる者よ、主をほめたたえよ。ヤコブの子 孫よ、主を讃えよ。イスラエルの子孫よ、主を畏れ よ。
24主は苦しむ者の苦しみを軽蔑せず、忌み嫌わず、 また彼から御顔を隠すこともされず、彼が叫ぶと、 聞いてくださる。
25大いなる会衆の中で、わたしはあなたをほめたた えます。わたしは主を恐れる者たちの前で、わたし の誓いを果たします。
26柔和な者は食べて満ち足りる。主を求める者は主 をほめたたえる。あなたの心は永遠に生きる。
27世界の果ての人々はみな、主に立ち返り、諸国の 民はみなあなたの前にひれ伏すであろう。
28王国は主のものであり、主は諸国の民を統治して おられる。
29地上の肥えた者はみな、これを食べて拝み、ちり に下る者はみな、彼の前に身をかがめる。自分の命 を生かしておくことのできる者はひとりもいない。
30子孫は彼に仕え、それは一世代にわたって主に数 えられるであろう。
31彼らは来て、これから生まれる民に、主がこのこ とをなさったことを告げ知らせるであろう。
第23章
1(ダビデの詩篇)主はわたしの牧者です。わたしは 乏しいことはありません。
2主はわたしを緑の牧場に伏させ、静かな水のほとり に導いてくださいます。
3主はわたしの魂を生き返らせ、御名のゆえにわたし を正義の道に導かれます。
4たといわたしは死の陰の谷を歩いても、わざわいを 恐れません。あなたがわたしとともにおられ、あな たのむちと杖がわたしを慰めてくれるからです。
5あなたはわたしの敵の前でわたしのために食卓を整 え、わたしの頭に油を注いでくださり、わたしの杯 はあふれています。
6まことに、恵みと慈しみは私の生の間、私に付き 従い、私は永遠に主の家に住むであろう。
第24章
1(ダビデの詩篇)地とその満ちみちるもの、世界と その中に住む者とは主のものである。
2主は海の上にこれを基とし、大洪水の上にこれを堅 くされた。
3だれが主の山に登り、だれが主の聖所に立つであろ うか。
4それは、清い手と、清い心とを持ち、むなしい事に 自分の魂を高ぶらせず、偽りの誓いを立てなかった 人です。
5彼は主から祝福を受け、彼を救う神から正義を受け るであろう。
6ヤコブよ、これが主を尋ね求め、あなたの御顔を尋 ね求める世代である。セラ
7門よ、頭を上げよ。永遠の門よ、上げよ。栄光の王 が入り込む。
8この栄光の王とはだれか。力強く、勇敢な主、戦い に勇敢な主。
9門よ、頭を上げよ。永遠の門よ、頭を上げよ。栄光 の王が入り込む。
10この栄光の王とはだれか。万軍の主、彼こそ栄光 の王である。セラ 第25章
1(ダビデの詩篇)主よ、私はあなたに私の魂を捧げ ます。
2わが神よ、私はあなたに信頼します。私を恥じ入ら せないでください。私の敵が私に打ち勝たないよう にしてください。
3まことに、あなたに仕える者はだれも恥じることが ありませんように。ゆえなく罪を犯す者は恥じます ように。
4主よ、あなたの道をわたしに示し、あなたの道筋を 教えてください。
5あなたの真理によってわたしを導き、わたしを教え てください。あなたはわたしの救いの神ですから、 わたしは一日中あなたを待ち望みます。
6主よ、あなたの慈しみとあなたの恵みを思い出して ください。それは昔から変わらぬものだからです。
7わたしの若い時の罪と、わたしの背きとを思い出し ないでください。主よ、あなたの慈しみに従って、 あなたの恵みのゆえに、わたしを思い出してくださ い。
8主は善良で正しくあられる。それゆえ、主は罪人た ちにその道を教えられる。
9主は柔和な者を裁きに導き、柔和な者にその道を教 えられる。
10主の道はすべて、主の契約と証しを守る者にとっ ては慈しみと真実である。
11主よ、あなたの御名のゆえに、わたしの罪をお赦 しください。それは大きいからです。
12主を恐れる人はだれか。主はご自分の選んだ道に したがってその人を教えられる。
13彼の魂は安らかに住み、彼の子孫は地を受け継ぐ であろう。
14主の秘密は主を恐れる者たちと共にあり、主は彼 らにその契約を示される。
15わたしの目は常に主に向けられている。主はわた しの足を網から引き抜いてくださるからだ。
16わたしに目を向け、わたしをあわれんでください。 わたしは荒廃し、苦しんでいるからです。
17わたしの心の悩みは大きくなっています。どうか、 わたしを苦悩から救い出してください。
18わたしの苦しみと痛みを顧み、わたしの罪をすべ てお赦しください。
19わたしの敵のことを考えてみよ。彼らは多く、残 酷な憎しみをもってわたしを憎んでいる。
20わたしの魂を守って、わたしを救い出してくださ い。わたしがあなたに信頼しているのに、わたしに 恥をかかせないでください。
21誠実と正直が私を守ってください。私はあなたを 待ち望みます。
22神よ、イスラエルをすべての苦難から救い出して ください。
第26章
1(ダビデの詩篇)主よ、私を裁いてください。私は 誠実に歩んできました。私は主に信頼してきました。 それゆえ、私は滑ることはありません。
2主よ、わたしを調べ、わたしを試してください。わ たしの心と心とを試してください。
3あなたの慈しみはわたしの目の前にあり、わたしは あなたの真実に歩んできました。
4私は虚栄心の強い者たちと共に座らず、偽善者らと 共に歩むこともない。
5わたしは悪を行う者の集まりを憎み、悪者と共に座 ることをしない。
6わたしは清い手でわたしを洗い、主よ、あなたの祭 壇を巡ります。
7わたしは感謝の声をあげて宣べ伝え、あなたの不思 議なわざをことごとく語り伝えます。
8主よ、わたしはあなたの家の住まいと、あなたの誉 れが宿る場所を愛します。
9私の魂を罪人たちと共に集めないでください。私の 命を血に染まった人たちと共に集めないでください。
10彼らの手には悪事が宿り、その右の手には賄賂が 満ちている。
11しかし、わたしは誠実に歩みます。わたしを救い、 わたしをあわれんでください。
12わたしの足は平らな所に立っています。わたしは 会衆の中で主をほめたたえます。
第27章
1(ダビデの詩篇)主はわたしの光、わたしの救いで ある。わたしはだれを恐れようか。主はわたしの命 の力である。わたしはだれを恐れようか。
2悪者、すなわち私の敵、私の敵が私の肉を食べよう として私に襲いかかったとき、彼らはつまずいて倒 れました。
3たとい軍勢がわたしに向かって陣を張っても、わた しの心は恐れません。たとい戦いがわたしに向かっ て起こっても、わたしはこれに確信を持ちます。
4わたしは主につのことを願い求め、それを追い求 めます。それは、わたしが生の間、主の家に住み、 主の美しさを見、その宮で尋ね求めることです。
5主は苦難の時にわたしをその天幕に隠し、その幕屋 の奥深くにわたしを隠し、岩の上にわたしを据えて くださるからです。
6今、わたしの頭は、わたしを取り囲む敵よりも高く 上げられる。それゆえ、わたしは主の幕屋で喜びの いけにえをささげ、主に歌い、主に賛美の歌を歌お う。
7主よ、わたしが声をあげて叫ぶとき、聞いてくださ い。わたしをあわれんで、わたしに答えてください。
8あなたが、「わたしの顔を求めよ」と言われた時、 わたしの心はあなたに言いました、「主よ、わたし はあなたの顔を求めます」。
9あなたの御顔を私から遠く隠さないでください。怒 りの中であなたのしもべを追い払わないでください。 あなたは私の助けです。私の救いの神よ、私を見捨 てず、見捨てないでください。
10わたしの父と母がわたしを捨てても、主はわたし を迎え入れてくださるでしょう。
11主よ、あなたの道を私に教えてください。私の敵 のために、私を平らかな道に導いてください。
12わたしを敵の思うがままに引き渡さないでくださ い。偽りの証人たちがわたしに逆らって立ち上がり、 残酷なことを吐き出す者たちがいるからです。
13わたしは、生ける者の地で主の恵みを見ることを 信じていなかったら、気絶していたであろう。
14主を待ち望め。勇気を持て。そうすれば、主はあ なたの心を強くして下さる。わたしは言う、主を待 ち望め。
第28章
1(ダビデの詩篇)わが岩、主よ、私はあなたに呼び かけます。私に沈黙しないでください。あなたが私 に沈黙すれば、私は穴に下る者たちのようになるで しょう。
2わたしがあなたに叫び求めるとき、わたしがあなた の聖なる御言葉に向かって手を上げるとき、わたし の嘆願の声を聞いてください。
3わたしを悪人や不義を行う者たちと一緒にしないで ください。彼らは隣人には平和を語りますが、心の 中には悪意を抱いています。
4彼らの行いにしたがって、また彼らの働きの悪にし たがって彼らに報いてください。彼らの手の働きに したがって彼らに報いてください。
5彼らは主のわざとその手の働きを顧みないから、主 は彼らを滅ぼし、建て直さない。
6主は私の祈りの声を聞かれたので、ほめたたえられ ますように。
7主はわたしの力、わたしの盾です。わたしの心は主 に信頼し、わたしは助けられました。それゆえ、わ たしの心は大いに喜び、わたしは歌をもって主をほ めたたえます。
8主は彼らの力であり、主は油を注がれた者たちを救 う力である。
9あなたの民を救い、あなたの嗣業を祝福してくださ い。彼らを養い、とこしえに高めてください。
第29章
1(ダビデの詩篇)力ある者よ、主にささげよ。主に 栄光と力をささげよ。
2主に、その御名にふさわしい栄光をささげよ。聖な る美しさをもって主を礼拝せよ。
3主の御声は水の上にあり、栄光の神は雷鳴をとどろ かせる。主は多くの水の上におられる。
4主の声は力強く、主の声は威厳に満ちている。
5主の御声は香柏を打ち砕き、主はレバノンの香柏を 打ち砕かれる。
6主は彼らを子牛のように跳びはねさせ、レバノンと シリオンを若い角獣のように跳びはねさせる。
7主の声は火の炎を分ける。
8主の御声は荒野を揺り動かし、主はカデシュの荒野 を揺り動かされる。
詩篇
9主の声は雌鹿を子を産ませ、森を開拓し、その宮で は皆その栄光を語る。
10主は洪水の上に座しておられる。まことに、主は とこしえに王として座しておられる。
11主はその民に力を与え、主はその民に平和を祝福 される。
第30章
1(ダビデの家の奉献式における詩篇と賛美歌)主よ、 私はあなたをほめたたえます。あなたは私を高く上 げ、私の敵に私のことで喜ばせなかったからです。
2わが神、主よ、わたしはあなたに叫び求めました、 そしてあなたはわたしを癒してくださいました。
3主よ、あなたはわたしの魂を陰府から引き上げ、わ たしを生かして、穴に下らないようにされました。
4主の聖徒たちよ、主にむかって歌い、主の聖さを覚 えて感謝せよ。
5彼の怒りは、ただひとときのものだが、彼の恵みに は命がある。夜は泣きながら過ごしても、朝には喜 びが来る。
6そして私は繁栄の中で、「私は決して動かされな い」と言いました。
7主よ、あなたは恵みによってわたしの山を堅固にさ れました。あなたが御顔を隠されたので、わたしは 不安になりました。
8主よ、わたしはあなたに叫び、主に願い求めました。
9わたしが穴に下るとき、わたしの血に何の益がある でしょう。塵はあなたをほめたたえるでしょうか。
塵はあなたの真実を告げるでしょうか。
10主よ、聞いて、わたしをあわれんでください。主 よ、わたしを助けてください。
11あなたはわたしのために、悲しみを踊りに変え、 わたしの荒布を脱がせて、喜びを帯びさせてくださ った。
12わたしの栄光があなたに賛美の歌を歌い、沈黙す ることがないようにするためです。わが神、主よ、 わたしはとこしえにあなたに感謝します。
第31章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)主よ、私はあな たに信頼します。私を決して恥じ入らせないでくだ さい。あなたの正義によって私をお救いください。
2わたしに耳を傾け、すみやかにわたしをお救いくだ さい。わたしの堅固な岩、わたしを守る砦となって ください。
3あなたはわたしの岩、わたしの砦です。あなたの御 名のゆえに、わたしを導き、わたしを導いてくださ い。
4彼らがひそかにわたしを仕掛けた網からわたしを引 き上げてください。あなたはわたしの力だからです。
5わたしの霊をあなたの手にゆだねます。真実の神、 主よ。あなたはわたしを贖ってくださいました。
6わたしは偽りの虚栄を重んじる者を憎み、主に信頼 する。
7わたしはあなたの慈しみを喜び楽しみます。あなた はわたしの悩みを顧み、苦難の中のわたしの魂を知 っておられるからです。
8あなたはわたしを敵の手に閉じ込めず、わたしの足 を広い部屋に置いてくださいました。
9主よ、わたしをあわれんでください。わたしは苦難 の中にいます。わたしの目は悲しみで消耗し、わた しの魂も、わたしの腹も消耗しています。
10わたしの命は悲しみのうちに尽き、わたしの年月 は嘆きのうちに尽き、わたしの力はわたしの罪のゆ えに衰え、わたしの骨は消えうせました。
11わたしはすべての敵、特に隣人の間では恥辱の的 となり、知り合いからは恐れられ、外でわたしを見 た者は皆わたしから逃げ去った。
12私は心の中では死んだ人のように忘れ去られ、壊 れた器のようです。
13わたしは多くの人の悪口を聞いた。四方八方に恐 れがあった。彼らはわたしに敵対して共謀し、わた しの命を奪おうと企てていた。
14しかし、主よ、わたしはあなたに信頼しました。 わたしは言いました、「あなたはわたしの神で す。」
15わたしの時はあなたの手の中にあります。わたし を敵の手から、わたしを迫害する者の手から救い出 してください。
16あなたのしもべの上に御顔を輝かせてください。 あなたの憐れみによって私をお救いください。
17主よ、わたしに恥をかかせないでください。わた しはあなたに呼びかけたのですから。悪人が恥をか き、墓の中で沈黙してください。
18偽りを言う唇を黙らせよ。それは義人に対して高 慢に、軽蔑して、ひどいことを言う。
19ああ、あなたの恵みはなんと大きいことか。あな たを恐れる者のためにあなたはそれを蓄え、人の子 らの前であなたに信頼する者のためにそれを行われ た。
20あなたは彼らをあなたの御前に隠れて、人の高慢 から遠ざけ、舌の争いから遠ざけて天幕の中にひそ かに守られます。
21主はほめたたえられますように。主は堅固な町で、 その驚くべき慈しみを私に示されました。
22わたしは慌てて、「わたしはあなたの目の前から 絶たれた」と言いました。しかし、わたしがあなた に叫んだとき、あなたはわたしの願いの声を聞かれ ました。
23主を愛しなさい。主のすべての聖徒たちよ。主は 忠実な者を守り、高慢な者には豊かに報いてくださ るからだ。
24主に望みを置くすべての人々よ、勇気を持て。そ うすれば、主はあなたがたの心を強くして下さるで あろう。
詩篇
第32章
1(ダビデの詩篇、マスキル)背きが赦され、咎が覆い 隠された人は幸いだ。
2主に咎を負わされず、その心の内に偽りのない人は 幸いである。
3私が黙っていたとき、日中叫び続けたため、私の 骨は衰えてしまいました。
4あなたの御手は昼も夜もわたしの上に重くのしかか り、わたしの潤いは夏の干ばつに変わったのです。 セラ
5わたしはあなたにわたしの罪を告白し、わたしの咎 を隠しませんでした。わたしは主にわたしのそむき の罪を告白しようと言いました。するとあなたはわ たしの罪の咎を赦してくださいました。セラ
6あなたが見つかるとき、敬虔な者はみなあなたに祈 ります。大水の洪水のときも、彼らは彼に近づくこ とはありません。
7あなたはわたしの隠れ場です。あなたはわたしを苦 難から守り、救いの歌でわたしを囲んでくださいま す。セラ
8わたしはあなたに教え、あなたの行くべき道を教え、 わたしの目であなたを導く。
9あなたがたは、悟りのない馬や騾馬のようであって はならない。あなたがたに近寄らないように、くつ わと手綱でその口を押さえなければならない。
10悪者には多くの悲しみがある。しかし、主に信頼 する者は、慈しみに包まれる。
11義人よ、主にあって喜べ、歓喜せよ。すべて心の 直き者よ、喜び叫べ。
第33章
1義人よ、主を喜べ。正しい者には賛美がふさわしい からだ。
2立琴をもって主をほめたたえよ。立琴と十弦の琴を もって主に向かって歌え。
3彼に新しい歌を歌い、大きな音を立てて巧みに奏で よ。
4主の言葉は正しく、そのみわざはすべて真実に行わ れるからである。
5主は正義と公平を愛し、地は主の慈しみに満ちてい る。
6主の言葉によって天が造られ、その万象はその口の 息によって造られた。
7主は海の水をつの石のように集め、深淵を倉に蓄 えられる。
8全地は主を恐れよ。世界に住む者は皆、主を畏れ敬 え。
9彼が語ると、それは成され、彼が命じると、それは 堅く立った。
10主は諸国民の計りごとを無にし、民の計りごとを 無にされる。
11主の計りごとはとこしえに成り、その心の思いは 代々続く。
12主を神とする国民と、主がご自分の嗣業として選 んだ民は幸いである。
13主は天から見渡し、すべての人の子らを見ておら れる。
14彼はその住まいの場所から、地に住むすべての民 を見渡される。
15神は彼らの心をつにし、彼らのすべての行いを 顧みられる。
16軍勢の多さによって救われる王はいない。勇士も 力の多さによって救われるわけではない。
17馬は安全のためには役に立たない。馬はその大い なる力によっても、だれかを救うことはできない。
18見よ、主の目は主を恐れる者と、主の慈しみを待 ち望む者の上に注がれている。
19彼らの魂を死から救い、飢饉のときにも生き長ら えさせるためである。
20われらの魂は主を待ち望みます。主はわれらの助 け、われらの盾です。
21わたしたちの心は主によって喜ぶであろう。わた したちは主の聖なる名を信頼しているからである。
22主よ、わたしたちがあなたに期待しているとおり、 あなたの慈悲がわたしたちにありますように。
第34章
1(ダビデがアビメレクの前で態度を変え、アビメレ クに追い払われて去ったときの詩篇)私は常に主を ほめたたえます。私の口には絶えず主への賛美があ ります。
2わたしの魂は主を誇りとする。謙遜な者はそれを聞 いて喜ぶ。
3わたしと共に主をあがめ、共にその御名をほめたた えましょう。
4私は主を求めたが、主は私に耳を傾け、私のすべて の恐れから私を救い出してくださいました。
5彼らは彼を仰ぎ見て、明るくなり、彼らの顔は恥ず かしくなかった。
6この貧しい人は叫びました、そして主は彼の声を聞 き、彼をすべての苦難から救い出されました。
7主の御使いは主を恐れる者たちの周囲に陣を張り、 彼らを救う。
8主の恵み深さを味わい知れ。主に信頼する人は幸い である。
9主を恐れよ、主の聖徒たちよ。主を恐れる者には乏 しいことはない。
10若い獅子は欠乏して飢える。しかし主を求める者 は良いものに欠けることがない。
11子供たちよ、来なさい。わたしに聞き従いなさい。 わたしは主を畏れることをあなたたちに教えよう。
12いのちを慕い、幸福を見ようと多くの日を愛する 者は、いったいだれか。
13あなたの舌を保って悪を言わず、あなたの唇を保 って偽りを語らないでください。
14悪を離れて善を行ない、平和を求めてそれを追い 求めよ。
15主の目は義人に向けられ、その耳は彼らの叫びに 開かれている。
16主の御顔は悪を行う者たちに向けられ、彼らの記 憶を地から断ち切られる。
17義人は叫ぶ、主は聞いて、彼らをすべての苦難か ら救い出される。
18主は心の打ち砕かれた者たちの近くにおられ、悔 いる霊を持つ者たちを救われる。
19義人の受ける苦難は多い。しかし主は彼をそのす べてから救い出される。
20彼はその骨をみな守っておられる。その骨の一つ も折られていない。
21悪は悪者を殺し、義人を憎む者は滅ぼされる。
22主はそのしもべたちの魂を贖われる。主に信頼す る者はひとりも滅びることはない。
第35章
1(ダビデの詩篇)主よ、わたしと争う者たちとわた しの訴えを弁護してください。わたしと戦う者たち と戦ってください。
2盾と大盾を手に取り、わたしを助けるために立ち上 がれ。
3槍を抜いて、わたしを迫害する者たちの道を塞いで ください。わたしの魂に告げてください。「わたし はあなたの救いである。」
4私の命を狙う者たちが恥じ入り、恥をかきますよう に。私の害を企てる者たちが退き、恥じ入りますよ うに。
5彼らを風の前のもみ殻のようにし、主の使いに彼ら を追わせてください。
6彼らの道は暗く、滑りやすくなり、主の使いが彼ら を追うようになりますように。
7彼らは理由もなく、わたしのために穴の中に網を隠 し、理由もなくわたしの命を狙って穴を掘ったので す。
8破滅が不意に彼を襲い、彼が隠した網が彼自身を捕 らえ、その破滅の中に彼が落ち込みますように。
9わたしの魂は主によって喜び、主の救いによって喜 ぶであろう。
10わたしのすべての骨は言うでしょう。「主よ、だ れがあなたのような者でしょうか。あなたは貧しい 者を自分より強い者から救い出し、貧しい者と乏し い者を略奪者から救い出すのですか。」
11偽りの証人たちが立ち上がり、わたしの知らない ことをわたしに告発した。
12彼らは善に代えて悪を私に与え、私の魂を奪いま した。
13しかし、彼らが病気のとき、わたしは荒布をまと い、断食して自分の魂をへりくだらせ、わたしの祈 りを自分の胸に戻した。
14わたしは、彼がわたしの友、あるいは兄弟である かのようにふるまい、母を亡くして悲しむ者のよう に、深く身をかがめました。
詩篇
15しかし、彼らはわたしの逆境を喜び、集まってき た。まことに、卑しい者たちはわたしに敵対して集 まってきたが、わたしはそれを知らず、彼らはわた しを攻撃し、やめなかった。
16彼らは偽善的なあざける者たちとともに宴会でわ たしを歯ぎしりした。
17主よ、いつまで黙って見ているのですか。私の魂 を彼らの滅びから、私の愛する人をライオンから救 い出してください。
18わたしは大いなる会衆の中であなたに感謝し、多 くの民の中であなたをほめたたえます。
19わたしの敵が、わたしのことで不当に喜ばないよ うにしてください。また、理由もなくわたしを憎む 者たちが、目くばせをしないようにしてください。
20彼らは平和を語らず、国中の平穏な人々に対して 偽りの企てを企てる。
21彼らはわたしに向かって口を大きく開けて言った、 「ああ、ああ、われわれの目がそれを見た」。
22主よ、あなたはこれをご覧になりました。黙って おられないで下さい。主よ、私から遠ざからないで ください。
23わたしの神、わたしの主よ、奮い立ち、わたしの 裁きとわたしの訴えに目覚めてください。
24わが神、主よ。あなたの正義にしたがって私を裁 いてください。そして、彼らが私のことで喜ばない ようにしてください。
25彼らは心の中で、「ああ、われわれもそう願って いただろう」と言ってはならない。また、「われわ れは彼を呑み込んでしまった」と言ってはならない。
26わたしの傷を喜ぶ者たちが、共に恥じ、恥辱を受 けますように。わたしに対して高ぶる者たちが、恥 と不名誉を身にまといますように。
27わたしの義を支持する者たちは喜び歌い、楽しみ なさい。彼らは絶えずこう言いなさい。「しもべの 繁栄を喜ばれる主があがめられますように。」
28わたしの舌はあなたの義とあなたの賛美を日中 語ります。
第36章
1(指揮者のために、主のしもべダビデの詩篇)悪 者の背きは私の心の中で語ります。彼の目の前には 神への恐れがありません。
2彼は自分の目に自分を甘やかし、ついには自分の罪 が憎むべきものとされるようになる。
3彼の口の言葉は不義と偽りである。彼は知恵と善を 行うことを放棄した。
4彼は床の上で悪事を企み、善良でない道に身を置き、 悪を憎まない。
5主よ。あなたの慈しみは天にあり、あなたのまこと は雲にまで及びます。
6あなたの正義は大いなる山々のようであり、あなた の裁きは深い淵のようです。主よ、あなたは人と獣 を守られます。
詩篇
7神よ、あなたの慈しみはなんとすばらしいことでし ょうか。それゆえ、人の子らはあなたの翼の陰に信 頼を置きます。
8彼らはあなたの家の豊かさで満ち足り、あなたの楽 しみの川から彼らに飲ませられるであろう。
9いのちの泉はあなたのもとにあり、あなたの光によ って私たちは光を見るのです。
10どうか、あなたを知る者たちにあなたの慈しみを、 心の直き者たちにあなたの正義を続けて下さるよう。
11高慢な者の足がわたしに臨まないようにしてくだ さい。悪者の手がわたしを追い払わないようにして ください。
12不法を行う者たちは倒れ、打ち倒されて立ち上が ることができない。
第37章
1(ダビデの詩篇)悪を行う者たちに対して心を悩ま すな。不義を行う者たちに対してねたみを抱くな。
2彼らはすぐに草のように刈り取られ、青草のように 枯れてしまうからです。
3主に信頼し、善を行え。そうすれば、あなたはその 地に住み、必ず糧を得るであろう。
4あなたも主を喜びとせよ。そうすれば、主はあなた の心の願いをかなえてくださる。
5あなたの道を主にゆだね、主に信頼せよ。そうすれ ば、主はそれを成し遂げてくださる。
6そして彼はあなたの正義を光のように、あなたの裁 きを真昼のように現すであろう。
7主に信頼し、忍耐して主を待ち望め。自分の道で栄 える者のゆえに、悪事を成し遂げる人のゆえに、心 を悩ますな。
8怒りをやめ、憤りを捨てよ。悪を行うことに心を悩 ませてはならない。
9悪を行う者は断ち滅ぼされ、主を待ち望む者は地を 受け継ぐであろう。
10もうしばらくすれば、悪人はいなくなる。まこと に、あなたは彼の居場所をよく考えなければならな い。そうすれば、悪人はいなくなる。
11しかし、柔和な者たちは地を受け継ぎ、豊かな平 和を喜ぶであろう。
12悪人は正しい者に対して陰謀を企て、彼に対して 歯ぎしりする。
13主は彼を笑われる。彼の日が来るのを主は見てお られるからである。
14悪人は剣を抜き、弓を張って、貧しい者と乏しい 者とを打ち倒し、正しい生活を送る者を殺そうとし ている。
15彼らの剣は彼らの心に入り込み、彼らの弓は折ら れる。
16義人の持つわずかな物は、多くの悪人の持つ富に まさる。
17悪者の腕は折られるが、主は正しい者を支えられ るからである。
18主は正しい者の日々を知っておられる。彼らの相 続地は永遠に続く。
19彼らは災いの時にも恥をかかず、飢きんの日に満 ち足りるであろう。
20しかし、悪者は滅び、主の敵は子羊の脂肪のよう になり、彼らは焼き尽くし、煙となって消え去る。
21悪人は借りても返さない、しかし正しい人は慈悲 を施して与える。
22彼に祝福された者は地を受け継ぎ、彼に呪われた 者は断ち切られるであろう。
23善良な人の歩みは主によって定められ、主はその 道を喜ばれる。
24たとい彼は倒れても、完全に打ち倒されることは ない。主が御手で彼を支えておられるからだ。
25わたしはかつて若かったが、今は年老いている。 しかし、義人が捨てられるのを見たことも、その子 孫がパンを乞うのを見たこともない。
26彼は常に慈悲深く、貸し与え、その子孫は祝福さ れる。
27悪を離れて善を行ない、永遠に住みなさい。
28主は公義を愛し、その聖徒を見捨てられないから である。彼らはとこしえに保たれる。しかし、悪者 の子孫は断ち切られる。
29義人は地を受け継ぎ、そこに永遠に住むであろう。
30義人の口は知恵を語り、その舌は公正を語る。
31彼の心には神の律法があり、彼の歩みはつもゆ るまない。
32悪人は義人を監視し、これを殺そうとする。
33主は彼をその手に委ねず、また、彼が裁かれると きにも、彼を罪に定めないであろう。
34主を待ち望み、その道を守れ。そうすれば、主は あなたを高めて、その地を受け継がせてくださる。 悪者が滅ぼされるのを、あなたは見るであろう。
35わたしは、悪者が大きな力を持ち、緑の月桂樹の ように自らを広げているのを見た。
36しかし、彼は亡くなり、見よ、彼はいなかった。 まことに、わたしは彼を捜したが、彼は見つからな かった。
37完全な人を見よ、正しい人を見よ。その人の終わ りは平和だからである。
38しかし、罪を犯す者たちは共に滅ぼされ、悪者の 終わりは断ち切られる。
39しかし、義人の救いは主から来る。主は苦難の時 に彼らの力である。
40主は彼らを助け、彼らを救い出される。主は彼ら を悪者から救い出される。彼らが主に信頼するから である。
第38章
1(ダビデの詩篇、覚えておくべきもの)主よ、あな たの怒りで私を叱責しないでください。あなたの激 しい憤りで私を懲らしめないでください。
2あなたの矢はわたしに突き刺さり、あなたの手はわ たしをひどく圧迫します。
3あなたの怒りのせいで、わたしの肉は健全ではなく、 わたしの罪のせいで、わたしの骨は安らぎません。
4わたしの不義はわたしの頭を越え、重荷のようにわ たしには重すぎるのです。
5私の傷は私の愚かさのせいで悪臭を放ち、腐ってい ます。
6わたしは悩み、ひどくうなだれ、日中嘆き悲しん でいます。
7わたしの腰は忌まわしい病に満たされ、わたしの肉 体は健全ではありません。
8わたしは弱り果て、ひどく打ち砕かれ、心の不安の ために叫び声を上げました。
9主よ、わたしの願いはみなあなたの前にあり、わた しの嘆きはあなたに隠されていません。
10わたしの心はあえぎ、わたしの力は衰え、わたし の目の光も消え去りました。
11わたしの恋人や友人たちはわたしの傷から遠ざか り、わたしの親族たちは遠く離れて立っています。
12わたしの命を狙う者たちはわたしにわなを仕掛け、 わたしに害を加えようとする者たちは悪事を語り、 日中欺きの計りごとを企てています。
13しかし、わたしは耳の聞こえない者のように聞け ず、口を開かないおしの者のようになつた。
14こうしてわたしは、聞く耳を持たず、その口には 戒めのない人のようになった。
15主よ、わたしはあなたに望みを置きます。わたし の神、主よ、あなたは聞いてくださいます。
16わたしは言った。「わたしの言うことを聞いてく れ。そうしないと、彼らはわたしのことで喜ぶだろ う。わたしの足がすべると、彼らはわたしに逆らっ て大言壮語する。」
17わたしは立ち止まろうとしており、わたしの悲し みは絶えずわたしの前にあります。
18わたしは自分の咎を告白し、自分の罪を悔い改め よう。
19しかし、わたしの敵は活発で、強く、不当にわた しを憎む者が増えています。
20悪を善に代える者たちもわたしの敵です。わたし は善を追い求めているからです。
21主よ、わたしを見捨てないでください。わが神よ、 わたしから遠ざからないでください。
22主よ、わが救い主よ、急いで私を助けてください。
第39章
1(指揮者エドトンに、ダビデの詩篇)私は言った、 「私は自分の道に気をつけ、舌で罪を犯さないよう にしよう。悪者が私の前にいる間は、私は口を制止 しよう」。
2わたしは沈黙して口を閉ざし、善に対しても沈黙を 守り、わたしの悲しみはかき立てられた。
3私の心は私の中で熱くなり、私が考えている間、火 は燃えていました。そして私は舌で語りました、
4主よ、わたしの終わりと、わたしの命の長さとをわ たしに知らせてください。そうすれば、わたしは自 分の弱さを知るでしょう。
5見よ、あなたはわたしの命を握りのようにし、わ たしの寿命をあなたの前には取るに足りないものと されました。まことに、人はみな、その最善の状態 においても全くむなしいものです。セラ
6まことに、人はみなむなしい見せかけの中を歩み、 むなしいことに心を乱している。人は富を蓄えても、 だれがそれを集めるのかを知らない。
7主よ、今、わたしは何を待ち望みますか。わたしの 望みはあなたにあります。
8わたしをすべての罪から救い出してください。愚か な者のそしりとならないでください。
9あなたがそれをなさったので、わたしは黙って、口 を開かなかったのです。
10あなたの打撃を私から遠ざけてください。私はあ なたの手の打撃によって滅ぼされてしまいました。
11あなたは、人の罪を戒めて正すとき、その美しさ を虫が食い尽くすように滅ぼされます。確かに、す べての人はむなしいものです。セラ
12主よ、わたしの祈りを聞き、わたしの叫びに耳を 傾けてください。わたしの涙を黙って見過ごさない でください。わたしは、わたしの先祖たちと同じよ うに、あなたのもとにいる寄留者、異国人なのです。
13わたしを赦してください。わたしがここから去っ て、もう存在しなくなる前に、力を取り戻させてく ださい。
第40章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)私は主を忍耐強 く待ち望んだ。そして主は私に耳を傾け、私の叫び を聞かれた。
2主はわたしを恐ろしい穴、泥沼から引き上げ、わた しの足を岩の上に置き、わたしの歩みを安定させて くださった。
3主はわたしの口に新しい歌、われらの神への賛美を 授けられた。多くの者がそれを見て恐れ、主に信頼 するであろう。
4主に信頼を置き、高慢な者や偽りに迷い込む者を敬 わない人は幸いだ。
5わが神、主よ。あなたがなされた不思議なわざと、 わたしたちに対するあなたの思いは数多く、あなた には数えきれません。たといわたしがそれを語り、 述べようとしても、数えきれないほどです。
6あなたは犠牲や供え物を望まれず、わたしの耳を開 いてくださらず、全焼のいけにえや罪のためのいけ にえを求められませんでした。
7そこでわたしは言った、「見よ、わたしは来る。わ たしについて書物にこう書いてある。
8わが神よ、わたしはあなたの御心を行うことを喜び とします。まことに、あなたの律法はわたしの心の 中にあります。
詩篇
9わたしは大いなる会衆の中で正義を宣べ伝えました。 見よ、わたしは自分の唇を止めませんでした。主よ、 あなたはそれをご存じです。
10わたしはあなたの義を心に隠さず、あなたの真実 と救いを告げ知らせ、あなたの慈しみと真実を大い なる会衆に隠しませんでした。
11主よ。どうかあなたの慈しみを私から遠ざけない でください。あなたの慈しみと真実が、いつも私を 守ってくださいますように。
12数えきれない災いがわたしを取り囲み、わたしの 咎がわたしを捕らえて、わたしは目をあげることも できない。それはわたしの頭の毛よりも多く、それ ゆえ、わたしの心は衰えつつある。
13主よ、どうか私をお救いください。主よ、急いで 私を助けてください。
14わたしの魂を狙ってこれを滅ぼそうとする者たち が、共に恥じ、恥辱を受けますように。わたしに悪 を願う者たちが、退き、恥じ入りますように。
15わたしに向かって「ああ、ああ」と言う者たちが、 その恥の報いとして荒廃しますように。
16あなたを尋ね求める者は皆、あなたによって喜び 楽しみますように。あなたの救いを愛する者は絶え ず、「主はあがめられますように」と唱えますよう に。
17しかし、わたしは貧しく、乏しい。しかし、主は わたしを顧みてくださる。あなたはわたしの助け、 わたしの救い主です。わが神よ、ためらわないでく ださい。
第41章
1(指揮者のために、ダビデの詩篇)貧しい人に思い やりを持つ人は幸いである。主は苦難の時にその人 を救い出される。
2主は彼を守り、生かしておられる。彼は地上で祝福 されるであろう。あなたは彼を敵の手に渡すことは ないであろう。
3主は病の床にある彼を力づけ、病の床にある彼をす べて整えてくださる。
4わたしは言いました。「主よ、わたしをあわれんで ください。わたしの魂を癒してください。わたしは あなたに対して罪を犯しました。」
5わたしの敵はわたしのことを悪く言う。いつ彼は死 ぬのか、いつ彼の名は消えうせるのか。
6彼がわたしに会いに来ると、彼はむなしいことを語 り、その心は不義を心に集め、外へ出て行くと、そ れを告げる。
7わたしを憎む者は皆、わたしに敵対してささやき、 わたしに害を加えようと企てています。
8彼らは言う、「悪い病気が彼に密着している。そし て今、彼は横たわっており、二度と起き上がること はないだろう。」
9まことに、わたしが信頼し、わたしのパンを食べた 親しい友が、わたしに敵対して足を上げました。
10しかし主よ、どうかわたしをあわれみ、わたしを 起こして、彼らに報いさせてください。
11わたしの敵がわたしに打ち勝てないことにより、 わたしはあなたがわたしを恵み給うことを知るので す。
12あなたはわたしを誠実に支え、とこしえにあなた の御前に立たせてくださいます。
13イスラエルの神、主がとこしえからとこしえまで ほめたたえられますように。アーメン、アーメン。 第42章
1(コラの子らのための指揮者マスキルに)鹿が水の 流れを渇望するように、私の魂はあなたを渇望しま す。神よ。
2私の魂は神を、生ける神を渇望しています。いつ私 は神の前に出て、神の前に立つことができるのでし ょうか。
3わたしの涙は昼も夜もわたしの糧となり、人々は絶 えずわたしに言う、「あなたの神はどこにいるの か」。
4これらのことを思い出すと、わたしは自分の魂を心 に注ぎ出す。わたしは群衆とともに行き、彼らとと もに神の家へ行き、喜びと賛美の声をあげ、祭日を 守る群衆とともに行ったからである。
5わが魂よ、なぜ落ち込んでいるのか。なぜわたしを 不安にさせるのか。神に望みを置きなさい。わたし はなおも、その御顔の助けをほめたたえるであろう。
6わが神よ、わたしの魂はわたしのうちに打ちひしが れています。それゆえ、わたしはヨルダンの地から、 ヘルモン人から、ミツァルの山から、あなたを思い 出します。
7あなたの水柱の響きによって、深淵は深淵に呼びか けます。あなたの波と大波はみな、わたしの上を通 り過ぎました。
8しかし、主は昼にその慈しみを命じ、夜にはその歌 が私とともにあり、私の祈りは私の命の神に捧げら れる。
9わたしはわが岩なる神に言う、「なぜわたしを忘れ たのですか。なぜわたしは敵の圧制のために嘆き悲 しんでいるのですか。」
10わたしの敵は、わたしの骨に剣が刺さっているか のようにわたしを非難し、毎日わたしに言う、「お 前の神はどこにいるのか」。
11わが魂よ、なぜ落ち込んでいるのか。なぜ心の中 で不安になっているのか。神に望みを置きなさい。 わたしはなおも神をほめたたえるであろう。神はわ たしの顔の健康と、わたしの神である。
第43章
1神よ、わたしを裁き、不信心な国民に対してわたし の訴えを弁護してください。欺瞞的で不正な人から わたしを救い出してください。
詩篇
2あなたはわたしの力の神であるのに、なぜわたしを 捨て去るのですか。なぜわたしは敵の圧制のために 嘆き悲しむのですか。
3あなたの光とまこととを送ってください。それらが わたしを導き、あなたの聖なる山と、あなたの幕屋 にわたしを導きますように。
4そのとき、わたしは神の祭壇、わたしの大きな喜び である神のもとへ行き、立琴を奏でて、わたしの神、 神よ、あなたをほめたたえます。
5わが魂よ、なぜ落ち込んでいるのか。なぜ心の中で 不安になっているのか。神に望みを置きなさい。わ たしの顔の健康とわたしの神である神を、わたしは なおもほめたたえるからです。
第44章
1(コラの子らの楽長、マスキルに。)神よ、私たちは 耳で聞きました。私たちの先祖は、あなたが彼らの 時代に、昔の時代になさった御業を私たちに語りま した。
2あなたは、み手をもって異邦人を追い出し、彼らを 植えつけ、民を苦しめて追い払われた。
3彼らは自分の剣によってその地を手に入れたのでは なく、自分の腕によっても救われたのではありませ ん。ただ、あなたの右の手と、あなたの腕と、あな たの顔の光によって救われたのです。あなたは彼ら に恵みを与えたのです。
4神よ、あなたはわたしの王です。ヤコブを救出する よう命じてください。
5あなたによって、私たちは敵を倒します。あなたの 御名によって、私たちに立ち向かう者たちを踏みつ けます。
6わたしは弓を頼らず、剣もわたしを救わないからだ。
7しかし、あなたは私たちを敵から救い出し、私たち を憎む者たちに恥をかかせました。
8私たちは日中神を誇り、とこしえにあなたの御名 をほめたたえます。セラ
9しかし、あなたは私たちを捨てて恥じ入らせ、私た ちの軍隊と共に出撃してはおられません。
10あなたは、私たちを敵から退かせられます。私た ちを憎む者たちは、自分たちのために略奪します。
11あなたは私たちを食物として定められた羊のよう に与え、私たちを異邦人の間に散らされました。
12あなたはあなたの民をただで売り、その代価であ なたの富を増やさない。
13あなたは私たちを隣人のそしりとし、私たちの周 囲の人々の嘲りと嘲笑の対象とされます。
14あなたは私たちを異邦人の間で笑いものにし、民 の中で頭を振らせます。
15わたしの恥辱は絶えずわたしの前にあり、わたし の顔の恥辱はわたしを覆っている。
16それは、敵と復讐者のために、非難し、冒涜する 者の声のためである。
17このすべての事がわれわれに臨みました。しかし、 われわれはあなたを忘れず、あなたの契約に偽りを もちませんでした。
18私たちの心は退かず、私たちの歩みはあなたの道 から離れませんでした。
19あなたは竜の所で私たちをひどく打ち砕き、死の 陰で私たちを覆いました。
20もし私たちが私たちの神の名を忘れ、異国の神に 手を差し伸べたなら、
21神はこれを探り出されないだろうか。神は心の秘 密を知っておられるからだ。
22そうです、私たちはあなたのために一日中殺され、 ほふられる羊のようにみなされています。
23主よ、目を覚ましてください。なぜ眠っているの ですか。立ち上がって、私たちを永久に見捨てない でください。
24なぜあなたは御顔を隠し、わたしたちの苦しみと 圧迫を忘れられるのですか。
25われらの魂はちりにへりくだり、われらの腹は地 にへばりついている。
26わたしたちを助けるために立ち上がり、あなたの 憐れみによってわたしたちを救い出してください。
第45章
1(ショシャンニムの指揮者に、コラの子らのために、 マシル、愛の歌)私の心は良いことを書き記してい ます。私は王に関して私が作った物事について語り ます。私の舌は熟練した作家のペンです。
2あなたは人の子らよりも美しく、恵みがあなたの唇 に注がれている。それゆえ、神はとこしえにあなた を祝福された。
3いと高き神よ、あなたの栄光と威厳をもって、あな たの剣を腰に帯びてください。
4あなたは、真実と柔和と正義のゆえに、威厳をもっ て栄え進まれます。あなたの右の手は、あなたに恐 るべきことを教えます。
5あなたの矢は王の敵の心臓を鋭く刺し、それによっ て民はあなたの下に倒れる。
6神よ、あなたの王座は永遠に続きます。あなたの王 国の王笏は正しい王笏です。
7あなたは正義を愛し、悪を憎む。それゆえ、あなた の神である神は、あなたの同胞よりも、喜びの油を あなたに注がれた。
8あなたのすべての衣服は、象牙の宮殿から出た没薬、 沈香、肉桂の香りがして、あなたを喜ばせた。
9あなたの高貴な女たちの中には王の娘たちもいた。 あなたの右手にはオフィルの金の服を着た女王が立 っていた。
10娘よ、よく聞き、よく考えて、耳を傾けよ。また、 あなたの民と、あなたの父の家を忘れよ。
11王はあなたの美しさを大いに喜ぶであろう。彼は あなたの主だからである。あなたは彼を拝みなさい。
12ツロの娘も贈り物を持ってそこに来る。民の中の 富める者もあなたの好意を請うであろう。
13王の娘は内面が輝いており、その衣服は精巧な金 でできている。
14彼女は刺繍の衣を着て王のもとに連れて来られ、 彼女に従う仲間の処女たちもあなたのもとに連れて 来られる。
15彼らは喜びと歓喜のうちに連れて来られ、王の宮 殿に入るであろう。
16あなたの先祖に代わってあなたの子供たちが立ち、 あなたは彼らを全地の君主とするであろう。
17わたしはあなたの名をすべての世代に覚えさせ、 民が永遠にあなたをほめたたえるようにします。
第46章
1(コラの子らの指揮者に捧げる、アラモテの歌)神 は私たちの避難所、力であり、苦難のときにいつも 助けてくださる方です。
2それゆえ、たとい地が移り、山々が海の真ん中に移 されても、私たちは恐れません。
3たといその水はとどろき、騒ぎ、その波で山々は揺 れ動く。セラ
4そこには川があり、その流れは神の都、いと高き方 の幕屋の聖所を喜ばせるであろう。
5神は彼女の中におられるので、彼女は動かされるこ とはない。神は彼女をすぐに助けられる。
6異教徒は激怒し、諸国は動揺した。彼が声を発する と、地は溶けた。
7万軍の主は我々と共におられ、ヤコブの神は我々の 避難所である。セラ
8さあ、主の御業を見よ。主が地上になされた荒廃を。
9主は地の果てに至るまで戦争をやめさせ、弓を折り、 槍を断ち切り、戦車を火で焼き尽くされる。
10静まって、わたしが神であることを知れ。わたし は異邦人の間でも高められ、地上でも高められる。
11万軍の主は我々と共におられ、ヤコブの神は我々 の避難所である。セラ
第47章
1(指揮者のために、コラの子らのための詩篇)すべ ての民よ、手を打ち鳴らし、神に向かって勝利の声 をあげよ。
2いと高き主は恐るべき方であり、全地を支配する大 いなる王である。
3彼は民を我々の下に従わせ、諸国の民を我々の足の 下に従わせるであろう。
4主は、わたしたちのために、愛されたヤコブの優れ た相続地を選んでくださるであろう。セラ
5神は叫び声とともに上って行かれた。主はラッパの 音とともに上って行かれた。
6神をほめ歌え、ほめ歌え。われらの王をほめ歌え、 ほめ歌え。
7神は全地の王である。悟りをもって賛美を歌いなさ い。
8神は異邦人を支配し、その聖なる王座に座しておら れる。
9民の君たちは、アブラハムの神の民とともに集まっ た。地の盾は神のものであり、神は大いに崇められ ている。
第48章
1(コラの子らのための歌と詩篇)主は偉大であり、 われらの神の都、その聖なる山において大いに讃え られるべき方である。
2北の果てにあるシオンの山は、その位置が美しく、 全地の喜びであり、偉大な王の都である。
3神は彼女の宮殿において避難所として知られていま す。
4見よ、王たちは集まり、一緒に通り過ぎた。
5彼らはそれを見て驚き、慌てて立ち去った。
6そこで彼らは恐怖と苦痛に襲われました。まるで産 婦が苦しんでいるような感じでした。
7あなたは東風でタルシシュの船を破壊されます。
8万軍の主の都、われわれの神の都で、われわれが聞 いたとおりに、われわれは見た。神はこれをとこし えに堅く立てられるであろう。セラ
9神よ、私たちはあなたの宮の中で、あなたの慈しみ を思い起こしました。
10神よ、あなたの御名のとおり、あなたの賛美は地 の果てまで届き、あなたの右の手は正義に満ちてい ます。
11シオンの山は喜び、ユダの娘たちはあなたの裁き のゆえに喜べ。
12シオンを巡り、その周囲を巡り、その塔の数を数 えよ。
13彼女の城壁をよく見よ、彼女の宮殿をよく考えよ。 そうすれば、それを次の世代に語り伝えることがで きる。
14この神は世々限りなく私たちの神であり、死に至 るまでも私たちを導いてくださるのです。
第49章
1(指揮者のために、コラの子らのための詩篇)すべ ての民よ、これを聞け。すべての世界に住む者よ、 耳を傾けよ。
2身分の低い者も高い者も、富める者も貧しい者も、 共に。
3わたしの口は知恵を語り、わたしの心の思いは悟り をあらわすであろう。
4わたしはたとえ話に耳を傾け、立琴に合わせてわた しの暗い言葉を語ります。
5災いの日に、わたしのかかとの不義がわたしを取り 囲むとき、なぜわたしは恐れなければならないのか。
6彼らは自分の富を頼みとし、自分の富の多さを誇る 者。
7彼らのうちだれも自分の兄弟を贖うことはできない し、また神に彼の身代金を払うこともできない。
8(彼らの魂の贖いは尊く、永遠に終わるからであ る。)
9そうすれば、彼は永遠に生き続け、朽ちることもな いでしょう。
10神は、賢者も死ぬのと同じように、愚かな者や残 忍な者も滅び、その富を他人に残すのをご覧になる。
11彼らは、自分たちの家が永遠に存続し、自分たち の居住地が代々続くことを心に思い、自分たちの土 地を自分たちの名で呼ぶ。
12しかし、栄誉の中にいる人間は長続きせず、滅び る獣のようになる。
13これが彼らの愚かなやり方である。しかし、彼ら の子孫は彼らの言葉を認めている。セラ
14彼らは羊のように墓に横たわり、死が彼らを食い 尽くす。朝には正しい者が彼らを治める。彼らの美 しさは墓の中で彼らの住まいから消え去る。
15しかし、神は私の魂を陰府の力から救い出し、私 を受け入れてくださるでしょう。セラ
16人が富むとき、その家の栄えが増すとき、あなた は恐れてはならない。
17彼が死ぬとき、彼は何も持ち去ることができず、 彼の栄光は彼の後を継ぐことはない。
18彼は生きている間、自分の魂を祝福していた。あ なたが自分自身に良いことをすると、人々はあなた を称賛するだろう。
19彼はその先祖の世代のところに行き、彼らは決し て光を見ることはないであろう。
20名誉の中にあっても悟らない人は、滅びる獣のよ うだ。
第50章
1(アサフの詩篇)主なる神は、太陽の昇る所から沈む 所まで、地を召して言われた。
2美の極みであるシオンから、神は輝き出た。
3われらの神は来られる。彼は黙っておられない。火 はそのみ前で焼き尽くし、その周囲には激しい暴風 が吹くであろう。
4彼は上から天に、また地に向かって呼びかけ、その 民を裁くであろう。
5わたしの聖徒たち、すなわち犠牲によってわたしと 契約を結んだ者たちをわたしのもとに集めなさい。
6天は彼の正義を宣言する。神自身が裁き主だからで ある。セラ
7わが民よ、聞け。わたしは語る。イスラエルよ、わ たしはあなたに対して証言する。わたしは神、あな たの神である。
8あなたの犠牲や全焼の供え物がわたしの前に絶えず あったからといって、わたしはあなたを責めない。
9わたしはあなたの家から雄牛を取らず、あなたの囲 いから雄やぎを取らない。
10森のすべての獣はわたしのものであり、千の山々 の家畜もわたしのものである。
11わたしは山の鳥をすべて知っている。野の獣もわ たしのものだ。
12もしわたしが飢えていたら、わたしはあなたにそ うは言わないであろう。なぜなら、世界とそれに満 ちているものはわたしのものだからである。
13わたしは雄牛の肉を食べようか。あるいは、やぎ の血を飲もうか。
14神に感謝をささげ、いと高き者にあなたの誓いを 果たせ。
15苦難の日にわたしを呼び求めよ。わたしはあなた を救い出す。あなたはわたしをほめたたえるであろ う。
16しかし、神は悪者に対してこう言われる。「あな たはわたしの定めを宣言して、わたしの契約を口に しようとして、何をするのか。
17あなたは教えを憎み、わたしの言葉を捨て去る。
18あなたは盗人を見ると、それに同情し、姦淫する 者たちと交わった。
19あなたは口を悪に向け、あなたの舌は偽りを企て る。
20あなたは座して自分の兄弟を悪く言い、自分の母 の子を中傷している。
21あなたはこれらのことをしたが、わたしは黙って いた。あなたはわたしがあなたと全く同じ人間だと 思っていた。しかしわたしはあなたを戒め、あなた の目の前にこれを整理しよう。
22神を忘れる者たちよ、よく考えなさい。そうしな いと、わたしはあなたたちを裂き、救う者がいなく なるであろう。
23賛美をささげる者はわたしを讃える。自分の行い を正しく守る者に、わたしは神の救いを告げよう。
第51章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇、バテシバと交わ った後、預言者ナタンが彼のもとに来たときの)神 よ、あなたの慈しみに従って、私をあわれんでくだ さい。あなたの豊かなあわれみに従って、私のそむ きの罪を消し去ってください。
2わたしの咎をことごとく洗い清め、わたしの罪から わたしをきよめてください。
3わたしは自分の罪を認め、わたしの罪はいつもわた しの前にあります。
4わたしはただあなたに対して罪を犯し、あなたの前 に悪を行ないました。それは、あなたが語るときに は正しく、あなたが裁くときには清明となるためで す。
5見よ、わたしは不義のうちに形づくられ、わたしの 母は罪のうちにわたしを宿した。
6見よ、あなたは心の奥底に真実を求め、隠れた所に わたしの知恵を知らせてくださる。
7ヒソプでわたしをきよめてください。そうすれば、 わたしは清くなります。わたしを洗ってください。 そうすれば、わたしは雪よりも白くなります。
8わたしに喜びと楽しみの声を聞かせてください。あ なたが砕いた骨が喜ぶようにしてください。
9わたしの罪から御顔を隠し、わたしの不義をすべて 消し去ってください。
10神よ、わたしのうちに清い心を造り、わたしのう ちに正しい霊を新たにしてください。
11わたしをあなたの御前から追い出さないでくださ い。あなたの聖霊をわたしから取り去らないでくだ さい。
12あなたの救いの喜びを私に回復してください。そ して、あなたの自由な霊で私を支えてください。
13そのとき、わたしは罪人たちにあなたの道を教え、 罪人たちはあなたに立ち返るであろう。
14神よ、わたしの救いの神よ、わたしを血の罪から お救いください。そうすれば、わたしの舌はあなた の義を高らかに歌うでしょう。
15主よ、わたしの唇を開いてください。そうすれば、 わたしの口はあなたの賛美を告げ知らせます。
16あなたは犠牲を望まれません。そうでなければ、 わたしはそれをささげます。あなたは全焼のいけに えを喜ばれません。
17神への供え物は砕かれた霊です。砕かれ、悔いる 心を、神よ、あなたは軽蔑されません。
18あなたのみこころに従ってシオンに善を行ない、 エルサレムの城壁を築き上げてください。
19そのとき、あなたは正義のいけにえ、全焼のいけ にえ、全焼のいけにえを喜んでささげられるであろ う。そのとき、彼らはあなたの祭壇の上に雄牛をさ さげるであろう。
第52章
1(指揮者マスキルに捧げる、ダビデの詩篇、エドム 人ドエグが来てサウルに告げて言った、「ダビデは アヒメレクの家に来ました。」)勇士よ、なぜあな たは悪事を誇るのか。神の慈悲は絶え間なく続く。
2あなたの舌は悪事を企み、鋭い剃刀のように欺きを 行う。
3あなたは善よりも悪を愛し、正義を語るよりも偽り を好みます。セラ
4ああ、欺瞞の舌よ、あなたはすべてのむさぼり食う 言葉を愛する。
5神はあなたをも永久に滅ぼし、あなたを連れ去り、 あなたの住まいから引き抜き、生ける者の地から根 こそぎにされるであろう。セラ
6義人たちもこれを見て恐れ、彼を笑うであろう。
7見よ、この人こそ神を自分の力とせず、自分の富の 多さに頼り、自分の悪を強めた人である。
8しかし、私は神の家にある青々としたオリーブの木 のようです。私は永遠に神の慈悲を信頼しています。
9あなたがこれをなさったので、わたしはとこしえに あなたをほめたたえます。また、あなたの御名を待 ち望みます。それはあなたの聖徒たちの前に良いも のだからです。
第53章
1(マハラトの指揮者のために、マスキル、ダビデの 詩篇)愚か者は心の中で「神はいない」と言います。 彼らは腐敗し、忌まわしい不義を行っており、善を 行う者はいません。
2神は天から人の子らを見下ろし、理解する者、神を 求める者がいるかどうかをご覧になった。
3彼らはみな退き、みな汚れてしまった。善を行う者 は一人もいない。
4不法を働く者たちには何も知らないのか。彼らはパ ンを食べるようにわたしの民を食い尽くす。彼らは 神に祈ることをしない。
5彼らは恐れのないところに、非常に恐れを抱いてい た。神は、あなたに向かって陣を張っている者の骨 を散らされたからである。神が彼らを軽蔑されたの で、あなたは彼らに恥をかかせた。
6ああ、イスラエルの救いがシオンから来たらよいの に。神がその民の捕囚を解放されるとき、ヤコブは 喜び、イスラエルは喜ぶであろう。
第54章
1(ネギノテの指揮者のために、マスキル、ダビデの 詩篇、ジフィム人が来てサウルに言った、「ダビデ は我々の中に隠れているのではないですか」)神よ、 あなたの名によって私を救い、あなたの力によって 私を裁いてください。
2神よ、わたしの祈りを聞いてください。わたしの口 の言葉に耳を傾けてください。
3異邦人たちがわたしに逆らって立ち上がり、迫害者 たちがわたしの命を狙っています。彼らは神を自分 たちの前に置かないのです。セラ
4見よ、神はわたしの助け主であり、主はわたしの魂 を支える者とともにおられる。
5主はわたしの敵に悪の報いをされます。あなたの真 実によって彼らを滅ぼしてください。
6わたしは喜んであなたに犠牲をささげます。主よ、 あなたの御名は良いものですから、わたしはあなた の御名をほめたたえます。
7主はわたしをすべての苦難から救い出し、わたしの 敵に対する主の望みをわたしの目が見たからです。
第55章
1(ネギノトの指揮者に捧げる、マスキル、ダビデの 詩篇)神よ、私の祈りに耳を傾けてください。私の 嘆願から身を隠さないでください。
2わたしに心を留め、わたしの言うことを聞いてくだ さい。わたしは嘆き悲しんで声を上げます。
3敵の声のため、悪者の抑圧のため、彼らはわたしに 不義を投げかけ、怒りをもってわたしを憎むからで す。
4わたしの心はわたしのうちに激しく痛み、死の恐怖 がわたしを襲っています。
5恐れと震えがわたしを襲い、恐怖がわたしを圧倒し ました。
6そしてわたしは言った、「ああ、わたしに鳩のよう な翼があればいいのに。そうすればわたしは飛び去 って安らぐのに」。
7そのとき、わたしは遠くさまよい、荒野にとどまる であろう。セラ
8私は風の強い嵐と暴風雨からの脱出を急ぎたい。
9主よ、彼らを滅ぼし、彼らの舌を分裂させてくださ い。私は町の中に暴虐と争いがあるのを見たからで す。
10彼らは昼も夜もその城壁の上を歩き回り、その中 には災いと悲しみがある。
11そこには悪が満ち、欺瞞と悪意はその街路から消 え去らない。
12わたしを非難したのは敵ではなかった。そうであ れば、わたしはそれに耐えることができただろう。
わたしを憎む者がわたしに対して高ぶったのでなけ れば、わたしは彼から身を隠したであろう。
13しかし、あなたは私と同等の人であり、私の導き 手であり、私の知り合いでした。
14私たちは互いに楽しい相談をし、緒に神の家へ 歩いて行きました。
15死が彼らを捕らえ、彼らを地獄に落ちさせよ。彼 らの住まいと彼らの間には悪があるからだ。
16わたしは神に呼び求めます。主はわたしを救って くださいます。
17夕べに、朝に、真昼に、わたしは祈り、大声で叫 びます。すると、主はわたしの声を聞いてくださる でしょう。
18主は、わたしを攻める戦いからわたしの魂を平和 のうちに救い出してくださいました。わたしと共に いる者は多かったからです。
19昔から存在する神は聞いて彼らを苦しめるであろ う。セラ彼らには変化がないので、神を恐れない。
20彼は自分と平和を保っている者たちに手を下し、 契約を破った。
21彼の口の言葉はバターよりも滑らかだが、彼の心 には戦いがあった。彼の言葉は油よりも柔らかいが、 それは抜き身の剣であった。
22あなたの重荷を主にゆだねよ。そうすれば、主は あなたを支えて下さる。主は義人を決して動揺させ ない。
23しかし、神よ、あなたは彼らを滅びの穴に落とし ます。血に飢えた者や欺瞞的な者は、その命の半分 も生きられません。しかし、私はあなたに信頼しま す。
第56章
1(ヨナテレムレホキムの指揮者、ダビデのミクタム、 ペリシテ人がガテで彼を捕らえたとき)神よ、私を 憐れんでください。人は私を呑み込もうとしていま す。彼は毎日戦い、私を苦しめています。
2わたしの敵は日々わたしを呑み込んでいきます。い と高き者よ、わたしと戦う者が多いからです。
3わたしが恐れるとき、わたしはあなたに信頼します。
4わたしは神においてその御言葉を賛美します。わた しは神に信頼を置きます。わたしは肉がわたしに対 して何をしようとも恐れません。
5彼らは毎日わたしの言葉を曲げ、その思いはすべて わたしに悪意をもって向けられている。
6彼らは集まり、身を隠し、わたしの足跡をたどり、 わたしの命を待ちます。
7彼らは不義によって逃れることができるでしょうか。 神よ、あなたの怒りによって民を打ち倒してくださ い。
8あなたはわたしのさまよいを語り、わたしの涙をあ なたの皮袋に収めてくださいます。それはあなたの 書物に記されているのではありませんか。
9私があなたに叫ぶとき、私の敵は退くでしょう。私 はそれを知っています。神は私の味方ですから。
10わたしは神によってそのみ言葉をほめたたえます。 わたしは主によってそのみ言葉をほめたたえます。
11私は神に信頼を置いています。人が私に何をしよ うと私は恐れません。
12神よ、あなたの誓いはわたしのものです。わたし はあなたに賛美をささげます。
13あなたはわたしの魂を死から救い出されました。 わたしの足を倒れることから救い出して、生ける者 の光の中で神の前に歩ませてくださいませんか。
第57章
1(ダビデが洞窟でサウルから逃げたとき、指揮者ア ルタシテ、ミクタムのダビデに)神よ、わたしをあ われんでください、わたしをあわれんでください。 わたしの魂はあなたに信頼しています。そうです、 これらの災難が過ぎ去るまで、わたしはあなたの翼 の陰に身を寄せます。
2わたしは、いと高き神に、わたしのためにすべての ことをなさる神に、叫び求めます。
3主は天から遣わして、わたしを呑み込もうとする者 のそしりからわたしを救ってくださるであろう。セ ラ神はその慈悲と真実とを遣わされるであろう。
4わたしの魂は獅子たちの中にあり、わたしは火で焼 かれた者たち、すなわち人の子らの中に横たわって います。彼らの歯は槍や矢であり、彼らの舌は鋭い 剣です。
5神よ、あなたは天よりも高くあがめられ、あなたの 栄光は全地よりも高くありますように。
6彼らはわたしの足元に網を張り、わたしの魂はかが みこんでいる。彼らはわたしの前に穴を掘り、その 中に自ら落ち込んだ。セラ
7神よ、わたしの心は定まりました。わたしの心は定 まりました。わたしは歌い、賛美します。
8わたしの栄光よ、目覚めよ。立琴よ、立琴よ、目覚 めよ。わたし自身も早く目覚めよう。
詩篇
9主よ、わたしは民の中であなたをほめたたえ、諸国 民の中であなたに歌いましょう。
10あなたの慈しみは大きくて天にまで及び、あなた の真実は雲にまで及ぶからです。
11神よ、どうか、あなたは天よりも高くあがめられ、 あなたの栄光は全地よりも高くありますように。
第58章
1(指揮者アルタシテ、ダビデのミクタムへ)会衆よ、 あなたがたは本当に正しいことを語っているか。人 の子らよ、あなたがたは正しく裁いているか。
2まことに、あなたたちは心の中で悪を行ない、地上 で自分の手の暴力を量っている。
3悪人は母の胎内に宿った時から離れ、生まれるとす ぐに迷い、偽りを語る。
4彼らの毒は蛇の毒のようであり、耳をふさぐ耳の聞 こえないまむしのようだ。
5魔術師の声に耳を傾けず、どんなに巧みに魔術を操 っても、
6神よ、彼らの口にある歯を砕いてください。主よ、 若いライオンの大きな歯を抜き取ってください。
7彼らは絶えず流れ続ける水のように溶け去り、矢を 放とうと弓を張るときのように切り裂かれますよう に。
8溶けてしまうかたつむりのように、彼らはみな消え 去りますように。女性の未熟な出産のように、彼ら は太陽を見ることもありません。
9あなたがたの鍋が茨を感じる前に、主はそれを生き たまま、また怒りをもって、旋風のように吹き飛ば されるであろう。
10義人は復讐を見て喜び、悪者の血で足を洗う。
11それゆえ、人は言うであろう。「まことに義人に は報いがある。まことに彼は地上を裁く神であ る。」
第59章
1(楽長、アルタスキテ、ダビデのミクタムへ。サウ ルが人をつかわし、人々が彼を殺そうと家を見張っ ていたとき。)わが神よ、わたしを敵から救い出し てください。わたしに立ち向かう者からわたしを守 ってください。
2わたしを不義を行う者から救い出し、血を流す者か らお救いください。
3見よ、彼らはわたしの命を狙って待ち伏せしている。 勇士たちはわたしに敵対して集まっている。主よ、 それはわたしの背きのためでも、わたしの罪のため でもない。
4彼らはわたしの罪を顧みずに走り、備えをしている。 目を覚ましてわたしを助けよ。
5それゆえ、万軍の主なる神、イスラエルの神よ、あ なたは目を覚ましてすべての異邦人を罰してくださ い。邪悪な罪人に対しては慈悲をかけないでくださ い。セラ
6彼らは夕方に帰って来て、犬のような声を出して町 を巡回する。
7見よ、彼らは口からげっぷをし、その唇には剣があ る。彼らは言う、「だれが聞いているのか」。
8しかし、主よ、あなたは彼らを笑い、すべての異邦 人を嘲笑されるでしょう。
9彼の力のゆえに、わたしはあなたを待ち望みます。 神はわたしの守り手だからです。
10わたしの慈悲の神はわたしを守り、わたしの敵に 対するわたしの願いをわたしに見せてくださる。
11わたしの民が忘れないように、彼らを殺さないで ください。主よ、われらの盾よ、あなたの力で彼ら を散らし、彼らを倒してください。
12彼らの口の罪と、彼らのくちびるの言葉のゆえに、 彼らは捕らえられ、彼らの高慢さ、彼らの語る呪い と偽りのゆえに捕らえられますように。
13怒りをもって彼らを滅ぼし、彼らを滅ぼして、彼 らを絶やしてください。そして、神がヤコブによっ て地の果てまで支配しておられることを彼らに知ら せてください。セラ
14夕方には彼らを帰らせ、犬のように声をあげて町 を巡らせよ。
15彼らは食物を求めてあちこちさまよい歩き、満た されなければ不満を抱くであろう。
16しかし、わたしはあなたの力を歌い、朝にはあな たの慈しみを声高に歌います。あなたがわたしの苦 難の日にわたしを守り、わたしの避難所となってく ださるからです。
17わが力よ、わたしはあなたにむかって歌います。 神はわたしの守り手、わたしの慈しみの神だからで す。
第60章
1(シュシャネデテの楽長、ダビデのミクタムに教え るため。彼がアラム・ナハライムとアラムゾバと争っ たとき、ヨアブは戻って来て、塩の谷でエドムの 万二千人を撃った。)神よ、あなたは私たちを見捨 て、散らし、怒られました。どうか、私たちに立ち 返ってください。
2あなたは地を震わせ、それを砕かれた。その裂け目 を癒せ。地は震えるからだ。
3あなたはあなたの民に厳しいことを示されました。 あなたは私たちに驚きの酒を飲ませられました。
4あなたは、あなたを恐れる者たちに旗を与え、真実 のゆえに掲げられるようにされました。セラ
5あなたの愛する者が救われるように、あなたの右の 手で救い、わたしの言うことを聞いてください。
6神はその聖なる言葉によってこう言われる。「わた しは喜び、シケムを分け、スコテの谷を測り分けよ う。」
7ギレアデはわたしのもの、マナセはわたしのもの。 エフライムはわたしの頭の力、ユダはわたしの立法 者。
8モアブはわたしの洗面器、わたしはエドムの上にわ たしの履物を投げ捨てる。ペリシテよ、わたしのた めに勝利を得よ。
9だれがわたしを堅固な町に導き入れてくれるだろう か。だれがわたしをエドムに導いてくれるだろうか。
10神よ、あなたはわれわれを捨てなかったのですか。 神よ、あなたはわれわれの軍勢と共に出陣されなか ったのですか。
11わたしたちを苦難から救ってください。人の助け はむなしいからです。
12神によって、私たちは勇敢に行動します。なぜな ら、神こそが私たちの敵を踏みつけてくださるから です。
第61章
1(ネギナの音楽隊のために、ダビデの詩篇)神よ、 私の叫びを聞き、私の祈りに耳を傾けてください。
2わたしの心が打ちひしがれるとき、わたしは地の果 てからあなたに呼び求めます。わたしよりも高い岩 にわたしを導いてください。
3あなたはわたしの避難所、敵からの堅固な塔です。
4わたしは永遠にあなたの幕屋に住み、あなたの翼の 隠れ場を信頼します。セラ
5神よ、あなたは私の誓いを聞いてくださり、あなた の名を恐れる者たちの相続地を私に与えてください ました。
6あなたは王の命を延ばし、その年月を何世代にもわ たって延ばされるであろう。
7彼は永遠に神の前にとどまるであろう。どうか、彼 を守るために慈悲と真実を備えてください。
8こうしてわたしは、日々わたしの誓いを果たすため に、とこしえにあなたの御名を賛美します。
第62章
1(指揮者のために、エドトンに、ダビデの詩篇)ま ことに、私の魂は神を待ち望みます。私の救いは神 から来るのです。
2彼だけがわたしの岩、わたしの救い、わたしの盾で ある。わたしは動揺することがない。
3あなたがたはいつまで人に対して悪事を企てるつも りなのか。あなたがたは皆殺しにされる。あなたが たは曲がった城壁のようになり、ぐらつく柵のよう になる。
4彼らはただ、主をその高貴な地位から引きずり下ろ すことだけを考え、偽りを喜び、口では祝福しなが らも、心の中では呪っている。セラ
5わが魂よ、ただ神を待ち望め。わが望みは神にある からだ。
6彼だけがわたしの岩、わたしの救いである。彼だけ がわたしの盾である。わたしは動かされることがな い。
7わたしの救いとわたしの栄光は神にあります。わた しの力の岩、わたしの避け所は神にあります。
8常に神に信頼せよ。人々よ、神の前に心を注ぎ出せ。 神は我々の避難所である。セラ
9確かに、身分の低い人々はむなしく、身分の高い 人々は偽りである。秤にかけられると、彼らはむな しいものよりはるかに軽い。
10抑圧に頼ってはならない。奪い取ってむなしくし てはならない。富が増しても、それに心を奪われて はならない。
11神は度語られた。わたしはこれを二度聞いた。 その力は神に属する。
12主よ、慈悲はあなたのものです。あなたは各人に、 その行いに応じて報いられます。
第63章
1(ユダの荒野にいたときのダビデの詩篇)神よ、あ なたは私の神です。私は朝早くあなたを尋ね求めま す。私の魂はあなたを渇望し、私の肉体はあなたを 慕い求めます。水のない乾いた地で。
2あなたの力と栄光を見るために。わたしが聖所であ なたを見たように。
3あなたの慈しみは命よりもすぐれているので、わた しの唇はあなたをほめたたえます。
4わたしは生きている間、このようにあなたを祝福し ます。わたしはあなたの御名によって手を上げます。
5私の魂は髄と脂肪で満たされ、私の口は喜びの唇で あなたを賛美します。
6わたしは床の上であなたを思い出し、夜更けにあな たのことを思い巡らします。
7あなたはわたしを助けて下さったので、わたしはあ なたの翼の陰で喜びます。
8私の魂はあなたに熱心に従います。あなたの右の手 が私を支えます。
9しかし、わたしの魂を奪おうとする者たちは、地の 底に落ちて行くであろう。
10彼らは剣によって倒され、狐の餌食となる。
11しかし、王は神によって喜び、神をさして誓う者 は皆誇る。しかし、偽りを語る者の口は封じられる。
第64章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)神よ、私の祈り の声を聞き、敵の恐れから私の命を守ってください。
2悪者の陰謀から、不義を行う者の反乱から私を隠し てください。
3彼らは舌を剣のように研ぎ、弓を張って苦々しい言 葉を矢として放つ。
4彼らは完全な者をひそかに射る。突然、彼らは彼を 射て、恐れない。
5彼らは悪事をたくらみ、ひそかに罠を仕掛けようと 相談し、「だれがそれを見るだろうか」と言う。
6彼らは不義を探り出し、熱心に捜し求める。彼らの 心はみな深く、心の思いも深い。
7しかし神は矢で彼らを射て、彼らはたちまち傷つけ られるであろう。
8こうして彼らは自分の舌を自分の身に浴びせ、彼ら を見る者は皆逃げ去るであろう。
9そして、すべての人は恐れ、神の御業を宣べ伝える であろう。彼らは神のなさったことを悟り、知恵を 得るであろうからである。
10義人は主にあって喜び、主に信頼する。すべて心 の正しい者は誇る。
第65章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇と歌)神よ、シオ ンであなたを讃える歌があなたを待っています。あ なたのために誓いが果たされます。
2祈りを聞いてくださる方よ、すべての肉なる者はあ なたのもとに来ます。
3咎がわたしに勝っています。あなたはわたしたちの 罪を消し去ってくださいます。
4あなたが選び、あなたに近づき、あなたの庭に住む ようにしてくださる人は幸いです。私たちはあなた の家、あなたの聖なる宮の恵みに満たされます。
5われらの救いの神よ、あなたは正義の恐るべきこと をもってわれらに答えてくださいます。あなたは地 の果てのすべてと、遠く海上の者たちの信頼の源で す。
6彼は力によって山々を堅く立て、力で帯を締めてい る。
7それは海の騒ぎ、波の音、人々の騒ぎを静める。
8果ての果てに住む者もあなたのしるしを恐れます。 あなたは朝夕の出を喜ばせます。
9あなたは地を訪れて、これに水を注ぎ、水の満ちた 神の川で、これを大いに豊かにされます。あなたが このように備えて、穀物を備えられます。
10あなたはその山々を豊かに潤し、その溝を固め、 雨を降らせてそれを柔らかくし、その湧き出る水を 祝福されます。
11あなたはその恵みで年を飾り、あなたの道は肥 えたものを落とします。
12彼らは荒野の牧場に降り注ぎ、周囲の小山々は歓 喜する。
13牧場は羊の群れで覆われ、谷も穀物で覆われ、 人々は喜び叫び、歌う。
第66章
1(指揮者のための歌または詩篇)すべての国々よ、 神に向かって喜びの声をあげよ。
2主の御名の誉れを歌い、主を讃美せよ。
3神に言いなさい。「あなたの御業は何と恐ろしいこ となのでしょう。あなたの力の偉大さによって、あ なたの敵はあなたに服従するでしょう。」
4全地はあなたを拝み、あなたに歌い、あなたの名を 歌うでしょう。セラ
5来て、神の御業を見よ。彼が人に対して行う事は恐 ろしい。
6神は海を陸地に変え、人々は洪水の中を歩いて渡っ た。そこで私たちは神を喜んだ。
7彼はその力によってとこしえに支配し、その目は諸 国の民を見守る。反逆者たちは高ぶってはならない。 セラ
8民よ、われらの神を祝福せよ、そして神を讃える声 を響かせよ。
9それは私たちの魂を命の中に保ってくださり、私た ちの足が動かされることを許されません。
10神よ、あなたはわたしたちを試み、銀を試される ように、わたしたちを試みられました。
11あなたはわたしたちを網に引き入れ、わたしたち の腰に苦しみを負わせられました。
12あなたは人々を私たちの頭上を通過させ、私たち は火の中や水の中を通り抜けました。しかし、あな たは私たちを豊かな場所に導き出してくださいまし た。
13わたしは全焼の供え物を持ってあなたの家に行き、 わたしの誓いを果たします。
14わたしが苦難にあったとき、わたしの唇はこれを 語り、わたしの口はこれを語った。
15わたしは肥えた家畜の全焼のいけにえを雄羊の香 とともにあなたにささげ、雄牛と雄やぎをささげま す。セラ
16神を畏れる者よ、みな来て聞きなさい。神がわた しの魂のためにしてくださったことをわたしは告げ よう。
17わたしは口をもって主に呼ばわり、わたしの舌を もって主をほめたたえた。
18もしわたしが心に不義を思うなら、主はわたしの 言うことを聞いてくださらないであろう。
19しかし、まことに神はわたしの祈りを聞かれ、わ たしの祈りの声に耳を傾けてくださった。
20わたしの祈りを退けず、その慈悲をわたしから退 けなかった神はほめたたえられますように。
第67章
1(ネギノトの指揮者のための、詩篇または歌)神よ、 われらを憐れみ、われらを祝福し、われらの上に御 顔を輝かせてください。セラ
2あなたの道が地上に知られ、あなたの救いがすべて の国々に知られるように。
3神よ、民があなたをほめたたえますように。すべて の民があなたをほめたたえますように。
4諸国の民は喜び歌い、喜び歌え。あなたは正しく民 を裁き、地上の諸国の民を治められるからです。セ ラ
5神よ、民があなたをほめたたえますように。すべて の民があなたをほめたたえますように。
6そのとき、地は産物を産み出し、神、すなわちわれ らの神がわれらを祝福されるであろう。
7神はわたしたちを祝福し、地の果てまでも神を畏れ るであろう。
詩篇
第68章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇または歌)神よ、 立ち上がれ、その敵は散らされ、神を憎む者も神の 前から逃げ去れ。
2煙が追い払われるように、彼らも追い払われますよ うに。蝋が火の前で溶けるように、神の前で悪人が 滅びますように。
3しかし、義人は喜びなさい。神の前に喜び祝いなさ い。彼らは大いに喜びなさい。
4神に向かって歌い、その名を賛美せよ。天を乗り進 む者を、その名ヤハによって讃美し、そのみ前に喜 び歌え。
5神は、その聖なる住まいにおられる、みなしごの父、 やもめの裁判官である。
6神は孤独な者を家族の中に置き、鎖につながれた者 を連れ出す。しかし反逆者は乾いた地に住む。
7神よ、あなたがあなたの民に先立って進み出て、荒 野を進まれたとき、セラ
8神の御前に地は震え、天は落ちた。イスラエルの神、 神の御前にシナイ山さえも動いた。
9神よ、あなたは豊かな雨を降らせ、あなたの相続地 が疲れ果てていたときに、それを強められました。
10あなたの会衆はそこに住みました。神よ、あなた は貧しい人々のためにあなたの慈しみを備えられま した。
11主は御言葉を与えられた。それを宣べ伝える者た ちの群れは大勢いた。
12軍の王たちは急いで逃げ去り、家に残った女は戦 利品を分け合った。
13たといあなたがたは壺の中に留まっていても、銀 で覆われた鳩の翼と、黄金で覆われた羽のようにな るであろう。
14全能者がその中に王たちを散らしたとき、サルモ ンの地は雪のように白くなった。
15神の山はバシャンの山のようであり、バシャンの 山のような高い山である。
16高い山々よ、なぜ跳び上がるのか。これは神が住 もうと望まれる山である。まことに、主は永遠にそ こに住むであろう。
17神の戦車は二万、天使は数千人である。主はシナ イ山の聖所と同じように、彼らの中におられる。
18あなたは高い所に昇り、捕囚の民を捕虜として連 れて行き、人々のために、また反逆者のためにも、 贈り物を受けられました。主なる神が彼らの間に住 まわれるためです。
19日々私たちに恵みを与えてくださる主、私たちの 救いの神がほめたたえられますように。セラ 20私たちの神は救いの神です。死からの解放は主な る神のものです。
21しかし神は、その敵の頭と、罪過をなお犯し続け る者の頭皮を傷つけられるであろう。
22主は言われた、「わたしはバシャンからわたしの 民を連れ戻し、わたしの民を海の深みから連れ戻す。
23あなたの足はあなたの敵の血に浸され、あなたの 犬の舌もその血に浸されるであろう。
24神よ、彼らはあなたの歩みを見ました。わが神、 わが王の聖所での歩みを見ました。
25歌う者たちが先頭に立ち、楽器を演奏する者たち がその後について行き、その中にはタンバリンを弾 く乙女たちもいた。
26会衆の中の神、イスラエルの泉から来る主なる神 を祝福せよ。
27そこには、小さなベニヤミンとその指導者、ユダ の君たちとその議会、ゼブルンの君たち、ナフタリ の君たちがいる。
28あなたの神はあなたの力を命じられました。神よ、 あなたが私たちのために成し遂げたことを強めてく ださい。
29エルサレムにあるあなたの神殿のために、王たち はあなたに贈り物を持って来るでしょう。
30槍兵の群れと、雄牛の群れと、民の子牛たちを叱 責し、それぞれが銀貨をもって服従するまで、戦い を好む民を散らせ。
31君主たちはエジプトから出て来る。エチオピアは すぐに神に向かって手を伸ばす。
32地の王国よ、神に向かって歌え。主に向かって賛 美の歌を歌え。セラ
33昔からある天の天の上を進んでおられる方に、見 よ、彼は声を送り出される。それは力強い声である。
34神に力を帰せよ。神の威厳はイスラエルの上にあ り、その力は雲の中にある。
35神よ、あなたはあなたの聖なる場所から出て行く と恐ろしい。イスラエルの神はその民に力と権威を 与える方である。神は祝福されますように。
第69章
1(ショシャンニムの指揮者のために、ダビデの詩 篇)神よ、私を救ってください。水が私の魂にまで 達したからです。
2わたしは立つことのできない深い泥沼に沈み、大水 がわたしに押し寄せる深い水の中に落ち込んだ。
3わたしは叫びに疲れ、わたしの喉は乾き、わたしの 目は神を待ち望むうちに衰えてしまいました。
4理由もなくわたしを憎む者は、わたしの頭の毛より も多く、不当にわたしの敵となってわたしを滅ぼそ うとする者は力強い。しかし、わたしは、わたしが 奪わなかったものを返した。
5神よ、あなたはわたしの愚かさを知っておられます。 わたしの罪はあなたから隠されていません。
6万軍の主なる神よ。どうか、あなたを待ち望む者た ちが、わたしのゆえに恥をかかないようにしてくだ さい。イスラエルの神よ。どうか、あなたを尋ね求 める者たちが、わたしのゆえに恥をかかないように してください。
7わたしはあなたのために侮辱を受け、恥がわたしの 顔を覆ったからです。
8わたしは兄弟たちにとっては見知らぬ者となり、母 の子供たちにとっては寄留者となった。
9あなたの家に対する熱意がわたしを食い尽くし、あ なたをそしる者たちのそしりがわたしに降りかかっ たからです。
10わたしが泣き、断食してわたしの魂を懲らしめた とき、それはわたしの恥辱となった。
11わたしは荒布を着物とし、彼らにとっての格言と なった。
12門に座する者たちはわたしを非難し、わたしは酔 いどれの歌となった。
13しかし、主よ、わたしは、恵みの時に、あなたに 祈ります。神よ、あなたの豊かな慈しみと、あなた の救いの真実によって、わたしの祈りを聞き入れて ください。
14わたしを泥沼から救い出し、沈まないようにして ください。わたしを憎む者から、深い水から救い出 してください。
15大水がわたしをあふれさせないでください。深淵 がわたしを呑み込まないでください。穴がわたしの 上に口を閉じないでください。
16主よ、わたしの願いを聞き入れてください。あな たの慈しみは恵み深いからです。あなたの豊かな憐 れみに従って、わたしに心を向けてください。
17あなたの御顔をあなたの僕に隠さないでください。
私は苦難の中にいます。早く私の言うことを聞いて ください。
18私の魂に近づいて、それを贖ってください。私の 敵の手から私をお救いください。
19あなたはわたしの侮辱と、わたしの恥辱と、わた しの不名誉を知っておられます。わたしに敵対する 者は皆、あなたの前にいます。
20侮辱がわたしの心を打ち砕き、わたしは憂いに満 ちている。わたしはあわれみ深い者を求めたが、ひ とりもおらず、慰めてくれる者を求めたが、ひとり も見つからなかった。
21彼らはわたしの食物に毒を与え、わたしが渇いた ときには酢を飲ませた。
22彼らの食卓は彼らの前でわなとなり、彼らの幸福 のためにあるべきものが罠となりますように。
23彼らの目は暗くなって見えなくなり、彼らの腰は 絶えず震えるようになる。
24あなたの憤りを彼らに注ぎ、あなたの激しい怒り を彼らに臨ませてください。
25彼らの住まいは荒れ果て、彼らの天幕に住む者は 誰もいなくなる。
26彼らはあなたが打った者を迫害し、あなたが傷つ けた者の悲しみを語るからです。
27彼らの罪にさらに罪を加え、彼らがあなたの正義 に至らないようにしてください。
28彼らを生ける者の書から消し去り、義人とともに 書き記さないでください。
29しかし、私は貧しく、悲しんでいます。神よ、あ なたの救いによって、私を高く上げてください。
30私は歌をもって神の名をほめたたえ、感謝をもっ て神をあがめます。
31これもまた、角とひずめのある雄牛や雄牛よりも 主に喜ばれるであろう。
32謙遜な者はこれを見て喜ぶであろう。神を求める あなたの心は生きるであろう。
33主は貧しい者の願いを聞き、捕らわれた者を軽蔑 されないからだ。
34天と地、海とその中に動くすべてのものは彼を讃 えよ。
35神はシオンを救い、ユダの町々を建て直し、そこ に住まわせ、それを所有させられるからである。
36彼のしもべたちの子孫もそれを相続し、彼の名を 愛する者たちはそこに住むであろう。
第70章
1(指揮者のために、ダビデの詩篇を思い起こさせる ため)神よ、急いで私を救い出してください。主よ、 急いで私を助けてください。
2わたしの命を求める者たちが恥じ、はずかしめを受 けますように。わたしに危害を加えようとする者た ちが退き、混乱しますように。
3ああ、ああと言う者たちが、恥辱の報いとして退き 去られますように。
4あなたを尋ね求める者は皆、あなたのことで喜び楽 しみますように。あなたの救いを愛する者は絶えず 「神はあがめられますように」と言い続けますよう に。
5しかし、わたしは貧しく、乏しい者です。神よ、急 いでわたしのもとに来てください。あなたはわたし の助け、わたしの救い主です。主よ、ためらわない でください。
第71章
1主よ、わたしはあなたに信頼を置きます。どうかわ たしを決して惑わさないでください。
2あなたの正義によってわたしを救い、わたしを逃れ させてください。わたしに耳を傾け、わたしをお救 いください。
3あなたはわたしの堅固な住まいとなり、わたしが常 に頼れる所となります。あなたはわたしを救うよう 命じられました。あなたはわたしの岩、わたしの砦 です。
4わが神よ、私を悪者の手から、不義で残忍な者の手 から救い出してください。
5主なる神よ、あなたはわたしの望みであり、わたし が若い時から信頼してきた者です。
6わたしはあなたに支えられ、母の胎からわたしを取 り出されたのはあなたです。わたしは絶えずあなた をほめたたえます。
7わたしは多くの人にとって不思議な者です。しかし、 あなたはわたしの強い避難所です。
8私の口が一日中あなたの賛美とあなたの誉れで満た されますように。
9老年になってもわたしを捨てないでください。わた しの力が衰えても、わたしを見捨てないでください。
10わたしの敵はわたしに言い掛かり、わたしの命を 狙う者たちは共に計略をめぐらす。
11神は彼を見捨てた、迫害して捕らえよ、彼を救い 出す者はいないのだから、と言っている。
12神よ、わたしから遠ざからないでください。わが 神よ、急いでわたしを助けてください。
13私の魂に敵対する者たちが恥じ入らせられ、滅ぼ されますように。私の害悪を求める者たちが、恥辱 と不名誉に覆われますように。
14しかし、私は絶えず希望を持ち続け、ますますあ なたを賛美します。
15わたしの口はあなたの義とあなたの救いを日中 語ります。わたしはその数を知りません。
16わたしは主なる神の力によって進み、あなたの正 義を、ただあなただけの正義を語ります。
17神よ、あなたはわたしを幼い時から教えられまし た。わたしは今日まで、あなたの不思議な御業を告 げ知らせてきました。
18神よ、今、私が年老いて白髪になっても、私を見 捨てないでください。あなたの力をこの世代に、あ なたの力を後の世代すべてに示してしまうまで。
19神よ。あなたの義は非常に高く、あなたは大いな ることをなされました。神よ。だれがあなたのよう な者でしょうか。
20あなたは、わたしに大きな苦難と激しい苦しみを 示されたが、再びわたしを生かし、地の深みから引 き上げてくださるであろう。
21あなたはわたしの偉大さを増し、あらゆる面でわ たしを慰めてくださいます。
22わが神よ、わたしは立琴を奏でて、あなたの真実 をほめたたえます。イスラエルの聖なる方よ、わた しは立琴を奏でて、あなたに歌をささげます。
23わたしがあなたに歌うとき、わたしの唇は大いに 喜び、あなたが贖われたわたしの魂は喜びます。
24わたしの舌は日中あなたの義を語ります。わた しに害を加えようとする者たちは恥じ入り、恥をか くからです。
第72章
1(ソロモンの詩篇)神よ、あなたの裁きを王に、あ なたの正義を王の子に与えてください。
2彼は正義をもってあなたの民を裁き、公平をもって あなたの貧しい者を裁かれるであろう。
3山々は民に平和をもたらし、小さな丘は正義によっ て平和をもたらす。
4彼は民の貧しい者を裁き、困っている者の子らを救 い、抑圧者を打ち砕くであろう。
5太陽と月が続く限り、彼らはあなたを恐れます。す べての世代にわたって。
6彼は刈り取られた草の上に雨のように降り、地を潤 す雨のように降る。
7彼の時代には義人が栄え、月が続く限り平和が豊か に続く。
8彼は海から海まで、川から地の果てまで支配権を持 つであろう。
9荒野に住む者たちは彼の前に身をかがめ、彼の敵は 塵をなめるであろう。
10タルシシュと島々の王たちは贈り物を携えて来て、 シェバとセバの王たちは贈り物を捧げる。
11まことに、すべての王は彼の前にひれ伏し、すべ ての国々は彼に仕えるであろう。
12主は、叫ぶ乏しい者、また、助ける者のない貧し い者をも救われるからである。
13彼は貧しい者と乏しい者を赦し、乏しい者の魂を 救うであろう。
14主は彼らの魂を欺きと暴虐から救い出し、彼らの 血は主の目に尊いものとされる。
15彼は生き、シバの黄金が彼に与えられる。また彼 のために絶えず祈りが捧げられ、日々彼は讃えられ る。
16山々の頂の地に握りの穀物があり、その実はレ バノンのように揺れ動き、町の人々は地の草のよう に栄える。
17彼の名はとこしえに存続し、彼の名は太陽のよう に続くであろう。人々は彼によって祝福され、すべ ての国々は彼を祝福された者と呼ぶであろう。
18イスラエルの神、主なる神はほめたたえられます ように。主は不思議なことだけをなさるからです。
19その栄光ある御名はとこしえにほめたたえられ、 その栄光は全地に満ちよ。アメン、アメン。
20エッサイの子ダビデの祈りは終わりました。
第73章
1(アサフの詩篇)まことに神はイスラエルに対して、 心の清い者たちに対しても慈しみ深い。
2しかし、わたしの足はもう動かなくなり、わたしの 歩みはすべりそうになりました。
3わたしは、悪者の繁栄を見て、愚かな者をねたんだ。
4彼らの死には束縛がなく、彼らの力は堅固である。
5彼らはほかの人々のように悩みに遭うこともなく、 ほかの人々のように悩まされることもありません。
6それゆえ、高慢は鎖のように彼らを囲み、暴力は衣 服のように彼らを包む。
7彼らの目は肥えて突出しており、彼らは心の望む以 上のものを持っている。
8彼らは堕落し、抑圧について悪口を言い、高慢なこ とを言う。
9彼らは口を天に向け、その舌は地を歩き回る。
10それゆえ、彼の民はここに帰って来る。そして、 彼らのために杯の水が絞り出される。
11また彼らは言う、「神はどうして知るのか。いと 高き者に知識があるのか。」
12見よ、これらは不信心な者たちであり、この世で 栄え、富を増し加えている。
13まことに、わたしはむなしく心を清め、潔白のう ちに手を洗った。
14わたしは日中苦しめられ、朝ごとに懲らしめら れた。
15もし私がこう言うなら、私はこう言うでしょう。 見よ、私はあなたの子孫の世代に対して罪を犯すで しょう。
16私がこれを知ろうとしたとき、それは私にとって あまりにも苦痛でした。
17わたしはついに神の聖所に入り、彼らの終わりを 悟った。
18まことに、あなたは彼らを滑りやすい所に置き、 彼らを滅びに陥れられました。
19彼らは瞬にして荒廃に陥り、恐怖に完全に滅ぼ されてしまった。
20目が覚めたとき、夢を見るように、主よ、あなた が目が覚めたとき、あなたは彼らの像を軽蔑される でしょう。
21こうしてわたしの心は悲しみ、わたしの心は刺さ れた。
22わたしは愚かで無知でした。あなたの前には獣の ようでした。
23しかし、わたしはいつもあなたとともにいます。
あなたはわたしの右の手を握っておられます。
24あなたはあなたの助言によって私を導き、その後 私を栄光に迎え入れてくださいます。
25天にはあなたのほかにだれがわたしにあって、地 上にはあなたのほかにわたしが望む者はいません。
26私の肉体と私の心は衰えつつあります。しかし神 は私の心の力であり、とこしえに私の分です。
27見よ、あなたから遠く離れた者は滅びる。あなた から離れて淫行をする者を、あなたはすべて滅ぼさ れた。
28しかし、わたしにとって神に近づくことは良いこ とです。わたしは主なる神に信頼を置き、あなたの すべてのみわざを語り伝えます。
第74章
1(アサフのマスキル)神よ、なぜ私たちを永遠に捨て 去ったのですか。なぜあなたの牧場の羊に対して怒 りを燃やされるのですか。
2あなたが昔から買い取られたあなたの会衆、あなた が贖われたあなたの嗣業の杖、あなたが住まわれた このシオンの山を思い出してください。
3永遠の荒廃に向かって足を上げよ。敵が聖所で悪事 を働いたすべてのことを。
4あなたの敵はあなたの会衆の中でほえたけ、しるし として旗を掲げる。
5ある男は、茂った木々に向かって斧を振り上げたこ とで有名になった。
6しかし今、彼らは斧とハンマーでその彫刻を気に 破壊している。
7彼らはあなたの聖所に火を投げ込み、あなたの名の 住まいを地に投げ落として汚しました。
8彼らは心の中で言った。「緒に彼らを滅ぼそう。 彼らは国中の神の会堂をみな焼き払ったのだ。」
9わたしたちはしるしを見ない。もはや預言者もいな い。いつまで続くかを知る者もわたしたちのうちに いない。
10神よ、いつまで敵はあなたの名をそしり続けるの でしょうか。敵はいつまであなたの名を冒涜し続け るのでしょうか。
11なぜあなたはあなたの手を、あなたの右の手を引 っ込めるのか。それをあなたの懐から抜き取ってく ださい。
12神は昔からわたしの王であり、地の真ん中で救い を働いておられる。
13あなたは御力によって海を分け、水中の竜の頭を 砕かれました。
14あなたはレビヤタンの頭を砕き、荒野に住む民の 食物として与えました。
15あなたは泉と洪水を分け、大河を干上がらせまし た。
16昼もあなたのもの、夜もまたあなたのもの。あな たは光と太陽を備えられました。
17あなたは地のすべての境界を定め、夏と冬を造ら れました。
18主よ、敵があなたの名をそしり、愚かな民があな たの名を冒涜したことを覚えてください。
19あなたの山鳩の命を悪者の群れに渡さないでくだ さい。あなたの貧しい人々の会衆を永遠に忘れない でください。
20契約を重んじよ。地の暗い所は残酷な住まいで満 ちているからだ。
21虐げられた者たちが恥じることなく帰って来られ ますように。貧しい者と乏しい者があなたの御名を ほめたたえますように。
22神よ、立ち上がって、あなた自身の訴えを弁護し てください。愚かな人が日々あなたを非難している ことを思い出してください。
23あなたの敵の声を忘れてはならない。あなたに立 ち向かう者の騒ぎは絶えず増大する。
第75章
1(指揮者のための、アルタスキテ、アサフの詩篇) 神よ、私たちはあなたに感謝をささげます。私たち はあなたに感謝をささげます。あなたの名が近くに あると、あなたの不思議な業が告げ知らせられるか らです。
2わたしは会衆を迎え入れるとき、公正に裁くであろ う。
3地とそこに住むすべての者は滅びる。わたしはその 柱を支えている。セラ
4わたしは愚かな者たちに言った、「愚かなことをす るな。悪者には角を高く上げるな。
5角を高く上げてはならない。強情な態度で語っては ならない。
6昇進は東からも西からも南からも来ないからです。
7しかし、神は裁き主である。神は、ある者を倒し、 ある者を立てられる。
8主の手には杯があり、そのぶどう酒は赤く、混じり けのあるものに満ちている。主はそこからぶどう酒 を注ぎ出す。しかし、その残りかすは、地のすべて の悪者たちが絞り出して飲む。
9しかし、わたしはとこしえに語り、ヤコブの神をほ めたたえる歌を歌おう。
10わたしは悪者の角をことごとく断ち滅ぼす。しか し正しい者の角は高く上げられる。
第76章
1(ネギノトの指揮者のために、アサフの詩篇または 歌)神はユダで知られ、その名はイスラエルで偉大で ある。
2サレムには彼の幕屋があり、シオンには彼の住まい がある。
3そこで彼は弓の矢と盾と剣と戦いを断ち切った。セ ラ
4あなたは、獲物の山々よりも栄光に満ち、優れてい ます。
5勇敢な者たちは略奪され、眠りについた。勇敢な者 たちのうち、だれもその手を見つけることができな かった。
6ヤコブの神よ、あなたの叱責によって、戦車も馬も 眠りに落ちました。
7あなた自身は恐るべき者です。あなたが怒ったとき、 だれがあなたの前に立ちはだかるでしょうか。
8あなたは天から裁きを聞かせられました。地は恐れ て静まりました。
9神は、地上のすべての柔和な者を救うために、裁き のために立ち上がられた。セラ
10確かに人の怒りはあなたをほめたたえます。あな たは怒りの残りを抑えられます。
11あなたがたの神、主に誓願を立て、それを果たせ。
主の周囲にいる者は皆、主に畏れるべき贈り物を携 えて来なさい。
12彼は君主たちの魂を断ち切り、地の王たちにとっ て恐ろしい者となる。
第77章
1(指揮者のために、エドトンへ、アサフの詩篇)私 は声をあげて神に叫びました。私の声をあげて神に 叫びました。すると、神は私に耳を傾けてください ました。
2わたしの苦難の日に、わたしは主を求めた。わたし の傷は夜も治まらず、わたしの魂は慰められること を拒んだ。
3わたしは神を思い出して心を乱し、不平を言い、わ たしの心は打ちひしがれました。セラ
4あなたはわたしの目を覚まさせようとされます。わ たしは動揺して話すことができません。
5私は昔の日々、昔の年月を思い巡らしました。
6わたしは夜、わたしの歌を思い出し、わたしの心と 語り合い、わたしの霊は熱心に尋ね求めた。
7主は永遠に捨て去られるのだろうか。もはや恵みを 与えられないのだろうか。
8彼の慈しみは永遠に消え去ってしまうのか。彼の約 束は永遠に失われてしまうのか。
9神は恵みを忘れたのか。怒りの中でその慈しみを閉 じてしまったのか。セラ
10そしてわたしは言った、「これはわたしの弱さだ。 しかし、わたしはいと高き方の右の御手における年 月を思い出そう」。
11わたしは主の御業を思い起こします。あなたの昔 の奇跡を確かに思い起こします。
12わたしはあなたのすべてのわざを思い巡らし、あ なたのみわざを語ります。
13神よ、あなたの道は聖所にあります。私たちの神 ほど偉大な神はだれでしょうか。
14あなたは奇跡を行う神です。あなたは民の中にあ なたの力を示されました。
15あなたは御腕をもって、あなたの民、ヤコブとヨ セフの子らを贖われました。セラ
16神よ、水はあなたを見て、水はあなたを見て恐れ、 深淵も動揺しました。
17雲は水を注ぎ出し、天は響きを発し、あなたの矢 も飛び出した。
18あなたの雷鳴の声が天に響き、いなずまが世界を 照らし、地は震え動いた。
19あなたの道は海の中にあり、あなたの道筋は大水 の中にある。あなたの足跡は知られていない。
20あなたはモーセとアロンの手によってあなたの民 を羊の群れのように導かれました。
第78章
1(アサフのマスキル)わが民よ、わたしの教えに耳を 傾けよ。わたしの口の言葉に耳を傾けよ。
2わたしは口を開いてたとえ話をし、昔の暗い言葉を 語る。
3私たちはそれを聞いて知っており、私たちの先祖も 私たちに伝えてきました。
4私たちは、主の賛美と、主の力と、主が行われた不 思議な業とを、後の世代に伝えて、その子孫にそれ を隠さない。
5神はヤコブに証しを立て、イスラエルに律法を定め、 それを私たちの先祖に命じて、子孫に伝えさせまし た。
6それは、後の世代、すなわち、これから生まれる子 供たちが、これを知り、立ち上がって、それを自分 の子供たちに告げ知らせるためである。
7それは、彼らが神に望みを置き、神の御業を忘れず、 その戒めを守るためである。
8そして、彼らの先祖たちのように、強情で反抗的な 世代、心を正さず、神に対して霊が堅く立っていな かった世代にならないようにするためです。
9エフライムの子らは武装し、弓を手にして戦いの日 に引き返した。
10彼らは神との契約を守らず、その律法に従って歩 むことを拒んだ。
11そして、神が示された御業と不思議なわざとを忘 れてしまった。
12彼は彼らの先祖の目の前で、エジプトの地、ツォ アンの野で不思議な業を行った。
13神は海を分けて、彼らを通過させ、水を山のよう に立たせた。
14昼は雲をもって彼らを導き、夜は火の光をもって 彼らを導かれた。
15主は荒野の岩を裂き、深い淵から水を飲ませた。
16神はまた、岩から流れを出し、水を川のように流 れ下らせた。
17彼らは荒野でいと高き方を怒らせて、さらに彼に 対して罪を犯した。
18そして彼らは、自分の欲望のままに食物を求めて、 心の中で神を試みたのです。
19彼らは神に逆らって言った、「神は荒野に食卓を 備えることができるだろうか」。
20見よ、主は岩を打たれ、水はほとばしり、川はあ ふれた。主はまたパンを与えることができようか。 その民に肉を与えることができようか。
21主はこれを聞いて怒られた。それで火はヤコブに 向かって燃え上がり、怒りはイスラエルに対しても 起こった。
22彼らは神を信じず、その救いに頼らなかったから である。
23たとえ彼が上から雲を降らせ、天の扉を開いたと しても、
24そして、彼らに食べるためにマナを降らせ、また 天からの穀物を与えた。
25人間は天使の食物を食べた。天使は彼らに満腹に なるまで食物を送った。
26彼は天に東風を吹かせ、またその力によって南風 を吹き込まれた。
27神はまた、塵のような肉と、海の砂のような羽の ある鳥を彼らの上に降らせた。
28そして彼はそれを彼らの陣営の真ん中、彼らの住 居の周囲に落とした。
29そこで彼らは食べて満腹した。主が彼らの願いを かなえてくださったからである。
30彼らは欲望から離れず、食物がまだ口にあるうち に、
31神の怒りが彼らに臨み、彼らのうちの最も太った 者を殺し、イスラエルの選民を打ち倒した。
32それにもかかわらず、彼らはなおも罪を犯し、イ エスの不思議なわざを信じなかった。
33それゆえ、神は彼らの日々をむなしく過ごさせ、 彼らの年月を苦難のうちに過ごさせた。
34神が彼らを殺したとき、彼らは神を捜し求め、帰 って来て神を尋ね求めた。
35そして彼らは、神が彼らの岩であり、いと高き神 が彼らの贖い主であることを思い出した。
36それにもかかわらず、彼らは口先では神にへつら い、舌では神に偽りを言った。
37彼らの心は主に対して正しくなく、主との契約に 堅く従っていなかったからである。
38しかし、神は憐れみに満ちて、彼らの咎を赦し、 彼らを滅ぼさず、また、何度も怒りをやめ、憤りを ことごとく起こさなかった。
39なぜなら、彼らはただ肉であり、過ぎ去れば二度 と戻ってこない風のようなものだということを、彼 は覚えていたからである。
40彼らは荒野で何度も神を怒らせ、砂漠で何度も神 を悲しませたことであろう。
41そうです、彼らは背を向けて神を試し、イスラエ ルの聖なる方を制限しました。
42彼らは主の御手も、主が彼らを敵から救い出した 日も思い出さなかった。
43彼がエジプトで奇跡を起こし、ツォアンの野で不 思議な業を行われたこと。
44そして、彼らの川と洪水を血に変えて、彼らはそ れを飲めなくなった。
45神は彼らの中に様々な種類のハエを送り、彼らを 食い尽くさせ、またカエルを送り、彼らを滅ぼした。
46神は彼らの収穫を青虫に与え、彼らの労働をいな ごに与えた。
47主は雹で彼らのぶどうの木を、霜でいちじく桑の 木を滅ぼされた。
48神はまた、彼らの家畜を雹に、彼らの群れを熱い 雷に渡された。
49神は彼らの中に悪天使たちを遣わして、激しい怒 りと憤りと憤りと苦難を彼らに下した。
50神は怒りの道を開き、彼らの魂を死から救わず、 彼らの命を疫病に渡した。
51そしてエジプトのすべての初子を打ち、ハムの幕 屋の勇士たちを打ち殺した。
52しかし、神はご自分の民を羊のように導き、羊の 群れのように荒野を導かれた。
53そして彼は彼らを安全に導いたので、彼らは恐れ ることはなかったが、海は彼らの敵を圧倒した。
54そして彼は彼らを、自分の聖所の境界、すなわち 自分の右の手で買い取ったこの山まで導いた。
55彼はまた彼らの前から異邦人を追い出し、彼らに 家系に従って相続地を分け与え、イスラエルの部族 をそれぞれの天幕に住まわせた。
56しかし彼らは、いと高き神を試み、怒らせ、その 教えを守らなかった。
57しかし彼らは背を向け、先祖たちのように不誠実 な行いをし、偽りの弓のようにそらされてしまった。
58彼らは高き所をもって主を怒らせ、彫像をもって 主のねたみを起こさせたからである。
59神はこれを聞いて怒り、イスラエルをひどく憎ま れた。
60それで彼はシロの幕屋、すなわち人々の中に設け た天幕を捨て去った。
61そして、その力を捕虜に渡し、その栄光を敵の手 に渡した。
62彼はまた、その民を剣に引き渡し、その相続地に 対して怒りを抱いた。
63火は彼らの若者を焼き尽くし、彼らの乙女たちは 結婚できなかった。
64彼らの祭司たちは剣で倒れ、彼らの未亡人たちは 嘆き悲しまなかった。
65すると主は眠りから覚めた者のように、また酒に 酔って叫ぶ勇士のように目覚めた。
66彼は敵を後ろから打ち、彼らに永遠の恥辱を与え た。
67さらに彼はヨセフの幕屋を拒み、エフライムの部 族を選ばなかった。
68しかし、彼はユダ族と、彼が愛したシオンの山を 選んだ。
69そして彼は、永遠に定められた大地のように、高 い宮殿のように、その聖所を建てた。
70彼はまたその僕ダビデを選び、羊の囲いから彼を 連れ出した。
71彼は子を産んだ大きな雌羊を追って、その羊を連 れ出し、その民ヤコブと、その相続地イスラエルを 養わせた。
72そこで彼は心の誠実さに従って彼らを養い、手の 巧みな働きによって彼らを導いた。
第79章
1(アサフの詩篇)神よ、異邦人はあなたの相続地に入 り、あなたの聖なる宮を汚し、エルサレムを山のよ うに積み上げました。
2彼らはあなたのしもべたちの死体を空の鳥の餌とし、 あなたの聖徒たちの肉を地の獣の餌とした。
3彼らはエルサレムの周囲に水のように血を流したが、 それを葬る者はいなかった。
4私たちは隣人のそしりとなり、周囲の人々の嘲りと 嘲笑の的となりました。
5主よ、いつまであなたは怒られるのですか。あなた のねたみはいつまで燃え続けるのですか。
6あなたを知らない異邦人、あなたの名を呼ばない 国々にあなたの怒りを注いでください。
7彼らはヤコブを食い尽くし、その住まいを荒廃させ たからだ。
8どうか、わたしたちの以前の不義を思い起こさない でください。あなたの優しいあわれみが、すみやか にわたしたちを救ってください。わたしたちはひど く落ち込んでいるからです。
9われらの救いの神よ。み名の栄光のために、われら を助けてください。み名のゆえに、われらを救い、 われらの罪を清めてください。
11囚人の嘆きを御前に届けてください。あなたの偉 大な力によって、死に定められた者たちを守ってく ださい。
12主よ、隣人があなたを侮辱したその侮辱を七倍に して彼らの胸に返してください。
13それゆえ、私たち、あなたの民、あなたの牧場の 羊は、とこしえにあなたに感謝し、あなたの賛美を 代々語り伝えます。
第80章
1(ショシャンニメデトの指揮者のために、アサフの 詩篇)イスラエルの牧者よ、ヨセフを群れのように 導く者よ、耳を傾けてください。ケルビムの間に住 まわれる者よ、輝き出でてください。
2エフライム、ベニヤミン、マナセの前であなたの力 を奮い起こし、来て私たちを救ってください。
3神よ、どうかわたしたちを立て直し、み顔を輝かせ てください。そうすればわたしたちは救われます。
4万軍の主なる神よ、あなたはいつまであなたの民の 祈りに対して怒られるのですか。
5あなたは彼らに涙のパンを与え、また彼らに多くの 涙を飲ませられます。
6あなたは私たちを隣国と争わせ、私たちの敵は互い に笑います。
7万軍の神よ、どうかわたしたちを立て直し、み顔を 輝かせてください。そうすればわたしたちは救われ ます。
8あなたはぶどうの木をエジプトから携え出し、異邦 人を追い出してそれを植えられました。
9あなたはその前に場所を設け、それを深く根付かせ られたので、それは地に満ちました。
10山々はその影に覆われ、その枝は美しい杉の木の ようであった。
11彼女はその枝を海に伸ばし、その枝を川に伸ばし た。
12それなのに、なぜあなたはその垣根を崩し、道を 通る者たちが皆、それをむしり取るようにしたのか。
13森の猪がこれを荒らし、野の獣がこれを食い尽く す。
14万軍の神よ、どうか戻って来てください。天から 見下ろして、このぶどうの木を訪ねてください。
15あなたの右の手が植えたぶどう畑と、あなたがご 自身のために強くされた枝。
16それは火で焼かれ、切り倒され、あなたの御顔の 叱責によって滅びます。
17あなたの右の手の人、あなたのために強くされた 人の子の上に、あなたの手を置いてください。
18ですから、私たちはあなたから退くことはありま せん。私たちを生き返らせてください。そうすれば、 私たちはあなたの名を呼びます。
10なぜ、異邦人は「彼らの神はどこにいるのか」と 言うのでしょうか。あなたのしもべたちの流された 血の復讐によって、神が私たちの目の前で異邦人の 間に知られるようにしてください。
詩篇
19万軍の主なる神よ、どうか私たちを立ち返らせ、 御顔を輝かせてください。そうすれば私たちは救わ れます。
第81章
1(ギテトの指揮者のために、アサフの詩篇)私たち の力である神に声高らかに歌い、ヤコブの神に喜び の声をあげよ。
2賛美歌を歌い、タンバリンを携えて来なさい。美し い立琴と立琴をここに携えて来なさい。
3新月の定められた時、私たちの厳粛な祭りの日に、 ラッパを吹き鳴らしなさい。
4これはイスラエルの定めであり、ヤコブの神の律法 であった。
5神はヨセフがエジプトの地を通り抜けたとき、これ を証しとして立てられた。「そこで私は、理解でき ない言葉を聞いた。」
6わたしは彼の肩を重荷から降ろし、彼の手を鍋から 解放した。
7あなたが苦難の中で呼ばわると、わたしはあなたを 救い、雷の隠れ場であなたに答え、メリバの水のほ とりであなたを試した。セラ
8わが民よ、聞け。わたしはあなたに証言する。イス ラエルよ、もしあなたがわたしに聞き従うならば。
9あなたのうちには、異国の神がいてはならない。ま た、あなたは異国の神を拝んではならない。
10わたしはあなたをエジプトの地から導き出したあ なたの神、主である。あなたの口を大きく開け、わ たしはそれを満たそう。
11しかし、わたしの民はわたしの声に聞き従わず、 イスラエルはわたしを拒んだ。
12そこでわたしは彼らを彼らの心の欲望に任せた。 彼らは自分の思いのままに歩んだ。
13ああ、わたしの民がわたしに聞き従い、イスラエ ルがわたしの道を歩んでいたならば。
14わたしはすぐに彼らの敵を征服し、彼らの敵対者 たちにわたしの手を向けるべきであった。
15主を憎む者たちは主に服従すべきであった。しか し彼らの時は永遠に続くはずであった。
16わたしはまた、最上の小麦で彼らを養い、岩から 出た蜜であなたを満足させていたであろう。
第82章
1(アサフの詩篇)神は勇士たちの会衆の中に立ち、 神々の間で裁きをなされる。
2あなたがたはいつまで不当な裁きをし、悪人の罪を 認めるのか。セラ
3貧しい者と孤児を守り、苦しむ者と困っている者を 助けよ。
4貧しい者と乏しい者を救い出し、彼らを悪者の手か ら救い出せ。
5彼らは知らない、悟らない。彼らは暗闇の中を歩む。 地の基はすべて狂っている。
6わたしは言った、「あなたがたは神々であり、あな たがたは皆、いと高き方の子らである」。
7しかし、あなたたちは人間のように死に、君主の 人のように倒れるであろう。
8神よ、立ち上がって、地を裁いてください。あなた はすべての国々を受け継ぐでしょう。
第83章
1(アサフの歌または詩篇)神よ、沈黙しないでくだ さい。神よ、沈黙を保って、黙っていないでくださ い。
2見よ、あなたの敵は騒ぎ立て、あなたを憎む者たち は頭を上げている。
3彼らはあなたの民に対して陰謀を企て、あなたの隠 れた者たちに対して計略を巡らしました。
4彼らは言った。「さあ、彼らを滅ぼして国民となら ないようにしよう。イスラエルの名がもう人々の記 憶に残らないようにしよう。」
5彼らは致して相談し、あなたに敵対して共謀して いる。
6エドムとイシュマエル人の幕屋、モアブとハガル人 の幕屋、
7ゲバル、アンモン、アマレク、ペリシテ人とティル スの住民、
8アシュルもまた彼らと合流し、ロトの子孫を助けた。 セラ
9キソン川のほとりで、ミデアン人、シセラ、ヤビン にしたのと同じことを彼らにしてください。
10彼らはエンドルで滅び、地の汚物のようになって しまった。
11彼らの貴族たちをオレブやゼエブのようにし、彼 らのすべての君主たちをゼバやザルムナのようにし なさい。
12彼らは言った、「われわれは神の家を占領しよ う」。
13わが神よ、彼らを車輪のように、風の前の刈り株 のようにして下さい。
14火が木を燃やし、炎が山々を燃やすように。
15あなたの暴風雨で彼らを迫害し、あなたの暴風雨 で彼らを恐れさせてください。
16主よ、彼らの顔を恥で満たしてください。そうす れば彼らはあなたの御名を求めるでしょう。
17彼らは永遠に恥じ、悩まされ、恥をかかされ、滅 びますように。
18それは、あなただけがエホバという名を持ち、全 地の上に最も高い者であることを人々が知るためで す。
第84章
1(ギテトの指揮者のために、コラの子らのための詩 篇)万軍の主よ、あなたの幕屋はなんと愛らしいこ とでしょう。
2わたしの魂は主の庭を慕い、衰え果てています。わ たしの心とわたしの肉は生ける神を求めて叫びます。
3まことに、雀は巣を見つけ、つばめも巣を見つけて、 そこにひなを寝かせます。万軍の主、わが王、わが 神よ。あなたの祭壇がそうです。
4あなたの家に住む人々は幸いです。彼らはあなたを 絶えずほめたたえます。セラ
5あなたのうちに力があり、その心にその道を持つ人 は幸いである。
6バカの谷を通る者はそこを井戸とし、雨は池を満た す。
7彼らは力から力へと進み、シオンにいる彼ら全員が 神の前に現れる。
8万軍の主なる神よ、わたしの祈りを聞いてください。
ヤコブの神よ、耳を傾けてください。セラ
9われらの盾なる神よ、あなたの油そそがれた者の顔 をご覧下さい。
10あなたの庭での一日は千日よりも良いのです。私 は悪の天幕に住むよりは、むしろ神の家の門番でい たいのです。
11主なる神は太陽であり、盾である。主は恵みと栄 光を与え、正しく歩む者には良いものを拒まない。
12万軍の主よ、あなたに信頼する人は幸いです。
第85章
1(指揮者のために、コラの子らのための詩篇)主よ、 あなたはあなたの国に恵みを施し、ヤコブの捕囚を 帰らせました。
2あなたはあなたの民の咎を赦し、彼らのすべての罪 を覆いました。セラ
3あなたはあなたの憤りをことごとく取り去り、あな たの激しい怒りをやめられました。
4われらの救いの神よ、われらを立ち返らせ、われら に対するあなたの怒りをやめさせてください。
5あなたはいつまでも私たちに対して怒り続けるので すか。あなたの怒りをすべての世代にまで延ばすの ですか。
6あなたは、私たちを再び生き返らせ、あなたの民が あなたによって喜ぶようにして下さらないのですか。
7主よ、あなたの慈しみをわたしたちに示し、あなた の救いを与えてください。
8わたしは主なる神が語られることを聞きます。主は その民と聖徒たちに平和を語られるからです。しか し、彼らが再び愚かな行いに陥ることのないように してください。
9確かに、主を畏れる者たちには主の救いが近い。栄 光がわれらの国に宿るであろう。
10慈悲と真実はつに出会い、正義と平和は互いに 口づけした。
11真実は地から湧き出で、正義は天から見下ろすで あろう。
12まことに、主は良いものを賜り、わたしたちの地 は豊穣をもたらすであろう。
13正義は彼の前に進み、私たちを彼の歩みの道に導 くでしょう。
第86章
1(ダビデの祈り)主よ、耳を傾け、私に耳を傾けて ください。私は貧しく、乏しい者です。
2私の魂を守ってください。私は聖なる者ですから。 私の神よ、あなたに信頼するあなたのしもべを救っ てください。
3主よ、わたしをあわれんでください。わたしは日々 あなたに叫び求めます。
4あなたのしもべの魂を喜ばせてください。主よ、私 はあなたに私の魂を捧げます。
5主よ、あなたは慈悲深く、赦しを与え、あなたを呼 び求めるすべての者に対して慈悲深いお方です。
6主よ、わたしの祈りに耳を傾け、わたしの願いの声 に耳を傾けてください。
7わたしの苦難の日に、わたしはあなたを呼び求めま す。あなたはわたしに答えてくださるからです。
8主よ、神々のうちにあなたに並ぶものはなく、あな たのみわざに並ぶものはありません。
9主よ、あなたが造られたすべての国民は来て、あな たの前に礼拝し、あなたの名をほめたたえます。
10あなたは偉大であり、不思議なことをなさる。あ なただけが神です。
11主よ、あなたの道を私に教えてください。私はあ なたの真実に歩みます。私の心を一つにして、あな たの御名を畏れさせてください。
12わが神、主よ。わたしは心を尽くしてあなたをほ めたたえます。そして、とこしえにあなたの御名を ほめたたえます。
13あなたの慈しみはわたしに対して大きく、あなた はわたしの魂を陰府の底から救い出してくださいま した。
14神よ、高慢な者たちがわたしに逆らって立ち上が り、暴虐な者たちの群れがわたしの命を狙っていま す。彼らはあなたを彼らの前に置きません。
15しかし、主よ、あなたは慈悲深く、恵み深く、忍 耐強く、慈悲と真実に満ちた神です。
16どうか、わたしに心を向け、わたしをあわれんで ください。あなたのしもべに力を与え、あなたのは しための息子を救ってください。
17わたしに良いしるしを示してください。わたしを 憎む者たちがそれを見て恥じるようにしてください。 主よ、あなたはわたしを助け、わたしを慰めてくだ さったからです。
第87章
1(コラの子らのための詩篇または歌)彼の基礎は聖 なる山々にあります。
2主はヤコブのすべての住まいよりもシオンの門を愛 しておられる。
3神の都よ、あなたについては栄光ある事が語られて いる。セラ
4わたしは、わたしを知る者たちにラハブとバビロン のことを告げよう。ペリシテ、ティルス、エチオピ アを見よ。この人はそこで生まれた。
5シオンについては、「この人、あの人はそこに生ま れた」と言われ、いと高き者がシオンを立てるであ ろう。
6主は、その民のことを数えるとき、この人がそこに 生まれたことを数えられるであろう。セラ
7歌う者も楽器を演奏する者もそこにいる。わたしの 泉はすべてあなたの中にある。
第88章
1(コラの子らのための歌、または詩篇、エズラ人ヘ マンのマスキルであるマハラト・レアノトの指揮者に 捧げる)私の救いの神、主よ、私は昼も夜もあなた の前に叫びました。
2わたしの祈りがみ前に届きますように。わたしの叫 びに耳を傾けてください。
3私の魂は悩みに満ち、私の命は陰府に近づいていま す。
4わたしは穴に下る者たちの中に数えられ、力のない 人のようになりました。
5彼らは死人の中で自由となり、墓の中に横たわる殺 された者たちのように、もはやあなたは彼らを思い 出さない。彼らはあなたの手から切り離されている。
6あなたはわたしを、暗い所、深い淵に置きました。
7あなたの怒りはわたしに厳しく臨み、あなたはすべ ての波でわたしを苦しめられました。セラ
8あなたはわたしの知り合いをわたしから遠ざけ、わ たしを彼らの忌み嫌う者とされました。わたしは閉 じ込められて、外に出ることができません。
9わたしの目は苦しみのために嘆き悲しんでいます。
主よ、わたしは日々あなたを呼び求め、あなたに手 を伸ばしてきました。
10あなたは死者に奇跡を示されるのですか。死者は 起き上がってあなたを賛美するのですか。セラ
11あなたの慈しみは陰府の中で語られるでしょうか。 あなたの真実は滅びの中で語られるでしょうか。
12あなたの奇跡は暗闇の中で知られるでしょうか。
あなたの正義は忘却の地で知られるでしょうか。
13しかし主よ、わたしはあなたに叫び求めます。朝 にはわたしの祈りがあなたを妨げます。
14主よ、なぜわたしの魂を捨て去られるのですか。 なぜわたしから御顔を隠すのですか。
15私は若い時から苦しみ、死にそうな思いをしてい ます。あなたの恐怖に苦しむ間、私は気が散ってい ます。
16あなたの激しい怒りがわたしを襲い、あなたの恐 怖がわたしを滅ぼしました。
17彼らは毎日水のようにわたしの周りを巡り、わた しを取り囲みました。
詩篇
18あなたは、わたしの恋人や友をわたしから遠ざけ、 わたしの知り合いを暗闇の中に置きました。
第89章
1(エズラ人エタンのマスキル)私は永遠に主の慈し みを歌い、私の口であなたの誠実をすべての世代に 知らせます。
2わたしは言った、「慈しみはとこしえに築き上げら れ、あなたの誠実は天にまで確立される」。
3わたしはわたしの選んだ者と契約を結び、わたしの しもべダビデに誓った。
4わたしはあなたの子孫をとこしえに堅く立て、あな たの王座を代々にまで築き上げる。セラ
5主よ、天はあなたの不思議なわざをほめたたえます。 また、聖徒たちの会衆の中で、あなたの誠実さをほ めたたえます。
6天においてだれが主に匹敵できようか。勇士たちの うちだれが主に匹敵できようか。
7神は聖徒たちの集会において大いに恐れられ、また 神の周りにいるすべての者から尊敬されるべきであ る。
8万軍の主なる神よ、あなたのような力強い主がだれ か。あなたの周囲にあるあなたの誠実さのような主 がだれか。
9あなたは海の荒れ狂いを支配されます。海の波が立 ち上がっても、あなたはそれを静められます。
10あなたはラハブを、殺された者のように打ち砕き、 あなたの強い腕であなたの敵を散らされました。
11天はあなたのもの、地もあなたのもの。世界とそ の満ちあふれるものは、あなたが創造されました。
12あなたは北と南を創造されました。タボルとヘル モンはあなたの名を喜びます。
13あなたは力強い腕を持っておられ、あなたの手は 強く、あなたの右の手は高く上げられています。
14正義と公正はあなたの王座に住み、慈悲と真実は あなたの前に進み出るでしょう。
15喜びの声を知る民は幸いである。主よ、彼らはあ なたの御顔の光の中を歩むであろう。
16彼らはあなたの御名によって日中喜び、あなた の義によって高められるでしょう。
17あなたは彼らの力の栄光です。あなたの恵みによ って私たちの角は高く上げられます。
18主はわれらの守り手であり、イスラエルの聖なる 方はわれらの王である。
19そのとき、あなたは幻の中であなたの聖者に語っ て言われた、「わたしは力ある者に助けを置き、民 の中から選ばれた者を高めた」。
20わたしはわたしのしもべダビデを見つけ、わたし の聖なる油を彼に注いだ。
21彼に対して、わたしの手は堅く立ち、わたしの腕 もまた彼を強くする。
22敵は彼を苦しめることはなく、悪の子は彼を苦し めることもない。
23わたしは彼の敵を彼の目の前で打ち倒し、彼を憎 む者たちを苦しめる。
24しかし、わたしの誠実とわたしの慈しみは彼とと もにあり、わたしの名によって彼の角は高く上げら れる。
25わたしは彼の手を海の中に、彼の右の手を川の中 に置こう。
26彼はわたしに呼ばわるであろう。「あなたはわた しの父、わたしの神、わたしの救いの岩です。」
27また、わたしは彼をわたしの長子として、地上の 王たちよりも高くする。
28わたしはとこしえに彼に対して慈しみを保ち、わ たしの契約は彼と堅く結ばれるであろう。
29わたしは彼の子孫を永遠に存続させ、彼の王座を 天の日数のように長くする。
30もし彼の子孫がわたしの教えを捨て、わたしの定 めに歩まないならば、
31もし彼らがわたしの定めを破り、わたしの戒めを 守らないならば、
32そのとき、わたしは彼らのそむきをむちで罰し、 彼らの咎を鞭で罰する。
33しかし、わたしはわたしの慈しみを彼から全く取 り去らず、わたしの誠実を絶やさない。
34わたしはわたしの契約を破らず、わたしの口から 出た言葉を変えることもしない。
35わたしはかつて、わたしの聖さにかけて、ダビデ に偽りを言わないと誓った。
36彼の子孫は永遠に存続し、彼の王座はわたしの前 に太陽のように輝く。
37それは月のように永遠に堅く立てられ、天におけ る忠実な証人となるであろう。セラ
38しかし、あなたはあなたを捨て、忌み嫌い、あな たの油そそがれた者に対して怒りを抱いた。
39あなたはあなたのしもべとの契約を無効にし、彼 の冠を地に投げ捨てて汚されました。
40あなたは彼のすべての垣根を破壊し、彼の要塞を 滅ぼされました。
41道を通る者は皆、彼を略奪し、彼は隣人の恥とな る。
42あなたは彼の敵の右の手を立て、彼のすべての敵 を喜ばせました。
43あなたはまた彼の剣の刃を曲げ、彼を戦いに立た せなかった。
44あなたは彼の栄光を滅ぼし、彼の王座を地に投げ 捨てられました。
45あなたは彼の若い日を短くし、彼を恥で覆いまし た。セラ
46主よ、いつまであなたは永遠に隠れられるのです か。あなたの怒りは火のように燃えるのですか。
47私の時がいかに短いかを思い出してください。な ぜあなたはすべての人をむだにしたのですか。
48生きていて死を見ない人はいるだろうか。その人 は自分の魂を陰府の手から救い出すことができるだ ろうか。セラ
詩篇
49主よ、あなたが真実をもってダビデに誓われた、 以前のあなたの慈しみはどこにありますか。
50主よ、あなたのしもべたちの侮辱を覚えてくださ い。わたしはすべての勇士たちの侮辱を胸に負って います。
51主よ、これによってあなたの敵はそしり、これに よってあなたの油そそがれた者の足跡をそしりまし た。
52主がとこしえにほめたたえられますように。アー メン、アーメン。
第90章
1(神の人モーセの祈り)主よ、あなたは代々私たち の住まいです。
2山々が生まれる前から、あなたが地と世界とを形づ くる前から、とこしえからとこしえまで、あなたは 神であられます。
3あなたは人を滅ぼし、「人の子らよ、帰れ」と言わ れる。
4あなたの目には、千年も過ぎ去った昨日のようであ り、夜警の一時間のようなものなのです。
5あなたは彼らを洪水のように流されますが、彼らは 眠りのようであり、朝には、彼らは生える草のよう です。
6朝には花を咲かせて成長し、夕べには切り倒されて 枯れる。
7わたしたちはあなたの怒りによって滅ぼされ、あな たの憤りによって苦しめられるからです。
8あなたは私たちの咎をあなたの前に置き、私たちの 隠れた罪をあなたの顔の光の中に現されました。
9わたしたちの日々はあなたの怒りの中で過ぎ去り、 わたしたちの年月は語り継がれる物語のように過ぎ 去ります。
10われわれの年月は七十年である。たとえ力のゆえ に八十年であろうとも、その力は労苦と悲しみであ る。それはすぐに断たれ、われわれは飛び去るから である。
11あなたの怒りの力をだれが知りましょうか。あな たの憤りはあなたの恐れの程度に等しいのです。
12ですから、私たちに日々を数えることを教えてく ださい。そうすれば、私たちは心を知恵に向けるこ とができます。
13主よ、いつまで立ち返ってください。あなたのし もべたちについて、悔い改めてください。
14どうか、あなたの慈しみを早くも満たしてくださ い。そうすれば、私たちは生喜び楽しみます。
15あなたがわたしたちを苦しめた日々と、わたした ちが災いを見た年月とに応じて、わたしたちを喜ば せてください。
16あなたのみわざがあなたのしもべたちに現れ、あ なたの栄光が彼らの子孫に現れますように。
17われらの神、主の美がわれらとともにあり、われ らの手のわざをわれらの上に堅くしてくださいます
詩篇 ように。われらの手のわざを堅くしてくださいます ように。
第91章
1いと高き方の隠れ場に住む者は、全能者の陰に宿る であろう。
2わたしは主について言う、「主はわたしの避け所、 わたしの城。わたしの神、わたしは主に信頼する」。
3主は必ずあなたを鳥捕りのわなから、また、恐ろし い疫病から救い出されるであろう。
4彼はその羽であなたを覆い、あなたはその翼の下に 頼るであろう。彼の真実はあなたの盾、あなたの盾 となるであろう。
5あなたは夜の恐怖を恐れることはない。昼に飛んで くる矢をも恐れることはない。
6また、暗闇の中を歩く疫病のためでもなく、真昼に 荒廃をもたらす破壊のためでもない。
7千人があなたの傍らに倒れ、万人があなたの右手に 倒れる。しかし、それはあなたに近づくことはでき ない。
8あなたは自分の目でのみ見て、悪人の受ける報いを 見るであろう。
9あなたは、わたしの避け所である主、いと高き方を、 あなたの住まいとされた。
10あなたに災いは起こらず、あなたの住まいには疫 病も近づかない。
11主は御使いたちにあなたの上に命じて、あなたの 行く道すべてであなたを守らせられるからである。
12彼らはあなたを両手で支え、あなたが足を石に打 ちつけないようにする。
13あなたは獅子と蝮を踏みつけ、若い獅子と竜を足 の下に踏みつけるであろう。
14彼はわたしを愛したので、わたしは彼を救い出す。
彼はわたしの名を知っているので、わたしは彼を高 く上げる。
15彼がわたしを呼ぶと、わたしは彼に答える。わた しは苦難のときに彼とともにいて、彼を救い、彼に 誉れを与える。
16わたしは彼を長い命で満ち足りさせ、わたしの救 いを彼に示す。
第92章
1(安息日の詩篇または歌)主に感謝をささげ、いと 高き方よ、あなたの御名を賛美して歌うのは良いこ とです。
2朝にはあなたの慈しみを、夜ごとにあなたの真実を 現すために、
3十弦の琴と立琴と、厳かな音を奏でる立琴を奏でて。
4主よ、あなたはあなたの御業によってわたしを喜ば せてくださいました。わたしはあなたのみ手の業に よって勝利を得ます。
5主よ、あなたのみわざはなんと偉大でしょう。あな たの思いはなんと深いのでしょう。
6愚かな者はこれを知らず、愚かな者はこれを悟らな い。
7悪人が草のように芽生え、不義を行う者がみな栄え るとき、彼らは永遠に滅ぼされる。
8しかし、主よ、あなたはとこしえにいと高き方です。
9主よ、見よ、あなたの敵は滅びます。見よ、あなた の敵は滅びます。不義を行う者はみな散らされます。
10しかし、あなたはわたしの角を角獣の角のよう に高く上げ、わたしに新しい油を注がれるでしょう。
11わたしの目はわたしの敵に対するわたしの願いを 見、わたしの耳はわたしに敵対して立ち上がる悪人 に対するわたしの願いを聞くであろう。
12義人はなつめやしの木のように栄え、レバノンの 杉のように成長する。
13主の家に植えられたものは、私たちの神の庭で栄 えるでしょう。
14彼らは老いてもなお実りを結び、豊かで栄えるで あろう。
15それは主が正しいことを示そうとするためである。 主はわたしの岩であり、主には不義はない。 第93章
1主は王として君臨し、威厳をまとっておられる。主 は力をまとって、それを身に帯びておられる。世界 もまた、動かされることのないほどに堅く立ってい る。
2あなたの王座は昔から堅く立てられ、あなたは永遠 の昔から存在しておられます。
3主よ、洪水は声をあげ、洪水は波をあげます。
4いと高き所にいます主は、多くの水のとどろきより も、また海の激しい波よりも力強い。
5あなたの証言は真実です。主よ、あなたの家は永遠 に聖なるものとなります。
第94章
1主なる神よ、復讐をなさる神よ、復讐をなさる神よ、 御自身を現してください。
2地の審判者よ、自らを高め、高ぶる者に報いを与え よ。
3主よ、いつまで悪者は勝ち誇るのでしょうか。
4彼らはいつまで、ひどい言葉を口にし、語り続ける のか。不義を行う者たちは皆、誇り続けるのか。
5主よ、彼らはあなたの民を打ち砕き、あなたの嗣業 を苦しめます。
6彼らは未亡人と寄留者を殺し、孤児を殺害する。
7しかし彼らは言う、「主は見ないであろう、ヤコブ の神はそれに気づかないであろう」。
8民の中の愚かな者たちよ、悟れ。愚かな者たちよ、 いつ賢くなるのか。
9耳を植えた者は聞かないだろうか。目を造った者は 見ないだろうか。
10異邦人を懲らしめる者は、正しく教えないだろう か。人に知識を教える者は、知らないだろうか。
11主は人の思いがむなしいことを知っておられる。
12主よ。あなたが懲らしめ、あなたの律法を教えら れる人は幸いです。
13そうすれば、あなたは、悪人のために穴が掘られ るまで、苦難の日々から彼を休ませることができる でしょう。
14主はご自分の民を捨てず、ご自分の嗣業を見捨て られないからだ。
15しかし、審判は正義に戻り、心の正しい者は皆そ れに従うであろう。
16だれがわたしのために立ち上がって、悪を行う者 たちに立ち向かうだろうか。だれがわたしのために 立ち上がって、不義を行う者たちに立ち向かうだろ うか。
17主が私を助けてくださらなかったら、私の魂はほ とんど沈黙の中に住んでいたでしょう。
18わたしが「わたしの足はすべります」と言ったと き、主よ、あなたの慈しみがわたしを支えてくださ いました。
19わたしの内に思いが満ち溢れているとき、あなた の慰めはわたしの魂を喜ばせます。
20不義の王座は、法律によって悪事を企てる者と、 あなたと交わりを持つだろうか。
21彼らは義人の魂に敵対して結集し、罪のない者の 血を罪に定めます。
22しかし、主はわたしの守り手であり、わたしの神 はわたしの避け所の岩です。
23主は彼らの咎を彼らにもたらし、彼らの悪によっ て彼らを滅ぼされる。まことに、私たちの神、主は 彼らを滅ぼされる。
第95章
1さあ、主に向かって歌いましょう。私たちの救いの 岩に向かって、喜びの声をあげましょう。
2私たちは感謝をもって主の前に進み出よう。賛美の 歌をもって主に喜びの声をあげよう。
3主は偉大な神であり、すべての神々にまさる偉大な 王である。
4地の深い所は彼の手にあり、山々の力もまた彼のも のである。
5海は彼のものであり、彼がそれを造った。彼の手は 陸地を形作った。
6さあ、私たちは礼拝し、ひれ伏しましょう。私たち を造られた主の前にひざまずきましょう。
7主はわれらの神なり。われらはその牧場の民、その 御手の羊なり。きょう、あなたがたは主の声を聞こ うとすれば、
8怒ったときや荒野で誘惑された日のように、心をか たくなにしてはならない。
9あなたがたの先祖たちはわたしを試み、わたしを試 み、わたしの働きを見ました。
10わたしは四十年の間、この世代を悲しんで言った、 「彼らは心の迷いのある民で、わたしの道を知らな い。
11わたしは怒りのうちに彼らに誓い、わたしの安息 に入ることはさせないと言った。
第96章
1新しい歌を主にむかって歌え。全地よ、主にむかっ て歌え。
2主にむかって歌い、その御名をほめよ。日々その救 いを告げ知らせよ。
3異邦人の間にその栄光を告げ知らせ、すべての民の 間にその不思議なわざを告げ知らせよ。
4主は偉大であり、大いに讃えられるべき方であり、 すべての神々にまさって畏れられる方である。
5諸国の神々はすべて偶像である。しかし主は天を造 られた。
6誉れと威厳がその御前にあり、力と美しさがその聖 所にある。
7民の諸部族よ、主にささげよ。主に栄光と力をささ げよ。
8主に、その御名の栄光をささげよ。供え物を携えて、 その庭に入りなさい。
9聖なる美しさをもって主を礼拝せよ。全地よ、主の 前に畏れ敬え。
10諸国民の中で告げよ。主は王となられる。世界は 揺るぎないものと堅く立てられ、主は正しく民を裁 かれる。
11天は喜び、地は歓喜せよ。海とそれに満ちるもの は鳴り響け。
12野とそこにいるすべてのものは喜びにあふれ、森 の木々もみな喜べ。
13主の御前に。主が来られる。主は地を裁くために 来られる。主は正義をもって世界を裁き、真実をも って諸国の民を裁かれる。
第97章
1主が王となられる。地は喜び、島々は喜べ。
2雲と暗黒が彼の周囲を取り囲み、正義と公正がその 王座に住まわれる。
3火が彼の前に進み、彼の周囲の敵を焼き尽くす。
4彼の稲妻は世界を照らした。地は見て震えた。
5主の前に、全地の主の前に、山々は蝋のように溶け た。
6天は彼の義を語り、すべての民は彼の栄光を見る。
7偶像を崇拝し、偶像を誇る者らはみな恥じ入る。す べての神々よ、彼を拝め。
8シオンは聞いて喜び、ユダの娘たちは主よ、あなた の裁きのゆえに歓喜した。
9主よ、あなたは全地よりも高く、すべての神々より も高くあがめられています。
10主を愛する者たちは悪を憎む。主はその聖徒たち の魂を守り、彼らを悪者の手から救い出される。
11光は義人のために蒔かれ、喜びは心の直き人のた めに蒔かれる。
12義人よ、主を喜び、その聖さを覚えて感謝せよ。
詩篇
第98章
1(詩篇)主に新しい歌を歌いなさい。主は不思議な業 を行われたからです。主の右の手と聖なる腕が主に 勝利をもたらしたのです。
2主はその救いを知らせ、その義を諸国民の目の前に 明らかにされた。
3主はイスラエルの家に対するその慈しみと真実を覚 えておられる。地の果てまでもが、われらの神の救 いを見た。
4全地よ、主にむかって喜ばしい声をあげよ。声をあ げて喜び歌い、賛美せよ。
5立琴を奏でて主に歌え。立琴と賛美歌の声とをもっ て。
6ラッパと角笛を鳴らし、王なる主の前に喜びの声を あげよ。
7海とそれに満ちるもの、世界とそこに住む者たちは 騒げ。
8川は手を打ち鳴らせ、山々は共に喜べ。
9主の前に。主は地を裁くために来られる。主は正義 をもって世界を裁き、公平をもって諸国の民を裁か れる。
第99章
1主は王となられる。民は震えおののく。主はケルビ ムの間に座しておられる。地は揺れ動く。
2主はシオンにおいて大いなる方であり、すべての民 の上に高くおられる。
3彼らはあなたの偉大で恐るべき名をほめたたえます。
それは聖なるものだからです。
4王の力は公正を愛し、あなたは公平を確立し、ヤコ ブに公正と正義を実行します。
5われらの神、主をあがめ、その足台を拝め。主は聖 なる方である。
6祭司たちの中にはモーセとアロンがおり、また、主 の名を呼ぶ者たちの中にはサムエルがおり、彼らは 主に呼び求め、主は彼らに答えられた。
7主は雲の柱の中で彼らに語られた。彼らは主の証し と、主が彼らに与えた定めとを守った。
8われらの神、主よ。あなたは彼らに答えられました。 あなたは彼らの偽りの罪に対して復讐をしながらも、 彼らを赦す神でした。
9私たちの神、主をあがめ、その聖なる山で礼拝せよ。 私たちの神、主は聖なる方だからである。
第100章
1(賛美の詩篇)諸国の民よ、主にむかって喜びの声 をあげよ。
2喜びをもって主に仕えよ。歌いながらその御前に進 み出よ。
3あなたがたは主こそ神であることを知れ。私たちを 造ったのは主であって、私たち自身ではない。私た ちは主の民、主の牧場の羊である。
4感謝しながらその門に入り、賛美しながらその庭に 入りなさい。主に感謝し、その御名をほめたたえよ。
5主は恵み深く、その慈しみはとこしえに続き、その 真実は代々続く。
第101章
1(ダビデの詩篇)私は慈悲と公正を歌います。主よ、 私はあなたに歌います。
2私は完全な道に賢明にふるまいます。ああ、いつあ なたは私のところに来られるのですか。私は完全な 心で私の家の中を歩みます。
3わたしは悪事をわたしの目の前に置かない。わたし はそむく者のわざを憎む。それはわたしに付かない。
4曲がった心はわたしから離れ去り、わたしは悪者を 知りません。
5ひそかに隣人をののしる者をわたしは滅ぼす。高慢 な目と高慢な心を持つ者をわたしは許さない。
6わたしの目は、この地の忠実な者たちに注がれる。 彼らはわたしとともに住むであろう。完全な道を歩 む者はわたしに仕えるであろう。
7偽りを行う者はわたしの家に住むことはできない。 偽りを言う者はわたしの前にとどまることはできな い。
8わたしは、この地のすべての悪人を早く滅ぼし、主 の都から悪を行う者をことごとく断ち滅ぼそう。
第102章
1(苦しむ者が、打ちひしがれて、主の前にその訴え を注ぎ出すときの祈り)主よ、私の祈りを聞き、私 の叫びをあなたに届けてください。
2わたしが苦難に遭う日に、み顔をわたしから隠さな いでください。わたしに耳を傾けてください。わた しが呼ぶ日に、すみやかにわたしに答えてください。
3わたしの日々は煙のように消え去り、わたしの骨は 炉のように焼かれます。
4私の心は打たれ、草のように枯れ、私はパンを食べ ることも忘れています。
5わたしのうめき声のせいで、わたしの骨は皮膚に張 り付きます。
6わたしは荒野のペリカンのようであり、砂漠のフク ロウのようです。
7わたしは見張っています。屋根の上にひとりとどま っている雀のようです。
8わたしの敵は日中わたしを非難し、わたしに敵対 する者はわたしに誓いを立てます。
9わたしは灰をパンのように食べ、涙を飲み干した。
10あなたの憤りとあなたの憤りのゆえに、あなたは わたしを高く上げ、また低くされました。
11わたしの日は衰える影のようであり、わたしは草 のように枯れてしまった。
12しかし、主よ、あなたは永遠に存続し、あなたの 記憶は代々にまで及ぶでしょう。
13あなたは立ち上がってシオンを憐れんでください ます。シオンを恵みする時、定められた時が来たか らです。
14あなたのしもべたちはその石を喜び、その塵を好 みます。
15こうして、異邦人は主の名を恐れ、地のすべての 王はあなたの栄光を恐れるであろう。
16主がシオンを建て直すとき、主はその栄光のうち に現れる。
17主は貧しい者の祈りに心を留め、その祈りを軽視 されない。
18これは後の世代のために書き記されるであろう。
そして、創造される民は主を賛美するであろう。
19主はその聖所の高い所から見下ろし、天から地を ご覧になった。
20囚人のうめきを聞き、死刑に定められた者を解放 し、
21シオンで主の名を告げ、エルサレムでその賛美を 告げ知らせるためである。
22民と王国が主に仕えるために集められるとき。
23彼は道中でわたしの力を弱め、わたしの命を短く されました。
24わたしは言いました。「わが神よ、わたしの生涯 の途中でわたしを取り去らないでください。あなた の年は代々続きます。」
25あなたは昔から地の基を据えられました。天はあ なたのみ手のわざです。
26彼らは滅びるであろう、しかしあなたは耐え忍ぶ であろう。彼らはみな、着物のように古びるであろ う。あなたが着物を取り替えると、彼らは変わるで あろう。
27しかし、あなたは同じであり、あなたの年月には 終わりがない。
28あなたのしもべたちの子孫は存続し、彼らの子孫 はあなたの前に確立されるでしょう。
第103章
1(ダビデの詩篇)わが魂よ、主をほめたたえよ。わ が内にあるすべてのものよ、主の聖なる名をほめた たえよ。
2わが魂よ、主をほめたたえよ。主の恵みをことごと く忘れるな。
3主はあなたのすべての咎を赦し、あなたのすべての 病を癒される。
4主はあなたの命を滅びから救い出し、慈しみと憐れ みの冠をあなたに授けてくださる。
5主はあなたの口を良いもので満たし、あなたの若さ を鷲のように新しくされる。
6主は、虐げられているすべての者のために正義と公 正を実行される。
7神はその道をモセに知らせ、そのみわざをイスラ エルの子らに知らせた。
8主は慈悲深く、恵み深く、怒るのに遅く、慈悲に満 ちている。
9彼はいつまでも叱責せず、いつまでも怒り続けるこ ともない。
10主はわたしたちの罪に応じてわたしたちを扱われ ず、わたしたちの不義に応じてわたしたちに報いら れませんでした。
11天が地よりも高いように、主を恐れる者に対する 主の慈しみは大きい。
12東が西から遠く離れているように、神は私たちの 罪を私たちから遠く離してくださった。
13父がその子供をあわれむように、主は主を恐れる 者をあわれまれる。
14主はわたしたちの成り立ちを知っておられ、わた したちが塵であることを覚えておられる。
15人の生は草のようであり、野の花のように栄え る。
16風がそこを過ぎると、それは消え去り、その場所 はもはやそれを知ることはない。
17しかし、主の慈しみは、主を恐れる者の上にはと こしえからとこしえまで及び、その正義は子孫にま で及ぶ。
18神の契約を守る人々、また神の戒めを覚えてそれ を実行する人々のために。
19主は天に御座を構え、その王国はすべてを治める。
20主をほめたたえよ。力に優れ、主の戒めを守り、 主の言葉の声に聞き従う主の天使たちよ。
21主の軍勢よ、主の御旨を行うすべての奉仕者よ、 主をほめたたえよ。
22主をほめたたえよ。主の御国のすべての場所で、 主の御業をほめたたえよ。わが魂よ。主をほめたた えよ。
第104章
1わが魂よ、主をほめたたえよ。わが神、主よ、あな たは非常に偉大で、栄誉と威厳をまとっておられる。
2あなたは光を衣のように身にまとい、天を幕のよう に広げておられます。
3彼はその宮殿の梁を水の中に置き、雲をその車とし、 風の翼に乗って歩かれる。
4神は御使いたちを霊とし、御使いたちを燃える火と なされる。
5地の基を定めて、それが永久に動かされることのな いようにされた方。
6あなたはそれを深淵で衣のようにおおわれ、水は 山々の上に立ちました。
7彼らはあなたの叱責によって逃げ去り、あなたの雷 の声によって急いで立ち去りました。
8彼らは山々を通って登り、谷々を通って下って、あ なたが彼らのために設けた場所に至ります。
9あなたは境界を定めて、彼らが越えないようにし、 また彼らが戻って地を覆うことがないようにされま した。
10彼は泉を谷間に送り、山々の間を流れさせる。
11彼らは野のすべての獣に水を与え、野ろばは彼ら の渇きを癒す。
12木の枝の間で歌う空の鳥は、そこに住み着くであ ろう。
13彼はその部屋から山々に水を注ぎ、地はあなたの みわざの実りで満たされる。
14神は家畜のために草を生えさせ、人のために野菜 を生えさせ、地から食物を生み出す。
15人の心を喜ばせるぶどう酒、顔を輝かせる油、人 の心を強くするパン。
16主の木々は樹液に満ち、主が植えたレバノンの杉 は、
17鳥が巣を作る場所、コウノトリにとっては、もみ の木がその家である。
18高い山々は野山羊の隠れ場となり、岩山は岩陰の 隠れ場となる。
19神は月を定めて季節を定め、太陽は自分の沈むこ とを知っている。
20あなたが暗やみを造られると、夜となり、森のす べての獣が這い出てきます。
21若いライオンは獲物を追ってほえ、神から食物を 求める。
22太陽が昇ると、彼らは集まって、巣穴に横たわり ます。
23人は夕方まで仕事と労働に出かける。
24主よ、あなたの御業はなんと多いことか。あなた はそのすべてを知恵によって造られた。地はあなた の富に満ちている。
25この大きく広い海もそのようであり、その中には 数えきれないほど多くの生き物が這い回っており、 小さな獣も大きな獣もいる。
26そこに船が行き交い、そこにはあなたがその中で 遊ばせたレビヤタンがいる。
27彼らは皆、あなたが時宜にかなって彼らに食物を 与えてくださることを待ち望んでいます。
28あなたが彼らに与えるものを彼らは集めます。あ なたが手を広げると、彼らは良いもので満たされま す。
29あなたが御顔を隠されると、彼らは動揺し、あな たが彼らの息を奪われると、彼らは死んで塵に帰り ます。
30あなたが御霊を送られると、それらは創造され、 あなたは地の面を新たにされます。
31主の栄光はとこしえに続き、主はそのみわざを喜 ばれる。
32彼が地を見られると、地は震える。彼が山々に触 れると、山々は煙を上げる。
33わたしは生きている限り、主に歌い、わたしの生 きている限り、わたしの神をほめたたえます。
34わたしが主を思うのは楽しい。わたしは主を喜ぶ。
35罪人たちは地から滅ぼされ、悪人はいなくなりま すように。わが魂よ、主をほめたたえよ。主をほめ たたえよ。
第105章
1主に感謝せよ。その名を呼び求めよ。そのみわざを 民の中に知らせよ。
2主にむかって歌い、主に賛美の歌を歌い、主の不思 議なわざをことごとく語り伝えよ。
3主の聖なる名を誇りとせよ。主を求める者の心を喜 ばせよ。
4主とその力を求めよ。とこしえにその御顔を求めよ。
5主が行われた不思議なみわざと、不思議な奇跡と、 主の口から発せられるさばきとを覚えよ。
6ああ、主の僕アブラハムの子孫よ、主に選ばれたヤ コブの子孫よ。
7彼は私たちの神、主です。彼の裁きは全地に及びま す。
8主はその契約をとこしえに覚えておられ、その言葉 は千代にまで及ぶものであった。
9これは神がアブラハムと結んだ契約であり、またイ サクに立てた誓いである。
10そして、これをヤコブに定めて律法とし、イスラ エルに永遠の契約として定めた。
11わたしはあなたにカナンの地を相続地として与え る。
12そのとき、彼らはほんの少数の者、非常に少数の 者、そしてその中にいる異邦人であった。
13彼らがつの国民から他の国民へ、つの王国か ら他の民族へ移ったとき、
14神はだれも彼らに悪事を働くことを許さず、彼ら のために王たちを戒められた。
15「わたしの油そそがれた者に触れてはならない。 わたしの預言者たちに害を加えてはならない。」
16彼はまた国に飢饉を呼び起こし、パンのつえをす べて折った。
17神は彼らの前に、奴隷として売られたヨセフとい う男を遣わされた。
18彼らは彼の足を足かせで痛めつけ、彼は鉄で縛ら れた。
19彼の言葉が成就する時まで、主の言葉は彼を試し た。
20王は人をやって彼を解放し、民の指導者は彼を自 由にした。
21彼は彼を家の主人とし、また彼の全財産の管理者 とした。
22彼は自分の思うがままに君主たちを縛り、元老院 議員たちに知恵を教えた。
23イスラエルもまたエジプトに行き、ヤコブはハム の地に寄留した。
24そして彼はその民を大いに増やし、彼らを敵より も強くした。
25神は彼らの心を変えて、ご自分の民を憎ませ、ご 自分の僕たちを巧みに扱うようにされた。
26神はその僕モセと、選んだアロンを遣わされた。
27彼らは彼らの間にしるしを現し、ハムの地で不思 議なわざを現した。
詩篇
28神は暗闇を送って、それを暗くした。しかし、彼 らは神の言葉に背かなかった。
29神は彼らの水を血に変え、彼らの魚を殺した。
30彼らの国では、王たちの部屋にカエルが大量に発 生した。
31彼が言うと、いろいろな種類のハエやシラミが彼 らのすべての地域にやって来た。
32神は彼らの国に雨の代わりに雹を降らせ、燃える 火を降らせた。
33主は彼らのぶどうの木といちじくの木を撃ち、彼 らの地域の木々を折られた。
34彼が言うと、いなごや青虫が数え切れないほど現 れた。
35そして、彼らの国中のすべての草を食い尽くし、 彼らの土地の果実を食い尽くした。
36彼はまた彼らの国のすべての初子、彼らのすべて の力の長を打った。
37彼はまた銀と金を携えて彼らを導き出した。彼ら の部族の中には弱い者は人もいなかった。
38彼らが去ったとき、エジプトは喜んだ。彼らに対 する恐れが彼らに襲い掛かったからである。
39神は雲を広げて覆いとし、火を広げて夜を照らさ れた。
40民が求めると、イエスはうずらを持って来られ、 天からのパンで彼らを満腹させられました。
41彼が岩を開くと、水がほとばしり出て、川のよう に乾いた所を流れた。
42主はその聖なる約束を心に留め、そのしもべアブ ラハムも心に留められた。
43そして彼は喜びをもってその民を導き出し、喜び をもってその選民を導き出した。
44神は彼らに異邦人の土地を与え、彼らはその民の 労働の成果を受け継いだ。
45彼らが主の定めを守り、主の律法を守るように。
主をほめたたえよ。
第106章
1主をほめたたえよ。主に感謝せよ。主は恵み深い。 その慈しみはとこしえに続く。
2だれが主の力あるわざを語りえようか。だれが主の 賛美をことごとく語りえようか。
3公正を守り、常に正義を行う人は幸いである。
4主よ。あなたの民に施された恵みによって、わたし を覚えてください。あなたの救いによって、わたし を訪れてください。
5わたしはあなたの選ばれた者の幸福を見、あなたの 国民の喜びを喜び、あなたの相続地を誇ることがで きますように。
6私たちは先祖たちとともに罪を犯し、不義を行い、 悪事を行ないました。
7私たちの先祖はエジプトであなたの奇跡を理解せず、 あなたの多くの慈悲を心に留めず、海、紅海で彼を 怒らせました。
8しかし、神は御名のゆえに彼らを救い、御自分の大 能の力を知らせようとされたのです。
9主は紅海をも叱りつけられ、それは干上がり、主は 彼らを荒野を通るように深みへ導かれた。
10そして、主は彼らを憎む者の手から救い出し、敵 の手から彼らを贖われた。
11そして水は彼らの敵を覆い、彼らのうち人も残 らなかった。
12彼らは彼の言葉を信じ、彼を讃美して歌った。
13彼らはすぐに彼のみわざを忘れ、彼の計らいを待 たなかった。
14しかし、荒野で情欲が激しくなり、砂漠で神を試 みたのです。
15そして神は彼らの願いをかなえられたが、彼らの 魂に衰弱を送られた。
16彼らはまた、陣営にいるモーセと、主の聖徒アロ ンをねたんだ。
17地が裂けてダタンを飲み込み、アビラムの一行を 覆った。
18そして彼らの仲間の中に火が燃え上がり、その炎 は悪者を焼き尽くした。
19彼らはホレブで子牛を造り、鋳た像を拝んだ。
20こうして彼らは自分たちの栄光を、草を食べる牛 の姿に変えたのです。
21彼らはエジプトで大いなることを成し遂げた彼ら の救い主である神を忘れた。
22ハムの地では不思議なわざが起こり、紅海のほと りでは恐ろしいことが起こった。
23それゆえ、もし神が選んだモーセが、神が彼らを 滅ぼすことのないように、神の怒りを和らげるため に、破れ口で神の前に立ちはだかっていなかったら、 神は彼らを滅ぼすだろうと言われた。
24彼らは美しい地を軽蔑し、神の言葉を信じなかっ た。
25しかし彼らは天幕の中で不平を言い、主の声に聞 き従わなかった。
26そこで彼は彼らに対して手を上げ、荒野で彼らを 打ち倒そうとした。
27彼らの子孫を諸国民の中に滅ぼし、彼らを諸国に 散らすためである。
28彼らはまたバアル・ペオルに加わり、死者の供え物 を食べた。
29こうして彼らはその策略で神を怒らせたので、疫 病が彼らに襲いかかった。
30そこでピネハスは立ち上がり、裁きを執行した。 こうして疫病は止んだ。
31そして、それは永遠にすべての世代にわたって彼 の義とみなされた。
32彼らは争いの水のことで神を怒らせたので、彼ら のせいでモーセに災いが起こった。
33彼らが彼の心を怒らせたので、彼はその唇で軽率 なことを語った。
34彼らは主が命じられた国々を滅ぼさなかった。
35しかし、彼らは異邦人の中に混じり、彼らの行い を学びました。
36彼らは偶像を崇拝したが、それは彼らにとってわ なであった。
37彼らは息子や娘を悪魔に捧げ、
38彼らは罪のない者の血、すなわちカナンの偶像に 犠牲としてささげた息子や娘の血を流した。そして その地は血で汚された。
39こうして彼らは自分の行いによって汚れ、自分の 考えによって淫行にふけった。
40それゆえ、主はご自分の民に対して怒りを燃やし、 ご自分の嗣業を忌み嫌われた。
41そして神は彼らを異邦人の手に渡し、彼らを憎む 者たちが彼らを支配した。
42彼らの敵も彼らを圧迫し、彼らは彼らの手によっ て服従させられました。
43神は何度も彼らを救われたが、彼らは計りごとを もって神を怒らせ、その罪のために滅ぼされた。
44しかし、主は彼らの叫びを聞いて、彼らの苦しみ を顧みられた。
45そして神は彼らに対して契約を思い出し、その豊 かな慈悲に従って悔い改められた。
46神はまた、彼らを捕虜として連れて行ったすべて の者たちに、彼らを憐れんでいただこうとされた。
47主よ、われらの神よ、われらを救い、異邦人の中 からわれらを集め、あなたの聖なる御名に感謝をさ さげ、あなたの賛美に勝利させてください。
48イスラエルの神、主がとこしえからとこしえまで ほめたたえられますように。すべての民は「アーメ ン」と言いなさい。主をほめたたえよ。
第107章
1主に感謝せよ。主は恵み深い。その慈しみはとこし えに続く。
2主に贖われた者たちはこう言え。主が敵の手から贖 われた者たち。
3そして彼らを東から、西から、北から、南から諸国 から集めた。
4彼らは荒野を孤独にさまよい、住むべき町を見つけ られなかった。
5彼らは飢え、渇き、魂が衰え果てた。
6そこで彼らは苦難の中で主に叫び求めたので、主は 彼らを苦難から救い出された。
7そして、イエスは彼らを正しい道に導き、住むべき 町に行かせた。
8ああ、人々が主の慈しみと、人々の子らに対する主 の不思議な業とを賛美すれば良いのに。
9主は渇いた魂を満たし、飢えた魂を善で満たされる からである。
10彼らは暗闇と死の陰に座り、苦しみと鉄の鎖につ ながれています。
11彼らは神の言葉に背き、いと高き方の計りごとを 軽んじたからである。
12それゆえ、神は彼らの心を労苦によって落ち込ま せ、彼らは倒れたが、助ける者はいなかった。
13そこで彼らは苦難の中で主に叫び求めたので、主 は彼らを苦難から救い出された。
14主は彼らを暗黒と死の陰から連れ出し、彼らの束 縛を打ち砕かれた。
15ああ、人々が主の慈しみと、人々に対する主の不 思議な御業とを賛美すれば良いのに。
16彼は青銅の門を破り、鉄の貫の木を切り裂いた。
17愚かな者たちは、その背きと不義のゆえに苦しめ られる。
18彼らはあらゆる食物を忌み嫌い、死の門に近づい ている。
19そのとき彼らは苦難の中で主に呼び求めるので、 主は彼らを苦難から救い出される。
20神は御言葉を送って彼らを癒し、滅びから救い出 された。
21ああ、人々が主の慈しみと、人々に対する主の不 思議な御業とを賛美すれば良いのに。
22彼らは感謝のいけにえをささげ、喜びをもってそ のみわざを告げ知らせるであろう。
23船に乗って海に下り、大水の中で商売をする者た ち。
24彼らは主の御業と、深淵におけるその不思議なわ ざを見る。
25主は命じて、嵐の風を起こし、その波を高く上げ られる。
26彼らは天に昇り、また深みに下る。彼らの魂は悩 みのせいで溶けてしまう。
27彼らはよろめき、酔った人のようによろめき、途 方に暮れる。
28彼らは苦難の中で主に呼び求めると、主は彼らを 苦難から救い出される。
29主は嵐を静められるので、その波は静まる。
30そのとき彼らは安らかに眠り、主は彼らを望んだ 港に導かれる。
31ああ、人々が主の慈しみと、人々に対する主の不 思議な御業とを賛美すれば良いのに。
32民の集会でも彼をあがめ、長老たちの集会でも彼 を讃美せよ。
33主は川を荒野に変え、水の源を乾いた地に変えら れる。
34そこに住む人々の邪悪さのせいで、豊かな地が不 毛の地と化した。
35主は荒野を水たまりに変え、乾いた地を水の湧き 出る泉に変えられる。
36そこに飢えた者たちを住まわせ、住むための町を 準備させる。
37畑に種を蒔き、ぶどう畑を植えなさい。そうすれ ば、実りが豊かになります。
38主は彼らを祝福されたので、彼らは大いに増え、 その家畜の数が減ることを許されなかった。
39また、彼らは抑圧、苦難、悲しみによって弱めら れ、弱められます。
40主は君主たちに軽蔑の念を注ぎ、彼らを道のない 荒野にさまよわせる。
41しかし、主は貧しい者を苦しみから救い出し、彼 らを群れのような家族にされる。
42義人はこれを見て喜び、すべての悪は彼女の口を 閉ざすであろう。
43知恵があり、これらのことを守る者は、主の慈し みを理解するであろう。
第108章
1(ダビデの歌または詩篇)神よ、私の心は定まって います。私は私の栄光とともに歌い、賛美します。
2立琴と琴よ、目覚めよ。わたし自身も早く目覚めよ う。
3主よ、わたしは民の中であなたをほめたたえ、諸国 民の中であなたをほめたたえます。
4あなたの慈しみは天よりも大きく、あなたの真実は 雲にまで達します。
5神よ。あなたは天よりも高くあがめられ、あなたの 栄光は全地よりも高くありますように。
6あなたの愛する者が救われるように、あなたの右の 手で私を救い、私に答えてください。
7神はその聖なる言葉によってこう言われる。「わた しは喜び、シケムを分け、スコテの谷を測り分けよ う。」
8ギレアデはわたしのもの、マナセはわたしのもの、 エフライムはわたしの頭の力、ユダはわたしの立法 者。
9モアブはわたしの洗い桶である。わたしはエドムの 上にわたしの履物を投げ捨てる。わたしはペリシテ に勝利する。
10だれがわたしを堅固な町に導き入れてくれるだろ うか。だれがわたしをエドムに導いてくれるだろう か。
11神よ、あなたは私たちを捨ててしまわれませんか。
神よ、あなたは私たちの軍勢と共に出陣されないの ですか。
12わたしたちを苦難から救ってください。人の助け はむなしいからです。
13神によって、私たちは勇敢に行動します。なぜな ら、神こそが私たちの敵を踏みつけてくださるから です。
第109章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)わたしの賛美の 神よ、黙らないでください。
2悪者の口と偽りの口がわたしにむかって開かれ、彼 らは偽りの舌をもってわたしにむかって語ったから です。
3彼らはまた、憎しみの言葉で私を取り囲み、理由も なく私と戦いました。
4彼らはわたしの愛のためにわたしに敵対する。しか しわたしは祈りに身を捧げる。
5彼らはわたしに、善に代えて悪を、わたしの愛に代 えて憎しみを報いた。
6彼の上に邪悪な者を立て、サタンを彼の右に立たせ てください。
7彼が裁かれるとき、彼は罪に定められますように。 そして彼の祈りは罪となりますように。
8彼の日数は少なくなり、他の者が彼の職に就くよう になります。
9彼の子供たちは孤児となり、彼の妻は未亡人となる。
10彼の子らは絶えず放浪者となり、物乞いをし、そ の荒れ果てた場所から食物を探し求めるであろう。
11奪い取る者は彼の所有物をすべて奪い、寄留者た ちは彼の労働を奪う。
12彼に慈悲を施す者は一人もいないように。また、 彼の孤児を慈しむ者も人もいないように。
13彼の子孫は断ち切られ、次の世代には彼らの名前 が消し去られますように。
14彼の父たちの咎が主に記憶され、彼の母の罪が消 し去られないようにしてください。
15彼らを常に主の前に立たせ、主が彼らの記憶を地 から消し去られるように。
16それは、彼が慈悲を示すことを忘れ、むしろ、貧 しい人や困っている人を迫害し、心の打ち砕かれた 者を殺すことさえしたからである。
17彼は呪いを愛したので、呪いは彼に臨み、祝福を 喜ばなかったので、祝福は彼から遠ざかりますよう に。
18彼は呪いを衣のように身にまとっていたが、呪い は水のように彼の腹に、油のように彼の骨に染み入 る。
19それは彼にとって、身を覆う着物となり、また常 に締めている帯となりますように。
20これが、わたしを敵視する者たち、わたしの魂を 悪く言う者たちへの主からの報いとなりますように。
21しかし主なる神よ、あなたの御名のゆえに、わた しのためになさってください。あなたの慈しみは深 いので、わたしをお救いください。
22わたしは貧しく、乏しく、わたしの心はわたしの うちに傷ついています。
23わたしは消え去る影のように消え去り、いなごの ように振り回される。
24わたしのひざは断食のために弱り、わたしの肉は 脂肪で衰えています。
25わたしは彼らにとって恥辱となり、彼らはわたし を見ると首を振りました。
26わが神、主よ、わたしを助けてください。あなた の慈しみによってわたしをお救いください。
27それは、これがあなたの手によるものであり、主 よ、あなたがこれをなさったことを彼らが知るため です。
28彼らが呪っても、あなたは祝福してください。彼 らが立ち上がるとき、彼らは恥じるでしょう。しか し、あなたのしもべは喜びますように。
29わたしに敵対する者たちは恥をまとい、恥辱を外 套のように身にまとうであろう。
30わたしは口をもって大いに主をほめたたえ、群衆 の中で主をほめたたえます。
詩篇
31彼は貧しい者の右に立ち、その魂を罪に定める者 から彼を救うであろう。
第
110章
1(ダビデの詩篇)主は私の主に言われた、「わたしが あなたの敵をあなたの足台とするまで、わたしの右 に座していなさい。」
2主はあなたの力の杖をシオンから送り出される。あ なたは敵のただ中で支配せよ。
3あなたの民は、あなたの力ある日に、朝の胎内から の聖なる美しさに喜びを覚えるであろう。あなたは 若さの露を持っている。
4主は誓いを立てて、決して悔い改められない。「あ なたはメルキゼデクの位に従って永遠に祭司とな る。」
5主はあなたの右にいて、その怒りの日に王たちを打 ち倒される。
6彼は諸国民を裁き、その場所を死体で満たし、多く の国々の首を斬るであろう。
7彼は道の谷川の水を飲む。それゆえ、彼は頭を上げ る。
第111章
1主をほめたたえよ。わたしは心を尽くして、正しい 者の集会と会衆の中で主をほめたたえよう。
2主の御業は偉大であり、それを喜ぶすべての者たち に求められている。
3彼のみわざは栄え、栄光に満ち、彼の正義は永遠に 続く。
4主はその不思議なみわざを記憶に留められた。主は 恵み深く、あわれみ深い。
5主は、主を畏れる者に食物を与え、その契約をとこ しえに心に留められる。
6神はその民に御業の力を示し、異邦人の相続地を彼 らに与えた。
7彼のみ手の業は真実と公正であり、彼の戒めはすべ て確実である。
8それらは世々限りなく堅く立ち、真実と正義をもっ て行われます。
9主はご自分の民に贖いを送られ、とこしえに契約を 定められた。その名は聖にして尊い。
10主を恐れることは知恵の初めである。主の戒めを 守る者は皆、良い理解を得る。主の賛美はとこしえ に続く。
第112章
1主をほめたたえよ。主を恐れ、その戒めを大いに喜 ぶ人は幸いだ。
2彼の子孫は地上で力強くなり、正しい者の世代は祝 福される。
3彼の家には富と財産があり、彼の正義は永遠に続く。
4正しい者には、暗闇の中に光が現れる。彼は恵み深 く、あわれみに満ち、正義に満ちている。
5善良な人は恵みを施し、貸し与え、思慮深く自分の 事を導く。
6確かに彼は永遠に揺らぐことはない。義人は永遠に 記憶される。
7彼は悪い知らせを恐れない。彼の心は主に信頼して 定まっている。
8彼の心は堅く、敵に対する彼の望みが実現するまで は、彼は恐れないであろう。
9彼は分配し、貧しい者に与えた。彼の正義はとこし えに続き、彼の角は誉れをもって高く上げられる。
10悪者はこれを見て悲しみ、歯ぎしりして消えうせ る。悪者の願いは消えうせる。
第113章
1主をほめたたえよ。主のしもべたちよ、ほめたたえ よ、主の御名をほめたたえよ。
2主の御名が今よりとこしえまでもほめたたえられま すように。
3太陽が昇る所から沈む所まで、主の名はほめたたえ られなければならない。
4主はすべての国々の上に高くおり、その栄光は天の 上にある。
5高い所に住まわれるわれらの神、主に似た者はだれ か。
6彼はへりくだって、天にあるものと地にあるものと を見ようとなさるのです。
7主は貧しい者を塵の中から起こし、乏しい者を糞塚 から引き上げられる。
8彼を君たち、すなわちその民の君たちとともに立た せるためである。
9主は不妊の女に家を守らせ、子供たちの喜びに満ち た母となされる。主をほめたたえよ。
第114章
1イスラエルがエジプトから出て、ヤコブの家が異国 の言語を話す民から出たとき、
2ユダは彼の聖所であり、イスラエルは彼の領土であ った。
3海はそれを見て逃げ去り、ヨルダン川は押し戻され た。
4山々は雄羊のように跳ね、小さな丘は子羊のように 跳ねた。
5海よ、なぜお前は逃げ去ったのか。ヨルダンよ、な ぜお前は追い返されたのか。
6あなたがたは雄羊のように跳ねる山々、子羊のよう に跳ねる小さな丘々よ。
7地よ、主の前に、ヤコブの神の前に震えよ。
8岩を水たまりに変え、火打ち石を水の湧き出る泉に 変えた。
詩篇
第115章
1主よ、わたしたちにではなく、あなたの慈しみと、 あなたの真実のゆえに、あなたの御名に栄光をお与 えください。
2異邦人はなぜ、「彼らの神はどこにいるのか」と言 うのでしょうか。
3しかし、わたしたちの神は天にいます。神は御心の ままにすべてをなされるのです。
4彼らの偶像は銀と金で、人の手で作られたものであ る。
5口があっても語らず、目があっても見ない。
6耳があっても聞けず、鼻があっても嗅げない。
7彼らには手があっても、それを操ることはできない。
足があっても、歩くことはできない。喉から声を出 すこともできない。
8それを造る者もそれと同様であり、それに頼る者も 皆同様である。
9イスラエルよ、主に信頼せよ。主は彼らの助けであ り、彼らの盾である。
10アロンの家よ、主に信頼せよ。主は彼らの助けで あり、彼らの盾である。
11主を畏れる者よ、主に信頼せよ。主は彼らの助け であり、彼らの盾である。
12主はわれらを心に留め、われらを祝福し、イスラ エルの家を祝福し、アロンの家を祝福されるであろ う。
13主を畏れる者を、小さい者にも大きな者にも、主 は祝福される。
14主はあなたとあなたの子孫をますます増やされる であろう。
15あなたがたは、天地を造られた主から祝福されて いる。
16天、すなわち天は主のものである。しかし、地は 主が人の子らに与えられたものである。
17死んだ者も、沈黙の中に下る者も、主を賛美しな い。
18しかし、私たちは今より永遠に主をほめたたえま す。主をほめたたえよ。
第116章
1わたしは主を愛します。主はわたしの声と願いを聞 かれたからです。
2主がわたしに耳を傾けてくださったので、わたしは 生きている限り主を呼び求めます。
3死の苦しみがわたしを囲み、地獄の苦しみがわたし を捕らえ、わたしは悩みと悲しみに陥った。
4そこで私は主の名を呼びました。主よ、どうか私の 魂を救ってください。
5主は恵み深く、正しく、まことにわれらの神は慈悲 深い。
6主は愚かな者を守られる。わたしが弱り果てたとき、 主はわたしを助けられた。
7わが魂よ、安息に帰れ。主はあなたに恵みを与えら れたからだ。
8あなたはわたしの魂を死から、わたしの目を涙から、 わたしの足を倒れから救い出してくださいました。
9わたしは生ける者の地で主の前に歩みます。
10わたしは信じた、それゆえ語った。わたしは大い に苦しんだ。
11わたしは急いで言った、「人はみな偽り者だ」。
12主がわたしに与えてくださったすべての恵みに対 して、わたしは何を主に返したらよいのでしょうか。
13わたしは救いの杯を取り、主の名を呼び求めます。
14今、わたしは主のすべての民の前で、主に誓いを 立てます。
15主の聖徒たちの死は主の目に尊い。
16主よ、まことに、わたしはあなたのしもべです。 わたしはあなたのしもべ、あなたのはしための子で す。あなたはわたしの束縛を解いてくださいました。
17わたしはあなたに感謝のいけにえをささげ、主の 名を呼び求めます。
18今、わたしは主のすべての民の前で、主に誓いを 立てます。
19エルサレムよ、主の家の庭で、あなたのただ中で、 主をほめたたえよ。
第117章
1万国の民よ、主をほめたたえよ。万民よ、主をほめ たたえよ。
2主の慈しみはわれわれに対して大きく、主の真実は とこしえに続く。主をほめたたえよ。
第118章
1主に感謝せよ。主は恵み深い。その慈しみはとこし えに続く。
2今、イスラエルは言う。主の慈しみは永遠に続く。
3今、アロンの家は言う、「彼の慈しみは永遠に続 く」。
4今、主を恐れる者は言う、「主の慈しみはとこしえ に続く」。
5私は苦難の中で主に呼び求めました。主は私に答え て、私を広い場所に立たせてくださいました。
6主はわたしの味方です。わたしは恐れません。人は わたしに何ができましょうか。
7主はわたしを助ける者たちとともにわたしを助けら れる。それゆえ、わたしを憎む者たちに対するわた しの願いがわたしの望むとおりになる。
8主に信頼する方が人に頼るよりもよい。
9君主に信頼を置くことは君主に信頼を置くことより も良い。
10すべての国々がわたしを取り囲んだが、わたしは 主の名によって彼らを滅ぼす。
11彼らはわたしを取り囲んだ。まことに、彼らはわ たしを取り囲んだ。しかし、わたしは主の名によっ て彼らを滅ぼす。
12彼らは蜂のようにわたしを取り囲み、いばらの火 のように消し去った。わたしは主の名によって彼ら を滅ぼすからだ。
13あなたはわたしを激しく突き、わたしは倒れそう になったが、主はわたしを助けられた。
14主はわたしの力、わたしの歌、わたしの救いとな られました。
15義人の幕屋には喜びと救いの声が響き、主の右の 手は勇敢に働く。
16主の右の手は高く上げられ、主の右の手は勇敢に 働く。
17わたしは死ぬことなく、生き続けて、主の御業を 語り伝えます。
18主はわたしをひどく懲らしめられたが、わたしを 死に渡すことはされなかった。
19正義の門をわたしのために開いてください。わた しはその中に入り、主をほめたたえます。
20これは主の門であり、義人はその中に入っていく。
21わたしはあなたをほめたたえます。あなたはわた しの願いを聞き入れ、わたしの救いとなってくださ ったからです。
22家を建てる者たちが捨てた石が隅の親石となった。
23これは主のなさることです。わたしたちの目には 不思議なことです。
24これは主が造られた日である。私たちはこの日に 喜び楽しもう。
25主よ、どうか今お救いください。主よ、どうか今 繁栄を与えてください。
26主の名によって来る者は祝福されますように。私 たちは主の家からあなたを祝福します。
27主なる神はわれらに光を示された。祭壇の角にま で、縄で犠牲を結びつけよ。
28あなたはわたしの神です。わたしはあなたをほめ たたえます。あなたはわたしの神です。わたしはあ なたをあがめます。
29主に感謝せよ。主は慈しみ深い。その慈しみはと こしえに続く。
第119章
1アレフ。汚れのない道を歩み、主の教えに従って歩 む人々は幸いである。
2彼の証しを守り、心を尽くして彼を求める人たちは 幸いである。
3彼らはまた、不義を行わず、主の道を歩む。
4あなたは私たちにあなたの戒めを忠実に守るように 命じられました。
5ああ、わたしの道があなたの掟を守るように導かれ ていたらよかったのに。
6そうすれば、わたしはあなたのすべての戒めを守る ので、恥じることはありません。
7わたしはあなたの正しい裁きを学んだとき、心の正 直さをもってあなたをほめたたえます。
8わたしはあなたの掟を守ります。どうかわたしを全 く見捨てないでください。
9ベス。若者はどのようにして自分の道を清めるので しょうか。あなたの言葉に従ってそれに注意を払う ことによってです。
10わたしは心を尽くしてあなたを求めました。どう かわたしがあなたの戒めから迷い出ないようにして ください。
11わたしは、あなたに対して罪を犯さないために、 あなたのみ言葉を心に秘めています。
12主よ、あなたは祝福されています。あなたの掟を 私に教えてください。
13わたしはあなたの口から発せられるすべての裁き を、わたしの唇で告げました。
14わたしはあなたの証しの道を、すべての富と同じ ように喜びました。
15わたしはあなたの戒めを心に留め、あなたの道を 敬います。
16わたしはあなたの定めを喜びとし、あなたのみ言 葉を忘れません。
17ギメル。どうかあなたの僕を豊かに扱ってくださ い。そうすれば私は生きながらえ、あなたの約束を 守ります。
18わたしの目を開いてください。そうすれば、わた しはあなたの律法の驚くべきものを見ることができ ます。
19わたしは地上で寄留者です。あなたの戒めをわた しに隠さないでください。
20私の魂は、あなたの裁きを常に切望しているため に、張り裂けそうです。
21あなたは、あなたの戒めから迷い出る、呪われた 高慢な者たちを叱責されました。
22わたしからそしりと侮辱を取り去ってください。 わたしはあなたの証しを守りましたから。
23君主たちも座してわたしに反対して語りましたが、 あなたのしもべはあなたの掟を黙想しました。
24あなたの証しはわたしの喜びであり、わたしの助 言者です。
25ダレト。私の魂は塵にくっついています。あなた の言葉に従って私を生き返らせてください。
26わたしはわたしの道を告げました、そしてあなた はわたしに耳を傾けられました。あなたの定めをわ たしに教えてください。
27あなたの戒めの道を私に理解させてください。そ うすれば、私はあなたの不思議なわざを語ることが できます。
28私の魂は悲しみのために溶けてしまいます。あな たの言葉に従って私を強くしてください。
29偽りの道を私から遠ざけ、恵み深くあなたの律法 を私に与えてください。
30わたしは真実の道を選び、あなたの裁きをわたし の前に置いています。
31わたしはあなたの証言を堅く守りました。主よ、 わたしを恥じ入らせないでください。
32あなたがわたしの心を広げてくださるとき、わた しはあなたの戒めの道を走ります。
33主よ、あなたの定めの道を私に教えてください。 私は最後までそれを守ります。
34わたしに理解力を与えてください。そうすれば、 わたしはあなたの律法を守り、心を尽くしてそれに 従います。
35わたしをあなたの戒めの道に歩ませてください。 わたしはそれを喜びとします。
36私の心をあなたの証しに向けさせてください。貪 欲に向けないようにしてください。
37わたしの目をむなしいものから遠ざけ、あなたの 道においてわたしを生かしてください。
38あなたを畏れるあなたのしもべに、あなたの言葉 を守ってください。
39わたしの恐れるそしりを取り去ってください。あ なたの裁きは良いからです。
40見よ、わたしはあなたの戒めを慕い求めます。あ なたの義によってわたしを生かしてください。
41主よ、あなたの慈悲と、あなたの救いが、あなた の言葉に従って私にも来ますように。
42そうすれば、わたしを非難する者に答える力が得 られるでしょう。わたしはあなたの言葉に信頼して いるからです。
43わたしの口から真理の言葉を全く取り去らないで ください。わたしはあなたの裁きを信頼しているか らです。
44こうしてわたしは永遠にあなたの律法を守り続け ます。
45わたしは自由に歩みます。あなたの戒めを慕い求 めるからです。
46わたしはあなたの証しを王たちの前でも語ります。 そして恥じることはありません。
47そして、わたしはあなたの戒めを愛し、それを喜 びとします。
48わたしはまた、わたしの愛するあなたの戒めに手 を上げ、あなたの定めを心に留めます。
49ザイン。あなたがしもべに与えてくださった、私 に希望を与えてくださった言葉を思い出してくださ い。
50これがわたしの苦しみのときの慰めです。あなた の言葉がわたしを生かしてくれたからです。
51高慢な者たちはわたしを大いに嘲りました。しか し、わたしはあなたの教えを捨てませんでした。
52主よ、わたしはあなたの昔の裁きを思い出し、自 分を慰めました。
53あなたの律法を捨てる悪人のせいで、恐怖がわた しを捕らえました。
54あなたの掟は、わたしの旅の家でわたしが歌う歌 です。
55主よ、わたしは夜ごとにあなたの名を思い出し、 あなたの律法を守りました。
56わたしはあなたの戒めを守ったので、これを得た のです。
57ヘト。主よ、あなたは私の分です。私はあなたの 言葉を守ると言いました。
58私は心を尽くしてあなたの恵みを請いました。あ なたの言葉に従って私に慈悲をお与えください。
59わたしは自分の道を思い巡らし、あなたの証しに 足を向けました。
60私は急いで、あなたの戒めを守るのを遅らせませ んでした。
61悪者の手がわたしを奪いました。しかし、わたし はあなたのおきてを忘れませんでした。
62真夜中に起きて、あなたの正しい裁きのゆえに、 あなたに感謝します。
63わたしはあなたを畏れる者、あなたの戒めを守る 者の仲間です。
64主よ、この地はあなたの慈しみに満ちています。 あなたの掟を私に教えてください。
65テトス。主よ、あなたはあなたの言葉に従って、 あなたのしもべをよく扱われました。
66わたしに良い判断力と知識を教えてください。わ たしはあなたの戒めを信じています。
67わたしは苦しむ前には迷っていました。しかし今 はあなたの言葉を守りました。
68あなたは善良であり、善いことをなされます。あ なたの掟を私に教えてください。
69高慢な者たちはわたしに対して偽りを捏造しまし た。しかしわたしは心を尽くしてあなたの戒めを守 ります。
70彼らの心は脂のように肥え太っています。しかし、 私はあなたの律法を喜びます。
71わたしが苦しんだことは、わたしにとって良いこ とであり、あなたのおきてを学ぶことができたので す。
72あなたの口の教えは、私にとって何千もの金や銀 よりも価値があります。
73ヨド。あなたの手が私を造り、形作りました。私 に理解力を与え、あなたの戒めを学ばせてください。
74あなたを恐れる者は私を見て喜ぶでしょう。私は あなたの言葉に望みを置いているからです。
75主よ、わたしはあなたの裁きが正しく、あなたが 誠実にわたしを苦しめられたことを知っています。
76どうか、あなたの僕に対するあなたの言葉のとお り、あなたの慈しみ深いご親切が私の慰めとなりま すように。
77あなたの慈しみがわたしに臨み、わたしが生きら れるようにしてください。あなたの律法はわたしの 喜びです。
78高慢な者たちは恥じ入ります。彼らは理由もなく 私に対して不正を働きました。しかし私はあなたの 戒めを心に留めます。
79あなたを恐れる者と、あなたの証言を知っている 者とがわたしに立ち返るように。
80わたしの心があなたの定めに堅く従い、恥じるこ とのないようにしてください。
81カフス。私の魂はあなたの救いを待ち望みます。 しかし、私はあなたの御言葉に希望を置きます。
82わたしの目はあなたのみ言葉を待ち望み、言う、 「いつわたしを慰めてくださるのですか」。
83わたしは煙の中の瓶のようになりましたが、それ でもあなたの掟を忘れません。
84あなたのしもべの日々はどれくらいでしょうか。
私を迫害する者たちに、いつ裁きを下されるのでし ょうか。
85高慢な者たちは、あなたの律法に従わずに、わた しのために穴を掘りました。
86あなたの戒めはみな真実です。彼らは不当に私を 迫害します。どうか私を助けてください。
87彼らは地上で私を滅ぼしそうになりましたが、私 はあなたの戒めを捨てませんでした。
88あなたの慈しみに従って、わたしを生かしてくだ さい。そうすれば、わたしはあなたの口の証言を守 ります。
89レメド。主よ、あなたの言葉は永遠に天に定めら れています。
90あなたの誠実は代々に及びます。あなたが地を定 められたので、それは存続します。
91彼らは今日もあなたの定めに従っています。彼ら は皆あなたのしもべだからです。
92もしあなたの律法がわたしの喜びでなかったなら、 わたしは苦しみの中で滅びていたでしょう。
93私はあなたの戒めを決して忘れません。あなたは それによって私を生かしてくださいました。
94わたしはあなたのものです。わたしをお救いくだ さい。わたしはあなたの戒めを求めました。
95悪者はわたしを滅ぼそうと待ち構えている。しか しわたしはあなたの証言を心に留めよう。
96わたしはすべての完全の終わりを見ました。しか し、あなたの戒めは極めて広いのです。
97MEMああ、私はあなたの律法をどれほど愛して いることでしょう。それは私が日中瞑想している ものです。
98あなたはあなたの戒めによって私を敵よりも賢く されました。彼らはいつも私と共にいるからです。
99わたしはすべての教師よりも理解力があります。 あなたの証言はわたしの瞑想だからです。
100私はあなたの教えを守っているので、昔の人たち よりも理解力があります。
101わたしはあなたの言葉を守るために、あらゆる悪 の道から足を遠ざけました。
102わたしはあなたのおきてから離れませんでした。 あなたがわたしを教えてくださったからです。
103あなたのみ言葉はわたしの味覚になんと甘いこと でしょうか。まことに、わたしの口には蜂蜜よりも 甘いのです。
104あなたの戒めによってわたしは悟りを得ます。そ れゆえ、わたしはあらゆる偽りの道を憎みます。
105ヌン。あなたの言葉は私の足のともしびであり、 私の道の光です。
106わたしはあなたの正しい裁きを守ると誓いました。 そして、それを果たします。
107わたしは非常に苦しんでいます。主よ、あなたの 言葉に従ってわたしを生かしてください。
108主よ、どうか、わたしの口から発せられる自発的 な捧げ物を受け入れ、あなたの裁きを教えてくださ い。
109わたしの魂は常にわたしの手の中にあります。し かし、わたしはあなたの律法を忘れません。
110悪者はわたしに罠を仕掛けました。しかし、わた しはあなたの戒めから迷いませんでした。
111あなたの証しをわたしは永遠の嗣業としました。 それはわたしの心の喜びです。
112私は、常に、終わりに至るまで、あなたの掟を遂 行しようと心を傾けます。
113同じです。私はむなしい考えを憎みます。しかし、 あなたの律法を愛します。
114あなたはわたしの隠れ場所、わたしの盾です。わ たしはあなたの言葉に希望を置きます。
115悪を行う者らよ、わたしから離れ去れ。わたしは わたしの神の戒めを守るからである。
116あなたの言葉に従って私を支えてください。そう すれば私は生きることができます。私の希望を恥じ ることのないようにしてください。
117あなたがわたしを支えてくださいますように。そ うすれば、わたしは安全です。わたしはあなたの定 めを常に守ります。
118あなたはあなたの掟から迷い出る者をことごとく 踏みにじられました。彼らの欺きは偽りだからです。
119あなたは地上のすべての悪者を不純物のように取 り除かれます。それゆえ、私はあなたの証しを愛し ます。
120わたしの肉体はあなたを恐れて震え、わたしはあ なたの裁きを恐れます。
121AIN私は公正と正義を行なった。私を抑圧者た ちの手に委ねないでください。
122あなたのしもべのために保証人となってください。 高慢な者たちに私を虐げさせないでください。
123わたしの目はあなたの救いと、あなたの正義の言 葉を求めて衰えつつあります。
124あなたの慈しみに従ってあなたの僕を扱い、あな たの掟を私に教えてください。
125わたしはあなたのしもべです。わたしに理解力を 与え、あなたの証言を理解させてください。
126主よ、今はあなたが働かれる時です。彼らはあな たの律法を無効にしました。
127それゆえ、わたしはあなたの戒めを金よりも愛し ます。純金よりも愛します。
128それゆえ、わたしはすべてのことに関してあなた の戒めを正しいとみなし、すべての偽りの道を憎み ます。
129PEあなたの証言は素晴らしいです。それゆえ、 私の魂はそれを守ります。
130あなたの言葉の入り口は光を与え、単純な者に理 解を与えます。
131わたしは口を開いて息を切らしました。あなたの 戒めを切望していたからです。
132どうか、あなたの名を愛する者たちになさったよ うに、わたしに目を留め、わたしに慈悲をお与えく ださい。
133あなたの言葉によって私の歩みを導き、いかなる 不義も私を支配させないでください。
134わたしを人の抑圧から救い出してください。そう すれば、わたしはあなたの戒めを守ります。
135あなたのしもべの上に御顔を輝かせ、あなたの掟 を私に教えてください。
136わたしの目に川のような水が流れ落ちます。それ は彼らがあなたの律法を守らないからです。
137ツァディ。主よ、あなたは正しく、あなたの裁き は公正です。
138あなたが命じられたあなたの証言は正しく、非常 に忠実です。
139わたしの熱意がわたしを滅ぼしました。わたしの 敵があなたの言葉を忘れたからです。
140あなたのみ言葉はきわめて純粋です。それゆえ、 あなたのしもべはそれを愛します。
141私は小さく、軽蔑されています。しかし、あなた の戒めを忘れません。
142あなたの義は永遠の義であり、あなたの律法は真 実です。
143悩みと苦しみがわたしを捕らえました。しかし、 あなたの戒めはわたしの喜びです。
144あなたの証言の正義は永遠に続きます。私に理解 力を与えてください。そうすれば、私は生きます。
145コフ。私は心を尽くして叫びました。主よ、私の 声を聞き入れてください。私はあなたの掟を守りま す。
146わたしはあなたに叫びました。わたしを救ってく ださい。そうすれば、わたしはあなたの証しを守り ます。
147私は夜明けを妨げて叫びました。私はあなたの言 葉に希望を抱いていました。
148わたしの目は夜警を徹して、あなたの言葉を黙想 します。
149あなたの慈しみに従って、私の声を聞き、主よ、 あなたの裁きに従って、私を生き返らせてください。
150悪を追い求める者たちは近づき、あなたの教えか らは遠く離れています。
151主よ、あなたは近くにおられます。あなたの戒め はすべて真実です。
152あなたの証しについては、あなたがそれを永遠に 定めておられることを私は昔から知っています。
153レシュ。私の苦しみを顧みて、私をお救いくださ い。私はあなたの律法を忘れません。
154私の訴えを弁護し、私を救い出してください。あ なたの言葉に従って私を生き返らせてください。
155救いは悪人からは遠く離れています。彼らはあな たの掟を求めないからです。
156主よ、あなたの慈しみは偉大です。あなたの裁き に従って、私を生かしてください。
157わたしを迫害する者、わたしに敵対する者は多い。 しかし、わたしはあなたの証言を拒否しません。
158わたしは罪人たちを見て悲しみました。彼らがあ なたの言葉を守らなかったからです。
159私があなたの戒めをどれほど愛しているか考えて ください。主よ、あなたの慈しみに従って、私を生 かしてください。
160あなたの言葉は初めから真実であり、あなたの正 しい裁きはすべて永遠に続きます。
161シン。君主たちは理由もなく私を迫害しました。 しかし私の心はあなたの言葉に畏敬の念を抱いてい ます。
162私は大きな戦利品を見つけた者のように、あなた の言葉に喜びます。
163私は偽りを憎み、忌み嫌います。しかし、あなた の律法は愛します。
164あなたの正しい裁きのゆえに、私は日に七度あ なたを賛美します。
165あなたの律法を愛する者たちには大いなる平安が あり、何事も彼らを悩ますことはない。
166主よ、わたしはあなたの救いを望み、あなたの戒 めを守りました。
167わたしの魂はあなたの証しを守り、それを非常に 愛しています。
168わたしはあなたの戒めとあなたの証しを守りまし た。わたしの道はすべてあなたの前にあるからです。
169タウ。主よ、私の叫びがあなたの前に届きますよ うに。あなたの言葉に従って私に理解力を与えてく ださい。
170私の願いがあなたの前に届きますように。あなた の言葉に従って私をお救いください。
171あなたがわたしにあなたの掟を教えられたとき、 わたしの唇は賛美を唱えます。
172わたしの舌はあなたの言葉を語ります。あなたの 戒めはすべて正義だからです。
173あなたの御手がわたしを助けてください。わたし はあなたの戒めを選びました。
174主よ、わたしはあなたの救いを慕い求めます。あ なたの律法はわたしの喜びです。
175私の魂が生き、あなたを賛美しますように。あな たの裁きが私を助けますように。
176私は失われた羊のように迷い出ました。あなたの しもべを捜してください。私はあなたの戒めを忘れ ません。
第120章
1(段階的な歌)苦難の中で私は主に叫びました、そ して主は私に耳を傾けてくださいました。
2主よ、偽りの唇と欺きの舌から私の魂を救い出して ください。
3偽りの舌よ、あなたに何が与えられるのか。あなた に何がなされるのか。
4勇士たちの鋭い矢と、ねずみの炭。
5ああ、わたしはメセクに宿り、ケダルの天幕に住ん でいる。
6私の魂は長い間、平和を憎む者とともに住んでいま した。
7わたしは平和を主張する。しかしわたしが語ると、 彼らは戦争を主張する。
第121章
1(段階の歌)わたしは目を上げ、わたしの助けがど こから来るのかを山々に告げます。
2わたしの助けは、天地を造られた主から来る。
3主はあなたの足が動かされることを許されず、あな たを守る者は眠らない。
4見よ、イスラエルを守る者はまどろむことも、休む こともない。
5主はあなたを守る者、主はあなたの右の手を覆う陰 である。
6昼は太陽があなたを打たず、夜は月があなたを打た ないであろう。
7主はあなたをすべての災いから守り、あなたの魂を 守られる。
8主は今より永遠に、あなたの出入りを守ってくださ るであろう。
第122章
1(ダビデの位階の歌)人々が私に「主の家に行きま しょう」と言ったとき、私は喜んだ。
2エルサレムよ、われらの足はあなたの門の中に立つ であろう。
3エルサレムは、密集した都市として建設されました。
4主の諸部族は、主の御名に感謝をささげるために、 イスラエルの証しのためにそこへ上って行く。
5そこには裁きの座、ダビデの家の座が置かれている。
6エルサレムの平和のために祈りなさい。あなたを愛 する者は栄えるでしょう。
7あなたの城壁の内側に平和があり、あなたの宮殿の 内側に繁栄がありますように。
8わたしの兄弟たちと仲間たちのために、わたしは今 言います。「あなたたちの内に平安がありますよう に。」
9われらの神、主の宮のために、わたしはあなたの幸 福を祈ります。
第123章
1(段階の歌)天に住まわれるあなたに向かって、 わたしは目を上げます。
2見よ、奴隷の目が主人の手に、はしための目が女主 人の手に注がれるように、われわれの目はわれわれ の神、主を待ち望み、主がわれわれをあわれんでく ださるようにする。
3主よ、わたしたちをあわれんでください。わたした ちをあわれんでください。わたしたちは軽蔑に満ち ているからです。
4私たちの心は、安楽な者の軽蔑と、高慢な者の侮蔑 で満ち溢れています。
第124章
1(ダビデの位階の歌)もし主が我々の側におられな かったなら、今イスラエルはこう言うでしょう。
2人々が私たちに立ち向かったとき、主が私たちの側 にいてくれなかったなら、
3その時彼らは我々に対して怒りを燃やし、あっとい う間に我々を呑み込んでしまった。
4そのとき、水はわたしたちを圧倒し、流れはわたし たちの魂を越えて行った。
5そのとき、高ぶる水が私たちの魂を越えました。
6主は祝福されますように。主は私たちを彼らの歯の 餌食にされませんでした。
7私たちの魂は、鳥を捕る者のわなを逃れた鳥のよう に、わなは破られ、私たちは逃れました。
8わたしたちの助けは、天地を造られた主の御名によ る。
第125章
1(段階の歌)主に信頼する者は、動かされることな く永遠に残るシオンの山のようになる。
2山々がエルサレムの周囲にあるように、主は今より 永遠にその民の周囲にいます。
3悪者のむちは義人の分には及ばないからである。義 人が手を出して不義を行わないためである。
4主よ、善良な人々と、心の正しい人々に善を行なっ てください。
5主は、曲がった道に迷い込む者を、不義を行う者と ともに追い出される。しかし、イスラエルには平和 がある。
第
126章
1(段階の歌)主がシオンの捕囚を解かれたとき、私た ちは夢を見ている者のようでした。
2そのとき、われわれの口は笑いで満たされ、われわ れの舌は歌で満たされた。そのとき、諸国民のうち の人々は言った、「主は彼らのために大いなること をなされた」。
3主はわたしたちのために大きなことをなさった。わ たしたちはそれを喜んでいる。
4主よ、南の流れのように、私たちの捕囚を戻してく ださい。
5涙とともに種を蒔く者は、喜びとともに刈り取るで あろう。
6大切な種を携えて泣きながら出て行く者は、必ず喜 びながら束を携えて帰って来るであろう。
第127章
1(ソロモンの昇天の歌)主が家を建てるのでなけれ ば、建てる者の労苦はむだである。主が町を守らな いなら、番人が目を覚ましてもむだである。
2あなたがたが朝早く起き、遅くまで起き、苦しみの パンを食べるのはむなしい。それは、主がその愛す る者に眠りを与えるからである。
3見よ、子供たちは主の嗣業であり、胎の実は主の報 酬である。
4勇士の手にある矢のように、若者の子らもそうであ る。
5矢筒に矢が満ちている人は幸いである。その人は恥 をかかず、門の中で敵と語ることができる。
第128章
1(段階の歌)主を畏れ、その道を歩む人は皆幸いで ある。
2あなたは自分の手の働きの報いを受けるであろう。 あなたは幸福であり、あなたは平安である。
3あなたの妻はあなたの家の周囲に実り豊かなぶどう の木のようになり、あなたの子供たちはあなたの食 卓のまわりにオリーブの木のようになる。
4見よ、主を畏れる人はこのように祝福される。
5主はシオンからあなたを祝福される。あなたは一生 の間、エルサレムの繁栄を見るであろう。
6あなたは、あなたの子孫の子孫を見、イスラエルに 平和が訪れるのを見るであろう。
第
129章
1(段階の歌)彼らは私が若い頃から何度も私を苦し めてきたが、今イスラエルはこう言うだろう。
2彼らはわたしが幼いころから何度もわたしを苦しめ てきたが、わたしに勝つことはできなかった。
3耕す者たちはわたしの背を耕し、長い溝を作った。
4主は正しく、悪者の綱を断ち切られる。
5シオンを憎む者たちは皆、恥じ入り、退却せよ。
6彼らは、成長する前に枯れてしまう屋根の上の草の ようになります。
7刈る者はその手にそれを満たすことはなく、束ねる 者はその胸にそれを満たすこともない。
8通り過ぎる者たちも、『主の祝福があなたとともに ありますように。私たちは主の名によってあなたた ちを祝福します』とは言いません。
第130章
1(段階的な歌)主よ、わたしは深い淵からあなたに 叫び求めました。
2主よ、わたしの声を聞き、わたしの祈りの声に耳を 傾けてください。
3主よ、もしあなたが不義を覚えておられるなら、主 よ、だれが立ちえましょうか。
詩篇
4しかし、あなたには赦しがあり、あなたは恐れられ る者となるでしょう。
5わたしは主を待ち望みます。わたしの魂は主を待ち 望み、わたしは主の言葉に希望を置きます。
6わたしの魂は、朝を待ち望む者以上に主を待ち望み ます。わたしは言います、朝を待ち望む者以上に。
7イスラエルは主に望みを置け。主には慈悲があり、 主には豊かな贖いがあるからだ。
8彼はイスラエルをそのすべての罪から救い出すであ ろう。
第131章
1(ダビデの位階の歌)主よ、わたしの心は高ぶらず、 わたしの目は高ぶらず、わたしは大きなことに心を 砕かず、わたしに手に負えないことにも心を砕きま せん。
2まことに、わたしは母から乳離れした子のように行 儀よくし、心を静めました。わたしの魂は乳離れし た子のようです。
3イスラエルは今より永遠に主を待ち望め。
第132章
1段階の歌。主よ、ダビデと彼のすべての苦難を思い 出してください。
2彼は主に誓い、ヤコブの全能の神に誓願を立てた。
3確かに、わたしはわたしの家の幕屋にはいらず、わ たしの寝床にも上らない。
4わたしはわたしの目に眠りを与えず、わたしのまぶ たにまどろみを与えない。
5わたしが主のために場所を見つけ、ヤコブの力ある 神のために住まいを見つけるまでは。
6見よ、私たちはエフラタでそれを聞き、森の野でそ れを見つけた。
7私たちは彼の幕屋に入り、彼の足台で礼拝します。
8主よ。あなたとあなたの力の箱は、あなたの安息の 中に立ち上がってください。
9あなたの祭司たちは正義を身にまとい、あなたの聖 徒たちは喜びの声を上げますように。
10あなたのしもべダビデのために、あなたの油そそ がれた者の顔を背けないでください。
11主は真実をもってダビデに誓われた。彼はそれを 破らないであろう。わたしはあなたの身から出る者 をあなたの王座に就けるであろう。
12もしあなたの子孫がわたしの契約とわたしが教え る証しを守るならば、彼らの子孫もまた永遠にあな たの王座に座するであろう。
13主はシオンを選び、それをご自分の住まいとして 望まれたからである。
14これが永遠のわたしの安息である。わたしはここ に住もう。わたしはこれを望んだから。
15わたしは彼女の糧を豊かに祝福し、彼女の貧しい 者たちをパンで満たそう。
詩篇
16わたしはまた、その祭司たちに救いを着せる。そ の聖徒たちは大声で喜び叫ぶであろう。
17わたしはそこにダビデの角を芽生えさせ、わたし の油そそがれた者のためにともしびを定めた。
18わたしは彼の敵に恥を着せる。しかし彼自身には 栄冠が輝く。
第133章
1(ダビデの位階の歌)見よ、兄弟たちが一致して共 に住むのは、なんと良いこと、なんと楽しいことだ ろう。
2それは頭の上の貴重な香油のようであり、ひげ、す なわちアロンのひげに流れ落ち、その衣のすそにま で流れ落ちた。
3ヘルモンの露のように、シオンの山々に降る露のよ うに。主はそこに、永遠の命という祝福を命じられ たからである。
第134章
1(段階的な歌)見よ、主の家に夜立ち続ける主の すべての僕たちよ、主を祝福せよ。
2聖所で手を上げ、主を祝福しなさい。
3天地を造られた主がシオンからあなたを祝福される。
第135章
1主をほめたたえよ。主の御名をほめたたえよ。主の しもべたちよ。
2主の宮に立つ者、われらの神の宮の庭に立つ者よ、
3主をほめたたえよ。主は恵み深いからだ。その御名 をほめたたえよ。それは喜びである。
4主はヤコブを自分のために選び、イスラエルを自分 の宝として選ばれたからである。
5わたしは主が偉大であり、わたしたちの主がすべて の神々にまさることを知っています。
6主は、天と地と海とすべての深淵において、御心の ままになさった。
7主は地の果てから煙を立ち上らせ、雨のためにいな ずまを起こさせ、その倉から風を取り出される。
8彼はエジプトの初子を、人と獣の両方において打っ た。
9エジプトよ、主はあなたの中に、ファラオとその家 臣たちすべてに、しるしと不思議を送られた。
10彼は大いなる国々を討ち、力ある王たちを殺した。
11アモリ人の王シホン、バシャンの王オグ、および カナンのすべての王国。
12そして、その地をその民イスラエルに相続地とし て与えた。
13主よ、あなたの名はとこしえに存続し、主よ、あ なたの記念は代々続きます。
14主はご自分の民を裁き、ご自分のしもべたちにつ いてご自身も悔い改められるからです。
15異邦人の偶像は銀と金で、人の手で造られたもの である。
16口があっても語らず、目があっても見ない。
17耳があっても聞かないし、口にも息がない。
18それを造る者もそれと同様であり、それに信頼す る者も皆同様である。
19イスラエルの家よ、主をほめたたえよ。アロンの 家よ、主をほめたたえよ。
20レビの家よ、主をほめよ。主を畏れる者よ、主を ほめよ。
21エルサレムに住まわれるシオンから主がほめたた えられますように。主をほめたたえよ。
第136章
1主に感謝せよ。主は恵み深い。その慈しみはとこし えに続く。
2神々の神に感謝せよ。その慈しみはとこしえに続く からである。
3万軍の主に感謝せよ。主の慈しみはとこしえに続く からである。
4ただひとり、大いなる奇跡を行われる方に。その慈 しみはとこしえに続く。
5知恵をもって天を造られた方よ。その慈しみはとこ しえに続く。
6地を水の上に広げた方よ。その慈しみはとこしえに 続く。
7大いなる光を造られた方に。その慈しみはとこしえ に続く。
8太陽は昼を治める。その慈しみはとこしえに続く。
9月と星が夜を治める。その慈しみはとこしえに続く からである。
10エジプトの初子を打った方よ。その慈しみはとこ しえに続く。
11イスラエルを彼らの中から導き出された。その慈 しみはとこしえに続く。
12力強い御手と、伸ばされた腕とをもって、その慈 しみはとこしえに続く。
13紅海を二つに分けた方よ。その慈しみはとこしえ に続く。
14イスラエルをその中に通らせた。その慈しみはと こしえに続く。
15しかし、紅海でファラオとその軍勢を倒されまし た。彼の慈悲は永遠に続くからです。
16荒野で民を導いた方よ。その慈しみはとこしえに 続く。
17大王たちを打った彼に。その慈しみはとこしえに 続く。
18名高い王たちを殺した。その慈悲は永遠に続く。
19アモリ人の王シホンよ。彼の慈しみはとこしえに 続く。
20バシャンの王オグよ。彼の慈しみはとこしえに続 く。
21彼らの土地を相続地として与えられた。その慈し みはとこしえに続く。
22それは彼のしもべイスラエルへの嗣業である。彼 の慈しみはとこしえに続く。
23主は、わたしたちが卑しい状態にあったときにも わたしたちを覚えておられた。その慈しみはとこし えに続く。
24主は、わたしたちを敵から救い出してくださいま した。その慈しみはとこしえに続くからです。
25主はすべての肉なる者に食物を与え、その慈しみ は永遠に続く。
26天の神に感謝せよ。その慈しみはとこしえに続く からである。
第137章
1バビロンの川のほとりで、私たちは座り、シオンを 思い出して泣いた。
2私たちはその真ん中の柳の木に立琴をかけました。
3というのは、そこでは、わたしたちを捕虜にした者 たちが、わたしたちに歌を求め、わたしたちを滅ぼ した者たちが、わたしたちに楽しみを求めて、「シ オンの歌を一つ歌ってください」と言ったからです。
4異国の地で、どうして主の歌を歌えようか。
5エルサレムよ、もしわたしがあなたを忘れるなら、 わたしの右の手はその巧みなわざを忘れるであろう。
6もし私があなたを思い出さないなら、私の舌は私の 上あごにくっつき、もし私がエルサレムを私の最大 の喜びよりも優先しないなら。
7主よ、エルサレムの日にエドムの子らが言ったこと を思い出してください。彼らは言った、「それを破 壊せよ、それをその基礎まで破壊せよ」。
8滅ぼされようとしているバビロンの娘よ。あなたが 私たちに仕えたように、あなたに報いる者は幸いで ある。
9あなたの幼子らを捕えて石に打ち砕く者は幸いであ る。
第138章
1(ダビデの詩篇)私は心を尽くしてあなたをほめた たえます。神々の前であなたをほめたたえる歌を歌 います。
2わたしはあなたの聖なる宮に向かって礼拝し、あな たの慈しみと真実のゆえにあなたの御名をほめたた えます。あなたはあなたのすべての御名よりも、あ なたのみ言葉を尊ばれたからです。
3わたしが叫んだ日に、あなたはわたしに答え、わた しの魂に力を与えてわたしを強めてくださいました。
4主よ、地のすべての王たちは、あなたの口の言葉を 聞いて、あなたをほめたたえます。
5彼らは主の道において歌うであろう。主の栄光は大 きいからである。
6主は高い方であるが、へりくだった者をも顧みられ る。しかし、高ぶる者を遠くから知っておられる。
7たとい私が苦難の中を歩んでも、あなたは私を生き 返らせてくださいます。あなたは私の敵の怒りに向
詩篇
かって御手を伸ばし、あなたの右の手は私を救うで しょう。
8主はわたしのことを成し遂げてくださいます。主よ、 あなたの慈しみはとこしえに続きます。あなたのみ 手のわざを捨てないでください。
第139章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)主よ、あなたは わたしを探り、わたしを知っておられます。
2あなたはわたしの座りも立ち上がりも知っておられ、 遠くからわたしの思いを悟っておられます。
3あなたはわたしの歩む道とわたしの伏す所とを囲み、 わたしの行く道をすべて知っておられます。
4わたしの舌には言葉がありませんが、主よ、あなた はそれをことごとくご存じです。
5あなたは後ろからも前からもわたしを包囲し、わた しの上に御手をかけられました。
6そのような知識はわたしにはあまりにも不思議で、 それは高くて、わたしがそれに達することはできま せん。
7あなたの御霊を離れて、どこへ行けばよいでしょう か。あなたの御前から、どこへ逃げればよいでしょ うか。
8たといわたしが天に上っても、あなたはそこにおら れます。たといわたしが陰府に床を設けても、見よ、 あなたはそこにおられます。
9たといわたしが暁の翼をとって、海の果てに住んで も、
10あなたの御手はわたしをそこに導き、あなたの右 の御手はわたしを支えてくださるでしょう。
11たとい私が、「確かに暗黒は私を覆い、夜は私を 囲む光となるだろう」と言っても、
12確かに、暗黒はあなたから隠れることはできない。 夜は昼のように輝く。あなたにとって、暗黒も光も 同じである。
13あなたはわたしの心を支配し、わたしを母の胎内 におおわれたからです。
14わたしはあなたをほめたたえます。わたしは恐ろ しく、また驚くほどに造られているからです。あな たのみわざは不思議で、わたしの魂はそれをよく知 っています。
15わたしが秘密のうちに造られ、地の最も深い所で 巧みに造られたとき、わたしの本質はあなたから隠 されていなかった。
16あなたの目は、まだ不完全なわたしの本質をご覧 になりました。あなたの書物には、わたしのあらゆ る部分が書き記されていました。それらは、まだ つもなかったときに、連続して形作られました。
17神よ、あなたの思いは私にとって何と尊いことで しょうか。その合計はなんと大きいことでしょうか。
18わたしが彼らを数えても、彼らの数は砂よりも多 く、目が覚めれば、わたしはなおあなたとともにい る。
詩篇
19神よ、あなたは必ず悪者を殺されるでしょう。血 に飢えた者たちよ、私から離れ去ってください。
20彼らはあなたに対して悪口を言い、あなたの敵は あなたの名をみだりに唱えるからです。
21主よ、わたしはあなたを憎む者を憎まないでしょ うか。あなたに立ち向かう者をわたしは悲しまない でしょうか。
22わたしは彼らを徹底的に憎み、わたしの敵とみな す。
23神よ、わたしを探り、わたしの心を知ってくださ い。わたしを試し、わたしの思いを知ってください。
24わたしのうちに悪い道があるかどうかを見て、永 遠の道にわたしを導いてください。
第140章
1(指揮者のための、ダビデの詩篇)主よ、私を悪人 から救い出してください。暴虐の者から私を守って ください。
2彼らは心の中で悪事を企み、絶えず戦争のために集 まっている。
3彼らは蛇のように舌を鋭くし、その唇の下にはまむ しの毒がある。セラ
4主よ、私を悪者の手から守ってください。私の歩み を破壊しようと企む暴虐な者から私を守ってくださ い。
5高慢な者たちはわたしのためにわなと綱を隠し、道 ばたに網を張り、わたしのために罠を仕掛けた。セ ラ
6わたしは主に言った。「あなたはわたしの神です。
主よ、わたしの祈りの声を聞き入れてください。」
7主なる神よ、わたしの救いの力よ、あなたは戦いの 日にわたしの頭を覆ってくださいました。
8主よ。悪者の願いを許さないでください。悪の企て を続けないでください。そうしないと、彼らは高ぶ るでしょう。セラ
9わたしを取り囲む者たちの頭を、彼ら自身の唇の悪 意が覆ってください。
10燃える炭火が彼らの上に落ち、彼らが火の中に投 げ込まれ、深い穴に投げ込まれ、再び浮かび上がら ないようにしてください。
11悪口を言う者が地上に立たないように。悪は暴虐 な者を追いかけて倒すであろう。
12わたしは、主が苦しむ者の訴えを守り、貧しい者 の正義を守られることを知っています。
13正しい者は必ずあなたの御名に感謝し、正直な者 はあなたの前に住みます。
第141章
1(ダビデの詩篇)主よ、私はあなたに呼び求めます。 急いで私に来てください。私があなたに呼び求める とき、私の声に耳を傾けてください。
2私の祈りをあなたの前に香のようにささげ、私の手 を上げることを夕べの供え物のようにささげてくだ さい。
3主よ、わたしの口の前に番人を設け、わたしの唇の 戸を守ってください。
4私の心をあらゆる悪事に傾けないでください。不義 を行う人々と共に悪行を行わないでください。また、 彼らのごちそうを食べないでください。
5義人がわたしを打つなら、それは慈しみとなる。義 人がわたしを戒めるなら、それは優れた油となり、 わたしの頭を砕くことはない。彼らの災難の中でも、 わたしの祈りは続くからだ。
6彼らの裁判官たちが石の所で倒されるとき、彼らは わたしの言葉を聞くであろう。それは甘いからだ。
7私たちの骨は、人が地面の上で木を切り裂くときの ように、墓の口に散らされています。
8しかし、主なる神よ、わたしの目はあなたに向けら れています。わたしはあなたに信頼を置いています。 わたしの魂を貧しくしないでください。
9彼らがわたしに仕掛けたわなと、不義を行う者たち の罠からわたしを守ってください。
10悪人は自分の網に落ちますが、私は逃れます。
第142章
1(ダビデのマスキル;洞窟の中にいたときの祈り)私 は声を上げて主に叫び、声を上げて主に願い求めた。
2わたしは主の前にわたしの訴えを注ぎ出し、わたし の悩みを主の前に示しました。
3私の霊が私の中で圧倒されたとき、あなたは私の道 を知っておられました。私が歩んだ道に、彼らはひ そかに私のために罠を仕掛けました。
4わたしは右の方を見て見たが、わたしを知る者はひ とりもいなかった。わたしの身を避ける場所はなく なり、わたしの魂に心を配る者もいなかった。
5主よ、わたしはあなたに叫びました。わたしは言い ました、「あなたはわたしの避け所、生ける者の地 におけるわたしの分です。」
6私の叫びに耳を傾けてください。私はひどく弱り果 てています。私を迫害する者たちから救い出してく ださい。彼らは私よりも強いのです。
7私の魂を牢獄から引き出してください。そうすれば、 私はあなたの御名をほめたたえることができます。 義人たちが私を囲みます。あなたは私に恵みを与え てくださるからです。
第143章
1(ダビデの詩篇)主よ、わたしの祈りを聞き、わた しの願いに耳を傾けてください。あなたの誠実とあ なたの正義によってわたしに答えてください。
2あなたのしもべを裁かないでください。あなたの前 には、生きている人は一人も義と認められないから です。
詩篇
3敵はわたしの魂を迫害し、わたしの命を地に打ち倒 し、長い間死んだ者たちのように、わたしを暗闇の 中に住まわせたのです。
4それゆえ、わたしの霊はわたしのうちに打ちひしが れ、わたしの心はわたしのうちに荒廃している。
5わたしは昔の日々を思い出し、あなたのすべてのみ わざを思い巡らし、あなたのみ手のわざを思い巡ら します。
6わたしはあなたに手を伸ばします。わたしの魂は、 渇いた地のようにあなたを渇望しています。セラ
7主よ、速やかにわたしの願いを聞き入れてください。 わたしの霊は衰えつつあります。あなたの御顔をわ たしから隠さないでください。そうしないと、わた しは穴に下る者たちのようになるでしょう。
8朝にあなたの慈しみを私に聞かせてください。私は あなたに信頼しています。私の歩むべき道を私に知 らせてください。私はあなたに私の魂を捧げます。
9主よ、わたしを敵から救い出してください。わたし はあなたに逃げて身を隠します。
10あなたの御心を行うことを私に教えてください。 あなたは私の神です。あなたの御心は慈悲深いです。
私を正義の地に導いてください。
11主よ。あなたの御名のゆえに、わたしを生かして ください。あなたの義のゆえに、わたしの魂を苦難 から救い出してください。
12あなたの慈悲によって、わたしの敵を断ち、わた しの魂を苦しめる者をことごとく滅ぼしてください。 わたしはあなたのしもべですから。
第144章
1(ダビデの詩篇)私の力である主がほめたたえられ ますように。主は私の手に戦いを教え、私の指に戦 いを教えてくださる。
2わたしの善良さ、わたしの砦、わたしの高い塔、わ たしの救い主、わたしの盾、わたしの信頼する者、 わたしの民をわたしのもとに従わせる者。
3主よ、人とは何か、あなたはこれを知っておられる のですか。人の子とは何か、あなたはこれを数えら れるのですか。
4人はむなしい者であり、その生涯は消え去る影のよ うだ。
5主よ、あなたの天をかがめて降りて来てください。 山々に触れてください。そうすれば、山々は煙をあ げます。
6稲妻を放って彼らを散らし、矢を放って彼らを滅ぼ せ。
7上からみずからの手を伸ばして、わたしを救い出し、 大水から、異邦人の手から救い出してください。
8彼らの口は虚偽を語り、彼らの右の手は偽りの右の 手である。
9神よ、わたしはあなたに新しい歌を歌い、立琴と十 弦の楽器に合わせてあなたを賛美します。
10主は王たちに救いを与え、そのしもべダビデを凶 悪な剣から救い出される。
11わたしを異邦人の手から救い出し、助け出してく ださい。彼らの口は偽りを語り、彼らの右の手は偽 りの右の手です。
12わたしたちの息子たちは、若いうちに成長する植 物のようになり、わたしたちの娘たちは、宮殿の模 範に倣って磨かれた隅の石のようになりますように。
13わたしたちの倉が満ち、あらゆる蓄えを備え、わ たしたちの羊が街路に何千、何万と産み出されるよ うに。
14わたしたちの牛が力強く働くことができるように。 また、牛が侵入したり、牛が外に出たりすることが ないように。また、わたしたちの街路で不平を言う ことがないように。
15このような民は幸いである。まことに、主を神と する民は幸いである。
第145章
1(ダビデの賛美の詩篇)わが神、王よ、わたしはあ なたをほめたたえます。そして、とこしえにあなた の御名をほめたたえます。
2わたしは毎日あなたを祝福し、世々限りなくあなた の御名をほめたたえます。
3主は大いなる方、大いにほめたたえられるべき方、 その偉大さは測り知れない。
4世代は代々あなたのみわざを讃え、あなたの大能の わざを語り伝えるでしょう。
5私はあなたの威厳の栄光と、あなたの不思議な御業 について語ります。
6人々はあなたの恐ろしい行為の威力を語り、私はあ なたの偉大さを告げ知らせます。
7彼らはあなたの大いなる慈悲を大いに語り、あなた の正義を歌うでしょう。
8主は恵み深く、あわれみに満ち、怒るのに遅く、慈 悲深い。
9主はすべてのものに対して恵み深く、その慈しみは すべてのみわざに及ぶ。
10主よ、あなたのすべてのみわざはあなたをほめた たえます。あなたの聖徒たちはあなたを祝福します。
11彼らはあなたの王国の栄光を語り、あなたの力に ついて語るでしょう。
12それは、神の偉大な御業と、神の王国の輝かしい 威厳とを人々に知らせるためである。
13あなたの王国は永遠の王国であり、あなたの統治 は代々続きます。
14主は倒れる者をすべて支え、かがむ者をすべて起 こされる。
15すべての者の目はあなたを待ち望み、あなたは時 に応じて彼らに食物を与えられます。
16あなたは御手を広げて、すべての生き物の願いを 満たされます。
17主はそのすべての道において正しく、そのすべて のみわざにおいて聖なる方である。
18主は、主を呼び求めるすべての者、真実をもって 主を呼び求めるすべての者に近い。
19主は、主を恐れる者の願いをかなえ、また彼らの 叫びを聞き、彼らを救うであろう。
20主は、主を愛する者をみな守られる。しかし、悪 者をみな滅ぼされる。
21わたしの口は主をほめたたえる。すべての肉なる 者は世々限りなく主の聖なる名をほめたたえる。
第146章
1主をほめたたえよ。わが魂よ、主をほめたたえよ。
2わたしは生きている限り主をほめたたえ、わたしの 生きている限りわたしの神をほめたたえよう。
3君主たちや、助けのない人の子に信頼を置くな。
4彼の息が消えると、彼は土に帰り、その日のうちに 彼の思いは消えうせる。
5ヤコブの神を助けとし、その神、主に頼る人は幸い だ。
6天と地と海と、その中にあるすべてのものを造り、 永遠に真実を守られる方。
7虐げられた者のために裁きを執行し、飢えた者に食 物を与え、捕らわれ人を解放されるのは主である。
8主は盲人の目を開き、主はかがんだ者を起こし、主 は正しい者を愛される。
9主は寄留の他国人を守り、孤児と寡婦を助け、悪者 の道を曲げられる。
10シオンよ、あなたの神、主は永遠に支配される。 主をほめたたえよ。
第147章
1主をほめたたえよ。われらの神をほめたたえるのは よいことであり、それは楽しいことであり、ほめた たえるのは美しいことだ。
2主はエルサレムを建て直し、イスラエルの追いやら れた者を集められる。
3主は心の打ち砕かれた者を癒し、その傷を包み治さ れる。
4彼は星の数を数え、それらすべてにその名を呼ぶ。
5われらの主は偉大であり、力は偉大である。その悟 りは無限である。
6主は柔和な者を高く上げ、悪者を地に投げ落とされ る。
7感謝をもって主に歌い、琴を奏してわれらの神をほ めたたえよ。
8雲をもって天を覆い、地に雨を降らせ、山々に草を 生えさせられる方。
9彼は獣と鳴く若いカラスに食物を与える。
10彼は馬の力を喜ばず、人の足を喜ばれない。
11主は主を恐れる者と、主の慈しみを待ち望む者を 喜ばれる。
12エルサレムよ、主をほめたたえよ。シオンよ、汝 の神をほめたたえよ。
13主はあなたの門の貫の木を強くし、あなたのうち にいるあなたの子らを祝福された。
詩篇
14主はあなたの領土に平和をもたらし、最上の小麦 であなたを満たされる。
15彼はその戒めを地上に送り、その言葉は速やかに 進む。
16主は雪を羊毛のように降らせ、霜を灰のように散 らされる。
17彼は氷を片のように吐き出す。彼の冷たさの前 に誰が耐えられようか。
18主は御言葉を送って彼らを溶かし、風を吹かせて 水を流される。
19主は御言葉をヤコブに示し、御法と裁きをイスラ エルに示された。
20主はどの国民に対しても、このようにはなさらな かった。彼らは主の裁きを知らなかった。主をほめ たたえよ。
第148章
1主をほめたたえよ。天から主をほめたたえよ。高い 所で主をほめたたえよ。
2主をほめたたえよ、すべての天使たちよ。主をほめ たたえよ、すべての軍勢よ。
3太陽と月よ、彼を讃えよ。すべての光の星よ、彼を 讃えよ。
4天の天よ、天の上の水よ、主をほめたたえよ。
5彼らは主の名をほめたたえよ。主が命じて、彼らは 創造されたからである。
6主は彼らを永遠に定め、廃れることのない定めを立 てられた。
7地から、竜から、すべての深淵から主をほめたたえ よ。
8火、雹、雪、蒸気、暴風が彼の言葉を成就する。
9山々とすべての丘、実り豊かな木々とすべての杉。
10獣、すべての家畜、這うもの、飛ぶ鳥。
11地の王たち、すべての民、君主たち、地のすべて の裁判官たち。
12若い男も、処女も、老人も、子供も。
13彼らは主の名をほめたたえよ。主の名だけが尊く、 その栄光は地と天の上にあるからだ。
14主はまた、その民の角を高く上げ、そのすべての 聖徒たち、すなわち主に近い民イスラエルの子らの 賛美を高められる。主をほめたたえよ。
第149章
1主をほめたたえよ。聖徒たちの会衆の中で、主に新 しい歌と賛美を歌いなさい。
2イスラエルは、彼を造った者によって喜び、シオン の子らは、彼らの王によって喜べ。
3彼らは踊りながら主の名をほめたたえ、タンバリン や立琴を奏でて主をほめたたえる歌を歌いなさい。
4主はその民を喜ばれ、柔和な者を救いによって美し くされるからである。
5聖徒たちは栄光の中で喜びにあふれ、床の上で大声 で歌いなさい。
6彼らの口には神への大いなる賛美があり、彼らの手 には両刃の剣があるように。
7異邦人に対して復讐し、民に対して罰を与えるため。
8彼らの王たちを鎖で縛り、彼らの貴族たちを鉄の足 かせで縛る。
9彼らに書かれた裁きを執行するため。この栄誉は主 のすべての聖徒に与えられる。主をほめたたえよ。
第150章
1主をほめたたえよ。その聖所で神をほめたたえよ。 その力の大空で神をほめたたえよ。
2彼の偉大な御業を讃えよ。彼のすばらしい偉大さを 讃えよ。
3ラッパの音をもって主をほめたたえよ。立琴と琴を もって主をほめたたえよ。
4タンバリンと踊りをもって主を賛美せよ。弦楽器と オルガンをもって主を賛美せよ。
5大きなシンバルの音で主を賛美せよ。高らかに響く シンバルの音で主を賛美せよ。
6息のあるものはすべて主をほめたたえよ。主をほめ たたえよ。