portfolio 増田雄太

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Masuda Yuta

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建築要素の結い直し

自邸のリノベーション ( 学部 4 年生 卒業設計) p. 2

焼却場から集合住宅へのコンバージョン ( 学部 3年 生) p. 26 02

昇華炉

小学校とオフィスの複合施設 ( 学部 3年 生) p. 36 03 Li tube

まなびの環

バイオミメティクス設計課題 ( 交換留学生 パリ) p. 46 04

建築における「動き」を考える ( 修士 1 年生) p. 56 05

ホワイトキューブに替わる美術館 ( 学部 3 年生) p. 64 06 sui

Contrast Emphasis

編雲

動きを含む建築の 1/1 設計 ( 修士 1 年生)

Other Projects p. 78

研究室の改装 境界のぼやけた家 オーベルヴィリエの集合住宅 p. 72 07

建築要素の結い直し

建築は、空間、人、力、時間など、さまざまな つながりを持っている。

柱、壁、屋根、階段などの建築要素は、こうし たつながりを生んだり、遮断したりする。

建築要素に対して単純な移動や変形を加えるこ とで、つながりは大きく変化し得る。

これは、リノベーションの可能性を広げる実験 的なプロジェクトである。

家に帰った私は、ふと自分の家を見つめなおす。

当たり前の日常をつなぎなおす。

これから

既存

現在

祖母、父母、私

これまで

来春から私は一人暮らしを始める。

子供は巣立ち、我が家はターニングポイントを迎える。

段階1

祖母、父母

段階2

父母、私(家族)

段階3

40年後

私(家族)、個人事務所

かつては、祖母、父母、子供3人が一緒に暮らしていた。

構造:鉄骨造

住人:父、母、祖母

私(春から一人暮らし)

(兄、姉は自邸を持つ)

奈良県の住宅街に位置する。かつては祖父母が住み、母も幼少期をこの地で過ごす。 近年若い世帯が多く移り住み、新たに活気づいてきた。

畑 父

和室 祖母 庭 祖母

住人:祖母、父母

高齢になる父母・祖母が暮らすため、生活機能は1階で満たす。

外部に開きすぎず機能にある程度基づきながらも、積極的な建築・暮らし方の変化を提案する。

変化の

リビング 祖母

和室 祖母

1階内部と2階内部を最短最大効率でつなぐ

外と内のつながりを止める境界面 1階と2階を構造的につなぐ  反転する

1階内部と2階外部の環境を斜めにつなぐ

わが家の階段がひっくりかえった。 リビングには明るい光と畑の香り。

子供が3人とも巣立ち、1階と2階の動線としての繋がりがそこまで重要ではなくなった。

階段を反転することで、階段は外環境と内環境を斜めに繋ぐ装置となる。

もちろん各部屋のつながりも変化する。2階の各部屋は外廊下アクセスとなり、1階で はリビングアクセスとなる。2階は父母の趣味の部屋となり離れ的に使われる。

部分的につなぎ部分的に隔てる 1階と2階を空間的にもつなぐ

屋根がずれたら見つかった、新しい‘そと’。

帽子をかぶった‘おそと’と、毛布にくるまれた‘おそと’。

屋根をずらす事で「覆われた外部」と「囲われた外部」が生まれる。

父の作業部屋と母のカフェテラスのため、2階に外部空間を確保したい。壁のみに囲わ れた「水平方向の視線を遮断する外部」が東側隣家への視線の配慮を有し、屋根のみに 囲われた「垂直方向の日差しや雨を遮断する外部」が屋上菜園沿いに縁側空間を生む。

恥ずかしがりやの柱が、やっと壁から出てきてくれた。

1本だけなのに、線ができたみたい。

壁内に隠れていた構造材としての柱は、屋根のずれに合わせてずれて落ちる。 空間に現れた柱は鉛直方向のつながりを示すと共に、空間を鉛直方向に貫く1本の境界 線となる。柱をきっかけに内から外へ段階的につながる領域を形成する。(内、内縁側、 外縁側、外)

鉛直方向に構造的につなぐ

水平方向のつながりを止める

室内の2室をつなぐ  端に集める  傾ける  大きくする

水平方向に視線もつなぐ

ぎゅっとはじっこに集まって。光と風は通ってもいいよ。

祖母は旧家の頃から向かいの家の庭の椿を窓から眺めるのを楽しみにしていた。その場 所は実は自邸の2つの庭も同時に眺めることのできる位置に存在する。しかし、構造壁 があり視線は遮断されていた。

支える性質を端に集約し柱と筋交いとして、視線的な内外のつながりを生む。祖母の願 いから室外ではなく室内に縁側的空間を設けた。

水平方向に風光のみをつなぐ

室外も巻き込んでつなぐ

壁がすこし傾いた。

風に入ってきていいんだよって。光もいいんだよって。

台所に風を通したいが、北側隣家の視線は遮断したい。

壁を傾けることで風光のみを取り入れることにした。

壁から扉がはみ出した。

外から見ててもわかる。「あ、今とびら動いた」。

⑤の操作により生まれた隙間に対して、夜間の防犯やエアコン稼働時の密閉性を確保す るために、ドアは室外にはみ出す。ドアは開いている時もどこかを隔てている。

高齢の父母と私の家族の2世帯で住む。

若い世帯が入ることで生活空間を2階に持ち上げ、1階レベルにも積極的な操作を加えていく。

変化の

子供部屋1

子供部屋2

⑦スロープ ⑧窓 ⑨煙突

高低差を段差なくつなぐ

壁に穿たれた外と内のつながり 屋根裏と外を風でつなぐ  大きく引き込む

外と内をなだらかにつなぐ

残る

視覚的につなぎ物理的に止める

スロープが仲間にいれてほしいって。 じゃあ、おうちに入ってきなよ。みんなだいかんげい!

この窓、おばあちゃんの思い出の窓なんだ。 じゃあさ、これからも見守ってもらおう。今度はとうめいな壁としてさ。

伸ばす

もっと内に光と風をつなぐ

煙突がもっと伸びたらどうなるかな。 家の真ん中に光が落ちるかな。

道路面と床面、1.7mもの高低さを段差なく繋ぐには長大なスロープが必要。しかし公共 建築でもよく見られるように、未使用時のスロープはただの邪魔な存在になってしまう のだろうか。

スロープのもつ、外から内へ連続的に引き込む性質に着目し、周囲の環境を内部に大き く取り込む。

おばあちゃんの思い出の窓。スロープを大胆に引き込むため、周囲の壁は消したが、窓 の部分は残した。かつて壁に穿たれた穴であった窓は、視線は通すが通ることはできな い透明な壁となる。外と内のひとつの緩衝材のような役割を果たし、この家を見守る。

もともと、シンボル的な意味合いと屋根裏の環境を保つためにつくられた煙突。 一階まで伸ばすことで光と風を届ける光の柱となる。屋根裏へアクセスする階段の柱に も。

室内の2室をつなぐ

大きくする

3室以上の空間のつながり方を決める

基礎内を水平方向につなぐ

水平方向に構造的につなぐ

伸ばす 床を下げる

つながりを留めるきっかけになる つながりを留めるきっかけになる

おっきい扉。

おっきくなって、おっきくなって、もはや壁みたい。

今までみえなかった点検口。 床が下がったら、ちょうどいい腰かけになった。

梁って余分に伸びてたら、意外といろいろひっかけられるね。

2つの部屋のつながりをオンオフするだけの扉が、枠を超えて大きくなることで他の空 間にも影響を与えるようになる。

拡大されたドアの開閉は、そのまま空間の形を変えるほど大きな変化を生む。

基礎に潜り点検するための動線としての穴。つまり水平方向につながりを生む点検口か ら、人の動きを留めるきっかけとなるへこみへ。

スロープを大きく引き込んだことで、今まで気にもしなかった基礎の点検口が現れた。

構造体としての梁は、壁を超えて余分に伸び、畑の道具や仕切り、時には遊び道具など様々 なつながりを留める引っ掛かりに変化する。

住人:私(家族)、個人事務所

私の家族に加え、個人事務所という身内を超えるコミュニティが導入される。 さらに断面方向や外部に対して積極的な操作を加えていく。

建物の一番外側で守る

外と内のつながりを止める

水平方向に伸びる構造体  内にずらす

「外」と結びついたアイコン

屋根がおうちの中におじゃましますって。 不思議。中なのに、外みたい。

屋根がずれ込むことで、「屋根」という固定概念と密接に結びついた「外」もずれ込む。

建物の一番外側で雨風から建物を守ってきた屋根が、建物内部へ入り込むことで、内な のに外のように感じる不思議な空間が出来上がる。

回転する

方向性をもって外と内をつなぐ

床を下げる

水平方向に伸びる境界線

壁が少しまわる。光と風がそそぐ。 気づいたらそっちを見てる。

外壁を回転させることでできた隙間から光や風が入り込む。

壁の回転により生まれた方向性は光や風とともに視線もいざなう。

いろんな梁が出てきた。 こっちの君とはどう遊ぼう。あっちの君とはこう遊ぼ。

構造体としての梁は、床面が下がることで棒状の境界として現れる。床面からの高さが 異なる梁は、空間を部分的に区切りつつきっかけを生む。

屋上階を作り、1階を土間としたことで床面を下げることが可能になった。

⑯柱・梁

グリッドに沿った方向のつながりを生む

柱をずらす

⑰階段

⑱外壁

上下階をつなぐ動線

外、壁、内

はがす

外、外壁、半外、内壁、内 グリッドから外れた水平方向のつながりを生む

少しくらいずれた方がおもしろくない? あたらしい線が生まれるよ。

柱の一部をグリッドからずらすことで、直交方向の4つしかなかった水平方向につなぐ 選択肢が6つに増える。柱がずれることに伴って壁の方向も変化する。連鎖的にいろい ろなつながりが変化していく。

視線や風光はつなぎ、人の動きは止める境界

踏み板だけ残った階段。 つなぐから少しとめるへ。

かつて階段のあった場所には踏板のみが残る。風光や視線は通すが人は通ることができ ない。いわば半透明な壁のようになる。

シンボルの赤いかべ。 はがしてのこすと、ふくらんだ。

外壁パネルのみをはがして、壁の少し外側に設置。外壁パネルと壁に囲まれた外でも内 でもない空間が生まれる。 この家の象徴である、赤レンガ風の外観は残り続ける。

隣の部屋を覗いた内窓からは屋根が見える。 要素の捉え直しが不思議な体験を創出。

内に引き込んだスロープで走り回る子供たち。 スロープが単なる移動動線ではなく新しい居場所を生み出している。

複数の要素の捉え直しが内部のような外部を、また外部のような内部を 生み出す。いくつもの違和感が衝突し支えあって成り立つ。

床から300~700㎜ほど上面に既存梁が出現。空間を壁で完全に区切らず、 しかし手掛かりは残す。今まで隠れていた梁を面白く捉え直す。

不確かで刺激的な未来へ…

ごみ焼却場は、人々が毎日生み出す大量の廃棄 物を、黙々と処理し続けてきた。焼却場が役目を 終えた途端に、人々は何のためらいもなく取り壊 してしまおうとする。本当にそれでよいのだろう か。

負の遺産の壁を取り払うことで、今まで知らな かった中身を知り、光や風、植物を招き入れ、人々 が暮らすという新たな役目を与えよう。

そこにはコンバージョンによってしか生まれ得 ない、新しい景色が広がる。

建物と敷地を自分で見つけてくる課題。唯一の 規定は建物を集合住宅へとコンバージョンするこ と。

ゴミを捨てに来た私は、使われなくなった焼却場を見つける。

建物の未来と社会をつなぎなおす。

対象建物は大阪市森之宮にある焼却場。 取り壊しは決定したが引き取り手が見つかっていない。

敷地は大阪公立大学新キャンパスの近く。

diagram

中が見えない

壁・屋根を 取り除く

光と風をもたらす

もともと鉄骨の上にあった ALC 板をはがし、鉄骨は残す。

建物の一番外面は取り去り、光と風を招き中身を知る。

部屋304

部屋301~303

部屋305~310

機器を住みこなす

ロフト

シェアハウス A~ C

部屋314~316

部屋305

部屋308

部屋306

部屋309

部屋307

部屋311~313

部屋 A

2500 トイレ キッチン

部屋 C

食卓

団欒部屋 上

部屋 D

隠れ部屋2

既存の形状を活かし、 共用スペースは中央に、 プライベート性の高い 空間は、漏斗状の部分 などに設けた。

客室

団欒部屋 下

部屋 B

シアター

部屋 G

部屋 F

部屋 E

階段式の焼却炉構造を 活かし、シアターへ

共用部から下へもぐり こみ漏斗状の個室へ

隠れ部屋1

かつての点検用通路が 機器をまとう

部屋 H

風呂

シェアハウスの空間からちょっと外へ抜け出したい、でも一 人になりたい。そんな時は外だけど中のような隠れ部屋へ。

押込送風機型住居

巨大で複雑に入り組む機器に住みつく事で、 外と内が入り乱れる空間が生まれる。

階段ギャラ
多柱暗 2. 投下場所
望空筒

共有スペース。焼却炉の下部と柱が立ち並ぶ。 斜めに貫通する新しいボイドの頂上。

地下礼拝堂。かつて灰や水が流れつく所。

展望所。かつてのごみ投棄場。

階段ギャラリー。かつての灰ピット。 縦穴広場。かつてのごみピット。

部屋という箱を設けない事で、 機器に収まらない生活は外にあふれ 交流が生まれる。

50年後、100年後にこの建物が残り続けたならば、蔦は生い茂り、光と風を取り込みながら、

植物と動物とそして建物と人々が共存していく未来が訪れるのかもしれない。

教育と仕事が隣り合い、刺激し合う場所を目指 して。

大阪市立西船場小学校はオフィス街にあり、今後 の生徒数が大きく増減を繰り返すと推定されてい る。その場所で新しい学びのあり方を考える。

オフィスと学校が隣接することで、生徒は毎日 仕事に触れることができる。企業は新しい形で取 り組みを共有できる。安全性やプライバシーに配 慮して動線は完全に分離しつつ、大人と子供が互 いに刺激し合う、柔軟で創造的な活動を促す。

敷地はあらかじめ決まっており、生徒数の変動 に対応した新しい小学校を作る課題。 まなびの環

学校についた私は考える。「学校」ってなに?

教育と仕事をつなぎなおす。

校庭

公園

遊歩道

飲食店など街に開かれた店舗が集まる。

それを繋ぐように1 階の楕円と動線を配置。

最上階の楕円は敷地周辺の街区に沿うよう 平行に配置。

敷地東側を塞ぐ、既存建物(老人ホーム・ 商業施設・貸しオフィス)を内部に取り込み、 2 ブロックの街区を大きく使う。

交通量も多く登下校に危険な道には、   セットバックした遊歩道を設ける。

飲食店

diagram

端をつくらず円環状に並ぶユニット

外側の楕円をねじる →廊下の広さが変化

上下階で互い違いの隙間 →屋上や外周りの動線

unit conversion

扇型にユニットが転換し、小学校からオフィスへ領域が拡大縮小

楕円をひねる事で生まれた広い廊下

南側公園はこの複合施設に集う多様 な人たちの溜まり場となる。

地衣類から着想を得たプロジェクト。地衣類の 層構造と菌糸を通じた菌類と藻類の共生関係に着 目。

建物は、発電、貯水、生産、開発、消費、分配 といったプロセスが、建物を縦断する管を通して つながる。

川沿いの長方形の敷地に、バイオミミクリーを 活用した建物を設計するプロジェクト。16人の学 生が設計した建物が互いに隣接する。規定として、 15×25×15mの容積を完全に満たした建物を作 る必要がある。

Li tube

私は大きな箱形のビルを見つけた。もっとつながったら楽しいのに。

地衣類:菌類と藻類が共生する複合体

(地衣類≠コケ )

地衣類内の体積比率

菌類

菌糸を通してやりとり

b:藻類層

c:髄層

d:下皮層

e:偽根

管を通したつながりが重要

収集:太陽光発電と雨樋を用いた雨水の収集

貯蓄 : 電気と水の貯蓄。

農業:温度と湿度が管理された畑。

オフィス: 食品関連企業。屋上農園も運営する。

レストラン:4 階で穫れた食材を使い、3階 の企業が開発したメニューを提供。

展示:食品企業の研究内容や 農産物の展示・販売。

分配:貯めた電気や水を地下の配管を通して他の建物に送る。

屋上農園

cross-section

south facade

境界があることで空間は建築となり得る。

絶対的な境界はそこに不動の定点として建築を 生みだす。しかし、建築は本来さまざまな動きの 中に存在する。建築自身も動的なものとして捉え 直すことができないか。

物理的に可動な境界はこれまでにも考えられて きたが、動かした後の建築は結局止まっている。 水とガラスを用いることで、「可動」なのではなく 「動きの中にある」建築を考える。

境界自身が移動するのではなく、境界の与える 影響が変化する建築をつくる。

建築における「動き」について考える課題。敷 地や建物の規模は個人で選定する。

世界は動いている。なぜ建築は動かないのか? つながりを止めるのではなく、つながりをもたらす境界ってあるの?

境界でつなぐ。

~「動き」の中にある建築~

絶対的な物理境界

水 + ガラス

水は変化する。

太陽や天候は、秒、分、日、月、年という様々な尺度で動いていて、

水位、流量、影、温度、濁りに変動をもたらす。

動く境界

境界自体が物理的に動く 界自体が物物理的に 界自体が物理的に動

境界の性質や

境界の与える影響が動く

みえるとみえないの狭間

水が満ちると屈折が生じ、凸部の曲率が大き いほどゆがみは増す。水がない時は透明な壁。

ある角度から眺めると左右反転して見える。

流れに垂直な壁は、動圧を受けるように設計。

動圧と静圧の違いにより水位に差が生まれる。

ベルヌーイの定理も利用。水面は微妙に上下 し、うねる側壁とは異なる動きを感じる。

③サイフォン の原理

風呂の排水にはサイフォンの原理を 用いて自動的に排水。

内側の壁はへこみ、水位が高ま ると水があふれ出る。透水性コ ンクリート面から徐々に水は染 み出すが、一段高い浮島が残る。

敷地に広がる2 本の水路は凸部 を持ちくねる。

同心円状の対象性と、中心で絡 む二人の動線。

プライべートな空間はガラスの 重なりの内側に。

床下をせせらぐ水路。

壁体は上部を支え、降り注ぐ水 は壁を伝う。

水回りの落とし物は、床下の水 路に沿って。

cross section

依頼主は1 組のパートナー。お互いの存在をどこかに感じ、時に近づき時に離れるような住処を求める。

Contrast Emphasis

作品と建築が一体となって不可解な体験を作り 出す。

時に、窮屈な空間へ入り込み、登った先に突然 視界が開け、作品の向こうに現実世界がちらつき、 隙間から光が差し込む。ホワイトキューブではな し得なかった空間体験を生む。

敷地は大阪にあるアメ村の三角公園。アーティ ストは各自で選定する。

作品と建築が一体化すると…?

建築を通して作品と都市をつなぐ。

三角公園はアメ村の密集した建物群から解放し、小休憩する広場の役割を担っていた。

ボリュームを沈める・持ち上げることでアイレベルの密度を下げ、従来の役割を残す。

彼の作品の多くは、人体を驚くほど 詳細に再現しながらも、現実よりも スケールが非常に大きかったり小さ かったりする。

樹木・機能を考慮し、大ボリュームを配置 ボリュームに広狭の変化をつけ、人通りの多い方へ開く ボリュームは一筆書きの動線状に噛み合い支え合う

地下広場

advantage of shape

スケール感の狂いを助長する広狭差

方向性を帯び人を引き込む

2FL plan

B1FL plan

3FL plan

1FL plan

展示場所

~時に狭まり、時に広がり、作品の奥には現実世界が他人事のように映り込む~

螺旋階段の先、作品に明かりが灯る

突然現れる巨大な吊下げ式の展示

暗くて狭い道の先には作品と窓 鑑賞者と作品が入り交じり、スケール感覚が狂う 一番大きな開口部は街へ大きく開かれる

編雲

1本のひもから生まれる「編み物」には、言葉に できない豊かさがある。

時を超えて愛されてきた編み物から、新しい建 築のかたちを考える。それはゆらめく組積造のよ うな、一目一目の確かな繋がりが柔らかな全体を 紡ぎ出す。

このプロジェクトは8人の学生との共同制作で ある。

編み物と建築は結びつく? つながりから生まれる建築。

diagram 、 し か し 。 る い て し た 果 を 割 役 じ 同 と つ 1 ガ ン レ は 目 と ひ の 物 み 、編 り あ で し 返 り 繰 の と こ ぶ 結 目 と ひ は と 」 む 編 る「。 い て 似 と 造 積 、組 は 造 構 の 物 み 編

1本の糸 ひと目ひと目 編み物= ゆらめく組積造 1つのレンガ

組積造 アーチ 組積造 ドーム

組積造は鉛直方向にレンガが重なることで荷重をうまく下へ伝えている一方で、編み物は必ずしも鉛直方向に重なっているわけではない。と こ ろが、 編み物はひと目ひと目が繋がり合いお互いを支えているため 、自 由なかたちをとることができる。つまり編み物は「ゆらめく組積造」である といえる 。 しかし、編み物それのみでは継続的な自立が難しい 。

力の方向

編み物部 脚部

脚部で整理し接地

継続的自立のため、荷重方向を整理する脚部が必要だと考えた。単に垂直に解くのでは なく、バラバラさを保ちながら荷重を整理する方法として右図のような構造を考えた。 これにより安定して収縮・拡張する可変機構の可能性が生まれた 。

編み目の粗密によって落ちる陰影に濃淡ができる。

古代ローマのパンテオン断面を参考に、ドーム頂点に近づく につれて薄く・軽くなる断面構成を考えた。編むロープの 本数を変化させ、編み物へ応用した。

下部にキャスターをつけることで全体が回転可能になる。

シーンに合わせて入口の高さが変わり空間が広がる。

椅子に座ると、外から中の人の顔は見えないが、そこに存在を感じられる。

研究室改装プロジェクト

所属する研究室の改装プロジェクト。様々なスタディを重ね、既存 の既製品家具を解体して、ブリコラージュ的に3 つの大きな可動ブ ロックを作り、柔軟にシーンを変更できる案を提案。

研究室プロジェクト (修士2回生)

境界のぼやけた家

「建築」は、外部と内部を分離する行為であり、自然との距離を作ることである。この 設計では、内部と外部の間に完全な境界線を引くのではなく、自然との距離をデザイン することを試みる。

デザインコンペ (修士2回生)

① はみだす風呂

風呂の湯は内部と外部の間に満ちる。

外部はお湯を通して内部へ届く。

増田雄太、吉田悠真

⑤ うかぶ寝室

循環する水が寝室の下に満ち、わず かに浮かぶ寝室は心地よく揺れる。

② はこぶ食卓

畑とダイニングが音で繋がる。作物 の育った環境音と共に食事を楽しむ。

⑥ うごく玄関

小さな階段や玄関のアイコンが動く と、公私の領域が満ち引きする。

③ みえるトイレ 延長された水タンクがトイレを覆う。

パイプを通して視える世界は歪む。

⑦ うたうキッチン キッチンから伸びる管は住宅全体へ と音を届ける。

④ のびる書斎

伸びる本棚は、書斎を個人のスペー スからパブリックへと拡張する。

⑧まける物干

物干竿は洗濯物の乾き具合で上下に 動き、連動して照明も動く。

Collective housing in Aubervilliers

敷地の真ん中には一本の路地が通る。全体計画は4 人で考え、細かな プランは4 分割した敷地でそれぞれが考えた。

真ん中を通る路地は幅が6mしかなく、建物 が向かい合うプライバシーの問題を解決する必 要があった。建物を東西に交互にずらすことで、 この問題に対処した。その結果生まれたL字型 をうまく活用して、角に共用スペースを集め、 角で隣り合う窓同士の視線の問題も解決した。

集合住宅設計プロジェクト ( パリ 交換留学生)

Pass. des Chalets
Rue Villebois
lMareui
Rue du Goulet
Avenue
Victoir
Hugo

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