Portfolio2008-2011

Page 1

contents

風 を つ か ま え る 街

押し 寄せる 人 の流れに 自然環境と 生き る 場を 失いつつある 生活。 爽やかな 風を 吹き 込み 地域住民ら と 共に 育ま れる 緑豊かな

diploma

UF-competition

Shimz-competition

緑の道

WC

既存の森

siteplan 1/1500

主要動線

Portfolio 2008

-

2011

風の道 ヤト集 落 に、ウィンドキャッチャー、水と緑 のオープンスペースからなる数 組 の 風 の 道をつくる。ウィンドキャッチャーは 斜 面 緑 地 が 残る方 の 山 際、丘に配し、主 に 南側からの海風を取り込 むようデザインされ 、オープンスペースは老朽化した家 屋 の 撤 去、高 齢 者 の 共 同 住まい 化 により生 み だし、地 域 住 民 の 共 同 空 間とする。 風 の 道 は 集 落 内 に走るメインの 動 線をまたぎ、ヤト集 落 内 な いし外とのネットワ ークとなる。 ヤト

横浜 東京都に次ぐ 人口第二の都市。東京湾に面し た 沿 岸部に関内を はじ めと し た 港町横浜の都心が位置 し 、こ れを 囲むよう に起伏の激し い丘陵地が拡がる 。 私たち は横浜に吹く 風を 利用し 、ヤト の地形と 自然 環境資源を 生かすエコ ロジカ ルな 環境を デザインし 、横浜の都市生活のステ ージ であるヤト の住宅地に 新たな 都市環境を 提案する 。

数ある ヤト の中から 白幡西 町を 選び 構想する 。白幡西

や水 系の景 観の中で 集 落が 発

の時間帯に東の東京湾から

町は、低層住宅群が車の交

展し 生活が営ま れていた 。高度

と 南の相模湾から 海風が吹

通が困難なほど 密集し てお

経済成長期の人口急増より こ れ

く 。東 京 湾 風は小スケ ール

り 、老 朽 化し た 家 屋 、空き

ら のヤト は都心近く の宅地へと

のため多く は南の相模湾風

家、住民の高齢化が進む典

から の影響を 受けている 。

型的なヤト の住宅地である

開発さ れ、豊かな 自然環境が失

E

S

、超過密、老朽化の問題と 、都心

1

13:00 14:00 15:00 16:00 17:00

沿岸部に位置する 横浜では 夏 期 の 気 温 の 上 がる 午 後

われる 一方、その住環境は現在

p

S ite : 白幡西町

木々が枝を のばすよう にひろ が る 谷筋はヤト と 呼ばれ、雑木林

ま た 、ヤト の急 峻な 地 形に 谷戸の原風景

部のヒ ート アイ ラ ンド と 共に 夏

。横浜より 北東にある 東神

ある 斜面緑地では夜間に冷

相模湾風( 夏期)

S

奈川に位置し 、やはり 相模 湾 風の影 響を 受ける 地 域

気降下風が吹く 。 反流

期の耐え 難い暑さ の問題を 抱え

である 。

ている 。

陸上大気

海風 海

谷戸の断面構成

白幡西町

WNW

W

NNW NW

N

NNE NE

ENE

2

E

WSW

SW

海風前線

ESE

SE

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

SE SSW SSW ESE SE SE SSW SE E SE SE S SSW SSW S ESE ENE SSE SSW SE SSE ENE N N N N ESE NW N N SE

SSW S SSW SE SSE SE SSW SE E SE SE SSW SSW SSW SSW SE NE SE SW SE ESE NE N NNW NNW NNW ESE C SE N SE

SW S SSW SE SSE SE SSW SSW ESE SE SE SSW SW SSW SSW SSW NE SE NNW ESE SE ENE N NNW N SSE NW SSE NNW SSE SSE

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SSW S SSW SSW SSE SSW SSW S SE ESE ESE SSW SSW W SSW SSW NE SSW NW SE SSW ENE ESE NNW N NE ESE WNW SE NNW SE

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

East Asia workshop

Yuya NARITA

Shimz-competition

Sh

is the alma mater of

Kanagawa Univ. SHIGEMURA Lab.

Subject Ⅰ

UF

Subject Ⅱ

Dp

East Asia workshop

風に 吹かれ、より 広範囲に 実を 結ぶ 新し い 都市環境の翼果で ある 。

UF-competition

diploma

風の道を 計画する 。


contents

D UF S p

h

about Yuya Narita

UF-competition

diploma

Ep S1 S2

成田 佑弥

ナリタ ユウヤ

Shimz-competition East Asia workshop

:

使用可能アプリケーション

1987 年  神奈川県生まれ

vector works / illustrator / Photoshop / sketchup / formZ /

2005 年  川崎市立川崎総合科学高校 卒業

Keynote / powerpoint / word /excel / iweb / iMovie / etc...

2009 年  神奈川大学工学部建築学科 ( 室伏次郎研究室所属 ) 卒業 2011 年  神奈川大学大学院工学研究科建築学専攻 ( 重村力研究室所属 ) 修了

mail : nari757@yahoo.co.jp t e l

学歴・職歴

2011 年∼ 神奈川大学大建築学科重村・三笠建築デザイン研究室 研究スタッフ

0 8 0 - 5 6 9 3 - 3 7 0 9

興味を持っている事 地域主義 / 構築された外部空間 / 風土とマテリアル / 居場所となる空間 / コモンスペース / ランドスケープと建築の調和 /

賞歴 2008 年度卒業設計「旧川崎南高校 ー今日からココは街の中心ー」学内優秀作品選出 2009 年度建築学会コンペ「風をつかまえる街」全国入賞佳作 2009 年度東アジア建築国際交流ワークショップ「trace our story」最優勝賞受賞 2009 年度学生表彰課外活動部門優秀賞

好きな建築家 重村力 / 象設計集団 / 室伏次郎 / ル・コルビジュエ / ルシアン・クロー ル / ヘルツベルハー / ジャン・ルノディー / バックミュンスター・フラー

2010 年度神奈川大学丘陵会給付奨学金授与者選出 2010 年度修士設計「緑地の残るスプロール地帯におけるエココミュニティ拠点の創造」 神奈川大学大学院建築学専攻 最優秀設計賞 2011 年度 JIA 修士設計展出展

other projects

Subject Ⅰ

3

Fin

しげけん

Sail Louver

News

5.27 ・重村研究室HP Upしました。 5.30  津波被災集落緊急調査報告(岩手県沿岸)=建築学会農村計画委 員会 upしました。05/30 5.31 KU + Shimz Design Forum !にて、重村研究室所属の杉崎瑞穂 (M1)、外間守咲(B4)が優秀作品に選出されました。 Wuhan Univ. of Technology Sung kyun Kwan Univ. japan

korea

china

taiwan

Shigemura + Mikasa Lab. 神

重 村 ・ 三 笠

Subject Ⅱ

建築デザイン研究室

旧川崎南高校の再生

faculty

member

activity

works

about us

Tsutomu Shigemura

Assistant

2011

Shige-ken + IRUKA

contact

Tomohiro Mikasa

Master

2010

diploma

Bachelor

older

Link

rural living

rural living

wind townscape

プロジェクト内容:卒業設計

プロジェクト内容:2010 年度ハーフェレ学生コンペティション

プロジェクト内容:新山口駅前広場プロポーザルコンペ

プロジェクト内容:2009 年度 d3 コンペ

プロジェクト内容:2010 年度東アジア WS

実施期間:    2011.5

実施期間:    2009.2

実施期間:    2010.9

実施期間:   2011.5

実施期間:   2009.6

実施期間:    2010.8

内容:      研究室の HP 作成

用途:      川崎郊外にある廃校の改修

用途:      郊外に点在する虫食い田畑に建つコモンスペース

用途:     新山口駅の駅前広場

用途:     谷戸地形と風を活かした地域計画

内容:   グッズのデザイン・ws 補助

設計スタンス:  個人設計

設計スタンス:  個人設計

設計スタンス: 恊働設計

設計スタンス: 恊働設計

ー今日からここはマチの中心ー

00 // about Yuya Narita

2010 年東アジア建築国際交流

Shige-ken

神奈川大学重村研究室ホームページ

スタッフ兼デザイン担当


p

h

Ep S1 S2

緑地の残るスプロール地帯における

UF U F - c o m p e t i t i o n

Sh s h i m z - c o m p e t i t i o n

風をつかまえる街

diploma

Dp d i p l o m a

contents

ccoonntteennttss

D UF S

職場庭園

風 を つ か ま え る 街

エココミュニティ拠点の創造

押し 寄せる 人 の流れに 自然環境と 生き る 場を 失いつつある 生活。 爽やかな 風を 吹き 込み 地域住民ら と 共に 育ま れる 緑豊かな 風の道を 計画する 。

016-021

022-025

プロジェクト内容:修士設計

プロジェクト内容:2009 年度学会コンペ

プロジェクト内容:2010 年度清水建設コンペ

実施期間:    2011.2

日にち;     2009.7

実施期間:    2010.5

用途:      学校+生活支援施設

用途:      学校+生活支援施設

用途:      設計集団の為のオフィス

設計スタンス:  個人設計

設計スタンス:  恊働設計

設計スタンス:  個人設計

風に 吹かれ、より 広範囲に 実を 結ぶ

UF-competition

002-015

新し い 都市環境の翼果で ある 。

WC

既存の森

siteplan 1/1500

主要動線

風の道

ヤト集 落 に、ウィンドキャッチャー、水と緑 のオープンスペースからなる数 組 の 風

の 道をつくる。ウィンドキャッチャーは 斜 面 緑 地 が 残る方 の 山 際、丘に配し、主 に 南側からの海風を取り込むようデザインされ 、オープンスペースは老朽化した家

Shimz-competition

緑の道

屋 の 撤 去、高 齢 者 の 共 同 住まい 化 により生 み だし、地 域 住 民 の 共 同 空 間とする。 風 の 道 は 集 落 内 に走るメインの 動 線をまたぎ、ヤト集 落 内 な いし外とのネットワ ークとなる。

り 、老 朽 化し た 家 屋 、空き

のため多く は南の相模湾風

開発さ れ、豊かな 自然環境が失

S Subject Ⅰ

家、住民の高齢化が進む典

から の影響を 受けている 。

型的なヤト の住宅地である

ま た 、ヤト の急 峻な 地 形に 谷戸の原風景

部のヒ ート アイ ラ ンド と 共に 夏

。横浜より 北東にある 東神

ある 斜面緑地では夜間に冷

相模湾風( 夏期)

反流

期の耐え 難い暑さ の問題を 抱え

である 。

ている 。

陸上大気

海風 海

NNW NW

奈川に位置し 、やはり 相模 湾 風の影 響を 受ける 地 域

気降下風が吹く 。

谷戸の断面構成

白幡西町

町は、低層住宅群が車の交 通が困難なほど 密集し てお

く 。東 京 湾 風は小スケ ール

、超過密、老朽化の問題と 、都心

1

町を 選び 構想する 。白幡西

と 南の相模湾から 海風が吹

経済成長期の人口急増より こ れ ら のヤト は都心近く の宅地へと

13:00 14:00 15:00 16:00 17:00

数ある ヤト の中から 白幡西

の時間帯に東の東京湾から

展し 生活が営ま れていた 。高度

われる 一方、その住環境は現在

E pp E a s t A s i a w o r k s h o p D

S ite : 白幡西町

風 沿岸部に位置する 横浜では 夏 期 の 気 温 の 上 がる 午 後

や水 系の景 観の中で 集 落が 発

W

NNE NE

SE SSW SSW ESE SE SE SSW SE E SE SE S SSW SSW S ESE ENE SSE SSW SE SSE ENE N N N N ESE NW N N SE

SSW S SSW SE SSE SE SSW SE E SE SE SSW SSW SSW SSW SE NE SE SW SE ESE NE N NNW NNW NNW ESE C SE N SE

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S Subject Ⅱ E

WSW

ESE

SW

海風前線

N

ENE

WNW

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

2 SE

Trace our story

かさなる中学校

360̊ gallery

026-031

032-037

038-044

プロジェクト内容:東アジア建築国際交流

プロジェクト内容:学部3年設計課題

プロジェクト内容:学部 3 年設計課題

実施期間:    2009.8 2010.8

実施期間:    2008.5

実施期間:    2008.8

用途:      台湾歴史地区の改修計画

用途:      中学校

用途:      アーティストの為の複合施設

設計スタンス:  恊働設計 ( 多国籍 )

設計スタンス:  個人設計

設計スタンス:  個人設計

East Asia workshop

環境資源を 生かすエコ ロジカ ルな 環境を デザインし 、横浜の都市生活のステ ージ であるヤト の住宅地に 新たな 都市環境を 提案する 。

ヤト 木々が枝を のばすよう にひろ が る 谷筋はヤト と 呼ばれ、雑木林

Subject Ⅰ

私たち は横浜に吹く 風を 利用し 、ヤト の地形と 自然

Subject Ⅱ

横浜 東京都に次ぐ 人口第二の都市。東京湾に面し た 沿 岸部に関内を はじ めと し た 港町横浜の都心が位置 し 、こ れを 囲むよう に起伏の激し い丘陵地が拡がる 。

contents // 01


contents diploma UF-competition

D

p

UF Sh

Shimz-competition

E

p

S1 S2

diploma プロジェク概要 プロジェクト内容:修士設計 実施期間:    2011.2 用途:      学校+生活支援施設

East Asia workshop

設計スタンス:  個人設計

神奈川大学大学院ディプロマ賞受賞

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

2010 年度 JIA 関東甲信越支部修士設計展出展

02 // diploma


contents diploma UF-competition

緑地の残るスプロール地帯における

Shimz-competition

エココミュニティ拠点の創造

設計概要 日本で培われてきた農業文化には、生命循環を生んできた潜在的な力がある。 そこには、環境問題・地域コミュニティの衰退など、現代社会が抱える問題を解決する糸口があると考 えられる。

East Asia workshop

そこで本研究では、横浜での緑地が多く残る要因である典型的地形「谷戸」に着目し、谷戸における都 市環境タイポライズを行い、その中でも自然を活かしたコミュニティ活動によって環境共生を築こうと している都市農地共生タイプに焦点をあてて研究を行った。 横浜市緑区新治町を研究調査対象地域とし、地域コミュニティの活動の広がりや地域課題の抽出から 、さらなる地域と自然とが強い結びつきを築いていく為の拠点を、小学校、地域コミュニティの活動の

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

場、都市機能の複合体として提案した。

diploma // 03


contents diploma UF-competition Shimz-competition

01- introduction

Subject Ⅰ

East Asia workshop

0,introduction

日本で培われてきた農業文化には、生命循環を生んできた潜在的な力がある。

緑地の残るスプロール地帯におけるエココミュニティ拠点の創造 Subject Ⅱ

Creation of ECO-community base in the sprawl area,that leaves green zone

そこには、環境問題・地域コミュニティの衰退など、現代社会が抱える問題を解決する糸口があると 考えられる。 そこで本研究では、横浜での緑地が多く残る要因である典型的地形「谷戸」に着目し、谷戸における 都市環境タイポライズを行い、その中でも自然を活かしたコミュニティ活動によって環境共生を築こ うとしている都市農地共生タイプに焦点をあてて研究を行った。 横浜市緑区新治町を研究調査対象地域とし、地域コミュニティの活動の広がりや地域課題の抽出か ら、さらなる地域と自然とが強い結びつきを築いていく為の拠点を、小学校、地域コミュニティの活動 の場、都市機能の複合体として提案した。

04 // diploma


contents

02- focus 関東の市街地における環境資源としての「谷戸」

戦前の谷戸では、低地の農地と傾斜地の里山を持った構成の集落 を形成し、自然との豊かな共生を築いてきた。 しかし戦後以降、生産効率の低さと、都心への近さから市街化の 対象となり、建物で覆い尽くされるようになった。横浜の谷戸でも 市街化による緑地減少から、緑被率は過去30年間で40%減少して いる。

diploma

02-1.谷戸の変遷

開発される谷戸の傾斜地

1970 緑被率50%

1980 緑被率40%

2004 緑被率31%

人口 緑被率

50%

720

40%

540

30%

360

20%

180

10%

0

東 京

横 浜

大 阪

名古屋

川 崎

Shimz-competition

主要都市の人口と緑被率

900

0%

02-3. 緑地と谷戸の都市環境タイプ  横浜の谷戸では、都市住民の生活基盤となっており、市街化と地 形の関係から都市と緑地、農地との混在する風景の違いが見られる 。それらの特徴的な風景の現れ方は4タイプに分類する事が出来 る。 ・ 都市農地共生タイプ(舞岡/新治)  都市と広域な緑地・農地の隣接関係があり、緑地を活かした活動 プログラムによって都市農地間に歩み寄りが存在する。

都市農地共生タイプ

低地農地タイプ 戸塚区舞岡

港北区折本町

緑区新治

高地農地タイプ

住宅密集タイプ 緑区北八朔 緑区新治

East Asia workshop

しかし、横浜の緑被率と人口の比率を他の主要都市と比較すると、 横浜は人口の多い都市でありながら、緑地の多い事が分かる。 その理由として、谷戸地形が台地に低地が入り込み、入り組んだ谷 状の地形をなしているため、大規模な開発に不向きである事が挙 げられる。 そのため、横浜の谷戸では至る所で市街地と緑地が混ざりあってい る風景が存在する。

(万人)

保土ヶ谷区 保土ヶ谷 神奈川区白幡 谷戸の都市環境タイプ分け

02-4. 都市再編の萌芽 ―都市農地共生タイプ―

Subject Ⅱ

その中でも、都市農地共生タイプでは市民活動による里山活用など のきめ細やかな緑地保全が行われ、健全な緑地を残し、緑に触れら れる余暇空間を創出している。 これらの活動は、参加する地域住民の主体的な活動によって持続、 発展されており、環境共生による都市再編を築く為の萌芽として捉 える事が出来る。

Subject Ⅰ

02-2. 緑の多い都市ー横浜ー

UF-competition

横浜の緑被率の変遷

市民活動による里山活用

diploma // 05


contents diploma UF-competition Shimz-competition

03- reserch 調査対象地区 ー新治ー 03-1. 横浜市新治町

こどもの国・寺家

三保・新治

そこで、都市農地共生タイプの中でも市民活動の定着がされて間もない横浜市緑区新治 町を調査対象地区と設定する。 新治は、農村部の残された大きな自然と1970年代から行われた市街化がせめぎあう敷地 であり、次の特徴がある。

川井 矢指 上瀬谷 大池 今井 名瀬 舞岡

円海山

小柴 富岡

横浜における緑の7大拠点

十日市場

Subject Ⅰ

East Asia workshop

新治町の市民活動のようす

奥津邸

Subject Ⅱ

新治南部の大きな自然が残された経緯は、森の最大地 権者奥津家が開発を拒んだ事である。 その後2000年に市民の森に指定され、現在では自然資 源を活かした市民活動や、周辺学校の自然学習に使わ れ、ECのステージ、環境教育の場として機能している。 市民活動は梅田川や奥津邸などの森から派生したステ ージにも分布し、創作活動・情報提供・イベント・農業体 験など多岐にわたる活動によって、地域の物質循環、文 化保護を行っている。

03-3. 食べ残しによる自然と市街地の無関係な境界>

新治小学校

新治周辺では、都市が自然を内包する関係を生んでいる。 この自然間は個別的事情によって残された場であり、開 発の食べ残し状態にある。 そのため市街地と自然の境界は相互関係を取り結ばない 形で現れ、至る所で無関係な境界が露になっている。

霧が丘 新治市民の森

三保町 梅田川

0 06 // diploma

03-2. 地域団体、学校教育による環境共生

500

N

... 開発

食べ残し

食べ残しによって残った緑

食べ残しによって現れる無関係な境界


contents diploma

04 - project 小学校を舞台にしたエココミュニティ拠点の創造

04-1. エココミュニティ拠点の定義

Shimz-competition

agriculture

eco community base

school+function

present life

04-2. 計画敷地:横浜市立新治小学校

Subject Ⅰ

新治小学校は緑区新治町の中心に位置し、北部に市街地 、南部に新治市民の森をはじめとする大きな自然があり、新 治小学校は自然と都市の接点である。学習形態としても周 辺の自然を活かした環境教育が行われている。 建築としては機械的な建物の構成によって閉鎖的なものと なっており、隣り合う田畑に対して無関係な状態を作ってい る。

East Asia workshop

敷地概要 Subject Ⅱ

1,7500㎡

本計画では、都市住民を地域の担い手として市民の森と結 びつける拠点をエココミュニティ拠点と定義し、既存の新治 小学校と複合した形で提案する。計画敷地が新治小学校で ある理由は、敷地が自然と都市の接点にあること事、小学校 自体のベース機能に自然・都市からの関わりが期待できる プログラムを持っているからである。 この施設に、地域住民がふとした時に立ち寄れるようなプロ グラムを付随させる事で、都市・自然間を結びつけるきっか けを増やし、自然への介入を促す。

UF-competition

上記の事項から、新治は自然と都市との混在においては無 計画な関係であるが活動団体や環境教育の発展に見られ るように、自然に対し潜在的な価値を見つけ良好な関係を 築き始めている。  今後これらの活動は、増幅と持続性を築く必要があり、そ れには都市住民と自然間の結びつきが不可欠である。

住所:横浜市緑区新治町768番地

用途地域:市街化調整区域 建ぺい率50%容積率80%

diploma // 07


contents diploma UF-competition Shimz-competition East Asia workshop Subject Ⅰ

エスキス・スケッチ集

<活動団体 + 特別教室> 市民団体の補完施設を活動内容と見合った教科の特別教 室に隣接して作り、市民団体が子ども達の学習へ関わりを 作る。活動団体に特別教室の管理を委託する事で、タイム シェア、多彩な生涯学習の実施を可能とする。

04-3. エココミュニティ拠点のプログラム

community

新治市民の森愛護会

MS

Special Department

音楽教室

プログラム設定は、地域住民である都市住民、農家、市 民活動団体の3者の要求から導き、学校+生活支援施 設(保育所/市場/リサイクルセンター/地域コーディネー ト)+市民活動団体補完施設とする。市民活動団体には 場を提供する代わりに、特別教室群の管理を委託し、生 涯学習など多彩な活動が行え、自然に親しむプログラム の増幅を生む。

<託児所 + 市場 + 図書館> プログラムに市場や図書館など生活・趣味に関わる都市住

MS

生涯学習

needs

管理 活動 場所

特別 教室

図書館

食堂

needs

市場

より目的とは異なるアクティビティを喚起し、地域循環やコ

育児所

community

売る

agriculture

Special Department

ついでに寄る/買う

market

present life

+

Kindergarten

< 小学校への影響 >

community 新治・谷戸田を守る会

+

地域循環

needs

present life

目的:預ける

自然を活かした学習環境 主体的な環境構築

このようなプログラムによって、自然を生かした学習環境 、コミュニティが充実した地域社会が形成される。その中で

Subject Ⅱ

Library

ミュニティへの参加のきっかけ作る。

地域

コーディネート

他の自然資源へ

agriculture

作る

community 一本橋メダカ広場水辺愛護会

料理教室 フラワーアレンジメント 手芸教室

+

民の要求を入れる事で多くの都市住民を引き込む。それに

小学校

community

教室の貸し出し

コミュニティへの参加

MS

家 MS

community 梅田川水辺の楽校協議会

<小学校+生活支援施設+市民活動団体補完施設>

生き物教室 実験クラブ

教室の貸し出し

工作教室 きのこ栽培

子どもが育ち、保護者が関わっていき、自ら地域の楽しみ方 を作って行けるようになる。住民の主体的な環境構築によっ て、都市と自然との関係において持続と発展が行われる。 08 // diploma

agriculture

community

present life


地域住民の地域の担い手としてによる自然と都市の 主 体 性 構築力 結びつきを作れるように地域住民の主体性、構築力 を養える空間をつくる。 そこで、そのような能力を生む為に異なるモノが関係 しながら連続する多様な空間、自分の場と感じられる 小さな空間、環境構築の手本となる空間という3つの 都市住民 特徴を形成しながら建築を作り上げる。

contents

05 - concept 地域住民の主体性と構築力をやしなう。 空間の多様性と連続性 自分の居場所と感じられる空間

diploma

環境構築の手本となる教育空間

新治で採取可能な資源の木/土/竹を製材、加工方 法の種類と、工法による組み合わせから素材・工法 のバラエティによる構築方法を提示できる空間を つくる。 それによって地域住民の居場所づくりの手本とな り、空間づくりの力を養う。  託児所のスタディ

丸 太

周辺の背景

横敷き

コミュニティ拠点

裏山

旭谷戸

谷戸の低地

断面敷き 縦置き

角 材

一本橋めだか広場

市民の森入り口

奥津邸

周辺と調和を生む軸線と建築の外形

平置き

縦置き

断面置き

C B

A D 隣接関係

家具的要素

土間

土間

レンガ敷き

段差付き

段差あり

段差あり

コンタ

コンタ

土間

長さ違い

段付き

起伏付き

横積み

縦置き

断面積み

横置き

配列

配列積み

版築

土壁

大棚構成

アーチ

版築

架 構

ラーメン

縦吊り

割 竹

縦置き

土壁浮き

仕上げ材

組み

グリット

(小ピッチ)

組み

アーチ積み

横つか

断面積み

編み壁

HP シェル

アーチ

輪切り

編み天井

アーチ

ドーム

グリッ

グリッド

上部傾斜

版築

横並び

アール

グリット

丸 竹

開口付き

接地性 仕上げ材

大スパン 梁

組み

トラス 組み

居場所をつくる凹凸の外壁

レンガ敷き

上端カット 柱

レ ン ガ

土間

断面置き

家具

土 粘 土

土間

横置き

組み

動線空間同士の交わり

版 築

縦置き

大梁

教室と外部空間の緩やかなつながり

床・土台

配列

06-2.自分の居場所と感じられる空間  隣接関係、家具的要素、接地性を考慮しながら設計 を行い、家のような居場所となる空間を設計に組み 込む。それにより、ユーザーの主体的な使われ方や、 カスタマイズなどが容易にできる環境を用意する。

集 成 材

縦置き

断面敷き

奥津邸

メディアスペースのスタディ

ドーム

アーチを 組む

コアマテリアルとコアコード

diploma // 09

Subject Ⅱ

構造線によって結ばれる景観とコミュニティ拠点

高学年CRのスタディ

Shimz-competition

多様な空間と活動が作り出す連続的な風景を作り、 周辺との調和を含めた空間のまとまりを作るため、 環境構造線を引く/ ゾーニングを周辺環境から導く / ランドスケープによってまとめる. という3つの手法 から多様な空間の連続性をつくる。 それにより、 周辺の活動を引き込む / 風景の調和 / プログラムの秩序を考慮した配置計画を与える こと が空間に現わし、地域の中心的な場を作り出す。

East Asia workshop

06-3.環境構築の手本となる教育空間

Subject Ⅰ

06-1.空間の多様性と連続性

UF-competition

06- 空間構成


contents

07- 平面構成 07-1.全体計画

計画対象敷地が都市と自然の接点という所を活かし、都市側 に生活支援施設、自然側に小学校の機能を配置し、生活支援 施設への入りやすさと小学校への入りにくさを作る。 その両者のシェア空間として特別教室、図書館を都市側に配 置し、地域の受け皿として解放する。

自然

ランドスケープ

周辺環境から導いたゾーニング

構造線と地形を活かしたランドスケープによって多様な空間 の連続性をつくる。敷地内にある高低差 / 流れる小川を利用 した広場の創出から周辺の市民活動へとつながる敷地内外 の連続する関係をつくる。 交差点や道と建物がぶつかる場 に、周辺状況から設定した外部空間を配置し、緑の連続する 風景も作る。

グラウンド

Subject Ⅰ

East Asia workshop

Shimz-competition

UF-competition

diploma

ゾーニングを周辺環境から導く

Subject Ⅱ

高学年棟

地形と軸でうまれる広場

10 // diploma

1F plan

N 0m 10m

30m

50m

100m


contents

07-2.特別教室棟

diploma

特別教室棟では、市民活動の拠点や公共的な機能と複合す る事で、地域交流を促す。 空間構成では道路に接する場に一本橋メダカ広場との連続 性を考慮し、手前に、表通りと市場広場を作り、公共機能を配 置する。そこから延長される路地空間に特別教室群を配置す る。 特別教室では外部空間とそれぞれの活動が組み合わさるよ うに形態を替え、テーマに沿った教室をつくる。 普通教室棟とは川を挟むアクセスをもうける事で、自然の調 和を作りながら、複合する機能との柔らかい区別化をはかる 。

N

1F plan

0

4m

12m

20m

デッキを挟んだ構成の託児所

40m

07-3.高学年棟

1F plan

N 0 3m

9m

15m

都市農地共生タイプ

30m

diploma // 11

Subject Ⅱ

片流れ屋根にる高さの異なる空間

Subject Ⅰ

East Asia workshop

高学年棟では2クラス1ユニットのデッキ付き分棟教室の 構成で作られている。  クラスルームでは自分たちの作品の展示が出来るアプロ ーチ、棚、2階建てワークスペースを持ち、それぞれの居場所 として愛着が湧くようなカスタマイズを可能とする空間を作 る。 外部空間には自主栽培できる畑や、デッキと庇で作られた、 大人数、少数での遊び、学びに対応する空間を作り出す。

Shimz-competition

UF-competition

都市農地共生タイプ


08-1.空間の多様性と連続性

UF-competition

diploma

contents

08- 立体表現

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

East Asia workshop

Shimz-competition

一本橋メダカ広場とのつながりを意識した表通り

08- 断面 / 立面構成

特別教室が並び、地域コミュニティによるにぎやかさを生む川辺通り

支援施設と小学校を結ぶ広場となっている小川広場

08-1. A-A 断面図 a

a

12 // diploma

0

3m

9m

15m

30m


軸線の交わる所に現れる広場空間

メディアスペース入り口の家具

川に向かって歌う音楽室

学びと遊びの2種類のデッキ

UF-competition

diploma

contents

08-2.自分の居場所と感じられる空間

East Asia workshop

Shimz-competition

08-3.環境構築の手本となる教育空間

新治愛護会のおじさんと外で工作教室

校舎に囲まれたような低学年広場

市場の賑わいをみせる市場通り

Subject Ⅰ

クラスごとの畑による、自然学習

Subject Ⅱ

09-2. 南西側立面図

0 3m

9m

15m

30m

diploma // 13


contents diploma UF-competition Shimz-competition

地域住民の活動の増幅、構築力の向上がされ始めると、地域に広がる 自然の中や、埋もれた地域資源を見直し、活動の場として、環境づくりを 喚起して行く。それにより、小さい拠点が広がり、つながりを持ちながら 全体として機能し、地域をまとめて行く。

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

East Asia workshop

10 - 自然と都市を繋ぐエココミュニティの展開

14 // diploma


contents diploma UF-competition Shimz-competition East Asia workshop Subject Ⅰ

10 - 2. おわりに

Subject Ⅱ

都市化によって、人々の生活は地域との関係が薄くなっている。しかし、地域を良くする為にはその土地 の人の主体的な活動が不可欠である。 本計画では、豊かな自然環境を活かした小学校を多様な機能と合わせて設計し、都市と自然との新しい 関係を構築した。また、空間によって環境づくりに対する地域住民の構築力と主体的な活動を養う。そ れによって自然と都市との結びつきを強め、活動の増幅と広がりをもたらしながら、地域と住民の新し いあり方を生んでゆく。

diploma // 15


contents diploma

爽やかな 風を 吹き 込み

UF-competition

地域住民ら と 共に 育ま れる 緑豊かな 風の道を 計画する 。

UF-competition 風に 吹かれ、より 広範囲に 実を 結ぶ

Dp

UF

新し い 都市環境の翼果で ある 。

Sh

Shimz-competition

Ep S1 S2

プロジェク概要 プロジェクト内容:2009 年度学会コンペ 日にち;     2009.7 用途:      学校+生活支援施設

East Asia workshop

設計スタンス:  恊働設計  緑の道

WC

全国入賞 佳作

siteplan 1/1500

既存の森

主要動線

風の道 ヤト集 落 に、ウィンドキャッチャー、水と緑 のオープンスペースからなる数 組 の 風 の 道をつくる。ウィンドキャッチャーは 斜 面 緑 地 が 残る方 の 山 際、丘に配し、主 に 南側からの海風を取り込むようデザインされ 、オープンスペースは老朽化した家 屋 の 撤 去、高 齢 者 の 共 同 住まい 化 により生 み だし、地 域 住 民 の 共 同 空 間とする。 風 の 道 は 集 落 内 に走るメインの 動 線をまたぎ、ヤト集 落 内 な いし外とのネットワ ークとなる。 横浜 東京都に次ぐ 人口第二の都市。東京湾に面し た 沿 岸部に関内を はじ めと し た 港町横浜の都心が位置

Subject Ⅰ

し 、こ れを 囲むよう に起伏の激し い丘陵地が拡がる 。 私たち は横浜に吹く 風を 利用し 、ヤト の地形と 自然 環境資源を 生かすエコ ロジカ ルな 環境を デザインし 、横浜の都市生活のステ ージ であるヤト の住宅地に

Subject Ⅱ

新たな 都市環境を 提案する 。

16 // UF-competition


contents diploma UF-competition

風をつかまえる街 2009 年度学会コンペ 「アーバンフィジックスの構想」

用 語 に 込 められている。 当 然 のことな がら、 音 、 光 、 熱 、 空 気 、 湿 度 は ひとつ の 建 築 に 留まるもので は な い 。 持 続 可 能 性 一 つ をとっても、 建 築 だ け が 「 エコ ハウス」 に なっても達 成で きな い 。 環 境 ( 都 市 ) の な か の 建 築 の 建ちか た や 相 互 の 関 係 性 によって解 決 策 は 大 きく異 なってくるは ずで ある。 建 築と都 市 は 地 続 きで あるという当 然 の 事 実 が 、 専 門 家 の 間で は 当 然 で は な いところに 問 題 がある。これまで 、 都 市 は 建 築 家 にとっては 建 築 の 外 部で あり、 観 念 的 な 対 象でしか な かった 。しかし、 事 態 は 大 きく変 わりつ つ ある。 建 築 余り、 施 設 余りが 進 む シュリンキング ニッポンにあっては 、 造 園 、 建 築 、 土 木 、 都 市と縦 割り式 発 想で バラバラに 考えていては 有 効 な 手 が 打てな い ( 成 長 期 に は 分 業 は 効 率 的で あった )。それ ゆえ、 環 境 に 関 わる専 門 家 は 環 境 全 般 に 精 通している必 要 が あり、 横 断 的 なアイディアが 期 待されている。 そこで 、 複 数 の 建 築 群 だ けで なく土 木 施 設 や 地 形 なども含 めて対 象とし、 そこで の 物 理 的 な 環 境 条 件 をコントロー ルし活 用 することよって、 人 間 の た め の 好ましい 環 境を形 成 する提 案 を求 め た い 。これまで 、 都 市 のレ ベ ルで は 、 物 理 的 因 子 が 複 雑 なこともあって物 理 学 は あまり考 慮されてこな かった の が 現 実で ある。しかし、 近 年 はコンピュータの 発 達 によって バ ン・フィジックス

アー

とも呼 ぶ べき理 学 的 、 工 学 的 な 取り組 み が 増えてきている。この 課 題で 求 められることを 具 体 的 に 述 べ れ ば 、 建 築 が 集まることによって初 めてできる自然 環 境 の ポテ

ンシャルを生 か す 提 案 や 、これまで 、機 械 頼 み だった 都 市 の 公 共 空 間 を自然とか か わらせることで 快 適 に する提 案 などで ある。しかし、これ に 留まらず、応 募 者 が 未 開 拓 の 領 域 に 挑 戦し、 創 意 工 夫 に 満ちた 提 案 が なされることに 期 待した い 。このような 発 想 は 、 恐らくこれまで の 常 識 的 な 施 設 の 都 市 内 立 地 論 の 見 直しも迫るで あろうし、 他 方で は 、 わ れ わ れ の 環 境 へ の 関 心と感 性 のあり方 にも大きな 変 化をもたらすことに なろう。 深 い 思 索 の 結 果 を 挑 戦 的 に 表 現してほしい 。 S ite : 白幡西町 数ある ヤト の中から 白幡西 町を 選び 構想する 。白幡西

の時間帯に東の東京湾から

町は、低層住宅群が車の交

や水 系の景 観の中で 集 落が 発 展し 生活が営ま れていた 。高度 経済成長期の人口急増より こ れ ら のヤト は都心近く の宅地へと 開発さ れ、豊かな 自然環境が失 われる 一方、その住環境は現在 、超過密、老朽化の問題と 、都心

と 南の相模湾から 海風が吹

通が困難なほど 密集し てお

く 。東 京 湾 風は小スケ ール

り 、老 朽 化し た 家 屋 、空き

のため多く は南の相模湾風

家、住民の高齢化が進む典

から の影響を 受けている 。

型的なヤト の住宅地である

ま た 、ヤト の急 峻な 地 形に 谷戸の原風景

部のヒ ート アイ ラ ンド と 共に 夏

白幡西町

。横浜より 北東にある 東神

ある 斜面緑地では夜間に冷

相模湾風( 夏期)

気降下風が吹く 。 反流

である 。

ている 。

陸上大気

海風 海

NNW NW

奈川に位置し 、やはり 相模 湾 風の影 響を 受ける 地 域

期の耐え 難い暑さ の問題を 抱え

谷戸の断面構成

13:00 14:00 15:00 16:00 17:00

NNE NE

ENE

W

E

WSW

ESE

SW

海風前線

N

WNW

SE

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

SE SSW SSW ESE SE SE SSW SE E SE SE S SSW SSW S ESE ENE SSE SSW SE SSE ENE N N N N ESE NW N N SE

SSW S SSW SE SSE SE SSW SE E SE SE SSW SSW SSW SSW SE NE SE SW SE ESE NE N NNW NNW NNW ESE C SE N SE

SW S SSW SE SSE SE SSW SSW ESE SE SE SSW SW SSW SSW SSW NE SE NNW ESE SE ENE N NNW N SSE NW SSE NNW SSE SSE

SSW SSW SSW SE SSE SSE SSW SSW SE ESE SE SSW SSW SSW SSW SSW NNE SE NNW ESE SSE NE N NW N N SSE N SE NW SE

SSW S SSW SSW SSE SSW SSW S SE ESE ESE SSW SSW W SSW SSW NE SSW NW SE SSW ENE ESE NNW N NE ESE WNW SE NNW SE

Subject Ⅰ

風 沿岸部に位置する 横浜では 夏 期 の 気 温 の 上 がる 午 後

Subject Ⅱ

ヤト 木々が枝を のばすよう にひろ が る 谷筋はヤト と 呼ばれ、雑木林

East Asia workshop

て建 築 家 はこれまで 余りに 無 知であり、その 制 御 を 技 術 者まか せ にしてきたことを 反 省し、 環 境 の 時 代 に 至って、 建 築 家も建 築 デ ザイン の な かで 考えるべ きだというメッセージ が 、この

Shimz-competition

近 年 、 ビルディングフィジックス( B u i l d i n g P h y s i c s )という言 葉 を 耳 に する様 に なった 。 建 築 形 態 を 決 めるうえで 重 要 な は ず の 音 、 光 、 熱 、 空 気 、 湿 度といった 物 理 的 因 子 に つ い

UF-competition // 17


contents diploma UF-competition

風 を つ か ま え る 街

Shimz-competition

押し 寄せる 人 の流れに 自然 環 境と 生き る 場を 失いつつある 生 活。 爽やかな 風を 吹き 込み 地 域 住 民ら と 共に 育ま れる 緑豊かな

East Asia workshop

風の道を 計 画する 。 風に 吹かれ、より 広範囲に 実を 結ぶ 新し い 都 市 環 境の翼果で ある 。

ヤト

Subject Ⅰ

横浜

木々が枝を のばすよう にひろ が

東京都に次ぐ 人口第二の都市。東京湾に面し た 沿 岸部に関内を はじ めと し た 港町横浜の都心が位置 し 、こ れを 囲むよう に起伏の激し い丘陵地が拡がる 。

数ある ヤト の中から 白幡西

る 谷筋はヤト と 呼ばれ、雑木林

夏 期 の 気 温 の 上 がる 午 後

町を 選び 構想する 。白幡西

や水 系の景 観の中で 集 落が 発

の時間帯に東の東京湾から

町は、低層住宅群が車の交

経済成長期の人口急増より こ れ

環境資源を 生かすエコ ロジカ ルな 環境を デザインし

ら のヤト は都心近く の宅地へと

、横浜の都市生活のステ ージ であるヤト の住宅地に

Subject Ⅱ

沿岸部に位置する 横浜では

展し 生活が営ま れていた 。高度

私たち は横浜に吹く 風を 利用し 、ヤト の地形と 自然

開発さ れ、豊かな 自然環境が失

新たな 都市環境を 提案する 。

Site : 白幡西町

と 南の相模湾から 海風が吹

通が困難なほど 密集し てお

く 。東 京 湾 風は小スケ ール

り 、老 朽 化し た 家 屋 、空き

のため多く は南の相模湾風

家、住民の高齢化が進む典

から の影響を 受けている 。

われる 一方、その住環境は現在 谷戸の原風景

、超過密、老朽化の問題と 、都心

相模湾風( 夏期)

湾 風の影 響を 受ける 地 域

気降下風が吹く 。 海

18 // UF-competition

横浜の谷戸の分布

ている 。

陸上大気

海風

谷戸の断面構成

海風前線

海風の原理

NNW

。横浜より 北東にある 東神 奈川に位置し 、やはり 相模

反流

期の耐え 難い暑さ の問題を 抱え 丘陵地のまち

白幡西町

型的なヤト の住宅地である

ま た 、ヤト の急 峻な 地 形に ある 斜面緑地では夜間に冷

部のヒ ート アイ ラ ンド と 共に 夏

13:0014:00 15:00 16:0017:00

である 。

N

NNE NE

NW

ENE

WNW

W

E

WSW

ESE

SW

SE SSW

S

SSE

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

SW SSW SSW SE SSW S SSW S SSW S SSW SSW SSW SSW SSW SE ESE SE SSW SE SE SSE SSE SSE SSE SE SSE SSW SE SE SSW SSW SSW SSW SSW SE S SE SSW SSW ESE SE E SE E SE ESE ESE SE SE SE ESE SE SE SE S SSW SSW SSW SSW SW SSW SSW SSW SSW W SSW SSW SSW SSW S SSW SSW SSW SSW ESE SE SSW SSW SSW NE NNE ENE NE NE SE SSE SE SSW SE NW SSW SW NNW NNW SE SE SE ESE ESE SE SSE SSW SSE ESE ENE ENE NE NE ENE N N ESE N N NW NNW N NNW NNW N N N N NNW NE N N NNW SSE NW SSE ESE ESE ESE SSE N WNW NW C SE NNW SE N SE N SSE NW NNW N SE SE SSE SE SE 東神奈川の風向記録(2008年8月)

白幡西町の現様子


上 空 に 吹く海 風 をヤトに おろす。翼 果 の 構 造 を 参 考 に 風 の 流 れ が 計 算

数 組 の 風 の 道をつくる。ウィンドキャッチャー は 斜 面 緑 地 が 残る方 の 山

され た 緩 い 曲 率で 張られ た 膜と、足 下 に大きく取られ た 開 口 部を持 つ。

際 、丘 に 配し、主 に 南 側 からの 海 風 を 取り込 むようデ ザインされ 、オー

周 囲 の 低 層 部よりひとつ 抜 けて高 いことと足 下 が 大 きく開 いているた

プンス ペ ース は 老 朽 化した 家 屋 の 撤 去 、高 齢 者 の 共 同 住まい 化 により

め 、吹き溜まりとならず、風 は 膜 に 沿って吹き下ろし、下 のオープンスペ

生 み だし、地 域 住 民 の 共 同 空 間とする。風 の 道 は 集 落 内 に 走るメイン

ースに流 れていく。

contents

ウィンドキャッチャー

風の道 ヤト集 落 に、ウィンドキャッチャー、水と緑 のオープンスペースからなる

風を受けて飛ぶ翼果の断面モデル

の 動 線をまたぎ、ヤト集 落 内 な いし外とのネットワークとなる。

diploma

sea wind

新しい 若 世 帯 の 流 入 によりヤトのまちを活 性 化 する。風 の 道 づくりはこ

sea wind

構造システム

Shimz-competition

ヤトネットワーク ̶ 白幡西町の場合

UF-competition

forest wind

のまちづくりに寄 与 するシステムである。風 の 道 は 地 域 住 民らと共 に育 まれる新しい 都 市環 境である。

地域住民 昔から住む住民

子供

高齢者

親は共働き 都心・他ヤトへ

空いた時間で

老後の空き時間

遊びにいく

同じ仲間と 楽しく過ごす

みんなで広場に 風を送り込む

傾斜地のオープンスペースにおける風の影響範囲

Subject Ⅰ

(佐土原・田中 郊外風による冷気の誘導検討に関する研究 H21年2月より)

建物がない場合 約150m

ヤトバス

グループホーム

託児所 ビオトー プ

菜園

ヤトの水系・緑

風の道

WC管理団体

緑の道

斜面緑地

建物がある場合

WC

ウインドキャッチャー 既存の森

上空の海風緑 地から降下風

約30m∼60m 斜面緑地

siteplan 1/1500

主要動線

UF-competition // 19

Subject Ⅱ

若世帯

若者

East Asia workshop

forest wind


contents diploma UF-competition

■家庭菜園と生活路地となるせせらぎ

■ビオトープとにぎわう広場

■住民が帆を上げ下げし風を取り入れる

Shimz-competition

上空の風(平均風速 3∼5m/s)

体感温度 +27℃ 老朽化した家屋を撤去し、 中層化した住居に人々を転居 させ、 住環境を向上。 オープンスペースが生まれる。 中層化された住居が広場の前で風を受ける役割を果たす

East Asia workshop

井戸+舞台 沸水の真上にぽっかり穴のあいた円形の舞台 (朝市など) 木など廃材利用

屋上緑化で室内の気温の上昇を防ぐ 菜園  体感温度 +28∼29℃ オープンスペースとなっ ているため 風が吹き抜けていく

Subject Ⅰ Subject Ⅱ

■風の道頂上からの風景

斜面緑地 夜間の降下次気流

水 湧き水 (井戸利用)

20 // UF-competition

水の道の上をそ よ風が流れる 体感温度 +28∼29℃


diploma

集合住宅

contents

託児所

水の広場 家庭農園

UF-competition

緑の広場

plan 1:300

横浜市神奈川区 晴れ 気温:32℃

コモン スペースに提供した空き家の廃材を ファ ニチャーに転用

白幡西町 気温:30℃

YATO net.com

託児所 親が働く間、 地域の高齢者が子どもを見守る ヤトのなか、 あるいは他ヤトとの風 の道どうしをつなぐ ネットワーク・デマンド・ヤトバス 広く開けたみんなの芝生広場

YATO BUS

UF-competition // 21

section 1:200

Subject Ⅱ

風の道の延長上に 子どもたちがつく るビオトー プ 体感温度 +29℃

Subject Ⅰ

グループホーム

East Asia workshop

Shimz-competition

ウィンドキャッチャー


contents diploma UF-competition

Dp UF

S

h

Shimz-competition

Ep S1 S2

shimz-competition プロジェク概要 プロジェクト内容:2010 年度清水建設コンペ 日にち;     2010.5 用途:      設計集団の為のオフィス

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

East Asia workshop

設計スタンス:  個人設計

22 // shimz-competition


contents diploma UF-competition

職場庭園

設計条件

昭和通りに面して建つ小さなオフィスビルの提案を募集します。

敷地面積:750 ㎡

土地とビルのオーナーは建築家であり、建築設計集団のためのオフィスを建てようと考えて

建ぺい率:80%

います。 ここで働く設計者たちが新しいデザインを思考したくなるような刺激的な空間を

要求床面積:6000 ㎡程度

の提案も自由に発想してください。 ただし、ひとつだけ条件を与えたいと思います。 鉄筋コンクリート造であることです。  刺激的な新しい構造、新しい環境、新しい空間を 強く求めます。

容積率:なし

East Asia workshop

ムの設定をしてもらっても結構です。地域との交流空間やアメニティー施設、屋上利用など

高さ制限:なし 設計条件:鉄筋コンクリート造

Subject Ⅰ

求めています。   建築設計集団の想定や、空間創りに関わる新しい オフィス・プログラ

Subject Ⅱ

「建築設計集団のためのアーバンスモール・オフィス」

Shimz-competition

KU + Shimz design Forum Ⅰ

shimz-competition // 23


contents

structure diagram オフィスの構成要素をコア、オフィス、外部空間に分けた。構造となるコアを2m厚の 壁にし、コア壁にはEVなどを入れ込む事で他のアクティビティに自由さを持たせる事 ができる。

diploma

concept =

outside

Shimz-competition

office

UF-competition

core

East Asia workshop

core

Subject Ⅰ

コア に は 2 m 厚 の 壁 が 十 字 形 に 交 わり 、で きて い る 。そ の 厚 さを 利 用 し 、トイレ・給 湯 室・エレ ベ ー タなどの 機 能 を 入 れ 込 み 、他 の 空 間 に 自 由 さ を 与 えて い る 。   パ ース の 効 い た 窓 により 、表 情 豊 か な 空 間 を 作 り出 して い る 。   オフィス は ほ ぼ 7 5 0 0 1 5 0 0 の 四 角い 空 間 で 構 成 される 。   どの オフィス に お いても 外 部 、半 外 部 空 間 に 接 して い る た め 、採 光 が と れ 、オフィス 内 部 で 完 結 さ れ る 事 無く 、活 動 が 外 部 へと 染 み だして 行く。ま た 、会 議 室 やプ レ ゼ ンル ー ム も 備 え ら れて い る

周 辺 ボリュ ー ムとの 関 係 か ら 立 体 的 な 外 部 空 間 を ス タディし 、どの オフ ィス 部 分 にも 接 し 、外 部 空 間 とガ ラス で覆われた中間 領 域の組み合わせに より 、使 い 方 の 幅 が 広 が る 。

働 くと は 何 か? 作り出す事である。 モノを作り出すチカラは 、 さまざまな 体 験 によって 育 まれる 。

office

outside

Put in!!

core

toilet

warehouse

boiler room

elevator

2階平面より

window

Put in!! conference

meating

presentation model study

office 10階平面より

study

Put in!! park z

z

liibrary

z

rest

cafe

outside

2階平面より

elevation diagram オフィスと外部空間との関係には、隣接関係を作り、開放感を生む。 隣接する建物との関係で外部の位置を考慮したため外部空間は光が届くように なっている。建物下部にはギャラリー・カフェなどの都市的要素と、ホール、会議 室などのプログラムが加わっている。

こ の 職 場 庭 園 で は 、そ の 内 外 の つ な が り か ら 多 様な空 間を作り出した。 ハ コ も の オ フィス に は 無 い 内 外 の つ な が り はワ ーカ ー にとって 刺 激 や 癒しなど さまざまな 感 性 を 呼 び 起こす。

office outside conference etc west

south

Subject Ⅱ

east

west

22 // shimz-competition

north


contents

B-B' section 1:500

Subject Ⅱ

B'

A

A'

Subject Ⅰ

B

A-A' section 1:400

East Asia workshop

Shimz-competition

UF-competition

diploma

cafe

1FL plan / site plan 1:500

2FL plan 1:500

10FL plan 1:500

shimz-competition // 23


contents diploma UF-competition

Dp UF Sh

Shimz-competition

Ep S1 S2

East Asia workshop プロジェク概要 プロジェクト内容:東アジア建築国際交流 日にち;     2009.8 2010.8 用途:      台湾歴史地区の改修計画

East Asia workshop

設計スタンス:  恊働設計 ( 多国籍 )

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

1st prize 受賞

26 // East Asia workshop


contents diploma UF-competition

trace our story

Shimz-competition

2009 東アジア建築国際交流 in 台湾 ワークショップ課題「Revitalization」 敷地は、台北市台北中央駅にほど近く、公園や歴史的建造物 の建つ文化ゾーンに位置しています。日本植民地時代に日本 人公務員の為に建てられた日本様式の木造住居が建ち並ぶ 、  ワークショップでは、敷地にいくつか残る建物を生かしつつ、 敷地街区全体の再生がテーマとなっており、日本、台湾、韓国、 中国の学生混合 6 名1チーム計6チームが国籍や言語を超え てワークショップに取り組み 、最終プレゼンテーションを行い ワークショップ風景

Subject Ⅰ

課題敷地

Subject Ⅱ

ました 。

East Asia workshop

面積7200㎡ほどの敷地です。

East Asia workshop // 27


contents diploma UF-competition

trace our story

この計画では、 周辺状況から台湾における重要な文化的な敷地と仮定し、 的な建造物などを繋ぎ合わせ、 都市的なスケールでこの地区の文化的なポ テンシャルをあげることがねらいである。 敷地における過去からの敷地分析により、 水路・田などを敷地内に組み込 みながら、 豊かなランドスケープの公園を創りだす。 歴史的な日本風建築は保護しつつ、 美術館やレストラン、 住民の為の地区セ ンターとして有意義なプログラムを組み込み再生させる。 敷地に隣接する建物にも新た台湾古来のデザインを活かしつつ提案をし、 活気のあふれる歩行者空間を作り上げる。 街は木の枝のように伸びていき、 さまざまな場へ展開して行く。

site analyse

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

East Asia workshop

Shimz-competition

周辺に存在する旧台湾国立大学や華山文化センター、 周辺に点在する歴史

28 // East Asia workshop


cafe

Residents center

Water space

Public lavatory

UF-competition

Information station

Playground

Bridge (Main Brance of this site)

Outdoor Museum

Shimz-competition

Resturant

Indoor Museum

plan 1:500

concept design

1

- Urban Branch -

Subject â…

propose new Programs

1

Subject â…Ą

present condition

diploma

Memorial park

East Asia workshop

stage

contents

Friendly Square

East Asia workshop // 29


contents

abstract building dry mist change

Indoor Museum

leave!!!

field

diploma

Resturant

cool spot system

inside

Outdoor Museum Bridge UF-competition

Public lavatory

chimney

Water space

hot

Playground

excavate kotatsu

excavate kotatsu & chimney

cafe

Memorial park

outside

quindong street

CO 2

Friendly Square

O2

convectuon

water

wind shadow

bird view parsepective

old building musium on the floor

Subject Ⅰ

appreciate style

on the grand

on the roof

make mutual relation between Quindong street

Subject Ⅱ

cool

wind

stage

Residents center

Shimz-competition East Asia workshop

Information station

heat

grass brick

house

house

house

house

put in shop

house

shop

house

building

30 // East Asia workshop

shop

quindon St.

quindon park

building

arcade quindong St.

square

tree

water place

dry mist


contents diploma UF-competition Shimz-competition

Memorial park

1 2

5 3

6

4

1

4 5

6 2

3

Promenade

photo's angle

Subject Ⅰ

old building & water space

We trace many things from the past this is our life......

various things interlace complicatedly, It produces vigor&make effect to around area.

Subject Ⅱ

Quindong street

East Asia workshop

Friendry park

This park makes urban cultulal link.

team F

hey

this is our team......

gary

nari

zizi

miki

monkey

East Asia workshop // 31


contents diploma UF-competition

Dp UF Sh E

Shimz-competition

S1

p

subjectⅠ

S2 プロジェク概要 プロジェクト内容:学部3年設計課題 日にち;     2008.5 用途:      中学校

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

East Asia workshop

設計スタンス:  個人設

32 // subject Ⅰ


contents diploma UF-competition

「中学校 A」

設計条件

「中学校」は諸君が経験した空間として、記憶に新しい場である。

現住所:横浜市西区老松町

それは身時かな問題として日常的に影響を受けて来た場であった 。

敷地面積:12000 ㎡

5000 ㎡というボリュームの全体を自分でプログラムする訓練、場所の文脈を

建ぺい率:60%

しかし、ビルディングタイプとしての「中学校」から一度離れて、全く自由に 想定してほしい。

容積率:150%

site 12000 ㎡

要求床面積:5000 ㎡程度 防火地区:準防火地域 高度地区:第 3 種高度地区

野毛山動物園

横浜市中央図書館

Subject Ⅰ

この課題の空間スケールは、その経験から想定し得るものである。

至 関内

Subject Ⅱ

読む事が求められる。

Shimz-competition

建築デザインⅡ課題

East Asia workshop

重なる中学校

subject Ⅰ // 33


contents diploma UF-competition Shimz-competition East Asia workshop Subject Ⅰ

重なる中学校 多くの中学は壁に囲まれた教室が積まれた塊のような ものである。 その中で過ごす学校生活はとても自由度の低いものにな り、快適に思えない。 また他の公共施設に比べ、使用さ れる時間は極端で、生徒と先生との関係だけで完結して しまう。その為ほとんどの中学校が閉鎖的な印象である。    授業に使われる場だけでなく、違う目的にも利用され れば、昼夜問わず利用されていき、多目的な施設として姿 を変える。そうすれば開放的な印象を与え、人の気配を感 じれる、コミュニティがうまれる場として地域に密接に浸 透していくのではないか、と考えた。 もっと自由度を高くするために「教室」においてのプログ ラムとスケールを見直し、 「割る」 「分散する」 「重ねる」と いう操作によって曖昧な関係続く教室の構成により、隔離 されない中学校を目指しデザインした。

割る。分散させる。重ねる。秩序を与える。 現在の中学校

従来の学校建築であるビルディングタ

教室のスケール プログラムの拡張 割る

分散させる

中学校の教室はほとんどが、

秩序を与える

イプでは「授業をする」というアクティ

8mx8mx3mであり、それは40人

ビティに限定した教室が続き、片廊下

の生徒が充分に授業が行えれる

によってつながっている。そこには多

スペースである。

様性が生れにくく、さらに積層すること Subject Ⅱ

重ねる

で地域に対し圧迫感や拒絶した境界 を作り出している 。割る、分散させる、重ねる、秩序を与 えることで、中学校というプログラムを 地域と密接に展開できる多様性を生 み出せないか。 34 // subject Ⅰ

inside

・それぞれの単位空間が外 気に面する ・日当たりがよくなる。 ・風通しがよくなる。

・ボリューム間に外部空 間が取り込まれる。 ・それぞれのボリューム に固有性ができる。

・広い外部がある。

・路地空間が生まれる。

なく、 単調。

くなる。 ・内部空間とのつながりが できる。

・広場や抜けができ、 秩 ・おおきな広場や小さな 序作りができるようにな 抜けのほかに、 ピロティ る。 空間や半外部空間が生 より多彩なシーン ・それぞれのボリューム まれ、 に固有性ができる。 の外部空間が生まれる。

outside ・内部空間とのつながりが少 ・大きな外部空間が作れな

さらに大きなスケールの

・重なる事で、 ボリューム とボリュームい空間が作 られる。 ・それぞれの関係性を持 たせる。

・固まって積まれた教室 ・開口が小さい・狭い。 ・採光・通風が悪い。 ・廊下、 教室が壁で仕切ら れ閉じられた

13mx13mx7mの教室を用意し たとき、授業の場としてだけでな く、他のアクティビティにも対応 classroom

gymnasium

specaial room

staff room

outside

できる。

×40 ≧

program classroom

8m×8m×3m

user

×40 ≦

13m×13m×8m

program student teacher

workshop space lounge

classroom

lecture room

assembly hall park

user student teacher parents visitor etc....


crass room

C

parking

specaial room

staff room

contents

教室は単位空間の容量をおおきくしてい るので授業形態の変化、そのほかのアク ティビティにも対応できる。また、重な りによって相互関係が密接になり、多様 性が生まれる。 ♪ ♪

B'

diploma

gymnasium gymnasium

一番の特徴は大空間ということ。多種多 様なプログラムに対応でき、利用率が高 くしやすい

±0

specaial room specaial room

staff room

outside

グラウンドのような巨大な外部空間で はないが、教室が分散されていることで 広い空間やせまい空間など多種な外部が まとまりが生まれ多様性をつくりだせる 。  また半外部空間が大屋根により作られ 、あらたなアクティビティが生まれやす い。

+2000

specaial room +3000

specaial room

A'

specaial room classroom

+5000

+2600

classroom

+3000

+3000

\

+4000

それぞれの教室が独立し、それそれの分 野の専門的学習ができる。日中以外の利 用法は限定されやすいが、より専門的に 対応できるので利便性が良い。

+6000

classroom classroom

+5000

classroom

classroom

East Asia workshop

special room

classroom

specaial room gymnasium staff room

C'

日中 休日 放課後の使われ方 平面から見る。 日中は授業が行われるので、教

day

holiday

1F plan 1:600

day

night

N

program elements

室の使用率は多い。休日・放課後

は通常使用されずらい。

holiday

教室の単位空間の拡張と分棟 型により形成される外部空間の

多様性がうまれ使用率が向上し ていき、地域に密接な関係が生ま れる

。 \

Subject Ⅰ

B

♪ ♪

ミーティン グルーム

♪ ♪

\

ママさんバレー フリーマーケット 図書室

音楽教室

料理教室

職員室

保健室

外部空間

トイレ

ネコ

理科室

家庭科室

音楽室

技術室

美術室

パソコン室

絵画教室

night

ホームルーム

体育館

犬の散歩

ランニング

花火スポット

遊び場

subject Ⅰ // 35

Subject Ⅱ

A

Shimz-competition

+1000

UF-competition

staff room


contents

日当たり 雨仕舞い 風通し 分棟型により、どの教室でも外気に触れ 、日当たり、通風に優れ る。雨仕舞いに対しては透過性の大屋根をかけることで半外部 空間がひろがり雨をしのぐ。

diploma

sun

rain

classroom

classroom

classroom

classroom

wind

2F plan 1:1000

N

3F plan 1:1000

N

Subject Ⅰ

East Asia workshop

Shimz-competition

UF-competition

classroom

Subject Ⅱ

crass room

A-A section 1:600 A-A' section 1:250

36 // subject Ⅰ


contents diploma UF-competition

night

密接なものにするべく、割る、分散させる、重ねる、秩序をあたえるとい う操作によりできたものは、単位空間だけで完結するのでなく、内部と 内部、内部と外部、外部と外部、それぞれの相互関係が刺激となり親密

B-B section 1:600

B-B' section 1:500

Subject Ⅰ

East Asia workshop

性が生れ、使われやすく、地域に密接にかかわれる。

Shimz-competition

「授業をする空間」と限定するのでなく、多様性に着目し、より地域に

crass room

crass room

special room

C - C section 1:600

subject Ⅰ // 37

Subject Ⅱ

crass room


contents diploma UF-competition

Dp UF Sh E

Shimz-competition

S1

p

subjectⅡ S2

プロジェク概要 プロジェクト内容:学部 3 年設計課題 実施期間:    2008.8 用途:      アーティストの為の複合施設

Subject Ⅱ

Subject Ⅰ

East Asia workshop

設計スタンス:  個人設計

38 // subject Ⅱ


contents diploma UF-competition

360˚gallery

「コンプレックス A」 現に進行中の横浜市の施策である「芸術文化都市界隈」のコアをなす馬車

Shimz-competition

建築デザインⅡ課題 設計条件 現住所:横浜市中区弁天通

県立歴史博物館

至 馬車道

道地区に、様々なジャンルのクリエイターへの支援施設として「居住・創造・ 敷 地 面 積 : 8 5 0 ㎡ 発信」を担う複合体の提案が課題である。 建ぺい率:80% 要求床面積:5000 ㎡程度

East Asia workshop

出来るスペース」をもったプログラムを考え、5000 ㎡の空間として提案する。

容積率:600% site 850 ㎡

防火地区:防火地域 高度地区:第 7 種高度地区      最低限2種高度地区 至 関内

Subject Ⅰ

馬車道の一角である。角地に位置し、創作発信を即す場を備え、「住む事が

Subject Ⅱ

敷地は、関内の典型的なグリッド状街区であり、新旧の商業施設が建ち並ぶ

subject Ⅱ // 39


contents

SOHO+gallery= ?

SOHOには多くのメリットが注目され、多く広ま った。 クリエイターにとってさらに展示空間というプロ グラムが挿入されたときさらに幅広いアクティビ ティが生まれるのではないだろうか。

home SOHO

diploma

advantage ・通勤がラク。 ・時間に縛られない。 ・活動に専念できる。 ・低コスト。 ・コミュニケーション が生まれやすい。

office

advantage

UF-competition

・活動報告の場が生まれる。 ・他の作品を見れて刺激的。 ・仕事の施主・パートナーが できやすい。 ・見てくれる人が増える。

gallery

private

on work space

Shimz-competition

集合住宅において開口部の確保が困難である。 メゾネットの構成で上層部に住居部を置くこと で、自由な開口がとれる。

= private

East Asia workshop

wall

workspace

private on work space

→ shelf → display

壁の持つ機能は空間を仕切るということ。仕切り方を安易にソリッドなも のにするのではなく、ポーラスにすることで、収納として、ディスプレイ として機能が増え、使い勝手の良いものになる。

Subject Ⅰ

→ wall クリエイターにとって一番必要となる環境は何だろう? それは、発表できる場。

Subject Ⅱ

360° gallery

住む場=働く場=発表の場になれば、より作品にかかわれる時間が増える。 他人の作品に刺激される。ウマが合ってコラボレーションする。仕事の依頼が来る。 などクリエイティブな出来事がさまざまな方向性で喚起されるんじゃないだろうか。

芸術活動が盛んにおこなわれる馬車道という敷地にしかできないコンプレックス。 SOHO+ギャラリーの組み合わせによって他では見れない新しい姿が生まれる。

40 // subject Ⅱ

grid

→ shelf

display

irregular ずれがうむスペース

グリットがうむスペース より機能的なグリット状 の空間構成では単一な空間 が連続的に続いていく。 アーティストのためのアト リエ、住居、展示活動の場 → として、あらゆる空間体験 の場が生まれることで、よ り刺激的なアクティビティ 回遊性がうまれる。 の発生を促す。 直角・水平など規則正しくなる。 広い空間せまい空間ができる。 単一な空間体験となる。

空間体験の場が変化が生まれる。


corridor

gallery

25600

holl

+15800

+12200

23800 23800 25600

そのことにより、多くの表 の機能を持つ場ができる。

+16000 +17600 r

+12000

+16200

home

+14100

23800 23800

+17600 +16200

+16200

porlas

23800 25600

+12200

gallery

25600

+20000

+14100

home

solid

+15800

+16200

+17600

+14100

home

7F PLAN 1:600

5F PLAN 1:600

diploma

structure

+22100 24000

+17600

+14100

home

program

+22100

+12200

office

building type

4.5F PLAN 1:400

+12000

+22100

corridor

+11800

+12000

home

+11800

+20000

+22000

gallery

+3800

+22000

+11800

+3800

office

+23600

studio +4200

gallery

office

+3800

+22100

+23600

+12200

office

+22100

+11800

+11800

+22100

+4200

office +4000

6.5F PLAN 1:600

4F PLAN 1:600

+4000

+3800

UF-competition

オフィス部の境界が収納に よる展示空間になることで、 通常は裏的機能である廊下が ギャラリーと化す。

contents

23800

+4200

+4000

+4200

+20200 +19800

office

+8200 +9600

+4200

+3800

+19800

+20000

+8000

+22000

+9600

+9800

Bath

+20200

+21600

+21600 +21600

+20200

2F PLAN 1:400

+21600

+19800

6F PLAN 1:600

3.5F PLAN 1:600 +8200 +9600

visitor

+8200

+7800 +8200

+8200 +9600

+18100 +16000

+8000

+17600

+9600

+18100

+7800

+18100

cafe B

+16200

+17600 +16200

shop

shop

+9600 +8200

+17600

+0

shop

shop

+6100

shop shop

visitor

→ entry → client → partner

+6100

visitor

client

entry

partner

5.5F PLAN 1:600

3F PLAN 1:600

gallery

SOHO

share space

shop

gallery

+6100

1F PLAN 1:450

2.5F PLAN 1:600

subject Ⅱ // 41

Subject Ⅰ

創作活動を積極的にプログラムに入れてるこ とにより、来訪者が出展や住人クリエイターの 施主、パートナーへと変わっていったり、他方 へ多くの影響を与えれる。

Subject Ⅱ

studio

+7800

Shimz-competition

+8200

East Asia workshop

+4000

share space Holl

+8200 +19800

360ーgallery

集合体だからこそでき るクリエイターが喜ぶ もの、豊かな生活が展 開できるプログラムを 共用スペースとして挿 入する。それによって 、新たに住人同士のコ ミュニティが広がる。

+9600

+9600

+4200


contents

share space

East Asia workshop

Shimz-competition

UF-competition

diploma

gallery 室外の廊下部分がギャラリー として使うことができる。 SOHOがずれを伴って配置、さ れているのでいろんな空間体験 ができる。

共用部として、ホール、 スタジオ、風呂場があり 、共用部だからこそ広く 使いやすいスペースがで き、おおくのアクティビ ティに結びつける。

♨ ♨

home

office home

SOHO メゾネットタイプで構成され、 下層にオフィス空間、上層に住居 部となる。収納にしまうことが、 飾ることとなり、展示空間が広が る。住居部は上層にあることで十 分に開口がとれる。

office

office

holl

shop cafe entrance 1Fはオープンスペースが広がり、 カフェ・ショップが広がり、入り やすい場となる。 カフェ、ショップにはクリエイ ターによる作品が置かれ、多くの 場が展示空間となる。

office

レクチャー

展示会

来訪

作品を見せる

作品を見る

cafe

gallery

studio

office

? コラボレーション

gallery

office

¥4,000-

program elements Subject Ⅰ

public bath

home

office

¥4,000-

shop

gallery shop

? ♨ Subject Ⅱ

プレゼンテーション インフォメーション

露天風呂

カフェ

ベンチ

大きい作品を作る

会議

¥4,000-

働く

住む

展示床

作品を売る

A-A section 1:200 42 // subject Ⅱ


contents diploma holl

サポートの充実したプログラムによって、 よりクリエイティブなアーティストたちの アクティビティを喚起する場となる。

East Asia workshop

office

Shimz-competition

UF-competition

office

gallery

home

cafe

Subject Ⅱ

shop

Subject Ⅰ

office

B-B section 1:200

north west elevation 1:500

north east elevation 1:500

subject Ⅱ // 43


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