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適切な薬剤散布のために
ノズル編
TORO Spraying System Syngenta
いくつかの写真の紹介
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どうして上手く防除できなかったか? 製品の変更や期待した効果が出なかった 散布機械は製品(農薬)が対象病害に届く前の唯一の接点です 生態系は多種多様-多くのものが我々のコントロール外にあります 出来る限りのことをコントロール下におきましょう
考えてアイデアを呼び起こしましょう!
現実はどうか? 薬剤のラベルは完璧とはほど遠い ノズルのカタログもわかりやすいとは言えない 150種類の薬剤x60種類の組み合わせは何通り?
私たちは業界を超え、薬剤とノズルの選択を 簡単に出来るようにします
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ビジョン: シンプルなノズル選択 グリーン、グリーン周り、ティーグランド 製品
対象病害と 散布場所
ノズル 風速
1.5m/秒 以下
プリモマックス ヘリテージ ダイブ バナーマックス
ビートルコップ
葉~地際部: ダラースポット病 カーブラリア葉枯病 炭疽病 葉腐病(ブラウンパッチ) 葉腐病(ラージパッチ)
土壌内: コガネムシ類幼虫 シバオサゾウムシ幼虫
1.5-3.0m/ 秒
0-3m/秒
散布水量
圧力
スピード
水滴サイズ
11005 or 11010
50ml/㎡ 又は 100ml/㎡
3 bar
5 km/h
Medium (中)
AIC TeeJet®
11005 or 11010
50ml/㎡ 又は 100ml/㎡
3 bar
5 km/h
Coarse (粗)
Turbo FloodJet® TurfJet®
TF5 TTJ 10
100ml/㎡
3 bar
5 km/h
Extremely Coarse (極粗)
種類
サイズ
XR TeeJet®
Turbo TeeJet®
ノズルの選択はシンプルになりました…
どのように結論に達したのでしょう? もう一度最初から考えてみましょう!
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散布のための4つのP Pest(病害) 葉&地際部
Practice(管理)
根~土壌中 通常の刈込
Product(製品)
通常の散水
限られた散布タイミング 接触型
浸透移行型
吸収部位
Placement(場所) 植物内での移動の程度
散布における5番目のP
Performance (パフォーマンス)の追求
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散布の4つのP:Pest(病害) Pest(病害) 葉及び地際部
根及び土壌中
上から下に
下から上に
ダラースポット リゾクトニア病害 炭疽病 葉枯病 レッドスレッド ミクロドキウムパッチ レッドスレッド さび病 茎葉処理型除草剤 プリモマックス
ピシウム病害 スプリングデッドスポット テークオールパッチ 土壌害虫 土壌処理型除草剤
散布の4つのP:Product(製品) Product(製品) 接触型 保護殺菌剤など
浸透移行型
吸収部位
プリモマックス ビートルコップ ヘリテージ ダイブ バナーマックス
浸透移行の程度
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菌の密度に注意 病原菌は自然界に多く存在するものです。 病原菌の密度が低いうちに対処しましょう -密度が低いうちは薬も良く効きます -芝もダメージを受ける前です
病 原 菌 密 度
200 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0
高密度になる前に 対応することが重要です
East
時間
化合物の系統
同系統の化合物は同じ作用機構をもちます しかし 薬剤毎に独自の効果特性を持っています
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化合物をどこに届けますか?
Pest(病害)
Product (製品) Performance (パフォーマンス)
Practice (管理方法)
Placement (散布場所)
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散布の4つのP: Practice(管理)とPlacement(場所) Practice(管理) & Placement(散布される部位) 浸透移行性の殺菌剤とダラースポットの場合
少ない散布水量
中程度の散布水量
刈り取り
病原菌
散布の4つのP:Placement(場所) Placement(散布される部位) 浸透移行性殺菌剤とピシウム病(根に感染)
少ない散布水量
中程度の散布水量
多い散布水量
病原菌=地中
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どうすることが正しい散布方法でしょうか? それはどうやって理解するのでしょうか? ノズルの種類とサイズはどう選べばよいのでしょう?
シンジェンタの提案は以下のことに 基づいています: 病害と製品の知識 芝草管理の方法 散布場所と散布器具の調査
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散布水量は 散布される部位に影響を与えます
事例の紹介
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接触型殺菌剤と散布水量の関係 無処理
50ml/㎡散布
100ml/㎡散布
散布水量と浸透移行型殺菌剤の関係 無処理
100ml/㎡散布
50ml/㎡散布
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ノズルの種類は 薬剤のカバー率に影響します
水滴のサイズの影響 散布がカバーする面積=効果に影響します
ターフジェット
ターボティージェット
XRフラットファン
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水滴のサイズとカバー率 散布水量は一定とします
ターフジェット
フラットファン ターボティージェット 水滴(粗) ~ 400 ミクロン 水滴(中)200ミクロン以下 水滴の数では2:16 水滴の数では64倍多い
水滴(極粗) > 800ミクロン
事例
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散布の比較をしてみました 1 ターフジェット XR
XR
TURF JET
AIC
エアインダクション
ほぼ無風の日だったがXRノズルの ドリフトは目立った ● TORO:ワークマン 40cc/㎡散布 ● 左のブームからXRノズル、ターフジェットノズル、エアインダクションノズル
散布の比較をしてみました 2 AIC TURFJET XR
XRはすぐ乾き、ターフジェットはムラが大 きい、エアインダクションは均一に 濡れている
● 真中ブームはターフジェット、右ブームはエアインダクション ● 水粒の違いが良く分かる (㎡40cc散布) 効果的にもダラーに対してエアインダクションノズルが最も安定 しており>XRノズル>>>ターフジェットという順だった プリモでもエアインダクションノズルが抑制効果が高かった
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XR および XRC フラットファンスプレーノズル ● 長所
- 細かい水滴=高い均一散布性 - 低圧でも使用可能 • 1.1-4.2 kg/cm2(15-60 psi) ● 欠点 - 飛散(ドリフト) - 磨耗に対する耐性 - 低圧による散布では、水滴が芝草の下 方部分まで到達しない可能性あり
AI/AIC ティージェットノズル ● 長所
- 高い散布均一性 - ベンチュリーエア テクノロジーを使用 - 飛散(ドリフト)コントロール • 高圧力で一定になる
- 2.8 kg/c㎡(40 psi)以上で性能を発揮 - 水滴が芝草の下方部分まで到達可能 ● 短所
- 低圧では使用できない (<2.1 kg/cm2(30 psi)) - 磨耗に対する耐性
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エアインダクションノズル 散布された水滴
薬液導入部 空気
空気導入部
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ターフジェットノズル
● 長所
- 大きな水滴=飛散が少ない - 広角な散布パターン - 磨耗に対する耐性 - 低圧でも安定した散布パターン • 1.8-5.3 kg/c㎡(25-75 psi) ● 短所 - 大きな水滴=不十分な散布均 一性
レインドロップノズル ● 長所 - 広角で、直立的なパターン - 大きい水滴=飛散が少ない - 磨耗に対する耐性 ● 短所 - 非常に大きな水滴=均一散布 に劣る - ムラのある散布 - 壊れやすい
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4種類のノズルを撮影してみました
XR TeeJet
Turbo TeeJet
Turf Jet
AI TeeJet
XR TeeJet
XR TeeJet
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Turbo TeeJet
Turbo TeeJet
Turf Jet
Turf Jet
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Air Induction TeeJet
AI TeeJet
XR Flat Fan のパフォーマンス 散布される部位 葉と地際部 風速 < 1.5m/秒 プリモマックス ヘリテージ ダイブ バナーマックス
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Turbo TeeJet のパフォーマンス 散布される部位 葉と地際部 風速 > 1.5m/秒 プリモマックス ヘリテージ ダイブ バナーマックス
Turbo FloodJet のパフォーマンス 散布される部位 地際部~土壌 風速 < 3.5m/秒 ビートルコップ
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推奨する散布ノズル
エア インダクション ティージェット AI1004-VS 60ml/㎡ 2.5kg/cm2(35psi)
フラットファン XR11004-VS 60ml/㎡ 2.5kg/cm2(35psi)
推奨しない散布ノズル
レインドロップ RA-4 60ml/㎡ 2.5kg/cm2(35psi)
ターフジェット 1/4TTJ04-VS 60ml/㎡ 2.5kg/cm2(35psi)
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XR フラットファンノズル ~ 50ml/㎡
ターフジェットノズル ~ 50ml/㎡
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散布水量と散布される部位 ノズルの選択と散布カバー率 の実際の写真
Turf Jet ~ 450 L/ha ターフジェットー極粗い散布水滴サイズ
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XR Flat Fan ~ 450 L/ha XR フラットファンー中くらいの散布水滴サイズ
まとめ グリーン、グリーン周り、ティーグランド 製品
プリモマックス ヘリテージ ダイブ バナーマック ス
ビートルコップ
対象病害と 散布場所
葉~地際部: ダラースポット 病 カーブラリア葉 枯病 炭疽病 葉腐病(ブラウン パッチ) 葉腐病(ラージ パッチ)
土壌内: コガネムシ類 幼虫 シバオサゾウ ムシ幼虫
ノズル
風速
1.5m/秒 以下
1.5-3.0 m/秒
0-3m/秒
種類
XR TeeJet®
サイ ズ 1100 5 or 1101 0
Turbo TeeJet®
1100 5 or
AIC TeeJet®
1101 0
Turbo FloodJet® TurfJet®
TF5 TTJ 10
散布水量
圧力
スピー ド
水滴サイ ズ
50ml/㎡ 又は 100ml/㎡
3 bar
5 km/h
Medium (中)
50ml/㎡ 又は 100ml/㎡
3 bar
5 km/h
Coarse (粗)
100ml/㎡
3 bar
5 km/h
Extremel y Coarse (極粗)
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まとめ ノズル選択ガイドは一律に一つあればよいというものではありません。 標準の選択ガイドを基に、各コースで調整をオススメします。 1.地形的な理由:グリーンで時速5kmで散布可能でしょうか?フェアウェイは 8kmまでスピードを出せるコースもあるのではないでしょうか? 2.風の強さ:ドリフトを考慮すると、風が弱ければ150ミクロン以上、多少強け れば200ミクロン以上の水滴サイズが望ましいと思われます。 3.ドリフトの近隣への影響:周りの樹木の量、近隣への飛散のリスクもある のではないでしょうか?
→各コースの状況を加味して、効果の高い散布水量・ノズルを 決めるために標準ツールを基準に微調整をお願いします。
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