Nino architecture Portfolio

Page 1



Architecture Portfolio


GAJUMARU MARKET

-A new landscape of Okinawa -

GAJUMARU MARKET 01


-DATALo ca t i o n : N a h a - s h i , O k i n a w a Building area :13,197.74 sqm T o t a l f l o o r a rea : 2 2 , 7 8 8 . 7 4 s q m Nu mbe r o f s t o ri es : 4 s t o ri es De si g n p eri o d : 2 0 1 0

fig.1

fig.2

fig.3

fig.4

fig.5

fig.1

国際通り fig.2

fig.3

GAJUMARU MARKET fig.4

fig.5

敷 地 は 沖 縄 県 那覇 市 に あ る 公 設 市 場 及 び 周 辺 の ア ー ケ ー ド商 店 街 で す 。 戦 後 の 何 も な い 状 態 か ら 、 多く の 商 人 の 欲 望 と 市 民 の 希 望 が エ ネ ル ギ ー源 と な り 発 展 し た 旧 闇 市 で あ り 、 そ の 商 店の 集 積 の 仕 方 ・ 扱 う 商 品 の バ リ エ ー シ ョ ンは 日 本 の 中 で も 特 異 で あ り 、 現 地 の 人 の みな ら ず 観 光 地 と し て も 有 名な市場である。   し か し な が ら 、建 物 の 老 朽 化 、 さ ら に は 、 1店 舗 1家 族 経 営 と い う 形 態 の た め 、 就 業 す る 人 の 高 齢化 に 伴 い シ ャ ッ タ ー の 閉 ま る お 店 が 増 え てい る 現 状 か ら 、 市 は 建 替 え を 視 野 に 入 れ た再 編 を 考 え て い る 。   そ こ で 、 新 た に住 居 と い う プ ロ グ ラ ム を 併 設 し 、 市 場 と いう 大 き な 冷 蔵 庫 と 「 食 」 を 介 し て 一 体 と なる よ う な 構 成 と し 、 沖 縄 の 食 文 化 と そ こ に住 ま う 人 々 の 生 活 が 風 景 の 中 に 溶 け 合 い 、そ の 風 景 自 体 が 街 の 観 光 資 源 と な る よ う なマ ー ケ ッ ト を 作 ろ う と 考 えた。   具 体 的 に は 、 既存 の 商 店 の 集 積 の 仕 方 や 、 相 対 売 り な らで は の 人 と 人 と の 出 会 い や 、 沖 縄 の 気 候 / 風土 を 大 切 に し 、 風 の 吹 き 抜 け る 気 持 ち の良 い 半 屋 外 型 の マ ー ケ ッ ト を 構 想 し 、 戦 後の 沖 縄 の 食 文 化 を 支 え た こ の 場 所 に 、 新 たな 沖 縄 な ら で は の 風 景 を 描いた。 GAJUMARU MARKET 02


SITE data 1

沖縄県那覇市牧志公設市場 及び 周辺商店街 最 大 高 低 差 1 6 M 。島 状 に 起 伏 の 山 が 点 在 す る 地 形 。設 計 対 象 の 商 店 街 は 谷 間 に あ る 。

平成19年観光客数(人)

歩行者専用道路(7908sqm)

車道(1816sqm)

TOKYO NAGOYA HANSHIN

2,631,000 FUKUOKA

511,800 1,042,000

FOREIGN COUNTRY

KAGOSHIMA

677,100

84,700

600

百万円

万人

550

450,000

500

450

188,800

400,000

400

350

OKINAWA

300 350,000

総数 5,706,200

250

SITE

200

150

300,000

SITE

100

50

0

H.14

15

16

17

18

19

250,000

観光客数及び観光収入の推移

FOREIGN COUNTRY

MONORAIL COMMERCIAL AREA

MAKISHI,st 16mm(from airport)

等高線ビジュアル図

interval=2M

道路状況

SITE

緑地は主に住居地域に多い。観光名所のため、駐車場がたくさんあるが、シーズン中(7,8,9 月) は飽和状態となり、地元客の利便性に欠ける。 入り組んだ裏路地に駐車場があるため、地元客でさえも駐車場の位置を把握できていない。

建物(33030sqm)

空き地(22769sqm)

RESIDENTIAL AREA AIRPORT

TOURIST PATH

SITE

SITE

DECLINING SPOT

LOCAL PEOPLE PATH

GAJUMARU MARKET 03

緑地と駐車場

SITE

緑地

駐車場

敷地の面積比率

道路(9725sqm)


GAJUMARU MARKET 04


SITE date 2 公設市場の経営状況

沖縄の気候特性

降水量 mm

沖 縄 の 気 候 は 、 亜 熱 帯 海 洋 気 候 で 、 年 平 均 気 温 2 3 ℃・ 年 間 降 水 量は 2000mm を超える。

month 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

高齢化が進み、後継者 不足になっている。

300

湿度は高いが一年を通じて温暖で、開放的な生活を楽しめる恵 まれた条件である。

250

7 月から 10 月にかけては、台風が多く接近し、猛威をふるう。

200

キーワードは

150

高温・多湿・多雨

100

1 店舗

現状

1 家族

閉店

新規参入のために、様々な家族形態に対応する住宅の併設が必要である。

沖縄/バナキュラーな建築言語 穴空きコンクリート

50

気温 ℃

month 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

沖縄県月平均降水量 年 2044mm

12

東京都月平均降水量 年 1422mm

デザインも多様で、コンクリートの割に軽快である。

南中高度

30

沖縄の建築にはこのような穴空きコンクリートが多用されている。 これは、強風にも耐える必要があるため、コンクリート造が好まれ

25

る一方で、夏の南風(ぱいかじ)を取り入れ、さらに日差しを遮る 工夫が生んだ沖縄の知恵である。

20 15

組積造

10 5

沖縄県月平均温度 年

N

東京都月平均温度 年

湿度 month 1 %

S 沖縄県夏至南中高度 冬至

SUMMER 2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

87.2° 40.4°

N

東京都夏至南中高度 冬至

78.4° 31.6°

沖縄の城(グスク)にみられる石灰岩の組積は、琉球王朝時代か

N

風向き / 風量

らの工法で、中国や日本の技術を吸収して、野面積み・布積み・

100 W

90

7月 5.3m/s

E

W

8月 5.4m/s

亀甲積みなど多種多様なものが残されている。

E

雨端

80 70

WINTER

S

S

N

N

木陰のように、家の周囲に日かげをつくり、地面からの輻射(ふ くしゃ)、つまり「ほてり」を遮り、さらに生の光(直射日光)が

60 50

W

沖縄県月平均湿度 年

1月 5.6m/s

E

W

2月 5.5m/s

室内にさしこむのを濾過(ろか)してやわらかな光を室内に導入

E

してくれるのが雨端である。日本のどの地方よりも、沖縄におい て特にこの雨端の著しい普及発展をみたのは、実に防暑作用(断

東京都月平均湿度 年

S

熱作用)と光の濾過作用に求められるのではないかと考えられる

S

のである。

DIAGRAM

アーケードの張り巡らされた街の中心地。

UP!

EXTENSION! GROW!

GAJUMARU MARKET 05

GAJUMARU!


組み立て方

PC 材を連結する。

CONCEPT IMAGE

それらを互い違いに重ねて行く。

このようにして出来る壁は日差しを 遮り、風が吹き抜ける。

GAJUMARU MARKET 06


GAJUMARU MARKET 07


R R

R R

R F.L

C.L:

R

R

R

R

R

R

F.L

M M

M

M M

M

M M

M

F.P

M

M

M

M

M

M

M

T

M

M

M

R

M

M

T

M M

R

M

F.P M

M

R

M

F.P

S M

M

M M

M

M

K

M M M

F.L

F.L

R

R

T

R R F.L

R F.L

R

R

R F.L

F.L

F.L

R R F.L

C.L:

R

F.L F.L

F.L R

R

R R

T T

B

R

R

R

B

M

R

R

M

M M

M

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M

M

M

S

M

M

M M

M

M

S

F.P

M M

M

R R

R

R

R

R F.L

F.L R R

C.L:

R R

F.L

R

F.L

R R

F.L R

R

F.L R

F.L R

R

M M

全体PLAN +12000

M M

M M

F.L F.L

R

F.L

F.L

M M

F.P

R

R

M

F.L

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M M

R

C.L:

R

R

R

F.L

R

M

M

M

R

R

F.L

M

F.P

R

R

R

M

M

R

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S

M

R

F.L

R

M

R

T

R

R

R

M

R

R

T

F.L

R

S

M

R R

F.L

F.L

R

T M

F.L

R

F.P S

R

F.L

R

M

M

R

R

F.L

M

M

F.P

R

C.L:

M

M

M

C.L: F.L

F.L

M

M

R

R

M

M

M

R

R

R

M

S

R

R

F.P

M

M

M S

F.P

M

M

R

M

M M

F.L R

R

C.L:

R

F.L

R

R

B

F.L

R

R

F.L

R

M

M

F.L

F.L

R

M

M

M

M

M

M

F.P

M

M

M

M

S

M

R

M

F.P

M

S:

M

M

M

M

M

R

B

F.L

M

R

B

B

C.L:

R

R

R

R

F.L

F.L

R R

M

M

M

F.P

M

M

M

M

M

S

F.P

M S

M

M

M

R R

T

R

R

F.L

C.L:

F.L

R

R

M

M

M

M

K

M

M

F.P

R

M

M

M

T

M

M

F.P

M

M

F.P

M

M

M

S

T

R

R

R

M

M

F.P

F.L

F.L

R

M

R

R

C.L: F.L

R

R

F.L

F.L R

M

F.L

R

R

F.L

F.L

02

10

20

40

M

M M

M

全体PLAN GL

SECTION 02

10

20

40

GAJUMARU MARKET 08


MODEL DIAGRAM

現状

提案

前面道路に対して各店舗を開いていく。

街区内を巻き込んだ迷路性をつくる。

立体的に視点を持つアーケードにする。

視線の抜けによって開放的な空間をつくる。

GAJUMARU MARKET 09


詳細PLAN

0 2

10

20

40

ガジュマルの幹の部分は、上階では 共有のリビング となっており、そこから放射状にプライベートな空間へ段階的 に構成されている。

ガジュマルの幹の部分は、地階では 共有の調理 , 加工場 となっており、その周囲に各店舗を配置してる。 COMMON

R

PRIVATE

F.L F.L

R

R

C.L F.L

PRIVATE

R

K R.R

T M

D

M M

R

M

T

M

K

R

R

PRIVATE

F.P

R

F.L

PRIVATE

M

M

R.R

TERRACE

M

M

S R

R

R

F.P

M

M M

PRIVATE

F.L

B M

R

COMMON

F.L R

PRIVATE

C.L

F.L R

R

PRIVATE

+12000mm PLAN(住宅)

K

R: ROOM F.L

F.L

R

S

B

R

R

C.L: COMMONL IVING PRIVATE

R.R

FAMILY F.L: LIVING

R.R

D

D

R.R:

D

REST

M

F.P

M

M: MARKET T: TOILET

ROOM M

K: KITCHINE

M M

M

M

S: SHED

M

R: RESTAURANT

D: DINING

B: BATH

+4000mm PLAN  (Rest Space)

+8000mm PLAN  (Common Dining/Kitchen)

PRIVATE LIVING

PRIVATE LIVING

COMMON LIVING

F.P: FOOD PROCESSING

K: KITCHINE

GL PLAN  (市場)

ROOM +12000mm (住宅)

COMMON DINING /KITCHEN

+8000mm (Common Dinimg/Kitchen)

REST

SPACE

+4000mm (Rest Space)

FOOD PROCESSING

MARKET

MARKET

ガジュマルの幹の吹き抜けを介して、地階の市場と、上階の住宅が、緩やかなグラデーションを描いてつながる。

GL(市場) GAJUMARU MARKET 10


GAJUMARU MARKET 11


GAJUMARU MARKET

-A new landscape of Okinawa -

周辺の環境にも大きな影響を与える環境装置のような建築。

失われつつある、人と人との出会いを支える建築。

かつての風土や文化を継承し、新たな沖縄の風景をつくる建築。 GAJUMARU MARKET 12


地区センター

SPORTS &CULTURE - COMMUNITY CENTER

-DATALocation : Yokohama-shi,Kanagawa Site area :2,954.96 sqm Building area :1,637.99 sqm Total floor area :2,069.96 sqm Number of stories :1 basement and 1stories Design period :2009

SPORTS & CULTURE CENTER 01


SPORTS & CULTURE CENTER 02


P1

P2

P3

P4

RESIDENTIAL AREA

P2

P1

P4

6m UP!

P3

SUBWAY-STATION

SPORTS & CULTURE CENTER 03

SITE PLAN 0 4000 2000 8000

16000

64000 32000

128000


SPORTS & CULTURE CENTER 04


与えられている機能を 2 系統に整理する。 SPORTS

・ ・ ・ ・ ・

・ ・

・ ・ ・

・ ・ ・ ・ ・ ・

CULTURE

0 2000

8000

PLAN DIAGRAM

32000

GYM TRAINING GYM shed LOCKER MULTI PURPOSE

LIBRARY JAPANEASEstyle room COOKING INDUSTRIAL SOUNDproof MEETING 1 MEETING 2 GROUP PLAY PC INFORMATION

1000 4000

16000

64000 Y1

Y2

Y3

X1 更に 機能の特性による新たな定義によって整理する。 ROOM ある程度の独立性が求められる機能

X2

SPACE 廊下の一部として開放する事で可能性の広がる機能

X1

X2

屋外導線

敷地の特性である高低差に着目し、地域住民が日常導線と して気軽に使える導線を建築に組み込む。公衆トイレも設 置している。

CULTURE AREA

SPORTS AREA

Y1 屋内導線と屋外導線は、常に触れ合いながら回遊性を持つ 事によって、内部空間での活動と住民の日常が近接する。 この仕掛けは、建築の利用率を上げる事に大きく寄与する。

SPORTS & CULTURE CENTER 05

ELEVATION - NORTH

0 2000 1000 4000

Y3 Y2

8000

32000 16000

64000

ELEVATION - WEST


0 2000

8000

32000

1000 4000

16000

64000

X1

X1

2000

5500

2500

1500

Y3

2000

10000

1500 1250 1250

2500

1500 500

X19

3000

X20

x2

x3

1500

2000

x5x6

x7

1500 500

5500

x8

x9

x10

x11

x12 x13 x14

2500

1500

2000

10000

1500 1250 1250

29000

1500 1000 1000 250 250 1000 1500

1250

1750

1500 500

X1X1 78

1500 500

X19

3000

1000 4000

1500 1500

8000

2000

10000

1500 1250 1250

2500

1500 1500 1500 500 1500 1000

2000

y2

JAPANESESTYLE ROOM

y3

x4

x5x6

x7

x8

x9

x10

x11

x12 x13 x14

x15

2500

2000

1500 500

5500

2500

1500

2000

10000

1500 1250 1250

2500

500 2000

REST SPACE

00 500 15 1500

y5 y6

y7

1500

Y18 Y19

x3

2000

38000

3500

LOCKER ROOM

x2

2500

SOUNDPROOF ROOM

6000∼ mm x1

1500

2000

Y17

y8 y9 y10

Y20

3000

y11

y12 y13

-2300∼0 mm

32000 16000

1500

1500

X21

y1

ELEVATION - SOUTH 0 2000

X20

3000

y13

2500

36500 2000

y11

y12

5500

17000

X1X1 56

2000

PUBLIC TOILET

Y21

OFFICE INDUSTRIALARTS ROOM SHED

X14

y4

Y16

3500

Y20

y13

X12 X1 3

3500

3500

y9 y10

1500

X6 X7 X8 XX1 9 0 X11

1500

y8

2000

X5

Y15

1500 3000

y7

1000

X4

1000

Y10 Y11

37000

INFORMATION OFFICE SPACE

y6

1500

1500

y5

1500 500

37000

1500 17000

GYMSHED

Y12

500 1500 1000

500 15 3500

GYM ROOM

Y8 Y9

Y13 Y14

y4

2000

3000

2500

Y7

TOILET

2500

3500

Y3

Y5

1500

00

Y12

x15

1500

Y2

Y6

MACHINERY COOKING ROOM ROOM

x12 x13 x14

1500

x15

1500 2000 2000

38000

1000

Y10

x11

2500 2000

38000

X2 X3

Y4

500

Y8 Y9

y12

X1

2500

Y7

x10

3000

x4

2000

x9

y11

1500

y3

1500

2500

x8

2000

1500

Y21

x7

00 1500 2000 2000

1500

y9 y10

Y20

1500

Y6

Y15

y8

0∼3200 mm x1

Y4

Y13 Y14

y7

3500

MULTIPURPOSE ROOM

x5x6

500 15 3500

X21

y1

2000

y6

36500 2000

1500

y5

Y1

y2

Y5

Y18 Y19

x4

1500

1500 500

2000

y4

Y17

TRAINING ROOM

x3

1500

1750

TOILET

x2

36500

17000

1250

x1

37000

1500 1000 1000 250 250 1000 1500

X21

y3

4500

X1X1 78

3000

X20

y1

1500

29000

X19

5000

X1X1 56

5000

Y3

X14

1500 500

Y15

1500

X12 X1 3

1500 500

X1X1 78

1000

Y10 Y11

Y16

1500

y13

1500

Y2

1500

X6 X7 X8 XX1 9 0 X11

1750

X1X1 56

500

Y8 Y9

REST SPACE

17000 3500 3000 2000

1500

1000

X5

1250

X14

y2

500 1500 1000

1500 3500

y12

X4

X12 X1 3

Y4

37000 3000

y6

1500

Y1

2000

1500 500

1500 1500

MEETING ROOM 2

y8

2000

2000

1500

2000

y5

y7

4500

1500

2500

2500 2000

38000

2000

3500 1500 2000

MEETING ROOM 1

X2 X3

1500

Y2

Y12

X1

Y21

x15

Y13 Y14

y11

Y18

x12 x13 x14

PC SPACE

Y20

Y19

x11

Y6

y9 y10

Y17

x10

Y7

y4

Y16

x9

Y5

Y15

Y11

x8

29000 1500 1000 1000 250 250 1000 1500

1500

1500

y3

500 15

Y13 Y14

Y21

x7

1500

X6 X7 X8 XX1 9 0 X11

1500

2000

y2

00

Y12

Y18

x5x6

36500

y1

1000

Y10

Y19

x4

500

Y8 Y9

Y17

x3

1500

Y6 Y7

Y16

x2

1500

1500

x1

2000

1500

X21

1000

X5

3000

3000

X20

LIBRARY SPACE

Y4 Y5

1500 500

X19

Y1

1500

5000

Y3

1500 500

X1X1 78

X4

500 1500 1000

1750

4500

3500

1250

X1X1 56

1500

29000 1500 1000 1000 250 250 1000 1500

X14

1500

1500

X12 X1 3

5000

2000

X2 X3 X6 X7 X8 XX1 9 0 X11

1500

Y2

Y11

1000

1500

Y1

X5

1500

4500

X4

1500

X2 X3

64000

ELEVATION - EAST

1500

PLAN

3200∼6000 mm

SPORTS & CULTURE CENTER 06


LIBRARY SPACE

SPORTS & CULTURE CENTER 07


SPORTS & CULTURE CENTER 08


INFORMASTION OFFICE SPACE

SPORTS & CULTURE CENTER 09


LIBRARY SPACE

GYM ROOM

REST SPACE GYMSHED

0 2000

X1-X1 SECTION

8000

1000 4000

JAPANESESTYLE ROOM

32000 16000

INDUSTRIALARTS ROOM

Y1-Y1 SECTION

OFFICE SPACE

0 2000

PC SPACE

8000

1000 4000

32000 16000

TRAINING ROOM

PUBLIC TOILET

LOCKER ROOM

TOILET 0 2000

X2-X2 SECTION

MEETING ROOM 2

1000 4000

GYM ROOM

8000

32000

MULTIPURPOSE ROOM

16000

PUBLIC TOILET

GYMSHED

TOILET

Y3-Y3 SECTION

0 2000 1000 4000

8000

32000 16000

RESIDENTIAL AREA

STATION MAIN STAIRS

Y2-Y2 SECTION

0 2000 1000 4000

8000

32000 16000

SPORTS & CULTURE CENTER 10


TRAINING ROOM

GYM ROOM

SPORTS & CULTURE CENTER 11

JAPANEASE STYLE ROOM


REST SPACE

地区センター SPORTS &CULTURE - COMMUNITY CENTER Fin...

SPORTS & CULTURE CENTER 12


N 自治会館

A Study on the common living in a neighborhood association hall

N 自治会館計画 01


1,はじめに 1−1,研究背景と目的  近年、超高齢化社会や人口減少、さらには単身者の増加によって、地域が育んできたコミュニティは希薄化している。このような背 景から、地域住民の交流の場の重要性が指摘されるようになり、地域コミュニティを支える場や施設の整備が求められている。  しかしながら、国内経済力が厳しくなる中で、大規模な公共施設を新規建設することによって日常の地域交流を支えるのは財政的に 困難であるといえる。  そこで本研究では、複合施設とは対照的な、地域住民の資金調達によって整備され得る、従来の簡素なワンルーム型の自治会館を研 究対象とし、地域住民の日常交流を支える コモンリビング として機能する自治会館に望まれる条件を考察する事を目的とする。

-DATALocation: Nishitakenomaru, Yokohama-shi, Kanagawa Project Area: 100 ㎡(total) Design period: 2012

1−2,研究方法  横浜市における自治会町内会の仕組みと実態を既存資料から把握し、その中から6事例を取り上げ、ヒアリング調査を行い、空間利 用の実態や問題点を整理し、自治会館に望まれる条件を考察する。   1−3,設計  自治会館の新設予定のある西竹之丸自治会において、設計段階におけるアンケートやヒアリングといった住民参加を通して、具体的 に住民の要求を汲む事により、事例研究として計画を実践する。

2M contour line Altitude 20M

SITE

Nishitakenomaru Neighborhood Association

Altitude 50M

N 自治会館計画 02


2,事例調査 2−1,ヒアリング対象の概要  横浜市内にある、自治会所有で二階建て以下の6 事例を対象にヒアリング調査を行った。それぞれの 調査内容は(table,1)に示した通りである。 2−2,自治会館における建築的特徴  どの自治会館にも共通していた事は、機能として 、多目的空間である集会室と、それに付随する、台 所、トイレ、事務室、収納、防災倉庫、廊下等が設 けてあり、これらの配置によって設計されている事 が分かった。また、自治会館特有の工夫として、バ リアフリーである事と、空間をパーテーションによ って2分割出来る事、内外から出入り出来る防災倉

集会室とその他の機能の関係 と 集会室と外部の関 係 に着目した。集会室に直接接続している機能の数 (n)で n 機能型 と分類した。数が多い程、使い勝 手は良いといえる。つまり、一室空間の集会室の機能 を出来るだけ拡張する5機能型が最もコモンリビング に近い平面構成だと言える。ただし、トイレ等の接続 方法には多少配慮が必要である。また、外部から集会 室に直接出入り出来る(ガラスで内外の様子がみえる) 面の数(n)で n 外部型 と分類した。集会室の様子 table,1 自治会館のヒアリング調査内容 平面図

a

8

7

1

c

ELEVATION N 自治会館計画 03

0

1000

4000

6j

5

b 2

3

0 1

159.0 ㎡ 建築面積 建物の老朽化に伴い、新しく自 治会館を作ることにした。  土地の半分は公園とする事を 開設の経緯 市から求められた為、自治会館 と同時に公園の整備を行った。

代制で行う。 の管理は近所の 方が行っている。

注意点

基本的に部屋を過度に汚すよう

2

4

e

8

e

T 自治会館

96.5 ㎡ 169.3 ㎡ 自治会区域内で100世帯規模 昭和40年頃に建設された建物 の開発が行われた際に、開発業 を、ペンキの塗り直しや台所空 者から無償で提供されたもので、 間の改修とともに、事務所空間 平成11年に建設されたもの。 を増築し、自治会館として使用 土地は市から無償で借りている。 出来るように手を加えた。

月の 2/3 程度利用されている。 基本的に利用する人は固定され ているが、単発的に、踊りやバ イオリンの個人練習をする人も いる。 20年以上前から、事務員が常 近所の方が、 の管理から掃除 駐している。その為、利用予約 や備品の管理までをボランティ は適宜受け付けている為、非常 アで定期的に行っている。 に利用しやすい。

S 自治会館

H 自治会館

W 自治会館

121.4 ㎡

187.3 ㎡

164.5 ㎡

昭和45年から使っていた旧会 以前の会館の借用期限が更新時 館が狭くなったため、昭和 60 平成 23 年に、団地の建替えとと 期になり、市から土地を無償で 年に建設した。すでに、新しい もに出来た新しい自治会館。 借りる事が出来たため、平成 13 会館をつくろうとしている。 年に建設した。 ほぼ毎日使われている。原則的 月の 2/3 以上利用されている。 に毎月20日に翌月の予定を決 時期による変動も大きい。利用 月に 3/4 程度の利用がある。利 めるが、実質は 2,3 ヶ月前には 団体は会員がいる事が原則で、 用団体は会員がいる事が原則で。予定を入れる人もいる為、新規 役員会での利用は無料で、その に利用するのが難しい。 他は有料としている。 宗教、政治活動、物販には原則 原則、登録団体しか使えず、か 営利目的の利用は禁止している。 使えない。また飲食も禁止して つ団体に会員が所属している必 また、利用後の掃除を徹底して いる。とにかく火の使用が一番 要があるが、長年の悪しき慣習 いる。 から、守られていない。 恐い。

基本的に部屋を過度に汚すよう の管理は近所の方が行ってお は近所の方が管理している。 な行為を禁じている。禁煙。営 り、それとは別に会館管理者が 近くに事務員が常駐していて、 予約は、会館内にあるポストに の管理や清掃等を行ってい 利目的の利用は原則禁止してい いて、備品の管理等を行ってい 利用書を投函する必要があり、 る。 る。 をまとめた紙を張り出している。 る。 新規の利用は難しい。

高齢者の団体で利用する際に、 維持管理 な行為を禁じている。赤ちゃん 窓の閉め忘れや水道の出しっぱ 連れの利用も好ましくないが、 の仕方 利用後、綺麗に掃除をしてもら なしの問題が多いので、注意点

16

プログラム 1、集会室 2、台所 3、事務室 5、トイレ 6、玄関 7、物置1 9、物置用勝手口 10、スロープ 空間の使われ方(活動内容との対応) a, 物置は内部専用と内・外部兼用に分けられている。

K 自治会館

利用頻度は月 1/3 程度。時期に よる変動が大きい。予約が込み 合う時期は、1部屋をパーテー 月の 2/3 程度利用されている。 ションで区切る事によって、2 団体が同時に使用する事もある。

使用上の 掃除は定期的に、自治会員が交

9

f

O 自治会館

利用頻度

i

以上の事から、自治会館のコモンリビング化に望ま れる条件として、 ①オープンな管理運営の仕組み。 ②集会室にその他の機能を直接接続させる。 ③集会室の四方に出来るだけ開口を設ける。 以上の三点が挙げられる。

table,2 自治会館の設えと使われ方

g

4

庫がある事、が挙げられた(table,2)。 2−3,事例からみるコモンリビング化への条件  ヒアリング結果から、管理運営の仕組みに問題点 を抱えている自治会館が多い事が分かった。特に、 利用する際の手続き方法が、一部の会員内でしか知 られておらず、気軽に新規で利用する事が困難であ る状況であった。  一方で、T 自治会館においては、事務員が常駐し ている為、管理運営が円滑に進んでいるようで、近 所の方が茶菓子を持って遊びに来る事もあるそう だ。この事からも、まずは管理運営の在り方を考 える事が、コモンリビング化への第一条件と言え る。  次に、コモンリビング化における重要な点として、

10

d

が外部に開いている状態である方が、地域活動の様子 を道行く人が感じられる。つまり、3外部型が最も会 館の利用率や、コミュニケーションの誘発性が高いと 言える。ヒアリングの際、3外部型である H 自治会館 では、道行く人が内部を覗き、そこからコミュニケー ションが生まれる場面が度々観測された。

えれば問題ない。

4、身障者用トイレ 8、防災倉庫

平面構成ダ イアグラム

b, パーテーションを使う事で、一室を約6:4の割合に分ける事が出来る。 c, 台所は、廊下側と集会室のニ方向からアクセス出来る配置になっている。 d, 普通のトイレとは別に、身障者用トイレが設置されている。

集会室とそ

e, 大きな窓が公園側に二つ配置されており、祭りの時には、公園との一体的な使い

の他の機能

方をする。

の関係

f, 自治会館を開けずに、直接外から物置から出し入れ出来る仕組みになっている。

集会室と

g, 公園とは別に、道路からアクセスする自治会館専用のスロープが 設けられている。

外部環境

i, 壁一面の靴棚。

の関係

j, 段差の無い玄関。

8000

収納

3機能型

廊下

2機能型

集会室 1外部型 :接続

south

廊下 台所

集会室

収納

外部 :出入口

集会室

台所 便所

集会室

:集会室

2外部型 :集会室の開口

収納

集会室

集会室 5機能型

2機能型

集会室 0 外部型

便所

外部

外部

集会室

台所 事務室 便所

外部

1外部型 :事務室

2機能型

外部 3外部型

:台所

集会室

廊下 台所

集会室

外部

1機能型

外部

集会室 外部

:便所

west

廊下

2外部型 :収納

集会室

外部 :廊下


3,自治会館建設に対する地域住民の実態 3−2,西竹之丸におけるコモンリビングの必要性

3−1,西竹之丸自治会について  西竹之丸自治会の数値データを(table,3)に示 す。また、地理的状況に関しては、西竹之丸は南北 に約550m,東西に約150m の地域で、地域内には施設 が存在していないのが分かる。 この地域は起伏が激しいため、主な交通手段は徒 歩または車であり、徒歩圏内で使える施設は半径 200m 内に位置する“ 山元小学校+ コミュニティー ハウス” と、辛うじて半径500m 内に位置する“ 竹 之丸地区センター” の2施設であろう。しかし、高 齢者にとって、日常のコミュニケーションの場とし て気軽に利用するのは、丘陵地である為困難である といえる(fig,1)。 (table,3)西竹之丸自治会の数値データ(自治会加入率からの予想値) 西竹之丸自治会について 自治会加入世帯 667

自治会加入率

総人口

0.710330138

1503.768903

男性 741.5846645

女性

老年人口率

762.1842386

0.182333491 麦田清風荘

竹之丸地区センター 柏葉公園 山元小学校 100m 200m 300m 400m 500m 600m 700m

+ コミュニティーハウス JR 山手駅

葉公園を利用すると答えた方に、柏葉公園の魅力を聞い “上映会”に関しては、回答者により両極端な結果 たところ、“入りやすい”が26%で最も多い回答率とな が出た(fig,6)。  西竹之丸の周辺には数多くの公共施設が存在する 事から、地域活動拠点としての機能は目的を明確に った(fig,5)。この公園内での自治会館のコモンリ 12% 8% 5% 12% 持った活動の場合、近隣の施設を利用すれば行える可 ビングの実現性の高さがうかがえる結果となった。 21% 16% 能性が高い。 また、住民同士のコミュニケーションの場として可能 しかしながら、日常的に気軽に立ち寄れるような施 性のある活動の様子(敬老会等の室内での行為を写した 26% 設や場所がない事から、西竹之丸自治会館が担うべき 写真18枚を提示)に対して五段階でその好ましさを評価 地域内での役割としては、老若男女問わず、多くの地 してもらったところ、評価の高かった写真は“健康診断 12% 14% 50% 域住民が気軽に立ち寄れる“ コモンリビング”が必要 ”や“健康トレーニング”等の健康に関するもので、低 24% とされている。 いものには“パーティー”や“ワイン同好会”等のアル 遊び 散歩 運動 子供のつきそい 美しい 広い 日当りが良い 緑が多い 入りやすい その他 その他 コールを連想させる写真であった。また、“葬式”と fig,4 柏葉公園の利用目的 fig,5 柏葉公園の魅力 3−3,自治会館に対する地域住民の意識調査 100% 健康診断 90% (table,4)に示したような調査を行った結果では 敬老会 80% 70% 会議 、柏葉公園利用の地域差が表れている。回収率の低い 60% 子育て支援 50% 地域1を除けば、ほぼ公園に近い方が、利用率は高い 健康トレーニング 40% 習字 30% 傾向にある(fig,2)。一方で、非常時における一時 20% 上映会 避難場所としての要求が地域に限らず全般的に高い数 10% お絵描き同好会 0% 地域1 2 3 4  5 6 7  8 9 10 11 12 13 値を示している(fig,3)。 手芸クラブ ほぼ毎日 週に2∼3回 月に2∼3回 ほとんど利用しない ミニコンサート 柏葉公園を利用すると答えた方に、その利用目的を fig,2 居住地域における柏葉公園の利用実態の状況 料理同好会 聞いたところ、公園利用者のうち50%以上の方が“散 100% 葬式 歩”と答えている。次に“子供のつきそい”と答えた 写真展示 80% ダンス 方が21%という回答率となった(fig,4)。また、柏 60%

軽音同好会

(table,4)アンケート調査概要

西竹之丸

西竹之丸自治会員全世帯 自治会内の回覧板ルートで回し、自治会内で回収して 配布方法 もらう。 配布 667 件、回収 291 件、回収率 44%(2012 年 1 回収率 月 20 日現在) 配布対象

根岸森林公園 蓑沢地域ケアプラザ

fig,1 航空衛生写真上で西竹之丸および周辺における主な公共施設 をプロットした図(google earthより)

north

パーティー

40%

ワイン同好会

20% 0%

0%

地域1 2

3

4  5

7  8

10 11 12 13

一時避難場所として考えている 一時避難場所として考えていない fig,3 居住地域における一時避難場所の相関

5pt

20%

4pt

40%

60%

80%

3pt

2pt

好ましい

100%

1pt 好ましくない

fig,6 自治会館の使い方に対する住民の要求について

east N 自治会館計画 04


4,基本設計の変遷

2730

2730

10010

1831

1820 2873

3640

日時

自治会役員

コミュニティーハウス

H23,12,25/11 時∼

fig,11

場所

日時

柏葉公園

H24,1,15/9 時∼

fig,12 2490

1150

3640

2725

2730

1820

4550

1820

3640

対象 餅つき大会に来た会員

2740

4545

2730

1820

2740

場所

一般の方にも比較検討し易いワークショップ形式の ヒアリングを行い、屋根の形式や無理のない屋根裏 収納の確保といった面から、四方に分散配置してい る機能の上に屋根裏収納を設ける切妻屋根の形式が 導かれた。

1120 1610

1896.2

3640

対象

3640

10920 2730

H23,11,20/11 時∼

3497

table,5

2730

柏葉公園

4550

2655 2730

3640

自治会会長,役員一名

2730

table,6

11830

日時

8190

1895

3外部型。この操作を取り入れて、さらにエントラ ンスを南側に動かす事が出来れば集会室を更に大き

table,4 場所

1820

4550

2730

2730

対象

架構形式を含めたより具体的な建築の方向性を模

2730

た。(fig,10)防災拠点としての収納量や、トイレの 個数や配置について、積極的な意見がでた。

せられた(fig,15)。 索する為に、様々な模型を用意する事で(fig,16)、

2730

910

□エントランスをズラした案 (fig,13)。5機能・

4外部型。四方に大きな開口が取れた事によって、 公園の中からも、公園外の歩行者からも集会室の様 子が見える平面構成となった。無駄な動線も省いて いるので、集会室の広さも確保出来た。

1400

4−2,ヒアリング2(table,5)  これまでの研究を通して得たコモンリビング化の 条件を踏まえながら、西竹之丸に合う設計案を共有 する為に、基本設計の変遷を、図面と模型を使って 詳細に説明しながら、意見を頂くという形式をとっ

このヒアリングでは、より多くの住民から意見を 伺う事が出来た。また、実際の建設地の柏葉公園で の開催だった為、景観や規模に関する意見が多く寄

6370

エントランスから直接集会室に繋いで配置をしてみ たところ、敷地の制約で、諸機能を南側に寄せる結 果となった。南に開口が取れず、かつ公園側に閉じ てしまう事が分かった。

□機能を四方に分散配置した案 (fig,14)。5 機能・

5460

また、現状の物置の状態(fig,9)。年々物は増え ていく。(市からの助成金を毎年全て使い切るため )現在では三カ所に分散して配置されている。

4−3,ヒアリング 3(table,6)

2000

□初期段階の案(fig,11)。1機能型・1外部型。エ ントランスから集会室をつなぐ廊下を設け、廊下か ら諸室へ繋がる平面を考えた。廊下を設ける事で、 (fig,8)をみると、既存の通路は変更せざるを得な 集会室の面積を圧迫してしまう事が分かった。  □廊下を省いた案 (fig,12)。5機能・2外部型。 い事が分かる。  公園の西側を敷地とし、公園内の通路を変更する 事、全体の大きさ等について要望を伺った。  敷地写真に、おおよその平面の大きさを描いた図

く作れる可能性が見えてきた。

5460

4−2−2 ヒアリング2による基本設計の変遷

2240

4−1,ヒアリング1(table,4)

fig,15

16380

fig,8 おおよその大きさ

SECTION N 自治会館計画 05

fig,9 自治会内に点在する倉庫

0

1000

4000

fig,10 自治会役員との意見交換の様子

8000

fig,13

fig,14

fig,16


N 自治会館計画 06


要求される諸機能を4つの BOX にまとめ、公園内に分散配置する。 その配置によって、核となる集会室が自然と浮かび上がるような構成とした。 誰でも気軽に立ち寄れる、公園の一部のような内部空間を目指した。

N 自治会館計画 07


SITE PLAN

1, 集会室

4

0

9

5

5000

10000

20000

40000

80000

10

2, トイレ 9

3, 多目的トイレ

6

4, 事務室 5, キッチン

10

1

6, 収納 2

7, 防災倉庫

3

10 9

8

8, はしご置き場 9, テラス

9

7

10

10, 屋根裏収納

PLAN 0

1000

+1000 2000

4000

8000

16000

+3500 N 自治会館計画 08


構造は在来木造軸組で、それぞれの屋根が中央で支え合う事によっ て、集会スペースの大きなスパンを作り出している。

4つの BOX にそれぞれ方流れの屋根を架け、その屋根が寄り合う 事で、中央に生まれる集会スペースを覆う形式となっている。

N 自治会館計画 09


N 自治会館

A Study on the common living in a neighborhood association hall

Fin...

N 自治会館計画 10


□SITE DIAGRAM

sunlight! RAISE! CUT!

WIND!

1,建て込んだ住宅街にある敷地。

街灯ハウス

Street light house

Street light house 01

2,空から道路へ、光や風を繋ぐように 3,住宅街の環境に影響を与える、環 傾斜させる 境装置のような住宅


-DA T A Loc a t i o n : Y o k o h a m a - s h i S i te a rea : 1 1 9 . 3 3 s q m B ui l d i n g a rea : 5 2 . 2 s q m Nu m b er o f s t o ri es : 4 s t o ri es De s i gn p eri o d : 2 0 1 1

他人に対して無関心に振る舞う住宅群の中に、通りを明 るく照らす街灯のような住宅を提案する。 この敷地は北面が接道しており、一日を通して暗い道路 となっている。 この前面通りに対して、昼間は南からの日差しをそのま ま落とし、夜間は街灯のように明るく照らすような構成 となっている。

上部に設けられた空気層は、夏の厳しい日差しから住 環境を守るとともに、冬の暖かい日差しを住宅内に取 り込む。 さらに、一年を通して下から上へ通風を確保する事が 出来る。 各部屋は半階ずつスキップしながら配置されるため、 全ての部屋が空気層に接しており、取り込まれた光や 風を享受する事が出来る。 建物がひしめき合う住宅街において、空と道路を繋ぐ 街灯ハウスが挿入された通りには、住宅を透過した日 差しが差し込み、窓を開ければ滞った街の風が一気に 空へ抜けていく。

街灯ハウスのように、各々の住宅が自分達の敷地が接し ている通りに愛情を注ぐだけで、日本の住宅群は大きく 変わるのではないだろうか。

Street light house 02


bed room3

bed room2

dining/kitchen

bed room1

living

structure diagram 0

1000 2000

Swinging Forest 01 Street light house 03

4000

room diagram

construction diagram

8000

Elevation East

South

West

Swinging Forest 02

North

site plan 1/50


bed room2 +1350

bed room3 +5400

1

1

+1350

+5400

2

2

toilet

bath

bed room1 dining/kitchen

living -1050

+0

+2700

+2700

site plan 0

1000 2000

4000

+0

+0

N

+2700

plan GL 8000

0

1000 2000

4000

8000

high light

low light

bed room3

bed room3

wind

wind dining/kitchen

dining/kitchen bed room2

toilet

bath

living

Section1

bed room1

Section2

Street light house ďź?ďź”


各部屋には空気層を通して、柔らかい光や風が舞い込む。 半階ずつスキップする床によって、立体的で多様なつながりが生まれる。

空気層は様々な大きさのテラスが続く空間になっている。 吹抜ける風を感じながら、読書をしたり、家族が揃って食事をする事が出来る。

Street light house 05


夜は街頭のように通りを照らす。 生活風景が影となって映し出され、街に新しいアクセントを与える。

街灯ハウス

Street light house

Fin... Street light house 06


駅前 ウラ 広場 - 街の新たな通り道 -

-D AT ALo c atio n: H o do g a ya-ku Yokoh ama-s h i Site area:1 0 0 0 0 sqm T o tal flo o r area a rea :36500s qm Num ber o f sto ries :7s t ories D esig n perio d : 2 009

歴史的・地形的によって周囲と切り離された 10000 ㎡の駅前空間に街と連続した広場をつくる。 この 10000 ㎡のまとまりを開発する事で、地域住民 にとっては、家と駅をつなぐ導線上に大きな広場が現 れる事になる。非常にポテンシャルのある敷地と開発 であると考えている。

駅前 ウラ 広場 01


INTRODUCTION

B

ヨーロッパの都市の「ノリ図」

日本の広場

日本の都市の「地と図」

A

・街と連続した広場があまりみられない。 B

4

・交通施設(結節点)として捉えられて いる。 4

1

ヨーロッパにおいては、アゴラなどのよ

『ノリの図』の建築物と空間を逆転させる

うに古代ギリシアの時代から都市に計画

と日本の街になり、日本では単体の建築

的に配置された広場があった。

物を塀で囲み塀の中はプライベートな空

・広場=交通広場のため、広場が人のた め(休息や交流)の場であるという考え があまりない。

2

間である

3

N

SITE PLAN

A

+12000

PLAN

02

10

20

40

27

+6000 29

25

29 4

28

+3000

5

26

開口率の適用 3

3 20

2

23

16 17

17

22

41

16 40

24

住宅 plan と program の配置

41

21

39

+0(前面道路高さ)  +9000 2

1

5

16 18

12

7

+4500

9

6

6 8

11 10

8

19

13 16 15 14

-2000

10

11

駅前 ウラ 広場 02


・形態構成ダイアグラム 交通機関利用者(地域住民) 奥の緑地とつながる裏広場

国道と裏広場の中間領域

地下街

1, 一枚の大屋根に切れこみを入れる。

2, 内側の天井を外側の天井の下に潜り込ませるように、

3, 二枚の天井の下に、それぞれ空間を持たせる。

巨大なシェアハウス

4, それぞれのボリュームは、その形態による都市的機能と同時に、

上下にズラす。

内部空間の機能も異なり、その関係性によって全体として一つなが

・敷地について 保土ヶ谷区全体の商業・公共機能の分布

保土ヶ谷区内主要 3 駅の1日当り乗降客推移

(人) 70000

りの建築となる。

・コンセプト

従来の交通の結節点としての駅前広場の裏側(駅から見て)に、 人の結節点としての広場をつくる。

「人を拒む造成」 → 「駅前がスプロールしていない」

60000

星川駅

50000 40000 天王町駅

30000 20000

平面ダイアグラム

10000 0

・新しい建ち方の提案

H1 年度

H4 年度

H7 年度

H10 年度 保土ヶ谷駅

JR 保土ヶ谷駅

天王町駅

出典 ; 区勢概要ほどがや

星川駅 大型ショッピングセンター・商店街等

図書館・スポーツセンター・役所等

現在の保土ヶ谷駅利用圏内のアクセス状況と駅前の現状。 最大高低差 40M の地形のため、駅へのアクセスは東海道に接道した限られた斜路 を通るしかないので、利便性に欠ける。 また、駅前には古くから建つ細長い建築による壁と東海道があるため、利用者側 の居住域への拡大が困難である。

・斜面の造成の歴史

既存の建ち方 バスターミナル + 広場

ボリュームを敷地の外周の寄せ手、

敷地周りの斜面を、敷地内にも適用

内側に大きな広場をつくる。

する。

断面ダイアグラム 少年鑑別所の移転に伴い、 保土 ヶ谷駅ならびに駅周辺の開発が 始まった様子が分かる。

この場所には、 斜面を削り取る ようにして周囲と切り離された 環境を造成し、 少年鑑別所が 建てられていた事が分かる。

その開発は、 少年鑑別所という 特殊な用途のために造成された 土地をそのまま残すものであっ た。

また、 国道に面した場所には 工場や墓地等を配置する事で 、 奥の少年鑑別所と国道沿い を隔てていた。 昭和52年 保土ヶ谷駅付近の様子

昭和35年 保土ヶ谷駅付近の様子

住宅地(駅利用者)

そのため、 周囲のなだらかな斜 面から隔離された住環境が形成 される事となった。

バスターミナル + 広場

広場

既存の深いバスターミナルを、本当に必要な大きさに縮小し、人の為の 広場を新たにつくる。

傾斜する広場に対して、住宅地側からの視線や人の流れを 受け止めるような建築を建てる。

地形によって分断された駅と住宅地をなだらかに結ぶ斜面広場をつくる。

崖地の緑

駅前裏広場

ペデストリアンデッキ バスロータリー

駅前 ウラ 広場 03

広場

バスターミナル

北口交通広場

東海道

A-A section 既存の造成を残したままでも、新たな形状の建築に建て替える事で、崖地に残る緑や駅利用者と駅側の街が視線/導線によってつながっていく。また、反対口の交通広場からも、裏広場と崖地の緑が街の背景となるような風景をつくりだす。


駅前 ウラ 広場 - 街の新たな通り道 Fin... ・共同施設

・日用品売場

・スポーツ施設

・ホール施設

・保育施設

・クリニック施設

・図書施設

・フードコート

・アプローチ

1:AV ルーム

5: ワーキングルー

9: エントランス

13: エントランス

18: 器具庫

22: エントラン

25: エントランス

30: エントランス

35: 薬局

39: エレベーター/エントランス

44: テーブル席

48: 国道側から広場へのアプローチ

2: 風呂

10 売り場

14: 受付

19: 体育館

26: 年少保育スペース

31: 受付

36: 暗室

40: 書架

45: エレベーター/エントランス

49: 広場から駅へのアプローチ

3: キッチン

6: ダイニング

11: レジ

15: トイレ

20: 卓球室

23: ホール

27: 年中保育スペース

32: 待合室

37: 手術室

41: トイレ

46: トイレ

50: 周辺から広場へのアプローチ

4: 集会所

7: トイレ

12: トイレ

16: エレベーター

21: トレーニング室

24: ギャラリー

28: 年長保育スペース

33: 診察室

38 トイレ

42: 読書スペース

47: 店舗

29; トイレ

34: 内診

17: 更衣室

8: 広場への出入口

40

5 25

26

27

40 6

28

3

sectionB-B 02

10

8

40

42

10

48

22 9

11

10

39

49

33

34

36

31

37

20

50

49 11

35

21

24 23

44

43

39

50

23

20

39

43: フードコート連絡口

13

6

17

3 2

19 18

2

7

5 4

駅前 ウラ 広場 04

38


-DA T A Lo ca t i o n : Y o ko h a m a N a t i o n a l U n i v ers i t y B u i l d i n g a rea : 1 5 8 s q m Nu mbe r o f sto ri es : 1 s t o ri es C o l l a bo r a t i v e d es i gn er: H i d e a ki Nshi t a k a , M o e F u j i s u e De si g n p eri o d : 2 0 0 9

ゆらぐ森

Swinging Forest

木の柔らかい○(マル)を並べただけの空間が置かれた時、 いつもそこにあるはずの風景は複雑に変化し始める。 人が集まると、そこには不思議な距離感が生まれる。 見る角度によって躯体は姿を変え、 視界は連続的に変動していく。  この建築は、部材に予め初期応力を与えた 9 ㎜の合板を取 り付けていくことで、○(マル)状に繋ぎ合わせた合板の壁同 士が互いに押し合い、荷重を支えるという構造になっている。 一つでは自立できない○を面的にしきつめることで、互いが 押し合い安定する。 薄い木材特有の、『柔らかさ』と『しなやかさ』をもった、木 材の新しい積層架構である。「ゆらぐ森」は、学園祭のための 仮設空間である。 構成ダイアグラム

ベニヤで出来た大きな円。

Swinging Forest 01

: 力の流れ方

円を縦につなげる。

面的にしきつめる事で互いが押し合い安定する。


PLAN / ELEVATION 0 1

5

10

20

stage stage stage stage stage

stage

stage

stage

stage

stage

stage

・ステージ ステージがユニットを移動する 事で、プログラムに合った配置 や導線を作る事が出来る。

Swinging Forest 02


「ゆらぐ(ぎ)」 →ゆらぐこと。ゆれること。 「心の―」 →ある量が、平均値は一定であるが、 瞬間的にはその平均値の近くで 変動している現象。 または、 平均値からのずれ。気体の散乱、微視的な熱運動などにみられる。揺動。 参照:大辞林 第二版

Swinging Forest 03


施行手順と接合部のディテールについて ⅰ

モックアップの制作を通して、制作手順や支保工計画を決定していく。

225 1595 の 9 ㎜材を準備

施工しやすくするために材に

曲げグセのついた材を二枚合

する。

湯や水をかけながら曲げグセ

わせてクランプでとめ、土台

をつける。

に下ろす。

土台(基礎)に人型の材を接 壁の下部分をに作っていく。

合する。土台によって端部が きれいに う。

壁の上部分(約 12 ㎏)を数

壁の上部分の接合部をとめ

人で持ち上げ、はめてジョイ

る。これらの作業を全体に施

ントする。

していく。

・接合部ディテール

200

・土台詳細

スペーサー 16

2.5

上部と下部の接合

32

ジョイント

5

・上部同士の接合

550

387. 5

T 字形

17

07

.5

L 字形

31

90

1595

18

20

9mm ラワン合板

30mm 40mm 根太

3415

十字形

Swinging Forest 04


実施の為に作成した書類例 ラワンベニア

安全管理計画書

・支保工制作

木ネジ 55mm 赤松角材

a, ドリルを使用する者は軍手をはずすようにする。

基本計画 a, 作業中の服装は、動きやすい靴・長袖・長ズボン・とし、軍手をする。 b, 夜間の作業では、工事用ライトを三つ用意し、十分な明るさを確保する。 c, 雨天中は電気器具の使用を控える。

b, 使用する材が長いため、十分に広い場所で作業を行う。

・スタイロ型作り a, 薄いスタイロをカッターで切るため、カッターマットを使用する。

d, 水場では電気器具を地面に置かないようにする。

・一層目組み立て

各行程における計画

スタイロ補強

a, ドリルを使用する者は軍手をはずすようにする。 b, 壁同士を接合する際、安定する形態になるまで必ず数人で支えておく。

・草むしり

c, アンカーを適宜打つ事で、壁の転倒事故を防ぐ。

a, 鎌や枝切りばさみを使う者を固定し、作業者全員が把握する事で想定される危

d, 風が強い日や、作業が停止する時は必ず支保工をする。

険を回避する。

e, 作業中の作業員以外の立ち入りを防ぐため、出入口にロープを張る。

b, 雑草中にある金具類の破片や枝の飛び出し等が予想されるため、日中に作業を 完了させる。

・二層目組み立て

a, ドリルを使用する者は軍手をはずすようにする。

・地ならし a, 水平や直角を出す作業を 3 人一組として分担する事で、効率よく集中して取り 組み、怪我のないようにする。 b, 水平器の目盛りを確認しながら作業をする為、日中に作業を完了させる。

b, 高所(2m 以上)で作業する者はヘルメットを着用する。 c, はしごを使用する際は必ず足下を数人で支えておく。 d, 二層目が乗る近辺の一層目には必ず支保工をする。 e, 二層目の壁には作業中スタイロ、支保工による補強をする。 d, 二層目の施工途中はかなり不安定なため、施工を中断することなく、一気に完

・壁作り a, ドリルを使用する者は、巻き込み事故を防ぐため軍手をはずす。 b,5人一組とし、シフト制にする事で作業を分担して、長時間の労働を避けるよ

了させる。 d, 作業中の作業員以外の立ち入りを防ぐため、出入口にロープを張る。

うにする。 c, 制作した壁のストック場所を用意する事で、十分な作業場所を確保しする。

・ジョイント作り

a, のこぎりを使用する際は、周囲に人がいない事を十分に確認する。 b, 木の粉が飛散するので、作業員はゴーグルをする。 c, ドリルを使用する者は、巻き込み事故を防ぐため軍手をはずす。

支保計画図。 (赤色と青色の二層目積載時の支保工配置をそれぞれ表したもの。 )

・屋根の作成・取付け a, ドリルを使用する者は軍手をはずすようにする。 b, 屋根自体の面積が大きいので、取り付ける際は必ず 4 人以上で持ち運ぶ。

仮設計画と二層目積載法

地業計画 ①草刈り ②水糸を張ってポイントを出す ③根太を水糸にそって配置する

・使用する機材

①草刈り 1100

建築学棟にある草刈りに使える道具 枝切りばさみ・・・1 鎌・・・.3

始めに基準となるポイントを決める。

スコッブ・・・ 6

3300

熊手・・・3

1800

草刈り機・・・1

1500

上記の道具だけでは足りないので、各自私物 の草刈り用の道具を持ちよる。全員軍手着用

4 5

3

とし、必要に応じて建築学科の学生以外の敷 地への立ち入りを制限する。 草を刈るのと同時に敷地にある穴などを埋

・基本計画

め、敷地を平らにする。 3 対 4 対 5 の三角形を使い直角を出す。 ②水糸を張る 水糸、長い釘、尺、ペンを用意する。 また、3 対 4 対 5 の 長さに印を付けた水 糸も別に用意する。

・二層目を載せる場所は、左図の二カ所となる。それぞれを載せる際には、それぞれの色の

角になる点 水糸には印がついている

○のポイントに支保工を付ける。 ・二層目が載る一層目のユニットの壁にはスタイロによる補強を行う。 ・積載する二層目の壁にもスタイロと支保工による補強を行う。

・手順 4

3

5

一本張るごとに水平器を使い水平を出す。

もう一方の根太の基準となる水糸も張る。 ③根太を水糸にそって配置する

ポイントをとる為の長さよりも長くした水糸 の両端に釘を結びつける。 それぞれの水糸に印を付け、基準点の角にな る点を決め 3 点が重なるように釘を地面に打

1, のび馬二台と脚立二台を配置する。

ち付ける。直角をとる為に 3 対 4 対 5 の三

2, 壁を持ち上げる準備をする。 この時、脚立の足下を支える。

角形を利用する。

水糸に合わせ根太を配置する。根太も水平器 始めに張った水糸を基準に、直角を出しなが ら辺を増やしていく。また、水糸を 1 本張る ごとに水平器でその水平を保つようにする。

5,1∼4 の行程でユニットの上に横たわった壁を 起こしていく準備。

を使い水平を出す。配置図左上から右下に向 かって地面が少し流れているので、必要なら ば地面に埋めたりスペーサーをかませる。

6, まずはのび馬の人が起こし始める。

3, 壁を持ち上げる。 この時 GL で持つ人と脚立で持つ人で協力する。

13,1∼4 の手順で四枚目の壁をユニットの上に 寝かす。

4, 壁を水平に移動していく

14,5∼7 の手順で四枚目の壁を起こし、二 , 三 枚目と接合する。

二つ目の二層目の載せ方は仮設計画のみ記す。

7, のび馬、ローリングタワー、脚立の人が協力 して壁を起こし、脚立の人が一層目と接合する。

Swinging Forest 05

8, 壁一枚では不安定なので、支える人を配置す る。

9,1∼4 の手順で二枚目の壁をユニットの上に寝 かす。

10,5∼7 の手順で二枚目の壁を起こし、一枚目 と接合する。

11,1∼4 の手順で三枚目の壁をユニットの上に 寝かす。

12,5∼7 の手順で三枚目の壁を起こし、一枚目 と接合する。

15, 一枚目の壁を持ち上げる準備。

16, 一枚目の壁を起こす。

17, 一枚では不安定な壁を脚立の人が支え る。

18, 二枚目の壁を起こす。

19, 三枚目の壁を起こす。

19, 枚目の壁を起こす。


ゆらぐ森

Swinging Forest

Fin...

・実際の質量を捉えながら、構造的な視点をもって設計する事。

・諦める線引きを共有する事で、当初のコンセプトを実現する事。

・ディテールの美しさが全体の美しさに大きく影響する。

・人が盛り上がると、プロジェクトも上手くいく。

Swinging Forest 06


-DA T A Lo ca t i o n : W a d a -ma chi , Y o k o h a m a - s h i a r e a : 49 sq m C o l l a bo r a t i v e d e si g n e r : H i d ea k i N s h i t a k a Pr o d u ct i o n : W a d a y o ko C o n st r a ct o r ; W a d a y o ko De si g n p e r i o d : 2010

この「Moving Box」は、横浜国立大学の近くにある商店街とのタイアップによっ て実現した、レンタルスペースの再生プロジェクトです。 商店街側から求められた事は、商店街の中に、学生と地域の子供達とのコミュニ ケーションの場 寺子屋 をつくる事でした。平常時には、不要となった本を地 域から集めて、子供図書館として、子供達の居場所になるように。さらには、大 学内にある様々な創作サークルによる展示空間として利用出来る空間に改修する 事でした。 利用者である子供達と一緒に施工をする事をコンセプトに、安全でかつ精度が出 せる施工を実現する為に、加工性に優れ、優しい素材である木材を使用しました。

Moving Box - 子供たちと創る寺子屋空間 -

Moving Box 01

いくつかの棚壁を引き出すことによって、多様な空間構成が 可能になる。


棚を分割し、引き出すことで、空 間を緩やかに仕切ることができる。  部屋を囲い込んだ棚壁は、プログ ラムや機能に応じて柔軟にこの部屋 の空間を変化させることができる。

Moving Box 02


North elevation

0 250 500

1000

2000

5000 mm

Earth elevation

0 250 500

1000

2000

5000 mm

DIAGRAM

1, 散らかり放題の部屋

South elevation Moving Box 03

0 250 500

2, それぞれの物の イエ を用意

1000

2000

5000 mm

West elevation

3, 空間の利用可能性がひろがる

0 250 500

1000

2000

5000 mm


実施案は住民参加のコンペで決定された。

Moving Box - 子供たちと創る寺子屋空間 Fin... 使用中の空間改装の為、施工時間の制限を克服する為、予め Box を大量生産し、現場で組み上げるプレキャスト工法を採用した。

施工には子供たちにも参加してもらった。

完成披露会では、近所の方や周辺の学校関係者に空間コンセプト や今後の運営の在り方についてプレゼンを行った。

・一般の人にも伝わる言葉を使う事の重要性。 ・様々な世代が協力する事の大切さ。 ・施工条件を視野に入れた設計する事。 ・人が盛り上がると、プロジェクトも上手くいく。

Moving Box 04


博物館に化する町 - 人が回遊する運河 -

京町家の構造形式や空間構成をそ

ま残すように耐震改修を行い、一

貯水槽 0

1

2

4

8

河川に接するように建物が建ち並ぶエリアでは、耐 震補強を施しながら、一層部分を河川に対して開放的 に改修し、河川と一体となった空間を設ける。  この改修された空間には、展示空間や資料室など、 街の博物館化に欠かせない公共的な機能を配置し、常 に街に開放された空間として利用される。

河川に接している旧立誠小学校の校庭に、大きなビオトープ空間を設ける。このビオトープは、河川沿いに続く流 動的な親水空間とは異なり、人々が留まり・集う開放的な場所として位置づけられる。  ビオトープには生態系が形成され、博物館化した街の一部として、地域の人々の学びの場として機能する。  また、このビオトープは貯水層や治水対策としても機能し、地域の防災拠点として大きな役割を果たす。

Et-cetera 01

開閉式

貯水槽 0

1

2

4

8

ギャラリーや図書館、資料館とし

の中に開放する。町家が持つ坪庭

り庭などの構成が建物内に水を引

む足がかりとなり、建物が密集す

域に光や風を運ぶ設備としても機 る。


三条通から四条通には高瀬川を中心とし て、京都で有数の繁華街である河原町通 や新旧の京都の文化が混在する木屋町

0.9m

通、そして伝統的な木造建築の密集する 先斗町通と各々独自のキャラクターを

取水地点から先斗町通入り口の

もった通りが 3 本も南北に走っている。

0.9m の標高差を活かして自然流

高瀬川を起点とした新しい小水路のネッ

下で高瀬川の水を導水する。

トワークを導水することでこの 3 本の通 りに回遊性を生み出し、人の流れや賑わ

治水面

いを運び、新たに街を紡いでいく。 先斗町通の北端か

0.5m

新しい水路・水庭

0.4m

ら南端の標高差を

先斗町通に開削した小水路の断

利 用 し、自 然 流 下

面は、幅 0.4m、治水面から開

によって高瀬川の

水路の深さを 0.5m とする。

水を先斗町通全域 に 導 水 す る。導 水

高瀬川から導水された小水路は人の流れを運ぶサインとなり、 暗くて入りにくかった路地や見過ごしてしまっていた場所、そ ういった場所に足を運ぶきっかけを与え、この街に彩りが加え られる。  また、街に導水された小水路は、道路の幅員が 1.5∼約 2m しかなく公設消防自動車が進入できず、消火活動を行えない可 能性がある先斗町通に市民による初期消火活動への活用を促す 効果も期待される。そのため、一般的なバケツのサイズ(口径 約 0.3m、高さ約 0.3 メートル)を確実に活用できる寸法を水路 に導入した。小水路全域には人間の手で取り外し可能な木製の 板を設置し、細い路地に導入する小水路の安全性を確保してい る。  日常時の都市内水辺空間と災害時の消防水利という複合機能 を有する小水路のネットワークは、博物館と化する街の新たな 整備計画となる。

さ れ た 水 は、路 地 や建物の中を巡り、 この街の環境を 彩っていく。

先 斗 町 通 は、京 都

そのま

改修・建替

の歴史や文化が色

一部を

濃 く 残 っ て い る。

して街

庭や通

古くからの町家や

引き込

川沿いの建物など

する地

を防災面も考慮し

機能す

ながら改修してい く こ と で、街 に 公 共空間が点在して いく。

高瀬川沿いには人

親水空間

と河川をより近づ ける親水空間を整 備 す る。ま た、元 立誠小学校や先斗 町児童公園にはビ オトープや親水階 段 が 整 備 さ れ、公 共的な学びの場と して開放される。

三条通から四条通 にかけて導水した 小水路は市民によ る初期消火にも有 効 に 機 能 す る。ま た、親 水 空 間 に 設 けた河道外貯水は 木造密集地域の消

master plan

0

20

40

80m

防水利として大き な役割を担う。

先斗町 通 入 り 口

三条大 橋 北

街を紡ぐ水路のリング

消火活動可能範囲

かつて運河として利用されていた歴史 的河川である高瀬川と、その河岸に広が る歴史的な町家の木造密集地である木屋 町や先斗町を、河川と親水空間によって ネットワークさせる事で、街全体に 歴史・ 文化博物館 としての機能を与える。  街を 歴史・文化博物館 化する事によっ て、高瀬川は人の流れを運ぶ運河として 再生され、街に新しい価値を生み出す。   歴史・文化博物館 となった街は、地 元住人にとっては街の真の価値を理解す る事と、地元への誇りと愛着を再認識す る事に繋がり、観光客にとっても街その ものを体験しながら、より深く理解する 為の重要な場所として多くの人の流動を 生み出す。  新しい運河としての機能を託された高 瀬川は、生活に欠かせない文化遺産とし て大切に時代を引き継いでいく。

町家群 資料室

親水空間

ビオトープ 親水空間

高瀬川 ビオトープ

展示空間

展示空間

親水空間 町家群

Et-cetera 02


マチを巡る立体路地 - インテリア化する風の道 -

■Research  これは、地理的特徴である風に注目し、 既存の無機質な建物群に囲まれた環境の 中に、公共空間を立体的に挿入する事で、 街全体を風の吹き抜ける気持ちの良い都 市居住環境にする提案です。また、日本の 都市における公共空間の在り方も示唆し ており、立体的に人の活動が展開する新し い都市居住像を描いています。

敷地は、横浜市西区の高層と低層の建物が混在している場所で、立地は海岸線からほど近く、 つの風の通りに面して中高層の建物が建ち並び、その内側には低層の住宅がひしめき合って

海風(主に午前) (小スケール)

るという状況にあります。そのため、街全体に風が吹き抜ける事が困難となっています。

3,747,289

3,214,000

S53 S58

S63

H5

H10 H15 H20

西区における居住者なし住宅数推移

S48

S53

S58

S63

H5

444,359

横浜市における住宅所有関係比率

S48

357,466

横浜市

0

299,291

西区

50,000

248,960

0

174,107

0%

100,000

122,430

10%

1,000

150,000

142,476

2,000

200,000

86,384

横浜市人口推移

20%

2,940

S30 S40 S50 S60 H7 H17 H27 H37 H47 H57 H67

3,000

30%

2,480

331,801 99,827

250,000

4,000

1,600

666,549

5,000

7,570

40%

西区総数

持家

300,000

5,170

15-64歳 65歳以上

1,063,612

借家

に減少していくと見込まれています。しかし、現在

350,000

6,000

5,760

50%

400,000

2,200

0

総数 0-14歳

横浜市内の人口は 2020 年に最大となり、その後徐々

450,000

一時現在者のみ

4,000

1,500,000 1,000,000

70%

500,000

空き家

7,000

60%

2,304,943

2,000,000

8,000

80%

2,449,219

2,500,000

9,000

90%

22,030

3,000,000

100%

559,260

3,500,000

500,000

Et-cetera 03

夜間の気温低減のため に緑化が望まれる地域

国道1号線や2本の川に沿って気持ちの良い風が吹き抜ける場所です。現在、この大きな3

4,000,000

既存のハードに様々な仕掛けを施して いく事で都市の居住環境を大きく変え得る 本提案は、そう遠くない未来の都市居住の 在り方なのかもしれません。

横浜市西区

すでにマンションやアパートの空室(空家)の数が 年々増加している地区も存在します。今回選定した 敷地では、空室率や空室(空家)総面積が大きくなっ ていて、消費されていない「空」の空間が約 30,000

H10 H15 H20

㎡も存在しています。

西区における空室(空き家)総面積の推移


■Section

1

1

13

5

1 10

1

5

1

1 1

1

5 5

1

1

3 1

6

1

3

1

1

1

1

1

1

1

1

4

1

1

1

1

10

1

1

1

1

1

2

2

2

1

2

2

2

2

1

2

2

1

4

1

1

1

1

11

1

9

3

Program

1

2

2

2

1

1

1

1

1

2

2

2

2 2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

3

13

5

5 7

1

1

5

1

5

1 1

5

6

1

1

1 6

5

1

5

5

1 1

12

2

2

1

10

2

5

1

6

2

1

5

2

11

1

7

2

2

2

1

1

13

1

5

2

5

2

2

1

5

11 2

1

5

1

7

1

2

3

12

8 1

9

1

1

1

1

6

1

1

1

1

1 1

4

7

12

1

1

1

5 3

1

1. 住戸 2. オフィス 3. カフェ 4. レストラン 5. アーティスト•イン•レジデンス 6. ギャラリー 7. 劇場 8. 映画館 9. フリーマーケット 10. 保育園 11. 図書館 12. ドッグラン 13. フットサル場

■Diagram

ⅰ. 幹線道路沿いや川沿いに対して既存の建物は『壁』をつくるよう に建ち並んでいます。そのため風の流れを塞ぎ、風が通り抜ける心

ⅱ. 既存のストラクチャーを活かして建物に「横」と「縦」の 2 種類のヴォイドを挿入します。

地よさは裏側には還元されていません。

ⅲ. 建物に挿入するヴォイドは各建物の空室率によって決定し、その形状や大きさを変化させます。

ⅳ. 建物に立体的に挿入されたヴォイドは風の吹き抜ける新たな公共 空間を生み出します。多孔質化された建物同士は『風』でつながって いき、街全体も風と呼応していきます。

■Proposal

空室が外気を立体的に内包するヴォイドとなり、インテリア化された外部空間が生まれ、建物単体を 超えて都市環境に寄与します。

■Plan

川沿いや幹線道路沿いの高層建築の内部に立体的に展開される路地空間によって一方向からの風を多方向へ分散させます。建築や街は 04 おだやかな風につつまれていきます。


垂れ下がる家 -The house hanging down -

多くの人にとって、住宅を建てる行為とは家族

□DIAGRAM

の幸せを守る事を目的とします。一方で、建物 を建てることは大地を覆う行為を伴います。つ まり、建物が建てば建つほど街から大地は消え ていきます。それが街自体を窮屈なものにして しまっているのではないでしょうか。家族の幸 せの為に建物で大地を覆い、奪う行為は、本当

住宅が建つ以前の大地

大地を守る為に、住宅のインフラとして機能する 接地面の小さなフレームを建てる。

このフレームから諸室を吊り下げるように配置して、 大地との新しい関係を持つ家族の生活が始まる。

の意味での幸せにつながるのでしょうか。家族 にとっても、大地にとっても幸せな住宅の在り 方を考え、近代化とともに失われてしまった大 地と共に暮らす豊かな生活像を提案します。 Et-cetera 05

大地を覆い尽くした住宅群の中で、この住宅だけは大地を守り、大地を楽しむ生活風景が通りにも影響する。


□PLAN

□SITE PLAN

□SECTION +1000

8

3

+3250

A

10

6

+3100 C

5

GL +0 B

1

B

+2150

+800

A

5

2

A

5

4

+2550

10

2. kitchen

7. masterbedroom

3F

3. library

8. bedroom

4. bath room

5. wash room

9. drying space

6. second living

10. observation room

A

5

2

1

+4700

7

2F

3

1

2

9

+2700

1F

6

+4500

4

1. living dining

N

8

6

7

C

10

9

B

B

0

1

2

C

4

C

7

10m

このイエでは、5 つのヴォリュームが屋根から左右交互に釣り下がっている。これにより、イエ型の Et-cetera トンネルの GL には多様な半屋外空間が生まれる。 06 トンネルの GL には、天井が高い場所や低く先が見通せない場所、少し広く人が溜まれる場所などの空間がジグザグを描き、ゆるやかにつながっている。


開口の家 -The house of an aperture -

都市に住む事の利点を引き出したい。 それは利便性にとどまるものではなく、生活の質そのものを ダイレクトに変化させる利点でありたい。 森のなかで木々に囲まれて過ごすのと同等に、雑居ビルや家屋 や交通量の多い道路に囲まれて過ごす事の楽しさをみつけたい。

■PLAN

0 1000 2000

study

eat(out)

library

4000

8000

sleep

cooking

living

eat(in)

bath/toilet

tatami

sleep sleep

GL

+3000 Et-cetera 07

+6000


■敷地における視点の高さと視線の抜け方、視界の質について。

■PROCESS

■構成ダイアグラム

ⅰ)内(建築)と外(都市)のダイレクトな関係性を生む為に、両者を繋 ぐ外皮を敷地いっぱい立ち上げる。

ⅱ)部屋と部屋の移動や上下階の移動では、風 景を見る側が「動」。部屋に滞在している時は、 風景が「動」。動的な活動時に、外の風景が部 屋の中に飛び込んでくる空間付き開口を配置 し、静的活動時には、外の風景の見え方が変化 していく二重開口を配置する。

2 ⅲ)この敷地は四方のカラーが異なるため、敷地の四隅 に部屋を配置する事で、一つの部屋の中で、立ち位置に よって風景の変化を楽しめる living bath/toilet

ⅳ)上記した、高さ方向と外部との関係性によっ てそれぞれの場所に部屋のキャラクターを与え、 ゾーニングする。

cooking tatami study garage

引き込み窓

導線

: 一階部の視線の抜け。視線は向かいの建物に阻まれる。歩行者や

sleep sleep

部屋は四隅に配置

車等の流動的な物が視界の多くを占める。 :二階高さの視線の抜け。向かいの建物が二層の方向には視線が抜

ける。車や歩行者よりも建物のファサードが視界の多くを占める。 :三階高さの視線の抜け。高さ制限により、ほぼ全方向の空へ視線 が抜ける。遠くの高層ビルや空が視界の多くを占める。

eat(out) sleep

library play

2 3

ⅴ)それらの部屋の移動、上下階の移動に引き込み開口を配置する。

:幅の狭い道路のため、向かいの建物とは非常に距離が近い。 車よりも歩行者の方が多い。生活感がある。 :商業地域と住宅街の境界にある Y 字路の角地。車や人の流れ が集まる場所。 :住宅街にしては交通量の多い道路。幅もあるので向かいの建 物と距離がある。

■開口の STUDY 4, 角度付き二重開口

1, 普通開口

ガラスの曲率を無視すると、内 →外・外→内での見える像のブ レがない。とても素直な開口。

5, 空間付き開口(1m)

7, 消失開口

2, 二重開口

開口からみえる領域が角度によって異

あまり2と変わらないが、ある限られた居室と壁面大きさの中におい

開口に奥行きを持たせてみた。内部みた二つの写真を比べると、ガラ

なってくる。その変化に距離感のブレが

て角度による見え方の幅が広がる。

スが手前に入る方(右)は、開口のちょっと外側に半都市(自分以外)

生まれる。

的空間があるような感覚になる。

6 の開口を、消失するまで狭めてみた。外から見たら、視線が壁にぶつかりその先の小さな抜けへ と誘われる。その時に距離感のブレが生じる。内からみると、ある角度からは完全に開口が消失す るが、ある角度からは外が内に引っ張られているように見える。その変化は非常にダイナミックで、 単に 6 の開口よりも動的な生活において可能性を感じる。 Et-cetera

08


古来より、人々は滝に打たれ 雑念を捨てる事で、厳しく豊かな自然と向かい 合ってきた。 刻々と変化する水量は、そのまま空間の様相を 一変させ 雄大な自然との対話の世界に身をおく事で、 精神状態をリセットする。 落水の音、周囲の静寂、水しぶき・・・・・。 それらの要素を拡張して感じる事の出来る ここにしかない非日常の過ごし方を考えました。

滝に打たれるフォリー -The folly struck by the waterfall Et-cetera 09


湯気の輪郭 -The outline of steam -

PLAN

日本には四季があり、一年を通して屋外での湯浴びを楽しむ習慣があ ります。そこで、自然の中で、自然を感じながら、自然に建ち現れる ような風呂を提案します。 これは、隅のない半球状の透明の囲いを地面にそっと置いただけの風 呂場です。普段は、ただ浴槽が森の中にポツンと置いてあるだけに見 えます。しかし、浴槽にお湯を放った途端に、湯気によって風呂場は 形を現します。

0

1000

2000

4000

8000 ELEVATION

湯気による境界は、光と相まって無限の奥行きを獲得し、柔らかいヴォ リュームが森の中に浮かび上がります。 派手な装置や装飾に頼らず、ただそこにある現象を捉え、空間化した 風呂場こそ「日本の風呂」なのではないかと考えました。

Et-cetera 10


Pe r sona l Info

Education

Prize

Full Name :Yusuke NINOmiya Nickname :NINO Birth :19 June 1986 Sex :Male Cell phone :+81 090 4136 7787 E-mail :ninoqun@gmail.com

2002-2005 Kumagaya High School

2010

1 s t p r iz e f o r th e Y N U te mp o r a r y a r c h ite c tu r e c o mp e titio n 1 s t p r iz e f o r th e D ip lo ma D e s ig n , Y o k o h a ma n a tio n a l U n iv e r s ity

2006-2010 Yokohama National University (Bachelor of architecture)

Br o n z e p r iz e f o r th e D ip lo ma D e s ig n , T h e K a n a g a w a c h a p te r o f J I A ( T h e J a p a n I n s titu te o f A r c h ite c ts )

2010-2012 Yokohama National University

5 th “ ma c h i n a mi n o b ig a k u � tr a v e l s c h o la r s h ip

Graduate school (Master of architecture)

1 s t p r iz e f o r th e W a d a y o k o r e n o v a tio n c o mp e titio n 2011

Sp e c ia l p r iz e f o r th e U n iv e r s a l h o me d e s ig n c o mp e titio n Sp e c ia k p r iz e Cir c o s in te r n a tio n a l a r c h ite c tu r e c o mp e titio n

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