Education
Profile
1993
神奈川県横浜市生まれ
2011
神奈川県立港北高等学校 卒業
2016
明治大学 国際日本学部 卒業
2019
早稲田大学芸術学校 建築都市設計科 卒業
明治大学国際日本学部にて英語と国際問題を学んだ後、 幼い頃から関心のあった建築デザインの道に進むために早稲田大学芸術学校へと進学 特技・技能: TOEIC: Score 885(2018 年 6 月取得) ビジネスレベルの英会話 趣味: 野球 バドミントン 音楽鑑賞 海外旅行(訪れた国 14 ヶ国)
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Work Experience
Software Skill
2016-2017 tenso 株式会社(海外向け商品転送サービス カスタマーサポート英語担当) 2017-2019
株式会社日建設計(アルバイト)
2018-2019
株式会社松田平田設計(アルバイト)
Photoshop Illustrator InDesign Autocad Vector Works Archicad Skechup Rhinoceros
01
建築を設計する上で、常にヒューマンスケールの感覚を忘れないよう心がけています。 建築をデザインする際にまず最初に思い浮かべるのは、空間のイメージと実際にそこで過ごす人の身体感覚です。 13 インチのパソコンの大きさではなく 1/50 の模型の大きさでもない 実際の建築の大きさを思い浮かべ、その中で人がどう感じるかを大切にして 全ての設計に取り組みました。
02
03
中庭のある家
06 - 20
風の通る学校(幼少期複合教育施設)
22 - 30
Band Rotunda Novm
32 - 38
AALTO HOUSE Resarch and Archives
40 - 48
04
05
中庭のある家 モロッコをはじめとしたイスラームの住宅に見受けられる空間構成は、日本の住宅のそれとは対を成している。 住宅は周りを厚く高い壁で覆われ開口部も少ないが、内部には豊かな空間が広がる。 「外部の喧騒からの自由」と「厳しい自然環境との調和」を実現するため「外に閉じ、内に開く」それがイスラ ームの住宅なのである。 上記のような現代日本においてあまり見受けられない「外に閉じ、内に開く住宅」を設計する。 大学では国際日本学を専攻し、様々な事象において日本と海外との比較研究を行った。これを建築デザインにお いても行うことを設計の目的とする。 見慣れたものではなく対照的な価値観のもとでデザインすることで、異なる文化への深い理解とともに自らの価 値観を再考するきっかけとしたい。 第一に「そこに住む人の過ごしやすさ」をデザインの根拠とした。 中庭を囲むように居住空間を配置し、中心の池とオレンジの木が内部空間の豊かさを表現する。 外部環境の喧騒からは想像できないほどに内部は静寂に包まれ、空へと大きく繋がる開口から光と風を優しく取り 込む。 平面的なプラン操作に加え上下の操作を行うことにより、空間ごとに様々な表情を見せることを意識した。
敷地: モロッコ・エッサウィラ 用途: 住宅
06
. モロッコへの旅 2015 年の夏にモロッコを旅した際に、日本と対照的な街並み に驚きを感じた。 住宅は外部環境に対して完全に閉じていた。それは周辺環境 との関係を意図的に絶っているようで、排他的なものを感じた。 住宅は周りを厚く高い壁で覆われ開口部も少ない。街路は細く 住宅と住宅との壁に挟まれ圧迫感さえ覚える。 しかし、内部空間にはとても豊かな空間が広がっていた。 空間の中心には中庭が広がり、外部環境の喧騒からは想像でき ないほどの静寂に包まれ、空へと大きく繋がる開口から光と風 を優しく取り込んでいた。 外に閉じ内へと開く空間構成は外へ開く日本の住居と対をなして いる。同じ住居でありながら対比関係を見ているようでとても 興味深かった。 モロッコの住宅について調査したところ、イスラームを信仰して いる地域の住宅全般がこのような空間構成をしていることが判明 した。 また、その理由としてイスラームの教え(クルアーン)に拠る所 が大きいことがわかった。
. クルアーンの影響 クルアーン(コーラン)はイスラームの聖典であり、唯一無二の神(アッラー) から最後の預言者に任命されたムハンマドに対して下された啓示と位置付けら れている。すなわち神の言葉そのものであり、イスラム社会において最重要視 されている。叡智・教義・崇拝行為・取引・法律など、人間の営みに関連する あらゆる事象を包括しおり、それと同時に公正な社会・人間にふさわしい品行・ 平等な経済制度に関する指針と詳細な教えを示している。 イスラームの人々は、政治的・経済的活動を含めた全ての生活においてクルアー ンを拠り所にしているのである。
. 気候による影響
. 幾何学の要素
気候や自然環境もイスラーム地域の住宅を形成する重要な要素である。
イスラーム建築に広く見受けられるものとして
住居を取り囲む厚い壁は強い日差しや暑さ、砂塵などというイスラーム の厳しい気候から内部を守る役割がある。
イスラームの教えでは偶像崇拝がタブーとされ 動物などを用いてはいけない。そのために、私 できる物質世界を超えて広がる無限のパターン 広く用いられている。
また、中庭や吹き抜けにより換気作用が期待できる。 住居内の風通しを良くし、熱された空気を住居内に滞らせることはない。
それは建築においても例外ではない。
住宅の要素に用いられる幾何学として Mashrab げられる。装飾的・機能的役割を持つ格子窓の 広く見受けられる。
イスラーム地域の住宅の基本的な空間構成は、中央の中庭と水(泉)、その周り を囲むように配置された開口部を持つ諸室、そして最も外側を囲む壁によって 成立する。また中庭にはオレンジかレモンの木を添えることが多い。
美しい幾何学模様の細工で構成されており、街 花や草木なども用いられることもあり、そのデ である。
これは住宅の心臓部に位置する水がクルアーンにおいての天上世界を写し出し、 それを囲むオープンスペースが「無」あるいは「内面性」を表現しており、そ の外側を「存在」の領域に対応する「物質的」あるいは「外面的」な空間が囲 んでいると理解できる。すなわち、水と中庭は神が創造した完璧な世界を暗示 するものであり、その周りの居住空間が私たちが目で見ることのできる物質世 界を表している。イスラーム住宅の空間構成はクルアーンの教えにある天上世 界と物質世界の関係の可視化と言える。
イスラームの教えに基き、開口部において私的 分ける効果がある。また遮光カーテンのように げながらも、空気の流れを確保する機能がある
また、クルアーンには現実主義的傾向があり、その一つに「人間性弱説」とい うものがある。「人間は本来悪い存在ではない。しかしながら、時に誘惑や私利 私慾に負けてしまう弱い存在であり、特に男性において顕著である」という記述 がある。これによりイスラーム社会において女性は男性から守られるべき存在で あるとされ、このことがアルコール類の禁止や女性の肌の露出禁止の根拠とされ ているのである。この「人間性弱説」は住宅にも適用され、プライバシーを保護 するために、住居と外部環境は分けられるべきとされている。特徴的な厚い囲壁 は外部の訪問者の 索する目から住居内部、とりわけ守るべき女性を隠す目的が ある。 このように、イスラームの住宅はクルアーンの影響を強く受けている。
07
幾何学による無限の美は神が創造した完璧な世 それに加え広く用いられる植物などの自然主義 がりを感じさせてくれる。
. 設計の目的
て、幾何学模様がある。
れており、装飾に人間や 私たちが目で見ることの ンを表す幾何学が装飾に
世界を暗示するものである。 義的デザインは宇宙的な広
biya( マシュラビーヤ ) が挙 のことで、イスラーム地域で
街の景観を引き立てている。 デザインは地域により様々
的空間と外部空間を厳格に に室内に入る日差しを和ら る。
. 敷地設定
先に述べた特徴を簡単にまとめると以下のようになる。 日本
イスラーム
開く
外部
開かない
強い
外部との関係性
弱い
無し
ルール・規則
あり
低い
プライバシー
高い
分散性
中心性
非宗教性
宗教性
特に日本の建築において、一概に言えないところはあるが、上記の 6 つ の項目において両者の住宅の特徴は対照的であると言える。
モロッコの都市、エッサウィラ に敷地を設定する。 エッサウィラ(Essaouira)は大西洋に面する都市で、アラビア語で「小さ い城壁」を意味する。これはポルトガル占領時代に建造された旧市街 (メディナ)を囲む城壁に由来する。 絶えず海からの貿易風が吹き抜けるこの都市は、18 世紀半ば以来文人や 芸術家が集まる交流の場であった。現在も芸術家が世界各国から移り住む、 青い空と白い街並みが美しい街である。 世界遺産である旧市街(メディナ)と、海沿いに伸びる新市街に分けられる。 整然とした城壁に囲まれたメディナには広い道が走り、湾の要所には砲台が 据えられている。
メディナから北東へ伸びる海岸線を進み、新興住宅街の外れに敷地を設定 する。 家族構成は父 (40) 母 (38) 兄 (14) 妹 (10) の 4 人 父の職業はアートキュレーター 芸術の街エッサウィラのエネルギーに吸い寄せられ、家族で移住してきた。 3 面を海に囲まれた海抜約 6m の崖地が敷地である。 歴史と文化に裏付けされた6つのルールと、敷地特性・気候風土、そして 周辺環境の特色、これらを踏まえて住宅を設計する。
このモロッコの伝統と異文化の混ざり合う港町が、異文化理解というテーマ の住宅の敷地にふさわしいと考えた。
これら 6 つの要素は現代日本において馴染みのない価値観であるが、 これらのルールを元に住宅を設計する。 見慣れたものではなく対照的な価値観のもとでデザインすることで、 異なる文化への深い理解とともに自らの価値観を再考するきっかけとしたい。
1,2, モロッコの都市マラケシュの街並み 住宅は高い壁に覆われ、間を縫うように街路が伸びる。 3, マラケシュの上空写真 中庭を中心とし、周りに諸室が並ぶプランが一般的である。 4, イスラームの都市住宅は、室内に快適な環境条件を作り出すように デザインされていた。 ( ノーバード・ショウナワー、三村浩史監訳 「世界のすまい 6000 年 2 東洋の都市住居」、彰国社、1985 年 )
5, エジプト・カイロの街並み 全ての開口部にマシュラビーヤがはめ込まれている。
6, エッサウィラの白い街並み 波が打ち付ける崖地が続く 旧市街は城壁に囲まれている 7, 城壁には砲台が並ぶ
8, エッサウィラのメディナ(旧市街) 青く塗りつぶしてあるのが城壁 課題敷地は右上海岸線の先の新市街に位置する
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配置図
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配置図
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外形を囲む 壁は、周辺 環境の喧騒 と厳しい気 候から距離 を
を置く効果 がある。
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平面的なプラン操作に加え上下の操作を行
中庭を中心に居 住空間が囲むよ うに配置されて いる。 中庭には水(池 )と緑(オレン ジの木)を配置 することで、外 部の環境の 厳しさと対比す る内部の静寂と 豊かさを表現し ている。
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エントランスホールはギャラリーを兼ね、エッサウィラの 芸術家たちによる展覧会も開催することができる。
行うことにより、様々な表情を見せる豊かな空間を実現した。
海に面した階段ホールは、たっぷりと陽の光を取り込む。
リビングスペースは天井高が低く抑えられた落ち着いた空間となる。横方向に伸びた窓が大西洋を切り取る。
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2 階へと繋がる吹き抜け空間は建物全体の空気循環の役割を果たす。 内と外の境界が曖昧な空間が精神を落ち着かせる。
縦長の窓に切り取られた海は、また違った表情を見せる。
大きな屋根とマシュラビーヤが強い日差しを柔らかく内部へと取り込む。
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モロッコの伝統的住居に見られる、豊富な収納棚を備えたキッチン。
3 面開口のダイニングルームでは、水平線に立っているかのような感覚を味わう。
大きなバルコニーを備えた書斎には上部ルーバーからの優しい光が落ちる。
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イスラームの建築は外部への開口部が少ないために、周辺環境との関係性が弱く排他的であると思われた。 しかしながら実際は建物内部において自然環境を取り込み、自然と密接にそして効果的に繋がっているのである。 地域社会などの「周辺環境」と気候風土などの「自然環境の違い」は日本においては曖昧にされる傾向があるが、 イスラームの住宅では明確に区別されている。 「外部の喧騒からの自由」と「厳しい自然環境との調和」の二つの大きなテーマのもとに成り立っていると感じた。 「外に閉じ、内に開く建築」それがイスラームの住宅なのである。
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風の通る学校(幼少期複合教育施設)
今日、幼稚園と小学校をはじめとする教育施設はセキュリティ等の観点から塀で閉ざし、様々な意味で外乱を 排除した教育環境となっている。これに対し学校環境と周辺地域との安全性を考慮した「地域としての学校施設」 を、将来を展望した学校環境のあり方として設計提案する。目白通りと神田川に挟まれた役 13,000 ㎡の広大な傾 斜地に、幼稚園と小学校からなる幼少期複合教育施設および公民館を設計する。
敷地: 東京都文京区目白台 用途: 学校+公共施設
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風が通る学校 幼少期複合教育施設 計画建物は目白通りと神田川沿いの江戸川公園に挟まれた目白坂を横断する敷地に位置する。 南の早稲田方面を一望できるこの高台には絶えず日光が降り注ぎ、心地よい風が吹き抜ける。 4棟からなる建物に教育施設と公民館それぞれの機能を分散し、それらをつなぐ通路は目白通りから 江戸川公園をつなぐ。 本来の機能の目的のみならず、この高台で過ごす子供達と地域の方々の交流の場所となることを目指す。
施設構成 幼稚園・小学校 教室
公民館 多目的ホール
職員室
体育館
保健室
プール
図書室
小会議室
給食室
視聴覚室
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配置図
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5. 広間 6. プール 7. 給食室 8. 小会議室 9. 職員室 10. 保健室 11. 校庭
給食室 2. 多目的室 3. 教室 4. 視聴覚室
2F 平面図
1F 平面図
目白通りと神田川沿いの公園をつなぐ「懸け橋」となるような配置計画とする。 この橋はプール・図書館・学校などの様々な施設にアクセスするための動線であるとともに、 南部棟立面図
北部棟立面図
人々が立ち止まり、座り、話すこともできるような、地域の方々が繋がる場所でもある。 大きな屋根の 4 つの建物は壁が少なく、陽の光と爽やかな風をふんだんに取り込むこと ができるとともに、地域に広く開かれた風通しのいい施設であることを表現している。 広大な敷地の伸びやかな空間構成は、地域の人々が目的もなく気軽に集まることができる。 それは友達との集合場所であり、ランニング途中の休憩所であり、仕事の合間の息抜きの 場所でもある。
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A-A 断面図
B-B 断面図
色々な立場の人々の動線が交わり、それがこの地域のコミュニティーのつながりを より一層深める。
12. 13. 14. 15.
体育館 図書館 トイレ 教室
B1F 平面図
16. エレベーター 17. 体育館 B2F 平面図
神田川方面
目白通り方面
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自由に遊びまわることができる空間が日に日に少なくなる中で、スマートフォンなどの 普及により子供達が外で遊ぶ機会がさらに減少している。 芝生に覆われた校庭は公園のような役割を果たし、子供達が元気一杯に走り回る場所を 提供する。 幼少期に教室内の蛍光灯の下で過ごすのではなく太陽の下で自然と触れ合いながら学 校生活を送ることができる。
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今日の教育施設は、外部との関係性を極端に排除しすぎた環境となっているのではないか。 このような教育施設と周辺地域との既存の関係性を見直す。 学校が地域に、そして地域が学校にそれぞれ積極的に関わりをもつことで、 両者の関係をより密なものとする。 多くの人々が訪れることで、子供達は絶えず地域社会との接点を得られる。 周囲の大人たちを見て、色々なことを吸収する。 敷地内の多くの住民が監視の目となり、安全性も高まる。 地域住民は、地域全体が子供達を育てているという意識をもつことができ、 この施設から始まる子供と大人の豊かな関係は、より豊かで魅力的なまちへと繋がる。
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Band Rotunda Novm ニュージランドの首都ウェリントンはアート・グルメ・音楽が盛んな芸術と文化の街である。その中でも賑 わいを見せる、オリエンタルパレード通りに面した海岸沿いに今回の敷地は位置する。 砂浜に突き出たこの約 530 ㎡の敷地は豊かな歴史を持つ。19 世紀の完成当時は Band Rotunda( 円形の半屋外 の建物で、音楽など様々な催事が行われる)として利用され、多くの市民による賑わいを見せていた。 その後建物は建て替えられ展示室となり、2F 部分が増設されレストランとして営業を開始した。同時に屋上は 展望デッキとなった。 時代によって役割を変えてもなお市民の憩いの場として長年親しまれていたが、2016 年のニュージーランド大 地震の影響で半壊状態となり、現在は使用されていない。 その敷地に、豊かな歴史に裏付けされた創造的で革新的な建築を提案する。 テーマは「過去の継承と未来への革新」、名称は Band Rotunda Novm ( ラテン語で新しいの意) 建設当時の用途であった Band Rotunda と現在まで親しまれた展望台を合わせた建物とし、巻貝のような二つの 螺旋状の形がお互いに混ざり合うようなフォルムとした。 これは豊かな歴史と未来への希望が共鳴し合い、これからもウェリントンの人々に愛されるようにという願いを 表現している。 芸術の街ウェリントンの新たなシンボルとして、市民とともに未来へと歩み続ける建築を提案する。
敷地: ニュージランド・ウェリントン 用途: コミュニティスペース
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AALTO HOUSE Reserch and Archives
フィンランド・ヘルシンキ郊外の住宅地に、アルヴァ・アアルトが生前過ごした家がある。その西隣に、アアル ト研究(リサーチ)を行う大学教授のための別荘を計画する。家族構成は大学教授の夫と妻、そして2人の子供 からなる。 4人家族がヘルシンキ中心地の本家で生活している間は、アアルトの家具と照明を展示するアーカイブスとして 実験住宅のような役割を果たす。 展覧会のような形式ではなく、実際に使われている家具や照明は人の生活の中で生き生きと輝いており、訪れた 人はその雰囲気の中でアアルトの作品をを実体験することができる。
敷地: フィンランド・ヘルシンキ 用途: 実験住宅(別荘+アーカイブス)
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配置図
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この住宅は、敷地に沿うように南へ向けてなだらかに低くなる ようにデザインされている。
北側地上レベルの玄関を入ると 2 階分の高さの玄関ホールが広がり 西側開口からの光が階段を照らす。
玄関ホール、水周り、リビング、ダイニング、ベッドルームはそれ ぞれ異なるレベルに位置し、スキップフロアによって階層に分かれ ている。
リビングは最下部の落ち着いた場所にあり、暖炉とアアルトの家具に 囲まれる。
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建物南側に開口を多くとり、そこから豊かな景色が覗く。 全ての寝室とダイニングは東向きに位置し朝日を全面に取り込むこと ができる。
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建築面積 126 ㎡ 延床面積 210 ㎡ 階数 地上2階 最高高さ GL+7m
この住宅をデザインする上で、アアルトの設計に見られる下記の3つの特徴を取り入れた。 [1] 木などの土着の親しみやすい素材を利用すること。 [2] 北欧の柔らかな光をたっぷりと取り込むこと。 [3] その土地に呼応すること。 外装はアアルトハウスにも見られる白 かな印象を与えている。
瓦、内装には地元で採れる木材を利用して柔ら
建物の東側に多く開口を設置し、日射の少ないフィンランドにおいても十分な採光を期待 することができる。 木材でできた一枚屋根は地形と同じ傾斜となっており、建築がこの土地に違和感なく 佇んでいることを表す。 この傾斜は内部にも素直に現れており、フロアは自然の地形に争うことなく調和している。
緩やかなレベル差による構成は空間に軽やかなリズムを生みだし、一つ屋根の下で家族 の気配を感じながらもメリハリのある空間を実現している。
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