4 minute read

Alumnae Announcers

Most Well Known Voice Is Nishimachi Alumna!

Interview with Mai Shoji ‘94

When were you first offered the job as English announcer for the Tokyo Olympics and Paralympics?

A casting staff directly emailed me through my official website a few years back. I was suspicious at first, but I had worked with them for the Aomori Asian Winter Games, FIFA World Cup Korea/Japan, and other various world competitions. Slowly it started to sink in, and I thought, “Whoa!” I still remember that mixed feeling of surprised confusion.

Other than for the opening and closing ceremonies, what other commentary did you provide for this year’s Olympics? Any athletic events? If so, which ones?

I was hired to do the announcements for the opening and closing ceremonies, which was a great honor because they’re considered to be the pinnacle of all the events. They require days of rehearsals while the games are being held, so I wasn’t able to work for the athletic events.

How did you feel about your voice being broadcast, live, to the whole entire world? That’s a question I asked myself when I first saw my script. We had a couple of staggered rehearsals and then three dress rehearsals, so we carefully planned bathroom breaks during the long entertainment segments. Water intake was sometimes hard when there were fewer participating athletes from a certain country because then we had to announce country names back-to-back.

What tips do you have for not losing your voice over such long periods of time?

I was reading out more than 200 countries for both the Olympic and Paralympic opening ceremonies and that alone took about two and a half hours nonstop. I don’t do much in the way of voice exercise or training, but somehow, I never lose it. I’ve been in this business for almost twenty years so I guess abdominal breathing comes naturally.

Broadcasting live to the world is not new to me, as I’ve presented on NHK World TV every day for five years and had opportunities to emcee at countless world events. But I am aware that the magnitude and importance of the Olympics eclipses the number of ears my voice may reach the number of ears my voice will reach. I also know that announcing for the opening and closing ceremonies is what everyone in my field hungers for. So, I carried their ambition with me and made sure I did my best for them too. The opening and closing ceremonies were quite long. How do you handle getting a drink of water or even going to the bathroom?

How did you learn how to pronounce all the names of the countries and flag bearers? How much practice time was allocated?

I had a couple of meetings with IOC members prior to the ceremonies, so I was able to run the names by them. There were last-minute changes involving a few names I wasn’t exactly sure how to pronounce, and in this case, they trusted my judgment. On some occasions, pronunciation depends on specific event organizers.

What were the COVID precautions in the announcers’ booth? I hope so! Things have been quite slow due to cancellations of big-scale events but I’m positive they will return one day.

All countermeasures were the same inside and outside the stadium. We also had to take weekly PCR tests before and during the games so you can imagine how careful we were all throughout. One difference was that announcers couldn’t wear masks while announcing (because our voices would sound muffled on the mic) so there were clear panels installed between each of us.

Are there any more upcoming sporting events where we can hear you doing the announcing? Which countries are you interested in visiting for the first time, or again?

I want to visit Spain and the U.K. It seems hard to believe for some people when I tell them I’ve never been to either. My dream now is to take my parents to Paris. My mom has never been, and I can’t wait to take her, hopefully soon.

If you were an Olympian, which sport would you be playing?

I would love to be competing in equestrian.

1990年同窓生、 山田侑子へのインタビュー

東京オリンピックのアナウンスのお話をオファーされたのはい つ頃でしたか?どの種目のアナウンスをしましたか?東京以外 の場所に遠征しましたか?

オリンピックの最初のお問い合わせを頂いたのは2019年の2 月でした。オリンピックではサッカーのスタジアム・アナウン スをさせて頂き、各所スタジアムで平行して試合がある中、私 は札幌ドームでの10試合を担当させて頂きました。

今回、サッカーにご縁があったのは、2014年に初めてKirin Challenge Cup(KCC)のお仕事をさせて頂いたのがきっかけ だったのかもしれません。80頁以上の台本打合せをしていて もディレクションをくださる方の言葉が全く頭に入らず真っ白 に…本当に緊張すると、末端に血が通わなくなるみたいでカフ (自分の声を音声に通すスイッチやレバー)を上げる手が震え ていたのを思いだします。その後、FIFAからの問い合わせが 来たと事務所から連絡があり、ワールドカップの仕事もさせて 頂くようになりました。それからはU-23国際試合、なでしこ 戦、その他冠イベントなど、国内の様々なスタジアムでのお仕 事をさせて頂く機会に恵まれました。

そんな流れがあり、2019年の2月にTokyo2020でのMC(アナ ウンス進行)のお話につながりました。 世界に自分の声がアナウンス される、しかも生中継で、とは どんな気持ちでしたか?

実をいうと私が今まで関わって きているスタジアム アナウンス は日本語と英語の両方のアナウ ンサーがいて、基本的に国内試 合では日本語がメインで、英語 アナウンスの私はその後にテレ コ(交互にアナウンス)でつい ていく、というのが流れです。 選手紹介や国歌斉唱、ゴール、 選手交代なども全て日本語リー ド。つまりかなり気持ち的にも楽なんです。それが、今回は オリンピックという国際イベントで英語アナウンスがメインで リードだと知った時のショックといったら(笑)もう動揺もい いところで、またまた数年ぶりにカフを上げる手が震える体験 が待っていました。

でも今回一番うれしかったのは、アナウンス最終日終了後に FIFAのオフィシャルの方達から、ご挨拶をしたいとピッチ まで呼んで頂き「Was that you?We were talking from the rehearsal that this venue’s got a foreign announcer.

Wow, what a surprise!」と興奮して 話してくださったことでした。あんな にリハーサルからバタバタだった事や 通常の代表戦とは全く違う段取りで、 全員が張りつめていた事も吹き飛ん だ瞬間でした。その時に「This is a small gift for you.」と言ってオリン ピックの試合で選手が蹴ったボールを くださったんです。そのボールには今 でも芝の緑色の跡があり青臭い土の薫 りがします。

種目によってはかなりの長丁場になり ますが、どのタイミングで水を飲んだ り、トイレに行ったりするんですか?例えば、トイレ休憩に行 って、次のアナウンスに間に合わない!っていう事あはありま したか?

アハハハ!!よくこんな質問を思いつきましたね。実は本当に あるんです、そういう状況。私は緊張するとお手洗いに行きた くなっちゃう性分なので、サッカーの時は頂いた台本に「GO PEE!」って自分で打ち込んでいます。こんな話初めてするの で恥ずかしいんですが、私の書き込んでいる台本を理解してく ださっているディレクターさんは「YUK Oさん、 PEE TIME!」って数分のブレイ クにも指示を出してくださいます。

長い種目などで、どうやって声を枯らし たりしないのですか?何かおすすめな事 はありますか?

すみません、そこだけは分からず、です。 先輩方にはプロポリス(注1)の高級な飴を プレゼントしてくださった方や、プロポリ スの甘い喉スプレーをくださった方もいら っしゃいますがどうも私は繊細な声の持ち 主ではないようです。

(注1)プロポリスは、ミツバチが木の芽や 樹液、あるいはその他の植物源から集めた 樹脂製混合物である。プロポリスは健康食品(サプリメント) や飲料としての利用が拡大し続けており、抗菌・抗ウイルス・ 抗炎症・抗腫瘍作用等を期待した病気予防・治療目的での服用 が行われている。(Wikipediaから抜粋)

選手の名前の言い方をどうやって覚えるのですか?今回はど れくらいの時間を選手の名前の下準備に費やしましたか?

これだけはハッキリ言って大変です。本当にお国によって選手 名の発音も違います。英語圏の代表選手だからと言って読みや すい選手名だけでなく帰化されている方もいます。アルファベ ット読みでは全く太刀打ちできない、例えばウクライナ、ホン ジュラス、サウジアラビアなどの選手もいます。

ちなみに準備時間は殆どありません。選手名リストが 上がってくるのも2日前だったり、実際に現場に入っ てから試合直前に届くスタメンリストの選手名や背番 号が事前に頂いたものと変わっていたりすることも珍 しくないので、いつもギリギリまで発音も調べています。もち ろんそれは互いに戦略でもあるのでギリギリまで出せない情報 だということは重々理解していますが、とは言えアナウンスブ ースは戦場になります。

アナウンスブースでのコロナ対策はどんなものがありました か?

コロナが始まってからは、オリンピックの試合に限らずアナウ ンサーや映像関係と選手との動線は完全に分けられていまし た。オリンピックの時、私達はPCR検査を現場で数日に一度 受けていました。スタジアムに入る前に毎朝検査が行われ、顔 認証と自分の写真入りパスとを画面にかざし、同時に自動検温 されていました。アルコールの除菌液は小さなスプレーボトル に入れていつも持ち歩いていましたね。

変な話ですが、私も日本語アナウンスのパートナーも、プロデ ューサーも毎晩(レストラン等には行かず)コンビニ食で頑張 りました。もちろん、気を付けた上で少人数で短い時間であれ ば問題なく出られたんですが、どうしても万が一を考えると自 分が運営側の皆さまにご迷惑をかけてはならない、という意識 が働いたのは事実です。お陰で普段はあまりお世話にならない セブンイレブン、ファミリーマートや、AEONのコンビニ食や お惣菜、どこにタンパク質の多いおかずが あるかにもすっかり詳しくなりました。

今後は何か違うスポーツイベントで侑子さん の声を聞く機会はありますか?

すみません、そもそもスポーツに明るく なく、現在声の仕事で関わっているスポ ーツはサッカーくらいですね。ちなみに FIBA2019年(バスケットボール)の開催 国発表式のMCはさせて頂きましたが、ま さかテレビ放映されているとは知らず、娘 のベビーシッターさんのご両親がフィリピ ンから送ってくださったTV映像に自分が 映っていたのは衝撃でした。

ご縁があってラジオやイベントMCもさせ て頂き、年明けからはまたサッカー日本代表戦のスタジアム・ アナウンスが待っていますが、正直言うと「ナマ物」はとても 苦手です。ラジオやイベントMCなど、スクリプトにない想定 外の事が起きた時に臨機応変にトークをすることや、カメラの 前で顔出しをするのもとても苦手です。ナレーターであれば そういう事がないと思い始めたんですけどね。スポットライト を浴びて人前でトークができる方たちには本当に尊敬です!!

今回のこのインタビューのお話しを受けたのは、自分が西町の 同窓生であったことの誇りと、松方先生への感謝の気持ちを表 したかったからです。私が2年生の頃、母に連れられ日本の小 学校へ転入試験を受けた際、西町での教育を続けるように両親 を説得してくださったのは他でもない松方先生でした。「これ からの日本を生きる未来の人たちはもっと国際色豊かにならな いといけません。」と言ってくださったそうです。そのお陰で 今こうしてサッカーのスタジアムアナウンス、キャノンやネス プレッソのようなTV広告の日英ナレーション、そして日本語 のみのAXNやNissanなどでレギュラーのナレーションを依頼 して頂けていることに感謝しています。今後も声のお仕事で関 わっていきたいです♪Yuko Yamada ‘90 English Version

This article is from: