第21回全国スカウトフォーラム実施報告書

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第21回全国スカウトフォーラム

実施報告書

平成28年12月23日(金・祝)~25日(日) 石川県金沢市キゴ山ふれあい研修センター


第21回全国スカウトフォーラムに期待すること ································· 1 第21回全国スカウトフォーラム実施概要 ······································· 2 参加者名簿 ··································································· 3 スタッフ名簿 ································································· 4 日程表 ······································································· 5 3日間の取り組みのまとめ ····················································· 6 フォーラム1日目 ·························································· 6 フォーラム2日目 ·························································· 9 フォーラム3日目 ························································ 13 フォーラムオリエンテーション ············································ 14 基調講演 ································································ 16 第21回全国スカウトフォーラム宣言 ········································· 19 第21回全国スカウトフォーラム 参加者アンケートについて ··················· 20 第21回スカウトフォーラムを振り返って ····································· 28 (参考)基調講演資料 ······················································· 29 (補足)「フォーラム宣言」に関する説明 ······································ 33


第21回全国スカウトフォーラム参加者に期待すること 第21回全国スカウトフォーラム実行委員会 実 行 委

員 長

田 大 介

参加スカウトの皆さん、2泊3日のフォーラムお疲れ様でした。 3日間を通して真剣に議論を行い、他県の仲間と積極的な交流など様々な活動を通じて貴重 な経験ができたと思います。最後に議長からもらった弥栄は、実行委員、アドバイザーにと って、とても嬉しかったです。 これからアフターフォーラムを行っていくことになると思います。そこで皆さんには全国ス カウトフォーラムの報告、都道府県単位での活動の方向性を決めていくことでしょう。 私からみなさんに伝えたいことは3つです。 1つ目は自分たちにできることを考えて、企画、計画、実行、反省を行ってください。フ ォーラムオリエンテーションでも皆さんには同じことを伝えたと思います。スカウトにとっ て大事なのは実行することです。実行するときに失敗しても構いません。うまくいかなくて も大丈夫です。またそこから学ぶことがたくさんあるからです。採択文、アクションプラン をもとにして取り組んでみてください。 2つ目は仲間との交流を続けてください。この3日間を共にした仲間を大切にしてくださ い。今はフェイスブック、ツイッターなど SNS で簡単につながることができると思います。 そこで活動の情報共有、コミュニケーションをはかってください。都道府県によってベンチ ャースカウトの人数などはバラバラで、活動していくことが難しいと感じる時があるかもし れません。そんなときこそ仲間を思い出せば、きっと頑張れると思います。それが参加した 皆さんのためになります。 最後に、感謝の気持ちを忘れずに活動してください。活動できるのは、様々な人の協力の おかげだということを考えていてください。そうすれば決して驕ることなく活動できると思 います。 またいつか皆さんの成長した姿、活動してきた実績を見ることができるのを楽しみにして います。

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第21回全国スカウトフォーラム実施概要

スカウト運動の原点である「スカウトたちの声に耳を傾け、その意見をスカウト運動に反映させ ていくこと」を実践し、 「青少年の意思決定への参画」を、より推進していくことを願い、全国スカ ウトフォーラムを開催した。 スカウトフォーラムでは、スカウト個々が自己の成長をはかり、幅広い社会性を身につけ、相互 の理解を深めるための貴重な機会が提供されるように開催される。また、フォーラムでの討議が参 加者のみならず広く共有されるよう、参加スカウトの気運を高め、各県連盟へフィードバックがで きることを目指す。 1.開催日時:平成28年12月23日(金・祝)~25日(日)2泊3日 2.開催場所:石川県・金沢市キゴ山ふれあい研修センター 3.参 加 者:県連盟代表41県連盟41人、オブザーバー(石川県連盟)4人 計45人 4.スタッフ:実行委員会6人、フォーラムアドバイザー6人、石川県連盟支援委員会11人 本フォーラムは、日本連盟プログラム委員会の下に「スカウトフォーラム実行委員会」を設置 し、過去のフォーラムを経験したローバースカウト年代から、実行委員とフォーラムアドバイ ザーを公募した。 前回20回と同様にローバースカウトが実行委員長を務め、ローバー年代の実行委員とフォー ラムアドバイザーを中心に運営した。 5.テ ー マ:防災⇒減災へ ~あしたにそなえて、私たちができること~ 現在に生きる、日本人がみんな一生忘れない出来事としての「東日本大震災」から5年。し かしながら、関東大震災・阪神淡路大震災・東日本大震災はこの 100 年の間に日本が体験し た災害。また世界の活火山の約 2 割が日本に存在するといわれ、異常気象から極端気象と言 われるように、毎年、多数の風水害の被害が発生している。このような自然環境のなかで、 「災害を防ぐ」ことは避けがたいが、災害が発生した際に普段の備えや心構えがあれば被害 を減らすことができる「減災」の考え方が一般化しつつある。まさに「そなえよつねに」の 発揮だ。ボーイスカウトらしい「防災→減災」を考え、話し合う機会とし、まずは自分たち がすべきこと、取り組むべきこと、また企業、関係機関への提言をまとめる。 開催要項に基づき、それぞれの地域でスカウトたちが地区、県連盟で開催するフォーラムで議論 を深め、その中から代表のスカウトを選出することで、テーマに則した討議に積極的に参加できる ようにした。 また、代表スカウトには県連盟スカウトフォーラムでの討議内容をまとめた模造紙と県連盟情報 シートを準備し、参加者に全ての県連盟でのフォーラム内容を共有した。

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参加者名簿 (参加スカウト:41県連盟代表・石川県オブザーバー4人 計45人) No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29

県連盟 北海道 青 森 岩 手 宮 城 秋 田 山 形 福 島 茨 城 栃 木 群 馬 埼 玉 千 葉 神奈川 山 梨 東 京 新 潟 富 山 石 川 福 井 長 野 岐 阜 静 岡 愛 知 三 重 滋 賀 京 都 兵 庫 奈 良 和歌山 大 阪

所属団 札幌第22団 盛岡第5団 仙台第1団 秋田第31団 寒河江第1団 福島第1団 水戸第2団 佐野第4団 前橋第5団 さいたま第1団 八千代第4団 川崎第46団 甲府第6団 世田谷第10団 新潟第5団 富山第17団 金沢第2団 福井第7団 松本第2団 各務原第1団 三島第3団 名古屋第29団 桑名第3団 大津第4団 京都第13団 神戸第43団 生駒第4団 和歌山第20団 豊中第20団

鳥 取

30 31 32 33 34 35 36

島 根 岡 山 広 島 山 口 徳 島 香 川 愛 媛

37

福 岡

出雲第10団 玉野第1団 広島第13団 光第2団 徳島第11団 高松第10団 新居浜第2団

高 知

北九州第5団

佐 賀

38 39 40 41

長 崎 熊 本 大 分 宮 崎

長崎第10団 水俣第1団 由布第2団 宮崎第3団

42 43 44 45

鹿児島 沖 縄 石 川 石 川 石 川 石 川

金沢第21団 金沢第21団 金沢第2団 加賀第3団

氏名 高橋 大祉 小林 俊太郎 千葉 陽介 阿部 賢勇 柏倉 魁和 佐藤 充 森田 壽一 金原 脩人 原田 杜 小林 航汰朗 鈴木 真三 高橋 主樹 帯津 聖也 枝迫 雄大 田中 優太朗 小川 卓斗 鈴木 寿弥 山田 淳平 大久保 誠 堀 陽真 駒走 聡俊 荒川 日向子 飯田 慎也 谷口 奏子 馬渡 鋼 山口 ゆう 石橋 知樹 岩橋 佑馬 田中 健登 岡 与道 宮崎 傑 升川 創太 通山 桃子 楠 知子 田辺 向日葵 河村 ジャン 片山 航大 長野 貴寛 前田 優佑 早崎 創平 伊藤 寧紀 前垣内 凌太 桐田 竜希 宮野 凌 中口 陽介

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性別 男

学年 第3学年

グループ 第2グループ

男 男 男 男 男 男 男 女 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 男 女 男 女 男 女 男 男 男

第1学年 第1学年 第2学年 第3学年 第2学年 第2学年 第1学年 第2学年 第1学年 第2学年 第3学年 第1学年 第3学年 第1学年 第3学年 第2学年 第2学年 第2学年 第1学年 第2学年 第2学年 第2学年 第1学年 第2学年 第1学年 第2学年 第2学年 第1学年

第3グループ 第6グループ 第1グループ 第5グループ 第4グループ 第3グループ 第5グループ 第2グループ 第6グループ 第2グループ 第1グループ 第1グループ 第4グループ 第4グループ 第6グループ 第1グループ 第4グループ 第3グループ 第3グループ 第1グループ 第2グループ 第5グループ 第4グループ 第5グループ 第3グループ 第6グループ 第2グループ 第1グループ

男 男 男 女 女 女 男

第2学年 第1学年 第1学年 第2学年 第1学年 第2学年 第2学年

第3グループ 第3グループ 第2グループ 第5グループ 第6グループ 第1グループ 第4グループ

第1学年

第1グループ

男 男 男 男

第2学年 第2学年 第1学年 第1学年

第6グループ 第2グループ 第4グループ 第5グループ

男 男 男 男

第1学年 第2学年 第2学年 第1学年

第2グループ 第6グループ 第3グループ 第5グループ


スタッフ名簿 県連盟

所属

氏名

担当

柴田 大介 加藤 悠貴 池田 啓 池田 章浩 赤塚 広之 岸本 正弘

実行委員長 アドバイザー プログラム 生活・セレモニー 生活・安全 生活・安全

実行委員 三重 東京 新潟 愛知 日本連盟 日本連盟

亀山第4団BS副長 練馬第15団VS副長 新潟第7団VSインストラクター RCJ運営委員 プログラム委員会副委員長 プログラム委員会

アドバイザー 埼玉県 千葉県 京都 兵庫 大阪 熊本県

草間 明浩 渡邊 琢哉 松岡 悠和 金井 楽 佐坂 美月 内田 早紀

草加第3団RS 千葉第9団RS 京都第59団RS 神戸第70団RS 茨木第3団RS 八代第5団RS

基調講演講師

鎌田 修広

タフ・ジャパン

石川県連盟支援委員会 石川県 石川県 石川県 石川県 石川県 石川県 石川県 石川県 石川県 石川県 石川県

宮田 敏之 稲葉 豊 東本 晃典 一谷 我久 早川 浩治 鈴木 哲 山浦 直孝 坂本 努 宮崎 二三代 梶 篤 山田 拓

金沢地区委員長 県連盟副コミッショナー プログラム委員長 金沢第1団VS隊長 金沢第17団VS隊長 金沢第24団VS隊長 川北第1団BS隊長 野々市第1団VS副長 金沢第22団団委員長 事務局長 加賀第3団RS

日本連盟役員 日本連盟

理事・防災危機管理タスクチーム長

増子 惠二

日本連盟事務局 日本連盟 日本連盟 日本連盟 日本連盟 日本連盟 日本連盟

木村 公一 吉村 敏 平岡 努 横山 美佳 徐 志銀 石井 琢磨

事務局長 教育開発部部長 教育開発部課長 教育開発部 教育開発部 社会連携・広報部

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第3グループ 第1グループ 第2グループ 第4グループ 第6グループ 第5グループ


日 程 表 第1日

12月23日(金) -06:00-

第2日

第3日

12月24日(土)

12月25日(日)

-06:00-

-06:00-

起床 -07:00-

-07:00-

-07:00-

朝のつどい -08:00-

-08:00-

-09:00-

-09:00-

朝食

-06:00-

起床 清掃、シーツ出し

-07:00-

朝のつどい -08:00-

-09:00-

朝食 8:30 8:45 宿泊室点検

-08:00-

-09:00-

基調講演 -10:00-

-10:00-

-10:00-

-10:45-11:00-

休憩

-11:00-

全体会Ⅱ

-11:00-

-10:00-

-11:00-

閉会式 分科会Ⅰ

-12:00-

-12:00-

-12:00-

-12:00-

昼食 -13:00-

-13:00-

12:15

昼食

-13:00-

13:15 金沢駅集合

-14:30-

分科会Ⅱ

-15:00-

-14:00-

開会式 オリエンテーション

-15:00-

休憩 -16:00-

-13:00-

キゴ山ふれあい研修センター出発

13:50キゴ山ふれあい研修センター到着

-14:00-

諸連絡

13:30 金沢駅解散 -14:00-

-14:00-

-15:00-

-15:00-

-16:00-

-16:00-

-17:00-

-17:00-

-18:00-

-18:00-

-19:00-

-19:00-

-20:00-

-20:00-

-21:00-

-21:00-

-22:00-

-22:00-

15:30議長団打ち合わせ

-16:00-

フィールドアクティビティ

16:15 休憩 -16:30-17:00-

-17:30-

16:30 全体会Ⅰ

休憩 -18:00-

-18:00-

夕食

夕食 -19:00-

フォーラムオリエンテーション -19:30RCJ紹介 -20:00-

-21:00-

県連盟フォーラム発表 20:30 振り返り

18:45 -19:00-

分科会Ⅲ -20:00-

-21:00-

入浴・就寝準備 -22:00-

20:30 振り返り 入浴・就寝準備

-22:00-

消灯

消灯

北日本の大雪・強風の影響で、基調講演講師や参加スカウトの到着に遅れが生じたことから、 1日目の基調講演と2日目のフィールドアクティビティを入れ替えて実施した。

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3日間の取り組みのまとめ 1日目:12月23日(金)

集合・受付

14:10~14:30

フォーラム会場の最寄り駅である金沢駅に集合後、貸切バスにより会場へ移動し、受付を行っ た。受付時には名札を配って自分のグループを確認した。 開会式・生活オリエンテーション

14:30~15:30

開会式においては、山野之義金沢市長、直江義弘キゴ山ふれあいセンター 所長が臨席し、来賓を代表して山野之義金沢市長から、日本連盟を代表して 赤塚広之プログラム副委員長にご挨拶を行った。また、柴田大介実行委員長 による開会の挨拶をいただいた。その後、施設の担当者による施設利用につ いての注意事項と池田彰浩実行委員によるフォーラム期間中の生活に関す る注意事項等が伝達された。

フィールドアクティビティ

15:45~17:00

キゴ山ふれあいセンターの自然を満喫しながら各ポイントでの出されたポーズでの撮影をする ウォークラリーを行った。各ポイントでの指令を行ううちに参加者の緊張はほぐれていた。

フォーラムオリエンテーション

19:00~19:20

柴田実行委員長より、フォーラムの意義・テーマについ て・フォーラムの進め方・分科会と全体会における到達目 標、アフターフォーラムの重要性等、スライドを用いてフォ ーラムの説明があった。 ※詳細14~15ページ

RCJの紹介

19:20~19:30 RCJ運営委員会から選出された池田明浩実行委員による、RC J活動紹介のプレゼンテーションが行われた。

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県連盟フォーラム発表

19:30~20:30

県連盟フォーラムの討議内容をまとめた模造紙を体育館に掲示し、参加者の投票によって発表 者を選出した。得票数の多かった以下の4県連盟代表の発表と、それに対する質疑応答が行われ た。 静岡県連盟代表

三島第3団 駒走

聡俊

「減災に関する知識を深めて発信する」

生きるためには知識や情報の地盤を固める。 スカウト一人一人が減災への理解を深め、スカウト活動で 学んだ知識や技術を市民に発信する。

福岡県連盟代表

北九州第5団

片山

航大

「自分たちにできること、スカウトとしてできること」

「したい」を「できる」にするためには、知っておくべきこと、 身に付けておくべきことを整理し、いつでも動き出せるようにスカウトの 知識、技術、経験を大切にしたい。

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岩手連盟代表

盛岡第5団 小林

俊太郎

「経験したことを風化させないために次世代に伝える」

東日本大震災で見たこと、聞いたこと、経験したことを風化させないた めに自分たちが次世代に伝える。 →「遊びの広場」と「防災キャラバン」の要素を取り入れた活動を岩手 連盟ベンチャー隊主体で展開する。

埼玉県連盟代表

さいたま第1団 小林

航太郎

「災害時にスカウトスキルが役に立つために普段から訓練を行う」

デジタルに頼らないで行動できるようにする。 地域防災との関わりを持つ:計画→習得→実践→評価 災害時に役立つスカウトスキルをスカウト自身で確実なも のにするために訓練をする。

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2日目:12月24日(土)

朝のつどい

7:00

清々しい朝を迎え、全員でスカウツオウン、モーニングゲーム等を行った。

基調講演

8:00~10:45

講師: (株)タフ・ジャパン代表取締役

鎌田 修広 氏

講演テーマ:日本を災強にするのは高校生のスカウトたち です。 ※詳細は16~18ページ参照

分科会Ⅰ・Ⅱ

11:00~16:15

参加者が6つのグループに分かれ、分科会を行った。分科会では全体会に向け、各グループの 「採択文・アクションプラン・提言」を作成し、発表の準備を行った。 また、全体会の議事・進行を行う議長団の候補者をグループから1人ずつ選出し、役割分担を 行った。

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<分科会Ⅰ・Ⅱの様子>

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全体会Ⅰ

16:30~18:00

全体会からは、フォーラム実行委員に代わり、議長団による進行とした。 分科会で作成した採択文に基づき、各グループが発表を行った。 <議 長

団>

枝 迫 雄 大

(東京/第4グループ)

副 議 長

荒川日向子

(愛知/第2グループ)

田 中 健 登

(大阪/第1グループ)

タイムキーパー

小 川 卓 斗

(富山県/第6グループ)

テ ラ ー

荒 木 陽 平

(岡山/第3グループ)

マ イ ク

柏 倉 塊 和

(山形県/第5グループ)

第1グループ:JDP(Japan Disaster Prevention)プロジェクトを実行しよう!

第2グループ:地域内のボンド(強力な繋がり)になろう!

第3グループ:命を守る!(自分自身・地域コミュニティ)

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第4グループ:ヒューマンチェーンスカウティング!行政と連携がとれる集団になる。

第5グループ:災害をポジティブに乗り越えられるようにする!

第6グループ:災害に役立つ技能を自身が学び、地域のイベントで人々に楽しく学んでもらう!

分科会Ⅲ

18:45~20:30

分科会Ⅲでは、2グループを1つのグループにまとめた3グループに編成し、それぞれの意見を 1つの採択文・アクションプランを作る作業を行い、「フォーラム宣言」の原案をまとめた。

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3日目:12月25日(日)

朝のつどい

7:00

フォーラム参加者による朝礼、そしてスカウツオウンを行った。その後、クリスマスイ当日と いうこともあり、プレゼント交換として参加者全員がチーフリングを交換しあった。

全体会Ⅱ

8:30~11:00

前日までの討議を基に作成された、3つの「フォーラム宣言」について、質疑応答を繰り返し、 確認と承認を行い、 「第21回全国スカウトフォーラム フォーラム宣言」を完成させた。

閉会式

11:00~11:30

3日間の振り返り後、全体会において参加者の承認を得た 「フォーラム宣言」が、枝迫フォーラム議長より赤塚プログ ラム委員会副委員長へ手渡された。 岸本実行委員による講評があり、閉会式を終了した。

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フォーラムオリエンテーション フォーラム実行委員長 柴田 大介 <スカウトフォーラムとは?> 私たちの周りには、解決すべき問題がいつもあり ます。そして、そのために、問題に関係したり、興 味を持ったりしている人々が集まり、話合う場が持 たれます。こういった話し合いの場はさまざまな名 称で行われますが、その一つに「フォーラム」とい うものがあります。フォーラムを展開するためには まずテーマを決めて、問題点を話し合います。そし て、その問題を解決するためには何ができるのかを 考えます。最後に、話し合ったことを採択にまとめ て行動するのが、フォーラムであります。私たちス カウトの活動でも、スカウトフォーラムが隊、地区、 県連盟、そして日本連盟で持たれ、各地域のスカウ トたちがこれに積極的に参加し、意見交換をしてき ました。そして、最後に各県連盟の代表が、全国ス カウトフォーラムでの成果物を持ち帰り、具体的な アクションを起こすために議論します。 スカウトフォーラムをスカウト活動の中で行う ことには、次のような大きな二つの目的があります。 一つ目は、スカウトの声に耳を傾け、スカウト活動 に反映させること、二つ目は、スカウトが幅広い社 会性を身につけ、他の人たちとお互いに理解を深め るという機会を提供することにあります。

<最終目標> フォーラムの最後に作成する「フォーラム宣言」 は「採択文・アクションプラン・提言文」で構成さ れます。それぞれの違いを示しておきますので、混 乱しないように、整理しておいてください。

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<青少年参画> 第1回の全国スカウトフォーラムは、第6回日本 ジャンボリーの会期中に「より良い社会をめざして、 スカウトは何をすべきか」をテーマに開催され、こ の時の話し合いから、 「スカウト奉仕の日」 (現在の スカウトの日にあたる)が提案されました。この後 のフォーラムでも、ベンチャースカウト大会が開催 されるようになったり、世界環境保護バッジが日本 連盟に導入されたりするというキッカケとなりま した。

<テーマの方向性> ①自分たちに何ができるかを考えましょう。 理想論にはしない、ベンチャースカウトとして何が できるのかを考えます。 ②理想と現実のギャップがあるかどうか 自分たちが求める理想とは何か、現実問題として実 現可能なことなのかを考えます。 ③実行しやすいのか 計画倒れで終わらないこと、話し合いだけが目的で はないことを認識しましょう。 <フォーラムの展開戦略> 3日間のフォーラムでは、毎日こういった到達目標 をもって向き合ってください。 1日目:フォーラムへの関心→2日目のセクション への意欲を創出 テーマに関する関心・理解をして、今回のフォーラ ムの展開について理解します。そして県連盟フォー ラムでは、各県連盟で話し合った内容について理解 し、テーマへの知識を拡大します。 2日目:意見の集約・宣言文の構成 テーマに対する意見を本格的に発散し、意見を集約します。分科会で選出された議長団により討 議を進めます。異なる二つのグループの意見を一つに集約することで、宣言文・アクションプラ ンを構成していきます 3日目:最終に、全体会Ⅱでフォーラム宣言の修正を終え、第21回全国スカウトフォーラムの 宣言文を完成させます。 <最後に> フォーラムの主役は、スカウト君たちです。実行・実践できる宣言文を、みんなで作り上げましょう。

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基調講演 講演講師: 鎌田 修広 (株式会社 タフ・ジャパン) テーマ:日本を災強にするのは高校生のスカウトたちです スカウト運動は100年以上の歴史を持っていて、全国で約 11万のスカウトがいます。 私は18年間地元横浜で消防の世界にいまして、起業したいと の気持ちで2011年3月7日退職届を出して、その4日後に東 日本震災がありました。それをきっかけに私は、防災のことをや らなければいけないと思いました。 全国で消防職員は15万、ボランティア・消防団員として活動 している人が約85万、全国で約100万人がいる中、私は日本のたった一人の消防世界の 体育の先生を目指しています。 それでは、皆さんの元気を確認するために数字化してみまし ょう。各班の声を騒音測定器で測かってみます。何も持ってい ない時に声が一番の武器になりますし、防災にもつながりま す。自分を奮い立たせるし、相手を救う勇気を出せます。 そして、災害時に最も大事なのはトイレです。各班に携帯 用トイレを用意していますので使ってみましょう。 災害が起きた時に知識はある、備える意識はあるけれど、 実際に使った経験はほとんどないと意味がないと思うので、 講演の間に挑戦してみましょう。勇気を出して手を上げてい ってみよう! (携帯用トイレの中身:黒い袋、粉、可燃ゴミ)

<スカウトフォーラム情報シートより> -岩手> 東日本震災後、東大心理学チームと共に家族サポートをしていて、心のケアを 支援しています。10年続くのを目標としています。ボランティアと現地の人は 長い関わりを持つことで信頼感を高めます。 -福島> 災害が起きた時に意識して行動するための災害イメージトレーニング(目黒 巻)があります。 -栃木> 減災をわかりやすくするのが大事です。減災というとすぐに備蓄品の準備が優 先になってしまいますが、それは生き延びた前提のことで、もっと先にやるべき ことがあります。例えば、今いるところの AED はどこにある?耐震は?火災のと き消火器はどこ?避難場所は? 最も重要なのはパニックならないようにイメージすることです。 自分の中でラインやルールを日常生活に決めておくのが減災の方法になりま す。特に消防では、周りの人に自分がどこに行くか居場所を常に自分の周りに言 います。自分のことを見つけてもらうためでもあるし、ある判断によっておいて いくとの選択もできます。 -埼玉> 最後に残るのはアナログです。デジタルに頼ってはいけないです。

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-東京> 平成25年から「帰宅困難者対策条例」ができています。 -滋賀> 防災・減災三つのキーワード:知恵・勇気・ポジティブ -京都> 防災・減災経験者の話を聞くのは大事です。地域のコミュニティーがあればな んでもできるので知り合いをたくさん作っておきましょう。「お互い様・助け合 い」の精神 -兵庫> ストレス耐性トレーニングは、あえて悪い環境を作って防災訓練をすることで 実際災害時への心構え・備えるのです。 -奈良> 同じ目的に向けて友達とメーリングリストやラインなどでみんな連絡を継続す るのが大事です。 -広島> 「自然災害から我らと子孫を守る」ターゲットを明確にする・絞るのは必要で、 実際行動のエネルギーに変わってきます。 -福岡> 伝えるためには誰かに会う(伝→合)。 -長崎> 防災訓練を定期実施することが、防災・減災にも繋がります。訓練を日常中に 入れるのとやり続けることが重要です。 -熊本> 安全管理を優先にする、災害が起きても気持ちだけで判断してはいけない。 スカウトのモットーは「そなえよつねに」、消防も同じです。「常備消防」といいます。 ちゃんと備えてドンと構える、いざという時は勇敢に闘え、それが消防精神であります。守 るべき、愛するべき人やモノのためなら、誰でも強くなれます。 スーパー・コンピューターに最後に残る人間は?と聞いてみたら思いやり・譲り合いの心を 持つ人と答えました。つまり、それはちゃんと備えているから、譲れる物・心に余裕がある 人のことです。 災害心理とは自分のためではなくて、他人のために起こす行動のエネルギーのことです。 身内を守るため、1%ずつ生き延びる確率を上げるための、7つの防災・減災行動習慣を伝 えます。 ①「メンタルタフネス」 「メンタルタフネス」というのは、ポジティブ・攻め・アクセルが7割、ネガティブ・守 り・ブレーキが3割、そして感謝・謙虚のキーワードは「災害時は興奮して燃えるのではな く冷静に燃える」ことです。 僧帽筋(首)を緊張すると血流が脳に行くのを止めてしまうので、柔軟な発想するために は僧帽筋を緊張させないのが重要です。エネルギーがある人は食事、運動、生きていること に一生懸命な人です。いざという時はチャレンジしましょう。そうすれば自然体でチャレン ジを楽しむことができます。 <ポジティブなエネルギーの影響テスト:親指と人差し指をつける> 1.何も考えずに握る 2.ネガティブな考え(動機発火):持っている力の半分しか力を使えない 3.ポジティブな考え:持っている力よりもっと踏ん張れる、力を使える ポジティブだけがいいわけではありません。ネガティブも3割必要です。普段ネガティブな のに急に災害時にポジティブにはなれません。「平時の延長線が有事」と考え、有事に行動 するために面倒だけど平時でも継続しなければなりません。

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②家庭内のセーフティーゾーンを作ろう 危機を感知した時に、8秒以内に一つの行動を行うことを勧めています。 これから 10 秒後に地震が起こると想定し、この部屋の中で隠れたり、逃げたりしてみて ください。(10 秒後)皆さんだいたい机の下に隠れましたがそれは時代が遅れています。 机は安全ですか?ものが揺れる→ものが上にある、ガラスがあるなど確認しましたか。それ ともみんなの真似をしたのか。 セーフティーゾーンを決めておけば、危機があった時に的確な行動ができます。平時の何も ない時に備えておく、シールなどを貼って形にして残る、もしシールをはがしたとしても残 存効果があるので覚えられます。 ③時間が十分あれば、助かる可能性が上がるので、8秒以内に1つの行動をしましょう。 スカウトとして自らとりあえず動く、何らかの行動をすればみんながつられて行動します。 ④ダンゴムシ姿勢は身を守る姿勢(減災のポーズ) ただ守るためだけではなく生き延びるための攻めのポーズです。→前腕をつけて摩擦を減 らす。目を守る・腕で踏ん張るんじゃなくて体全体を使うことでより力を使えます。 ⑤災害伝言ダイヤル171を活用しましょう。 災害時、携帯電話がつながらない時が多いです。皆さんの力で全国の人を巻き込みましょ う。無料の期間と災害時にだけ発信できます。 171→1(録音)→固定電話入力(会社、学校、家)→録音(伝言) 171→2(聞く)→固定電話番号入力 ⑥大切な人やもの写真を財布などに入れて持って歩くことです。 最後に生き残るのはアナログです。災害時に財布に入れとけば家族を探せるかもしれません。 ⑦三角連絡法 連絡手段を明確にしたものを印刷しラミネートして持つことが、安否情報確認などの拠点 になります。 そのほかにも「強み診断ツール(VIA-IS)」で自分の強みが分かることで、災害時に武器 になれますし、「地盤ネットアプリ」を使えば今いるところの地盤がわかります。 また、防災用品は家に常に見える形で備えること、自分で携帯するものはできるだけ持ち 歩くことなどがあります。何かやろうとする時に完璧にしようとすると「お金がかかる、面 倒だ」などの理由を付けて行動にできません。スモールステップ方式で簡単に生き延びる確 率を上げることで、逃げる時間を確保できます。 例)タンスがあり、3秒以内での転倒防止策は? 引き出しの一番下を出しておくことです。 何が起こった時に順位を決めて切り捨てる必要があります。マイアクションカードを活用し てみましょう(優先順位1位を詳しく分けて書いて行動する)。

フォーラムに参加した皆さんが、ヒューマンチェーンを繋いでいけば、地元に持ち帰って素 晴らしい力になります。ここでまた、違うネットワークを作っていけばうまくいけると思い ます。

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第21回全国スカウトフォーラム フォーラム宣言

(ボーイスカウト東京連盟)

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第21回全国スカウトフォーラム

アンケート集計 <同様主旨の意見は、まとめて記載> <グラフ内訳>

④できるようになった、 大変良かった ②だいたい分かった

1.プログラムについて気づいたこと教えてください。 開会式・オリエンテーション ・シーツの片づけ等わかりやすく説明していた。 ・説明がわかりやすくて、どうすべきなのかをしっかり理解する ことができた。 ・スカウトフォーラムでの生活の仕方についてよくわかった。 ・まだ互いの顔を知らなくて表情とかが固まっていたと思う。 ・ここでの生活は普段の自分の生活を見直すうえでいいと思っ た。 ・話が聞きやすく、端的でわかりやすかった。 ・これから3日間の期待で胸いっぱいだった。 ・他県の人と仲良く話ができたため、いいスタートがきれたと思 った。 ・市長からのありがたいお言葉が心にしみた。

フィールドアクティビティ ・途中で雨がものすごく降ってきて大変だったけど楽しかった。 ・みんなとたくさん話して仲良くなれた。 ・すごく寒かった。 ・基調講演と順番が変わりどうなるかと思いましたが、いいアイ スブレイクの時間になった。 ・キゴ山はすごく景色のきれいなところだなと思った。 ・アイスブレイクとして有効だった。 ・各班で交流を深める良い時間になった。 ・絆を深めることができた。 ・班の仲間と仲良くなれたのでその後の活動がスムーズだった。

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③わかった、理解できた ①理解できない、難しい


フォーラムオリエンテーション ・実行委員長の体験も交えていたのでわかりやすかった。 ・ローバースカウト会議というものをやっていると知らなかっ たので、知れてよかった。 ・RCJ や全国フォーラムの意義について改めて理解を深めるこ とができた。 ・これからの進め方、アフターフォーラムの進め方、重要性が知 れてよかった。丁寧なパワーポイントだった。 ・フォーラムへの興味が沸いた。 ・県連盟フォーラムと全国フォーラムの違いがわかった。 ・やる気が増えた。 ・今回の目的が分かった。 ・ローバーの大変さと、もっと身近に感じられる存在であるとい うことが分かった。 ・到達目標や内容が具体的で分かりやすかった。

県連盟フォーラム発表 ・実際に被害にあった岩手県代表スカウトによる災害にあった 後にする減災の方が印象に残った。 ・4県連盟の発表を聞いたがもっと多くの県の話を聞きたかった。 ・下準備をしっかりされており、とても聞きやすかった。 ・同じ議題でも各県で意見が違い新鮮だった。 ・班での共有も観点が違い面白かった。 ・様々な見方、考え方があってすごく有意義な話し合いができる と思った。 ・各県代表の意見を詳しく聞くことで、自分には思いつかなかっ た考えを聞けて、いい経験になった。 ・自分が想像していたものよりずっとレベルが高い発表ばかりで良い刺激になった。 ・自分たちの県で話し合ったこととは違った視点や他の意見がたくさん出てきて、とても充実し ていたし、考えの幅を広げられた。 ・私の県は地震や台風があまり来ない県でしたが、私の班には実際に被災された方もいて、意識 を改めさせられました。 ・発表した人も質問をした人も、レベルがとても高くて驚いた。 ・自県に戻り、どうすれば良いかなど、また、この全国フォーラムの内容をどう活かせるかなど を学べた。

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基調講演 ・面白いお話を聞け、携帯トイレの体験もすることができてとて も楽しかった。 ・自分が思っていたよりも減災は簡単なところからはじめられ ると分かった。 ・防災で身につけた技術をどう生かすか分かってよかった。 ・災害に対しての心構えや日々意識しなければならないことを 学べた。 ・とても為になる話を聞かせてもらった。 ・とても細かく伝えてくれて写真や実際にやっていること、実際に やってみる講義の仕方は楽しく学べた。また、採択文やアクション プランを作るためのネタが多く詰まっていてよかった。 ・ただ聞くだけでなく、実際に体を動かしたことでより頭に残りやすかった。遠い話でなく、身 近なことだったので実践してみたい。 ・意識して継続することの重要さがわかってよかった。 ・今まで知らなかった、8秒以内に何かをすることが大切ということや、攻めとアクセルの思考 などを知ることができてよかった。 ・新しいことをたくさん知れた。コミュニティーの大切さを実感した。

分科会Ⅰ ・各々の県の意見を把握することができた。 ・意見をまとめたりするのに対立したところもあったけど、意見 がまとめられたりしてよかった。 ・とても緊張した。ちゃんと終わるのか不安にもなった。 ・様々な県があり、様々な災害があるんだなと改めて思った。 ・班内での各県の話が、県連盟フォーラムの発表より気楽に聞 け、質問とかもしやすくて良かった。 ・グループ別に分かれての話し合いは非常に充実していた。 ・事前資料より内容の濃い意見がたくさん聞けて良かった。 ・最初は各県がばらばらであったけれど、少しの接点を見つけて 意見がまとまり出した。 ・はじめはあまり発言できず難しかった。 ・色々な県代表の方の意見を聞いて、自分の減災に役に立てたいと思う意見もあったので、アフ ターフォーラムに活かしたい。 ・各都道府県の主張を改めて聞き、知識を深めることができた。

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分科会Ⅱ ・一つの採択文を考えるのにかなりの時間がかかり大変だった。 ・互いにいいところを探し、一つの答えを出すことが面白かっ た。 ・皆の意見がわりと同じ方向を向いていたので、わりとスムー スにいって良かった。 ・最後、皆の意見がまとまったときは達成感を感じた。 ・議長として、一人ひとりから意見を聞き、意見を取り入れるの はすごく難しかったけど、すごくためになった。 ・たくさん出た意見をまとめ、初めは焦ってしまっていたけど、 最後はいい感じにできてよかった。 ・すごく楽しくできた。しかしよく話が脱線したこともあり、時 間の無駄が多かった。

全体会Ⅰ ・各々の班の意見がしっかりまとまっていてよかった。 ・それぞれの班の県の意見がうまく組み合わさっている意見が 多かった気がする。 ・様々な班の多様な意見が聞けて素晴らしい機会だった。 ・各グループが考えた採択文と自分たちの考えた採択文を比較 するのが面白かった。 ・地域によって災害のイメージが違っていたり、採択文も似てい るようで違ったりして興味深かった。 ・違った意見もあったけれどそれぞれ少しずつ共通する部分も あって面白いなと思った。

分科会Ⅲ ・二つの班の意見を尊重しつつしっかりまとめ上げた。 ・もう一つの班と意見が違っているところをどうやってまとめてい くかが難しかった。 ・正反対の考えの班と班が意見を認め合わせることに感動した。 ・両班の意見を合わせることで、よりいい採択文を作ることができ た。 ・2班で歩み寄りながらも、それぞれのいいところを組み合わせた 採択文ができたと思う。

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全体会Ⅱ ・より良い会議ができたし楽しかった。 ・自分の意見はあったが他の人にどんどん取られていったので、 次からは積極的にする。 ・起草案に対してたくさんの意見があってよりよい採択文、アク ションプランになった。 ・とても活発な話し合いで一人ひとりがしっかりとアフターフォ ーラムについて考えていたため、より発展したものになった。 ・スムースに議論を進められたと思う。 ・最初からみんなから熱気(意)が伝わって、また非常に良い討 論だった。 ・多数のスカウトで意見を出し合うことはほとんど経験したこと がなかったので新鮮でよかった。 ・すべての意見が集約されてすっきりした。時間が足りないぐらいだった。 ・一個一個に対して皆すごい意見を持っていた。自分もしっかりと意見を発表できたのでよかっ た。 ・全国としての意見がいいものにまとまって素晴らしかった。 ・自分たちで考えていたことが実際に形となって、これからの全国のスカウトの目標になると思 うと少し感動した。 ・皆の気持ちが伝わったし、全体会で自分の意見を言えたのもよかった。 ・活発な議論でより良いフォーラム宣言にできました。

閉会式 ・それぞれが様々な思いをもって全国で活躍してくれると思う。 ・今思うと楽しい思い出がたくさんできた。これからもここで 出会った人たちと連絡を取り合いたい。 ・スライドショーでこの3日間の振り返りができてよかった。 ・ビデオがとても感動した。自県へ持ち帰って話し合いたいと 思う。 ・正直、もう 1 泊したかった。 ・もうみんなとお別れになるのは寂しいです。 ・フォーラムにふさわしい閉会式となった。県の代表になるこ とができ本当によかった。 ・最後の締めくくりをきちんとして終えることができたのでよかった。

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2.参加した目的は?この経験をどのように活用していきますか? 目的 ・他の人の意見を尊重することができるようにな り、より内容の濃い議論をしていきたい。 ・防災、減災のことを理解することと他県の様々な 意見や考え方に触れ、理解していくため。 ・県連盟で考えたことを全国に伝える。全国のスカ ウトと交流する。 ・フォーラムで決まったことを自分のプロジェクト と絡ませるため。 ・自分の視野を広める。 ・多人数で話し合うことがあまり経験をしたことが ないので、今回で経験してみたいと思ったから。 ・防災関連の進路に進みたいので。 ・自分の県の現状を全国のスカウトに伝え、まとまったアクションプランを自分の県に戻って実 施するため。 目的と活用 ・様々な県と「防災⇒減災」ついて有意義な議論をすること。人の意見をまとめ発表する力を自 分の県のフォーラムにも生かしたい。 ・全国のスカウトと減災についてディスカッションするため。人と人との意見をすり合わせるの は難しいと分かったのでこれを県などで話し合う時に自分から率先して話し合っていきたい。 ・県連盟で決まった内容を確実に全国に持っていき、全国で決まった内容をアフターフォーラム で発表する。 ・自分の意見をしっかり述べていく。これからも意見をしっかり述べることを強みとしていきた い。 ・2年前の県フォーラムに参加したとき、全国フォーラムに参加したかったから。これからの生 活に活用する。 ・全国のスカウトの雰囲気についても知ってみたかった。スカウト活動に対してのモチベーショ ンも高まり、フォーラムで決まったこともやって行きたい。 ・自分が県で取り組んできたことだけでなく、さらに高みを目指したかったから。ボーイスカウ トに対する意識でも刺激を受けた。 ・県の代表としてよりいいものを作り、自分を成長させる。人の前に立って話すという、観点で 活用していきたい。 活用 ・全国でできたことをばっちりアフターで実行すること。また、全国に仲間を広げ、プロジェク トなどを広い方向で行っていきたい。 ・発言はできなかったが、県によっての考えの違いがよく分かったため、発信するだけでなく受 信できる人になりたい。

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・他県の取り組みで実際に被災した地域の意見がたくさん聞けたので、ここで得たものを県に持 ち帰って反映させ実現させていきたい。 ・合理性や論理的に考え物事を行う姿勢を取り入れていきたい。

3.ローバースタッフ(フォーラムアドバイザー)についての評価 ・とても明るく、アドバイスも的確でわかりやすかった。 ・観察力が素晴らしい方だと思い、私も見習いたいと思った。毎回良いアドバイスをいただけた。 また気軽にコミュニケーションを取ってくれた。 ・自分たちの班をしっかりサポートしてくれて、会議もうまく進むようにしてくれてとてもあり がたかった。 ・ローバースタッフの方たちには、会議の面でも生活面でも手厚くサポートしていただいた。 ・とても助かった。次回はローバースタッフで参加したい。 ・適切な助言によってうまく討議が進んだので、僕もそんな助言ができるようになりたいと思った。

4.フォーラム運営・施設などについて意見 ・時間がない中なのは分かるが、もう少し交流の時間(ゆとり)があった方がよかった。 ・布団も寝やすかった。 ・良い施設だった。話し合う談話室が良かった。 ・運営はかなりスムースだったので良かった。施設はベンチャー活動するのに十分だった。 ・施設の写真を載せるなど、もっと施設についての情報がほしかった。 ・しっかりとした時間配分もスムースでうまく動いていたのでよかったと思う。施設も不満に思 うことがなかった。 ・持ち物をもう少し詳細に記入してほしいと思った。 ・もう少し交通の便がいいところで開催してほしい。 ・フォーラムの運営はとてもスムースだった。施設に関してはご飯もおいしく快適に過ごせた。 ・全国に友達を増やし、仲間と有意義なフォーラムにできたのは運営のおかげだと思った。 ・快適に生活できたのでよかった。 ・とりあえず飯がうまかった。部屋分けで同じ地方に固めたのが共通の話を生み、よかったと思う。 ・分科会、全体会で出なかった本音が振り返りの時に出てたのでその時間を増やしたらいいと思った。 ・最後の全体会Ⅱの時間が倍くらいほしい。 ・ちょうどよかったと思います。 ・ケーキありがとうございました。 ・最初部屋の場所が全然わからなかったので全員で一回りすべきではないかと思った。

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5.フォーラムの感想を自由にどうぞ! ・様々な発想のもと、一つの案を出すのは大変だった が、一人ひとりが主役という前提のもとで皆大変頑 張ったと思う。 ・初めは不安が大きかったけれども、このフォーラム で仲間が増えて、不安も消えてよかった。全国の人 たちと一つの採択文を立てたことはよい経験だし、 その経験を次がある時または今後の生活に生かして いきたい。 ・毎日の終わりに行う振り返りの時間が、他班が話し 合ってることもあり、 同班の声が聞こえずらかった。 振り返りの場所を変えたほうがいいかもしれない。 ・ほぼすべての都道府県が集まっていたことで、フォ ーラムの議題以外の話が聞けて楽しかった。交流の時間があまりなかったのでもっとあればい いと思った。 ・とても有意義な3日間を過ごすことができた。 ・思っていたよりあっという間の3日間だった。それぞれの代表の発表が自分の中でいい刺激になっ た。自分の県に帰って、学んだこと、決まったことをフィードバックできるよう頑張りたい。 ・地元で味わえない白熱した論議ができた。地元に帰りアフターフォーラムを行い、このテーマ を継続していきたい。 ・とても有意義な2泊3日であった。次回はローバースタッフで参加したい。 ・ 「刺激」という言葉が一番残っている。プレゼンやボーイスカウトへの思いに関して思うことが 大きかった。全国に広がるネットワークを用いて、また知識を深めたい。 ・今回のフォーラムを通して、最初と比べて減災・防災について意識が強くなったと思う。みん なと離れたくないと思った。連絡先を交換しているのでこれからも仲良くできればなと思う。

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第21回全国スカウトフォーラムを終えて 平成28年12月23日~25日に石川県キゴ山ふれあい研修センターにおいて、全国から 41人のスカウトと石川県連盟からは4人のオブザーバーが集まり、3日間と短い期間でしたが 分科会や全体会では活発な議論がなされ、素晴らしいフォーラム宣言が承認されたことは大変喜 ばしいことです。 1日目は当初の予定が変更となり、悪天候の中フィールドアクティビティーが実施され、参加 スカウトは緊張の面持ちのなか到着したばかりだというのに、元気に参加していました。このア クティビティーが却って良好なコミュニケーションが図れ、フォーラム成功の源だったかもしれ ません。 2日目はタフ・ジャパン代表の鎌田修広氏の基調講演、携帯トイレや災害時の避難方法の実演 やメンタルトレーニングと、自分ができる身近なことを参加型でわかりやすく伝えてくださった ことは、スカウトやスタッフにとっても大変有意義なものでした。 夜は実行委員会メンバーの提案でクリスマスパーティー、ミニスカートのサンタ、ケーキ、プ レゼント交換等大いに盛り上がりました。また、夜遅くまで議長団と実行委員が話し合っていた のも、このフォーラムに懸ける意気込みがひしひしと伝わってきたのが印象的でした。 3日目はいよいよ大詰めで何度もフォーラム宣言が修正され、皆が向かうべき目標が全会一致 で採択されました。全体的に規律と秩序が保たれ実りあるフォーラムでした。 今後は、各県連盟に帰られてあなたたちが主役です。フォーラムで気付いたこと、感じたこと をフォーラム宣言とともに持ち帰り、自分のやり方で隊長の支援を受けながら「防災→減災」を テーマにプログラムを展開してください。 最後になりましたか、今回実行委員会の委員長をはじめ、委員の方々は早くから準備や当日の 運営等精力的に動いていただき、感謝申し上げます。また、石川県連盟スタッフの皆様には陰な がらご支援いただき、ありがとうございました。 第21回全国スカウトフォーラム実行委員(日本連盟 プログラム委員) 岸本 正弘

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参考資料(基調講演)

「防災・減災」 【防災・減災を分解すると(

)が隠れている】

家族・隣人・郷土に対する愛情をどれだけ 見える形や仕組みにして備えているか? ※個人・団体・組織でやりたいこと △ ※個人・団体・組織でできること

※必要とされている&やらなければならな いこと(需要と供給)の仕組み等提言 ◎ 【そなえよつねに】 【消防精神=常備消防】 ちゃんと備えて・ドンと構える・いざという時 は勇敢に闘え、それが消防精神である 守るべき、愛するべき人やモノのためなら、 誰でも強くなれる 世界で最後まで生き残る人間はどんな人? 世界一譲り合い心思いやり心がある人 つまり、ちゃんと備えてるから余裕力ある 【備えない正当な理由】 災害心理の罠にはまって、どこかで他人事、 自分事として捉え、行動させるために大切 なキーワードは「身内」 13mある清水の舞台から 飛び降りる理由は願懸け

【自分と身内を守り1%ずつ生き延びる確率 を上げるための7つの防災・減災行動習慣】 ①-1 メンタルタフネス思考を身につける (最後まで諦めずに闘う思考) ポジティブ・攻め・アクセル

ネガティブ・守り・ブレーキ

※感謝・謙虚キーワード (

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①-2 困難に立ち向かう(挑戦)ことができる ハイ・ポジティブは常にエネルギッシュ ・僧帽筋を脱力すると柔軟な思考力 UP ・正しい運動・食事・睡眠・呼吸を意識 ・自然体でチャレンジする人生は楽しい

② 家庭内のセーフティーゾーンを決める (シェルターを見える化する) ・窓ガラスの高さ半分以上の距離確保◎ ・照明器具・時計・エアコン等の真下× ・8秒以内に家族皆で指を差すゲーム ・シールやマークで見える化(残存効果)

③ 緊急地震速報=8秒以内に1つの行動 ・人間の心理は揺れ出してから動く× ・身内のために生き延びる行動習慣◎ ・空振りを恐れず、見逃しを恐れよ!

④ ダンゴムシは脱出する攻めの姿勢 ・ 大切な頭部・目等の内側を中心に守る ・ 仮に挟まれたら両腕18%は脱力する ・ 残りの82%の筋力を引き出して脱出

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⑤ 3分でできる災害伝言ダイヤル「171」 で身内を巻き込む ・毎月1・15日、0:00~24:00 ・正月三が日、8月30日~9月5日※ ・1月15日~21日※

※9:00-17:00

⑥ 大切な人やモノの写真を持ち歩く (利他的なエネルギー) 誰かを助けようとする「利他心」は、親切 心という道徳的な強みを発揮させ、自分を 活性化する原動力にもなり、人は他人の役 に立つ行為をすると、何故か自分自身が元 気になるのです。

⑦ 身内の連絡先や約束事を持ち歩く (最後はアナログが勝つ) ・三角連絡法で安否情報等の拠点を決定 ・約束事は1日前プロジェクト後悔№1 ・ご遺体と再会できるのもアナログ効果

結果、防災・減災のレジリエンス・マッスル 「心の V 字回復筋」が身につく

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強み診断ツール(VIA-IS)で自分の武器確認 24項目が、強みの順番に並べ変わって 表示されるので、あらたな強みに気づく! ※スカウトという強みを最大限生かす ※高校生という強みを最大限生かす 情報技術に強く、現実思考で社会貢献へ の意識も高い(リクルートインターネット調査参照) 15時間、防災・減災とじっくり向き合う訓練 不安を行動に移し生き抜く確率を上げる ※都内の企業で3年連続実施(業者立会い) ※余震という言葉がなくなる可能性大 (1週間程度本震と同程度の地震の可能性有)

※JIBUN no JIBAN(地盤ネットアプリ)

災害に備え、日常の中に見える形で備える プロの方は、笛、ブザー、懐中電灯、携帯 トイレ、マスク、ポリ袋等、発災直後に命 を守る事に着目した備えをしている

言葉を添えると想いが伝わり行動が変わる (スモールステップ方式で確率を上げる) 「家具転倒防止板」で脱出時間が増える さらに家具固定で強化対策が望ましいが、 お金をかけずに3秒で転倒防止策が可能

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(補足)第21回全国スカウトフォーラム「フォーラム宣言」に関する説明 今回のフォーラム宣言は、全国のベンチャースカウトたちがすぐにでも企画し、行動を起こせ る内容として協議し、作成したものです。以下をご確認いただき、貴県連盟内へのご周知をお願 いたします。全国のベンチャースカウトたちの声を集めた意見です。それぞれのお立場から具体 的なご指導・ご支援をよろしくお願いいたします。 (1) 「採択文」は参加したベンチャースカウト(以下、VSとします)たちが全国のVSたちに 投げかけた言葉で、いわば「VSの全国的な活動スローガン」に相当する内容です。 (2)全国のVSたちが、それぞれの地域・環境の中で、具体的に行動を起こそうという実践的 な提案内容がそれぞれの「アクションプラン」となります。VSが取り組めるようご支援 いただき、また、取り組むようにご指導ください。 (3) 「約束事項」の内容は全国スカウトフォーラムに参加したVSたちが各県連盟(地区)に宣 言文を持って帰り必ず守るために協議した内容です。内容に基づき具体的なご支援をお願 いいたします。 参加代表スカウトの報告会や県連盟アフターフォーラムを開催していただき、参加した代表ス カウトによる「フォーラム宣言」に関する報告と説明の場を設けていただくとともに、貴県連盟 内のVSたちが、アクションプランの実施に向けた話し合いの場を設けていただくようにお願い いたします。 来年度開催のRCJフォーラム(RS対象)や次回の全国スカウトフォーラムに向けて、また 海外で開催されるアジア太平洋ユースフォーラムや世界ユースフォーラムにつながるよう、VS やRS年代の、県連盟や地区、団(隊)単位でのフォーラム開催について、ご支援・ご協力をお願 いいたします。

ベンチャー隊指導者・地区・県連盟担当者の皆様へ <採択文・アクションプランを実行(プロジェクト化)する際のお願い> ベンチャースカウトが、採択文とアクションプランを実行(プロジェクト化)する際には、次 の点にご留意のうえ、スカウトに対するご支援・ご指導をくださいますようお願いいたします。 ・採択文とアクションプランをベンチャープログラムの題材としてご活用ください。 ・プロジェクト法を用いてご指導ください。 ・プロジェクト活動の単位は、個人でも、グループでも、地区でも構いません。 ・ベンチャープロジェクト(アワードの取得)として取り上げて構いません。8つの分野のど れにもあてはまりますので、柔軟に創造して対応・指導をお願いいたします。 ・目的(何を) ・目標(どのレベルまで)を決めてスタートしてください。その場合、目標(ど のレベルまで)は3~5個程度のポイントを決めておくと、後の展開と支援がスムースに進 みます。 ・NGOやガールスカウト等の諸団体を訪問する場合は、詳細な打ち合わせが必要です。 ・地球的レベルで考えて身近なことから展開してください。 ・ベンチャー隊指導者の皆さんのネットワークの活用をお願いいたします。

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発行

平成29年2月

〒113-8517

東京都文京区本郷1丁目34番3号 TEL 03(5805)2561(代) FAX 03(5805)2901(代) 公式ホームページ URL http://www.scout.or.jp/


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