4th International Patrol Jamboree
第4回 韓国インターナショナルパトロール ジャンボリー派遣隊報告書 ( 2014 年 8 月 1 日 – 8 月 6 日 )
◆ 目
次 ◆
1.派遣概要
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1
2.活動報告と所感
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2
3.参加者名簿
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9
4.日程表
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5.派遣報告
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第4回
第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
韓国インターナショナルパトロールジャンボリー ( 派 遣 概 要 )
大韓民国・尚州で開催された第4回インターナショナルパトロールジャンボリー大会に参加 し会場内外で行われる各種プログラムを体験し、日常のスカウト活動を通じて体得した知識・ 技能・精神を一層高めると共に、参加外国スカウトとの親善交歓により、国際理解と友情を深 めることができた。 名
称:
第4回インターナショナルパトロールジャンボリー 派遣 (4th International Patrol Jamboree) 世界各国から約5000人
期
間:
2014年8月1日(金)~6日(水) ※IST 7月31日(木)~8月6日(水)
場
所:
大韓民国・尚州
人
数:
スカウト 7人 (ベンチャースカウト 3人、ボーイスカウト 4人 ※女子スカウト2人) IST(国際サービスチーム員) 3人 (指導者1人、ローバースカウト2人 ※女子スカウト1人) 指導者 2人 *この他、韓日スカウトフォーラム派遣参加者(スカウト18人、指導者2人) とジャンボリー会場で合流し、日本派遣団として参加した。
日程概要: 7 月 30 日(水) 7 月 31 日(水) 8 月 1 日(金) 8 月 2 日(土) 8 月 5 日(火) 8 月 6 日(水))
:準備訓練 : ↓(IST は会場へ出発) :成田-仁川国際空港 ジャンボリー会場(着) :ジャンボリー会場 : ↓ :ジャンボリー会場(発)仁川国際空港-成田
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第4回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣 活動報告と所感 派遣隊長
田中
斉
(1)事前課題 本派遣に参加するに当たり内定スカウトに対し派遣団としての目的や文化について理解を深 め、自身の派遣目的を明確にすることを目的に事前課題を与え準備訓練の中で活かすカリキュ ラムとした。 ・自己紹介を考えてくる(英語、韓国語) ・インターナショナルナイトでの演目を考えてくる ・日本と韓国の食事ルールの違い、韓国国旗・国花の意味、韓国の位置を地図で示す ・派遣に対する目的 (2)準備訓練 派遣に対する心構えや意識を高揚するとともに、なによりこれから数日間とはいえ派遣隊と して一緒に活動する仲間を理解するチームビルドを優先し準備訓練を行った。 ・アイスブレーク ・自己紹介 ・班編成と役務、目標の共有 ・世界のスカウト運動 ・海外におけるマナーについて ・大会について ・訪問国、派遣日程について ・インターナショナルナイトの演目練習 ・装備品の点検 7月30日、ボーイスカウト会館に集まった当初は、私を含め全員が緊張をしていた。訓練 当初では話題にも困っていた様子であったが訓練が進むにつれて相互理解が生まれ、やがて打 ち解けていった。
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【班の目標】 トーマス班 目 標
班
員
コブラ班 目 標
班
員
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笑顔を絶やさない モットー 失敗を恐れない 他国の人と交流を深める 班 歌 体調を崩さない 加藤 実梨 班長 飯塚 妙 次長、救護、リクエーション 伊藤 智稀 備品、記録、タイムキーパー 永田 凌土 配給
いつもなかよくかがやい て行こう
時間を守る モットー 期間中病気にならない、怪我をしない 元気よく 班 歌 危なかったら助け合う 自分の仕事を最後までやりきる 外国人と友達になる 韓国の文化を最低限5個以上覚える 外国の味に親しむ 船橋 昭成 班長、レクリエーション 三浦 健太郎 タイムキーパー、記録 小林 悠 食事
元気よく自分を出そう
線路はつづくよ
キャンプだホイ
(3)ジャンボリー生活 準備訓練で派遣隊としてルールを決めていたことが、ひとつの行動指針となり結束を高める結 果になった。 ・協力し合う ・ルールーを守る ・笑顔 異国の地、言葉、そして慣れない環境でのキャンプ生活それに加え台風というのは大人でも ある意味過酷な状況であった、そんな中でみなが同じ指針を持つ事は全体の秩序や行動を決め る上で重要なファクターとなった。生活の中で常にこの3つをスカウトに問いかけるように努 めた。また、一番に重きを置いたのは「笑顔」である。 「笑顔」は作り笑いではない、いかに今 を楽しむか?ということである。 ジャンボリー生活での難しさは気候による「蒸し暑さ」と台風の影響による「風雨」と「食 事」であった。それでも、笑顔を忘れなければ、快適で楽しいものになる。 スカウトは、よく実践してくれたと、こころから感謝するとともに、日ごろ原隊でスカウト訓 練に当たっている原隊指導者の素晴らしさを実感した。
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キャンプサイト: 会場は韓国の中心部に位置する尚州で行われ、気候は高温多湿に加え盆地、河川敷の公園と いう立地で夜間は無風となり湿度もかなり上がった。 会場内でのキャンプサイトはプサン連盟の一区画を日本派遣隊として使用し、当初予定して いた、スカウトのバディでの韓国隊への分散は行われなかった。 資材に関しては、全てプサン連盟より貸していただくこととなった。 お借りした資材は(テント4張、タープ1張、テーブル2卓、椅子9脚、食器、炊具など)
食
事: 朝夕の食事は、クックブックを基に自炊を行い昼食は配給(ホットドッグ、アメリカンドッグ、 ジュース)であった。 味は全体的に辛いものが多かったが自炊ということで調整が可能であったため苦労すること はなかった。主食は米(雑穀米)、トッポギ、などが主で日によってはスパゲティなどのメニュ ーもあった。殆どの食材はカットされ冷凍あるいは冷蔵の真空パックで配給された。プサン連 盟に聞いたところ、衛生に非常に気をつけていて冷凍食材やカット野菜の真空パックを使用し ているとのこと、また食器などは必ず天日干しを行うことが義務付けられているということだ った。飲料水についてはミネラルウォーター(500ml)をステーションから、いつでも好 きな量を受けることができました。このようなステーションが点在していたので活動途中に飲 み物を容易に入手できたことは高温多湿の環境下での活動ということもあり非常に助かった。
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(4)アクティビティ参加と国際交流 アクティビティ参加は、派遣隊単独ではなく釜山連盟 1027 金華地域隊と一緒に活動をした。 スカウトの報告からも伺えるが、初日では話すこともままならなかったが、スカウト1人 1人の少しの勇気から言葉の壁が徐々に崩れそして、最終日には一緒に活動した仲間としてキ ャンプサイトへ招待された。そこでは、一緒に体験した活動をスライドを見ながら振り返ると いうプログラムが用意されていた。そして、連絡先の交換、帰国後も多くのスカウトが交流を 続けていると聞いている。 お世話になった釜山連盟 1027 金華地域隊の皆さん本当にありがとうございました。 ◆主な参加アクティビティ ・Hwarang Award みんなで協力し合いながら、課題に挑戦。韓国スカウトと一緒にプログラムを行い、 見事にアワードを獲得。
・Sangjyu City Trekking(サンジュシティ トレッキング)
サンジュ市内をオリエンテーリングしながら探検をした。非常に暑く歩く距離も長く体力的 に厳しかった。
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・Water Programme(ウオータープログラム) 雨の日のウォータープログラム、膝までしか濡れないと聞いていたが、全員全身びしょ濡れ。 気温が下がってきたので風邪を引かないか心配をしたが誰も体調を崩すことなかった。
・International Night(インターナショナルナイト) プログラムの一番最後と聞かされ緊張しながらも「小さな世界」を振りつきで披露、沢山の 拍手をいただいた。雨の降りしきる中、今まで練習してきた成果を十分に発揮することが出来 た。全力で行った演技は日本派遣隊の誇りであると実感した時でもある。
・Gyongsangbuku-do tour(キョンサンプクドツアー) 慶尚北道(キョンサンブクド)へ観光し韓国の歴史や文化を知ることが出来ました。
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・International Youth Forum(国際ユースフォーラム) インターナショナルパトロールジャンボリーで国際ユースフォーラムが行われた。 「サンジュ市内を見て利用してグローバルな観光地域として発展してゆくためにどのような ことが必要か」ということがテーマとして話された。派遣隊からは船橋スカウトが代表として 参加した。いろいろな国のスカウトとの交流は意見を聞くだけではなく、自分の意見を述べる ことで相互理解が生まれることをスカウトは体験する場となった。本人もスカウト活動の意見 交換や来年行われる世界ジャンボリーに繋がる交流が出来たことを嬉しく思い、これからの活 動を広げる場になったと感じている。これからも大いに国際交流に取り組んでいただきたい。
・プサン連盟フードフェスティバル(VSプロジェクト展開) 派遣隊としてベンチャースカウト2名がプロジェクト計画をしていた。 参加前までに計画書の提出があり、その実施について意見を交換していたが食材及び調理器 具関連の準備が確認できず改めて海外で展開するプロジェクトへの支援の難しさを感じた。 プロジェクトの内容は2名ともに、食に関することで、現地で調理し外国の方々に日本の食 文化を伝えまた外国の食文化について知るというものであった。 実施段階では、プサン連盟のフードフェスティバルに重なったことと調理器具が整ったこと で無事に実施することができホッと胸をなでおろした。 ラーメン、赤だし、お好み焼きという日本では定番の食べ物であるが、現地外国人が食べて くれるのか?自分たちの味覚を理解してくれるのか?いろいろな不安のなかで実施したが大勢 の外国スカウトに日本食を経験していただき大盛況に終わった。
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(5)総括 私たち派遣隊の活動はすべて順風満帆だったわけではない。 しかし、スカウトはいつでも「笑顔」を作ることを忘れなかった、その事がこの派遣で一番 の成果だと確信している。 台風が接近した時に幸い避難はしなかったが避難準備をして一晩を過ごしたり、大雨と風に よりサイトが水没したり倒壊したり、水浸しになったテントを移動し乾燥させたり、ぬかるん だ地面へ土を入れたり重労働が続いた時もあった。 チームワークの乱れから、うまく回らないときもあった、意見のぶつかり合いなどもあった、 しかし、そんな中でもスカウトは「笑顔」を絶やさなかった。 言葉の壁にぶつかった時もそうであった、現地では英語があまり通じない、ほとんど韓国語 である、配給を受けるときにも、洗剤を借りるのもすべて韓国語である。 それら困難をストレスとするか、楽しもうとするのかは意識の違いである。 人生において4割は辛く4割は楽しいことがある、残りの2割を楽しもうとすれば、苦しみ も楽しさに変わる。この、派遣隊スカウトは自分の役割をしっかりと認識し活動を楽しもうと いう心構えの出来た素晴らしいスカウトである。 初めてあった日、大丈夫かな?と、不安に思った自分を恥ずかしく思う。目標としていた「笑 顔」の大切さを一番に教えられたのは私であった。 ちょっとルーズな私を隊長と呼んでくれてありがとう! 最後に、大切なスカウトを預けていただいた保護者様、連盟スタッフのみなさま、そして原 隊の皆様、そしてジャンボリー生活を支援いただいた 1505 釜山連盟同友隊、プログラムなど でスカウトがお世話になった 1027 金華地域隊の皆様、感謝いたします。 ありがとうございました。 第23回
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世界ジャンボリー
山口県きらら浜で、再会しよう!
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参加者名簿 No.
区別
県連盟
氏名
所属
1
派遣団長
神奈川
コンドウ アキヒロ 近藤 明彦
日本連盟副国委員長
2
隊長
千葉
タナカ ヒトシ 田中 斉
印旛地区副コミッショナー
3
IST
愛知
ホシノ アキラ 星野 輝
日進第1団ローバー隊
4
IST
岐阜
ナカシマ 中嶋
可児第1団団委員
5
IST
大阪
カワセ アヤネ 川瀬 綾音
大阪第85団ローバー隊
6
スカウト
千葉
イイツカ 飯塚
柏第1団ベンチャー隊
7
スカウト
神奈川
ミウラ ケンタロウ 三浦 健太郎
鎌倉第2団ボーイ隊
8
スカウト
静岡
ナガタ 永田
金谷第1団ボーイ隊
9
スカウト
愛知
カトウ ミノリ 加藤 実梨
岡崎第3団ベンチャー隊
10
スカウト
愛知
フナハシ 船橋
小牧第1団ベンチャー隊
11
スカウト
京都
イトウ トモキ 伊藤 智稀
京都第79団ボーイ隊
12
スカウト
京都
コバヤシ ユウ 小林 悠
京都第79団ボーイ隊
ヒロシ 広志
タエ 妙
リョウト 凌土
ナリアキ 昭成
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派遣日程 月日(曜) 7 月 30 日(水)
場所 東京・本郷
時刻
交通
14:00
ボーイスカウト会館
内容
宿泊
ボーイスカウト(東京・本郷)に
ボーイスカウト
集合し、出発前準備訓練を行
会館
う。 IST は、準備訓練会場を出発し、
6:00
IST
準備訓練会場(発)
7 月 31 日(木)
成田(発)
10:20
仁川国際空港(着)
12:55
JAL951
空港に移動後空路韓国へ向か う。韓国到着後、公共の交通機
↓
関を利用して会場へ移動。
ジャンボリー会場(着) 1
6:00
スカウト・指導者
準備訓練会場(発)
8 月 1 日(金)
成田(発)
10:20
仁川国際空港(着)
12:55
JAL951
ジャンボリー
港に移動し、搭乗手続き・出国
会場
手続きの後、空路韓国へ向かう 韓国到着後、韓国連盟手配のバ
↓高速 SA にて夕食 ジャンボリー会場(着)
準備訓練終了後、貸切バスで空
スにて会場へ移動
18:30
チェックイン・設営 開会式 2
8 月 2 日(土)
20:00
Hwarang Award
アクティビティ参加
Sangjyu City Trekking
3
8 月 3 日(日)
礼拝
ウオータープログラム
アクティビティ参加
インターナショナルナイトでは「小さな世
インターナショナルナイト
界」を振りつきで披露
4
8 月 4 日(月)
アクティビティ参加
Gyongsangbuku-do tour
5
8 月 5 日(火)
アクティビティ参加
International Youth Forum
閉会式
参加、プサン連盟フードフェス ティバルで VS スカウトによる プロジェクトを展開
6
8 月 6 日(水)
ジャンボリー会場(発) 仁川国際空港(着)
スカウト・IST・指導者共に韓
6:30 10:30
JAL954
に移動し、空路帰国の途につ
↓昼食・買い物 仁川国際空港(発)
14:00
↓ 成田空港(着) 解隊式
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国連盟手配の貸切バスで空港
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く。空港到着後・解隊式を行っ た。
第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第 4 回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣について 派遣団長
近藤
明彦
平成26年8月1日から8月6日の日程で第4回韓国インターナショナルパトロールジャン ボリーに派遣団長として参加した。今回の派遣事業は直前に開催された韓日スカウトフォーラ ム日本派遣団の参加者も参加するため、派遣団長としての役務は準備訓練と大会会場に到着す るまでと大会会場から退場してから帰国するまでの間であった。大会期間中は韓日スカウトフ ォーラム派遣団長の鈴木氏が団長となり私は副派遣団長の役務を勤めた。これは一カ国一派遣 団の原則による措置である。 派遣前、韓国インターナショナルパトロールジャンボリーに関する具体的情報は少なく、従 前に行われた韓国インターナショナルジャンボリーでの参加形態から、現地において日本派遣 団が派遣団一個隊として活動するのか、あるいは日本派遣団のスカウトが韓国隊に分散して活 動するかということが推測されるのみであり、両者の場合に対応出来るように事前の準備およ び訓練を行う事とした。このような展開であったため準備訓練ならびに団として準備すべき備 品をどのようにすべきかについて検討することに若干苦慮した。 また今回の派遣団が第4回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣団と平成 26年度韓日スカウトフォーラム日本派遣団の合同隊となることから第4回インターナショナ ルパトロールジャンボリー派遣団長の私と派遣隊長の田中氏の2名は平成26年度韓日スカウ トフォーラム日本派遣団の準備訓練にも参加するなどして、二つの派遣団の情報共有と指導者 間の意思疎通が図れるよう配慮した。 派遣団スカウト7名、IST参加者3名、指導者2名は7月30日より本郷のスカウト会館 にて準備訓練を開始し、ISTは翌31日に、派遣団本隊は8月1日に韓国へ飛び立った。準 備品としては韓日スカウトフォーラムとインターナショナルパトロールジャンボリー共通で派 遣団ワッペンとTシャツを作成した。今回は時間的に上手く共有品を作成することが出来たが、 今後の派遣団メンバーへの支給品等については改めて検討する必要性が感じられた。また、現 地で行われるインターナショナルナイトに向けた日本派遣団としての出し物も、第4回韓国イ ンターナショナルパトロールジャンボリー派遣団と韓日スカウトフォーラム日本派遣団で共通 のものとすることを指導者間である程度すりあわせを行って、スカウトにもその旨説明した。 共通の出し物は“小さな世界”の曲に合わせたパフォーマンスであった。 8月1日の仁川に到着し韓国連盟のスタッフの出迎えを受け直ぐに専用のバスにてジャンボ リー会場へ向かったが入場は夕方遅い時間となった。この時点で我々の第4回インターナショ ナルパトロールジャンボリー派遣団は韓国釜山連盟が管理するキャンプサイトに入る事が分か り、韓日スカウトフォーラムとは別の形態での参加であることが分かった。韓日スカウト フォーラム派遣団のスカウトは2名1組で韓国隊に分散して参加する形態であった。 現地では韓日スカウトフォーラム派遣団の指導者と毎日連絡を取るよう心掛け様々な情報交 換を行った。またジャンボリー開催期間中台風12号が朝鮮半島を横切る進路をとり対応が危 ぶまれ、台風の影響による雨には見舞われたが、4日には台風は温帯低気圧となりキャンプ実 施の上で問題となるような被害は無かった。 5泊6日のジャンボリー期間をスカウト達は十分に堪能したとの8月6日早朝にキャンプサ イトを後にして仁川空港より成田に到着し無事解散した。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第4回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣報告書 愛知連盟小牧第1団
ベンチャー隊
船橋
昭成
私は、この派遣参加に当たって世界各国のスカウトと交流を深めたいという目標と、連日 ニュースに取り上げられている日韓問題について現地の人々の真の思いを知り、この問題に対 しての考えを深めたいという大きく2つの目標があった。 派遣は7月30日~31日の日本連盟事務局での準備訓練から始まった。準備訓練が始まっ た当初は、年の離れた派遣隊員達とコミュニケーションを上手くとることが出来ず心配であっ た。 しかしスカウト精神というものなのか時間が経つに連れ、隊員を含め派遣団長、隊長の全員 が笑いあって準備訓練を送っていた。こういった事も含め、この2日間が派遣成功の土台とな ったと感じている。準備訓練後の8月1日午前に私たち派遣団は韓国へ渡航し、ジャンボリー での生活が始まった。私には大きな期待に合わせ、慣れない地でのキャンプ生活に少しばかり の不安もあった。しかし、現地の仁川空港に着くと韓国人ローバースカウトが温かく迎えてく れ、すぐに不安を無くすことができた。空港からはバスで会場のある尚州市に向かった。途中 のサービスエリアで夕食を頂いたのだが、韓国ならではの辛さの効いたビビンバからいきなり 韓国の洗礼を浴びることとなった。実際、ジャンボリー期間中の毎日の献立に日本のものに比 べ辛いキムチがあり消費に苦労した。しかしこういったものこそまさに郷に入っては郷に従え ということなのではないかと感じた。ジャンボリー会場では韓国釜山連盟のキャンプサイトに 入れていただき、お世話になることとなった。スカウトや指導者の方をはじめ、釜山連盟の方々 の親切無しでは派遣の成功を成し遂げられなかったと思う。1日目は設営、Opening Ceremony(開会式)を行い、2日目からは場内外でのプログラムが始まった。プログラムは 釜山連盟 1027 金華地域隊のスカウト、指導者の方と一緒に参加させてもらうことになった。 彼らには韓国語の通訳や内容の説明などをはじめ様々な点で助けていただくこととなった。具 体的なプログラムの内容としては、場外オリエンテーリング、HWARANG AWARD プログラ ム、ウォータープログラム、メッセンジャー・オブ・ピースプログラムなどがあった。また韓 国の文化などを学べるプログラムもあり、貴重な体験となった。どのプログラムも日本のジャ ンボリーとは異なるものがあり、韓国スカウトと交流しながら行っていく中で毎日が充実した ものとなった。また私は、派遣団代表の一員として、8月5日午後に行われた国際ユースフォ ーラムに参加した。これは各国の代表スカウトと共に尚州市の公共施設(銀行、駅、交番、市役 所)を利用した上で、外国人に対するサービスのメリットやデメリット、改善点を話し合い、観 光都市としての改善に努めるというものであった。私は昨年に1年間の留学を終えたばかりと いうこともあり、英語には少々の自信があった。そのためなるべく多くの国籍のスカウトとコ ミュニケーションを図ろうと考えた。私の所属した分科会メンバーは、バングラデシュ、イン ド、イギリス、アメリカ、韓国のスカウトと私であった。彼らと互いの国の文化やスカウト活 動についての話をでき、とても貴重な意見交換の場となった。また、活動中に何人ものスカウ トが、私に来年度の第23回世界スカウトジャンボリーに参加するということを伝えてくれ、 再会を約束することが出来た。 派遣を終え、結果的に私の2つ目標は達成することが出来た。1つ目の国際交流については 毎日の韓国人スカウトとの交流に合わせ、国際ユースフォーラムでの世界各国のスカウトとの 交流で達成することが出来た。また、2つ目の日韓問題に対しては、韓国人スカウトから生の 声を聞いたことで日韓問題に対して更に興味が湧き、それと同時に多くの疑問を持った上での 達成となった。私は韓国人スカウトが、徹底された反日教育を受けていると思っていたため、 日本への批判を口にすると思っていた。しかし実際、彼らが発したのはそれとは全く異なる言 p12
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
葉ばかりであった。さらに日本に対する熱い関心を伝えてくれ、純粋に嬉しく思った。彼らは 「歴史は変わらなく辛い過去もあるが、今それを掘り起こして対立している意味がわからない」 「互いの文化が双国で流行っている中で互いを受け入れ良きライバルとして競争、協同するべ き」などと話し、 「私たちは反日なのではなく日本の政府が欧州各国にばかり目を向け韓国に対 して曖昧な行動ばかりとっていることに怒りを感じている」と訴えてきた。日本と韓国の対立 は、歴史的な問題や両国の国交をめぐって近年悪化している。しかし、韓国人スカウトの言う 様に互いの国が協力していかないと解決は不可能だと思う。私は高校卒業後、国際関係学系の 大学への進学を目指している。そのため日韓問題についてこの派遣で深めた考えを基に研究し たいと考えている。また、日韓の関係がスカウトの繋がりのように友情深いものになるように 何らかの活動をしたいと考えている。その上で、近い将来にはそれが実現していることを願っ ている。 最後に私の班長としての班員に対する指示が少なかったことにより行動が遅くれることなど 班員や指導者の方々に迷惑をかけることが何度かあった。そんな中でもジャンボリー派遣隊全 員で毎日笑い合い、仲良く派遣を終えることができたことは今の私にとって誇りであり、団長、 隊長をはじめ派遣隊の全員に本当に感謝している。また、派遣に参加し仲を深めたことは何か の縁であり、今後のスカウト活動での再会を心から期待している。ありがとうございました。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第4回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣報告書 千葉県連盟柏第1団
ベンチャー隊
飯塚
妙
ジャンボリー派遣での目標 ・最終日まで笑顔で元気にいること ・お好み焼きプロジェクトを成功させること 2 日間の準備訓練を終え、約 1 週間の韓国派遣に参加しました。私にとって初めての海外派 遣だったので、1 週間乗り切れるかとても不安でした。 韓国派遣初日は長い移動時間の後、設営をし、オープニングセレモ二―に参加しました。や はり内容はすべて韓国語と英語でした。英語には少し自信があったとはいえ、ほとんど理解出 来ず、まだまだ勉強が必要だと実感しました。 2日目からは、同じサイトのプサン連盟のスカウトと一緒に活動しました。なかでも、私の 班と一番関わりのあった班の子達とは、英語や身振り手振りを使って色々な情報交換をしまし た。その班の班長の子は少し日本語が話せて、楽しい話がたくさんでき、とても仲良くなるこ とができました。その子とはいまでも連絡を取っていて、目標にあるお好み焼きプロジェクト の中の内容の「知り合った韓国の人と 1 ヶ月以上連絡を取る」を実行することができました。 ジャンボリー中は、会場内のブースを回るだけではなく、会場の外に出て観光をしたり、ス テージで準備訓練中に練習した踊りを披露したりしました。そのほか、会場内を歩いている時 などにいろんな国のスカウトとワッペンやチーフの交換をしたりして交流を図りました。交換 品は、日本っぽい絵柄の扇子や手ぬぐいがとても好評だったので、来年参加予定の世界ジャン ボリーにもたくさん持っていこうと思います。 私のこの派遣中での 1 番の思い出は、日本へ帰国する前日に行ったお好み焼きプロジェクト です。派遣前から、同じ団である中村さん(韓日スカウトフォーラム派遣 派遣員)と計画を立 て、このプロジェクトを成功させることが 1 番の目標でした。お好み焼きは、家で試作したと きと同じようにうまく作ることができ、食べてもらった韓国のスカウトからおかわりを要求さ れるほど大絶賛でした。お好み焼きを作る際に着ていた浴衣は他の国のスカウトにとてもうけ たようで、多くの人と写真を撮り、たくさんの出会いがありました。写真を撮ってくれた人の 中にはプレゼントをくれた人も何人かいました。その写真とプレゼントは私の大切な宝物です。 もうひとつの目標であった「笑顔で元気にいること」は、私の普段からの目標でもあります が、いつものキャンプと違う環境ということで少し不安だったのですが、なんとか元気に過ご すことができました。途中台風の被害もあり、大変だったこともいくつかありましたが、最終 日まで笑顔で元気にいられたと思います。 このように私が笑顔で元気にいられたのも、同じ派遣団の団長や隊長、仲間にずっと支えら れていたおかげだと、強く思います。 今回のジャンボリー派遣を通して、改めて、ボーイスカウト活動の支援に感謝しました。い ままで多くの派遣や活動に参加してきましたが、私にとって今回の派遣は初めての海外派遣と いうこともあり、これからのボーイスカウト活動に大きく影響していくとおもいます。そして これからたくさんの派遣に挑戦するであろう後輩スカウトに私の体験談を話し、これからに繋 げていかなくてはいけないと感じました。 最後に、今回のジャンボリー派遣に関わってくださった方々、ほんとうにありがとうござい ました。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第4回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣報告書 愛知連盟岡崎第3団
ベンチャー隊
加藤
実梨
韓国インターナショナルパトロールジャンボリーに行くことが決まり、私は五つの目標を立 て韓国へ行ってきました。 まず一つ目は、出会うスカウトと絆を深めることです。それは韓国人スカウトとは限らず一 緒に韓国に行く日本各地から集まった派遣団の仲間と絆を深めることでもあります。このジャ ンボリーを成功させるには仲間と協力し合っていかなくてはなりません。スカウト七人。指導 者二人の内私と同じ女子スカウトは一人しかいません。皆と話すのはとても初めは緊張しまし たが皆いい人ばかりですぐに打ち解けられました。私がジャンボリー中一番楽しかったのはこ の皆と雑談したことです。とても安心できた時間でした。 韓国人スカウトとのコミュニケーションはとても苦労しました。共通語である英語で会話す るのですが私は英語が苦手です。でもそれで外国人スカウトと交流しないのはとても嫌なので 自分なりにとても頑張りました。でもどうしても通じない時は韓国人の指導者を通じて会話を しました。韓国人の女子スカウトとはKポップの話をしたりとても楽しい時間でした。私の二 つ目の目標でもあるプロジェクト(Let’s cook Korean food)成功させるのにもその韓国の隊 にお世話になりとても感謝しています。楽しい方達で一緒に行動したプログラムでも常に私た ちの事を気遣ってくれとても嬉しかったです。今でも連絡を取り合っている子もいます。ぜひ 来年山口のきらら浜で再会したいです。 三つめの目標は、自分から積極的に行動することです。その目標は達成されたかイマイチで す。何故なら、次何をすれば良いのか理解していない時が多々ありました。それは今思うと後 悔になってしまいます。もっと自分から行動しとくべきだったなと思いました。 外国人との交流でも少し引いてた部分がありました。少し交流が楽しめなかったので来年の 世界ジャンボリーでは沢山交流しようと思います。 四つ目の目標は、いつも笑顔でいることです。私は常に笑顔でいることを心がけました。 笑顔でいればいろんなスカウトが話しかけてくれたり皆がハッピーになれると思います。 たまに辛い時もありましたがその時以外は笑顔でいれたと思います。 五つ目の目標は、後悔しないで帰国することです。今思うと後悔していることが沢山ありま す。自分から積極的にあまり行動できなかったこと、もっと英語を勉強しておけばよかったこ と思いました。でもこの後悔を後悔とは思わず前向きに来年それを課題として、世界ジャンボ リーで活かしていきたいと思います。 今回出合ったスカウトや指導者とま た来年山口県きらら浜で再会し世界 ジャンボリーを盛り上げたいと思いま す。 私にこのようなとてもいい機会を支 援してくださった原隊・団・地区・県 の皆様、そして家族に感謝の気持ちで いっぱいです。ありがとうございまし た。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
韓国パトロールジャンボリーを終えて 神奈川連盟鎌倉第2団
ボーイ隊
三浦
健太郎
「あ~、大丈夫かな。不安だな。」 僕は韓国パトロールジャンボリーに行くまでは、不安で仕方なかった。 しかし、こんなに楽しい事とは想像していなかった。 先ずは、東京のスカウト会館に集合し二泊三日の準備訓練があった。この時に初めて今回の 仲間と会えた。どんな人たちが来るのだろうと、ドキドキしていたが、みんな楽しくとても良 い人たちで安心した。隊長も怖そうだったが、優しい人だった。 初日は、今回のメンバーと絆を深めるため、自己紹介と班決めを行った。僕が、所属したの はコブラ班だった。班員は船橋班長、小林次長、そして僕の3人だった。僕の係りはタイム キーパー兼、記録係だ。僕らの班の目標はいくつかあったが、その中でもみんなの一番の目標 が『外国のスカウトと友達になる』ということだった。外国のスカウトとの交流はワッペンや 名刺などを交換したり、また、僕の使っていたチーフリングがトトロだったのだが、韓国のス カウトに交換を迫られ交換した。韓国ではキャラクターのチーフリングが特に人気だそうだ。 僕、個人の目標は『国際問題を超えた交流で韓国スカウトと友達になる』ことと、 『韓国での キャンプを楽しむこと』だった。韓国と日本は竹島領土の問題で仲が悪いと言われていて、や はり僕も韓国人には日本人が嫌われているのではないか。と心配になったが、そんな心配は無 用だった。韓国スカウトはとても優しくフレンドリーだった。なので、とても楽しむことがで き、僕の目標は達成された。 ジャンボリーの開会式と閉会式は、とても盛大で、今まで僕が経験したことのないセレモ ニーだった。僕はとても後ろの席で、あまり前が見えなかったが、有名人が来ているようだっ た。 今回のジャンボリーで学んだことは、みんなでやるキャンプはとても楽しい。国際因果関係 に拘らず、スカウトは世界中みんな仲間だということ。また、来年世界ジャンボリーが日本で 開催されるが、僕は参加する予定だ。なぜなら、今回のジャンボリーがとても充実したもので 自分にとって良い経験になったし、一回り成長したようにも思えたからだ。 しかし、隊長からは落し物、忘れ物を減らすようにアドバイスされた。このことを忘れないよ うに世界ジャンボリーに参加したい。 そして最後に、この韓国パトロールジャンボリーでお世話になった方々にお礼を言いたい。 『有難うございました。』
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The 4th International Patrol Jamboree
第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第四回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣報告書 京都連盟京都第79団
ボーイ隊
小林
悠
まず、この派遣に参加するにあたっての自分の目標は、 「韓国内や韓国スカウトの様子を偏見 にとらわれず、自分で感じる」に設定しました。この目標にした理由は、日本のメディアがよ く韓国のことを悪いイメージで報道するが、本当はどうなのか、韓国の一部でもいいから生で ふれて確かめたかったからです。 もう一つは、 「自分の英語力を確かめる」ということです。日々学習している英語が実際今の 段階でどれくらいのものなのか知りたかったからこの目標にしました。まだ英検3級で不安が 強かったです。 僕の通っている学校の方針は「グローバルリーダーの育成」です。その中で、ほかの学校に はない、様々な力をつける学習があります。また、グローバル社会に出るため、英語にも力が 入っています。学年のほとんどの人が英検の資格を持っています。先生によく、 「偏見や先入観 で物事をみようとせず、あらゆる角度から自分の目で見つめ、自分の考えをしっかりと持ちな さい。」と言われます。 今回の派遣はそれが出来るとてもいい機会だったと思います。 以上の目標を持って準備訓練にのぞみました。そこで顔合わせをして重要な目標を忘れてい ることに気付きました。「仲間と協力してジャンボリーを楽しむこと」を忘れていました。 でも、二泊三日の準備訓練の中で達成出来る自信がつきました。 そしていよいよ現地に到着しました。開会式はもちろん韓国語、ハングルだったので正直よ くわからなかったです。 次の日からは、隣のサイトの韓国スカウトが一緒にアクティビティをしてくれました。その 後のジャンボリー期間中のアクティビティもよく一緒に回りました。 活動の中で、フリータイムがありました。主にスカウト用品などの交換をしていました。自 分のサイトで交換していたのですが、韓国やベトナムなどのスカウトが多く訪れてきました。 英語もその時自分の出来る分がちょっとは発揮できたのかなぁとおもいます。どれが欲しいの か聞いたり、入口で戸惑っているスカウトに一言声を掛けたり、どれも何でもないことだけど、 自分では少し嬉しかったです。 でも、印象に残ってることがひとつあります。あるとき、サイトに来ている数人の韓国スカ ウトに写真を撮ってくれと言われました。一緒に撮るとこまでは良かったのですが、一人に声 をかけられて、一緒に喋っていました。 そのとき、ふと耳にしたことがない英単語が入ってきました。 聴き直したのですがわからなかったです。その後あまり会話が弾まずにそのまま分かれてし まいました。英単語ひとつのせいで、すごく悔しいものがありました。強く印象に残っていま す。 今回の派遣を通して学んだことは韓国スカウトがとても親切で友好的だということです。 フリータイムでたくさん訪れてきたり、わざわざ遠いところから日本人と交流するために来た 人もいました。また、リーダーの中に日本語がとてもうまい方がいました。しかも独学の人も いて、とても驚きました。 派遣での自分の目標は概ね達成できたかと思います。スカウトの様子は一部だけど知ること ができたし、自分の英語力も悔しさを残して、知ることができました。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
これからは、この派遣を世界にでる第一歩として、自分の英語力、感性をもっと磨いていこ うと思います。先生に言われた、 「偏見や先入観で物事をみようとせず、あらゆる角度から自分 の目で見つめ、自分の考えをしっかりと持ちなさい。」という言葉を胸において、頑張っていき たいと思います。 ありがとうございました。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
ボーイスカウトの海外派遣に参加して 静岡県連盟金谷第1団
ボーイ隊
永田
凌土
海外派遣はボーイスカウトに所属した時から僕の憧れでした。そして、先輩スカウトがス ウェーデンで開催された世界ジャンボリーの事を語ってくれた時から「僕もいつか、先輩のよ うになりたい。」と強く思うようになりました。 中学に入ってからは、ボーイスカウトの活動の他に後輩スカウトの指導も、積極的に行い海 外派遣の資格も持てるようになりました。 しかし、いざ韓国インターナショナルパトロールジャンボリーの参加申し込みがきたとき語 学力など自分に自信が持てない所が多く、迷ってしまいました。初めは、両親のすすめもあり 申し込みをしましたが、多くの書類を書いたり、沢山の方と面接をしていく中で「僕も韓国に 行って、多くの事を学び、後輩スカウトに伝えられる人になりたい。」という思いを取り戻して きました。だから、内定通知が届いた時は、本当にうれしかったです。 海外派遣に選ばれてからは、沢山の課題が出されました。韓国の事を全く知らない僕はまた 不安な気持ちになりました。でも、そんな僕を救ってくれたのは、幼い頃から通っていた韓国 料理店の方でした。その方は、よく使う韓国語や韓国の事についてていねいに教えてください ました。また、一番大切なことは礼儀であり、韓国はマナーに厳しく特に日本との大きな違い は食事の仕方である事も教えてくれました。その他にも僕が心配しているよりも治安が良い事 や、一般の方は親日家であるから「心配しないで、楽しんでおいで。」と言ってくれて不安で前 向きな気持ちになれなかった僕を、後押ししてくれました。 七月三十日、初めて東京で韓国ジャンボリー派遣隊の顔合わせがありました。全国から集 まった指導者を含め十二名との二日間の準備訓練でしたが、なかなか打ち解けられないままで 八月一日に韓国に向けて出発しました。そんな僕たちが韓国に着いたと同時に、台風が襲って きました。屋外でのテント生活中で、とても不安でしたが避難する事もなく活動しました。台 風が過ぎ去ってからは、テント移設やテント周辺の水たまりを土で埋める作業をすることが大 変でした。でもその中で、僕たち日本派遣隊の結束も強まっていきました。 しかし、僕には台風よりもっと頭を悩ませたものがありました。それはやはり「言葉の壁」 でした。韓国語の本も買い練習していましたが、やっぱり話す勇気が持てなかったのです。 二日目からは、プサン隊との活動が多く僕は出来るだけ会話を避けていました。しかし夜の 交流会で、僕が日本からもっていったお土産の“さるぼぼ”を見て、 「What is this」と話しか けてきてくれた子がいました。僕は勇気を出して「This is Happy character 」と答えました。 その子は、うれしそうに“さるぼぼ”を手に取って、自分のお土産と交換してくれました。僕 は、交換したことよりも言葉が通じでコミュニケーションがとれた事がとってもうれしくて、 言葉を壁だと思っていた事に後悔しました。失敗を恐れず、勢いでやってみる事が大切だと改 めて思いました。 中日に入り、文化交流会がありました。いろんな個性がある中でヲタ芸が得意な小林悠くん の指導で日本派遣隊はヲタ芸を踊ることになりました。 とても難しい技があったり、そもそも他国のスカウトがヲタ芸を見てどう思うか、僕は不安 でした。でも踊っている時は、とても楽しかったし、技も決まりました。他国スカウトから拍 手の嵐や歓声もきこえてきて大成功で終わりました。日本派遣隊として一つになって踊れた事、 他国スカウトの拍手の嵐は、僕の一番の思い出になりました。 今回、韓国インターナショナルパトロールジャンボリーに参加できて、僕が初めに思ってい た不安は間違いだと気づきました。相手の事を良く知る事はもちろん、大切だけれど、自分が 壁をつくらず接する事が一番だと思いました。 The 4th International Patrol Jamboree
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
韓国の方はとてもマナーが良く、両手で握手をして僕を敬ってくれました。お箸の使い方も 皆、上手でした。そんな韓国の方を僕は大好きになりました。また、いつか韓国に行きたいと 思います。そして、この経験を後輩スカウトに伝えたいと思います。
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The 4th International Patrol Jamboree
第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
韓国インターナショナルパトロールジャンボリーに参加して
京都連盟京都第79団
ボーイ隊
伊藤
智稀
7月30日、京都駅から新幹線で東京に向かった。 初めてボーイスカウト会館に行って大きさに驚きワクワクした。 そこで各地から集まったスカウト達と自己紹介をして、一緒に準備訓練を受けた。韓国の文 化についても学んだ。すぐに仲良くなって、夜は話がはずんだ。 8月1日、バスで成田空港に向かい飛行機に乗り、入国審査にドキドキしながら韓国に入国 した。 空港では韓国のスカウトが出迎えてくれた。 到着したとたん、キムチの匂いが強烈だった。スカウトは歓迎してくれたが、地元の人の中に は日本人だとわかると嫌がっていたようすがあった。 バスに乗ってキャンプ地まで2~3時間かかった。その行く途中、バスの車窓から高層ビル がすごく目立っていた キャンプ中、台風の影響で雨と風がきつく避難準備をして不安だったがテントは大丈夫だっ た。 水のプロジェクトの中で一番印象に残ったのは、氷の上に何分立っていられるかの我慢勝負 だ。ぼくは十秒ぐらいで終わったが、韓国のスカウトは我慢強くすごいと思った。 食べ物は辛い物と甘い物の差が激しく、最初は食べづらかったけど舌が慣れてきて食べれる ようになってきた。 キャンプ地にたくさんのゴミが放置してあったのは残念だった。 トイレの排水が悪いのか使用したペーパーはゴミ箱に入れるという日本ではない習慣だった。 言葉がお互い理解できなくても、何を伝えようとしているかがわかるというすばらしい体験 をした。ジェスチャーが有効だった。 コミュニケーションをとるために英語をもっと勉強すれば良かったと後悔した。しかし、異 文化の人達との交流は楽しく、有意義に過ごせて良かったと思う。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第4回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣 岐阜県連盟可児第1団
団委員
報告書 中嶋
広志
韓国連盟主催の第4回インターナショナルパトロールジャンボリーにIST(国際サービス チーム員)として参加させていただきました。 旧知のスカウト仲間との親睦を深めることの他に、来年に迫った23WSJの運営のための 情報が何か手に入るといいなぁという極めて気楽な立場での応募です。 ( 日韓のスカウトの交流 行事というのを見てみたいという希望もありました。) 国内での準備訓練のため韓国とは反対方向に、自宅から韓国に行くよりも移動時間も長く運 賃も高い日本連盟の本部へ向かいました。韓国など近い国への派遣の場合、東京集合というの は結構負担が増えた感じがして参加者が在京者に偏る傾向にどうしてもなってしまうのかと思 います。ISTは、大阪・愛知・岐阜から各1名、準備訓練集合日の翌朝6時に訓練会場を出 発し成田出国というスケジュール。派遣団という縛りがあると理解していますが複雑な気持ち です。このあたりは、日本の海外への玄関口は、東京のみという古い時代と違った対応を検討 することも必要ではないかと思いました。 仁川に着いたら、公共の高速バスでソウルのバスターミナルで乗り継ぎ、会場となる尚州へ。 バックパッカー世代ではないのでこういう移動は新鮮でした。尚州バスターミナルに着いたの は夜の9時過ぎ本当に会場に着けるのだろうかと待つこと20分。韓国のスタッフがピックア ップに来てくれました。期間中は国際部、そしてホストとなっていただいたソウル南部連盟の スタッフに大変親切にしていただきました。国家間に険悪な問題が存在する状態でもスカウト 仲間って良いですね。期間中、そんな険悪なムードなど微塵も感じられませんでした。 フェイスブックでつながっていただけの方々とも次々とリアルな友達の輪が拡がっていきま す。 現地踏査では、大会本部の運営(なんで、本邦でのジャンボリー運営の参考にさせてもらわ ないんだろうと不思議に思うほどスマート)、救護所運営(医療事情が異なるためマネできませ ん。軍や医科大学が、全面的に支援していました)参考になる点やWSJに提案すべき点がい っぱいでした。韓国連盟の最高到達進級章タイガースカウトの協会の行事にも参加させていた だきたくさんの方々と交流することが出来ました。富士スカウトの組織がない我々にとっては これも羨ましい限りです。 今回は、ISTの立場でしたが、日本派遣隊のスカウトの皆さんの活躍も拝見することが出 来ました。1つの派遣団でありながら 2 つのスケジュールが存在して、それぞれ別の隊のよう な雰囲気となり派遣隊指導者の皆さんのご苦労は大変な様子でした。私も地区コミッショナー をしている立場上、海外派遣スカウトの面接の機会がありますが、応募者は異口同音に目的の 一つに「国際交流」を挙げます。そんなときによくお話しをするのは、大切なのは「交流」で あって、たまたま相手が外人だったから「国際」とつくだけ。外国の人も隣の人も誰とでも相 手を限定せずに思いやることが出来るようになることが「交流」ではないかと思います。海外 にボランティアに行く人だけが脚光を浴びるのではなく地元で地道にボランティアを行ってい るも同じように評価されるべきです。 「国際」と前置きされるものはその内容のごく一部の対象 を限局したものでたまたま相手が外人、言語が母国語と違う場合が多いというだけで本質は隣 の人と接することとなんら変わりないのではないかと思います。 派遣団の皆様ありがとうございました。
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The 4th International Patrol Jamboree
第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第4回韓国インターナショナルパトロールジャンボリー派遣 大阪連盟大阪第85団
ローバー隊
報告書 川瀬
綾音
目的:国際交流に貢献する。 目標:IST(国際サービスチーム員)としての仕事を通じて、国際理解を深めると共に、語 学力の向上を図る。 私はISTとして今派遣に参加しました。今回のジャンボリーでの主な仕事は、来年山口県 で開かれる第23回世界ジャンボリーのブースで、広報活動を行うことでした。韓国語が不慣 れな私たちのために、韓国の富士スカウトに当たる、タイガースカウトの2名がブースの手伝 いをしてくれました。韓国のスカウトとの意思の疎通は、極力、韓国語で行うようにしました。 英語の方が楽に話せるかもしれませんが、せっかく韓国語を勉強しているので、韓国語を話す ことができる機会を無駄にしたくないと思ったためです。ボーイ、ベンチャー年代の韓国のス カウト達が私たちのブースに来ると、最初は言葉が通じない壁を感じて恐る恐る近寄ってくる のですが、私たちが韓国語で話しかけると、そこにあった壁を取り払い、私たち日本人につい て気になることをたくさん質問してくれるようになりました。スカウト達は、韓国語を話す日 本人を少し不思議そうな目で見ていましたが、私たちをきっかけに日本という国に関心を持っ て欲しいと感じたので、日本の代表として、できるだけ彼らの質問に答えるようにしました。 ジャンボリー中にタイガースカウトの集まりがあったのですが、そこへ日本の富士スカウト として招待していただきました。韓国のトップスカウトだけでなく、各国のスカウトと交流す ることができ、とてもいい機会でした。このようなすばらしい集まりに招待していただいたこ とで、富士章を取得したことを大変誇りに感じることができました。 ISTの仕事を通して、国際交流を深めるという目標を持って参加したのですが、その目標 は達成できたと考えます。見知らぬ土地で、知り合いもほとんどいない中で始まったジャンボ リーでしたが、帰国時にはたくさんの友人ができました。韓国語は趣味で始めたに過ぎず、不 慣れな部分も多くありましたが、互いに母国語ではない言語を介して交流するよりも、より距 離を縮めることができたように感じました。このように交流を深めたことで、韓国のスカウト 達と協力して仕事ができ、語学力の向上も図れたと思います。それだけではなく、韓国の文化 や考え方についても知り、同時に、日本の文化を知ってもらうこともできました。国際交流と は、互いの文化や価値観を理解することであると私は考えます。今回のジャンボリーを通して、 たくさんの人と交流を深めることができたので、大変意味のある派遣であったと思います。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
第4回韓国国際パトロールジャンボリーに参加して 愛知連盟日進第1団
ローバー隊
星野
輝
今回初めて韓国国際パトロールジャンボリーにIST(国際サービスチーム員)として参加 しました。派遣に参加した動機は韓国語に興味があり勉強していたため活用する場を求めてい たのと、国際パトロールジャンボリーという名前を聞いたことがなかったのでどんなジャンボ リーなのか知りたかったからです。また韓国語を勉強していくためにも韓国のスカウトと友達 になりたいという思いがありました。 ジャンボリーに参加して他の海外派遣で友達になれたスカウトと再会出来たこと、新たに韓国 のスカウトの友達が増えたこと、韓国語を使ってコミュニケーションを取れたことがとてもい い経験になりました。ISTとして活動していた場所に日本人が少なく韓国人と話すしかない 状況だったのがよかったと思います。性格上なかなか人に話し掛けるのが得意ではないので今 までの海外派遣でも日本人と一緒にいることが多くもったいない経験をしていました。それが 今回は軽減されたので国際交流もでき有意義な派遣になったと思います。しかし今回のジャン ボリーは国際と名がつく通りに韓国語を話す人ばかりではないので、英語がほとんど話せない 自分にとって英語を使って話す人とはほとんどコミュニケーションが取れませんでした。日本 連盟のブースで世界ジャンボリーの広報活動をしているときでも韓国のスカウトが来るときは ほとんど問題がなかったのですが、英語を話さないと通じない場面ではまったく出来ませんで した。それが今回の反省点です。 いままでのスカウト活動の中で海外派遣に参加したことが何回かありました。今回ジャンボ リーに行って過去の派遣で出会ったスカウトや指導者の方に再会し、話をすることが出来まし た。継続的に活動が出来ている結果のように思えて嬉しかったです。これからも積極的に活動 し継続的なものにしていきたいと思います。
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第4回
韓国インターナショナルジャンボリー派遣報告書
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公益財団法人ボーイスカウト日本連盟 〒113-0033 東京都文京区本郷1丁目34番3号 発行 平成 26 年 12 月