P O R T F O L I O
食堂
木の Lab.
木のライブラリー
東屋
記録 記録室 炭焼き小屋
Profile
Design concept
建築 風土 生業 地形
視 点 P o i n t o f v i e w
建築 街区
歴史 文化 風景 地区 都市
地域
前 田 孝 輔
地域固有の豊かさを届ける建築
地域
スケールを相互に関連付け、 物事を横断的・多角的に捉える
1990
東京都生まれ
大学から北海道に渡り、それまでと異なる環境での生活が、
常にフィールドを持ち、実践の中で学ぶ。
2005 -
高校にて美術と仲良しになる
気候風土や文化の違いに強い興味をもつきっかけとなった。
視点として、対象としたスケールを相互に関連付け、
2009 -
北海道大学にて建築と都市について学ぶ
地域固有の要素を建築に内包し、その土地で暮らす
物事を横断的・多角的に捉える。
より豊かな価値を提案する .....
建築を単体として考えるだけでなく、
現在に至る
『地域固有の豊かさを届ける建築』
様々な要素との連続の中で計画・設計する。
City / Region
District / Block
Architecture
新幹線
五稜郭駅前
Diploma Thisis 積雪寒冷都市において風雪の影響を低減する 都市デザインシミュレーションの手法の研究
美原
五稜郭
十字街
函館駅前
風雪シミュレーションを用いて、積雪寒冷都市の気候風土に適応した 都市デザイン手法を提案
湯川
鹿島 (新 大野 函館 駅 駅)
七飯 駅
大中 山駅
清川 口駅
久根
別駅
Project
Conpetition
Alternative City 2030 HAKODATE
- 縮小しながらも豊かになるまち -
Diploma Project
雪と暮らすkiosk
まち、くべる、かま
函館市 計画提案書 - 2013年度 研究室ゼミ -
5th Häfele Design Competition for students
地方中核都市での都市縮小の際に、その時々の社会状況を柔軟に反映する ことが可能な「選択を許容する」の概念を埋め込んだ都市モデルを提案
雪の降る街の冬の生活を少しでも快適なものとする、 雪という自然条件とうまく付き合っていくための提案
計画/設計
planning& design
上磯 駅
[ Best 24 /200 超 ]
北海道大学 学内選考 [ 最優秀賞 ]
日本建築学会北海道支部賞 [ 銀賞 ]
北海道合同講評会 [ 審査員特別賞 ]
日本建築学会全国大学・高専 展示会 [ 出展 ]
衰退する炭焼き産業を再生し、街の循環系を保全するための核となる建築を提案。炭焼きの余熱を活かすように地形に噛合うと共に、 排熱を再利用するために互いに噛合う段々状の建築群により熱を循環させ、雪国での暖かい生活を創造する。
『地域固有の豊かさを届ける建築』
Morphological Urban Design 計画・設計特別演習課題 「札幌・創世イーストの将来像の提案」
実践 action
住民の生活実態と街なか共有空間が 密接に関係する「使える都市空間」 の創出
フォリーのような大屋根をかける
ヒダに住まう
Twe Layers
計画・設計演習課題 「地域のデザインギャラリー」
長谷工住まいのデザインコンペティション
貸し農園 , 木工房 , 乗馬 , 森林散策といった、近隣住民や都市住民の 活動が散在する風景を修景する提案
ひだ状の構造体により、住戸の密度と空気の流れを操作し、 心地よい暮らしを創出する提案
計画・設計演習課題 「集合住宅」
数家族が共有するデッキ上と天候不問で街の人が生活できるデッキ 下を塔状の住戸でつなぐ構成を持った集合住宅の提案
北海道フィールドワーク 実際の地域に足を運び、夕張市の 都市集約化計画を通して人口減少 による地域の実態や、函館市へ都 市モデルの提案を通して現状都市 構造のズレを学んだ。それをゼミ や研究室プロジェクトを通してア ウトプットし、各地域に提案。
KASHIWA Project 恵庭市柏地区生涯学習施設 基本構想
地域住民の子ども教育の中心となる「本棚の回廊」を主軸とし、 子供たちの記憶が蓄積するアルバムとしての建築を構想。
住民協議会
協議会全体のコーディネートを担当した。子供の教育を 重視する住民の意見を引き出し、計画に反映させた。
建築学生同盟北海道組 講評会やレクチャーを企画し、定期的に実現していくことで 多様な人と交流し、建築を自発的に学ぶ環境をつくる
ま ち 、 く べ る 、 か ま D I P R O M A
P R O J E C T
衰退する炭焼き産業を再生し、炭焼き→地域特産→森林保全までつながる街の循環系を保全するための核となる建築の提案。 炭焼きの余熱と排熱を活かすために段々状に配置した建築群により熱を循環させることで、雪国での暖かい生活を創造した。
記録室
Before
After
札幌
北海道 茅部郡 森町 太平洋と活火山に挟まれた北海道の衰退する田舎町。 全国的な炭の産地であり、炭焼きと密接に関係する特徴的なランドスケープで構成される。 しかし、エネルギー革命以後の炭焼き生産量の減少とともに衰退傾向にあり、 人口減、担い手不足など地方都市がもつ諸課題を抱える街である。
森
函館
北海道のエネルギーにおける持続可能性 北海道は、気候風土を活かした持続可能なエネル
地域
ギーの宝庫あり、その積極的な利用が望まれる。
炭焼きの街が持つ熱エネルギー 現在、炭焼きの熱は余熱・排熱とも有効活用され
都市
ていないが、数件の家庭をまかなうには十分な熱 量を生み出す地域の熱源である。
炭焼きがつくるランドスケープ
地区
炭焼きは時代のニーズと共にそのスタイルを変え、 独特のランドスケープを形成している。 その街の歴史が積層したランドスケープを活用し、 再構成する提案が求められる。
山中炭焼き時代
風景の重なり
街区
平地進出時代
山の傾斜を利用し、窯のドームを 平地に人工的な傾斜 ( 土盛 ) を作 製作。傾斜と噛みあうような形態 成し、山中時代と同様の窯を製作
工業化時代(現在) より効率的な生産のための配置へ 変化。主動線に複数の窯が張付く
色とりどりの煙レイヤー
窯入れから刻一刻と色が変化する煙。 白から黄色、水色を経て紫色へ。
炭焼きなりわいレイヤー 職人の活気よい仕事場。 建材にも用いる木材を使用し、最高級の炭を生産する。
土盛レイヤー 平地に土盛が築かれる。伝統的な炭焼き窯の構成。
炭焼きの空間構成
建築
建築と排熱 建築が土盛りと噛合うように建設される。 排熱を溜め込む装置
北海道 茅部郡 森町
釜
炭焼きの核。 余熱と排熱の発生源。
土盛と余熱 炭焼き窯の基礎となる土盛。地熱を伝えるインフラになり得る。
都市・地域から建築・活動までを横断するデザイン
Ci t y / Regi o n
山・森林
港・水産加工
漁船上
炭焼き の 継続
畑
市街地
1
街の循環系のデザイン
District / Block
2
敷地のデザイン
パティオ
土手の拡張方向
群建築
メインストリート
6世帯分の電力 窯内部 1500w
地面に噛み合わせ
0
plan
空間のデザイン
60
100
140 時間 [h]
1 人が 40℃の湯 200L 使うとして換算
石材
粘土
余熱の利用 section
section
A rc h it e c tu re
職人の仕事場
職人家族の生活の場
集まる風景 炭焼き・農業体験
近隣住民
+
レクチャー
ハウス農園
食堂
共同キッチン
機能と活動のデザイン
20
木材
炭焼き一般解放の場
4
50人分の風呂
400
排熱の利用
3
平時の 1 日で 1 世帯が消費する電力に換算
800℃
窯内温度 [℃] 800
段々上に噛み合わせ
中央広場
貸し農園
設計部
木のラボ
共同キッチン
体験炭焼き
体験工房
モックアップ
炭焼き窯
炭焼き釜
炭焼き職人
+
炭焼き体験参加者
料理・食事
働く風景 炭焼き作業
炭焼き職人
木と炭の研究
モックアップ製作
暮らす風景 井戸端会議
炭焼き家族
汗を流す
+
共同風呂
緩衝空間
炭焼き新規参入者
料理
1
¦ 街の循環系のデザイン 森町には「炭焼き」を中心にした街の循環系が存在する。 炭の生産のための間伐→炭焼き→炭で調理される地域特産のイカめし→森林保全
Komagatake
しかし、炭焼きの衰退による循環系自体の崩壊が課題である。 炭焼きを地域経済を支える産業から、まち生活を支える熱エネルギーへ。 炭焼きの熱が家族の食事や暖かい風呂を生み出す。炭焼きの熱が北海道の冬の雪を溶かし、安全で安心な歩行空間を生み出す。
炭
炭焼きの価値を捉え直し、炭焼きを続けることでの街の循環系の保存を提案する
特産のイカめし
炭焼き
特産のイカめし イカめし
間伐・植林
豊かな森林
Town
Area Port
c Oce Pacifi
豊かな森林
きの 炭焼
Ar
Area
Mountain range
土壌改善 森林保全
Farm
炭焼きの再生 an
炭焼きの衰退
ea
風景
SITE
はらわた キズ物等
炭を提供 海上の暖
漁船上
炭焼き産業の衰退
熱エネルギー利用による炭焼きの再生
=街の循環系の崩壊
=街の循環系の保存
炭を提供 薫製用
薪を提供 +熱を提供 暖房用熱源
港・水産加工
炊事用熱源
市街地
灰を提供 +熱を提供 ハウス用の熱源を提供
肥料用
畑
木・石・粘土を提供 炭焼用 山・森林 炭焼き の 継続 植林・間伐
水産廃棄物を肥料提供
灰など肥料を提供
森の秩序を整える
2
¦ 敷地のデザイン Site Plan & Roof Plan 既存炭やき窯
Scale = 1/1200
(m)
0
10
50
100
200
新設炭やき窯
炭焼き一般開放の場
職人の仕事場 Main Area
炭焼き家族の生活の場
木材加工所
宿泊所
土手の拡張方向
熱を伝える土手の拡張
パティオ メインストリート
炭焼き作業に合わせた主動線とパティオ
群建築
熱の距離減衰に合わせた建築の集約
土手に余熱を伝える役割をもたせる
「農機や人が通るメインストリート」に
炭焼き窯からの熱は、小さなエネルギー
土手を拡張し、敷地全体を熱により結びつける
「資材置き場や休憩場としてのパティオ」を張り付ける
エネルギーを最大限に活用するために、窯の周辺に機能を集約する
3
¦ 空間のデザイン
plan
section
plan
食堂
木の Lab.
木のライブラリー
東屋
記録 記録室 炭焼き小屋
木材
石材
粘土
Concept Section 0
1
3
5
10
20
Scale = 1/150 40
(M)
←東屋から炭焼き小屋を見る 段々状の断面構成により、空間的・視覚的つながりを持ちながら 仕事の領域を分ける
食堂→ 炭焼き小屋に使われる木・石・粘土を使うことでどの諸室でも 炭焼きの空間体験を想起させる
4
機能と活動のデザイン
炭焼き一般開放の場
職人の仕事場
職人家族の生活の場
Plan of Main Area
(m)
0
10
30
50
Scale = 1/300 既存炭やき窯
100
¦ 炭焼き一般開放の場
4
5
3
1
2 6
2 1
7
8
炭焼き一般開放の場 模型全体
既存炭やき窯 Scale = 1/500 (m)
1
2
炭焼き窯 ( 体験用 )
3
中央広場
0
10
30
4
貸し農園 ハウス
集まる風景 炭焼き・農業体験
5
共同キッチン ・カフェ
近隣住民
レクチャー
50
+
100
6
体験工房
7
レクチャー ルーム
炭焼き職人 +
木と炭の ショップ
炭焼き体験参加者
料理・食事 1 炭焼きの余熱を利用したハウス農園で採れた野菜を 共同キッチンで味わう
2 みんなが集まれる中央広場で、炭焼き体験の参加者が、職人のレクチャーに耳を傾ける
¦ 職人の仕事場 (m)
0
10
30
50
100
Scale = 1/500 既存炭やき窯
5
4
7
8
3 6
2
2
1 2
1
職人の仕事場 模型全体 1
9 1
9
9
9
1
2
3
4
6 記録室
5
7 東屋 8 機械室 炭焼き窯
モックアップ 製作場
設計室
森の lab. ライブラリー
食堂
9 倉庫
働く風景
炭焼き職人
炭焼き作業
木と炭の研究
モックアップ製作 1 パティオは、材料置き場や職人同士の情報交換の場になる
煙の状態を確認し、温度管理を学ぶ
材料の選定と加工技術を学ぶ
2 新人が、ベテラン職人から炭焼きのイロハを学ぶ
¦ 職人家族の生活の場 1
7
6 5 4 4 3
4
2 2
4
1
職人家族の生活の場 模型全体
既存炭やき窯 Scale = 1/500 (m)
1
2
炭焼き窯
3
登り窯
0
10
4
5
50
100
6
7
新規参入者の 職人家族の家 共同キッチン ハウス農園 シェアハウス & リビング
暮らす風景 井戸端会議
30
炭焼き家族 +
汗を流す
共同浴場
炭焼き新規参入者
1
3
料理 1 炭焼きの余熱で沸かしたお風呂で、一日の汗を流す
2 炭焼きの余熱で暖かい路地は、お母さんたちの格好のたまり場
得票数11票 (北海道大学計画系教師陣11名)
北 海 道 大 学 卒 業 設 計 学 内 選 考
卒 業 設 計 日 本 建 築 学 会 北 海 道 支 部 賞
北 海 道 卒 業 設 計 合 同 講 評 会
[最優秀賞 First-prize]
[銀賞 Second-prize]
[大西麻貴賞 Special-prize]
日 本 建 築 学 会 全 国 大 学 ・ 高 専 卒 業 設 計 展 示 会
せ ん だ い デ ザ イ ン リ ー グ オ フ ィ シ ャ ル ブ ッ ク
[出展 Exhibition]
[掲載作品 The-work-printed]
Present at ion
雪
と
暮
ら
す
k
i
o
s
k
5th Häfele Design Competition for students 1 次 選 考 通 過 作 品
[B E S T 24 / 200以上]
風雪を防ぐ kiosk は、雪降る街に人の居場所を創出する 雪の降る街において、噴きつける雪は、地上を歩く人々の障害である。 雪と付き合う冬の生活でも、少しでも歩きやすく、 またとどまっていられる場をつくり出すことはできないだろうか。 風雪をブロックする壁として、 雪国の街なかで自然環境とうまく付き合うための kiosk の提案。
Graduation Thesis
Site & Context
title
Proposal
北海道 札幌市 駅前通
雪と風を防ぐ壁
「積雪寒冷都市において雪風の影響を低減する
風雪から人の居場所を守る「壁」を提案する。歩道上の雪の削減は、 歩行者に優しい都市空間の創出とロードヒーティングによる膨大な
都市デザインシミュレーションの研究」
都市エネルギーの削減に繋がる。
研究概要
札幌地上の歩行空間
風雪シミュレーションを用いて、従来の都市デザインのプロセスに
札幌は、非常に積雪の多い都市であり、冬期は北西の卓越風による
雪と風を防ぐ壁と合わせて地上・地下をつなぐ「縦動線」を提案する。
環境評価を組み込んだ、雪国独自の都市デザインの手法を提案
非常に冷たい風が吹く。凍結した路面での転倒事故によるケガも多 く、安全で快適な歩行環境の実現が求められている。
地上・地下が連携し、冬でも賑わいの見える札幌中心部をつくり出 す。
コンペ参加のモチベーショ ン
札幌地下の歩行空間
路面電車の待合い
卒業論文でみえた風雪による歩行環境の劣悪さを建築を建てることで 解決する提案をしたい
札幌の中心部である駅前通には、地下道が整備されているが、 地上との連続性の乏しい空間で、地上と地下の連携による街なかの にぎわいの創出に至っていない。今後の整備が必要とされる。
地上・地下をつなぐ縦動線
将来的な路面電車の延伸計画に乗じて、目的地までの経由地点とな る豊かな「待合い空間」を提案する。
まちの回遊性 上記3つを実現する建築 (kiosk) を街なかの要所に設けていくこと で、「街の回遊性」を創出する。
Subway Namboku Line
Subway Toho Line
Sapporo Station
電停 (LRT)
地下連絡路
待合い
Sapporo Underpass 歩道
Site 卓越風 Sapporo TV Tower Odori park
N
Subway Tozai Line
卓越風 : 北西
風雪実験風景
Underpass
Subway
歩道
車道
風雪から防護された歩行空間
【 W I N T E R 】
『吹雪をブロックする kiosk』 冬期に札幌の街なかには、北西から強く冷たい卓越風がふき、雪が、歩 行者の体に噴きつける。風雪をブロックするボリューム配置を行い、歩 行環境を守る壁として kiosk が機能する。。
卓越風
歩道
車道
風雪から防護された歩行空間
車道
俯瞰冬 歩道
雪の吹きだまりができず、冷たい風を遮断
卓越風
壁
【 S U M M E R 】
『大きな影と涼しい路肩をつくる kiosk』 札幌の夏季は、気温はそれほど上がらないが、日差しが強い。kiosk の 風雪を守った壁が可動し、歩行空間に大きな日陰を落とす庇として機能 する。涼しい歩行環境をつくりだす。
日射
歩道
車道
断面夏
日差しから防護された歩行空間
車道
日射
日射
庇
庇 歩道
歩道に大きな日陰を形成
電停や待ち合い、地上・地下をつなぐ縦動線を kiosk に取り込んで計画した。 kiosk が地上における夏冬の快適さをつくり出すことで、歩道を歩く人々や路面電車を待つ人の賑わいを生み、地上・地下一体での回遊を創出する。
地上・地下の回遊を 創出する縦動線
駅前通り
風雪から守られた 路面電車の待合い
電停 (LRT)
EV
地下連絡路
kiosk 待合い
歩道
Plan Scale = 1/300
テナントビル
テナントビル
0 1
3
10
5
20
40
(M)
縦動線を通して地下に地上の賑わいを伝える光が落ちる。光を中心に溜まりの 広場を整備し、地下の賑わいを創出。また地上のテクステャを地下空間でも利用し、地上・地下の連続性を創出。
待合い
kiosk
電停 (LRT)
地下連絡路
EV
地上・地下のつながりが 一目でわかる明るい縦動線
溜まりの広場
0 1
3
5
10
20
Section Scale = 1/300 40
(M)
1 2
3
1. 夏には大きな影を街につくり出す kiosk。 こぼれ落ちる日の中で休憩。 2. 将来的な路面電車の停留所として。 風雪を防ぐ壁 kiosk はみんなの生活によりそった kiosk 3. 地下歩道との接続。 季節の光が地下を満たし、地上と連続したにぎわいを生む。
フ ォ リ ー の よ う に 大 屋 根 を か け る 計 画 ・ 設 計 演 習 Ⅲ S t u d i o o n A r c h i t e c t u r a l a n d U r b a n D e s i g n 学 内 選 考
[ 最 優 秀 First-prize ]
00
02
site ¦ Kobetuzawa-district,Sapporo-shi,Hokkaido
Design Concept
■空間の質を操作する大屋根と傾斜 開放的な場所
down
落ち着いた場所
傾斜方向 1km
Sapporo Station
開放的な場
5km
落ち着いた場 10km
up
ゆるやかに傾斜した土地にほぼフラットな大屋根をかける。開放的な 場所から、落ち着いた場所まで空間の質をグラデーション的に操作し、 それに見合うプログラムをプランニングした。
■遠景・近景の強調、中景の削除
遠景
醜い中景を見せないように断面操作し、視野を制限する
中景
01
context
近景
__ 雑然とした風景 / 傾斜する地形 敷地を見た風景
近景
遠景のきれいな方向に開放的な空間をつくり、庇を伸ばす
近景
中景 遠景 工務店の倉庫
貸農園
貸農園の倉庫
緩やかに傾斜する地形
小別沢地域交流会館 工務店
遠景 ■人を迎え入れる庇と外回廊
農家の農地
農家のビニールハウス
札幌からのアクセス路
__ 近景•中景•遠景の三つの風景
貸し農園への アプローチ
人の動線 庇の拡張方向
敷地から見た風景
SITE
河川へのアプローチ 散策路 山脈を望む
遠景
椅子工房•貸し農園を望む
中景
森を望む
近景
伸ばした庇は、周辺の散在した活動と施設をつなぐ中間領域を創出する 回廊は、内部と外部にギャップができる敷地でも、多方向からのアクセス を可能にする
03
Composition - Plan -
GL±0
GL+500
GL+1500
GL+1000
GL+2500
GL+2000
A
GL+
1
1000
GL+
1000
2 6
7
GL+
1100
3
9
8 GL+
1100
4
5
GL+
9
1000 1 mainentrance
A
2 office 3 workshop 4 seminer room 5 cafe 6 machine room
0
1
3
5
10
20
PLAN Scale=1/250
7 toilet
設計 GL=GL±0
9 entrance
8 lounge
40
(M)
03
Composition - Elevation , Section -
West Elevation
エントランス広場
A-A Section
ワークショップ
0
1
3
5
内部広場
10
カフェ
20
40
(M)
03
Composition - Parspective -
⑤
①
② 1
2
4
5
3
③
④
1, 大人数で集まれるエントランスは、バリアフリーで内部とつながる 2, 内部にも大きな天窓から温かい光が指す。厳しい環境から守られた開放的なたまり場 3, 傾斜とのギャップで地中に埋まった落ち着きのあるカフェからは、 遠景の山々のみが切り取られる 4, 農園に伸ばされた庇は、作業者の休憩場所としてや 地域の人の交流場所として 5, 外部と一体的に使える工房空間の床スラブと傾斜にできた ギャップは、工房作業の休憩や板を切るときの台座として
ヒ ダ に 住 ま う 第 7 回 長 谷 工 住 ま い の デ ザ イ ン コ ン ペ テ ィ シ ョン
ヒダに住まう
冷却ファンのように、表面積の大きな構造体が、 熱を逃したり蓄えたり、ヒダの凹では煙突のように 空気の流れをつくる。 風が通る構造体がつくり出す住戸の密度が、 お隣とも風通しの良い関係をつくりだす。
1枚のヒダが環境と関係を心地よくする集合住宅の提案
X
X
ヒダの凹凸により思いがけない吹き抜けが幾つも つくられる。 吹き抜けには開口や戸が開き、集合住宅にすむ 人たちの表情が表れる
住居を充填せず、吹き抜けになった 部分に上下を接続する共有動線とし て生活が表れる場をつくる。
ヒダが薄いところに開いた開口部では、景色のみが絵画のように 切り取られたり、ヒダが厚いところに開いた開口部では、厚みに 座れる家具になったり。
ヒダ下の空間は、みんなが使える 全天候型の共有空間。雁木のように 連続し、店舗兼住宅として使われる
ヒダ上は、4、5 家族のシェアハウス。 ヒダの凹部分に住み、凸部分を屋上庭園 や露天風呂としてシェア。
T w o
l a y e r s
計 画 ・ 設 計 演 習 Ⅱ Studio on Architectural and Urban Design 学 内 選 考
[ 最 優 秀 first-prize ]
01
03
Site ¦ maruyamadistrict,Sapporo-shi park
SITE
subway station
Diagram ¦
D i a g r a m 1 デッキの挿入 複数の住戸に橋渡したデッキの挿入。半プライベートな隣人との接点を空中に創出した。空中に浮かすことで、地上の喧 騒から離れた場とし、かつ 2,3 住戸のまとまりをまとめることで、老人の単身者や母子・父子家庭に対する見守りの場と なることを想定した。
market
対象敷地は、札幌市都心部の縁辺部にある住み心地の良い住宅街の一角。四季を 映す大きな公園を持ち都心部へのアクセスのよい、都心と自然の交じり合う場所
02
Design Concept ¦ Urban layer + Green layer
D i a g r a m 2
1住戸 1デッキ
D i a g r a m 3
筒状住戸
デッキは1住戸に一つ設け、それらが重なりあわせ複数
各住戸は縦長の筒状とした。
札幌都心へと伸びる都市レイヤーと都市公園の自然レイヤー
の住戸をまとめた。つながりながらも各住戸ごとそれぞ
住人みんながデッキ上と公園や都心部へアクセスする地
が、交差する豊かな敷地であり、多種多様な住まい手が想定
れのものとわかる場を設けることで、個別な利用ができ
上の2つの生活を享受できるようにデザインした。
される。住まい手それぞれのライフスタイルを受け止め、つ
るとともに、プライベートに配慮した付き合いができる
ながりの持てる集合住宅をテーマとした。
ようデザインした。
都市レイヤー →集合住宅全体の大きなつながり 自然レイヤー →数世帯のコミュニティ この2つのレイヤーをデッキをかけることで顕在化した。
数家族が共有するデッキ上と天候不問で街の人が生活できる デッキ下の2レイヤーが、様々な規模、多くの場面でのつなが りを創造する
Plan Scale = 1/200 0 1
3
5
10
20
40
(M)
Plan 2F
GL
Plan 3F
Plan 4F
GL
Section
Ellevation
正面通りより見る / デッキやオープンな GL 部から通りに向けて活動が展開する
コンセプト / 都市とつながる GL 部と個人の庭のようなデッキ部の2つのレイヤーで構成される集合住宅
Light
caught
by
air
The International VELUX Award 2012 for students of architecture
Using steam, we suggest the spa which makes us recognize the light caught by the air .
The sun rays pass through the space, the atmosphere and even eventually reach the earth. When it hits an object, we recognize the existence of lights as brightness. Despite the light passes in front of your eyes, we do not recognize it.
Definition of light
Light generally recognized by humans
Transform Recognize
Shadow created by an object Light cut off like a line
Definition of new light
Transform Air filled by light
Recognize
Light emerged by a set of particulate such as steam and smoke. Experience the change in the intensity of light in the ambiguous view
It has been discussed for many years among architects that how we can catch or shade the light. The theme is where and how the sunlight reflects, diffracts, and disperses when a window was made on a wall or a roof, or how to determine the characteristic or hierarchy of the room by using those light s properties. There it has not been discussed about the invisible light which passes in front of our eyes, and how to deal with it.
Therefore we propose 1. To catch invisible light which is not perceptible 2. To feel the existence of light, but not catch it as 2-dementionally With those two thoughts, we suggest the expansion of a new definition of light in architecture.Hot water circulates in the irregular circle. By controlling the flow of the steam, we tried to send the steam intensively to change the steam density. It generates the change in the intensity of light. Light is visible. We aimed to be able to experience the expansion of a new definition of light.
The closer to the heat source, the hotter the water temperature is and vice versa. The amount of the generated steam will change with changing water temperature.
Control the inflow and outflow of air. Collect the generated steam toward the vent and produce changes in the concentration of steam.
Changes in water temperature and air flow yield the densities of steam.Space filled with steam is to change the light.
PLAN
(M) 0
1
3
5
M o r p h o l o g i ca l
U r b a n
D e s i g n
計 画 ・ 設 計 特 別 演 習 S p e c i a l S t u d i o o n A r c h i t e c t u r a l a n d U r b a n D e s i g n
02
立地特性
特に将来像を描くべきゾーンの選定
□ 立地特性
□ 都市構造、都市機能の変遷
街区ごとの人口分布図 創世イースト地区の南側におい て人口の多い街区が集中してい る。 これはもともと集合住宅が多い エリアであり、近年札幌都心部 で働く人々の住宅需要の高まり によるタワーマンションのよう な大型の住宅開発が起きている からである。
サッポロバレー 札幌駅 市電路線 ( 廃止 ) 市電路線 ( 現存 )
札幌駅前エリア
創世川
大通公園エリア
再開発機運 ( 整備済 ) 再開発機運 ( 計画中 )
創世イースト地区
豊 平 川
狸小路エリア
2.4 (2.5)
1.1 (1.2) 2.4 (3.4)
1.4 (1.7)
2.1 (2.7)
※〇〇:全世代の人口増加率 (⃝⃝):20∼39歳世代の人口増加率
Inter×Cross Creative Center
集合住宅の築年数
・市電路線を骨格に発展した都市構造。しかし、路面電車の廃止後 、沿線の商店街の衰退により中心の見えない煩雑なまちが形成 ・工業を中心にものづくりのまちとして発展。しかし、産業構造の 変化により工業街区の有効活用のため再開発の動きが活発な地区
更新時期にある集合住宅は創世 イースト地区全体として多く、 今後も建て替え続くと見込まれ る。
□ 新たなニーズ
□ 地区の機能構成に見るゾーン 地区北側は比較的個 業務 人住宅が郡的に立地 札幌中心部から地区 南側は比較的新しい 中高層集合住宅が建 設されつつある
札幌中心部に面する オフィスは比較的新 しい中高層のビル その他エリアは比較 的小規模なビル 工場併設の業務など
昔ながらの 街並みゾーン 大型工場跡地ゾーン
北4東6周辺地区
地区北側は工場跡地 医療 を利用した商業転換 が見られる。
地区南側は路面電車 沿いや創世川に顔を 向けた小規模な店舗 が残る。
創世川沿いと再開発 計画にて病院機能が 充足
創世イースト地区のうち北側・ 中央部は再開発計画の構想があ り、将来像の議論がされている 。 しかし、南側のエリアには開発 計画はなく、面的なエリアでの 将来像は描かれていない。
※第一種市街地再開発事業のプロット
住宅などこれまでも生活者が存在し既存おコミュニティがあるとともに新規の住宅開発などの生活者の流入が今後 も見込まれる特に将来像を描くべきエリアとして「昔ながらの街並み新規建物混在ゾーン」を選定する。
まとめと検討の方向性 都心居住の受け入れ地区
生活実態と街の空間の乖離
暮らしを支える豊かな共有空間
町工場ゾーン 新しいライフスタイル
札幌 中心部 高層シティ ライフゾーン
昔ながら 商業ゾーン
新しいライフスタイル
昔ながらの 住宅ゾーン 札幌
商業
開発計画
北8西1地区
札幌創世 1.1.1. 地区
・札幌市ではIT企業集積を強みと捉え、IT系クリエイティ ブクラスの誘致を戦略的に行う ・札幌中心部に比べ、地価が安く、特に若者居住ニーズの 高い地区
居住
創世イースト地区全体として1 倍を超えており、全体的に人口 が増えていることがわかる。 特に、若者世代においては「高 層シティライフゾーン」と「昔 ながらの街並み新規建物混在ゾ ーン」において人口増加率が高 いことがわかる。
2.6 (3.1)
すすきのエリア
・大通公園やすすきのなどの札幌中心部に面する地区 ・サッポロバレーなどのIT企業集積に近接する地区 ・豊平川の水辺空間など都市型アメニティをもつ地区
ゾーンごとの人口増加率
1.6 (1.1)
北海道
昔ながらの街並み 新規建物混在ゾーン リバーサイド アメニティ ゾーン
・機能構成の分析から創世イー スト地区を8つのゾーンに分 類した。 ・各ゾーンの中でも特に将来像 を描くべきゾーンをの検討を 行う。
都心フリンジに位置する敷地は、 札幌市が推進する都心居住政策の 受け皿となる敷地である これからの都心居住に合わせた将来像 を示す必要がある
古い都市構造
親和性のある都市構造
【都市構造】 ・路面電車の廃線 ・路面電車沿線の商店街の衰退 【住人の生活】 ・ライフスタイルの多様化 住人の生活と街の空間のギャップを改 善していく必要がある
隣家と共有
街路の共有
創世イースト地区らしい距離感・コミ ュニティを生む共有空間が存在する。
創世イースト地区の「共有空間」がコミュニティを形作り生活を豊かにしてきたと考え、今後の開発での新しい ライフスタイルの実装においても創世イースト地区らしい「共有空間」を同時に実装させる手法の検討を行う。
モフォロジカルアーバンデザインの提案 これから開発が進む創成イースト地区で、開発後のコミュニティの成就とより活用される 低層部を実現する「モフォロジカルアーバンデザイン」の提案
reverse reverse
cut off off
pick up pick up
住民に使い込まれている共用空間と建物を一体的の空間として選定・収集し、創成イース
collect collect
ト地区ならではの共用空間図集を作成した。
fill fill
fill fill fill fill
turn turn
fill fill fill fill
開発を行う際に、図集を用いて住民に使い込まれた共用空間をとってつけたりくるくる回 したりしながら開発後の低層部の活用イメージを共有しながら計画を進める。 創成イース ト地区で使い込まれた共用空間が街に展開されることで、より活用できる都市の実現を目
※Morphorgy(モフォロジー):都市・建築の分野においては建築の大きさや形態、街路パターン、人口密度や土地用途などの形態の示す。 本計画においては創成イースト地区のモフォロジカルパターンを収集し、アーバンデザインへの展開を行う。
指す。
【pick up】
【cut off】
【collect】
【turn, reverse】
the Morphological Patterns A01
A05
B01
C01
A02
A06
B02
C02
A03
A07
B03
C03
A04
A08
B04
C04
01
10
reverse
02
02
turn
【fill】
【pick up】
実際のまちを歩き、日常的にまちの 人々が何気なく使われている空間を 選定。
【cut off】
モフォルジカルパターンの収集(例)
A07
収集するパターンの最大寸法は、街 区状況を鑑みて50m 50mとした。
パターン収集の指標
27000
10000 5000 8000
[活動] 実際に住まわれている方にお話を聞き、コミュニティをつくるきっかけ となっている活動のある場所や、植栽や家具のはみ出しなどの近隣住人 同士が共有しながら管理している場所を選定
16000
[空間特性]
職住近接型の間口の狭い住宅群と、近年の住宅開発によるマンションが ある密度や高さで集合した平面断面構成の敷地特徴が見られる場所を選定
・周辺住人の動線を規定する鉄パイプ
[空間特性]
[動線]
街の人たちだけが知っている抜け道や、子どもたちの学校帰りの寄り道 など、住人の直感的が暮らしに現れている場所を選定
[活動] ・まとめて置かれた周辺建築の為の灯油タンク ・燐家との共同で管理された花壇や木々 [動線]
敷地面積:550㎡ 空地面積:200㎡ 延べ床面積:1750㎡ 低層部用途:商業
・空地に対して開かれた開口 ・狭い空地を挟んで向かい合ったベランダ ・低・中・高層のさまざまな高さを持つ建物に囲まれた空地 ・5台しか止められられない小さな有料駐車場 ・大通に向けた大規模看板 ・陸屋根や三角屋根の入り乱れた建築の屋根
【collect】 創世イースト地区のもつ空間特性を含んだパターンを指標を元に収集する 。 敷地面積:1200 ㎡
30000
延べ床面積:1200 ㎡
空地面積:30 ㎡ 延べ床面積:460 ㎡ 低層部用途:食堂
02
16000 10000 5000 8000
敷地面積:2300 ㎡ 4000
空地面積:600 ㎡ 延べ床面積:3600 ㎡
03 敷地面積:2500 ㎡ 空地面積:2080 ㎡ 延べ床面積:840 ㎡ 低層部用途:駐車場
04
20000
3000
10000
空地面積:590 ㎡
延べ床面積:16000 ㎡
延べ床面積:1250 ㎡
低層部用途:駐車場
低層部用途:商業
11
敷地面積:550 ㎡
敷地面積:270 ㎡
空地面積:200 ㎡
空地面積:30 ㎡
延べ床面積:1750 ㎡
延べ床面積:480 ㎡
低層部用途:商業
低層部用途:商業
12
敷地面積:1200 ㎡
敷地面積:530 ㎡
空地面積:250 ㎡
空地面積:40 ㎡
延べ床面積:12000 ㎡
延べ床面積:660 ㎡
低層部用途:マンション
低層部用途:商業
13
08
50000
20000
低層部用途:工場
敷地面積:1080 ㎡
空地面積:100 ㎡
07
10000
敷地面積:2500 ㎡
敷地面積:580 ㎡
空地面積:2500 ㎡
空地面積:110 ㎡
延べ床面積:0 ㎡
延べ床面積:970 ㎡
低層部用途:公園
低層部用途:商業・食堂
09
14
敷地面積:490 ㎡
敷地面積:600 ㎡
敷地面積:2500 ㎡
空地面積:40 ㎡
空地面積:170 ㎡
空地面積:2400 ㎡
延べ床面積:840 ㎡
延べ床面積:1080 ㎡
延べ床面積:100 ㎡
低層部用途:商業
低層部用途:商業
05
10
35000
25000
10000
7500 10000 10000
敷地面積:230 ㎡ 25000
敷地面積:1600 ㎡
06 27000
01
20000
9000 11000
8000
8000
低層部用途:オフィス
30000
30000
空地面積:300 ㎡
11000
6000
低層部用途:公園
15
【turn, reverse】
【fill】 N (m) 0
5
10
15
20
Scale = 1/600 01
10
reverse
02
02
turn clothes shop
つくりたい共有空間をパターンを回転 ・反転させて検討し、皆で意思共有し ながら議論を進める。
周辺建物や道路との関係を解き、検証を 進めながらパターンの埋め込みを行う。
toy store
convenience store
variety store EV
PS
musical instrument store EV
16000
27000
10000 5000 8000
PS
turn
07
town maneger s office
dining room
16000
27000
10000 5000 8000
EV
turn
parking lot
07
cafe
stage turn
20000
10000
3000
08
supermarket
7500 10000 10000
25000
B
reverse
flower shop
30000
6000
N
laundry
25000
02
C
restaurant
01
bus stop reverse
9000 11000
住民のニーズをつなぐ 共有空間となるオープンスペース
数棟の建物の住民のための 共有空間となるオープンスペース
中通りからオープン スペースを視認できる
新たな共有空間に顔出しするように 再配置したランドリー
住民のニーズをつなぐ 共有空間となるオープンスペース
子どもの遊び場となる 安心・安全なバス停車所
新設したオープンスペース に開くように設けられたテラス
住民のニーズをつなぐ 共有空間となるオープンスペース
子どもを連れて朝夕お母さんが 集まる地域の拠点
6000
モフォロジカルパターンの適用
・路面電車沿線に広がっていた既存商店街の衰退に伴い、 対象街区においては住宅とパーキングに転用が進み、ランドリーが孤立 ・若年層の増加とともにファミリー層へのサービス施設も増え、 対象街区においては幼稚園バスの停留所が設けられ流ようになったが、 交通量のある道路沿いでの待合となり危険
・バス待合や利用者の日常的な挨拶の場であるランドリーなど街区単位の小さな コミュニティーの安全安心を創出するように街区内部にオープンスペースのつ ながりができるようにパータンを適用。 ・ランドリー新設したオープンスペースに面する移転し、新設のオープンスペース が利用者のコミュニケーションの場として機能することを目指した。 ・パターン内のボリュームを利用してバス停を新移設し、屋根のある雨に濡れない 溜まり空間を創出し、子供達の安全な登下校の場となることを目指した。
laundry
30000
現況・課題
A01
9000 11000
reverse
bus stop
supermarket
laundry
2 parking
flower shop
house
house
house
house
house
laundry bus stop
1
全体計画とモフォロジカルアーバンデザインとの調整 長期的な視点 ∼ タウンマネージャー ∼
空地の連携
パタン挿入時の用途の混在
創世イースト地区の全体を見た戦略的な視点に立ち、モフォロジカル・パターン
老朽化した建築から点的、個別的に進む開発に対して俯瞰的な視点から、ズル
パターンの挿入時に偏った土地利用を防ぎながら、ボトムアップ的にまちの
を使った個々の開発の随時修正や、敷地所有者やまちの人との開発に対する合意
ズルと共有空間が連続するように開発の誘導を行う
人が必要とする機能をくみ上げ、都市に埋め込む
形成、用途の混在をマネジメントする主体となる役割を設定。
パターンに沿った 空間を提案
飲食 その他
大枠を指示
計画方向性提案
タウンマネージャー 開発敷地 所有者
行政 計画の修正
パターンによる 大枠の決定 いくつかの パターンを提示
合意とプロセス
床面積、人口密度、共有空間の規模と割合
パターンを頼りに既存の都市を楽しく使いながら開発地区のスタディができる
敷地の人口や地域の活動に合わせて、共有空間の規模や街区に対する割合、
ことで、共感できる過程と空間デザインへの反映を明快にし、関わる人々みん なが共有できる開発プロセスとする
まちの意見の くみ上げ
開発の合意形成
都心隣接の住宅街を鑑みた 高密 な人口密度を設定する(過密はさける)。 また、人口増減に合わせて更新に用いるパターンを選定し、対象敷地全体で 床面積を適正な規模へと細かく操作する。 Open Space
population density
floor space 更新対象
まちの人々
e
更新に用いるパターン 25000 3000 11000
設計者
マンション 戸建て住宅 オフィス 商業
7500
smallOS : ○○%
largeOS : ○○%
high
low
敷地面積:500 ㎡ 延べ床面積:2000㎡
敷地面積:562 ㎡ 延べ床面積:1686㎡
A l t e r n a t i v e C i t y 2 0 3 0 - 縮 小 し な が ら 豊 か に な る ま ち P R O J E C T : 函 館 市 の 2 0 3 0 年 を 見 据 え た 計 画 提 案 書 [ 掲 載 ] 北 海 道 新 聞 2013/08/27 函 館 新 聞 2013/08/27
1 2030 年の日本の都市を捉える 1-1 2030 年、日本はどう変わるか? 人が減る / 働き方が多様になる / エネルギーが枯渇する / 温暖化が進行する 1-2 中核都市を見る理由 1-3 これからの都市を考えていく3つの柱 画一的な都市縮小像からの脱却 / ヒト・モノ・カネの循環の構築 / ライフスタイルの多様性との呼応 1-4 レイヤー ∼都市を操る手法∼1-5 いま、なぜ北海道か?
2
2030 年の都市デザインを支える5つの提案
2-0 2030年の都市デザインを支える5つの提案 2-1 分散型集中の都市形態が真の持続可能を実現する エリア毎のタイムスケール/地域特性を考慮した計画/リスクの分散/効率のいい都市運営 2-2 オルタナティブなシステムが多様なライフスタイルを許容する 主体を根拠とするシステム/エネルギーを根拠とするシステム/エリア特性を根拠とするシステム 2-3 共有がまちを強くする 土地の共有/空間の共有/移動手段の共有/景観の共有 2-4 外部からの流入者と地域住民が互いに支え合う 経済を支える/雇用を支える2-5 高度な用途混在が空間の魅力を生む エリアにおける用途混在/建築における用途混在
3
HAKODATE2030 - 縮小しながらも豊かになるまち -
3-0 函館の現状と課題・可能性 3-1 分散型集中都市、函館 エリアごとに異なる将来を目指す/魅力あるエリアの集合体としての函館 /路面電車の延伸、沿線のまちづくり/幹線道路の整備 3-2 オルタナティブなシステムとライフスタイル 多主体によるまちづくり/都市型の新世代エネルギー活用/14のエリアと14のライフスタイル 3-3 共有がまちを強くする 土地の共有/車の共有/景観の共有 3-4 外部からの流入者と地域住民が互いに支え合う 流入者から見た地域の価値/経済を支える/雇用を支える 3-5 函館における高度な用途混在 エリアにおける用途混在/タテモノにおける用途混在
1-1
2030年の日本
人口 世界的にも類を見ない速さで少子高齢化が進む日本。2030 年の総人口は現在よりも15%減の109.000万人。高齢者率は 40%を超え、非生産年齢人口も約半数に達する。 人口規模に適正な都市規模へと集約していくことが求められ るが、 定住人口だけでは都市機能維持を図ることが難しく、 交流人口をも巻き込んだ都市計画が必要になる。
2060 年度人口ピラミッド
( 千人)
140,000
生産年齢人口
100
128,057
90
120,000
80
60,000 40,000
実測値
63.8%→51.5%
70
-15%
80,000
2010
60 50
30
男性
20,000
女性
20
36.2%→
10
0
1950
1970
1990
2010
2030
70 60 50 40 30 20 10
0
0
0
2010
10 20 30 40 50 60 70(万人)
1 2030年の日本の都市を捉える
2,753,684 世帯
-6%
発電ロス&長距離送電ロス
0
1985 1997 2001 2002 2003 2004 2005 2010
1500
3000
100
1000 500
1000
50
0 電車
1972 1978 1984 1990 1996 2002 2008
自動車交通の増加
バス
鉄道
自動車
輸送エネルギー
バス
航空
自動車
CO2排出量
集合住宅
戸建住宅
多種交通の分担と共存
万人 1500
弱思考 強思考
1200
ることが見込まれるが、独居老人の問題がより顕著になると共
二地域居住 ニーズ
実行予定
に、少子高齢化が継続する。
37.5%
また、多地域居住へのニーズ・憧れは強く、都市のストック 利活用し、居住へのハードルを下げることで、都市が人々の生 70
70 75 80 85 90 95 00 05
活さらなる選択性の受け皿になることに繋がる。
世帯数の増加
万人 3500
第3次産業をベースとした就業形態が継続し、情報技術の発
3000
達に伴うテレワークスタイルの確立と、ノマドワーキングなど
2500
の様々な働き方が発生する。情報技術のさらなる技術革新によ
2000
都市戦略に大きく関係する。
豊富な再生可能エネルギー
150
世帯数は増加傾向にあり、その半数以上は集合住宅に居住す
「どのようなライフスタイルを提供できるか」がこれからの
地震大国日本の 地熱のポテンシャル
gCO₂/ 人 Kg
暮らし
の枠組みを越えて働く場所を選択できるようになる。
EX)
一世帯の平均 土地面積
2500 2000
と 共存 を図っていくことが都市交通のテーマとなる。
り、人々は都心・郊外・農山漁村と、産業形態に依存した職住
2030
東京
太陽光自家発電の可能性
Kj/ 人 km
5000
都市において歩行・公共交通・自動車等の交通モードの 分担
仕事と余暇
0.400
Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
一世帯分の必要 平均パネル面積
供給源の一極集中
には多大な税金を投入する必要が有り、自動車も特に、地方都 市での生活の要となっている。
0.80
100
火力 1基
991,326 世帯
-57%
車依存型社会からの脱却を図り、歩行者や公共交通を主体とす る都市へと転換を図ることが求められる。一方で公共交通維持
0.75
50
交通 低炭素社会実現・安全安心な生活環境形成のためには、自動
0.59
1.51
150
原発 1基
ーが失われる。また、電気供給源の一極集中は、災害リスクが
利用を踏まえた都市形成を図っていく必要がある。
1.63
交流人口
0.023 0.042 0.047 0.052 0.052 0.061 0.070 0.100
2030
函館
国内日本人宿泊旅行者数 一日交流可能人口 訪日外国人旅行者数
200
ギー輸送効率共に悪く、家庭に届くまでに約50%ものエネルギ
おり、これらの有効活用への技術開発と、再生可能エネルギー
0.5
48.5%
1.81 1.79
1.63
1
230
化石燃料依存型の発電システムは、エネルギー変換、エネル
一方で日本には多様で豊富な再生可能エネルギーが存在して
1.5
2030
非生産年齢人口
40
推計値
2.08
2
高齢者率 40%
10,9000
100,000
エネルギー
大きい。
億人
情報サービス 農林水産
80
90
00
10
20
30
40
50
2000 年
世帯人員の増加
58.1%
900
二地域居住人口
600 2030 年
集合住宅比率
300 0
05 年
10 年
20 年
30 年
流通 製造・建設 金融・保健・不動産
Blog
自宅
1500
・・・
1000
SNS を活用した 主婦による 「フリーランス」 「おうち起業」
・・・
500 0
90 年
95 年
00 年
05 年
10 年
働き方の変化
15 年
20 年
カフェなど
オフィス
テレワークの実現
「パラレルキャリア」 働く場所を選ばない (副業→複業) 「ノマドワーキング」
多様化するライフスタイル
1-4
地理的・自然環境の層 市場が撤退した領域 政府が撤退した領域
今後、市場・コミュニティ・政府のそれぞ れ縮小する。経済原理にのっとった市場が真 っ先に縮小し、市場に乗らない大量の不動産 を生み出す。コミュニティは市場の縮小にと もなう課題への対応策として期待される。政 府は最低限の維持管理について責任を持つ。
いま、なぜ北海道か?
都市拡大のイメージ
400
0.8
300
0.6
年
年
50
年
40
20
30
20
20
年
年
10
20
20
20
年
年 00
90
20
年
年
19
19
80
70
19
50 年
60
19
市町村別人口推計
19
年 50
20
年
年
30
40 20
20
20
20
10
00
20
50
年
0
年
100
0
年
0.2
年
200
0.4
20
画一的な集約像からの脱却・パラダイムシフト を図り、集約しながらも人々がポジティブに捉 えられるような都市像を提示していく必要性
2030年の人口予測 ・人口 5 千万人未満の自治体:101 団体(全体の半数以上) ・人口が増える予測の自治体:9 団体のみ ・65 歳以上人口割合が 30%未満の自治体: 8 団体 (ほぼ高齢化率 30%以上)
1.0
年
日本全国で本格的な人口減少時代に突入する中、北海道で は全国を上回るスピードで人口減少や高齢化が進んでおり、 医療・福祉・商業など生活に不可欠なサービスの低下、コミュニ ティ機能の低下、災害対応の脆弱化などが顕在化しつつある。
500
年
従来の都市縮小・集約論は、成長期の「線引き」をベ ースに、「縮小エリア」を指定し、中心部から遠いと ころから計画的にたたんでいくという画一的な考え方 である。
北海道の人口推移と推計
(万人) 600
1.2
19
?
全国の人口推移と推計
(億人) 1.4
これまでとこれからの人口推移
年
1-5
新しい都市縮小論を確立する上で、ライフスタイルの多様化への対応がポイントであ り、「中心×ゾーニング」による画一的な計画から新しい計画へ転換が求められる。 都市部や農村部を含む広い範囲の全体を扱い、重なりあうレイヤーを設定する。都市縮 小や計画エリアをレイヤーの重なりあいの強弱によりあぶり出すというものが「全体×レ イヤー」モデルであり、都市部と農村部と自然との一体的な土地利用コントロールを行 う。
80
2010 年
これからの中核都市を考えていく3つの柱
1 画一的な都市縮小像からの脱却
コミュニティが撤退した領域
1727
周辺基礎自治体と連携を図りなが持続的な地域形成をしてい くためには、中核都市が地域の中核として医療・教育・政治・ 経済サービスを提供し、適切な都市規模へと再編しながら、都 市機能の維持と向上を図り存続していく必要がある。
1-3
ライフスタイルの層
政府の領域
ex) 島根県
文
Sustainable
都市インフラの層
90
2000 年
市場の領域 コミュニティの領域
19
3229
3つのガバナンスとその領域
国
年
一体感と独自性を揺する自立した「地域ブロック」の形成に よる、地域毎の国際連携・協力・競争力の強化 多様な特性を生かして形成される持続可能な「生活圏域」内 の生活を保証する上での中核都市の位置づけの高まり。
「中心×ゾーニング」モデル → 「全体×レイヤーモデル」
年
ex) 島根県
縮小するガバナンス
70
市町村
都 道 府 県
19
都道府県
市 町 村
19
Originality
国
60
地方分権社会への移行に伴い、様々な決定権限が国から都道 府県、国・都道府県から市町村へと移譲されてきた。この進展 により、基礎自治体である市町村のもつ役割、とりわけ中核都 市が担う役割は一層高まっている。
2030年の都市の計画手法 レイヤー
19
Governance
2000 地方分権一括法
中核都市を考える理由
平成の大合併
1-2
市町村別高齢人口割合推計
(2030 年 /2000 年)
(2030 年 /2000 年)
都市縮小のイメージ?
2 ライフスタイルの多様性との呼応 前項より、人口構成・働き方・情報化社会などの影響 により人々のライフスタイルは多様化してきている。
都市はその受け皿として、それらの活動がより 多様になるよう、人々のライフスタイルに呼応 するインタラクティブなあり方が求められる
3 ヒト・モノ・カネの循環の構築 多様化するライフスタイルを支えながら、人口 減少時代において都市機能を維持するためには 、広域地域・都市内・エリア内・建物内など様 々なスケールで「人・モノ・カネの循環」を形 成し、自立できる地域単位の形成を図っていく ことが重要である。
100 以上 9 団体 80 以上 100 未満 18 団体 60 以上 80 未満 75 団体 60 未満 78 団体
30%未満 8 団体 30%以上 40%未満 114 団体 40%以上 58 団体
疲弊する地域経済と厳しい雇用状況 北海道の経済は、2001年から2009年までの経済成長率(名 目)が9年連続でマイナスとなるなど、長引く景気低迷から脱 することができない状態にある中、東日本大震災により、水産 業被害や観光客の減少、道産食品に対する海外での輸入規制強 化などの影響を受け、厳しい経済状況が続いている。2011年 度の道内の有効求人倍率は0.46倍、完全失業率は5.2%となっ ており、2008年のリーマンショックにより落ち込んでいた経 済が緩やかながらようやく回復基調となっている。しかし、依 然として全国に比べ厳しい状況で推移している。
「課題先進地域」北海道 以上のように、北海道は人口減少・高齢化 などが日本全国の中で特に進んでおり、これ が原因となって更なる経済の疲弊や高い失 業率をもたらしている。このような状況に より北海道が「課題先進地域」と呼ばれて きた。日本全国の将来を考える際に、北海道 において新たな考え方を示すことが全国の モデルとなるとも言われている。
経済成長率(名目)
有効求人倍率(常用)
2.0 1.0
0.8 0.2
0.0 -1.0 -2.0
-0.9
-0.7
0.5
1.02
1.00
0.94
-1.0
-1.7 -1.6
-1.8
0.60 0.40
-3.2
北海道
北海道の可能性 一方で、北海道には豊富な自然資源や新エ ネルギー賦存量など日本全国に誇る資源が あり、その活用に向けた可能性が主張されて いる。また、多くの観光客や全国の60.5%を 占める季節労働者が流入し、新たなライフス タイルや働き方が見られる地域でもある。 北海道では、これからの都市の新たなパラダ イムを提示できる可能性がある。
0.42 0.42
0.45
0.50 0.53 0.53 0.51
0.42 0.43
0.35
0.51 0.41
0.62
0.46
0.00
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 全国
0.73
0.54 0.54
0.20
-4.6
-5.0
0.66
-2.6
-4.0
0.97
0.83
0.80
-2.2
-3.0
1.20
1.1
0.8
-0.3 -1.1
-1.8
0.7
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 全国
北海道
ケーススタディとしての函館市 北海道の中でも、特に分散した都市構造を 持つのが函館市である。市内の交通モード がバラバラに構成されており、さらに2015 年度に新幹線が開通することで現在都市再 編の気運が高まってきている。以上を踏ま え、今回の提案では北海道函館市をケースス タディとして取り上げ、Alternative Cityにつ いて詳しく示していくこととする。
2-1
オルタナティブな都市形態が真の持続可能性を実現する エリア毎のタイムスケール・地域特性を考慮した計画 オルタナティブな都市形態は、都市集約時代に想定される「一様でない まちの縮小」を可能にする。エリア毎に必要とされる整備をボトムアップ 的に読み取り、計画に反映する柔軟さを持つ。エリア毎にそれぞれ違う計 画のタイムスケールが存在し、地域特性や住民の意向を読み取りながら計 画を行う。行政による公共施設の整備にもエリア毎で差をつけることが可 能となり、集中的に整備が進む場所とそうでない場所が明確化される。
リスクの分散 オルタナティブな都市形態は、単純に災害の被害を分散化させ、都市 全体が機能を停止するような被害を避けることができる。あるエリアが 甚大な被害を受けたとしても、機能できる他のエリアにより、一時的に 機能が担保され、都市全体として迅速な復旧と復興が可能となる。
2
行政による整備域
公共交通・施設を重点的に整備し、沿線からはなれたエリアへは民間活 力の誘導を図る等、差をつけた都市運営を良しとすることで、行政の財 政面、都市運営面について効率の良い都市への転換を実現する。
2-2
オルタナティブなシステムが多様なライフスタイルを許容する 主体を根拠とするシステム
+ 私たちは、1章で述べた前提に対して、3つの柱を切り
要とする。
た、生活利便施設(商店、病院、文化施設等)の開発を同エリアに誘導 し、利便性・機能性に優れたコンパクトな都市での暮らしを実現する。
住民・企業・エリアに対しては、行政も積極的に支援する。 都市での暮らし ソーラー発電システム 省エネルギー建築
CHP システム 農ある暮らし
エネルギーを根拠とするシステム エネルギーの地産地消を基本とする。農業系バイオマスエネルギーが供
の提案をきっかけに、都市デザインを考える輪の広がりと 頂いた意見・アドバイスから理論・提案の更なる検討を必
設・公営住宅を積極的に集積させ、高度利用と複合化を推進する。ま
活動により、エリア毎の特徴的なライフスタイルを形成する。意欲的な
大切にしたことは、都市集約時代のデザインは一様な計
しながら、柔軟に対応していく都市デザインである。今回
行政中心:骨格軸(幹線道路や路面電車沿線)へは、公共交通・公共施
住民・民間企業中心:骨格軸からはなれたエリアは、住民・民間主体の
口に、提案5つを 2030 年の都市デザインとしてまとめた。
着目した5つの提案は、それぞれの地域固有の特徴を加味
オルタナティブな都市形態は、行政主体の整備エリアと民間主体の整 備エリアを積極的に分けることを可能にする。都市軸沿線エリアへは、
2030 年の都市デザインを支える 5つの提案
画であってはならないという視点である。地方中核都市に
効率の良い都市運営
給可能なエリアでは、「農ある暮らし」が発展し、コージェネレーショ ンシステムによるエネルギー供給が可能なエリアでは、規模に応じた「
バイオマスプラント 田畑
都市生活」が発展する。エネルギーシステムが、エリア毎のライフスタ イルを創出し、暮らし方をより柔軟に選択することが可能となる。
都市エリア
酪農エリア
山間エリア
エリア特性を根拠とするシステム エリアの地域特性を根拠としたライフスタイルを創出する。「商店街を 農村エリア
郊外エリア
沿岸エリア
通って通勤・通学をする暮らし」や「郊外部で農ある暮らしを実現しな がら、車で都心部へ通う暮らし」、「コミュニティの中心に祭りがある 暮らし」ができたりと、自分にあった暮らし方をより柔軟に選択するこ とが可能となる。
2-3
共有がまちを強くする 土地の共有 土地を地域全体の社会資本として運用する。土地の私有制による個別開発、未利用 地の放置、既存不適格の発生に対して、土地を共有することより、地価や私権に縛ら れる事なく必要な空間や機能の整備が可能になる。土地共有の単位は、地域特性を考 慮し、隣地・街区内・地区内などのスケールを横断しながら検討し、エリア総体での 空間マネジメントできる様なシステムを構築する。
移動手段の共有 移動手段の共有によって一人あたりの自動車を保有する際に発生する購入費、維持 費、駐車場などの負担の軽減といった個別の効果と、都市内の自動車数の削減や自動 車中心の空間整備から歩行者中心の空間整備、エネルギーやCO2の削減といった様な 都市全体のビジョンの実現へ向けたシステムを構築する。
景観の共有 特色を持ったエリアに景観としてのまとまりをつくり、エリア全体の価値を高める と同時に、建物のボリュームやデザインのみでなく、そこで営まれる人々の生活やア クティビティを含め景観として共有する事で、景観を介したコミュニティや沿道空間 、オープンスペース等の自立的な地域マネジメントを行う。
2-4
外部からの流入者と地域住民が相互に支え合う 経済を支える 観光客を中心とした外部からの流入者を、計画的に地域に位置づける事で、地域内の
¥
課題への対応と可能性の発展を考える。地域住民のみで維持しきれないインフラや交 通手段などの社会資本を地域住民だけでなく観光客等にとっても意味のあるモノとし て計画する事で、地域経済を外部と地域の二つの視点から循環させる。
雇用を支える 地域内で価値を見いだせなくなった物や場所、また価値を見いだせていないものに対 して、地域の外からの企業等の介入によって価値を再発見していく。地域の資源を産 業として発展させる事によって、その場所における雇用を生み出し、持続的に地域都 関わりながら、企業としての地域内の資源の利活用や就業者の生活環境の整備を進め 、地域と企業のWIN-WINの関係を構築する。
2-5
高度な用途混在が空間の魅力を生む エリアにおける用途混合 様々な用途混合を行うことで、職住近接なライフスタイルの実現と共に、歩いて楽 しい都市空間を形成する。職住近接のライフスタイルは、都心部だけでなく既成市街 地や歴史的伝統地区においても適用され、職住一体型の伝統産業の持続等、地域の魅 力を生み出すライフスタイルの基盤となる。また、交通計画と連動した土地利用計画 により、エリア全体の価値の向上、地域内での回遊性を向上させる。
建築における用途混在 一つの建築内に多様な用途混在を計画する。建築内における用途混合によって職住 近接のライフスタイルの確立や、低層部と高層部との用途の使い分けなどにより、適 正規模の床と用途間の新たな関係性が都市の賑わいを創出する。また、用途混合によ ってエネルギーの平準化、ピークカットが可能になり、地域内のエネルギーの削減が される事で持続的な都市経営が可能になる。
3-0
函館の現状と課題・可能性 01_ 人が減り、一人暮らし世帯が増える事
00_ 函館市
万人
Mihara
30
Goryokaku
一人暮らし世帯 ( 単独世帯 ) 夫婦のみ世帯 夫婦と子供からなる世帯 一人親と子供からなる世帯 その他
人口
Seibu
20
_ 地理特性
東西と南は海(津軽海峡と函館湾)に面しており新幹線開通に伴い
10
、本州との繋がりが強化され、広域的な位置づけが必要である。 都市構造は西部地区を基点に扇形に広がり、沿岸部から後背地へ 平地が広がり、農地と繋がる。函館市は北海道でも初期に形成さ れたため、植民区画の影響はない。
_ 資源特性
函館市は、現在も歴史的建造物が残り、幕末・明治期の情緒漂う
3
有数の観光名所である。飛行機、船、新幹線、路面電車の交通手 段を有する一方、これらは散在してしまい連携していない。更な る観光資源と交通ネットワークを活かすことが必要とされる。
03_ 空き家•空き地が増える事
空き家・空き地
共同住宅
-801 世帯
3,000
H21 空き店舗・空き事務所
空き家の増加
222件
2,000
-820 世帯
1,000
HAKODATE2030 -縮小しながらも豊かになるまち-
一戸建て
4,000 本町・五稜郭・梁川地区の状況
長屋建て
0
H7
H7
35,771
H12
40,365
H17 1920 1930 1940 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010
26,841
S35 S40 S45
37,354
44,008
28,825
11,815 13,228
29,186
33,879
12,565 11,781
30,493
13,677 10,768
H12
H17
H22
中心市街地区域 人口重心
S50
人口構成
S55 S60 H2 H7
人口重心
0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000
H12 H17
函館市は北海道の中でも人口減少率が高い地域であり、今後も人
郊外化に伴い、中心市街地の人口重心も都市の外延部へと移動し
口減少が続くと見込まれる。一方で世帯数は増加している事から
ている。人が中心部から郊外部へと流出している事、また人の流
、一人暮らしをする単身の高齢者や従来の核家族に縛られない家
出に伴い商業施設や公共施設等も外延部の多く分布する様な都市
族・居住形態が増加していると言った状況にある。こうした家族
構造を持っている。こうした分散型の都市構造を持つ函館に対す
形態の多様化による住まい方の変化への対応と、コミュニティや
る集約を考える際に地域内の棲み分けやライフスタイルの確立が
共同体の解体、そして新たな共同体の形の模索が必要になる。
重要になってくる。
04_ 産業•雇用形態が変化する事
6,000 5,000
02_ 郊外化による人口重心の後退する事
100%
05_ 新幹線の開通による流入が増える事
第3次産業
80% 60%
0%
( 億円 )
8,000
72%
72.7%
74.5%
産業別就業人口比
40% 20%
計 9,506 人 / 日 (347 万人 / 日 )
10,000
77.5%
8,206 人 / 日 (300 万人 / 年 )
6,000
鉄道交流量 / 転移・転換 日
4,000
21.5%
第 2 次産業
6.5% 第 1 次産業 H2
22%
21.1%
18.4%
5.3% H7
4.4% H12
4.1% H17
2,000
0
3,790 人 / 日 (138 万人 / 年 ) 開業前
交流量
1,301 人 / 日 (47 万人 / 年 ) 開業後
新規誘発 交流量
( 千人 )
250
5
200
4
150
100 50
0
163 億円
198 億円
4 千人
3
誘発生産額・ 雇用者数 2 1
最終需要額
誘発生産額
誘発雇用者数
0
(函館市資料:平成 21 年度調査)
人口減少に伴い、市街地内には空き地、空き家が大量に存在し
函館市の産業構造は1次産業の割合が少なく3次産業が中心となっ
新青森−新函館間開業により,1日あたり約9,500人,年間あた
函館市(地方中核都市)での都市縮小の際に、
ている。こうしたストックは、使われないまま、放置させるか
ており、3次産業は業務形態も多様であることに加え、6割の人が
り約347万人の交通量が見込まれる。こうした外部からの観光
その時々での「選択を許容できる」都市モデルの提案
暫定的に駐車場として利用される等、市街地空間の利便性や魅
転職経験がある事から、雇用形態の流動化が進むと考えられる。
客を主とした数多くの流入者を加味して都市計画をする必要が
力の向上の弊害として存在している。こうしたストックをスム
また、少子高齢化や他地域への労働者の流出による就業人口割合
ある。函館市内の課題を外部からの流入者の影響とを噛み合わ
ーズに活用できる様なシステムの構築と、ストックを活用した
の低下も起きており、総人口の半数を占める「働かない人」が存
せることで解決できる可能性がある。
市街地全体の空間整備が必要である。
在する事も、今後の函館を考える際の重要点として上げられる。
17
07_ 交通モードを選択する事
06_ 観光業が影響する事 万人 600
08_ 国際海洋都市の実現
上期 下期 合計
500 400 300
観光人口
200 100 0
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
例年上期・下期合わせ500万人もの多くの観光客が訪れている
新幹線が開通することで、函館には全ての交通(鉄道、路面電車
対馬海流・リマン海流・親潮の海流が流れ込む、地理的・自然
ことが分かる。こうした多くの観光客がコンスタントに訪れる
、路線バス、デマンドバス、飛行機、船)が揃う。しかし、それ
的条件に恵まれ、北大水産学部など海洋関連産業が集積してい
ことは函館特有の資源として認められる。しかし、観光地の多
ぞれの機関は独立し連携が強く見られない。こうした散在した
る。こうしたポテンシャルの活用と産学官の連携を強めること
い西部地区で空き家空き地問題が挙げられる。こうした問題を
交通をそれぞれ繋ぐことで、個々人が交通モードを選択したラ
で、最先端で独創性の高い研究や革新技術の開拓をし、世界を
観光業と併用することで解決できる可能性がある。
イフスタイルを築ける可能性がある。
リードする可能性がある。
3-1
分散型集中都市、函館 エリアごとに異なる将来を目指す
魅力あるエリアの集合体としての函館
函館を複数のエリアに分け、それぞれの将来を考える。行政サー
14 のエリアと 14 のライフスタイル ①歴史文化エリア ②水産海洋都市拠点エリア ③港湾産業エリア ④臨海軽工業エリア ⑤親水娯楽エリア ⑥親水余暇エリア ⑦中心市街地エリア
新幹線
Vision
⑧都市的居住エリア ⑨臨海居住エリア ⑩親水居住エリア ⑪玄関口エリア ⑫農的文教エリア ⑬郊外型居住エリア ⑭農的生活エリア
ビス・公共交通・職場・住居・自然などの濃淡に合わせてそれぞれ のエリアがそれぞれ独自のビジョンを描くことで、ひとつのまち でありながらも異なる方向を目指す。従来は、函館全体である程 度ひとつのビジョンを掲げ、同じタイムスケールで前進していく ことが求められてきたが、実際はエリアごとにかなり状況が異 なっているはずである。タイムスケールもそれぞれが独自のも のを設定することで、独自のビジョンを着実に実現していくこと
路面電車のまちづくり
が可能になる。
路面電車網
五稜郭駅
前
路面電車
美原
新規導入
魅力あるエリアの集合体としての函館
既存
14のエリアとその特性にマッチする14のライフスタイルを提案
五稜郭
十字街
Timescale
函館駅前
湯川
する。函館には、山・川・海/都心・郊外/工業・商業・農業・漁業/産業 用地・住宅街・商業地/など、多くの異なるものの組み合わせが共 存しており、それらの特性を活かしながら函館ならではのライフ
エリアをめぐる道路網
スタイルを提案することにより、函館の魅力の更なる向上が期待
幹線道路
できる。
環状線 放射状線 鹿島 (新 大野 函館 駅 駅)
新幹線導入を契機とした、路面電車のまちづくり
Shinkansen St.
七飯
駅
新幹線の導入に伴い、今後も函館への観光客が増加することが予 測される。そこで、函館へのアクセスの利便性・効率化を高める ためにJR在来線を廃止し、路面電車を軸として函館圏のまちづく
大中
山駅
上磯
駅
清川
口駅
りを進めていく。
久根
別駅
函館
また、路面電車の延伸により、新幹線駅と空港を中心市街地へと 物理的に結び付けることができ、本州から訪れた新幹線利用客や
LOOP
飛行機利用客を直接的に中心市街地に引き込むことができる。 中心市街地においては、徒歩で移動できる間隔で路面電車の停留
Airport
所を配置することにより、市民や中心市街地を訪れた観光客の回 遊を補完することができる。
幹線道路の整備
ALTERNATIVE CITY HAKODATE 分散型集中都市、函館 函館の分散は、 14 のエリアとライフスタイルを生む 函館の集中は、 路面電車のまちづくり
行政は、路面電車沿線以外では主として幹線道路沿線の整備を行 う。行政が集中的に整備を行うエリアを明確に位置づけておく ことで、行政にとっては財政的・効率的に有利になる。 幹線道路は放射状・環状の二種類を組み合わせて整備しておくこ とで、扇形の地形を効率よく網羅的にカバーでき、路面電車沿線 以外に住む人々も容易に都心にアクセスできる。
3-2
オルタナティブなシステムとライフスタイル 行政主体のまちづくり
都市型の新世代エネルギー活用
路面電車沿線では行政が主体となり、公共施設・公営住宅の集積、未接道
エネルギーの地産地消を目指す際、函館のような都市では都市型の複合化 されたエネルギーの活用システムが必要である。左図のように、EVネッ
敷地・木造密集住宅などの改善、公共交通の充実など、函館のまちの中心
a. 農業地区
を支える諸機能を集中的に整備する。同時に、商店・病院・文化施設など
農業系バイオマス
の生活サービスを担う機能についてもこのエリアに集中するように誘導
b. 大規模発電所
c. 中心市街地
する。
化石燃料の使用 水力・地熱発電
EV
それにより、車を持たないこども・学生・高齢者の日常生活を路面電車沿 線に形成されたコンパクトで利便性の高い市街地で担保できる。
a. バイオマスエネルギーや潮力発電を積極的に導入しながら、 各エリア のポテンシャルに合った施設・設備を整備していく
交通手段・蓄電池
さらに、路面電車の延伸により函館を訪れる多くの観光客が空港・港湾・
トワークによるエネルギー循環を目指す。
b. 市街部の大規模発電所と系統連携して、電力の安定供給と省エネを実現
新幹線駅から直接都心へアクセスすることができるようになり、観光客の 利便性の向上が可能になる。 観光客の玄関となる路面電車ループへの接続エリアを重要な生活核と 位置づけて整備することで、観光客と住民、双方への効率の良いサービス
c. aとbによる電力をEVによってネットワークし、住民や企業の細やかな
a. 沿岸地区 潮力発電 水産業残渣 バイオマス
移動を担保すると同時に移動可能な蓄電池として 利用できることから、 防災時・停電時における安心感の向上、 環境への付加価値の創出を図る
提供が実現される。 結果、行政が主体的に整備を行うエリアを明確に位置づけることでき、
エネルギー拠点の複合整備
財政的・効率的に有利になる。
エネルギー拠点を広範囲に密度を高く効率的に整備するために、路面電 車の停留所・コミュニティ施設・コンビニなどエネルギー以外の機能を持 つ施設との複合的な整備が求められている。函館の場合は、路面電車の
住民・民間企業など多主体によるまちづくり
停留所における停車の際に発生する回生電力を蓄電池に貯めて活用する
これからの函館では、行政は路面電車沿線に集中的に力を入れて整備
EVカーシェアリング拠点がパークアンドライド拠点となることなどが考
を行っていく。その際、沿線にないエリアでは、住民や民間企業など多
えられる。
くの主体によるまちづくりが求められる。
また、EV・太陽光・コジェネレーション・地熱など、活用するエネルギー供
たとえば、臨港の産業集積地では大手企業やその関連組織・従業員が
給メニューの複合化も考えられる。函館では、都市型の新エネルギーと
、農業・漁業エリアでは協同組合や法人などの共同体が、文教エリアで は学校法人・PTA・学生が、まちを引っ張るリーダーとなる。行政は、意
他機能との複合化
して都市ごみや汚泥の有効活用も選択肢となる。
EV 充電器の共有
このような施設の分散整備や、EV車という移動可能な蓄電池によって停
EV 拠点の 複合化
欲的で頑張っているエリアを積極的に支援する。
給電器利用
このシステムのもとでは、住民一人一人が主役となり、自分のまちを
電時のエネルギー遮断リスクを分散できるようになり、まちの防災力・持 続可能性の向上につなげることができる。
自分がつくるという意識を醸成し続けていくことにつながるだろう。 EV カーシェアリング
14のエリアと14のライフスタイル
①歴史文化エリア ②水産海洋都市拠点エリア ③港湾産業エリア ④臨海軽工業エリア ⑤親水娯楽エリア ⑥親水余暇エリア ⑦中心市街地エリア 歴史や文化と共生する生活 A 路面電車・徒歩 B 観光・高齢者就業 C 戸建て・木造密集住宅 D 生活環境や 高齢者向け設備の整備 E 歴史・文化の伝承とそれを 介した観光客との交流
⑭ ④ ⑪ ③
⑨ ⑦
② ①
⑬ ⑧ ⑩ ⑤
蓄電池利用
職住近接で外部との交流が多い生活 A 路面電車・徒歩・自転車 B 観光・研究・港湾産業 C 寮・集合住宅・戸建て D 生活環境の整備 E 外部からの研究者・学生との交流
職住近接の研究・学生生活 A 路面電車・車 B 港湾産業・研究 C 寮・集合住宅・宿泊施設 D 生活官許うの整備 E 外部からの従業員・ 研究者・留学生との交流
職住近接の生活 A車 B 港湾産業・工業 C 寮・集合住宅 D 交通手段の整備 E 外部からの従業員・ 留学生との交流
ベッドタウン的生活 A 車・自転車 B 観光 C 集合住宅・戸建て D 親水空間の整備 E 親水空間での交流
短期・長期滞在、余暇生活 A 路面電車・車・徒歩 B 観光・漁業 C 寮・集合住宅・戸建て 宿泊施設 D 生活環境の整備 E 親水空間・温泉街での交流
利便性がよくコンパクトな生活 A 路面電車・徒歩・自転車 B 観光・商業・観光客の一時雇用 C 集合住宅・戸建て・空き家利活用 宿泊施設 D 生活環境の整備 E 顔の見える隣人関係
⑧都市的居住エリア ⑨臨海居住エリア ⑩親水居住エリア ⑪玄関口エリア ⑫農的文教エリア ⑬郊外型居住エリア ⑭農的生活エリア
⑫ ⑥
利便性のよい都市生活 A 路面電車・徒歩・自転車 B 観光・商業 C 集合住宅・戸建て・ 木造密集住宅・宿泊施設 D 生活環境や 高齢者向け設備の整備 E 顔の見える隣人関係
港にも都心にも近い生活 A 路面電車・車 B 小商店 C 戸建て・集合住宅・ 空き家利活用 D 生活環境の整備 E 顔の見える隣人関係
海辺にも都心にも近い生活 A車 B 小商店 C 戸建て・集合住宅・ 空き家利活用 D 生活環境の整備 E 顔の見える隣人関係
まちの玄関口に住む生活 A 路面電車・車 B 加工業・工業・観光 C 戸建て・集合住宅 宿泊施設 D 商業施設の充実 E 観光客との交流
農ある暮らしと学びの生活 A 路面電車・車 B 農業・教育 C 寮・戸建て・集合住宅・ 定住促進施設 D 生活環境の充実 E 農家・学生との交流
郊外と都心を利用する生活 A車 B ショッピングモール C 戸建て・集合住宅・ 定住促進施設 D アメニティ空間の充実 E リバーサイドでの交流
農ある暮らしと自然の中の生活 A車 B 農業 C 戸建て・集合住宅・ 定住促進施設・ファームイン D 商業施設の充実 E 自然・農体験を介した交流
【A:今後そのエリアで軸としていく交通手段、B:今後そのエリアで軸となっていく雇用形態、C:今後そのエリアで軸となっていく居住形態、D:今後のそのエリアにおける生活の課題、E:今後そのエリアで軸となっていくコミュニティ醸成の方向性】
3-3
○○の共有がまちを強くする 車の共有
景観の共有
景観単位や交通(デマンドバス等)の単位によって
郊外居住者と都市就業者との連携担保
中心市街地内にある孤立した空き地をコミュニテ
エリアを設定し、設定したエリア内で土地を一括
路面電車と居住地との橋渡し:
ィの場として整備し、エリア内の防災力の向上、
したマネジメントをおこない市街地を再編する。
非常に少数の家族でのカーシェアと路地核を設け
都市施設の分散配置と共用施設の創出、バリアフ
中心市街地においては既存公共施設の機能により
、住民と事業所間のカーシェアDMVの環の中では
リー化を実現する。
「芸術」「スポーツ」「新企業」「商業」という
公共交通を充実させることで、少数の家族でのカ
既存の緑道を骨格として、景観の単位を設定(地
4つのエリアを形成し、それぞれのエリアを一体
ーシェアにより市街地内部の車数を削減すること
区の特性によって柔軟に設定)する事で、エリア
的に整備する。
ができる。また、共有・恊働のカーシェアによる
内に置ける自立的な景観を形成する。
土地の共有
art sports new business commercial
緑道
3-4
就職先がない求職者
流入者から見た地域の価値 放置歴史的建築物
函館朝市
このように、異なるエリアを緑道の緩衝空間で連
分けの効率的な整備を可能にする。
続させ、函館のウリである夜景も保持していく。
青函連絡船
高田屋嘉兵衛 資料館 金森倉庫
に読み替えられる。函館は交流人口が多く、
函館山
無価値なストックも多く見られるので、外か 流入者の視点
西部地区
らの持続的な交流人口が重要となる。 立待岬
新規企業への就業
経済を支える
¥
空家が多い一方で歴史的建築物が多く、観光地と
外国人 墓地
地域から見て無駄・無価値と思われていたも のが外から来る人からみると価値のあるもの
新規企業・外部企業
に対し、市街地内事業所との連携により昼夜棲み
流入者がまちの生活を支える 地域の視点
空家・空きオフィス
コミュニティの担保やDMVの環外からの通勤通学
オープンスペース
保存・活用
¥
雇用を支える 中心市街地の空オフィスを利用した積極的な外部
して位置付けられている西部地区。ここでは、歴
企業の参入を推進し、中心市街地における雇用の
史的建築物の保存活用として、ゲストハウス、ワ
創出を試みる。また、外部から入ってきた長期・
ーキングステイといった機能を挿入する。「宿泊
短期滞在就業者のための居住施設を中心市街地の
」と「労働」の等価交換により、観光客をより長
周囲に整備することで職住近接型の生活を進め、
くまちに滞在させ、まちの生活も含めた新しいか
元空家 WorkingStay
たちの観光を進めていくとともに、歴史的建築物 の保存活用により景観が保持され、新たな交流人
渋滞による交通障害を緩和させると共に、地域住 歴史的建築物 WorkingStay
元空家 WorkingStay
民との交流によるあらたな文化の受け皿となる場 をつくる。
口を呼び、地域の経済を支えていく。
3-5
函館における高度な用途混在 エリアにおける用途混在
タテモノにおける用途混在
路面電車沿線の高度利用:生活関連・商業施設の集積・生活関連施
これまで0か100かで稼働することが一般的だった不動産の単位
設、教育施設、行政施設の路面電車沿 線への集積
をより細かく時間と空間で分割して稼働させる(不動産の多様分散 稼働)。外部からの流入者が多い函館だからこそ、ゲストハウスや
・路面電車沿線の高度利用
ゲストハウス
エネルギー
・公共財のコンバージョンを積極的に行い、沿線沿いに拠点を整備
3日∼1か月
∞
・スプロールが合併などで拡大した市街地の外縁部を定義
カフェ 数か月∼数年
CarSharing 随時
化し、そこにコミュニティ拠点やエネルギー拠点も併せて整 備する ②歴史的建築物+ゲストハウス+カフェ ワーキングステイ制を導入し、観光客が滞在しながら歴史的
集住 + 商店
商店 + 企業
①乗り換え拠点+エネルギー拠点+コミュニティ拠点 3つ全てのバス乗り換え拠点を放射状と環状の結節点に一元
・路面電車という強いインフラが残ることで都市構造
病院
新規企業を受け入れる機能を充実させる。
建築物を保存・活用に貢献する。 集住 + 企業 郵便局
集住
新規企業
数年
数年∼
③企業+集住 単身者や高齢者にむけて、職住近接型の形態により、環境に 優しく利便性の高いビジネスモデルを形成する。
函館の中心市街地の将来像
北海道新幹線駅
レンタカーなど
中央図書館 箱館奉行所 五稜郭公園
観光駐車場
JR五稜郭駅
連絡バスなど 五稜郭タワー 芸術ホール 道立美術館 五稜郭病院
⑭
art エリア
④ ⑪ ③
バス・タクシーなど ②
・外部からの流入促進のため主要交通拠点間の連携の促進 ・路面電車、バス等による主要交通拠点から中心市街地への アクセシビリティの確保
4
JRなど
函館年金事務所
路面電車など
市民プール 庭球場
陸上競技場
土地の共有によるエリア一括のマネジメント
青年センター
長短期滞在就業者の雇用を支える職住近接
中島廉売
new business エリア
image
函館地方合同庁舎
路面電車/主要バス沿線の高度利用 中央郵便局 自由市場
棒二森屋
・地区の用途混在:地区の高度利用を図りながら拠点整備 ・建物の用途混合:不動産の多様分散稼働 N
commercial エリア
連絡バスなど
主要交通拠点 既存の主要公共施設 用途混在地区 路面電車・主要バスルート
市役所
線状に連なる異なる魅力を持ったエリア
commercial
函館空港
JR函館駅
西武地区
new business
路面電車 観光施設・商業の集積 観光客の一時雇用
赤十字病院
中心市街地の将来像
sports
利便性がよくコンパクトな生活 A 路面電車・徒歩・自転車 B 観光・商業・観光客の一時雇用 C 集合住宅・戸建て・空き家利活用 宿泊施設 D 生活環境の整備 E 顔の見える隣人関係
空き地の利用
ハローワーク
art
⑥
⑦中心市街地エリア 中央病院
・空オフィス等を利用した外部企業の参入の推進 ・市街地周辺に居住施設を整備し職住近接の生活
函館朝市
⑫
丸井今井 テーオーデパート
オーシャンスタジアム
JR函館駅
⑩ ⑤
①
sports エリア
景観や交通(デマンドバス等)の単位によってエリアを 設定し、各エリアをそれぞれ一体的に整備する ・ art ・ sports ・ new business ・ commercial
⑨ ⑦
主要交通拠点と中心市街地の連携
⑬ ⑧
中心市街地の回遊性と滞在の場
市電沿線の土地、建築の高度利用と用途混合
駅前・大門地区と本町・五稜郭・梁川
地域住民、観光客、両者にとって重要
函館を特注づける要素でもある市電沿
地区を繋ぐ線状の中心市街地エリア内
な市電を中心として、線状の中心市街
線沿いの土地利用を高度化し積極的に
に「芸術」「スポーツ」「新企業」「
地に回遊性を生み出していく。
用途混合をし、沿線の空地や空き家等
商業」という4つのエリアを形成する
また、歴史的建築物が多く、観光地と
に建築や機能をインフィルして行く。
。さらにエリア内で土地を一括したエ
して位置付けられている西部地区での
また、先に示したエリアの特性に応じ
リアマネジメントをおこなう事で、そ
、歴史的建築物を保存・活用した、ゲ
て、建築内におけるようと混合等も積
れぞれのエリアの魅力を最大限に活か
ストハウス利用等を促進し、新しいか
極的に進め、職住近隣や歴史性を感じ
し、特性に応じた柔軟な対応が出来る
たちの観光を進めていく。
る事ができる、函館の中心市街地なら
ような仕組みを導入する。
こうした外部からの人々の移動や活動
ではのライフスタイルを確立する。
中心市街地の持つ魅力や特性をエリア
を支える事で、同時に中心市街地内の
こうした市電沿線沿いの高度利用と用
ごとに明確にし、その中で特性に応じ
歴史的建築物の保存、市電の維持、景
途混合を計る事で、市電による都市構
て土地や交通手段等を共有する事で、
観の保全がなされ、地域の経済を支え
造を強化し、市電の利用率を高めると
中心市街地に賑わいを生み出す。
ていく事が出来る。
同時に、街の賑わいを生み出す。
2013年度 都市地域デザイン学研究室ゼミ & 函館市 計画提案書 瀬戸口 剛
- 教授
前田 孝輔
-修士1年
小篠 隆生
-准教授
中島 望
-修士1年
松村 博文
-博士3年、
坂本 昌士
-修士1年
Li Zhubin
-博士3年
尾門 あいり
-修士1年
田中 元
-修士2年
松山 倫之
-学部4年
高梨 潤
-修士2年
久保山 航希
-学部4年
岡部 優希
-修士2年
加持 亮輔
-学部4年
植地 剛
-修士2年
メディア 北海道新聞 2013/08/27 掲載
2013年度 研究室ゼミのテーマと目標 テーマ : 地域 を問う 目標
: 2030年の前提を踏まえた新たな 地域 の捉え方を抽出。 その抽出視点に基づいて北海道の具体地域における 将来像を提案し、2030年の地域の計画論を提示する。
2013年度ゼミのプロセス ○フェーズ 1 議題 : 2030年に捉えるべき地域とは そもそもこれからの計画論として何が必要か、 どんなことを考えていかなければならないのか = これからの計画の枠組みを議論 ○フェーズ 2 議題 : どのようにしてその地域をつくるのか 具体的な地域を設定して、新たな枠組みで、 実際にどのように計画していくのか = 計画提案の内容を議論 ○フェーズ 3_提案 函館市計画提案書「Alternative City 2030」
都市地域デザイン学研究室 北海道大学大学院 工学研究院 建築都市空間デザイン部門 空間計画分野 都市地域デザイン学研究室 〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目 工学部A棟2階南側(A2-51) TEL・FAX : 011-706-6243
函館新聞 2013/08/27 掲載
柏 p r o j e c t P R O J E C T : 「(仮称)柏地区生涯学習施設」基本構想・基本計画策定研究 基 本 構 想 / 平 面 ・ 断 面 担 当
北海道恵庭市と北海道大学都市地域デザイン学研究室のおつきあい
恵庭市黄金ふれあいセンター
恵庭市柏地区生涯学習施設
2012 年 竣工
2013 年
基本構想担当
基本構想 / 住民協議会 担当
□事業名称 ( 仮称 ) 恵庭市柏地区生涯学習施設 □敷地面積 2,000 ㎡ □用地地域 第2種中高層住居専用地域 □建ぺい率 60% □容積率 200% □防火地域 指定なし □日影規制 高さ 10m以下のため規制なし □建築用途 コミュニティ、ホール □規模 地上 1 階 約 1,000 ㎡
2016 年 竣工予定
「地育」
- 地域が育てる -
①『地育』未来の担い手を地域が育てる ②敷地に残る豊かな木々を可能な限り残す ③本を中心とする施設とする。 ④子供たちが将来ノーベル賞を取れるような遊びながら、考えられる施設とする
住民協議会 協議会全体のコーディネートを担当した。子どもの教育を重視す る住民の意見を引き出した。
「本の回廊」 いたるところに本があり、施設での遊びが学びにつながる。 子供たちが本を持ち寄ることで、「本の回廊」が成長する。 学びの記憶が蓄積するアルバムとしての建築を構想した。
恵庭市 柏 地 区 生 涯 学 習 施 設 基 本 構 想 地域の子ども教育の中心となる施設となるよう、コンセプト・配 置・ボリュームの考え方をまとめた。
s i t e ¦ 北海道 恵庭市 柏地区
c o n t e x t ¦ 敷地の緑
住宅街に囲まれた静かな敷地。煩雑な周辺環境に豊かな緑の風景を提供している。
敷地周辺一帯は、佐伯家 ( 対象敷地を市へ提供 ) の土地であり、木工場として 使われていた。 川から水路を引き、敷地内に小川と池を設けて、水車をつけ、動力としても 用水としても木工所で使っていた。当時の小川の後と池が敷地に残っている。
SITE
木工所をたたんだ後、築山を築き、庭石や植栽をほどこして、現在のように 庭園として設える。 敷地に残る木々や築山は、土地の歴史を伝える貴重な財産となっている。 明治 45 年頃の漁本通見取図
樹木 = 敷地の記憶 敷地に現存するサクラ、モミジ、ナナカマドは、明治期から敷地に根ざし、
3km
2km
Eniwa Station
1km
恵庭の発展と共に成長してきた三本という価値のあるものである。 また、地元の造園家をおして、残すべきとされた珍しい種類のものであった。
モミジ c o n t e x t ¦ 敷地の歴史
築山
¦ 敷地前を通る旧道 江戸時代の探検家、松浦武四郎が 1858 年に陸路を調査のため通ったことを起源とする道 である。この 4 尺の街道が整備されたことが、恵庭発展のきっかけとなった。明治 14 年 には、明治天皇が視察を目的に通ったとの記録がある。1953 年に新道が開通するまで、
SITE
旧道
ナナカマド
旧道沿いが恵庭の市街地・交通の中心であり、その発展を支えてきた。 クラーク博士が、札幌から帰国する際には、旧道沿いの島松駅逓で、弟子たちと会食し、有 名な Boys, be ambitious! という言葉を残し、帰路についたと言われる北海道の発展に 欠かせない通りである。2008 年に恵庭エルムの会の寄付により、「クラーク博士通り」と 名付けられ、街の人々に親しまれる通りである。
サクラ ←至 北広島
中山邸
島松駅逓
池 島松川
クラーク博士との 離別の時を描いた絵画→
築山
オンコ
r e s e a r c h ¦ 子供の夢
s u r v e y ¦ 樹形、根の位置の調査 残す木々の樹形、根の位置と深さを計測した。この結果をもとに新しい建築の高さや
「地育」のコンセプトの元、子どもと大人の絆を深め、共に成長できる関係の構築と同時に、現在の子どもたち
壁面の位置・角度、基礎の打ち方などを検討。
が目指す未来「夢」について調査を行った。地域のお祭りに出向き、子どもたちと夢について語りあう中から、 街の中で屋外の遊び場が少ないこと、みんなでボール遊びができる場所、子どもにだって一人になりたい時が あることなど、様々に意見を引き出した。子どもたちの気持ちに 寄り添う施設になるよう計画に落とし込んだ。
C
5000以上
5000以上 建物高さ4000
30㎡ 150 8㎡
14㎡
p r o g r a m ¦ 機能構成
建物高さ5200 12㎡
施設の中心として【本の回廊】を提案し、求められる【交流】【学習】【運動】の機能と
5000以上 18
3700
39㎡ 600
建物高さ6800
根の測量はできていない
交流 (中規模)
建物高さ4000
5000以上
建物高さ8400 19㎡
建物高さ4800
63㎡
1000以上
■会議室 小A【40㎡】 大正琴・詩吟・囲碁・書道 ・編み物・ダンス・会議
造成の関係で計測不能
C'
造成後に計画中の各ボリュームの高さ(mm)
>5
5.7
7.1
3.7
7.12
4.3
20° 37°
1.5
1.3
2.0
5.6
3.72
3.4
5.4
>5
6.1
■緑のカフェ【30㎡】 地域主体で運営するカフェ
2.0 1.8
0
■厨房
>5 6.15
>5
3.92 5
3
5.11
5.0
3.4
10
20 30°
6.2 1.6
2.05
1.8
1.6
6.40
>5
5.90 5.94
■クラークルーム(活動室 中)【80㎡】
科学実験•歴史、郷土学習
6.7
2.3
■更衣室【30㎡】 ■倉庫 【40㎡】
5.0
>5 >5
サクラ
オンコ 0
1
2
5
10(m)
■機械室【40㎡】 非常用電源 等
■その他設備等
バリアフリー 省エネ etc...
図書 ■本の回廊(本棚+廊下)【300㎡】 •地域で作る図書空間 •地域の郷土/文化を伝える場 •本を介した子供と大人の交流 •子供の将来に働きかける本 •地域の歴史や郷土に関する本 •科学等の専門的な知識を学べる本
スポーツ•武道
4.4
2,8
盛土などの関係で 測量不可能
モミジ
男、女、多目的、授乳室
歴史文化•科学学習
■エントランス【50㎡】
■事務室【40㎡】
・子供達の将来に働きかける場、活動 ・地域の歴史や郷土に関する事柄を学べる場 ・地域を支える、牽引する子供を育てる場 ・学童、高齢者世代交流の広場、 ・地域のお祭りや、郷土、文化を伝える場 ・地域で育てる施設
7.35
4.1 1
5.25
敷地境界との交点が 4.3
4.63
3.52
6.95
8.03
3.7
4.62
5.0
2.7
2.7
幼児、小学生の遊びの場
交流 (小規模)
>5
3.3
>5
■トイレ【50㎡】
■プレイスペース【40㎡】
大正琴・詩吟・囲碁・書道 ・編み物・ダンス・会議
粗造成前のサクラとオンコの根の深さ(mm)
>5
児童
■会議室 小B【40㎡】
粗造成後のサクラとオンコとモミジの枝の高さ(mm)
7.12
その他
柏地区生涯学習施設(仮)
300
3.4
学習
109㎡
62㎡
>5
運動
交流
【凡例】
4400
72㎡
建物高さ4800
【敷地の豊かな木々】を【本の回廊】によって関係づける機能構成とした
350
100
■ホール(佐伯武道館)【220㎡】 バレー・卓球・バドミントン等の軽球技 剣道 集会
屋外施設 ■春の庭(サクラ)【約170㎡】 ■秋の庭(オンコ・モミジ・ナナカマド)【約170㎡】 ・花見・町内会行事・お祭り ・子供が自由に外遊びできる環境づくり ・科学学習、自然学習の場 ・施設に気軽に立ち寄れるアプローチ
■駐車場【85㎡】 一般用:4台 身障者用:2台
日の
冬至
至
日
入の
冬
軸
の
出
の
桜を眺められるベンチ状の棚
軸
軸
商店街への
春の庭への軸
エントランス
ナナカマド 会議室 カフェ
秋の庭 オンコ
春の庭 土間
サクラ
クラーク ルーム
ホール
プレースペース
軸
桜が見える本棚
科学の本棚
壁登りができる棚
軸
池への眺めの
軸
めの
の眺
池へ
の軸
池への眺め
軸
の
出
の
日
至
夏
ッ
ト
ス
ム
ル
ホ
ク
春の庭への軸
軸
軸
食器棚 個別ブース状の棚
南北の
東西の
ク
ー
ラ
ク
軸
の
へ
像
子供の絵を飾れる額縁状の棚
屋根に登れる階段状の棚
軸の設定
機能配置
本の回廊
季節を感じられる軸や、子供が大きく羽ばたくことを願っ
設定した軸と敷地で残すべき価値のある木々を根拠に、
軸に沿って本棚を巡らせ、室ごとの用途や庭の設えに合
た軸を設定し、建築の構成を決める根拠とした。
必要とされる機能を配置した。日常的に利用される機能
わせて、異なる本棚の設えを提案した。コミュニティ施
を図面右に固ることで、管理のしやすさに配慮した。
設としての様々な活動や四季折々の表情を見せる庭など
(ex ストックホルム軸:ノーベル賞を取るような子供が 育つことを願った軸)
場所ごとの特徴付けを行いながら、統一感のある建築を 目指した。
堆雪スペース
ナナカマドの紅葉が美しい 道路側に開かれた秋の庭
除雪機器などの屋外整備機器を収納
実験を行う土間汚れても 掃除を簡単に!
まちに開けた大きな開口 施設の顔となり、通りから クラークルームの活動が窺える
春の庭には、桜が植わり、 春には庭がきれいなピンク色に染まり、 夏には回りの諸室に影を落とす。 C
子どもたちの学び場の中心となる諸室 本棚には、学習関連の書物が並ぶ 下足棚 100足分の収納が可能
多目的 WC (女)
物品庫3 14㎡
土間(屋外)
風除室
30㎡
トイレ2
事務職員6人対応 D
風除室
エントランスホール
クラークルーム エントランス
36㎡
8㎡
受付
多目的 WC(男)
更衣室 (男)
物品庫
B
駐車場 7台
7㎡
屋根のかかった身障者駐車スペース
春の庭
緑のカフェ 39㎡
町内会館 厨房
給湯室
41㎡
18㎡
秋の庭
15㎡
事務室
廊下1 物品庫2
施設へのアプローチ ホールで行われている活動 を覗きながら建物へ入る
廊下2 18㎡
82㎡
クラークルーム
29㎡ A
更衣室 (女)
多目的 WC
109㎡
ホール
授乳室
17㎡
228 ㎡
7㎡
秋のテラス プレイスペース2
物品庫1
プレイスペース1
C'
44㎡
8㎡
63㎡
19㎡
冬至の日の入りの軸に沿った 開口から光が差し込み、季節感を 感じることのできる空間
B'
トイレ1
62㎡
WC (男)
WC (女)
駐車場 8台
倉庫 34㎡
A'
幼児が楽しめる 「木の砂場」 家具が置けない場所は Live Space として人が溜まれる場所になる 大きな開口から桜の木がよく見える
ゲストルームは、小規模の会議や話し 合いに最適。町内会館機能も含む 土間の屋上に上る階段 桜の枝をかいくぐりながらのぼる 春の庭の遊具のようなものに
機械室 30㎡
D'
剣道のコートが1面取れる広さのホール 子どもたちのボール遊びから 200人規模の集会までに対応 本棚は子どもたちがよじ登れる遊具にも
緑のカフェは、学生が勉強したり、 2,3人でおしゃべりしたりするのに最適 本棚には、本とともに子どもたちの作品 や地域のクラブ活動での成果が並ぶ
平面図 0
1
3
5
10
20
S=1/300 40
(M)
400
400
本棚・開口の最小単位 400 400 学習用の図鑑も収まるサイズ
子どもが覗ける本棚からは足元の野草や
本棚が子どもでも座れるサイズの椅子になったり、
さらに大きな開口は桜を楽しめるスポットになったり
一番大きな開口は部屋の中に十分な光を取り込んだり
モミジの葉っぱがよく観察できたり
少し大きな開口からはモミジの全景が見えたり
本棚が大人たちの飲み物が置ける机になったり、
本棚の枠が子ども成長を図るものさしになったり
風 雪 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン を 用 いた低炭素型の都心空間デザインプロセス -札幌市都心部大通地区を事例としてThe Green Urban Design Process of High Rise Density Blocks with Snow and Wind Simulations for Winter Cities -The Case Study of Odori Districts in Downtown Sapporo-
MASTER S THESIS
1.
4.
研究の背景と目的 現行の都市デザインについて
積雪寒冷都市について
<課題> ・冬季の雪処理や暖房によるエネルギー消費が膨大 ・風雪による屋外活動の不自由
<課題> ・環境評価が形態検討に対し、後追いで行われる ・環境評価の結果を計画に反映することが難しい
積雪寒冷都市で再開発の活発な札幌市都心部 1) で、拠点として重要な大通地区を対象とした。 対象街区更新に際した検討事項として下記の4点を整理した。
札幌市役所の建替え可能性
市民ホール ( 既存建物 ) の建替え時期
市役所機能を計画する必要
段階的再開発も検討する必要
創成 1.1.1 区の再開発計画などの 高層高容積の複合施設の開発機運の高いエリア
都市軸の交差する都心の拠点地区
冬季の風雪環境とエネルギーを一体的に検討する必要性
形態の検討と環境評価を連動させる必要性
積雪寒冷都市 都心部の空間デザイン
<課題> ・特に冬季のロードヒーティングによる雪処理エネルギー消費が膨大 ・高層建築物による風雪の影響が大きい 都心部での高層高容積街区への更新の際に環境・エネルギー評価を連動させ、適切な都心空間へ導く必要性 積雪寒冷都市都心部における都市デザインに、環境・エネルギーの視点を組み込み、 都心空間計画とエネルギー消費を一体的に検討するプロセスの開発
目的
対象街区の選定と概要
・都市軸 St.1,St.2 を評価 ・対象街区 ( 黄 )、周辺 ( 青 ) を積雪量の測定範囲とする
高層高容積の複合施設への建て替え検討
2. 研究の方法
① : 評価視点と方法を決定する。 ② : 対象街区を選定し、再開発時留意する項目を整理する。 ③ : ②を踏まえて更新パターンを決定する。風雪・風洞・エネルギーシミュレーション用いて①を基に評価を行い、 ( 以下環境・エネルギー評価 ) 優位性のあるパターンを導く。 ④ : ③を基に更に詳細な更新パターンを決定し、環境・エネルギー評価を行い、優位性のあるパターンを導く。 ⑤ : ③④を踏まえて、環境・エネルギー評価を組み込んだ高層高容積街区の空間像を検討するプロセスの提案を行う。
創世 1.1.1 区 北 1 西 1 街区
検討のプロセス
現況 ③
Ⅰ二棟型
Ⅱ基壇ツインタワー型
段階的再開発
Ⅳ基壇一棟型
Ⅴ基壇一棟派生A型
Ⅶ基壇一棟ヘリカル型
Ⅳ基壇一棟スミキリ型
札幌市役所
対象街区
文献整理 5) より評価視点として、A: エネルギー、B: 屋外空間の風雪環境 ( 以下風雪環境 ) を抽出した。風雪・風洞シミュレーションで は、北海道立北方建築総合研究所の粉体装置と風洞装置を使用した(写真1)。風向きは、過去 5 年の気象データより北西方向とし、模 型の縮尺は 1/500 とした。エネルギーシミュレーションでは、参考資料 7) より用途別の各種負荷原単位、月別負荷パターン、時刻別負 荷パターンを引用し、年間負荷と月別代表日の時刻別負荷を算出するとともに、CGS 評価プログラム 8) を用いて CO2 排出量を算出した。
評価視点 A
エネルギー
評価基準 更新 パターン E 雪処理 E
評価方法 ① 年間負荷
1年間に対象街区で必要となる負荷 ( 二次エネルギー ) 年間電力負荷と年間熱負荷の値の和で算出
② CO2 排出量 1年間に対象街区で排出される CO2CGS 評価プログラムを用いて算出 ①ロードヒーティング ②運搬排雪
1日の積雪総量から日射や都市の潜熱等による自然融解量を 引き、1日の運搬排雪・ロードヒーティングに必要な CO2 排出量を算出
エネルギー シミュレーション
2 St.
3. 評価視点と方法
Ⅵ基壇一棟派生B型
創成川
④
Ⅲ基壇中高層型 一体的再開発
St.1
大通公園
風雪シミュレーション
雪環境 B
① 吹き溜まり ② 積雪乱れ
歩行空間の 風雪環境
風洞シミュレーション
風環境
風環境
0 風向き
50 対象街区範囲
100m 周辺範囲
5. 街区ボリュームデザインの検討(更新パターンの決定と評価)
6. 環境・エネルギーの評価を踏まえた形態デザインの検討(発展型更新パターンの決定と評価)
現況
Ⅳ.基壇一棟型
前提:高層高容積街区 ・全更新パターンの街区容積率 → 1000% ・想定機能:業務 600%( 市役所、オフィス )、宿泊 200%、商業 200%
: 12,619 : 13,277 : 7.1 : 17.5
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日]
街区内 : 150.3 [㎥ /日](11.4%) : 97.6 [㎥ /日] (7.4%) 歩道 車道 : 274.4 [㎥ /日](20.9%) 対象街区総積雪量: 522.3 [㎥ /日] : 278.8 [㎥ /日](21.2%) 歩道 車道 : 512.5 [㎥ /日](39.0%) 積雪量合計 : 1313.6 [㎥ /日](100%) ロードヒーティングE : 5.57 [t-CO2/日] : 0.05 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 5.62 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E [t-CO2/日] ロードヒーティングE : 6.8 : 0.06 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 12.48 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計
対象街区 対象街区 + 周辺 対象街区 対象街区 + 周辺
[t-CO2] [t-CO2] [%] [%]
風向 北西
N
: 12,712 : 13,458 : 8.7 : 20.0
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日]
対象街区 対象街区 + 周辺 対象街区 対象街区 + 周辺
[t-CO2] [t-CO2] [%] [%]
風向 北西
N
: 12,756 : 13,373 : 9.5 : 18.9
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日]
[t-CO2] [t-CO2] [%] [%]
風向 北西
N
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日]
N
・積雪量合計が最も少ない。
・年間 E が最も小さい
・歩道には比較的積雪していない
・歩道には比較的積雪していない
N
風向 北西
・雪処理 E が最も小さい
・積雪の多くは河川部に集中 ・強風の観測点が比較的多い
St.1
[係数]
[箇所] 20 10 0
St.2
N
[係数]
風向 北西
1 3 21 4 3 76 0 0 1
[係数]
[箇所] 20 10 0
St.2
[係数]
N
風向 北西
・強風の観測点が少ない
・積雪量合計最も多い
・雪処理 E 最も大きい ・歩道への積雪が多い
・強風の観測点が比較的多い
N
3 5 41 2 1 57 0 0 0
・積雪量合計比較的少ない
・雪環境は比較的良好
・風環境はもっとも悪い評価
St.1
0 3 24 5 3 73 0 01
・雪処理 E 比較的小さい
・積雪量合計比較的多い
[箇所] 20 10 0
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
[係数]
[箇所] 20 10 0
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
St.2
2 3 26 3 2 69 0 13
・積雪量合計が最も少ない。 ・雪処理 E 比較的小さい
[係数]
[箇所] 20 10 0
全体 St.2 St.1
風向 北西
St.1
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
[係数]
[箇所] 20 10 0
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
St.2
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
[係数]
[箇所] 20 10 0
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
St.1
全体 St.2 St.1
風向 北西
[箇所] 20 10 0
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
低層部 : 基壇あり ( 基壇一棟型と同様 ) 低層部 : 基壇あり 中高層部 :180°の捻りを加えたデザイン 中高層部 :①中層部の床面積を大きく設ける ( 他と異なる中高層部のデザイン ) ②隅角部を落とす (圧迫感の軽減)
全体 St.2 St.1
・歩道に大きな吹き溜まりが形成
・雪処理 E が最も大きい
風向 N 北西
1 4 25 4 1 69 0 14
・強風の観測点が最も多い
対象街区 対象街区 + 周辺 対象街区 対象街区 + 周辺
[t-CO2] [t-CO2] [%] [%]
全体 St.2 St.1
・歩道に大きな吹き溜まりが形成
・年間 E が比較的大きい
: 12,497 : 12.982 : 4.9 : 13.2
風環境
・積雪量合計最も多い
対象街区 対象街区 + 周辺 対象街区 対象街区 + 周辺
積雪乱れ
・雪処理 E 比較的大きい
対象街区
・風環境は比較的悪い
・風環境は比較的良好
対象街区
・年間 E が比較的大きい
・年間 E が比較的小さい
地下 : 駐 商 [ 地下歩行空間接続部 ]
最高高さ:117.5m 基壇部 :4層分(地上20m) 中層部 :10層分(地上60m)
E
屋外空間の風雪環境
・歩道には比較的積雪していない
・風環境は比較的良好
N
2 5 35 3 1 63 0 00
2 5 36 3 1 61 0 01
・積雪量合計比較的少ない
[係数]
全体 St.2 St.1
・雪処理 E が最も小さい
風向 北西
[係数]
[箇所] 20 10 0
最高高さ:157m 基壇部 :4層分(地上20m)
B
St.2
全体 St.2 St.1
⃝
・積雪量合計比較的少ない
N
全体 St.2 St.1
全体 St.2 St.1
風環境
3 5 30 2 1 68 0 0 0
風向 北西
[係数]
[箇所] 20 10 0
最高高さ:157m 基壇部 :12層分(地上52m) 中層部 :4層分(地上68m) 高層部 : 業 宿 中層部 : 業 低層部 : 商
【面積表 ( 容積率 )】 宿 22,650 ㎡ (194%) 商 23,790 ㎡ (204%) 業 70,200 ㎡ (602%) 駐 8,200 ㎡
Ⅳ基壇一棟型 ( 図 2-Ⅳ) と同様
年間 E E 比較
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日] St.1
22,650 ㎡ (194%) 23,790 ㎡ (204%) 70,200 ㎡ (602%) 8,200 ㎡
結果 / 評価 : 188.6 [㎥ /日](13.9%) 街区内 : 143.8 [㎥ /日] (8.9%) 街区内 : 81.3 [㎥ /日] (6.0%) 歩道 : 113.4 [㎥ /日] (7.0%) 歩道 : 306.1 [㎥ /日](22.5%) 車道 : 297.5 [㎥ /日](18.3%) 車道 対象街区総積雪量: 576.1 [㎥ /日] 対象街区総積雪量: 554.6 [㎥ /日] : 295.6 [㎥ /日](21.7%) 歩道 : 318.0 [㎥ /日](19.6%) 歩道 車道 : 487.6 [㎥ /日](35.9%) 車道 : 750.5 [㎥ /日](46.2%) 積雪量合計 : 1359.3 [㎥ /日] (100%) 積雪量合計 : 1623.1 [㎥ /日](100%) ロードヒーティングE : 4.05 [t-CO2/日] ロードヒーティングE : 5.09 [t-CO2/日] : 0.05 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 0.04 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 7.24 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E : 5.13 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E ロードヒーティングE : 5.89 [t-CO2/日] ロードヒーティングE : 8.21 [t-CO2/日] : 0.07 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 0.08 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 11.41 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計 : 13.42 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計
: 107.5 [㎥ /日] (9.6%) 街区内 : 77.9 [㎥ /日] (7.0%) 歩道 : 248 [㎥ /日](22.1%) 車道 対象街区総積雪量: 433.4 [㎥ /日] : 247.7 [㎥ /日](22.1%) 歩道 車道 : 439.5 [㎥ /日](39.2%) 積雪量合計 : 1120.6 [㎥ /日](100%) ロードヒーティングE : 2.71 [t-CO2/日] : 0.03 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 2.74 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E ロードヒーティングE : 5.34 [t-CO2/日] : 0.05 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 8.13 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計
吹き溜まり 雪環境
N
[係数]
[箇所] 20 10 0
St.2
宿 商 業 駐
Ⅷ.基壇一棟スミキリ型
【面積表 ( 容積率 )】 宿 22,650 ㎡ (194%) 商 23,790 ㎡ (204%) 業 70,200 ㎡ (602%) 駐 8,200 ㎡
【面積表 ( 容積率 )】
A
パターン エネルギー
吹き溜まり 積雪乱れ 雪環境 屋外空間の風雪環境
[係数]
[箇所] 20 10 0
St.1
更新
年間負荷 消費量
更新 パターン エネルギー
風向 北西
[係数]
[箇所] 20 10 0
St.2
E
周 +辺
周 +辺
[係数]
[箇所] 20 10 0
St.1
Ⅶ.基壇一棟ヘリカル型
計画 低層部 : 基壇あり ( 基壇一棟型と同様 ) 低層部 : より広い屋外 OS、基壇部の 床面積の小さいデザイン 要素 中高層部 : 基準階面積を統一、より塔状に 近いデザイン 中高層部 : 基壇一棟型と同様
街区内 : 151.3 [㎥ /日](12.1%) : 99.1 [㎥ /日] (7.9%) 歩道 車道 : 286.7 [㎥ /日](22.8%) 対象街区総積雪量: 537.1 [㎥ /日] : 276.5 [㎥ /日](22.0%) 歩道 車道 : 442.7 [㎥ /日](35.2%) 積雪量合計 : 1256.2 [㎥ /日](100%) ロードヒーティングE : 4.92 [t-CO2/日] : 0.04 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 4.96 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E ロードヒーティングE : 6.33 [t-CO2/日] : 0.06 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 11.35 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計 [ GJ ] 電力負荷 : 75,088 [ GJ ] : 72,291 熱負荷 [ GJ ] :147,378 年間負荷 電気使用量 [t-CO2] : 6,462 : 5,788 [t-CO ガス使用量 2] [t-CO2] : 12,250 消費量合計 [t-CO2] : 12,696 対象街区 [t-CO2] : 13,272 対象街区 + 周辺 : 8.5 [%] 対象街区 [%] : 17.5 対象街区 + 周辺 N 風向 北西
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日]
最高高さ:157m 基壇部 :4層分(地上20m) 【機能配置】
: 基壇あり :1 棟 / 塔状に高層化 (ランドマーク)
雪処理
対象街区
雪処理
[係数]
[箇所] 20 10 0
低層部 中高層
Ⅵ.基壇一棟発展 B 型
【面積表 ( 容積率 )】 宿 22,650 ㎡ (194%) 商 23,934 ㎡ (205%) 業 70,056 ㎡ (601%) 駐 8,200 ㎡
周 +辺
周 +辺
[箇所] 20 10 0
St.2
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日]
最高高さ:157m 基壇部 :4層分(地上20m) 中層部 :12層分(地上68m)
積雪量
対象街区
積雪量
凡例 : 0 50 100 150 200 250 [㎜ / 日] St.1
: 基壇あり : 2 棟 / 特にαの高さを抑える
結果 / 評価 街区内 : 166.3 [㎥ /日](12.2%) 街区内 : 199.3 [㎥ /日](11.2%) : 146.8 [㎥ /日](10.7%) 歩道 : 161.6 [㎥ /日] (9.1%) 歩道 車道 : 328.4 [㎥ /日](24.0%) 車道 : 422.8 [㎥ /日](23.8%) 対象街区総積雪量 : 643.5 [㎥ /日] 対象街区総積雪量 : 783.7 [㎥ /日] : 258.4 [㎥ /日](18.9%) 歩道 : 370.1 [㎥ /日](20.8%) 歩道 車道 : 466.8 [㎥ /日](34.2%) 車道 : 622.0 [㎥ /日](35.0%) 積雪量合計 : 1366.7 [㎥ /日](100%) 積雪量合計 : 1775.8 [㎥ /日](100%) ロードヒーティングE : 8.23 [t-CO2/日] ロードヒーティングE : 9.38 [t-CO2/日] : 0.07 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 0.09 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 8.30 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E : 9.47 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E ロードヒーティングE : 5.89 [t-CO2/日] ロードヒーティングE : 10.33 [t-CO2/日] : 0.05 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 0.09 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 14.24 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計 : 19.89 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計 [ GJ ] [ GJ ] 電力負荷 電力負荷 : 75,124 : 75,088 [ GJ ] [ GJ ] : 72,309 : 72,291 熱負荷 熱負荷 [ GJ ] [ GJ ] 年間負荷 :147,433 :147,378 年間負荷 電気使用量 [t-CO2] 電気使用量 [t-CO2] : 7,264 : 6,462 ] : 6,578 : 5,788 [t-CO [t-CO ガス使用量 2 ガス使用量 2] [t-CO2] 消費量合計 [t-CO2] : 13,841 : 12,250 消費量合計 [t-CO2] 対象街区 [t-CO2] : 14,588 : 13,102 対象街区 [t-CO2] 対象街区 + 周辺 [t-CO2] : 15,123 : 14,040 対象街区 + 周辺 : 11.7 : 15.0 [ % ] 対象街区 [%] 対象街区 [ % ] 対象街区 + 周辺 [%] : 18.5 : 27.1 対象街区 + 周辺 N N 風向 風向 北西 北西
街区内 : 167.0 [㎥ /日](11.4%) : 123.9 [㎥ /日] (8.4%) 歩道 車道 : 468.6 [㎥ /日](31.9%) 対象街区総積雪量: 759.5 [㎥ /日] : 251.4 [㎥ /日](17.1%) 歩道 車道 : 458.4 [㎥ /日](31.2%) 積雪量合計 : 1469.3 [㎥ /日](100%) ロードヒーティングE : 4.91 [t-CO2/日] : 0.08 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 4.99 [t-CO2/日] 対象街区雪処理 E ロードヒーティングE : 5.46 [t-CO2/日] E : 0.05 [t-CO2/日] 運搬排雪 E : 10.50 [t-CO2/日] 雪処理 E 合計 A 電力負荷 : 75,105 [ GJ ] : 73,102 [ GJ ] 熱負荷 [ GJ ] :148,207 年間負荷 [t-CO2] 電気使用量 : 7,249 : 6,650 [t-CO ガス使用量 2] E [t-CO2] : 13,899 消費量合計 [t-CO2] : 14,348 年間 対象街区 [t-CO2] : 14,844 E 対象街区 + 周辺 : 7.3 [%] 対象街区 E 比較 対象街区 + 周辺 [%] : 14.3 N 風向 北西
B
最高高さ:117.5m 基壇部 :4層分(地上20m) 中層部 :12層分(地上68m) 地下 : 駐 商 [ 地下歩行空間接続部 ]
最高高さ:117.5m 基壇部 :4層分(地上20m)
【機能配置】 高層部 : 業 宿 中層部 : 業 低層部 : 商 : 段階的再開発 ( 市民ホールの保存 ) 低層部 : 基壇あり 低層部 : 屋外 OS を広く設ける 中高層 : 2 棟 / 全体の高さを抑える 中高層 ( 基壇なし )
【面積表 ( 容積率 )】 宿 22,650 ㎡ (194%) 商 23,790 ㎡ (204%) 業 70,200 ㎡ (602%) 駐 8,200 ㎡
【面積表 ( 容積率 )】 宿 22,650 ㎡ (194%) 商 23,790 ㎡ (204%) 業 70,200 ㎡ (602%) 駐 8,200 ㎡
更新パターン
最高高さ:128.5m
α
Ⅴ.基壇一棟発展 A 型
Ⅳ.基壇一棟型
用途 機 / 能配置
用途 機 / 能配置
更新パターン
【面積表 ( 容積率 )】 宿 22,650 ㎡ (194%) 商 23,934 ㎡ (205%) 業 70,056 ㎡ (601%) 駐 8,200 ㎡
【面積表 ( 容積率 )】 宿 24,080 ㎡ (206%) 商 22,960 ㎡ (197%) 業 69,600 ㎡ (597%) 駐 4,670 ㎡
前提 計画 低層部 項目
Ⅲ.基壇中高層型
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
Ⅱ.基壇ツインタワー型
0 0. 2 0. 6 1. 0 1. 4 1. 1. 8 8 以 上
Ⅰ. 二棟型
・雪処理 E 比較的大きい
・歩道に大きな吹き溜まりが形成
7. 街区空間デザインの方向性の提案 高層高容積街区のボリュームデザインの方向性
8. 1棟タイプ
高層高容積街区における環境・エネルギー評価を踏まえたデザインプロセスの考察 積雪寒冷都市における高層高容積街区の都市デザインでは、早期段階から、形態と用途を並列して、環境・エネルギー評価を 組み込んだ検討を行うことでエネルギー消費や屋外環境を良好にする街区空間デザインの方向性を決定できることが明らかに なった。 高層高容積の都心空間においては、本論のプロセスで都市デザインを行うことが重要である .
2棟タイプ
中高層部を 2 棟とせず 1 棟タイプとし、 中層高層を一体のボリュームで計画することは、 積雪量を少なくし、雪処理 E を低減するため、 有効である。
高層高容積街区の都市デザイン
環境・エネルギー評価
多様な地域条件、地域課題の把握 積雪量 大
⃝
都市
積雪量 小
高層高容積街区の形態デザインの方向性
都市軸、ネットワーク等の計画 →拠点等の重点整備地区 地域地区 ( 用途地域 / 高度地区等 ) →高さ / 容積率規制 →用途規制
① 中層部の基準階面積を小さくして高層部との差異 を小さくし、最高高さ 157m 程度まで塔状に 高層化するデザインは、地上部まで吹き降ろす風を 発生させて雪を吹き払い、積雪量を低減するため、 有効である。
地上 157m
風向 北西
風向 北西
ⅰ)高層高容積街区のボリュームデザイン検討 [6-1 章 ]
地上 117.5m
【形態】
【用途】
ボリュームデザイン の検討
⃝
用途配置の検討
・4つの更新パターン
街区デザイン
② 街区に対して中高層部を風上側に配置するデザインは、 中高層部が発生させる吹き下ろしの風により、街区の 風下側への風の流入を増やし、積雪量を低減するため、 有効である。
:既存のプロセス :本論で組み込んだプロセス
風向 北西
1, 段階的な開発 Ⅰ, 二棟型
2, 一体的な開発 Ⅱ, 基壇ツインタワー型 Ⅲ, 基壇ツ中高層型 Ⅳ, 基壇一棟型
ⅱ) 更新パターンの評価 [6-2 章 ] 【形態】 ・雪処理 E 評価 ・屋外環境評価
【用途】 ・更新パターン E 評価
・比較的良好な更新パターンの抽出 ・街区ボリュームデザインの方向性
ⅲ) 高層高容積街区の形態デザイン検討 [7-1 章 ] 【形態】 発展型デザイン の検討
⃝ ③ 屋外 OS を小さくし、少なくても高さ 20m の基壇を 設けるデザインは、建築物足元の吹き溜まりを小さく し、風下側歩道の風速を弱めることで、屋外空間に おける風雪の悪影響を改善するため、有効である。
【用途】 用途配置の検討
・4つの発展型更新パターン 風向 北西
Ⅴ, 発展 A 型 Ⅵ, 発展 B 型
風向 北西
Ⅶ, ヘリカル型 Ⅷ, スミキリ型
ⅳ) 発展型更新パターンの評価 [7-2 章 ] 【形態】 ・雪処理 E 評価 ・屋外環境評価
【用途】 ・更新パターン E 評価
・比較的良好な発展型パターンの抽出
ⅴ) 高層高容積街区の空間デザインの方向性 ( デザインガイドライン )[8 章 ]
建築
地上 52m
地上 40m
⃝
外構 基壇 大 屋外 OS 小
基壇 小 屋外 OS 大
・ⅰ) ⅳ) の検討を踏まえた積雪寒冷都市都心部での有効なデザインを提案 建築デザイン/ 外構デザインの検討
道内建築系大学の学生有志が集まり、 『学生の視点で社会に向き合うこと』 をテーマに活動しています。 ワークショップやシンポジウムを通して、建築に携わる人以外の方たちに発信・啓発し、 「建築」 の見かたをつくっていく役割となることや、 自分たち学生が社会に出るまでの間、一般的な価値観と専門領域との距離感を認識しながら考えを深めることを目標としています。
WORKSHOP 風景 札幌地下歩行空間 (2012.1.8)
身近なところから町の魅力を考えよう
H A U S
project
北海道建築都市学生プロジェクト
普段身に着けている衣服は私達にぬくもりと安心感を与えてくれています。 都市の無機質な空間が服で満たされた時、 そこは私達の居場所に思えるようなあたたかな空間となるのではないでしょうか。
『多様にな考えに触れ、 つながりをつくる』 卒業設計講評会や講義を通じ、学生同士が作品を通して刺激し合うことと共に、国内外で活躍する建築家の多様な考えに触れることや、様 々なプロジェクトを企画・実施し、北海道内の建築学生のレベルの向上やネットワークづくりを目的に活動。
2009
Start
札幌のまちを考えるワークショップ 2011/7/25
/10/7
/11/26
2012/3/24
2012/8/15
2013∼
■私が企画し、実現した講演会
Time
■これからのプロジェクト
■私が企画し、実現した講評会
北 海 道 組
Diploma Review 2012
アドバイザリー 五十嵐淳
(五十嵐淳建築設計)
久野浩志
(久野浩志建築設計事務所)
弘田七重
(AKICHIATLAS.com) 佐々木夕介(gl)
関口聡美
(gl)
高木貴間
(高木貴間建築設計事務所)