architecture portfolio

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portfolio 2021 Kyoto Institude of Technology Design & Architecture



member

01 Kawasaki Ren 川崎蓮 02 Maeda Emi 前田恵美 03 Misawa Chika 三澤知夏 04 Morimoto Ayumi 守本愛弓 05 Wada Chinatsu 和田千夏

01

02

境界ものがたり

床見上げてーーー坪庭2F

03

04

05


01

東京都文京区、 小石川植物園付近に佇むこのアトリエ付き住宅の 敷地は間口 2m、 四方を建物に囲まれた典型的な旗竿地である。 ここでは単なる明るい空間ではなく、 アトリエとプライベート空間の

名前 : 川

良質な関係性、 建物 (主にアトリエ) 部分と間口から見える外部

制作学年 :3年後期

環境との調和或いは表情づくりが課題だった。

壁式光像の家

これらをいっぺんに満足させるための造形としての曲面壁が三次

敷地 : 東京都文京区

元湾曲しながらボリュームを貫く。 一見独りよがりに見えるこの曲

用途:住宅兼事務所

面壁が生み出す表裏一体の空間は、 この特異な計画敷地のポテン シャルを最大限に発揮させる。 建築家のエゴと捉われがちな表現主 義的な構築物が、 普通以上の機能を満足させ得る可能性について の提案である。

1階アトリエ側会議室を見る。屋内天窓から光が曲面壁をつたう。

屋上庭園

中 3 階家事スペースからカウンターデスクを見る。半階上に寝室 主寝室

上部トップライト

納戸

浴室

脱衣所

3F

この建築におけるファサードのデザインは、 2m の間口から見える部 分のみである。 コンクリートが見せる重く冷たい印象の一方で、 カーテ

和室

ンをひょいとまくりあげたような軽やかな造形の向こうにアトリエの様子

2階居間から食堂を見る。光溜が室内を穏やかな光で満たす。

が垣間見える。 都市に埋もれそうなこの計画敷地において、 最小限の 操作で特に印象深い表情を与えることに成功した。

複層ガラス Low-Eガラス t=8 空気層 t=6 網入りガラス t=6.8 飛散防止フィルム貼り

押えコンクリート 絶縁シート アスファルト防水

家事スペース

水勾配1/100

M3F

洗面室

洗面室

主寝室

天井 石こうボード t=9.5 AEP塗装 軽量鉄骨下地 家事スペース

浴室

脱衣所

家事スペース

床 タイル t=8 均しモルタ

主寝室 作業室

作業室

居間

ダイニング

床 フローリング t=12 構造用合板 t=12 モルタル t=60 断熱材 t=25

食堂

リビング

ミーティングルーム

アトリエ玄関

ピロティ

家事スペース

ミーティングルーム

キッチン

2F

A-A  S=1:200

B-B  S=1:200 天井 鉄筋コンクリート打ち放し

B

断面計画 ・ 動線計画

リビング

ダイニング・キッチン

床 フローリング t=12 構造用合板 t=12 根太間断熱

地上階のアプローチは住居が竿部分の突き当り、 そしてアトリエ 玄関 道路

ピロティ

壁の内側が明るい空間だが、 2階に上がる際にその内外が入れ替

納戸 ミーティングルーム

A

を利用し、 その外側、 地上階に現れたピロティを駐車場とした。 N

外壁 RC躯体 フッ素

間仕切り壁 石こうボード t=9.5(両面) 石こうボード t=12.5(両面) 遮音材:グラスウール t=65 下地:LGS 65×45

は曲面壁に沿って内側に吸い込まれるように入る。 基本的に曲面 わる。 球面の構造上内側は上階ほど明るく床面積は大きくなるの

A

床 フローリング 均しモルタル

内壁 FGボード t=8 AEP塗装 ウレタンフォーム吹付 t=25 RC躯体 t=200

GSEducationalVersion

天井 鉄筋コンクリート打ち放し

ミーティングルーム

曲面壁の内側は立体的ボイドとそれを取り囲む生活空間とし、 鉄筋コンクリート金ごて押え

アトリエ玄関

床 フローリ 構造用合 パーティ 鋼製束

納戸(階段下)

鉄骨丸柱 θ=90

GSEducationalVersion

1F S=1:200

WC

B

その裏側を階段室や水回りとすることで一体空間の中でも合理的 な機能分離を可能とした。 階段室は空間の表と裏が入れ替わる瞬 ピット 間であり、 そのフェーズ移行段階としての動線配置がある。

捨てコンクリート t=60 防湿シート 砕石 t=150

断熱材 耐圧盤 t=250



03

東京都文京区の住宅街に建つ住居兼デザイン事務所を設 計した。旗竿地という四方が住宅に囲まれた敷地で、住 居と事務所を2つのボリュームに分けることで、それら の関係性を定義していった。もともと縫い合わさってい

結う家

名前 : 三澤知夏

た部分をほどくようにしてその間に中間領域としての階

制作学年 :3年後期

段室を設けることで、境界・両サイドへの接続として機

敷地 : 東京都文京区

能する半外部的な移動のための空間が生まれた。階段室 は住居と事務所の関係を感覚的に近づけたり遠ざけたり

用途:住宅兼事務所

できる。その結果、階段を登り降りする日々の活動の中 で生活のシーンが展開されていくような魅力的な空間と なった。

▷Diagram

▷Plan A

2

4 3

1

2

3

6

5

②素材 4

①分ける

5 6

2 7

5

1

N

8

1

1F Plan 1:200 1 : Space room 2 : Parking lot

4

B

3 : Entrance

3

4 : Rest room

B

5 : Store room

③当てはめる → ④ずらし、ほどく

ref.

N

4F 9 : Staircase 13 : Void

7

6

10

15

14 : Bed room

13

15

14

15 : Terrace 16 : Wash room 17 : Bath room

11

15

11

16

14

17 13

3

18 12

N

N

4

8

4 : Rest room

10 : Hobby room

17

11 : Closet

9

8 : Atelier

8

9 : Staircase

8

12

6 : Kitchen 7 : Dining room

9

16

8 : Atelier

3 : Entrance 11

3F

2F

12 : Tatami room

9

13 : Void

9 : Staircase

▷model

workspace

office exhibit room

住宅と住まいの中間領域となる階段室は、室内に光を取り込みながら 各フロアを結ぶ導線を作ることで、住み手が仕事場と住まいで気持ち

meeting room

の切り替えができる半外部的な心地よい空間となっている。

▷section Location: Tokyo 9

14

9 17

1 : Space room

building use:

2 :Parking lot

office&private housing Building area:

3 : Entrance

8

49.14 ㎡

4 : Rest room 10

7

130.2 ㎡

8 : Atelier

office /1F 23.91 ㎡

9 : Staircase

8 3

Total area:

7 :Dining room

12

2F 8.65 ㎡

10 : Hobby room

4

3F 8.65 ㎡

12 : Tatami room

3

home / 1F 31.13 ㎡

14 : Bed room

2F 22.74 ㎡

17 : Bath room 4

1

3F 18.74 ㎡ Staircase /16.38 ㎡

1

2

Structure: office / RC home / wood

sectionA

sectionB

0

2

5


04

街角で記憶を登る 1939年、京都の上京区、二条城と京都御所の中間に旧待賢小学校が建てられた。 アール・デコとモダニズムの意匠が混じり合った旧待賢小学校は、時の経過を経て 小学校としての役割を失ったものの、現在も過去の記憶を人々に伝え続けている。 いつでもどこでも情報を得てオンラインで働くことが可能になった現代の町の中に 「集まって学んだ」小学校の記憶を引き継ぎ改修することによって、誰かの存在を 感じられ、「集まりたくなる」学びのメディアセンターとしての機能を付与する。

名前 : 守本愛弓 制作学年 :3年後期 敷地 : 京都市上京区 用途:メディアセンター

視線の重なりで距離が離れていても、誰かと共にいることを感じるような、 家と職場以外の新たなサードプレイスを提案する。

町の人々に記憶を語りつづける様式を残す

中庭と旧校舎、大階段広場をつなぐ外廊下

L 地形の校舎の形式を生かし、街角 - 校舎 - 校庭を繋ぐ

大階段から2階のロフトへ入る

大階段内部のアトリウムから旧校舎のファサードを眺める

【屋上菜園】 【町のアトリエ】

【賃貸アトリエ】

【町のメディア館】

【大階段広場】

【特産品ショップ】

【町角カフェ】

【町の小さなギャラリー】


05

密と疎

ー変化する密度ー

with コロナの時代、私たちの暮らしは大きく変化 した。以前より密度について意識する機会が増え、 人との距離、集まり方、関わり方は一人一人異なっ ていることが明確となり、他者との新しい関係性を 意識するようになっている。人との距離感、場所の 雰囲気などの今までになかった色々な密度の考え方 が当たり前になって来ている。  集まって住むことで色々な密度を生むことができ ることに着目し、自ら生活、時間、家族、天気など の色々な場面で自分の求める密度を選択できる集合 住宅を目指した。

名前 : 和田千夏(藤本美紀) 制作学年 :3年後期 敷地 : 東京都 用途:集合住宅

□平面図 1/400 疎:他の住民から見えないプライベート空間

疎:他の住戸からは見えない

3F

屋外空間

密:人の視線が集まりやすい 開けた小高い空間

2F

密:複数の出入り口に繋がる通路

密:立方体を切り取った所から光が差し込む 1F

密:多くの住民の動線となる開けた空間

見える密度

移動する密度

時間で変化する密度

開口で変化する密度


Thank you for Reading.



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