「間戸」と「窓」の狭間で

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「間戸」と「窓」の狭間で 敷地  福井県福井市 第��回 北陸の家コンペ 佳作 用途 住宅 期間 M� 後期 受賞

「間戸」と「窓」の壁がレイヤー状に連なり多様な居場所を緩やかにつなぐ

��.日本の「間戸」と西洋の「窓」 ��.「間戸」と「窓」の狭間から生まれる関係性

日本における「まど」は本来、柱と柱の間の戸、すなわち「間戸」とし て認識されてきた。一方で、西洋における「まど」は 壁が最初にあり、

そこに穴をあける「窓」として認識されてきた。�つの「まど」の在り 方を再解釈することで「まど」から広がる暮らしを考える。

��.ダイアグラム

「間戸」と「窓」がグラデーショナルに変化する壁を渦巻状に配置する。

そのことによって、「窓」と「窓」、「間戸」と「間戸」、「窓」と「間戸」 の重層的な重なりにより、関係性が多様に変化する空間を目指す。

日本は西洋化が進む中で「窓」を暮らしに取り込み、四季のある日本に おいて「間戸」が持ちえた役割は、空調設備により解決されてきた。今 回の提案では、「間戸」と「窓」の間を再構築し、内と外の関係だけではなく、 室やモノ、人との関係を「まど」を通して紡ぐ住まいとする。

��.「まど」が紡ぐ関係性の濃度変化

「間戸」と「窓」がグラデーショナルに続く壁がレイヤー状に重ね、関係 性の濃度変化が生まれる。住まい手が人やモノ、外部環境との距離を測り、 その時々で居心地の良い居場所を探しながら暮らす風景をつくりだす。

家族の気配を感じながら、「間戸」と「窓」を介してそれぞれの距離感で暮らす

変化する「間戸」と「窓」を介した様々な関係性が生まれる

「間戸」と「窓」の狭間でグラデーショナル に変化する壁

渦巻状に配置することによって「まど」がレ イヤー状に重なり、多様な関係性を生み出す

1階平面図 S=�:���

「間戸」と「窓」の差異により、室同士の関 係性を変化させながらも全体がゆるやかに つながる

断面パース

大きく3つのレイヤーに分かれた空間が外 部との適度な距離感を創り出す

重層的な「間戸」と「窓」の重なりが多様な生活の風景をゆるやかにつなぐ

UP アイソメ図
「窓」に囲まれた空間ではプライベート性の高い落ち着いた居場所となる outside inside outside inside
日本の「間戸」 西洋の「窓」 間戸 窓

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