Diploma KYOTO'21 立命館大学参加者一同 学部作品集 ポートフォリオ

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立命館大学     ポートフォリオ展 出展者一覧 國弘朝葉    傍島靖葉    山本理央 林 嵩之    中田洋誠    浅原陸人

青山剛士    中川 遼    上田圭太郎 太田大貴    松野泰己 濱田千織    西岡里美


境・「芸術の海」

名前  :國弘朝葉

評価:学内最優秀賞

制作学年:3 年

建築新人戦 2019 優秀新人賞    第 8 回アジア建築新人戦 8 選

敷地  :滋賀県草津市 用途  :幼老複合施設

私たちは海を境界とした陸に住んでいる。 「この先には何が待っているのだろう?」 と思った時、 日常の陸を飛び出し、 異世界の海に漕ぎ出す。 水盤を隔てて分断された 児童館 ・ 保育所 ・ 老人福祉施設の陸が 一歩 境界 を踏み出せば アトリエ & ギャラリーの海で入り混じる。 出会いと創造の航海へ。 ここは、 旅する幼老複合施設。 「おはよう」 「今日はどこに旅しようか       」

2章 「境」 の水盤    向かい側への好奇心を促す。

3章 芸術の塔    陸と海を繋ぐコア

全てのカタチの交流を実現する。

1章 3つの陸地    同年代の交流を深める。

水平トラスの大屋根 スタジオを彷彿とさせる大屋根は、 創作意欲を膨らませる。

自由な屋上庭園 好きなところで 休憩したり、 スポーツしたりできる。

3つの陸地 児童館

4章 アトリエ & ギャラリーの海

入り混じる海 保育所

老人福祉施設

アトリエ & ギャラリー

A-1

A-2


越境する街並み

評価: 学内最優秀作品 (1 位 )

名前  :林 嵩之

イヤーブック 2019 掲載作品

制作学年:3 回生 ( 後期 )

ー時代を超えた本質的な京都らしい通り建築の提案ー

用途  :集合住宅兼商業施設

京都を象徴する南側の町家群、近代化に伴い北側のペンシルビル ける「本質的な京都らしさ」の在り方を提案する

八坂神社

東山駅

鴨川

失われる芸妓文化

円山公園

花街

条通・東大路通に面する一角。東側に

東大路通り

花見小路

は八坂神社西門があり、毎日多くの観

宮川町

光客・参拝客で賑わっている。他にも

先斗町 上七軒

南側には五花街

四条通 敷地

がり、主に料亭など町家の歴史的景観

(人、軒)

芸妓

舞妓

お茶屋

66

24

60

41

27

33

41

8

22

24

9

9

12

5

9

184

73

133

800

花屋

料理屋

化粧師

髪結師

小間物屋

400

お茶屋

置屋

100 0

76

1955

1965

交流

いる。要因としてヒアリングの結 260

(人)

1965 年から 1975 年にかけて減少

方、芸妓さんの数は減少し続けて 372

200

が歌を聞かせ舞を見せるようになったの

上のグラフより、舞妓さんの数は

等の人数まで持ち直している。一

548

500

が舞妓・芸妓の始まりです。

飲食店に居酒屋など、雑多な街並み、

舞妓

しているが 2017 年には以前と同

300

2014 年

芸妓

674

600

仕出屋

舞妓・芸妓は、今から約 300 年前の江戸時代、京都の八坂神社前の門前町の水茶 屋から始まりました。働いていた

芸舞妓数推移

700

28

1975

58

1985

202

199

78

1995

71

2006

果、芸妓として一生を捧げる際の 184 73

狭いコミュニティの中で人生を終 えることへの不安が最大の要因で あることがわかった。

2017 (年)

独り立ちした自前芸妓さんのための住居・この地で深いコミュニティを 形成する舞妓さんのための置屋と置屋の中での伝統産業の認知・芸妓の

多くの割合を占めることがわかる。このように芸舞妓発祥の地八坂神社前には今

営みが見られる。

なおお茶屋文化が色濃く残っています。

一歩広いコミュニティのための複合施設を提案する。 お茶屋と置屋は 200 年以上現在の関係で営まれてきており、京都の伝統技能やしき

街並みサーヴェイ

ギャラリー・テナントを 3 階に配置

たりが根強く残る場である。お茶屋は仕出屋や小間物屋など客の目に移りやすい伝 統が集積する場である、一方置屋は結髪師や化粧師、男衆など伝統の技が発揮され る場であるが目に触れる機会はない。そこで、京都花街をを支え続けてきた技能認 知と伝統技能継承推進もこの施設の及ぼす効果である。

タテの街並み

また、現在 SNS やメディアにおいて芸舞妓の露出はかなり多くなっており、芸舞妓 のありかたも時代に応じて変化している。

ギャラリー・テナント

職と住の関係について提案する。 個室

通り抜け空間であるコアビーム は短手方向の構造強度を増す 歴史的変遷

要素の抽出

3F

・ タテ の要素が強い街並み ・高さに規則性はなく、奥行きも バラバラ ・実測の結果、間口は 3.5 ∼ 5.5m

明治初期ごろの四条通の街並み

1978 年頃

かつての景観の面影とは対照的にタテへと伸びた街並み

高度経済成長により、通りに面した土

一般テナントを 2 階に配置

様々な大きさの間口や高さの建物が雑多に建ち並ぶ

地から開発が進み、路面電車や自動車 交通に占拠された 人々の生活は通りから排除され、職の 場のみが残った

ヨコの街並み

超えた芸舞妓の対話が生まれる

通りサーヴェイ

タテの街並み

テナント

敷地周辺の通りからスケールを持ち込む。

お母さん部屋

スケールに応じてパブリック・プライベートな空間をつくる。 大浴場

③ 仕込さんなどの修行する姿が

敷地

ヨコの街並み

洗濯室

対話の間

外床

程よく垣間見える

6000mm

3000mm

② ③

通りでの会話や誘発されるスケール 各棟の存在を認識し、共同体としての認識

公としての通りスケール 完全に移動空間としての通り

1180mm

私としての通りスケール 生活空間としての通り

2F

町家の 3 層構造を立体的に用 い、2Fには緑を多く配置する

花屋

1180mm の通りは置屋のプ

小間物屋

②通り東側連続立面スケッチ ライベートな通りとなる。

2700mm

料亭 仕出屋

植物に遮られ、暮らしは感じ

・ ヨコ の要素が強い街並み

るが、視線は通らない

・①∼③のサーヴェイにおいて殆どの1階軒高が 2700mm

カフェ

・通りのスケールは1180mm 3000mm 6000mmでこれを用いる 居間

ダイアグラム

工芸品行場 食卓

6000mm の通りは敷地横の 通りスケールをそのまま踏襲 することで敷地内の賑わいが 既存の通りに広がる

台所

置屋

歌方用住居

立方用住居 ヨコノエレメントとして、床を用いる

くる

都市のスケールにあわせる ズムを生む

化粧室

芸舞妓着用物展示

3000mm 3000mm

それぞれをかみ合わせ、多様な空間をつ

芸妓ライブラリー 着付・髪結処

空間では人々の休憩所とし て機能する

6000mm

タテのエレメントとして、壁

髪結師

歌舞練場

1180mm

6000mm

中舞台

化粧師

通り土間

ドライエリア

1F


内 カラ 外殻

名前  : 青山剛士

評価: 学内選抜作品

制作学年: 3回生

NEXTA 20 8選

敷地  : 関西外語大学 用途  : 国際交流センター

「孔殻体」の繋がり

「孔殻体」の組み合わせ


評価:新人戦 19 100 選

名前  :太田大貴  制作学年:3 回

敷地  :南草津  用途  :幼老複合施設

メインパ または パース何枚か このサイズで

月見 ・花火テラス

大テラス

集会室 ラウンジ

サークルルーム

プレイルーム 2

渡り廊下

A-A 断面パース

老人施設

児童館

保育施設

老人施設

地域

ゾーニング

ジグザグに

保育は守り、地域住民が頻繁に使用する

児童館と老人福祉センターの間にある中庭。 サークルルームやプレイルームに囲まれており、

地域のための縁側カフェと足湯庭。ガラス越しに中庭を共有できる。 また、時間を分けて地域住民が集会所を利用できることを想定している。

児童館

保育施設

老人施設

地域

を考え

各施設をつなぐとともに地域の受けを設ける

南側の道路に対して地域ゾーンを考える

5

10

縁側世代と世代間交流

アクティビティ受容体としての縁側とその共有 児童館

遊戯室 (m) 0

保育施設 地域

ジグザグの縁側に対しそれを貫通する大きな抜けと ジグザグに沿って現れるグリッドの抜けをつくり 活動の共有や監視性・地域からの見えをつくる

園児用通学路。オープンな南側に対して、北側の通路は守られた通路となっている。 児童館のプレイルームの友達・知り合いとあいさつをしながら登園する。

保育所部門 2 階南側、老人施設のラウンジから一続きの縁側が続いており、 園庭で遊ぶ子供達を眺めることが出来る。その先には大テラスが続いている。

縁側は老世代にとって慣れ親しんだ訪れやすい場所であるとともに、内の機能と外の様子の変化に 伴い、空間を利用するキャラクターやアクティビティを自然と変化させる機能を持つ。その縁側を、 メインの通路としても活用し、多世代が必然的に混ざり世代間交流を誘発する。また、縁側での営 み自体が文化の伝承につながるのではないか。

集会室と園庭。屋根は片流れトラスで構成されており、 上部に貼られているガラスは可動式となっており、重力換気と自然採光をもたらす。

遊戯室前の庭、メインの園庭とは渡り廊下で区切られており、運動が苦手な子や 動物との触れ合いが好きな子など近代の多様な子供たちの興味関心に答える。

20


籠絡

名前  : 濱田千織

絡まりと包みと

評価: 学内選抜作品

制作学年: 3 回生 敷地  : 滋賀県草津市 用途  : 幼老複合施設

メインパ または パース何枚か このサイズで

1. コンセプト

世代を超えた交流がほとんどなくなってしまっているということで、幼児・児童・

3. 立面ダイアグラム

老人の 3 世代が一斉に集まる施設はこれからとても重要視されていくと思う。こ こで、世代間の交流を促進するような建物を提案する。

絡む

包む

+

2階建ての建物を用意する

スラブを少しづつずらして配置して 真ん中にスラブを繋ぐ大階段を設ける

2. ゾーニング 児童館ゾーン

保育室ゾーン

児童館ゾーン 老人ゾーン

児童館ゾーン 老人ゾーン 保育室ゾーン

老人ゾーン 平面ゾーニング

立面ゾーニング

屋根を2つに分け、組み込まれるように覆う。 また、組み込んだ屋根を室内ではスラブとして 利用する。

建築全体を包み込むような大屋根を かける。これは壁の意味もなす。

断面パース


絡み、会う

評価: 学内優秀作品

名前  :傍島 靖葉 制作学年:2 回生

学内選抜作品

敷地  :京都市下京区下ノ町 用途  :国際学生寮

地形とアクティビティ

内外のアクティビティの共通性 陶磁器専攻エリア

補整された道路

陶芸体験、作品展示、フリーマーケット、世界の焼き物展示会

陶磁器 ⇔ 泥遊び  彫刻 ⇔ 砂遊び  染織 ⇔ 水遊び

泥遊び場

音楽 ⇔ 草花遊び

日本画・油画専攻エリア 作品展示、絵画教室、講演会

多目的スペース

……

変形した土地 !

地形の凹凸、水などによって多様なスペースが生

落書きスペース

リンク 引き込む

水遊び場

アクティビティの共通性に気づき興味をもって地

まれ , 人々は各々好きな場所で活動する

域住民が寮内に引き込まれる

砂遊び場

染織専攻エリア  染物体験、作品展示、フリーマーケット

彫刻専攻エリア 彫刻体験、作品展示、素材実験、プロジェクト発表

空間構成 ①動線

②へこみ 寮室

private

草花遊び場

■1F学生のネットワーク

環境デザイン専攻エリア 作品展示、研究発表、オリジナル家具販売

音楽専攻エリア 演奏会、楽器体験、声楽レッスン

■2F学生のネットワーク ■ 地域住民のネットワーク

public

交流スペース シャワールーム

■ 交流スペース

更衣室

ランドリー シャワールーム

学生の動線と地域住民の動線をそれぞれ独立させる。 一方で2つが交わる場所に交流スペース配置すること でここを中心にして人は活動し、このスペースは寮の ノードの働きをする。

くぼませることで任意の位置だ け距離を変化できる。 またくぼみの大小で奥行きが変 化する。

寮室間の距離は長く維持したまま、交流ス ペース間の距離を縮めることでより学生と 地域住民との交流が活発になる。 また特に利用する東西の通りを長くすること で、交流スペースに触れる機会を増やす。

更衣室

N

1階平面図


Site Components

評価: 学内選抜作品

名前  :中田洋誠 制作学年:3 回生  敷地  :漢字ミュージアム  用途  :ミュージアム

メインパ または パース何枚か このサイズで

■Concept  場所の特性「サイト・スペシフィック」に基づき、 形態やプログラムを設計する。周辺環境を読み解き都 市の価値を高めると同時に、京都の精神的シンボルで ある京都タワーと比叡山を結ぶ点の存在として、この

UP

建築に個性を与える。これにより新たな都市の魅力を

レストラン

UP

高め、発展を導く施設を展開する。 ■Site

UP UP

敷地は四条通りと東大路通に面する。八坂神社や花

E2

E2

E2

WC ショップ UP

展望デッキ

WC

UP

展示1

側には京都の伝統的な街並みが残っており、その境に

E7

E7 UP

E6

E6

いる。敷地の北側は現代の建築が多く立ち並ぶが、南

展示4

WC DN

見小路が近くにあり、京都に訪れる観光客で賑わって

E6

E7

位置する。

WC

DN

展示3 事務所

UP

UP

敷地が位置している。

E5

E5

ボルである比叡山と京都タワーを結んだ直線上にこの

E5

また、京都全体の広域で見ると京都を代表するシン

UP

WC DN

比叡山

WC

着物ショップ・貸し出し

展示2

着付け室

着付け室

UP

UP

倉庫

常設展示室 通路 撮影テラス ミュージアムショップ

カフェテラス

芝生の丘

敷地

E1

E1

E1

1 階平面図

2階平面図

3階平面図

4階平面図

京都タワー

■Diagram

1 敷地を読む

2 ボリュームを設定する

3 ボリュームを構成する

この敷地は3つ(伝統的な建築・現代の高層建築・交通量の多い道路)の空間要素に囲まれている。

・それぞれの平面的な線形・立面的な高さを単純化した3つの長方形ボリューム

ボリュームを交差し、それら3つのシナジーが生まれる。また、この建築のシンボライズ

また、京都タワーと比叡山を結ぶ線上に位置している。

・京都タワーと比叡山の軸をシンボライズした、それらを眺望が可能となる大階段

となる大階段が3つのボリュームを跨ぎ、空間全体を繋ぐ。 観光客を伝統的な街並みへと導く

京都タワー 商業スペース フードホール

アム

大階段

体験スペース 体験スペース ミュージアム

ミュージ

比叡山

新たな芸術の流れを生む

商業スペース 伝統的な京料理を表に提供する


線の交錯

名前  :中川 遼  制作学年:3回生  敷地  :南草津駅周辺  用途  :幼老複合施設

メインパ または パース何枚か このサイズで

●配置計画

園庭

私的

私的

私的

公的

公的

地域の人に開かれたオープンスペース

ジグザグに建築を配置することで私的空間と公的空間を明確に分ける。ジグザグによって生まれたくぼみは、かがやき通り側に開かれた、 地域の人も入れるオープンスペースになる。 ●ルーバーによる視点の増幅

●視線の交錯

建築の壁面をルーバーにすることで、結ぶことの 普通の窓

ルーバー

できる視点を縦と横に増やすことができる。 これらの連続によって、施設の内部、施設と園庭、 施設と敷地外、園庭と敷地外の視点を結ぶことができる。


食と学びの支えあいから

名前  : 松野 泰己

生まれるもの

敷地  : 草津市

制作学年: 3 年

評価: 学内選抜作品     建築新人戦 100 選

用途  : 幼老複合施設

メインパ または パース何枚か このサイズで

1形態

学 食食

動線計画

3構造計画

部屋のストーリーの変化 を楽しむ

学 食

ゾーンが絡み合っていく

外と内が混在する

リングがお互いを支えあう


交創住宅

名前  :

西岡里美

制作学年:

2回生

評価: 学内選抜作品

敷地  : 京都府下京区崇陣地区 用途  : 学生寮

□形態操作

□配置計画

□コンセプト

・3つの構成要素

学生

アート

→ →

地域の人

留学生

アートボード:学生が住まう住居空間。片

ステージ:住居間を行き来することができ

ガラスボックス:アクティビティを作り出す要

側が壁となっていて、人々が自由に思い思

る橋。人々が楽器を持ち寄り、奏ではじめる。

素。ステージの上にアトリエ、スタジオ、資料

いの絵を描くことができる。

室の機能を持ったボックスを設け、活動の幅を 広げる。上下をつなぐボックスはエレベーター

・形態の成り立ち

アートを表現する、感じるという関わりを世界共通のコ ミュニケーションツールとして取り入れる京都市立芸術

でも入ることができるオープンな空間にする。また、住

大学の学生を対象とした、国際学生寮を提案する。老若

居空間のアートボード面と窓面をランダムに配置し、外

男女、言葉も文化も関係なく誰でも表現することができ

にいる人が内部へ引き寄せられる。

で人々の移動手段となる。

えた。日本人、留学生、地域住民はアートを介して、繋がる。

□ストリートアート・ミュージック

ミュージック

アート →

新しい芸術

アートとミュージックが合わさることで新しい芸術が生 まれる。芸術を学ぶ学生たちと、それを見守る地域の人 によって学生寮全体がそれを発信していけるような空間 になる。

アートボードとステージを組み合わせる。

るアートには、人を繋げる可能性が秘められていると考

ガラスボックスを設ける

縦と横の板を組み合わせることにより、二種類 のアートが組み合わさり、寮生、留学生、地域 の人が積極的に関わることができるスペースが 生まれる。

ジャンルは限らず様々な絵が描かれる 開放的な空間:全体を見渡して楽しめる。いろいろなところから音楽が聞こえる

外からは見え隠れしながら作品がみえ、人々を施 設内に引き込む

閉ざされた空間:限定的でじっくり作品楽しむ。近くの音楽が聞こえる。


評価: 学内最優秀作品賞

名前  :山本 理央

∼ズレとスキマが生み出すつながり∼

制作学年:3 年

敷地  :関西外国語大学  用途  :国際交流センター  ■課題説明

■敷地

「建築の内と外」がテーマの課題で あり、敷地内に実際に建てられてい る国際交流センターと同じ用途で、 中に配置する諸室も同等ものとして 各自で考えた提案により新たな国際 交流センターの設計を行う。中間領 域を重要なポイントとしており交流 空間の設計に大きく関わっている。

∼ズレとスキマが生み出すつながり∼

■ダイアグラム

キャンパスのほかの施設 とはブリッジでつながれ ていて学生が利用する。

関西外国語大学 国際交流センター

大阪府枚方市に位置する、地域と世界に開かれた 新しい教育の創造・創発の場として設置された施 設。南側は、比較的交通量の多い道路に面してお り、周辺は小学校や集合住宅が集まっている。

プロムナード

研究部門

帯 帯を巻くことで内と外の空間 をあいまいにつなげる。

■コンセプト 床や壁、天井、 階段の要素となる 帯を折ることで、内 と外が表裏一体となって 生み出されるあいまいな空 間をつくる。帯は、ある時は エントランスとして人々を迎え 入れ、道となり、壁となり、天井と なり、また次のフロアへと空間が折り たたまれながら連続していく。帯が、色 々な大きさのズレやスキマをつくり、内と外 が相互貫入して、多様な空間を生み出すことか ら、抜けた大空間や、立体交差、それによって視 線の交わりが生まれたり、人の気配が感じられたり 、普段感じられないものを感じられる。折れ曲がる部分 を重要なポイントとして考え、帯の開く部分と閉じる部分 を調整しながら、学生や研究者、敷地や、地域の人々との関 わり方やつながり方を意識して設計した。

疎⇔疎 外×外

疎⇔疎 外×内

・都市にせり出す研究所とテラス

普段こもって研究することが多い研究者たちに外部との関 わりをつくり、快適な空間がよりよい研究につながる。 また、帯を削ることで研究者同士の交流も生まれる。

・講演用ホールとホワイエ

人が一番たくさん集まる講演ホールは、内からも外からも視 線が通りやすい大空間となっている。音楽室とホワイエは隣 接しており、ホワイエを音により魅力的な空間にしている。

■形態操作

・レストランとプロムナード

密⇔疎

・スキマ

・立体交差

ソト

ソト

ウチ

スキマ

ズレの空間

スキマの空間

外 密 空間的に 狭い

ウチ ソト

帯と帯が重なる

■断面ダイアグラム ・表裏一体

・噛み合う

外が内に入り込む

地下には大空間のレストランが広がっている。エントランスや プロムナードからも見えるため、人々の集いの空間となる。レ ストランからは講義室の様子が見え、見守れる構成とした。

外×外

■内と外、密と疎

・ズレ

静かな住宅街側には図書館とカフェがつがっており、ブック カフェとなっている。プロムナードからも見えるので地域に も開けていてラーニングコモンズでは、ミーティングなど人 々が交流できる空間となってる。

内×内

教育部門

メイン道路から大学を 結ぶプロムナードに対 し、2つの要素の空間 がからまる。研究部門 と教育部門の2本の帯 である。

帯が重なる密の部分に学びの空間が 集まっていて、そこから帯が織りこ まれる建築の疎の部分に向かって人 々が集う空間となる。開口の開く向 きが周辺地域や建築の内外部へとつ ながりを生み出す。

・図書館とカフェ

疎⇔密

関西外国語大学 中宮キャンパス

からまり

2つのパラメータにより分けられた 空間を組み合わせて多様な空間を つくる。帯が重なる密の部分に学 びの空間があり、そこから帯が織 りこまれる建築の疎の部分に向か って人々が集う空間とした。

・せり出す

都市にせり出す

・森を取り込むスリット

密⇔密

敷地の東側に隣接している森を活かし、自然を取り込むスリット を設けた。教室が並ぶこの空間は、自然からの木漏れ日とい視線 のつながりを生み出している。プライバシーを保ちつつ、多くの 教室に自然光を差し込むことができる。

内×内

・家庭科室とガーデン

密⇔疎

地域の人々にも利用してもらうため、開けたところに配置した 家庭科室は、屋上庭園やラウンジとも隣接しており、育てたも のを料理教室や実習で調理してその場で食べられる。

内×外

・周囲を結ぶプロムナード 大通りと大学を結び、地域の人々や学 生、教師らがかかわりあう、地域の子 供向けの講義室があり交流が生まれる

・帯に導かれる エントランス大階段

メイン道路から建築へと引 き込む大階段のエントラン ス。入ると研究の発表や展 示スペースなど、地域と人 々と研究者たちがつながる 空間が広がる。

② 断面パース

① ■道路側からのエントランス 北東立面図 S=1:800

⑥ ⑤

① ■大学側からのエントランス 南西側立面図 S=1:800

疎 空間的に 広い


囲む商店街

名前  :浅原陸人  制作学年:3回第2課題  用途  :商業施設

メインパ または パース何枚か このサイズで

格子

騒と静

テナント

切り取り

切り取り

倉 庫 騒がしい

又 控え室

静か

A

観光客は観光マップに書いてあるような道(騒がしい道)しか通らない。 しかし京都には裏通り(静かな道)も魅力的な一面の一つである。 そこを繋げる道を設けることで新しい観光地と化す。

B

京都では歴史的な要因から十字路が多い。そこで斜めの道を引くことで斬新な効果を得れる。

C

道を直接剪断して導くのではなく , 柱を落とすところと落とさないことにより間接的な動線を確保する

A 梁

B 空間構成

配置図

交差してできた空間 → 倉庫やスタッフ控え室 交差してできたレベル差 → テナント内の舞台等

切り取り

意匠木材 鉄骨

断面図

切り取り

T.P=0.00m 0

100m



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