Portfolio by Shinichiro Kosugi 2012-2016

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小杉真一朗 建築作品集 Vol.2  2012-2016

Shinichiro Kosugi Architectual Portfolio Vol.2 012-2016

2012-2016

作品集

Shinichiro Kosugi


Vol.

2 2016

Portfolio by Shinichiro Kosugi



03 Philosophy Philosophy

環境の隈取  歌舞伎独特の化粧法に 隈取 がある。描くのではなく「取る」 ことで表現されることからそう呼 ばれた。顔の血管や筋肉を誇張す るために描かれた隈取は、人形浄 瑠璃の人形のかしらにヒントを得た初代團十郎 が創作したものと言われている。  環境や既存の状況に対して隈取を施すように 設計行為をしたいと私は考えた。次ページ以降 の作品群や表紙はその前提のもと設計を行った。  特に表紙は、作品群を謂わば 隈取 するこ とで図化した。4 つのスタジオ作品は縮尺も図法 も異なるが、それぞれの延長された線によって 一つの絵として結実する。


04 Profile

Contents

001

0 思想 Philosophy

006

卒業設計 Diploma Project  1-1 東京街道 - 線状空間の編集による次世代型インフラス

2016.6~

2015.10-2016.3

トラクチャーの提案 学内講評 3 位・仙台デザインリーグ セ  ミファイナル  1-2 背景とリサーチ  1-3 街道  1-4 設計提案①日本橋  1-5 設計提案②レインボーブリッジ

スタジオ課題 Studio Work 022

2-1 Relational Museum「自由課題」ユニット内優秀賞

2015.4-8

2-2 敷地  2-2 設計提案 032

3-1 Chozyagasaki Complex「複合施設」最優秀賞・学内全

2013.4-6

体講評スーパージュリー出展  3-2 敷地  3-3 設計提案 042

4-1 踊り場の家「住宅課題」優秀賞

2012.4-6

4-2 敷地  4-3 設計提案 050

アザーワークス Other Works  5 Rental Mall「大東建託賃貸住宅コンペ」

2014.1

6 舞台都市「ヒューリック学生コンペ」

2013.7

7 私から大家さん、そして都市へ「大東建託賃貸住宅コンペ」

2013.1

学生特別賞  8 夏期デザイン WS 最優秀賞

2013.8

9 ゼミ旅行小冊子

2015.9

10 サークル旅行


05 Distribution map

Distribution map

Saitama

Chiba

Adachi Itabashi Kita Nerima

Katsushika

Arakawa Toshima

P.22 Relational Museum(秋葉原)

Nakano

Museum

P.50

Sumida

Rental Mall(渋谷)

Shinjuku Suginami

Edogawa

Rental room

Chiyoda

P.06

Koto

東京街道(日本橋)

Shibuya Hotel

P.50 舞台都市(渋谷)

Minato

Setagaya P.42

Komae 踊り場の家(麻布)

Meguro

House

P.06 東京街道(虹橋)

Hotel

Shinagawa

P.50 私から大家さん、 そして都市へ(仮想)

House

Programs

Kanagawa

P.32 Chojagasaki Conmplex(葉山)

Hotel Museum

Hotel Museum

House Rental room


06 Tokyo Kaido

“Tokyo Kaido” [diploma project]

プログラム:  歩行インフラストラクチャーを核とした、ホテル・レンタルサイクルなどの付帯施設。 制作期間:半年 制作にあたり考えたこと:  この卒業設計では、スタジオ課題より広域に波及効果の持つ建ち方を目指した。また、かねてから 興味のあったインフラストラクチャーを主題として設計を始めた。  その際、完全に新規計画とするのではなく、既存や歴史性を援用した現代的な方法を模索した。


07 Tokyo Diploma Project

既存線状空間の再編集による次世代型インフラストラクチャーの提案 Toukyo Kaido - Proposal of a next-generation infrastructure and re-edit the over linear space

Kaido


08 Tokyo Kaido

本提案は、既存のインフラネットワークをかいくぐり自転車と歩行者の為の新しいインフ ラを計画する試みである。

既存の土木的インフラに対して、よりヒューマンな建築的インフラを目指した。それは、 歩行インフラの先駆けであると共に、橋が持つ固有の境界性と公共性に注目し東海道を参照 する。。

河川などの自然風景から、土木的風景・建築的風景を架橋する。さらには風景のみならず、 ビルディングタイプや機能を横断する新しい建築的あり方を示唆することを目指した。


09 Tokyo Diploma Project

Kaido

research i-i 観光モデルとインフラモデル

インフラストラクチャー(交通システム)は 、社会や生産構造と共に常に変化してきた。 表i-iのように、1964オリンピックと同時期に 一気に鉄道や首都高速の拡充がなされい る。本提案では、2020年オリンピックやそれ 以降に照準を当てた、持続可能な新しいイ ンフラを提示することが目的だ。  その方法として、、i-iiのような歴史・地形 の重層性や、i-iiiのような既存ネットワーク を最大限活用することを考えた。

i-ii インフラの重層性と歴史の重層性

i-iii 路線図の読み替えによるインフラネットワークの書き換え

Ginza Line

昭和 Showa era

明治 Showa era

江戸 Showa era

原始 Showa era

江戸 Showa era

昭和 Showa era

Marunouchi Line

首都高速

Hibiya Line Tozai Line

Metopolitan Highway

Chiyoda Line Yurakucho Line

鉄道 Railways

Hanzomon Line Nanboku Line

Sinjuku

Fukutoshin Line

区割(街道) Tokyo

Town Distriction

Mitaka Line

Oedo Line

Tsukijigwa Park

landform

Yamanote Line

Shibuya Toyosu

Canals and Moats

JR Line Metoropolitan Highways Canals and Moats

地下鉄  Subways

Asakusa Line Sinjuku Line

地形

河川と堀

Nihonbashi Brg

Rainbow Brg

Proposal


10 Tokyo Kaido

system ii-i街道

i-iiiの通り、 日本橋とレインボーブリッジを接続する

Roof(屋根) コンテクストを吸い上げて柔軟に変化する屋根。

。その際、屈折点や交通要所の名所のように乗り換え 点を設定する。その点は既存を貫き、 プログラムをハ ックすることで建ち現れる。  乗り換えポイントのケースモデルとして築地川

Slab(床) 単層にすることですれ違いと偶発的交流を促す。

Structure(構造) 増改築を許容する構造形式。

公園を計画した。首都高遠心計画の予定地である 緑道の上に街道を挿入する。また、屈折点で既存 ビルに貫入し、ホテルとして読み替える。

街道のケースモデル。既存公園から街道を見上げる。


11 Tokyo Diploma Project

Kaido

prot plan nihonbashi brg. S=1:500

6

1

6

A

2

6

5


12 Tokyo Kaido

1

6

3

4

1 6

A’ 1. 銀座線三越前駅 EV

敷地は、日本橋直上であり、首都高速の直下に位置する。その下には江戸川が流れ、

2. 日本橋

風景だけでなく歴史性も重層している。

3. 江戸川

マッスとしての建築でなく、最小のフットプリントで他要素への最大の接触点を持て

4. 船着き場

るように計画した。GL にはボリュームを計画せず、多数の入り口と求心的なヴォイドの

5. 日本橋交差点

みを配置した。オリンピックマラソンの観戦席など行為の冗長性の獲得にも寄与する。

6. 既存オフィスビル


44 13 Tokyo Diploma DiplomaProject Project

Kaido

site

A

パースの視点

パースの視点 日本橋 既存オフィス 首都高速道路

concept ❷   レインボーブリッジとの歴史的対比と、新旧交通の要所として日本橋の 敷地を選定した。  日本橋は前述の通り、東海道の起点であり陸上交通と海上交通の結節点で あった。さらに現在では、その上に首都高が被さり景観問題の槍玉に挙げら れている。しかし、私はむしろ景観的要素が不足していると直感した。事実 日本橋には十分に橋を望む視点場が設けられていない。  そこで橋の象徴性を環状の街道で獲得するとともに、銀座線・船舶・既存 ビル動線・交差点からのアクセスを束ねる建築としてこれを提案した。


44 14 Tokyo Tokyo Kaido Kaido

2F plan S=1:600

N

Programs 1. トラック 2. レンタルサイクル 3. フィットネススタジオ 4. 商業 ( 既存転用) 5. ホテル ( 既存転用) 6. カフェ ( 既存転用)

7. レセプション

8. インフォメーション

❼ 日本橋交差点から提案を望む。

❻ ❺ ❶

A’ 日本橋交差点から提案部を望む。


15 Tokyo Diploma Project

Kaido

日本橋交差点から街道と提案部を望む。

A-A’ section 赤い塗りの部分が提案部分である。 前述の通り、日本橋と首都高の間に位置する。 また、右端のように既存ビルに 2 層レベルで貫入している。


16 Tokyo Kaido

江戸川から船着場・提案部を望む。

ミルフィーユ状に提案部分を挿入することで、重層的な風景を生む。


17 Tokyo Diploma Project

Kaido

prot plan rainbow brg. S=1:500

1

A’ 3


18 Tokyo Kaido

A

2

4

1. レインボーブリッジ

敷地はレインボーブリッジである。しかしそのネームバリューとは、裏腹にスケール

2. 倉庫群

アウトし GL が空洞化している。むしろ、首都高速と既存遊歩道がある GL+32000 のポ

3. 東京湾

イントの方が高い利用率だ。しかしわずかに頼りうるプログラムとして 4 に運動公園が

4. 芝浦南埠頭運動公園

位置していた。  そこでその公園を引き込むように、ロの字状のボリュームを GL+7000 に配置し、上下 動線の循環に寄与した。


19 Tokyo Diploma Project

Kaido

site

❽ ❼

パースの視点 既存遊歩道出入り口

海浜公園 レインボーブリッジ橋脚部

concept

日本橋と同様に、歴史的対比と交通要所という観点からレインボーブ

Hi

リッジを選定した。  そもそもベイゾーンとヘリテージゾーンを架橋する象徴としてレイン

ボーブリッジは敷設された。しかし、実際に利用されているのはりんか い線と首都高速だけに留まり、GL は空洞化している。  そこで本提案では、それら上下の交通的分離を垂直方向に環状で接続 する。利用率が低い既存遊歩道レベル GL+25000 で街道が接続され、 そこから上下二手に動線が分岐し形作られていく。また、高さやプロポー ションを橋脚部分と揃えることで固有の象徴性の増幅にも寄与する。


20 Tokyo Kaido

A-A’ section S=1:800

+120000

Programs 1. トラック※既存遊歩道に接続 2. レンタルサイクル(既存転用) 3. フィットネススタジオ

+99000

4. 商業 5. ホテル 6. レストラン 7. 小ホール 8. ギャラリー(既存転用) 9. カフェ(既存転用)

+48000

ighway ❷

+36000 レインボーブリッジ橋脚と高さを揃えることで 固有の象徴性を増幅する。

+7000 +0

GL+25000 に引き上げられた街道から 提案及びレインボーブリッジを望む。


21 Tokyo Diploma Project

Kaido

建築の構成を分解した図である。前述のよ うに、動線は左端の街道部分からアクセスす る構造だ。続いて上層の長期滞在のプログラ ム・中層の直進した既存遊歩道・下層の短期 滞在の3つのプログラムに分岐する。さら に、それら三者が垂直の円環によって回遊す る。

このように日本橋とレインボーブリッジ を起点に形成された街道は、既存ネットワー クの拡充だけでなく新たな観光体験にも寄 与する。オリンピック時には観光路として機 能する一方で、その後はリハビリ施設や日常 の運動施設として生活や風景の一部として 土着化する。


22 Relational Museum

“Relational Museum” [studio work]

課題 : 我々と都市生活者を取り巻く環境は進歩していくものと思われてきた・・にも関わらず、日本 の多くの都市に限っては、年々その様相は醜く変容しているに過ぎない。それは、生活の移り変わり と共にそのスピードに合わせた利便性と短期的な経済効果のみが優先的に選択されて出来上がる反射 神経的な都市の状態であるなら、必ずしも建築家の手に負えるものとも思えないが、少なくともこの 社会システムを変えるべく行動がどこから始まるかを問えば、我々建築家以外にあるまい。こういっ た視点は、日常の単体の建築設計だけの視点ではなく、都市レベルの視点と広く環境を生活者の視点 で捉え直すものである。 よってこの課題の趣旨は、単体の建築のみならず街並みとしての周辺環境や都市形成過程の歴史的特 徴などを分析し、文脈となるコンテクストを配慮すること。リ・デベロップメントを意識することで ある。


23 Relational Studio Works

Museum

Site 敷地について

Sample1 高架+商店

計画にあたり秋葉原に近接した一角を選

Sample2 高架+商店

Sample3 ビルと看板

んだ。

Sample4 高架+商店

戦後から秋葉原の中心となり市場を牽引 してきたラジオセンターが敷地北側に隣接 する。また東側には、近年の再開発の先駆 けでもあるアトレが隣接している 。さらに 当敷地は角地であることも手伝い、様々な 都市性が流入しやすいため、対立する諸要 素がせめぎ合う場所だと言える。  つまり、都市性と諸要素を引き受けなが ら進化する立面を提案するのに適した場所 だと考えた。

立面的考察  敷地を歩きすぐ気づいたのは、ビルが見 えないことだ。広告がビルに張り付いてい て、複雑な景観になっているのがその原因

Sample6 高架+商店

である。右図は、中でも代表される立面を 収集・マッピングしたものだ。  提案では、秋葉原の持つ立面性を文字通 り拡張することを試みた。本来ごく薄いと

Sample7 高架+商店

いう性質を持つ立面に厚みを持たせるため

Sample8 ビルと看板

に、幾重にも重なるように計画した。

concept  広告と現代芸術を、秋葉原において展示・

建築体験

収蔵する次世代型美術館の提案を行う。

単なる懐古趣味の提案ではなく、場所に立脚した現 代建築としての新しい構成を模索したい。それは秋葉

鑑賞体験

原の立面性と R・ベンチューリの言説を参照すること

広告と芸術は一見似ているが、その本質

で、再構築されると考えた。本来閉ざされていた内周

はかなり異なる。目的が異なるからだ。し

壁に可能性を見いだし ( 図 3)、秋葉原固有の立面性を

かし、多くの人に見られることを前提とし

それに実装する。立面性は秋葉原に多く見られるビル

ているという点では両者は非常に似ている

の建ち方にも通ずる ( 前項 site) 。

のではないだろうか。  本提案は、両者をあえて動線上に並置す

具体的には、立面が幾重にも重なるようリッチにガ 図 1.Hubert Robert「Project agement de la Grande Galerie du Louvre」

ワを設計し、 アンコである美術館に巻き付ける。さらに、

ることで相対化し、新たな鑑賞体験を生む

その拡張されたガワとアンコを交互に巡るように動線

ことを考えた。

を計画する。

また H・ルベールのルーブル美術館改修

広告の収蔵・展示を兼ねた立面と、美術館から突き

案(図 1)のように、コレクションを開示

出したホワイトキューブが同居し、 多様でキメラティッ

し収蔵と展示が同居したあり方こそ本質的

クな様相を生む。それは、新たな鑑賞・建築体験を成

な作品体験を生むのではないだろうか (P.27 参照) 。

す共とに、秋葉原固有の場所性を醸成する。 図 2 こげどんぼ「デ・ジ・キャラット」

図 3 .Robert Venturi「建築の


の多様性と対立性」

24 Relational Museum

Sample5 駅ビル

Sample9 ビルと看板


25 Relational Studio Works

Museum

plot plan S=1:600

1

2

5


26 Relational Museum

3

4

1. エレクトロニック

敷地は、JR 秋葉原駅に近接し、駅直結のアトレの並びに位置する。一方で、戦後から建

パサージュ

つ闇市の名残であるラジオセンターに隣接するアンビバレントな文脈を併せ持つ。

2. ラジオセンター

そこで、GL には既存ラジオセンターのスケールをそのまま持ちこみ、通り抜けを可能に

3.JR 秋葉原駅

した。さらに、個人出展型店舗のレンタルボックスをそのプログラムとして落とし込み、

4. アトレ

固有の体験や市場形態の増幅に寄与する。

5. ラジオ会館


27 Relational Studio Works

Museum

constraction

①センターコア+基準スラブ  内側にコア ( 大型 EV・水回り)を取り、美術館な Roof Plan GL +51500

どに必要な諸機能を中央に配置する。

9F Plan GL +45500

②キューブ+縦動線  基準のスラブに対し美術館の展示室のキューブを

8F Plan

付加し、縦動線でそれらを繋ぐ。

GL +36500

7F Plan GL +31500 ③拡張された立面  外側に拡張された立面あるいは内周壁として、鉄 骨を巻き付ける。その鉄骨が、広告を纏う余地とな 6F Plan GL +24500

り複雑な回遊動線を生む。

5F Plan GL +18000

4F Plan GL +12000

3F Plan GL +6000

2F Plan GL +3000

6F 美術館の平行投影  上図のように、コア・美術館部分・広告部分と 3

コア(大型 EV・水回り) 美術館部分

重構造になっている。現代美術と広告が交互に現れ

美術館部分

る動線が作られる。

広告部分・外動線

1F Plan GL ±0


28 Relational Museum

scene

Rooftop Garden

9F Museum-1 企画展示階。1910 年以降の現代芸術を中心 とする。

8F Museum-2 企画展示階。1910 年以降の現代芸術を中心

6F ミュージアムからコア側を望む。

とする。

7F Museum-3 企画展示階。1910 年以降の現代芸術を中心 とする。

6F Museum-4 常設展示階。国内現代芸術家を中心 とした展示。

5F Museum Shop+Cafe ミュージアム階と商業階を架橋する中間層。

4F Stock+Office

低層部外観。

アーカイブと事務所階。動線上に配置さ れ、来館者が閲覧可能な収蔵庫。

3F Stock+Office アーカイブと事務所階。動線上に配置さ れ、来館者が閲覧可能な収蔵庫。

2F Rental Box-2 個人出展のレンタルボックス。隣接したラ ジオセンターと連続する平面構成を取る。

GL Rental Box-1 個人出展のレンタルボックス。隣接したラ ジオセンターと連続する平面構成を取る。 4F ミュージアム導入部分。


29 Relational Studio Works

Museum

section S=1:500

Roof GL +51500 12 9F GL +45500

11 8F GL +36500 10

7F GL +31500

9 6F GL +24500

12 Museum-1 11 Museum-2

7

8

10 Museum-3 5F GL +18000

9 Museum-4 8 Museum Shop

6

5

7 Cafe 4F GL +12000

5 Office

4 3F GL +6000 3 2 1

6 Recture Room 4 Stock 3 Rental Box-2

2F GL +3000

2 Rental Box-1

GL

1 Machine Room


30 Relational Museum

elavation S=1:500

West Elevation

South Elevation

East Elevation


31 Relational

4000

Studio Works

4500

6000

200

1030

7600

5270

200

1200

section detail S=1:75

Museum


32 Chojagasaki Complex

“Chojagasaki Complex” [studio work]

課題:自然環境豊かな相模湾に面した葉山町の一角に、日常の喧騒から離れた造形芸術の創作活動を    体験出来る場をコンプレックスした宿泊施設を提案する。この課題では、宿泊施設、アトリエ・    研修などのスペースの計画について基本的な事柄と、それらのコンプレックスの方法について    学ぶ。敷地が海に面し背後に山を控えているという景勝の地であることから、建築が風景や屋    外の空間とどのように関わるかということも重要なテーマのひとつとなる。 条件:敷地:神奈川県、三浦郡葉山町     延べ床面積:3000m2 程度    構造・階数:自由    必要な機能・諸室:(事例を勉強した上で諸室・内容規模を決めて良い)


33 Cyojagasaki Sutdio Works

Complex

Site

選定された敷地は神奈川県三浦郡葉山町の海沿いである。

大浜

葉山町には今もなお、石垣や枝分かれした細かい街路が街の景観

配置

として残るが、これは歴史的文脈によるものである。

一色

明治 27 年の御用邸完成を皮切りに別荘ブームが起こった。 しかし敗戦後に行われた財閥解体に伴い、大きな別荘の解体 やコンバージョンがなされた。 それにより現在の観光地としての葉山町に変化した。 また相模湾のアウトラインには、一色 - 大浜 - 長者ヶ崎と領域を 分節しながらもなめらかに連続した多様な場が生まれている。

長者ヶ崎


34 Cyojagasaki Complex

Diagram-direction  敷地を訪れると、 山/海、 相模原/鎌倉など、

Hayamatyo city

2

1 Mt.

様々な対立する要素の境界に位置している ことが分かった。加えて、課題条件に設定 されたプログラムも、宿泊施設 / ギャラリー

1”

Fuj

アトリエなど全くタイプの異なる意味を帯

i

3

nal Natio

4

ay 13

highw

びているように感じた。  そこで建築の構想は以下のようにした。

Chojag

asaki B

each

Iss

ik

iB

マッスなボリュームではなく細長く分割さ

ea

ch れた形態とし、環境を引き込み内外を調停

3”

するようなものを想定した。

M

t.

Chojagasaki Beach

H

また、葉山市街地・長者ヶ崎・背後の山

ay

Beac

h

am

a

2”

jaga

saki

などこの場所を表象する風景を、細長い強

Cho

い方向性が帯びた形式で切り取ることによ り、独自の場所性をこの建築に定着させる ことを目指した。

Concept

長者ヶ崎と葉山町の風景を切り取り、そ れぞれの関係を行ったり来たりしながら、 各プログラムを回遊することを目指した。 また屈折したチューブ状の形態により、ど の地点にいても奥行きを体験できるシーク エンシャルな空間を獲得した。  さらに、チューブと反転した庭は緩やか に分節しながら室内に連動したアクティビ ティが展開される。


35 Cyojagasaki Studio Works

Complex

Plot Plan S=1:600

1

1. 長者が崎

敷地は、長者が崎の湾と葉山の丘陵に挟まれた場所である。また、相模原から葉山町

2. バス停

に向かう境目だ。

3. 国道 134 号

そこで多様で風光明媚な風景を切り取りながら、環境を取り込むような配置計画を採っ

4. 別荘群

た。葉山町側の1F は徒歩を受け入れやすい懐を持つ列柱の構えとした。さらにバス停

5. 葉山

を持つ国道側は、複数の接触点を持つようにボリュームを配置している。


36 Cyojagasaki Complex

Diagram-construction  周辺アプローチを考慮し、敷地のコンタラインに対し最小限の造成を伴う 立体的なボリューム構成とした。また、それぞれのボリュームの重なった部 分に縦動線を持ち込み、最適なプログラム配置・サーキュレーションを目指 した。  具体的には、 中層部分のギャラリー( )とアーティストインレジデンス( ) 部分を、上層下層の一般利用( )が主としたプログラムによって挟み込む よう計画した。

3

4 2

5

一般 アーティスト ギャラリー その他


37 Cyojagasaki Studio Works

Complex


38 Cyojagasaki Complex

A

B

C

D

A. 2F ギャラリー棟とホテル棟に挟まれた中 庭を望む。 B . 1F パスから中庭を望む。 C. ギャラリー棟から切り取られた風景。 D. 1F カフェから湾を望む。


39 Chojagasaki Studio Works

Complex

2F Plan S=1:500 A

1 +7000

+3000

2

+4000

3

+5000

+6000

+8000

+7000

+9000

+10000

4 5

Programs 1. ギャラリー A 2. 収蔵室

6

3. ギャラリー B

7

4. ギャラリー C 5. ギャラリー D 6. レセプション

+7000

7. オフィス

8

14 +7000 12

9

9. 宿泊部分 10. リネン室

13

11. スタジオ B

10

12. オフィス

11

A’

elevation S=1:600

8. 公共銭湯

13. 食堂 14. 厨房


40 Chojagasaki Complex

3F Plan S=1:500 A

2

+3000

1

3

+12000 4

+4000

+5000

+9000

+6000 5

+7000 Programs

6

1. ミュージアム ショップ 2. 機械室 3. 収蔵室

7

4. 厨房 5. レストラン

A’

6. オフィス 7. 駐車場

A-A’ section S=1:600 +14000 +9000

dining room

gallery3 +4000

Cafe

±0


41 Chojagasaki Studio Works

場所を表象する風景によってかたどられた建築は、強い場所性を醸成する。 その操作により副次的に生まれた隙間には多様なアクティビティが流れこむ。 それは要求される状況をその都度柔軟に受け入れ、場所に長く根を下ろす。

Complex


42 Odoriba House

“Odoriba house” [studio works]

課題 : 家族、環境のあり方から住宅が問い直されている現在、この課題では、家族のライフスタイル    や周辺環境を見つめ直し、既成・固定のイメージに囚われない住宅を提案してほしい。 条件:港区麻布2丁目    敷地面積:215m2    用途地域:第一種高層住居専用地域、準防火地域、第二種高度地区    建ぺい率:60%    容積率:300%    構造:木造 RC 造、鉄骨造    階数:自由    家族構成:父、母、子供2人の四人家族を基本とする。4 人以上    駐車場:1 台(駐車可能スペースを設ける)


43 Odoriba Studio Works

concept

住宅における従来の空間は、各部屋を廊下や階 段で繋ぐというぶつ切りの構成により作られてい る。本作品は、この定石を見つめ直し設計したも のである。  全ての部屋を、数珠繋がりに、螺旋状に配置す ることで、居住環境のあり方を更新する。

内部の空間を回遊する過程で、斜めの柱とスラ ブによって形成された不定形の窓から、四季を象 徴する樹木が異なるレベル差で表れる。

中心に高さ 8m の吹き抜けを設ける事で、光や風、 匂い、音、視線などが上下のスラブを交錯する。 異なる空間にいながら同一の情報を共有すること で、家族の間に居心地の良い距離感が発生する。

House


44 Odoriba House

diagram -600

Bath

-800

下図 - スラブの連関図。   右図 - グラデーショナルに連続する活動のノーテーション。

Piano

-200 ±0 +200 +400

Storage

Enter

performance

Wash

-400

+600

+1200

Read

+1400

W.C.

+1600 +1800 +2000

GL+5800

+2200

Cook

Enter

+2400 Eat

+2600 +2800

GL+2800

Invit

GL+5400

Study

+1000

Storage

+800

+3000 +3200

GL+3200

+3400

Read

+3800

W.C.

+4000 +4200

Study

+3600

GL+1800

+4600 +4800 +5000

Sleep

GL+200

Play

+4400

+5200

A-A’ section S=1:120

Static

Dynamic

8000

5400

2200 1200 200


45 Odoriba Studio Works

House

plot plan S=1:300

・+1300

1

2

・+400

・±0

・±0

5

・±0


46 Odoriba House

・+2200

・+2500

・+200 ・±0

4

・+2700

3

・−400

1. 坂道

敷地は、麻布高級住宅街と古い住宅街の切り替わるちょうど境界に位置する。さらに

2. 既存の桜

長く横たわる公園にも 隣接する。周囲の環境の変化に伴い高低差が存在する。

3. 麻布公園

そこで、その高低差と境界性に反応するように、細かく裁断されたスラブが螺旋状に

4. 崖

連続する構成を採った。また、既存の桜・公園・崖に対してスラブ面積と開口の調整を

5. 神社

行った。


47 Odoriba Studio Works

House

plan 1F S=1:80

N

A

9 76 8 20

91

12

・−200

・+0

・−400 ・−600

4204

・+0

・−800 ・+400 ・+200

27

N

99

・+200

・+400

107

78

112

39

・+0

A’

633

・+800

3

・+600

・+200

60 37

12

33

19

93

97

38


48 Odoriba House

plan 2F S=1:80

N

A ・+2200

・+2400

9

8

76

12

20

39

12

93

19

97

0

193

・+2400 ・+2600 13

20

・+2200

・+2800

・+2000 ・+1800 ・+1600 ・+3000 ・+1600

・+3200

78

39

A’

633

603

107 112

3

7

・+1400 ・+1200 ・+1000


49 Odoriba Studio Works

House

plan 3F S=1:80 N

8 20 12

12

76

9

A

・+5200

39

13

93

01

・+4800

97

10

・+5000

・+5000

13

20

・+4600 ・+5200 ・+4400 ・+4200 ・+4000

63

107

78

112

33

・+3200

60

・+3600 ・+3400

37

15

13

・+3800

39

A’


50 Competition

“Competition etc.” [other works]

第二回ヒューリック学生コンペ / 舞台都市 大東建託賃貸住宅コンペ第二回 /Rental Mall 大東建託賃貸住宅コンペ第三回 / 私から都市、そして大家さんへ


51 hulic competition


52 hulic


53 daito conpetition


54 daito


55 daito competition


56 daito


57 workshop other works

“smmer design WS” 夏期デザインワークショップ課題

最優秀賞

動線 機能

周辺環境

既存の柱・壁

外的要因が付随する

外的要因に合わせ空間を形成する


58 workshop

課題: 参照した建築のエッセンスを 1/1 で空間化する コンセプト:  21 世紀美術館 (sanaa) の読解と空間構成の方法論の抽出を試みる。美術館のもつ「入れ子の空間構造」のエッセンスに基づき模型 ギャラリーを製図室に提案する。既存の柱や壁などのレイアウトにフレキシブルに追従する自由な形態としてギャラリーを落とし込 む。全体構成の空間的入れ子構造を段ボール 3 層に積層した部材をさらに積層させることにより、空間のみならず構方においても入 れ子構造を徹底した。  また小さい部材の積層は、既存に対する追従のフレキシビリティの確保にも有効であった。


59 booklet Other works

“booklet” ゼミ旅行ブックレット 情報に関係性を与える点など、編集行為は設計行為と共通点が多い。 ハンディな a5 規格に、各図面のみならず作者の言説をレイアウトした。


60 booklet


61 trip Other works

“trip” サークル旅行


62 trip


63 trip Other works


64 trip

Profile 略歴

1993 東京都墨田区生まれ

賞歴

2008 千葉県立千葉北高等学校入学

「Chojagasaki Complex」複合施設課題:スーパージュリー出展 ( 全学年合同講評、審査:長田直之、磯達男、松川昌平)

2009 ワンダーフォーゲル部 ( 部長 )・演劇部 所属

桜門コンペティション:佳作 ( 審査:隈研吾)

2011 日本大学理工学部建築学科入学

「私から都市、そして大家さんへ」大東建託賃貸住宅コンペ:学生特別賞

2012 早稲田公認サークル Perspective 研究会(副幹事長)

「東京街道 - 線状空間の編集による次世代型インフラス

2015 日本大学理工学部建築学科古澤研究室

トラクチャーの提案」仙台デザインリーグ:セミファイナル

2016 卒業 スキル 事務所経験

Vector Works

TNA インターン(1週間)

Adobe Photoshop

隈健吾都市建築設計事務所アルバイト(半年)

Adobe Illustrator

アトリエ・ワン インターン(1 ヶ月)

Google Sketchup

日建設計アルバイト (3 年)

Kerkythea

松島潤平建築設計事務所アルバイト(6 ヶ月)

Auto Cad


小杉真一朗 建築作品集 Vol.2  2012-2016 Shinichiro Kosugi Architectual Portfolio Vol.2 012-2016


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