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850:人として生まれた神

人として生まれた神

--神と共に歩む人生をもたらすために

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「父さん、わたしが行きます。」

「わかった。息子よ、よろしく頼む。」

「父さん。あなたの願いはわたしの願いです。わたしたちの愛する者たちが皆、天とのつながりを取り戻せるよう、地上に行ってきます。」

神様とイエス様の間で、こんな会話が交わされたかどうかはわかりませんが、聖書にはそれを思わせるような記述が随所にあります。

クリスマスは、イエス・キリストが地上にお生まれになったことをお祝いする日ですが、世の初めから神様と一緒に天におられたイエス様が、どうして人間の赤ちゃんとなって地上に生まれてきたのでしょうか。今回は、そのことについて聖書から見ていきましょう。まずは、神様が人間を造られた場面です。

神はまた言われた、「われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り、これに海の魚と、空の鳥と、家畜と、地のすべての獣と、地のすべての這うものとを治めさせよう」。神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された。(創世記1章26-27節)

神様は、六日かけて地球やその周りの宇宙、そして地球上の生物を造られましたが、その中でも人間は特別だったようです。というのも、人間は神様にかたどって造られ、その他の生き物を治めるようにと定められたからです。

神様は人間に、他の生き物にはない独特な能力を与えてくださいました。たとえば、ものを作り出す創造力、多彩な方法でものごとを表現する表現力など、神様の特徴ともいえるような能力が与えられています。もちろん、人間にはない能力を有する生物も多々ありますが、他の生き物を治めるという役割が与えられたのは人間でした。

「治める」というと、生き物に対して自分勝手なことをするというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、神様は人間が、賢い管理者として、愛と知恵をもって世話することを望んでこの役割を与えてくださったのです。その任務をしっかり果たすには、すべてを創造された神様と良いつながりをもっていなければなりません。

神様が最初の人間であるアダムとエバをエデンの園に置いた時、彼らは神様ととても良い関係を持っていました。共に散歩をして、いろいろなことを語り合える仲だったのです。ところが、エバが悪魔に騙されて、神様の教えを疑い反抗した時から罪が入り込み、神様と人間との間に隔たりができてしまいました。その後は、歴史を見れば分かるように、人の世は悪で汚されていったのです。

そんな様子を見て神様は心を痛め、天使や預言者などを通して、悔い改めるようにとのメッセージを何度も送りました。人々がそれを素直に受け止めて生き方を変えた場合もありますが、多くの場合、そのメッセージを無視し、時には伝えた者たちを虐待しました。

そこで、この記事の出だしにある神様とイエス様の会話のシーンになります。実際の会話がどうであったかは分かりません。でも、イエス様は地上におられた時に、ぶどう園の主人から管理を任された農夫たちのたとえ話(マタイ21章33-43節を参照)をすることで、それまで神様が何度も使いを送ったけれど、望んでいるような変化がなかったため、今度は神の息子であるイエス様自身が地上に来ることになったことを説明しています。イエス様は、人と神との関係を、本来あるべき愛と信頼に満ちたものに戻すことを願って、仲介者として地上に来られたのです。

神は、すべての人が救われて、真理を悟るに至ることを望んでおられる。神は唯一であり、神と人との間の仲保者もただひとりであって、それは人なるキリスト・イエスである。(テモテへの第一の手紙2章4-5節)

でも、そんな仲保者(仲介者)となるためには、大きな犠牲を要しました。まず神としての天の場を去り、この地上で人間として暮らし、最後にはご自分の命を捧げることで、全人類の救い主となられたのです。

キリストは、神のかたちであられたが、神と等しくあることを固守すべき事とは思わず、かえって、おのれをむなしうして僕のかたちをとり、人間の姿になられた。その有様は人と異ならず、おのれを低くして、死に至るまで、しかも十字架の死に至るまで従順であられた。それゆえに、神は彼を高く引き上げ、すべての名にまさる名を彼に賜わった。それは、イエスの御名によって、天上のもの、地上のもの、地下のものなど、あらゆるものがひざをかがめ、また、あらゆる舌が、「イエス・キリストは主である」と告白して、栄光を父なる神に帰するためである。(ピリピ人への手紙2章6-11節)

このことを通して、イエスを救い主として信じる者は、「神の家族」になれるのです。それは、神様が人間を創造された時からの願いでした。神様は人間を、自分にひれ伏す家来ではなく、神の友、神の家族になるようにと造られたのです。

すべての人を照すまことの光(イエス)があって、世にきた。彼は世にいた。そして、世は彼によってできたのであるが、世は彼を知らずにいた。彼は自分のところにきたのに、自分の民は彼を受けいれなかった。しかし、彼を受けいれた者、すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである。(ヨハネによる福音書1章9-12節)

あなたがたは再び恐れをいだかせる奴隷の霊を受けたのではなく、子たる身分を授ける霊を受けたのである。その霊によって、わたしたちは「アバ、父よ」と呼ぶのである。御霊みずから、わたしたちの霊と共に、わたしたちが神の子であることをあかしして下さる。もし子であれば、相続人でもある。神の相続人であって、キリストと栄光を共にするために苦難をも共にしている以上、キリストと共同の相続人なのである。(ローマ人への手紙8章15-17節)

あなたがたは、もはや異国人でも宿り人でもなく、聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族なのである。(エペソ人への手紙2章19節)

こんな壮大な計画の内に人間が造られたことを想うと、ただただ驚きです。でも、「神の家族」としていただいたのに、すっかり神様のことを忘れている場合もあるのは残念なことです。それはまるで、家族がいるのにほとんどコミュニケーションもせずに過ごしているようなものです。せっかくイエス様が、神様とのつながりを取り戻させてくださったのですから、もっともっと神様やイエス様と共に歩んでいきたいものです。

神と共に歩む人生には、天からの力と祝福が約束されています。もし、まだイエス様を心に受け入れたことがないなら、または、受け入れたけれど神様とのつながりを強めたいなら、次の祈りで神様との絆を回復してください。

「イエス様、私が神の家族の一員となれるように地上に来てくださったことを感謝します。私はあなたを救い主として信じます。どうぞ今、私の心に入り、これからの人生を導いてください。そして、日々、あなたや天の父と共に歩むのを助けてください。イエス様の名前で祈ります。アーメン。」

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神と共に歩む人生の幸い-- 聖書にある約束の言葉

主はわたしの牧者であって、わたしには乏しいことがない。主はわたしを緑の牧場に伏させ、いこいのみぎわに伴われる。主はわたしの魂をいきかえらせ、み名のためにわたしを正しい道に導かれる。(詩篇23篇1-3節)

神はわれらの避け所また力である。悩める時のいと近き助けである。(詩篇118篇6節)

あなたは知らなかったか、あなたは聞かなかったか。主はとこしえの神、地の果の創造者であって、弱ることなく、また疲れることなく、その知恵ははかりがたい。弱った者には力を与え、勢いのない者には強さを増し加えられる。年若い者も弱り、かつ疲れ、壮年の者も疲れはてて倒れる。しかし主を待ち望む者は新たなる力を得、わしのように翼をはって、のぼることができる。走っても疲れることなく、歩いても弱ることはない。(イザヤ書40章28-31節)

わたしが主に求めたとき、主はわたしに答え、すべての恐れからわたしを助け出された。主を仰ぎ見て、光を得よ、そうすれば、あなたがたは、恥じて顔を赤くすることはない。この苦しむ者が呼ばわったとき、主は聞いて、すべての悩みから救い出された。主の使は主を恐れる者のまわりに陣をしいて彼らを助けられる。主の恵みふかきことを味わい知れ、主に寄り頼む人はさいわいである。主の聖徒よ、主を恐れよ、主を恐れる者には乏しいことがないからである。若きししは乏しくなって飢えることがある。しかし主を求める者は良き物に欠けることはない。(詩篇34篇4-10節)

あなたがたがわたし(イエス)につながっており、わたしの言葉があなたがたにとどまっているならば、なんでも望むものを求めるがよい。そうすれば、与えられるであろう。(ヨハネによる福音書15章7節)

すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。(マタイによる福音書11章28節)

主はあなたをかりゅうどのわなと、恐ろしい疫病から助け出されるからである。主はその羽をもって、あなたをおおわれる。あなたはその翼の下に避け所を得るであろう。(詩篇91篇3-4節)

あなたの神、主があなたと共に行かれるからである。主は決してあなたを見放さず、またあなたを見捨てられないであろう。(申命記31章6節)

「見よ、おとめがみごもって男の子を産むであろう。その名はインマヌエルと呼ばれるであろう」。これは、「神われらと共にいます」という意味である。(マタイによる福音書1章23節 イエス・キリスト誕生の預言)

見よ、わたし(イエス)は世の終りまで、いつもあなたがたと共にいるのである。(マタイによる福音書28章20節)

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