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これ、何の手帳?
これ、何の手帳?
-- 新しい習慣をつけるために
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ページをめくると、こんなことが書かれています。
「息子と電話で話せた」
「実家からジャガイモが届いた」
「布団を干せた」
毎ページ、こんなたわいもないことが、ありきたりのスケジュール手帳に、2-3行ずつ書いてあります。いったいこれ、何の手帳だと思いますか?
実は、私の感謝日記なんです。日記といっても、一日たったの数行ですから、単なるメモといった感じです。若い頃は普通の日記をよく書いたものですが、手書きで文字を書くのが苦手な私は、いつの間にかやめてしまいました。
ところが、ある牧師のメッセージの中で、感謝日記をつけることの効用についての話があり、私もやってみようと思って、数年前から始めたのです。自分のために書いているだけなので、自分が見て理解できればいいやと思い、きれいに書こうとか、ちゃんとした文章で書こうとする必要もありません。だから、そんなにも短い文で書いているのです。
でも、寝る前にこの感謝日記を書くと、「あぁ、今日もいい日だったな・・・」と良い気分になって眠りにつくことができます。不思議なことに、「今日は大したことない日だった。書くことなんかあるかな・・・」と感じるような日であっても、手帳を開いて小さなことを一つ書くと、自然と他にも感謝することが出てきます。
書くのは、特別なことでなくても構いません。少しでも嬉しかったり、よかったと思ったこと、おいしかったなぁと感じたり、ほんの一瞬でも気分よく感じたことがあれば、それを記録していくだけです。慣れるにつれて、書くことがないと困る事はなくなりました。
人に見せるためではなく、自分が感謝する習慣をつけるために書いているだけなので、自分が見た時に、あの時はこうだったなと思い出せる程度でいいのです。だから、「今日は久しぶりに良い天気になったのでやっと布団干すことができました」と長い文にしなくても、「布団干せた」で充分なのです。
あまりにも簡単な日記なので、そんなことをやって意味があるのだろうかという気もしましたが、私たちが感謝の心を持ち、それを言葉にするのは、神様にとって、とても大きなことなのだと思います。なぜなら、聖書の中には、「感謝せよ」と言う言葉が頻繁に出てくるからです。
考えてみたら当然です。神様は私たちが幸せで健康に生きられるようにと、あらゆる祝福を、毎日毎日、一日中送り続けてくださっているのですから。青く広い空、きれいな空気、おいしい水、爽やかな緑の木や植物、かわいい動物たち、愉快な仲間たち、そして、家族がいること、食べるものがあること、これらはすべて神様からの贈りものです。
私たちは、宅急便で誰かからプレゼントやお歳暮等が届いたらどうするでしょうか。たいていは、すぐにお礼の電話を入れたり、メッセージで感謝の気持ちを伝えることでしょう。もし、何のお礼もせず、連絡もしないなら、失礼な人だと思われてしまいます。また、誰かが、何か欲しいものや助けが必要な時にだけ連絡をしてくるとしたら、どう感じるでしょうか。
ところが私たちは、神様に対してそのような態度をとってしまいがちではないでしょうか。困った時にはお祈りをするくせに、普段から神様がしてくださっているたくさんの祝福に対しては、ほとんど感謝の言葉を述べることもしません。悪気があるわけではないのですが、ただ忘れてしまうのです。
聖書には、「すべてのことについて感謝しなさい」とあります。頭ではわかっていますが、なかなか実践できていないのが現実です。そこで、感謝の習慣をつけるために始めたのがこの日記でしたが、この感謝日記には思わぬ効用がありました。
まず実用的な面では、「あれ、あの人と電話で話したのは、いつだったかな?」とか、「この前ヘアカラーしたのは、何週間前だったかな?」といった日常のことでも、感謝する事として記録しておくと、ちょっと出来事を調べたい時に便利なのです。
そして、私にとっての一番大きな効果は、感謝日記をつけることで、その感謝した事柄が何倍もの祝福となるということです。時々、その日の日記をつけながら、パラパラと他のページをめくったりすると、過去に感謝した出来事が心に思い浮かびます。それは、嬉しいことや楽しいこと、思い出に残っている素敵なことの追体験のようなものです。感謝日記ですから、悲しかったことや気分が悪くなったこと、頭にきたことなどは書いてありません。だから悪いことの追体験ではなく、良いことの追体験だけができるわけです。
そんなふうに、感謝していることを思いながら眠りにつくのは心地のよいものです。たいした時間はかからないのに、こんな素敵な効用があるのですから、寝る前のひととき、感謝日記をつけてみるのもいいのではないでしょうか。
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いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、神があなたがたに求めておられることである。-- 聖書 テサロニケ人への第一の手紙 5章16-18節
わがたましいよ、主をほめよ。そのすべてのめぐみを心にとめよ。-- 聖書 詩篇 103篇2節
主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない。-- 聖書 詩篇 107篇1節
感謝には、私たちの周りの良いものを引き寄せる驚くべき力がある。-- ジョン・クゥアン(牧師)
感謝でいっぱいの心で一日を過ごすなら、磁石が砂鉄を引きつけるように、いつも何か天国的な祝福を見いだすことでしょう。-- ヘンリー・ウォード・ビーチャー(牧師)
一日に5分間、感謝すべきことについて集中的に考えると、自然免疫力が急激に向上する。-- スティーブン・ポスト(ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校教授)
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感謝があるなら
天野 喜恵
感謝があるなら、世界は美しくなる
感謝があるなら、人生に喜びが満ちる
感謝の心を育てるなら、世界は優しくなっていく
感謝の習慣を築くなら、人生は豊かになっていく
感謝を伝えるなら、生きる希望が生まれ
感謝を示すなら、仲良く暮らすことができる
だから始めよう、感謝する生き方を
感謝は、幸せな人生への道を開くから