POR TFO L I O Toshinari Yanou 2020−2022
矢能 敏成
建築設計作品集
Yanou Toshinari
Architecture Portfolio
2020
2022
Photograph and Artwork
矢能敏成 Yanou Toshinari 2000 / 04 / 23 Hyogo , Japan
兵庫県立大学環境人間学部環境人間学科で建築を勉強中 建築の知識だけではなく芸術や環境、歴史など様々な分野 の知識を取り入れた、使う人の心に残る空間づくりを目指し、 日々設計を行っています。
Introduce
EDUCATION
�
2007-2013
明石市立大久保小学校
2013-2017
明石市立大久保北中学校
2016-2019
兵庫県立明石北高等学校
2019-
兵庫県立大学
自然科学科
環境人間学部
環境人間学科
HOBBIES
SKILLS
写真・映像の撮影・編集、旅行 美術鑑賞、建築巡り、スキー 作曲・編曲、鉛筆画 デジタルイラストレーション等
2D Drawing
JW CAD
3D Modering
Archi CAD SketchUp
3D Rendering
Lumion
Others
Microsoft Office Adobe Photoshop Adobe Illustrator Adobe Lightroom
FAVORITE PLACES 江之浦測候所 新国立美術館 貴船神社
RESPECT PERSON
CONTACT
杉本博司
ytsnr2000@gmail.com
谷尻誠
Phone
080-2118-4077 Introduce | Portfolio ���� ― ����
Selected Works 3-
01 分解と再構築 3回生後期設計課題
15-
27-
キャンパスミュージアム
04 縁を紡ぐ家 第1回 アート建工 学生・住宅アイデアコンペティション
図書館
Experiences
03 円弧とシークエンス 3回生前期設計課題
―螺旋を廻る新たな本との出会い方―
Other Works
Portfolio ���� ― ���� | Contents
23-
集合住宅
02 本の箱舟 3回生後期設計課題
―解体されゆく家庭の新たなつながり―
33
05
木と光に触れる段々屋根のこども園
34
06
都市とずれる家
35
07
エキナカ水族館
36
08
淡路島プロジェクト �
01
分解と再構築
―解体されゆく家庭の新たなつながり―
Project
3回生後期設計課題
Program
集合住宅
Site
兵庫県立大学 環境人間キャンパス
2021/11 ― 2022/01 学内優秀作品
既 存 の 集 合 住 宅 は、近 年 希 薄 化 し て い る 家 族 間 や 世 帯 間 の 関 係 を さ ら に 推 し 進 め 、 ま た 血 縁 に と ど ま らない柔軟化したこれからの家 族 形 態 に 対 応 で き な い 可 能 性 が 高 い 。 大 学 院 生 と 教 員 と 短 期 滞 在 者 が 共 同 生 活 を 営 む こ の 集 合 住 宅 で は 、既 存 の 形 態 の 解 体 と 、居 住 者 が 様 々 な 交 流 の 機 会 を 生 み 出 せ る よ う 最 適 化 し た 再 構 築 に よ っ て、集 合 住 宅 全 体 が 単 な る 個 人 が 集 ま って住む場所ではなく、緩やか な つ な が り を 持 っ た 生 活 共 同 体 と し て 機 能 す る こ と を 期 待 す る 。
�
�� Apartment | Portfolio ���� ― ����
命題:解体された個人をどのようにつなぐか 01 Concept
02 P r o c e s s
現在家族間の関係性は今徐々に薄 ま っ て き て お り 、 今 後 家 族 形 態 は よ り 細 分 化 、 多様 化 し て
従 来 の 集 合 住 宅 は ほ と ん ど の も の が 積 極 的 な 交 流 を 促 す も の で は な く 、閉じこもりがちで
いくと予想される。また世帯間の 交 流 も 年 々 希 薄 化 し て い る の が 現 状 で あ る 。
隣 の 居 住 者 の 顔 も 知 ら な い こ と も 珍 し く な い 。 こ の 交 流 を 生 み に く い 従来の居住システム
大学院生と教員と短期滞在者が共 同 生 活 を 営 む こ の 集 合 住 宅 は 、 そ の よ う な 「 解 体さ れ た 」
を 解 体 し 、 テ ラ ス に よ る 交 流 が 行 え る よ う に ユ ニ ッ ト ご と に 重 ね て 再 構築する。
家庭の属する「個」の受け皿とな り 、 家 庭 以 外 の 新 た な つ な が り で あ る 緩 や か な 「個 の ま と
縦 方 向 以 外 に 横 方 向 の 広 が り を 設 け て 、 外 界 に 触 れ る 表 面 積 を 増 や す 。それぞれ異なる形
まり」を再構築することを目指す 。
の 住 戸 が 、 様 々 な 方 向 に 重 な る こ と で 居 住 者 の 動 線 や 視 線 が か ら み あ い、居住者同士が接 す る 交 点 を 増 殖 さ せ る こ と が で き る 。 単 な る 個 人 が 集 ま っ て 住 む 場 所 ではなく、緩やかな
過去
現代
強 固な血縁関係 三世帯家族
血縁関係の希薄化
親族
核家族
核家族
強固な世帯間の交流
情報社会による個人化 独身世帯
親世帯
親族
世帯間の交流の希薄化
ひとり親世帯
独居老人
こ の 居 住システムを 少子化
情報社会のボーダレスな交流
ユ ニ ッ トごとに解体
全ての住戸が同じ向きで プライバシーは保たれるが 近隣との交流は発生しない
こ れ か らのつながり
単独親世帯
つながりを持った生活共同体として機能することを期待する。
事実婚
共働き世帯 単身赴任 テラスに出ることで
独身
上 下左右で視線が交錯し
独居老人
交流の機会が生まれる
シェアハウス LG BT カップル ひとり親世帯
一人暮らし学生
1ユニットにつき1つ以上の
個のまとまり �
テラスが付くように ピラミッド型に再構築
�� Apartment | Portfolio ���� ― ����
対象敷地 大学内を貫く 上下動線の構築
兵庫県立大学 環境人間キャンパス
03 Pr ogr am 環境人間キャンパスは南面以外の面 は 開 い て お ら ず 、 学 生 以 外 は キ ャ ン パ ス に 入 りに く い。また南側に建物が集まり、そこ で 学 生 の 活 動 が 完 結 し て し ま っ て い る 。 そこでよりオープンなキャンパスに す る た め 、 集 合 住 宅 に 南 北 に ス ト リ ー ト を 通 し、 北 側 の大学への入口を設けることで、キ ャ ン パ ス を 通 過 で き る 導 線 を 作 り 出 す こ と が 出来 る 。 この縦導線は地域住民と学生との交 流 の 機 会 を 与 え 、 大 学 全 体 の 活 性 化 や 理 解 へ と繋 が る ことを期待する。
共用テラス 誰でも使用できるパブリックなテラス
ストリート 分けあいテラス 段々になった屋上には、
隣の住戸同士で分けあうテラス
共用のテラス、分けあ いテラス、専有テラス の3種類のテラスを点
専有テラス
在させ、様々な交流の
1ユニットのためのプライベートなテラス
機会を生み出す。
Portfolio ���� ― ���� | �� Apartment
屋根伏図
S=1/500 �
�
A-A 断面図 �
04 Plan 西 側に教員用の住戸、東側 に 大 学 院 生 や ゲ ス ト の 学 生 用 住 戸 の 2 棟 に 分 け、 そ の 間 を 誰 で も 通 り 抜 け が で き る ス ト リ ートが貫くプランである 。 住 戸 以 外 の 施 設 と し て 自 習 や テ レ ワ ー ク な どが で き る ス ペ ー ス や 、 簡 単 な 会 議 な ど が 行 えるワークショップルー ム 、 学 生 棟 に は ユ ニ ッ ト 内 の シ ャ ワ ー ル ー ム と別 に 大 浴 場 を 設 け た 。
1階平面図
C1
S=1/400
2階平面図
S=1/400
C14
C2 B
C13
B2
B5
C15
C3 B3
ストリート
C4
C18
C16
C5
C17
B4
C6 大浴場
C7
B7
C20
大浴場
C19
C21
C8 A1
C23
B6
C22
B8
A3 A4
C9 A
A2 C12 C10
�
C11
A
C24
C28
A5
C25 C26
C27
�� Apartment | Portfolio ���� ― ����
ゲストエリア
大学院生エリア
教員エリア
ゲスト用住 戸 ×10 名分
―
大学院 生用住 戸 ×4 0 名分
A1-A 5 ( 1人部屋 ×3 ―
B1- B13 ( 1人部屋 ×5
教員用住 戸 ×4 0 世帯 分 ( 内 家 族世帯 ×2 0 管理人室
交流エリア
3階平面図
ワークショップルーム
S=1/400
3人部屋 ×1
4人部屋 ×1 )
3人部屋 ×7
単独世帯 ×2 0 ) ―
4人部屋 ×1 )
C 1- C4 0
管理人室 ×1部屋分
4階平面図
S=1/400
C29 C30
B9
C31
C34
B10
C16
C32
C33
B11
C20
B12
C35 C36 C37 C38
B13
C39 C40
Portfolio ���� ― ���� | �� Apartment
��
Unit C33 家族型教員用住戸
Unit A1 短期滞在ゲスト用住戸 (4人用 )
S=1/200 夫婦寝室
S=1/200
インナーテラス
学生用リビング
ゲスト個室 子供寝室
菜園
05 Ro om layou t Unit C26
教員棟は基本的に1世帯を1ユニット と し 、 世 帯 内 の プ ラ イ バ シ ー を 保 ち な が ら も
単身型教員用住戸
テラスを介して外部に開いた構成とし た 。 学 生 棟 は 居 住 者 そ れ ぞ れ の パ ー ソ ナ ル ス
S=1/200
学生用個室
ペースがあることに考慮し1人部屋、 3 人 部 屋 、 4 人 部 屋 の 3 種 類 の タ イ プ か ら 選 択できるようにした。 すべての部屋の形状が異なっており、 そ れ ぞ れ 居 住 者 が ア イ デ ン テ ィ テ ィ を 持 ち つ つ、常に外部と関わりを持ちながら生 活 で き る よ う な 計 画 を 行 っ た 。
庇
学生用リビング
Unit B12
インナーテラス
大学院生用住戸 (3人用 )
S=1/200
土間
インナー テラス
屋外テラス
テ ラ ス に 気 軽 に 出 ら れ る 仕 掛 け と し て 、庇や内部から外部へ 連 続 的 に つ な が る 土 間 や イ ン ナ ー テラスを設けた。
��
東立面図
S=1/300
�� Apartment | Portfolio ���� ― ����
教 員 棟 : そ れ ぞ れ の テ ラ ス で 居住者が思い思いに楽しむ
Portfolio ���� ― ���� | �� Apartment
��
テ ラスにおける上下階の交流
学 生 棟 :様々な活動が繰り広げられるテラス
部屋内から外を見る
��
�� Apartment | Portfolio ���� ― ����
Portfolio ���� ― ���� | �� Apartment
��
02
本の箱舟
―螺旋を廻る新たな本との出会い方―
Project
3回生後期設計課題
Program
図書館
Site
兵庫県立大学 環境人間キャンパス
2021/10 ― 2022/12 学内優秀作品
現 在の大学図書館は、本の保管庫 と し て の 機 能 が 強 く 、 使 う 人 は 限 ら れ 、 新 規 に 本 と 人 が 出 会 う と い うことは考えにくい。そこでよ り 身 近 に 本 と 出 合 う た め に 、 学 生 は も ち ろ ん 学 外 の 方 に も 開 く よ う な大学の新たな知と創造のプラ ッ ト フ ォ ー ム を 設 計 す る 。 私 は 螺 旋 を 上 る こ と で ま だ 見 ぬ 本 と の 出 会いを触発する、新たな図書館 の 形 を 提 案 す る 。 大 学 で 知 識 を 得 、 感 性 を は ぐ く ん だ 学 生 は 、 や が て社会という海へ漕ぎだしてい く 、 そ れ の 支 え に な る よ う な 図 書 館 と な る こ と を 目 指 す 。
��
�� Library | Portfolio ���� ― ����
命題:より身近に本と出会うためには 01 Concept 開いた大学の新たな図書館を設計 す る に あ た り 、 大 き な 空 間 に 整 然 と 本 を 並 べ る の で は な く 、 動線を設けて予期していない本と の 出 会 い を 誘 発 す る よ う に 考 え た 。 中 央 に 閉 架 書 庫 な ど の
兵庫県立大学 環境人間キャンパス
閉じた空間を持つ木の幹のような コ ア を 携 え 、 そ の 周 り を 枝 の よ う な ス ラ ブ が 取 り 巻 く 。 そ れを螺旋状に上る過程でさまざま な 本 と 出 会 い 、 変 化 す る 景 色 の 中 で 自 分 の 居 場 所 を 選 び 本 を読むことができる。その内部の 活 動 が 外 部 か ら 垣 間 見 れ る よ う な 、 キ ャ ン パ ス 内 の 木 立 を イメージした外壁でオーバーラッ プ す る 。
コンセプトイメージ
計画敷地
本の生る大樹から 本を選び取る
N
配置図
S=1/1000
02 Di agr am
03 S t r u c t u r e 図 書 館 の 中 央 の コ ア は 3層で、ブレースを設けて 強 靭 に 大 樹 の 幹 の よ う に支え、そこから延びる枝 の よ う な 大 梁 で 、 木 々 を模した外壁の大壁とつな ぎ 、 図 書 館 全 体 を 支 え る。その大梁の上にスラブ を 設 け て 、 螺 旋 に 回 遊 できるように計画する。
Girder
❶まわる
❷まきつく
螺旋を回るようにめぐりながら 本を探す図書館を考える
中央にコアを置きその周りを 螺旋状に上がる構造とする
Girder Girder
❸かぶせる 樹状パターンの外壁と緑化した折板屋根で覆う
��
Outer wall
Core
�� Library | Portfolio ���� ― ����
Outer wall
西 立 面 を望む
東面外壁から内部を垣間見る
南立面図
S=1/300
東立面図
S=1/300
北立面図
S=1/300
西立面図
S=1/300
Portfolio ���� ― ���� | �� Library
��
A
0
04 Pl an
5
中央から外側に向かって閉架書庫 · ト イ レ 、 開 架 書 庫 、 閲 覧 ス ペ ー ス を 同 心 円 状 に配 置 し た 。 10
螺旋状に配置したスラブは階段と ス ロ ー プ で 繋 ぎ 、 ス キ ッ プ フ ロ ア 状 の 構 成 に す る こ と で 、 本の分野によって緩やかにゾーン を 分 け る こ と が で き る 。 閉 架 書 庫 は 従 来 の 閉 ざ さ れ た 倉 庫 とのようなものではなくカーテン ウ ォ ー ル を 介 し て 見 せ る こ と で コ ア の 透 明 性 を 確 保 し 、 反
20
対側のスペースまで書庫越しに垣 間 見 る こ と が で き る 。
北エントランス FL=GL+600
1 階 のアクティブラーニングスペー ス は 自 由 に 勉 強 や 読 書 が で き 、 2 つ の エ ン ト ラ ン ス の 間 に
搬入室 FL=GL-4500
あるため活気のある「通り」のよ う な 場 所 と な る 。 他 に も グ ル ー プ で ミ ー テ ィ ン グ 出 来 る 個 室や大人数のプレゼンテーション や ギ ャ ラ リ ー に 使 え る レ ク チ ャ ー ル ー ム な ど を 設 け 、 様 々 な利用方法に対応する。
作業室
閉架書庫
B
B
メインエントランスまでのアプロ ー チ に は 1 4 00mm の レ ベ ル 差 が あ る が 、 こ こ を 非 常 に な だ EV
EV
事務室
アクティブラーニング スペース
40
PS
らかな段差の半地下庭園にするこ と で 1 階 レ ベ ル の 圧 迫 感 を 最 小 限 に し 、 学 生 だ け で は な く 一般人も取り込む新しい大学の玄 関 口 と な る 。
必要な本を探したい
本を読む・探す目的
本を読む・探す 以外の目的
受付カウンター・書庫
館長室
守衛室 倉庫
応接室
一人で読書・勉強したい
厨房
閲覧席・キャレル席 カフェテリア
ミーティングや グループワークがしたい
グループ学習室
大人数で会議・研修がしたい
レクチャールーム
空きコマの居場所が欲しい
アクティブラーニング スペース
食事できる場所が欲しい
カフェテリア
管理者入口 エントランスホール 1FL=GL-1400
搬入通路
80
様々な読書のカタチ 他の人がいる 中で読む
会話しながら読む
せまい場所で 一人で読む
大きい空間で 外で 場所を選んで読む 風を感じながら読む
N
A
1FL(GL-4500~GL+1400)
��
S=1/400
�� Library | Portfolio ���� ― ����
05 In t e r i o r 様 々 な 体 験 を 生 む 多 様 性 の あ る空間を作り出すため、 図 書 館 の 利 用 の 幅 が 広 が る よ うなインテリアをデザイ ン し た 。 建 築 デ ザ イ ン と と も に新たな本との向き合い 方を提案する。 FL=GL+5400
FL=GL+5400
FL=GL+1400
グループ学習室
メインカウンター 開架書庫 閲覧室
開架書庫 閲覧室
閉架書庫
レクチャールーム
開架書庫 閲覧室
PS
PS
EV
EV
EV
EV
椅 子 に も 机にも使えるテーブルと
サブカウンター 3FL=GL+8600
階 段 の 段差を利用したベンチ
2FL=GL+3600
サブカウンター
本棚と一体となった読書席
2FL(GL+1400~5400)
S=1/400
3FL(GL+5400~8600)
S=1/400
4人が向かい合わずに 使えるキャレル席
0
A-A 断面図
5
10
S=1/400
Portfolio ���� ― ���� | �� Library
20
40
80
B-B 断面図
S=1/400
��
��
開 放的 なエントランスホール
自由に利用できるアクティブラーニングスペース
北 西部 分から書架を見下ろす
螺旋の動線上に本棚が並ぶ
�� Library | Portfolio ���� ― ����
Portfolio ���� ― ���� | �� Library
��
03
円弧とシークエンス
Project
3回生前期設計課題
Program
キャンパスミュージアム
Site
兵庫県立大学 環境人間キャンパス
2021/06 ― 2022/07 学内優秀作品
��
�� Museum | Portfolio ���� ― ����
命題:ポストモダン的設計方法の再考 01 Co ncept 円弧と矩形が組み合わせることででき た 多 様 な 空 間 と 館 内 を め ぐ ることで変化する環境や景色(シーク エ ン ス ) に よ っ て 、 様 々 な 体験ができる美術館を目指す。展示を 見 に 来 た 人 、 イ ベ ン ト で 来 た人、休憩しに来た人など、様々な用 途 で 使 う 人 を 許 容 で き る よ うに設計した。
ワ ーク シ ョ ッ プ ル ー ム シアタールーム
常設展示室 企画展示室
エントランスホール
三階連絡階段
県民ギャラリー
カフェテリア
本作ではポストモダンの設計方法を引 用 し た 。 装 飾 を な く し 合 理 的で機能に徹底したモダニズム建築の 批 判 と し て 提 唱 さ れ た ポ ス トモダニズムだが、一過性のものとし て 後 世 に は 受 け 継 が れ な かった。そこで「円弧とシークエンス 」 と い う 全 体 の テ ー マ を 置 いて、その中で用途ごとに形を変化さ せ て 集 合 さ れ る こ と で 、様 々 な要素を持ちながらも統一感のあるデ ザ イ ン を 目 指 し た 。
02 P rogr am この美術館は主に、賑やかで人々が滞 留 す る 「 交 」 の 場 、 美 術 作 品を楽しみ創造性をはぐくむ「創」の 場 、 様 々 な 体 験 を 通 し て 教 養をはぐくむ「学」の場という3つの ゾ ー ン か ら 成 り 、 そ れ ら を 美術館を回遊しながらめぐる。
企画展示 外部空間 カフェテリア
交
interact
創 create
ワークショップルーム
学 learn
県民ギャラリー
シアタールーム
常設展示
交流の場
エントランスホール
来訪者順路
Portfolio ���� ― ���� | �� Museum
屋外展示 カフェテリア
創造の場
切替の場
常設展示 エントランスホール
ワークショップルーム 回廊
企画展示
学習の場
シアタールーム 県民ギャラリー ��
常設展示室 (チケット必要)
パブリックスペース (チケット不要)
企画展示室 (チケット必要)
カフェテリア
管理部門
ワークショップ ルーム
円形ホール
一時 前室 保管庫 EV
常設展示室
▲
▲
吹抜 管理部門入口
▲
回廊 事務室
作業室
県民ギャラリー
トラックヤード
屋外ラウンジ
ミュージアム ショップ
カフェテリア
館長室 EV
荷解スペース
収蔵庫
▲ 2階平面図
中庭 ・ 屋外展示 EV
1/450
EV 受付
エントランスホール シアタールーム
▲東入口
▲
一時 前室 保管庫 EV
企画展示室
西入口
▲
回廊
▲
吹抜
厨房
広場 ・ 屋外展示 カフェテリア EV
テラス 屋外展示
N
▲ 1階平面図 兼 配置図 ��
1/300
▲ 3階平面図
1/450
�� Museum | Portfolio ���� ― ����
エントランスホール全体を 見下ろせる3階回廊
3階へと続く螺旋階段
外部空間と視線が交錯
鑑賞後木々を見ながら 休憩できる
学生たちの新しいたまり場
カフェテリア2階は 落ち着いた空間
入口へ導く庇空間 施設の中央に 位置する中庭
▲ 断面パース
多くの人が滞留するエントランスホール
:視線
▲ 2階西側からエントランスホールを見る Portfolio ���� ― ���� | �� Museum
▲ 3階東側からエントランスホールを見る
▲ 2階から3階へと上がる螺旋階段 ��
04
縁を紡ぐ家
Project
第1回 アート建工 学生・住宅アイデアコンペティション
Program
住宅
Site
鳥取県米子市
2022/01 優秀賞(2 等)
��
�� Competition | Portfolio ���� ― ����
命題:山陰の気候の対応と交流の場の両立 01 C o n c e p t 米 子 が あ る 山 陰 地 方 は 気 候 の 特 徴 と し て 日 照 時 間 が 少 な く 、 特 に 冬 は 多 く の 雪が降る地帯と し て 知 ら れ て い る 。 そ の た め 住 宅 に と っ て は 厳 し い 環 境 と 言 え 、 雨 風 を 凌 ぐ ためには分厚い
第1回 アート建工 学生・住宅アイデアコンペティション
屋根や壁を用いて、周りの環境を遮断してしまいがちである。 そ こ で 社 寺 建 築 で 古 来 か ら 用 い ら れ て き た 入 母 屋 屋 根 と 縁 を 発 展 さ せ 、 廻 縁 とそれを囲む木 製 ル ー バ ー 戸 に よ っ て 、 閉 じ き ら な い 家 を 提 案 す る 。 日 本 人 が こ れ ま で 大 事 にしてきた人と の縁を紡ぐ住宅となることを期待する。
テーマ
家族や隣人とつながりながら新しい生活様式を楽しむ家
主催
アート建工
米子市の年平均降水量
応募締切
2022 年 2 月 10 日
1 75 7. 2 m m
一次審査
2022 年 2 月下旬
二次審査
2022 年 3 月 12 日
(東京:1598.2mm)
米子市の日照時間
年間
1 73 2 . 4 時 間
(東京: 年 間 1926.7 時間 20 20 年初頭から始まった新型コロナ ウ イ ル ス 感 染 症 の 世 界 的 大 流 行 か ら 2 年 近 くが経過し、ようやく収束の兆し が 見 え て き ま し た 。 し か し 、 こ の 自 粛 期 間 中
1月
72 . 3 時 間
1 月 192.6 時間)
米子市の年合計降雪量
95cm
(東京:8c m)
参照:気象庁ホームページ 統計:1991 年ー 2020 年
に私たちの生活様式は大きく変化 。 テ レ ワ ー ク や オ ン ラ イ ン 授 業 が 一 気 に 浸 透 し、家の中での過ごし方が見直さ れ る こ と に な り ま し た 。 も と も と コ ロ ナ 禍 以 前も、地球温暖化や少子高齢化、 空 き 家 問 題 、 度 重 な る 自 然 災 害 へ の 対 応 な ど 、
日本で長く用いられてきた入母屋屋根は、日本
さまざまな住宅問題が社会的課題 と し て 顕 在 化 し て い ま し た 。 そ れ ら は 決 し て
の風景や環境になじみやすい。山陰地方の気候
解決したわけではありません。こ の よ う な 背 景 を 踏 ま え た う え で 、 今 回 は 皆 さ
の特徴である雨や雪から家を守り、強い北西風
んに「家族や隣人とつながりながら、 新 し い 生 活 様 式 を 楽 し む 家 」 を 企 画 ・ 提
を受け流す。また入母屋の利点を活かしながら
案いただきたいと考えています。
も、天窓や吹き抜けによって、これまでに無い 軽やかで開放的な住空間を演出する。
縁空間 社寺建築から生まれた縁側は古来から貴族の社 交の場であった。また縁側は内外の連続と断絶 の両面を持っている日本特有の空間である。こ
母屋
れを用いて母屋の周りに「縁空間」という中間 領域を設け、地域との交流の場とした。
Portfolio ���� ― ���� | �� Competition
��
0 2 Plan 雨雪を防ぐ大屋根を持つ住宅 の た め 、 広 い 屋 根 空 間 を 持 つ 。 そ の 大 き な 空 間 を 活 か し て 、 1 階
プライベートな生活空間
は街に開く暮らしの空間、屋 根 裏 は プ ラ イ ベ ー ト な 生 活 空 間 と し 、 そ の 周 り に 用 途 に よ っ て 変
街に開く暮らし空間
化させることができる縁空間 を 設 け た 。 こ れ に よ り 1 階 は 全 て 地 域 に 開 け 放 つ こ と が で き 、 か つプライベート空間も守るこ と が で き る 。
用途によって変化する縁空間
1800
1800
1800
7200
1800
1800
1800
地域に開かれた縁側
土間と一体に使える エントランス空間
1800
1800
1800
雨の日も楽しめる インナーバルコニー
+400
±0
外部と関わりを持てる ワーキングルーム
開かれたパブリックな ダイニング
屋根裏の プライベートな寝室
1800
1800
暮らしを仕切る 二本の通り土間
1800
9000 1800
±0
下階と吹抜で繋がる セカンドリビング
N
開閉可能な 木製ルーバー戸
3 階のサンルームに繋がる
生活の階
暮らしの階 ��
1階平面図
2階平面図
1/100
1/100 �� Competition | Portfolio ���� ― ����
03 F e at u r e 入 母 屋 屋 根 の 中 に 居 住 機 能 を 持 た せ る た め に 、 屋 根 面 や 妻 面 に 複 数 の 開 閉 で き る 窓 を 設けている。こ れ に よ り 彩 光 を 確 保 で き 、 煙 突 効 果 で 一 階 か ら 二 階 へ 自 然 換 気 が 期 待 で き る 。 ま た 屋 根面が日光に照 ら さ れ る こ と で 屋 内 に 蓄 熱 し 、 さ ら に 木 製 ル ー バ ー 戸 で 調 整 す る こ と で 、 冬 は 暖 か く 夏は涼しい快適 な環境を生み出すことができる。
WINTER
SUMMER
サンルームは雨の日の物干や こどもの遊び場に
Sunlight
Wind
東からの日光で目が覚める
土間に座って 食事しながら談笑
Portfolio ���� ― ���� | �� Competition
縁側でご近所様と世間話
断面図
1/40
��
��
明 るく開放的な屋根裏空間
土間空間に気軽に隣人を招待
ル ーバー戸を閉じても明るい縁側空間
雪や風をルーバー戸で和らげる
�� Competition | Portfolio ���� ― ����
Portfolio ���� ― ���� | �� Competition
��
Other Works 05
木と光に触れる段々屋根のこども園
Project
2回生後期設計課題
Program
こども園
Site
兵庫県立大学 環境人間キャンパス
2020/12 ― 2021/01 学内優秀作品
各 部 屋 ご と に 架か る 片 流 れ の 屋 根 、 そ れ が 連 な り 屋 根 に リ ズ ム を 生 み 出 す 。 そ れ ぞ れ の 部 屋 に は ハ イ サ イ ドラ イ ト が 付 き 、日 光 が 奥 ま で 差 し 込 む 。 園 庭 と 中 庭 、そ れ を つ な ぐ ウ ッ ド デ ッ キ の 空 間 は 内 と外 が 緩 衝 す る 場 、 他 年 齢 の 子 供 と の 交 流 の 場 と な る 。 ま た 直 線 で 区 切 ら れ た 部 屋 と 対 比 し て、 曲 線 で 構 成 さ れ た 庇 や 天 窓 、 図 書 室 は 特 徴 的 な も の と な り 、 こ こ で 過 ご す 子 供 た ち に と って は 良 い 違 和 感 と し て 印 象 づ け ら れ る 。
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0~1 平面図 ��
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06
都市とずれる家
Project
三栄建築設計住宅設計競技 2021
Program
住宅
Site
東京都世田谷区松原
2021/09 ― 2021/10
計 画 地は 道 路 に 2 面 接 し た 住 宅 密 集 地 で 、 外 部 と の つ な が りと プ ラ イ バ シ ー を 両 立 さ せ る の は 困 難 で あ る 。
Study
Storage
ま た 台形 に 似 た 変 形 地 の た め 、 従 来 の 方 法 の グ リ ッ ド で 建 築す る と 用 途 の な い 無 駄 な 空 間 が で き や す い 。
PS
「 す き ま」 を あ え て 作 る 。 こ の 「 す き ま 」 は あ る 程 度 の 空 間の 大 き さ が あ り 、 植 栽 を 設 け る と 坪 庭 の よ う な
A’
Terrace
そ こ で躯 体 を 二 方 向 に 傾 け て 重 ね る こ と で 、 三 角 形 の
A
Bed Room
Bath Room
役 割 を持 ち 、 都 市 と の 緩 衝 空 間 と し て 機 能 さ せ る こ と
Libary
が で きる 。 ま た 傾 い た 躯 体 は 道 や 隣 家 と 正 対 せ ず 、 住 み 手 にも 外 部 に も プ レ ッ シ ャ ー を 与 え な い 。 さ ら に 外 部 か らは 傾 い た 壁 に 沿 っ て 、 よ り 内 部 へ と 意 識 が 向 き
Second Floor Plan
自 然 と奥 へ 引 き 込 ま れ る 。
N
Scale 1/100
WC
Entrance
PS
A’
緩衝空間がないと外部からの視線が 交差しやすく心地よい住まいと言えない。
Dining
Laundry Living
A
Kitchen
外部との間に「すきま」空間を作ることで 外部からの視線が和らげられる。
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First Floor Plan
Scale 1/100
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07
エキナカ水族館
Project
自主提案
Program
駅の改修計画
Site
明石駅(兵庫県明石市)
2022/03
「さかなのまち」の新たな玄関口の提案 兵庫県明石市は豊かな漁場に恵まれた 、 歴 史 あ る 漁 業 の 町 で あ る 。 し か し の 明 石 市 の 魚 の 消費量や、卸売市場の取扱量が年々減 少 し 、 水 産 業 の 縮 小 が 危 惧 さ れ て い る 。 こ れ を 改 善 させるためには、地元市民にも明石の 魚 に つ い て よ く 知 っ て も ら う 必 要 が あ る 。 そ こで地元住民が使う駅自体を、魚と触 れ 合 え る 場 所 と し て 空 間 を 再 構 築 す る 。 駅 を 利 用 し ながら明石の魚を身近に感じ、知るき っ か け を 作 る こ と が で き 、「 さ か な の ま ち 」 明 石 と して自覚をもって地産地消に繋がるこ と を 期 待 す る 。
例 1:バス停近くに水槽を配置 . 様々な角度から魚を観察できる .
参 考:明石市
駅 の水族館化 駅自体を 観 光 の 目 的 地 に 明石の魚の 更 な る ブ ラ ン ド 化
市民が魚に触れる機会が増加 地産地消の促進
提案例 ・駅の改札内のその日獲れた新鮮な魚が並ぶ魚屋で , 仕事帰りに購入 ・水槽を見たり , 明石の魚についての本を読むことができる待合室 ・季節の魚を鑑賞することができるよう , 月ごとに水槽を入れ替え
例2:ホーム上にも水槽を配置し , 電車を降りた瞬間に明石の魚に迎えられる .
・至る所に明石の魚を模した装飾やプロジェクションマッピング
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Experiences 08
淡路島プロジェクト
淡路島の志筑地区にある複数の空き 家 を 改 修 し 、 地 域 交 流 の た め の 施 設 に コ ン バ ー ジ ョ ン す る プ ロ ジ ェ ク ト 。 淡路島で様々なプロジェクトを行っ て い る 淡 路 ラ ボ と 島 へ の 移 住 を 援 助 し て い る 島 く ら し 淡 路 と 協 力 し 、 地 域 住民や観光客、移住者の交流が生ま れ る 新 た な 地 域 の 拠 点 を 構 築 し 、 島 の 賑 わ い を 活 発 化 さ せ る 。 私 た ち は 研 !""#
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法 を学ぶ。
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実際の改修の様子。調査・分析から施工まで携わる。
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改 修 し た 一 例 の 完 成 イ メ ー ジパース。カレー屋、カ
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Portfolio ���� ― ���� | �� Experiences
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フ ェ 、 服 屋 が 一 体 と な っ た 店舗。中央には中庭を設 け る 。 観 光 客 だ け で は な く 地域住民も呼び込む。
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POR TFO R I O Yanou Toshinari 2020−2022