TIFFCOM 2017 SPECIAL ISSUE
c バランス オブ パワー ハリウッド対アジア
ntent フォーマット アジアで最も人気が あるフォーマット、 ジャンル
ア カ デ ミ ー 賞 受 賞 者 J・K・シ モ ン ズ
ACADEMY AWARD® WINNER J.K. SIMMONS
A NEW ONE-HOUR DRAMA SERIES
©2018 MRC II Distribution Company, LP.
Visit the Sony Pictures Entertainment booth (C12)
子供 オンライン プラッ トフォームのアジア戦略
ストリーミングキッズ
ストリーミング キッズ
かねてからマルチスクリーン スキルを有すると定評が高い若い視聴者は、 アジアにおけるストリーミング ミックスで 重要な位置を占めている。ContentAsia’が新たに実施したキッズ オンライン調査では、 ストリーミング/オンライン プラットフォームける子供向け番組について聴取した。回答は以下のとおり。 ContentAsia’が新たに実施したキッズ オンライン レポートによれば、 アジア のストリーミング/オンライン プラットフォームの70%以上が大量の子供向け 番組を提供している。 約67%は、 自社プラットフォーム用に子供をターゲットに設定したいくつかの コンテンツを外注し、且つ、今後12カ月により多くのコンテンツを追加発注する 意図があると回答した。 アニメーションが圧倒的に人気のあるジャンルである。 その他ライブ アクション、 実録物や音楽が20%以下で続く。 アジアにおけるオンライン/ストリーミング サービスでは、子供番組の独占権 が優先順位の上位には挙げられていない。53%を少し上回るプラットフォーム は子供向けタイトルに独占権は求めないと回答した。10%以下が全てのコンテ ンツに独占権を求めると回答した。 今後何が登場すると考えるかの問いに47%のプラットフォームは子供をター ゲットにしたアジア製作品に挙手した。 これは、33%が選んだより廉価なライセ ンス料に勝った。
本調査は、 アジアの子供向けコンテンツ制作者たちが盛んに実験的な試みを 展開し、 それなりの成果を出している状況の下に実施された。 これらには、発展 途上マーケットのストリーミング プラットフォームに新規参入した子供専門 チャンネルであるiflixをはじめとして、 台湾のアニメ ハウスであるネクスト アニメー ション スタジオの新しいYouTubeチャンネルであるnxTOONSまである。 注記:情報は、 アジアで子供向け番組を提供している14のオンライン プラット フォームから聴取した。 これには、従来の有料テレビ プラットフォームが提供す るオンディマンド/チャンネル ストリーミング サービス、 国ごとのプラットフォーム、 並びに地域 オペレーター等が含まれている。 回答者には、子供専門プラット フォーム (Hopster) 1社も含まれている。 その他は全て、 幅広い分野のコンテンツ をストリーミングしている総合娯楽プラットフォームである。回答者は中国、 日本、 インド、 タイ、 マレーシア、 フィリピン、 香港並びに複数マーケットをカバー している地域プラットフォームで構成されている。調査は2017年7月18日から 8月15日にかけて実施された。
ApproxApprox how many how of many yourof total your video totaltitles video attitles any at one any time one target time children target children up to 14 upyears to 14old? years old? いつの時点であれ、 14歳までの子供を対象としたビデオ 自社プラットフォーム用に独自の子供向けコンテンツを が御社のタイトル総数に占める割合は? 自作/外注しているか。
20-40%
20-40%
50-90%
50-90%
100%
100%
Yes
We plan to Weadd plan kids to content add kidsin content thefuture in thefuture
No
Planning Planning to decrease/cut to decrease/cut kids content kids content
Yes
2
No
ビデオタイトル総数の20-40%
73.2%
答え
回答率
50-90%
6.7%
はい
66.7%
100%
6.7%
いいえ
33.3%
将来子供も向けコンテンツを加える予定
6.7%
将来子供も向けコンテンツを減らす予定
6.7%
contentasia tiffcom 2017 special issue
今後12カ月に独自の子供向けコンテンツを自作/ 外注する計画はあるか。
御社のプラットフォームで人気が高い子供向けジャンル はどれか。
Animation
Yes
Live action
No
Edu
アニメーション
78.6%
66.7%
ライブ・アクション
14.3%
33.3%
学習/教育
7.1%
音楽/実録/ドキュメンタリー
0%
答え
回答率
はい いいえ
子供向けコンテンツは独占的権利として取得するか。
次に何が起きてほしいか。
33.3%
No
13.3% Some
6.7% Yes
46.7%
いいえ
53.3%
より多くのアジア製子供向けコンテンツ
46.7%
はい、全てが独占的権利
6.7%
ライセンス料が安くなる
33.3%
一部は独占的権利
40%
Telcos が子供向けアプリを
13.3%
モバイル・ビデオ・バンドルに加える 子供対象教育プログラムを探している
contentasia tiffcom 2017 special issue
6.7%
3
Kill Me Heal Me, MBC Korea
バランス オブ パワー ハリウッド対アジア (勢力分布) (敬称省略)
アジアのストリーミング プラットフォームにおいて、 ストリーミング コンテンツの地域性で分類してみた場合、勢力分布 に変移が起きている。 ハリウッド系が依然として大きなシェアを維持しているものの、 ローカル コンテンツ、特に韓国系 コンテンツがハリウッド スタジオを押し戻している。ContentAsia は、 インターナショナル、並びにローカルの権利保 有者に、 このシフトに対してどのように対応しているか聴取した。
コンテンツを求めていることは、全世界的に共有された シンガポールを拠点とする地域アナリストであるMedia 認識であり、 アジア系コンテンツが重要な差別化要因と Partners Asia (MPA)によれば、 アジア ストリーミング なると見ている。 プラットフォームにおけるアジア系コンテンツの視聴率 米国の配給会社が不安に感じているのであれば、表 は飛躍的に伸びており、視聴率シェア80%あった 立った議論は聞こえてこない。20世紀フォックス テレビ ハリウッド系コンテンツを50%程度までに後退させるに至っ 配信のアジア担当上級副社長のブレンダン ザウナー た。 残りの50%は韓国系コンテンツ (30%) と他のアジア によれば、 「アメリカ系コンテンツがストリーミング 諸国系コンテンのミックス (20%) で分け合っている。 ミックスで占める割合が以前より縮小しているとしても、 市場ごとのアジア系コンテンツへのシフトの度合いは 絶対量的にはかなり高い割合を占め続けている。」 さまざまである。 インドネシアが最も顕著なシフトを見せ ウォルト ディズニー カンパニー東南アジアのディズニー ている。 ストリーム配信されたコンテンツの70%が メディア配信を 統括しているマーク チャンは、 「偉大な ハリウッド系であるが、 これは40%程度に落ちると予測され 物語や登場人物は、 どこであれ、常に人々の心や家庭に ている。 タイやフィリピンにおける視聴者のシフトはこ 届く力を持っています。」 と言う。 れほど顕著ではなく、 アジア系コンテンツの視聴率は、 Ken Lo, Sony Pictures Television 20世紀フォックスのザウナーは、OTT サービスにと 現在の30%から将来は40%になると予想されるもの って、認知度の高いブランドは、 「加入者の家の扉を開く鍵」 であり、 この役割を の、 ストリーミング時間の半部以上は相変わらずハリウッド系コンテンツが占め 果たし続けると付け加える。 ザウナーは、 「賢いオペレーターは、認知度の高い ると考えられている。 ブランドが人々を呼びこむと言うことを知っている。」 とも言う。 この運が好転する流れに、権利保有者たちはどのように対応しているのであ ディズニーのチャンは、映画やシリーズ物は 「ストリーミング視聴において、未 ろうか。 だにもっとも高いシェアを堅持しており、 この地域において我々の最も強い ある意味では回避できない必然的流れとして受け入れる者、 チャンスとして 売りであり続ける。」 と言う。 も捉える者、地域プロダクションや実験的試みに焦点を絞りこむ者(一部の者 一方、 アジア系コンテンツ愛好の形態は多様で、新旧入り混じっている。 にとっては方向転換)、 そして、 より大きなパイの小さ目なスライスとなったとし ローによれば、 ソニー ピクチャーズは1990年以降アジア系コンテンツの権 ても、依然としてビジネス的には大きいことには変わりがないことを指摘する者 利取得に動き始め、2016年にはスチーブン チャウ (周 星馳) のマーメイド、 もいる。 プラットフォームや、 プログラム製作者は、 ユニークな売り込みができる 4
contentasia tiffcom 2017 special issue
Tokyo Tarareba Girls, Nippon TV
Don Kang, CJ E&M
Sue Fujimoto, Nippon TV
本年には西遊記2を加えたと言う。 また、 同スタジオは、 中国大陸のオンディマンド 動画配信サービスiQiyi(愛奇芸) と共同で、米国アクションシリーズChosen ( 「選ばれし者」 ) をベースとした多額予算を投じた3部作を制作中であり、 「他の アジア地域においても、 地域作品やシリーズモノの取得や制作について積極的に 交渉している。」 と言う。 市場変移への対応策として、 ザウナーは20世紀フォックスのスクリプト フォーマットの戦略 (scripted format strategy) の例を挙げる。 これ寄り後の プロダクションは、 昨年Viacomのジョイント ベンチャーの一つであるヒンズー語 総合娯楽チャネルであるColorsで配信された、 ヒンズー版アメリカ犯罪スリラー 「24」 を指す。 ベトナムのBHDも、配下のDanetストリーミング サービス用に ベトナム版「グリー(Glee)」 を制作中である。 「優れた映画は国境を越え、配信、 又は制作するプラットフォームへ人々を呼び込む」 と彼は言う。 インドも共同制作 開発のホット スポットとなっている。米国ベースのインド 娯楽スタジオであるソナー エンターテイメント (Sonar Entertainment) は、 映画/テレビ プロデューサーのディープカ ナイール (Deepak Nayer) とリラ イアンス グループ (Reliance Group) との制作パートナーシップの下、現地共 同制作の道をすでに歩み始めている。 この体制の下、 インド国内OTTとプレミ アム オンデマンド配信業者に向けとして、 インドのクリエーティブ タレントを 加えたローカルIPをベースとしたドラマ プロジェクトを3本製作している。 「我 々は、 ドラマ ポートフォリオとクリエーティブ関係を拡張し、 この地域において 現地制作品視聴の流れに乗りたいと考えている。 」 とソナー エンターテイメント contentasia tiffcom 2017 special issue
David Ellender, Sonar Entertainment
Manuel Paolo J. Laurena, GMA
社長で、 グローバル配信 共同制作を担当するデイビッド エレンダー(David Ellender) は言う。 ディズニーも、 アジアの各地でより多くのローカル コンテンツの制作と消費 者体験を得るべく、 パートナーと協働しているとチャンは言う。 ディズニーの アジアにおけるオリジナル コンテンツ戦略は、 インドで最も進んでいる。 インドで の実験としては、Facebookで初公開され、次いでYouTube、 引き続き第三の 窓としてテレビで配信されたThe Trip や Girl in the City の制作をあげること が出来る。 ウォルト ディズニー インターナショナルの会長であるアンディー バード (Andy Bird) は今年の初めに、 その時点で12のプロジェクトが製作過程にあ ると言った。 日本のMondo TVのように、 アジアではこれまであまり目立たない事業展開 をしてきたターナー(Turner) は、 アジアにおける自社のコンテンツ ビジネスの 拡張に当たり、多様なアプローチを用いている。知名度の高い韓国資産を買収 したり、 中国におけるTuzki のように全額出資子会社による事業展開を試みた り、 加えて、 マレーシアのプラットフォームであるアストロ (Astro) とのパートナー シップの下に自社の総合娯楽プラットフォームであるワーナーTV(Warner TV) に現地制作コンテンツを追加したりしている。直近の動きとしては、 シンガ ポール株式市場に上場されているmm2エンターテイメントと締結した真新し いパートナーシップの下では、 ターナー アジア パシフィック (Turner Asia Pacific) が今後3年間に劇場映画プロジェクトを5本製作することになっている。 5
Haewon Chin, MBC Korea
Sonia Fleck, Bomanbridge Media
アジアのプロデューサ―やコンテンツ著作権/権利保有者は、注目を浴びて いることを喜ばしく受け止めているものの、事業規模拡大路線を展開しており、 これには国際的ステージにおけるより高度の認知度、並びに国際協働、特に 米国との取引が含まれている。 一方、 米国側も、 好むと好まざるとに関わらず、 ドラ マの共同制作から台本フォーマット翻案まで、共同制作/共同開発の野望をも って彼らに向かい合っている。 「この地域における韓国系コンテンツの人気を考慮した場合、 自然な流れだ と見ている。」 と韓国CJ E&M の国際セールスを 統括しているドン カン (Don Kang) は言う。 同時に彼は、 ストリーミング プラットフォームにおける国内と国 外コンテンツのバランスは、 確立されていて動くことはないとか、 保証されている ものではないことも指摘している。 「ストリーミング/オンディマンド プラットフォーム がデータをますます蓄積して行く中で、ハリウッド系と韓国系コンテンツの バランスは継続的に増減を繰り返してゆくと我々は考えている。」 制作分野が活発になることは、全員にとって業界の風景を一新するであろう と期待されている。 カンによれば、CJ E&Mが大きな視聴シェアを獲りに出るこ とで、 ジャンルの多様化、実験的創造性の活性化につながると言う。 ボマンブリッジ メディア (Bomanbridge Media) の創業者で最高経営責任 者であるソニア フレック (Sonia Fleck) も、国際的なタレントと脚本の交流は、 創造的進化につながると期待している。 「アジアは、 ドラマの世界に多くの新た な物語の見せ方をもたらすことになるでしょう。 もちろん、 ハリウッド スタジオも この進化の過程に参加するので、非常に興味深いコラボレーションを見ること になるでしょう。」 と言う。 消費者がオンディマンドで、地元制作コンテンツを受け入れることにより起こ るブームを、 アジアの権利保有者は歓迎している。 だが、彼らは同時に落とし穴 についても認識している。 フジ テレビ ネットワーク国際開発局事業開発部部長 である早川啓之は、視聴者間に不満を引き起こす 「選択肢のパラドックス」 の 存在を指摘する。 「選択肢やオプションが多すぎると、混乱を招き、個人を不安 に陥れるのです。」 と彼は言う。 「一旦、一つを選択することにより、多くの場合、 同時にロスの感覚を覚えてしまうのです。 当事者は、 同等の価値のある何かをあ きらめてしまったと感じるのです。 このことにより、 自分が選択した結果に不満 を覚えてしまうのです。」 と彼は付け加える。 幾つかのアジアのマーケット、特にドラマ制作能力とライブラリーがある マーケットは、他のマーケットよりも多くの恩恵を受けている。 フィリピンのGMA Worldwideの首席セールス マネージャーである マニュエル パオロ J. ローレナ (Manuel Paolo J. Laurena) は、 「これまでは我々 のコンテンツに興味を示さなかったバイヤーの間で、 自社のプログラム構成に 必要となるタイトルを探しに来るバイヤーの数が日増しに増えてきています。」 と言う。 グローバルな子供向け作品は、十分な言語カスタマイゼーションに対応して いる場合、対象とするオーディエンスの特性のために、拡張し続ける配信オプシ ョンにより最も業績を上げているように見受け取ることが出来る。 ハスブロ スタジオ (Hasbro Studios) のアジア太平洋地域セールス担当重 役であるヌノ アイ (Nuno I) は、 トランスフォーマー(Transformers) やマイ リトル ポニー(My Little Pony) のようなフランチャイズは、今では実績がある 加入促進材料となっているという。20世紀フォックスのザウナー(Zauner) と 同様に、 ブランドとの関連性がプラットフォームに加入者を呼び込むことを プラットフォームが認識しているとアイは言う。 子供向け分野は、肥沃な協働制作の場でもある。 カナダのプロダクション
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Taka Hayakawa, Fuji TV Japan
Archana Anand, Zee Digital
ハウスであるDHXメディア (DHX Media) のカナダ、 アジア太平洋、 並びにアイル ランド地域担当マネージャーであるトム チャップマン (Thom Chapman) は、 オーストラリアのムーディー ストリート キッズ (Australia’s Moody Street Kids) とマレーシアのビジョン アニメーション (Vision Animation) のクー クー ハラジュク (Kuu Kuu Harajuku) や、 韓国のCJ E&Mのレインボー ルビー (Rainbow Ruby) のような番組での中国、 オーストラリア、 マレーシアや韓国 のパートナーの例を挙げている。 カスタマイゼーションが共同制作パートナーの唯一の業務範囲ではない。 韓国MBCの国際事業副部長であるヘウォン チン (Haewon Chin) は、MBA では以前からアジアのマーケットごとにセールス アプローチをカスタマイズして来 たと言う。 ストリーミングのセールスが加わっても、 それを変更することはなか った。 「アジアでプラットフォームが成長したといえども、我々は、各国における プラットフォームの成長率も含め、違いに焦点を当てます。」 と彼女は言う。 地域内の需要を地域料金として獲得する競争は、地域によってはレガシー 事業、経験年数並びに専門的知識に左右される場合がある。 ソニー ピクチャーズ テレビジョン ネットワーク アジア (Sony Pictures Television Networks Asia) と日本の日本テレビ ( Nippon TV) は、 ジョイント ベンチャー チャネルGEMで力を合わせた。 日本テレビの国際事業開発担当 上級副社長スー フジモト (Sue Fujimoto) は、GEMはアジアにおける視聴傾 向のシフトに対する対応策であると言う。 このチャネルは、現在アジアの6つの 国と地域で見ることが出来る。 一方、 インドのZee TVは、積極的な拡張キャンペーンと、国内全土でのOTT サービスであるDitto TVを含めたマルチ プラットフォームによる浸透を深める 戦略と言う二本立ての配信戦略を展開している。 Z5 Business や Zee Digitalのデジタル インドの 統括を執るアルチャーナ アナンド (Archana Anand) は、IAMAIインド インターネットの報告を引用し て、 「2015年から2020年にかけて、 ヒンズー語をはじめ、他の地域言語による コンテンツの視聴者数は、英語コンテンツの視聴者数の5倍になると予測され ています。」 と言う。 インドには、2.5億人の農村部インターネット ユーザーがいると推定されて いる。現在、43%のインターネト ユーザーが英語以外の言語でコンテンツに アクセスしている。 Ditto TVはすでに地域言語での需要の増加を目にしている。 彼女曰く、 「ティア2都市圏、 ティア3都市圏、 および農村部からの人口がデジタル エージに突入するにつれ、 自国語の夜エンターテイメントの需要はより高ま ります。」 また、地方視聴者は、 リピーター視聴者である傾向にあり、Ditto TVの平均 的視聴者と比べ、 より長時間Ditto TVと見ていると彼女は付け加える。配信/ 対話(distribution/conversation) は、 ビデオ視聴の変移の景況を受けるが、 それと同じくらい、視聴者の特性と傾向を前例がないほどの精度で把握できる 能力にも依存する。 ソニー ピクチャーズ テレビジョンのローは、 ストリーミング プラットフォーム の価値を高める力とデータ収集できる能力に注目している。 「ストリーミング プラットフォームには、 これまでのプラットフォームにはできなかった、 各種コンテ ンツを詳細に分析することを通じ、価値を見極めることが出来る素晴らしい能 力がある。」 と彼は言う。 アルゴリズムによるコンテンツに対して不満を言う者もいるが、 そこにこそ、 出 所がどこであれ、視聴者が最も愛すると思われるコンテンツを届けられると言 う逃れられないパワーがあるのだ。
contentasia tiffcom 2017 special issue
フォーマット:ゲーム・ショウが支配 その他** 5% 料理コンテスト 3% ダンスコンテスト 3%
タレント 7% 娯楽 8%
ドラマ 10%
リアリティ* 14%
ゲーム・ショウ 28%
歌唱コンテスト 22%
ジャンル タイトル数 ゲーム・ショウ 80 歌唱コンテスト 62 *リアリティ - モデル 10 - 社会体験 9 - デート 8 - ドキュメンタリー 2 - 設計・改築 1 - 変身 1 - 結婚式 1 - その他 9 ドラマ 27 娯楽 24 タレント 21 ダンスコンテスト 9 料理コンテスト 8 **その他 - トークショウ 3 - ファッション/ライフスタイル 1 - 事実 3 - 冒険 2 - 即興コメディ 1 - ドキュメンタリードラマ 1 -ホームコメディ 1 - テレノベラ 1 Total 285
% 28% 22% 3.5% 3.2% 2.8% 0.7% 0.35% 0.35% 0.35% 3.2% 9.5% 8.4% 7.4% 3.2% 2.8% 1% 0.35% 1% 0.7% 0.35% 0.35% 0.35% 0.35% 100%
出典: ContentAsia Formats Outlook, 1H 2017 (コンテンツアジア形式展望、1H 2017)
アジアでのフォーマットは、ゲーム・ショウと歌唱コンテストが大半を占めており、2017年上半期に記録した285番 組の50%を占めている。 ContentAsiaの本年度上半期の 「形式展望」 によると、 アジアではゲーム・ショ ウと歌唱コンテストがフォーマットジャンルを独占しており、他のジャンルをリー ドしている。 アジア15カ国/地域において、2017/18年度放送に向けて、製作、契約済、 もしくはオンエアー済みの285タイトルのうち、 6月末時点で上位2ジャンルを 合算したシェア割合は50%(142タイトル) となっている。 カンボジア、 中国、 インド、 インドネシア、韓国、 モンゴル、 ミャンマー、 フィリピ ン、 タイ、 べトナムの10市場の合計で、 ゲーム・ショウが80タイトル (28%) でリ ストのトップになっている。 ゲーム・ショウのけん引役はべトナムで、80タイトルの内の26タイトル (32.5%) を占めている。 日本、 マレーシア、 シンガポール、 スリランカ、 パキスタンの5カ国は、 ゲーム・ ショウ形式のジャンルを完全に省略している。 カンボジア、 中国、 インド、 インドネシア、 マレーシア、 モンゴル、 ミャンマー、 フィ リピン、 シンガポール、 タイ、 べトナムの11カ国の集計で、 ジャンルとしては歌唱 コンテストが62タイトル (285タイトルの22%) で2位になった。 リアリティ番組は41タイトル(14.4%)で3位だった。 リアリティ番組には、 モデル、社会体験、 デート、 ドキュメンタリー、設計/改 築、変身及び結婚などがある。上半期はモデルが最も人気で、 カンボジア、 イン ド、 モンゴル、 フィリピン、 タイ、 べトナムの6カ国で10タイトルだった。 この地域 contentasia tiffcom 2017 special issue
では“Asiaʼs Next Top Model”のシーズン5が放映されている。 もっとも一線を越えるのが難しいジャンルと思われるドラマが27タイトル (合 計の約10%) で4位。 これには中国の15タイトルが含まれている。 リストの中で最も有名なドラマの一つは、韓国版の“Prisoners of War”(ア メリカでは“Homeland”としてドラマ化された) であろう。2014年2月に制作 発表があったが、韓国ではまだ資金調達の遅れもあり制作が進んでいない。 一方、 もう一つのドラマで2015年に発表されたNBCユニバーサルの“韓国 版スーツ”は、 ようやく制作が決定したようで、主演俳優が決定し、韓国の公共 放送局のKBSが2018年前期に放映を予定している。 中国本土においては、 ドラマ脚色で日本が以前から重要な役割を果たしてい る。 フジテレビのドラマが5本制作されている。“問題のあるレストラン中国版”、“ デート〜恋とはどんなものかしら〜中国版”、“ファースト・クラス中国版”、“プロ ポーズ大作戦中国版”、“最後から二番目の恋中国版” 娯楽番組は24タイトル (8.4%) で5位。 そのうちの6本は、 “Little Big Shots” の複数のシーズンがインドネシア、 フィリピン、 タイで脚色されたものである。 歌唱コンテストを除いたタレント・ショウ (そのほとんどがコンテスト的な要素 を含んでいる) が21タイトル (7.4%) で6位になっている。 このほとんどが、 フリー マントルメディア社制作の有名な“Got Talent”を現地で脚色したものである。 上位6位には入らなかったが、料理/調理、 およびダンス形式も、 アジア全体 を通じて主要なジャンルとなっている。 7
C
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アジアの放送業界における人たちの名鑑、 2018年の1月に出版されます。 2018年1月より印刷物もデジタルもwww.contentasia.tvで利用可能です。
イベント
ContentAsia サミット (8月/9月2018)
毎年行われる ContentAsia サミットはアジアにおける番組などの内容 に関して話し合いを掘り下げるために作られました。参加者はお互いの 顔を見ながら最初のコミットメントの時から最後の最後にいたる情報 に関してまでアジアの制作物の内容に関して討議します。
ContentAsia ‒ はアジアのコンテントの市場の中央にあなたの居場所を作ります。 あなたのブランドと製品をもっともっとアジアのバイヤーアジアの22人の意思決定者及びマーケットに示してください。
今すぐ仲間に! Contact Masliana Masron at mas@contentasia.tv (Asia/Australia) or Leah Gordon at leah@contentasia.tv (Americas/Europe)