大阪府下におけるメダカ調査報告書―第2報

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因国固□国□ 困

メダカの生息状況報告 (郷 ― 第 二次 メダカー斉調査結果報告 ― NPO法 人シエア自然大学 メダカ調査委員会

1

)


大阪府 に於 けるメダカの生息状況報告 (第 2報 ) ― 第 二 次 メダカー 斉 調 査 結 果 報 告 ― 特定非営利活動法人 シエア自然大学 メダカ調査委員会 有本文彦、岡田 弘、 北坂正晃、 角野修造、田丸八郎、 戸越 進、 林 富夫、 林 美正、 渡辺隆夫

輪 当委員会では、1998年 よリメダカをシンボルとする 身近な水辺の生き物と環境を市民と共 に考える運動 を立ち上げ、絶減危惧種 Ⅱ類メダカの大阪府全域に 於ける分布状況を経時的に把握するために、2000年 に第一次メダカー 斉調査を実施 した。 その結果は、 〈こども達とメダカ調べ〉

第 二 回全国めだかシンポジュウム (2000129大 阪) 並びに財 団法人統計情報研究開発センター発行の 「ESttRttLA No 92」 (20012)に「水辺の生き物の環境 維持 ・復元を目指 して一大阪府 に於 けるメダカ生息 状況報告 (平 成12年 度生患調査結果)一 」として発表した。 第―次メダカー斉調査に引き続き、2004年 度には、 第 二次調査を実施 し、大阪府に於けるメダカの生息

大 阪府全域 の水 系 を中心 に水 田、水路 、河川 、

分布と生息環境等について、第一次一斉調査結果と

ため池などを、シニア自然大学 関係者を中心に市民

併せて検討したので、以下に報告する。

を交えた約 100名 の調査員が踏査 した。 調査対象と して、メダカ、カダヤシ、ヒメダカ、ドジ∃ウの採集と 目視による識別と概数、生息場所 :水 田、水路、河川、 ため池の区別と水域概況、生息場所の環境要素 :護 岸、 水底、水辺の植物、水深、水速、水の汚れ、こみの 有無、などの様子を調べ 、所定の調査票 (表 1)に 記録 した。 市民から寄せられたメダカ発見情報について

今 回の調査 では、淡水魚のシンボル 的存在である

は、調査員が現地で確認できたものを調査結果 に

メダカの生息分布の状況と生息環境を中心に、可能な

加えた。 尚、採集した証拠標本は、80%エ タノールに

限り第一次一斉調査における調査方法を踏襲し、加えて

浸漬保存した。

調査の精度と網羅度をあげることを目指した。 長期的 には3年 間隔で調査を重ね、生息環境の時系列的変遷 を把握 し、多様 な水辺の生き物 が棲 む環境 を維持 し 修復する方策を提言す べ く、データを集積することを 目標としている。 こうした―連の活動を通 じ次世代の 孫 ・子が多様な 自然環境の中で多様な生き物と接 し、 命の愛おしさやそれに対する慈しみの心を学べ るような 環境 づ くりに寄与できればと念願する次第である。 〈メダカ調査風景〉

2


因饉国□圏圏困 メダカの生息 状 況 報 告 悌鍛 [表

1]第 二次メダカー斉調査票

)

調査対象 :第 一次―斉調査と同様に以下の淡水魚 を調査対象とした。 メダカ科メダカ属 メダカ (0解 ias aJpes laJpes)、

煮の種類 と数

メ ダ カ: 1‐ 1∼ 10尾 ,11∼ 50尾 351∼ 100尾 J100尾 以上(成 魚 稚魚 ヒメダカ: 11∼ 10尾 211∼ 50尾 J51∼ 100尾 こ100尾 以上(成 魚 稚魚 カダヤシ: 11∼ lo尾 ,11∼ 50尾 ,51∼ 100尾 `100尾 以上(成 魚 稚魚 トジョウ: 11∼ lo尾 211∼ 50尾 ,51∼ 100尾 ユ100尾 以上(成 魚 稚魚 所の状 1護 岸■■鉄板 2コ ンクリート 石 珠 製 豊 郵 場 底 :Iコ ンクリート 石 2自 然の岩 J小 石 砂 `泥 : でぼ水 垣 む 印彙で 植物の生育:1水 辺アシ等高い革木 a水 辺低い草 ,水 中植物 `ウ キク '他 サ 旨 他 植 物 量:1多 い 2普 通 =少 ない なない [他

カダヤシ科カダヤ シ属

)

)

カダヤシ (Gambusia

)

)

affinls)、

ドジョウ (Mlsgurnus guillicaudatus)。 第一次調査において、1916年 に日本に移入された

水 深 : 10∼ 1 0cm 211∼ 5 0cm '51∼ ,m ilm∼ o他 速 さ: J速 い Z普 通 ,遅 い こ流れていない ,他 汚 れ: 1き れい 2少 し汚れ 亘汚い ■大変汚い ,他 │ご み : 1多 い '普 やや少ない こ少ない 1無 い 二他

カダヤシが大 阪市から周辺都市にその生息域を

所 場 息 生 況 概 域 水 水路 の幅

川 地 の 田 毒番

=場

所の状況等 (写 真可 )

m

池 な どの面積

1町

拡大してしヽ る傾向が確認されており、本調査では、

nl

内の大 きな 目印 から田

=場

この点につしヽ てもその後の動向に注目した。

所 への 略図

9L

_・

爬虫類 カ メ

アカミミ ミ シ シイッ ピ カメ 約

1ニ ホンイシガメ

匹 匹

2

クサガメ

ζ スッポン

匹 00

移 入種 動嫁

ア メ リカプ リガニ ジ ャンボ タニ シ、ウ シガエル ブル ーギル、 プラ ックパ ス その他 ( ) 植 物 :ボ タンウキ クサ (ウ ォー ター レタス)、 ホテ イア オ イ、カナ ダモ 、

その他 他の生き物

対象地域 :大 阪府全域。 但し、立入禁止地、危険 箇所、舟による調査等は対象外とした。

: J

ドジョウ科シマドジョウ亜 科 ドジ∃ウ属

(

調査期間 :予 備 調 査 :2003年 6月 ∼同 10月 第二次一斉調査 :2004年 4月 ∼ 同 11月

)

:

4) 調査体制 :シ ニア自然大学の会員を中心に構成。 大阪府を7地 域 (表 2参 照)に 分け、それぞれ地域 さらに、調査前と調査期間中、適宜学習観察会を

毎に世話人を配置、その下部組織として市町村

実施 し、調査 員が対象魚の識別 (図 1)に 習熟できる

毎 に地 区幹事を配 し、当該地 区内で外部団体、

よう配慮した。

市民を含めた調査隊を編成した。

5)ま とめ方

:環 境省基準地域 メッシュ

第 3次 地域

区画 (3次 メッシュ、約 1× l km)に 調査結果 を転記 し 分 布 図とした (同 一メッシュ内で重複してメダカ等 対象魚の確認場所がある場合、原則的に]メ ッシュと してカウント)。 更に、対象魚の種類別 ・市町村別 分布 図等を作成 した。 〈メダカ学習観察会〉

背びれが 後方にある

〈カダヤシ〉

〈オイカワ〉 オイカワ、カワムツ

ま つすぐ

モロコ等の尾びれ

量 ど 建

t、

3

尻びれがまるい


大阪府全域のメッシュ数 2030の 内、総調査メッ シュ数は、延563メ ッシュだが、更に隣接市町村 に跨る重 複メッシュ及び複数 回調査場所等の

1)生 息分布調査の概況

調整処理を行うと実質調査は543メ ッシュ (府 総

2004年 度 の大 阪府全 市 町村 に於 ける調査 結果 は

メッシュの27%)で ある。 この内、メダカは153

以下の通 りである (巻 末表2∼ 9参 照)。

メッシュ、カダヤシは94メ ッシュ、ヒメダカは10

尚、 2000年 に実施 した一斉調査結果と2004年 度の

メッシュ、ドジョウは27メ ッシュで確認された。

一 斉調査結果 の比較 ならびに考察 につい ては、項を

2000年 度における確認メッシュ数はメダカ 115、

改めて報告する。

カダヤシ82、 ヒメダカ5、 ドジ∃ウ12メ ッシュで

(1)2004年 度 に於ける調査対 象 メダカ、カダヤシ、

あつた。 それぞれの調査対象魚種のメッシュ

ヒメダカ、ドジ∃ウの環境省第3次 メシッュマップ

マップは、図2∼ 4に 於いて対比して示した。

は図2∼ 4に 示す。 [図

2] 第一次・第二次調査に於けるメダカ・カダヤシ生息分布の変化

メダカ

確認尾数

膠艶亜 :>100尾

■賑■ :51∼ 100尾

カダヤシ

4


因国国口圏団困 メダカの生 息状 況 報 告 悌嘲

(2)今 回の個別調査場所数は、延723箇 所で、同一

池田市、能勢町、四条畷市、富田林市、コ Σ曳野

場所を統合処理 した 681箇 所の内、メダカの

市、河内長野市、高石市、泉大津市、忠岡町、

確認場所は214箇 所、カダヤシは132箇 所、ヒ

和泉市、岸和田市、貝塚市、泉南市、阪南市、

メダカは11箇 所、ドジョウは29箇所であつた。

岬町の 15市 町村であつた。 ②カダヤシのみの生息は、守□市、門真市の 2市

(3)市 町村別生息分布は、表 2∼ 3(巻 末)、 図 5に

であつた。

示すとおりで、メダカ、カダヤシの生息域は、 旧河 内湾 、現低湿地地帯である淀川沿いの

③メダカとカダヤシの混棲が確認された市町村は、

北摂、北河内の市町村、大不 剛‖水系の堺を中心

豊中市、吹田市、高槻市、茨木市、摂津市、

とする泉州北部に集中する傾向が見られた。

枚方市、交野市、寝屋川市、大東市、大阪市、

① メダカのみの生息を確認した市町村は、全 44

八尾市、東大阪市、柏原市、藤丼寺市、大阪

市町村の内

[図

狭山市、堺市の 16市 町村であつた。

3]第 一次・第二次調査に於けるヒメダカ・ドジョウ生息分布の変化

確認尾数

罷雄壼 :>100尾

■臣■ :51∼ 100尾

ドジョウ

5


[図

4]第 一次 。第二次調査に於けるメダカ・カダヤシ分布の変化

優占種判定

[図

回【ヨ :メ ダカのみ 国誕ヨ:カ ダヤシのみ ■■■ :混 棲

5]第 一 次・第 二 次調査 に於 けるメダカ・カダヤシの市 町村別生息分布

○ :メ ダカのみ

● :カ ダヤシのみ

④何れも確認できなかつた市町村は豊能町、箕面

◎ :両 者混棲

尚、メダカとカダヤシの分布状況は、表 2∼ 3 (巻 末)に 示す通りであるが、両者の優位差は

市、島本町、千早赤阪村、河南町、松原市、 美原町、太子町、熊取町、泉佐野市、田尻町の 11市 町村であつた。

メダカのみ メダカ>カ ダヤシ

5〃

メダカ=カ ダヤシ

16〃

メダカ<カ ダヤシ

6〃

カダヤシのみ

6

187箇 所

105〃

となつていた。


因阪回□圏団困 メダカの生息状 況 報 告 悌21R)

2)生 息分布の概況

(2)生 患分布と生息環境との関係

メダカ ・カダヤシ ・ヒメダカ ・ドジ∃ウの生息環境別

メダカとカダヤシの生息場所における環境要素

確認場所数は、表 4∼ 5(巻 末)に 示すとおりであり、

護岸、水底、植物量、水速 、水深、水の汚れ、

その概要は、以下に集約される。

こみの有無、などの状況については、グラフ2-1

:

∼ 7、 表 6(巻 末)に 示 した。 本集計 は、メダカと

止ヒ 処ではメダカと、メダカと競合関係にあるといわ れている外来種カダヤシの生息分布を中心に述べ る。

カダヤシの生息場所の状況とその違いの有無を 把握するために、混棲域を除き、メダカのみ、

(1)対 象魚種の生息場所

カダヤシのみの生息環境を対比して集計 した。

対象魚種の生息場別分布状況 は、グラフ 1、

上掲のグラフ並びに表からは、その生息環境

表4(巻 末)に 示した。

の差を、必ず しも明確 に結論付 けられないが、 メダカ

カダヤシ

ヒメダカ

ドジョウ

30/a

10/0

09る

00/o

27a/a

550/0

1896

450/a

360/a

260/o

360/0

ため池

340/0

180/0

460/0

個別に列挙すると

①護

岸 :両 者ともコンクリート護岸の水辺での確認 がメダカ64%

38%

カダヤシ830/0と 圧倒的な

分布をしめしているが、水辺が普遍的に

170/a

コンクリート製であることを物語つている。 [グ ラフ2… 1]メ ダカ・カダヤシの水辺環境別生息分布籠舞)

[グ ラフ1]メ ダカ・カダヤシの生息場所分析

■■■ メダカのみ

■■■ カダヤシのみ

■■■ メダカのみ 生息場所

■■■ カダヤシのみ

80 70

パ ーセント

60

日 ― ■ ‐

パ 50 I

■ 一一 ■■

20

一 日

日 ■ 一 ヨ

セ 40 ン 卜 30

コンクリ。 石

10 0

水田

水路

河川

I 木製

ため池

②水 底 :メ ダカの分布はコンクリートの水底 230/aに 対し自然の岩 。小石 ・砂 ・泥の水底が740/0

水田を産卵場所 とする淡水魚の内、ナ マズ、 コイ、フナと並んでメダカやドジ∃ウはその典型で

を占めている。 カダヤシはコンクリート水底

あるが、水田での確認はメダカで3%、 ドジ∃ウで

が45%、 小石 ・砂 ・泥43%と ほぼ拮抗して

0%と 殆んど見られず、河川 ・水路に集中して生息

いる。 カダヤシは都市化がより進んだ都市

していた。 後述するが、水田の給 ・りF水 路の分離

部に生息しており、殆どの川はコンクリート

や乾田化など農業様式の変化が、淡水魚の水田

3面 張りとなつており、コンクリートの上に

へ の遡上を妨げている様が如実に観察されたこと

ヘ ドロが たまつていることが多い、一方

を指摘しておきたい。

メダカが生息する水辺では、水底は自然の 小石 ・砂 ・泥が多く、コンクリート三面張り であつても水底 に砂や泥がたまり植物が 生えている場合が多いことを示している。

7


[グ ラフ2… 2]メ ダカ・カダヤシの水辺環境別生息分布 休底)

■■■ メダカのみ

0

コンクリ ・石 自然の岩

J

10

小石 。 砂

速い

③植物量 :メ ダカの場合「多い∼普通」が68%、 「少

■■■ カダヤシのみ

E■ ■■

20

性養議MF(速さ)

■■■ メダカのみ

パ ーセント

卜h

40

パ 1 30 セ

■■■ カダヤシのみ

L= =

底 50

[グ ラフ2… 4]メ ダカ・カダヤシの申

遅い

普通

⑤水 深 :メ ダカが、「1

「11∼ 50cm」

0cm以 下」20%、

ない」が 260/0、 「ない」が 5%と 殆んどが

580/a、

植生との何らかの 関係性を示 している。

80/0 に対しカダヤシが 「1 0cm以 下」30/O、

一方カダヤシでは「多い∼普通」330/0、 「少

「11∼ 50cm」

630/a、

「51∼ 1

ない」40%、 「ない」22%と 満遍なく生息

「1

11%

と、両者ともほぼ同様

している傾向がみられる。 これらの現象

な水深であつたが、カダヤシが若干深い

は、前者が卵生、後者が卵胎生という繁殖

ところに生息する傾向が見られた。

パターンの違いに由来することを示唆して

・カダヤシの中 [グ ラフ2… 5]メ ダカ ■■■ メダカのみ

・カダヤシの水辺環境別生息分布碗鋤屋) [グ ラフ2… 3]メ ダカ ■■■ メダカのみ

00cm以 上」

00cm」 230/a、

Щ蓋議漏F休 探) ■■■ カダヤシのみ

深 60

覇== FL =

一1

パ ー セント

少ない

「1

70

■■■ カダヤシのみ

植物量

普通

00cm」 140/0、

00cm以 上」

いると思われる。

多い

「51∼ 1

パ 50 : 40 セ ン 30 卜

20

J

10 0

│ 10以 下

百1

西■

11∼ 50 51∼ 100 100以 上 蠅

⑥汚 れ :メ ダカが、「きれい∼少しの汚れ」860/a、

無い

「汚い∼大変汚い」130/0に 対し、カダヤシ ④水 速 :メ ダカの場合、「速い」3%、 「普通」250/0、

は、「きれい∼少しの汚れ」49%、 「汚い∼

「遅い」370/0、 「流れていない」35%、 で

大変汚い」51%と むしろ汚れた水環境に

あるのに対し、カダヤシの場合は、「速い」

より適応していた。

10/a、

「普通」160/0、 「遅い」420/0、 「流れ

ていない」410/aで あった。 メダカはカダ ヤシに比べ て流水に、より適応して生息 する傾向が見られる。

8


因国圃臓圏団困 メダカの生 息状 況 報 告 輛暇 [グ ラフ2-6]メ ダカ・カダヤシの水辺環境別動

■■■ メダカのみ

(汚

)

[グ ラフ3]メ ダカ・カダヤシの確認時期別生息分布

れ)

■■■ カダヤシのみ

■■■ メダカのみ

■■■ カダヤシのみ

生息場所

れ 60 50

パ 40

きれい

セ 30 ン 卜 20 10

少し汚れ

=│ 汚い

■ 0

大変汚い

⑦ ご み :メ ダカが、「多い∼やや少ない」240/a、 「少

1 一

一一︼ ■■

■ ■

ヨロロ

卜■

l

==

パ ーセント

■_ ■

7

8

9 10(月

)

他方、カダヤシ確認は、4月 2%、 5月 00/o、 6月

ない∼ない」76%、 カダヤシが、「多い∼

9%、 7月 230/0、 8月 51%、 9月 13%、

やや少ない」45%、 「少ない∼ない」55%、

なつており、水温がある程度高くな つて 出現 し、

とほぼ同様な傾向が見られたが、メダカの

水温が最も高くなる時期に盛んに繁殖 している

生息する環境の方がこみが少ない傾向を

傾向が覗える。

10月 2%、 と

このように、両者の調査時期別生息状況には、

示 していた。

若干のズレがあり、メダカの方がカダヤシに比較

[グ ラフ2-7]メ ダカ・カダヤシの水辺環境別生息分布 (ご み)

■■■ メダカのみ

して若干早い時期に確認されていることがわかる。

■■■ カダヤシのみ

(4)メ ダカとカダヤシの確認個体数

み 60

両者の生息を確認した場 所に於ける確認個体

50

数は、表5(巻末)に 示した。両者間にさほどの差異

I

セ 30 ン 卜 20 10 0

は認められなかつたが、得 られた数 値から判断

■■日 一 一︱

パ 40

=目 多い

やや少ない

すると、メダカに比べてカダヤシの方がやや大きな

少ない

群れで生息している傾向がみられる。 更に適切な

■■

調査による検証が必要と考える。

(5)本調査に用いた調査票にある通り、今回の調査

無い

では、本調査対象場所に於けるミシシッピアカミミ 尚、金調査場所における水辺環境の状況は、表 9、

ガメ、クサガメ、ニホンイシガメ、スッポン等カメ類、

グラフ4に 示した。 いずれも巻末を参照された しヽ 。

アメリカザリガニ、ジャンボタニシ、ウシガエル、

(3)メ ダカとカダヤシの 調査時期別生息分布

ブル ーギル 、ブラックバ ス等 の外来水生 動物

調査水域を考慮しないで、調査票に明記された

ならびにボタンウキクサ、ホテイアォイ、カナダモ

調査 時期 のデータをもとに対象魚の生息状況 を

等外来水生オ 直物を記録した。 調査票に記載された

調査時期別 に見ると、グラフ3、 表 7(巻 末)に 示す

外来種の生息状況は、表 8(巻 末)に 纏めた。 尚、

通りであるが、メダカの確認は、4月 7%、 5月 8%、

これらの結果の分析と考察については、本報告書

6月 26%、 7月 21%、 8月 21%、 9月 13%、 10月 3%、

とは別の機会に詳細を報告する。

となつており、水温が低い時期 にあつても出現 し、 一定以上の 水温になると繁殖活動を続けていると 想像される。

9


2)メ ダカ ・カダヤシ分布の変化は、次の通りである。 (1)第 一次調査でメダカのみが確認された 100メ ッ シュ内の同一場所において、第二次調査でメダカ を確認できたのは48メ ッシュであり、その 内訳 これまで 2回 に亘る調査で、調査対象魚が確認された メッシュ数 は

メッシュであつた。 更にカダヤシのみ5メ ッシュ、 第 一次

(2000年 )

メ ダ カ

メダカ ・カダヤシ何れも確認できなかつた32

第二次

(2004年

メッシュ、不明 15メ ッシュであった。

)

115メ ッシュ 153メ ッシュ

82 5 12

カダヤシ ヒメダカ ドジョウ

(2)第 一次調査でカダヤシのみ確認された 67メ ッ

94 10 27

シユの 内、第 二次調査でメダカが確認できた のは9メ ッシュ (内 訳、メダカのみ3メ ッシュ、カダ ヤシと混棲6メ ッシュ)で あり、カダヤシのみ23メ ッ シュ、メダカ ・カダヤシともに確認できなかった

であり、メダカとカダヤシの内訳は、 カダヤシのみ

100メ ッシュ 125メ ッシュ 66 67

両種混棲

15

メダカのみ

は、メダカのみ37メ ッシュ、カダヤシと混棲 11

11メ ッシュ、不明 24メ ッシュであった。

(3)第 一 次調査で、メダカ ・カダヤシ混棲が確認

28

された 15メ ッシュの内、メダカが確認された

であつた。 (本 文図2∼ 5、 巻末表2∼ 3参 照)

のは9メ ッシュ (内 訳、メダカのみ6メ ッシュ、メダカ と混棲3メ ッシュ)で あり、更 にカダヤシのみに

第二次調査では特に大阪全域の調査網羅度が大幅に アップしており、― 次調査と二 次調査の結果をそのま

変わ つた 2メ ッシュ、何れも確認できなかつた 3メ ッシュ、不明 1メ ッシュであった。

ま単純 に比 較 することは適 当 で な いとの 判 断か ら、 便 宜的 に第一次調 査で確認 したメダカ ・カダヤシの

3)メ ダカ ・カダヤシの確認メッシュにおける分布の

確認されたメッシュと同じメッシュ内での第 二 次調査

変化を纏めると

結果を抽出して第一次調査と第二次 調査の結果の対比

第一次

第二次

1)第 ―次 調査に於いてメダカを確認 した 115メ ッシュ 内の同一場所で、第 二 次調査 に於 ける状況の変化を

100 37 カダヤシのみ 67 23

みると、メダカを 再確認 した (カ ダヤシとの混棲 15メ ッ

両者混棲

シュを含む):57メ ッシュ (50%)、 確認できなか つた

:

メダカのみ

42メ ッシュ (36%)、 不明 :16メ ッシュ (14%)で あつた。 不明とは、調査漏れ若 しくはタイムリー に調査でき なかったメッシュ、 道路化 ・住宅化などの開発 により、 水辺環境が変化 していて場 所が八ッキリしなかつたもの が含まれている。 なお、 新規 に確認 した メダカ生 息場所 は、前 回と 同じメッシュ内の新たな場所での確認は46箇 所、それ 以外のメッシュ内で確認されたもの は 108箇 所 であつ た。 これは、調査の網羅度が前 回に比 して上った結果 と考えている。

(単 位メッシュ、不明を除く

)

皿 腱 濫 脇き得

を試みたので以 下 に列挙する。

であった。

11 6

15 3 182 63 17

-

5

32

3

-

11

6

2

3

9

7

46


因国固日圏団困 メダカの生 息状 況 報 告 悌21R) 一方、カダヤシでは、市町村別では18市 町村に跨る 範囲94メ ッシュでカダヤシの生息が確認された。 大阪、 門真、守 回、大東市など比較的早く都市化が進んだ 旧河内湾低湿地地帯から 淀川を遡るように高槻 、 今 回の調査で は、そ の網羅度 と精度 が上 がつた ことは、既にふれたが、第一次 。第二次調査における

茨木、摂津市など北摂地域や枚方 ・寝屋川 ・交野市

調査対象の確認場所は、

83%に 当たる78メ ッシュにカダヤシが分布 している。

などの北河内地域に広がりを見せ、今やそれら地域の

因みに、カダヤシ個別確認場所では、大阪府でその 猛

189箇 所 214箇 所 132ノ/ カダヤシ 94ノ / メ ダ カ

生息を確認された 132箇 所の内、 87%に 当たる 115

25(13%) 38(40%)

ヒメダカ

8/ノ

11〃

3(380/0)

ドジ ∃ウ

8ノ /

29ノ /

21(2630/a)

箇所が前述の 10市 に集中していることは注目すべ き点 である。

となつており、メダカの増 加率が、他の調査対象魚 カダヤシとドジョウに比較して低しヽ のは、メダカ生息域 の減少として捉えるのは不自然であろうか? この点に ついては、今後対象種の生活サイクルや生息環境と

〈 残したい原風景〉

調査 時期の 関連性など多面的精査 が必要であると

2)メ ダカとカダヤシの生息環境の 関連性

考えている。

結論的には、第―次調査 においても指摘されたよう に、両 者 は極 めて近似 した環境 に適応 して生息 して いる。 メダカは、たとえコンクリー ト三 面張りの河川 水 路 で あつても 、水 辺 や水 中 に、 隠れ場 所 にな り、 且 つ産卵場所になる植物のある水深50cmまでの上水域 若 しくは流れの穏やかな水域であれば繁 殖 している。

1)メ ダカとカダヤシの生息域の関係性

―方、卵胎生であるカダヤシは、止水域であれば植物

第 一次調 査 の結 果 か ら示 され メダカの生 息 域 は、

の な い場 所 であつても繁殖 し、 しかもメタンガスが

今 回の調査 においてほぼ裏打ちされる形となつたが、

る傾向が 沸くようなヘ ドロのたまつた所にも適応してしヽ

幾 つかの点で更 にメダカの危機的状況が進行 している

確認できた。 なお、これら環境要素に加え、日照時 FBO

実態が鮮明な つた。 すなわち市町村別生息分布では、

変動、水温変動、食性、汚水耐性、解剖学的特性など

31市 町村 (全 体 の 700/0)で 153メ ッシュ、 214箇 所 で

に対する実態を調査

の生息が確認されているが、前述の通り、前 回調査で

して、総 合的 に検討

生息が確認 されたメダカの生息域 115メ ッシュの 内、

す る ことは今 後 の

35箇 所が道路化 ・宅地化など水辺の変化等により確認

課題としたい。

できなかった 。 幸 い にも同一メッシュ内の別 の場 所

46箇 所 に新た にメダカが確認 されているが、公共事 業等大掛かりな開発が更に進行すれば、それらメッシュ 内でのメダカは絶滅すると考えられる。 〈カダヤシの楽園〉

11


3)メ ダカとカダヤシの確認時期別生息状況

(2)カ ダヤシでは、水路、河川で圧倒的に多く分布

調査票に明記された調査時期のデータに基づき両者

していた。 これは、カダヤシが 1916年 ころ蚊

の生息状況を調査時期別に見ると、両者の確認時期別

撲減のために北米 から都市化の進んだ地域の

生息状況に│よ 、若干のズレがあり、メダカの 方がカダ

生活 ・工業排水路 を中心 に移入された事 情 を

ヤシに比較して若干 早めに確認されて いる。 このこと

考慮すると容易に首肯できる。 尚、淀川や水路

、メダカは水温が低い時期にあつても出現する傾向

を 通 じて 今 まで カ ダ ヤ シが 見 られ な か つた

が見られ、一定 以上の水温になると繁殖活動を続ける

枚方 、交野など隣接地 区 に拡散 している傾 向

ことを示唆してしヽ ると想像される。

が顕 著 に現 れ て い る こと │よ 注 目す べ き点 で

│よ

一 方 、カダヤシで は、水 温 がある程度高 くなつて

ある。

出現 し、水 温 が最 も高くなる時期 に盛 ん に繁 殖 して

(3)ヒ メダカでは、実験用 ・観賞用のものが、捨て

いる傾 向が覗 える。 この ことは、メダカの生 息温度

られ た り、意 図的 に放 流 された りした もの が

条 件 が 、 カダヤ シの そ れ に比 べ て低 い ことを示 唆

棲み ついているものと考えられる。 在来メダカ

していると思われる。 この点 につしヽ ては更にデータを

の遺 伝子汚染 を考 えると放置 できな いことを

重ねて検証 したい。

指 摘 して お き た い 。 また 、 放 流 され た ヒメ ダカは、野生メダカと交雑すると次世代は野生

4)調 査対象魚の地 形別分布状況の関係

メダカ 化 (黒 化 )し 、在来 のメダカと区別 でき

(1)メ ダカで │よ 、本来の生息場所である水田で僅か

なくなることから、後刻、メダカ生息域が増えた

3%確 認されたに過ぎず水路、河川、ため池 に

な どと誤解 されな いように確認場 所 を記録 に

3分 するような 形 で分布 していた。 恐 らくこれ

残すなどの配慮が望まれる。

│よ

、水辺の宅地化やほ場整備事業等稲作様式の

変化 に伴 い 給排水路 が分 離されたり、乾 田化 されたりした 影響でメダカが産卵のために水 田 に入り込めなくなつた結果 、生活 ・繁殖の場を 河川 、水路 、た め池 に求 めた結果 であろうと 推測される。

〈 休耕田に潅水をノ〉 (4) ドジ∃ウでは、捕獲方法などの 点でメダカ調査

法とは同列 に考えられないが、パイプライン化 による田んぼの 乾 田化の影響を色濃く受 けて、 水路や河川で辛うじて生息していると推測され、 絶減危惧の点では、メダカ以上に危機的状況に あると懸念される。 かつての水 田は年 中ジメ ジメして水溜りがあり、ドジョウはそんな湿つた 上 の 中 で 越 冬 して い た り、水 が 入 ると繁 殖 した りして いた事 を考 えると、メダカの生 息 域や個体数の減少 は当然の帰結と言えよう。

〈ほ場整備/乾 田化〉

12


因国□□圏□困

メダカの生息 状 況 報 告 悌釉

(2)府 内の殆どの河川 ・水路 │よ 多かれ少なかれ人 の手が加えられ、構造的には直線化され、コン クリート護岸や三面張りに改修され、また産業 ・ 生 活 排 水 や こみ の 廃 棄 場 所 とな つて お り、 生き物の生息に配慮されている形跡は見られ

^ レ 響 ﹃ 一 ノ. .

ない。

沈黙の三面張り水路〉 〈 メダカが水田に入れない仕掛〉 〈

(3)府 内に 1万 個以上あるといわれるため池や調整

5)調 査を通 じて見えてきた生き物の生息環境の変化

池などでは、コンクリー ト化が進み、水辺から

(1)元 来、水 田は、多くの水辺の生き物 にとつて、

植物が消え、加えて水質の悪化とウシガエルや

最も多様な生物相を育んできた場所であつた。

ブラックパス、ブルーギルなど外来生物やコイ

そうした環境は農村的原風景として広く見られ、

などの大型 捕食魚 の 放流による影響を受け 、

そこにはメダカなどの淡水魚だけでなく、昆虫、

メダカをはじめとする在来の生き物の生息 に

甲殻類、両生類、爬虫類などの生き物が侵入し、

ふさわしくない環境になつている。

(4)道 路事業な ど公共事業 の場合 、環境アセス

それらを餌 にする鳥類なども飛来 し豊かな生態 ほ場整備が

メントなどの調査が行われ、希少生物に関して

進んだ大阪府内の水田で │よ 、休耕期には乾田化

は、堺市東西道路用地、高槻市今城塚古墳など

し、それに繋がる農水路も完全に干上がつたり、

のように、時には救出 ・緊急避難などの措置が

給 ・排水分離型灌漑方式の採用により、淡水魚

ある程度執られている所もあるが、小規模公共

な どが 自由な 移動 と生 活 が 出来 なくなった り

事業や民間事業の場合 には、そうした環境に

して、水田を産卵場所 に利用する多くの淡水魚

生息する在来生物 に配慮した工事は殆んど見ら

にとって利用 し難い状況 になつている。 さらに

れない。

系 を構成 していた。 一 方 、現在

は減反 による繁殖場所の消滅も無視できな い。

〈メダカのかくれ家、翌年には駐車場に ′〉

くこんな水たまりがメダカを救う〉

13


(5)最 近、人や生態系に被害を及ぼす可育副生のある 動植物を規制する「外来生物法」わヽ 斬く制定され たが、対象とされた生物種が極めて限られた ものであり、定着した外来種の駆除等具体策が

調査の過程を通じて、水田、水路、河川など水辺の

示されていない。 因みに、今回の調査において

環境が、生き物の生息に配慮されることなく、人間の

も、府内の河川、水路、ため池など水辺でカダ

都合で大きく改変されて、生き物の繁殖とは無縁の

ヤシの ほかミシシッピアカミミガメ、ブル ー

存在となつている現実を見てきた。 中でも水田は、

ギル、ブラックバス、スクミリンゴガイ (ジ ャンボ

多くの生き物にとつて掛け替えのない場所であるにも

タニシ)な ど外来 動物 や 、 ボタンウキ クサ 、

拘らず、そこには、メダカなど水辺の生き物の生息に

ホテイアオイ、カナダモなど外来植物が広範囲

とつて無縁な存在となつている実態を知つた。

に確認されている。

くこんな公共事業が生き物を滅ぼす〉

く水位を上げれば 水田に魚が入る〉

他方 、 ペ ットの遺棄や逸失 は論外として、 最近、環境再生のシンボルとしてホタル ・メタカ ・ 錦鯉などの河川、ため池、学校 ビオトープ ・ 公園の池 へ の放流など、安易な放流の実態が 明 らか になってきている。 こうした ことは、

〈 休耕田に水を入れるとサンショウウオも来る〉

遺伝子汚染の問題もあり、逆に新たな環境破壊

大阪府の農耕面積の 78%を 占める水田を、かつ ての

に繋がりかねないことを指摘 しておきたい。 この点については、幸いなことに日本魚類学会

ように生き物と共生する場として再生することは、生態

が「放流ガイドライン」、日本生態学会が「自然

系保全の点からは理想的な手立てであると思われる。

再生事業指針」として纏めているので参照され

現実 的 には、その ことと農 業 の危機 的動 向とを切 離

たい。

して論 じられないが、水 田を単 に農業経済問題 として ではな く、遊水池機 能或 いは生 命 ・文化 を育 む水辺 環境 問題 として捉 え、水 辺の生き物 との共生の場 と する視点も大 切ではないだろうか。 そこで、多様な生き物が棲む多様な環境に戻すため に、関係省庁 、 自治体 、市民 に なされるよう提言 したい。

14

次 の ような配慮が


因 阪圃□ 圏□困

メダカの生息状況報告悌襴 ④農水路の底を自然の小石・砂・土に置換え、

水田を生き物の産卵場所に復活するために ①生き物が移動し易い構造に変える (灌 漑シス

多様な流れを作る。 ⑤自然農法、不耕起栽培の研究と普及 (稲 を生き

テムの改善 )。

物と一緒に育てる)

(2)外 来生物対策として ①外来生物の輸入の全面禁止と特殊生物の輸入 許可制 ②国内繁殖外来生物 の積極的駆除 ③放流による遺伝子汚染防止 と周知

(3)生 き物に優 しい河川など水辺の保全工事の開発 と普及

(4)下 水道の完備 :生 活 ・産業排水の処理の改善と

く冬期潅水を ′〉

普及

②農水路に水たまりや湿地を作る ③水田の冬季潅水 ・休耕田の潅水と水の確保

これらは、何れも抜本的対応ではないが、現状を それほど大きく変えることなく、単独或 いは複合的に 実現できる有効な方法だと期待している。

(水 利権との関係是正 )

(文 責 :林

15

美正、統計 ;渡 辺隆夫 )


第 二 次調査 に参カロされた方 々 鰤不同、 ― 齢鵬 )一 ――――

1)メ ダカ調査委員会関係者 北摂 1地 域

北摂 2地 域

北河内地域

中河内地域 南河内地域

泉州 1地 域

泉州2地 域

戸越 進、ノυ 宅保男、大門 宏、金城隆雄、 河田航路、香月利明、上田峯子、宮川睦美、 山崎邦男、宮田 修。 岡田 弘、渡辺隆夫、今丼幸雄、溝畑 敬、 若尾隆一、金子留美子、田中文雄、加藤 文彦、正司雅美、浜嶋尚義、東 義人 、 名本整司、中島敏明。 林 美正、三井達夫、山崎達男、島 巌、 佐藤秀夫、木田寿夫、森本礼一、宇賀神孝、 椋田房子、田中靖治、石橋湘彦、堀 ‖ 豊司、 加賀三郎。 林 富夫、大倉昌之、城嶋康子、コ圃順子、 野島和子。 角野修造、田中幸稔、林 宏、山本清美、 前田規臣、戸丼 護、小桑 明、大久保 勝子、柳生誠次、林 道代、星川幸次、 奥丼正孝、橋本啓修、風間 実。 田丸八郎 、北坂正晃 、肥後延年 、黒川 百合子、上坂欽也、本多輝男、茶弥和雄、 制 奇数 、向 暑 野 、業谷 酷 、材翻ua5、 森下義男、飯尾宣久、堀田弥寿高、小林 武夫、古り和子、石田京子。 有本文彦、豊島達雄、森本静子、丼上洋子、 樋口清久、岡田憲政、河野通浩、fl‖ 武。

2)協 力頂いた方々 谷村英紀、吉野元久、横山賢一、増田雄五郎、高見修次、 田上彰一、佐藤孝雄、東野貞信、大西正実、上田幸男、 武田博充、浦野雅人、立川享一、牧 哲夫の諸氏

3)協 力団体 箕面ナチュラリストクラブ、京阪ネイチャーズ、枚方生き 物調査会、和泉もずの会、水辺に親しむ会、大阪自然環 境保全協会、バラとカシの会、ネイチャー高槻、田 │1市 メダカ調査隊/寝 屋川市自然を学ぶ会

― ―――― ―――――――――― 参考文献 ― ――――――― 環境省 :改 正 日本の絶滅のおそれのある野生動物 4 汽水 淡水魚類2003 大阪府 :Osaka Red Data Book 2000 大阪府 :Osaka Wildlre ttst 2000 岩松鷹司他 :愛 知県全域のメダカ及び外来魚の生息調査 ESTRELA Nd 15 財)統計 青報研究開発センター (200310) 美正他 :大 阪府に於けるメダカ生息状況報告 ―平 成 12年 度生息 調 査結 果 ― ESTRELA No92 財)統計情報研究開発センター (20011])

酒泉

満 :メ ダカを考える、水環境学会誌 Vo 23随 3(2000)

細谷和海 :メ ダカの生息状況と保護、水環境学会誌 Vd 23 No3(2000) 端

憲二 :メ ダカはどのように危機を乗りこえるか、農文協 (20052)

林 美正他 :大 阪府に於けるメダカの生息調査予備報告、 都 市 と 自然 286号

(20001)

美正他 :大 阪府に於けるメダカの生息調査報告、 第2回 全国メダカシンポジュウム (大 阪市、200012)

山口県立厚狭高等学校生物部 :メ ダカ (ory′ as latipes)と カダヤシ (Gambus a afin)の 種間関係 日本めだか年鑑2001年 版、日本めだか トラスト協会 (2001) 川合禎次他 :日 本の淡水生物、東海大学出版会 水野信彦 1日 本の淡水魚類、東海大学出版会

(1980)

(1987)

小沢祥司 :メ ダカが消える日、岩波書店 (20004) 佐原雄二 :メ ダカとヨシ、岩波書店 (20032) 秋月岩魚 :ブ ラックバスがメダカを食う、宝島社新書 (19999) 日本魚類学会

:り

│ヒ 河沼嚇

ブラン クノ吹 、恒星祖県街詞

olll12 6)

日本生態学会 :外 来種八ンドブック、地人書館 (20029) 環境省 :ブ ラックパス 功 レーギルが在来生物群集及び生態系に与える 影響と対策、財)自 然環境研究センター (2004⊃ 岩松鷹司 :メ ダカと日本人、青弓社 (20025) 岩松鷹司 :メ ダカ学全書、大学教育出版 (199712) 中村滝男 :空 飛ぶメダカ、ポプラ社 (19996) 小宮輝之 :メ ダカの飼い方育て方、岩崎書店 (20014) 川那部浩哉他 :日 本の淡水魚、山と渓谷社 (20018) 渡辺昌和 :淡 水魚ガイドブック、長岡書店 (20036) 宮地伝三郎他 :原 色淡水魚類図鑑、保育社 (19632) 中村守純 :原 色淡水魚検索図鑑、北隆館 (196312)


図表で見る メダカの生患分布 [表 1]第 二次メダカ調査票

[表 2]メ ダカ・カダヤシ生息調査メッシュ集計 (環 境省基準地域第3次 メッシュ数)

[表 3]メ ダカ調査場所集計 (メ ダカ等生息確認場所数) [表 4]調 査対象魚の地域別生息確認場所集計 (確 認場所数) [表 5]調 査対象魚の確認個体数別集計 (確 認場所数) [表 6]メ ダカ・カダヤシの生息環境別集計 (確 認場所数・%) [表 7]メ ダカ・カダヤシの確認時期別生息分布 [表 8]カ メ類及び外来生物種別生息確認場所集計 [表 9]全 調査場所の水辺環境集計 (該 当場所数・%)

[図 1]調 査対象魚識別図

[図 2]第 一次 。 第二次調査に於けるメダカ・カダヤシの生息

分布メッシュマップ (環 境省基準地域第3次 メッシュ) [図 3]第 一次 。 第二次調査に於けるヒメダカ・ドジョウの生息

分布メッシュマップ (環 境省基準地域第3次 メッシュ) カダヤシ [図 4]第 一次 。 第二次調査に於けるメダカ 。 生息分布の変化

(メ

ッシュ単位男 」 分布)

[図 5]第 一次 。 第二次調査に於けるメダカ・カダヤシの

市町村別生息分布

[グ ラフ1]

(大 阪府市町村区分マップ)

メダカ・カダヤシの生息場所分布※ 水路、 ため池) (水 田、 河川、

[グ ラフ2] メダカ・カダヤシの水辺環境別生息 分布

き 亀 奔 要 ζ 諄 露 薫 郷 〔

7堤 諫 ;奮

[グ ラフ3] メダカ・カダヤ シの 確 認 時期 別 生 息 分 布

ト 4水 樋 フ 詢

[グ ラフ4] 全 調 査 場 所 の水 辺 環 境 (護 岸、 水底、 植物量、 汚れ、 水深) (※ 印 :本 文に挿入)

17


[表

2]メ ダカ・カダヤシ生息調査メッシュ集計 (環境省基準地域第3次 メッシュ数

)

データベース

北 摂  1 北 摂 2 北 河 内

1

1

3

8

7

7

3

4

1

寝 屋 川

2

4

四 條 畷 中 河内

2

1

3

2

1

4

4

2

5

5

4

1

2

1

1

1

1

1

1

3

勇で

き で シず

3 2

1

4

4 1

1

l

2

3

2

1

1

7

6

2

9 1

5

1

6

認 努

2

5

1

メ確

2

1

2

1

1

多 事

メダ カ 側 ヘ

身 漫 男の

カダ ヤシ側 ヘ

変 化 な し

カダ ヤ シ のま ま

メダカのまま

第   一  次

第   一  次

メ ッシ ュ数 重複等調整

ン ュ数 メ ッヽ

第二次

総 調 査

メ ッシ ュ数 重複等調整

第一次

メダカ ・カダヤシ カダヤシのみ 同一メッシュ内での一次検査との比較 :昆 糠

メダカのみ 第   一  次

市   町  村

1

7 1

1

1

1

3

1

東 大 阪

5

5

8

7

3

河内長野

2

2

1

千早赤阪

1

1

富 田 林

4

3

3

3

藤 井 寺

3

3

2

4

4

1

4

4

3

2

2

大阪狭山

5

5

3

3

3

1

2

2

1

泉 大 津

4

3

3

1

1

1

17

3

5 3

1

1

1

1

2

1

4

1

1

1

1

1

1

羽 曳 野

1

1

4

1

泉 州 1 泉 州  2

泉 佐 野

1

1

1

1

1

1

1

1

1

l

1

5

岸 和 田

1

2

堺 高

1

1

1

1

5

5

6

6

9

9

3

3

8

8

9

9

4

1

1

1

1

3

第一次…2000年 度調査

18

第二次…2004年 度調査


[表

3]メ ダカ調査場所集計 (メ ダカ等生息確認場所数

)

データベース

メダ カ 生 息 確 認 筒 所

北 摂 2

4

4

2

5

5

1

6

6

2

2

北 河 内

1

8

5

4

5

7

中河内

東 阪

2

1

6

5 1

2 1

5

1

5

7

3

1

1

1

1

1

1

1

1

泉 州 1

1

6

1

1

2

1

1

1

3

1

1

1

3

2

1

l

9

9

1

1

4

5

5

1

1

1

1

3

1

1

7

2

泉 州   2

7

6

9

泉 佐 野

3

1

3

1

1

l

1

1

1

1

1

2

岸 和 田

2

5 1

泉 大 津

3

1

4

4

2

2

3

2

11 1

5

1

1

3

1

2 7

堺 高

3

1

1

1

1

!

大阪狭山

2

5

1

3

1

羽 曳 野

3

3

1

1

藤 井 寺

3

7

1

富 田 林 河

1

1

6

1

河内長野

1

1

8

千早赤阪

1

2

7 5

東 大 阪 人

1

1

四 條 畷 大

1

1

寝 屋 川

1

ぼF  ゛ン   ョ   ウ

1

1

ヒ メ ダ カ

1

3

1

カダ ヤ シ の み

1

3

1

混棲 カダヤシ メダカ・

北 摂  1

2

1

認 箇 所

3

3

メダ カ の み

生 息 確 確 認 合 計

第二次で追認

新規確認

内 ユ 醐シ ツ

重 複 調 整場 所数

全調査場所数

第一次で確認

次内 ュ 一 岬 シ ッ 第 メ

市   町  村

1

1

1

1

1

5

1

723 第一次…2000年 度調査

第二次 …2004年 度調査


[表

4]調 査対象魚の地域別生息場所集計 メダカのみ

対 象 魚

ヒメダ カ

北 河

1

中 河

南 河

4

1

1

6

2

5

i

2

8

1

1

5

1

9

4

1

7

1

3

3

1

1

1

3

1

l

1

7

1

1

7 2

1

2

1

2

4

6

6

1

大阪府全域

0

4

ため池

河 川

3

1

3

2

1

1

水 田

3

水 田

2

1

ドジョウ た め池

4

ため池

水 田

河 川

ため池

河 川

水 路

4

3

水 田

北 摂

泉 州

[表

2

ため池

1

l

(確 認場所数 )

カダヤシのみ

!l り

北 捜

3

河 川

2

水 路

水  田

1

1

1

4

1

5

0

5]調 査対象魚の確認個体数別集計

(確 認場所数 )

メ ダ カ

カダヤ シ

ヒメダカ

ドジョウ

確認個体数 ⑤ 地

北 摂

1

北 摂

2

ヒ 河 ヨ

中 河

南 河

泉 州

1

泉 州

2

5

1

11

3

1

1

11

1

1

1

1

2

3

7

7

1

1

5

1

1

1

5

5

5

l

1

1

1

③ :11∼ 50尾

② :1∼ 10尾

3

④ :51∼ 100尾

⑤ :100尾 以上

6]メ ダカ・カダヤシの生息環境別集計

無  い

並日   通

多    い

0 m 5 c

m c

3

%

20

1

%

429

4

0 m以上 0 ︲

2

0 0 1

な い

水 1

0m 1 c以 下

4

︲ ∼ 5

3

9

1

265

み な     い

ご 1

︲ ∼ 1

5

11

% 7

%

5

確認場所合計 ・%

2

や や少 な い

れ い

な い

5

%

多   い

4

8

1

確認場所合計 ・%

汚 1

確認場所合計 ・%

小石 ・砂

3

2

1

%

植 物 量 1

%

1

大変 汚 い

%

底 3

%

汚  い

353

自然の石

1

4

%

2

3

833

す こ し汚 れ

流 れ て いな い

確認場所合計 ・%

さ 3

コンクリ・ 石

確 認 場 所 合 計 ・%

水 1

%

%

遅  い

並日  通

2

5

1

5

4

3

%

553

1

岸 木   製

コンクリ・ 石

鉄  板

河  川

確認場所合計 ・%

1

1

%

(確 認場所 。 数)

1

速  い

カダヤシのみ

355

%

確認場所合計 ・% メダカのみ

水   路

カダヤシのみ

水  田

確認場所合計 ・%

メダカのみ

2

1

1

5

9

個体数

1

1

2

生息 場所

11

3

1

大阪府全域

[表

327

%

230


[表 8]カ メ類及び外来生物の生息確認場所

7]メ ダカ・カダヤシの確認時期別生息分布

[表

確 認 場 所数

確認場所数 0 1月

9 月

8 月

7 月

6 月

5 月

4 月

3 月

確 認 匹数 詭

両 者 確 認 時 期 ミシシッピアカミミガメ クサガメ

2

7

4

2

メダカ ③ のみ ②

4

11

11

3

カ メ 類

2

1

ニホンイシガメ

1

スッポン

1

1

不明

4

1

アメリカザリガニ スクミリンゴカイ(ジ ャンボタニシ

合計 187

)

2

` ス ブラックバス(ラ ージマウスノ

3

カダヤシ

外来動物

4

1

3 1

6

″み ″の

3

ウシガエル ブルーギル

262

96

4

:

③ ②

合計 105

)

ボタンウキクサ (ウ ォーターレタス )

ホテイアオイ

外来植物

0

カナダモ

数 31:世 ♀ 尻 1) (降 尾 811:3曇 ず 96

9]全 調査場所の水辺環境

[表

(該 当場所数・百分率 )

該当場所数

2

3 ︲ 5 ∼ 0 0 1 m c

5

4

0 m以 上 0 ︲c

0m ﹁∼ 5 c

少 な

1

0m 1 c以 下

3

な     い

2

調査 場 所合 計

9 7

3

81

7

12

5

やや少ない

1

多  い

41 52

5

4

3

4

2

3

調査 場 所 合 計

9

1

4

汚  い

き れ

3

6

4

1

2

大変 汚 い

1

すこし汚れ

少 な

5

5

メダカ

調査 場 所 合 計

3

8

!

l

2

2

無  い

9

9

!7

1

普   通

合 計

植 物 量 お ´    い

2

調査 場 所 合 計

3

5

3

小 石 ・砂

2

9 2

水 路 河 川

5

自 然 の岩

4

コンクリ・石

3

2

11

調査 場 所 合 計

岸 木   製

2

コンクリ・石

1

鉄  板

6

調査 場 所 合 計

メ  ダ   カ

調 査 場 所合 計 水 田

カ ダ ヤ シ

71

1

11

4

7

31

4

209

14

7

37

2

47

9

3

百分率

合 計

2

1

l

1

2

1

1

メダカ 5

5

2

3

2

3

5 5

6

1

9

3

3 2

少 な

4

17 ,00 5

8

21

m m以 上

1

3

0 ︲ m 5∼ 0 1

1

2

0m =∼ 5 c

河 川

0 m以 下 1c

1

力0      い

5

多    い

4

調査 場 所 合 計

れ 3

やや少な い

き れ

2

調査 場 所 合 計

汚 :

姜 ″    い

5

大変 汚 い

少 な

4

し汚れ ﹂ す一

3

調査 場 所 合 計

2

無  い

多    い

植 物 量 l

普  通

5

9 1

カダヤシ

4

6

3

水 路

底 3

調査場 所合計

2

小 石 ・砂

水 1

コンクリ・石

4

自 然 の岩

調査 場 所 合 計

岸 3

木   製

2

コンクリ・ 石

3

護 1

鉄   板

メ   ダ   カ

2

調査 場 所 合 計

調査 場 所   % 水 田

カ ダ ヤ シ

6

5

1

5

1

2

5

9

15

17 8

1

7

3


[グ ラフ4]全 調査場所の水辺環境

パ ーセント

パ ーセ ント

植物量 80 70 60

50

lヾ

セ 40

730 20 10 0

60 50

パ ーセント

パ 40 l

セ 30 ン 卜 20 10 0

22



ダカの生息状況幸 日告 ― 第二次メダカー斉調査結果報告 ― 2005年 10月 1日 編

初版第 1刷

:特 定 リト営 利 活動 法 人

シニ ア自然 大 学

メダカをシンボルとする水辺環境調査会 (略 称 メダカ調 査 委 員会 )

発 行 人 :有 本文彦 (委 員長 )

発 行 所 :特 定リ ト 営利活動法人 シニア自然大学 印 刷 所 :い づみ企画


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