Faculty of Commerce and Management
SHIBUSAWA SCHOLAR PROGRAM
一橋大学商学部グローバルリーダーシッププログラム
渋沢スカラープログラム
一橋
大学商学部は、2 013年4月以降入学者を対象として、新たなグローバルリーダーシッププログラム「渋沢ス カラープログラム」を本 格的に開始しました。今日、われわれの社会が 直面する問題は、ますます複 雑か
つ多様になっています。こうした状況において、社会の発展に寄与するためには、まず現 象の根 底に潜む問題の本質を 識別し、自らの専門知識・能力を駆使するともに、さまざまな知識・能力を有する他者と協力することを通じて、その問 題に対する解決策を導くこと、さらには高い志と溢れる情熱をもってそれを実行していくことができなければなりません。 一橋大学の建学にも大きく寄与した渋沢栄一をロールモデルとしたこのプログラムでは、商学部の伝統である少人数教育を ベースにしながら、従来の大学教育では必ずしも重視されてこなかった側面を新たに取り入れた教育を提供します。毎年選抜さ れる約15名の学生を対象として、一橋大学建学の思想やCaptains of Industryとしての役割を国籍や言語にかかわらず体現し、 世界やアジア、日本の経済や社会、企業に対する深い問題意識を持ち、それを主体的に解決するための能力や意識を体得した 「21世紀の渋沢栄一」、言い換えれば「Global Captains of Industry」を育成します。
渋沢マインド
グローバルマインド
境界横断能力
コミュニティ構築能力
渋沢栄一は、ビジネスを単なる
われわれが直面する課題の解
現実に生じている問題を解決
組織運営の本質は、他人を通じ
利益獲 得の手段ではなく、社
決策は、日本にあるとは限りま
するための方策を導くには、特
て事をなすということにありま
会や経済の発展のための基盤
せん。逆に、海外の人々が直面
定の専門領域を超えて、多様な
す。自分とは異なる知識や能力
と捉えていました。この発想は、 する課題の解決策を、われわ
知識や情報を横断的に組み合
を有するさまざまな他者と結び
現代でも決して色褪せておらず、 れが有しているかもしれません。 わせ、統合する能力が 不可欠
ついたり、またそうした他者を
むしろ欧米諸国において見直
そうだとすれば、問題 解決策
です。企業の経営課題を解決
結びつけたりする「触媒」とし
されつつあります。渋沢が唱え
を見いだす上で、文化や地域的
するためには、ビジネス領域に
ての役割を果たすことによって
た「義利両全」「士魂商才」に
背景、使用する言語に関係なく、 ついての十分な知識は当然の
はじめて解決策を導出し、実行
現される倫理観・道徳観に対す
しかしその多様性に配慮しな
こと、環境や政治、文化を含め
することが可能となるはずです。
る理解を深めることにより、ビ
がら、異なる知識や理論、情報
たより広範な事柄とビジネスと
それには、人的・組織的ネット
ジネスを通じて社会をよりよい
を持つ他者と対話・議論できる
の関係について深く洞察できな
ワークを拡げ、社会のさまざま
方向に変革し、社会に対して貢
国際コミュニケーション能力や、 ければなりません。
なレベルでコミュニティを構築
献するマインドを確立する必要
自らのアイデアや考えを主張で
する能力が求められます。
があります。
きる能力が重要となります。
渋沢スカラープログラムを支える人々
Shibusawa Mindset
-Border -Generation -Culture -Discipline -Gender
• 差異の理解 • 境界を超えた解決策の 導出 • 新たな枠組みの設定
Building Communities
「Global Captains of Industry」
-Catalyst -Commitment -Cooperation -Collaboration
Global Mindset
• 建学の理念 • ビジネスを通じた社会の 発展 • 道徳倫理とビジネス
海外からの留学生
1年次末に 選抜された約15名
海外提携大学など 研究の第一線で 活躍する研究者
一橋大学同窓会組織 如水会
国内外で活躍する 多様な国籍・業種の ビジネスパーソン
商学部教員
Crossing Boundaries
• リーダーシップを発揮する 対象・舞台の拡張 • 高いコミュニケーション 能力
• 多様なネットワークの構築 • 積極的な関与 • 「触媒」的能力 • 他者との協力
獲得されるマインド・能力 2013年4月入学者の場合のタイムスケジュール 1年次
2年次
2013年4月
2014年4月
入学
選抜(約15名)
3年次
SSPカリキュラム開始
4年次 2015年夏〜2016年夏
2017年3月
海外留学
卒業
国立大学法人 一橋大学 商学部 〒186-8601 東京都国立市中2-1 ssp-info@cm.hit-u.ac.jp
http://ssp.cm.hit-u.ac.jp/
写真:中村利和/BOIL(表紙) 淺川 敏(渋沢胸像)