ESI talk 38 - JP version

The Simulation-Based Design Magazine 第38号｜2009年 秋/冬

special report

原子力発電向けの現実的かつ革新的な エンジニアリングソリューションの提供

Panoz Auto Development

SAMSUNG Electronics、

Company、設計ツールに

バーチャルプロトタイピング

ESIソリューションを採用

プラットフォームを活用

目次 04

編集後記

特集 • 原子力発電向けの現実的かつ革新的なエンジニアリングソリューショ ンの提供 • 原子力領域におけるシミュレーションについて • 原子力発電所用のシミュレーション

08

Vincent Chaillou

お客様成功事例

ESI Group

• CEA、700bar水素貯蔵タンクの技術検討にシミュレーションを活用

製品部門担当社長兼COO

• SAMSUNG Electronics、バーチャルプロトタイピングプラットフォーム を活用 • バーチャルプロトタイピングにおける最近の統合による成果

end-to-endプロトタイピングによるGet it Right®の実現

• Superform USA社、シミュレーションソフトウェアにPAM-STAMP 2G を採用 • Panoz Auto Development Company、設計ツールとしてESIソ リューションを採用

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を満たすためにシミュレーションベースの設計にますます頼るように

• JEGAN社、HPDCプロセスの最適化にESIのCasting Simulation Suite を利用

なっています。シミュレーションベースの設計の品質結果は、正確な

• Swerea SWECAST AB、薄肉鋼鋳造の開発にProCASTを利用

built”=組み立てられた状態ですべての性能領域のシミュレーション

物理現象の表現を意味し、低コスト化とタイムリーさを考慮して、”as が必要とされます。低コスト化を実現してタイムリーな結果を得るた

パートナーハイライト • ESI、人工関節移植を評価するDESSOSコンソーシアムに参加 • ESIとPT-Gridプロジェクトについて

18

機械工学に基づいて設計された製品の開発チームは、市場の要求

めには、開発チームの活動と各自の専門領域における適切な作業に 取り組むエンジニアたちがうまく連携されていなければなりません。 ESIのend-to-endのエンジニアリングプラットフォームは、製品開発

製品ニュース

チームが品質結果を正確に、適切なコストで、適切な時期に実現する

• PAM-COMFORTを用いたシートのバーチャルプロトタイピング

ことを支援できる独自のプラットフォームです。

• 物理現象の解析限界を打ち破るACE+ Suite Version 2009 • Welding Simulation Suite Version 2009による時間短縮とコスト削減

達成が困難な性能要件を持つ今日の複雑な製品においては、不具

• Sheet Metal Forming Simulation Suite Version 2009

合を回避するための一層正確なシミュレーションが求められます。

• Visual-Environment 5.5のリリース

ESIのend-to-endプラットフォームにより、プレス成形、溶接および鋳 造などの製造の影響をシミュレーションすることができます。これら

21

コーポレートニュース

の影響は、製造性の評価に重要であるのみならず、NVH（騒音、振動

• ESI GmbH、設立30周年

および乗り心地）、衝突性能、乗員安全性などの領域におけるシミュ

• ブログとツイッターでESI最新情報を提供

レーションモデルの性能の改善にも不可欠です。end-to-endプラッ

• ESI Global Forum 2010 - Call for papersESI Global Forum 2010 - 講演論文を募集中

トフォームには、シミュレーションベースの設計のすべての面を網羅

• セミナーのご案内

するよう十分に計画されたプロセスを、開発チームが検証可能な形 で効率的に遂行することを保証するための共有作業環境も含まれ

• PUCA、20周年を迎える

ます。最近の例としては、ESIのend-to-endプラットフォームを利用

• 財務情報

して設計品質を改善しつつ、シミュレーション時間を大幅に短縮した Samsung Electronics社の成功事例が挙げられます（本誌9ページ、 お客様成功事例参照）。 独自の共有作業環境におけるend-to-endプラットフォームの幅広い

本誌はESI Groupにより年2回発行されています。

物理現象、コンテンツ管理、プロジェクト管理、チームワークフローお

編集責任者: Amy de Rouvray 編集長:

Elise Lavoue - elise.lavoue@esi-group.com

よびタスク自動化により、新製品の開発方法が大きく改善されます。

ESI Group Marketing

実際のところ、自動車、航空宇宙、防衛またはエネルギー産業におい

PARC D'AFFAIRES SILIC 99 RUE DES SOLETS - BP 80112

て、マルチスケール、構造、流体、熱、化学、生体、電気または機械的な

94513 Rungis Cedex - FRANCE Tel:

+33 (0) 1 41 73 58 00 -

デザイン:

Fax:

+33 (0) 1 46 87 72 02 www.esi-group.com

-

info@esi-group.com

Agence TETRAKTYS

印刷:

現象をシミュレーションする必要がある場合であっても、ESI独自の end-to-endバーチャルプロトタイピングプラットフォームを利用すれ

ISSN 2105-1739 RIVET PRESSE EDITION

24, rue Claude-Henri-Gorceix - 87022 Limoges Dépôt légal:

November 09

登録商標権に関する格段の記述がない限り、すべてのPAM-およびSYS-製品名、ESIのポートフォリオに属するその他の製品は、ESI Groupの商標 名または商標です。その他すべての商標は、それぞれの所有者に帰属します。

ば、エンジニアリングチームは短期間に優れた製品を開発することが できるため、このプラットフォームは実世界のシミュレーションに理想 的な選択となります。

本誌記事に含まれているすべての文章および画像の著作権は、それぞれのアプリケーションおよびシミュレーションの内容をご提供いただいた各 企業に帰属します。 写真提供: AREVA, COMEX NUCLEAIRE, DCNS, the CEA, SAMSUNG, SEAT, JEGAN, Superform USA, Swerea

SWECAST AB, Rolls-Royce, National Crash Analysis Center, Volkswagen.

G/RO/09.160-A

第38号｜2009年 秋/冬

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特集

エネルギー

原子力発電向けの現実的かつ革新的な エンジニアリングソリューションの提供

歴史的に見ると、原子力工学は数値モデリングが原子力発電所（NPP）の安全

ます。実際、世界のエネルギー需要は今後50年間で2倍になる見込みです。

性レベルの設計および証明に用いるための一般的に認められたアプローチと

エネルギー需要の増大に伴い、私たちは電力不足、化石燃料の価格高騰、地

して1970年代に制度化された最初の産業分野です。

球温暖化、化石燃料からの重金属排出に直面することでしょう。これらの要素 は、原子力発電所の需要が今後数十年間にわたって伸び続けることを意味し

ESIは当初、KWU（ドイツの原子力発電会社）およびGRS（原子力発電の研究

ます。

開発活動を専門とするドイツの非営利企業）と共同で原子力発電産業向けの コンサルタント調査を行うため1973年に設立され、原子力発電の分野におけ

1970年代は使用された手法と使用可能な計算手段のバランスがとれていま

る先駆者でした。

したが、計算手段、すなわちコンピュータは過去30年間で大幅な進歩を遂げ、 原子力工学の実務に多大な利益がもたらされました。現在の原子力工学にお

1980年代中頃は軍事産業および原子力産業が衰退傾向にあったため、長年

ける数値シミュレーションの対象分野は幅広く、あらゆる状況（通常時、混乱

にわたって数値モデリング技術の開発に積極的に取り組んでいた自動車産業

時、事故発生時）において原子力発電所の安全性、性能、および耐用年数に関

など、その他の産業分野に参入するための努力がなされました。

する原子力規格および規制への適合を保証することが目的とされています。

エネルギー需要の増大により1990年代末に原子力発電に対する関心が再び 高まると、原子力産業は経済の中で急速に拡大し、現在でも拡大し続けてい

原子力発電所の規格 : ASME RCC-M / RCC-MR / RSE-M

シミュレーション 領域 熱流体 流体 熱伝導 冶金 構造動力 機械

安全性 性能 耐用年数 廃炉

エンジニアリング 領域 原子力工学 リスクおよびセキュリティ工学 機械工学 環境工学 土木工学 一般設備工学

電磁

運転状況 : 通常時 混乱時 事故発生時（破壊、地震、墜落） シミュレーションの対象となる原子力工学の課題

4

esi talk

原子力領域におけるシミュレーションについて

ESI France、COO Eric Daubourg

ESIは原子力発電産業に何を提供していますか? 「ESIが原子力発電産業に提供しているものは、30年以上の経験に基づくも

原子力発電所の基準に適合することの重要性について話 されましたが、ESIではどのように基準に適合しているの ですか?

のであり、原子力産業のニーズを満たすさまざまな専門分野におけるESIの 専門知識のおかげで高く評価されています。原子力発電の分野におけるESI の専門知識は、1997年にFramatome社（現在のAREVA社）の子会社である Framasoft®を買収したことでまず大幅に増強されました。この買収により、当 社は原子力発電所のさまざまな設計段階のプロセス-プロダクトアプローチ に基づいた独自のシミュレーションソリューション群をリリースすることがで きました。現在、原子力発電産業は新たな時代に入りつつあり、ESIでは設計 最適化と期間短縮への強いニーズに直面しつつ、高品質と安全規制による制 約も受けています」

「原子力発電産業に関しては、主として3つの組織があります。AREVA社や COMEX NUCLEAIRE社などの建設業者、EDF社（Electricité De France: フランス電力）などの電力会社、ASNやIRSN、CEAなどの安全規制当局で す。ESIの品質保証プログラムは原子力発電産業の厳しいニーズを満たすた めに確立されたものです。実際、ISO 9001認証の取得に加えて、当社では 10CFR50、NQA1、Q-N-100とQ-N-300（AREVA社向け）、SGAQ（EDF向 け）などの原子力発電用の厳しい各種の規格に適合しています。このことは、 ESI Franceのコンサルティングチームの専門知識およびESIのソフトウェア 製品がお客様とパートナーの皆様から高く評価されている原子力発電分野に

原子力発電分野におけるESIの専門知識はESI Franceの チームに特有の知識のようですが、その理由を説明してく ださい。

おける成功の重要な要因です」

「確かにESI Franceは設立以来、エネルギー産業の高度な専門知識を発 展させてきました。Framasoft®の技術チームの高い能力のおかげで、ESI Franceは製造課題に関連するマルチフィジックスアプローチを統合すること ができました。その他の後続の買収によっても、現在当社のお客様からご好評 を得ている統合されたend-to-endソリューションを開発することができまし た。ESI Franceでは、AREVA社、COMEX NUCLEAIRE社、EDF社、さらに IRSNやCEAなどの安全規制当局との長年にわたるパートナーシップを最近 強化したところです。そのため、ESI FranceはESIによる原子力発電産業の 開発の支援とサポートにおいて最も高い能力を持っています。ESI Franceで は最近、日本イーエスアイの日本人スタッフの協力を得て三菱重工業とのプ ロジェクトを初めて手掛け、成功裏に完了することができました。この経験を ベースに、エネルギー産業での活動を世界中に拡大させる予定です」

原子炉容器の 3D SYSTUS/SYSWELD シミュレーション 画像提供 : AREVA

第38号｜2009年 秋/冬

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特集

エネルギー

原子力発電所用の シミュレーション モデリング要件には、熱流動学から亀裂進展、化学反応、構造動力学、熱-構造 力学、電磁気学、さらにこれらの現象の複数が連成したマルチフィジックスに至 る物理学のあらゆる領域が含まれています。ESIの幅広いシミュレーションソ リューションにより、原子力発電所のさまざまな問題が取り扱われています。

製造工程および破壊力学のシミュレーション EDF、AREVA社、CEAなどがスポンサーとなった欧州のBIMETプロジェク トは、欧州の一部の原子力発電所で使用されている異種金属の溶接継ぎ手 における亀裂進展の破壊挙動と安定性を解析するために立ち上げられたも

40年間の亀裂進展

のです。亀裂が入っている異種金属溶接のパイプについて、2種類の解析手法

画像提供: AREVA

を用いた数値実験が実施されました。1つ目の解析では、溶接、溶接継ぎ手部 の熱処理および機械加工を評価し、残留応力を予測するために、異種金属の 溶接パイプの製造工程がSYSWELDを用いてシミュレートされました。2つ目

実施されました。この手法は曲げおよび亀裂のメッシュ生成、計算およびポス ト処理を自動化するためSYSTUSアプリケーションに組み込まれています。

の解析は、亀裂の発生および進展を調べるために、ESIの多目的なマルチフィ ジックスソフトウェアであるSYSTUSにより実行されました。シミュレーション には溶接パイプのオーステナイトバターリング部分における円周方向の欠陥 が組み込まれています。

亀裂を伴う曲げのポスト処理

その他の例として、S Y S W E L DおよびS Y S T U Sは韓国のD O O S A N社により 実施されたノズル修理の残留応力解析、フランスのAREVA社の補助タンク の地震応答解析にも適用されています。

鋳造シミュレーションの例 ESIでは運転状態の亀裂解析の後に実施される鋳造および熱処理を考慮し 画像提供: AREVA - 第16回European Conference of Fracture（ECF16）

た1次ポンプのシミュレーションベースの設計を実施しました。これはAREVA JEUMONT社向けの製造したままの状態で運転状態をモデル化する手法の 第一段階となります。

「ESIの検討/評価の技術レベルは非常に高く、当社の問題を解決するための 信頼できるベースになっています。ESIチームの対応の速さはその次に重要 な品質であり、おかげで当社はごく短時間でお客様に回答することができま す。当社のフレキシビリティが向上し、共同で開発した数値解析ツールの品質 が改善されているため、社内の各部署とESIのエンジニアやマネージャーとの 極めて良好な連携を持続させることが必要です」 AREVA International社、構造および材料担当 Philippe Gilles氏

凝固段階 画像提供: AREVA JEUMONT

ESIでは総合的なエンジニアリングサービスを提供していますが、それは単な

ESIの鋳造シミュレーションツールProCASTは、インドのMumbaiにある

るソフトウェアや検討以上のものです。破壊力学解析の領域では、亀裂がある

Bhabha Atomic Research Center（BARC）の、事故発生状態における放

状態の1次曲げを解析するためにSYSCOUDEと名付けられたプロジェクトが

射性物質の輸送のベンチマークを行うためにも使用されました。

6

esi talk

交換用蒸気発生器の応力レポート

完全に適合していることを実証するため、検討には複雑な熱-流体解析と熱-

ESIでは最近、さまざまなシミュレーションソリューションおよびサービスを用

構造解析の両方が使用されました」 MHI-CxNパートナーシップ、

いた原子力発電所の保守に関する3年間の共同プロジェクトに着手しました。

テクニカルディレクター兼責任者 François Billon博士

COMEX NUCLEAIRE社（CxN）はESIと共同で、日本の三菱重工業製の交 換用蒸気発生器（RSG）の挙動分析報告書を完成させました。このプロジェク トはフランスの原子力安全規制当局（ASN）の管理下においてフランスの電 力会社であるElectricité De France社（EDF）向けに実施されたものです。

ESIとCOMEX NUCLEAIRE社は、世界中に提供可能なユニバーサルサービ

蒸気発生器の挙動は、RCC-MおよびRSE-M規格に対応したリアリスティック

スを開発することを目的として2008年7月に3年間のパートナーシップ契約を

シミュレーションの革新的な手法を使用して、40年間の運転条件および所定

締結しました。

の偶発的状況を考慮した使用環境でシミュレートされました。

国際協力 このリアリスティックシミュレーションには以下が含められました。

また、ESIでは世界中にある原子力の研究および開発機関のニーズを満たす

• 大規模3次元モデリング

ために、複数の国々による国際プロジェクトにも参加しています。

• 熱-流体と熱-構造の連成 • 動的弾塑性挙動

例えば、AREVA社、DCNS社およびESIはITER（国際熱核融合実験炉）プ

• 蒸気発生器の多孔管板の疲労設計および高度解析

ロジェクトに参加しています。ITERはフランスの南部に建設中であり、核融合

• 高速破壊解析

が将来のエネルギー源の1つであることの実証を目的とした大規模な科学プ ロジェクトです。

以下の分野における原子力発電所のシミュレーションおよびソリューションの 専門家を派遣することでESIは重要な役割を果たしました。 • ESIのマルチフィジックスソフトウェアSYSTUSおよび計算流体力学 （CFD）ソフトウェアPAM-FLOWと連成させた革新的なメッシュレスの有 限点法（FPM）に基づく蒸気発生器の熱-流体解析 • 溶接および熱処理シミュレーションソリューションであるSYSTUSおよび SYSWELDに基づく熱-構造的破壊力学解析および法定点検

電子ビームの溶接組み立て中のVATS

• PAM-CRASHによる衝撃シミュレーション

（Vessel Advanced Technology Segment）の変形解析 画像提供: DCNS、AREVA

現在までのところ、ESIの原子力発電産業への関与は欧州とアジアにおいて 最も活発でした。ESI North Americaでは、原子力発電関係の各種会議に参 加して足場を固めつつあり、先ごろは米国原子力エネルギー協会の会員にな りました。さらに、原子力発電をインドのエネルギー開発戦略の中心に据える という新たな政策が実施されるため、ESIはインドにおけるエネルギー産業の 蒸気発生器の

変動をまもなく経験することになるでしょう。

クロージャーの 革新的な解析

ESIの原子力発電に関する専門知識は、原子力発電所および関連施設の計 画、設計、建設、運転、および規制に対する革新的かつ実用的なソリューション

緊急時の

を提供するものとして国際的に認識されています。原子力発電に対する需要

冷水注入

が現在高まりつつあるため、ESIでは原子力発電の拡大と課題に取り組む主 要企業を支援するというコミットメントを一層強固なものとしていきます。

現場水圧試験用の 1次作業管路および 1次ノズルの3次元による ロアーアセンブリ

ESIのエネルギーおよび発電関係のソリューションの詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/industries/energy-power

画像提供: COMEX NUCLEAIRE ESIのパートナーおよびお客様の詳細は以下をご覧ください。 www.areva.com

www.mhi.co.jp/en

www.comex-nucleaire.com/en

www.dcnsgroup.com

「この注目に値するプロジェクトは、最小限の仮定により3次元数値モデルを

www.cea.fr

www.doosan.com

完成させることが可能なSYSTUS機能などの革新的アプローチを利用して

www.edfenergy.com

www.barc.ernet.in

高水準の品質で実施されました。蒸気発生器がフランスの原子力発電規格に

第38号｜2009年 秋/冬

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お客様成功事例

複合材&プラスチック

CEA、700bar 水素貯蔵タンクの技術検討に シミュレーションを活用 シミュレーションベースの設計により自動車用水素タンクの複合材構造の試験で 卓越した結果を達成

減に一歩近付いたと言えます。

燃料電池をエネルギー源とする自動車は、エネル

ように述べています。「StorHyプロジェクトの技術

ギー消費と二酸化炭素排出量の両方を低減させ

検討において、私たちは水素と接触するタンク複

る可能性があります。しかし、水素ガスの密度が低

合材要素の構造的挙動をシミュレートするために

現在、CEAでは同タイプの貯蔵タンクの工業的

いため自動車に積載できる水素の量は制限されま

SYSPLYを利用しました。SYSPLYを利用すること

な完成を加速し、自動車への採用を促進するた

す。そのため、水素貯蔵技術の加速は将来における

で、直感的なグラフィカルユーザーインターフェー

めの研究が継続されています。ESIにとっての

燃料電池車の要件を満たすための対策となります。

スにより、積層構造の細部にわたる複雑さをうまく

次の段階は、衝突および爆発についての完全な

処理するためのツールが提供されました」

耐久性の研究をCEAに提供するためにVirtual Performance Solutionを活用することです。

実際、CEA（フランス原子力庁）では、欧州連合が 資金提供している総合的なStorHyプロジェクトの 一部として、自動車向けの車載用水素ガス貯蔵技 術の技術検討を加速させるためにUllit社（超軽量 高圧タンクメーカー）と提携しています。

「材料の3次元構造を極めて 詳細に検討し、材料の無駄を 省きつつ適切にシミュレート

ESIの複合材料構造の設計、解析および最適化を 行うための高度なソフトウェアであるSYSPLYを

された試作品を得るための

利用して、CEAは耐用年数、密閉性および安全性

設計プロセスが加速されまし

の点で最高の結果を実証したタンクの最終試作品 を見事に作り上げました。これらの基準は欧州連

た。SYSPLYは研究中のコス

合の規格によって車載用700bar貯蔵タンクに対し

ト削減と時間短縮に役立ちま

て要求されているものです。

Tsai Wu則 画像提供: CEA

した」

CEAについて

CEA、Military Applications Division、

フランス原子力庁、CEAは1945年に設立されまし

リサーチエンジニア

た。研究、開発および技術革新のリーダーとして

Stéphane Villalonga氏

CEAが掲げる主な目標は、欧州における一流の技 術研究組織になることと、核抑止が将来において も効果的であり続けることの保証の2点です。ま た、CEAは主にエネルギー、情報および医療技術、 そして国防および国家安全保障の3つの領域で活

CEAは材料の無駄を最小限に抑えるだけでなく、 CEAの技術検討による貯蔵タンク 画像提供: CEA

温室効果ガスの生成量の削減も達成しました。新 設計のCEAタンクと現在の技術を用いれば、70～

動しています。

www.cea.fr

80kWの固体高分子形燃料電池（PEFC）を搭載し た乗用車は約500kmを走行できることになりま す。CEAの結果は、エネルギー産業の研究開発に

詳細は以下をご覧ください。

CEAのMilitary Applications Divisionのリサーチ

おける大きな進歩を示すものであり、環境保護の

www.esi-group.com/composites

エンジニアであるStéphane Villalonga氏は次の

観点では、代替エネルギー源による大気汚染の軽

8

esi talk

お客様成功事例

シミュレーションシステム統合

SAMSUNG Electronics、 バーチャルプロトタイピング プラットフォームを活用 SAMSUNG Electronics Corporationでは、ESIのVisualDSSを用いて作業時間を 最大で90%節約しました。 プロジェクトの目的は、Samsung Electronics

設計変更の影響を導入前よりもはるかに早く確認

Corporation（SEC）のVisual Display部門に在籍

できるようになりました。

するエンジニアおよびCAD設計者のCAE関係の 反復作業を自動化および単純化することでした。 この目的は、統合されたシミュレーションベースの 設計環境を開発して導入することにより達成され ました。プロジェクトは成功裏に終了し、既存のさま ざまなCAEソリューションが統合されました。 まず、プロジェクトおよびCAEの結果をデータベー スで管理するためにVisualDSSが導入されました。 メインシステムは完全なインターネット対応のシス テムであり、エンジニアは容易に規格、自動化プロ セスおよびワークフローにアクセスできました。数 種類のサードパーティ製ツールのインターフェー スについても、SECにおける最も一般的な解析で ある成形圧力解析およびWobble解析を円滑化さ せるためのCAE自動化のプロセステンプレートに 加えてメインシステムに組み込まれました。

「設計プロセスの初期段階にお

いてガイド付きのCAE自動化 を利用することで、適切なコン セプトを特定して設計変更を Wobble解析のワークフロー

確認し、時間を短縮してコスト を削減することができます。 今回のプロジェクトを通じて、 当社はESIのサポートと支援に とても満足しています。シミュ レーションデータ管理システ ムを他の部門にも導入するこ

技術チームがプロジェクトの導入および展開を通 じてSECをサポートしました。また、生産で使用す

とを検討中です」

Wobble解析の変位コンター図 画像提供: SAMSUNG

る仕様に従った完全なシステムの予定どおりの引 き渡しを保証するために、ESIのエンジニアおよび

SAMSUNG Electronics Corporation、

専門家がSECのCAEおよびITの専門家と協力しま

シニアエンジニア

した。

Jeong-Rho Lee氏

SAMSUNG E lectronics C o . に つ い て SAMSUNG Electronics Corporationは SAMSUNGグループ最大の企業であり、ハイテク

プロジェクト導入の成功を評価するために、SEC ではS A M S U N Gの新しい画像表示モデル（液晶

Hankook ESIのマネージャーであるDonghyeob

テレビ用スクリーン）の設計を対象としてシミュ

Choは次のように述べています。「VdotTMとサー

レーションデータ管理システムが試験されました。

ドパーティ製品を当社のVisualDSSに組み込む

SECの調査によれば、設計プロセスの作業時間が

ことにより、end-to-endのバーチャルプロトタイ

大幅に短縮され、成形圧力解析では90%の時間 短縮、Wobble解析ではほぼ95%の時間短縮とな りました。これらの測定可能な恩恵に加えて、SEC では画像表示チームの作業効率の向上も実感さ れています。また、液晶モデル全体における部品

ピングを可能にする統合されたモジュール式のシ ミュレーションベースの設計をSECに提供するこ

電子機器の製造およびデジタルメディアで世界市 場をリードしています。SAMSUNGのデジタルメ ディアおよび通信事業には家庭用電気製品、携帯 電話、MP3プレーヤー、パーソナルコンピュータ などが含まれています。

www.samsung.com

とができました」 詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/simulation-systemsintegration

第38号｜2009年 秋/冬

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衝突安全

お客様成功事例

バーチャルプロトタイピング における最近の統合による成果

シミュレーションシステム統合

各種のCAE（Computer-Aided Engineering）プロセスを効率的に統合することは、 高性能でロバストな設計をタイムリーかつ予算内に実現するための重要な成功要因の1つです。

30年間にわたる技術開発によってシミュレーショ

析でありながら少なくとも3種類の異なる有限要

り、それらは連携するように設計されていないこと

ンベースの設計が実現されました。自動車メー

素（FE）ソルバーを使用することは、現在でも一般

もあげられます。

カー各社では現在、仮想空間における製品開発の

的に行われています。複数のソルバーを使用する

このような理由により、ESIではプロセス-プロダク

メリットを享受し、激化する競争環境で成功を収め

ことにより、エンジニアリソースの管理、仮想空間

トの統合に取り組み、プロセスの初期段階で製造

るために、利用可能な技術の合理的な統合が必要

における製品開発に費やす時間、直接的なハード

性の問題を評価するため、特にバーチャルプロトタ

とされています。

ウェアおよびソフトウェアコストは多大な制約を受

イピングにおけるプレス成形と溶接アセンブリの影

けてきました。

響を評価するための簡易化手法を開発しました。

ESI GroupのSolutions Strategy Managerであ るFouad El-Khaldiは次のように述べています。

その結果、複数の領域にわたるコア計算モデル

「ESIの現在のポートフォリオは、このような新し

の共有化を可能にするend-to-endソフトウェア

い市場ニーズに対応できるレベルに進化し、複

の採用が現在のトレンドになっています。ESIでは

シミュレーションの工程と履歴の 管理

数の領域における、それぞれの価値をつなぐた

Virtual Performance Solutionを用いて、計算時

自動車関係のプロジェクトの大部分は共同作業の

めend-to-endのバーチャルプロトタイピングソ

間を10分の1に短縮するというネイティブの単一

分散型であるため、モデルの変更内容を追跡し、

リューションを提供しています。この重要な成果

コア計算モデルアプローチのニーズを満たすため

プロジェクト組織にまたがるさまざまな情報源か

は、技術革新のための長期的な戦略計画といくつ

の適切な技術を開発しました。

ら正確に伝達させることが最も重要です。

簡易化された製造モデルの統合

ESIのend-to-endの意思決定支援システムであ

製造された状態そのままの現実的な特性を使用

べてのチームは最後にリリースされたCAD、設計

することは、部品の理想的な形状と材料特性を変

および技術的変更の内容を表示し、アクセスする

化させる製造および組み立てプロセスを考慮する

ことが可能になります。このプラットフォームを利

ことを意味します。これは簡単な作業ではありま

用することで、これらの変更によって各自の作業

せん。第一に、製品設計は設計の初期段階で理想

が影響を受ける場合にエンジニアは通知を受ける

的に行われますが、製造に関する情報が得られる

ことができます。このような可視性と通知の機構

のはプロジェクトの最終段階だからです。第二に、

は、プロジェクトが大規模かつ広範囲に分散したも

製造シミュレーションと性能シミュレーションのソ

のになるにつれて重要になっています。

かの鍵となる技術、とりわけ適合したモデルと効 率的なプロセス-プロダクトシミュレーションコン テンツ管理システムの開発に集中した結果です」

複数の領域にわたる計算モデル を統一するため、陽解法・陰解法 のソリューションを統合 シミュレーションの工程は従来からそれぞれの領 域に微分化されていますが、自動車メーカーにお いて異なる領域の同じ部品の機械的モデルの解

るVisualDSSにより、開発プロセスに関与するす

リューションは一般的にソフトウェア環境が異な 次の統合ステップはスマートプロジェクト管理で す。これによりエンジニアは、ツールそのものでは なく各領域の専門知識による価値創造に集中しな がら、できる限り効率的に各自の作業を完了させ るために必要なときにデータ、ツールおよび指示

PAM-CRASH

ソフトウェアA

ソフトウェアB

衝突荷重

熱分布

誤用負荷強度

VIRTUAL PERFORMANCE SOLUTION

衝突荷重

熱分布

誤用負荷強度

を受け取ることになります。

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/virtual-performancesolution

複数領域用の単一コアモデルに基づく製造および 性能分析の連鎖化

www.esi-group.com/simulation-systemsintegration

画像提供: SEAT

10

esi talk

お客様成功事例

薄板成形

Superform USA社、 シミュレーションソフトウェアに PAM-STAMP 2Gを採用 PAM-STAMP 2Gの超塑性成形（SPF）モジュールを利用することで、 Superform USA社は23個の部品を溶接したエアステアに代わる競争力の高い一体成形品を提供できました。

Superform USA社では複雑な形状を製造するこ

レーションではストレッチが多すぎるとしわの発生

とが決して珍しくないため、有限要素（FE）モデリ

が予測されました。

ングを導入しても、困難な形状を引き受け、その 超塑性成形を成功させる能力が十分に高い評価 を得ることはできませんでした。FEモデルによっ て可能になったことは、実際の成形ツールを作成 する段階における信頼性の向上であり、顧客の設 計要件に対応するために局部的な板厚の減少を 予測する際には非常に有用です。

「PAM-STAMP

2Gによって板

厚予測と成形サイクルを検討

PAM-STAMPは、プレス成形に特化したモジュー ルを有する、ESIの板成形解析ソフトウェアです。 有限要素モデリングは、溶接によるエアステア（小 型航空機のドアに組み込まれている4段の階段） の設計の反復最適化を行い、超塑性成形に適した 設計とし、その実現可能性を仮想的に証明するた

実際（右）のしわ

するスピードが向上しました。 金型の設計に直感と経験、創

Superform社が選択したシミュレーションコード

見事に一致したシミュレーション（左）と

造性を用いる一方で、PAMSTAMP 2Gにより、鋼板を実

モデリングと組み合わせた超塑性成形の相乗効果 により、Superform USA社では23個の部品を溶 接したアルミニウムアセンブリを、軽量かつ低コス トで強度の高い一体成形設計に置き換えることが できました。

際に使うことなく自分たちの アイディアの実現可能性を確 認できるのです」

Superform USA社のプロセスエンジニアであ るHari Raman氏は次のように述べています。 「PAM-STAMP 2Gの使いやすいインターフェー スにより、他のソフトウェアと比べてはるかに短時

めに使用されました。

間でFEモデリングを行うことができます。現在で Superform USA社

板厚分布を最適化するために、斬新な2段階成形

技術担当副社長

プロセスが使用されました。加熱された平らな薄

A.J. Barnes氏

は当社のエンジニアリングツールに不可欠なもの となり、ほぼ毎日利用されています」

S uperform U S A に つ い て

板は、最終形状を成形する金型の上に被せる前 に、特定の領域に超塑性プレストレッチが与えら

Luxfer Groupの一員であるSuperform USA社

れました。このプレストレッチは重要であり、シミュ

とその関連会社であるSuperform Aluminium社 は、アルミニウム、マグネシウムおよびチタニウム 製の超塑性成形部品の世界最大のサプライヤで あり、航空宇宙、自動車、トラック、鉄道、医療シス テムおよび建築などのさまざまな産業に部品を提 供しています。イギリスと米国の計2ヶ所に製造拠 点を持ち、さまざまな用途の各種アルミニウム、マ グネシウムおよびチタニウム合金向けの超塑性成 形ソリューションを提供しています。

www.superformusa.com

詳細は以下をご覧ください。: www.esi-group.com/metal-forming

設計最適化プロセスにおける各段階

第38号｜2009年 秋/冬

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お客様成功事例

Panoz Auto Development Company、 設計ツールとしてESIソリューションを採用 高度なシミュレーションソリューションにより、Panoz社はさらに速いペースで 創造的な新しい設計を提供し続けることでしょう。

自動車メーカーにとって現在ほど設計が重要に なったことはかつてありません。その主な理由 は、メーカーによる品質の差がほとんどなく、新 車の品質が一般的に高くなったためです。しかし、 差別化要因としての設計の重要性の高まりに加 えて、それほど広く認識されていない点は、設計 アウトプット量の大幅な増加です。Panoz Auto Development Companyは、設計アウトプット量の 増加を理解している自動車メーカーの1つです。

Panoz Auto Development Companyは、新技術 と斬新な設計を用いることで以前からよく知られ

アメリカン・ル・マン・シリーズに参戦するPanoz社

ており、そのため1989年以来自動車産業のリー ダーの1社であり続けています。ESIの高度なシ ミュレーションソリューションを利用することで、よ

「ESIは最先端技術で知られて

り速いペースで新しく創造的な設計を提供し続け

おり、シミュレーションベース

ることができるものと確信し、スポーツカー開発プ

の設計におけるリーダーで

ログラムの設計パートナーとしてESIが選ばれまし た。実際、ESIはend-to-endバーチャルプロトタイ

す。車両開発向けの総合的な

ピングを現在提供し、各種産業の主要企業がタイ

ソリューションを提供していま

ムリーに仮想的な作業を完了できるようにしてい

すが、パートナーとして私が

ます。

同社を希望した理由はそのた ESI North AmericaのCOOであるMichael Bloorは次のように述べています。「Panoz Auto Development社とのパートナーシップは、当社に

めです。ESIと密接に連携して

P ano z A uto D evelopment C ompany に つ い て

仕事を行い、専門知識を学び、 Panoz Auto Development Companyは、1989

とってESIが提供してきたことすべてを実証する

ツールを使用し、市場に優れ

絶好の機会です。Panoz Auto Development社は

た製品をより短期間に投入す

であり、世界で有数の自動車製造会社へと発展し

ることは当社にとってチャンス

ました。製造している車種にはPanoz Esperante

なのです」

Panoz Motor Sports Group、ALMS社、および

革新的かつ創造的であり、新しいことに挑戦する ことを恐れない歴史を持っています。これはESIと ユーザーの皆様を長年にわたって成功に導いてき た特徴でもあります。この優勝チームの一員にな ることを楽しみにしています」

年に設立された高性能自動車の米国のメーカー

やレースカーのPanoz GTSなどがあります。

Panoz Auto Development Company

IMSA社など、さまざまな関連会社を所有し、主に

社長

レースに従事する会社を数社と北米で最も歴史

Daniel Panoz

的な3つのサーキット（Road Atlanta、Sebring International Raceway、Mosport Park）も所有 しています。

www.panozauto.com.

12

esi talk

鋳造

お客様成功事例

JEGAN社、HPDCプロセスの最適化に ESIのCasting Simulation Suiteを利用 鋳造プロセスのシミュレーションにより試作回数が削減されます。

SIMULACIÓN社は、あらゆるタイプのプロセス

世界市場における競争力を維持するために、部品 メーカーは生産コストを削減して納期を短縮しつ つ効率性を高めるための研究開発に集中するこ とが常に求められています。そのため、欧州およ

「P r o C A S TとQ u i k C A S Tのお

かげで、まるで鋳型の中にい

び米国の自動車産業向け、さらにエレクトロニク

るように充填状況を確認で

ス、家庭用電気製品および建設機器産業向けの

きるようになりました。ESIの

Zamak合金の高圧ダイカスト（HPDC）部品の主 要サプライヤの1つであるJEGAN社は、競争力を

Casting Simulation Suiteを

向上させるために新技術を導入しています。

利用することで、当社では試

JEGAN社の製造設備では、鋳造部品とアセンブリ

作回数が実際に削減されてい

を行うために、表面仕上げ工程が含まれています。

ます。これは大幅なコスト削減

（重力鋳造、LPDC、HPDC）の設計とシミュレー ションを含む鋳造産業におけるソリューションの導 入に17年を超える実績を持ち、さまざまなエンジ ニアリング領域を網羅する60名余りの優秀な専門 家が在籍しています。

市場投入までの時間を短縮し、製品を一層優れた ものとするためにリソースを効率的に配分する取

と時間短縮を意味します」

り組みにおいて、ESIのCasting Simulation Suite であるProCASTおよびQuikCASTが使用されて います。Casting Simulation Suiteでは、鋳造の生 産量および品質を向上させるための鋳造産業に 専用のアプリケーションがまとめて提供されてい

JEGAN社、 プロジェクトディレクター Bart Goes氏 充填時の温度コンター図

ます。 実際、QuikCASTでは充填、凝固およびポロシ ティー予測などの鋳造の基本に重点が置かれて いる一方、有限要素技術をベースとするProCAST では変形および残留応力、ミクロ組織、結晶粒組 織を予測することが可能で、セミソリッドモデリン グ、コアブロー、遠心鋳造、ロストフォーム、連続鋳

JEGAN社では、ESIがスペインとポルトガルにお けるProCASTとQuikCASTの販売、サポートお よびトレーニングを委託しているエンジニアリン グパートナーであるANÁLISIS Y SIMULACIÓN 社からサポートを受けています。ANÁLISIS Y

造などの特殊なプロセスを取り扱うこともできま

JEGAN社について J E G A N社は圧力ダイカストの部品製造を専門 として1972年に創業され、現在ではホットチャン

す。JEGAN社のプロジェクトコーディネータである

バーダイカストマシンの最新技術を利用していま

Bart Goes氏は次のように述べています。「ESI社

す。本社はスペインのItziarにあり、従業員数は60

の鋳造用アプリケーション一式は鋳造プロセスの

名です。

シミュレーションに役立ち、プロジェクトの初期段 階で生じる疑問に対する回答が得られます。充填

www.jegan.es

やポロシティーの問題が解決できるだけでなく、充 填システムやベント、オーバーフローの設計につい て意思決定を行う際にも役立っています」 詳細は以下をご覧ください。

凝固中の収縮ポロシティー解析

www.analisisysimulacion.com

収縮ポロシティーの結果（左）

www.esi-group.com/casting

液体ポケットの発生（右）

第38号｜2009年 秋/冬

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お客様成功事例

鋳造

Swerea SWECAST AB、 薄肉鋼鋳造の開発に ProCASTを利用 部品の肉厚は6mmから3.5mmに薄肉化され、 大幅な軽量化と30%の総生産コストの削減が達成されました。

多くの場合、薄肉鋳造では寸法精度を満たすため

されました。

に、必要以上の浪費と困難を伴います。実際、薄肉

1. 壁面摩擦

鋳造に関する専門知識は限られているため、設計

2. マッシーゾーンでの粘性

者は板厚に必要以上に大きな安全係数を適用す

3. 熱伝達係数

ることが多く、軽量な設計の実現からは逸脱して

4. メッシュサイズ

います。

5. 表面張力

薄肉鋳造を製造できるのでしょうか?

目的は、さまざまなパラメータが充填工程に与え る影響の範囲を調べ、シミュレーションを現実にで きるだけ一致させることでした。

「軽量設計用の薄肉鋳造の製造」に関するプロ ジェクトはSwerea SWECASTにより実施され、下

程度に大小はあったものの選択したすべてのパラ

記2点を主な目的としてスウェーデン政府から資

メータが結果に影響することが確認されました。

金提供を受けました。 • 鋼およびアルミニウムの薄肉鋳造の設計およ

図1 - 薄肉鋼鋳造の試作品

影響が大きかったのは壁面摩擦、熱伝達係数およ びマッシーゾーンでの粘性です。

び製造条件の確立 • 薄肉鋳造の製造を円滑化するためのシミュレー ション利用方法の特定

Swerea SWECAST社の最大の関心は、充填中の

壁面摩擦は、鋳型の壁面に沿った液体状の溶融金

薄肉鋳型の内側における溶融金属の挙動を調べ、

属を効率的に処理するために鋳造シミュレーショ

試作鋳造品のトライアル結果を比較し、プロセス

溶融金属が凝固してコールドフローになる様子を

ンソフトウェアで使用されるパラメータです。鋳造

パラメータが充填工程に与える影響を調べるため

把握することでした。鋳型キャビティへの部分的な

する合金と鋳型の材質によって変化します。熱伝

に、まずProCASTが利用されました。この結果が

充填を含む充填温度や充填速度などのさまざまな

達係数は温度勾配の関数として変化し、湯流れ中

後に実際の鋳造部品に適用されました。

プロセスパラメータによる数多くのトライアルが

の温度特性を適切に再現するための重要な因子

実施されました。

であり、薄肉鋳造において特に重要です。マッシー ゾーンにおける温度に依存する粘性により、非常

シミュレーションを用いた薄肉鋼鋳造における溶 融金属の流れが検討されました。プロジェクト参

これらのトライアルの結果は貴重なデータベース

加企業の1つであるSmålands Stålgjuteri ABか

の役割を果たしました。個々のトライアルと比較す

ら提供された試作鋳造品は、長さ400mm、直径

るためのシミュレーションはProCASTを使用して

メッシュサイズは、モデルが適切に表現され、実際

100mm、肉厚3mmの円筒形パイプを想定したも

実行されました。

の形状に一致していれば大きな影響を及ぼしませ

に高精度なモデルの設定が完成します。

ん。表面張力はシミュレートが困難な現象であり、

のです（図1）。

パラメータ

貴重な計算時間が長くなる可能性があります。時 間の制約により、今回の研究では最終的に考慮さ

トライアル

鋳型への充填工程に影響するパラメータは数多く

れませんでした。なお、表面張力は鋼鋳造よりもア

試作鋳造品の製造には、Smålands Stålgjuteri

あります。それらのパラメータが許容される範囲

ルミニウム鋳造で重要な要因です。

ABから提供された従来の砂型およびシェルモー

は、使用するシミュレーションプログラムによって

ルドが使用されました。この研究のために開発さ

異なります。結果に大きく影響すると考えられる下

適切な圧力ヘッド、流速およびチョークを達成する

れた方法は、湯だまりによる与圧システムです。

記の5つのパラメータが比較における検討に選択

ため、充填に対しても特別な注意が払われました。

14

esi talk

結果は試作鋳造品のシミュレーションと実験で良 好な一致が確認されました（図2、図3）。

「このプロジェクトで私たちは ProCASTソフトウェアを使用 し、それにより薄肉鋼鋳物の シミュレーションと最適化を行 うことができました。薄肉形状 図4 - 薄肉の産業用鋼製部品（左）と充填システムを 含めてシミュレートされた部品（右）

のシミュレーションに関して、 ProCASTは非常に優れたソフ トウェアです」

図2 - 良好な一致を示す試作鋳物品のトライアルと シミュレーション結果

Smålands Stålgjuteri AB （スウェーデン）、 マネージングディレクター Per Ytterell氏

図5 - 薄肉の産業用鋼製部品の シミュレーション結果

されました。図4に薄肉形状の部品を示します。そ 図3 - 良好な一致を示す試作鋳物品のトライアルと シミュレーション結果 （図2とは異なるパラメータセットを使用した場合）

の結果（図5）により、肉厚が最小で3.5mmの産業 用鋼製部品の再設計および鋳造を進めるために 必要とされる信頼性が得られました。このプロジェ クトでは、薄肉鋳造品のシミュレーションおよび製

産業用部品でのトライアウト 最終的に、実験から得られた最適化されたプロセ スパラメータを使用して薄肉の産業用鋼製部品 が開発されました。新たに修正された製品設計に おける最適な充填および給湯システムを開発する

造に使用可能な材料データを作成および確認す るための実行可能な手法が得られています。正確 な情報と適切なソフトウェアを前提にすれば、鋳型 キャビティの内部における鋳造時の溶融金属の挙 動を予測できるようになりました。

ため、まずシミュレーションが実施されました。プ

SWEREA SWECAST AB について

ロセスパラメータはロバスト性の観点でも最適化 Swerea SWECAST（英名: Swedish Institute of Casting Technology）はスウェーデンの鋳 物産業のR&Dおよびトレーニング機関です。 トライアル （試作鋳造品）

コンピュータシミュレーション

S w e r e a S W E C A S TとJ ö n k ö p i n g T e c h n i c a l

パラメータの最適化

UniversityはCIC（Casting Innovation Centre） において緊密な協力関係にあります。CICは鋳造

（試作鋳造品）

技術および鋳造に関連するテーマに取り組む研 究者のグループであり、単独では欧州で最大のグ ループです。 製造トライアル

コンピュータシミュレーション

（薄肉の実部品）

（薄肉の実部品）

www.swereaswecast.se/eng/index.htm

適正な鋳造

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/casting

ワークフローの要約

第38号｜2009年 秋/冬

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パートナーハイライト

バイオメカニクス

ESI、人工関節移植を評価する DESSOSコンソーシアムに参加 DESSOS（Decision Support Software for Orthopaedic Surgery: 整形外科手術用意思決定 支援ソフトウェア）の目的は、人工関節置換術に関 与する外科医を対象として、最適な人工関節イン プラントの構成および配置を術前および術中に評 価するための予測技術を開発して市場に投入する ことです。その結果、人工関節置換術の効果が最 大限に発揮され、外科医間のばらつきが縮小され

厳密な 解剖学的 特徴点

るため、機能的性能が改善されます。

プロジェクトの基本コンセプト このプロジェクトでは、患者に固有の解剖学的 データに基づく必要なアドバイスを外科医に提供

患者固有モデルの生成 (術前または術中に取得された CT、MRIまたはIGSデータより)

日常活動のシミュレーション および接触力の予測 (患者固有モデルを使用)

TKR後の運動 および接触圧 の予測および 接触

外科医に対する 強化情報の提供

可能な知識ベースソフトウェアの開発を支援する ため、基礎研究と応用研究の両方が組み合わされ ています。 事前にCTスキャンまたはMRIにより、あるいは手 術時（コンピュータ支援外科手術）に測定した大腿 骨頭の中心、足首の中心などの主な解剖学的特徴 点のデータに基づいて、下肢の一般モデル、筋骨 格（MS）逆モデル、および対応する有限要素（FE） モデルがまずモーフィングされます。

は、最適化手法と組み合わせて最初から利用し、初

DeSSOSプロジェクトの一員として実施するべき

期計画を改善することもできます。

作業としては、複雑な靭帯のモデル化、特殊な靭

DeSSOSコンソーシアムには、プロジェクトコー

帯材料、Zaragozaの自然要素メッシュレス法（ＮＥ

ディネータとしてCharité、University of Leiden

Ｍ）、さらに最適化開発の実現などがあります。

Medical Centre、University of Zaragoza、 Zuse Institute Berlin、およびUniversity of Southamptonなどの学術機関が含まれていま す。また、開発段階のためにESI Group、Pera

次に、生成された患者に固有のMSモデルを使用 して適切な筋肉および関節の接触力が計算され

Innovation、DePuy International Ltd、および Finsbury Ltd.などの企業も参加しています。

ます。MSモデルを生成するために、下肢全体の運 動が既存の運動ライブラリから補間されます。 MSモデルの接触力が得られたならば、人工膝関 節インプラントの運動と対応するポリエチレン製

DeSSOSプロジェクトにおける ESIの役割

部品の応力を計算するため、対応するFEモデルに

有限要素解析（FEA）および計算エンジニアリング

適用されます。単一の決定論的な解法ではなく確

のスキルに関するESIの専門知識は、複雑な問題

率論的手法を使用して性能の包絡線が予測され

をモデル化することができる情報通信技術（ICT）

ます。

をDeSSOSコンソーシアムに提供するもので す。その他のパートナーによる技術的サポートは

これらの結果は、意思決定プロセスを強化するため

FEAソルバーにおいて不可欠であり、DeSSOS

最終的に外科医に提供することが可能です。あるい

コンソーシアムの開発段階の中核になります。

16

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/dessos

esi talk

パートナーハイライト

流体

ESIとPT-Grid プロジェクトについて

ESI GmbH、PT-Gridプロジェクトによるプラズマモデリングおよびシミュレーションの開発を支援

プラズマ技術（PT）は、半導体産業、光源開発、溶

において、GreifswaldにあるLeibniz Institute for

接技術における用途向け、およびガラス、プラス

Plasma Science and Technologyなどの研究

チックおよび金属の表面処理における用途向け

「PT-Gridプロジェクトのコー

の最も重要な最新技術の1つであると考えられ

ディネータとして、またサブ

ています。

団体やBochumにあるInstitute of Theoretical Electrical Engineeringなどの大学の専門家と連 携いただくことが可能です」

プロジェクトに参加している ESIのドイツにおける子会社であるESI GmbH

開発パートナーとして、INP

は、計算流体力学（CFD）およびマルチフィジッ

GreifswaldはESI GmbHが商

クスシミュレーションソフトウェアによりACE+ Suiteを用いてプラズマモデリングおよびシミュ

用ソフトウェアプロバイダの代

レーションを支援するため、いくつかの企業およ

表として参加することを歓迎

び学術機関のパートナーとともにPT-Gridプロ

しています。また、ESIのCFD-

ジェクトに参加しています。実際、プラズマモデリ ングおよびシミュレーションは、グリッドリソース

ACE+ソフトウェアと私たちの

の利用により基礎研究と委託研究へ非常に大き

プラズマ化学およびモデリン

な可能性が提供されるため、プラズマ技術の更

グについての専門知識に基づ

なる発展において極めて重要です。

いた産業向けのプラズマコン PT-Gridプロジェクトに参加しているパートナー

サルティングツールの開発で

P T - G rid に つ い て

から提供された特定のプラズマ現象および特性

協力することも楽しみにしてい

PT-Gridプロジェクトは、ドイツの連邦教育研究省

を表現する専用モデルは、産業界の顧客を対象と したプラズマアプリケーションで使用可能なオン

（BMBF）が資金提供する3年間の共同プロジェ

ます」

クトです。主な目的は、D-Gridコンピュータイン

ラインの高度なコンサルティングツールとして、

フラストラクチャをベースとして、中小企業が複

CFD-ACE+と連成される予定です。D-Gridコン

INP Greifswald社、

ピュータインフラストラクチャの内部にある数千

物理学者

台のCPUを前提にすれば、ユーザーはハードウェ

Thomas Harder氏

雑なプラズマの技術シミュレーションを利用でき るようにすることです。D-Gridコンピュータイン フラストラクチャにより、ネットワークで接続され たリソースを動的かつ協調的に相互運用すること

アの問題による制約を受けることはなく、各自が

で、ほぼ無限の計算能力と記録容量、柔軟性、順応

必要とする直列または並列計算をいくらでも実行

性、および自動化が提供されます。

することができるようになります。

ESI GmbHのCFDおよびマルチフィジックス担当 のコンサルティングエンジニアであるWolfgang

CFD-ACE+をグリッドコンピューティング環境

Ottowは次のように述べています。「この新しい

に組み込むことにより、ESIは最も精度の高いプ

オンラインのコンサルティングツールとグリッドコ

ラズマシミュレーション向けの革新的なプラット

ンピューティングへのCFD-ACE+の採用により、

フォームの開発において主導的な役割を担うこ

ESIのCFDソフトウェアの拡販および、残りのESI

とになります。

CAEソフトウェア群の参入も期待できるでしょう。 お客様には、プラズマ研究およびモデリング分野

第38号｜2009年 秋/冬

www.pt-grid.de www.d-grid.de

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/fluid-dynamics

17

製品ニュース

快適性

PAM-COMFORTを用いた シートのバーチャルプロトタイピング コンピュータ支援エンジニアリング（CAE）機能

のシミュレーションと変形および非線形材料など

するESIの快適性チームにおける独自の取り組み

は、パッシブセーフティと衝突解析の分野における

の詳細物理特性の使用は、さまざまな荷重条件下

を際立たせるものです。

静的および動的荷重を受けるシート構造の挙動を

におけるシートの挙動を正確に表現し、設計変更

予測するため長年にわたって使用されています。

を許容するために必要とされるものです。

近年、シートが輸送機器産業において重要な構成 部品の1つになるにつれて、乗員の安全基準、快適

PAM-COMFORTには、シートモデルの構築と性

性、スタイリング、軽量化と小型化、耐久性、振動、

能分析に専用のグラフィカルユーザーインター

電子装置とセンサー、トリム工程、および人間工学

フェース、さらに製造、静解析および振動解析用

に関連して、ますます増大し、時として相反する各

の有限要素ソルバーが含まれています。また、シー

種の要件に適合させるための新たな機能が開発

ト生産効率、快適性に関連する物理的パラメー

使用して、フィルタリング調整

されてきました。

タ、およびシート伝達関数の予測など、シート設計

を一切行わずに予測精度の高

における主な機能拡張も含まれています。PAM-

「開発されたモデルと手法で

は、物理的パラメータのみを

シミュレーションベースの設計は、最初からシート

C O M F O R Tでは着座位置調整およびスケーリン

い結果を計算できます。シミュ

を適切なものにするため、シート設計プロセスのご

グの自動化ツールを備えたESIのダミーおよび人

レーションと試験結果が良好

く早い段階でシートの快適性能を予測することが

体モデルのライブラリも利用できるため、PAM-

できます。実際、シートのバーチャルプロトタイピン

CRASHに結果を渡して衝突シミュレーションの予

に一致したことにより、完全な

グを行うことで、シミュレーション上で一連の試験

測精度を改善することもできます。

仮想プロセスを用いてシート

に合格したシートのみが実際に製造されて試験さ れます。そのため、大幅なコスト削減と開発期間の

近年、自動車産業をリードするRenault社におい

短縮、シートの品質および性能の改善、チーム内に

て、PAM-COMFORTによるモデリングの精度と

おける相乗効果、さらにサプライヤおよび顧客との

ロバスト性が確認されました。Renault Groupの

相乗効果の増大など、多くのメリットが得られます。

Comfort and Safety Research部門長である

の乗り心地を評価できること が確認されました」

Jérôme Makala氏は次のように述べています。

Renault Group、

「このシミュレーションの入力は、とてもリアルな

Comfort and Safety Research部門長

PAM-COMFORT: シートのバー チャルプロトタイピングの先進ソ リューション

モデルであると考えられます。なぜならば、シート

Jérôme Makala氏

PAM-COMFORTでは、柔らからな部分に対する

できるためです」

全体の複雑な機械的現象、材料の非線形性、クッ ションのフォーム材とスプリングの大変形、さらに トリムカバーの影響をシミュレーションすることが

製造と試験（静的および動的）のシミュレーション に特化しています。これにより、定量評価可能で革

PAM-COMFORTの新リリースは、シートの品質

新的かつカスタマイズされたソリューションを提

と性能を改善するために快適性試験用のソリュー

供することで市場の要求に対応しています。一連

ションを開発し、他の追随を許さない機能を提供

1 - シート製造のトリム工程

2 - 乗員の姿勢と快適性

18

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/comfort

3 - 着座状態のシート伝達特性

esi talk

製品ニュース

流体

物理現象の解析限界を打ち破る ACE+ Suite Version 2009 ESIのACE+ Suiteは1つのソリューションの中で

供され、以下のような産業で役立ちます。

複数物理領域を正確にシミュレートすることで製 品開発プロセスを加速させることが可能であり、 お客様の強力な武器になります。

マルチスパイラルセル 13.56MHz 電界

• 自動車産業: CFD-VisCARTにおける新しい高

電位

度な乱流モデルの採用と自動境界層メッシング

電力吸収 (12.5kW)

の導入により、大規模な空力シミュレーションの ESIのVirtual Environment Solutionsのディレク ターであるJoseph Strelowは次のように述べて

• 航空宇宙産業: C F D-F A S T R A NとC F D-A C E+

います。「ACE+ Suiteの最新リリースには、当社

の熱連成機能により、高マッハ数の再突入によ

が対象とするアプリケーション向けの高精度な物

る宇宙船の加熱のシミュレーションが可能にな

理特性と相まって生産性の高さという当社のバ

りました。

リュープロポジションをさらに向上させるために

• 燃料電池産業: CFD-ACE+多相および多孔質

設計された多くの新機能と機能強化が含まれてい

媒体機能の改良により、複雑な電気化学的エネ

ます。今回のリリースには当社のグローバルCFD

ルギー変換装置の性能の高精度なシミュレー

サービス活動の拡大が大きく貢献し、開発におけ るアプリケーション志向のアプローチの原動力に なりつつあります」

イオン流束

速度と精度が向上しました。

流線

CFD-ACE+の半導体プロセスシミュレーションを使用 したエッチング速度とウエハー上における 均一性の最適化

ションが可能になりました。 • 半導体産業: 製造工程シミュレーションツー ルセットの機能強化により、容量結合プラズマ （CCP）の解析が可能になりました。

実際、操作性、ロバスト性および精度の向上を目的

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/fluid-dynamics

として、Version 2009.2では大幅な機能強化が提

溶接&熱処理

Welding Simulation Suite Version 2009によ る時間短縮とコスト削減 複雑で大規模な溶接構造の溶接アセンブリを管

いた膨大な計算を、数分単位にまで短縮させられ

理するエンジニアを対象としたESIのWelding

ます。

Simulation Suiteでは、部品表および実現可能な プロセス設計に至るまでの時間とコストを大幅

R o l l s-R o y c e社のA d v a n c e d E n g i n e e r i n g,

に削減することを主目的として、Weld Plannerと

Transmissions, Structures & Drivesの機械技師

PAM-ASSEMBLYが提供されています。

であるScott Wood氏（CEng、MIMechE）は次の ように述べています。「解析の実行にかかる時間、

初期の設計およびプロセス評価段階においては、

得られる結果の質、設計の初期段階で提供される

溶接の数と位置、クランプ条件、および設計を素早

柔軟性により、Rolls RoyceではWeld Plannerがと

く評価するためにまずWeld Plannerが使用されま

ても高く評価されています。Weld Plannerを利用

す。製品要件や工程設計などの要件を満たす使い

することで、アセンブリの熱-構造設計段階に統合

やすさと、シミュレーション速度を備えたGUIによっ

するべき製造工程を検討できるようになりました」

て、短時間で最適な設計をすることができます。

要素数: 55,500、溶接数: 64 welds、

ESIのWelding Distortion Engineering Suite

クランプ数: 121

次に、工程設計段階では、PAM-ASSEMBLYを使

Version 2009は、完全なCAE環境に組み込むこと

画像提供: Rolls-Royce

用します。ローカルモデルで完全に材料の物理的

により溶接産業向けの理想的な設計評価ツール

性質を考慮して計算し、全体的なモデル（グローバ

になります。

ルモデル）に反映させて全体的な歪みを計算する

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/welding

ことで精度を低下させることなく、数ヶ月を要して

第38号｜2009年 秋/冬

19

製品ニュース

薄板成形

Sheet Metal Forming Simulation Suite Version 2009 PAM-STAMP 2GおよびPAM-TUBE 2Gの最新

よび一般の薄板成形用途向けのプレス成形専用

リリースでは薄板成形のあらゆるニーズに対応

ツールが提供されています。実際、スプリングバッ

• Tubemakerの機能強化および簡略化（アデン ダム作成のワンクリックソリューションなど）

するソフトウェア群としてSheet Metal Forming

ク、多層材料、新しいポスト処理機能などの機能強

• テーラードチューブの対話式作成

Simulation Suiteが提供されています。

化に加えて、多くのプロセスシミュレーションおよ

• 自動曲げ設定（多段工程のシミュレーションも

び最適化機能がPAM-STAMP 2Gの最新リリース PAM-STAMP 2GのVersion 2009では、多くの新

に追加されています。

機能と機能強化により高度化する市場ニーズへ

• ロールへミング（ロボットによる現実的なロー

の対応が継続され、自動車産業、航空宇宙産業、お

可能) • 新たに3種類の曲げをサポート（引張り曲げ、プ レス曲げ、フリーフォーム曲げ）

ラー運動のシミュレーションが可能） • 超塑性成形

このように、新リリースでは、直感的なプリ処理モ

• プレス成形工程の不安定解析のための座屈解析

ジュールを備えた管成形シミュレーション用の正

• ブランクアウトライン最適化

確かつ現実的なモデリングツールが提供されてい

• トリムライン最適化

ます。このプリ処理モジュールは、高精度の成形結

• 金型見込み（精度の高い表面形状を提供）

果を保証するためにプロセス設計においてユー ザーをガイドします。

成形工程全体を合理化するPAM-TUBE 2G Version 2009についても、ユーザーの皆様の前 バージョンに対するフィードバックに基づくさまざ まな機能強化が採用されています。 PAM-STAMP 2GとPAM-TUBE 2Gが

• 予備成形ツールの設計（ハイドロフォーミング

完全に統合された

による複雑な部品向けのより完全なend-to-

Sheet Metal Forming Simulation Suite

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/metal-forming

endソリューションを提供）

シミュレーションシステム統合

Visual-Environment 5.5のリリース end-to-endのバーチャルプロトタイピングを可能

Dow Automotive Systems社のシニアエンジニ

セプトの採用により製造の影響を統合することが

にするプラットフォームを提供する取り組みの過程

アリングリーダーであるMansour Mirdamadi氏

可能になり、OEMの皆様における複合材料の使用

において、ESIはVisual-Environment 5.5のリリー

は次のように述べています。「DOWではVisual-

量の増加にも対応しています。

スにより画期的なことをもう1つ達成しました。

Crash DYNAを利用して革新的なソリューション を開発して製品化しています。最新リリースの5.5

Visual-Environmentにより、各種産業のニーズ

に含まれているモデルブラウザとモデル比較ツー

に対応して絶えず更新されている数種類の異

ルを利用することで、当社のエンジニアは複数の

なるアプリケーションが統合されます。Visual-

バージョンのLS-DYNA入力データを入手し、フル

Environment 5.5は自動車産業のエンジニアの要

カーモデルに加えられた変更内容を迅速に確認す

求を特に満たすものです。

ることができます。その結果、お客様に最適化され た製品を提供することができるのです」

まず、Visual-Crash PAMの新リリースでは、エラー

Model Compareによる2つのイテレーションの比較

のないモデル設定と手間のかからないソルバーラ

Visual-Environmentのその他のアプリケーション

ンを保証するRapid Model Checkerが提供され

についても機能強化が行われています。Visual-

ています。また、FMVSSやIIHSなどの各種安全基

Safeではエアバッグの折り畳みと車室内の任

準への適合を可能にするBarrier Positioningツー

意の位置におけるポジショニングが可能となり、

ルも含まれています。本リリースの目玉はModel

Visual-Viewerではますます高くなる性能要求に

www.esi-group.com/simulation-systems-

Comparisonツールであり、Visual-Crash DYNA

対応するためアニメーションのスピードが改善さ

integration

においても提供されています。

れ、Visual-Compositesにおいてはレイヤーコン

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画像提供: National Crash Analysis Center

詳細は以下をご覧ください。

esi talk

コーポレートニュース

ESI GmbH、設立30周年 ESIのドイツ子会社であるESI GmbHは、フランス 国外で最初に設立された子会社であり、ドイツに おける原子力産業、民需および軍事産業向けのコ ンサルティング調査を行うために、1973年のESI 本社設立後6年を経て設立されました。

21年後

1980年代中頃、ドイツでは軍事および原子力産 業が衰退傾向にあったため、好調である自動車市 場に参入するための多大な努力が払われました。 その結果、ESIのお客様にVolkswagenグループ、 最初のフルカー衝突シミュレーションモデル: VW Polo – 1985年（左）

BMWグループ、Audi AGなどの一流企業が加わ

前面衝突フルカー衝突シミュレーションモデル（EuroNCAP試験） - 2006年: 画像提供: Volkswagen AG（右）

りました。実際、VolkswagenグループとESIの協 力によって1986年に最初の自動車衝突シミュレー ション手法が開発されたのです。それ以来、ESI

の開発や製品化に従事し、それらに貢献できたこ

Menderesは次のように述べています。「当社は過

GmbHは世界各地における衝突性能シミュレー

とを自分自身でも幸運だったと思います。ほぼ25

去30年間にわたってお客様と強力な関係を築き

ションの製品化に中心的な役割を果たし、米国およ

年が経った今でも、それらの製品に追加され続け

上げ、そのご支援をいただいて最先端の技術を市

びアジアの各支社に対する専門知識の伝達に貢献

ている革新的な開発を目の当たりにするとワクワ

場に投入することができました。現在、当社はお客

してきました。

クします」

様が開発プロセスを一貫してできるように、end-

ESI GmbHのScientific DirectorであるAnthony

ESI GmbHは年月をかけて着実に成長を遂げ、現

信頼できるアドバイザーかつパートナーとしての

Pickettは次のように述べています。「商業的な成

在では52名の従業員を擁し、Eschborn、Munich

知識を十分に備えています」

功を収め、自動車や輸送機関の安全性の本当の意

およびEssenの3都市にオフィスを構えています。

味での向上に役立ったP A M-C R A S Hなどの製品

ESI

to-endバーチャルプロトタイピングを可能にする

GmbHの代表取締役であるHaluk

ブログとツイッターでESI最新情報を提供 シミュレーションベースの設計に関する最新の 開発状況や情報を確認するには… ブログとツイッターをご利用ください ESIでは公式の企業ブログを開設し、バーチャルプ ロトタイピングにおける経験および成功事例を共有 するためのwebサービスを提供しています。 最近ポストされた2件のブログでは以下のような 成功事例が紹介されています。 • DSB EURO社、ProCASTの利用とMECAS ESIのサポートにより生産性を向上 • NAMTEC、溶接アセンブリを迅速に解析するた めの同センター保有のシミュレーションソフト ウェア群にWELD PLANNERを追加 最近ポストされたもう1件のブログは、シミュ

上記2件の成功事例についてはESIのブログに直接コメントをポストしてください。 http://talk.esi-group.com

レーションベースの設計を使用してお客様の製 品性能を最適化するノウハウを実演したVirtual Performance Solutionのビデオです。

第38号｜2009年 秋/冬

でESIについて確認するには以下をご覧ください。 www.twitter.com/ESIgroup

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バーチャルプロトタイピングの 第1回グローバルユーザー会議 開催場所： ドイツ ミュンヘン

電磁

流体

マルチフィジックス

溶接& 熱処理

振動-音響

シミュレーション システム統合

講演論文を募集中！

鋳造

NVH & 機構応力

薄板成形 複合材& プラスチック

衝突安全

快適性

. 世界中から集まるエンジニアや研究者と経験を共有可能 . 80件を超えるケーススタディ Email: EGF2010@esi-group.com / Tel: +49 (0) 6196 9583 178

www.esi-group.com/globalforum2010

セミナーのご案内 PAM-STAMP2G ベーシックコース

PAM-STAMP2G ステップアップコース

PAM-STAMP2G 体験コース

シングルアクションからガススプリング付のフォーム成形ま で、マクロを使った設定を実習します。

マニュアル設定を使ったやや高度な設定までを実習します。

自動車プレス部品(フロントフェンダ等)を用い、型データ取り 込み、加工条件設定（マクロ利用）、計算実行、結果確認、まで の操作を体験します。

2/4、5

大阪

4名

3/4、5

東京

6名

1/25、26

東京

6名

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大阪

4名

3/18、19

東京

6名

2/10

大阪

4名

3/12

東京

6名

セミナー詳細は、日本イーエスアイ（株）ホームページ

http://www.esi.co.jp をご参照下さい。

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esi talk

コーポレートニュース

PUCA、 20周年を迎える

財務情報

2009/2010年上半期売上額: 3,120万ユーロ アジア地域のユーザーの皆様を対象としたシミュレーションベースの設計お よびバーチャルプロトタイピングに関するPUCA（PAM User's Conference in Asia）が20周年を記念して2009年10月29、30日に東京で開催されました。

ESI Groupの2009/10年上半期売上総額は、前年比実質6.4%アップの3,120 万ユーロでした。

今回の会議のテーマは「Get it Right at the Right Time」であり、デジタルシ ミュレーション技術のサポートのみならず、適切な時期に仮想的な作業を完了

不況に強いライセンシング更新インストールベース

させるために必要な手法とプロセスも取り上げられました。日本イーエスアイ の社長である湯本公は次のように述べています。「ESIではシミュレーション ベースの設計により革新を推進しています。当社が他のCAEソフトウェアベン ダーと異なるっている点は、予備設計段階から直ちに適用される包括的なビ ジョンを持っていることです。このビジョンは、自動車や携帯電話、航空機など の製品が現実的な環境で実際に製造され、仮想的に試験される状況を適切に 表現したバーチャルプロトタイピングを構築できる場合にのみ達成可能です。 ESIが他社に勝っているのはこの点です」

上半期ライセンス売上額は2.7%ダウンの2,070万ユーロでしたが、インストー ルベースが6.4%アップしたことから、上半期のライセンスリピート事業の比 率は、2008年上半期の81%に対して80%と高い水準を保ちました。特に、ESI Groupは、自動車分野を始めとする主要なお客様から継続的に注文をいただき ました。その一方、現在の厳しい経済状況を背景に、鉄鋼生産などに携わる一部 のお客様はスローダウンを余儀なくされ、さらに一時的な事業停止により、ライ センスの更新を延期したお客様もあります。

会議には自動車、エネルギー、航空宇宙、エレクトロニクスなどの各種産業、さ らには一流大学を代表する専門家、熟練者、代表者にもご参加いただきました。 会議のプレナリーセッションでは基調講演（日産自動車、Samsung Electronics Co. Ltd.、SEAT.S.A）が行われ、三菱自動車、本田技研工業、新日 本製鐵、マツダ、日立製作所、ミズノ、日本原子力研究開発機構を含む多くの

サービス: 上半期事業の34% 製品構成はサービスへと大幅に移行しました。サービスの売上総額は、実質 30.9%アップ、ボリュームで27.4%アップの1,050万ユーロでした。

ユーザーの皆様からのご講演論文をいただきました。

Mindwareがアメリカ地域売上に貢献 ESI Groupの会長兼CEOであるAlain de Rouvray博士は次のように述べて います。「PUCA 2009はシミュレーションベースの設計に関するESIグループ のお客様を対象とした会議であり、その20周年を祝うことができたのは喜ばし い限りです。これは、お客様同士が貴重な経験を幅広く共有する場であり、また ESIが開発者として、お客様が抱えている問題や課題に耳を傾け、世界中でソ

上半期売上額の地域別内訳では、アジア地域が引き続き40%で安定し、ヨー ロッパ地域は37%を占めました。アメリカ地域ではMindwareの買収が功を奏 し、前年の14%から23%へと比率を伸ばしました。

フトウェアソリューションと高度なエンジニアリングサービスを一層強化する方 法を調査し、グローバルなパートナーシップを育み、end-to-endバーチャルプ ロトタイピングに向けた進化を全般的に加速させるという当社のコミットメン

今後の展望

トを実証するものです。70を越えるユーザーセッションは、ESI技術のお客様と の広がりと深さを示すもので、大変誇らしく思います」

ESI Groupの会長兼CEOであるAlain de Rouvrayは次のように締めくくって います。「上半期の数値には、一部のお客様が厳しい経済状況の影響を受けて

バーチャルプロトタイピングに関する次回のESIユーザーミーティングおよび 展示会は2010年5月19、20日にドイツのミュンヘンで開催の予定です。世界中 のユーザーの皆様のご参加をお待ちしております。

いるにも関わらず、当社事業がよく健闘していることが示されています。これ は、当社のコスト管理の徹底により、収益への影響が抑えられたからと考えま す。また、当社のライセンス継続が高水準に保たれていることは、特に自動車 産業に携わるお客様が当社の革新的ソリューションに確固たる信頼を置いてく ださっていることの表れです。最後に、Mindwareの買収が当社の実施計画に 従って進められています」

詳細は以下をご覧ください。 www.esi-group.com/globalforum2010

第38号｜2009年 秋/冬

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ESI HEADQUARTERS 100-102 Avenue de Suffren 75015 Paris - France Phone:

+33 (0)1 53 65 14 14

Fax:

+33 (0)1 53 65 14 12

ESI WORLDWIDE ARGENTINA

PAKISTAN

AUSTRALIA

POLAND

BELARUS

PORTUGAL

BELGIUM

ROMANIA

BRAZIL

RUSSIA

BULGARIA

SLOVAK REPUBLIC

CHINA CZECH REPUBLIC EGYPT FINLAND FRANCE GERMANY GREECE

SLOVENIA SOUTH KOREA SOUTH AFRICA SPAIN SWEDEN SWITZERLAND TAIWAN THAILAND

INDIA

TUNISIA

ISRAEL

TURKEY

ITALY

UNITED KINGDOM

JAPAN

UNITED STATES

MALAYSIA

VENEZUELA

NETHERLANDS

VIETNAM

i n f o @ e s i - g r o u p . c o m w w w . e s i - g r o u p . c o m

日本イーエスアイ株式会社 www.esi.co.jp □ 本 社 〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-14-1 新宿グリーンタワービル16F TEL(03)6381-8490 FAX(03)6381-8488 □ 関西事業所 〒564-0051 大阪府吹田市豊津町8-10 アドバンス江坂ビル5F TEL(06)6330-2720 FAX(06)6330-2740 □ 中部事業所 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅4-6-23 第三堀内ビル9F TEL(052)589-7100 FAX(052)589-7266