Engineering Japan 15

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エンジニアリング 日本 ENGINEERING JAPAN

HEX RC多軸ロボット・コント ローラ

8 製造業における無駄の実践 的な管理法

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セコ・ツールズ、大径 加工に対応 する Steadyline® 工具新製品を発売

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より高い性能を実現 性能と 効率を兼ね備えた22MM高 トルク遊星ギヤボックスを新 発売

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ENGINEERING JAPAN

SECO TOOLS

SECO TOOLS

ESPRIT

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6 FLUKE PROCESS INSTRUMENTS

AEROTECH

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SOURIAU

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EPLAN

HAIMER

SECO TOOLS

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AEROTECH

SOURIAU

SECO TOOLS

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ESPRIT

PORTESCAP

BALLUFF

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PEPPERL +FUCHS PROCESS AUTOMATION

PEPPERL +FUCHS PROCESS AUTOMATION

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お問い合せ: John WHO 編集長: editor@pdf-engineering-japan.com 記事掲載のお申し込み: editor@pdf-engineering-japan.com 本 誌 無 料デ ジタル 版 をご 覧 いた だ けま す。登 録 はこちらから: www.pdf-engineering-japan.com ENGINEERING JAPANは、IPM (Industrial Portal Media)がお届けするエンジニア向けの専門誌です。産業市場の最 新製品および企業ニュースを紹介しています。 本誌では、記事の編集に最大限の注意を払っていますが、掲載情報の正確性を保証するものではありません 弊社は記 事の内容や利用方法について、一切の責任を負わないものとします。

INDUSTRIAL

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新製品

セコ・ツールズ、大径加工に対応する STEADYLINE® 工具新製品を発売

セコ・ツールズは本日、Steadyline 防振工具システムに直径 60mm と 80mm の旋削/ ボーリングバーを追加したことを発表しました。チューニング無しですぐに使用でき、大 径および深穴加工の生産性がさらに向上します。大径のバーは、石油ガス用途のほか、 工具突出し部が最大 600mm、径 60mm のバー、または突出し部が最大 800mm、径 80mm のバーを必要と する一般的な被削材加工に最適です。

S

teadyline 大径旋削/ボーリングバーには BA 接 続部が装備されており、BA アダプタに GL50 旋 削ヘッドを取り 付 けら れ ま す。セ コ・ツールズ が 特 許 を取 得した 汎 用 G L 接 続 部 には 、ポリローブ テ ーパ 面 の 取り付 け 部 を 備 え、高 い センタリング 精 度 、1 0 0 % の 繰り返し 精 度 、す ば や い工 具 ヘッド 交 換 を 実 現し ま す。G L 接 続 部 を 使 うことで、同じ バ ーで 固 定 お よ び 回 転 加 工 の 両 方 に 対 応 で きま す。 S t e a d y l i n e 工 具 の 高 度 な 防 振 システム が 、バー に 伝 わ る前 に 振 動 を 吸 収しま す。旋 削 バーを取り付 け ると、工 具 をリセットせ ず に 工 具 ヘッド を取り付 け/ 再 取り付 けで きます。

詳 細

S t e a d y l i n e には 、6 x D 、8 x D 、10 x D のバーサイズ と、S e co - C apto™ C6 、C8 および HSK-T をはじめと する 幅 広 い タイプ をご 用 意しています。また、G L 接 続 を採 用したコンパクトなボーリングヘッドもあるほ か、バーとヘッドにはクーラント供給路が備えられ、切 り屑 除 去 に効 果 的 です。 セコ・ツールズの 大 径 対 応 S t e a d y l i n e ® 防 振ソリュ ーションの 詳 細 については 、お近くの セコ・ツールズ 営 業 所までお 問 い 合わ せ いただくか、h t t p : // w w w. s e c o t o o l s . c o m /e n / G l o b a l / P r o d u c t s / M i l l i n g / S o l i d - c a r b i d e - e n d - m i l l s / をご 覧ください。 w w w. s e c o t o o l s . c o m

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新製品

セコ・ツールズがドリル技術をさらに進化させた FEEDMAX – P を発売

Seco Feedmax(セコ・フィードマックス) – P ドリルの登場で、従来のドリル技 術からさ らに進化し、ISO P(鋼)、鋳鉄、被削材種の穴加工性能が大幅に向上します。超硬ソリッド Feedmax – P ドリルによってドリル生産性を最大 35 %向上できるほか、新たな形状と 高度なコーテ ィングを合わせて採用したことにより、長い工具寿命を実現しています。

F

eedmax – P では新たな形状とダークカラーの TiAlN コーティングを採用しています。切り屑管 理 の 改 善と高 い 加 工 安 全 性 によって、穴 加 工 の 効率が上がり、少ないドリル数で済みます。 ドリルには 強力でまっすぐな刃先のほか、刃先の近くにクーラント 穴を備えており、冷却効率が向上しています。さらに、狭 いマージン部により、熱によるドリルへの影響を最低限 に抑え、フルートデザインでドリル先端のコーナ部を保 護し、切り屑制御と排出が最大限にまで改善されます。 新 たなコー ティングが 施 さ れており、工作 機 械 工 具 か らドリル 性 能 を 最 大 限 ま で 引き出しま す。ドリル の 強 力 な先 端 形 状と合 わ せ て、S M G P 5 で 19 0 m / 分 の 切 削 速 度 を 達 成 で き、しか も工 具 寿 命を損 なう ことは ありません 。

F e e d m a x – P に は 、径 2 ~ 2 0 m m ( メートル 仕 様 )/0. 078 ~ 0.787インチ(インチ 仕 様 )、工具長 対直 径比 3xD、5xD、7xD を取り揃えています。内部クーラ ント供給口を標準装備し、最高の性能を発揮します。 ご要 望に応じて、アダプタサイズ、面 取り、ステップド リルなどのカスタム仕 様 もご用 意 いたします。 Feedmax - P の詳細については、お近くのセコ・ツール ズ営業担当者までお問い合わせいただくか、Feedmax - P 製 品 ページをご 覧ください。 w w w. s e c o t o o l s . c o m

詳 細

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新製品

E S P R I T ®は、インダストリー4 . 0 対 応 のスマート・マニュファクチャリ ングに向けたソリューションを提供 しています

D Pテクノロジーは、製 造 業で 進 むデジタルマ ニュファクチャリング へ 向 けた 未 来 志 向 の工場を支援しています。そのためにデジタル・ツイン(digital twin)やデジタル・ス レッド(digital thread)、マシン指向型(machine-aware)マニュファクチャリング、ナ レッジベース加工、クラウド実現型データベースなどのソリューションを揃えています。

詳 細

ジタル化した将来の工場環境に順応するた め、そしてインダストリー4.0やスマート・マ ニュファクチャリングへの取り組みをしっか りサポートするために、DPテクノロジーは製造の自動 化を推進する幅広いソリューションに力を入れていま す。特にESPRIT® CAMシステムなら、製造業のお客様 はワークフローを合 理 化して、各 生 産プロセスが サイ ロ化するのを防ぐことができます。さらに、工具寿命や 機械稼働率が向上するうえ、プロセス改善に向けたよ り実践的なナレッジへアクセスができます。

さらに高品 質 なツールパ ス が 得られます。

‐デジタル・ツイン:E SP R I T を用いれば、ユーザーは 工作 機 械 のデジタル・ツインを 作 成して、プログラミ ングや 最 適 化 、シミュレーションが 可能になります。 そうしたバーチャルな工作 機 械によって、実 際 の工場 フロアで 起きることをすべて、確 実にPC 上で再 現でき ます。ワークや工 具をバーチャル に 構 成 すると、厳 密 なシミュレーションが 行え、生 産 性 が向上するほか、

‐マシン 指 向 型 ソリュー ション:E S P R I T は 、工作 機 械 の 特 性を考慮したマシン 指 向 型 C A Mプログラミン グによって、工具 寿 命 の向 上やサイクルタイムの削 減 を実 現します。なかで もE S P R I Tの P r o f i t M i l l i n g ®と P r o f i tTu r n i n g™ は、ツールパ ス 生 成 方法における根 本的な変革を象徴しています。ほとんどのC A Mソフト ウェアが、まず 部品の 形 状 から作 業を始め、たとえ行

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‐デジタル・スレッド:E S P R I T によって、C A D 設 計 か ら最 終 部 品ま で、そ の ワー クフロ ー の 各ステップ を デジタル・スレッド で 結 び、生 産プロセス が決してサ イロ 化し な いようにしま す。また E S P R I T は 、C A Dソ フトウェアから部 品デ ー タを 読 み 込 み 、加 工 機 ごと に最 適 化されたGコードと工 程 表を 生 成します。さら に、そうしたデータを工場 管 理 や工具データ管 理 、基 幹 業 務システムなどのソフトウェアに受け 渡します。


新製品

この画像では、デジタル・ツインの一例として、5軸加工機で軸物部品を切削中の実加工とバーチャル・シミュレーションを重ねて表示しています。

うにしても、工作 機械については最後に考慮すること になります。これに対してE SPRI Tのマシン指向型ソリ ューションは、まず 工作 機 械を考えます。それは 軸 構 成や制約、加速 度、実現できる切削速 度と求められる 切 削 速 度のことです。そのため 、ユーザーは機 械をさ らに高速に駆 動して、部品に優れた仕 上げを施すとと もに大幅に工具寿命を延ばすことが可能になります。 このようにマシン 指 向 型 C A M を用 い ることは 、プロ グラマとってツールパ スの点 で 優 れ た 選 択 であ るほ か、工作 機 械 や工 具 につ いてそ の 能 力を 超 えてい る かどうかを確 認 する 必 要 が 無くなります。 ‐ナレッジベース加工:ナレッジベース加工とは、CAM システムに直接 組み込まれた人 工知能を指しており、 加工プロセスや加工 条 件などの ベストプラクティスを 取り込むことで、プログラミング 時 間の大 幅な削 減を 可 能 にします。そのため 、残った多くの 時 間でプロセ スの生産性向上に集中でき、単純な繰り返し作業に費 やす 時 間 が減ります。E S P R I Tの K n o w l e d g e B a s e ™ ソリューションは 、実 績 のある ベ ストプラクティスに 基づ いて、加 工サイクル や工 具 、加 工 条 件 など、部 品 形 状に最 適なプロセスを自動選択して加工プログラミ ングを能 率 化します。K n o w l e d g e B a s e™を用いて実 践的知識を記 録しておけば、記憶にとどめるより信 頼 性 が高く、ステップを繰り返すことで高水 準な自動 化

も可 能 に なります。さらに 、プログラミング をパター ン化 で き 一貫 性 が 高 まるため 、プ ログラマ は 問 題 に 直 面することが 少なくなり、部 品品 質も向上します。 ‐クラウド 実 現 型 加 工:加 工 工 場 はデ ータ駆 動 型 の 生 産へ 移 行しています。そのため、Ma chinin g Cl o u d In c .社 が 提 供するクラウド型データベースの 統合によ って、加 工に関する知 識 や製 品データ、機 械のリソー スや工程管 理 、工具 、ワーク固定冶具などの情 報への アクセスがさらに容 易になります。こうしたクラウト実 現 型データベースなら、ユーザーは所定の加工に対す るメーカー推 奨 の 送りや 速 度の 提 案 を 受け取りなが ら、必 要な工具を素早く見つけられます。また、シミュ レーションに用いる工具や工具アセンブリの図面、モ デルなど、メーカーによる製品データは絶えず 更新さ れます。情 報 がクラウドに保 存されているため 、常に 最 新であり、必 要 に応じてどこからで もアクセスして 利 用で きます。 これらのソリューションは、9月18 ~2 3日開 催 のE M O ハ ノーバーにお いて、D P テクノロジー のブース(ホー ル2 5・小 間 番 号 D2 5)でご 覧 いただ けます。また、世 界 各 地 の イベントにも出 展する予定です。

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HEX RC多軸ロボット・コントローラ

AerotechのHEX RCは、ヘキサポッドなどロボット・システムの制御に理想的な6軸モ ーション・コントローラです。4Uラックマウント型で、Automation 3200(A3200)モー ション・プラットフォームとの互換性を備えています。

• 4 U サイズの ラックマウント型 6 軸コントローラ。ブ ラ シ お よ び ブ ラ シレス・モ ー タ、ステッピ ング・モ ータに対 応

の高性能プロセッサは、最大32軸を駆動して 複雑な同期モーション軌跡を実現するととも に、高速なI/O処理やデータ収集に必要な極 めて高い計算能力を発揮します。

• ヘキサポッドなど6軸ロボット・システムの制御に最適 • A 3 2 0 0 ソフトウェアのリアル タイム 分 散 制 御 アー キテクチャによって、最 大 32 軸 の 同 期 運 動 が 可 能 • F i r eW i r e®またはTC P/ I P を 介した A S C I Iコマンド・ インターフェースを実 装 • プ ログラム言 語としてR S -274 Gコード、A e r o B a s i c コマンド・セット、C、C+ +/CL I、. N E T、M AT L A B ®、 L a bV I E W ® に直 接 対応し 、プログラミングにおける 抜 群 の自由 度

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パワフルな 制 御 アーキテクチャ HE X R Cは、ブラシおよびブラシレス・モータやステッ ピング・モータをどのように組み合わせても制御でき る6 軸ドライバを備えています。また、電流 ループおよ びサーボ・ル ープのいずれについてもデジタルに閉 ル ープ処 理を行うことにより、最高レベルの 位置 決め精 度と性 能 を確 実 に 達 成します。さらに 、この H E X R C には サーボやステッピ ング・モータ、ピエゾ 駆 動 ステ ー ジ など 最 大 2 6 の 付 加 軸 を 接 続し 、A 3 2 0 0 の 分 散 制 御 アーキテクチャを用いて制 御 で きます。


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インターフェース およびオプション仕 様 H E X R C は 、加 速 器ビームライン などのアプリケーシ ョンにおいて、TC P/ I P を 介した A S C I Iコマンド・イン ターフェースで 制 御 するように 設 計 されています。ま た、F i r e W i r e ®インターフェースを 介して他 のA 32 0 0 外 付 けドライブ を 制 御 するた め の マスターコントロ ーラとしても 機 能します。 また H E X R C は 、アナログ サイン 波 出 力 あ る い はデ ジタル 出 力 エン コ ー ダ に 対 応して いま す。オプ ショ ンとして、エンコ ー ダ 逓 倍 器( 最 大 4 0 9 6 パ ルス )を 内 蔵 で き、確 実に高分 解 能 な位 置 決 めが 行えます。 さらに 、オプションには 6 軸 対 応 の 手 動 パ ルス・ジェ ネレ ー タも あり、位 置 決 め システムを 簡 単 に手 動 制 御 で きま す。安 全 性 が 重 要 な 用 途 に 対しては 、冗 長 性 を 持 た せ た セーフティリレ ー に よる 非 常 停 止 ボタ ンも追 加 可 能です。

開 発 環 境(I D E )と包 括 的 な . N E Tモーション・ライブ ラリには 、モーション、I / O 、ステータス、診 断 情 報 の クラス が用 意 されています。 プログラミングは、V isu a l St u d i o の. N E Tライブラリ を 使 用するか、M ot i o n Co m p o s e r (ID E )を 使 用して A e r o B a s i c™コマンドまたはGコード でコード 開 発 で きます。N I ®ユーザ は L a bV I E W ® V Iライブラリを 利 用 で きます。またV i s u a l B a s i c 、C+ +、または C を 使 用 するユーザ は 、完 全な Cライブラリを 利 用で きます。 さらに詳しい情 報につきましては、Ste ve M c L a n eま でお問 合 せください (電 話:412- 9 67- 6 8 5 4 、E メー ル:sm c l a n e @ a e r ote c h . co m)。なお、HE X R Cの 仕 様 は h t t p s : // w w w . a e r o t e c h k k . c o . j p / p r o d u c t c a t a l o g /d r i v e s - a n d - d r i v e - r a c k s / h e x - r c . a s p x で もご 確 認 いただけます。 w w w. a e r o t e c h k k . c o . j p

柔 軟 なプログラミング 環 境 プログラマにとっての使い易さに重点を置いたAerotech のA 32 0 0 で は 、他 のツールよりも短 い 時 間 で 開 発 が 行 えま す。た だし 同 時 に 、プ ログ ラマが 最 も 使 い 慣 れ たツール やコントローラを用 い ることが で きる 柔 軟 性も 実 現して いま す。すべ ての 機 能 を 備 え た 統 合

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フルーク・プロセス・インスツルメンツ が、産業用温度計測ソリューションの新 しい総合ウェブサイトを開設

フルーク・プロセス・インスツルメンツは、産業温度計測における広範かつ包括的な技 術をまとめた新ウェブサイトwww.flukeprocessinstruments.comを開設しました。 同ウェブサイトは、工業や保守、品質管理などの用途に向けて、赤外線温度測定および 温度プロファイリング・ソリューションを最も総合的に提供するという当社のコア・コン ピテンスと使命が明確になるよう構成しました。

ル ーク・プ ロ セス・インスツ ルメンツ に は 、 新 技 術 の 開 拓 に お ける 1 5 0 年 以 上 も の 経 験 が 一 つ の 総 合 企 業として統 合されていま す。Raytek®、Ircon®、Datapaq®という定評のあるリー ディング・ブランドをまとめ、現代の最も過酷な環境で も使用できる赤外線センサからラインスキャナ、サーモ グラフィ、温度プロファイリング・システムまで完全な製 品ラインナップを提供しています。 今 回 、フル ーク・プロセス・インスツルメンツで は、そ うしたブランドから受け継 いだ 複 数のサイトを、新た なデザインによる1つのウェブサイトに統合しました。 新サイトの内容や関連情報については、技術の種 類に 応じて実 現するソリューションとともに、産 業 分 野 や 用 途 に特 有の 仕 様 に重 点を置 いています。

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「世界最高レベル のカスタマー・ポータルを 通じて、 産 業 用 温 度 計 測 の 課 題 を 克 服 で きる な ど、当 社 の 基 本 的 な 技 術 力 が 全 面 に出たウェブサイトが あ れ ば と考 えました 。そこで 新 ウェブ サイトは 、こうした目 標 を実 現 するとともに 、産 業 界 を支 える 製 品 の 機 能 性 が 向 上することで、お 客 様 の支 援 が 可 能 なプロセ ス 用 計 器 やソリューションの 提 供 に 邁 進して い る当 社 の 姿 勢 が 正 確 に伝 わ るも の にしました 」と、フル ーク・プロセス・インスツルメンツの 営 業 担 当 副 社 長 S t e v e n M o o r e は 説 明しています。 フルーク・プロセス・インスツルメンツの新ウェブサイ トの主な 特 徴として、次のような点 が 挙 げられます。 ・ 製 品と情 報 の 統 合 ― 赤 外 線 温 度 計 測 や 温 度プロ ファイリングの産 業アプリケーション向けソリュー


新製品

ションが簡単に分 かるワンストップ・ショッピング を実 現します。 ・ コ ンテンツの更 新・拡 充 ―フル ーク・プロセス・イ ンスツルメンツの 全 製 品ライン ナップ に関 する情 報 の 利 用 性 を 向 上し 、お 客 様 そ れぞ れ の 目 的レ ベルに応じた特 殊なニーズに重 点を置きました 。 ・ 直 感 的 なインターフェイス― 情 報を簡 単 に見つけ ら れ るよう機 能 面 の 検 索 を 容 易 にし 、全 体 的 な 顧 客 満 足 度 の 向 上を図りました 。 ・ 多 様な端末に合わせたウェブ・デザイン―新世代の 工場作業者が好む機動性に応えるよう、どんなデバ イス(デスクトップやタブレットPC、モバイル端末) を用いても簡 単 なナビゲーションを提 供します。 ・ 使 い易さの向上―トップ・ページにはプルダウン・ メニューを用意し、閲覧者の手元にすぐさま情報を 表 示し 、それぞれの 製 品 ページには関 連情 報 への リンクも設 けました 。

・ 製 品の詳 細と説 明を改善 ―すべての製 品ラインナ ップについて、簡潔な仕様と分かりやすい画像を用 意し 、各 ページには用途 や 他の 製 品との 相 互参 照 も盛り込 みました 。 フル ーク・プロセス・インスツルメンツのウェブサイト は、一 般に定評のあるベスト・プラクティスと、広 範な 顧 客 の声(v o i ce o f t h e c u s to m e r:VO C)による有 用性の調 査を基に構 築されています。現在、この 新ウ ェブサイトは英 語での 提 供ですが、間もなく更新を行 い、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国 語による ページもご用意します。 (日本 語 の ページにつきまし ても、近日公 開 予定です。)さらに、フル ーク・プロセ ス・インスツルメンツのソーシャル・メディアの 新 サイ トも近日公 開 の 予定です。 さら に 詳し い 情 報 は 、新 ウェブ サイト の 動 画「 O u r Shared Purposes(お客様と共通の目標に向かって)」 でご覧いただけます。 ht tps: //w w w.youtube.com/ w a t c h? v = w3 6 L d o J H b m U & f e a t u r e = y o u t u . b e

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w w w. f l u k e p r o c e s s i n s t r u m e n t s . c o m ・ 各 分 野 へのフォーカスを強化―様々な産 業分 野の お客様 が、その特 有の要件に合ったソリューション を迅 速 かつ明 確にご 理 解できるようにしました 。 15 | エンジニアリング 日本 | 2017年 10月

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2017年、スリオは革新と情熱で産 業界を支え続けて100周年を迎え ました

中国におけるスリオの提携企業ファン・フェン社の社長Chen Lian氏も、スリオ100周年を祝うために、ル・ブルジェ航空宇宙博 物館までお越しくださいました。

もし、航空機や防衛、宇宙、鉄道、原子力、レーシング・カーなどの最も過酷な動作環境 に耐える革新的で高機能な製品を1つあげるとしたら、スリオのコネクタを思い浮かべ る人も多いのではないでしょうか。無駄がなく洗練され 、信頼性も高いスリオのコネク タは皆さまのご要望にしっかり応えているからです。また、必要なコネクタが見つから ない場合でも、スリオならそのコネクタをお客様のために製作することができます。

つの時代も人は、企業家精神へのあこがれ をい だ いてきました。産 業 の 転 換 が 起きる たびに、最も創造力に富む人々は製品を生 み出し、生産手段やマーケティング手法を活用したビ ジネスが 構 築できるようになります。たとえば 2 0 世 紀 初頭には、自動車や鉄道、航空機に大きな発展がみら れました。そうした時代の1917年、ゆくゆく設立した会 社にその名を残すことになるPaul Adolphe Souriau は、コイルの専門家として、当時、徐々に普及していた2 つの輸送手段である自動車と航空機に向けて電磁石や 点火装置の製造・修理を行っていました。

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プラグからコネクタへ 配 線 関 連 分 野でスリオが大きな 挑 戦を始めたのは航 空機からでした。航空機メーカーCaudron-Renault( コードロン・ルノー)社との 優 れ た関 係 を築 いたこと 15 | エンジニアリング 日本 | 2017年 10月

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が、ワンタッチでロック可 能 な 初 めてのバイヨネット 式 “ 電 気 プラグ ”の 設 計 につな がりました 。この 特 許 技 術 による技 術 転 換 が、世界 の電 気 機 器 に 新しい 時 代をひらき、航 空機 のあらゆる部品で広く利用される ようになりました。スリオにとって、この最初のバイヨ ネット式コネクタが B N A e(フランス国 立 航 空 標 準 化 局)から認定を受けたことが、今日まで日々続いてきた 産 業における挑 戦 の始まりを示すマイルストーンとな りました 。この歴 史は、情 熱と革 新に満ちた冒険 であ り、スリオのDNAにしっかりと刻み込まれています。そ の 後、父 親 からスリオの 経営を引き継いだPau l -J ean S o u r i a uは、製 品ラインナップの 拡 大とともに生 産設 備を刷 新し、米国でもビジネスを始めてボーイング社 にコネクタを 供 給するなど、スリオを国 際 的な企 業へ と導きました。このPau l -J e a n S o u r iauも、先 代の 伝 統を受け継いで、技 術革 新 や 信 頼性、堅牢さ、生 産プ


新製品 スリオ/サンバンク、エスターライン・コネクション・テクノロジーズCEO の Patrice Cavalier-Brosが、ル・ブルジェ航空宇宙博物館でスリオ100周 年を祝うお客様やビジネス・パートナーにご挨拶しました。

ロセスの管理体制を重視する姿勢を変えることなく、 お 客 様 の 要 望にもよく耳を 傾 けました 。

れに応じたソリューションを求める人との連 絡を絶や さないところです」。

コネクタ―すべての産 業 分 野 に 必 須 の 受 動 部 品 コネクタは他のどんな種 類の受動部品とも違います。 使 用するアプリケーションに関 わらず、製 品ライフサ イクルが 数十 年に及ぶからです。たとえばMIL 389 9 9 コネクタは19 7 0 年 代 に登 場しました が、今で も航 空 機 分 野 で は 世 界 標 準 として 利 用さ れて いま す。そ の ため 、スリオは M I L 3 8 9 9 9コネクタのシェル・サイズ やコンタクト・タイプの 拡 充 、表面処 理の改 良を 絶 え ず 行ってきました 。こうしたコネクタは電 気 配 線 に欠 か せない 要 素として、航 空機 のエンジンやコックピッ ト、内 装 の 相 互 接 続 に 利 用されています。

フランス 国 外 の 取 引 企 業 も 、まったく同じ ように ス リオに満 足しています。チェコ共 和 国 のレイサービス (R a y S e r v i c e)社専 務 のYa k u b G a b r i e l e 氏 は 、 「 当社 は 、付 加 価 値 再 販 業 者として、ケーブル やコネク タを組み立てて電気配 線システムを製 造しています。 長年 、スリオとは 取引を 続 けてきました 。当社 のお 客 様も含め、スリオの製品品質にはいつも大 変 満足して います」と、話しています。

たとえ目立たない 存 在であっても信 頼できるコネクタ は、世界中で実際に走行・飛 行・航 行するあらゆる機 械の動作に欠かせません。これをグローバル展開で支 えているというのが、スリオの 誇りです。 長 期 にわたり、お 客 様との良 好な関 係 を構 築 毎年、世界中の大企業がサプライヤをその能力に応じ て表 彰しています。特 にスリオは 、数 多くの 受 賞の 栄 誉に与ってきました 。最 近の 例として、2015年にはエ アバス社 から、2016 年にはクルーゼ(Cr o u ze t)社、 フォッカー(Fo k ke r)社、サンフラン(S a f r a n)社、ゾ ディアック(Zo d i a c)社 から表彰されました 。納 期 遵 守 や 製 品 品 質( 不良 品 発 生 率 P P M に 関して )、製 品 性 能 、お 客 様 対 応へ の 確 かな 取り組 みから 、スリオ が 年 間トップ・サプライヤとして 評 価され たのです。 フランス 国 内 で は 、スリオはシャンパーニュ、マロー ル、ラ・フェル テ= ベ ル ナール の3ヵ所 の 生 産 拠 点 で 操 業しています。 タレス(Thales)社の取引マネージャLaurent Salomoni 氏は、 「スリオの生 産プロセスを審査したところ、当社 のトップ・サプライヤの1社に数えられることが分かり ました 。な かで も 、ラ・フェル テ= ベ ル ナール工 場で のプレス 成 形 をめぐるワークフロー の 組 織 化 には 非 常に感 銘 を 受けました 」と、話しています。 また、ゾディアック社フランス・プレジール工場 の購買 部 長 Claire Ro main氏は、次のように述べています。 「当社とスリオは、非常に高水準な関係を築いていま す。スリオの素晴らしいところは、どんな状 況でも、そ

さらに、ファン・フェン(Huang Feng)社の社長Chen L i a n氏も、次のようにコメントしています。「スリオと 当社 は 、3 0 年来 のパートナーです。当社 は 、中 国でス リオ 製 品 の営 業・販 売を行うとともに 、そのコネクタ を 組み立てた 製 品も提 供しています」。 挑 戦 は 終 わらない 1 9 8 9 年 、スリ オ は F r a m a t o m e C o n n e c t o r s I n t e r n a t i o n a l( F C I )社 の 参下 に 入りました が 、数 年 後 には 再 び 独 立 を果 たしました 。現 在、スリオ/ サ ンバ ンクは 、エ スター ライン・コ ネクション・テ クノ ロ ジ ーズ を 担うエ スター ライン・グル ープの 子 会 社 となっていま す。世界 中 の 生 産 拠 点11ヵ所 に 従 業 員 3 , 0 0 0 名を擁し 、過 酷 な 環 境 に 対 応した相 互 接 続 ソ リューションのリーディング企 業としてのポジション にありますが、革 新への挑 戦はこれからも続けます。 当社のコネクタは信号や電力を伝え、また高速データ 通 信や 光 信号 の 送 信も実 現しています。こうしたスリ オのコネクタすべてに 、堅 牢さ、信 頼 性、安 全 性を 追 求 するという同じ姿 勢で 臨 んで います。 スリオの 社 長 P a t r i c e C a v e l i e r- B r o s は、次のように 説明してます。 「スリオは、再び最前線に立ちました。 当社の10 0 年にわたる革新への情 熱がさらに輝くよう に、今 年 はコネクタの 金 属部 に 新しい 表 面 処 理 “黒色 亜 鉛ニッケルめっき”を初 導入して、欧 州 R E AC H 規 則 の 準 拠 を実 現します」。 スリオは 、いつも革 新 の 最 前 線 に 立っています。

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EPLAN PREPLANNINGに配管モジュールが登場

エンジニアリングのための構造化と一貫したデータの取得が早期に行えるほど、良いの はもちろんです。これは、ケーブルはもとより配管の定義や情報など、プロジェクトの初 期段階での主要な接続関連データについては特に大きなポイントです。そこでEPLAN Preplanningの新バージョンでは、独自の配管モジュールを用意しました。ユーザーは 下流のエンジニアリング・プロセスに向けた仕様として、配線データも定義することがで きます。こうした接続関連データの集中管理によって、必要な労力が減少するとともに、 プロジェクト品質が向上します。

しいEPLAN Preplanningバージョン2.7が9 月から利用可能になり、EPLANプラットフォ ームの応用分野がさらに拡大します。同じ部 品グラフィックやデータベースを利用して、より早期に プロジェクト情報の取得や定義、計画立案も行え、構想 設計から詳細設計までエンジニアリング・プロセスのさ らなる統合と効率化が図れます。こうした機能は、コネ クション・プランニング(connection-planning)オブ ジェクトとして知られるコンセプトによって実現されて います。このオブジェクトで、どのセグメントが 互 い に 接続されているかを定義し、たとえば事前設計におけ る配管やケーブルを表現します。

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配 管を 表 現するデータには、パイプ・クラスに加え、 水や オイル、酸 素といった 各 配 管 を 流 れる流 体 の 情 報 も含 まれ ま す。セグメント・テン プ レ ート・ナビゲ ータ(S e g m e n t Te m p l a t e N a v i g a t o r)によって、 ユーザー は すべ ての 関 連デ ータを 備 え たテンプレ ー トとして、プロジェクトに 必 要な パイプの 種 類 や 流 体 を定 義することがで きます。セグメントや 配 管を定 義 するうえで 個別にデータを入 力する必 要はありません ので、プロジェクトの 速 度 が 向 上します。 パイプ・クラスは 、新しいバージョン2 . 7の 事 前 設 計 に お ける全 セグメントの た め の 属 性 で す。配 管 計 画 オブジェクトや 配 管 定 義ポイントの入 力フィールドと


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EPLAN Preplanningバージョン2.7では、事前設計から回路図での詳細な計画、さらに配管・計装図面まで、配管の簡単な設計が可能になります。

して 利 用 で き、パイプ・クラス・テンプレ ート( P i p e C l a s s Te m p l a t e)を 選 択 することも可 能です。この パイプ・クラス・テンプレ ートには 、パイプ 断 面 の ほ か、継 ぎ 手 やポンプ などの 部 品 をユーザーが 追 加 保 存 で きます。そうしてパイプ・クラスに 部 品 を割り当 てておきさえす れ ば、後 から、セグメントの 要 素とし て選 択 可 能 になります。 ユーザーにとっての利点: 配管の経路、つまりその配 管にどの接 続が繋がっているかという表示は、EPL AN Pr e p l a n n i n gが自動 的に決 定します。パイプ・クラス と付 加デ ータは 、接 続 や 接 続 定 義 ポイントおよび 機 能 に 対 応した パラメー タに よって保 存 可 能 で す。選 択した 配 管は 経 路 に 応じて色 分 けされ 、自動 接 続ラ イン を 追 加 す れ ば 、配 管・計 装 図 面 上で すべ ての 利 用可能 な 接 続 点を 経 由して一つずつ配 管の 経 路 を延 ば すこともで きます。 背景 E P L A N P r e p l a n n i n g を用 い れ ば 、エンジニアリン グ・プロセスの 早 期 に、ユーザーはE P L A Nプラットフ ォームで技 術 的 な点に関する 初 期 計 画 作 業を行えま す。機械 /プラントのエンジニアリングを行うにはそれ ぞれの段階があり、コンセプトは最初の漠 然としたア イデアやデザインから絶えず 改良と肉付けが施され、

最 終 的に機 械 の 組 立てや 生 産に 必 要なすべてのドキ ュメントと情 報にまとめあげられます。プロジェクトの 事前 設 計段 階では、機械 /プラントの 技 術的な部分に 対するコンセプトを定め、初期の量的構成を見 積もり ます。その目標 は、最も技 術 的に有 利なコンセプトを 見 極 め 、引き続く詳 細な計 画 作 業 のため の 仕 様 を決 めることです。図 面 作成や取付けの 細目はすべて、こ うした事 前 設 計 に 基づ いて 行 うことが で きま す。配 管・計 装 図 面 は 、プラントに関 するドキュメントには 欠くことので きない 要 素です。 E P L A N P r e p l a n n i n g バージョン2 . 7の 利 点 ・ 配 管・計 装 図 面 を 引く前 に 、配 管 の 接 続 元 と接 続 先を定 義で きます ・ 名 称 など、配 管 を 説 明・特 定 で きるデ ー タを 割り 当てられます ・ パ イプや 計 装 機 器 の 配 列 が 設 計され た 配 管・計 装 図 面 上で 配 管を定 義で きます ・ 配 管 部 品 の 挿入・削 除 が自由に 行えます ・ 配 管に応じたレポートを 作 成 で きます

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ハイマー社の品質によるツールプリセット技術

この施設は北ドイツの販売営業中核拠点としての役割もあります。

マイクロセット社の取得に伴い、ハイマーグループは名実ともに工作機械周辺の工具管 理技術を提供できる完璧な「システムプロバイダ」になりました。マイクロセット社ツー ルプリセット装置はハイマー社の高い品質基準に合致しており、ほとんど全ての機械オ ペレータが求める要求基準を満たしています。

械加工を成功させるには強力な機械と高い 精度を持つツーリング技術を必要とし、これ によって初めて精度が機械主軸から刃先に 正確に伝えることが出来ます。この2-3年で、ヨーロッパ 市場において切削工具締め付け技術分野の最先端を 走るハイマー社 は 工 具 管 理 技 術 の 完 璧 なシステムプ ロバイダ になりました。ハイマー社 の 専 務でありか つ グル ープ の 社 長であるアンドレアス・ ハイマーはこの 開発について次のように述べております、曰く 「この度 DMGMORIからマイクロセット社を取得して以来、又商 品構成の拡大に伴い、わが社単独で全体加工技術を提 供できるようになりました。」 アンドレアス・ハイマーにとって特に重 要な事は、マイ クロセット社のプリセット装置 がハイマー社の極 めて 高度な品質基 準に合 致することでした。彼の説明によ れば、この品質が合 致 することに関して全く疑問の 余 地はなく、 「全てのマイクロセット社の装置は、初 心 者

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向きのタイプから始まり完全自動タイプまで含めて、 一流のハード技 術、理 想 的な人 間工学デザイン、容 易 な操作性、と言う点において大きな特長があります。」 これらの装置は安定した鉄 鋳 物をベースとしており、 これによってたびたび必 要とされるキャリブレーショ ンを軽 減 することが出 来、加 工 現 場 の 環 境 で 発 生す る問 題を 解 決することが出 来ます。 リニア 駆 動 によるプレミアムタイプ 全 体 商品 構 成 の中から最 も特 長ある点の 一つが V I O リニアシリーズ です。現 在あるプリセッター市 場 にお いてリニア駆 動 を 備 えた、穴あけ、ミーリング 及びタ ーニングツールすべての工具の高性能で高い精度のプ リセットが出来る唯 一 のプリセット装置のシリーズ で す。X 軸 Z 軸 共にダイレクトドライブによって最 大 級の ツーリングに対しても大 変ダイナミックで高い 位置 決 め精度と信 頼性をユーザー様に提 供できます。しかも 繰 返し精度±2μmはこの装置の大きな特 長であり大


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Haimer GmbH専務Andreas Haimer:マイクロセットツールプリセッ ティング技術によって我々の精密ヤキバメ技術、ツールバランス技術を 含めたポートフォリオを完全な形にすることができました。

変 高い品 質を誇ります。リニアドライブによる早い 動 きによって加 工 工 程 全 体を 通じて最高 2 5%もの 生 産 性 向 上を 保 証いたします、これら全てが大 変コストパ ーフォーマンスに優 れている上で 可 能です。 ハイマー社マイクロセットVIOシリーズでは全てのタイ プがモジュラーデザインを採 用しており広 範囲な要求 に対応できています。例えば最 大工具重量160KG、最 大 工 具 径 /最 大 工 具 長10 0 0 m mまで の工 具に対応 で きます。ご要求によってはこの装置をアップグレードし てハイマー社 ヤキバメ技 術を 組み込 んだ全自動 C N C 測 定装置にすることも可能です。ユニークなデザイン ばかりでなく人 間 工 学 に 基づ いたオペレ ーターに使 い やす い 機 能 性 をお 約 束します。これ は 主 軸 操 作 や 操 作 盤 操 作 に生 かされております。 革 新的な片手 操 作 機 能は手動でも自動でも両 軸の測 定が可能でありミクロン精度の高い位置決めを保証し ます。最 後 に、画 像 処 理ソフトM i c r o v i s i o nV I O によ って迅 速で正確な測定が可能で、製 造工程を通して最 大の品質を得ることが出来ます。工具 測定は、高分 解 能 大 型画面を持つモニターにより更に楽になります。 より簡単 な 装 置ながら最 高レ ベ ル の 精 度 次 に ハ イマー社 マイクロセットU N O シリーズ で はそ

の ねらい目を正 確 なツールプリセットと同 時 に 安 定 した性 能におきました。多様な異なるオプションがあ り、UNOシリーズはこれによってコストパーフォーマン スに大 変 優れております。タッチスクリーン、RFIDチッ プシステム、全ての 制 御 システムに適 合するポストプ ロセッサ、に続いて、アップグレード機 能としてオート フォーカスやオートマチックドライブもあります。UNO シリーズのオートフォーカスと手動タイプの 違いは、C 軸 にお いてC N C 装置を 使って刃先に自動 的 に焦 点を 合わせる機 能 がある無しです。多くの刃先を持 つツー ル に 対してはこのオプションは 大 きな 時 間 節 約 に 繋 がりま す。更 に は 、オートマチックドライブタイプ は Z 軸 の 異 なる面 で の 位 置 決 めと X 軸 へ の自 動 接 近を 独 立して 行 うこと が 出 来 ま す。ユー ザ ー は 特 別 な ス キルを必 要としません 、な ぜ なら 複 数 の刃を持 つ 複 雑 な 形 状 をしたツール の それぞ れ の刃先とレ ベ ルを ボタン ひとつで 独 立して測 定してくれるからで す。必 要 なら 標 準 モ デルと同じ ように 、ど ちら の タイプ も 手 動 で 操 作 することも出 来ます。 UNOシリーズの装置は2種 類の大きさに分かれます。 先ずはUNO20/4 0がありZ 軸最 大 工具長 4 0 0 mmまで のタイプと、UN O20/ 70で 最 大 工具長70 0 m mがあり ます。どちらのタイプも 、テーブル 付19 インチのフラ ットスクリーン が 付 属しております。2 2インチ 若しく

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新製品 マニュアルタイプ、セミオートマ チック、全自動での測定まであら ゆる種類のツールプリセッター: ウノ プレミアム、ウノ オート フォーカス、バイオリニア。

マイクロセットツールプリセッティング技術によってハイマー社は現在のポートフォリオを完璧に補完し工具管理のシステムプ ロバイダーとなりました。

は 2 3 インチタッチスクリーンとコンフォートシステム キャビネットがオプションとしてあります。スナップゲ ージ方式を利用して標 準タイプでも工具径10 0 mまで のツールの測定が可能です。50 番テーパーのスピンド ルアダプターを使 用して、一 般的なインターフェース、 例えば HSK 、C a p to 、V D I 、K M 、B Tに対応できます。 熱 変 位 に強 い 鋳 鉄 構 造 FE Mによる最 適 化と熱 変 位に強 い 鋳 鉄 構 造によりマ イクロセットツールプリセット装置は剛 性の高い 基 本 構 造を実 現しました 。この極 めて堅牢なベースユニッ トは3点 支 持システムによって安定安 全な据 付を可能 にし製 造における高いレ ベ ル の 融 通 性を持った簡 単 なセットアップ を実 現しておりま す。更 なる 特 長 、例 え ば 視 覚 測 定 用 カメラモ ードと精 密 調 整(オプ ショ ン)によってこの 装置の 機 能を更に高めております。 タッチアンドリリース機能(X 及び Z 軸測定の為のイン テリジェントセンサー制御)により、UNOシリーズはか つてないほど使いやすくエントリーモデルとしては新た な業 界スタンダードになりました。M i c r ov isi o nUN O ソフトによってオペレ ータは 直 感 的 な 操 作 が 可 能 で 精 度 の高 い測 定 結 果 を 生み 出します。正 確 な 焦 点の 見やす い 画 面 により精 度 を 確 かなものとし 、複 雑 な 形 状 のツールで も正 確 な 測 定 が出 来ます。U N O シリ

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ーズ には 各 種 オプションが あり、例 えば、ラベ ルプリ ンター、ヴァキュームクランプ、旋 削 工 具 用 セカンド カメラ、ダイレクトクランプ アダプター 付の高 精度ISS スピ ンドル(2μm 精 度 )等 によって 更にレ ベ ル の高 いものとなっております。 アンドレアス・ハイマーが以 上をまとめて曰く、 「マイ クロセットはプリセット技 術 分 野において何か 新しい ものを買いたいと思う全てのユーザーに対しての高性 能 の 選 択 肢 でありソリューションを提 供します。たと え貴社のプリセット室が現在他社の技術を備えていよ うとも貴社が新しい機械に投資するときには何時なり とも新しいプリセット装置は 必ず儲けに繋がります。 これによって無 駄な待ち時間を防ぐことが出来、更に は 機 械のトラブル 故 障を 避けることにもなります。装 置の 操 作 は 簡単で 直 感 的であり、これによりたとえ 3 交 代制の生産によりオペレーターが代わっても問題な く操 作できます。簡単に申し上げると、マイクロセット の 装 置を 使うときには事 前に何 週 間も費 やして 訓 練 を 受 ける 必 要もなく、又 結 果 を再 現 する 為 に 空 調 さ れ た 測 定 室におく必 要もありません 。」 w w w. h a i m e r. j p


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セコ・ツールズカッタの価値と性能を高める両面丸駒チップ

セコ・ツールズは、R217/220.28 カッタに両面丸駒チップを備えた全く新しいボディ設 計を導入しました。これにより、コスト効果の高い性能を発揮し、生産性が大幅に向上し ます。既存の R217/220.29I シリーズを補完する新たなチップ材種です。

R

2 1 7 / R 2 2 0 . 2 8 カッタで はネガチップ の 位 置 決 めをポケットシートの 2 ヵ所に配置しているた め、直径上 にもう 1 枚チップを取り付けること ができ、R217/R220.29I 比で切削性能が向上し、生産 性が大幅に改善 されます。さらに、このポケットシート ではチップ交換が安全かつ簡単に行えるため、時間を 節約し、 トラブルを抑えることができます。 R 217/ R 2 2 0 . 28 は、IS O M および IS O S 被 削 材のフ ェースミル加 工 、溝 加 工 、コンタリング 加 工のほか、 マル テン サイト系 ステンレス 鋼 などの I S O P 難 削 材 の 一 部にも対応します。また、Z 軸 用途に優れた性 能 を 発 揮し 、航 空 宇 宙、発 電 産 業 で の タービ ンブレ ー ド 加 工に 最 適 です。

R 217/ 2 2 0 . 2 8 シリーズには 径 32 ~ 8 0 m m の P V D および C VD 材 種を取り揃え、チップサイズ 12 の標準 ピッチとクロースピッチの 2 形状をご用意しています。 R 217/ 2 20. 28 の詳 細については、お近くのセコ・ツー ルズ 営 業 所までお 問 い 合わ せ いただくか、 ht tps://w w w.secotools.com/#ar ticle/m6902 をご 覧ください。 h t t p : // t e k i n f o . l i n k /r13 4 0 0 a147 3 w w w. s e c o t o o l s . c o m

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THERMOCOMP - 熱誤差に対する完全なメカトロ・ソリューション

AerotechのHEX RCは、ヘキサポッドなどロボット・システムの制御に理想的な6軸モ ーション・コントローラです。4Uラックマウント型で、Automation 3200(A3200)モー ション・プラットフォームとの互換性を備えています。

• 位 置 決 めリニアステ ージ で の 熱 に 起 因 する誤 差を 最 大90% 抑制可能 • 簡 単 に使 える、ソフトウェア駆 動 の 補 正 • 環 境 温 度 および 内 部 発 熱 、いずれ の 影 響も排 除 • リ ニアモータ駆 動 およびボールねじ駆 動 、どちらの リニアステージにも適 用可 能

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誤 差 の 低 減 に対して最もよく採 用されるア プローチに、機械を運用する環境を制御す るという方 法 があります。これ なら、困 難で コストのかさむ労力を費やして、熱に鈍感な機械を設 計する必要が軽減されます。しかし、環境の制御は、熱 の影響を最小限に抑えるのに有効であっても、建屋の 温度管理を精密に保つには高いコストがかかる場合が あるうえ、ほとんどの空調システムは安定性に関して本 来的に信頼性が低いため、常に生産品質に対する余計 なリスクを抱えることになります。また、大半の産業施設 で達成できる環境安定性のレベル(通常、1℃程度)で は、多くの高精度製造プロセスにとって、完全に十分だ とは言い切れません。 これに対し、Aerotechの新機能ThermoComp™は、 熱 誤 差 に 対 する完 全なメカトロ・ソリューションとな っています。内 蔵のハードウェアとセン サの 活 用に加 え、A e r o t e c h のA 32 0 0 制 御ソフトウェアに実 装した

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特 許 技 術の 補 正アルゴリズムにより、T h e r m o Co m p は、非常に大きな温 度幅であっても、熱 の影 響による ステージの誤 差を最小 化します。そのため 、ステージ のストロークや温 度の変 化 幅にかかわらず、熱に起因 する誤 差を 最 大 9 0 %も排 除可 能です。

な お 、T h e r m o C o m p の 追 加 情 報 は h t t p s : // w w w . a e r o t e c h . c o m / m e d i a / 2 9 3 4 7 6 7/ f l 0 8 16 a t h e r m o c o m p . p d f で もご 確 認 いただけます。 w w w. a e r o t e c h k k . c o . j p

さらにもう 一 つ 、内 部 の 自己 発 熱 も 、特 に ボール ね じ 駆 動 ステ ージ などの ダイレ クト・フィードバック機 構 をもたないステージ で は 、熱 による位 置 決 め 誤 差 の 大きな要 因です。そこで T h e r m o C o m pで は、位置 決 め 性 能への環 境 変 化による影 響を防ぐだけではな く、内 部 発 熱 に起 因した誤 差も低 減して、ボールねじ 駆 動ステージの自己発 熱 から生じる熱 起 因 の誤 差も 最 大 9 0 % 抑 制します。 現 在、T h e r m o C o m p は A e r o t e c h P R O シリーズの ステージに 利 用で き、A e r o t e c h A 32 0 0 制 御ソフト ウェアの 直 感 的 で 使 い 易 い 組 込 みコマ ンド・セット によって操 作します。 さらに詳しい情 報につきましては、Ste ve M cL a n eま でお問 合 せください (電 話:412- 9 67- 6 8 5 4 、E メー ル:s m c l a n e @ a e r o t e c h . c o m)。

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医療用途向けプラスチック製プッシュプル・コネクタJMXシリーズ

エスターライン・コネクション・テクノロジーズ―スリオのJMXシリーズは、医療分野で の使用に向けたプラスチック製プッシュプル・コネクタです。医療に従事するすべての 皆さまが簡単に使えるように設計されています。

J

MXシリーズは、UL 1977およびIEC60601規格を 満たしており、手術機器や診断装置、患者のモニ タリング機器の接続に利用できます。

簡単かつ確実な接続 JMXシリーズは、簡単で直感的に 使 用できるよう特別に設 計されています。それぞれの プラグには、人 間 工学に 基づくグリップに加え、レ セ プタクルとの位置合わせが簡単に行えるよう視覚的に 分 かりやすい 表 示を採 用しているのです。 また、コネクタがはっきり見 分 けられ 、誤 嵌 合を防止 できるよう、9 色のカラーコードと6タイプのキーが 利 用 可 能 で す。さらに 、同 シリーズ は 2 0 0 0 回 の 脱 着 が 可 能 な 耐 久性 を 備 えており、日常 的 に使 用 で きるよ うになっています。また、技 術 仕 様としてU L 197 7お よび IEC 6 0 6 01に準 拠するとともに、医 療 機 器として の 承 認を簡 単 に受けられるように 設 計しています。

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防 水 性と滅 菌 性 J M Xシリーズ は 、医 療 現 場 でごく普 通 に み ら れる液 体(水や血 液、洗 浄 液 )から装 置を 保 護します。この

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J M Xシリーズ は 、勘 合 状 態 あ るい は 離 脱 状 態 、また そ の 両 方 で 保 護 等 級 I P 6 8 を実 現しており、1週 間 に わたる水 深10 m への 浸 漬にも耐えます。加えて、オー トクレ ーブ 滅 菌 処 理 にも耐えることを、4 分 間13 4℃ に加 熱するサイクルを2 0 0 回 行って 評 価しています。 細 部 にまで 配 慮した設 計 スリオのプラスチック製プッシュプル・コネクタJ M X シリーズ は 、あらゆる医 療 機 器 に 適 合 するよう設 計 さ れて いま す。そ の 明 るい 色 使 いとスリム な 形 状 か ら 、医 療 機 器 と非 常 によく融 和し 、競 合 する 他 社 製 品と明 確 に区 別で きます。

医 療 分 野以 外 の用 途 にも プラスチック製プッシュプル・コネクタJ M Xシリーズ は 医 療 用アプリケーションに向 けて 設 計 されていま すが、同 様に計 装 機 器 やロボット、照明アプリケーシ ョンにも非常に適しています。こうした市 場 分 野 のニ ーズを満たすうえで も、その人 間 工学に 基づく小さな 外形と保 護 等 級は非 常に大きな強み を 発 揮します。 w w w. s o u r i a u . c o m

コンタクトやレイアウトの 豊富なオプション J M Xシリーズには、最 大10A /120 0 Vに耐える、9 種の レイアウトと4サイズの 径(0. 5、0.7、0.9、1. 3m m)を ご用 意しています。コンタクトにつ いては 、は んだ 付 けあ るい は 圧 着 式 を 利 用 いた だ けま す。さらに スリ オ のフル・モ ールド 製 ハ ーネス か ら 、お 客 様 に は 恒 久 的 な 一 体 型 コ ネクタ・アセン ブ リとしての 使 用 が 実 現します。今後、同シリーズ は多 数の 製 品 バージョ ン(P C B 対 応タイプやレイアウトの 追 加など)によっ て 拡 充 を は かり、本 年 2 017 年 から2 018 年 に か け て 発 売 する予定です

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製造業における無駄の実践的な管理法

図 1 – 製造工場の全要素および相互関係と作用を示す全体図(NEXT STEP モデルとコンセプト)。

メーカーは、最高の生産性と効率を達成できる方法を常に求めています。 現在こうし た取り組みには、近頃流行りのクラウドコンピューティング、データ駆動型製造、サイバ ーフィジカルシステム、インダストリー 4.0 などを採用した高レベルのプログラムが取 り込まれることが増えています。こうした先進的な取り組みは優れたコンセプトであり、 目覚ましい成果を達成する可能性がありま す。しかし、実際の製造現場ではこのような 意欲的な計画実行が阻害されており、製造工程では無駄が管理されていないのが切実 な現状です。

ーカーはデジタル化や最適化を検討する以 前に、実際の稼働状況を調査し、無駄が発生 する場所を特定し、無駄を削減または排除す る方法を策定する必要があります。メーカーが最先端 のスマート製 造 戦 略を採 用 する準 備を進 めるうえで、 無駄の管理が第一歩となります。

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生産経済学の基礎 製 造とは 、連 続した 変 換 工 程 で 構 成 さ れます。生 産 現 場で は 、鍛 造 、溶 接 、機 械 加 工 など一 連 の 変 換 作 業 を 通じ て、原 材 料 か ら 仕 上 げ/ 中 仕 上 げ 被 削 材 を 形成します。各 作 業は、多くの 要 素で構 成されていま す。たとえば、機 械 加 工には 切 削 工具 、工作 機 械 、材 料 固 定 具 、クーラント供 給 などの 基 本 要 素 が ありま す。これらの要素に関連の工具と生 産システム部品が 組み合わされて、機械 加工システムが構成されます。 生 産 システムの周 辺 には 、計 画 、プログラミング、経 済 的 な 管 理 などの 機 能 が あり、これ により生 産 環 境 が形成されます。生 産 環 境で、重 要な要素は人です。 現 在、製 造 にはコンピュータ、ロボット、そ の 他 の 先

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図 2 – STEP で開発された全体的な製造可能性モデル。

図 3 – 切削環境の制約内で採用できるすべての切削条件の 組み合わせを示した 3D 図。

端 技 術 が 広く利 用されていますが、環 境 全 体 の 管 理 に関 する意 思 決 定をするのは人です。 機 械 加工 工 程は、ツール 選 択、切 削 条 件、プログラミ ング、被削材 種、材料固定具に関する詳細な技 術的適 用に基づきます。このほか、生 産 量 要件や指定された 加 工面の 仕 上げ 精 度 などの重 要な詳 細 があります。 詳 細な技 術的適 用を経 済 的 課 題と関連づけたものを 生 産経済学と呼びます。生 産経済学では、関連する要 因すべての最 適なバランスを達 成することを目指しま す。技 術的要素で加工面の 仕 上げ 精度、数 量、適時 性 に望ましい成 果 を 達 成 すると同 時 に 、経営 で は事 業 存 続 を実 現 するコストを重 視する 必 要 があります。 機械 加工 工程では、3段 階で 生 産 量とコストのバラン スを調 整します。第1段 階 で は、信 頼 性の高い 機 械 加 工 工程を確 立します。ここで は、工具 の 破 損 、制 御さ れ な い 切り屑 、切り屑 による 被 削 材 種 の 損 傷 などの 不測 の 事 態 を 最 低 限 に 抑えることが 重 要 です。加 工 現 場で は 、機 械 加 工 工 程で 発 生 する 機 械 的 負荷、熱 負 荷 、化 学 的 負 荷 、摩 擦 的 負 荷 に 対 応 する 、また は これを上 回 る耐 負 荷 能 力 の あ る工 具 を 選 択して、作 業 の 信 頼 性を確 保しています。

生 産 経 済 性 のバランスを 確 立 する第 2 段 階 で は 、実 際 の 生 産 状 況 で 機 械 加 工 工 程 に 適 用 する制 約 に 応 じて切 削 条 件 を 選 択します。切 削 工 具 は 、理 論 的 に は 広 範 な 能 力 を持 ちま す。しかし 、実 際 の 加 工 現 場 で は 、有 効 な 適 用 パラメータ範 囲 が 制 約されます。 例 えば 、加 工 に使う工作 機 械 の 出 力 、被 削 材 種 の 加 工特 性、振 動 や 変 形しやす い 部 品 構 成 などにより、 工 具 の 能 力 や 性 能 にばらつきが 生じます。理 論 的 に 有 効 な 切 削 条 件 は 多 数 ありま す が 、実 際 の 生 産 環 境 に は 制 約 が あ るた め 、問 題 の 発 生し な い 選 択 肢 は 限られます。 図 3 に切 削 速 度、切り込 み深 さ、送りの 選 択 肢 を 示 しました 。多くの 選 択 肢 が ありま す が 、実 際 の 切 削 適 用 を 考 慮 すると、選 択 肢 が 狭 まったり、数 が 減 少 していることが 分 かります。

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図 4 – 切削条件、生産性、機械加工コストの関係。これは簡易モデルで、無駄の要因は考慮していません。

実 際 の 状 況 の 制 約 に 対 応し な い 切 削 条 件 を 適 用 す ると、コスト増 、生 産 性 低 下 など、経 済 的 にマイナス の 結 果 が 生じます。機 械 加 工 時 に発 生 する問 題 の 約 9 0 %は 、実 際 のワークショップ で 生じる切 削 工 程 の 制 約 を 無 視したためと考えられます。 切 削 条 件 が 、実 際 の 加 工 現 場 の 制 約 を 超 えな け れ ば 、技 術 的 に は 安 全 に作 業 で きま す。た だし 、技 術 的 に安 全な 切 削 条 件 は 、必ずしも経 済 的 に優 れてい るとは か ぎりません 。切 削 条 件 が 変 わ ると、機 械 加 工 工 程 のコストも変わります。よりアグレッシブ な 切 削 条 件で も技 術 的に安 全 性を確 保で きれば、仕 上げ 被 削 材 の 生 産 量 は 増 加しますが、アグレッシブ な 切 削 パラメータで は 工 具 寿 命 が 短 縮 されるため 、ある 時点を 超 えると生 産 性 が 低 下します。摩 耗した 工 具 の 交 換 に時 間 がかかるため 、部 品 生 産 量も低 下 する ことになります。 生 産 量と製 造コストをバランスよく達 成 で きる切 削 条 件 の 組み合わ せ があるはず です。図 4 には 、切 削 条 件、生 産 性、工具 / 加工機 械コストの関 係 が示され ています(グラフで は 、切 削 条 件 の 変 化 に伴って変 化 する要素のみを示しています - 材料費、間接 費、管 理 費、エンジニアリング 費は含まれていません)。軸の右 に行くほど切削条 件がアグレッシブになり、軸の上に

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行くほど生 産 性 が 高くなります。グラフ中央に薄い青 で 示した帯 は 、切 削 条 件 が 生 産 性 ( 最 大 の 生 産 量 )と 経 済 性 ( 最 低 のコスト) をバランスよく達 成 する 範 囲 を 示しています。 次に、生 産 性と経 済 性をバランスよく達 成 する第 3 段 階 で は、状 況に応じて最 適の 切 削 条 件 の 組み合わ せ を決 定します。機械 加工作 業の 全要因を考慮して、生 産性と経済 性を望ましいバランスで達成する切削パラ メータの 作 業ドメインを 決 定 することが重 要 です。 生 産 経 済 性に 与える無 駄 の 影 響 残 念 ながら、バランスに優 れ た 生 産 経 済 学 の 科 学 的 方法を採 用したとしても、製 造システムの無 駄により 効 果 が左右されます。無 駄によりバランスが崩れ 、様 々な影 響が生じます。たとえば、わずか 15k W しか必 要としない日常的な用途に 6 0 k Wの 機 械 加工 工具を 使った場 合、エネルギーと電 力が 無 駄になります。別 の 状 況で は 、仕 上げ 被 削 材 が求 められる品 質レベ ル に 達し な いと、不合 格 品 のため に 工 程 につ ぎ 込まれ た 時 間 、費 用 、リソース が 無 駄 になります。同 様 に 、 必 要以 上の品 質レベ ルで被 削 材 を製 造することも、 高い品質ほどコストがかかるため、無 駄 が生じます。 無 駄 が あまり目 に つ か ず、認 識し にくい 状 況 に 、知


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図 5 – 機械加工現場と関連する全要素の概略図。

的 資 源 の 活 用 不足や 誤 用 が あります。会 社 内 に目標 達 成 に貢 献 する知 識 やスキルを持 つ人材 が 存 在して も 、社 内 方 針 や不十 分 なコミュニケー ション など 様 々な 理 由で、そ の 知 識 やスキル が 共 有 さ れず に無 駄 になってしまう場 合 があります。 無 駄 削 減 ツール 無 駄 を 特 定、分 類してから、生 産 現 場で は 無 駄 の 削 減 / 排 除 計 画 を 策 定 する 必 要 が ありま す。メーカ ー が 無 駄 の 多 い 慣 行を正 確 に特 定し 、定 量 化し 、最 低 限に抑えることが で きるツール は 数 多くあります。例 えば、工具の 活用度、操 作 、劣化を 分析することによ り、問 題のある領 域 を明 確 化で きます。 このような 分 析で は 、摩 耗 と判 断 さ れ た 工 具 のうち 2 0 ~ 3 0 % もまだ 使 える 状 態 で あ ること が 示 さ れて いま す。この 場 合、残りの工 具 寿 命 が 無 駄 に なりま す。工 具 の 摩 耗 基 準 を 明 確 にし 、そ の 基 準 を 現 場 に きちんと伝 えることで、工 具 寿 命 の 無 駄 を 大 幅 に省 くことが で きます。 同 様に、加 工機 械のダウンタイム分析で は、設 定、プ ログラミング、工具 交 換に費やした時間を定 量化しま す。これらの 分析によると、必 要ではあるが時 間のか かる活動をより良く把握したうえで、実行、調整するこ

とで、機 械 のダウンタイムを 5 0 ~ 6 0 %も削 減 で きる ことを 示しています。 面 談、調 査、トレ ーニング プログラムを 活 用すると、 知 的 資 源の 無 駄、知 識とスキル の 認 識 不足につなが る人 材 に 関 する 問 題 に 対 処 する の に 有 効 な 情 報 が 明らか になります。その 結 果、従 業 員 がより良く業 務 を実 施 で きるように なり、個 人の 生 産 性 を 最 大 限 に まで 高める能 力を開 発 で きます。 価 値 付 加 活 動 、価 値 実 現 活 動 、不 要な 活 動 の 管 理 20 世 紀初 頭 、米 国の生 産技 術 者 Fr e d r i c k Tay l o r は 製 造 現 場 の 作 業を調 査し 、最 終 製 品に付 加 価 値を提 供しない活動を工程から排除することによる、生 産性 改善を提唱しました。現代の「リーン」製 造ガイドライ ンは 、この 考え 方の 延 長 線 にあります。 機 械 加 工作 業 で は 、工 具 が 実 際 に金 属を 切 削して、 切り屑が 発 生している 場 合 の み に 、真 に付 加 価 値 の あ る活 動 が 発 生して いま す。部 品 の 機 械 へ の 取り付 け や 固 定など、その 他 の 活 動 は価 値 実 現 活 動と呼 ば れ 、生 産 品 に直 接 価 値 を 付 加しませんが、価 値 付 加 活 動 を実 現 するために 必 要 です。

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機 械 加 工システムの3 番 目の 活 動 グル ープ は 不 要 な 15 | エンジニアリング 日本 | 2017年 10月

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図 6 – 価値付加活動(オレンジ)、価値実現活動(青)、無駄な活動(赤)。 人的要因(グレー)は、最高の製造パフォーマンスを最適に達成するのに 重要な要因です。

活 動 で す。これらの 活 動 は価 値 を創 出し な い ばかり か、価 値 創 出を支 援するので もなく、リソースを 消 費 するばかりで、利 点をもたらしません 。これこそまさ に無 駄 で す。問 題 解 決 は 、不 要 な 活 動 の 一 例 で す。 そ もそ も 最 初 の 段 階 で 工 程 が 適 切 に 設 計 お よ び 管 理 さ れてい れ ば 、問 題 は発 生せ ず、問 題 解 決 に 時 間 を 無 駄 にすることもありません 。 結論 過 去 にお いては 、不 要な 活 動 は 製 造 工 程 の 一 部とし て 許 容され 、バランスに優 れた 生 産 経 済 性の 達 成 を 大きく阻害する要因とは認識されてきませんでした。 現 在で は、不 要な 活 動 を排 除または 最 低 限に抑 制す る方 向 が 注目さ れています。生 産 性 または 生 産 量 計 画 で は 、不 要な 活 動 を排 除し 、価 値 実 現 活 動 を 最 低 限に抑 制し 、価 値 付 加 活 動 を 最 適 化 することが重 視 されています( 図 6 ) 。 無 駄 を 省くと、理 論 上の 生 産 経 済 学 が、実 際 の 生 産 経 済 学となりま す。ここまで 生 産 経 済 学 が 進 展 する と、会 社 の 成 功 に 直 接 貢 献 で きるように なりま す。 た だし 、無 駄 を 全 面 的 に 排 除しようとする際 には 、 注 意 が 必 要 です。重 要なの は 、無 駄 の 削 減 活 動 の 費 用 対 効 果 を定 量 化 することです。無 駄 の 発 生を 全 面 的 に 排 除 するた め に は 多 額 の 投 資 を 伴 うこと が あ

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り、経 済 的 な 観 点 で は 、無 駄 を 許 容 する 、部 分 的 に 削 減 する 、または共 存 する方 が 賢 明 な 場 合 が ありま す。こうした 意 思 決 定 は 、適 切 な 定 量 分 析をしたう えで、会 社 の目標 や 理 念へ の 影 響 を社 内で 検 討して から実 施 すべきです。 w w w. s e c o t o o l s . c o m


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セコ・ツールズのコン サル ティングサービス 製品の製造が高度になるほど、新しい技術を最大限に活用 するために、アプリケーションの支援がますます必要になり ます。機械加工では、初期レベルの支援として、特定の作業 に最適な工具選択のアドバイスを提供します。工具の選択 後、さらに詳しい情報を得ることができれば、最適な切削 条件、クーラントの使用、その他の考慮事項を選択しやす くなります。その後、工具が期待通りの機能を発揮しなか った場合、工具サプライヤよりトラブルシューティングが提 供されます。以上の 3つの方法での支援は、従来の工具サ ービスの構成要素です。 工具サービスが拡張して単一の用途から工程全体を網羅す るようになり、1台~複数の工作機械での、複数の作業で加工 作業を実施する場合における、最高の効率と生産性を実現 するための、作業順序、被削材操作、その他の要因について の、エンドユーザーへの指導。このレベルの支援は、エンジ ニアリングサービスと呼ばれます。 近頃では、メーカーは加工現場や組織全体で機能、生産 量、コスト管理の改善がますます求められるようになって います。このような場合、独立系のコンサルティング会社が 管理または製造コンサルティングを提供します。ただし、 製造組織を実際に評価するには、中核事業の全面的な理 解が不可欠です。 セコ・ツールズはその機械加工工程と工具に関する長年の幅 広い知識を適用して、従来型の工具サービス、エンジニアリ ングサービス、包括的なコンサルティングサービスを数十年 にわたって提供してきました。各サービスは緊急時対策、また は状況に応じて提供されてきましたが、2016年、セコ・ツール ズはコンサルティングサービス部門を設立して、さらに効率 的で即答性に優れた製造サービスを幅広く提供しています。 セコ・ツールズのコンサルティングサービスには、幅広い専門 リソースと提供方法があります。ツール選択と用途に関する 支援については、オンラインで 24時間利用することが可能 で、製造現場での生産性のニーズに即座に対応できます。 エンジニアリングサービスは、まずオンラインのやり取りで 対応し、必要に応じて現場を訪問します。セコ・ツールズのコ ンサルティングサービスでは、ワークショップでの各機能の 操作に関する包括的な分析とガイダンスも提供しています。 このサービスには、工作機械のメンテナンス、ワークショップ のレイアウト、物流、組織的な機能に関するコンサルティング も含まれています。人材スキルや知識の問題に関するアドバ イス、組織の生産戦略に採用される製造技術との関係、コス ト面での考慮事項もサービスの一環として提供いたします。 セコ・ツールズのコンサルティング関係は NEXT STEP コンセ プトをベースとしますが、メンバー組織の個別のニーズに応じ詳 てカスタマイズも可能です。さらに、セコ・ツールズとお客様細 が共通の目標達成に向けた話し合いをすることも可能です。

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いっそうスマートになったESPRIT により、さらに高速なプログラミン グが可能になります。

CAM業界のイノベーターであるDPテクノロジーは、先駆的な主力製品の最新バージョ ンESPRIT® 2017をリリースします。このESPRIT 2017は、独自開発されたツールパス、簡 素化されたユーザー操作、処理能力の高速化によって、さらにスマートかつシンプルで 高速な加工プロセスを実現します。

E

SPRIT 2017は、3軸加工に向けた新しいグロー バ ル 仕 上 げ 加 工 サイクルを実 装し、複 雑 な 部 品 形状における急/緩斜面のエンドミル加工に包括 的なソリューションを提供します。グローバル仕上げ加 工は、モデルの分析と傾斜角しきい値に基づき、複雑な 部品形状に対して最も妥当なツールパスを適用して加 工を最適化します。急斜面と緩斜面の間がより滑らかに 仕上がるようツールパスの連続性を最優先とする高度 なロジックを用いて、急斜面域には等高線パスを、緩斜 面域には同心パスが適用されます。また、フローティン グツールパスを設定すると、工具の停止やリトラクト動 作を行うことなく、CADモデルの開口部や穴を完全に加 工するツールパスが生成できます。

また、E SPR I Tのフェース加工も改 良したことで、部 品 のフェース 加 工 に 必 要 な オペレ ーション 数 が大 幅 に 少なくなりました 。フェース 加 工・ポケット加 工・輪 郭 加 工 に 対しては 、加 工 途 中 のストック形 状 を 認 識 す る処 理 能 力が 改 良され 、より高 速 で 信 頼 性の高 いプ ログラミング を実 現しま す。E S P R I T 2 017に 搭 載 の ストック・オートメー ション・エンジ ン にも 改 良 を加 え、フェース 加 工・ポケット加 工・輪 郭 加 工 に 対 する 演 算 時 間を、数 分 から数 秒 にまで徹 底 的 に短 縮しま した 。同 様 の 改 良 は 、E S P R I Tの3 軸 荒 加 工 にも加 え られ 、複 雑 な 部 品 形 状 であっても劇 的 に短い 時 間で ストックの 計算を行 います。 ほ か にも 、E D M ポケット加 工 に お いてオープ ン 形 状 を 新たにサポートしたことで、ワイヤカット部 品 の 難 しい 輪 郭 をさらに 効 率 よく加 工 で きるように なりま した 。E S P R I T 2 017 内で は 、小さい 開 口 部や異 形 の 開 口 部が 散 在 する形 状 の 場 合 に、開 口 部 を 無 視して

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スラグが簡単に排出されるようにワイヤカットをプロ グラムした後、小さなポケットだけコアレス加工するコ アレス・ポケット加 工 が 可 能 になります。

新 機 能 を含め 、E S P R I T 2 017の 洗 練され たシンプル さをご 体 験ください。 w w w. e s p r i t c a m . j p

E SPR I TのP r o f i t M i l l i n g™ 技 術も進化し 、閉じたポケ ット内 部 で のチップ 排 出性とクーラントアクセスを高 めるとともに、プログラムした 送り速 度を高速に達 成 で きるよう性 能 が向上しました 。また、旋 削による輪 郭加工にも、加工 パスの始点・終点、壁面間などそれ ぞれの高精度な位置決めに関するより多くのパラメー タを用意しました 。こうした 旋 削プログラミングにお ける改良は、丸 駒チップや溝入れチップ で 輪郭加工を 行う場 合 に特 に有 効 です。 さらに5 軸スワーフ加 工に対 する一 連 の改 良 から、よ り幅 広い異 形 部 品に対 するパス生 成 機 能も向上し 、 滑らかで 信 頼 性のある加工が実 現します。ギャップを 自動 的にカバーする機 能 や、リブに沿った確 実なツー ルパスの延長、不規則なエッジ壁面に沿う円滑な工具 の 位置 決めなどにより、複 雑な5軸 加工部品に対し、 特 殊な パ スを定 義するといった時 間 のかかる作 業 が 不 要 になります。

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ミル加 工 および 旋 削 加 工の 強 化 、加 工 途 中 のストッ クの 高 速 な 演 算 、3 軸 加 工 とワイヤ カットに 対 する 15 | エンジニアリング 日本 | 2017年 10月

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より高い性能を実現 性能と効率を兼ね備えた22MM高トルク 遊星ギヤボックスを新発売

ポルテスキャップは、新しい22mm高トルク遊星ギヤボックスを発表しました。金属ギ ヤボックス設計と特殊設計のギヤを特徴とし、推奨最大速度12,000rpmで、最大連続 トルク3.7Nm、効率62%~82%を実現しています。

のギヤボックスは、定格出力範囲の推奨最大 トルクおよび速度値を超える動作も可能です( デューティサイクルまたは時間の制限あり)。 包括的な信頼性試験によると、R22HTは従来の製品の 2倍のトルク出力を達成しています。この新発売のギヤ ボックスでは、2~4ステージ、10.9:1~850.3:1のギヤ 比が利用可能で、用途に応じて65通りのギヤ比から選 択できます。 R 2 2 H T は 電 動グリッパー、医 療 用 分 析 器 、窓 換 気 用 アクチュエー ター 、医 療 用 理 学 療 法 機 器 、カメラ用 アクチュエー ターなどの 用 途 に 最 適 で す。高 効 率 の R 2 2 H T は 、小 型 軽 量 によりバッテリー駆 動 機 器 の 操 作 性や 快 適さを向上させるので、バッテリー駆 動ツー ル 向 けのモーションソリューションとして最 適 です。

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R 2 2 H T は 、ポル テスキャップの2 2~2 5 m m 径 の D C / B L D C モ ー タと 互 換 性 が ありま す。この ギヤ ボック ス は I S O の 認 定 を 受 け た 工 場 で 製 造 さ れ 、R o H S に も準 拠しています。 w w w. p o r t e s c a p . c o . j p


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後付けも簡単:BALLUFFからEASY TOOL-IDが登場 ツール管 理に、手ごろなエントリー・ソリューション

Balluffの産業用RFIDを用いてツール識別を行えば、生産効率が向上し、ツールの誤っ た配置やツールが見つからないといったことも無くなります。そのため、稼働時間とツー ルの運用を最適化できます。さらに、寿命を超えたツールの使用によるスクラップの発 生や修正加工の必要性を実質的に排除できます。今回Balluffでは、Easy Tool-IDとし て、ツール管理に対する経済的なエントリー製品をご用意しました。後付けも容易で、 簡単な設置と設定で使い始められます。

要 な の は、工 作 機 械 の U S B ポ ート(拡 張 キ ー ボ ード)とツ ー ル・プリセッタだ けで す。 データはプリセッタからRFIDを介して書き 込み、Easy Tool-IDシステムを通じて工作機械に伝送 します。手 作 業 による入 力 は 必 要 ありませ ん 。そ の た め、段取り時間や誤入力のリスクが大幅に削減されま す。Easy Tool-IDシステムは、読取り/書込みヘッドを内 蔵したツールスタンド、プロセッサ・ユニット、マイクロ・ コントローラと電源から構成されています。

ホ ル ダ に 収 めてキ ーを 押 す だ け で す。この キ ー入 力 にE a s y To o l - I D システム が応 答し 、工作 機 械 の 制 御 装置のキーボード・インターフェースを通じて、B alluf f のTo o l - I D によるデータを自動 的に読 み出します。し たがって、間 違いやすい 手入 力は不 要です。さらに、 コスト効 果 の高いツール 識 別ソリューションとして、 既 存 の工作 機 械 も 現 代 的 な 機 械 へとアップグレ ード 可 能 になります。 w w w. b a l l u f f. c o m

E a s y To o l - I D の 処 理 および 機 能 の 仕 組 みもいたっ て 簡 単で す。それぞ れ のツールをツール・プリセッタ で 測 定し 、直 径 や 半 径 などの デ ー タをツール・シャ ンクに取り付けたデータ・キャリアに書き込 みます。 ユー ザ ー は 、そ のツール を 工 作 機 械 に 運 び、ツール

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高機能なサージ保護システム M-LB-5000

診断機能に加え、わずか6.2mmの取付け幅というモジュール性。Pepperl+Fuchs( ペ ッパール・アンド・フックス)の新しいサージ保護システムM-LB-5000には、こうした特 長が集約されています。シングル・チャネルのモジュールとして、このような機能性をご 提供することで、工場の稼働率向上と全体的な運用コストの最適化を支えます。

M

-LB-5000サージ保護システム:診断機能や状 態表示ライト、さらに分離式の制御インターフ ェイスを備えたサージ保護モジュールです。

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特 許 技 術 であるM - L B - 5 0 0 0 の 診 断 機 能 は 、直 感 的 で見やす い 状 態 表 示 ライトを 備 え、E N 6 2 3 0 5 - 3 規 格に従った検 査コストを最小限にとどめるとともに、 状 態モニタリングを可能にします。この 保 護モジュー ルでの 緑ランプは、完全な保 護状 態にあり、十 分に動 作 準 備 が 整っていることを示します。黄ランプ は、保 護モジュールが寿命の90%に至ったことを表します。 この 状 態 で も信号 回 路 を 保 護 で きますが、次の 保 守 を 行 う際 に 、この 保 護 モ ジュール は 交 換してくだ さ い。一方、もし 赤 ランプが点 灯している 場 合、そ の 保 護モジュール は 完 全 に 損 傷し 、保 護 機 能 が 失わ れて います。すぐに保 護モジュールを 交 換して、次の 過 電 圧 状 態 で の 障 害に備 えてください。 こうした診 断機能の 仕 組みから、保 護モジュールを常 に 最 適 なタイミング で 確 実に交 換で きます。 そ の た め 、サ ー ジ 保 護 はもとよりシステム 全 体 の可 用 性 が 向 上し 、同 時 に保 守コストを 最 小 限 に 抑えら

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M-LB-5000サージ保護システム:診断機能や状態表示ライト、さらに分離式の制御インターフェイスを備えたサージ保護モジュールです

れます。また、保 護モジュール のステータス信号 は 、 機 能 モジュール 側 の 信 号 端 子 や P o w e r R a i l ユ ニッ トを 介して制 御レ ベ ルで 統 合可 能です。 さらに、このモジュール式システムで は、ル ープ・ディ スコネクト機 能を 使った簡単 な試 運 転 や 保 守 が 可能 になり、運 転を中断することなく保 護モジュール の 交 換 が 可 能です。

スペースを検 討 することなく、既存 の汎 用な 切 断用端 子 台を置き換 えることが で きます。 保 護 モ ジュール の 状 態 表 示 ランプ に よって、検 査 コ ストを 最 小 化 するととも に 、状 態 モ ニタリングが 可 能 になります。 w w w. p e p p e r l - f u c h s . c o . j p

保 護 モジュールを 引き 抜 いても 、関 連 する 信 号 回 路 の 相 互 接 続 状 態 は D I Nレ ール に 取り付 け たベース・ モジュールを 介して保 たれます。その 切 断プロセスで は、どの 信号 も中断されることはありません 。そのた め 、工 場 の 操 業に影 響 を与えることなく、保 護モジュ ールを 交 換で きます。 また、保 護モジュールを18 0 °の 角 度 で 挿入すると、 内 蔵の 絶 縁 機 能 によって信 号 回 路 を 遮 断します。 この 機 能 により、ル ープ 検 査 や 保 守 作 業 が 簡 単 にな り、試 運 転 や 定 期 試 験 中に 絶 縁 試 験 を行うことも可 能 になります。

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この 保 護モジュールなら、幅 が わずか 6 . 2 m mと薄 い ため 、制 御 盤 内で のスペースを節 約 で きます。さらに 切断用端 子台も不 要になり、修 理に際しても、必 要な 15 | エンジニアリング 日本 | 2017年 10月

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危険区域でのスイッチングや制御に向けた製品を新たに拡充

Pepperl+Fuchs( ペッパール・アンド・フックス)は、長年にわたり、危険区域での電気 的スイッチング機器に力を注いできました。そこで、ハノーバーメッセに向け、防爆電 気機器の製品ラインナップを大きく刷新、拡大しました。 防 爆 認 証 済み のパ ネル取 付 け用スイッチ ― 多 彩な機 能 が 選 べます P e p p e r l + F u c h s は 、危 険 区 域 で の 機 械 制 御 や 電 気 機 器 ネットワー クに 向 け て、数 多くの さ まざ ま な 保 護 構 造 や 筐体 オプションを揃えた 製 品 を 幅 広くご 提 供しています。 パ ネル 取 付 け用スイッチおよびボタン 類 な かで も注 目いた だきた い の は 、スイッチ や 照 光 式 押しボタン、非常停止ボタンの 包括 的な製品ラインナ ップ です。これら製品に共 通する特 長は、浅い取付け 深さです。バイヨネット式の取付け方 式であることか ら、どのスイッチ・パネルにも迅 速 かつ 確 実に取付け 可能です。また、すべてのスイッチが、危険区域内の標 準 的な 制 御パネルに取り付けられるよう防爆 構 造 E x e に 認 定されています。

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危 険 区 域 向 け の 新 製 品:ブザーおよび 発 光ブザー P e p p e r l + F u c h s は 、危 険 区 域 に 設 置 で きるブ ザー を 新たに発 売します。このブザーは 、ライトの点 滅と 大 きな 警 報 音 によって、視 覚 と 聴 覚 の 両 方 に 対して 注 意を 喚 起します。 遮 断スイッチおよび 安 全 スイッチ このカテゴリのスイッチ製品は、爆 発危険区域におけ るモータや駆 動 機 器 の 安 全な運 用を確 かなものにし ます。さらにP e p p e r l + F u c h s は 、防 爆 構 造 E x d e に 対 応した 全く新し い 製 品 に よってライン ナップ を 拡 充しま す。耐タンパ 性 を 備 え たこの 安 全 スイッチで は 、3 方 式 の ロック 機 構 を 採 用しました 。また、すべ てのスイッチで3 、4 および 6 接 点タイプ をご用 意し 、 電 流 16 A・2 5 A・4 0 A に 対 応しています。筐 体 につ い ては 、ガラス 繊 維 強 化プラスチック(G R P)製 あるい はステンレス 鋼 製 がご ざ います。 w w w. p e p p e r l - f u c h s . c o m

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CUBIConcept 軸駆動・回転駆動の最適化されたソリュー ション―― 機械駆動のマーケットリーダーであるREDEXは、剛性・高精度・モジュラー設計、そして工作機械にとって最 先端でダイナミックな軸を保証するために必須となる特徴を十分に備えた製品を開発した。 REDEXの製品は先進技術を修練させ、イノベーションとリスクフリーな新たな設計となっている。その結 果、Industry 4.0に沿った機械設計へ適合した。 あらゆる方向からマウントもセッティングも容易くできるキュービックデザインによって、設計も組立も非常に 容易となった。

Hall 3 Stand E3017

世界規模のセールスネットワークを駆使して、REDEXは製品の選定・組立調整・試運転な最初から最後まで フルサポートで対応する。

w w w. m a c h i n e - d r i v e s . c o m T. 34 944 404 295 E. info@redex-group.com


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