Engineering Japan | 31 - May 2022

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31 | 2 0 2 2 年 0 5月

エンジニアリング 日本 ENGINEERING JAPAN ローデ・シュワルツが、 ダイ ナミクスを高めたフロントエ ンドによってクラストップの R&S FSWをさらに強 化

8 ポンプ・メーカーSEEPEXで は、運用コストを大幅に削 減できる革新的なメンテナ ンス・ソリューションも驚く ほど充実

21 ケナメタルが工具セットアップと加工の時 間を短縮する電気自動車用ツーリングソ リューションの最軽量バージョンを発表

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小さいフットプリントで高速 データ通信:小型・多極のコ ネクタ・ソリューション 信 号・電力用コンタクトで小型 電子機器に最適な新製品

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ENGINEERING JAPAN

TELEDYNE FLIR MACHINE VISION

HMS INDUSTRIAL NETWORKS

EPLAN

4

3 ROHDE & SCHWARZ

IDS IMAGING DEVELOPMENT SYSTEMS

EVO

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8 WATSON MARLOW

6

HMS INDUSTRIAL NETWORKS

SECO TOOLS

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SEEPEX

SEEPEX

WIDIA

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FISCHER CONNECTORS

ARC INFORMATIQUE

FISCHER CONNECTORS

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AGILOX

KENNAMETAL

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INDUPORTALS

MEDIA PUBLISHING

ENGINEERING JAPANは、INDUPORTALS MEDIA PUBLISHINGがお届けするエンジニア向けの専門誌です。産業市場 の最新製品および企業ニュースを紹介しています。 本 誌 で は、記 事 の 編 集に 最 大 限 の 注 意を払っていますが、掲 載 情 報 の正 確 性を 保 証するもので はありません 。 弊社は記事の内容や利用方法について、一切の責任を負わないものとします。 https://induportals-media-publishing.com


NEWS

ケナメタルが工具セットアップと加工の時間を短縮する電気自 動車用ツーリングソリューションの最軽量バージョンを発表

百 万ドル に の ぼる場 合も。このような 状 況 下で、コーチやスカウトは 十 分 な 情 報を得 た 上で 選 手を選 び、その 選 手 達 のコンディ ションを維持することが必要です。ヨーロッパのトップ クラブは最先端のリアルタイムな実証データを得るた めに、アントンパール社の SportsTec skills.lab のソ リューションを利用しています。skills.lab は複雑なア ルゴリズムと Teledyne FLIR のカメラを組み合わせる ことで、コーチングスタッフが選手の能力を全体的に把 握し、個々のトレーニングや回復プログラムを作成する ための詳細な情報を提供しています。

サッカーフィールド全 体 を 監 視し 、最 大 6 0 m 内 の オン ザボール 時 間 、ボールスピード、軌 道 などの 詳 細 をリアルタイムに分 析するシステムには 、データ分 析 用の 10 G E O r y x カメラと 3 6 0 °プロジェクションス クリーン の 録 画 お よ び 双 方 向 ライブ ストリーミング 用の G r a s s h o p p e r3 カメラが 使 用されています。 これらのシステムに関する詳 細 、およびサッカークラ ブで 選手の評 価や分析を行う際に、そのシステムのマ シンビジョンがどのように使 用されているかについて はこちらをご 覧ください。 • s k i l l s . l a b ソリューションによるリアル タイムで の 双 方 向 実 証データの 提 供 法 • s k ills . lab のセンシング技 術を組み合わせた活用法 • A n t o n P a a r S p o r t s t e c 社 が自社 の高品 質システ ム 用に Te l e d y n e F L I R を 選 んだ 理 由 ケース スタディを見る h t t p s : // w w w. f l i r. j p

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NEWS

新しいEPLANデータポータル要求プロセスによるデバイスデー タ作成のサポート

シンプルな入力フォームによって、お客様は必要データのリクエストを簡単に行えます。

中規模の機械メーカーでは、見つからない部品データを作成する作業に月平均15時間 も費やしています。この作業を減らすために、総合電気設計CAD EPLANは、新しいData Portal Request Processをもとにお客様が部品データをメーカーにリクエストできる ようになりました。部品データの品質規格(EPLAN Data Standard)を持った部品デー タの充実や、ABB社とSiemens社の新しいセレクタにより、エンジニアリングがいっそう 容易になったうえ、全米防火協会(NFPA)の規格もサポートしました。

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022年5月、 ドイツ・モーンハイム発:できるだけ 標準化された適切な部品データを素早く手に入 れる―これは現代のプロジェクト業務において、 重要な要素です。EPLAN Data Portalでは数百万点の 部品データを提供していますが、それでもときには、同 ポータルで必要なデータが見つからない時があります。 こうした場合、部品データをユーザー自ら作成しなけれ ばなりませんでした。この作業に時間をとられ、多大な コストが発生することもありました。 しかし、新しいData Portal Request Processによって、この作業をEPLAN がサポートします。部品データを作成する手間を大幅 に省くとともに、確実に標準化された正確なデータを 利用できます。

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リクエストから部 品データの 利 用まで E P L A N D a t a P o r t a l で見つ からな い 部 品デ ー タが あ れ ば 、そ の 部 品デ ータ作 成 を E P L A N にリクエスト で きます。ユーザー は 先 に一 定 量 の 金 額 を支 払い、 リクエストごとに1部 品 何クレジットというように 、 都 度 必 要なクレジットが消 費 されます。リクエストさ れ た 部 品デ ー タは E P L A N の 対 応 チ ーム が 部 品デ ー タの 品 質 規 格 E P L A N D a t a S t a n d a r d に 基づ き 数 日以 内 に作 成します。 この 新 サービスは 、お 客 様 のエンジニアリング・プロ セスを大 幅に 軽 減します。E P L A N の 事 業 者支 援 統 括 J o s e f i n e H e c k は次のように説 明しています。「新し い D a t a P o r t a l R e q u e s t P r o c e s s は 、可 能 な限り部 品データ作成をサポートします。このサービスを 通し


新しいDa t a P or t al Re qu es t Pr oc essによって、 可 能 な 限り部 品 デ ー タ 作 成 を サ ポ ートしま す 」 と、EPLANの事業者支援統括Josefine Heckは説 明しています。

ABB e-Configureセレクタが統合され、モータ保護用サーキットブレーカやヒューズ/リレー、パワースイッチなどの構成がEPLAN Data Portalで簡 単に行えるようになりました。

てお 客 様 が、本 来 の設 計 作 業や業 務 に集 中で きるよ うにしているのです」。 N F PA 規 格 へ の 対 応 今回、EPL AN Data Por talは米国のNFPA 規格に対応 しました 。さらに、世界市 場で の本当に協 業 的なエン ジニアリングに向けた一 歩となるよう、規 格 によって 部品データが検 索できるフィルタも実 装しています。

D a t a St a n d a r dに盛り込 みました 。流 体 動 力 分 野 の 最 大手の1社であるFes to 社はすでに、約50,0 0 0点お よぶ 同 社 製 品 の1/4が 対 応しています。 h t t p s : // w w w. e p l a n j a p a n . j p

A B B 社 および S i e m e n s 社 から新 セレ クタが 登 場 新しいセレクタの 登場も、同ポータルのユーザーにと ってもう一つの魅力です。ABB e - Conf igureは、たと えば モータ保 護 用 サーキットブレ ーカやヒューズ /リ レ ー、パ ワースイッチなどの 選 定をサポートするグロ ーバ ル 対応のコンフィグレ ータとして、統 合されまし た 。また、S i e m e n s E l e c t r i c a l P r o d u c t F i n d e r も ポータルに組み込まれており、設 計 者はSi r i u sシリー ズの小型スタータや過負荷リレー、モニタリング・リレ ーなど多 数の 部 品データを検 索 で きます。 詳 細

部品データの品質規格 EPL AN Data Standardの充実 E P L A N D a t a P o r t a l で は 5 0 0 , 0 0 0点を 超 える部 品 デ ー タが 、す で に 高 品 質 なデ ー タ基 準 を 満 たして い ます。今回 新たに流 体 動力の 分 野など、これまでは利 用で きなかった製 品グル ープ を 追 加 定 義してE P L A N 31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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NEWS

困難な時代にも関わらず産業用ネットワークの成長は続く― HMS NETWORKSのまとめによる産業用ネットワーク市場シェ ア動向2022 HMS Networkは毎年、産業用ネットワーク市場を分析して、ファクトリーオー トメーション(FA)分野で新規設置されたノードの分布を推計しています。今 年の調査によると、産業用ネットワーク市場は2022年に8%の成長が見込ま れることがわかりました。産業用Ethernetは今なお最も高い成長率を示して おり、新規設置の全ノードの66%(昨年65%)を占めるに至りました。フィール ドバスは27%(同28%)となる一方で、ワイヤレスは7%の市場シェアを保って います。PROFINETとEtherNet/IPの市場シェアは17%とネットワークランキン グの首位にありますが、これにEtherCATが11%と急速に迫っています。

H

MS Networksから、グローバルなFA分野にお ける新規設置ノード数に焦点を置いた産業用 ネットワーク市 場 の 今 年 の 分 析 結 果を紹 介 い たします。H M S は 産 業 分 野 に お けるI C T(情 報 通 信 技 術)ソリューションの 独 立 系 サプライヤーとして、産 業 用ネットワーク市場の実状に即した洞察を持ち合わせ ています。なお、この2022年の調査には、フィールドバ スおよび産業用Ethernet、ワイヤレスそれぞれの市場 シェアと成長率の推定値が含まれています。 今回の調査を通じて、産 業 用ネットワーク市場は成長 を続けており、2022年には市場全体で8%の成長が見 込まれるものとHMSは判断し、改めて工場のネットワ ーク接 続の重要性に変わりないことを確認しました。 産 業 用 E t h e r n e t の 着実 な成 長 産 業 用 E t h e r n e t は 1 0 % と い う成 長 率 に よって、 市 場 シェア の 獲 得 を 続 け て い ま す。現 在 、産 業 用 E t h e r n e t はFA分 野 の 新 規 設 置 ノードにおいて、グロ ーバル市 場で 6 6%(昨 年は65%)を占めるに至りまし た 。Et h e r N e t / I PとPR O FI N E Tが 市 場シェア17%でト ップに立っていますが、E t h e r C ATが大きな 飛 躍を 遂 げ、初めて2桁となる11%の市場シェアに達しました。 さらにM o d b u s -TC Pも健 闘しており、市 場シェア6 % へと成 長しました 。

Anders Hansson(Chief Marketing Officer、HMS Networks)

フィールドバ スの成 長 が 戻る フィールドバ スは 昨 年 の2 8%に対して27%の市 場シ ェアに なりました が 、この 数 字 の 裏 には 興 味 深 い 事 実 があります。H M S の見 方 で は、市 場シェア1%を失 ったにもかかわらず、フィールドバスの設置ノードの実 数は、数年にわたる減少 傾 向を 覆して2 02 2 年には前 年比で4% の 増 加が見 込まれるのです。その 背景とな る理由として、新 型コロナの 影 響 や 部品サプライチェ ーンの 問 題といった 懸 念 材 料が あるという不 確 かな 状 況 で は 、そ れぞ れ の工 場 が 実 績 あ る産 業 用 ネット ワー クソリュー ション を 望 むという事 実 が あ るも の と考えられます。 なかでもPR O FI B USが 市 場シェア7 %と最も多く設 置 されたフィールドバスであり、これにM o d b u s R T Uが 5% 、CC- L i n k が 4%で 続きます。興 味 深 い のは、最 新 の工場においてMo dbus技 術のTCPとR T Uが広く利用 される傾 向も続 いており、両 者を 合わ せて2 02 2 年に は11% の市 場 シェアを獲 得しました 。

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HMS Networksのまとめによる産業用ネットワーク市場シェア動向2022—フィールドバス、産業用Ethernet、ワイヤレス

隆 盛 なワイヤレスのユースケース—この 先 には 5 G の 影 響も控 える ワイヤレスは、ネットワーク市 場 全 体 の成長 率と同じ 8 %で 伸 び ており、7 % の市 場 シェアを 維 持して いま す。その 典 型 的 なユースケースとしては 、配 線 の 置 換 え 用 途 や ワイヤレスな 機 械 アクセ ス 、モ バ イル 型 産 業 機 器 へ の 接 続 などが 挙 げら れ ま す。そ のうえさら に 、ワイヤレス市 場 には 、次 世 代 FA 設 備 にお ける5 G の 導入とその 影 響も控 えています。 産 業 用 ネットワ ー ク は 製 造 業 の 生 産 性 と 持 続 可 能 性のカギ H M S N e t w o r k s の C h i e f M a r k e t i n g O f f i c e rであ るA n d e r s H a n s s o n は 次のように 述 べ ていま す。「 現 代 の 製 造 業 に お ける生 産 性 と 持 続 可 能 性 の 目 標 を 達 成 するうえで、産 業 用 ネットワー クの 接 続 性 が カギとなるの は 間 違 い ありません 。そして、これ が 産 業 用 ネットワーク関 連 市 場 に見られる成 長 の主 要 な けん 引力となっています。ぞれぞれの工 場で は、生 産 性と持 続 可能 性の みならず、品 質や 柔 軟 性、サイバー セキュリティの 最 適 化 に 絶 えず 取り組 んで います。そ れを実現するには信 頼できる産 業 用ネットワークの構 築が重要であることを皆様が理 解されているのです。 そのため 、すべてのネットワーク分 野にわたり成 長 が 見られますが、とりわけ興味深いのは、実 績の豊 かな フィールドバス技 術の成長が戻りつつある様子が見受 けられることです」。

地 域ごとの 特 色 欧 州や中東ではEth erN et / IPとPROFINE Tがリードし ており、これにPRO FIBUSとEth er C ATが 続きます。そ の ほ か 普及しているネットワークに M o d b u s(R T U/ T C P)とE t h e r n e t P O W E R L I N K があります。米 国 市 場ではEt h e r N e t / IPが 優 勢であるものの、Et h e r C AT が力強く成長して市場シェアを獲得しています。一方、 細 分 化したアジ ア 市 場 は P R O F I N E Tがリードし 、こ れ にE t h e r N e t / I P が 続 きますが、そ の 強 力 なライバ ルとしてCC- L i n k / CC- L i n k I E F i e l d 、E t h e r C AT、P R O F I B U S 、M o d b u s(R T U/ T C P)が 追っています。 動 画: H M S Te c hTa l kとして、A n d e r s H a n s s o n が本 年 の 調 査 の 背 景および 結 果についてご 説 明します。 https://www.youtube.com/watch?v=VJY V5y0O8lU h t t p s : // w w w. h m s - n e t w o r k s . c o m / j a / h o m e 分析結果について: この調査には、FA分野で新規設置されたノード数に基づい たHMSの推計が含まれています。また、産業用フィールドネ

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ットワークに接続された機械あるいはデバイスを 1 ノード としました。ここで紹介した数値は、業界他社による認識に 加え、HMS 独自の販売統計情報と市場全体の見通しを踏 まえたHMS の総合的な見解です。

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ローデ・シュワルツが、ダイナミク スを高めたフロントエンドによって クラストップのR&S FSWをさらに 強化

エラーベクトル振幅(EVM)は、デジタル送信機/受信機の性能を特徴づける 主要なパラメータの一つです。ローデ・シュワルツの定評あるR&S FSWシグ ナル・スペクトラム・アナライザは市場をリードする計測器として、極めて高い 精度を求めるハイエンド測定に応えてきました。

の新しいフロントエンドは、ミリ波帯の広帯 域変調信号に対し、無類のEVM測定確度を もとにした技術革新を続けていく取組みの 一環です。これにより、5G NR FR2やIEEE 802.11ay/ adのチップセット、アンプ、ユーザー機器、基地局など あらゆるハイエンド通信コンポーネントおよびシステ ムのテストに最適なソリューションとなりました。

R& S FSWは新しいEnhance d D y namic Front End( ダイナミクス強化フロントエンド)をもとに、市場にお いて最 も進 んだ 最 高品 質のシグナル・スペクトラム 解 析 機 能 の 提 供 を 今 後 も 続 けていきます。現 在、E V M 測 定へ の 需 要 は 、F R 2 周 波 数 で の 5 G 基 地 局 や 部 品 の 開 発 に 加 え、高 周 波 数の 衛 星 アプケーションによ り高 い 状 況 に ありま す。そこで、R & S F S W の 改 良フ ロントエンドに 最 新 の 強 化 策 を施したうえ、2 6 G H z 以 上に最 適 化したマイクロ波ハードウェアによって、 卓 越した確 度 を実 現しました 。 R & S F S W は発 売 以 来、継 続 的 な 進 化を 遂 げ、もっと も 要 求 の 厳し い 測 定 に 欠 か せ な い シグナル・スペク トラム・アナライザとなっています。

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ローデ・シュワルツは、周波 数・帯域 幅・変 調・感 度・ ストリーミングに対 する要求 がいっそう厳しくなるな か、R & S FS Wのハードウェアとソフトウェアの開 発を 31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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R&S FSWのEnhanced Dynamic Front End(ダイナミクス 強化フロントエンド)が、無類のEVM測定確度を実現します。

長年にわたって続け、変わりゆく性能ニーズに応えるの はもとより、それを上回るように努めてきたからです。

ル・スペクトラム・アナライザの 多くに対応したアップ グレ ードとしてのご 注 文も可 能です。

R & S F S W は 、広 帯域 なコンポーネントや 通 信システ ムを特 性 評 価できる広い内部解 析帯域 幅を 備え、5G N Rテストの 最 前 線 を担うポジションをゆるぎ ないも のとしています。R & S F S W を 利 用した 測 定 で はより 高 い周 波 数やより広 い測 定 帯 域 幅 で のテストが 可 能 なため 、物 理 層の 詳 細な 解 析を簡 単かつ高 速に行え ます。ユーザー は 、市 場で 最 高 の R F 性 能 を もとに 、 関 連 規 格が 規 定 する物 理 層オプション すべてをカバ ーで きます。

R & S F S Wシグナル・スペクトラム・アナライザ につい て 詳しくは 、w w w. r o h d e - s c h w a r z . c o m / f s wをご 覧ください。

ローデ・シュワルツは、R & S FS Wの 新しいR & S FS W B 24 U E n h a n c e d D y n a m i c F r o n t E n d(E D F E )ア ップグレードによって、ミリ波 帯の E V M 性 能に対 する 困 難な要求に応えました。いま新 規 購入いただくR& S F S W 43・R & S F S W 5 0・R & S F S W 6 7の 各モデル は 、 この 強 化 を 標 準 としてご 提 供して いま す。ま た R & S F S W - B 2 4 U は 、す で にご 利 用 中 の R & S F S W シグナ

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日本にも造詣の深い営業戦略ス ペシャリストDIRK HEMSCHEIDT が事業パートナーのサポートに: 目指すはパートナー企業ネットワ ークの拡大

2 0 2 2 年 4月1日から、業 界でよく知られ た 営 業スペシャリストの D i r k H e m s c h e i d t が EVO Informationssysteme GmbHの戦略的パートナー・サポートの任に当たってお り、今後もお客様のプロジェクトにおいて、パートナー企業を支援していきます。特にこ の先数年間は、EVO のパートナー企業ネットワークの戦略的な拡大をはかる考えです。

E

VO は1997年の設立から25年にわたり、金属加 工産業に向けてエンド・ツー・エンドなソフトウェ ア・プラットフォームの開発メーカーとして、極め て優れた市場ポジションを築いてきました。高品質なソ フトウェアのメーカーであるとの高い評価に加え、パー トナー企業との信頼関係もこのポジション確立に重要 な役割を果たしています。

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現 在、E V O は 増 加 する 相 互 連 携 パートナーとそ のお 客 様 のプロジェクトを最 適にサポートできるように戦 略 的 な 営 業 のさらなる 拡 充 を は かって いま す。社 長 のJ ü r g e n W i d m a n n は 次のように説 明しています。 「 複 雑 なデ ジタル 化プロジェクトを成 功 に 導きたい なら、連 携してそれぞ れ のコア・コンピテンシーを 活 かし 、同 時 に常にお 客 様目 線 で 考える 必 要 が ありま す。これ こそ、まさ に 当 社 の 進 め方 で す。そして、当 社 の 相 互 連 携 パートナーとともにデ ジタル 化プ ロジ ェクトを実 現し ようというお 客 様 に 非 常 に 大 きな メ リットが 生 まれ る 理 由 で も ありま す。十 分 に 検 証 を 重 ね たプ ロセ スと企 業 間 の チ ームワー クによって、 当 社 はプロジェクトの成 功 を 迅 速 かつ 計 画 通りに実 現で きるのです」。 E VOのパートナー企業ネットワークには日本の企業も 含まれ 、工具や工作 機 械 、オートメーション 技 術 の 各

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Dirk Hemscheidt( 右)がEVO Informationssysteme GmbH のパートナー・プロジェクトを担当することになり、お客様のメリットが増すように、既 存のEVOパートナー企業ネットワークのさらなる拡大に今後も努めていきます。

メーカーなど専門分野を超えて協力しています。 「こう した 連 携 の 基 本 的な目標 は、共 通のお 客 様 のために パートナー企業間でのシナジー効果を高め、特にイン ダストリー4 . 0 やエンド・ツー・エンドなデジタル 化 の 面でそのポテンシャルを最 大限に活用することです」 と、J ü r g e n W i d m a n n は 話しています。 連 携 にこそ 未 来 が あるという事 実 は 、お 客 様 のプロ ジェクトの 優 れ た 成 果 に よって 実 証 で きま す。そ の ため 、こうした 連 携 が 欧 州 全 域 で 拡 大して い る ので す。2 0 2 2 年 4 月1日に E V O の 戦 略 的 営 業 を 統 括 する ように なった D i r k H e m s c h e i d t が、社 長 のJ ü r g e n W i d m a n n からお 客 様 プ ロジェクトの 運 営 を 引き継 ぐかたちで、現 在この 連 携を調 整・管 理しています。

した 。そ のため 、金 属 加 工や 製 造 業 の 分 野 で 非 常に 優 れ た 関 係 を 築 いており、新しい 連 携 を 起ち上 げ、 推 進していくうえで 経 験と多 数の人 脈 の 両 方 を持ち 合わ せています。 製造業のお客様のデジタル化に向けた歩みを、茨城県 に 本 社を置くE VO J a p a n 株 式会 社 がご支 援します。 h t t p s : // w w w. e v o - s o l u t i o n s . c o m /

D i r k H e m s c h e i d t は 、この 業 任 務 に 最 適 な 能 力 を 備 えて い ると言えま す。経 営 学( V W A )を 修 めた専 門 的ビジネス・エコノミストであり、そ の 豊 かな 経 歴 の な かで も 、2 0 19 年 ま で は C N C 工作 機 械 メーカ ー の ヤ マ ザ キマ ザック 社でドイツ・オーストリア・スイ ス 地 域 の 営 業 ゼネラルマネー ジャを12 年 間 、ドイツ 法 人 M a z a k G e r m a n y 社 の 最 高 執行 責 任 者を3 年 間 務 めました 。また、そ の 後 3 年 間 は 、同じく工作 機 械 メーカー の 牧 野フライス 製 作 所 社でヨーロッパ 地 域 のコン サル ティング および 営 業 部 門 を 統 括していま

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大規模クリーニング工場

クリーニング工場向けインテリジェントロボットでオートメーションのギャップに対応 。

維および衣料品業界は、現在のサプライチ ェーンおよびエネルギー問題による大きな 課題に直面しています。今後の回復につい ては、労働力や設備に不足など、生産を妨げる要因に よっても脅かされています。業界での競争力は、とりわ けグローバル市場においては、これらのフレームワー ク条件に企業がいかに対応するかにかかっています。 解決策の 1 つは、経済的に存続できる方法で、衣料品 の生産をヨーロッパに引き戻すことです。輸送ルートを 短縮すると、輸送関連のコストと温室効果ガスが大幅に 削減されるということが、その推進要因となります。そ の 一 方で、関 連 する賃 金 が 高く、熟 練した 作 業 者 が 慢 性的に不足している点に対処しなければなりません。 後者の問題には、繊維処理のオートメーションを推進 する必要があります。

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ドイツのディープテック新興 企 業 s e w t s G m b H (ミ ュンヘン) は 、このタスクが 持 つ 大 きなチャンスに注 目しています。人間を模したロボットを活用するソリュ ーションを開 発しています。これは布 地 がどのように 31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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動き、それに応じて動 作をどのように調 整 するかを予 測します。最 初 のステップとして、s e w t s は 大 規 模 産 業 用クリーニングへ の応 用に視 点を定めました 。I D S Imagin g D eve l o p m e nt Sys te ms G mb H の 2D と 3 D カメラの 両 方 を 使 用 するシステムを 使 い 、同 社 の 若 い起 業 家 は 大 規 模 産 業 用クリーニングのオー トメーションに お いて最 後 に残 さ れて いた手 作 業 の 手 順 を自 動 化して いま す。そ れ は 衣 類 を 広 げ るプ ロ セスで す。産 業 用 洗 浄 の 処 理 ステップの 9 0 % が す で に自 動 化 さ れていますが、残りの 手 動 作 業 が人件 費 の 3 0 % を占めています。した がって、この 時点 で の オートメーション による費 用 削 減 の可 能 性 は 多 大 であると言えます。 用途 実のところ、産業用クリーニングはオートメーションが 進 んだ 環 境 で 運 用されており、大 量 の 洗 濯 物 が 処 理 されています。中でも、洗濯済みの衣 類は機械でたた まれています。ただし 、これらの 機 械 は一 般 に 、従 業 員が 手 作 業で 洗 濯物を広げ て、しわをなくしてから機


械に投 入する必 要があります。折り畳み機械に衣 類を 投 入するという単 調 ながら骨 の 折 れる作 業 が人件 費 に与える影 響 は 、、それ に見合 わないものです。さら に 、熟 練した スタッフの 確 保 が 困 難 で、生 産 能 力 の 利 用 率 に 影 響 を与えることが 多く、さらに は 産 業 用 クリーニングの 収 益 性 にも影 響 が 及 び ま す。この 事 業 は 季 節 性 が 強 いことから、高 い 柔 軟 性も 求 められ ます。s e w t s は I D S カメラを 新しいタイプの インテ リジェントシステムの画像 処として取り入れました。こ のシステムのテクノロジーを 使 用して、汚 れた衣 類の 仕 分 けや 洗 濯 物 の 折り畳 み 機 械 へ の 投 入など、個々 のステップ を自動 化で きるようになりました 。 「ここで 特 に問 題となるの は 、繊 維 の 順 応 性 で す」 と、共 同 設 立者 兼 C T O の T i m D o e r k s 氏 は 説 明し ます。金 属などの固 体 材料 の加工のオートメーション はロボットや A I ソリューションによる問 題 が比 較 的 少ないのに対して、容 易に変 形する材料 の場 合は、現 状のソフトウェアソリューションと従 来 の画 像 処 理で はまだ 限 界があります。そのため 、市 販のロボットや 把 持 システム は 今 のところ 、タオル や 衣 類 の 一 部 を 不 完 全 に掴 むなどのシンプルな 操 作しか実 行で きて いません 。しかし 、s e w t s の システム V E L U M はこ うした機 能 を実 現しました 。インテリジェントなソフ トウェアと、統 合 が 容 易な I D S カメラを 利 用して、布

地などのサイズが変わりやすい素材を分析できます。 新しいテクノロジーのお か げ で、ロボットが 把 持する 際にこのような素 材の動きをリアルタイムで 予測でき ます。V E LU M がタオル やパイル地 のリネン 類を既 存 の 折り畳 み 機 械 にし わを 付けずに容 易に 取り込 める ので、コスト重 視 のオートメーションにお けるギャッ プ を 解 消します。 s e w t s が 開 発 するソフトウェアスイートは、市 販のロ ボット、グリッパー、カメラをインテリジェントシステ ムに組み合わせています。ミュンヘンに拠 点を置く同 社は、適 切なカメラモジュールを求めていましたが、 産 業への卓越した適合 性に加えて、いくつかの決 定的 な基 準がありました 。「システム構成に応じて 2 台か ら 3 台 の 3 D カメラを 使 用するので、コスト効 果に 優 れた 3 D カメラを必 要としています。さらに何より も、高精度の奥行データを確保する必 要があります」 と T i m D o e r k s 氏 は 言 います。 「さらには 、光 感 度 に優 れ 、ハイダイナミックレンジ を持ち、マル チカメラシステムで の 使 用に 適した 2 D カメラも必 要です」 設 立者たちは、IDS ポートフォリ オに求めているものを見出しました 。V E LUM マル チ カメラシステムには、新しいEns e n s o S10 3D カメラ と u E y e C P カメラシリーズのモデル が 選 択 対 象とな

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これを補 完する G V- 52 8 0 C P - C- H Q 産 業 用カメラに は G i g E V i s i o n ファームウェアと、S o ny 製 I M X 26 4 2 / 3 インチグローバ ル シャッター C M O S セン サーが 搭 載 さ れています。明 るさが 変 動 する 条 件 の用 途 で も、2 2 f p s のフル G i g E で、ほぼノイズのない高コン トラストの 5 M P 画 像を 5:4 フォーマットで提 供しま す。u E y e C P カメラは 広 範 なピクセル前処 理 で 機 能 が 最 大 限 に発 揮され 、12 0 M B 内 蔵 画 像 メモリを画 像 シーケンスのバッファリング に 利 用で きるので、マ ル チカメラシステムに 最 適 です。約 5 0 g のマグネシ ウム製 小 型 ハウジングは、軽 量 かつ堅牢で、狭いスペ ースで の用途 やロボットアームで の 使 用に最 適です。 ソフトウェア お 客 様 の 要 件 や 構 成 に 応じ て、2 台 また は 3 台 の uEye 2D カメラまたは Ensenso 3D カメラを VELUM にシームレスに 統 合で きます。「 私 たちは生 成された デ ー タの 準 備 を専 門としており、3 D 点 群 を 処 理 す る際 には 特 に 重 要 で す。この 前 処 理 は 、人 工 知 能 へ の 適 切 な 入 力 を 生 成 するため に 、私 たちの システム にとって重 要な要 素です」と T i m D o e r k s 氏 は強 調 します。s e w t s が 開 発した A I が u E y e C P または E n s e n s o S カメラから供 給されるデータを処 理しま す。インテリジェントなソフトウェアが、縫い目の流れ、 縫 い目の局 所 的 な盛り上 がりや 相 対 位 置などの 特 徴 を 使 用して布 地のトポロジーを 分析し、さまざまなテ クスチャーおよびエンブロイダリーのパターンを 使 用 して布地の種 類とクラスに応じて分 類し、その 結果を ロボットのコマンドに変 換します。 りました 。2 D および 3 D にお いて、コンテナ内 やコ ンベヤベ ルト上 に 整 理 さ れて い な い 状 態 に あり、洗 浄および 乾 燥 後 にシステムに 取り込まれる 布 地 の 特 徴と 把 持 ポイントを 特 定 すること が 、この システム の タスクで す。個 々の 物 体 の 形 状と位 置 は予 測 で き ませ ん 。カメラは 素 材 の さ まざ ま な テクスチャーを 撮 影します。タオル の 縁 や 角の 位 置を識 別します。 「 2 D カメラと 3 D カメラ か ら 得 た 画 像 を 一 致 さ せ、3 D デ ータと 組 み合 わ せ て 2 D 解 像 度 を 向 上さ せます。つまり、2 D カメラの 解 像 度 の高さと、3 D カ メラの 奥 行 データの 精 度という、それぞ れのメリット を利用しています。」と T i m D o e r k s 氏は言います。 1. 6 M P S o n y 製セン サーを搭 載した E n s e n s o S10 は 、構 造 化 照 明 に 基づく 3 D プロセスを 使 用してい ま す: 。ナロ ーバ ンド 赤 外 線レ ー ザ ープ ロジェクター で 高コントラストのドットパターン を 作 成しま す。困 難 な 表 面 を 持 つ 物 体 や 暗 い 環 境 で も可 能 で す。1. 6 M P S o n y 製 セン サーで 撮 影 さ れ た 各 画 像 から 、最 大 8 5, 0 0 0 の 奥 行ポイントを持 つ 完 全な点群が 生 成 されます。人 工 知 能により、見つかったレーザーポイ ントを投 影のハードコードされた位置に確実に対応付 けできます。この結果、必 要な奥行の精度を備えた強 固な 3 D データが 得られ 、ここからV E LU M がグリッ パーポイントの座 標 を抽 出します。

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データは畳 み込 みニューラルネットワーク (C N N ) と 従 来 の 画 像 処 理 によって処 理されます。「I D S p e a k という、I D S のソフトウェア開 発キットを 使 用してい ます。当 社 の システムと、P y t h o n と I D S ライブラ リに よってつ な げ て いま す」と s e w t s の 共 同 設 立 者であり C P O の T i l l R i c k e r t 氏 は 語ります。「I D S ソフトウェアパッケージの主な付 加 価 値は、校 正しや すく、当社 のハイテクビジョンシステムに容 易に 統 合 で きる点です」 「 A I は当 社 のテクノロジー の 中 心です。非 決 定 論 的 オートメー ション プ ロセ ス に 対 処で きる 、適 応 型 の システムを構 築 するには 、インテリジェントなアルゴ リズム が 必 要 です。そこで、A I 研 究 の 最 新 の成 果 を 使 用し 、当 社 のニーズ に合 わ せ て 調 整し 、最 終 的 に まとめ上げ て完 成 させ たのです」と T i l l R i c k e r t 氏 は 言 いま す。さ まざ ま なセン サ ー デ ー タ ( 光 学 的 情 報 など ) を 受 け取り、人 間と同 等 の 認 知 機 能 で 結 論 を 導き、ロボットコマ ンドへ と 変 換しま す。このよう にして、V E LU M のようなシステムで以 前 は人 間 が 考 えなければ いけなかったタスクを実 行します。これこ そが、s e w t s が 企 業 理 念としていることです。「 私 た ちの目標 は 、複 雑 な手 作 業 をス ムーズ な自 動 化へ と 変 革 することです」


今後 の予定 V E LU M なおのシステムで、クリーニング 向 上 は人材 配置の状 況にかかわらずスループットを大幅に増加で き、収 益性も増大します。「このオートメーションの大 きなギャップを解消することで、衣 類 洗 浄ラインの 生 産 性 をほぼ 2 倍 にすることが で きます」と C E O の A l e x a n d e r B l e y 氏 は 請 け 合 います。 将 来 的 には 、シャツやズボン などの 衣 類 にも I D S カ メラを 使 用で きます。「強 固なプロセスを実 装 するた めには、これらの素材の性質を理 解することが重要で す。当社では、高度な材料シミュレーションによってこ れを 達 成しています。布 地の動 作 をシミュレーション するために、有限 要 素 法を 使 用して特 殊な FE シミュ レ ーションを 作 成しました 」と A l e x a n d e r B l e y 氏 は説明します。しかし、ミュンヘンに拠点を置く同社に はさらに大きなビジョンがあります。「衣 類 の 生 産を 自動 化して、コスト効果に優れた方法で 使 用される場 所 に戻したいと考えています。すると、輸 送 距 離 が 短 縮され 、サプライチェーンの 信 頼 性 が 高まり、CO2 排 出 量 が 削 減 され 、過 剰 生 産 の問 題に対処で きます」 繊 維 以 外 の 材 料 へ のさらなる応 用も 、将 来 的 に計 画 されています。このようなテクノロジーの 使 用 例 は 数 多く考えられ 、画 像 処 理 は 常に 重 要 な 役 割 を果 たし ます。人 工 知 能 により、この 開 発 は 加 速されます。

カメラ E n s e n s o S : 人 工 知 能 搭 載 の 3 D レ ーザー三 角測 量 • • • •

超コンパクトで 高 いコスト効 果 A I の サポートで 高 い 3 D データレ ートと精 度 暗 い 条 件 で も確 実 な 3 D データ A I ベースのレーザードットパターン三 角測 量を 使 用 した構 造 化 照 明 • 物 流 のオートメーション、ロボットビジョン、障 害 物 検 知 、監 視と園 芸 の自動 化 などの用 途 に 最 適

驚くほど 高 速 、これまで に な い 高 信 頼 性 、卓 越した セン サー : u E y e C P • • • • • • • • • • • •

イ ンターフェース :イーサネット モ デル : G V - 52 8 0 C P - C- H Q セ ン サーのタイプ: C M O S メ ーカー : S o n y フ レ ームレ ート: 24 . 0 f p s 解 像 度 ( h x v ) : 24 4 8 x 2 0 4 8 シャッター :グローバ ル シャッター 解 像 度 : 5 . 01 M P 寸 法:29 x 29 x 29 mm 重 量 : 52 g コ ネクター : G i g E R J 45 、ねじ止め式 用 途 : 産 業 用画 像 処 理 、機 械 工学 、表 面 検 査、医 療 技 術、交 通 / 輸 送 、品 質 管 理 など

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WATSON-MARLOW FLUID TECHNOLOGY SOLUTIONSの 新しい名称は、お客様へのエンドツーエンドの流体管理ソリュ ーション提供を重視する戦略を反映しています Watson-Marlow Fluid Technology Group(FTSE 100企業であるSpiraxSarco Engineering PLCの子会社)は、Watson-Marlow Fluid Technology Solutions( WMFTS)への社名変更を本日発表します。Watson-Marlowが世 界的な成長を収めた好調な期間に引き続き、お客様のニーズを満たすために 進化する中、この社名変更はお客様にエンドツーエンドの流体管理ソリューシ ョンを提供するという戦略的コミットメントに一致しています。

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MFTS社長Andrew Minesは次のように述 べています。 「Watson-Marlowは持続的な 成長を続けており、今は弊社にとって非常に 素晴らしい時期です。ライフサイエンス、飲食料品、工 業化学市場において弊社の質の高い製品、ソリューショ ン、工学的専門知識への需要が高まっています。お客様 にクラス最高のソリューションを提供することが常に弊 社の優先事項であり、新しい社名と戦略的ビジョンはこ のコミットメントを強調するものです。これにより、ブラ ンド、製品、サービスの可能性を最大限に引き出し、現 在と将来のお客様を支えるために会社をさらに成長さ せ、弊社の基本的価値観に沿って持続的な成功のため に革新することが可能となります。」 社 名変 更を支える戦 略的ビジョンは、増え続ける用途 でのお客様のソリューションを向上するため、WatsonM a r l o wブランドと製 品のより緊 密な整合を推 進して います。Wa t s o n - M a r l o w はさらに、分 野ごとのコン サルティング販売方法の構築と業務プロセスのデジタ ル 化を 継 続し 、ウェブサイトの 全面的な再 編とアップ グレ ードを実 施しています。 お 客 様 の支 援 のために事 業を 最 適 化する中、生 産 能 力も拡 大しました 。最 近 の増 資としては、B i o P u r eブ ランド用 の 英 国 ポーツ マスに お ける11, 0 0 0 m 2 の 製 造 施 設 と、新し い 8 つ の クリーンル ームを 備 える 米 国 マ サチュー セッツ州デベ ンズの14 , 0 0 0 m 2 の 施 設 が含まれます。 W a t s o n - M a r l o w は 、流 体 経 路 管 理 技 術 の 世 界 的 リーダーとしての 伝 統 を 継 続 的 な 投 資と組 み合 わ せ ることで、持 続 的 な 成 功 のため の 革 新 に注 力してい ま す。W a t s o n - M a r l o w は 、親 会 社 S p i r a x - S a r c o E n g i n e e r i n g P L C による 持 続 可 能 性 戦 略「ひとつ の 地 球 」に沿っています。このロード マップ はより持 続 可 能 な 将 来 を 築くことを目 指しており、W a t s o n M a r l o w が サ プ ライヤー 、お 客 様 、地 域 社 会 などの 他 者と 連 携 する 際 に 、将 来 により良 い世界 を 残 せる よう業 務 を導 いています。

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セコ・ツールズ・グリーンファンド、サステナビリティの目標を 10 年以上達成

セコ・ツールズは、気候変動と環境への悪影響の低減に貢献するために 2012 年 にグリーン投資基金を設立しました。以来、グリーンファンドは、企業の事業活動 による環境への影響を低減するさまざまなサステナビリティプロジェクトへの投 資を支援してきました。

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022 年には、主に 2030 年までに企業の気候変 動 への 影 響を 5 0 % 以上 削 減して循環率 90% を達 成 することを目的として、長 期 的 な 企 業目 標の資金として 10 億スウェーデンクローネを拠出し ました。 セコ・ツールズのサステナビリティスペシャリストであ るシェリン・メイヤーズ は 次のように述べます。「グリ ーンファンド はセコ・ツールズの サステ ナビリティプ ロジェクトへ の 投 資 に お いて 重 要 な 資 産 であり、10 年 以 上 続 いています。従 来 の 投 資 要 因 で は優 先する ことが で きなかった環 境 へ の 投 資を 促 進で きます」 世界 中 の 太 陽 光 発 電 装 置 太 陽 光 発 電プロジェクトは 、電 力 網 へ の 依 存 を 最小 限に抑えて再生可 能 エネルギーの 生 産を増 加させる ことで 気候 へ の 影 響 を 低 減 することを目指していま す。グリーンファンド は 、南 ア フリカ の オフグリッド 太 陽 電 池 や 英 国 およびインドの 営 業 ユ ニットの 太 陽 光 発 電 設 備 など、さまざまなソーラープロジェクトを 支 援してきました 。

熱 回 収と再 利 用 セコ・ツールズ が 気候 へ の自 社 の 影 響 を 低 減 するも う 1 つ の 方 法 は 、製 造 工 程 で 発 生 する廃 熱 の 利 用 で す。グリーンファンド は 、熱 回 収システムを 改 善し て 循 環 を 促 進 するサステ ナビリティプ ロジェクトを 支 援してきました 。 ファゲルスタの 本 社 で は 、熱 回 収 システム に エアコ ンプレッサーを 追 加して拠 点に暖 房 を 供 給すること で、想 定 さ れる 地 区 暖 房 を 購 入する 必 要 がなくなり ま す。C O 2 排 出 量で 測 定 する 現 場 のフットプリント は 2 8 % 減 少すると推 定されます。 廃 棄 物 循 環イニシアチブ セコ・ツールズ は 、廃 棄 物 の 循 環 率 を高 め 、埋 立 地 に廃 棄 物を 送ることによる環 境 へ の 影 響 を減らすこ とにも 取り組 んで います。グリーンファンド は 、英 国 拠 点のコンポスターなどの 他 のプロジェクトや、すべ ての 拠 点にお いてリサイクル のため の廃 棄 物 の 分 別 の支 援 に資 金を 配 分しています。

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HMSの定置用大型蓄電システム向け通信ソリューションをご紹 介します

HMS Networksは現在、急拡大するバッテリー市場に向けて数種の通信ソリューション を提供しています。定置用大型蓄電システム(Battery Energy Storage System:BESS) には、バッテリーや周辺機器に接続できる機能に加え、パワーグリッドやモニタリングシ ステムとリモートと通信能力などが求められます。

置用大型蓄電システム(BESS)は、エネルギ ー危機を解決し、世界をより持続可能にする ことに貢献します。

風 力 や 太 陽 光 などのグリーンエネルギーは常に 利 用 で きるとは限りません 。しかし大 規 模 なバッテリーパ ークがあれば、太陽光や風力が少ないときに使 用する エネルギーを蓄えておくことが で きます。

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そ の た め 、こうした 大 規 模 な バッテリーパー クが 機 能 するには 、多くの 通 信 能 力 が 必 要 で す。H M S は 現 在、このアプリケーション分 野に対応した 通 信ソリュ ーションの 包 括 的 な パッケージを提 供しています。

B E S S には 通 信 機 能 が 必 要 B E S S は 、バッテリーパックにまとめら れ た バッテリ ー セ ルで 構 成 さ れており、これ をさらにコン テ ナ に 収 納しています。 このコン テ ナ に よって、サ ッカ ー場 の 数 面 分 にも お よぶ バッテリーパークの 構 築 を可 能 にしています。

C A N ベース機 器 のエラー 防止とネットワーキング バッテリー市 場 は自動 車 業 界 によって主 導されてき た た め 、多くの システムで は 通 信 規 格としてC A N が 採 用されています。これ に 対し 、H M S は I x x a tブラン ドを 通じて、P C接 続 やネットワーキング、通 信 距 離 の 延 長、ガルバ ニック絶 縁などの 通 信ソリューションを 広 範 な 製 品ラインナップ を提 供しています。

このシステムで は 、新品 あるい はリサイクル のバッテ

そうしたネットワークでは、外的要因による問題(落雷

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リー が 使 用 さ れ 、多くの 異 なるコン ポーネントを 組 み合わ せる 場 合 もあります。


H M S の ネットワ ークゲ ートウェイ は BESSでの利用に最適です。

CANベースのネットワーキングとデバイ ス保護に対応したHMSのIxxat製品。

I x x a t ® S G - g a t e w a y がエネルギー 分 野と工 業 分 野 の プロトコル間の通信を処理する一方で、WEBfactoryの i4SCADAが適応性の高いデータ可視化を可能にします。

など)とシステム関連の問題(AC / D Cノイズなど)の 両方からコンポーネントを保 護することが重 要です。 デバイスの 保 護も 、損 傷 を 避 けるために 必 須 です。 ネットワーキングゲートウェイ B E SSは多くの場 合、バッテリーやB M S(バッテリーマ ネージメントシステム)、P LC 、火 災検 知ユニット、エ アコンなど、異なる産 業 分 野 の様々な機 器が1つのア プリケーションに 統 合されています。 このように 異 なる 機 器 を 統 合 するには 、様 々なプ ロ トコ ル や ネットワ ー ク 規 格 を 相 互 接 続 す る 必 要 が ありま す。H M S の イン テリジェントなゲ ートウェイ なら、C A N・M o d b u s・B A C n e t・K N X などのプロト コルを 簡 単 に 接 続して、重 要 な すべ ての デ ー タ交 換 を処 理 すると同 時 に 、集 中 制 御 も可 能 になります。 加 えて、これらの ゲートウェイは 、可 能 な 限り最 適 な デ ー タ交 換 を実 現 するため 、選 択 的 にフィル タリン グやマッピ ング で きるうえ、必 要 が あ れ ば デ ー タ処 理も行えます。 クラウド/ S C A D A 接 続とリモ ートアクセス クラウド ソリューションや S C A D Aシステムに 接 続 す るためにもインテリジェントなネットワーキングが 必 要 で す。こうした 接 続 は 、エ ネ ル ギ ー 分 野と 工 業 分

野 のフィールドバ スプロトコル の両 方に加え、クラウ ド 接 続 に 必 要 なプロトコルをもサポートするH M S の S G - g a t e w a y(スマートグリッド用ゲートウェイ)を 使 えば 実 現 可 能です。 S G - gatew ayは、HMSの子会社であるW EB f a c to r y ® のi 4S C ADA®ソリューションを 使 用して集中制御のほ か、予 知 保 全 やロギング、データ視 覚化のためのリモ ートアクセスを可能にします。さらにSG - gatewayは、 ファイアウォール、O p e nV P N ®、T L S 暗 号 化 、ユーザ ー 管 理 などの 堅 牢 な サイバー セ キュリティ機 能 も備 えています。こうした 予 防 策 は 、サイバー攻 撃 を 防ぐ ために不 可欠 です。 HMSのIx xat事業部ゼネラルマネージャーAl e xan d er Hessは次のように説明しています。 「社会全体として、 風 力や 太 陽 光 などのより持 続 可能 なエネルギー源へ の 転 換 が 進むなか、B E S S の 通 信ソリューションに対 する需 要 が急 速 に高まっていると当 社 は 認 識してい ます。B E S Sシステムを機 能 させるには 通 信 が 必 要 で すので、H M S は 、これら の システム が 目 下 直 面して いる通 信 問 題を 解 決で きるように産 業 用 通 信ソリュ ーションを広 範 なラインアップ で提 供しています」。

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ポンプ・メーカーSEEPEXでは、運用コストを大幅に削減できる 革新的なメンテナンス・ソリューションも驚くほど充実

2008年以来、SEEPEXのSmart Conveying Technologyは、高速メンテナンス・ダウンタイム削減・運用コスト抑制というメリ ットをしっかり支えてきました。

狭い設置スペース、複雑な配管、大きなポンプ、これらを見て気分が良い保守エンジニ アはいらっしゃらないでしょう。保守が極めて面倒で、奥まで手の届きにくいポンプを避 けたいのはサービス・スタッフだけではないはずです。また。運用を通じて保守やスペ アパーツに膨大な費用がかかるポンプは、経理部門からも歓迎されません。そのうえ、 プロセスに障 害 が 起きれ ば、業 務 全 体 にマイナスの 影 響をおよぼし、結 果として多 大 なコストが発生する可能性があります。

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E E P E X は、数 十 年 にわ たって、プログレッシブ・ キャビティ・ポンプ の 維 持 管 理プロセスの 改 善 に努めてきました。そのため、多数の技術革新や 国際特許技術、ユーザーフレンドリな技術を実現して、 メンテナンスが大きく簡素化されています。特にSmart Conveying Technology(スマート・コンベアテクノロ ジー)、Rotor Joint Access( ローター・ジョイント・アク セス)、Drive Joint Access(ドライブ・ジョイント・アク セス)などの技術によって、ポンプの全寿命におよぶ総 保有コスト(TCO)低減の可能性を大きく高めたことは、 当社が革新的な保守ソリューション分野における市場 リーダーであることを改めて示すものとなっています。

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ポンプ を専 門とする当 社 は 、E a s y M a i n t e n a n c e( 簡 易メンテナンス)として、運 用コストの 削 減とポン プ 運 用 寿 命 の 拡 大 を 持 続 可 能 な か たちでご 提 供し ています。 実証 済みのSmar t Co nvey in g Te chn o l o g y(SC T) を採 用したSEEPE Xのポンプは、20 0 8 年以 来、ほとん どすべての産 業で 利用され活躍してきました。このユ ニークな 製 品は、すでにいくつもの受 賞に輝き、国 際 的 に特 許 を取 得しています。 「 そ の 強 み は 、イ ン テ リ ジ ェ ントな 構 造 に あ り ま す。S C T によって、ロー ターとステ ー タのメンテ ナン ス 時 間 を 最 大 8 5 %( 当 社 比 )ま で 削 減 で きま す。ま た、分割式ステータと固 定機材により、ポンプ寿 命 は


BTVEホッパーポンプの駆動側とロータ側の接 合部は、メンテナンスの際、そのハウジングをス ライドさせるだけでアクセス可能です。

2 倍以 上になりました 」と、S E E P E Xシニアエリアセー ルスマネージャーの田口浩 一郎は説 明しています。。 そのため 、迅 速 なメンテナンスによるダウンタイムの 短 縮とともに、ライフサイクルを 通じた 大 幅 なコスト 削 減 が 実 現します。 この インテリジェントな 技 術 は 、ステータを2 分 割 式 のS m a r t S t a t o r(スマート・ステーター)にするとい う設 計 指 針を採 用し 、吸引 / 吐 出菅を取り外すことな く、メンテ ナンスを1人で 簡 単 に 行 えるようにしまし た 。加えて、取 外し可 能 な S m a r t R o t o r(スマート・ ローター)により、締 結 を 外したり、特 殊な 組 立 工 具 を 使 ったりすることなく、迅 速 か つ 簡 単 にロ ー タの 交 換 を 可 能 にして いま す。こうし た 機 能 性 か ら 、貴 重 な 時 間 の 節 約 やコストの 削 減 が 実 現しま す。特 に 不 便 な 場 所 やスペースの 限られる 場 所 に 設 置するポ ンプ なら、この 利 点はいっそう明らかです。結 果とし て、可 能 な 限り短 時 間 で の 保 守 が 可 能 に なるうえ、 ダウンタイムが減少し 、生 産 性 が向上するからです。 プ ログレッシブ・キャビ ティ・ポ ンプ に お ける2 つ の 駆 動 要 素 であ るロー ターとステ ー ター は 、ポ ンプの 効率と性 能にとって非常に重要です。厳密にいえば、 性能はローターとステーターが一 体となって形成し、 次々に移動していく空間(キャビティ)によって決まり ます。もし 、その 空間の 密 閉ラインが摩 耗や 傷により 減少した場 合には、内蔵の 保 持 器を使って、最 適な移 送が実現するようにローターとステーター間の締 付け 具合を調 整 することがで きます。しかも、この 再 調 整 には数 分しかかからず、いっさい部品を交 換すること なく、所 定のレベルまでポンプ性 能 が回 復します。そ のため、ローターとステーターの運 用寿 命 が延びると ともに、スペアパーツの 必 要 が減り、ポンプ 寿 命まで にかかる費 用も減 少します。 ほかにもSEEPE Xは、ホッパーポンプ で の 作 業 が同 様 に簡単になるソリューションも開発しています。その特 許 技 術 であるD r i v e J o i n t A c c e s s(D J A )とR o t o r J o i n t A c c e s s( R J A )技 術 は 、駆 動 側とロータ側 の 両 方のメンテナンス作 業を大きく軽 減します。DJAと R JAの2つは、お客様によるメンテナンスに際し、結合 部のハウジングを動かすだけで、その駆 動 側とロータ 側の結合 部にアクセスできるようになるという新技 術

です。ほか の人に手 伝ってもらう必 要も、高 価な吊上 げ 装置も必 要ありません。配 管を含めて、ポンプを完 全 に分 解 するようなことも不 要 です。 先だって、この DJAとR JA技 術 が、部 品 の重 量 が 数百 キロにもおよぶことが多い大 型のプログレッシブ・キ ャビティ・ポンプ で も 利 用可 能 になりました 。これま で は 、こうした 大 型ポンプのメンテナンスとなると、 吐 出ノズ ル へ の 配 管 や 吸引ケーシングのステータを 含め 、ポンプの ほぼ 全 体 を 分 解し なけ れ ば なりませ んでした 。そ の た め 、工 場 へ 送り返 すことを 余 儀 な くさ れる 場 合 も多く見 受 けら れ ました 。数日に わた る 長 期 のメンテ ナンスとな れ ば 、プ ロセ スの 停止 に よる高 いコストがともないかねません 。しかし 、DJ A や R J A に より初 めて、普 通 のレン チ が あ れ ば 、プ ロ グレッシブ・キャビティ・ポ ンプのメンテ ナンスを 十 分 に 行えるようになりました 。部 品だけで3 0 0 k g に なるような 大 きく扱 い にくい重 量 物 を検 査 する 場 合 は 、特 殊 な 工 具 が 不 要 で 既 存 の 配 管 を取り外すこと なく、現 場(場 所を 移さず に)でメンテナンスを実 施 で きること が 極 めて 重 要 で す。し かし 、時 間 の か か ることの 多 い 分 解 や 完 全な 取 外しさえ、今 や 過 去 の ものとなりました 。S E E P E X は 、ローター やステ ータ ー、メカニカル・シール の 交 換 など、一 般 的 なメンテ ナンスについては、最 大8 0%(当社 比)も所要時間が 削減できるものと見 込 んでいます。フランジや 結 合 部 をそのまま取付けたまま行えるためです。したがって 稼 働 時 間 が 拡 大するうえ、標 準 的 な 工 具で 摩 耗 部 品 などの定期的な検査・保守を簡単に行っていただけ、 トラブルフリーな 運 用が 実 現します。 「当社は、お客様による運 用とメンテナンス作業が可 能な限り簡素になるよう、新しいソリューションの開発 に常にとりくんでいることを誇りとしています。こうし た取 組み の成 功 のカギ は、お 客 様との緊 密な連 携 に あります。お客 様 それぞれのシステムを最 適 化して、 生 産 性を高め、さらに運 用コストも削 減できるソリュ ーションを開発しています」とシニアエリアセールスマ ネージャの 田 口 は 説 明しています。

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プログレッシブ・キャビティ・ポンプを製造するSEEPEXがユー ザー向け最新インターフェースを開発―SEEPEX SERVICE POINTによってリアルタイムな保守が実現 このSEEPEX Service Pointは、ポンプのもっとも重要な情報をモバイル端末 に集約します。しかも、あらゆる注文仕様に応じた変更を含め、それぞれのポ ンプに合わせてカスタマイズ可能です。ポンプの銘板のQRコードからポンプ を完全に特定できるため、いつでもどこでも、関連データを素早く利用できま す。もう一つの利便性として、電話や簡単なメールにSEEPEXのサービススタ ッフが すぐに 対 応します。この 度、こうしたデジタル・サ ービスが日本でもご 利用いただけるようになり、それぞれのお客様のポンプに見合った様々な機 能をご提供します。

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EEPEX Service Pointは、プログレッシブ・キャ ビティ・ポンプ の 稼 働を維 持 するた め の 簡 単 か つ迅速で信頼性の高いサポートを提供します。

効 率的な保 守 作 業 が 行えるように最 新 の取 扱 説 明書 や 組 立手順書が即座にダウンロードできます。たとえ ば 定 期 検 査 などにお いて、わざわざ 書 類 棚 の 取 扱 説 明 書 を 取り出してくる 必 要 から解 放 さ れ 、貴 重 な 作 業 時 間 の節 約 になります。また Q Rコード を読 み 取る ことでポンプを特定できるので、そのモデルに限 定し た情 報とマニュアルだけを確 実に表 示可能です。さら に、このアプリによって、ユーザーは電 話 やEメール、 チャットを通じSEEPE Xのサービススタッフとすぐに直 接 連 絡を取ることが 可能です。当社で は、このサービ スアプリの大きなメリットの 一つが、シンプル かつ 迅 速なスペアパーツのお問い合わせにあると考えていま す。とりわけ一 般 的な保 守 作 業には、オリジナルパー ツに対応したスペアパーツをパッケージにまとめてご 用意しています。また、お 客 様 にこのアプリを 究 極 の リソースとしてお使 いいただけるよう、高 水 準 なカス タマイズ性も備えています。たとえば、お 客 様 の業 務 体系に合わせて、スペアパーツの見 積もりはご指 定の 購買 担当者 様 に送るように設 定で きます。「こうした サービスにより、現場の技術者の皆様には大幅な時間 と手 間 の 削 減 を 図っていた だ けます。注 文 番 号 や 受 領 証を探 すといった 退 屈な作 業 は 必 要 ありません 。 お 客 様 のスペアパーツ 調 達 が大 幅 に簡 便 化されると ともに 、新しい 確 かな 窓 口としてお 問 い 合 わ せ に 即 座 に 対 応 いたしま す」と、S E E P E Xシニアエリアセー ルスマネージャーの 田 口 浩 一 郎 は 説 明しています。 詳 細

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WIDIAが汎用性の高いエンドミルに次世代モデルを導入

汎用性が高い最新のブレーカー形状を特徴とするWCE4は、中小規模の受注生産工場にとって欠かせないものであり、お手 頃な価格でお求めいただけます。WCE4は、ボールノーズタイプとスクエアエンドタイプをご用意しています。

新たなソリッドエンドミーリングプラットフォームはお求めやすい価格で、鋼、ステンレ ス鋼、鋳鉄のアプリケーションにおいて優れた性能と信頼性を実現します。

頃 な 価 格で 優 れ た 性 能と信 頼 性 を 実 現 す る、中小規模の加工工場向けのWCEソリッ ドエンドミーリングプラットフォームの発売 開始が本日、WIDIA™から発表されました。WCEプラッ トフォームとして最 初 にリリースされるの は W C E 4で す。4フルート形状のこのプラットフォームは最新の高 性 能 機 能と、全く新しい 汎 用 材 種を組 み 合わ せ、競 争 力の高い価格で提供されます。 「 新 たな 設 計を 取り入 れ た W C E 4 に より、次 世 代 汎 用エンドミル が 実 現され 、お 客 様 の 生 産 性と効 率 の 向 上に貢 献します」と言うのは 、W I D I Aのソリッドエ ンドミ―リング 担 当グローバ ルポートフォリオマネー ジャーであるTa m i r S h e r i f です。「W C E 4 は 、信 頼 性 と安 定した 工 具 寿 命 が 最 優 先 さ れ る 中 小 規 模 工 場 の 作 業 現 場 にとって、魅 力 的 な価 格 の工 具です。」

もに、新たな材 種 であるW U2 0 P Eにより、鋼 、ステン レス 鋼 、鋳 鉄 のアプリケーション で 優 れ た 汎 用 性 を 実 現します。このような 設 計上の 特 徴と4フル ート形 状 により、フル 溝 加 工や 重 切 削 などの 困 難 な 加 工作 業 で も信 頼 性 の高 い 性 能 を 発 揮し 、幅 広 いアプリケ ーションに対応 するエンドミルに仕 上 がっています。 W C Eプラットフォームには 、ストレ ートシャンクおよ び W e l d o nシャンク付きの 4フル ートのスクエアエン ドタイプとボールノーズタイプのエンドミルをご用 意 し 、メトリック寸 法とインチ寸 法 のいずれにも対応し ています。5フル ート形 状 のW C E 5は、2 02 2 年 後半に リリースされる予定です。WCE4エンドミルやその他の W I D I A 製 金 属 加 工 工 具については、W I D I Aの正 規 代 理 店 を 通じてご 注 文 いただけます。

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h t t p s : // w w w.w i d i a . c o m / j p / j a / このツールの2つの重要な特 徴は、非 対 称的な位置合 わせと可 変ねじ れ 角です。これらの2つの 特 徴 を 組み 合わせることで振 動を抑え、重切削を可能にするとと 31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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ヨット世界最速記録更新を目指すスイスの船舶メイカーSP80 社:フィッシャーのコネクタ・ソリューションでセンサデータ伝送 を活用し、風力だけで80ノット(150KM/H)を目指す

水上を航行するSP80の3D画像2点(写真提供:SP80)

S P 8 0 社 は、風 力 だ けを推 進 力とするヨットで 8 0ノットの 航 行を目指しています。これ は、2012年に確立した世界記録65.45ノットの更新を目標とし、ヨットの船体各所に実 装したセンサと操縦士のデータ伝送にフィッシャーコネクターズのソリューションを採 用しました。

S

P 8 0 は 、船 体 をカ ー ボンファイバ で 構 成し、F 1 のレ ー シング カ ー や ジェット機 の ような 流 線 形 の フォル ム に 水 中 翼と、船 体 上 に 突 出し た 巨 大 な パラグライダー の 翼 に 風を受 けて水 上を滑 走 します。SP80社は、スイス連邦工科大学ローザンヌ校 ( E P F L )の ルナン の エンジ ニアと学 生 により2 0 1 9 年 に創 業したスタートアップ 企 業で す。同 社 C E O の マイ ユ ル・ヴァン・デン・ブローク氏 は 次 のように述べてい ます。 「長年の航行速度世界記録の更新を目指して、プ ロジェクトを立ち上 げました 。技 術 的 な冒険と名 付 け て、自然 の 物 理 法 則 に立ち向 かうの は 魅 力 的で す。私 たち5 0 人 の 国 際 的チームは、イタリアの ペ ルシコ・マ リン社の造船所で高速データを船上の過酷環境でも高 信頼性でつかえるデータ伝送を実現できるように、ヨッ トの設計を仕上げているところです。ヨットの進水式は 本年末、記録更新イベントは来年を予定しています。」

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ヨットの 船 体 各 所 や 操 縦 士に実 装したセン サやデー タロガーで収 集したデータは、フィッシャーコネクター ズ 製高 耐久コネクタと有 線ケーブルを使 用して電子機 器に伝 送されます。フィッシャーコネクターズは、スイ スの高性 能コネクタ・ソリューションのメイカーで、海 中用 途 、防 衛・セキュリティ、医 療 機 器 、計 測 機 器 な ど、小 型と高 耐 久性 を 両 立した 高 性 能 コネクタの市 場リーダーとして定 評があります。 ヴァン・デン・ブローク氏は次のように述べています。 「フィッシャーコネクターズとの技術面のパートナーシ ップは、私たちの世界記 録 更新を前進させるために合 理的な選択であり、ヨット船 体の水面上の空力性能、 水面 下にあるフォイルの摩 擦を最小化 が、ヨットの設 計 開 発と実際 の高速 航 行のために技 術的には非常に 重 要な要 素です。データのモニタリングを高 効 率で実 現するためには、シグナル・インテグリティとデータ通 信の専門知 識だけでなく、センサシステム全 体のエン


ペルシコ・マリン社の造船所で建造中。左:主船体の隔壁。右:主船体の成形(写真提供:SP80)

ドツーエンドのコネクタ・ソリューションを包括的にサ ポートするソリューション・プロバイダーをパートナー とすることが重 要なのです。」

サポートする機 会を得たことを誇りに思います。また このプロジェクトを通じて技 術的なブレークスルーの 獲 得 を期 待しています。」

ヨットの 設 計 段 階 で は 、ボート 船 体 の 材 料( カ ーボ ン、チタン、ステンレス 鋼 )の 堅 牢 性 の 向 上と制 御 そ のもの が成 立 するように各 種セン サで データ収 集し 分 析 に 利 用しま す。流 体 性 能 のフォイル 設 計 により 最 適 な 安 定 性 が 得 ら れ 、キャビ テ ー ション( 非 常 に 高 速 で 移 動 するフォイル の周 囲 に泡 が 発 生して船 の 速 度 を 低 下させる 現 象 )による影 響 も回 避 で きてい ます。実 際 の 航 行 で は 、船 体 に実 装した 各 種 セン サ で デ ー タを 収 集し 高 速 航 行 に 活 用しま す。また 、操 縦 士 の 生 体デ ータを 計 測し 、陸 上クル ーと 通 信しリ アルタイムで 監 視します。

世 界 最 速 記 録 更 新 を 目 指 し た ヨ ット の 最 終 設 計 は 、2 0 2 2 年 春 に 公 表 を 予 定して いま す。ヨットの 進 水 式 は 2 02 2 年末、春と秋はセーリングに最 適な 気 象 条 件であるため 、最初の試 験 は南フランスで2 02 3 年 の 春 か 秋に実 施 予定です。 h t t p s : // f i s c h e r c o n n e c t o r s . c o m /e n / w w w. s p 8 0 . c h

フィッシャーコネクターズの C E O 、ジョナサン・ブロサ ール は、次のように述べています。「S P 8 0プロジェク トは、刺 激 的で 感 動 的といえるでしょう。独自のソリ ューションと 大 胆 なコンセプトを 生 かして、イノベー ションとアスリートのパフォーマンスの 相 乗 効 果で、 自然 の 物 理 法 則 の 限 界 に 挑 戦してい るからで す。当 社のR & D 部 門のエンジニアが、SP 8 0 のR & Dチームに 参加しているので、エキスパートの交 流 が 一 体となり 効 率 的です。フィッシャーコネクターズ は 、S P 8 0 社を

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チリを代表する送電事業者TRANSELEC社が、その電力システ ムを強化して操業の安定性を改善

アルト・ハウエル変電所

PcVue SCADAプラットフォームが、チリ国内の電力網で最大規模のアルト・ハウエル変 電所の制御に採用されました。 Tr a n s e l e c 社 について Tr a ns e l e c社は、チリ北部 のアリカ・イ・パリナコータ 地 方から南部のロス・ラゴス地 方まで、6 0カ所以 上の 変電 所を 約10, 0 0 0 k mにおよぶ 送電ラインで 結ぶと いう同国の主要な送電事業者です。エネルギー部門で の70 年 以 上にわたる実 績がその高い専門技 術を裏付 けるとともに、50 0 名を超える従 業 員の雇 用を守るの を可能にしています。同 社は、チリの主 要な送電 企 業 として、北部から南部の大部分の地 域に電力を届け、 その人 口の 9 8 % をカバーしています。これ は、チリ国 内 の 電 力 網 の 8 4 . 5% にあたります。 Tr a n s e l e c社 の 事 業 は 、電 力 網 の 継 続 的 な強 化 によ って安定性をいっそう高め、さらに再生可能エネルギ ーの接 続を可能にしてエネルギーミックスによる脱 炭 素 化を 図っていくことで す。な お 同 社 は 、C a n a d i a n P e n s i o n P l a n I n v e s t m e n t B o a r d(カナダ年 金 制 度 投 資 委 員 会 )、B r i t i s h C o l u m b i a I n v e s t m e n t Management Corp(ブリティッシュ・コロンビア州投 資管 理公社 )、Pub lic S e c to r Pe nsi o n Inves tm e nt

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B o a r d( カ ナ ダ 公 務 員 年 金 投 資 委 員 会 )、C h i n a S o u t h e r n P o w e r G r i d I n t e r n a t i o n a l( 中 国 南 方 電 網 社 )からなるコンソーシアム が 所有しています。 Tr a n s e l e c 社 は 主 な 役 割として、常 に 安 定した 電 力 網 を 維 持し 、発 電 所 からの高 電 圧 送 電ラインを 通じ て 都 市 や 鉱 工 業 の 需 要 家 に 届 け て いま す。一方、変 電 所 で は 、そ の 電 力 を 低 電 圧 に 変 換してから 、一 般 利 用 者 に 配 電してます。こうして、それぞ れ の 生 活 水 準の向上、ひいては国の発展に貢献しているのです。 同 社 は 様 々な 変 電 所を 運 営していますが、かなで も アルト・ハウエ ル 変 電 所 は サンチアゴの 都 市 部 に位 置し 、設 備 容量 2 , 55 4 M VAというチリ国 内電 力 網で 最 大の容量をもつ変電 所として際 立った存 在です。さ らに、同 国の 送電に使われる5 0 0 k V・2 20 k V・15 4 k V ・110 k V・6 0 k V・13. 2k Vというすべての電 圧レベルに 対 応したヤードも備 えています。


HMI通信画面

電 力 S C A D Aの 構 築プロジェクト このプロジェクトに選ばれたのがSCADAシステムの開発 と実装の専門企業SC ADATECH社です。SC ADATECH 社 は 、電 力システムの 総 合 的エンジニアリング・ソリ ューションの 一 部として、アルト・ハウエル 変 電 所 の 自 動 化 に汎 用プラットフォームの P c V u e S o l u t i o n s を 選 び、そ の7 つ の ヤードの モニタリングと制 御 を可 能 にしました 。 Tr a n s e l e c社はこれまで、ヤードそれぞれに備 わる制 御 室 から、そのヤードをモニタリング で きるローカル なH M I は 設 置されていませんでした 。そのため 、オペ レータは制御装置で直接モニタリングを行う必要があ りました 。こうした状 況を受けて、S C A DAT E C H 社 は Pc Vu e のスケーラブルで多機 能プラットフォームであ るS C ADAソリューションを提 案しました。これなら将 来的な仕様を盛り込めるとともに、操 作を各ヤードの 制御室に移すことで、オペレータが難しい 操 作を行う 際 のリスクを軽 減 で きるからです。 技 術 的 には 、このアプリケーションによって、同プロ ジェクトの 基 本 プ ロトコル に 採 用した D N P 3 . 0プ ロ トコ ル に 加 え、M M S( 製 造 メッセー ジ 仕 様 )プ ロト コル 規 格 I E C 618 5 0 による直 接 統 合 が 可 能 になるう え、P c Vu eプラットフォーム内で 既 存 のプログラムを 応用して利用することもできます。さらに、Tr ans e l e c 社 の 採 用する規 格 にした がって、変 電 所 の 単 線 図 を

電 圧レ ベ ル に 応じて 動 的 に色を 変 えて表 示し 、さら にこの 色 によって 様 々な 種 類 のアラームを 示 す など の 柔 軟 性も生まれます。 このH M Iステーションなら、同 様に電 気システムのリ アルタイムな状 態や測定値も可視化ができます。さら に、既存の電気システムを完全に制御・監 視しながら フィールドの I E D 機 器 に対してリモート制 御 や 操 作 を 行えます。総合的な単線図やアラーム/イベント表示パ ネル、通 信ダイヤグラムなど様々なディスプレイの 制 御と監 視のために、スクリーン右側にメニューを配し て各表 示エリア間の切り替えを容 易にし、オペレータ が その 場で 各 業 務 を実 行で きるようにしています。 今回のS C A DA 構 築プロジェクトでは、D N P 3. 0とIEC 618 5 0 規 格 の M M Sプロトコルを 利 用し 、P c V u eソフ トウェアの 組 込 みアプリケーション を 運 用 で きるよ う各ヤードにはタッチスクリーンを 設 置しました 。こ のアプリケーションによって、T E L E G Y R R T U の 改 造 に使った N T X - U 5 7 制 御 装 置 からデ ー タが 収 集 で き ます。これ により、R T U のデータベースを関 連 する 各 ディスプレイに D N P 3 . 0プ ロトコルで 送 信 可 能 にも なりました 。

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トポロジーとしてはスター型を採用しているため、ディ スプレイはヤードごとに独立した接続を備えています。 したがって、データ収 集は変電 所 サーバ 室との光ファ 31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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タッチスクリーン上の総合単線図

イバ 回 線 に依 存せ ず、各ヤード内でスタンド アローン 機 器として動 作 するという利点 が生まれました。この ローカルなH M Iに統 合された機 器には、G E D2 5高電 圧制 御 装置、保 護 継電器(A B B 、Si e m e ns 、G e n e r a l E l e c t r i c 、 M I CO M 各 社 製 )、C I S CO 社 のネットワー ク・スイッチ、S c h n e i d e r E l e c t r i c社 のイオン 計など が 挙 げられます。このようにPc Vu e の大きなメリット の 一 つ が、マル チブランド 対 応 プラットフォームとし て、どん なメーカー 製 の 機 器 にも簡 単 に 適 応 が 図 れ ることです。 このプロジェクトのインテグレータを担ったSCADATECH 社 は 、P c V u e S o l u t i o n s が 様々な電 気 系プロトコル を元々サポートしているため、提 案に選 んだと説 明し ています。こうした機 能 があればシステムの可用性 が 大 幅 に向 上し 、失 敗の 原 因となる 要 素を排 除して 開 発 期 間 を 削 減 で きます。電 気 分 野 で 通 信 プロトコル を 組 み 込む 際 には 、一 般 的 に 異 なるアプリケーショ ンやインターフェイスを構 成していますが、それ が 不 要 に なるからで す。ほ か の 選 択 肢と 比べ て、P c V u e プラットフォーム は 非 常 に 魅 力 的 な 価 格 で 最 も高 い 品 質 水 準 を 実 現して いま す。そ の た め 、今 回 の入 札 プロセスにお いても 、S C A D AT E C H 社 の支 持 を得 や すかったのです。

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31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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Tr a n s e l e c社にとって、送 電システムのオペレ ーショ ナル・エクセレンスに加え、何より同 社 の 協 力 企 業 や 下 請 け 企 業 の 安 全 性 に 対 する責 任 は 最 優 先 事 項 で す。一方、Pc Vu e はP Cのセキュリティを 保 証するため の 欠 かせない 要素を 備えています。そのため、Pc Vu e は作 業 者 の 安 全レ ベ ル 向 上を 促 進し 、あらゆる変 電 ヤード にとって 遠 隔 制 御 を 大 きく改 善 で きる重 要 な 要 素となりました 。 SC ADAT ECH社は現在、PcVueを用いたアプリケーシ ョンの開 発を進め、アルト・ハウエルの変電 所 全 体を その中 央 のS C A DAシステム から総合 的 にモニタリン グできるよう現 地の制御システムの拡張を図っていま す。これにより、たとえTr a n s e l e c社 のメインS C A DA システムに障害が発 生しても、オペレータが制 御上の 判 断を下せるようになります。このシステムは、7つの 変 電 ヤードとS N M Pプロトコル によるネットワークの 現 場 監 視 、システムに 関 連 するすべ ての 制 御 機 器 の モニタリング(すべ ての ヤード 間 に 設 置 さ れ た 9 0 台 以 上 の N T X U 5 7そ れぞ れ の 温 度とステ ー タス )、変 電 所 ゲートウェイと変 電 ヤード 間 通 信 の 一 般 情 報 な ど、変 電 所 の 総 合 的 な 状 況を 表 示 するディスプレイ を 全 部 で3つ 備 えています。


NTXU57カード

また、通 信 プロトコルとして I E C- 6 0 8 7 0 - 5 -10 4 を採 用 の 予 定 で す。これ は 、Tr a n s e l e c 社 の 中 央 S C A D A システムで 同じ既 存 のデータベースをもとにモニタリ ングを実行するためで、同システム内での 通 信が正し く動 作しているかも検 証できるようになるでしょう。 実 際 、T r a n s e l e c 社 は シス テム イ ン テ グ レ ー タ の S C A D AT E C H 社 ととも に 、アルト・ハウエ ル 変 電 所 の 電 気 制 御 とモニタリング に 対し 、変 わ ることなく Pc Vu eソフトウェアの 信 頼 性を頼りにしています。様 々な分 野 のコンピュータ・アーキテクチャに適 応 で き る能力に加えて、PcVueが備えるデータ分析の容 易さ が明らかになり、オペレータは迅 速な意思決 定が可能 なことから、同 社 の 他 の 場 面 へもこのプラットフォー ム が 拡 張されるまで になりました 。 プロジェクトの 特 徴 課題 • 設 備 容 量 2 , 5 5 4 M V A というチリ国 内 電 力 網 で 最 大規模 • チ リの 送 電 網 で 利 用 さ れ るすべ ての 電 圧 レ ベ ル 5 0 0 k V・2 2 0 k V・15 4 k V・110 k V・6 0 k V・ 13 . 2 k V に対 応した7つ の ヤード • この7つのヤードそれぞれに付随した制御室から、各

ヤードをモニタリング で きるローカルなH M Iが 無い メリット • ス ケーラブルで 多 機 能 なプラットフォームで、将 来 の 仕 様 の取 込 みが 可 能 に • オ ペレ ータのリスクを軽 減 • D N P 3. 0 に加えて、M M Sプロトコル 規 格 I E C 61850 で の直 接 統 合 • 電 気 システム のステ ー タスと 測 定 値 をリアル タイ ムに可 視 化 • I E Dフィールド 機 器と既 存 の 電 気システムをリモー トに制 御 • ヤ ードごとに独 立に接 続され たディスプレイが、ス タンド アローン 装 置としても動 作 • 稼 働 の 継 続 性と協力企 業や下 請け企 業の 安 全 性の ため 、コンピュータの セキュリティを 保 証 • 高 いシステムの可用 性 • オ ペレ ータによる迅 速 な 意 思 決 定 Pc Vu eエネルギー管 理 S C A DAシステムと、いかに持 続 性を高めるか について 詳しくは

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「S o l u t i o n s f o r P o w e r〔電 力 業 界 のため のソリュ ーション〕」をダウンロードください

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小さいフットプリントで高速データ通信:小型・多極のコネクタ・ ソリューション 信号・電力用コンタクトで小型電子機器に最適 な新製品

スイス本 社 のフィッシャーコネクターズグル ープ は、コネクタ・ソリューションの 小 型 ・ 多極化の極限に挑戦し続けています。当社は、超小型でも堅牢なコネクタ、ケーブルア センブリ、電子機器ソリューションのシリーズの品揃えを拡大しました。過酷な環境で の使用、小さいスペースにコネクタを取付けることが可能、高速データ転送対応、電源 と信号の一体化の要件に適合します。

ィッシャー M i n i M a x ™シリーズで は、クラス 最高の小型・多極コネクタを販売しています が、ピンレイアウト、本体サイズ、データ転送 速度について新規にコネクタ3品種と関連するケーブル 加工をリリースしました。

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31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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• 新 しいピ ンレイアウト構 成:7 極 (4 x 信 号用 、 3 x 電 力用)、Ø 10 m m のレセプタクル(コネクタ本体 品 名 「サイズ0 6」)、最 大 2 2 AWGに対応 、3 種 類のロッ ク機構を選択可能(プッシュプル、クイックリリース、 スクリュー)、ネットウォーリアー(N e t t Wa r r i o r) コネクティビティ・エコシステムなど、小 型と高 耐久 を両 立したアプリケーションの 設 計 に 最 適 • 新 しい本体 サイズ:Ø 14 . 0 m m(コネクタ本体 品 名 「サイズ10」)、12極の 信号・電力用コンタクト、USB 3 . 2 G e n 2(10 G b p s , ケーブル 長1m)と 最 大 定 格 電 流 8 A に 対 応 、高 速インターコムボックスや次 世 代 ハブ に 最 適 • 新 し い 超 高 密 度:3 0 極( 2 4 x 信 号 用 、6 x 電 力 用 ) 、Ø 1 4 . 0 m m(「 サ イ ズ 1 0 」、高 速 デ ー タ 通 信 (H D M I 、U S B 、E t h e r n e t )に 対 応 、計 測 機 器 、無 人 探 査 機 、セン サ、I oT 接 続 向 け に 小 型・多 極レイ アウト製 品 を 追 加


イエロースキャン社のマッパーはフィッシャーMiniMax™ コネクタを3個使用しています。その内訳は、外部電源ポ ート用に4極、LiveStationポート用に24極(RJ45および UART)、オプションのカメラポート用に19極(USBおよび GPIO(汎用入出力))です。

小 型・多 極 と パッケ ー ジ 係 数 の 最 適 化 に よって、広 がる設 計 の可 能 性 M i n i M a x シリーズ は 、小 型・多 極 を 推し進 めて、高 密 度 化 パッケー ジ 係 数 の 最 適 化 によって、多 種 多 様 な 小 型・軽 量 な 電 子 機 器 に 適 用さ れて いま す。コネ クタ自 体 の 多 様 な 仕 様 に 加 えて、オーバー モ ールド 加 工でコネクタ本体 にケーブル取 付 をストレ ート、直 角 、6 0 度 に 配 置したケーブル 加 工 、電 子 機 器 システ ム に 加 えて、エコシステム 全 体 の S W a P(サイズ、重 量、電 力)要 件 に 適 合するように 設 計した ハブ、フラ ッシュメモリ、フレキシブル P C B などの電子 機 器ソリ ューションがあります。 電子 機 器 を 設 計するエンジニアは 、設 計 の可 能 性を 多様 に 広 げることが で き、さまざまなコネクタ・ソリ ュー ションの 中 から 、特 定 の システムレ ベ ル や 使 用 する 環 境 の 技 術 要 件 、厳しい 動 作 条 件 、コスト効 率 などの判断基準に合致したものを選択いただけます。 コネクタ・ソリューションの 小 型 化 は 、電子 機 器 へ の 組 込 み に 大 きな 利 点 を もたらしま す。たとえ ば 、2 4 極 の 信号・電 力用コンタクトで 直 径12 m m のレ セプタ クル(サイズ 0 8)は 、同じピ ン 数の M I L コネクタと比

べて、45% の 省スペース が実 現できます。小 型サイズ の電子機 器は、センサ、モバイル、ウェアラブル用電子 機 器、自律ロボット、無 人 走行車などに適しており、こ れらは需 要増加の 傾向が展 望されています。サイズに 加え、軽 量の部品が必 要になるということでもありま す。フィッシャーM i n i M a x™ シリーズは、M I Lコネクタ と比して 75 % の重 量 低 減 を 達 成し 、小 型 サイズと軽 量 化 により組 込 み の 負 荷 の 最 小 化 とともに 、信 号・ 電 源 の 一 体 型 や 高 速デ ー タ転 送 の 対 応 で 伝 送 性 能 を 最 大 限に高めて魅 力 的 な 製 品 を目指しています。

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クラス 最 高の高 耐久で小 型・多極 コネクタが、フィッ 31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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ME-Meßsysteme社の6軸力センサには、フィッシャーMiniMax™ シリーズの高性能で堅牢なMP11コネクタが採用されてい ます。

シャー M i n i M a x ™ コネクタの 設 計 テ ーマ で す。コネ クタ本体「サイズ 0 6」は 、わずか10 m m のフットプリ ントに 最 大12 極 の 電 源・信 号 用コンタクトで 密 度 係 数 0 . 8 3 に 相当し 、コンタクトピ ン 0 . 5 m mで 構 成した 高 耐 久コネクタのカテゴリーで は 比 類 のな い 製 品と いえるでしょう。密 度 係 数の定 義 はシンプルで、レ セ プタクル の直 径寸 法を、最 大 極 数 で 割った 値 です。 小 型 軽 量 の電子 機 器 のなかで も 、高い 耐久性や 長 い ライフタイムの要件がある製品には、コネクタ・ソリュ ーションにも小型軽量だけでなく高耐久性の両立が重 要です。これらの要求が厳 格である場 合、適切なコネ クタを 選 定すれば機 器 設 計 や 組 込 みに無 理 がなく確 実で 適 切な性 能を得ることがで きます。フィッシャー MiniMa x™シリーズの主要な信 頼性特性をあげると、 着脱 回 数 5, 0 0 0 回、36 0度のE M Cシールド、IP6 8 防 水 性 能 ( 水 深 2 0 m / 24 時 間 ) 、気密 性 能 (10 - 6 m b a r l /s) 、高い腐 食 耐 性、動 作 温 度 (- 4 0℃~ +135℃) 、ブライ ンド嵌 合、3種 類の確 実なロック機構(プッシュプル、 クイックリリース、スクリュー)、ベンドリリーフやスト レートまたは角度のついたオーバーモールドのケーブ ル加 工 が 提 供 で きます。

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31 | エンジニアリング 日本 | 2022年 05月

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採 用 事 例:高 耐 久と小 型・多極を 最 大 活 用 無 人 航 空 機(U AV )向 け L i D A R(ライダー)フランス 南 部 を本 拠 地 とする イエロ ースキャン 社 は 、遺 跡 調 査、道 路 や 鉄 道 路 線 の 地 形 調 査、フランス領 ギ アナ で の 熱 帯 雨 林 の 航 空 調 査 などの 調 査 活 動 向 け に 軽 量 の UAV - L i DA R マッピ ング ソリューションを設 計し て いま す。フランス領 ギ アナ の 調 査 で は 、気 候 変 動 の 影 響 を 調 べ るた め にキャノピー( 高 木 の 枝 葉 )と 地 形 の 両 方 をマッピ ングしました 。3 個 のフィッシャ ー M i n i M a x ™ シリーズ を 使 用したイエロ ースキャン 社のマッパーのL iDARシステムの主な要件としては、 スペースと重 量、耐久性のある材料、振 動 への耐 性、 高い防塵 防 水性 能 、ピン 数の 多さ、E M Iシールドが 挙 げられました 。 ひ ず み ゲ ー ジ セン サ:ロ ボット、医 療 機 器 、自 動 車 で 機 器 や システムを 安 全 かつ正 確 に 動 作 させるため に は 、力 およびトル クを 常 に 監 視 する 必 要 が ありま す。高 信 頼 性の 計 測 結 果 を得 るため の 実 績 に 裏 付 け ら れ た 手 法 の 一 つ が 、ひず み ゲー ジ 法 で す。セン サ が 非 常 に 小さ いため 、コネクタ接 続 もそ れ に合 わ せ て最 小 化 する 必 要 が ありま す。また 、振 動 が 大 き い 場 合で も 、安 定した デ ー タ通 信 が 求 め ら れ ま す。ド イツの M E - M e ß s y s t e m e 社 のエンジニアは 、このよ うな デ ー タ通 信 と 振 動 耐 性 の 要 件 に 適 合 するた め


左から右へ:フィッシャーMiniMax™サイズ06-7極、サイズ10-12極、サイズ10-30極 。

に 、小 型 で 堅 牢 なフィッシャー M i n i M a x ™ シリーズ を 選 択しました 。 C E OとC T O からのメッセージ J o nat han B ross a r d (フィッシャーコネクターズCEO) 「超小型、多極 、高速データ通 信 対応 これらすべて に対応する高耐久コネクタの設 計と製 造には、研 究開 発と生 産 部 門に小 型 化とラグド 設 計に関 わる専門 的 なノウハウとスキルが必要です。私どもは、クラス最高 の小型・高密度と比 類ないエルゴノミクスと堅牢設 計 を両立したコネクタ・ソリューションをエンジニアの皆 様 にお届けで きることを誇らしく思っております。」 J é r ô m e D a b o n n e v i l l e (フィッシャーコネクターズ C TO) 「センサを活用したデータ収 集と伝 送 、電子 部 品や機器の小型化 傾向 - これら二つの要因が軽量、 多極 、超小 型コネクタならびにそれを 使 用したケーブ ル加工やソリューションの 技 術革 新を推し進めていま す。シグナル・インテグリティ、信号と電源の 伝 送 路の 最 適化 、伝 送品質と信頼性などの課題を、電子機 器や システムの小さなフットプリントで実現したい。そのよ うな需 要が増 加していると認 識しています。このたび 新 製 品を 発 表したフィッシャーM i n i M a xT M は、この ような要件 への 適合を視 野に入れた 超小 型コネクタ・ ソリューションです。この製 品は、IE C、EIA 、M ILなど

の国 際 規 格に基づ いた信 頼 性 試 験に適 合しているた め 、過 酷な 環 境で も高い 性 能と信 頼 性で 使 用で き、 防 衛・セキュリティ、UAV、計 測 機 器 などの用 途 に 適 合すると考えています。」 追加情報: • フ ィッシャーM i n i M a x ™ シリーズ 製 品 仕 様 書 • C o n n e c t o r S u p p l i e r. c o m の 記 事: Ye l l o w S c a n 社 の L i D A R とフィッシャー M i n i M a x ™ 「 L i d a r Sy s t e m s G i v e V i s i o n t o Ve h i c l e s」 • M E- M e ßs y s te m e 社の6 軸ひずみゲージセンサとフ ィッシャーM i n i M a x ™ の ケーススタディ「S m o o t h d a t a t r a n s m i s s i o n e v e n w i t h v i b r a t i o n s」 • ミ ニチュア化 技 術 : フィッシャーコネクターズの 新 しいホームページ 詳 細

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NEWS

AGILOXから新しいCEOをご紹介

Helmut SchmidがAGILOXの舵取りを担います。

A

G I L O X は 新 た な 経 営 首 脳 陣 の 人 事 を 行 いま す。2022年1月、Helmut Schmidが前CEOの Franz Humerの後任としてCEOに就任します。 新CEOのSchmidは、AMR(自律走行搬送ロボット)メ ーカーとして推進中の戦略を維持し、世界的な市場シ ェアの拡大をはかっていきます。またAGILOXの経営ト ップとして、S c h m i d は 経 営 陣 に3 名 の 署 名 権 者 J o s e f Baumann-Rott、Klaus Pucher、Robert Mayerを加 えます。 Helmut Schmidはかつて、協働ロボットで市場をリー ドするU n i ve r s a l R o b o t s 社で長年にわたりドイツお よび 西ヨーロッパ地 域の責任者を務めていました。そ の H e l m u t S c h m i dが、このたびAG I LOXの C E O に 就 任することとなりました 。経営 者としての国 際 的な 経 験 が 豊 かなうえ、ロボット工学にも 精 通するS c h m i d のもと、AGILOXはさらなる発展への道を歩 み続けま す。なおS chmi dの前職は、ドイツ・ミュンヘンにある 協 働ロボットの 先 駆 的 企 業 Fr a n k a E m i k a G m b H の マネージング・ディレクタでした 。

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AG I L OX に 新 たなリーダーシップ を H e l m u t S c h m i d は 、成 長 戦 略 や事 業 開 発 、変 革 管 理 、国 際 化 、営業・マーケティングのスペシャリストで す。その 長いキャリアにおいて、すでに数 社 の 企 業を 設 立して、新しい営 業プロセスを開 発したり、的 確 な 手 法 による新しい G o - t o - M a r k e t 戦 略 を実 行 に 移し たりと収 益性のある経営を行 い、とりわけスケーラブ ルな事業モデルを実 践してきました。航 空工学の大学 院を卒 業し 、G e r m a n R o b o t i c s A s s o c i a t i o n a n d R o b o t i c s Ve n t u r e s G m b H 社 の 共 同 設 立 者として も知られています。今 回 、A G I L OXの 新 C E Oとなった ことを 受け、AG I LOXをさらに発 展させ、国 際 化も果 たしたいと考えています。「 A G I L O X は 、強 固 な 基 盤 と大きな市場の可能性を持ち合わせたブランドです。 そのAGILOX が 継 続して収 益性を高めながら、市 場で のポジションを ゆるぎ な い もの にするため に 私の 経 験 が活 か せるものと期 待しています」と、S c h m i d は 説 明しています。 移 行 は 円 滑に 「H e l m u t S c h m i d 氏 は 経営面 で の 専 門 性の みなら ず、ロボット工学にかかわる長年 の 経 験によって技 術 面にも造 詣 が深 いことから、新たな C E Oとして、今 の AGILOXの優れたポジションをスタート地点にこれをさ


Helmut Schmidは、ロボット工学分野のエキスパートとして産業に深く根差した経験をもとに、さらなる展開のための大きな推進力をAGILOXにも たらします。

らに発展させ、世界をリードするA MRメーカーになる という目標のもと、私どもの成長計画をいっそう進め ていただけるでしょう」と、2021年 6月よりAG ILOXの 重要なパートナーとして連携するようになったCarlyle G r o u p 社 のマネージング・ディレクタD r. T h o r s t e n D i p p e l 氏 は 述 べ ています。また R a i f f e i s e n I n v e s t H o l d i n g G m b H & C o K G 社 のマネージ ング・ディ レクタD a n i e l H a i d e r氏 も同 様 に 、新 C E O の 国 際 的 な産 業 界で の 経 験 に注目しています。「当 社 は 、この ようなロボット工学 のエキス パートがAG I LOXに信 頼 を 寄 せ て い る点 を 非 常 に 評 価して いま す。H e l m u t S c h m i d 氏 に 新 C E O をお 任 せしたことで、国 際レ ベ ルで の ダイナミックな 成 長 推 進 を 続 けてい けるから です」。A G I L OXの前 C E OであるF r a n z H u m e r も 、 新しい 経営トップの就 任を歓 迎しています。「創 業 者 である 私どもにとって 特 に 重 要 なの は 、新 C E O の も とAGILOXのブランドD NAを醸 成しながら、将 来に向 けてしっかり練り上げた戦 略を継 続していけることで す。H e l m u t S c h m i d 氏 なら、AG I LOXの 積 極 的 な発 展と将 来 に向 け た 最 適 な 道 を 着実 に歩 め る方として C E O にお迎 えで きます」。新 C E O のS c h m i dも 、この 新たな 挑 戦 に期 待 をふくらませています。「これ から はしっかりした 覚 悟で 全社 員とともに働 き、AG I LOX 成 功の一翼を担える者になれたらと楽しみにしていま す。国 際 化やオーストリアのノイキルヒェン・バイ・ラ

ム バッハ にある 本 社 のさらなる 拡 張 は 、私 が 取 組 み たいと考える重 要な 案 件 のごく一 部 に 過ぎ ません 。 前C E O の Fr a n z H u m e r は会 長としてAG I LOXの取 締 役会に加わり、とりわけ製品開発や米国における組 織 運営の面 で の次 なる戦 略 的ステップの 準 備 を 進 めま す。またD i r k E r l a c h e r は中 国 に移り、上 海 を拠 点に アジ ア 市 場 の 構 築 に 取 組む 予定です。 AG I L OX について A G I L O X は 2 0 0 9 年 以 来 、付 加 価 値 が 高く、もっとも 高 水 準 な 品 質 基 準 を 満 たしたインテリジェント無 人 搬 送 車の象 徴 的 存 在として活 躍してきました 。イント ラロジスティックス用ロボットの専門企 業である当社 の目標 は、お客 様 が 私どもの製 品を援 用して、それぞ れのイントラロジスティックスを自在に設 計できるよ うにすることです。その 実 現のために、業 界で もっと も操 作しやすいパレット用 A M RであるAG I LOX O N E を 開 発しました 。加 えて 2 0 21年 には 、自 律 型 カンタ ーバランス 式 フォークリフトA G I L O X O C F も 製 品ラ イン ナップ に 加えました 。こうしたイントラロジステ ィクス 用ロボットはすべて、現 在およそ10 0 名の 社 員 が 働くオーストリアの本 社で 開 発・製 造しています。

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ケナメタルが工具セットアップと加工の時間を短縮する電気自 動車用ツーリングソリューションの最軽量バージョンを発表

カーボンファイバーの本体を備えた3Dプリンタよるステーター内径加工用工具の重量は7.3 kg。

賞を獲得。3Dプリンタによるステーター内径加工用工具の重量はわずか7 kgで、マシ ニングセンターでの迅速な工具の交換と回転数の上昇が可能

ナメタルは、電気自動車用アルミニウム製エ ンジンハウジングの 加 工 向 けに、3 Dプリン タによる次世代のステーター内径加工用工 具を発表しました。この工具の最新バージョンは、新設 計 のアーム構 造、カーボンファイバーを使用した工具 中央部のボディ、従来の設計よりもさらに20%以上の 軽量化を特長としています。この複合工具は、1度の加 工(ワンショット)で3つの大径サイズの内径加工するこ とが 可 能であることから、自動 車 部 品メーカーの 工 具 セットアップ 時 間 や 加 工 時 間を節 約し、最 高 の 精 度と 表面品質を実現します。

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この新たに設計が見直された工具は、読者や業界の専 門 家による投 票に 基づ いて、M M M a s c h i n e n M a r k t の 生 産・製 造 部門で B e s t o f I n d u s t r y Aw a r d(最 優 秀 産 業 賞 )を 受 賞しました 。 「自動 車 業 界 のお 客 様 がハイブリッド 車や 電 気自動 車 の 販 売 を 拡 大 さ れる中 、当 社で は 、より軽 量 なツ ーリング ソリュー ション の ニーズ に 応 え 続 け て いま す。3 Dプリンタを駆使 するような 最 先 端 の 製 造 技 術 を 活 用 することで、切り屑 排 出 を 向 上 、工 具 の 剛 性 を高 め な がら 、第 1世 代 の工 具 に 比べ てさらに 2 0 % の 軽 量 化を実 現しました 。つまり、お 客 様 がより速く より効 率 的に加工することができるようなイノベーシ ョンを行ったのです」と言うのは、ケナメタルのプロダ クトマネージャーであるI n g o G r i l l e n b e r g e rです。 一度の加工(ワンショット)で3つの大径サイズの内径を 加工するステーター内径 加工 用工具は、サイクルタイ ムを大幅に短縮しながら、加工面の同軸度と同心度を

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左側が初代の設計(9.5 kg)で、右側が最新の工具設計バージョン(8 kg未満)で、手間のかからない工具交換が可能。

内部給油とRIQリーマ加工技術を搭載した翼型アーム。3Dプリンタ(アディティブマニュファクチャリング)によって可能になった複雑な内部と外部 の機能。

確保します。3Dプリンタによる軽 量な複合工具によっ て、低出力な工作 機械でも、より迅 速な工具の交 換や 回 転 数の上 昇が 可能です。表 面の 仕 様 や 部 品 の 公 差 を、制 約を受けることなく実 現することがで きます。 切 れ 刃とガイドパッド に 正 確 で 強 力 なクー ラント 供 給 を 確 実 に 行 うという 特 長 を 備 え た 内 部 給 油 の 翼 型アームによって、切り屑 除 去 の 手 間 がかからなくな りま す。従 来 の 製 造 で は 、低 コ ストで 生 産 すること が 困 難 で 不 可 能 でした が、3 Dプリンタで は 、このよ うな複 雑 な内 部 機 能の 製 造をも実 現することがで き ます。さらに、ケナメタルR I Qリーマ加工システムは、 刃先 のセットアップ 及び 調 整 が非常に容 易で、インサ ート交 換 後 のセットアップも短 時 間で 問 題なく行える のが 特 長です。

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