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表出のまほろば
卒業制作
神戸大学卒業設計賞佳作 せんだいデザインリーグ 2015 卒業設計日本一決定戦 100 選 福岡デザインレビュー 2015 82 選 (19 位 / 400 作品)
2014.10-2015.03
第 4 回 大東建託賃貸住宅コンペ 「賃貸住宅の公」
個人作品
時代・技術の進歩とともに開発され失われつつある、人間味あふれる下町の雰囲気という大阪・中崎町の魅力を空間として新たに再編集し、未来に残していく ことを提案しました。中崎町の魅力分析から抽出した 8 つのイメージを手がかりに中崎町の魅力をもつ、この場所固有の新たな建築を考えました。人間っぽさ のにじみでる未来の暮らしの物語を新たに描くことで、人と空間との関係について社会に問いかけをしています。
1. ゲートをのぞむ
都市からゲートをくぐる
2. 路地からの見上げ
路地を見上げると立体的に交錯する
3. シェア空間
ヒューマンスケールの L 字のスキップフロアが積層する
4. 広場
蛇行した床が身体性を喚起する
若者たちが家際によりできた公に集う
新たにできたくぼみでは お年寄りの井戸端会議 頭上に布をかけて 畑の直売店
6.Bird’s
eye
5. 増築風景
view
創造行為に触れながら人間っぽさを取り戻していく
7. アプローチ - 回廊
空間体験をふりかえりながら自己と向き合う
8. 展望台
いつもの都市が違ってみえた。日常の都市に対して何を想うのか
共有のお店 大階段の途中で休憩
若者のシェアハウス 路地と接続する窓
お隣の子供たちが集まる シングルマザーの相談会
路地の風景
全体の風景
けっしてまっすぐでない路地が奥へと誘う
新しくできた小さな公で 布をひろげてピクニック
様々な人が変化する道で関わりあう
路地の天井高が変化していく
広場の風景
小さな公が集まった大きな公が街に溢れ出します 一人暮らしのお年寄りと会話 シングルマザーと若者の交流
シングルマザーどうしのシェアハウス
路地が立体化する
ギャラリーではここに住む人の作品が展示される
ヒューマンスケールに分割されたスラブ
作業スペースには資材がストックされる
新しくできたカフェに 街からのお客さん
好きなところに床を張り領域を拡張していく
生まれた庭でシングルマザーと子供があそぶ 街にあふれだす公 私の畑で収穫。カフェでふるまう。
買い物から帰って立ち話
内部の領域が街に拡張されていく
さまざまな素材、個性が表出する
やがて表出が建築を埋め尽くしていく
分割された Volume が周辺に対応する
街につながる風景が残っていく
Roof
時代・技術の進歩とともにわたしたちの生活は便利になってきた。
Alleyway Roof
Second Floor Plan
しかしその過程で、わたしたちは人間っぽさを感じることのできる場所を失いつつある のではないか? 今後高度情報化社会、少子高齢化の中で成長はさらに加速するだろう。 時代が転換期を迎える今、都市のなかにあるが都市とは異なる中崎町の魅力を引き継
Wall / Skelton
スケールの差異
ぎながらも新たに解釈、再構築、再定義し、人と人、人と建築の関係について考える。
公の路地を立体化する
これは再開発でも懐古主義でもない未来への物語。100 年後のわたしたちへ。
公の状態を変化させる要素
建具としての “家際” を纏う Second Floor plan
Relax space
Theater
House Shop
Free market
Office
Hotel
インテリア 舗装
Garelly
Workshop
Share house Clothing
Open cafe
つなげてシェアする 生活の風景
もののあふれだし
可動式建具
Cafe
Restaurant
Community space
2 つに拡張して使う
2000
庭などの個人の領域を拡張する Slab / Infill
家際により公は変化し、その時々の状態をみせます
住まい方を拡張する
Bar Terrace
Site
縁側
公に還元する 頭上の変化
平面的つながりを維持しながら
街と接続させるよう下層に公共空間、表出
断面的にもつながりをつくっていく
の場としての空間を上層に貫入させていく
新たに土壁をつくり空間を拡張する
オーク材 t=20mm
時間のなかで蛇行する道
家際を動かすことで公に影響を与える
Axnometric
共同作品 (
第 11 回ダイワハウスコンペティション 「呼吸する家」
3 つつなげて使う
領域を囲い込む
植栽
商空間の平面的つながり
公に還元する
家際の構成
目隠しルーバー
unit axonometric ex.
2人)
土壁は新しい空間を生み出す
拡張
移動
移動
大地をほってできた穴は新しい空間となる
土の変化
街と一体となりながら路地の集まりが地形として立体化し、私から生まれる賃貸住宅の公が街に広がります
暮らしのふるまいにより土壁は削れたり増えたりしていく
“取り込む”
版築工法 - 簡易な土壁のつくり方
- 大地はいえとなる -
1. 木材で仮枠をつくり 土を敷きつめる
“吐き出す”
第 9 回 長谷工住まいのデザインコンペ
- いえは大地となる -
ティション「100 歳の集合住宅」
2. 土を棒で突き固める 穴をほる
土壁をつくる
3. 木枠をはずし、土壁完成
穴を埋める
土壁を崩す
いえから大地に吐き出された 土は再利用できる
section perspective
3 つのいえが若者にシェアハウスとして使われる風景がみられます
共同作品
個人作品
( 2人)
0 歳から 100 歳までの行為が重なる集合住宅を提案しました。 生活の場に生産の場 を組み込み、生産の行為を介して住民であるお年寄りと周辺の多世代の人々が交流 し、お年寄りの暮らしが豊かになることを考えました。
大地のすぐ上に住むわたしたち だけど大地はわたしたちの暮らしから離れたもの 近いけれど遠いもの その大地をいえのなかにとりこんでみる 土がいえの中を循環する そうして家は呼吸をはじめる 常に刻々と変化する日々の暮らし かつて暮らしが土とともにあった焼き物の街、益子町 完結したいえの暮らし
大地をいえにとりこむ
呼吸する家
そこに土により呼吸する家を提案する
大屋根により空間の拡張の領域がゆるやかに決まる
土が循環することにより呼吸する家 土の交換により大地はいえに取り込まれ、いえは大地に吐き出されます。 土の交換としての土壁をつくる、崩す、大地を掘る、埋めるというふるまいによ って土とともにある日常の暮らしは刻々と変化していきます。
鳥瞰で全体の空間を臨みます
時間の記憶を積層していきます
土により暮らしの風景は刻々と変化します
大地にできた穴は新たな部屋となります
土の温かみがいえ、 ひと、 まちを繋ぎます
異なる時間を身体を通じて感じていきます
空間が周辺の動線と連続してつながります
ギャラリーには手塚治虫の作品が展示されます
田中健人