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オブゞェクトディスコ展トヌク抂括

東京藝倧矎術孊郚総合工房棟四階建築科FM ​ ​2017幎10月31日 東京倧孊工孊郚建築孊科四幎

楊 光耀 Kohyoh​ ​Yang

オブゞェクトディスコにおける地図の読たれ方・描かれ方 地球儀のようなミラヌボヌル

オブゞェクトディスコを初めお芋に行った時、それはたるでモノたちからなる地図のようであった。それは、なにもそこ本圓 に地図が芋えおいるずいう蚳ではなくお、地図ずは、モノずモノが芋えない無数の関係性によっお぀ながっおいる、その関係 性地ずモノ図がたんべんなく散りばめられた様盞である。蚻1それらは、到底党おを読み出すこずはできない。しか し、オブゞェクトディスコは、蚭蚈されたものでもある。ならば、蚭蚈する偎から、読むこずず曞くこずを䞀䜓に考えるこずで、そ の地図の読み曞きはある皋床の自由さを可胜のするものになるのではないか その前に、地図ずいえば、実際によく䜿われる具䜓性の高い地図から、簡略化された抜象床の高い地図たで様々な皮類 がある。それらを䜜成するために地理孊があるが、地理孊においおは、特に埌者の地図の䜜成のために、geographical semiologyヌ地理的蚘号孊蚻2ず蚀われる手法を甚いお地図を䜜成する。ここでは、地圢に珟れる、特質ヌ属性を蚘号化 しお、地圢がどのように圢成されるかずいう芁因ず、様々な地圢を生み出しうるための地圢の基本圢ずしおの基底ずが、ここ では掛け合わされお行列をなすこずで、可芖化される。属性に着目し、それらを可芖化するこずによっお、地図補䜜を可胜に しおいる。このこずは、もしかするず建築蚭蚈においおも、䜕かしらの有効な地図を䞎えおくれるのではないか  ここで、属性ずいう蚀葉が出おきたので、2017幎10月31日のむベント・トヌクにおいお提瀺された質問を振り返りながら、話 を進めおいく。 『䜕かず䜕かを揃えるこずはデザむンの最も基本的な䞀手です。オブゞェクト同士のある性質が「揃っおいる」ずいう状態 は、他属性の揃っおない「ずれ」を顕圚化させたす。意味を䌎わない可読性を持぀「ずれ」は、オブゞェクト自䜓に固着した意 味を解きほぐす効果がありそうです。「OD」は各操䜜を情報の運甚ずしお考えるこずで堎所性の倚元化を詊みおいたすが、 それは他者からの介入可胜性、ある皮の公共性担保に繋がるず考えられたすか?』氞田・楊ぞの質問 たず、はじめに属性間の「ずれ」の顕圚化ずあるが、これには質問文にもあるように、たず属性が二぀以䞊あっお初めお顕 圚化される。最初に提瀺した呜題は、いかに読むこずず曞くこずであったので、ここから、そもそも建築においお属性はいか にしお読解され、蚘述されおきたか、に぀いお考えおみたい。 近代建築史を蟿っおいくず、建築における郜垂の調査や地図の䜜成や属性の抜出に぀いお盛んに議論が行われおいた 時代があった。1950幎代にむタリアに始たり、日本で本栌的に導入されたのは1960・1970幎代である。蚻3特に、その䞭 でも最も広範囲な調査を行った実䟋ずしお、建築家の原広叞の集萜調査が挙げられる。蚻4 原広叞が行ったこずは、各集萜間に固有の属性を芋出し、それらを、数孊的なモデルによっお曞き出すこずであった。具䜓 的にそれがどのような手法で行われおいたか、調査幎床を経るたびにその手法は統合化されおいく。たず、初期の頃は、 各集萜においお、いく぀かのモデルが想定されお、そのモデルによっお芋出された属性に぀いお、その1぀の属性の有無に よっお「+」ず「-」の二項よっお衚されおいた。蚻5-1やがお、属性ず属性は掛け合わされお行列によっお蚘述されるように なる。蚻5-2そしお行列は高階化し、そこに含たれる属性も倚くなる。ここで属性の属性ずいう耇合化が生たれる。蚻5-3 以埌、耇属性ず呌ぶ。もちろん、建築たしおや集萜は1぀の属性によっお衚すこずのできるものではないから、こうした属


性の耇合化が芁請されるのは、建築の蚭蚈や郜垂調査などを行ったこずのある方であれば、劥圓であるず分かるのではな いだろうか。 しかし、その耇合化は止たらず、今床は、耇合化された耇属性同士の属性、間-耇属性ずでも蚀うべきものが蚘述される。 それは、その集萜で出おきた耇合化された属性が、連結圢の倚角圢図匏を䜜り、各属性は倚角圢の頂点に眮かれる。そこ から盞関性のある属性同士は、察角線同士を結ぶこずで、盞関性が衚珟されおいる。二次的な倉化ずしお察角線の線の倪 さ现さなどによっお盞関性の匷匱が衚珟される。蚻5-4ここで、耇合化は終わるず思いきや、統合化はただただ続いおい く。さらに今床は、間-耇属性によっお蚘述された集萜が、集萜ず集萜同士の盞関性が衚珟される。そのモデルずなるもの も、明確なモデルの名前がないため、䟿宜䞊、四次元的、倉換移動モデルずしお名づけるモデルによっお盞関性が衚珟さ れおいる。蚻5-5このモデルにおいおは、集萜ず集萜のあいだの倉換性ヌすなわち、ある集萜に察し、このモデル䞊の倉 換を行えば、別の集萜になるこずができるずいったこずヌが蚘述されおいる。 たさに、集萜ず集萜のあいだの属性の「ずれ」が倉換ずしお取り出されおいるのである。初めは、芁玠ず芁玠のあいだの 「ずれ」だったものが、耇合化し統合されお、やがおは集萜間の「ずれ」を蚘述できるようになるたでに至る。そもそも、この ように芁玠の耇合・統合化は還元䞻矩的ではあるが、その是非に぀いおはここでは問わないこずにする。 ​ ​集萜間の「ずれ」を読んだこずで倉換可胜性ずしお取り出されたが、読むこずヌ倉換可胜性ずいうのは、挔算の向きを倉え るこずによっお、同時に曞くこずヌ操䜜可胜性ずしおも甚いられるこずが可胜である。すなわち、原のモデルにおいおは読み 方ず曞き方は同䞀であるずいっおいい。そしおその操䜜可胜性は、蚭蚈にズレを生み出すために甚いられ、原の蚀う「均質 空間」ずいう抜象空間を乗り越えおいくために、別の抜象空間で倉換するこずによっお「ずれ」されおいく。 以䞊のように原広叞の堎合、いかに属性を捉え、蚭蚈手法ずしお甚いるか、ずしおの地図の読み曞きの方法があった。し かし、それは同時に、数孊や蚘号論ずいった、高床な思考ず圢匏の䜓系化を必芁ずしおいた。こうした原の読み曞き方は、 そもそも、䞀぀の読解・蚘述モデルの䞀぀の特殊䟋にすぎず蚻6、先述のそれが可胜かずいう前提の問題ず、可胜だず仮 定した堎合でも、そのモデルの䞭で、属性が読たれる前埌、曞かれる前埌においお、いかなる倉質これは読み曞き方に内 圚するもうひず぀の「ずれ」ず蚀っおいいだろう。が生じるか蚻7に぀いおも着目する必芁があるこず、珟代におけるその 意味や曎新、などに぀いおは、たた別の機䌚に考えるこずにする。  さお、もっず具䜓的な属性の読み方に泚目しおいた人物ずしお、゚むモス・ラポポヌトが挙げられる。蚻8ラポポヌトは『構 築環境の意味を読む』においお、構築された環境に発生する意味や属性の読み方を建築蚈画孊的な芖点から、かなり具䜓 的に考察しおいる。 たず、人々が環境の手掛りを読み、そこから決たった定型的な行動をする、ずいうような環境のセッティングが基底ずなり、 そのセッティングは様々な瀟䌚・文化的によっお固有のルヌルを持っおいるず考えられ蚻9、人間は、構築された環境の 意味を読むこずに関しおは、それらによっお制玄されおいる面が倧きい。そのセッティングの意味や属性に぀いお、ラポポヌ トはいく぀かの䜜甚因子や構成芁玠の定矩を行っおいる。そこでは、耇数の因子や芁玠が挙げられおいるが、䞭でも特に 重芁なのが固定芁玠、半固定芁玠、非固定的芁玠ず、それらがもたらす、意味のレベルである。 固定的芁玠ずは、基本的に固定されおいるもので、ほが倉化しないものであり、䞀般的な建築の芁玠の倧郚分はこの領 域に含たれ、郜垂の道路や建物も含たれる。固定的芁玠は組織化されるこずによっお、たた、配列や寞法などの幟䜕孊的 性質によっお意味を䌝えるずされおいる。蚻10先述の原広叞の䜏居集合論なども、その調査察象はこの範疇に入るだろ う。 半固定的芁玠はより広域的であり、家具の配眮や皮類、怍朚鉢や食り棚、ストリヌトファニチュア、庭園の配眮芝生の食り などのむンテリアから郜垂的な芁玠たでもが含たれる。半固定的芁玠は、容易な倉化が可胜であり、固定的芁玠よりも倚く の意味を䌝達するずされおいる。たた、半固定的芁玠は、固定的芁玠にくらべお制限はかなり少なく、より個人的な自由な 領域にあるずいえる。蚻11​) 非固定的芁玠は、人の堎所の占め方や、倉化する空間的関係、身䜓の䜍眮や姿勢、手や腕のゞェスチャヌ、顔の衚情、 手や銖の匛緩、頭の頷き、芖線の亀錯、䌚話の速さ、声の倧きさ、䌚話の䌑止の仕方など、人間の非蚀語行動に関係しお いる。そこで、問われるこずは、䜕が䌝達されおいるか、あるいは、感情がどのように隠されたりするか、たた、そうした行動 が盞互䜜甚においおどのような圹割をはたすか、ずいったこずである。​蚻12) 意味のレベルは、あくたでも構築環境のもたらす実䜓的な意味であり、ここでは以䞋のように3段階に分けられおいる。


(1)䞖界芳、哲孊䜓系などの「高䜍レベル」の意味。 (2)アむデンティティ、地䜍、暩力など「䞭䜍レベル」の意味。 (3)プラむバシヌ、接近性、座垭の配眮や移動、経路探玢などの「䜎䜍レベル」の意味。 (2)ず(3)の違いは、意味が​行動に察しお、間接的に朜圚しおいるか、盎接的に誘発するかの違いである。蚻13 これらの他に物理的芁玠ず瀟䌚的芁玠を可胜な限り列挙しおいるのであるが蚻14、いずれも、この二぀の芁玠ず意味 のレベルずいったレむダヌに垰着しお考察される。  以䞊、建築における地図や環境の読みに察しお、原広叞ず゚むモスラポポヌトを挙げたのであるが、圌らはいずれも、ある 皋床の捚象は䌎い぀぀も、建築的な実䜓性を含んだ図匏化によっお、原は図匏ずしおマトリクスを基本ずし、ラポポヌトは レむダヌを基本ずした違いがあるにせよ、䞡者は読み぀くせない意味を、圌らなりに読むこずのできる意味ぞず倉えおいっ たのである。 これらの図匏ず読み取られた意味に぀いお考えるず、先述の原のマトリクスが具䜓的な属性を取り出すこずぞの射皋を含 んでいたのに察し、ラポポヌトの芁玠や意味のレむダヌが特に、質問文にある二぀目の「ずれ」である『​意味を䌎わない可 読性を持぀「ずれ」』ずより瀟䌚的な質問である『ある皮の公共性担保』に察しお、オブゞェクト・ディスコの制䜜手法の今埌 の展開ぞの有効な枠組みを䞎えおくれるだろう。 たず、意味の䌎わない可読性を持぀「ずれ」に぀いお、「意味を䌎わない」ず「意味の可読性」ずいう語句が䞊眮されおお り、䞀芋するず矛盟するかのように思えるが、これは「意味は䌎わない」の意味は読む人間の偎にあり、「意味の可読性」 の意味は読たれる環境ヌオブゞェクトディスコの偎にあるずいう図匏を仲介させるず、その䞡者の関係性や、環境の意味を 読むこずに぀いお、より明確に捉えるこずができるのではないか。それこから具䜓的に、先述のラポポヌトが列挙する環境を 構築する芁玠が、どの意味のレベルに存圚し、そこからどのように行為を誘発させるか、ずいうこずを経由しお、行為を誘発 する意味のレベルず、その意味を読み行為する偎が読むこずの可胜なレベルの差、すなわち階局的な「ずれ」ぞ、さらには 「公共性」ぞずたどり着くこずができるのではないか。 これに぀いおはたずは、具䜓䟋を話したほうが分かりやすいだろう。筆者が䞭野のオブゞェクトディスコの珟堎ぞ行ったず き、その地面を敷き詰める砂利が、ある領域ずある領域においお砂利の色がわずかに異なるこずを発芋した。蚻15そこか ら蚭蚈者の山田橋橋本吉史氏の解説によれば、その珟象から連想しお、色の異なる砂利を領域間で移し替えたり、逆に 元に戻したりする行為が誘発されるであろう、ずいった蚭蚈意図が蟌められおいた。その瞬間、その空間における情報量は 急増し、解像床が飛躍的に高たったように感じお驚いた。その局所的な空間における行為を芏定するかのような固有な秩 序が突劂発生しおいたのである。しかし、埌で思い出しおみるず、砂利の色の差異は日䞭でも埮劙だったので、それは䞀般 的な通行人には知芚されにくいのではないか、そもそも倕方や倜間においおはそれは䞍可胜に近いだろう。 ここでは、ラポポヌトのいう半固定芁玠である砂利が、亀換するず元に戻すずいう行為を誘発する環境的な意味を朜圚さ せながらも、それが実際に行為を誘発するこずの難易床が高いずいう意味で、少なくずも䞭䜍レベル以䞊に意味があるずい える。するず、意味を持っおいながらも、それを読む偎がそれに察しお気が付くこずができないずいう原因から、砂利が䜕にも 意味を持たない、かのように捉えられおしたうのである。すなわち、環境的な意味が高䜍レベルにあるものは、読む偎にずっ お、その読み取るこずが難しくなり、そこから次に行為を誘発させるこずもたた難しくなるずいうこずである。環境的な意味のレ ベルず読み取る偎の可胜なレベルの差こそがたさに、​『​意味を䌎わない可読性を持぀「ずれ」』を生み出すこずになるのでは ないか。  こうした芳点は、蚀語論や認識論の文脈においおはよく議論されおいるこずであるが、筆者はその専門ではないので、そ の芳点の背景ずしお、橋本氏が蚭蚈コンセプト文の䞭で匕甚しおいた、山口昌男の『文化ず䞡矩性』蚻17の䞭から、これ らの「ずれ」から「公共性」を生み出すのにおいお重芁だず思われる郚分ずそこから想起されたむメヌゞを述べるだけに留め おおきたい。 山口は、意味䜜甚を生じさせる䞊で、二぀の蚘号の関係項が前提であり、それは特に互いを排陀しあう察立項が必芁ずさ れる。それは、゚ドマンド・リヌチ蚻18によっお名づけられた”事物”VS環境のタブヌずされた郚分”事物に非ざるもの”ずし お察立させられおいる。しかし、察立しながらも、前者の秩序化された意識に察しお埌者のタブヌずされた郚分が無意識的


に働きかけるず述べられおいる。蚻19これは、意味の生成ヌ秩序化ずいった文脈においお述べられおいるが、そこに提瀺 された図匏は、遺䌝子の翻蚳モデル、特に遺䌝子砂挠を想起させる。遺䌝子砂挠においおは、翻蚳䞍可胜領域が翻蚳可 胜領域に察しお、翻蚳機胜を高めるずいった働きがあるこずが分かっおいる。蚻20 これらは、領域は異なれども、いずれも読むこずができる郚分に察しお、読むこずのできない郚分が、その読み取りやすさ を匕き䞊げるずいった圹割や機胜をを有しおいる、ずいった点においお共通の構造を持っおいるように思われる。ここから、 先述の環境的な意味を読む偎ず読たれる偎でのレベルの​「ずれ」が、読むこずができない䞍可胜性の芁因である、ずいうよ りも、むしろ、その「ずれ」が、読むこずが䞍可胜であるかのような状況を䜜り぀぀も、同時にそれを読たれるこずを可胜にす るための芁因を䞎える​、ずいった、自己誘発的なメカニズムが考えられうる。すなわち、意味のレむダヌ同士が互いに織り蟌 たれおいお、意味の階局性が無意味になるような図匏、もしくは、​耇数の意味のレベルのレむダヌ間を぀なぐ芋え隠れする 梯子のような装眮​線をたたぐ暪になったあみだくじを想像しお頂ければよいであるずいっおもいい。蚻20-1 その梯子は芋え隠れするこずによっお、ある時間、状況、人間にずっおは環境の意味を読みやすく/にくくするような、ショッ トカットでもあり回り道でもあるようなもの、それはオブゞェクトの可読性ずその情報の解像床を読む察象ず状況によっお自 圚に倉幻させるのである。それは、察象に察しお開かれた関係ず閉じた関係を䜜り、それらに応じた公共性ここではあえお 意味を限定しないを担保するこずが、可胜になるだろう。 オブゞェクトディスコが芏暡を倧きくしたずき、呚蟺や人間に察しおどのような意味の関係性を䜜り出すだろうか。そこには 䜕かディスコの明滅するミラヌボヌルのような蚻20-2公共性が立ち珟れるこずを予感させるのである。  蚻1マリリン・ストラヌザン『郚分的぀ながり』氎声瀟2015,P215 「 この䞭心化は、知芚の隠喩ずしお想像するこずができるだろう。「意味」に基盀地を䞎え、そうするこずで異質な構成芁玠のあいだのコミュニケヌショ ン回路を぀くっおいるのは、人々の知芚胜力なのだ。圢象図は、その背景地ずは無関係に成長し瞮小する。それらは背景に等しいのではなく、いうな ればそれら自身に等しいのだ。」 蚻2​​ ​”S ​ emiology​ ​of​ ​Graphi​ ​:​ ​Diagrams,​ ​Networks,​ ​Maps” ​Jacques​ ​Bertin​ ​1967


蚻3近代​建築史の文脈においおは、1950幎代にむタリアのムラトヌリ孊掟の郜垂保存運動からなる郜垂類型孊ヌティポロゞアヌが起源ずされ、日本の 代衚䟋ずしお、䌊藀おいじ、磯厎新を䞭心ずした『日本の郜垂空間』建築文化1963幎12月号党冊特集、明治倧孊神代雄䞀郎研究宀ず法政倧孊宮脇壇れミ ナヌルを䞭心ずした『デザむン・サヌノェむ』建築文化1968幎1975幎の7回連茉、が挙げられる。 蚻4原は1970幎代に党䞖界の集萜ぞ調査に行き、その調査結果ず分析ず考察を党5巻からなる『䜏居集合論』鹿島出版䌚SD別冊No.4,6,8,10,12​ ​1973 幎1979幎に著した。 蚻5-15-5『䜏居集合論』鹿島出版䌚SD別冊Ⅰ巻から⅀巻で曞かれた論理䜓系の図匏の統合化を敎理しおいくず以䞋のようになる。

蚻6今回本文で取り扱っおはいないが、ティポロゞアの文脈から、陣内秀信『郜垂を読むむタリア』法政倧孊出版局1988、は空間ヌ建築ヌ郜垂の属性 を考える䞊で重芁な文献である。空間ず建築の領域から、歎史的に玠材から構造ぞ至るたでの属性玠材の特性や生成過皋などを階局的に分析しおい る。図は同曞P189。

蚻7荒川修䜜芞術家1936幎2010幎は『意味のメカニズム』囜立囜際矎術通1979、においお、意味が操䜜によっお生成されるずきの様盞や倉容ず いったもののむメヌゞを図匏的に描いおいる。 蚻8゚むモス・ラポポヌト,Amos​ ​Rapoport1929幎ポヌランド・ワルシャワ生たれ。メルボルン倧孊建築孊科卒業、ラむス倧孊修士課皋修了。メルボルン倧 孊郜垂・地域蚈画ディプロマ取埗。メルボルン倧孊、カリフォルニア倧孊バヌクレヌ校、ロンドン倧孊ナニバヌシティカレッゞなどを経お、りィスコンシン倧孊 ミルりォヌキヌ校特呜教授。珟圚は、りィスコンシン倧孊ミルりォヌキヌ校建築・郜垂蚈画孊郚名誉教授。『構築環境の意味を読む』より。たたAmbiguity 「単玔な芖芚的構造ず、あたりにも耇雑で情報過倚の芖芚的構造の間にある適正知芚床なるもの」なる抂念を提唱した。 蚻9『構築環境の意味を読む』゚むモス・ラポポヌト地囜瀟2006,P95 蚻10同䞊P149 蚻11同䞊P152 蚻12同䞊P164 蚻13同䞊P340 蚻14同䞊P181P183においおは具䜓的に物理的芁玠ず瀟䌚的芁玠を以䞋のように列挙しおいる。 物理的芁玠​ ​/////​ ​芖芚かたち、倧きさ、芏暡、高さ、色圩、材質、玠材感、ディティヌル、装食、萜曞き、家具、調床、など​ ​/​ ​空間ヌ質、倧きさ、圢態、囲 む芁玠、舗装、障害物や連結、など​ ​/​ ​光ず圱、光のレベル、光の質​ ​/​ ​緑暹、怍林の存圚、自然 察 人工、怍栜のタむプ、配眮 幎数ヌ新しい 察 叀い​ ​/​ 秩 ​ 序のタむプ、秩序 察 無秩序​ ​/​ ​密床感の知芚​ ​/​ ​維持管理の皋床​ ​/​ ​地誌ヌ自然か人工か​ ​/​ ​立地ヌ傑出性、䞭心性 察 蟺瞁性、䞘か谷か、露出か隠蔜か、など​ ​/////​ ​聎芚​ ​///​ ​音の質ヌ反響のない察反響のある、隒々しい察静かな、人工の音(工業、亀通、音楜、䌚話、笑 いなど 察 自然の音(颚、朚、鳥、氎など音の時間的倉化​ ​/​ ​嗅芚​ ​///​ ​人工(工業、亀通など) 察 自然(怍栜、花、海など)​ ​/​ ​「快」察「䞍快」、食べ物䞀 般察食べ物のタむプ、など 瀟䌚的芁玠​ ​/////​ ​人間​ ​///​ ​話しこずば行動、衣服、䜓栌、職業、幎霢、性別など​ ​///​ ​掻動:ず集䞭​ ​///​ ​利甚:タむプヌ工堎、クラブ、レストラン、居䜏地、宗 教斜蚭、展瀺䌚堎、垂堎、店舗、䜙暇斜蚭​ ​/​ ​隔離され均䞀な 察 混ざり合った​ ​/​ ​自動車、歩行者、その他の亀通​ ​/​ ​料理、食事、睡眠、遊び、など​ ​/​ ​物 品サむン、広告、食物、装食、フェンス、怍栜ず庭、所有物、など


蚻15オブゞェクトディスコの砂利写真巊䞊の砂利は染色されおいお、他の郚分の砂利の色ずわずかながらも違う。この色の差異から意味が生じお、行 為が誘発されるずいう蚭蚈意図である。

蚻16山口昌男『文化ず䞡矩性』岩波珟代文庫2000,初版,岩波曞店1975 蚻17゚ドマンド・R・リヌチEdmund​ ​Ronald​ ​Leach,1910幎1989幎、むギリスを代衚する人類孊者。人類孊におけるタブヌに泚目し、静的から動的な瀟䌚 秩序に぀いお考察した。代衚的著䜜は『高地ビルマの政治䜓系』匘文堂​ ​1987幎 蚻18゚ドマンド・リヌチは「蚀語の人類孊的偎面ヌ動物の範疇ず眵蚀」ず題する論文においお、明確で機胜的な抂念の必芁性ず、「境界的な知芚珟象」 を充填するかたたは抑圧する必芁性ずの間には密接な、衚裏䞀䜓ずもいえる぀ながりがあるず説く。山口昌男『文化ず䞡矩性』岩波珟代文庫2000,P70 「タブヌ」を、リヌチは断片化した連続䜓の䞭の「名づけられた」郚分の承認を拒む行為であるずいう。こうしお陀倖され切り捚おられた「混沌」の郚分は、文 化のプラクシスの蚘号論的はたらきによっお呚瞁的な郚分に姿を珟されなければ、存圚しないも同然であるずいえる。ただし、この郚分は知芚の呚蟺をさ たよっお、秩序化された意識に察しお、幻想、あるいは無意識を通しお働きかける。同䞊P71 蚻192003幎に始たった゚ンコヌドは、ヒトの基本蚭蚈図を支える遺䌝子玄2䞇個を特定した「ヒトゲノム蚈画」の延長にある。この2䞇個はヒトゲノムの2 に満たないこずが発芋された。゚ンコヌドの目的は、こうした遺䌝子ず遺䌝子の間にあり、遺䌝子の「砂挠」ず考えられおいた、残り98の「ゞャンクDNA」を 探るこずだった。その砂挠が実は生呜掻動に満ちおいるこずがわかった。ヒトゲノムのほが80の領域に生化孊的機胜があるずの発芋は、科孊者たちの 驚きを誘った。さらに、機胜的な目的がないずみられおいたDNAの倧きな断片が、遺䌝子自䜓から遠いずころにありながら、遺䌝子の転写を高める「゚ンハ ンサヌ」を玄40䞇含んでいるこずもわかった。『遺䌝子の砂挠、掻動に満ちおいたプロゞェクトで刀明』The​ ​Wall​ ​Street​ ​Journal.2012幎​ ​9月​ ​6日 蚻20-1蚻20-2「地球儀のようなミラヌボヌルの明滅」


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