Architecture Portfolio Yamada Kouichi
Profile Skills
受賞歴
山田紘一 Yamada Kouichi
2019 前期合同講評会 エマージング展選出及び優秀賞
Rhinoceros
2020 スタジオ設計
Illustrator
オープンジュリー選出
2021 後期合同講評会 近大展選出及び入賞 1999 大阪府河南町生まれ
2021 五大学合同講評会 プレゼン賞
2015 大阪私立上宮太子中学校卒業
下記全作品
課題内優秀作品
2018 大阪私立上宮太子高等学校卒業 2018 近畿大学建築学部建築学科入学 現在 建築デザイン専攻
松本 明研究室所属
課題内優秀作品
Sketchup
Twinmotion
2weeks
Works(2019-2021)
「日常背景の美術館」
Autocad
Lumion
インターン 2021 Eureka
Photoshop
「万華鏡的空間体験」 課題内優秀作品
「水に寄り添い、森に佇む」
「拡張された「個」から、守られた「共」へ」
課題内優秀作品
課題内優秀作品 後期合同講評会近大展選出作品
Activity 近畿大学 〈2019.8
THURiHA 「ツリーハウスを通して地域と共に地域活性を行う」
あけぼの幼保園ツリーハウス施工合宿〉
〈2020.3
ツリーハウス錦交流会〉
あけぼの幼保学院のグランドに 2 号機として施工した
今夏吉野に建てた5つ目のツリーハウスのお披露目会を行った。
ツリーハウス。グランドで遊ぶ子供達を
地域の方々 ・ 子供たちにも来て頂き宮滝河川交流センターで交流、
お母さん達が見守れる場にしようと考案。
木工体験、 プレゼンテーションによる TSURiHA の活動紹介を行い、
先がとがっていることを表す「辛」に植物の意味を 持つ 「木」から「梓」は
まっすぐ大きく育つ
ツリーハウスのある現地に行き、 ツリーハウスの名前を発表した。
という意味を持ち、
活用していくために地域の方々にアンケートも行った。
この意味から三角形を基本 とした形をフロアに使用した。
「一本の木に寄り添う暮らし」
「解かれた境界」
課題内優秀作品
課題内優秀作品
前期合同講評会エマージング展選出及び優秀賞
オープンジュリー選出作品
「Re-taushubetu」 五大学合同講評会
プレゼン賞
「積層する図書館」 課題内優秀作品
Profile
02
Concept
境界を彩り、環境を作る。
都市と自然はよく対比される。 だが本質は人が作り出したか否かでありどちらも人にとっては 等しく地続きで捉えることができる。
不確実で曖昧さのある空間に向き合う。 自らが都市の片鱗にいることを感じながら大きな複雑系の一粒と なりながら都市との距離を選び取れるような建築を目指した。
Contents
01̲ 拡張された「個」から守られた「共」へ
P5 ~
02̲ 積層する図書館
P17 ~
03̲ 解かれた境界
P27 ~
Profile
04
拡張された「個」から、守られた「共」へ。
課題 : 集まって生きるカタチ 敷地:東京 用途:集合住宅 期間 : 1 ヶ月 共同制作者:李 銀芽 後期合同講評会・近大展選出作品
01
Ploblem 問題提起
個から開かれない、現在の集合住宅
コロナ渦において家で過ごす時間が増え住宅での空間が問い直されるように なった。また、従来における集合住宅では共有部を介してから個人の住まい にアクセスする。しかし、ここにおける共有部は単なる動線でしかなく、た だの空虚な空間になっている。個の住戸に至っても集合住宅は名ばかりに他 の住民に関せず自分だけの閉ざされた居場所になっている。
02
Proposal 提案
平面的な [ 共→個 ] から、立体的な [ 公→個→共 ] に
本計画では、このような従来の平面的な [ 共→個 ] の動線計画を見 直し、立体的な [ 公→個→共 ] の流れの集合形式に再編します。こ れによって現状の問題を解決し、住民が自らが[公
共
common
個]の居
場所を選択できるような集合住宅を提案する。 private Public
03
Site 敷地
計画敷地
東京都区内,利便性が高く,都心と郊外の中間のようなエリアで,住宅が密集するエリアの一角
4 1 1 大通り
2 交差路
3駅
4 学校
2
敷地は住宅街において学校と駅の間の地点 3
住宅街で交差する敷地で、本設計では地域住民において 居場所となる街の公共空間をそっと延長するような 集合住宅が街に合ってるのではないかと考えた。
拡張された「個」から、守られた「共」へ 04
04
Diagram ダイアグラム
全体構成
全体構成は、路地のような「公」→ 塔のような「個」→ 居間や広場のような「共」となっている。 まちと繋がる「公」、階層化した「個」、そして、個の先にある開かれた「共」が誕生する。 再編
拡張
延長
common private
private common
common private
public
動線を再編する。 「個」にプライバシーが確保され、 「共」を選択できる。
public
common private public
public 「個を縦に拡張する。 塔型にすることで濃度が生まれ、 「共」と滑らかに繋がる。
「個」の延長に「共」が来ることで、 より奥の開かれた居場所になる。 まちの延長として「公」が近づく。
1
守られた暮らし、立体的な「個」
2
滲む暮らし、広がる「共」
3
街の延長としての「公」
個の空間を立体的に拡張する。領域に濃淡を
内部の共有部と外部の共有部を用意する。
学校や住宅、神社、オフィスなど多様性のある
つけるように個から集への開き方をフロアに
共有部も立体的にすることによって
敷地周辺。この土地に合うように、従来のような
よって変える。個から集への流れに濃淡が自
個だけではなく共有部にも濃淡が付き、
閉じられた集合住宅ではなく、
然とついてそれぞれの居心地が強制されない。
個から共への流れをよりシームレスに繋げる。
一層部分を街の延長として開放する。
拡張された「個」から、守られた「共」へ 06
05
Diagram ダイアグラム
ダイアグラム
境界を操作する「開口」 階によって異なる機能に合わせ開口を設定することによってより住民の境界を操作する 開口の種類や大小によって開き度合いを調節し、活動を促す。
1F プライバシーの守られる扉
2F ガラスの入ってない窓
2F ガラスの入ってない小さな窓
3F ガラスの大きな窓
3F 外と内を繋ぐガラスの扉
Floor Level
境界を操作する「モノ」 階によって異なる機能に合わせモノを設定することによって住民の境界を操作する
1F 自転車
2F ソファ
2F 家電
3F テーブル
3F 樹木
06
Section セクション
一階平面図
閉じた「個」/ 街に開いた「公」の空間
共有部を介さずに 個人のスペースへ直接アクセス
街の人が使えるスペース ここで様々なコミュニティが生まれる
拡張された「個」から、守られた「共」へ 08
07
Section セクション
二階平面図
少し開いた「個」/ 室内の共有部
共有部へ開いた住戸 住民が思いおもいに「共」と繋がる
2F
個人の住戸からアクセスできる「内」の共有部 生活の一部を住民と共有できる
08
Section セクション
3F
三階平面図
開いた「個」/ 緑の共用部
「外」の共有部 内でのアクティビティとは違った楽しみが
一階から三階まで抜ける吹き抜け空間 光や風が各フロアをつなぐ
拡張された「個」から、守られた「共」へ 10
09
Scene シーン
広がる暮らし / 選択できる居場所
A さん:
B さん:
誰にも会うことなく帰宅。
帰宅から二階部分の住戸へ
「個」の空間で一人の時間を楽しむ .
住民だけの「共」の空間で食事を楽しむ .
C さん: 屋上の住民だけの「共」の空間へ。
D さん:
二階の「内」の空間とは違う
休日に一階部分で開かれているマルシェへ。
緑の中で住民や自然と交流を楽しむ。
「公」の空間で街の人々と交流を楽しむ。
10
Scene シーン
集まって生きるカタチ
動線を見直し、集合住宅における形式を再編することによって、集まって生きるカタチを問い直す。 今までのように孤立した世界でもなく、かといって単に集まりあって住むのでもない。 住民一人一人が思い思いに居場所を選択できるようなそんな集合住宅を提案する。 拡張された「個」から、守られた「共」へ 12
積層する図書館
課題 : 地域交流図書館 敷地:東大阪市長瀬 用途:図書館 期間 : 3 ヶ月 課題内優秀作品
01
Site 敷地
02
計画敷地
Research リサーチ
長瀬の街
敷地は大阪府東大阪市長瀬駅から徒歩5分
リサーチより、長瀬の街には近大通りという強い流れの道がある。一歩違う道
近大通りと住宅街に面する敷地
に出るとそこは閑静な長瀬の街並みがある。近代通りという道が街を分断して いるようにも見える。
近畿大学
近大通り
敷地
長瀬駅
長屋のカフェ:静かなファサード
近大通り:賑わいのファサード
03
Diagram ダイアグラム
新しい地域交流図書館のかたちを模索する
従来の図書館では機能ごとに空間が規定され、どこか活動としての境界がある。規則的に置かれた本棚によって新しい本との出会いもない。
本計画では構造材スラブによって構成することによって従来の地域図書館にある空間的境界を解きスラブによってできる曖昧な空間が活動や 新しい本との出会いを誘発する。また、分岐点にある事を活かし全体性のないカタチによって街を緩やかに繋げるような地域交流図書館を設計する。
建築
建築 土木
図書
保育
保育
土木
図書 環境
カフェ
環境
カフェ
エントランス
エントランス
歴史 歴史
積層する図書館
04
04
Diagram ダイアグラム
積層によって曖昧になる境界
積層することによって至るところに可能性の地形としての段差を生み出す。 一つのスラブに対して座る以外の選択の豊かさがある。積層することによって空間が曖昧になり活動としての境界を融解する。 Diagram1
Diagram2
1. 屋根・床
case1 座る
case2 机
case4 階段
case5 壁
case7 本棚
case8 一つのスラブ
case10 曖昧な空間
case11 重なる屋根
2. 柱・壁・室
3. 全体
05
Diagram ダイアグラム
トラス構造によって曖昧になる境界
スラブを用いるだけで境界を曖昧にするのは困難だと感じた。積層する中でどうしても境界ができてしまう。また、構造的不安もある そこで単なるスラブだけ用いるのではなく構造材を用いて視線や音を抜けさせる。構造材の隙間から見え隠れする活動や音が人々の交流や出会いを誘発する。 Diagram3 柱となる部分など荷重が主にかかる部分のスラブをトラス構造とする また、トラスによってできた隙間を利用し境界を曖昧にする
case3 屋根
case6 柱
case9 洞窟
case12 全体に 積層する図書館
06
06
Perspective パースペクティブ
断面パース
積層する図書館
08
07
Section セクション
平面図
08
Scene シーン
シーン
積層する図書館
10
ほど
解かれた境界
ー農業を介した西成の居場所と関係性の再編ー
課題 : 新しいパブリックスペースのカタ 敷地:大阪市西成区釜ヶ崎 用途:パブリックスペース 期間 : 5 ヶ月 オープンジュリー選出作品
01
Site 敷地
計画敷地
対象敷地;大阪府大阪市西成区荻野茶屋
02
Research リサーチ
西成の現状を捉える
日雇い労働者が多く治安が悪い
廃線跡によって点在する空き地
大阪市の南西部に位置する行政区である。大半が住宅街、
西成では数多くの労働者がその日暮らしの
天王寺支線が廃止されてから残った空き地公園や
西部の一部地域が工業地域となっている . 労働者にとっ
生活をしている。路上には廃棄物も多くあり
駐車場、一時期は簡易宿泊所としても使われていた
ての聖地でもあり中々近寄りがたいイメージがある。
それがさらに街の印象を悪くしている。
ようだが現在も多くが空き地のまま放置されている。
都市の空白の廃線跡
フェンスに隠れた活動
たまり場のない街
浮浪者がいるところと地域住民がいるところには
地域住民にとってのたまり場になるような
天王寺支線は、天王寺区にある天王寺駅までを結んで
フェンスが建てられおり分断されている。
居場所がない。西成の多くは居酒屋、カラオケ
いた鉄道路線。1993 年に廃止された。有効な使われ方
また、フェンスの内側で農業を営んでいるところ
ホテルによって構成されている。
をすることなく現在も空地のままである。
が多く見られた。
03
Proposal 提案
手掛かりと問題提起 家庭菜園規模の農園が多くある一方で大阪市の中央部であるのを活かし都市型農業を進めている姿も。 しかし、どちらもフェンスや屋内栽培のため活動が見えない
都市型農業
廃線跡を利用した農地
空地を利用した農地
家庭菜園
西成には境界がある。労働者がいる場所とそれ以外の場所である。 そのため地域住民はその場所を避ける。それが地域の人々の暮らしを見えなくしている。 活動が見えないため住人同士の関係も希薄になってきている。
04
Proposal 提案
浮浪者による心理的境界
西成の境界を解く立体農地を提案
フェンスによる物理的境界
問題提起より西成には境界がある。そのため住民の暮らしや活動が見えなくなっている。 本計画では境界を作りだしている浮浪者やフェンス、西成の隠れた活動である農業を利用することによって境界を解き 断片的になっている活動を繋げる役割としての立体農地を提案する。
解かれた境界
04
05
Program プログラム
新たな都市型農業による新たなパブリックスペース 従来
都市型農業
水平性 屋外
×
垂直性 屋内
農地自体が交流を生む場
観光客にとって西成を知る場
浮浪者との関係性の再編
都市型農業は閉じられた空間での農業、農地面積が少ないことがデメリットとされてきた。 立体的にすることによってデメリットを克服し、都市を横断する廃線跡に再編することによって境界を解き、立体農地自体が活動を生む場となる。 浮浪者の存在やヘタ地などの負の遺産が逆に地域を活性化させる場になる。
06
Program プログラム
浮浪者から生産者へ コミュニティの場
仕事 コミュニティの場 遊び場
居場所
寝床
保育
保育
浮浪者
食育
食育
遊び場
地域住民
労働者
居場所
農業 地域住民
農地
寝床
浮浪者 地域住民
現状
来訪者
将来
浮浪者を排除するのではなく農業の生産者として就業スキルを与える 浮浪者が生産者になることによって社会性を持つ。 農業を介すことによって地域住民と浮浪者の関係性が再編される。
西成で育てたものを西成で消費することに よって地域住民との関わりを持たせる
07
Diagram ダイアグラム
西成の負の遺産を活用する
case1 場所
case2
before
after
浮浪者のたまり場だった公園 地域の中心の農園
コト
case3
before
after
不法駐輪の多さより 移動手段が主に自転車であることを想定する 通り抜けできる建築作りへ
08
空白の廃線跡
浮浪者の多さを逆手に取り
新たなパブリックスペースへ
生産者へ
Diagram ダイアグラム
モノ
before
after
境界を作り出していたフェンス 農業に活用する
廃棄物を利用し建築に応用する
設計手法
温室栽培の構造体
リニアな敷地に対してボリュームを個々に
シームレスに繋がる農地
配置するのではなく構造体やスラブを繋げていく
構造体が増築を許容する持続可能な建築へ
解かれた境界
06
09
Phase 時間軸
廃線跡を浸食する立体農地
三角公園とそれに接する廃線跡を基点に町を浸食していく。かつて空地だった廃線跡を緑の農地が埋め尽くしていく。
子供たちによる種まき体験
関わりのなかった浮浪者と交流
新たな都市型農業
X 年後、浮浪者のたまり場だった公園と廃線跡が立体農地に変化する。
XX 年後、廃線跡沿いを立体農地が浸食していく。
境界を作り出していたフェンスも農業に転用され地域住民の居場所となる。
次第に廃線跡沿いの住宅も巻き込んでいく。
X 年後
XX 年後
緑に囲まれた通り抜け
新たなシークエンスを生む立体農地
緑によって生まれ変わる西成
XX 年後、立体農地によって埋もれた廃線跡は歩行者にとっての 通り抜け空間になり街を横断していく。
XX 年後
解かれた境界
08
ェ
フ
カ
培
栽
中
空
室
温
室
務
事 ス
ン
ラ
ト
ン
エ
培
栽
壌
土
ェ
フ
カ
培
栽
壌
土
ス
ン
ラ
ト
ン
エ
園
も
ど
こ EV
園
も
ど
こ
培
栽
中
空 培
栽
壌
土
培
栽
壌
土
所
売
直
室
務
事
培
栽
室
温
培
栽
中
Section 平面図
空
10
平面図 1/200
11
Perspective パース
模型写真
解かれた境界
10
12
Scene シーン
立体化によって多様化する栽培・活動
温室栽培 立体的な温室栽培をメインにする。 入る陽の量がちがうため層によって植物を変える
水耕栽培 室内栽培。
土壌栽培 地面レベルだけでなく立体農地のいたるレベルで育てる。
空中栽培 建物間にメッシュをかける。下じゃなく上でそだてる
カフェやレストラン
壁面栽培 既存のフェンスなど活用しながら栽培をする
直売所
屋上栽培 天候の恩恵を一番に受けれる屋上で畑を育てる