LIVING IN SPACE APPARATUS

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LIVING IN SPACE APPARATUS ‐Life to edit the sense of distance with the town‐ Architectural Master's Design Project 2017 / Masashi Hamamoto


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LIVING IN SPACE APPARATUS 空 間 装 置 に 住 む

―まちとの距離感を編集する生活―

Keywords : 空間装置、生活スタイル、距離感、可変、パーソナルスペース

都市部には多くの建築が密集し詰め込まれている。 見回せば街には住宅、店舗、雑居ビル様々な建築が所狭しと隙間なく立ち並んでいる。 そのため、建築同士は密接し、街との距離もとても近いものとなっている。しかし一方で、 都市に住む人は住宅近辺の一定地域圏から距離を置き地域住民とは疎遠になっている。こ のように住宅を構えることで、都市との距離を推し量れず身動きのとれない状態に陥って はないだろうか。 都市空間の中で、「公と私」または「私と私」の中間にあり、両者どちらにも属する両 義的な存在である「建具による敷地境界」。この建具による敷地境界の変化に着目し、都 市と建築との中間に生成しうる新たなコミュニティの可能性を内包した、新しい住空間の モデルを提案する。 生活が建築に合わせるのではない、建築が私たちの生活に合わせるのだ。もっと人間性 に振り回される建築があってもいいのではないだろうか。そこには、建築に縛られない本 来の自分達の生活があるのではないだろうか。

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空間装置的建築 朝起きるといつも決まりきったルーティーンで、同じような毎日に私は飽きていた。 しかし、一歩外に出てみるとそこは色々なハプニングが起きる。 小学生に挨拶される。猫が目の前を通り過ぎる。可愛い女の子を見つける ...etc 私の毎日に喜びを与えてくれるのは決まって外だった。 だけども、どうも息苦しい。街中は人、建築、車すべてが雑多に混ざり合いとても窮屈だと感じた。 都市部に憩いの場は少なく、腰を降ろすには喫茶店に立ち寄るしかない。 本設計はそんな、毎日に変化や発見を探し、街中に自分の居場所を求めた住宅である。

空間装置とは ここでは、建築において可変、または経年変化していく要素を空間装置と定義する。 それは建具だけでなく、塀、生垣なども該当する。空間装置は形式が変化するだけではない、内部と外 部の境界を変化させ、生活空間にイレギュラーを内包する。空間装置において様々な建材、建具を使用 する。建材や建具によって風、光、外的要因の浸透深度は様々、また開口面積も建材、建具は大きく変わっ てくる。外部との繋がりも多様で、透ける薄いものの重層化によるまさに「透き」と「障り」の交錯す る移ろう様相的な空間となる。 建物の内部空間と外部空間とが相互に浸透しあう空間は、微妙に性格の異なる薄い層を幾重にも重ね合 わせていくことによって、きめ細やかな空間のひだが生み出され、奥ゆかしさのある日本独自の空間の 特質が形成されるのではないか。

5


6


02.Problem presentation 本修士設計を行うきっかけとなった問題提起

Problem1_₁ 急激な都市部の肥大化

Problem2_₁ 都市に埋もれた住宅

都市は生活の場であり、表現の場であり、文化の母胎であり、

都市部には多くの建築が密集し詰め込まれている。見回せば

記憶の容器である。また、都市は建物の集合体であり、道路 やライフラインなど、インフラ・ストラクチュアといわれる ものの集合体であり、目に見えない文化や権力の基盤である。 都市には、それが発する多様なメッセージが充満している。

街には住宅、店舗、雑居ビル様々な建築が所狭しと隙間なく 立ち並んでいる。そのため、建築同士は密接し、街との距離 もとても近いものとなっている。一方で、都市に押し込めら れた人は地域と距離を置き疎遠になっている。

そのため、近年の多大な情報により都市は大きく膨れ上がっ ている。

Problem1_₂ 外発的都市の在り方

Problem2_₂ 行動の制限

現在の都市はデベロッパーによる外的開発によって造られて

建築は人の行動を制限してしまうのでは無いだろうか。

きている。しかし、外発的要因によって形成された街ではそ れ以降の発展が難しいように感じる。これからの街の発展は 内発的発展が起こりうる仕組みが必用であり、街に余白を残 すことが重要になってくるのではないか。

軒高、レベル差、間仕切りなど様々な建築的要素が行動 範囲を指定し、アクテビティの幅を狭めていると感じた。 都市部という過密な場所においてそれは大きく影響する と考えれる。住宅という範囲内でしか考えらないことが 超越性観点を持つことによって活動範囲を広く捉えれる と考えれる。

7

超境性

超越性


Problem5_₁ 都市のアメニティ空間の減少

Problem3_₁ 家族構成の変動 核家族の増加は地域コミュニティの変化、子育てに関する問

孫世帯継承型

nuclear family

親世帯同居継続型

題を顕著化する。祖父母に育児の一部を任せられない夫婦の 時間は制約され、婚姻世帯における共働きの加速化や待機児 童問題へも連動する。また単独世帯の増加は結婚・少子化問

couple and child

子世帯単独型

couple

Alone H7

題、そして世帯ベースでの貧困問題や健康事案に係わる安全

H12

性にも影響を与える。

H17

26.6 27.6

17.3 18.9

29.6

H22

19.6 19.8

32.4 0

20

40

60

都市におけるアメニティ空間は様々である。公園や、ビ オトープはもちろん、高架下や駐車場やコモンドリーま

single parent and child others

でもが当てはまるのではないだろうか。しかし、都市部

34.2

7.0

15.8

31.9

7.6

14.1

29.8

8.3

12.8

27.9

8.7

11.1

80

に建築するには敷地は足りず、このようなアメニティ空 間を排除し、建築している。そのため、都市部ではゆっ くり腰を降ろす場所はなく、街を行き交う人で溢れてい る。

100

Problem2_₂ 建築の自由化

Problem2_₂ 都市部における小規模空間

人の生活に合わせた建築、人に振り回される建築があっ

都市部では人口過密と複雑な人間関係によりコミュニ

てもいいのではないだろうか。クーロン城のような人の

ティーが希薄になっている。一方で、地方ではすでに形

エゴによって肥大化していくような建築こそが今、必用

成されているコミュニティーの輪に入れないなど、古く

とされているのではないだろうか。型にはまった建築で

からの関係が問題となっている。また、見えない集団で

はなく、建築を型から脱却することによって建築と人、

あるソーシャルネットワークの普及により帰属意識が強

建築と街を等価に意識するのではないか。

く、コミュニケーションに必用性を感じない者が多い。

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03.Site select 敷地選定

都市郊外の一角を敷地対象とした。 敷地周辺には公園がありアクテビティの影響を大きく受ける。また、中学校、小学校、幼稚園があり敷地に隣接する道路は通学路 として使われているため、車の通りは少ないが、人通りが多い場所となっている。 また、細かく区画整備されており古くからの住宅が街並みを形成している。 中小規模の地域社会に存在する独自の社会性に対して自ら距離を編集し、自分の生活に寄り添う建築が必要だと感じた。

兵庫県赤穂市古浜町 都市計画区域 市街化区域 用途地域 第一種中高層住居専用地域 建ぺい率(%) 60 容積率(%) 200 敷地面積最低限度(㎡) 無指定 高度地区 無指定 防火準防火地域 防火地域

駄菓子屋や公園が周辺にあるため、小学生だけでなく中学生や小さい子連れの家族も多く訪れる。 また、周辺の住宅は二階建ての木造住宅が多く立ち並んでいる。 しかし、赤穂市も例に漏れず人口減少、高齢化に悩まされている。しかし、岡山からの転入者は多く、転出者の数を上回っている。 そのため、住民は高齢者が増えてく一方、若い転入者も増えている。結果、世代間によってのコミュニケーションの壁が出来上がっ ている。 市の前面は海、他三方向は山に囲まれているため、アクセスは悪い。そのため、ムラ社会の名残があり、内向的な地域社会圏となっ ている。 本計画を設計するにあたり、周囲にアクティビティが必然的に起こる場所を敷地として選定した。 小学校が近辺にあり、目前には公園がある。また、小学生の通学路が敷地に隣接しているため、アクティビティが敷地内部に入り 込み、イレギュラーを誘発する場所である。 この場所はアクティビティやイレギュラーは敷地と敷地外部の境界をあいまいにさせ、敷地内部に外を取り込むポテンシャルを秘 めていると感じた。これは、世代間の壁によって希薄化したコミュニケーションは改修されるのではないだろうか。 決してこれは、コミュニティを生む場所ではなくていい。あくまでも、コミュニティを生む起爆剤となる可能性を秘めた敷地とな ることで、地域との距離の取り方の幅が広がるのではないか。自分の好きなタイミングで、思うがままに建築を開けばいい。外に はアクティビティ、イレギュラーが溢れている。

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House Aera

町丁字数 1 地域 総面積(㎡) 164358.7 ㎡ 世帯総数 210 世帯 人口総数 479 人


10

n

mi

lk

wa

Chikusa River Employee Survey - Ako

in

5m

Na

tion

lk

wa

al H

f.

Kindergarten

d.

SITE

h.

way

6.5% 2.1% 34.1%

62.4%

6.3%

Sch

ool

Roa

d

27.6%

Employee 21,780 person

3.6%

e.

2.8%

13.5%

c.

g.

b.

House Aera

igh

4.1%

i.

Elementary School

6.1%

4.5%

14.9%

House Aera

農業・林業 漁業 サービス業 建設業 生活関連サービス業 卸売業・小売業 三次産業 学術研究、専門・技術サービス業 電気・ガス・熱供給・水道業 金融・保険業 公務員 Supermarket 二次産業 製造業 情報通信業 二次産業 複合サービス業 教育、学習支援業 医療、福祉 一次産業 運輸業、郵便業 宿泊業、飲食サービス業 不明

Household Survey - Ako

a.

Park

0.0%

j.

25.9% 15.9% 0.0%

Park

二人以上の世帯

単身世帯

11.9%

House Aera

高齢単身 高齢夫婦以外の世帯

Household 18,686

高齢単身世帯

72.3% 74.1%

!

敷地 Population Ageing Survey - Ako

学校

(%)

公園

30 25 20 15 10

塾・習い事

5 0

Average

35

アパート

Ako

40

板金

!

高齢夫婦世帯

商店

2000

2005

2010

2015

2020

2025

Results

2030

2035

2040

(year)

Estimate

敷地

学習施設

Population Survey - Ako

住宅

(%)

公共施設

60,000

商業施設

50,000

国道 250

38,049

20,000

N

兵庫県赤穂市 0

42,789 40,451

30,000

通学路 車道

52,077 51,794 50,523 48,567 47,140 45,029

40,000

100 m

10,000 0

2000

2005

2010 Results

2015

2020

2025

2030 2035 Estimate

2040

(year)

10


04.Consideration2 住宅調査による要素の抽出

11


住宅を提案するにあたり、昔ながらの住宅の形式である「町家」「長屋」、近年の住宅の形式である「アパート」、「マンション」、「戸建て」について 敷地周辺の住宅、または書籍から事例を取り上げ、写真と断面図から外部と内部を繋ぐレイヤー要素を抽出する。

構成要素の分析 ●

1 4 2 3 5 6

7 ●

9

8

14 15

10 11 12 13

17 16 18

境界とフィルターの抽出

22 23

19 20 21

5m

町家

店庭

玄関

玄関庭

茶の間

座敷

中の間

0m

turn left

turn right

1 2 3

15

10 12

6- 鴨居

7- 縁台

12- 引き戸

17- 鴨居・敷居

22- 鴨居・敷居

27- 鴨居・敷居

2- 段差

大戸

8- 欄間・鴨居・敷居

13- 畳

18- 板地

23- 襖

28- 簾

3- 雁木

格子戸

9- 靴脱ぎ石

14- 鴨居・敷居

19- 簾

24- 鴨居・敷居

29- 簾

4- 土間

敷居

10- 段差

15- 襖

20- 欄間・敷居・ 鴨居

25- 簾

30- 庇

5- ポスト

ガラス戸

11- 鴨居・敷居

16- 襖

21- 畳

26- 板地

13 14

B.L.0 支障無く通過できる turn right

turn right

B.L.1 表示するもの ( 面 )

1- 庇

16 19 17 20 18 21

動線による重層構成

24 29 25 30 26 27 28

4

5 11 6 7 ●

長屋

8

5m

9

0m

1 2

5

6

7

3

12 13

9

4

14

8

アパート

5m

0m

turn left

1

8 9

7

6

2 3 4

12

16

10 11

17

20

マンション

23 24

turn right

0m

4- 植木鉢 ×7

9- 上がり框

14- 障子戸

19- キッチン

5- 庇

10- 鴨居・敷居

15- 棚

20- 引き違い窓

1- 段差

6- 防火扉

11- 家具

16- 腰壁

2- 塀

7- 鉄製玄関扉

12- 鴨居・敷居

17- 両引き窓

3- 階段

8- フローリング

13- 引き戸

18- 手摺

4- 庇

9- キッチン

14- 家具

5- モルタル

10- 家具

21- 庇

B.L.2 見えないもの

B.L.3 表示するもの ( 点 )

B.L.4 軽度の動作を行うもの(潜る、跨ぐ)

B.L.5 重度の動作を行うもの(屈む、乗り越える、上る)

15- 垂れ壁

turn left

1- 段差

6- インターフォン

11-EV ガラス扉

16- 洗面台

21- カーテン

2- 庇

7- ガラスドア

12- ガラス開き戸

17- 冷蔵庫

22- ガラス引き戸

3- 照明

8- 防犯モニター

13- イル 2 張り

18- キッチン

23- 庇

4- 床タイル

9-EV ガラスドア

14- 鉄製玄関扉

19- 木製開き戸

24- 手摺

5- 自動式ガラスドア

10- 防犯カメラ

15- フローリング

20- 家具

1- 段差

6- 照明

11- 庇

16- 床フローリング

21- 両開き間遠

2- 植木鉢 ×4

7- 鉄柵

12- 階段

17- 置物

22- 腰壁

3- 塀

8- 樹木

13- 傘立て

18- 鴨居・敷居

4- インターフォン

9- 床レンガ

14- 鉄製玄関扉

19- ガラス引き戸

5- 置物

10- 植木鉢 ×2

15- 上がり框

20- 家具

B.L.7 仕切るもの(中度の動作で開閉できる:引く、 開く)

turn right

turn right

B.L.8 仕切るもの(施錠できる)

turn

1 10 2 11 3 12

turn left

turn left

turn right

turn

戸建て

18- ガラス戸

30m

turn left

17- 鴨居・敷居

13- 鴨居・敷居

35m

5

turn right

16- 建具

12- 障子・ガラス戸

8- 格子・ガラス引き戸

19

15

11- 畳

7- 欄間・鴨居・敷居

3- 看板

B.L.6 仕切るもの(軽度の動作で開閉できる:払う、 引く)

21 22

14

18

13

turn left

turn right

6- 簾

2- 木塀

10 11

15 16 18 17

1- 植栽・樹木

13 14

17

4 5 6 7 8 9

15

16

18 19

21 22

20

5m

玄関

ホール

居間

0m

B.L.9 物理的に行けないが向こう側が見えるもの

B.L.10 物理的に向こう側に行けず視線も抜けないもの turn left

turn right

turn right

turn left

12


05.Elements 新たな住宅の要素

01.Personal-Space/ パーソナルスペース Social

人にはそれぞれパーソナルスペースを持ってい

Personal

る。親密距離、個体距離、社会距離、公共距離

Public

3.0m

1.2m

Intimate 0.5m

の4つのスペースに分類される。一般に女性よ りも男性の方がこの空間は広いとされている が、社会文化や民族、個人の性格やその相手に よっても差がある。

02.Distance / 距離感 天井までといった物理的な距離感から、視線、

River

House

City

意識、雰囲気などといった心理的・感覚的な距 離感まで。距離感の設定の連続で空間構成され ており、空間は距離感を示す見えない寸法線、 あるいは矢印で構築されている。

03.Skeletons and Infill/ スケルトンとインフィル 建築の構造躯体と個々の内装・設備を分離して 計画した建築。躯体部分と内装部分を分離する ことで、自由な設計、新陳代謝が望めれる。自 分の好きな空間造り、可変する事による恒久的 建築となる。

04.Layer / レイヤー 建築にはレイヤーが存在する。外壁だけでなく

STFF

空気層、空間もレイヤーの一つである。レイヤー

SPACE PLAN

の重なりによって生活空間が内向的になり、外 交的にもなる。要素を抽出し、レイヤー化する ことで場所の個性を強調する。

13

SERVICES SKIN STRUCTURE SITE


05.Joinery/ 空間装置 開口部は時々刻々と変化する内外の空間を制御 する変動的対処の役割を持ち、透過と遮断、ま

天窓

内開き戸

下開き戸

たは開放と閉鎖、という相矛盾する二律背反の 役割を担っている。種類は様々で、開き戸、内 開き戸、外開き戸、蔀戸など建具によって空間 の変化の仕方は様々である。

引き違い戸

外開き戸

06.Boundary/ 境界線 敷地や建築には境界線がある。それは塀や囲い といった明確な物理境界から軒下、庭といった あいまいな知覚的境界まで様々だ。日本は古く から内と外をわけ隔てる境界線を空間を仕切る 壁を希薄化させることで曖昧な境界となり外部 との相互作用を生み出してきた。

07.Infiltrate / 浸透性 壁面の建材によって、生活空間は外部へとあふ

Private space

Public space

れ出す。建築自体がろ過装置となり外部と内部 を繋ぐ役割となる、ガラスや布といった建材に よって浸透する度合いは変化し、腰壁、垂れ壁 といった壁においても浸透する度合いは変化す る。

08.Open-Close/ 拡張 - 遮断

空間装置による領域変化

建築の拡張は古くから使われている手法で、建 具を開き領域を拡張し、生活を豊かにしてきた。 拡張することは空間が拡張されるだけでなく、 生活も拡張されイレギュラーを生活に内包する きっかけとなる。

14


06.Design methodology 設計手法

空間装置による距離の変化 Intimate

Public Social

Personal

Personal

Social

Intimate

人には他人に近付かれると不快に感じる空間がある。男性、女性また、社会性や文化によって 領域の幅に差が生まれる。また、その領域は大きく分けて 4 種類に分類わけされる。密接距離

Public

0 ~ 0.5m、個体距離 0.5m ~ 1m、社会距離1m~ 3m、公共距離 3m ~ 7m。これらを建築空 間に落とし込むことで、建築空間に領域が生まれ、人間の領域と呼応する建築となる。 それは、仕事に集中したい時は密接距離空間で仕事を行い、外でのびやかに仕事をしたい時は 社会距離空間で仕事を行う。人の心身により沿った建築となる。

パーソナルスペースを空間化し、壁や柱によって物質化する

空間装置の振る舞い

戸廻し棒

人の領域は常に変化し続ける。しかし、建築の空間は固定され、人が空間に寄り添うように生

雨戸

活していないだろうか。 そこで、空間装置を用いることで空間は変化し、人の生活に寄り添った建築となるのではない だろうか。空間装置の振る舞いによって生活空間が変化するのではなく。生活空間の変化に合 わせて空間装置の振る舞いが変化するのだ。

Sun Light 戸袋

Flow line

Ex. 雨戸の振る舞い

15

また、多角的に空間装置を変化させることで相互作用が生まれ、建築の領域を多角的に変化させ、

Move

建具の振る舞い

イレギュラーを偶発させることで画一的な生活から多様な生活へと変化するのではないか。 Move

隣合う壁の連動した振る舞い


連続するパーソナルスペース空間 まとまりのある空間的フィールドを創造するために相互に作用する 12 の幾何学的特性群

建築中央から外部に向かってパーソナ ルスペース性が薄まっていく平面計画 とすることで、表と裏の無い建築形態 とする。

Cora

中心部においてプライバシーの確保す

bath toilet kitchen

6.交代反復:単純な繰り返しよりもメリハリのある繰り返しの方が良い

2.良い形状:あらゆる部分ははっきりした形状を持つ

7.ポジとネガ:あらゆる実体にはそれに隣接したほかの実体がある

3.力強い境界:あらゆるものに境界が存在する

8.相互結合:2 つの部分は強く結び付いている

4.両義性:境界の力強さは地と図の反転をもたらす

9.コントラスト:コントラストは区別を与える

5.繰り返し:同じものが繰り返される構造は特別な秩序をもたらす

10.中心:関係の焦点 11.微妙な不規則性 12.内部の穏やかさ、バランス

Architecture

CITY

る必要がある水回り、次に外部と距離 の近い空間にリビング・ダイニング・

LDK bedroom garden earthen floor

1.スケールの段階性:あらゆる部分がより小さい部分を持つ

キッチン、ベッドルームを配置する。 最後に、街と建築の隣接する空間に庭、

Flat Plan

土間空間を配置する。

bath toilet kitchen

LDK bedroom

スケルトンインフィルによる建築の自由化

garden earthen floor

場の論理 Watch Television

建築の設計の概念は大きく 3 つに分けられる。1 つはクローズド・プランニング あらかじめ完成が見え た設計の方法、2 つ目がオープン・プランニング 最初から拡張されることを前提とした設計方法 これ に対してより 3 次元的で設計に時間軸が付加された設計方法がプロセス・プランニングである。そこで、

Watch Television

本設計を行うにあたりオープン・プランニングとプロセス・プランニングの考えを基に設計を進める。 クローズド・プランニング …最初から完成した状態を予想して作られる方法 オープン・プランニング …最初から拡張可能であることをめざして作られる方法 プロセス・プランニング …時間的な推移の各断面が , つねにその次の段階に移行するプロセスあると考える方法

Work Cooking

Work out

Cooking Work

Home garden

Lunch

Work out On the courtyard

行動の制限が無意識的に為されている。

On the terrace

建築を開くことで行動の幅が広がる

グリッドというはっきりした限定の下の空間では、場の論理が強くなる。場の論理とは、限定さ れた空間に様々な要素がそれぞれの所を得ておさまることを意味する。場が限定されれば限定さ れた空気が生まれる。しかし、限定された空間に空間装置を用いることで空間に変化を与えるこ

基本平面の設定 / 敷地によって平面の大きさは異なるが、1820 グリッド ×20 マスを基本平面とした。

とができれば、限定された空気は和らぐのではないだろうか。

16


07.Fittings of Investigation 空間装置のパターン考察

「武 07-1.都市と建築の相互関係を考察するため建「表層」と「奥」の分析を行った。伝統的な住居の典型として「町家」、

家屋敷」、「長屋」、現代的な住居の典型例として「アパート」、「マンション」、「戸建て」を対象に空間変質要素をプロットし、

07-2.板戸、格子戸、障子、戸障子、襖(ふすま)、雨戸など建具や塀に至るまで空間変化装置は様々ある。そこで、

それぞれのシステムを樹形図によって解体し、建築的深度に分類分けすることで、それぞれの要素を明確にする。

比較・分析した。

和襖

空間変化装置

建築的システム

太鼓張襖 単板襖 ダンボール襖

建築的深度

戸襖 源氏襖

町家

水腰障子 腰付障子 摺り上げ障子 額入り障子

襖 武家屋敷

伝統建具

close up

蔀戸 舞良戸

障子

閉鎖的 …

東障子

唐戸 格子戸 ガラス戸

開放的 …

open unfold

框戸

金属建具 長屋

現代建具

和風建具

フラッシュ戸 簾戸 無双窓 引違い窓

シャッター付引違い窓 上げ下げ窓 横すべり出し窓

透明性 …

permeability

押し出し窓

アパート

外倒し窓 縦すべり出し窓 両縦すべり出し窓

その他

ルーバー

マンション

横すべり出し窓 大型スクエア窓

半透明性 …

translucency

ダブルガラス 縦ルーバー窓

窓 シャッター

横ルーバー窓 FIX 窓 雨戸付引違い窓 土塀 築地塀 ブロック塀 化粧ブロック塀 和風竹垣 生垣 鎧戸 ガラリ ブリーズ・ソレイユ

17

close up

出窓 面格子付引違い窓

洋風建具

戸建て

浸透性 …

引違いテラス

素材性 … texture


各空間装置の詳細分類分け プライバシー 和襖 太鼓張襖 単板襖 ダンボール襖

深度定義 ※一般的装置の形 から定義する

閉鎖的

戸襖

面積の 80%以上が閉じられている。

源氏襖

開放的

面積の 80%以上が開かれている。

浸透性

動性的空間装置であること。

透明性

外的要因が内部から視認できる。

半透明性

外的要因が内部から空気・光・気配の内 2 つ以上感じ取れる。

素材性

木・紙・ガラス・アルミ以外の素材を用いている。

水腰障子 腰付障子 摺り上げ障子 額入り障子 東障子 蔀戸 舞良戸 唐戸 格子戸 ガラス戸

街に対して建築、または空間を閉じることで自分だけの空間とすることで、自分のための昇華された空間となる。

空間、生活、街並みに変化を与え、豊かな空間となる。

半透明性

閉鎖的 0.7% 16.7% 16.7%

透明性

23.8% 22.6%

開放的

浸透性

×

×

×

×

×

×

×

×

×

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×

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● ×

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〇 ×

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× ×

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× × × × × ● × ×

×

×

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×

簾戸

×

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×

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×

×

×

面格子付引違い窓 シャッター付引違い窓

×

×

● ●

×

×

×

×

×

横すべり出し窓

×

×

×

×

×

押し出し窓

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

横すべり出し窓

×

×

×

×

×

大型スクエア窓

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

引違いテラス

上げ下げ窓

縦すべり出し窓 両縦すべり出し窓

ダブルガラス 縦ルーバー窓 横ルーバー窓 FIX 窓 土塀 築地塀 化粧ブロック塀 和風竹垣 生垣 鎧戸 ガラリ

13.1%

ブロック塀

素材性

×

雨戸付引違い窓

建材、空間装置に素材感が顕になる。竹、コンクリート、植栽が建築にコントラストを与える。素材によって経年変化してゆくことで

×

×

外倒し窓

人間の存在感等をぼかして映し出すものとして表現される。障子などの半透明な膜を利用して色や光による印象を空間に付与される。

×

×

出窓

視線は遮り、気配のみ感じられる遮蔽性は緊密した距離感でも緩衝的役割となる。また、半透明の材が層となり境界の裏側に存在するものや

×

×

公的空間に私的空間を設けることは、相互的にインフルエンスな存在となる。

形態や開口に操作を加えて透明な状態を空間に表出させることで、空間にキャラクター性を持たせる。

その他

×

×

建築を街に開く。生活が街に出ることで生活、街は変化を見せる。それは、自然要素が内包され生活にイレギュラーが発生する。

透明性を持った建材は人の気配だけでなく、採光、風景を建築内に取り込むことができる。室内において外的要因を体験することができる。

生物

×

引違い窓

また、透過性は、自然と視覚的だけでない連続性を建築につくることができる。

防犯

×

×

無双窓

生活雰囲気が外部にあふれ出す。それは、ろ過装置のように内部空間がレイヤー ( 壁、窓 ) により抽出され外部に出てくる。

外気

×

フラッシュ戸

框戸

その空間は、ひそやかな自分勝手な快楽的空間となる。

日射

ブリーズ・ソレイユ

×

×

×

×

×

● ●

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

〇 ●

×

×

×

×

×

×

×

×

●: 主要要素 〇: 副次的要素 △: 効果があまり見られないもの ×: 確認されなかったもの

18


08.Study-01 形態の検討 Volume Study / 1/100 模型による形態の検討 Vol.1 Grid

Core

中心にコア、周辺にグリッド囲いの形態 生活空間が中心に位置する。プライバシーが 中央にあり、外部に向かってパブリックな空 間が広がる。

Vol.5 Grid

Grid

二つのグリッドが距離をとっている形態 グリッドを2つ配置する。しかし、グリッド 同士の距離感が近いため、街に対してバッ ファーが機能しない。

W

Vol.9 長編コアがグリッドに挿入された形態

Grid Core connect

長編コアのため、生活における方向性が決 まってしまい、街に対するプライベート空間

Grid duplication

二つのグリッドが噛み合った形態 同等のグリッドが噛み合うことで住空間のプ ライバシーが均質化する。噛み合っている空 間がプライバシー空間となる。

19

中心にコア、上部と二面にグリッドの形態 コアに被さるようにグリッドが寄生する。コ アの上も生活空間となる。軒下空間が生まれ ることでセミパブリックな空間が生まれる。

Vol.6 塔型グリッドとグリッドの形態 塔状のグリッドとグリッドを配置する。しか し、周辺の住宅に対し、とても背の高い住宅 となり違和感を感じてしまう。

Vol.10 低層グリッドからコアが飛び出た形態 低層なグリッドに対して、グリッドを挿入す ると圧迫感が出てしまう。

の関係性が一方向に決まってしまう。

Vol.13 Grid

Vol.2

Vol.14 グリッドを地から離した形態 グリッドが上下に噛み合うことでグリッドが 浮き、街とのパブリックな空間の関係性が弱 いように感じる。


Vol.3

Vol.4

コア、ヴォイド、グリッドによる形態

コアとグリッドが噛み合った形態

コアとグリッドの間に余白を設けることで、

コアにグリッドが寄生し浮遊することで、軒

生活スペースにバッファーを設ける。しかし、

下空間が生まれる。しかし、 街とコアとグリッ

街との関係性は限られたものとなる。

ドの関係性は一方通行のものとなる。

Vol.7

Vol.8

最小の面積のグリッドの形態

グリッドがスケール変化した形態

最小のグリッドを配置する。生活空間を最小

2 つのグリッドにスケールに変化をさせるこ

とし、庭空間を最大のものとする。しかし、

とで生活用途がグリッド空間の大小によって

これではプライバシー空間が強固なものとな

変化する。

る。

Vol.11

Vol.12

三つのコアがグリッドに挿入された形態

コアが細分化しグリッドに挿入された形態

3つのコアが空間を仕切り、住空間を圧迫し

複数のコアが生活空間に変化を生む。

ているため街とプライベート空間の関係性が 限られる。

Vol.15

Vol.16

中心にグリッド、周辺に単純グリッドの形態

大小のグリッドが噛み合った形態

中央から外部に向かってプライバシーのグラ

グリッドが噛み合い浮遊することで、街に対

デーションができており、パーソナルスペー

するパーソナルな空間の関係性が弱く感じ

スを建築化できている。

る。

20


09.Study-02 余白の検討

Common Space Study / 建築間の余白の検討

Phase 1

Phase 2

敷地に対して建築が 1 つ

敷地に対して建築が2つ

建築周辺におけるパブリックスペー

建築を2つ配置することで敷地内に

スが広域すぎる。

路地が生まれ、ソーシャルスペース が可視化される。

W₁ : Public Space

W₁ : Public Space

W₃ : Personal

W₃ : Personal

w₃

21

w₁

w₃

w₂

Border

W₂ : Social Border

W₂ : Social

w₃

w₁


Phase 3 敷地に対して建築が3つ

Phase 4

Phase 5

敷地に対して建築が4つ

敷地に対して建築が5つ

2本の路地がソーシャルスペースが

住宅と街との距離にソーシャルと

孤立していた住宅が街並みとなる。

となる。また、街に対しての方向が

パーソナルの距離感が生まれる。

街並みの方向性にばらつきがあり、

決まる。

住宅ごとに距離感に差がある。

W₁ : Public Space

W₁ : Public Space

W₁ : Public Space

W₃ : Personal

W₃ : Personal

W₃ : Personal

w₃

w₂

w₃

w₂

w₃

w₁

w₃

w₂

w₃

w₂

w₃

w₁

Border

W₂ : Social Border

W₂ : Social Border

W₂ : Social

w₁

22


10.Study-03 屋根の検討 Roof Study / 屋根の検討

East Elevation

East Elevation South Elevation

South Elevation

East Elevation

Type A

South Elevation

大屋根、陸屋根

East Elevation

Type B

South Elevation

大屋根、切妻屋根

East Elevation

Type E 連続屋根、切妻屋根、湾曲

East Elevation South Elevation

23

South Elevation

連続屋根、切妻屋根

East Elevation

East Elevation

South Elevation

East Elevation

East Elevation South Elevation

South Elevation

South Elevation

Type D

Type C 大屋根、切妻屋根、湾曲

East Elevation

South Elevation South Elevation

Type F 分割屋根、切妻屋根

East Elevation


East Elevation

East Elevation South Elevation

South Elevation

East Elevation

Type G 分割屋根、片流れ屋根、湾曲

South Elevation

細分化屋根、片流れ屋根

South Elevation

East Elevation

Type H

South Elevation

分割屋根、陸屋根

East Elevation

Type K 細分化屋根、片流れ屋根、湾曲

East Elevation

East Elevation South Elevation South Elevation

East Elevation

Type J

East Elevation

East Elevation

South Elevation

South Elevation South Elevation

Type I 分割屋根、片流れ屋根

South Elevation

East Elevation South Elevation

East Elevation

Type L 細分化屋根、陸屋根、切妻屋根、片流れ、湾曲

24


11.Study-04 間仕切りの検討 Space Study-Partition and Space / 間仕切りによる領域の認識 空間を仕切る空間装置について様々な形態パターン、素材別でのパターンを出し、人、自然的要素の透過、遮断について検討する。

25

Separation Wall / 分離した壁

Narrow Opening / 狭小な開口

Street Furniture / 段差

Opening Door / 扉

Spandrel Wall / 視線の通る両開き戸

Half Steel Wall / 半鉄板扉

Steel Counter / 鉄板カウンター

Street Furniture / 幅広の段差

Curved Opening / 湾曲した開口

Various Variable / 多角的変化

Double Blanket / 二折り壁

Folded Middle / 中折り壁

Steal Wall / 鉄板壁

Half Steal Wall / 鉄板半壁

Mountain Fold / 山折り壁

Various Variable / 多動壁

Inside Reverse Fold / 中割れ壁

Glass Wall / ガラス扉

Half Glass Wall / 半ガラス扉

Double / 二重壁

Hanging Partition Wall / 垂れ壁

Multiface Cloth / 多面布壁

Two Plane Cloth / 二面布壁

Hanging Partition / 垂れ布壁

Double Cloth / 多重布壁

Turn Over Cloth / めくれ布壁

Move To One Side / 片寄壁

Double Door / 両開き戸

Turn Over Cloth / 二重めくれ布壁

Reed Screen / すだれ

Slant Opening / 斜め開口

Curved Wall / 湾曲した壁

Separation Wall / 分離した壁

Double Steal Wall / 二つ鉄板壁

Steal Latticed Shutters / 蔀戸

Steel Retaining Wall / 鉄板腰壁

Both Sides Wall / 引き戸

Half Wall / 半分の壁

Louver / ルーバー

Half Wall / 半分の壁

Wall / 壁

Pivoted Door / 回転扉


建築的境界

閉鎖的、開放的、浸透性、透明性、半透明性、素材性における空間装置を「音」、 「風」、

装置的境界

「光」、「気配」、「視線」、「動線」の透過・遮断について考察する。

閉鎖的

Double / 二重壁

Mountain Fold / 山折り壁 Half Wall / 半分の壁

Both Sides Wall / 引き戸

nge

in o

Change

pen

ing

Double Door / 両開き戸

ing

in open

Move To One Side / 片寄壁

ter

浸透性

Half Wall / 半分の壁

Pivoted Door / 回転扉

Louver / ルーバー

Inside Reverse Fold / 中割れ壁

Ch

Cha

ge

of

nge

ma

Opening Door / 扉

Separation Wall / 分離した壁

ial

Narrow Opening / 狭小な開口

Cha

g

Wall / 壁

Various Variable / 多動壁

nin

開放的

Spandrel Wall / 視線の通る壁 Various Variable / 多角的変化

in o pe

Folded Middle / 中折り壁

Ch

an

ang

ei

Ch

nh

ang

Curved Opening / 湾曲した開口

a fm eo

透明性

ht

Separation Wall / 分離した壁

Ch

Double Blanket / 二折り壁 Half Glass Wall / 半ガラス扉

ang

e in

Hanging Partition / 垂れ布壁

ope

nin

g

l

teria

Glass Wall / ガラス扉

eig

Two Plane Cloth / 二面布壁

ial

Multiface Cloth / 多面布壁

fm eo

r ate

半透明性

Change in

opening

Hanging Partition Wall / 垂れ壁

Street Furniture / 幅広の段差 Steel Counter / 鉄板カウンター

a Ch

ng

Double Cloth / 多重布壁

Half Steal Wall / 鉄板半壁

Turn Over Cloth / めくれ布壁

Slant Opening / 斜め開口

素材性 Curved Wall / 湾曲した壁

Steel Retaining Wall / 鉄板腰壁

Half Steel Wall / 半鉄板扉 Steal Wall / 鉄板壁

Reed Screen / すだれ

Turn Over Cloth / 二重めくれ布壁

Double Steal Wall / 二つ鉄板壁

Steal Latticed Shutters / 蔀戸 Street Furniture / 段差

空間装置がフィルターとして機能し、透過する要素 音・風・光・気配・視線・動線 遮断

26


12.Device space 間仕切りの検討を基に空間装置を決定する 先の空間装置の事例と、敷地周辺の要素を基に空間装置を 24 種類提案する。 今までの空間装置では量産的なものが率先して作られてきた。しかし、それでは地域それぞれにあった空間を成しえれないのではないか。 地域の特色、コンテクストによってライフスタイルは変わってくる。ライフスタイルが違えば生活空間も変わってくる。ライフスタイルの変化に合わせて地域にあった空間装置があるべきではないか。

・多動壁

・石壁

・回転扉

・経年変化する壁

・多動壁 ・半壁

Sun Light

・蔀戸

・にじり口

・建具の家具化

・領域の拡張

・空間の確立

Sun Light

Sun Light Window

Roll

Window

Window

Window Roll

№1

・回転扉

Roll

Roll

Sun Light

Window Stone

№2

Flow line

・ポリカーボネート壁

Sun Light

№5

・細かい横ルーバー

・回転扉

Up

№4

Flow line

・ポリカーボネート壁

・蔀戸

Polycarbonate

Window

№3

・多動壁 ・領域の変化

Sun Light

№6

Flow line

・縦ルーバー

・スイングドア

・領域の拡張

・半透過性

Down

Roll Window

Window Up

Polycarbonate

№13

Flow line

№14

・領域の拡張 ・帆布と縦ルーバー

Line of sight Up

№15

№16

・植物による間仕切り

・半回転する間仕切り

・経年変化

・領域の変化

№17

・細かい縦ルーバー

Flow line

№18

・可変する遮断性

・可変する遮断性

・縦ルーバー、横ルーバー

Sun Light

・エキスパンドメタル

Sun Light

Sun Light Roll

Cloth Window

27

Window

Window

Window Up

№25

Flow line

Split Move

Plantae

№26

№27

№28

№29

№30

Punching metal


・二重扉

・多動壁

・動線の変化

・垂れ壁

・回転扉

1

Roll

2

・多動壁

・可変する領域

Roll

・狭開口

・領域の変化

Down

Sun Light

・腰壁

・採光・通風の拡張

Roll

・多動壁

Roll

Roll

Sun Light

Roll

Split

№7

№8

№9

・ガラスの蔀戸

№10

・ガラスブロック

・動線の拡大

・二重ガラス戸

・空間の変質化

・透過率の変化

Sun Light

Sun Light

Sun Light

№11

№12

・可動するガラスブロック

・帆布

・帆布

・空間の変化

・領域の拡張

・動線の変化

Sun Light Cloth

Glass

Glass

Window

№19

№20

Up

Sun Light

№21

・間仕切りによる可変

・間仕切りによる可変

・透過性

・戸の細分化

・遮断要素の変質

1

Glass

№31

№33

№23

Flow line

№24

Flow line

・領域の拡大 ・セミパブリック空間

Sun Light

2

Split

№32

Cloth

Glass

№22

・ガラスルーバー

Roll

Window

Window

Glass

Line of sight

Line of sight

Push

№34

№35

№36

28


13.Study-05 グリッドの検討 Space Study-Grid / スケルトンインフィルの検討 パーソナルスペースを基にグリッドの間隔を敷地に合わせて検討する。

x₁ × y₁ 1.5(m) × 1.5(m)

2(m) × 2(m)

x₁

x₁

y₁

y₁

y₁

x₁

3(m) × 1.5(m)

x₁:1500mm y₁:1500mm

x₁:2000mm y₁:2000mm

横幅は人が 1 人通れ

x₁:3000mm y₁:1500mm

人が 3 人ほど通れる

るほどの幅。しかし、 人が通るには高さが

y₁

く範囲のパターン。

x₁

向に動線を捉える事

覚的に間仕切るパ

ドではなく、手が届

y₁

と同等の幅が垂直方

x₁

低いため、空間を感

空間を仕切るグリッ

幅のパターン。通路

y₁

x₁

行動が制限され、棚

ができる。

として使われる高さ。

ターン。

3(m) × 4(m)

3(m) × 3(m)

3(m) × 2(m)

x₁

x₁

y₁

y₁

y₁

x₁

x₁:3000mm y₁:2000mm

x₁:3000mm y₁:3000mm

高さが低く、圧迫感 がある。住空間とし ては低く、手の届く 範囲としては少し高 いため、利用に難あ り。

29

x₁:3000mm y₁:4000mm

高さにも余裕がある y₁ x₁

室内空間としては軒

パターン。幅は社会 距離を基とした幅の ため、快適に行動で きる範囲。

y₁ x₁

高が高く、上下間の 空間の関係性が薄 まっている。

y₁ x₁


2(m) × 1.5(m)

1.5(m) × 3(m)

x₁

x₁

y₁

y₁

y₁

x₁

5(m) × 2(m)

x₁:1500mm y₁:3000mm

x₁:5000mm y₁:2000mm

x₁:2000mm y₁:1500mm

人が横向きで通れる幅

高さと幅が細かくグ

のパターン。空間の連

リッドされ、全体の空

y₁

続性を保ちつつも人が

間が確保できる幅。グ

y₁

間の連続性が保持され

x₁

通ろう と思えば通れる

高さが不十分だが住空 y₁

リッド間隔をもとに住

x₁

ている。

x₁

空間を間仕切れるパ

隙間。

ターン。

5(m) × 3(m)

6(m) × 2(m)

6(m) × 3(m)

x₁

x₁

y₁

y₁

y₁

x₁

x₁:5000mm y₁:3000mm

x₁:6000mm y₁:2000mm

高さ、幅共に住空間と して十分な広さが確保 されている。

x₁:6000mm y₁:3000mm

高さが低いため、奥行 y₁ x₁

高さ、幅ともに広く幅

に意識が向き、内部と 外部の奥性が認識でき る幅。

y₁ x₁

をとており、グリッド 間隔をちょっとした広 場として捉えることが

y₁ x₁

できる幅。

30


14.Study-06 素材の検討 Material Study / 構造体の素材の検討

2000mm×2500mm 3000mm×4000mm

させるにあたってそれぞれのグリッドの使用用 途に合わせた素材を用いる。

3000mm×4000mm

社会距離、公共距離これらを可視化し、建築化

2000mm×2500mm

パーソナルスペースである密接距離、個体距離、

2000mm×3000mm

2000mm×3000mm

単管パイプ カーテンなどの布材、綿材を引っかけるレールとして「単管パイプ」 のグリッドを使用する。個体距離を基とした間隔のグリッドは身近に 編集できる空間装置の躯体となる。

Structure

31

空間装置

№1

№2

№3

№4

№5

№6

№7

№9

№13


木造

コンクリート

建具を使用する躯体として「木」のグリッドを使用する。社会距離を

建築構造体として「コンクリート」のグリッドを使用する。公共距離

基とした間隔のグリッドは住空間を編集する空間装置の躯体となる。

を基とした間隔のグリッドは外部との関係性を編集する空間装置の躯 体となる。

№14

№15

№17

№19

№20

№21

№23

№25

№26

№27

№28

№29

№30

№31

№33

32


15.Study-07

Volume Study / 1/100 模型による形態の検討

最終検討案 Final Study / 最終計画案

Border

Common Space Study / 建築間の余白の検討

Roof Study / 屋根の検討

Material Study / 構造体の素材の検討 3(m) × 3(m)

単管パイプ

y₁

x₁

2(m) × 2(m)

木造

y₁

x₁

3(m) × 4(m)

コンクリート

y₁

x₁

33


6. 1.

2.

3.

4.

1.

5.

7.

2.

N

3.

4.

1. 2 世帯住宅 / Two-family 2. 核家族世帯住宅 / Nuclear-family 3. 夫婦世帯 / Couple-family 4. 夫婦帯住宅 / Couple-family 5.核家族世帯 / Nuclear-family 5.

6. 公園 / Park 7. 小学校 / primary school

34


16.Flat Plan 配置平面図 Change of town / まちの変遷 経年変化する住宅の変化 / 変遷するまちの風景

Phase1. 5つの住宅が建てられる

35

Phase2. 生活は住宅からあふれ単管パイプが外へと飛び出る。

Phase3. 住宅を縫うように単管パイプがかけられる。


♭-1

まちに開いてガーデニング

♭-4

内に開かれた住宅は住人同士を 緩やかに関係づける

♭-5 まちと隣合うコートは 半パブリックスペースとなる ♭-2

隣り合う道路では多くの車が行き交う

♭-3

住宅間が街路となり、生活が見え隠れする

36


17.Elevation Plan 立面図&まち並みの変遷

37


♭-4 ♭-1

♭-2

♭-3

♭-5 ♭-6 ♭-7

♭-8

Closed Device Space / 空間装置が閉じた街並み

変遷する空間装置 ♭-1 蔀戸 ♭-2 エキスパンドメタル ♭-3 回転扉 ♭-4 開き大戸 ♭-5 帆布 ♭-6 ガラス蔀戸 ♭-7 回転扉 ♭-8 蔀戸

♭-4 ♭-1

♭-2

♭-3

♭-5 ♭-6 ♭-7

♭-8

Opened Device Space / 空間装置が稼働した街並み

38


18.Axonometric Drawing Method アイソメ&空間装置による軌跡

2F Floor _ device

1F Floor _ device

空間装置に使用する素材

Cloth

39

Metal

Plant

Wood

Glass

Stone


エキスパンドメタル × ガラス

縦ルーバー × 帆布 縦ルーバー × 蔀戸 ポリカーボネート × 外壁 ガラス × 蔀戸 木戸 × 回転扉 ガラス × 蔀戸

木戸 × 二回折れ戸

石 × 外壁 木戸 × 二回折れ戸

縦ルーバー × 蔀戸 木戸 × 両開き戸 エキスパンドメタル × 内壁

エキスパンドメタル × 内壁

ガラスブロック × 外壁

木戸 × 回転扉

ガラスブロック × 外壁

40


19.Plan 01 2 世帯住宅 / Two-family

41


42


Flat Plan / 平面図 Daylight

Tube pipe pillar

A

Range of motion

Ventilation

Wood pillar B

R ge an of n

io

ot

m

Reinforced concrete pillar

Bathroom Toilet Dressing room

Parent couple bedroom

Couple bedroom

B

Bʼ Kitchen

Dining

Living Line of sight

Tube pipe pillar

GL+2500 Flat Plan

43

Wood pillar

Reinforced concrete pillar

scale : 1/200 0m

1m

N 3m


2,200

2,200

3,400

2,200

15,400

2,200

3,200

2,200

3,400

2,200

2,200

1,300

2,200

350

1,300

2,200

Housetop

900

Terrace

2,200

2,200

Children's room

Japanese style room

8,800

Closet

GL+5000 Flat Plan

GL+8500 Flat Plan

44


45


46


Section Plan / 断面図

Border line

Children's room Terrace

Couple bedroom

A-Aʼ

47

Section Plan 1/200

Living


Reinforced concrete pillar Wood pillar Concrete floor

Tube pipe pillar Wooden floor 15mm Polywood wall pane 12mm Heat insulator 80mm Top board 9.5mm Concrete floor Lumber girder 90mm Wooden floor 15mm Plywood base 12mm Floor joist 45mm

2,600

10,000 3,000

4,000 6,600

5,800

3,000

5,800 Maximum height

2,500

Japanese style room

Kitchen Dining

2,500

Living

11,000

2,200 3,000

Children's room Terrace

500

2,800

3,500

Flat plan line

GL B-Bʼ

Section Plan 1/100

48


20.Plan 02 核家族世帯住宅 / Nuclear-family

49


50


Flat Plan / 平面図 Flat Plan / 平面図

Range of motion

Daylight

Tube pipe pillar Wood pillar

A

Range of motion Reinforced concrete pillar Toilet

B

Living

Dining

Kitchen

Range of motion

Dressing room

Bathroom

GL+2500 Flat Plan 1/100

0m

51

N

scale : 1/200 1m

3m


2,200

2,200

2,200

3,400

15,400 2,200

3,400

2,200

2,200

3,400

2,200

1,650

Children's room

6,600

2,200

2,200

700

900

Japanese style room

2,200

Couple bedroom

GL+5000 Flat Plan 1/100

Terrace

750

Terrace

GL+7500 Flat Plan 1/100

52


53


54


Section Plan / 断面図

Border line

Neighborhood

Free space Terrace

Dining

A-Aʼ

55

Section Plan 1/200

Kitchen


Straight line roof

Curve line roof

2F Concrete floor

Stairs

Core

7,200

10,000

3,400

3,400

3,800

4,300

Tube pipe pillar

Maximum height

Flat plan line

Reinforced concrete pillar

3,350

Couple bedroom

B-BĘź

Living

Dressing room

Dirt oor

Concrete floor

3,000

Kitchen Dining

2,500

2,500

Terrace

500

Free space

10,200

Terrace

2,500

Japanese style room

600

Wood pillar

GL

Section Plan 1/100

56


21.Plan 03 夫婦世帯 / Couple-family

57


58


Flat Plan / 平面図 Flat Plan / 平面図

Wood pillar

Line of sight

Ventilation

Tube pipe pillar

A

Toilet

Reinforced concrete pillar

Bathroom

Dressing room Living

Daylight Kitchen

Dining

B

Bʼ Range of motion

GL+2500 Flat Plan 1/100

Aʼ N

scale : 1/200 0m

59

1m

3m


2,200

2,200

11,000

3,400

2,200

2,200

3,400

2,200

2,500

2,200

400

900

2,200

Terrace

Housetop

2,200

2,200

8,800

Couple bedroom

800

Play Room

GL+5000 Flat Plan 1/100

GL+7500 Flat Plan 1/100

60


61


62


Section Plan / 断面図

Border line

Play Room Couple bedroom Terrace

Dining Living

A-Aʼ

63

Section Plan 1/200


Straight line roof

Curve line roof

2F Concrete floor

Stairs

Core

5,200

6,800

2,500 Tube pipe pillar

2,200

Neighborhood

4,400

2,200

2,200

6,600 2,200

2,200

Maximum height

Wood pillar

9,000

Reinforced concrete pillar

700

Concrete floor

3,000

2,500

2,500

2,000

Play Room

1,300

2,500

Flat plan line

GL B-BĘź

Section Plan 1/100

64


22.Plan 04 夫婦帯住宅 / Couple-family

65


66


Flat Plan / 平面図 A

m

ot

io

Wood pillar

n

Range of motion

Tube pipe pillar

R

an

ge

of

B Reinforced concrete pillar Daylight

Toilet Dressing room

Dining Living

Kitchen Bathroom

GL+2500 Flat Plan

Ventilation

Drawing room

scale : 1/200 0m

67

1m

3m

N


2,200

2,200

11,000

2,200

3,400

2,200

3,400

2,200

2,150

2,200

800

1,300

1,200

8,800

2,200

Housetop

2,200

2,200

Couple bedroom

400

Terrace

GL+5000 Flat Plan

GL+7500 Flat Plan

68


69


70


Section Plan / 断面図

Section Plan / 断面図 Neighborhood

Border line

Couple bedroom

Living

A-Aʼ

71

Section Plan 1/200


Wooden floor

Base panel Range of motion

Roof window Polywood roof panel Steel construction profiles

Steel construction profiles Polywood wall panel Projected window

3,000

4,200 2,200

350

6,500

9,700

6,800

2,500 Dining

2,500

Toilet

Living

460

2690

Couple bedroom

3,000

9,500

2,500

Flat plan line

2,200

Maximum height

GL B-Bʼ

Section Plan 1/100

72


23.Plan 05 核家族世帯 / Nuclear-family

73


74


Flat Plan / 平面図 A

Tube pipe pillar Wood pillar ot io n

Line of sight

R

an ge

of m

Reinforced concrete pillar

Living Play room

Dining

io

Kitchen

R an

ge

of

Bathroom

n

Dressing room

ot

Toilet

m

B

Daylight

Ventilation

scale : 1/200 0m

75

1m

N 3m


2,200

2,200

2,200

3,400

2,200

15,400 3,400

2,200

2,200

2,200

1,200

2,200

2,200

800

1,450

Children's room

2,200 400

2,200

Couple bedroom

8,800

Play room

GL+5000 Flat Plan 1/100

GL+7500 Flat Plan 1/100

76


77


78


Section Plan / 断面図

Border line

Neighborhood

Children's room

Play room

A-Aʼ

79

Section Plan 1/200


Straight line roof

Curve line roof

2F Concrete floor

Stairs

Core

rhood

2,200

7,300

2,200

2,000

200

2,500

4,200

200

4,200

6,000

Tube pipe pillar Maximum height

Play room

2,500

Children's room

Concrete floor

3,200

Living

2,500

Play room

Reinforced concrete pillar

2,800

9,600

2,500

2,600

Wood pillar Flat plan line

Teracce

GL B-BĘź

Section Plan 1/100

80


24.Section Plan 断面図

Housetop

Housetop

Closet

Closet Terrace

Terrace

Living

Living

Couple bedroom Couple bedroom

81

Couple bedroom Couple

Living

Living Dining

Dining


m Couple bedroom

Couple bedroom Couple bedroom Play room

Play room Terrace

Living

Living

Dressing Toilet Play room Dressing Toilet room room

Terrace

Play room

82


83


84


85


86


87


88


89


90


91


92


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97


98


99


Award 特別賞 佐々木勝敏賞

Production Period 図面製作期間 Three month 模型製作期間 One month and a half

Program Residential Housing

Site

Ako,Hyougo

Works Cited 1) 山名善之・菱川勢一・内野正樹・篠原雅武 ( 著 )「en[ 縁 ]: アート・オブ・ネクサス」 TOTO 出版 2016 年 2) 向井一太郎・向井周太郎 ( 著 ) 「ふすま」 住まいの図書館出版局 1997 年 3) オンデザイン ( 著 )「建築を、ひらく」 学芸出版社 2014 年 4) ロバート・ソマ - ( 著 ) 穐山 貞登 ( 翻訳 )「人間の空間」 学芸出版社 1972 年 5) 森田慶一 ( 著 ) 「集落の教え 100」東海大学出版会 1969 年 6) 若山滋 ( 著 ) 「組み立てる文化」文藝春秋 1984 年 7) 中村昌夫 ( 著 )「内と外をつなぐ 土庇・濡縁・広縁・露地」学芸出版社 1990 年 8)

中村昌夫 ( 著 )「空間のひろがり 座敷・床の間・広間・入側」学芸出版社 1990 年

9)

隈研吾 ( 著 )「境界―世界を変える日本の空間操作術」 淡交社 2010 年

10) 五十嵐 太郎・山崎 亮 ( 著 )「3.11 以後の建築 : 社会と建築家の新しい関係」 学芸出版社 2014 年 11) 槇 文彦 ・松隈 洋 ( 著 )「建築から都市を、都市から建築を考える」 岩波書店 2015 年

100


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