商品取扱いの背景 と MD計画 CuboRosso 編 ベターリビングモジュールは主にトレンドに敏感でミドルクラス 価格帯でのバリューの高い商品の提案をお客様にむけて発信 していきます。 サブモジュール名
◆ 背景
ソファはアップホルスターと呼ばれるように布やレザーなどで覆われており、中身が 見えません。 お客様は何を見て、何を信じて価格と商品価値を判断していくのでしょうか?
◇ ブランドインテリアに興味を持っていたり、好きな方はメーカー名を調べたり、ブランド名やモ デルの型版などを知っておられ、そういうものを求めて来店されることもあります。 ただ、日本のインテリア業界では啓蒙活動も少ないためか、認知度はとても低くカリ モクでさえ、かりという木でかり木と思われていたとの笑い話さえあります。 フランスベッドもフランスのベッドメーカーだと思われていた と聞いたこともあります。 ◇ 分析
家具小売店の中に「科学する」ということばが出た時から価格による分析、品郡品種 をしっかりと分けて何が、いくらの物が売れているか、を分析する傾向が強まり、その 結果数値を仕入れに生かすことがコンピューターの導入とともに進みました。
◇ テイスト価格とサイズは分析できても、それから先の「嗜好」に関しての分析はなかなか進み ませんでした。 ◇ デフレ 婚礼家具を販売していた時の反動は、価格を下げていく安売りの方向に進みました。 安ければ売れる としっかりとした嗜好に関する分析をせずに分析を価格と数量にし ぼる、なんとも将来性の無い方向へ一丸となって突き進んでいきました。 せっかく分析したのなら、価格をいくら下げると、何倍の集客をしないと売り上げが上 まわらないことぐらい、わかっていたはずですが、大物がいくつ売れたかという事に 惑わされていき、より安いものを並べるだけの家具店が増えていきました。 ◇ 家具店の面積 その結果、家具店は品郡品種の集積売り場で展示数の競争、3000坪クラスまでその 大きさを競うように拡大していきました。 ◇ 売上
お互いに競うように価格の安いものを仕入れることがバイヤーの役割とばかりに、仕 入れを行い、単価が上がらないまま配送コストや経費は増大し、人員削減を余儀なく され、仕入先販売応援に頼る大型店が生き残路をかけて戦っていました。
◇ 粗利
そこで、粗利を確保しなければいけない現実に直面し、流通改革のもとに問屋さんを 切って、メーカー直、海外商品の買い付けを行い、値入の高いものを扱うようになって きました。
◇ 体制
しかし、長年のデフレを背にした価格重視の思考回路は現実目の当たりにする事態 に直面していてもなかなか意識改革には至りませんでした。 今も安ければほっといても売れる となんとか楽をしようとする考え方は根強く残って います。
そこで・・・・・
◆ モジュールの考え方 ドイツでも今や20000坪クラスのお店がメインで10000坪クラスのIKEAが46店舗の進出 し、3000坪以下のお店が1900店舗集まって ガラント とうグループを組んで生き残り をかけて会員店のサポートを行ってきました。 そのベースになるのがモジュールという 考え方です。 三省堂辞書より モジュール(module)とは「交換可能な構成要素」を表します。例えば自動車生産の分野では、 空調用のモジュールやドアモジュールなど、「それ自身が多くの部品を含んでいる、ひとかたま りの部品群」のことをモジュールと呼んでいます。このようなモジュールは、一定の規格に基づ いて交換可能な状態で作られているので、内部設計が異なるモジュールを交換した場合でも、 全体として問題なく動作することになります。このようにモジュールの語形が用いられる場合、 「規格化されている」「交換可能である」「独立性が高い」「何かの部分である」などの意味が 含まれています。
このことから、コンセプトの明確な売り場の塊を モジュールとして ガラントでは6つの基本 モジュールを使っています。 ガラントジャパンではこのうちの3つのモジュール にかかわった行動を展開していってます。 BETTER LIVING BETTER SLEEPING HOME DESIGN ◇ 小売店でのサブモジュール売り場 BETTER LIVINGといっても大きな塊のようなもので、肉で言うと各部位を示す言葉の ようにわかりやすく、見ただけでわかる小さな塊に分ける必要が出てきます。 そのことをサブモジュールと解釈し、使用しています。 ソファではサブモジュールとして Contents という中身の芯材にこだわったソファや Fabrica というファブリックにこだわった布カウチソファの編集など、小売店サイドで ブランディングしていった経緯があります。 ◇ イタリアソファを扱うにあたって では、今回のCuboRossoをどのように店の中でサブモジュール化していくのか? 今はグローバルな業界になり、欧州メーカーも生産国として中国に工場を構え、完成品 を逆輸入して販売することも当たり前のように行われています。 特にインテリア業界ではイタリアのイメージは服飾ブランドと同じように斬新なデザインや ファッション性があると広く認知されています。
本当にイタリア製と言えるものは? Made in ITALY をブランディングしよう !
イタリアの産地には、安売り競争に陥らない、参加しないという 強い姿勢、ローコスト品 はよその国にまかせ、付加価値の高い製品 を少量生産する考え方が基本にあります。 そのこだわりの結果、他の欧州メーカーと同じように中国製に市場を奪われ、あいつぐ 生産量の減少、倒産の危機に見舞われ、最盛期の半分以下の出荷量になっていると ころも多くなってきています。 そのなかでも生き残るために知恵を出し合った3人のオーナーがそのノウハウを持ちよ って結集したのが CuboRosso です。
◆ CuboRosso って ? この3名のイタリア人オーナーがそれぞれ マーケティング、生産部門、デリバリーの 3分野のノウハウを持ち寄り、生き残りを かけて Made in ITALY を死守しようと 全力を傾けています。 Mr Salvatore Buonamassa Mr Donato Gallo Mr Giovanni Calia イタリア人のイタリア人によるイタリア製ソファ このこだわりを聞いていると思わず
イタリア人の職人魂
という サブモジュール 名が浮かんできました。 ◇ 徹底的に Made in ITALY にこだわった売り場を作ってみよう ! ということで商品選定が始まりました。 ただし、突飛なデザイン性に優れていても日本のマーケットに合わない商品を仕入れて も、単に小売店を美術館にするわけにはいかない。 オーソドックスな商品であっても、イタリアを感じてもらえる売り場を作ろう ! ということ で選定された商品が米三さんに入荷しています。
◇ 販促提案 プライスカードは右記のようなものは いかがでしょうか? 他の商品と差別化するために売場の なかでイタリア製がわかるスペースと 連動させる案です。
このような製品に関するギャランティー はA4横でP/Oし、100円ショップなどの 木製フレームに入れて店に飾ってくだ さい。 イメージアップやお客様への信頼感の サポートに役立ちます。
これは少し大きなプリンターで出力して 売り場の背景に使ってもらいたいです。 バックに捨てベニヤを使い貼り付けて しっかりさせれば、イーゼルに立てて 置くこともできるかと思います。
これらの画像はWeTransferでお送りしています。 売り場の背景としてP/Oして お使いください。
この画像データ 取り寄せ中です
この画像はCuboRosso ブランドが誕生したイタリア南部のBARIと隣接するMatera県で100年ほど 前に撮影されたものらしいです。 レザーソファ生産地としてNatuziなどを輩出したこの地区は、昔 イタリア南部の交易地として馬車 で物資が運ばれ、その時の馬具や耐久性の高いカウレザーを使った製品を作るようになったのが レザーソファを作るベースになったと言われています。 このようなレトロな写真を売り場の背景に使う事で、その歴史観も含めた付加価値の提案ができ ると思い、原盤データを取り寄せ中です。
今回、このような提案を初めてお送りしますが、いかがでしょうか? 本来は、出張同行時に商品だけでなく、どのように販売していくか、ターゲットは?売り場展開イメー ジは?などいろいろと話してきているので、モノだけがプライスのみで店頭に置いているという状況 にはならないと思うのですが、充分に伝わりきっていない現状も鑑みて作成してみました。 ご意見などいただければ、他社分も作成してまいります。