OECD 対日経済審査報告書 ショックに強靱な日本へ 2024年1月11日 東京 oe.cd/japan @OECDeconomy @OECD
内需の鈍化により、パンデミック後の回復は減速 実質GDP (2019Q4=100)
OECD
日本
110
110
105
105
100
100
95
95
90
90
85
85
80
2019Q4
2020Q4
出典: OECD国民経済計算データベース
2021Q4
2022Q4
80
物価上昇率は依然として2%目標を上回る 消費者物価上昇率 (%)
5
5
4
総合
4
3
生鮮食品除く総合(コア)
3
食料(酒類を除く)及びエネルギー除く総合
2
2
1
1
0
0
-1
-1
-2
-2
-3
2016
出典:総務省
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
-3
名目賃金は上昇傾向 現金給与総額 3か月移動平均、季節調整済 (2020=100)
115
115 名目
実質
110
110
105
105
100
100
95
2010
出典:厚生労働省
2012
2014
2016
2018
2020
2022
95
成長は緩やかとなり、物価上昇率は2025年に2%との 見通し 2023
2024
2025
実質GDP成長率(%)
1.9
1.0
1.1
消費者物価上昇率(%)
3.2
2.6
2.0
公的債務残高(対GDP比、%)
243.5
243.3
242.3
出典:OECD経済見通しデータベース(No.114)より四半期GDP速報(2023年7-9月期・2次速報)を踏まえて更新
厳しい 財政状況に 立ち向かう
財政の持続可能性を担保するには、構造的な財政 改革が必要 公的債務残高 対GDP比 (%) 300 日本
300
OECD
アメリカ
250
250
200
200
150
150
100
100
50
50
0
1990
1995
出典: OECD経済見通しデータベース
2000
2005
2010
2015
2020
0
7
0 JPN
KOR
HUN
CZE
PRT
LUX
FRA
DEU
ITA
AUT
OECD
LVA
CHE
LTU
EST
SVK
FIN
30
ESP
(日)
POL
GRC
GBR
CRI
BEL
USA
SVN
IRL
NOR
NZL
ISR
ISL
SWE
AUS
TUR
病院の滞在日数を減らすことで医療・介護支出の 効率化が可能 平均入院日数 2021年
25
20
15
10
5
出典:OECD 医療利用データベース 8
消費税率を徐々に上げることは、予定されている 新たな支出の財源確保に寄与 標準的な付加価値税率 2022年
(%) 30 25 20 15 10
注:OECDは単純平均 出典:OECD歳入統計データベース
SWE
NOR
DNK
ISL
FIN
GRC
IRL
PRT
ITA
ESP
LVA
BEL
NLD
AUT
GBR
FRA
OECD
DEU
TUR
ISR
MEX
NZL
KOR
AUS
JPN
0
CHE
5
9
補正予算は大規模なマクロ経済ショック時に限定 すべき 一般会計予算 (兆円) 180
180 三次補正 二次補正 一次補正 当初予算
160 140
160 140
120
120
100
100
80
80
60
60
2012
注:横軸は年度 出典:財務省
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
10
生産性を 飛躍的に 向上させる
生産性の伸びを取り戻すべき 単位労働時間当たりGDP
(米ドル、名目PPP)
2022年
100
100
80
80
60
60
40
40
20
20
0
JPN
OECD
CAN
ITA
GBR
FRA
DEU
USA
0
出典:OECD生産性データベース 12
ビジネスの新陳代謝を活性化するため、的が絞られてい ない中小企業補助施策は減らすべき 信用保証 (兆円) 45
45
40
40
35
35
30
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
0
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
注:データは中小企業向け銀行融資への政府保証。横軸は年度。2023年度は10月時点の数字。 出典:全国信用保証協会連合会
2019
2020
2021
2022
2023
13
人口動態の 逆風を 抑制する
高齢化は続く見通し 老齢依存率
(%) 90 80
2022年
2050年までの上昇見積り
90 80 70
60
60
50
50
40
40
30
30
20
20
10
10
0
0
MEX ISR COL AUS ISL CRI TUR LUX USA NZL CAN SWE CHL NLD GBR OECD DNK BEL IRL NOR CHE HUN DEU FIN EST CZE AUT FRA SVK POL LTU SVN LVA ESP ITA PRT GRC JPN KOR
70
注:20歳から64歳人口に対する65歳以上人口の比率 出典:OECD人口動態統計データベース
父親の育児休業の取得率と休業期間を増やすことで 出生率を高めうる 育児休業の取得率 (%) 100
100 女性
男性
80
80
60
60
40
40
20
20
0
2007
2008
出典:厚生労働省
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
0
企業の定年制の廃止は雇用を増加させうる 企業の定年退職年齢
(%)
定年制をとる企業の割合
100
2015年
100
2022年
80
80
60
60
40
40
20
20
0
0
出典:厚生労働省
60歳
61~64歳
65歳以上
その他
正規雇用労働者の雇用保護を緩和し、女性の正規雇 用の割合を増やすべき 雇用者に占める非正規雇用労働者の割合
(%) 60
60
50
50 女性
40
40
男性 30
30
20
20
10
10
0
0
1986
出典:総務省
1990
1994
1998
2002
2006
2010
2014
2018
2022
高スキル外国人労働者を惹きつけるには、融和を促 進する包括的な戦略が必要 高学歴移民に提供される機会の質(2023年) (0 = 最低、1= 最高) 1.0
0.8
0.8
0.6
0.6
0.4
0.4
0.2
0.2
0.0
0.0
CRI ESP KOR GRC CHL ITA NLD JPN COL AUS MEX ISL DEU FIN CHE ISR OECD NOR FRA TUR BEL SWE DNK EST IRL AUS POL PRT CAN SVN GBR NZL USA LTU LTV CZE LUX SVK HUN
1.0
出典:OECD移住統計データベース
環境問題への 挑戦
排出削減目標の達成には大胆で効率的な政策が 必要 (100万トンCO2換算)
温室効果ガス総排出量
1 600
1 600
1 400
1 400
1 200
1 200
1 000
1 000
800
800 総排出量
600
600
目標に向けて直線的に補間した経路 400
400
2030年目標
200
200 0
1990
2000
2010
2020
2030
2040
注:2018年に対する2030年(‐46%)及び2050年(ネット・ゼロ・エミッション)目標に対して直線的に補間したもの 出典:OECD温室効果ガス排出データベースより計算
2050
0
送電網の強化は再生可能エネルギーの発電への 寄与を高める可能性 再生可能エネルギーの割合 (%)
発電に占める割合
35
35
OECD
日本
30
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
0
0
2000
2002
2004
2006
出典:IEA世界エネルギーバランス統計データベース
2008
2010
2012
2014
2016
2018
2020
2022
主要なメッセージ 財政
高齢化関連支出を抑制するとともに徐々に歳入を増加させ、公的債務を減少ト レンドに乗せて財政枠組みを強化すべき
人口動態
出生率を上げ、女性と高齢者の雇用や外国人労働者の流入を増加させ、生産 性を向上させる包括的なアプローチをとるべき
グリーン
再生可能エネルギーを推進し、計画されているカーボン・プライシングを国 際的なベスト・プラクティスに従って着実に実現させ、また排出削減に当 たっての予備的な案を充実させておくべき
OECDEconomy OECD
より詳しくは こちら
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