SHUNJI OYAMADA DESIGN PORTFOLIO

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D e s i g n 16-2020 設計作品集 2 0

p o r t f o l i o

S h u n j i

a d a m a y O


Profile 小 山田 駿 志 S h u n j i O y a m a d a

Japan,1997,06,15 Tel:81 90 9230 5363 E-mail:cssu20001@g.nihon-u.ac.jp

建築と部活動の二刀流 建築と部活動の二刀流を目標に学 校生活を送ってきた。学業では学内 課題再多数の受賞を頂き、部活動で は野球部の主将兼監督を務めリーグ 優勝へ導いた。それらの経験から自 らが今必要なことを見定め、問題提 起から課題解決のステップを踏んで いく。またそれらのサイクルを継続 して行うことが得意。

1997

- 神奈川県横浜市生まれ

2016

- 日本大学藤沢高等学校 卒業

2016-2020

- 日本大学 理工学部 海洋建築工学科

2020-

- 日本大学 理工学研究科 海洋建築工学専攻 博士前期課程

人と目的をつなぐ場を共創する。 卒業設計では「人とのつながりをデザインする」という目標を掲げ、 クラウドファンディングに挑戦した。沢山の人達と一緒に人と人のつ ながりを考え卒業設計に取り組んだ。この経験を通じ今では「沢山の 人達の思いを汲み取り、人々の目的を繋ぐ場所を設計者という立場で 沢山の人達と共に創っていきたい。」と強く心に留めている。

小山田駿志の歴史 横浜市十日市場中学校

横浜市立三保小学校 神奈川県に生まれる

野球を習い始める

クラブチームに所属し硬式野球を始める

硬式野球部

区の選抜チームに選ばれる 指導者が怖くて本当は行きたくなかった 三度の優勝

試合中フェンスにぶつかり記憶が無くなる 鼻の骨を折りながらも3安打猛打賞

0才児から水泳を習い始める

日本一練習の

学級委員を務める

野球に専念するために辞める。 水泳が嫌で月に一度のテストしか通わない時期 しかしなぜか毎回昇級

自由形でスクール記録を更新

合気道を習い始める

職員会議で学級委員に選出された。初めて組 織を率いる立場を担った。 音楽祭ではクラスの目標設定から練習スケ ジュール、モチベーション管理などの工夫を 思考し、金賞を獲得。 クラス全員で一つの目標へ向かって頑張るこ との難しさを痛感するとともに、責任のある 立場で広い視野を持ち意見を発していくこと の大切さを学んだ。

人間性の構築

他人の事を考え、 前のマナーやルー 野球の指導に限ら 備段階として厳し

道の精神を学ぶ。落ち着きを持ち冷静に判断する力を養う

日本大学 理工学部 海洋建築工学科 日本大学 理工学部 準硬式野球部所属 ● 16,11 秋季リーグ【ベストナイン受賞】

● 17,6 春季リーグ【首位打者受賞】

● 16,11 北関東遠征選抜選考  北関東リーグ代表指定選手

● 17,11 秋季リーグ【ベストナイン】

● 17,11 北信越遠征選抜選考  北関東リーグ代表指定選手

● 17,11 北関東遠征選抜選考  北関東リーグ代表指定選手

海洋建築・建築デザイン(小林直明) 人生の転機 : 野球部 主将兼監督を務める

人生はじめて主将を務めると同時に、監督を経験した。高校時代の補欠から 場できない選手のことを第一に考え、チーム全員で試合に勝つことを目標に た。総部員数 70 名をまとめることは容易ではなかったが、ミーティングを すり合わせを行い、目標設定し、実行に移していく。また個人間での期待値 ことで、リーグ優勝を果たすことができた。

● 18,06 春季リーグ【ベストナイン】

● 18,11 秋季リーグ【ベストナ ● 18,11 北関東遠征選抜選考  北関東リーグ代表指定選手

● 17,01 学部一年設計課題  最優秀賞受賞(1位 /120 人) 初めて自身の作品を他者に評価していただいた。 デザインをつたえる難しさを痛感したが、自身の 考えや、建築の利用者に対しての想いを持って設 計していくことの大切さを学んだ。

● 17,05 学部二年図面模写課題  最優秀賞受賞(1位 /120 人)

● 18,05 学部三年設計課題 ( 海の駅 )  最優秀賞受賞(1位 /180 人)

● 17,07 学部二年設計課題 ( 住宅 )  最優秀賞受賞(1位 /120 人) ● 17,09 学部二年設計課題 ( 美術館 )  優秀賞受賞(2 位 /120 人)

恩師との出会い

「君が最後の教え子で良かった」と非常勤講師を 引退する建築家の方が私に声をかけてくれた。そ の日を境に先生へいい報告ができるようにと思う ようになった。

no. 2

Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

● 17,09 学部二年設計課題 ( 集合住宅 )  最優秀賞受賞(1位 /120 人)

● 18,07 学部三年設計課題 ( 水族館 )  スタジオ代表作品選出 ● 18,09 広島チャレンジコンペ  7 選選出


Activitys

Award 2017,01 2017,05 2017,07 2017,09 2017,11

- 学部一年設計課題(マイスペース +others) - 学部二年図面模写課題 ( 前川國男邸 ) - 学部二年設計課題 ( 住宅 ) - 学部二年設計課題 ( 美術館 ) - 学部二年設計課題 ( 集合住宅 )

2018,05 2018,07 2018,09 2018,12 2019,09

- 学部三年設計課題 ( 海の駅 ) - 学部三年設計課題 ( 水族館 ) - 広島チャレンジコンペ - 学部三年設計課題 ( ランドスケープ ) - 日本建築学会設計競技 2019

2019,09 2020,02

-ARCASIA 学生デザインコンペ - 卒業設計 学内講評

2020,03 2020,03 2020,03 2020,07 2016-2019

- 全国卒業設計展「卒、」 - 全国卒業設計展「せんだい日本一決定戦」 - 全国卒業設計展「赤レンガ卒業設計展」 -JIA テスクテチャレンジ設計コンペ - 日本大学準硬式野球部 新関東リーグ

1998-2011

- 水泳 13 年間

2004-2010

- 合気道 6 年間

2016,07

- 神奈川県高校野球大会 ベスト 4

2017,03

- 欧州 , 中東 6 ヶ国の建築をめぐる

2018

- 研究室 総括

最優秀賞 スタジオ代表作品 7 選 スタジオ代表作品

2019

- 赤レンガ卒業設計展 実行委員

2016-2019

- 準硬式野球部 主将

2019-

- 建築勉強会 毎週日曜開催

2020,04-09

- 学生団体 natsuzemi 幹部

関東支部入選 タジマ奨励賞

2020-

- オンラインサロン社外取締役一期生

最優秀賞 最優秀賞 最優秀賞 優秀賞 最優秀賞 住宅課題賞

Design skills

日本代表作品 海建賞 研究室代表者発表選出 上位 15 作品選出 100 選 85 選 審査員賞 : 山脇賞

2 D Dra w in g

ARCHICAD Vectorworks Rhinoceros (Grasshopper) Fusion 360 Illustrator Photoshop InDesign

3 D Mo d e lin g Ad o b e

5季連続タイトル受賞 5季連続リーグ指定選抜選手

日本大学藤沢高等学校

部に所属

の厳しい軍隊野球部であり、人権を無視されたような生活を送る。肉体的、精神的体力を養う。 レギュラーを目指し練習後 100 スイングを毎日継続する

イップスに陥り二番手に降格

始発登校終電帰宅の生活

自らの代発足すぐにボールが投げられなくなる。 レギュラー争いに負ける。野球人生最大の挫折。

レギュラーになる

日々の継続はを学んだ。

本気でプロ野球選手になりたいと思う

●試合中怪我をし、離脱 チームを引いた視点で見るきっかけとなった。 自身のプレースタイルを考え直した時期。

人生の転機:人間観の形成

カナダ , アメリカへ修学旅行

●神奈川県高校野球大会ベスト4

日本大学大学院 理工学研究科 海洋建築工学専攻 学生団体 natszemi 所属(幹部)

人に会わずにものづくりが今年のテーマ

●#うちでさがそう企画がメディアに掲載される ●お休み処リノベーション計画(来年度実施設計予定)

)研究室所属 総括を務める

自ら学んだことを率先し研究室全体へ還元していき、研究室全体のレベルアップを図るための取り組み を計画した。2020 年以降の covid-19 による自粛期間ではかつて無い取り組みとしてゼミ生(B3 か ら M2) 縦割りコンペを企画し、学年を超えた関わりをつくる取り組みを行った。研究室目標である Team is flat. を意識し、学年関係なく切磋琢磨できる環境づくりを目指した。

● 20,09 クラウドファンディングを行う ( 卒業設計へ向けて )  アメリカ・メキシコへの渡航費用を目標として 「人とのつながりをデザインする」を目標に掲げた取組み 設計理念「人と目的をつなぐ場を共創する。」への気づき

沢山の人達と一緒に「人と人のつながり」を考え卒業設計に取り組んだ。この経験を通 じ今では沢山の人達の思いを汲み取り、沢山の人達の目的を繋ぐ場所を設計者という立 場で実現していきたい。強く心に留めている。

● 20,02 卒業設計  研究室代表発表者選出 , 海建賞受賞

● 20,05 デジタルファブリケーションを用いた設計手法の研究  180mm×180mm のパネルを組み合わせた空間の設計、家具への応用検討 ● 20,07 有福温泉街復興 , 空き家リノベーション計画 (2022 年 4 月竣工予定 )  デジタルファブリケーションを用いた空き家再生における設計手法の研究 島根県江津市役所役員、有福温泉街へのプレゼンテーション

● 20,07 JIA テスクテチャレンジ設計コンペ  審査員賞 : 山脇賞 オンラインサロン社外取締役一期生所属 建築家谷尻誠が率いる個が立つクリエイティブ集団として活動。約800名の応募の中から学生枠20名の枠を勝ち取る

● 20,09 愛知県ディスプレイ企業とのタイアップ  5 軸 CNC を用いた休憩所の設計 (2021 年 2 月頃竣工予定 )

●10月全70名参加の公開審査会にてプレゼンテーション

covid-19 という逆境をプラスに変える取組み

● 19,09 日本建築学会設計競技 2019  関東支部入選 , タジマ奨励賞受賞 ● 19,09 ARCASIA 学生デザインコンペ  日本代表作品選出 , アジア大会出場

研究

野球で培った課題設定能力と反復して継続していく力を設計活動へ活かす 毎日 Sketch を(60 日間継続 )

● 20,03 全国卒業設計展  「卒、」        上位 15 選  「せんだい日本一決定戦」  100 選  「赤レンガ卒業設計展」  85 選

建築研究:坂茂氏の図面トレース(30 日間継続)

毎日 grasshopper(30 日間継続 )

Sketch:クロッキーを 2 週間毎日継続 即日設計 10 週間継続(週一回) 「デザインを止めるな」合計 11 作品を設計 (6 ヶ月間 )

SPI 試験対策(毎日)

Biography

ナイン】

補欠にまわり、集大成である夏の大会でベンチ入りが果たせない かも知れない状況を経験。自身の状況を理解し、必要なスキルを 伸ばす必要性を学ぶ。 組織内での役割を理解する大きなきっかけとなった。 →代打でバント , チーム一の守備範囲を持った守備要員の選手と して夏の大会ベンチ入り

建築に興味を示していなかったが。海外の雰 囲気を感じる。建物の仕様でこんなにも街の 雰囲気が変わるのか。と考え始める。

、利他的に行動すること。当たり ールを当たり前にできるようにと、 らず私生活の面でも社会へ出る準 しい指導を頂いた。

ら、試合へ出 にしていまし を重ね意見の 値調整を行う

イップス克服

n o.3


no. 4

Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


WORKS

02

03

04

BORDERLESS ARCHITECTURE-

国境における遊び場の提案 -

卒 業 設 計 | せんだい日本一決定戦 100 選 , 赤レンガ卒業設計展 85 選 , オンライン卒制展 20 選 , 卒、15 選 , 海建賞 用途:出入国管理施設 , 教育施設 , 研究施設

過去と未来をつなぐ美術館

二年生第Ⅱ課題 | 学内優秀賞受賞(2 位 /120 人) 用途:美術館

ひとつ屋根の下で暮らす集合住宅

二年生第Ⅲ課題 | 住宅課題賞受賞 , 学内最優秀賞受賞 (1 位 /120 人) 用途:集合住宅

Wood + Marine

- 海と陸と建築と -

二年生第Ⅲ課題 { 学内最優秀賞受賞 1 位 /180 人 用途:海の駅

WORKS

01

2016-2020

n o.5


01|B OR DE R L E S S - 卒業設計

A RCHIT ECT U R E

敷地:アメリカ・メキシコの国境 用途:出入国管理・教育・研究 面積:60,000㎡

Award:

no. 6

海洋建築卒業設計展 海建賞 研究室代表者発表 選出 せんだい日本一決定戦 100 選 卒、全国設計競技 15 選 赤レンガ卒業設計展 85 選 オンライン卒制展 20 選

Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

- 国境におけ


けるあそび 場 の 提 案 -

線 を面 に 変え再 接 続 する。 近 年 、 テ クノ ロ ジ ー の 急 速 な 発 展 の お か げ で 、 グ ロ ー バ ル に 繋 がれる世の中であることは確 かである。 しかし、 国 同 士の 関 係 はどうだろうか。 自 国 第 一主義 の風 潮 が 強まり、 国 家 間 の関 係 性 を 過 剰 に 悪 化 させてしまっているように感 じられる。 本 提 案は 、 隣 国との 結 節点である国 境に 、 索 漠 な壁 を 建 設 し人 々 さえも 線 で 隔 て て しま う の で は なく、 あ る 一 定の 厚 みを 持 った 面として建 築 を地 下へ入 れ 設 計 する 。 閉 ざ されつ つあ る国 境 に お互いを尊 重 し合 うきっかけを 創 る建 築 を 設 計 する 。 n o.7



1. 閉 ざされゆく世界 の 現 状 今 日 私 達 の 生 活は急激に発展を遂げ ている。 グ ロ ー バ ル 化 が進み容易に世界中が 繋がることのできる時代と言われているが 、 そ れ ら に 相 対 し 新 た な ナ シ ョ ナ リ ズ ム の 時 代 に 入 っ て き たと言えるだろう。 自 国 第 一 主 義 を謳う国家の風潮は他 国との関係を過剰に悪化させているように 感 じ ら れ る 。

米によるキシコ 感 で の 壁 建 設

韓国の反日運動

台 湾 の 中 国 へ対するデモ

カシミールをめぐる紛争

世界 で は 2 0 世紀後半まで、十数箇所にしかなかった壁が、21 世紀を境に急激に 増 え 始 め 、壁 に 囲 わ れ る 時 代 に な っ て し ま っ た。 自 国 第 一主義による内向きな情 勢は国家間の距離を生じさせることに繋が る 。 壁 建 設 、 国 境 警 備 の 強 化 に よ り 、 隣 国 と の関 わ り が 断絶され、国境はストレ スを受ける。生活する市民の生活環境は悪 化 し 、 争 い も 起 こ り 得 る 状 況 で あ る 。

壁数 80

75 箇所

60

40

10ft

20

1990

Trumpwall

1994

1998

2002

2006

世界の壁総数

2010

2014

年 2016

ステレオタイプは時にアイデンティティの違いから、偏見や差別を引き起こすことがある。 ステレオタイプ的な思考や発想は教育の過程や固定の文化圏により形成される。人々は自国の 文化と異質な文化に触れた際にカルチャーショックを引き起こし、自文化中心主義に陥る危険

個人のステレオタイプ的な思考は、教育の家庭 や 環 境 か ら 生 じ る の で あ れ ば 、 そ れ を 取 り 払 うための環境づくりをすることで、お互いを知 る こ と に 繋 が り 相 互 理 解 を 促 進 す る こ と が で きるのではないだろうか。

今 後 グ ローバ ル 化の 進む こと が 明確であ るこ の 世の 中で、 他者と 自分との異質な文化を 理解し受け入れ、 地球上 に 共存し て い く道を求めて い くこ と が 重要 だと私は考える 。 国境の 壁に より人々が 切り 離されて い くの では なく、 様式にとら われない空間の設計が、 国境を 新しい 時代を切り 拓く発信源へと 変え るこ と ができる のではないか。

BORDERLESS ARCHITECTURE

性が出てくる。これらの偏見は各々のあたりまえを知らないから引き起こされることが多い。

n o.9


2. 大 地を結う ・相互理解の拠点の設計 現 在 、 国 境 上 の両国間をつなぐ機能 を持った 施 設 は 、 出 入 国管理施設のみ存在し 、通行の 機 能 し か 有 し ていない。この施設を 再編し、 異 文 化 交 流 の 機能を付け足した、本 提案では ア メ リ カ ・ メ キシコ間の国境にプロ トタイプ 相 互 理 解 の 拠 点を設計する。

America

・あそび場を作り出す BorderLine

ARCHITECTURE

両国間をつなげる役割を 果 た す 環 境 に は 、 あ そ び と し て 機 能 す る 空 間が必要なのではないだ ろ う か 。 お 互 い の 違 い を 違 い と し て 認 め 、

Mexico

味わい、愉しむ事のでき る あ そ び 空 間 を 設 計 す る 。

3. 国 境の持つポテン シ ャ ル 直 線 に 引 か れ た国境や、山の地形、 川に沿って引かれた国境など、様々な国境 が 存 在 す る な か 、 現 在 T RU M P W A L L の 建 設 さ れ て い る カルフォルニア州 Calexico とバハ・カリフォルニア州 M exicali の 国 境 に 位 置 す る 出 入 国 管 理 施 設 を 選 定 す る 。

America

BORDERWALL TRAIN,STATION RIVER CAR,PEOPLE

Mexico

RANWAY,AIR ROU1TE

元は 同 じ 都 市だったが、アメリカ・メキシコ戦争により、メキシコ領土をアメ リ カ が 獲 得 し た 。 形 成 さ れ た 都 市 グ リ ッ ド を 分断 す る よ うに国境は直線に引かれた。 メキ シ コ 側 の Mexic ali は米自由貿易協定 (NA FTA) の恩恵もあり急速な都市 化 が 進 み 、 今 や 1 0 0 万 人 を 超 え る 人 々 が 暮 ら して い る 。 両国 と も 国 境線ギリギリまで生活環境が存在し、敷地周辺には、国境を横切る よ う に 沢 山 の 脈 が 存 在 し て い る 。 両国 を 横 断 する軸線は存在するが地域住民の拠り所となる許容する余白は存在 し な い 。

no. 10 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


4. 線 から面に作り変 え て い く 出 入 国 管 理 施 設が国境での唯一の結 節点なのにも関わらず、車両交通ルートが 地 上 を 覆 っ て い る 。 車 両 交 通 を 地 下 へ 移 動 し 、 地 上 に は 都 市 のリビングとなる共有 する自然 ( グリーンベルト ) を再生する。 地 下 部 分 は ニ ュ ー ト ラ ル な 空 間 で あ り 、 共 育 施 設 、 研 究 施 設を設計。国境に許容 する余白を設けることで、異文化交流を図 り 、 相 互 理 解 を 形 成 し 、 共 通 の も の さ し を 得 る き っ か け と なる。

s tep1

両国 を つ な ぐ 結 節 点 は 出 入 国 管 理 施 設 の み だ が交 流 の 機 能 を 有 し て い な い

s tep2 出入国管理 ( 人 )

NEUTRAL

地上を塞いでいた出入国管理施設を地下へ 自然を再生し都市のリビングとして活用可能とする 地下はニュートラルな環境となり、 多国籍同士が共存できる。

出入国管理 ( 車両 )

s tep3 出入国管理 ( 人 )・公園 共育施設

共育 施 設 ・ 研 究 施 設 を 挿 入 地上 は 機 能 を 有 し た 国 境 の 壁 で 保 つ

研究施設 出入国管理 ( 車両 )

・多 岐 に 渡る 相 互 理 解 の ス タ ート 相 互 理 解 形 成 の立役者として、共育 ( 共に育む ) 施設、研究施設、ランドスケー プ デ ザ イ ン を 出 入 国 管 理 施 設 に 加 え 再 設 計 す る 。 相 互 理 解を形成していくため には、長期間多岐にわたり異文化とふれあ い 、知 り 合 い 、考 え る 必 要 が あ る 。 お 互 い を 、 知 る ・ 体 験 す る・理解する・教える のフェーズを繰り返す事で、他者との共生 を 受 け 入 れ る こ と に つ な が る 。

・居場所となるランドスケープ 国境は人々の仮想で作り上げられた線であり、本来 大 地 は 自 然 で つ な が っ て い た 。 静 寂 化的なアイデンティティの居場所として機能する。 ・共に育む共育施設 小学生と大学生の教育施設。多世代、多国籍の共存 す る 環 境 は ス テ レ オ タ イ プ の 払 拭 を 実現する。幼少期には文化や国籍の違いなど関係な い 。 様 式 に と ら わ れ な い 共 育 の 環 境 は、相互理解の大きな糧になるに違いない。 ・地域特性を活かす研究施設 工業国アメリカと、農業国メキシコの両国間の 技 術 を 持 ち 寄 り 、 技 術 革 新 を 図 る 。 再 生 可能エネルギーからの水素抽出の研究を行う。 自 然 環 境 を 取 り 入 れ た 知 的 生 産 性 向 上 に 配慮した設計は、新たなイノベーションをもた ら す 。

BORDERLESS ARCHITECTURE

に引かれた国境線に相対し、ランドスケープにより 、 国 境 を 感 じ さ せ な い と と も に 、 文

n o.1 1


教育・研究施設入

出入国審査(室内)

no. 12 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


入り口

出入国審査(室内)

BORDERLINE

教育・研究施設入り口

0 5 10 20

50

100

n o.1 3


5. 国 境建築展開図 【GL】都市のリビング・出入国管理 ( 人 ) Air

America

取り払った国境の壁は 橋の建材として利用される

roo

t

出入国管理動線 出入国審査を受けた後 半地下を通行

出入国管理動線

掘り下げることにより 開けた眺望を確保 アクリルの国境の壁

地域住民は都市のリビングの存在により自然の中に文化 的なアイデンティティの居場所をみつける

空路を望む天窓

view

出入国審査を受けた後半地下を通行 自然を肌に感じつつ国境を横断する

地下への採光

Bord

erLin

e

機能を有したアクリル壁

国境を隔てるという最低限の機能を残しつつ、地下へ 光を落とす役割と夜は室内の光を外へ放出する 取り払った既存の国境の壁は水脈を渡る建材として利用 し、架け橋として生まれ変わる

Mexico toplight

水のゆらぎが落ちる

【B1】共育施設

Sunlight

Sunlight

施設内エントリー

クラスターをつなぐ6種のコネクター 言語を必要としない営みの空間

雫の間

雫の間

川のゆらぎが空間を魅了する

ライブラリ

多目的ホール

アートギャラリー 蒼天の庭

音楽室

大地の庭

食堂

a

b

地層の間

地層の間

蒼天の庭

雨が降ると水たまりが出現する

大樹の庭

【B2】研究施設

6種類のコネクタが 自然を地下へ引き込む

貯水 Sunlight

食堂

吹き抜けトップライト

Waterwall

会議室大

研究所

Greenwall

吹き抜け トップライト

オープンオフィス

【B3】研究施設

応接室

象徴的な大樹が教育を見守る

息吹の庭

カーテンがひかれ、心地よい風を可視化する

施設内エントリー

ライブラリ

大地の庭

地上から垂れ下がる自然が空間を演出する

息吹の庭 大樹の庭

自然のレイヤーが快適な 作業環境を作り出す

小さな開口部から指す光が地層の壁面を照らす

showroom

貯水

可変可能壁

研究に必要な面 積を確保できる

研究所

研究所

Lightwall

会議室大

地下へ伝う過程で濾過された水は施設内で利用される

多く設けられた吹き抜けは天井高を確保し、開放的な 仕事環境を作る すべてのワークスペースはフリーアドレスとし 知的生産性の向上を促す

会議室中

吹き抜けトップライト

食堂 Waterwall ライブラリ

オープンオフィス

Greenwall

会議室 オフィス

研究所

機械室

コモン

WaterWall

水を纏う壁面や池により空間に自然の音やゆらぎをもたらす

研究所

Lightwall

研究所

オープンオフィス

LightWall

会議室

地下空間に光と、プロジェクションされた時計を出現させる

パーテーションを 自由に可動可能

【B4】出入国管理 ( 車両 )

GreenWall

植物を纏う壁面は地下空間に緑をもたらす

toplight(ゆらぎ)

US Immigration Building toplight(採光)

出入国審査車両

出入国審査車両

中間に存在するワークスペースが両国の職員同士が交流する きっかけを作り出す

Ame rica Mex ico

no. 14 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

Mexican Immigration Building


・機 能を持った新た な 透 明 の 国 境 線 敷 地 内 の 国 境 の壁をアクリルで作り 、透過性の高い壁を実現。日中は地下へ太 陽 光 を 落 と す 役 割 を 果 た し 、 夜 は 室 内 の 光 を 外 へ 放 射 す る 。相互理解の拠点を表 す象徴的な壁として表現する。

10/11

Daytime

10/11, カミングアウトデーは LGBT のレインボーカラーを国境 の壁に投影し人々の Diversity に対する理解を発信する。

国境を隔てるだけではなく地下に光を落とす 環境装置の役割を果たす。

Nighttime 地下の明かりが国境の壁を発光させる。 インスタレーションな国境の壁が出来上がる。

・多文化 , 多世代をつ な げ る コ ネ ク タ ー 小学生の教室と 大 学 生 の L a b を 交 互 に 配 置 す る 。 教 室・L a b 調理室

をクラスター、 そ れ ら を つ な ぐ 役 割 を 持 っ た 空 間 を コ ネ ク

Lab

教室

ターとすること で 、 交 流 を 促 す 。 多 世 代 の 関 わ り を 作 り 出 す 食堂

ことで、共に学 び 、 共 に 成 長 す る 共 育 施 設 と な る 。

教室

Lab

大地の庭

共育施設内には 自 然 を 地 下 へ 引 き 込 ん だ 合 計 6 種 類 の コ ネ ク ターが存在する 。 そ れ ぞ れ が 異 な っ た 空 間 構 成 と な っ て お

ソーシャルスペース

り、自然の恩恵 を 受 け て い る 。 共育施設内はこ の コ ネ ク タ ー が 利 用 者 を つ な ぎ 合 わ せ る 役 割

吹き抜け

を担っている。 Lab

吹き抜け

大樹の庭 教室 教室

- クラスター

教室

Lab

BORDERLESS ARCHITECTURE

- コネクター

Lab

n o.1 5


- 日々の変化を愉しむ た め の 空 間

蒼天の 庭 ( コ ネ ク タ ー ) 天井に設けられた天窓は気象や時間により切り抜く対 象が変わる。国際線の飛行機を垣間見せたり、雨が降 れば水たまりが出現し、子どもたちにとって雨上がり を特別な日に変える。出入国の動線は半地下にあり、 設けられたスリッドから視線で内部とつながる。

- そよ風が紛れ込む地 下 空 間

息吹 の 庭 ( コ ネ ク タ ー ) コネクターは多文化 , 多世代をつなげる役割ととも に、地下空間の気孔の役割も持っている。建築内へ 入る風をカーテンが可視化し、柔らかなベールに包 まれた表情を魅せる。カーテンが自然をグラデーショ ナルに地下へつないでいく。

- 地 上に音楽が広がる 音楽 室 音楽室で奏でられた音楽は地上へ漏れ出る。地上を 利用する人々は地下の気配を感じ音でつながること ができる。

親水空間に音楽が響き渡る

音楽が作り出す心地よい空間

no. 16 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


・知的生産性を考慮 し た 空 間 構 成

実験室側

GreenWall

空間を色付ける自然のレイヤー 実験室とオフィスの配置を用途別(南 北)で分けることで建築を行き来する 際に国境上の壁面を横切る。国境線で

オフィス側

は水、植物、光の壁面からなり、自然 のレイヤーが空間を構成している。

それぞれが進捗を伺いやすい構成 デスクはフリーアドレスとし好みの ワークスペースを見つけ出すことがで きる。コモン、ワークスペース、オ フィスに囲まれるようにプロジェクト キューブを配置することで、他分野の 研究を伺う状況ができる。研究員同士 が情報共有するきっかけを作り出す。

BORDERLESS ARCHITECTURE

WaterWall

LightWall

n o.1 7


線でしかなかった国境が国境建築によって奥行きのある 面として変わり年月をかけて相互理解を促していく

国境をまたぐ自然は地域住民の拠り所となる

no. 18 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


C R O W D F U N D I N G

卒 業 設 計 全 体 の 取 り 組 み

2019 年度、私は「人と人とのつながりをデザインする。」をテーマに卒業設計を行いました。 期間中に 13 名の方々にご支援、応援をいただき、期間終了後も 2 名のご支援、ご声援を頂きました。 ものづくりこの挑戦を通じて、たくさんの人と関わりものづくりをしていく素晴らしさ、魅力をを知ることができたと感じてお ります。また、ものづくりを通じて作品の使用者、関係者の方々を幸せにしたいと強く思うようになりました。この挑戦により、 設計者としての強い意思が定まり、原動力になっていると感じております。

BORDERLESS を考えてみる クラウドファンディングのリターン作品として T シャツを作成致しました。 この T シャツデザインは、Diversity の中には数々の仕切られた、見えない境界線が存在している姿を表しています。 今日、繋がりやすい世の中と言われていますが、沢山の見えない境界線がはられ、壁として存在します。そんな見えない

BORDERLESS ARCHITECTURE

壁を可視化し、「考える事から始めよう。」という着想をデザインに落とし込みました。

n o.1 9


no. 20 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


親 水 公 園 周 辺 に位 置 する 美 術 館 、 都 市 型 集 合 住 宅 の 設 計 設計時期:学部時二年第Ⅱ , 第Ⅲ課題 敷地:東京都江東区牡丹町公園 用途:美術館 , 集合住宅 受賞:学内優秀賞 , 最優秀賞 , 住宅課題賞

本課題は東京都江東区古石場川親水公園沿いの敷地に周 辺 の 環 境 と の 関 係 性を配慮し美術館、集合住宅を計画するものである。

敷地は東京メトロ門前仲町駅から徒歩 2.3 分ほどの住 宅 エ リ ア に 位 置 す る 。 門前仲町は深川不動尊や富岡八幡宮の門前町として古く か ら 賑 わ い の あ る 街として発展してきたエリアである。

更に広域の視点で見ると、北側の清澄白河エリアは、ア ー ト ギ ャ ラ リ ー や 話題のコーヒーショップに人々が集まり、新たな文化圏 が 形 成 さ れ つ つ あ る。南側の越中島エリアは、東京海洋大学越中島キャン パ ス が 広 が り 、 重 要文化財である明治丸の展示施設や、近代建築として価 値 あ る 大 学 施 設 群 歴史的エリアを形成している。

古石場川親水公園には、牡丹街公園とともにすでにアク テ ィ ブ な 親 水 公 園 の公共空間が形成されている。

本設計課題において、下町情緒ある都心の住宅エリアに お い て 、 そ こ で 暮 らす人々が快適に過ごせる魅力的な提案が求められる。

n o.2 1


集合住宅

美術館

住宅

東京都江東区古石場周辺 F u r u i s h i ba k awa

no. 22 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

, K o t o - k u ,

To k y o - t o1 35 - 0 0 4 6, Ja p a n


古石場川親水公園 古 石 場 川 親 水 公 園 、牡 丹 町 公 園 と 子 ど も た ち の 賑 わ い が 日 常 を 作 り 出 し て い る 。親 水 公 園 の 維 持 や 、壁 面 の 装 飾 、牡 丹 園 な ど 、周 辺 住 民の手によって作られている環境である。

牡丹町公園 市 営 団 地 や住宅に囲まれてい る 立 地 か ら、近隣住民の憩い の 場 と し て機能している。

n o.2 3


0 2 | 過 去と未 来 を つなぐ美 術 館 - 二年 生第Ⅱ課 題

敷地:東京都江東区牡丹町公園 用途:美術館 面積:750㎡

Award:

学内優秀賞受賞

過 去を知り、 今を感じ、 未 来 を 考 える 。 写 真 と 映 像 を 通 じて 過 去 と 未 来 そして今 現 在 を 深 く考える 事 のできる 美 術 館 を 提 案 する 。 写 真は記 憶 をたどる装 置 であることに対 し、 最 新の映 像 技術を地 板作品を近 未 来を示す 装 置 として 捉 え 対 比 する 。 それら過 去と 未 来 を つなぐ 領 域 をインスタレー ションの空 間 展 示 で 現 在 を 表 現し、 過 去 か ら未 来 へと空 間を導く。 様々な対比を造 形、 空間 構成 、 展 示物を通 じて 表 現 し 、 過 去 と 未 来 を 構 築 して い く 。

no. 24 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


n o.2 5


no. 26 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


1. 記 憶が蓄積する 敷地 牡 丹 町 公 園 や 古石場川親水公園の周 辺には様々な記憶の集積を 見 つ け る こ と ができる。 地 域 の 子 供 達 が公園の壁面に絵を書 いた歴史や、かつて存在し て い た ち ど り ばしの記憶を残そうと いう記念碑など、この土地 が 作 り 上 げ て きた歴史の蓄積が現在 の景観を作っている。

牡丹町公園とちどり幼稚園を結び、多くの人に 親しまれてきた、ちどりばし。ちどりばしの記 憶を残すため、橋名板を使用し記念碑とした。

2. 写 真は記憶をたど る 装 置 と し て 歴 史 は 語 り 継 がれるもの、絵として 残されるものから 1 8 3 9 年 写 真の登場により歴史の記実が変わった。 写 真 は タ イ ム マシンとして機能する のである。 写 真 と し て 残 ったものは実際に事実 である。 本 提 案 で は 常 設展示として、古石場 川周辺の写真を展

3, 映像は未来を表す装置として 創造性のある映像は近未来の情景や 、 人 々 の 思 い 描 く 世 界 を 容 易 に 作り出すことができる装置として機 能 す る 。 企画展示として最先端技術を使用し た 映 像 コ ン テ ン ツ を 展 示 す る 。

過去と未来をつなぐ美術館

示する。

n o.2 7


dynamic

static

動的

mind

NOW WATER

観覧順序

mind

過去を振り返る

観覧順序

未来を考える

静的

FUTURE

PAST

MOVIE

PICTURE

PARK

古石場川親水公園+牡丹町公園

4, 知 り、感じ、考え 、 未 来 へ つ な い で い く 写 真 を 過 去 の 記憶をたどる装置として捉え、映像を未来を

コンクリート で 構 成 さ れ た 無 機 質 な 空 間 は 、 回 覧 者 に と っ

表 す 装 置 と し て展示する。

て様々な思い を 巡 ら す こ と の で き る 美 術 館 に な る こ と を 望

写 真 の 展 示 を 回覧するとともに、自身の過去をたどる。映

んでいる。特 徴 的 な 交 差 す る 造 形 は 過 去 と 未 来 の 対 比 を 表

像 展 示 の 部 屋 に向かう際、水が引かれた連絡通路を渡る。

現していると と も に 、 エ ン ト ラ ン ス ホ ー ル の 大 空 間 、 公 園

水 面 を 覗 く と 自身が見えるようなインスタレーション作品

の緑と親水公 園 を 垣 間 見 る 事 の で き る カ フ ェ の 大 空 間 を 演

で あ り 、 そ こ には回覧者の ” 今 ” を映し出す。「自身の現状

出している。 数 々 の 歴 史 が 眠 る 古 石 場 川 と 、 近 隣 住 民 に 愛

を 改 め て 見 つ め直してほしい。」という思いを込めた展示内

された公園に 、 一 度 そ の 土 地 の 歴 史 や 自 ら の 過 去 を 思 い 返

容 で あ る 。 未 来を表す映像展示ブースは最先端技術を用い

し、自分自身 を 見 つ め 直 し 、 古 石 場 川 や 自 身 の 未 来 へ つ な

た 映 像 コ ン テ ンツを展示し近未来的展示を企画展示する。

げていってほ し い 。 と い う 願 い を 込 め て い る 。

no. 28 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


+1400 -1000

UP

±0

A'

+1000

16000 13800

B

9000

Cafe (+4000)

The third exhibition room

The second exhibition room Cafe

(+1600)

(±0)

8700

D

(±0)

D

2F PLAN Outdoor exhibition space

U

D U

(+1600) Corridor

Permanent exhibition room

-200

(±0)

U

1F PLAN

(+1600)

(+1600)

D

EntrancePromenade

(±0)

Entrancehall

13

30

0

(+1600)

A

UP

UP

-1000

過去と未来をつなぐ美術館

B'

n o.2 9


Entrancehall Installation corridor

Storage room

Corridor

Machinery ro

Cafe

Cafe

no. 30 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

Permanent exhibition room


Cor ridor

The third exhibition room

oom

A - A " s e c ti o n

Storage room

B- B" s e c ti o n

過去と未来をつなぐ美術館

Entrancehall

n o.3 1


伸びやかな公園の雰囲気から幅員狭まるアプローチを歩き美術館へ入る。

美術館の賑わいを街に魅せる巨大エントランス。アプローチはぐるりと反対側に位置する。

no. 32 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


過去を知り、今を感じ、未来を考える。

過去と未来をつなぐ美術館

今を感じるための空間。水面に反射した自身の姿を「今」と捉え過去展示と未来展示をつなぐ回廊を歩く。

n o.3 3


0 3 | ひ とつ 屋 根 の下 に 暮 らす 集 合 住 宅 - 二年 生第Ⅲ課 題

敷地:東京都江東区牡丹町 用途:集合住宅 面積:1,560㎡

Award:

住宅課題賞受賞 学内最優秀賞受賞

ひとつ 屋 根 の下 で 暮らそう。 現 在 、 イ ン タ ーネットや電子端末の 発展によって、本 離 れ が 社 会 問 題としてささやかれて いる。読書するこ と は 、「 考 え る力」、「感じる力」、「表す力」等を育て る と と も に 、 豊かな情操をはぐくみ 、すべての活動の 基 盤 と な る は ずだ。 変 化 の 激 し い 現代社会の中、自らの 責任で主体的に判 断 を 行 い な が ら自立して生きていく ためには、必要な 情 報 を 収 集 し 、取捨選択する能力を 、誰もが身に付け て い か な け れ ばならない。本を読む 習慣、本を通じて 物 事 を 調 べ る 習慣を、子どもの時期 から確立していく こ と の 重 要 性 が、あらためて認識さ れると考える。 本 提 案 で は 、 大きな一つの屋根の下 で、内側に開いた テ ラ ス 「 う ち がわてらす」にて本を 共有する。ボック ス を 積 み 上 げ た本棚は私だけの読書 スペースを作り出 し 、 本 と と も に生活することでこれ からの住まいにお け る 共 有 の あ り方を提案する。

no. 34 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


n o.3 5


0

500 1,000

5,000

2,000

Diagr a m S T REET STR EET

WATE R PAR K

no. 36 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


一 つ 屋 根 の 下 でうちがわてらすを共 有 して暮らす。 そ こ で は 本 を 共有したり、趣味を共 有 た り と 、生 活の一部をシェアしていく。

ひとつ屋根の下に暮らす集合住宅

内部に開かれた超快適空間では住民が自分選書をシェア することができる。他人が置いた本を手に取り新しい興 味の出会いを見つける。本に囲まれた生活の中で、新し いコミュニティ Sharebooks が生まれていく。

n o.3 7


1FPl an

UP UP

UP UP UP

UP

UP

UP UP

UP UP UP

2FPl an

3FPl an

0 1,000

no. 38 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

5,000

10,000

20,000


- 異 なる住戸構成と庭 に 向 い た 趣 味 棚

うちがわてらすを活用するた住み方

玄関 横 に 庭 に 向 い た 趣 味 棚 を 設 け 、 う ち が わ て らす で 共 有 で き な い よ う な 好 み を 保 管 で き る 棚 を計 画 す る 。 趣 味 が う ち が わ へ 漏 れ 出 る テ ラ ス が住 民 に よ っ て 作 ら れ て い く 。 フラ ッ ト タ イ プ と メ ゾ ネ ッ ト タ イ プ の 2 種 類 の 住戸 構 成 で あ る 。 一 階 は フ ラ ッ ト タ イ プ を 採 用 し、 テ ラ ス へ は 階 段 で ア ク セ ス す る 。 全 3 層 だ が、 二 階 を メ ゾ ネ ッ ト タ イ プ に す る こ と で 、 玄 1 F , フラットタイプ

関を テ ラ ス へ 直 結 す る こ と を 実 現 し た 。

2F , メゾネットタイプ

超快適空間を作り出 す ひ と つ 屋 根

ET FE フ ィ ル ム を 利 用 し た 室 内 環 境 管 理

2 枚 の ET FE フ ィ ル ム にチェック状の印刷を施 し上下のフィルムをずら

ETFEフィルム

す。内側に空気を送り込

空気層

むことで採光の調節を可 能とする。気候に順応し

ETFEフィルム

て快適な空間を作り出す 事ができる。

調光天井 ETFEフィルムによる採光の最適化 夏は日射しを遮り、冬は日だまりをつくる

温度差換気

ひとつ屋根の下に暮らす集合住宅

緑の蒸散作用による気温上昇の抑制

n o.3 9


緑が空間演出効果を促す

向こう三軒両隣の関係

no. 40 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


特 徴的なプロムナードからうちがわの雰囲気を覗かせる

ひとつ屋根の下に暮らす集合住宅

うちがわてらすが作り出す新しい共創空間

n o.4 1


04|Wo o d+M a r i n e - 三 年 生 第Ⅰ課 題 敷地:神奈川県横浜市新山下 用途:海の駅 面積:3,100㎡

Award:

学内最優秀賞受賞

no. 42 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

- 建 築 に よる 陸 と 海 の 融 合 -


横浜に船のための駅を。 横 浜 市 新 山 下 埠 頭 に海 の 駅 を 計 画 する 。 か つて 貯 木 場 として 横 浜 の 技 術 の 発 展 を 支 えた 場 所 であり 現 在 はヨット ハーバーとして 使 用 されている 。 貯 木 場 の丸 太 を立 ち 上 げるかたちで 空 間 を 構 成 し 、 船 のため の 駅 を 設 計 する 。 横 浜 I R 計 画により、 水 上交 通を使 用した観 光の 仕 方が 本 格 的 に 機 能 する 。 プ レ ジャ ーボート を 管 理 する 機 能 と 遊 覧 船 の 駅 としての 機 能 を 兼 ね 備 え た 海 の 駅 として 新 山 下 へ の入 り口 を 作 り 出 す。

n o.4 3


横浜みらとみらい 21

海の駅

神 奈 川 県 横 浜 市 中 区 新 山 下 地区 S h i nya m a s h i t a , Na k a- k u ,

no. 44 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

Yo k o h a m a- s h i 2 31- 0 8 01, Ja pa n


1. 横浜市東エリア を つ な ぐ 役 割 人 口 減 少 社会の到来や超高齢社会の進展などによる社会経済状況の変化にお い て も 、 将 来 に わ た り 成 長 ・ 発 展 を 続 け て い く た め の一つの手法として、横浜IR(統合型リゾート)の実現を目指し て い る 。 さ ら な る 横 浜 都 心 臨 海 部 の 回 遊 性 強 化 と し て横浜東エリア新山下地区へのアクセスを容易にするために、ヨッ ト ハ ー バ ー の 機 能 に 加 え て 、 水 上 交 通 ル ー ト の 駅 と して海の駅が中継地点の役割を持つ。

横浜IR計画敷地

MARINE

GROUND

ト ルー 通 交

水上

IR

へ 連

計画敷地

海と陸の中継 地点を作り出す

2. 半世紀に渡り活 躍 し た 貯 木 場 昭 和 八 年 にこの地に完成した貯木場は東京が不開港だった時期は東京木場方 面 に 回 漕 し た り 、 製 材 技 術 の 発 展 を も た ら す な ど 、 半世紀に渡り活躍した。

た 表 現 で 構造体、間仕切り、視線・動線の誘導する役割として利用した。

Wood+Marine

落 と し 込 んでいく。現在の景観は船のマストによる縦方向の軸線が強く、そ れ に 従 う カ タ チ で 貯 木 場 の 木 材 を 立 ち 上 げ

- 建築による陸と海の融合 -

本 提 案 で は過去に貯木場として活用されていた地という歴史と、現在ヨット ハ ー バ ー で あ る 用 途 を ふ ま え 建 築 の 形 状 に

n o.4 5


C on f ig urat i on diag ram

浜風を柔らかく 受け流すための大屋根 借景を愉しむための cafe 回遊性を持ったデッキ

新山下の門としての ファサード

海側と陸側のアクセス性

新山下の入口となるこの建築は海辺と陸側をつなげる門としての役割を持つ。 自立した木柱と帆のような軽やかな屋根が生み出す場所性から読み解いた木質空間。 横浜 360 度望む事ができるデッキが特徴的である。

no. 46 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


3枚の大屋根 中央の屋根のみ半透明の膜材と木で構成さ れており、採光の確保と木質空間の演出に 役割を果たす。

横浜を見渡す大きなデッキ 赤レンガ倉庫、大さん橋、観覧車、ベイブリッ ジなど、ランドマークが多数存在する横浜 の景色を一望できるデッキ。

ヨットの帆 ヨットの帆をデザイン・コードとした屋根。

風 を 受 け 入れる 屋根のずれにより、大空間に心地よい風を 流し込み半屋外空間を作り出していく。

木 柱 に よ る空間作り 屋外空間の間仕切りはすべて木柱の粗密に よって構成。連続した木柱は貯木場の歴史を 示唆しつつ機能としての役割を持っている。

光 の 落 ち る連絡通路

海側をファサードととし海からのアクセス を主要としている。

横浜の時間を愉しむための空間 昼と夜両方の景色が魅力の横浜の景色を ゆったりと腰をかけ望むことのできる公園 的空間。

横浜に開かれた活用スペース 毎年数多くのイベントが行われる横浜の新 たな活用スペースとして機能する。

Wood+Marine

新山下の門としてのファアサード

- 建築による陸と海の融合 -

海側と陸側の連絡通路はトップライトに照 らされ、象徴的な空間として演出される。

n o.4 7


00 ,8 24

, 19 0 80

店舗1

00

0 5,

店舗2

店舗3 倉庫

休憩所 00

,0

18

上部吹抜け 0

90

2, 0

00

9,

会議室

事務室

給湯室

5,

9, 3,

0 00

,0

13

1 F PLAN

no. 48 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

0

60

00

N

0

40

機械室

00

,5

0

00

9,

宿直室

13

0

00

9,


00 ,9 18 0

00

5,

cafe

厨房 00

,0

28

吹抜け 00

,0

38

0

00

5, 0

00

5,

展示室 00

,3 00

2 F PLAN

Wood+Marine

14

N

- 建築による陸と海の融合 -

,9

27

n o.4 9


大 屋 根 に から柔らかな光が落ちる

no. 50 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

木柱による


1,600 3,400 3,200

2FL +3,600 400

GL 1FL ±0

横浜を臨むことのできる公園としての役割

Wood+Marine

る 間仕 切 り

- 建築による陸と海の融合 -

75,000

n o.5 1


新山下 L an d scapeP rojec t

新 山 下 埠 頭 全 体 の ランドスケープを含めた計画。「ゆっくりと休日を味わうことのできる新山下。」をコン ト に 海 の 駅 、 水 族 館、ホテルの計画を行った。三施設をデッキでつなぎ、主要動線を確保するとともに、 者 に は 新 山 下 の 散 りばめられた様々な居場所でゆっくりと休日を味わっていただく。

no. 52 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


ンセプ 、 利用

場面が思い出を作り出していく 四季折々様々な植物が異なった表情を見せ、季節ごと にたくさんの場面が新山下での思い出を創り出す。

桜 【サクラ】

銀杏 【イチ ョウ】

紫陽花 【アジ サイ】

薔薇 【バラ】 黒松 【クロマツ 】 椎 【シイ】

新山下 LandscapeProject

季 節 を 代 表 す る 花 々に 加 え 、 横 浜 市 の 花 で あ る バラ 、 横 浜 の 市 民 生 活 に 深 く 結び つ き 、 市 民 に 親 し ま れ な がら 郷 土 を 守 っ て く れ る 木 と して 選 定 さ れ た 「 市 民 の 木 」 が新 山 下 の 風 景 に 色 付 け て い く。

n o.5 3


no. 54 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


外部出展設計作品

2016-2020

n o.5 5


C o m p e t i t i o n | 日 本 建 築 学 会 設 計 競 技| J u l y , 2 0 1 9

都市の涵養

- 雨 水 濾 過 に よる 団 地 の 再 興 用途:団地 場 所:東 京 都中野区江 古田団地

Award:

関東支部入選 タジマ奨励賞

01│日本の抱える水問題 01-1│ 水不足に喘ぐ都市 東京  1000

2000

日本は降水量は多いが、河川が急勾 配であり、降雨が一時期に集中する ため実は水の安定した確保が難しい

0

1500

東京では年間降雨量に対する 1 人当 たりの使える水の量が全国平均の約 3 分の1程度しかなく、都市の水不 足問題が危険視されている。

1700

北海道 東 北 関 東 東 海 北 陸 近 畿 中 国 四 国 九 州 沖 縄 全 国

0

10000

1300

5000

一人当たり年間降水量

降水量 (mm/ 年 )

(mm3/ 年・人 )

01-2│ 深刻化する都市型水害 近年、都市の地表の多くがコンクリー トで覆われたことによって、行き場 を失った雨水が大規模な浸水をひき おこす都市型災害が多発している。 各都市は雨水の排除する施設や設備 の整備や、水を吸収する緑地の拡大 を推進している。

台風の豪雨に水没した街

01-3│ 地震大国における水のライフライン整備 大きな地震が起こった時、最も優先 的に復旧させるべきなのが水のライ フラインである。 災害発生時に少しでも多くの水を確 保できるよう、全国各地域に備えが 必要とされている。

震災直後に困ったことアンケート

(人)

(男女 541 人 複数回答可)

水の確保・持ち運び 携帯が繋がらない 食料の確保 生活用水の確保 灯りがつかない 暑さ・寒さ対策 危険への不安 日用品の入手 健康管理

220 209 204 187 141 134 64 31 18

02│ 時代に取り残された団地の現実 02-1│ 増加し続ける空き部屋数 (戸)

現在、団地と呼ばれる集合住宅住戸 の空き家率は約 50%にものぼる。 団地のストックは年々増加し続け、 住民の高齢化は加速し、建物は虫食 いのように穴があいている。

水 と とも に 暮 らす。 日本には水 が足りない。

め、 貯蓄が難しい。 加 えてコンクリートに 覆 われた 都 市 部 には 雨 水の逃げ 場 がなく、 溢れた水は都 市 型 水 害 を引き 起 こす。

4000 3000 2000 1000 0

団地住戸ストック数 新規供給数

増加

都市の

877

26 265

2013(年)

1960

02-2│ 色濃く残った団地の排他的性質 住民の減少に伴って住民間のコミュ ニティは衰退したが、団地の住民以 外を拒む雰囲気は今もなお強く残っ ている。 その性質故に、団地の都市の余白と 豊かな緑地は活かされることなく、 島のように取り残されている。

雨は降 るが 短 期 間 に 集 中 して 降 り 注ぐた

4970

5000

日本には水が足りない 雨は降るが短期間に集 加えてコンクリートに

各地に点在する団地に 濾過された水は人々を 今や団地は都市の貴重な緑地である

03│ 提案 - 雨を濾す、都市の森としての団地の再興 コンクリートに覆われたことによって雨水の行き場を失くしてしまった 現代の都市に点在する既存団地を雨水を濾過・貯蓄できる緑地として 再編する。

現在

提案

コンクリート被覆によって 雨水は行き場を失い、 都市型水害が発生

団地が雨を受け止める 雨水を濾過して資源に変える 既存の緑を活かす

04│ システム - 雨水を集め、濾過し、

団地の屋上に挿入された貯水池や、集水ネッ 屋上に設置された貯水池

柱に

全体の約半分を占める空き部屋に濾過装置を

生活する人々のすぐそばに濾過装置の断面層 濾過される水を日々眺めることとなる。インフ

各 地 に点 在する団 地 に 着目し 、 都 市に おけ る雨 水 の 受 け皿 として再 編 する 。 濾 過 装 置 に より 雨 水 を 浄 化 し 、 貯 蓄 で きる システム を

屋上と集水ネットから雨水を収集し、団地の挿入された濾過装置で浄 化することにより、綺麗な水を精製し、貯蓄する。都市水害を恐れ、雨 水を排除するのではなく、受け止め、団地を通して美しい水に生まれ 変わらせることによって、雨は貴重な街の資源に変わる。

構 築 する 。

るのではなく、 団 地 を 通 して人々や植 物 を 潤 す資 源 に 変 える 。

no. 56 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

空き部屋

空き部屋

空き部屋

集める

現在、団地住居棟の約半分が空き家状態にある

使う

濾 過された 水は人々 を 繋ぐ。 雨 水 を 排 除 す

空き部屋

団地住民が生活に

濾過する 貯める

濾過装置を通って浄化された雨水は、使われ


の涵養

- 雨水濾過による団地の再興 -

い。 集 中 し て 降 り 注 ぐ た め 、貯 蓄 が 難 し い 。 に 覆 わ れ た 都 市 部 に は 雨 水 の 逃 げ 場 が な く 、溢 れ た 水 は 都 市 型 水 害 を 引 き 起 こ す 。

に 着 目 し 、都 市 に お け る 雨 水 の 受 け 皿 と し て 再 編 す る 。濾 過 装 置 に よ り 雨 水 を 浄 化 し 、貯 蓄 で き る シ ス テ ム を 構 築 す る 。 を 繋 ぐ 。雨 水 を 排 除 す る の で は な く 、団 地 を 通 し て 人 々 や 植 物 を 潤 す 資 源 に 変 え る 。

05│ 水が紡ぎ出す人と人との繋がり

、資源に変える -

ット、スラブによって敷地に降った雨水を収集する。

柱に張られた集水ネット

スラブのグリーンビズ

07│ 設計ダイアグラム

「井戸端会議」という言葉が存在するように、 かつて日本では生活資源としての「水源」が人と人とのコミュ ニケーションを生み出す場・きっかけとなっていた。濾過装置によって生み出された水は、濾過の過程の 中で、住民の生活用水として利用される。同じ水を団地住民が共有して使うことによって、かつての団地 住民間にあったような横のつながり=コミュニティが再び結ばれる。

団地の豊かな緑を活かしながら、雨を集め、美しい水を湛える森をつくる。

さらに、濾過された水は団地住民間のコミュニティだけでなく、地域住民との繋がりも紡いでいく。

食器洗い

洗濯

生み出された雨水は住民にも寄与する

団地住民と地域住民も 水を通じて繋がる

公園

散歩

栽培

濾過水槽

ビオトープ

を挿入し、収集した雨水を通して濾過する。

① 団地住戸棟内部に濾過層と貯水槽を入れ込む。

② 既存の木たちに混じり、鉢植えに立てる支柱の   ように、敷地に柱が林立する。

層が露出しており、団地の住民は長い時間をかけてゆっくりと フラの発達により希薄化した水の価値を住民に再認識させる。

06│ 都市のオアシス

空き部屋に濾過装置が組み込まれ、 住民は生活の側に濾過を感じる

06-1│水辺の生態系を構築する

06-2│クールアイランドの形成

集水した雨水の一部を使って、植物や水生生物が 生息しやすいよう整備されたビオトープをつくり、 生態系を構築する。団地は人のみならず植物や動 物、虫たちのための拠点にもなり、子供たちの環境 学習の場としても機能する。

ヒートアイランド現象は、都市部では深刻な問 題である。そこに地面が露出した緑地と水辺の 浮島を点在させるように挿入することで、クー ルアイランド(避暑地)を形成し、人々に快適 な休息場を提供できる。

都市部

湿性植物

浮葉植物

貯水される

れながら流れ、貯水池で非常時のために貯水される。

草食動物

爬虫類

クールアイランドの形成 冷気の滲み出し

小型魚類 土壌生物

ヒートアイランド現象

大型魚類 貝類

④ スラブの上に人が集まる居場所をつくり、より たくさんの雨水を集められるように集水ネット   がかけられる。

都市部

昆虫

流れる

③ 支柱と団地と木に絡まりながら濾過層を通り、   下へ落ちていく水の道が出来る。そこに人の 動線が絡まり、スラブと通路を形成する。

集水ネット

08│ 全国各地に点在する団地に波及する

ビオトープが構築する生態系

に利用する

道(スラブ)

冷気の滲み出し

-2℃

ヒートアイランド現象

団地敷地内の緑化&緑地化の促進

全国各地の都市に点在する団地にシステムを適用して いくことにより、都市型水害に強い都市を構築していく ことが可能となる。 これまで水害の原因として排除されていた大量の雨水 が、各地で生活や防災、農業などに活かされていく。

全国の団地分布 団地なし 0~100ha 100~300ha 300ha 以上

濾過の涵養 - 雨水濾過による団地の再興 -

団地住民による雨水の利用

n o.5 7


C o m p e t i t i o n | 日 本 建 築 学 会 設 計 競 技| J u l y , 2 0 1 9

09│ ケーススタディ - 東京都中野区 江古田団地 -

東京都中野区は、人口密度が高 民一人あたりの公園面積率が 1. 区中 22 位)と低く、加えて緑被 いことが問題視されている街で

周辺地域住民や小学生も 気軽に立ち寄れる場所として動線を計画 緑地の拡大・公園との一体化を図る

江原小学校

度々降雨を原因とした都市型水 ていることもあり、水を吸収でき 大を図っている。

また、この地域は木造住宅密集 名であり、火災発生時は街全体 焼が起きる可能性が危惧されて

住宅街 住宅街

【 提案で実現 】

給水塔公園

既存の緑を活かしながら緑被率 平面・立断面図範囲

N

S=1/2000

雨水

地域住民も気軽に立ち寄れる公 降雨による都市型水害を 大規模火災発生時のための消

屋上貯水槽

屋上

集水ネット 集水ネットで集められた水は まとめて3階の濾過水槽へ

一人暮らし向け住居

濾過水槽 坪池

4F

家族向け住居

住民は生活用水を 坪池から利用する 3F、4Fには 濾過水槽と住居部屋が配置

従来の2部屋分を改築 部屋の一部は濾過水槽

立断面図

3F 共用池

水を浄化する鯉や植物がいる

通り抜け通路

坪池から溢れた雨水は 水路を通り、 共有池へ流れ込む

給水塔公園

2F

スラブ 人が通る動線と 既存の木を元に 形を決定している

図書館 近隣の小学校生徒や 地域住民が自由に利用できる

1F,GL

1F、2Fは公共性の高い 公園の一部として機能する

貯水槽 非常時はここから 水をひきだして使う 飛び石 ビオトープ

住民は各住戸に付随する坪池の水を 生活の中で利用できる 使った水は坪池から端池、端池から 水路へ流れていき、再び濾過される

no. 58 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

地形に凹凸 雨の量によ 表情が大き


高い一方で、住 1.33%(東京 23 被率も著しく低 である。

水の使い方と浄化システムについて

部分詳細平面図

通路

各住戸が所有できる庭には、それぞれ坪池が 配置されている。針江の文化「川端」では、 住民は坪池から水を利用し、その際使った水 は端池に流れ込み、魚によって浄化される。

濾過装置

濾過装置から濾過された水の一部が 水路へ流れ出す

水害に見舞われ できる緑地の拡

通り抜ける時に 濾過装置が見える。

視線 家族向け住戸

集地としても有 体で大規模な延 ている。

日常の生活の中で 常に濾過装置が見える。

集水量計算 共用池には汚れを餌として食べるこ とによって育つ鯉と、水質浄化能力 が高い植物が植えられている。 《 水質浄化能力が高い植物の一例 》

この仕組みに倣い、団地住民が利用した生活 水は水路を通って共有池に流れ込む。 一人or二人暮らし向け住戸

濾過装置は定期的にメンテナンス

断面図 住民はベランダから拡張した 各自の庭を持てる

坪池や前庭の使い方は多様

率をさらに向上

カサスゲ

端池

濾過された雨水が溜まる坪池。

ペパーミント

坪池で使われた水は水路へ流れていく

公園的空間の創出 を防ぐ 消火用水の確保

水路

通行人からは庭が微かに伺える 住民間のコミュニケーションを誘発する

流れ出した水はフロアで共有する池へ流れていき 植物と魚によって浄化される

坪池

N

雨天

【集水ネット (1.3m²)】 ※4 枚のネットで 4 平米の田んぼを  育てた事例から算出  •1m² の田んぼで 400kg 水を 必要とすることを前提に計算   4m² では 1600kg の水が必要  •収穫に到るまでの日数 140 日  •団地間に掛かる   集水ネットの総面積は約 4800m² {(1600kg÷1.3m²×4)÷140 日 } ×4800m²=10560m² 合計 20217.5L/day 採水可能 ※住民1人当たり 90 ㍑程度使える

S=1/150

団地立面図

【団地屋上貯水地】 2350m²( 団地総延べ床面積 ) ×1500mm( 東京都年間降水量 ) =3525000ℓ 3525000L÷365 日=9657.5L/day

ホテイアオイ

ワスレナグサ

団地断面図

晴天

屋上貯水地に雨水を貯水 金網とグリーンカーテン

集水ネット屋根

住戸に付属する庭のプライバシーを守る 坪池

屋上貯水池

濾過水槽メンテナンス用通路

下階の濾過水槽に流す水の量を調節する

一人暮らし向け住戸

+15000 +12800

家族向け住戸

一人暮らし向け住戸

+9800

濾過水槽

+6800 住宅街

図書館

+3800

ガラス越しに 貯水槽が見える

飛び石

通路

貯水槽

水位の変化を視覚化する

アクリル窓

+800 GL±0

団地の通り抜けが可能

貯水槽の水は、地震などの災害による断水時や 周辺地域で発生した火災の消火などに使われる

10 m

2階に配置された図書館は開放されて おり、地元の小学生も訪れる

団地を貫くように抜ける通路には、 壁一面に濾過装置が露出している

一度に大量の雨が降り、地上部に水が 溜まると表情が一変する

水路やビオトープの側で 子供の環境 学習の一助として機能する

通行する人々は自然に濾過水槽の 断面を目にする

飛び石や丘が水溜まりの上に浮いて いるように見える

濾過の涵養 - 雨水濾過による団地の再興 -

凸があるので よって地表面の きく変わる

自治体会議室

n o.5 9


0053 y u k i z i m a i w o s u s u g u 豪雪地帯では不可分の関係にある雪と生活 。 冬の間、公園が雪捨て場として利用されていることで、子供たちは遊ぶ場所を失い、 冬 の 公 園 か ら は 活 気 が 消 え て し ま っ て い る 。 この公園に、雪が織りなす半屋外空間を提案することで雪と人の 受 け 皿 を 創 造 す る 。

30

3.1

Site

1 公園と雪捨て場の関係

8

Zoning

2 雪捨て場の新たな利用方法

岩肌に 積雪する

五天山方向

Diagram

3 積雪過程の抽出 冠雪から 屋根形状を抽出

溶けた雪が 柱を構成

除雪機

卓越風 < 冬 >

市街地方向

雪捨て場 計画地

卓越風 < 夏 > 人の動線

N

北海道札幌市五天山公園は札幌市内積雪量1位の西区に位置する総合公園であ 雪捨て場の容積の確保を目的とし、公園の雪捨て場と広場の境界を計画地に選定。冬季・ 雪が積もる過程をデザインプロセスとして形態に取り入れる。積雪の過程において、 る。1年を通じて四季を感じることができ、夏季には賑わいを見せている公園 夏季で変化する卓越風を受動的に建築へ取り入れ計画する。積雪量により空間が変化し、 雪が岩肌に積雪すると、雪は岩肌の形状を包み込むようにして堆積していく。冠雪 であるが、冬季には雪捨て場とされ、公園としての利用ができない現状にある。 夏季は風通しの良い空間、冬季は一部が雪により閉じられたカマクラ的空間が出来上がる。 から屋根形状を抽出し、空間化する過程で氷柱をデザインコードとし柱を設計する。

Plan

4 季節で可変する建築空間

5 メッシュ間隔による積雪の調整

Detail

Detail

6 変幻自在な素材の活用

[粒子大きさ]

気化熱効果

農業用水への活用

粉雪

玉雪

灰雪

綿雪

蒸気 Vapor

餅雪 べた雪 水雪

Water 水

雪 Snow

食材の低温貯蔵

積雪

風が広場まで流れる

雪壁によって空気が温まる

夏季と冬季によって建築の使われ方が変化する。夏季は風通しの良い日陰の 休憩スペースとして、冬季は暖をとれるカマクラ的空間として利用される。 冬季でも建築によって広場の確保ができ、公園としての機能が担保される。

・断面図

Insulation 断熱

Ice

[メッシュ間隔]

積雪

冬季の保温効果

遊びの空間 芸術空間

White

Shape 形

日本には雪の表現がいくつも存在する。雪の粒子の大きさによっても多彩な 北海道の人にとっては捨てる対象である雪だが、一方で雪は人にとって利 表現に分けられる。日によって雪質の異なる雪はレイヤーのように重ねられ 用価値のある性質を兼ね備えている。そんな雪を資源として捉え、本提案 た間隔の異なるメッシュの屋根により、屋根下空間が日々変化していく。 の核となる素材にすることで、雪の価値を転換していく。

アクリル素材の透明な柱

・詳細断面図

気化熱による温度低下

25℃ 20℃

光の散乱

積雪

卓越風<夏>

ネット アクリル

運動場

休憩場

風が吹き抜ける大空間

残雪による冷房

日陰広場

グリーンカーテン

視線の透過

雪の断熱効果 雪壁

カマクラ効果による保温

日射の確保

メッシュによる積雪の調整

カマクラ的空間

卓越風<冬>

雪冷房(夏季)

0℃

雪室

5℃

雪解け水農業利用

貯水槽 雪捨て場

シアター

雪中貯蔵

雪遊び場

雪柱 0

公共シアターとしての利用

メッシュ構成による積雪の変化

no. 60 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

1

2.5

5

10[m]

雪に溶け込む造形

夏季冬季違う表情を魅せる


C o m p e t i t i o n | J I A ・ テス ク チ ャレン ジ 設 計 コン ペ| M a y , 2 0 2 0

雪との 境 界 線 を 愉しむ。

雪 仕舞いを雪ぐ

豪 雪 地 帯では不 可分の関 係にある雪と生 活 。

用途:東 屋

冬 の間 、 公 園 が 雪 捨 て 場として 利

用 されて い ることで、 子 供 たちは 遊 ぶ 場

場 所:北 海 道 札 幌 市

所 を 失い 、 冬 の 公 園 からは活 気 が 消えて しまっている。

この公 園に、 雪が 織 りな

す半 屋 外 空 間 を 提 案することで 雪と人の

審査員賞 : 山脇賞受賞

受け皿を創 造 する 。

①ハイタフルーフ+スチールフラットバーハニカム構造

01. 構造架構の構造形式

②25mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブ ③100mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブ

構造柱詳細平面ダイアグラム

緊張力

サブテンションワイヤー

構造柱

アクリルハニカムチューブ

構造柱

アクリルハニカム チューブは水族館の水槽 にも使われるように圧縮 や曲げ強度が強い。

テンションワイヤー メインテンション ワイヤー

素材

構造柱詳細断面ダイアグラム

セルロース ナノファイバー

メインテンションワイヤー 構造柱同士がテンション ワイヤーで緊張され、 引張力によって架構を 支える。

アクリルハニカム チューブ

構造形式

02.RC 造構造柱とアクリル構造柱 積雪荷重による負荷が大きく、 耐力が必要となる場所に配置

・RC造構造柱

・アクリル構造柱

圧縮に強いアクリル特性と視線の透過を 利用した柱は意匠性に優れる

セルロースナノファイバーワイヤー <二層構造>

アクリルハニカムチューブ

ハイタフルーフ

積雪

スチールフラットバー ハニカム構造

RC 造構造柱

雪に溶け込む 白色塗装

セルロースナノファイバーワイヤー ・温度変化による寸法変化が小

太陽光の散乱

セルロースナノファイバー ワイヤー

排水・排雪管

アクリル構造柱

雪の断熱効果

視線の透過

・重さは鋼鉄の 1/5 で強度は 5 倍

雪冷房(夏季)

雪室 アンカー

雪解け水農業利用

貯水槽

03. 積雪荷重概算

①ハイタフルーフ+スチールフラットバーハニカム構造 ②25mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブ

構造架構は 3 つのタイプに分類される。

③100mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブ

一般の屋根にかかる積雪荷重と同様に W=d・ρ・Aより W:積雪荷重 [N] d:垂直積雪量 [m] ρ: 積雪単位荷重 [N/cm/m²] A:水平投影面積 [m²] 垂直積雪量を 1[m] 多雪区域の積雪 1[m] における積雪単位荷重 3000[N/m²] 水平投影面積 1410[m²] より

W₁=1・3000・1410 =4230[kN] 単位面積当たりの積雪荷重 w₁=423/1410 =3[kN/m²]

1m² 当たりの面積を求める。 25mm 六角形孔を引いた面積

1m² 当たりの面積を求める。 100mm 六角形孔を引いた面積

a₂=1000000-{3√3/2・(8)²} ・160 =587633.3[mm²]=0.588[m²]

a₃=1000000-{3√3/2・(32.7)²} ・160 =555504.5[mm²]=0.556[m²]

面の場合の水平投影面積 717[m²] より、 25mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブの 水平投影面積A₃=717・0.588 =422[m²]

面の場合の水平投影面積 459[m²] より、 100mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブの 水平投影面積A₃=459・0.556 =255[m²]

したがって W₂=1・3000・422 =1266[kN]

したがって W₃=1・3000・255 =765[kN]

六角形孔間隔が小さいため、上部への 積雪も考えられるが 面積比のみを考慮すると約 41% 積雪荷重が抑えられる。

面積比のみを考慮すると約 積雪荷重が抑えられる。

44%

雪仕舞いを雪ぐ

①ハイタフルーフ+スチールフラットバーハニカム構造 ②25mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブ ③100mm 間隔六角形孔アクリルハニカムチューブ

n o.6 1


C ompet it ion | A RCA S I A

学 生 デ ザインコンペ

Institute for Borderless Currency Crypto

Currency

Lab

2 019 | Ju ly, 2 019

Institute for Borderless Currency Crypto Currency Lab Nowadays, there're wide variety of currencies around the world. Many different types of them have been used. A popele that a man , Satoshi Nakamoto , published looks like change all over the world. His idea will sweep away the barrier of currencies by expanding cryptographic currencies. Actually, IMF decided to put a topic for reserve cryptographic currencies on the agenda.

用途 : 研究施設 場 所:東 京 都 新 宿区

Award:

We're gonna stimulate interests in cryptographic currencies by making “cryptographic currencies lab “ just next to shinjuku station most used station through the world. In the future, this is structure in itself is gonna be a symbol of cryptographic currencies and also be a proof that we cleared up the problems all over the world.

DECENTRALISED

DISTRIBUTED

We wish world opposition decreases by this architecture.

TOKYO , JAPAN

日本一位 日本代表選出 In front of Shinjuku Station Strong axis with the street and there are sites laying the afference such as the Colosseum among sky scraper. And it promotes that it becomes a symbol of cryptographic currencies and also be a proof that we cleared up the problems all over the world.

FACADE DESIGN PROCESS

世 界 の 対 立を 知 るた め の 建 築

A voronoi is a partitioning of a plane into regions based on distance to points in a specific subset of the plane. And difference of demerits by a currency disappear, and there is meaning that each country can do economic activity equally.

Asia

N.America

Europe

Africa

S.America Oceania

1.A figure of the same area as the ratio of GDP each country is arranged in a world map.

of

2.The center of the figure is drawn.

今日、 通 貨が世界を隔てている。 2 0 0 8 年 のサトシナカモトという男の 発 表 した 1 つの論 文 により 今、 世 界が 変 わろう

5.Architectual volume is wrapped in Voronoi

4.Voronoi is generated based on a drawn point.

3 .The center of the figure is picked up.

としている。 ブロックチェーン 技 術 により暗 号 通 貨 が 発 展し 、 通 貨の 壁 がなくなろうと

Sunlight shines from the Void

しているのかもしれ ない 。

Places where people gather around the site

現 に I M F では 基 軸 通 貨の 変 更に関 して

Event hall

議 題 にあげられ ることも 決 定 している 。 Taxi stop

暗 号 通 貨の 研 究 施 設 を世 界で 最 も 利 用

Looking up the archeteure f

者 数の 多い 、 新 宿 駅に 隣 接 する 事 により、

Bus stop

日本全体で暗 号 通 貨への関 心を上げるこ Station

とを目 的とする 。 将 来この建 築自 体 が 暗 号 通 貨の象 徴と化 すことで、 世 界 の対 立 を 解 消 へと導 くこと ができるかもしれない。

no. 62 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

People go to the entrance through a basement from Shinjuku Station. It is near and becomes the far-off object for ground them and raises the value as the symbol.

Indicates ex


A laboratoly with transparency.

xistance to people.

0m

5m

10m

25m

The people can watch the green due to the plant by pull omission with the afference. I aim at improvement of the intellectual productivity by natural light by an outer wall having high transparency and a colonnade in the center.

Grow beautifully on the axis at night.

Institute for Borderless Currency

from the basement.

n o.6 3


C ompet it ion | P OLUS 学 生建築 C ompet it ion | May, 2 019

SNS 村

- 住みながら知り合う 洗濯物がよく乾きそう!

用途:村的集合住宅

今日あったかいね

場 所:x x x

バンドやろうぜ!

ベースやってみたいなー

I m Iron Man!

いい壺だぁ・・・

Assemble!

映画見たー

この竿よくない? めっちゃいい! MCU 見よ∼っと

1  背景 -SNS に移行したムラの要素 -

-SNS 上で進化したムラ的要素と失われ

かつてのムラには、家々の間に世代や家族間を越えた交流があった。毎日他愛もない

SNS 上に移行したムラ的要素は、現在の需要に応え独自の進化

世間話をしたり、困った時に教えを乞うことができる関係だ。これを概念的な中間領域 としたとき、その多くは SNS 上に移行してしまったといえる。

的地へ向かう間での偶発的出会いや、全五感を使った体験など、 たムラ的要素は失われてしまった。

他者なのに家族的キョリ感

独自の進化を遂げ

SNS = 中間領域

コミュニケーション 個性

中間領域 中間領域

ムラ社会

SNS に無いアクティ

× 他者なのに家族的キョリ感 × 味覚・触覚・嗅覚 →その

SNS 社会

2  提案 - 現代社会が生み出したムラの建築化 - SNS 上で進化した中間領域を肯定的に捉え、失われた村の魅力と

ムラ

SNS

近隣住人に家族的距離感をもたらすムラ的要素

ネット上に移行したムラ的要素

ヒトに聞く

検索

SNS 的ム

個性が尊重され、身体 豊かさのある 道 検索道

訪れる

向かう 集まる

情報を得るため移動することで偶発的な出会いが生じ , 住人同士の交流が深まるが、手間と時間がかかる。

相互認識

簡単に目的の情報にアクセスできる一方、物理的な移 動距離はゼロであり、目的を超えた発見や交流はない。

主要機能をあえて住戸から離して 回るように歩くことで、 、目的を超

アカウント =

プロフィール

1アカウント

「互いに知っている」という関係からなる村のコミュニ ティは、互いの理解は深 いが、閉鎖的でもある。

縁側

S N S な 暮 らし 。

SNS 上では、個性を臆さず前面に押し出すことで 新 参者にも開かれたコミュニティが生まれた。

アカウントと名付けた個室の集ま 前面に押し出したゾーニングが新

ストーリー

プロフィール プロフィールウィンドウ バ-

時 代 の 変 化 により 衰 退 し 失 われ たムラ 的 要 素 がある。

偶発的出会い 縁側や土間などの境界が曖昧な空間により生活が溶出 し、偶発的出会いのきっかけとなっていた。

住宅が外部に閉じられていく一方、人々は自ずから生 活の一部を切り取り SNS 上で公開するようになった。

井戸端会議

グループ

顔馴染みが集う「場」があることで世間話が絶えない。 居合わせた誰もが参加できる開かれた空間である。

世間話の「場」は SNS のグループトークに移動した。 しかし外部に閉じられて内向的である。

祭り

発信

アカウント毎に生活を能動的に切 開口部を設け、机にもなるバーが

グループライ

それ らの 要 素 の 多 くは S N S に 移 行 した 。 ならば " S N S " を 建 築 化 したらそれは ムラに なるのではないだろうか ? S N S に 移 行 できなかった村 的 要 素と

no. 64 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

ライブルー

SNS

的 要 素 を有 した 建 築 を 作 り出すことで 現 代 社 会 に 適 合 する 新 たな ムラの 再 編 を 行 う 。

グループライ

オーニングテントが空間に仕切り を作り、開かれた公共空間を生み

村人が一同に会し、個人が住人の注目の的となる 数少ない機会だった。

SNS を用いたライブ中継はイベントを日常化したが、 発信が一方通行の場合が多い。

日常化した行事を地域に発信する て視線を操作し SNS のように気兼


S なN S 村 がら 住み 知りあう

いい天気だなー

時代の変化により衰退し失われたムラ的要素がある。 それらの要素の多くは SNS に移行した。 ならば SNS を建築化したらそれはムラになるのではないだろうか? SNS に移行できなかった村的要素と SNS 的要素を有した建築を作り出すことで 現代社会に適合する新たなムラの再編を行う。

早く夜にならないかなー

お兄ちゃん屋上かなぁ

向こう行きたい! なんだこの機械?

あの人ん家寄って帰ろう

いい匂いだねー

休憩させて・・・

昼ごはんできたよー

いい茶葉を貰ったんだ! ここ面白そう

美味しいねこれどう作るの?

ーい

この前買った 3D データプリントしよー やり方教えて!

おなかすいたー

この問題どう解くの?

つるかめ算使えば楽だよ

ミニベロもいいよなぁ

Nikon はいいぞー

あっち行きたい

これからは Sony の時代でしょ

3  建築 - 探しながら住むムラ -

れたもの -

個性を主張するアカウントが検索導線に接する平面計画

進化を遂げた。一方で、目

、SNS に移行出来なかっ

プロフィールバー

げた行為

人に聞く

シアターに映画持ち込もうぜ

この本好き

今日は写真飾ってあるかな?

上手いなこの人たち

やっぱ Canon だよ

いい香りだね

この後どこいくか

私も・・・

僕の力作を飾っておこう

1アカウント

プロフィールウィンドウ プロフィールバー

寝室

土間

発信

階段室

Dining Kitchen

プロフィールバー

土間

ィビティ

× 偶発的出会い の良さを再び取り戻す

ユニットバス

寝室

寝室

と併せて建築化する

土間

リビング ユニットバス

土間 エントランス

ムラ

体で感じられる る社会 個性が最奥部に閉じ 込められている。 玄関

public

廊下

LDK

一般的な住戸

SNS 的ゾーニングにより個性 を解放する。また、DK を外部 に配置し距離をとることで検索 導線をつくる。

個性

1 アカウント ( 個性 )

自室

DK

private

public

Live Room Music

寝室

土間 寝室

自室

SNS 的住戸

玄関

リビング

L

private

Public

て配置し、住人が探し 超えた交流が生じる。

Public

= 個性

Bath

Live Room Gallery

Bath Live Room Theater

Live Room Out Put Dining Kitchen

アカウントの 集まり=家族

Live Room Studio

まりからなり、個性を 新たな交流をうむ。

ルバー

Live Room Atelier

Laundry

Dining Kitchen

切り取ることができる が内外を繋ぐ。 0

イン

1

2

5(m)

イン

ーム

レベル差によっ る場。 兼ねなく利用できる。

検索の道  プロフィールバーから漏れ出る生活の雰囲気は、オーニングテント が作り出した縁側的中間領域でコミュニティを作り出す。 各部屋に設けられたこの空間は入居者の生活の一部が切り取られ、住 人同士が関わるきっかけとなる。

プロフィールウィンドウ  各アカウント内には土間が存在する。これは外部環境とのつなが りを容易にする。それらを引き入れる装置となるとともに、趣味の 作業場としても機能する。住戸内のリビングとはふすまで仕切られ ており、仕切りを取り払うことでリビングの拡張も可能である。

ライブルーム  このムラには自由に利用する事のできるライブルームが点在す る。各々が用途に合わせたライブルームを選択し利用する。 各部屋のレベルは違い、他者とは視線が合わないが営みは伺えるた め、空間の色が外部へと漏れ出て行く。

キッチン  住戸環境を最適化した事により、主要なダイニング・キッチン・ バスルームは住戸外へ押し出された。しかし、そこでは共通の目的 を介することで誘発されるコミュニティが存在し、SNS では得られ ない触覚、嗅覚、味覚を通じたコミュニケーションが生まれる。

SNS 村 - 住みながら知り合う -

りを与えることで「場」 み出す。

n o.6 5


C ompet it ion | 第 18 回

甍賞

瓦 屋 根 設 計 コンク ー ル| J u n , 2 0 2 0

知の瓦歴

- 瓦 が 創 る 古 書 店 街 スト リ ート 用途:雁 木 空間 場 所:東 京 都千 代田区神田 神 保 町

Award:

瓦が創る古書

東京都千代田区神田神保町にある古書店街は歴史ある街を代表する知の集積場である。 そこに雁木を挿入し未だ嘗て無い本のための中間領域を作り出す。 人々の滞留を誘発する瓦屋根が創り出す古書店前の空間は古書店同士を一本の帯としてつな

現在審査中

01

歴史ある街・古書店街 Site

02

古書店街の現状とこれか Background

・古書店店主の神保町の魅力向上と将来イメージ 36%

くつろげるスペースがほしい (N=103)

(N=103)

(N=103)

東 京 都 千 代 田区神 田 神 保 町にある古 書 店 街は歴 史ある 街 を代 表 する知の 集 積 場 で ある。 そこに 雁 木 を 挿入し未 だ 嘗て 無 い本 のため の中 間 領 域 を 作 り出す。 人々の滞 留を誘 発 する瓦 屋 根 が 創り出す 古 書店 前の空間は古 書店同士を一本の帯 としてつなぎ合 わせ、 利 用 者 に 新 たな 知 へ の 遭 遇 を も た らす。

no. 66 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

来場者

0%

10%

20%

12% 5%

22%

25%

30%

14% 29%

40%

50%

60%

3%1%

10% 6%

45%

59%

(N=103)

近隣住民

29%

26%

2%1%

6% 5%

27%

27%

29%

古い建物を残したい

23%

37%

28% 13%

5% 7% 15%

32%

32%

もっと賑やかにしてほしい

19% 39%

34%

もっと緑を増やしたい

本を手 に 取り、 道 で 読 む。

33%

42%

70%

そう思う

そうとも言えない

ややそう思う

あまりそう思わない

10% 9% 2%1%

80%

90%

100%

そう思わない

「 続 約

敷地は東京都千代田区神田神保町。世界でも有数の古書店が集積した本 古書店街のアンケートによると「くつろげ 「もっと賑やかにしてほし の街であり、近代以降当地に大学が多く集積立地したことを背景に現在 緑を増やしたい」 まで日本の様々な学術的文化的基盤となっている地域である 。ネット販 という肯定的意見が近隣住民、来場者とも 売の展開による経営継続の危機や、店舗の老朽化など、課題を抱えている。 ながら、来場者数減少という現状を抱え、次


書店街ストリート

つなぎ合わせ、利用者に新たな知への遭遇をもたらす。

から

03

雁木が作り出す中間領域 Proposal+Diagram

04

瓦による中間領域のデザイン

人々が滞留する仕掛け

・来店する客数の変化 増大 8% (N=93) 変わらない 14%

来店する客数は「減った」 という回答がもっと多く 約 8 割であった。

瓦空間+古書店が作り出す新しい風景 Section

雁木を挿入したことにより空間の境界を曖昧に作り出す。ストリート自体のス 瓦屋根が作り出す空間によって中間 ピードを制御し速い空間と遅い空間を作用させ、用途に適した空間にしていく。 領域を古書店にふさわしい空間へと 変えていく。瓦を使った仕掛けは新 たな本との出会いを助長する。 瓦看板

・今後の営業継続の意向 (N=99) どこか別の場所 で出店の出店も 検討している 3%

「今後も神保町に出店し 続けたい」という回答が 約 7 割を占めた。

雁木による中間領域 わからない 26%

今後も神保町に 出店し続けたい 71%

げるスペースがほしい」 「もっと しい」 「古い建物を残したい」 もに多く見受けられる。しかし 次なる一手が必要な状態である。

サイン計画

現在抱える問題解決として、ゆっくりと本を読めるスペースに加え、 それぞれの古書店が一連となり、古書の宝探しを行えるような環境 を瓦による雁木空間で実現する。今までのストリートに中間領域と なる雁木空間を挿入し、 人々の滞留を誘発する空間を作り上げていく。

椅子 瓦掲示板 掲示板・譜面台

花壇

看板

瓦花壇

瓦椅子 速い空間

遅い空間

瓦サイン計画

瓦が古書店街の景観を更新し、新しい古書店街の歴史を作り出していく。

知の瓦歴 - 瓦が創る古書店街ストリート -

減少 78%

05

Detail

n o.6 7


C o m p e t i t i o n | ま ち を 楽 し く す る スト リ ー トフ ァ ニ チ ャ ー コ ン ペ テ ィ シ ョ ン| M a y , 2 0 2 0

ゆらめく濱の 薔 薇

ゆらめく濱 の薔 薇

用 途 : スト リ ー トフ ァ ニ チ ャ ー 場 所:神 奈 川県 横 浜市

開港の歴史を経て、 様々な文化を築き上げてきた横濱。 そんな歴史の恩恵 ストリートファニチャー 「ゆらめく青い薔薇」。 不可能を可能にするという花言 の厳しい情勢を乗り越えた先に新しい横濱の歴史をつくりはじめるという想い

1

はじまりの青い薔薇

1-1. 横濱カラー -YOKOHAMA BLUE-

1-2. 横濱の花薔薇

横浜市の 薇。この 可能にし 「夢叶う」 葉を持っ COVID-19 を 新たな横 く。とい 想いを込 統技術捺 合を実現

濱の 薔 薇を感じる。 開 港の歴 史を経て、

様 々な文化を築き上

げてきた横 濱 。 そんな歴 史の恩 恵でもある 捺 染 染 めと横 濱 の花に指 定された 薔 薇の 作り出す

ストリー

横濱のイメージカラーである青を基調にしたストリート ファニチャーを提案します。横浜トリエンナーレの開催 地である横浜美術館前に横濱の色「YOKOHAMA BLUE」をも たらします。

plan

MARK IS

横浜駅方面

トフ ァニチ ャ ー 「ゆ ら め く青 い 薔 薇 」 。 不 可 能 を可 能 にするという 花 言 葉 である 青い薔 薇が、 現 在

横 濱の歴 史の継 承に加え、

の厳しい情 勢を乗り越えた先に新し

い 横 濱の歴 史をつくりはじめるという 想いを 背 負 った ストリ ートフ ァニチ ャ ーで あ る 。

no. 68 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a

横濱の歴史・トコトリ 2020 捺染染めなどの説明など

����

���� 2 種類の大きさの青い薔薇が 均質ではない空間を作り出す

横浜美術館


恵でもある捺染染めと横濱の花に指定された薔薇の作り出す 言葉である青い薔薇が、 横濱の歴史の継承に加え、 現在 いを背負ったストリートファニチャーである。

2

歴史の街横濱が誇る捺染文化

寛容に受け入れてきた歴史の恩恵

3

薔薇空間が作り出す多様性

3-1.3つのパターンが空間を作り出す

3-2. 薔薇と捺染染めの構成要素を合わせる ・様々な大きさのはなびらの構成

の花とされる薔 の花は不可能を したことから、 」という花言 っています。 をも乗り越え 横濱を築いてい いうはじまりの 込め、横濱の伝 捺染染めとの融 現します。

1000mm

1400mm 2100mm

1800mm

300mm 横濱港開港の歴史がもたらした恩恵である多種多様な文 化の一つである捺染染めを素材として利用します。捺染 染めのカーテンがなびき重なり合い、横濱文化が麗しげ なインスタレーションを作り出します。

・様々な模様の印刷を繰り返し絵柄をつくる

1100mm

700mm

3種類カーテンのバリエーションを用意し、ランダムに配置 様々な大きさの花びらから構成される薔薇と捺染染めの重複するレイヤー していきます。カーテンは利用者によって開け閉めが可能で 感。横濱の浜風になびくカーテンと人々が開け閉めをする動作。が重なる す。それぞれが無秩序に重なり合い、利用者の仕草に呼応し、 ことで、多様な空間が生まれていきます。2度と同じ空間のできない青い 空間を作り出します。 薔薇のファニチャーは、流動的な表情豊かな作品となるのです。

section MM21 方面

3 種類のカーテンが多様な空間を作り出す

自由に開け閉めが可能 浜風になびく

���� 利用者がカーテンを 引き空間を作り出す

�����

�����

躯体が地面に薔薇模様の影を落とす

ゆらめく濱の薔薇

芝生の上に薔薇があることで 自然な配色になる

�����

n o.6 9


C o m p e t i t i o n | ハ ーフェレ 学 生 デ ザ イン コン ペ| S e p t e m b e r , 2 0 2 0

地 に 足 つ け て、 木 に また 、 登 って

「土」と「木」で作られ

用途 : 集合住宅 場 所: 韓 国 ソ ウル

1

2

隔たれた日常生活と地球

季節が巡るも生活に変わり映えの無い現代都市の住まい

各 住 戸に 持 た せることで、 季 節 によって住

木のリビングは高い位 置に上げ、地下からの 通風で涼を得る。2つ 四季は生活に色を与えてくれるが、現代の住宅内環境は常に一定で あり、その方法は自然を遮断するもので、人工的である。

計画地:韓国ーソウル

自然素材で作る二つの空間 四季の循環

木のリビング

地 球 の 循 環 と共 に 巡 る 暮 らし”

を地 球らしさを 失 った 都 市 部 に提 案する 。

大地の蓄熱性と保温性 リビングを地中に埋め、

居 内で 快 適な空 間 が 移ろう 、 ”

二つのリビングを縦にずらし、土と木の特性を を利用するために土の

季 節 が め ぐ る 暮 らし 。 「土」 と 「木 」 で 作 られた 二つのリビ ング を

素材特性を活かした空間が四季に対

ソウル都心部

夏 計画敷地

標高82m 37°33 50.15 N 126°57 31.54 E

春 秋

土のリビング

のリビングが冬季と夏 季に対応し、快適な棲 み分けを可能にする。

共有の温室空間 ツチニワ を持つ住戸配置 水回りと炊事スペース と寝室の通年エリア 木のリビングは高 床にし通風を確保

ツチ

地下の土のリビング

開発により地球とのつながりが薄 素材特性を用いて地球の循環と

中心に配置した環境装置となる共有のツチニワは、住人

冬:セルフビルド中の土壁越しにツチニワの賑わいが住宅内に伝わる

冬:ツチニワは集住に住む

い都市の住宅地に計画する。

共に生活が住居内を巡る提案。

を共有すると同時に、コミュニケーションのツールとし

この 住 まい方は住 居 の更 新 を 促し 、 その 行為 は 暮 らしに楽 しさを与える 。 生 活と地 球の時の流れをつなげた建 築は、 住 む人 が自 然ともつながり、 健 や か に 萌 える自 然 が人 々の 暮 らし と 都 市 を彩る。

no. 70 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


れた二つのリビングを各住戸に持たせることで、季節によって住居内で快適な空間が移ろう、” 地球の循環と共に巡る暮らし” を地球らしさを失った都市部に提案する。

健やかに萌える自然が人々の暮らしと都市を彩る

熱溜まる冬、風抜ける夏 保温効果

しても機能する。

浴室

ツチニワ

煙突効果

冬季

緑のカーテン 生活圏

夏季

生活圏

生活のコア

地下に貯水槽を作り、水で冷やさ

Dining・Kitchen 子供部屋

れた風を室内に取り込み涼を得る。 災害時にはこれを生活用水として

木のリビング

使い、自分たちだけでなく近隣の

土のリビング 季節によって住み分ける

住民の非常事態もサポートする。

ヒートポンプを用いて地中熱を利用し暖かく住まう:冬季 冬季のツチニワは太陽光を十分に取り込み暖を取り、夏季は屋根に緑化を施し

日陰空間として機能させ、木のリビングまで続く空間が空気の流れを作り出す。

暮らしのアップデートが生む住人同士の繋がり

暮らしが巡ることで 建築の衣替えが行わ 版築 土壁 DIY

植物の維持管理

れる。建物環境のアッ

む人々の交流の場として利用され、土の壁は自由に加工し楽しい空間に。

一年を通して安定している地中の

季節によって住み分ける

個人のツチニワ 前 庭 を 活 用 す る

みんなのツチニワ 空 間 を 共 有 す る

土間としての活用

菜園としての活用

緑が建築を纏う

緑化と温室効果により 夏は涼しく冬は暖かく

熱を室内に取り込み、かつ土の蓄 熱効果で冬でも暖かく済むことを 可能にする。夏は地中で空気を冷

リビングを拡張可能

まし、室内に使い涼しく住まう。

通風の良い快適な空間

街の緑化の推進と環境改善に貢献する建築

プデートを定期的に 住人が行うので、暮 らしのための協同が

住人

寝室

住人同士のつながり

のきっかけにもなる。

地球と繋がることを目的に生まれたこの建築は積極的に自然を受け入れ、利 用するものであり、緑化を施す姿勢は良好な環境と景観を街にも提供する。

夏:地下からの涼しい風が抜ける木のリビングは夏場を快適に過ごせる。

9,200

9,200

9,800

39,000

夏:緑化されたこの集合住宅には草花や動物も集まり、住み手にも街にも優しい建築となる。

地に足つけて、木にまた、登って

土の蓄熱効果

自然がもたらす暮らしの快適化

貯水を用いて風を冷却し涼しく住まう:夏季

チニワ

人が良好な環境

4

13,600

木と土の特性によって季節と共に暮らしが巡る

6,000

3

34,000

を活かす

生活と地球の時の流れをつなげた建築は、住む人が自然ともつながり、

13,300

対応する

この住まい方は住居の更新を促し、その行為は暮らしに楽しさを与える。

n o.7 1


商店街お休 み処へ提案 | Ju n , 2 0 2 0

うっど・ぐりっど ちょっと・よろっと 用途 : お休 み処 場 所:千 葉 県習 志 野 市 習 志 野 商 店 街

ちょっと 、 よろっと 。 大久保 商店街の中継 地 点であるお休み処に 木 組 グ リッド を 挿入する 。 様 々 な 用 途 に 対 応 し 、 地 域 と 連 携 して 使 用 すること ができる 仕 組 みを 作 り出す。 シ ン プル な 木 組 グ リ ッド が 地 域 と お 休 み 処 を つなぎとめ 、 これか らも 沢 山 の人 たちに使 用 され 愛 され 続 ける お 休 み 処 作 り出 して いく 。

no. 72 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


n o.7 3

うっど・ぐりっど・ちょっと・よろっと



Other activities

人と目的をつなぐ場を共創する


NATSUZEMI2020

2020 年 3 月 〜 2020 年 8 月

人に会わずにものづくり。 学生団体 NATUZE M I に所属 し 、 千 葉 県 習 志 野 市 習 志 野 商 店 街 の お 休 み 処を内装リノベーション設 計 ( 基 本 設 計 段 階 。 実 施 設 計 は 来 年 度 ) 致 し ました。covid-19 の影響に よ り 、 対 面 で の 活 動 が 行 え ず 、 自 粛 期 間 の 5 月からはお休み処以外のプ ロ ジ ェ ク ト を 立 ち 上 げ 、 活 動 致 し ま し た 。

全44名所属 , コロナでもものづく りを諦めずに、どんな作品作りがで きるか検討を重ねました。

#うちで 探 そ う Pr oj e c t 小さな空間をうちの中で探してみよう。 自宅の中を少し違った視 点 で 見 て み る と 、 実 は た く さ ん の 空 間 を 見 つ けることができる。とい う 着 想 か ら 、 小 さ な 人 形 の 添 景 を 簡 易 的 に 作 成し、「うちで探そう」とい う プ ロ ジ ェ ク ト を 行 い ま し た 。 SN S を 活 用し、全国各地どこにい て も も の づ く り で 繋 が れ る 。 そ ん な プ ロ ジ ェ クトを行いました。ぜひ 「 # う ち で 探 そ う 」 を T w i tte r ,Ins ta gr a m でチェックしてみてくだ さ い 。

お休み処 コ ン ペ テ ィ シ ョ ン

オンラインコンペ 対面での設計が で き な い 。 こ と を ふ ま え て 、 5 月 に お休み処の設計 競 技 を オ ン ラ イ ン で 開 催 致 し ま し た 。 NATSUZEM I 内 を 6 チ ー ム に 分 け 制 作 し 、 お 休 み 処を運営されて い る 方 々 に 講 評 を い た だ き ま し た 。 no. 76 Po r tfo l i o by S h u n j i O ya m a d a


お休み処 内 装 リ ノ ベ ー シ ョ ン 設 計 N A TS U Z E MI 内コンペで講評をいただいた内容を参考に、来年度竣工を目標と し て 、設 計 案 を お 休 み 処 へ 設 計 致 し ま し た 。 基 本 設 計 を 今 年度までの工程として、来年度実際に実施設計、施工を自分たち の 手 で 行 う 予 定 で す 。

Хࢉ 1,540

800

2,080

1,970

Ⴆࠍ⑎␩⑲

ީࠍ⑎␩⑲

9,240

ଷอʽፋอ ‫␑⏒ݜ‬

レジ

11,070

᭓ᡪܳ

ሻ⏔۴

1,600

エリア紹介 ①

休憩所 街のギャラリー

青果台 事務所 歴史ギャラリー

230

᪤़ 1,750

न᪵‫۝‬ʼ4DBMFᴞ N

5,300

໨ࡒʤॄ੔ࡒʥʁ ʹ ʹ Ϊϧηʁ ʹ ʹ

3&ʁ ʹ ʹ

రϏ΢ϕʁW Љ ʹ ৠʁ ʹ ʹ ଈ໚εʖφʁ ʹ ʹ

50 50

50

67

1200

310

S=1/30

2,000

6,390

200

2,980

11,570

椅子と脚の接続

回転テーブル

オーガンジー種類

Φ60.5 の鉄パイプを使用し、鋼板加工したものとで 接続する。

利用者が自由に回転し使用可能。 テーブルの配置が着席可能な場所を作り出す。

様々な色の種類がある オーガンジーは、パーテ ンションとしてだけでは なく空間に彩りを与え季 節、イベントごとに取り 換えることが可能。

天井から1点で吊るす案

ワイヤーで繋ぐ案

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͸ͣࠒΊࣞϓρέ

ハトメパンチ、ネギ込み式フック、径 3mm のワイヤーを利用する。安全面や、 強度、利用しやすさなどを考慮し、布を固定する方法の検討。

算出

外観パース

内観パース

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カーテン

コルクボード 1350*1100

஍ஊ

コルクボード 670*800 家具の誤用 ( 木製の椅子)

黒板 600*1200

事務スペース 青果台

青果台

歴史ギャラリー

青果台

S=1/30

木製イスの再利用方法

見積 「2×4 材」:17 本  杉 2×4 材 (h1,820):328 円 ×17=5,576 円

「棚板」:42 枚 総長さ:約 26,614 ㎜  杉板 (4000 ㎜ :1,980 円):1980 円 ×7=13,860 円

イスに対し板を乗せることで棚として利用する

「突っ張り(上下)」:34 個  突っ張り (2 個 :880 円 ):880 円 ×17=14,960 円

天板(木材) :200*30 →

家具の誤用

背もたれと座面に分解し別々に使う

「柱受け」:84 個  柱受け (2 個 :319 円):319 円 ×42=13,398 円 半分に切り、かさぶたの様につける

合計金額:47,794 円

青果台 900*450

入口の様子

青果販売の様子

歴史ギャラリーの様子

Other activities

ディアウォール :2×4 材

n o.7 7


オンラインサロン社外取締役所属

2020 年 5 月 〜

「個」が立つオンラインコミュニティ 谷 尻 誠( 建 築家・起業家), 土井地博(BE A M S コミュニケーションディレクタ ー ) , 林 哲 平 ( マ ー ケ テ ィ ン グ プ ロ デ ュ ー サ ー ) 率 い る オ ン ラ インサロンに所属し、 小さなトライヤルから実際に立つ建築まで 、 企 画 、 実 行 、 運 営 を し て お り ま す 。 様 々 な 業 種 が 集 ま る クリエイティブな個人 のオンラインコミュニティで、分野の垣根 を 超 え 、 制 作 に 励 ん で い ま す 。

5 軸 C NC 加 工 技 術 を 用 い た 休 憩 所 の 設 計 ( 来 年 2 月 竣工予定 )

5 軸 CNC ×3D 技術×職人技術 5軸 CN C 加 工 技 術 を 用 い て 、 デ ィ ス プ レ イ 企 業 の 休 憩所を社 外 取 締 役 所 属 学 生 で 設 計 し て お り ま す 。 「5軸機 材 × 3 D 技 術 × 職 人 」 の 加 工 の 魅 力 を 最 大 限 に発揮す る た め に コ ン ピ ュ ー テ ー シ ョ ナ ル デ ザ イ ン を 用いた設 計 を 行 っ て い ま す 。 現 在 製 作 へ 向 け て 、 ク ラ ウドファ ン デ ィ ン グ を 計 画 し て い ま す 。

全国の学生 9 名を 2 班に 分け完全オンラインでの 設計をし、公開オンライ ン発表会としてタイアッ プ企業先へプレゼンテー ション致しました。

赤レンガ卒表設計展実行委員 審査員班担当 赤 レ ン ガ 卒 用 設計展審査員班として 、卒業設計展の運 営 に 携 わ ら せ ていただきました。た くさんの大学の学 生 と 一 緒 に 運 営し、卒業設計展を完 成させることは容 易 で は な く 毎 度の会議に頭を抱えま したが、 多方面 と の 方 々 と の 連携の難しさを学ぶと ともに、全員でや り 遂 げ る こ と の素晴らしさを学びま した。

2019 年 6 月 〜 2020 年 3 月


デジタルファブリケーションを用いた研究

2020 年 5 月 〜

設計から 施 工 ま で 自 ら で 行 う 事 の で き る パ ー テ ー シ ョンの設計 コ ン ピ ュ ー テ ーショナルデザインを 活用し、設計から施 工 ま で 自 ら が 行うことができる形状 を検討し設計、研究 し て お り ま す 。3D 上で Grassh opper を用いて形状を検 討 し 、 S h o p Bot で木材を切り出し、施工していきます。 現 在 構 造 解 析 ソフトと Grassh op per の連携により、安全 性 の 検 討 を 行 っている最中です。

島根県有 福 温 泉 街 空 き 家 改 修 プ ロ ジ ェ ク ト

島根県江津市有福温泉街の空き家をデジタル ファブリケーションを用いて改修を行ってい 福のハナレ 陶芸を学ぶ。陶芸を創る。陶芸を使う。 ことのできる「福のハナレ」を設計 します。 東京から一番遠い街有福で、デジタル ファブリケーションの特性を活かし、 有福を共創していきます。

ます。有福温泉街の方々と話し合いを重ね設 01. 福が眠る街有福

03. 福をお持ち帰りしてもらう

モノからコト , トキの消費を考えていきます。

有福には温泉、石見神楽を始めとする観光名所と歴史ある趣 深い街の風景など、日常では味わえない「福」が存在します。

「経験」 「体験」 「学び」 「思い出」を福と捉え、福をじっくりと

有福の「福」を愉しむことが有福の観光の仕方だと考えます。

敷地 空家

02. 長い時間福を愉しむ環境づくり 東京から一番遠い街とされる有福の観光発展には長期滞在を目 的とした観光利用が今後必要だと考えます。世間の喧騒から離 れた非日常をゆったりと愉しむ環境を設計していきます。

味わいお持ち帰りし てもらうことを目標 としたコンテンツを 有福全体で提案して

有福温泉町 東京

いくことが必要だと 考えます。

準硬式野球部所属

計をしている最中です。 東京から一番遠い街有福をデジタルファブリ ケーションの特性を活かし設計してきます。

2016 年 5 月 〜 2019 年 5 月

野球部主将兼監督 準 硬 式 野 球 部 の主将兼監督をさせて いただきました。 リ ー ダ ー シ ッ プを持ち、組織の構築 を行いました。 多 く の 意 見 交 換、実践を重ね、チー ム全員で決めた目

Other activities

標 「 リ ー グ 優 勝」の達成を牽引致し ました。


Thank you


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