Photo by Ryosuke Mitake
Ryosuke Mitake ポートフォリオ 2017
氏名 三武 良輔
生年月日 1992年10月31日 生まれ
略歴 2011
私立武蔵高等学校
2012 2016
東京理科大学工学部建築学科
入学
東京理科大学工学部建築学科
卒業
2017
東京大学公共政策大学院
卒業
入学予定
目標 私はイノベーションで世界をより良くしようと、努力してきました。大学の学部時代、 工学部の学生として発表してきたプロジェクトはエネルギー問題から都市政策まで、 多岐にわたります。その活動を評価して頂き大学からは学長賞を頂きました。 しかしながら卒業制作が終わったあとに、デザインは出来ても社会を支えている法 規や政策に柔軟性がないと、計画の実行が難しいことも多いと思いました。根本的に 世界をよりよくしていくためには、政策立案や新しい法整備の必要性を感じます。 この春、私は大学院で公共政策を学び始めます。これからはデザイナーとして、ま た政策立案者として、小さなプロダクトから国のプロジェクトまで創りあげていく総合ク リエイターになりたいです。
連絡先 E-mail link-le-ciel@live.jp 電話番号
090-3697-5420
1
Nitrogen Mobile Style
01
空気からエネルギーを作り出す未来都市 第7回 東芝エレベーターコンペ 最優秀賞
2
Apartment with Open Houses
05
衰退する郊外を復活させる集合住宅計画 第三回 大東建託コンペ 入賞
3
Linear Sprawling Suburb
09
幹線道路沿いに広がっていくスプロール都市 平成27年度 東京理科大学 卒業制作 最優秀賞 JPV Web フォトコンペ 2015 入賞
4
Intern: Vo Trong Nghia Architects
15
バンブーパビリオンプロジェクト 設計管理、現場監督
5
Research in Africa ヒンバ族と暮らした一週間 チャイハネH.I.S 地球を旅するフォトコンテスト2015 入賞
19
1
Nitrogen Mobile Style
世界で枯渇するエネルギー
未来のエネルギー都市を創生する
01
Nitrogen Mobile Style 近い将来、化石燃料は枯渇することが予測されており、同時に化石燃料による環境破壊が問題になっている。その一方で、自然エネルギーの安定供給はまだ難しい状態にある。 現状、自然エネルギーは全体の約8%を担っているにすぎない。 そうした状況のなか着目したのは、「さつまいも」と「もやし」である。この2つの野菜は劣悪な環境下でもたくましく育つことができる。その理由は、共生している根粒菌と窒素固定菌 にある。これらは大気の78%を占めている窒素をアンモニアに変換することができるため、さつまいもやもやしは、そのアンモニアを自らのエネルギー源として育っているのである。 本提案では、この性質を応用し、ビルの外壁に根粒菌・窒素固定菌と共生する植物が育成できる環境をつくりだしエネルギー自律都市を実現する。また同様の手法で、乗り物の 内部からエネルギーを生産できるシステムを設計し、人々は空を飛び移動できるようになる。これによって、空中に経済圏とコミュニティーが広がるのみならず、災害時の非難手段と して、人々の安全性も担保できる。 -
02
概要 プロジェクト: 第七回 東芝エレベーターコンペ 最優秀賞 共同制作者: 野村 健太郎 製作担当部分: コンセプト、 レンダリング、 描画、 ダイアグラム、 文章 製作時期: 2013年 9月
エネルギーの枯渇 .
エネルギー資源の枯渇と、またその使用による環境汚染は深刻な問題 となっている。以下のグラフでは、資源消耗年数の予測を示している。 2015 Nitrogen Coal Natural Gus Petroleum
2165
2065
2115
資源消耗年数の予想グラフ
エネルギーの現状問題 現在では再利用エネルギーの開発が盛んに行われているが、既存のエネルギー資源に対する割合はとて も少なく、画期的な再利用エネルギーの開発が求められている。
hydro
Nuclear
Nitrogen Power
Coal
?
Petroleum
エネルギー源の利用割合
未来のエネルギー源の利用割合
新エネルギー都市
窒素エネルギーの提案 新エネルギーとして、空気中の78%を占める窒素からエネルギーを作る植物を応用し、空気からエネルギ ーを生成する。
2015 水力発電
現状の都市では、緑があまり ないのが一般的である。
太陽光発電 窒素エネルギーは植物の光 合成に支えられている。その ため、この新エネルギーの促
風力発電
原子力発電
窒素エネルギー
2050
進は街を緑に変えていく。
2100 03
アンモニアの十分な燃焼エネルギー
発電装置
根粒菌が窒素からつくりだすアンモニアの燃焼エネルギーをしらべると、1kgあたりの燃焼量
空気中の窒素からアンモニアを生成し燃焼する装置を、ビルの表面とまた乗り
は、現在バイオエネルギーとして使われているメタノールとほぼ同じことがわかる。
物の内部に配置する。これにより、エネルギー自律都市が生まれる。
H 2 H C OH 3 O O H Oxygen Methanol
4
Image by Ryosuke Mitake, Kentaro Nomura
野菜のエネルギー比較
根粒菌の作用
野菜のカロリーを比較すると、もやしが一番高い。これは、も
根粒菌はもやしの根に寄生しており、空気から
やしが根粒菌という細菌と共生し窒素から効率的にエネルギ
窒素を吸収し、アンモニアに変換する。これを
ーを生成しているからである。このシステムを応用する。
もやしはエネルギー源としている。
O 4H
O
22.7 mj/kg
H
Water
Carbon Dioxysie
メタノール 燃焼式
H N H H Nitrogen
Watering Plant
2O C
5O O Oxygen
4
H
O
Water
H
6O
Soil
22.5 mj/kg
N
NH3 Tank
Nitrogen Oxiside
Engine
アンモニア 燃焼式
エコな窒素のライフサイクル
ビルファサード: 展開図
窒素は再利用エネルギーとして機能する。根粒菌が窒素をアンモニアに変えた後、もやしが アンモニアをエネルギーとして使い、硝酸となるが、それが土中の細菌で分解され窒素に戻る。 N2 e.
500
Soil
グリーンカー:立面図 1/20 NH3 Tank
264.3 kcal
500
Tomato
Cucumber
Chinese cabbage
Onion
Radish
Cabbage
Sprout
NH3 HNO3
ビルファサード: 断面図 1/100
グリーンカー:平面図 1/20
. .
-
移動の利便性の向上
.
コミュニティーの拡大
.
広告経済圏の拡張
災害時の非難手段
. .
04
.
2 Apartment with Open Houses
都市で過疎化していくコミュニティー
相互扶助でコミュニティーの再生を目指す
05
Apartment with Open Houses
概要
40年後の地方都市の郊外に、今あるような核家族のための戸建住宅や集合住宅ではなく、誰もが使うことができる”オープンハウス”のある賃貸住宅を提案し地域の人々
プロジェクト: 第三回 大東建託コンペ 入賞
のつながりが回復することを目指す。 近代の戸建住宅や団地による郊外開発は核家族を増やし住居空間を高密度化し、人口が増加したにも関わらず、地域の人々のつながりは薄くなった。人口の東京への
共同制作者: 平野 拓也
一極集中で人口密度が激減する未来の地方都市の郊外に公共空間としてのオープンハウスを挿入する。このオープンハウスでは、キッチン、図書案、ギャラリーなどの機
製作時期: 2015年 1月
能を持っており、ここで人々は生活の共有をはじめ、地域コミュニティーを復活を狙う。また多様な大きさを持つ居住スペースは、一人暮らしの移民や学生、高齢者から、多
敷地: 郊外住宅地
世帯まで対応している賃貸住宅で、時代や人々の状況にフレキシブルにマッチする。そして人々のつながりが経済をも回復させて、街に活気は戻ってくる。
06
制作担当部分: コンセプト、 描画、 ダイアグラム、 図面、文章
敷地 ここは地方都市の鉄道線沿いにあ る高度経済成長期に計画し作られた 団地の一画である。 人口の東京への一極集中で人口 は減り続けており、空家率も増加の 一途をたどっている。一方で空間は 高密度のままである。
A
A
A
Sit e
N
コンセプト 人口減少により、高密度に作られた団地群の空き家率は将来さらに高まる。公共 空間としてのオープンハウスを埋め込んだ、低密度の賃貸住宅を提案する。
Conservative Apartment
Someone’s houses
Resident
Apartment with public houses
Public houses
Resident
オープンハウスの配置 街の共有スペースとして機能するオープンハウスを、三次元的に配置する。それ により各住戸がオープンハウスに接することになり、街と住宅がつながっていく。
1F
3F
A’ Public Dining Kitchen
Public Library
Public Parks
Public Gallery
Public Toilet
Public bath
A’
平面図 1/350
4F
A’
0 1 2
4
8(m)
07
全体構成 白色の空間はオープンハウスにくりぬかれ 残った空間で、多様な大きさをもつ居住空 間となっていて様々な時代や人のニーズ に応えられる賃貸住宅。公共空間としての オープンハウスには下記のプログラムが入 っておりそれが空間的につながることで人 々は自然と出会いつながりが生まれる。
08
断面図 1/200
0
1
2
4
)
8(m
Public Dining Kitchen
Public Library
Public Gallery
Public Toilet
Public Parks
Public bath
3 Linear Sprawling Suburb
アジアで始まる排他的郊外開発
ヒューマンスケールな郊外開発を創りだす
09
Linear Sprawling Suburb
概要
ベトナムのホーチミン市では都市の人口増加に伴い、郊外開発が急速に進行している。その結果、郊外には今の東京でみるような、静かな都市空間が広がってきている。しかしながら、
プロジェクト: 東京理科大学卒業制作 最優秀賞
開発がなされず、無秩序に発達した都市中心部は、混沌としていて躍動感にあふれており、むしろ人々の生活を活気づけているように見える。ここで、これからの郊外開発がベトナムの
プログラム: 都市開発
豊饒な農地も侵食していくことも考慮にいれて、都市内部の生活感あふれるスプロール空間を幹線道路沿いに三次元に展開させた新しい郊外開発を提案する。これは、これからのアジ
敷地: ベトナム、 ホーチミン市、 郊外
アの都市計画のモデルともなりうる。
製作時期: 2016年 1月
10
都市への人口流入と破壊される農地
現地調査:人のいない新興郊外地
ベトナムの経済的首都であるホーチミンでは、都市が急速に発展し米輸 出世界1位の農作地帯を郊外開発が急速に侵食し始めている。
急速に開発されている郊外では、均質的な配置、住居計画により、都市内部にある本来の生活空間が失れ 道に人の姿はない。このような郊外開発が、都市周辺ではじまっている。
Others 20%
Viet Nam 23%
America 8% Pakistan 10%
Thailand 22% India 16%
ベトナムの米輸出割合
ベトナムの農地
(million)
3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0
3 million 2004
2009
2015
郊外人口の予想推移
2025
郊外の住宅
躍動感あふれるベトナム、ホーチミン市 ホーチミンはベトナムの最大の都市で、現在900万人が居住している。人口は急速に伸びていて、2025年までには1300万人に到達すると 見込まれている。人が都市に流入してくる中で無秩序に発達した都市内部のスプロール空間は、生活感にあふれ、人情の豊かさを肌で感じ る。東京ではこのような空間はジェントリフィケーションで排除されてしまったが、その結果生まれた人工的な都市生活では、多くの人々が多 忙を極め、人のつながりは薄く、その結果、自殺者も極めて多い。今あらためて、ホーチミンのような下からの開発を見直してみる時期ではな いだろうか。
郊外平面図 1:400
郊外住宅地
現地調査:賑やかな無秩序開発地帯 既存の都市内部には、無秩序な発達によりスプロールした空間が広がる。しかし、そのスプロール空間では、 いやむしろスプロール空間だからこそ、人々が道に机や椅子をもちだし公共スペースを自治する。この固有 の生活感にあふれた道は、均質的な郊外開発と対照的で生活の豊かさが感じられる。
都市内部平面図 1:400
都市内部の住宅地
JPV WEB フォトコンペ 2015 入賞
都市内部断面パース
11
構成要素となる10タイプの住居 ベトナムのホーチミン市に存在する10個のビルディングタイプを抽出した。これに三次元 化のために付き足したスラブを挿入し、組合していく。
住居1
住居2
住居3
住居4
住居+カフェ
住居+飲食店
住居+店舗
集合住宅
複合施設
総合病院
住宅ユニットの提案
三次元住宅計画の内部通路 From View Point
全体計画の提案
郊外開発地では、左下のような画一的な住居が規則的に並べられており、それに対しここ ホーチミン市の南の幹線道路沿いを敷地と設定する。ここは、地下鉄が伸びてくる計画がされているため、既存の農地は郊外開発の対象となっていくと予想される。こ では都市内部の無秩序な開発を三次元郊外として展開する。 こに、新しい郊外開発として、無秩序に発展した都市中心部の空間要素を幹線道路沿いに転写し、農業地帯を守ると同時に、活気あふれた開発を目指す。
N
N
一般的な郊外住宅と計画する郊外住宅
立面図
12
西から東へ広がる郊外地と侵食されていく農地
幹線道路沿い三次元住宅計画
スプロールのアルゴリズム(セルオートマトン)
構成
無秩序に発展した都市内部のスプロール空間を郊外開発の空間に計画するにあたり、アル
セルオートマトンのアルゴリズムによって構成された領域に、動線として機能す
ゴリズムが必要になる。ここでスプロール空間を構成するアルゴリズムとして、スプロール空間の
るスラブを組み込む。また生活空間のしてのボリュームを挿入する。ボリュームは、
推移の予測に応用されているセル・オートマトンを利用する。セル・オートマトンとは、格子状の
住宅、アパートなどの居住空間、そして生活上必要となってくる、病院、体育館、商 業施設なども計画する。
セルと単純な規則による離散的計算モデルである。数学、物理学、複雑適応系、数理生物学、
ここで、それぞれの大きさを10種類とし、既存のベトナムのライフスタイルに沿っ
微小構造モデリングなどの研究で利用されており、非常に単純化されたモデルである。 Image by Ryosuke Mitake
このアルゴリズムは生物の増殖のような複雑で多様な振舞いを示すことが出来る。細菌など
たスケールを規定する。そしてこれらが組み合わさって、三次元に無秩序な発展を
の生物の繁殖やスプロールのアナロジーへの応用も可能で、過疎でも過密でも消滅し、最も快適な密度では繁栄するというプロセスを模すことが出来る。このシステムを応用し、無
遂げた、新しい郊外開が生まれる。
秩序な発展を遂げてきた都市の内部空間を、郊外開発のデザインコードにすることが可能となる。ここで生まれた形態をもとにして、郊外として機能するように住居、施設を設計とし
て配置していく。またこれは、都市の発展に伴って、幹線道路沿いに増殖していくことも可能だ。
アルゴリズムのルール 1:グリッド内の黒いマス目を生活領域、白いマス目をボイドとする。 2:グリッドの格格子の周囲8つの格子を近傍と定義する。 3:近傍に3つの生活領域があるボイドは、次の断面において生活領域になる。 4:生活領域の近傍に2つか3つの生活領域があれば次の断面において生活領域を維持する。 5:ルール3,4の場合以外は、次の断面においてボイドとなる。
Domain
Slabs
Composition
Houses
s=1
s=2
s=3
s=4
s=5
s=6
s=7
s=8
s=9
s=10
s=11
s=12
s=13
s=14
s=15
s=16
s=17
s=18
s=19
s=20
s=21
s=22
s=23
s=24
s=25
s=26
s=27
s=28
s=29
s=30
s=31
s=32
s=33
s=34
s=35
s=36
s=37
s=38
s=39
s=40
s=41
s=42
s=43
s=44
s=45
s=46
s=47
s=48
s=49
s=50
s=51
s=52
s=53
s=54
s=55
s=56
s=57
s=58
s=59
s=60
s=61
s=62
s=63
s=64
s=65
s=66
s=67
s=68
s=69
s=70
s=71
s=72
s=73
s=74
s=75
s=76
s=77
s=78
s=79
s=80
s=81
s=82
s=83
s=84
s=85
s=86
s=87
s=88
s=89
s=90
s=91
s=92
s=93
s=94
s=95
s=96
s=97
s=98
s=99
section=0
アルゴリズムの設定と起動 ホーチミン市の人口密度と幹線道路沿い2kmの周辺領域から推測される22万人の将来の郊外エリアの人 口が収容可能な生活領域を設定する。 スプロールアルゴリズムに基づき、1-100までの断面を以下に示す。前の断面の粗密の影響を受けて、スプ ロールが成長していく。
13
14
Photo by Ryosuke Mitake
4 Internship in Vo Trong Nghia Architects
発展途上国発の緑の再生プロジェクト
実務を通して発展途上国の未来を考える
15
Bamboo Forest 乃木坂にある建築ギャラリーであるギャラリー間の30周年企画として、5組のアジアの若手建築家を招待して“ The Asian EveryDay: Possibilities in the Shifting World” が開催された。それにあたり、私が半年館インターンシップをしていた、Vo Trong Nghia Architectsもベトナムの代表としてその企画に参加することになり、僕のインターンの半年は、その企画設計、 基本設計、実施設計、モックアップ実験、そして現場と展示まで、ほぼ全工程に設計者、そして現場監督として関わった。 この計画は、Vo Trong Nghia Architectsが得意とする竹を使ったインスタレーションの展示であった。日本でも歴史的に、 竹は建材、足場として使われていて、現在の東南アジアでもそのように使われている。竹を使う利点は、構造的な強さ、加 工のしやすさ、そして価格の安さである。また常夏を東南アジアでは半屋外空間が有効的に使われるため、密閉性のを作 れない竹でも、カフェやレストランなどで、大胆に建築の材料として使われている。 設計デザインのコンセプトとしては、竹の美しい構造と、緑化との融合である。Vo Trong Nghia Architectsは、都市で失わ れていく緑を、建築と一体化し復活させていく活動をしている。そこで竹の構造を、森のように緑で覆うことをコンセプトとし た。意匠的な観点からは、まず来館者用の展示スペースとしてアーチで空間をつくり、それを支える形で、周りに三次元の グリッドを配置した。そして、その上には笹をいれたポッドを載せた。
屋根伏せ図
平面図
Photo by Ryosuke Mitake
Photo by Ryosuke Mitake
断面図
16
Photo by Ryosuke Mitake
Photo by Ryosuke Mitake
役割
概要
設計者として、社長、副社長の下で、デザインを進め、世界中から集まってきたインターン の学生をまとめ、模型の進行などの指示を行った。また現場監督としては、タイ、シンガポー ル、カナダ、日本、台湾、中国から集まった学生をまとめ、工事を効率的に進め、制作期間 の三週間以内に完成させることができた。またこのプロセスとを卒業論文としてまとめ、今後 の発展途上国の都市、建築を考えていく上の竹の可能性を考察した。
プロジェクト: インターンシップ
ディベロッププロセス
レンダリングスタディ-
全体構成を上に載せる植栽の大きさ、そしてグリッドの枠組みの大きさを半年間にわたって 3Dモデリングで検討した。
レンダリングを使い、植栽の位置、グリッドの大きさを実際の来館 者の視点でどう見えるかを検討した。
模型検討
モックアップスタディ-
構造、及び制作工程の検討として、模型を制作した。これによって、デザインの実現性、 施工性などを考えることが可能となった。また、ディティールのジョイントなども模型によって 検討することで、より現実的に制作を考えることにつながった。
実際の施工の二ヶ月前には、べトナムにて、モックアップの実験 を行った。ここでは、施工のスピード、また強度を検討した。
製作者: Vo Trong Nghia Architects
製作時期: 2015年 2月-10月( 担当時期 4月-10月) 敷地: 東京港区乃木坂、 ギャラリー間 屋上展示場
製作担当部分: 設計デザイン、プログラミング、発注、予算管理、現場監督、 レンダリング、 描画、 ダイアグラム、 動画撮影、写真撮影
現場
3D、模型、モックアップでの検討をすべて活かし、3週間の施工期間で効率的に作業をすすめ ることができた。また、実際に構造的な強度を高めるために、現場で補強などを、調整しながら行 った。
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18
5 Research in Africa
ヒンバ族で自殺する人がいない理由
縁の薄い社会東京と強い絆で結ばれた村の比較
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食事 ヒンバ族には貨幣経済はなく、自給自足のため、 一緒に作物を耕作し、料理をし食事をする。それは 村の結束を高め、人々はお互いを信頼している。 しかし資本化された我々の生活ではお金さえあれ ば、食事は出来るため、共同で食事をする必要性 はない。故に社会のコミュニティーは薄れている。
居住形態 女性は家事と料理、男性は放牧を乾季に行う。そ して食事は親戚同士が集まり一緒に食べる。彼ら の時間はとてもゆっくりであまり忙しいわけではない。 一方、日本の都市部の生活はとても忙しく家族と 過ごせる時間も少なく、さらには友人などに会える 時間もかなり限られている縁が薄い社会である。
居住形態 彼らは親戚同士、助け合い、同じ村で暮らしてい る。ヒンバ族曰く、もし仮に人が困っていて、その人 を助けなかったらバチがあたるという。 一方日本の家族構成は主に核家族で、集合住宅 及び一戸建てに家を構える。。ここでは、人々は親 戚同士で住んでいるわけでなく関係が希薄である。
ヒンバ族調査(都市生活との比較) 自殺をしない村に住むヒンバ族と、40人に1人が自殺をする日本の 社会。このヒンバ族と日本人を比較し分析することで、自殺の根本 的要因、幸せな社会の可能性を見出すことを目的としていた。その ために、このナミビアのヒンバ族の村で一週間暮らし、食事、宗教 家族、文化、言語等の比較を行った。そこでは、強い絆で結ばれ た、村社会と、縁の希薄な日本の社会の違いが見えてきた。
断面図 1/50 20
概要
結論
プロジェクト: 民族調査論文 チャイハネH.I.S 地球を旅するフォトコンテスト2015 入賞 敷地: ナミビア北部 ヒンバ族の住む村 滞在期間: 一週間
結果的に違っていたのは社会的な構造による相互 扶助の有無であるとわたった。近代革命がなければ 人々は科学ではなく宗教を信じ、社会に安定をもた らす宗教下では人々はお互いを助け合う。 また、技術の発展が起こらず貨幣経済も生まれな い自給自足であるこの村社会は自然と相互扶助に 支えられている。これが今の孤独で自殺する人もお おい、日本の無縁社会との決定的な違いであった。
-
平面図 1/50
村全体図
続く
Photo by Ryosuke Mitake
Thanks for reading