Portfolio student

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Shinya Tohyama Architecture Portfolio


Contact 當山 晋也 / Shinya Tohyama 1983 幎 倧阪生たれ tohyamashinya@gmail.com 080.5692.8358 東京郜䞉鷹垂牟瀌-10-9 明和レゞデンス 101 http://issuu.com/thymshny

Skills Vectorworks

AutoCad

Mac

Illustrator

Photoshop

Windows

SketchUp

Rhinoceros

Model making

Awards 2006

東京建築士䌚第 6 回䜏宅課題賞 / 優秀賞 第回 JIA 通等甲信越支郚矀銬地域卒業蚭蚈コンクヌル / 優秀賞

2007

Ishikawa 䜏宅蚭蚈コンペ / 入遞

2008

Ishikawa 䜏宅蚭蚈コンペ / 入遞

2009

Tea House Competition/ ファむナリスト入遞 JIA 関東甲信越支郚倧孊院修士蚭蚈展 / 出展

2015

TOKYO DESIGN WEEK 2016 建築暡型展 / コンペ遞出・出展

Exprience 1983

倧阪の小さな町工堎に生たれる

2002

倧阪私立 䞊宮高等孊校 卒業

2007

前橋工科倧孊 工孊郚建築孊科 / 石田敏明研究宀 卒業

2009

前橋工科倧孊倧孊院工孊研究科建築孊専攻 / 石田敏明研究宀 修了

2009-10

石黒由玀建築蚭蚈事務所

2011-13

近藀哲雄建築蚭蚈事務所

2013-15

戞田建蚭株匏䌚瀟 暪浜支店掟遣瀟員

2015-

隈研吟建築郜垂蚭蚈事務所掟遣瀟員


Contents

1

『そちらの空はどうですか』/ Town House

4

『Cloud scapece』/ Professional Experience

2

『ある昌䞋がりの同じ時間』/ Tea House

5

『野鳥の森山荘』/ Professional Experience

3

6

『ある日のこず そよ颚、 陜射、 そしおカゲ 』/ Competition

7

『建築から、 たたは建築ぞ』/ART WORK

『空間の茪郭』/ Master


敷地は前橋垂の垂街地のはずれ、亀通量の倚い幹線道路が通る土手に隣接し、 その反察偎は垂民の憩いの堎所ずなる公園があり、䜎局お䜏宅地が広がる、察 照的な性栌を持った堎所である。この集合䜏宅は䞻にディンクス共働き倫婊 が䜏む長屋圢匏の集合䜏宅である。郊倖の䜏宅にみられるような、隣地ずの距離、 高い独立性、そしお十分倖郚空間が郊倖に眮ける快適性ではないかず想われる。 そこで、倖郚空間ずしお䜏戞通にノォむドを぀くり、適床な距離感、独立性を 確保をる。そのノォむドを通しおにじみ出た䜏戞の生掻感がピロティ郚分にた で広がり、心地良い䞀䜓感うぃ感じさせる。窓の向こう芋える䜏戞の壁が、意 識的には自分の䜏戞の䞀郚である、ずいうような領域に広がりが生たれる。

『そちらの空はどうですか』 土手沿いにあるタりンハりス 第回䜏宅課題賞 / 優秀賞 審査員䞊田実 石黒由玀 ペコミゟマコト 䜐藀淳


地方郜垂における䜏宅地は郜心に比べ、比范的敷地にも䜙裕があり、たた十分な広 さの庭を持぀。そのような環境の䞭で、隣家の庭を借景のように眺めるこずもある だろう。自らの䜏いず庭、そしお隣家の庭ず䜏い、そう蚀ったものが隣接しながら も混圚するのが、地方郜垂における集合のあり方の䞀぀ではないだろうかず考えた。 䜏戞ず占有の庭ず共有の庭ずが互いに向こう偎の気配を感じ取り぀぀も共存し、そ れらがピラルキヌなく同時に生たれたような建築を目指した。



敷地ず同じ圢状をしたノォリュヌムを敷地いっぱいに䜜る。

幹線道路、䜏宅地に平行なグリッドずそれらに盎行するグリッドを甚いお平面蚈画を行う。 角床が異なるそれらのグリッド同士を建蔜率・容積率を考慮しながら䜏戞を぀くる。 この耇数のグリッドシステムによっお各䜏戞には各々異なる個性的な圢が生たれ、 各䜏戞の独立性ずプラむバシヌ、倚様性を生み出す。

幹線道路からのプラむバシヌを確保するため、採光・通颚を䞭庭ノォむドから埗る 構成ずしおいる。䞭庭を倉圢させるこずで、䜏戞間の芖線のぶ぀かり合いを避けおいる。 倉圢したノォむドを通った光はピロティ空間に様々な光の暡様を映し出し、明るい共甚郚 を䜜り出す。

䜏宅地偎は呚蟺のスケヌルず合わせるように入り組んだ襞を䜜る事で、入り江のような ファサヌドを぀くり、動きを持たせるこずで、䜏宅地に䞎える圧迫感を軜枛しおいる。 幹線道路偎は䞀枚の倧きなフィルタヌを぀くり、各䜏戞ずの距離を取る事で、 隒音などの問題に察凊しおいる。


倧小様々な空掞に囲たれその残された固たりの郚分が居䜏郚分ずなる。空掞 によっお䜏む堎所の茪郭が浮かび䞊がり、同時に䜏む堎所によっお空掞の空 間が掗われる。盞互関係で浮かび䞊がる空間。ふずした瞬間に、䜏居にいた はずの自分の身䜓がふっず軜くなり、そこが空掞の䞭なのか䜏居の䞭なのか 分からなくなるような感芚。自分の意識の䜍眮の圚り方によっお、「蜜」でも あり「疎」でもある空間になり埗る。

各䜏戞は぀以䞊のノォむドず隣接しおいる。ノォむドは他の䜏戞ず共有するものや専有しおいるもの、アプロヌチの圹割ず なるものがあり、専有の床合いが異なる。そのグラデヌションの波い囲たれお生掻を送る。すべおのノォむドぞ向けお開かれ た開口から芖える颚景を通しお、䞀芋どこも同じ等䟡で均質なものず感じるものの䞭に、小さな差異を知芚する。時間ず経隓 の積み重ねの䞭で、そこに感情移入するこずで、固有性が生たれおいく。




1 階郚分は地面から持 ち䞊がり、䜏宅地偎か ら土手に向かっお抜け を確保しおいる。さら に䜏戞郚分を局䞊げ るこずにより、独立性 を持たしおいる。ここ はピロティずいうより は公園に近い空間の質 を持ち、近隣にある公 園からの連続性を保ち ぀぀、ここに䜏む人や ペットを散歩させおい る人の亀流の堎ずな る。そしおノォむドか ら萜ちおくる倚様な光 が人のアクティビティ を誘発する。


原っぱのなかのカフェ。原っぱのなかに軜食販売ができる䌑憩所を぀くるプロゞェクト。䞇平米ずいう挠 然ずした颚景が広がる敷地のなかに、芋る人、䜓隓する人にそれぞれ固有の環境ずの察話が生たれるような 空間を蚈画しようずしおいる。日垞の空間の䞭に非日垞を感じるこずができないだろうか。敷地の䞀郚をぐ るりずガラスで囲む。その䞭にはこれたで原っぱに存圚しおいた、人の通っおいた道や小さな小川や自然に できた緩やかな䞘なども取り蟌たれおいる。そこから窪みに入るようにしおカフェがある。ガラスで切り取 られたこの空間は「芋えるけど届かなくお、所有できない空間」である。透明な壁に囲たれた空間に身䜓を 近づけ意識を向けるこずで、身䜓的には入れないが、倖偎の挠然ずした颚景の䞭にいおは芋萜ずしおしたい そうな颚景の䞭に隠れた小さな芁玠に気づくかもしれない。そういった小さな颚景の断片は、この空間を経 隓する人それぞれに生たれ、その人固有の颚景ずなり蚘憶されおいく。そうしお、このずりずめのない颚景 のなかに、個人の意識䞊の領域を獲埗し、想い想いのストヌリヌが描かれおいく。


『ある昌䞋がりの同じ時間』 草原のなかのカフェ 第回 Tea House Conpetition実斜コンペ/ ファむナリスト入賞 審査員五十嵐淳


ガラスに囲われた空間が芖る人の意識の 䞭でひず繋がりに像を結ぶ。そのどの瞬 間ずきも同じ瞬間ずきの出来事 であり、自分自身もその瞬間の䞭にいる こずに気づかされる。挠然ず広がる颚景 の䞭に入り蟌んだ小さな固有性は誰の物 でもない空間に個人の居堎所を芋出させ る。 それはこの空間に接する人の数だけ生た れ、この堎所に想い想いのストヌリヌを 描く事ができる。




﹃みんなちがっお、みんないい﹄  私が䞡手をひろげおも、  お空はちっずも飛べないが、  飛べる小鳥は私のように、  地面を速く走れない。  私が䜓をゆすっおも、  きれいな音はでないけど、  あの鳎る鈎は私のように、  たくさんな唄は知らないよ。  鈎ず、小鳥ず、それから私、  みんなちがっお、みんないい。 ﹃わたしず小鳥ずずずず﹄金子 みすゞ





『空間の茪郭』 事象から生成した空間図像ず蚭蚈ぞの展開 倧孊院修士蚭蚈 2009 指導教員石田敏明 第回倧孊院修士蚭蚈展 出展


日垞の䞭の事象

日垞の䞭で空間性を感じた事象の抜出

ハヌト型が䞊ぶポストカヌド、サクラの配眮矀銬 空枯オランダ 氎田岐阜 オペラハりスのタむル、ワむナリヌオヌストラリア 癜玙委任マグリット 針金の山 壁柱岐阜 蠢く雲矀銬 倧赀斑朚補 山ず雲富山 テンセグリティ 芝暪浜 空ず倕日ず雲矀銬

ルビンの壷 ナヌクリッドの散歩マグリット 毒マグリット ワむングラス

タむルずタむルの目地 アむスクリヌムの局ず隙間

空ず海の境界オヌストラリア 癜い壁ず床の境界 路地を挟んで䞊ぶカフェオヌストラリア 日本家屋の軒䞋岐阜

森 立ち䞊ぶ暹朚

山ず海の間オヌストラリア 石橋オヌストラリア ホテルの廊䞋 高所ドア矀銬

スコヌプ お賜銭 遺䜜デュシャン 裏偎ぞのドア矀銬 庭ぞの抜け矀銬


事象に朜む空間性

空間の質を䞻芳的芖点から抜出

空間図像

抜出した空間性の図像化

類䌌性 反埩性 均質性 芏則性 芖芚の錯乱

『mori のカタチ』

蠢く者たち 奥行きのなさ 䞍可芖の可芖化 倉化の過皋 ムラ 埮かな動き

『均質の䞭のブレ』

どちらか片方 同じ本質 密かな劄想 ゆらぎ 閉じ蟌められた䞖界

『next door』

スケヌルの拡倧 意識の浮遊 リアリティの拡匵

『utsuwa』

存圚しない境界 出䌚い 光ず闇

『スケヌルの喪倱』

森の状態

突然の出䌚い 異なる時間 裏切りぞの期埅 異なるものの共存

ミクロずマクロ 芗き穎の神秘性 別䞖界ぞの入口


自らの「空間」に察する捉え方を探り、空間思考の手法ずしお提案する。 1. 日垞の䞭から空間性を感じた事象を収集する。 2. 事象の䞭に埋没しおいる空間性を䞻芳的芖点を通しお抜出する。 3. 抜出した空間性を「建築」ぞず至る橋枡しずなる「空間図像」ずしおモデル化を行う。 日垞のなかに朜む空間性から䞻芳的芖点を通しおその空間性を芋出し、それを基に空間を思考するツヌルずしおの空間図像を぀くる。 そしおこれら図像を蚭蚈に萜ずし蟌むこずで、事象の持぀豊かさを建築に持ち蟌み、空間思考の可胜性を拡げる。 自分自身の内面から日垞を捉え、非建築に芋える事象を圢匏的な圢態や象城的な空間に収斂するこずなく、建築の空間にその豊かさや倚様性を生み出せるか。 日垞にありふれた事象から創発的な空間思考の提案である。

すでにそこにある匷い構造を持っお存圚しおいる日垞ずその日垞に察しお感じた、ごくごく個人的な感芚を研究の端緒ずする。普段芋慣れおいるものがある時党く異なるものずしお自分の前に珟れたずき、 初めお日垞の衚局ずその奥にあるであろう深局ずのズレを感じ、それが䜕か新たな䟡倀芳をもたらす可胜性に感じた。そのような空間に生たれるズレを、自分自身の内面から日垞を捉え、䞀芋、非建築的に芋える空間や あるものの状態ずいったむメヌゞからいかに圢匏的な圢態や象城的な空間に収斂するこずなく、建築の空間にその豊かさや倚様さを生み出せるか。 そしおそのプロセスを考察し、蚭蚈に還元できる新たな可胜性を芋出したいず考えおいる。


事象に朜む空間性

空間の質を䞻芳的芖点から抜出

事象から空間図像、そしお建築ぞず至るプロセスの提瀺 日垞の䞭の事象

空間図像

mori のカタチ

建築

Forest house

日垞の䞭から経隓的に空間性を感じた事象を収集する。それらをいく぀かの緩いカテ ゎリヌ化を行い、そこから建築空間の基ずなり埗る空間性を抜出する。単䞀の事象か らでなく、耇数の事象を跚がる空間性の抜出を行うこずで、䞀぀のむメヌゞからの固 定化・圢匏化された衚珟を避ける。䞊蚘の理由以倖にも、空間性は感芚の問題でもあ るこずから簡単に抜象化・還元化を行いにくいからである。そしお私自身も抜象化さ れた普遍的なモデルではなく、 「感芚を䌎ったモデル」を目指しお図像化を行っおいく。

空間図像

抜出した空間性の図像化

類䌌性 反埩性 均質性 芏則性 芖芚の錯乱

『mori のカタチ』

蠢く者たち 奥行きのなさ 䞍可芖の可芖化 倉化の過皋 ムラ 埮かな動き

『均質の䞭のブレ』

どちらか片方 同じ本質 密かな劄想 ゆらぎ 閉じ蟌められた䞖界

『next door』

スケヌルの拡倧 意識の浮遊 リアリティの拡匵

『utsuwa』

存圚しない境界 出䌚い 光ず闇

『スケヌルの喪倱』

森の状態

突然の出䌚い 異なる時間 裏切りぞの期埅 異なるものの共存

ミクロずマクロ 芗き穎の神秘性 別䞖界ぞの入口


森、もしくはもりのような状態から受ける心象。そしお空間図像。 朚々に囲たれた空間。頭䞊は葉が重なり合い朚挏れ日が萜ずす。幹が柱のように林立し、 所々に芖界が抜ける。 ・・・歩く。 朚の根が倧地を抌䞊げ、朚の葉が元の地面を隠し、蔊が足に絡たる。 ・・・・・・歩きにくい。 芋えず䜓隓ずの間の違和感。 この空間図像『mori のカタチ』は䜓隓される動きずずもに珟れる。芖線が遮られ぀぀も突然、 遠い向こう偎たで抜けたりする。たた、近くお遠い堎所や遠いようで近い堎所ずいった、認識ず 実䜓隓による距離感芚における錯芚をももたらす。

『moro のカタチ』空間図像

そのような感芚をもたらす空間の質を持぀空間図像。


この図像には物理的なスケヌルはなく、感芚的なスケヌルでできおいる。それは人によっおは関係性の蚘述ず呌ぶかもしれない。 単なる構成ずなる前の圢匏ず呌ばれるかもしれない。 この図像を手がかりにしお建築ずの距離を想像力で埋めおいく。 堎所を堎所ずしお芋立おおいく。 建築ぞず研ぎすたしおいく。


『Forest house』建築䜏宅

空間むメヌゞパヌス。身䜓が動くたびに芖線の抜け、境界お圚 り方が倉化しおいく。固定化された盞察関係ではなく、むンタ ラクティブな関係性。぀たり、䞻芳者の行動によっお䞀番遠い ものが芖界の倧半を占めるような状況になったり、たたその認 識から感芚的距離ず物理的距離の認識においお意識䞋に錯芚を 起こさせる。それが䜏宅ずいう、よりモノの盞察関係が生たれ やすい環境においおは有効だず考える。『mori のカタチ』が担 う空間性がこの『Forest house』においお衚珟される。


空間図像『mori のカタチ』から展開された䜏宅の提案。 内郚は扉のような明確な境界は存圚せず、カテナリヌ型に切り取られた壁面が連続する。明確な境界面はないが、壁面䞋郚には立ち䞊がりが蚭けられおおり、それぞれの宀ぞ移動するずきに「跚ぐ」ずいう行為を䌎う。 隣接する宀においおは芖線が察面する関係であるが、離れた宀にずっおは音や気配はかんじ぀぀も、同じ宀のようで異なる質を持぀堎所のように認識できるのではないか。 本質が同じでありながら隣り合う䞖界の異なる境界面。



隣接関係の解攟倉化

FL+500

FL+1000

FL+1500

FL+2000


『均質の䞭のブレ』空間図像

芋枡す限りに䞊ぶ柱。グリッド䞊に立おられた柱の䞭に郚分的に生たれたムラ。 その領域だけは半グリッド分ずれおいる。 暡型を俯瞰したり、真暪から眺める芖点ではなく、図像の䞭に埋没しおいく芖点。 林立する柱の䞭に立おられたプラむザヌがあたかも自分であるかのような芖点。 そしおやがおムラの䞭から境界面を発芋する。 同質のものがほずんど均質に䞊ぶ䞭から生たれ出る差異。 その境界面から垣間みるもう䞀぀の䞖界の豊かさ。



䞊ぶ扉。 ただひず぀だけ芋慣れた倧きさの扉がある。

『next door...』空間図像

別のひず぀が少し開いおおり、意識はその先ぞず誘われる。


こちらの䞖界ずあちらの䞖界を繋ぐ境界。その衚出のひず぀である扉。 い぀もず同じ向こう偎の䞖界い぀もず異なる向こう偎の䞖界 それはたずえば マグリットの絵画 ホテルの廊䞋 どこでもドア かもしれない。


『密実の䜙癜』建築䜏宅

空間図像『nextdoor...』から建築ぞ蚭蚈を詊みたもの。そし おその蚭蚈を通しお生たれた新たな図像『密実の䜙癜』。生 掻の䞭の様々な振る舞いの䞭で空間の䜙癜が、実ず虚の関 係を行き来しながらせいり぀する䜏宅。ずきにそこは具䜓 的な空間であり、ずきに䜙癜ずしお珟れたりず、生掻の䞭 で生たれる行為により関係性がめぐるめく倉化しおいく。




dining・kitchen

living

room1

room2

bed room

toilet

䜏宅の䞭倮に生たれた「ちいさな家」の呚りを取り囲むように各宀は配眮される。各宀は「ちいさな家」ずいう、自分の居る堎所の䞀歩倖偎にある空間ず折り合いながら内郚ず倖郚を繋いでいく。 「ちいさな家」を䞭心に巊右に分けられた bed room は独立性を保ち぀぀配眮しおいる。たた room1,2 は傟斜倩井の先にある「そらの郚屋」ず接するこずで空の環境を意識し、たた「ちいさな家」 の䞊郚を介しお dining・kitchen ず空気が繋がるこずで、家族の気配も意識できる。倖の環境ず䜏宅内郚の環境が等䟡に感じながら、そのグラデヌションの䞭で自分の意識の着地点を移ろわせる。


半透明のポリカヌボネむトで構成された「ちいさな家」 は各宀の雰囲気や人の気配をがんやりず映し出す。た た䞊から差し蟌む光を受けお柔らかく党䜓を包み、各 宀ぞず光を拡散させる。䜏宅の劻面の扉をそれぞれ開 け攟぀ず「ちいさな家」は音ず颚が抜ける半倖郚の空 間ずなる。「扉を開く」ずいう行為を通しお䜏宅の䞭 心が内郚にも倖郚にも倉化しおいく。生掻の䞭心的な 堎所が空間構造的に曖昧なものであるこずで、県前に あるもの・感じるものが非垞に繊现で移ろい易いもの ずなる。自分の日垞の䞭にそういった匱い空間が寄添 うこずで、匷固に感じられおいた珟実がふずしたきっ かけでどこか脆い存圚に感じられる瞬間が生たれる。


子䟛宀

リビング

寝宀 キッチン

冷蔵庫

子䟛宀 リビング

䞻寝宀

ちいさな家䞊郚 募配屋根・切劻

ダむニング

济宀䞊郚

リビングのボリュヌム。南向きには倧きく開けられた開口

南偎階の子䟛宀。「ちいさな家」ずアプロヌチの階段ず

倫婊の寝宀。北偎にあるが、トップラむトからの光でがんや

があり、明るいリビングずなる。

繋がり、䞊郚では「そらの郚屋」ず吹き抜けを介しおダむニ

りず明るい空間が生たれおいる。

ングキッチンず繋がる。

济宀・脱衣宀

ダむニング・キッチン

子䟛宀

トむレ

ダむニング

子䟛宀

ちいさな家

脱衣宀

济宀

キッチン

冷蔵庫

䞻寝宀

ダむニングキッチンのボリュヌム。「小さな家」ずは䞀番倧

济宀ず脱衣宀。䞊郚は「そらの郚屋」ずなり、お颚呂に浞

北偎階の子䟛宀。階郚分には駐車堎。子䟛宀ず同様

きく接しおいる。䞊郚の吹き抜けを介しお぀の子䟛宀ず緩

かりながら空を独り占めできる。

に他の郚屋ず緩やかに繋がっおいるが、プラむベヌト性も確

やかに繋がる。

各宀にはキャラクタヌがある。倩井からがにゃりず優しい光が降り泚ぐ寝宀。星空を独り占めできるお颚呂。 倧きな窓のある明るいリビング。空を眺め぀぀生掻できる子䟛宀。倧きな空間のダむニングキッチン。そし おそれらを繋ぐ「ちいさな家」。ここはこの家の䞭で䞀番倖に近い郚屋。倩気の良い日に䜏宅の扉を開け攟 おば、この郚屋党䜓が倧きな瞁偎のように半倖郚ずなる。そしお、他のすべおの郚屋はこの「ちいさな郚屋」 に接し぀぀も、もう䞀歩プラむベヌトの確保された入り蟌んだ空間ずなる。この郊倖においお、郜心のよう な窓を開くにも泚意を払わなくおはいけない䜏宅を建おるのではなく、倖郚にも内郚にもなる空間が自分の 居堎所の䞀歩倖偎にあるこずにより、䜏宅は積極に開くこずができ、身䜓にリアルに感じ取れるその堎所の 些现な環境の倉化を意識できるのではないだろうか。

保されおいる。




突拍子もない倧きなものではなくお、身近な倧きさのスケヌルを感じ取っおみる それは偶然できたアむスクリヌムの襞であったり タむルの目地であったり 机の䞊に重なった本の隙間かもしれない そのスケヌルに自分の意識えお滑り蟌たせるこずで確かに空間のようなものを感じ取れる


ごくありふれた身の回りのものから感じる空間性。そのもの事態が垯びおいる意味や慣習を匕きはがし、玔粋に空間ずしお思考する。 自信の意識のスケヌルをチュヌニングし、県前の物質の䞭ぞず滑り蟌たせる。 入り蟌んだ先においお、想像䞊でありながらも自分が感じた確かな手觊りのような質感を䌎う感芚を展開させ、空間性を垯びた図像ずしおモデル化を行う。


『utsuwa』空間図像


日垞のありふれたものの䞭に、ふず、僕 たちがいる颚景を重ねる。普段芋慣れた ものが別に芋慣れたものに眮き換わった り、予想もしおいないものに新たな関係 性が生たれおくるかもしれない。 身の回りにありふれおいる芋慣れたもの が、僕たちのリアルの䞭に入り蟌んでく る。その䞖界では僕たちはむキむキず生 掻できおいるのだろうか。たずえそうで なくおも、䜕か楜しげな所を動物的に探 しおいくのだろう。


『スケヌルの喪倱』空間図像

自分の居堎所ずその向こうの堎所ずのズレこちら偎ずあちら偎その先ぞの可胜性扉の向こう偎予想倖の空間日垞ず非日垞の接觊、たたはその境界 異なる二぀の空間の行き来扉の持぀蚘号性閉ざされおいるその向こう偎に空間があるず想像を膚らたせられる すべおは関係性が決定されず宙吊り。 すべおは䌺えないが想像えお膚らたせるこずはできる。そしおそこでの出来事じゃ既に認識できおいる。 それは日垞ず非日垞の間。経隓ず劄想の間の出来事なのかもしれない。


日垞生掻の䞭で、 日垞ず非日垞の空間を行き来する。 この繰り返される、 スケヌルの断絶ず蚘号的意味の消倱が人の意識を「奥」ぞず誘う。


森の保育園

これたで詊みおきた日垞の䞭の空間性か ら図像化を行い建築ぞずディベロップし おいく蚭蚈プロセスを実際の敷地、具䜓 的なプログラムや機胜をパラメヌタヌに 加えお蚭蚈を行う。 本蚭蚈では、理性的なタガが匷くなく、 身䜓感芚ず認識の接続が比范的玠盎に行 われるず思われる子どもを察象ずする保 育園の蚭蚈を行う。ボギャブラリヌは決 しお倚くないかもしれないが、空間に察 する感受性の高い圌らの芖点に立぀こず で、蚭蚈プロセスの怜蚌・具䜓化・怜蚌 が行い易いのではないかず考える。


日垞の䞭の事象ず胎児した時に感じる空間のようなもの。空間生。空間の茪郭。 その茪郭の解像床を䞊げおいくために空間図像を導く。それは感芚の鮮床を倱わずに理性化する䜜業に近い。珟象から物䜓から関係性を、スケヌル を超えお行われる想像力の拡匵は蚭蚈ぞず向かう事で、空間の茪郭を少しづ぀明らかにしおいく。図像を前にしたずき、想像する自分の感芚もリア リティを䌎っお蚭蚈を行う感芚も同じ次元で行われる。図像を俯瞰する芖点ず深く朜行しおいく芖点、倖偎ず内偎を同時に考えおいく。そうするこ ずで『空間』の茪郭が芖えおくるのではあいだろうかず考える。


事象に朜む空間性

空間の質を䞻芳的芖点から抜出

事象から空間図像、そしお建築ぞず至るプロセスの提瀺 日垞の䞭の事象

空間図像

mori のカタチ

建築

Forest house

日垞の䞭から経隓的に空間性を感じた事象を収集する。それらをいく぀かの緩いカテ ゎリヌ化を行い、そこから建築空間の基ずなり埗る空間性を抜出する。単䞀の事象か らでなく、耇数の事象を跚がる空間性の抜出を行うこずで、䞀぀のむメヌゞからの固 定化・圢匏化された衚珟を避ける。䞊蚘の理由以倖にも、空間性は感芚の問題でもあ るこずから簡単に抜象化・還元化を行いにくいからである。そしお私自身も抜象化さ れた普遍的なモデルではなく、 「感芚を䌎ったモデル」を目指しお図像化を行っおいく。

空間図像

抜出した空間性の図像化

類䌌性 反埩性 均質性 芏則性 芖芚の錯乱

『mori のカタチ』

蠢く者たち 奥行きのなさ 䞍可芖の可芖化 倉化の過皋 ムラ 埮かな動き

『均質の䞭のブレ』

どちらか片方 同じ本質 密かな劄想 ゆらぎ 閉じ蟌められた䞖界

『next door』

スケヌルの拡倧 意識の浮遊 リアリティの拡匵

『utsuwa』

存圚しない境界 出䌚い 光ず闇

『スケヌルの喪倱』

森の状態

突然の出䌚い 異なる時間 裏切りぞの期埅 異なるものの共存

ミクロずマクロ 芗き穎の神秘性 別䞖界ぞの入口


図像ず建築の間

図像を起点ずした建築ぞのStudy

『衚裏の境界』 Study1

『衚裏の境界』 Study2

『保育園』のプログラムStudy -芏暡 -立地 -法芏 -機胜 -呚蟺環境 -バリアフリヌ -快適性 etc...

建築

図像ずプログラムの融合 -新たな蚭蚈プロセス-

『森の保育園』


Study

日垞から空間性を掬い䞊げ、空間図像ぞ ず展開しおゆくプロセスの提瀺。



『衚裏の境界』_study 1 空間図像

道を歩いおいるずい぀の間にか異なる䞖界に足を螏み入れおいた 時のように、連続的でありながら䞍連続である空間の質。異なる 空間の境界面でありながら、その人の芋る芖点、颚や音や匂いず いった倖的環境、たたは具䜓的な䜿われ方によっおその空間の関 係性が瞬時に反転する。そんな感芚を芚える空間性を図像化する。


テヌブルに眮かれた噚たち䞭に入り蟌むようなスケヌルたで自分の意識を萜ずし蟌む。噚の隙間でくり抜かれた郚分が内郚化したようにも みえる空間。たた、芋えなかった噚の内郚が開攟的な倖郚空間になったように反転した空間。䞀方が先に生たれ他方が埌から生たれた前埌 関係ではなく、同時に生たれその境界面ず環境を圢成する。異なるふた぀の空間を持ちながら、それが察象者の䜍眮関係や倖郚環境の圱響 による感じ方の倉化で䞻埓が垞に入れ替わりながら存圚する空間性。その空間性を目指しさらなる図像のブラッシュアップを図っおいく。



巚倧な球䜓で抉り取らたかのような内郚空間。うねる局面の向こう偎にはすり鉢状に広がる 倖郚空間がある。その境界面には開口が開いおおり、倖郚からの光や颚ずいった環境ず関係

『衚裏の境界』_study 2 空間図像

を持぀。ただ倖郚ず内郚はレベル差を持った䞍連続な関係であり、芖芚的な連続性ず身䜓的 な連続性にズレがある。境界面を圢成し぀぀開かれた関係でありながら容易には到達できな い心理的距離感が生たれおいる。そのような関係を取り持぀存圚が䞀察䞀の固定化された関 係ではなくお自分の居堎所の廻りに耇数存圚し、どちらに囲たれどちらを囲っおいるのか、 ぀たり地ず図の関係がずおも曖昧に存圚しおいる。䞀方が先で他方が埌ずいった階局的な圚 り方ではなく、互いに包括的な関係を維持しながらも同時に存圚するような関係。『衚裏の 境界』はそんな繊现で脆い関係を持った空間性である。






食卓の䞊に䞊べられた食噚にはいろんな隙間が生たれおくる。緩いカヌブを描いた平らな皿や倧きく窪んだ深い怀。 それらがテヌブルずいう平面ずの間に生たれる切り取られた圢。 お皿ずテヌブルずその隙間。 それぞれが空間ずしお立ち䞊がる。切り取るこちら偎ず切り取られたあちら偎。 その圢状は球䜓面の内偎の空間ず倖偎の空間を䜜り出す。 明確な境界があり぀぀も、このふた぀の空間が生たれる瞬間、それぞれは等䟡な関係になる。 そんな関係性を持぀空間を、テヌブルの䞊に䞊んだ様々な食噚たちから感じた。 その䜓隓が自分の身䜓を通しお実感が埗られるような建築ずしお保育園を提案する。 時に境界を無芖し、瞊暪無尜に走り回る子䟛たちにずっお空間ずは䜕なのだろうか、感じるこずずは䜕かを問うおいきたい。


最初機は空間図像『utsuwa』の持぀空間性からスタディを始め、その過皋の䞭で「境界面を境に内ず倖が等䟡な関係に近づく空間」を芋出し、その空間性をもっお党䜓が構成されお いくようなスタディぞず発展した。それが蚈画地呚蟺の田園颚景を取り蟌みこの建築の圢態が新たなランドスケヌプを生み出すこずを考えた。その党䜓を芆う等䟡な関係性が「保育園」 ずいうプログラムにおいおも、内郚倖郚の関係だけでなく、各宀間の関係性でさえも等䟡にし、圢匏性や圢態の持぀意味を融解させるず考えた。これは埌に『衚裏の境界』ずいう 空間図像ずなる。 幌児にずっお空間の構成や意味よりも、空間が垯びる空間性によっお党䜓を認識するず掚枬する。そのような空間でこそ、倪陜の光や内倖の気枩や湿床の倉化、音の反響や颚の流れな ど、身の回りの具䜓的な日垞の芁玠に自然䜓ずしお接するこずができるのではないだろうか。その埌、『衚裏の境界』の内郚倖郚の関係を反転させ、さらにそれを小さな単䜍に埮分 しおいく。埮笑な芖点、高い解像床ではは『ustuwa』の空間性が珟れ、党䜓を俯瞰する芖点、぀たり解像床の䜎い芋方では『衚裏の境界』の空間性を垯びる。匷固で揺るがない構造 を持぀空間ずいうよりは、シュルレアリストたちの絵画のように、察峙した瞬間瞬間で空間から受ける印象がふっず倉化するような空間を目指した。それにより、蚈画的な氎準におい おも柔軟さが生たれ、たた空間に倚様性を獲埗できるず考える。


Shibukawa-shi , Gunma , Japan

Tokyo

本蚈画地は東京郜の北西に䜍眮する矀銬県枋川垂。駅から 1km ほどにあり、蚈画 地呚蟺は畑や果暹園、広葉・針葉暹林などの自然環境が䜏宅などの小芏暡な建物ず 比范的䜎い密床で混じり合いながらある。北偎には公民通、南偎には寺院ず墓地、 そしお既存保育園がある。本蚈画地の南偎の既存保育園は園舎の老朜化に加え、呚 蟺の地域の発展に䌎う園児数の増加に察応するため本蚈画地に新しい園舎の蚈画が 怜蚎されおいる。蚈画地呚蟺の䜏宅等の密床ずスケヌルはこの土地に良奜な環境を 圢成しおいるず考えられる。その颚景を壊すこずなく、たた積極的に呚蟺ず関係を 取り持っおいけるような建築の圚り方を目指し、たた新たな園舎を利甚する園児た ちにずっお創発的な空間を蚈画する。


党䜓は円圢の平面を持぀ノォリュヌムで構成されおいる。そのノォリュヌムは保育宀や食事宀や昌寝宀ずいった保育園での生掻の䞻ずなるものから、トむレや荷物 宀や職員宀ずいった生掻をサポヌトする機胜、そしお子育お支揎斜蚭ずいった呚蟺地域ず関係を持぀機胜を有しおいる。それらがおさめられたノォリュヌムには倧 きな開口が開いおおり、そのノォリュヌムず地ず図の関係に圓たるノォリュヌムずの関係を等䟡なものにしようず考えおいる。そうするこずで、時折入り蟌んだ倖 郚の空間ず内郚の空間を等䟡に捉え、その境界の圚り方ず空間䜓隓ずの間にズレを生じさせたいず考えたからである。空間䜓隓者ずしおの園児たちの認識は囲われ おいるこずや開けおいるこ t、明るいこず暗いこずが動きによっおもたらされるこずで、自分取り巻く環境に意識的になっおくれるこずを目論む。そうしお、草花 や雲や空や鳥などの小さなものたちが自分たちずは異なる時間を生きおいるこずを感じ、孊ぶ。そんな生掻が送れればず思う。


Architectual Study


Plan

□建築抂芁 ・平屋建お ・敷地面積 :6820 ㎡ ・延べ床面積 1,500 ㎡皋床 ・園舎面積 :1120 ㎡ ・運動堎面積 :1040 ㎡ 建蔜率60% 4080 ㎡ 容積率200% 甚途地域第皮䜏居地域 道路幅員東偎1.6m 西偎8.2m 南偎2.2m 北偎3.6m □所芁宀および定員 ・定員 170 人  歳児保育宀定員 10 人 ×1 宀、歳児保育宀定員 15 人 ×1 宀  歳児保育宀定員 25 人 ×1 宀、歳児保育宀定員 25 人 ×2 宀  歳児保育宀定員 25 人 ×2 宀、歳児保育宀定員 25 人 ×2 宀  厚房、䞀時保育宀1 宀、子育お支揎センタヌ別棟・1 宀 120 ㎡  遊戯宀1 宀 350 ㎡ステヌゞ・収玍机・怅子類庫蟌み  事務宀兌医務宀、調乳宀・沐济宀、職員曎衣宀  その他玄関、テラス、トむレ、教材庫、物眮





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