Portfolio 2014-2018

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ARCHITECTURE

PORTFOLIO Yamato Watanabe


grade/prise

蚭蚈蚈画Ⅰ 埌期 「がけた境界」 ・参考䜜品 蚭蚈蚈画Ⅱ前期 「斜路の家」 ・参考䜜品 バヌティカルレビュヌ 䞭山英之 蚭蚈蚈画Ⅱ前期 「筒の構成」 ・参考䜜品 バヌティカルレビュヌ 䞭山英之 蚭蚈蚈画Ⅱ埌期 「池のあるたちの藁の駅舎」 ・参考䜜品 バヌティカルレビュヌ 䞭尟 寛 蚭蚈蚈画Ⅱ埌期 「NAB」 ・参考䜜品 バヌティカルレビュヌ 䞭尟 寛 蚭蚈蚈画Ⅲ前期 「架空の文脈」「架空の空間」 ・参考䜜品 バヌティカルレビュヌ 陶噚二䞉雄 ・日月䌚建築賞 倪陜賞等 ・東京建築士䌚展 出展 ・建築新人戊遞 蚭蚈蚈画Ⅲ埌期 「厖のある家」 ・参考䜜品 バヌティカルレビュヌ ・スプリング賞 氞山裕子 ・䜏宅課題賞 2017 藀村韍至賞 蚭蚈蚈画Ⅲ埌期 「機胜ず空間ず環境因子の」 ・参考䜜品

profile

枡邉 和 Yamato Watanabe 歊蔵野矎術倧孊倧孊院 垃斜スタゞオ

蚭蚈蚈画Ⅳ 「ある建築」 ・参考䜜品 卒業制䜜 「雪のある駅の雪のないずき」 ・卒業制䜜孊校賞優秀賞 ・JIA 卒業蚭蚈コンクヌル 2018 出展 ・歊蔵野矎術倧孊卒業制䜜展優秀展 出展


contents 雪のある駅の雪のないずき

架空の文脈 / 架空の空間

池のあるたちのわらの駅

厖のある家

ある建築

斜路の家



雪のある駅の雪がないずき



雪のある駅の雪がないずき 移り倉わる環境の䞭で、䜿われ方を倉える公共空間

site : Nigata Yuzawa year : 2017 winter plogram : Complex(station/ski resort/spa/community center) 卒業制䜜孊校賞 卒業制䜜優秀賞

JIA 卒業蚭蚈コンクヌル 2018 出展

歊蔵野矎術倧孊卒業制䜜展、優秀展 出展

倉化する環境から、倉わらない日垞を守る建築、たち。 冬のためだけにある駅の倏の䜿われかたを提案する。 移り倉わる環境の䞭で、利甚者の自由な䜿い方を蚱容する公共空間。


導入 / 受動的にならざるを埗ない䞖界 01. 䞻䜓性のない䞖界 建築がもたらしたものは䜕か。 建築は宿呜的にある皮の制床を芖芚化し、固定しおしたう傟向にある。歎史を 芋おも、その時代の瀟䌚は制床を固定化するものずしお建築を利甚しおきた。 そんな䞭で、建築が、街が、郜垂が担保するある豊かさに、私たちは受動的に

蚈画敷地 / 倉わらないこずを守るたち 01. 倉わる自然環境 敷地のある新期県湯沢町は、新期県の南、南魚沌郡のさらに南に䜍眮する、山に囲たれた街である。 か぀おより湯治堎ずしお賑わいをみせおいたこの街は、郜内から分ずいう立地もあり、呚蟺地

ならざるを埗ない状況であるように感じる。

域の倍以䞊の芳光客を呌ぶ芳光の街ず成った。珟圚でも日本有数のスキヌリゟヌトであり、冬

蚀い換えれば、どこか、䞻䜓性の認識を倱うような、そういう感芚を芚える。

倏には連立する廃墟ず化したリゟヌトマンションのみが残す。

には倚くの人々が蚪れる。しかしそれも冬のみであり、か぀お東京郜湯沢区ずたで呌ばれたず面圱は、

加えお豪雪で知られるこのたちは、冬、を越す積雪が蚘録される。圧倒的な自然環境は、街の颚景、 くらしを倧きく倉える。人、自然ず、季節によっお倧きく異なる環境にこのたちは晒される。

02. 蚱容する公共空間

私は建築に䞻䜓性を取り戻したい。 公共空間はもはや公共ではなくなった。できないこず、しおはいけないこずを 芋぀ける方が容易い公共など、真の公共空間ではない。 建築は、䜕かを決定しお行くのではなく、矛盟や䞍合理、倚様な解釈を受け入 れるべきではないか。そもそも、芞術のような衚珟行為においお、䜕かを決定 する必芁はないはずだ。可胜なる䞖界を暗瀺する展開力のみが䟡倀を持぀ので ある。 利甚者が䞻䜓性を持っお、胜動的に働きかけるこずを蚱容する建築を䜜りたい。


0. 倉わらない日垞を守るたち 過酷な環境の䞭でこのたちは、倉わらない日垞を担保しようず発達しおきた。 道路には消雪甚の氎が流され、町䞭に消雪池が甚意されおいる。䜏宅の䞀般系は地䞊界を RC 造、 F 以降が朚造である。これは積雪があっおも日垞を担保するものであり、地階はガレヌゞや倉庫 ずしお利甚され、玄関はF にある。

䞀般的な䜏宅。募配が耇雑にあり、地階は RC

駅も冬の芳光客スケヌルで展開しおおり、倏には廃墟ずなる倚くの建築が立ち䞊んでいる。 敷地である GALA 湯沢駅も、冬季にのみ電車が埀来するにも関わらず、巚倧なボリュヌムで街をみ

tsu

Joe

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an

ink

Sh

▌ South Uonuma

わたす䞘の䞊に建っおいる。

消雪池

雪を積もらせない屋根

▌ house area

site layout S=1/2500

冬甚にスケヌルアりトした建築


蚈画 / 倉化する公共空間 01. 䜿い方の倉わる駅 スキヌ堎に隣接する GALA 湯沢駅は、冬季のみ利甚されおいる。 街を芋枡す䞘の䞊にある巚倧な倏の廃墟に、コミュニティセンタヌずしおの機 胜を付加した。 雪によっお倉化するテンポラリヌな機胜を地䞊界に配眮し、パヌマネントの機 胜を雪の圱響を受けない䞊郚に配眮した。

コミュニティヌセンタヌ

コミュニティヌセンタヌ

駅 / スキヌ堎

駅 / スキヌ堎

02. 構成 roof:collect snow floor2 :Permanently plogram

station/RC floor1:winter ploglam/RC

冬、雪が積もりスキヌ堎が利甚されるようになるず、電車が埀来するようになる。テラスはホヌムず利甚されるようになり、公園的性栌を持った

wall1:collect snow

倧空間はで埋たる。 structure composition


公民通、図曞通、レストラン、枩泉をも぀コミュニティヌセンタヌ。豊かな自然の䞭で、たちの人々に公園のように利甚される。機胜の倉わる空間ず圢態を、胜動的に利甚する公共空間。


圢態 / 雪を貯める駅 01. 雪が決める機胜 蚀い換えるず、この建築の機胜は雪が定めるこずになる。雪の存圚が駅ずいう機胜の蚌明であり、逆に蚀えば雪がないずいうこずは、 この公共建築におけるある郚分の機胜が消倱したこずを意味する。機胜を持たない公共空間。それは公園のような、自由な䜿われ 方を蚱容する空間である。

02. 吹き溜たりをも぀駅

The wind descending from the mountain

この建築の䜿われ方は、雪が暗瀺す る。故に雪を貯める圢態ずした。 建築の䞭心に倧きな吹き溜たりを䜜 るこずで雪を貯める。 雪を運ぶ北からの颚ず、北東からの 山を降りお来る颚に察しお倧きくボ リュヌムを配眮。颚の匱たるずころ に雪がたたるこずを利甚し、建築の 機胜のメタファヌずしお、吹き溜た りを䜜った。 diagram-1 wind collecting snow ■ Wind snowing



C

B

A

A. d.

e.

a.

f.

C.

c.

B.

b.

a.Garage(Snow removal/Track maintenance) b.Parking/Bus station c.Waiting room d.Ticket office/Ski resort office e.Station office f.Station g.Hall(small)

A.Ski course B.Snow Basin/Collect snow C.Fireplace

g.

3

5

10

20(m)

C

1

B

A

0

1F plan S=1/400


A. d.

e.

a.

f.

C.

c.

B.

b.

a.Garage(Snow removal/Track maintenance) b.Parking/Bus station c.Waiting room d.Ticket office/Ski resort office e.Station office f.Station g.Hale(small)

0

1

3

5

A.Ski course B.Snow Basin/Collect snow C.Fireplace

10

g.

20(m)

2F plan S=1/400


r. s. q.

t.

p. o.

0

1

3

5

u.

10

20(m)

3F plan S=1/400


v.

w.

x.

y.

v. Gondola station w. Gondola machine room x.Shower room y. Funnel/Pomp room z.Hot spring

z.

0

1

3

5

10

20(m)

4F plan S=1/400


p.

i. d.

c.

A ヌ A SECTION S=1/200

0

1

3

5

10(m)

A-A SECTION S=1/200


p.

e.

f.

C.

B ヌ B SECTION S=1/200

0

1

3

5

10(m)

B-B SECTION S=1/200


z.

x.

v.

p.

s.

k. e.

f.

n.

C-C SECTION S=1/200

0

1

3

5

10(m)

C-C SECTION S=1/200


D-D SECTION S=1/400 0

1

3

5

10

20(m)

D-D SECTION S=1/200

E-E SECTION S=1/400 0

1

3

5

10

20(m)

E-E SECTION S=1/200



架空の文脈



架空の文脈 空想のコンテクストを぀くる、次の䞖代の矎術通

site : Tokyo Kunitachi Yaho park year : 2016 summer plogram : contemporary art museum 日月䌚建築賞 倪陜賞 (1 等 )

東京郜建築士䌚展瀺 2016 新宿 Vertical review 2016 summer 建築新人戊 TOP100

あらゆる情報から挂癜された䞖界。 郜垂のスケヌルずシヌク゚ンスが残った䞖界に、情報ず立ち代わるのは芞術。 郜垂のスケヌルずシヌク゚ンスを展瀺空間に持ち蟌み、架空のコンテクストを生む、新たな䞖 代の矎術通。


01. 生掻の䞭に芞術を 垂民生掻の䞭に芞術を。 これは矎術通に課せられた䞀぀の䜿呜ではないか。 リチャヌド・セラは傟いた匓圢を自ら撀去した。 今の垂民生掻においお、芞術の䜍眮づけはどのような物だろうか。

敷地である東京郜囜立垂、谷保第䞉公園は囜立駅から埒歩で分ほどの堎所にある。 囜立駅から南に延びる倧孊通り、それに察しお東西の现い道路が䌞び、四角いグリッ ド状の郜垂蚈画がなされおいる。 東京の郊倖、囜立垂は衛星郜垂ずしおの性栌をも぀。倚くの孊校を擁し、郜心ぞの通 勀通孊、及び通孊者の流入のため巚倧化した駅を出れば、すぐに閑静な䜏宅街が広がる。 倧通り沿いには圫刻䜜品が䞊ぶ物の、怍え蟌みに隠れた䜜品の前で足を止める人はほ ずんどおらず、建お前ばかりが肥倧化した郜垂の姿があった。 600m

人々ず芞術、郜垂ず芞術、それらを結ぶ圹割を矎術通は担うのではないか。

東京郊倖、囜立ずいう郜垂

300m

垂民から離れた芞術

しかしその空間の特異性は、芞術を、矎術䜜品を日垞から遠ざけたずもいえる。 珟にコンテンポラリヌアヌトはホワむトキュヌブを前提ずしおいる物も倚く、 そういった傟向は、サむトスペシフィックずいう動きに衚れる。 しかし、䜜品に察しお図ずなる癜い壁、党䜓を明るくする柔らかな光、䞻匵の 無いキャンバスずしおの箱、ホワむトキュヌブが展瀺空間ずしお非垞に優れた 性質を持ち合わせおいるのもたた事実なのである。ホワむトキュヌブを超えた 展瀺空間ずはどういった存圚か。

1500m

ホワむトキュヌブは、その䞭立性故、展瀺空間ずしお絶察的な地䜍を獲埗した。

1200m

02. ホワむトキュヌブを超えた展瀺空間

900m

昌倜間人口 ( 人 )


main street

side street

elevation

station

0 600m 1200m 1800m


郜垂のリズムをもった矎術通

郜垂の延長ずしおの矎術通 01. 異化された空間

01. 共通する郜垂の経隓

郜垂の延長ずしおの矎術通を䜜る。 囜立の東西南北のグリッドに察しお敷地内に斜め床の道路を持ち蟌む。グリッド状の郜垂の䞭で最短経路ず しお働くだけでなく、敷地を異化する䜜甚をも぀。森を呚囲を朚々で囲い、挂癜された郜垂ぞの導入ずする。呚 蟺ず異化された敷地ぞ入り、の道を抜ける。朚々で囲われた敷地内郚からは呚蟺の建物は芋えない。

02. 経隓枈みのシヌク゚ンス しかし、敷地内で経隓するのは、郜垂的経隓である。経隓したこずのある郜垂的スケヌルずシヌク゚ンスをも぀ 異䞖界だ。 敷地内に持ち蟌んだ床の道路の亀錯点をこの䞖界の䞭心ずし、郜垂的スケヌルの最倧点ずした。 あらゆるシヌク゚ンスにおいお、郜垂的スケヌルから䜏宅スケヌルたでを郜垂的シヌク゚ンスで経隓するよう党 䜓を構成する。

google での郜垂の様盞がものがたるように、郜垂のむメヌゞは単䞀だ。 郜垂生掻での経隓は䞀般化できるず考える。もちろん地理的、歎史的文脈から生成される特異性はあれど、倚く の郜垂での䜓隓は共通する物がある。そのひず぀がスケヌルずシヌク゚ンスである。駅等の亀通の拠点を䞭心に、 スケヌルは瞮小しおいく。そのスケヌルに差はあれど、その比率は䌌通う。

02. 蚘憶の䞭の、どこかの文脈 経隓したこずのあるスケヌルずシヌク゚ンスは、ここではないどこかの文脈を䜜り出す。郜垂的な堎所、䜏宅的 な堎所、蚘憶の䞭の、どこかの文脈。

囜立に延びる南北のグリッド

郜垂ず異化する床の導線

䞭心から郜垂的シヌク゚ンスを構成する

敷地内郚に挂癜したもう䞀぀の郜垂を぀くる

架空の文脈を誘起する矎術通は、あの堎所ず、芞術の距離を近づける。


elevation

station

main street

side street

University

station Square

0

600m

1200m

1800m


16.

23.

24.

B

A

22. 12.

1.

2.

9.

3.

5.

11.

4.

A-A SECTION S=1/600

7. 6.

8.

9.

21.

25.

18.

10.

11. 15.

14. 8.

3.

B-B SECTION S=1/600

7. バックダヌド 8. 展瀺宀 A 9. 展瀺宀 B 10. ホワむ゚ 11. ワヌクショップ宀 A 12. 矎術図曞通

13. バックダヌド 14. 氎盀 15. 管理宀 16. ワヌクショップ受付 17. ワヌクショップ控え宀 18. 飲食゚リア

19. ワヌクショップ宀 B 20. バックダヌド 21. テラス 22. レストラン 23. レストランキッチン 24. バックダヌド

25. カフェ 26. カフェキッチン 27. バックダヌド

A

1. 収蔵庫 2. 荷降、荷解宀 3. 機械宀 4. 孊芞員宀 5. トむレ 6. ミュヌゞアムショップ

B

program

HORIZONTAL SECTION GL-2100 S=1/600


B

B

A

A 12.

12.

13.

14.

6.

19.

21.

15.

20. 17.

16.

22.

26. 25.

23. 27.

24.

B

A

A

B

18.

HORIZONTAL SECTION GL+2100 S=1/600

HORIZONTAL SECTION GL+5100 S=1/600 0

5

10

20

50(m)


シヌク゚ンス

a

b f

c

d g

e

h i


way

elevation section development s=1/1000

d

0 f

100m a b i

200m g h c e

300m



架空の空間


架空の空間 建築ずひずの関係が生む「気付き」の空間実隓

site : Undecided year : 2016 spring plogram : folly 日月䌚建築賞 倪陜賞 (1 等 )

東京郜建築士䌚展瀺 2016 新宿 Vertical review 2016 summer

繰り返される぀の同じスケヌルの郚屋。 しかし郚屋は次第にその茪郭を倱っおいく。 郚屋が郚屋でなくなったずき、空間が空間でなくなったずき、わたしたちはそこに䜕を 芋るのか。 実空間の空間䜓隓、及び空間認識のプロセスず、建築が䞎える圱響を考える。



解䜓する空間ずシヌク゚ンスが䜜るフォリヌ

空間ずは䜕か。 垞日頃私たちが存圚しおいる堎すべお空間であるずいえるが、それらを意識 する事は少ないだろう。人間の空間認知のプロセスずしお、たず芖芚で空間 を捉え、そこに垰玍的掚枬に基づいお意味を付加し、実空間を時間の連続性 をもっお䜓隓する。人間がその生掻においお芖芚に頌る割合は倧きく、それ は空間認知においおも同じ事である。 人間の芖芚は茪郭で倚くの物を刀断しおおり、巊図のルビンの壷はその特性 を掻かしただたし絵である。たた、アニッシュカプヌアの 私が劊嚠しおい るずき は正面から察峙したずきその茪郭は消倱し、ある皮の違和感を芚える。 芖芚空間はあくたで次元の存圚であり、茪郭で物事を捉える芖芚の䜜甚を 理解すれば、建築等ず蚀った内郚性にのみ空間を実感するずいうのも理解が 出来る。


繰り返される郚屋、解䜓される空間

この建築はスケヌルの等しい぀の郚屋ずそれらを繋ぐ通路から成る。ここ での空間䜓隓による空間認識は建築が定矩する。぀たり䜓隓者のアポステリ オリな空間認識に埓うのだ。䜓隓者は次第に解䜓されおいく぀の郚屋を経 隓する。 解䜓され、茪郭すらも倱った郚屋は倖郚に溶け出し、朚に囲われた倖郚空間 ぞず䜓隓者を導く。 ぀目の郚屋は導入ずなる。以降経隓する぀の郚屋の提瀺郚であり、テヌ マずなる空間である。最も暗いこの郚屋が自身が経隓する䜓隓の基準ずなる。 ぀目の郚屋から珟象が始たる。郚屋は぀の面を消倱するものの、そこに 残る茪郭から郚屋ずしおの存圚を保぀。぀目、぀目ず、茪郭すら消え去っ たその郚屋は内郚、倖郚ずも぀かない、空間そのものの存圚を提瀺する。 想起された 建築 の内郚空間は倖郚空間を誘起させる。 建築 の空間䜓隓 を通しお芋える地ず図の反転した䞖界ず芳察者を持぀事で、この建築は自身 を フォリヌ ずいう存圚ぞシフトさせる。 折り返し、再び最初の郚屋を抜けたその先に、フォリヌずしおのこの建築の

constitution diagram

姿を芋るだろう。




NORTH ELEVATION S=1/100

EAST ELEVATION S=1/100

SOUTH ELEVATION S=1/100

WEST ELEVATION S=1/100




池のあるたちのわらの駅



池のあるたちのわらの駅

たちず共にある、歎史を玡ぐ藁の駅舎

site : Tokyo Inokashira park station year : 2015 fall plogram : station Vertical review 2015 winter

か぀おはたちの䞭心だった井の頭池。たちのひずびずは今、か぀おの池ずひずずの関係 を再び築こうずしおいる。 池ずたちずを再び繋ぎ、たちの過去ず未来を繋ぐ、わらの駅舎。 たち党䜓の圚り方を長期的に捉え、それに寄り添うように圚る、本来有るべき駅の姿。


地域掻性化ず戊略拠点ずしおの駅の圚り方

駅の圹割はなんだろうか。 駅はたちの入り口であり、たちの顔であり、たちの䞭心である。い぀の時代でもそうであった。 明治以来そのたちの重芁な斜蚭であった駅は、自動車亀通の発達ずずもにその地䜍が䜎䞋するようになっ た。高床経枈成長時代にはその䜎密床利甚に着目しお商業斜蚭などず耇合し、いわゆる駅ビルを぀くり、 たちの掻性化の拠点ずなるこずを図った。それは駅前商店街の繁栄には寄䞎したが、駅から離れた䞭心 街の衰退に拍車をかける䞀因になったこずも吊めない。 右肩䞊がりの経枈成長の䞭で、たち党䜓のビゞョンが欠萜した短絡的な開発蚈画であったからだずいえ る。 ただそれは、駅の掻甚の仕方が誀ったのであっお、駅がたちの戊略拠点ずしお持぀可胜性はただただ倚 くのものがある。 たち党䜓の圚り方を広い芖野で捉え、それに寄り添うカタチで圚る。 それが駅ずいうものの本来の圚り方ではないか。


池を䞭心ずするたち - 井の頭公園駅 -

01. 垌薄化した池ずの関係

察象ずなる井の頭公園駅は、京王井の頭線の吉祥寺からひず぀めの駅だ。 井の頭公園が隣接するが、呚蟺には閑静な䜏宅街ず぀の孊校があり、利甚者の倧半はこの地域に䜏むひずか、 孊生である。駅名ずもなる井の頭公園は、神田川の氎源ずなる井の頭池ずその呚蟺から成る。歊蔵野台地の東 端に䜍眮し、地䞋氎が滞留する事で昔から豊富な氎源に恵たれたこの地では、叀来から井の頭池を䞭心ずした 人々の生掻があった。

02. 池を䞭心ずしたたちの賑わいの再興 地域の人々は珟圚「歊蔵野の豊かな緑ず氎蟺を有する井の頭恩賜公園を舞台ずし、地域ずずもにたちの賑 わいを創出する」をテヌマに掲げ、様々な事業に取り組んでいる。倱われ぀぀ある、か぀おの池の環境や、 ひずず池の関係を再構築し、井の頭公園を䞭心ずしおたちを掻性化させおいこうずいうものだ。 幎には地域商店䌚や商工䌚が䞭心ずなっお井の頭恩賜公園 100 幎実行委員䌚が発足し、井の頭 アヌトマヌケッツや井の頭祭、野倖フェスタ等様々な事業に取り組んでいる。


アシ等の氎草は氎䞭の悪性物質を分解、氎質浄化に圹立぀。 枯葉は氎質悪化を促すためかいがり等で回収。

sector1

sector2

sector3

sector4

er at w

c er at w

n tio ula irc

ion lat cu cir

地䞋氎の䞍足は湧き氎の枯枇に圱響する。

朚々から萜ちる枯葉は氎質の悪化に圱響する。

雚氎を浞透させられる土壌を増やす。

池に被る枝は䌐採し、枯葉を枛らす。

ブラックバス、ブルヌギル等の倖来魚を駆陀。 めだか、なたず等本来の生態系を取り戻す。 たた、リン等を分解する怍物性プランクトンを増やす。

党䜓ずしおの氎量の増加は氎質改善に繋がる。 神田川ぞの流氎増加ぞ。


たちず池の関係が生んだ遺産ず、わらで䜜る駅舎 01. 池の環境改善ずわら

02. わらのブロックを積んだ駅舎

珟圚の井の頭池においお、氎質改善に必芁䞍可欠なのがペシ等の氎草である。

刈り取ったペシは也燥させ、ベむルず呌ばれるブロックに抌し固める。抌し

ペシは氎質に悪圱響を䞎える窒玠やリンを逊分ずしながら成長し、小魚の隠

固めたベむルを積み重ねる事で壁を圢成しおいく。

れ家ずもなる。珟圚の井の頭池においお最も重芁な芁玠であるが、冬枯れに

䜜業の容易さから、刈り取りから運搬、也燥、斜工たでも、地域に䜏む子䟛

よっお枯れた葉は氎を汚す芁因ずもなる。たた、倚量の冬枯れしたペシは、

から倧人、孊生、駅員ず、たち党䜓が䞀䜓ずなっお行える。池の再生ず駅の

消华するず倚量の CO2 を排出し、環境ぞの圱響も懞念される。

生成の䞭で、ひずはかかわり合い、地域の䞭でのひずの぀ながりを再構築す る。

しかしながら蚀い換えれば、井の頭池の氎質改善ず比䟋しながら生成される ペシのゎミは、いわば氎質改善のプロセスであり、たちず池ずの関係が再興

たた、このプロゞェクトは勿論短期的な物ではない。ストロヌベむルは自然

される歎史のレガシヌでもある。

に垰る埪環型玠材で、壁を䜕床も改修しなくおはならないし、井の頭池の環 境もすぐ良くなる蚳ではない。井の頭池の環境を改善しおいく䞊で、ひずは

そのペシを建材に、池の再生ず共に駅舎を生成する。

ひずずひず、ひずず池の関係を再構築し、そのプロセスを経お駅舎が完成し おいくのだ。


居堎所を持぀駅

亀通手段ずしおの消費効率を远求し、人を居座ら せない駅は珟圚でも倚く圚る。しかし、このプロ ゞェクトを経たたちの人々が集たるこの駅ず駅前 空間は、井の頭公園ずずもに地域亀流の堎の䞭心 ずなる可胜性を孕んでいる。この駅に人々が気軜 に居座れる居堎所を蚭けるこずができたら、そこ は地域にすむ子䟛からお幎寄り、䞭孊生や高校生 等があ぀たり、様々な亀流が行われる堎になるに 違いない。 たた、むしろ、この駅ず駅前空間にはアクティビ ティを決定しない居堎所を぀くるだけで、珟圚取 り組たれる事業の延長ずしおの様々なむベントや、 党く新しいアクティビティが行われる堎所ずなり、 たち党䜓の圚り方を瀺し、たちの掻性化の䞭心ず なる。


KIchizyo-ji station

Inokashira park

SITE

5k 1.

universitya college

1.

m 0k

0.

m 5k

m

senior high school

junior high school

elementary school

kindergarten/nursery school


堎所性を぀くる屋根ず居堎所を䜜る壁

01. 堎所性を䜜る枚屋根 動的な駅ずいうプログラムに察し、静的な居堎所を぀くるため、たず屋根を䜿甚し均質な敷地に察し堎所性を䜜り出す。 敷地を芆う枚の屋根は様々なレベルで展開し、開攟的な堎、そうでない堎を䜜り出す。

01. 既存の駅舎配眮。公園偎にはベンチが配眮されおいるものの、

02. 駅舎に必芁なプログラムを最小面積に、おさえ構成する。敷

03. 各倖郚道路の延長ずしお、改札口たでのコンコヌスを䜜る。

朚に隠れ陰湿な雰囲気。

地内に最倧面積で居堎所ず成り埗る堎所を確保する。

動的な郚分をきちんず確保し、動ず静、二぀の堎所を぀くる。

04. 公園の豊かな自然、駅前商店の掻気、倖郚環境ず関係を持぀

05. 倧きな枚の屋根をかける。高さを倉化させるこずで動ず静、

06. 柱を立おる。静的な郚分に倚くの柱を立お、動的な郚分を

倚様な堎所を぀くる。

二぀の郚分をグラデヌショナルに分割し、たた静的な郚分の䞭

抜く。

コンコヌス以倖の郚分を敷地境界から内偎に匕き蟌む。

にも倧きな開口や小さな堎所等倚様な堎所性を䜜り出す。

構造を担保しながら、居堎所の遞択肢ず成りうるよう配眮する。

駅前広堎らしいスペヌスは䞀郚がコンコヌスずしお䜿われるの み。

roof study


杉角柱 150

ストロヌベむル葊藁ブロック 間枡り竹 t=7 小舞竹 t=5 (20 30 間隔 ) 藁瞄 2 土壁挆

仕䞊げ t=5 15

割栗石

02. 居堎所を䜜る藁の壁

捚おコンクリヌト モルタル金ごお仕䞊げ

屋根が䜜る倚様な堎を居堎所にしおいくのが藁の壁である。 ぀積めば怅子、぀぀めば机ず姿を倉えるストロヌベむルを利甚し、朚造の屋根ず柱が぀く る様々な空間の䞭に、たちの人々が自分たちで居堎所を芋぀け、ベむルを積んでいく。 アクティビティのための空間、く぀ろぐための空間、たちの人ず亀流する空間。居堎所に付随 する様々な機胜や、ストヌリヌを考えながら、これからの駅、これからのたちのストヌリヌを ぀くっおいく。

constitution diagram

wall section S=1/30


PLAN S=1/300

0

2

5

10

20

50(m)

wall layout pattern


01. たちのレガシヌずしおの駅

KIchizyo-ji station

Inokashira park

ploject start

駅ずずもに生きるたち

お茶の氎池

ボヌト池

珟圚井の頭池で刈り取れるペシの量はわずかである。 池が環境を取り戻しながら、埐々に増える藁によっお駅舎を぀ くる。最初、駅ずしおの機胜を぀くる最䜎限の壁だけ぀くる。 翌幎にずれた藁で、居堎所を぀くる壁を぀くる。池が環境を取 り戻す過皋で、駅舎が立ち䞊がっおいく。

匁倩池

02. 駅ずずもに生きるたち たた、この蚈画は短期的な物ではない。駅の完成で終わるプロ ゞェクトではないのだ。 池は環境を取り戻したずしおも、数幎に䞀床、ペシの刈り取り ペシ育成可胜面積 (※1)

生成藁量 (※2)

生成壁面積

お茶の氎池

15,326 ㎡

1,532 ㎡

4.4t

83.6 ㎡

匁倩池

9,877 ㎡

1,300 ㎡

3.7t

70.3 ㎡

ボヌト池

17.203 ㎡

0㎡

0t

0㎡

合蚈

42,406 ㎡

2,832 ㎡

8.1t

153.9 ㎡

※1. ペシの育成可胜な氎深 0 500mm ほどの面積を池の氎深から 10% ず仮定し掚定。 ※2. 琵琶湖における

やかいがり等、メンテナンスを必芁ずする。たた、駅舎の藁の 壁も、その性質䞊腐敗するため、取り壊しお新しくたおる必芁 がある。 たちが池ずの関係を取り戻した埌も、駅舎はその関係を発信し 続ける。

藁面積ず回収藁量から掚定。幎∌幎で回収可胜な目安。

泚氎怍物であるペシは、䞊蚘の算出より∌幎で玄 8.1t 刈り取られる。これはストロヌベむル 400 個分に倀 する。ペシの也燥には井の頭公園敷地内や、近隣 1km にある 11 の孊校等を䜿甚する。

池があり、ひずがいる。ひずがいお、たちがある。そしお、駅 があるのだ。

x years later

面積

future diagram



厖のある家


厖のある家 混沌ずした郜垂の䞭で、心を守る最埌の空間

site : Tokyo Seijo year : 2016 fall plogram : house+Climbing gym 䜏宅課題賞 2017 藀村韍至賞 Vertical review 2016 winter Spring Prize ( 氞山裕子 )

混沌ずした珟圚の郜垂の䞭で、心身を守る最埌の砊である 䜏たい 。 コンクリヌトで囲たれたそれが内郚に孕むのは空を切り取る 10m の岩壁。 岩壁が䜏宅内郚に展開する異䞖界は䜏たい手の垌望ず成り埗るか。



郜垂の䞭で暮らす

01. 䜏たいずいう建築

䜏たいずはなにか。 人類が䜏たいを手に入れたのは今から䞇幎前にさかのがる。生態系の䞭で脆匱であった私たちの祖先は、 自身の身を守るために掞窟や岩陰を䜏たいずした。シェルタヌずしおの掞窟が䜏たいのはじたりである。 やがお家は私たちを敵から、自然から、守るように発達し、より豊かな生掻をおくるための、芞術ぞず進化しおいっ た。

02. こころを守る䜏たい 人口の倧半が集䞭し、倚様な䟡倀芳で

れる珟圚の郜垂。幎間 3 䞇人を超える人々が生きる望みを捚おおしたう

ずいう珟実は、䜕でもなく芋える私たちの日垞的な身の呚りに、絶えず人の心身を危うくする脅嚁が迫っおいる こずを物語っおいる。カタチは違えど、䜏たいが倖郚環境から身を守る最埌の砊であるずするならば、それらの 脅嚁から私たちの心を守る建築ずはどういう存圚か。 それは俗䞖から切り離された、珟来日本人が持぀庭園や茶宀に通ずる犅の思考に繋がる存圚か。たたは私たちそ れぞれのアルカディアに繋がる存圚か。


東京郜䞖田谷区ヌ成城

東京郜䞖田谷区、成城。昌倜間人口の比率は 0.87 ず、ベッドタりン型の郜垂を圢成する。 敷地は東京郜䞖田谷区成城−−。成城は䞖田谷区のなかでも高玚䜏宅地を圢成しおいる地域である。 前面道路を介しお西偎には野川、及び北芋ふれあい公園が面する。西偎は先数癟メヌトル先たで建物が無い眺望 である。呚蟺は閑静な䜏宅街がひろがる。


䜏たい +α

䜏たいの䞭の倖郚

01. 職䜏䞀䜓の䜏たい 䜏宅内郚に展開するゞム空間は倖郚空間を぀くる。倖郚の環境因子を積極的に受け入れるのは、䜏宅内郚 本蚈画ではプロクラむマヌの倫ず、同じくクラむミングを趣味に持぀劻二人が暮らす䜏宅に、クラむミン グゞムをαずしお蚈画する。 二人にずっお壁を登る事は共通で至高の楜しみであり、圌らにずっお山は最もアルカディアに近い存圚で ある。そんな「壁」で囲たれた空間を䜏宅内郚に䜜り出す。

02. 生掻に入り蟌む壁 「壁」は「職」ずなるゞム空間を構成しながら、「䜏」空間にも衚れる。 䜏空間にふず衚れる壁は、垞に䜏宅内郚にこころのよりどころが存圚するこずを瀺唆する。職の空間が圌 らの䜏たいの䞭心であるずずもに、瞑想の堎であり、アクティビティの堎であり、こころを守る堎なので ある。

に孕む䞖界が、斜䞻倫婊にずっおの垌望であるこずを目的ずしおいる。぀たり、圌らは本物を知っおいる。 䞖界の様盞を知っおいる。そんな圌らに建お前の自然、みせかけの空間は必芁ではないのだ。 倖郚に展開する川もたた本物だ。䜏宅内からは䞖界の背景ずしお、借景のように姿を芋せる。 「芋立お」によっお぀くられる内郚の䞖界は、斜䞻の垌望であり続ける。



HORIZONTAL SECTION GL+1800 S=1:100


HORIZONTAL SECTION GL+4500 S=1:100


HORIZONTAL SECTION GL+7200 S=1:100


構造・構法   鉄筋コンクリヌト造 シェルコンクリヌト構法 芏暡 階数 地䞊階 軒高 9,400mm 最高高さ 10,000mm 敷地面積 180.54 ㎡ 建築面積 89.76 ㎡建

率 49.72% 蚱容 50%

延べ床面積 142.162 ㎡容積率 78.74% 蚱容 80% 店舗郚分面積 45.15 ㎡甚途面積 / 延べ床面積 31.75% 蚱容 50% 敷地条件 地域地区 第䞀皮䜎局䜏宅地域 道路幅員 北 5m 駐車台数 2 台 倖郚仕䞊げ 屋根 / コンクリヌト打攟し シヌト防氎 倖壁 / コンクリヌト打攟し 倖構 / モルタル金ごお仕䞊げ 内郚仕䞊げ 倩井 / コンクリヌト打攟し 壁 / コンクリヌト打攟し 床 / モルタル金ごお仕䞊げ りォヌル /GRC 吹き付け仕䞊げ


A-A SECTION S=1:100


B-B SECTION S=1:100


WEST ELAVATION S=1:100


NORTH ELAVATION S=1:100



ある建築


ある建築

堎所性から生たれた空間が䜜る建築

site : Tokyo Edogawabashi year : 2017 spring plogram : house/office/garally

機械が矎しい時代は終わった。 近代の䟡倀芳に支配された郜垂の䞭で、わたしたちは建築に、郜垂に、支配されお生き おいる。空間を䜿い、建築に暮らし、䞖界を生きるのは私たちだ。 建築はその䞖界の可胜性を暗瀺する事に尜くすべきではないか。 堎所性だけが䜜る、様盞の建築。



建築は私たちが掻動するための道具なのだろうか。   建 築 家 は 倚 く の å Ž 合 、「 自 分 が 解 決 し た い ず 思 う 課 題 を 極 床 に 限 定 し お 遞 び 取 る 」 事 を し な が ら 、 壁を建お、抂念のたずたりずしおの空間を䜜る。   こ う い っ た 単 箔 化 を 目 指 し た 合 理 化 は ミ ヌ ス・ フ ァ ン・ デ ル・ ロ ヌ ã‚š の 逆 説 的 蚀 蟞「 よ り 少 な い こ ず は よ り 倚 い こ ず だ 」 を 拡 倧 解 釈 し た も の で あ る 。 ポ ヌ ル・ ル ド ル フ は ミ ヌ ス の 蚀 葉 に 含 た れ お い る意味をこう述べおいる。 「すべおの課題を解決する事は出来ない。 ・・・・ 。 建 築 家 は 自 分 が 解 決 し た い ず 思 う 課 題 を 極 床 に 限 定 し お 遞 び 取 っ お い る 。䟋 え ば 、ミ ヌ ス は 倚 く の 偎 面 を 無 芖 す る 事 で 玠 晎 ら し い 建 築 を 䜜 っ お い る 。 もし圌がより倚くの課題に手を぀けおいたずしたら、その建物はずっず力匷さを欠いたものになっ お し た う だ ろ う ず 思 わ れ る 。」   ノ ェ ン チ ュ ヌ リ は ポ ヌ ル の 蚀 葉 を 匕 甹 し た 侊 で 、「 よ り 少 な い こ ず は よ り 倚 い こ ず だ 、 ず い う 数 条にあっおは、倚様性は嘆かわしいものずされ、あるものを衚珟するのに、他のものを排陀しおし た う こ ず が æ­£ 圓 化 さ れ る 。 そ し お 建 築 家 は 、「 自 分 が 解 決 し た い ず 思 う 課 題 を 極 床 に 限 定 し お 遞 び 取 る 」 こ ず が èš± さ れ る の だ 。」 ず 説 明 す る 。

私は建築が䞖界の姿に近い物であっおほしいず思う。぀たり、䜕が正しいかを䞻匵するのではな く、䞍合理、矛盟を蚱容し、その建築が芋せる姿に可胜性がある事を理想ずする。ある抂念ずしお の か た た り が 、 あ る 質 量 を も っ お そ こ に 存 圚 し 、 建 築 家 が 想 定 す る あ る 課 題 に 察 し お の「 回 答 」 を 瀺す事に私は意矩を感じられないのだ。


原広叞は、近代建築における機胜䞻矩の敗北に぀いお觊れ、その理由に぀いおこのように述べお いる。 「芏定性をゆるめおも、ひずたび機胜に執着すれば、なんらかのかたちで人間生掻を想定する過皋 は欠かせない。 ・・・・ 。 ぀ た り 、 な ん ら か の か た ち で 建 物 の 䜿 甹 法 を 決 定 し お し た う 。 よ り 具 䜓 的 に 蚀えば、建築家が人間ずは、瀟䌚ずはず問うた回答が、優れた建築家であればあるほど、露骚に衚 珟 さ れ る ず い う 事 態 に な る 。」

も し 建 築 家 が 、「 侖 界 å…š 䜓 を 自 分 な り に 芋 る 」 こ ず が 矩 務 付 け ら れ お い る の だ ず す る な ら ば 、 そ れこそ建築家は、自分が解決したいず思う課題を決定するのではなく、課題に察する回答の可胜性 をいかにしお含たせるかに腐心しなければならないのではないだろうか。

「 も は や ナ ラ テ ィ ブ の 時 代 で す か ら 、 誰 も が 架 空 の「 私 た ち 」 で は な く 、 実 圚 す る「 私 」 の 物 語 を 生 き お い た す 。 そ れ は 個 人 的 で 、 生 々 し く 、 時 に 醜 い も の で す 。 よ っ お 均 侀 化 さ れ た「 ポ ッ プ 」 は 必 芁なく、むしろいかにそれを無芖し、倚様性を蚱容できるかが

ず な り た す 。 次 侖 代 は そ ん な「 カ

オ ス 」 の äž­ に だ け 、 リ ア リ テ ィ を 芋 ぀ け る こ ず が で き る の で す 。」 ず 、 な か の ひ ず よ は 蚀 う 。 私 た ちはむンタヌネットで䞖界䞭が繋がっおいない䞖界を知らないのだ。  むンタヌネットは過去の産物ずなった。サむ゚ンスやテクノロゞヌに倢䞭になっおいた倧人達 が、合理性をベヌスに提唱する未来を、私たちはもはや退屈に感じおいる。䞖界はもっず可胜性に 富んでいる。建築ずいう行為は、機胜性、合理性ずいう、倱われた共通の䟡倀芳をベヌスにそれら の可胜性を排陀しおいく行為なのだろうか。それよりも、非合理性、矛盟を蚱容した先にある可胜 性の豊かさを求めるべきではないのだろうか。



建築は堎所であるべきではないか。  近代の勝利者は非機胜論者であった。機胜に執着すれば、なんらかの圢で人間生掻を想定する過皋 は欠かせない。即ちなんらかの圢で䜿われ方を決定しおしたう。建築家が優れおいれば優れおいる ほどに、建築家が人間ずはず問うた答えが露骚に衚珟されるのだ。その点でミヌスの均質空間は 優れおいたし、結果ずしお䞖界を埁服したのである。しかしながら、均質空間がただの空間に過ぎ ない事も私たちは知っおいる。堎所性を切り離し、空間ずしお存圚するが故、自由が故の䞍自由を 今を生きる私たちは経隓しおいる。

建築は可胜性を無限に残した空間ずしお存圚するのではなく、可胜なる䞖界を暗瀺させる堎所であ るべきではないか。機胜を排陀した建築家が座暙を描き、機胜に執着した建築家がそこに思い思い のグラフを描いたずするならば、私たちはそのグラフの倚様な様盞を暗瀺するべきではないだろう か。

蚭蚈者がそこでの行為や振る舞いを決定しない、堎所である建築の蚭蚈を詊みる。建築を蚭蚈する 際の䜙条件は倧抵の堎合堎所を決定する芁玠、即ち堎所性に圱響を䞎える芁玠である。 本蚈画では、それら地理的、歎史的コンテクストや、呚蟺環境等のみに焊点を圓お、あえお機胜は 埌から取り扱う事で堎所ずしおの建築を目指した。









斜路の家


斜路の家 枚のスロヌプが隔お、繋ぐ家

site : Tokyo Kodairacity year : 2015 spring plogram : house Vertical review 2015 summer ( 䞭山英之 )

玉川䞊氎はその自然の豊かさから、毎日沢山の人々が散歩道や通孊路ずしお利甚しおいる。そ んな䞊氎を南偎に面したこの土地は、豊かな自然を味わえる反面、隣接しお誰でも利甚できる 足湯、敷地北偎にはカフェが䜍眮し、倚くの人々の目に觊れおいた。 斜䞻は父、母、息子二人の人家族で、家庭菜園に䜿えるスペヌスず、車台の駐車堎が求め られた。自然が奜きな家族に、玉川䞊氎を䜏宅ずするような、枚のスロヌプが繋ぎ、分ける、 スロヌプの䜏宅を蚈画した。



豊かな自然ず閉鎖性

歊蔵野台地の尟根筋に匕かれた玉川䞊氎に面する敷地は、郜内で は垌な緑に恵たれた敷地である。 半面、隣接するカフェや足湯を蚪れる人々や、朝倕は通勀通孊ず 人々の埀来は倚い。二人の小さな子䟛を持぀倫婊に察し、最倧の 特城である豊かな自然ぞの開攟性ず同時に、プラむバシヌを確保 する閉鎖性が求められた。


閉鎖する垯、解攟する斜路

プラむバシヌを確保するため、敷地に塀を建おる。 しかしそれでは豊かな自然環境は䞊郚のみにしか 望めず、敷地のポテンシャルを最倧限発揮できな い。そこで塀をアむレベルたでシフトする。 宙を巡る垯状の壁は芖線だけを遮断し、南偎から 延びるスロヌプが匕き蟌むが豊かな自然を䜏宅内 郚に内包させる。 䜏宅を構成する゚レメントはスロヌプによっお隔 おられおいるが、同時にスロヌプによっおひず぀ にたずめられる。スロヌプの傟斜によっお生たれ る

間がお互いの気配を感じさせる。

宙の垯ずスロヌプが䜏宅内郚にプラむバシヌを守

りながら自然を取り蟌み、空間を分け、空間を繋ぐ。 垯ずスロヌプの䜏宅。


玉川䞊氎を孕む家

スロヌプが匕き蟌む倖郚空間は、玉川䞊氎の豊か な自然その物である。プラむベヌトな内郚空間に たでも展開する自然は四季折々姿を倉えながら䜏 宅内に新たな颚景をもたらす。

この䜏宅にずっおは玉川䞊氎そのものが庭であり、 家であるのだ。





A

â–œTOP(SGL+5000) △2SL(SGL+4400)

â–œ2FL(SGL+2200) △1SL(SGL+1800) â–œSGL â–œ1FL(SGL-1000)


A

B

HORIZONTAL SECTION GL+1500 S=1/250

HORIZONTAL SECTION GL+4500 S=1/250

A-A SECTION S=1/250

B-B SECTION S=1/250

B


bath room DETAIL SECTION S=1/20


X6

Y7

Y8 bath room DETAIL PLAN S=1/20



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