yusuke kabasawa portfolio full 2006-2010

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合成と複合の方法による、活動を促す公的領域の創出 建築や都市は、様々な要素によって成り 立っており、それらは複合している。 例えば壁柱や、雨戸などように、合成語 が多い。 このことから、モノを画一的に見るので はなく、人がモノに対して愛着や新たな 機能を発見するよう視点が必要である と考えた。 そのような活動を促す複合施設(パブリ ックスペース)を提案する。


!"#$%&'()"*") 麻布狸穴町 敷地は港区麻布狸穴町を選択。 特筆する程のコンテクストはない が、地形は変わらずに残っており、 周囲から切り離され、神聖な雰囲 気を持っている。 また、町名は唯一江戸から変わら ずに残っている地区であり、 日本 経緯度の原点が存在する、地霊の 強い場所である。

ここは地形がスリバチ状に陥没し ており、周囲とは時間軸が少し違 った様相を示しているが、特に何 も使われず、駐車場などにしてそ のまま放棄されている。 ここに複合施設を計画することで 、周囲との関係性を高め、 この放棄 された場所の未来を描きたい。


method

Design process   何を「合成/複合」するかは多様にあるが、 スケール(大きさ)を軸にすると、下記である。

1__________であり、2____________でもあり、 さらに 3____________ である。    (行為、家具) (建築の要素(階段等) (何かの空間、場所、環境等) 家具

家具

建築

環境

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例:椅子であり、階段でもあり、 さらに広場である。 ?     → (1、2、3、)の語が合成、複合しているようなデザインを検討する。          → その形態が「∼でもあり、」 という言葉で結ばれるような関係性を示したい。

Concept diagram          地形であり、家具であり、 さらに広場である。

→         →    static      clash   no interaction building vs topography

relent inverse topography

従来のように建築を建てると、建築と人の距離が明確になってしまう。 そこでその距離を曖昧にするため、地形と建築が一体となるような構成を考えたい。 建築が地形と一体化することは文字通り自然化であり、 そうすることによって、 どこからが自然でどこからが建築かが わからないような曖昧な領域を作りたい。


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.&&;?@A=<&& 小山 穂太郎 / 美術家 1984年、東京藝術大学大学院美術研 究科修了。 1999年から東京藝術大学美術学部准 教授

敷地は台東区谷中、日暮里駅付 近、小山氏が教鞭をとられる東 京芸術大学にも程近く、古くから 寺や学問、商売などが根付き、 江戸以降の面影を残す数少ない 文化的価値を持つ地域である。 またここは断崖のエッジにあり、 本郷と上野に囲まれた谷地であ り、 地形の切断面である。 この土地の持つ唯一無二の固性 を生かした建築を創造したい。


!"#!$%& &'()$*+*),(-$ 小山穂太郎は油絵科の学生時代から素 材として写真を用い、被写体を塗ったり 、焦がしたり、漂白剤やヤスリ等で傷つ ける。 作品は特に決まった意味を持たない。 漂白剤やヤスリ等の身振り行為におけ る痕跡の集約、 自身の体験や経験、思 考の過程による時間の中でできた事柄 が、そのまま作品になるような、その過 程におけるコントラストだけで、作品を 成立させてしまうのだ。

今回、小山氏の住宅・アトリエを計画す るにあたって、 その土地の持つ固有性 を痕跡として残しながら、尚且つ照準を 合わせたコントラストを、住宅内に創出 しようと考えた。


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敷地の痕跡を辿る。 +,#$%&&&. %".'/)0"&1

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さらに直角に新たな線が生まれる。 侵食を開始する。 +,#$%&&&0

無数のグリッドが敷地を覆いつくして いく。 +,#$%&&&1

無数のグリッド(筆跡)がこの土地の 痣となり、建築を形成していく。

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!"#$%$&'()**)+,-*!-%)$.-/001 ----------------------- 2343567 89.8!:&-; 島 日頃生活で使用する製品 (家電、楽器、家具)の展示空間を 計画する。

敷地は西麻布にある、 レリアン スのギャラリー件ショールーム のある施設、ルバインである。 ここは六本木ヒルズにも程近く 、最近の都市開発で急成長を 遂げている地域であるが、 そこから一歩抜けた閑静な住 宅街に位置し、非常にインテ リジェンスな様相を醸し出し ており、恵まれた環境にある。


唐紙 十七世紀半ばに創業した「京唐紙」 の「唐長」には 1792年を最古とする 板木が約600枚あり、幾多の災害を くぐりぬけて現在まで受け継がれて きた。 現在、京唐紙を製作しているのは、 日本でもこの「唐長」一軒だけ。 京都市左京区、修学院離宮の近く の閑静な住宅街の中に唐長はある。

京唐紙とは、襖に施される一種の 版画で、桂離宮や寺院、茶室などに 現在でも使われ、和紙に雲母 (キラ)や絵の具を使った 美しい文 様は、公家好み、寺社好み、茶方 好み、町家好みなど範囲は広く、 現在でも新鮮で洗練された美しさ がある。

空間構成 施設構成はショップ、ギャラリー、 カフェ、バー、茶室が入る。 全体構成としてこの建物を「島」と して考え、また各施設も島の中の島 として 、キューブを入れ子状に収め た。 配置は、 既存の強いシンメトリー の配置をサイトスペシフィックから の手掛かりを導き出し、 日本的な 破調構成に作り替え、奥行を持たせ た。

既存壁とセル(店舗)を離すことに より、回遊式に回れるように、その 結果、路地空間が作りだされ、日 本的な隙間空間を演出することが できた。 壁側はガラスのオープンギャラリ ーとして、楽しませるものにもなっ ている。


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敷地における絶対軸である方 位軸のグリッドを可視化、 均質な空間の中の約10℃の斜 線が伸びだす。 3-#)!25

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)',%-*!"#$#%&'( 左側に斜線を反転させる。 見えない力線が空間に介入す る。 3-#)!*6

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グリッドからカタチが形成さ れていく。 シンメトリーな空間から破調 空間へと移行する。









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環境動物園 動物園のあり方が変わりつつある。 動物園の始まりは、地球上にどのよ うな動物が存在するかを 集めてみ せることであったが、次第に生態観 測をするようにまでなってきている 。 しかし一歩間違うと、人集めのショ ーの方向へ進んで行ってしまう惧れ もある。

動物園が人間の知識を広めるため のものであるのは確かだが、環境 動物園はさらに進んで、人間中心で はない動物との新たな関係を構築 することを望む。 環境動物園で求めるものは、 あら ゆる種類の動物を集めることや、単 なる動物舎のデザインではない。 持続可能な地球環境の為に 、人間 として何ができるであろうかという ことの一環として、動物と共生する 環境を考えることである。


!"#$%&'()*+ 人工密集地域の生活に慣れた者 にとって、当然の生活基盤だと認 識されている都市とは、人間が人 間のために造り上げた極めて特殊 なエリアである。 人間は飛び抜けて進化していく過 程において、その生活の中心とな る都市から動物たちを次々と追放 していった。

本計画では、手を加えた都市的デ ッドスペースを本来共に生活して きた仲間である動物たちに新たな 大地として返還する。 また、 このひとつのモデルが増えて いくことにより、動物とのより大きな 共生可能な環境へと発展していくこ とが現代に望まれる。


!"#$ 敷地は銀座7丁目付近、銀座通り に面した区域である。 現在の銀座は、表層的にインテ リア化した街だが、裏通りに入る と突然、路地の入り組んだ深層的 な光景を目の当たりにする、表裏 一体のエリアである。 この入り組んだ獣道を動物園への エントランスとし、既存ビルの屋上 を園舎としたい。


30&(#%4%(#*&(現行の動物園環境における起伏 や檻、堀を都市のスカイラインに おける高低差やビル同士の間隔 へと翻訳する。 地上の人間の通路を、垂直に立ち 上げることで、動物園における人 間の通路となり、また各々のビル は動物の領域を決定する全く新し い檻となる。

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!"#$%&'%()&#*$&+",)+-&#%+,-&#(& #*$&.((&,"&#*$&$-$/+#(%0 動物園へは獣道からエレベーター で入場することになる。 各箇所に設置されており、 様々な 場所から回遊できる。


!"#$%"&'()#"'*"$%+,+-"*$"#).#" #)+"',/0.*#012#10+"-$,3# *)1#"$1#"#)+"&'()#4 インフラは光を遮断しないように トップライトが開けられている。 また、パッサージュとなり、天空と地 上の程よい関係性が生まれる。


!"#$%&'( )*%+,$-.#.',/01#%.#230456(5/#07(.%/58# ライトアップにより、動物の陰影が 外部へ映し出される。 企業がスポンサーになることによ り、社会貢献への態度を広告でき、 またその広告収入が動物園の運営 費となる。


!"#$%&#'($) 最終的に、 このモデルが増えること により、人間と動物との良い関係、 環境が望めるのではないだろうか と考えた。 人間は動物と同等に生きることは 出来ない。 私達は動物を食べて生きており、 何かしらの壁、境界が存在してしま う。

そういったことを踏まえて上で、 人間が動物に対して何ができる だろうか? 今回、私は人間と動物との物理的 な境界を消してみた。 それが私にとっての、動物への優 しさです。


コンペ提出パネル


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!"#$%&'()"$& *+),-.((/"#(0",1('234&* 私達の生活の原点は住居に間違 いはないが、社会的な活動や創作 活動では住居や働く場所以外の、 集まる場所を必要としてきた。 それは特定の場所というよりは、 中庭や学校の屋上であったり小さ な段差であるように、何でもない 場所が人々の語らいの場として開 放されてきた。

私達は決まったカタチを求めて はいない。 そんなどこにでもある、何でもな い場所を作りたいと思った。 この建築は機能を特定しない。 使う人間によって常に変化し続け る。 この建築は人間のアクティビティ によって、動き続ける。


!"#$%!&'(")"( 等々力は都心にも程近く、閑静な 住宅街と23区内唯一の渓谷を挟 み、古墳や原生林など、古くから の歴史も垣間見れる都会でも数 少ない過去と現在が共存してい るコントラストの強い地域である 。 敷地は駅前にある渓谷にも隣接 した日本家屋のレストラン, 材木 停とその周辺である。

渓谷と隣接しているものの、 どち らかというと渓谷と建物とが分断 されており、街自体も渓谷に対し て開いていない為、等々力渓谷の 存在が示しにくい。 そこで街のシンボルとなるような 、新たなコンテクストを作り出し、 この街や人々の活動を活性化さ せることを意図し、 ここにアート センターを計画したい。


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敷地のアプリオリから、 この場 所固有の要素を抽出する。 '(#)*+-

この場所を通過する絶対軸であ る方位軸を可視化させる。 '(#)*+.

計画地における地勢の方向を抽 出する。 '(#)*+/

計画敷地の地型からのグリッド を抽出。 '(#)*+0

それぞれのグリッドをオーバー ラップさせる。


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「宴の痕跡」 キリスト受難伝をテーマとして作 品を作るにあたり、過越の食事を 選んだ。 キリストが磔になる前、弟子達と 行われた最後の晩餐である。 その様子が描かれている絵画で 最も記号化されている、 レオナル ドの絵をモデルとし、その食事の 記憶を痕跡として封じ込めたテー ブルを製作した。

ターゲット: 小山 穂太郎 美術家 東京藝術大学 准教授 1955年 東京生まれ、1984年東京 藝術大学大学院美術研究科絵画 専攻修了 1987 同大学博士後期過程満期退 学 1999∼東京藝術大学美術学部助 教授 (07∼准教授)

刻々とうつろいゆく陰影が空間 内に広がり、イエスたちがいるか のような不思議な感覚を誘う。


作家の特徴 小山穂太郎は油絵科の学生時代 から素材として写真を用い、被写 体を塗ったり、焦がしたり、漂白剤 やヤスリ等で傷つける。 その行為は被写体の現実という 対象物が持っている情報を抉りと り、消し去る。 その欠如によって生まれた残余が 、異様な雰囲気を醸し出す事物と して生まれ変わる。

彼の作品は特に決まった意味を 持たない。 漂白剤やヤスリ等の身振り行為 における痕跡の集約、 自身の体験 や経験、思考の過程による時間の 中でできた事柄が、そのまま作品 になるような、その過程における コントラストだけで作品を成立さ せてしまう。


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!"#$%&'()*#+,-. 我々を取り巻く環境は、様々なスケ ールを持つ領域によって成り立って いる。 まず家具のスケールがあり、次にそ れを取り囲む建築のスケール、そし てさらに広がりを持つ都市空間的 スケールの領域へと大きくなってい く。 これらは単独で完結しているという よりも、むしろ互いに重なりあって いる場合が多い。 このように、様々なスケールを貫く 重層性を発見し、新たに造形する。


vertical ground inside ¦ outside 普段、何かを知覚するとき、自分の 中で、 「そうである」 と認識してから 出来事を読み込み、その出来事を 演じる。 これは有なのか、 これは虚なのか、 シロなのか、 クロなのか、様々な事 を自分のフィルターを介して定義 していく。 しかしそのシナリオ通りに動いてい く中で認識する前に出来事が起き る事がある。

見つけてしまったその出来事が気に なり、その出来事から認識し、それに あわせて何かを演じることがある。 有であるものが虚になり、虚である ものが有になる。 対比していると認識していたモノは、 対称している出来事でもある。 このポジとネガが起こす、 日々移り 変わっていく情景を確認しながら、 遠いようで近い、近いようで遠いよう

な、 まるで写真のように、いくつかの ネガが(出来事)が、特殊なポジとし て都市に現像されることを願う。


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house in nature my own summerhouse


!"#$%&#'(!!)*#+$(') ,$&-)&## 常日頃の学業や仕事、 あるいは諸々 の雑多事から解放されて.唯一人で 静かに思索にふけり、 また心身共に ゆったりとした休息の時を過ごす私 自身の為の 「夏の家」 を設計する。

site 敷地は静岡県の御殿場で、急な傾斜 にサイを転がしたように、建物を配置 しました。 まるで、建物自体がくつろいでいるよう に、斜面に建っています。 建物からは、富士山と海が、絶好の位 置で観賞でき、 自然全て感じれる場所 を、選びました。

diagram 単純な幾何学に新たな力を加える。 形態を振ることによって、 より複雑な形態が 生まれ、新しい空間性を得るのではないかと 考えた。


!"#$%&'(&()*#+%       光、風、森、空、海、 山 全て見れて 生活ができたら、 すごく気持ちがい いと思います。 そんな自然全てを五感で感じられ る自分だけの夏の家を提案します


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幾何学の形が何らかの力を新たに 加えられたカタチとして考え、加え られた力によって、起こる現象、行為 自体を物質として、 自分なりに表現 しました。 変則10面体を基本としており、 外と中の関係性は、 同じようにして います。 開口も、気持ちよく大きく開けまし た。 この住宅の導線は常に丘庭を介し て移動します。 従来の機能としては、不便かもしれ ませんが、情報が浸透して便利な時 代だからこそ、 こういった自然の中 に囲まれながら、生活をするのが良 いと思います。 一見無駄に見えるこの庭のスケー ルは生活を豊かにします。

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styling & photo advertising for nintendo 実際にある企業と商品を想定し、 人物とスタイリングで広告を作る 。 特に問題点のある商品に対し、 ど ういった点をフォーカスすれば良 いかを考え、同時に広告制作の技 法を学ぶ。

企業名|株式会社 任天堂 商品名|ゲームボーイアドバンス テーマ|夢中になる女性 コンセプト|GAME GIRL ターゲット|10代∼30代女性








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佐藤直樹ゼミ 「デザインと非デザインの境界」 非デザイン領域とは、文字通りデ ザインではないもののことですが 、デザインとは呼べないもの、積極 的にデザインとして見なされてこ なかったもの、本来のデザイン意 図からズレてしまっているもの、 と いうように対象は広範に及びます。 そこから何をどうデザインに生か していくか。 ものすごく大きな問題です。

!"#$%感触 猪瀬 まな美   &'%( )'%( 大滝 唯 *'%( 蒲澤 雄介 +&%( 西岡 理恵 +&%( 岩永 亜紀   +&%( 田中 勇一 &'%, 石神 嘉兼


!"#$%&!"#'% 遠ざかりと近づきにおける感触 現実との対比的な質量を、異様な 感触として体感、知覚するような装 置を提案したいと考えた。 非常に小さいもの、非常に大きい もの。 ある種の質が現実のスケールに落 とし込まれたとき、既存の質が変化 するようなギャップを得る。

極小の椅子やテーブル、極大な椅 子などの様々なスケールが入り混 じる中に入り込む。 観察者は次第に近いようで遠い、 遠いようで近いような不思議な感 覚を覚えるはずである。








講評風景 & BRUTUS 取材 2009 2/1 号掲載 「観念だけ語るのではなく、 まずは モノを作りながら、発想や表現力を 鍛えていく。 情報に流されやすい時代だからこ そ、 自分の中の軸を明確にしてくれ る佐藤ゼミの存在は貴重だ。 今後はコースに「所属」するのでは なく、 自由に領域を組み合わせて学 べる環境を探っていくという、たくま しいクリエイター達がこれからも誕 生しそうだ。」 (ブルータス編集部)

講評風景 & BRUTUS 取材


Tama art competition 2008 「美大入試」インスタレーション 小田島等賞 佐藤ゼミメンバーの有志でTama art competitionに参加。 テーマは美大入試で、現在の美大 入試試験を批判的に風刺しようと 試みた参加型インスタレーション。

参加者は用意した映像を見ながら 木炭で自由にデッサンをし、なんと もいえない味のある絵を描いてく れました。 (小田島等審査員賞を受賞。)

Tama art competition 2008 「美大入試」 インスタレーション 小田島等賞



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武正秀治ゼミ「ものつくりのデザイン」 魅力あるデザイン 本演習では自由な発想で、生活の あるべき姿を実現するデザインを 探求する。 またその表現にあっては、 ものづ くり (素材を使ったデザインモデル) に主眼を置き、既存の価値観や製造 技術に縛られないデザインを志向 する。

Design resarch:デザインリサーチ 1: design of society attraction 社会において評価されている魅力あるデザイン

生産性、経済性の高い製品、製作、加工のしやすさ、安価な材料 でシンプルなデザイン。 無印良品のような製品は、 「これでいい」 という、 ズルズルとした 安心感を与えてくれる。 2: design of non society attraction 魅力あるデザインで社会に評価されていないもの

過去に作られた製品、古くなって風化したモノ、誰がデザインし たかわからないアノニマスな製品 3: think about my design 自分の考える魅力

素材感、物質感、透明感のあるもの。 まるで生命のように平衡状 態にあるような、 ナチュラルなもの。 インタラクティブであり、 かつ 様々な機能(アフォーダンス)に れているもの


Concept image process 1 ¦ 自然のかたち

自然物が創りだす風景は、刻々と移り変わったりして表情を変え、私達を 楽しませてくれる。一方で私達はそのような自立した複雑な自然物を作る ことは出来ないと、 あらかじめ他者として扱ってきた。 そこでもっとアブストラクトに、 このような現象を人工物に取り込むことは 出来ないだろうか、 そういった人工と自然とを曖昧にしていくこと、 つまり 自然を他者として扱うのではなく、等価にして考えることにより、両者の関 係性や、 デザインの幅が広がるのではないか。 2 ¦ 微分されたかたち

「微分」 とは数学における関数のカタチを知る為に用いるような、 局所的な 情報である。 何かを微分することによって、 そこになかったかたちが見えてくる。 微分には全体を統合するルール (公式) があり、 ある一定のルールを敷くこ とによって全体のかたちが見えてくる。 その中で、私にとって関心があるのは細かく微分された 「モノ」 に、光や影が 溶け込み、 また反射したりなど、 それが外を巻きこんで、影響を及ぼすような 性質である。 3 ¦ 時間のかたち

時間とは時刻と時刻の間、 その長さだったり、 うつろい、流れゆく動的な状態 である。 時は常に間を与えてくれる。間はあるものとあるものの隔たりを意味する。 一方でそれはひとつながりの空間や時間も意味している。 そういった意味も踏まえて、私が提案したい間は、 まるで雲をみているような、 ぼんやりした間。動いているのか、止まっているのか、 あまり意味を持たない曖 昧な間である。 そういった間をかたちにすることで見えてくるもの、 そのかたちにフィジカルが どう知覚するかに興味がある。


Time of form ¦ 時間のかたち 時間とは時刻と時刻の間、その長 さだったり、 うつろい、流れゆく動的 な状態である。 時は常に間を与えてくれる。 間は、あるものとあるものの距離を 意味する。 一方でそれは空間や時間も意味し ている。 そういった意味も踏まえて、私が提 案したい間は、 まるで雲をみている ような、ぼんやりした間。

動いているのか、止まっているの か、あまり意味を持たない曖昧な 間である。 そういった間をかたちにすること で見えてくるもの、その動き、その かたちにフィジカルがどう知覚す るかに興味があった。

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-./'0"%'/, 棒状のスタンドライトである。 外装はアクリルで、中の彫刻はアル ミニウムである。 頭頂部から 発光ダイオードで彫刻 を照らし、鏡面の反射で拡散させる ことを意図している。 上部のライトと下部の彫刻は 磁石 の反発による、微妙な平衛で保たれ ている。

また同じく、頭頂部に球体の磁石 を取り付け、天井部にある軽量鉄 骨下地などの鉄製品に取り付ける ことで、 自立する仕組みになってい る。 これにより、照明自体を自由に動か すことが可能になり、様々な体験を 誘発させることを想定した。


棒状の照明を想定しています。 頭頂部に磁石を取り付け、室内の天 井部における軽量鉄骨下地に磁力で 取り付けます。 磁石は球状のものなので、手で動かす と揺れます。 そういったインタラクティブな機能を 持つことにより、照明という機能を超 えれるのではないかと考えました。

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!"#$!%#$&!'%()*+ 「!"#$!%#$」は,固有名やカテゴリ ーなどの記号論的名指しからでは なく, 「行為」 という観点から私たち の回りにあるさまざまなモノ・コト 、 さらにデザインのあり方を捉え直 すことを可能にすることを目的とす る検索エンジンです. 世界中のWeb情報と現実世界から の行為のロギングを通じて得られ る情報を抽出し,行為の複数性から 現れる関係を明らかにすることで, ユーザの新しい気づきや価値の発 見を支援します.

開発中の方法論・ツールを用い たデザインフレームワークの構 築に向けた試みの第一歩として 、多摩美術大学生を対象に、多摩 美術大学八王子図書館のアーケ ードギャラリーをデザインするワ ークショップを行いました。 ワークショップでは「行為から考 えるデザイン」をテーマに、 アー ケイドギャラリーを活性化する ためのデザイン案を提出するこ とを課題としました。


!"#$!%#$&'%()*+%! 今回,pingpongワークショップ第 一弾を, 「つくる図書館」 として造ら れた多摩美術大学八王子図書館に 於いて開催しました。 . ワークショップを通じて,学生・ラ イブラリアンと共に, この図書館に おける行為の地図を作り上げ、実装 します。そして、図書館と利用者の関 係がより滑らかにうごき出すことを 目指します.

多摩美術大学図書館

pingpong001 pingpongプロジェクトがはじまるー つくる図書館をうごかします! ワークショップ タイトル: 「つくる図書館をうごかす」 日時: 09/10/ 3(土)13:00-17:00  第1回 09/10/10(土)13:00-17:00 第2回 09/10/17(土)13:00-17:00 第3回 09/10/24(土)13:00-17:00 第4回

a.ueta           gondo 情報            情報

k.kakuda                 y.kabasawa プロダクト                 スペース

y.katou      s.ishiyama 情報          情報

pingpongプロジェクトは,東京大 学知の構造化センターを拠点とし 、多分野が連携してデザインを構造 化する試みです. 本プロジェクトによるトークセッショ ンと第一回目のワークショップを多 摩美術大学の図書館を舞台に開催 します. 東京大学 知の構造化センターにて ,デザインを構造化しようという試 みが始まりました. それが,pingpongプロジェクトです. このプロジェクトは、 コンピュータ科 学者,デザイナー,そして様々な関連 分野の専門家を巻き込んで行われ ています. pingpongは,行為という観点から デザインを再構造化することを目 標とし,その手段として言語を用い ます。 Webから,そして,デザインを必要 とする現場についてのインタビュ ーから,言語処理技術を応用して, 行為のパターンによるpingpong map(行為の地図)をつくります. これが,みんなでつくる行為による 設計図となり,漸進していく,時間構 造を持ったインターフェイスとして, 環境に実装されていきます. ここからうごくデザインが始まります.







「つくる図書館をつくる」 この冊子は、 『つくる図書館をつくる』 という多摩美図書館が作られたのと 同時期に作られた図書館の使われ方 に関する挿絵ページの増版ページと して機能するようにもデザインされて います。 読者が気軽に持ち歩けるよう、 また 読んでも開いても情報として使える ようにデザインしています。


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10月3日、多摩美術大学八王子図書館 においてpingpongワークショップ 『つくる図書館をうごかす』の第一回目 が実施されました。 pingpong workshopは、言語を通じて 人間の行為からデザインを捉え直すこ とを目標としています。 第一回目のワークショップでは、図書館 を舞台に、利用者、勤務する人、訪れる 人、それぞれの立場から図書館アーケ ードギャラリーの観察を行いました。

[ワーク 1:チームビルディング] 学生、渡邉朋也さん(多摩美術大学図 書館勤務)、pingpongメンバーが混ざ り合うように二つのグループに分かれ て、 グループ名の決定、 グループロゴの 作成とプレゼンテーションをしました。

1つ目のグループの名前は、 「たまびっ ち」。 もう一方のグループは「gontter」 私はロゴのデザインをしました。 gontterの「G」 とつぶやきのイメージで ふきだしをモチーフにし、親しみやすい ゆるめのロゴキャラクターにしました。 わずか10分での案決めはさすがに動 揺しましたが、なんとかロゴの決定はと てもスムーズにいきました。 お互いにロゴとチーム発表をし、チーム のテンションも上がりました。


[ワーク 2:行為の収集]

休憩を挟んで、いよいよ一回目のメイン 作業です。 図書館のアーケードギャラリーをそれ ぞれに観察しなおし、 この場で、 「する」 「した」 「したい」 「するだろう」 ことをTwitterに投稿していきます。

その後、Twitter投稿を読み返しながら のディスカッションへ。 実際に観察してみると、音の反響や大き なガラス越しに見える行き交う人の姿、 特徴的な丸イスを転がしてみたらどう なるのか? など、視覚だけでなく、身体全体を通し た多摩美図書館アーケードギャラリー の特徴が浮かび上がっていきます。

pingpong ワークショップでは、実際の 環境に身を置いたときの、人、物、事、場 所、時間の間で交換されている行為を、 言語を通して抽出するための方法とし てTwitterを利用しています。 Twitterでは、その場、その時でしか得ら れない情報を個人個人の主体的なつぶ やきを通して、気楽に収集できるという 利点があります。 今回のワークショップDay 1では、Twitt erの導入により、観察、収集、振り返りを それぞれの立場の視点を活かしたまま 、そして何よりも楽しみながら得ること ができました。


Day 2

10月10日、多摩美術大学八王子図書 館においてpingpongワークショップ 『つくる図書館をうごかす』の第二回目 が実施されました。 第二回目のワークショップでは、観察を 経てTwitterで投稿した行為のつぶやき を、チームごとに紙の地図上にマッピン グしました。 [ワーク 1:ロゴのデータ化] 一回目に手書きで作成したロゴを、 この 日までに学生でデータ化しました。 このロゴを自分たちのネームプレート や地図などに貼って、 ここからさきのチ ームワークに備えました。

[ワーク 2:紙地図上への行為マッピング] Day2のメイン作業は、投稿した行為の つぶやきを、 アーケードギャラリーの紙 地図にマッピングしていくことです。 学生でDay1からDay2までの1週間で ,図書館のアーケードギャラリーをそれ ぞれに観察しなおし、 この場で「する」 「した」 「したい」 「するだろう」 ことをTwit terにたくさん投稿しました。 そしてpingpongチームスタッフが、 こ れらの行為のつぶやきを付箋大に出力 して多摩美に持参。

そして、 1、 自分視点でつぶやかれた行為 対 他 者を観察してつぶやかれた行為 2、現実に起こっている行為 対 非現実 =希望や願望などの行為 の2パターンで地図上にマッピングし ていきます。 投稿された数も大量なので、紙を切り 貼りするだけでもかなりの作業量でし た。


[ワーク 3:ディスカッション] 作成した地図を見比べて、一体なにが このアーケードギャラリーで起こってい るのか、起こっていないのか、行為から 見えてくる事について4つの視点 (自分、他者、現実、非現実)から分析、デ ィスカッションしました。 その結果、 どの視点からも、行為を誘発 しない空間の存在や、利用されるべきも のなのに誰の関心もひいていない設備 などが、視点の比較によって明らかにな っていきました。

ここで一番重要なのは、行為の集合を 様々なパラメータとその組み合わせを 可視化して比較・分析することで、 この 環境に隠れていたパターンを見いだす ことができたということです。 ここまでのワークショップを通して、 pingpong として、今後のプロジェクト を進める上での姿勢もより明らかにな ってきました。 Twitterを導入する利点でもある 「主体 的なつぶやき」 であるということが、か えって観察にバイアスをかけてしまう 点は当初から無視できないと考えてき ました。

またワークショップに参加しているから 、観察している。 観察しているから、瑣細なことや突飛な ことを意識的に呟く。 では、それは果たしてどこまで自然な観 察となりえるのか? そのような問いを、 どのように私たちは 引き受けて,更には活かしたプロジェク トをすすめていくのか? (学生の立場としても,そのような制約 をどうデザインに活かしていくのか.) 自問自答する過程もまたワークショップ をおもしろくしていきました。


!"#$% :現実/非現実(範囲狭い 10月17日、多摩美術大学八王子図書 館においてpingpongワークショップ 『つくる図書館をうごかす』の第三回目 が実施されました。 第三回目のワークショップでは、前回の 紙地図への行為マッピングを可視化し たマップ(pingpong map)に反映し、 各チームでのディスカッションを通じた 分析を行いました。

現実           非現実

[ワーク 1:pingpong mapを利用した分析] いよいよ、前回の紙地図への行為マッ ピングを反映させたpingpong mapが 登場しました。 pingpomg map とは、前回のワークシ ョップまでにTwitterを通じて投稿した 人々の行為を以下のような視点によっ て分類した結果を可視化した地図です。 ・現実/非現実 ・自己/他者 ・時刻 24:00 - 12:00、12:00 - 15:00、 15:00 - 18:00、18:00 - 23:59 上記の図は、それぞれの視点によって Twitterの投稿結果を場所の情報と共 に可視化したものです。色が濃く部分は 、 より多くの行為が起こったことを示して います。 また、色の彩度が高い部分は、異なる視 点による行為が重なって起こったことを 示しています。 学生は、pingpong mapを用い、実際に 可視化ソフトウェアを動かし地図を触り ながら、 どのような新しい視点を持ち得 るのでしょう?

:自己/他者

自己            他者

全体 :時刻(全時間

12:00、           12:00 - 15:00、

15:00 - 18:00、       18:00 - 23:59)


[ワーク 2:レクチャー] チームごとのレクチャーの合間を縫っ て、李明喜(pingpong ディレクター)に よるsmall lectureが隅のテーブルで開 かれました。 今回のワークショップはデザインするこ とではなく、マップを使って見えないル ールを見つけ出す過程こそ重要視しよ う、 という話を我々学生に伝えました。

[ワーク 3:ディスカッション] ここで、今後の分析やアウトプットに至 る過程をどのように進めていくのかに ついて学生で話し合いたいという要望 を出しました。 その結果、 ここまで進めてきたチームワ ークを解体し、全員で分析を進めていこ うということに。 pingpong mapとのインタラクションを 使って、 さまざまなパターン、行為の解 析を通じて、図書館がどのように使われ ているのか、人々は何をしたいと思って いるのか、 といった分析を行いました。

[ワーク 4 ディスカッション 2] さらに、場所を移動して、分析に基づい たディスカッション、 アイディア出しへ。 チーム統合は弱冠迷いもありましたが、 アウトプットの精度が高まることや、議 論も活発になるのではと、不安と期待 入り混じりましたが緊張感のある状況 に身を置き、確かな手応えのようなも のを感じられた一日となりました。 ワークショップ最終日となる第4回目で は、 これまでに分析に基づいた、学生に よる最終的な提案のプレゼンテーショ ンが行います。


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10月24日、多摩美術大学八王子図書 館においてpingpongワークショップ 『つくる図書館をうごかす』の第四回目 が実施されました。 第四回目のワークショップでは、学生に よるこれまでのプロセスの結果を踏ま えた最終的なアーケードギャラリーの デザイン提案のプレゼンテーション、そ して、pingpongチームメンバーとの質 疑応答・議論が行われました。

[学生による最終提案のプレゼン] 学生によるワークショップの最終成果と なるプレゼンです。 まず、 これまでのワークショップの振り返 り、そしてそこから把握することができた 多摩美図書館の現状、得られた視点に 関する説明です。 (1)多摩美術大学図書館にどのような 「行為」が存在しているのかを、 Twitterを通じて投稿 (2)投稿内容を図書館の地図上に配置 し 「行為の地図(pingpong map)」の 作成 (3) (1)、 (2)の結果、 「自己の行為」に は現在あまり使用されていない場所に 「?したい」 という願望が多く見られ、 「他所の行為」には現在の図書館での人 の導線や使用されていない場所の発見 があり、 このようなプロセスを振り返り ながら、発見された行為のパターンか ら導かれたものが下記の図の青線で示 されている図書館の来訪者の導線です。

図の青線で示されているように、両側に ある建物の入り口から (1)図書館ゲートへの入り口へ向 かう導線 (2) カフェスペースへ向かう導線 といった主に2つの導線が生まれてい るということが見い出されました。 この洞察から、 「現状をうごかす」 という テーマのもと、現状の良いところはその ままに図書館の新しい可能性を広げる ための「導線を広げる」 という視点に立 ったデザイン提案がされました。


デザイン提案

3

4

5

図書館に来る、 また、来場者が中に入っ てから留まるようになるための行為の 可能性、 またその行為を自然に引き出 すきっかけも同時に提示するための以 下のようなアイディアをそれぞれのス ペースごとに提案しました。

1 2

6

1・バスの時刻表をモニターに映す

2・公開講評会の場に使用する

3・インフォメーションスポットを置く

4・2、3人で座れるソファーを置く    5・図書館の入荷情報を載せる       6・話し合いスペースにする

この提案でのポイントは、図中の記述に もあるように、 「図書館という同一の空 間が場所として分割され、ある行為を 誘発するということがわかった。 そこから、それぞれの場所に合った提 案が生まれた」 という視点だと思われま す。 これは図書館で行われる行為をpingpo ng mapを通じて扱うことにより、集合と して行為を捉えること、 またそれら集合 の関係性を見出せたということが大き いと言えます。 また、上記の提案デザインは、 『つくる図書館をつくる』 という多摩美図 書館が作られたのと同時期に作られた 図書館の使われ方に関する挿絵ページ の増版ページとして機能するようにも デザインされています。


design tide 2009 での展示


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!"#$%&'()→)"!$*"+"," 2010年3月1日7日の7日間に渡 って開催された「多摩美術大学造形表 現学部デザイン学科卒業制作選抜作品 展2010」は、秋葉原に新しく3月か らオープンしたばかりのアートスペース 「3331 ARTS CYD」にて開催されました。 旧練成中学校を改修してできた「3331 ARTS CYD」にはギャラリーだけではな く、幅広い業種の会社やクリエイターが 集っています。 選抜作品展はそんな「3331 ARTS CYD」 の一角で開催されました。


展示プロセス

会場下見 千代田区末広町にある展示会場、 3331 arts chiyoda(旧練成中学)を 下見。 まだオープン前で工事中でしたがこ この地下で展示することが決定。 当初想像したよりも仕上げも全て既 存の学校そのままなので、 より工夫 が必要なことを実感。

展示前風景 佐藤直樹准教授や会場からの説明 などを受け、現状理解やこれからを 含めた話合いをしました。 3331では三室の部屋を借りれまし た。 特に展示用に補整していない、学 校の教室そのものなので、通常の ような展示はしにくいが、学校の特 徴を生かした展示を行いたい。

図面作成 実測して図面を作成。三部屋が繋がっ ているので、各々の部屋の性格や関係 性、導線をどうするかを相談。 備品発注や予算も検討。


展示者場所決め 展示者に展示場所希望や方法の希 望を図や言葉で予め提案してもらい 、それを参考にしながらテイストやス ケールなども含めてバランスを考え ました。

展示空間コンセプト gradation 展示空間のテーマはグラデーション。 三室の展示室は以下のコンセプトに した。

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calm(平穏)、 暖色系のライティングでプロダクト やヴィジュアルの作品を多く配置。 symbol(象徴)、 蛍光灯で明るい構成を考えました。 スケールや他との関係が難しいロ ボットを配置し、象徴的な部屋にし た。 tension(緊張)、 映像作品、 ウェブ、建築など緊張感の ある展示でまとめた為、寒色系で足 元照明を多く使いました。 概要 デザイン学科は専攻がデジタル、 ヴィジュアル、 プロダクト、 スペース、 映像、 と5つの領域が存在しつつも 混ざりあっているのが良くも悪くも 特徴といえます。 そんなまるでグラデーションの中 に身を投じるかのように、曖昧な 感覚を体験して貰う為、多領域の 海に漂流していくような空間演出 を考えました。 展示設営作業 展示者に女性や社会人の方が多く 、作業者が3人程しか常時出来ない 為非展示者などのボランティアの方 に手伝ってもらい、設営は出来まし た。 また、 ライティングや空間構成への 不満やエラーなど、想定していない 事態が多く、非常に困惑しましたが、 結果としてうまく収めることができま した。

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1

展示空間の構成について 「3室使用できるということで、 1.暖色でまとめた落ち着きのある空間 2.象徴的な空間 3.ドライで冷たい感じの空間 という3つの構成でそれぞれまとめ てみました。 最初は作品同士がぶつかり合わな いように空間をそれぞれ統一する 予定だったのですが、実際に展示 してみると思っていた以上に作品に よって差異が出てきてうまく行きま せんでした。

2

そんななか、展示会の準備で秋葉 原に通っているうちに、秋葉原とい う街自体がさまざまな灯りの色が 混じり合ってバラバラになっている にも関わらず、雑多なものが集まる ことによってある種の秩序を持ち、 秋葉原という雰囲気を作っている ことに気づいたんですね。 結果的には秋葉原が室内化したよ うな空間になり、秋葉原という地だ からこそできた展示になりました。 (東京ピストル、紙屋さんから私への インタビュー記事)

3



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!"#$%&'()!"!略歴

)*+*,-.,&/&+&0& ¦ 蒲澤 雄介 #$#%&&$#!東京都渋谷区千駄ヶ谷'%(#%#$ )*++!,-./*!"!&0&%0&&1%#'11!!!!!!!*%234+!"!567&'#089234+:).2 1&%--%!"!経歴 #0;(!'<#0!%!!=!東京生まれ '&&(!%!!!!!!!!!!=!>?@ ファッションデザイン科スタイリスト専攻卒業 '&&(!%!'&&$!=!アンドエー株式会社(アパレル業) '&&A!%!'&&B!=!株式会社 新建築社(アルバイト) '&&B!%!   !=!株式会社  信設計(アルバイト) '&&;!%!!!!!!!!!!=!早稲田大学!芸術学校卒業(鈴木了二スタジオ) '&#&!%!!!!!!!!!!=!多摩美術大学 造形表現学部デザイン学科卒業 (3年次編入学) '&#&!0<'#!%!'&##!1<#!=!(有)藤本壮介建築設計事務所(インターン) '%"2-3.1#4'-55"#63.#5(-% ¦ 受賞暦、 コンペ参加、ゼミ、その他 :佐藤直樹ゼミ (デザイン領域と非デザイン領域)雑誌CD5E56作品掲載 :E323!3DE!).2,*E4E4./!'&&;!参加 小田島等賞 :セントラル硝子国際コンペ!'&&B「環境動物園」参加 :ユニオン造形デザインコンペ!'&&A「対立のある住宅」参加 :,4/9,./9ワークショップ、 「つくる図書館を動かす」参加 :'&#&年度!多摩美術大学卒業製作優秀作品選奨 (作品集掲載)


!"#"$%&'()(#(*( +(,-&&&&&&&&&&&&&&.&"#$/01234+(,-567+ &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&(78(9"-(#:)7;3<767+75=%5>?&@&6%--&?87=%&A 12BC&&&&&&&&&&&&&.&)79=&,=&D7$;7 0//1E0//C&&&.&DFG 0//CE0//H&&&.&I=<&I&675-:<5 0//JE0//K&&&.&L8,=$%=68,$"E#8(&675-:<5 0//KE&&&&&&&&&&&.&L8,=&(968,:%6:#&<%#,4=&675-:<5 0//B&&&&&&&&&&&&.&49(<"(:%<&M97+&I9:&N&I968,:%6:"9%&#6877-&7M&O(#%<(&P=,Q%9#,:; &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&#:"<,7&(:&R;7>,&L"S"$, 0//BE&&&&&&&&&&&.&D(+(&I9:&P=,Q%9#,:;&M"6"-:;&7M&<%?(9:+%=:&7M&<%#,4=& 0/1/E&&&&&&&&&&&.&49(<"(:%<&M97+&D(+(&I9:&P=,Q%9#,:;&M"6"-:;& &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&7M&<%?(9:+%=:&7M&<%#,4= 0/1/E0/11&&&.&#7"&M">,+7:7&(968,:%6:#&@,=:%9=#8,?A

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