collabo_002

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collabo*002

PEU-CONNU issue 2002.12.01

花。緑。空気。 take free


こんにちは。

マンションから駐車場へ歩いていく途中に プー・コニュはある。 「今日は暑い( 寒い )ね」なんてあいさつしたり、 新しくできたお店の噂をしたり。 客というよりは、 ただのご近所さんなのかもしれない( 迷惑な客…?) 。 もちろん、 その類い希なセンスには圧倒されっぱなしで、 かれこれ2年近く通っているのに 飽きることはないし、 逆に部屋に花や緑がなくなると 寂しくなるまでになった。 でも素敵な花や緑に負けないぐらい 心地よい空気がそこにはある。 そして、その空気にふれたくて 僕は出かけるんだと思う。


こんにちは。

マンションから駐車場へ歩いていく途中に プー・コニュはある。 「今日は暑い( 寒い )ね」なんてあいさつしたり、 新しくできたお店の噂をしたり。 客というよりは、 ただのご近所さんなのかもしれない( 迷惑な客…?) 。 もちろん、 その類い希なセンスには圧倒されっぱなしで、 かれこれ2年近く通っているのに 飽きることはないし、 逆に部屋に花や緑がなくなると 寂しくなるまでになった。 でも素敵な花や緑に負けないぐらい 心地よい空気がそこにはある。 そして、その空気にふれたくて 僕は出かけるんだと思う。




かわいい花にもいろいろある。かすみ草の入った花束ほ ど嫌いなものはない。花屋はファンシーと紙一重だ。

プー・コニュに置いてある花と緑には、ちゃんと物語が ある。ふたりはあたりまえだけど、花のことをよく知っ ていて、愛を感じる。まわりにさりげなくディスプレイ された雑貨のあれこれは、すべてがセンスにあふれてい る。ラッピングもシンプルかつ個性的だ。そこにはわた しを困らせるファンシーのかけらもない。 こんなにも自分やパートナーや、大切な友だちのために、

わたしがここで花を買う理由。

花を買うことがあっただろうか? 花よりだんごだった わたしが。でも今は、毎日でも買いに行きたいと思う。 プー・コニュで選んだ見たこともない花や植物を花瓶に 飾り、遊びに来た母親にちょっぴり自慢げに見せたら、 すべての花の名前を知っていたのには舌を巻いた^_^。 でもそれって、実はかわった花といっても、意外に身近 な花だということなのかな?とあらためてプー・コニュ の選ぶ花たちに親しみを感じる。 また明日プー・コニュにお花を買いに行こうっと。


かわいい花にもいろいろある。かすみ草の入った花束ほ ど嫌いなものはない。花屋はファンシーと紙一重だ。

プー・コニュに置いてある花と緑には、ちゃんと物語が ある。ふたりはあたりまえだけど、花のことをよく知っ ていて、愛を感じる。まわりにさりげなくディスプレイ された雑貨のあれこれは、すべてがセンスにあふれてい る。ラッピングもシンプルかつ個性的だ。そこにはわた しを困らせるファンシーのかけらもない。 こんなにも自分やパートナーや、大切な友だちのために、

わたしがここで花を買う理由。

花を買うことがあっただろうか? 花よりだんごだった わたしが。でも今は、毎日でも買いに行きたいと思う。 プー・コニュで選んだ見たこともない花や植物を花瓶に 飾り、遊びに来た母親にちょっぴり自慢げに見せたら、 すべての花の名前を知っていたのには舌を巻いた^_^。 でもそれって、実はかわった花といっても、意外に身近 な花だということなのかな?とあらためてプー・コニュ の選ぶ花たちに親しみを感じる。 また明日プー・コニュにお花を買いに行こうっと。


自分たちの好きなものだけを選んで。 「かわった花や植物が多いっていわれるけど、特に狙ってる わけではないんです。自分たちの好きなものを選んでいるだ け。かわってるものでもきらいなものもあるし、逆にどんな にかわいくても日持ちがしないものは買いません。 でも珍しい花や植物は少ないから、早い者勝ちなんですよ。 うちは市場が始まる午前4時ごろにふたりで出掛けて買って います。名古屋の花市場って業者さんだけじゃなくて、おば あちゃんが畑の隅で育てたかわいい花を売ってたりするんで すよ。そんなおばあちゃんに顔を覚えてもらって、取り置き

Chat with PEU-CONNU. 開店から現在に至るまでのアレコレを、 いつものご近所さんトークで聞いてみた。

してもらったりしてます。あ、でも、遅れていくと『遅刻だ ね』って笑われちゃうんです。 」

夢が形になった白い壁の2フロア。 そして、オープンから3年目を迎える今年、前のお店か ら徒歩1分の場所にプー・コニュは移転。古いビルを改造

ファンな人はもちろん、初プー・コニュの人にも その魅力が伝わればラッキーだと思う。

した2フロアは、前のお店同様、白い壁が印象的だ。 「洋書を良く読んでいた影響か、ヨーロッパの白い壁の家 とかお店に憧れていたんです。それに白い壁には、花の色

大須はね、イヤだった。ホントは。

も植物の緑も映える、一番良い色なんですよ。あーでも、 工務店の人には『ホントに白でいいの? 汚れるよ』って

フツーの花屋さんとはちょっと(いや、ずいぶんか)違 うプー・コニュ。洗練された店内のディスプレイ。そして 他では見られないアレンジとラッピングのセンス。しかも オーナーは、二人とも若くて気さくと来ている。死角なし のプー・コニュはどのようにしてつくられたんだろう。僕

何度も聞かれましたね(笑) 。 それに前のお店ではあまり鉢物が置けなかったから、市場 でも指をくわえて見てるしかなかったけど、新しいお店で はどんどん置けるから嬉しくて嬉しくて。気に入ったもの は躊躇なく買ってます。 」

たちはずっと気になっていた。 「ふたりともお店を持ちたいと思っていて、最初は雑貨のお

したたかな戦術。もしくは野望。

店とか言ってたんです。でも彼女がお花屋さんに就職したら 『すごく面白い!』ってハマって。それで僕も別の花屋さん に就職。それぞれ5年ぐらい花屋さんで勉強してました。 でも大須にお店を出したのは偶然なんです。正直に言うと大 須なんてとんでもないって思ってた(笑) 。人のいない裏通り とかにポツンと店を出したかったから、大須の雑然としたイ メージは正反対だったんですよ。最初に探したのは丸ノ内。 でも良い物件がなくてそのまま南下。伏見を超えて大須にた どり着いたとき、あの物件(前のお店)を見つけたんです。 大須なのにゴチャゴチャしていない。人も少ない。イメージ 通りというか、衝撃的な出会いでした。 」 プー・コニュの最初のお店は、まさに裏通りというか路 地裏感があった。プー・コニュ(穴場)の名前の通り、平 日はもちろん、混雑する土日でもにぎあわない。猫が気持 ちよさそうにひなたぼっこしてたりする場所だ。

静かな裏通りから、ちょっと賑やかな裏通りへ移ったプ ー・コニュ。前のお店のこじんまりとしてなんとも言えない 親密さが損なわれないかとか、 「遠くにいっちゃう」んじゃ ないかとか、余計な心配をしたりする。 「基本はお店だと思っています。ウエディングなどのお仕 事もさせていただいていますけど、やっぱりお店は楽しい し。それにこれからは僕たちのようなお店もどんどん増え てくれば良いと思ってます。お花屋さんって、記念日とか イベントとか、用事がないと行かないじゃないですか。も っと気軽に日常的に足を運んでほしいから、そのキッカケ として、いろんなオシャレなお店が増えればと思っている んです。 でも、最初の一回が大事なんですよ。あ、これはお客さん でなくて、僕たちの方なんですけど、安くてかわいくて素 敵な花や植物をどれだけ用意できるか。花や植物をどれだ

「草しか売っとらん」 「菊とか置くと売れる」 「でもホントに人がいなかったから、売り上げ的にはサッ

け身近に感じてもらえるかが大事なんです。だから値段に も気をつけて、気軽に買ってもらえるように、できるだけ 安くしているつもりです。 」

パリでした。隣に住んでる大家さんに『大丈夫なの?』な

そして、その戦術に見事ハメられたのは、他でもない僕

んて心配されたり。雨が降ってお客さんがなかった日なん

たちだ。花瓶の花や緑がなくなると「そろそろ行かなきゃ」

て、アルバイトの女の子が『私、これ買います』なんて気

と思うようになってきた。部屋にプー・コニュがいないと、

を遣ってくれたり。それにオープンしたばかりのころは、

寂しく思うようになってきたんだから。

地元の年輩の方が多く来られて『草しか売っとらん』と怒 られたり、『菊とか置くと売れるよ』なんてアドバイスを

プー・コニュ

もらったり(苦笑) 。 」

PEU・CONNU 名古屋市中区大須 2-13-14

時間とともにそんなお客さんは減り、逆におしゃれで若

052-222-8744 www.ne.jp/asahi/flower/peu.connu/

い女の子たちが増えていく。彼女たちを引きつけるのは、

営業時間:午前10時∼午後8時

かわいい花々や植物だ。

定休日:日曜日


自分たちの好きなものだけを選んで。 「かわった花や植物が多いっていわれるけど、特に狙ってる わけではないんです。自分たちの好きなものを選んでいるだ け。かわってるものでもきらいなものもあるし、逆にどんな にかわいくても日持ちがしないものは買いません。 でも珍しい花や植物は少ないから、早い者勝ちなんですよ。 うちは市場が始まる午前4時ごろにふたりで出掛けて買って います。名古屋の花市場って業者さんだけじゃなくて、おば あちゃんが畑の隅で育てたかわいい花を売ってたりするんで すよ。そんなおばあちゃんに顔を覚えてもらって、取り置き

Chat with PEU-CONNU. 開店から現在に至るまでのアレコレを、 いつものご近所さんトークで聞いてみた。

してもらったりしてます。あ、でも、遅れていくと『遅刻だ ね』って笑われちゃうんです。 」

夢が形になった白い壁の2フロア。 そして、オープンから3年目を迎える今年、前のお店か ら徒歩1分の場所にプー・コニュは移転。古いビルを改造

ファンな人はもちろん、初プー・コニュの人にも その魅力が伝わればラッキーだと思う。

した2フロアは、前のお店同様、白い壁が印象的だ。 「洋書を良く読んでいた影響か、ヨーロッパの白い壁の家 とかお店に憧れていたんです。それに白い壁には、花の色

大須はね、イヤだった。ホントは。

も植物の緑も映える、一番良い色なんですよ。あーでも、 工務店の人には『ホントに白でいいの? 汚れるよ』って

フツーの花屋さんとはちょっと(いや、ずいぶんか)違 うプー・コニュ。洗練された店内のディスプレイ。そして 他では見られないアレンジとラッピングのセンス。しかも オーナーは、二人とも若くて気さくと来ている。死角なし のプー・コニュはどのようにしてつくられたんだろう。僕

何度も聞かれましたね(笑) 。 それに前のお店ではあまり鉢物が置けなかったから、市場 でも指をくわえて見てるしかなかったけど、新しいお店で はどんどん置けるから嬉しくて嬉しくて。気に入ったもの は躊躇なく買ってます。 」

たちはずっと気になっていた。 「ふたりともお店を持ちたいと思っていて、最初は雑貨のお

したたかな戦術。もしくは野望。

店とか言ってたんです。でも彼女がお花屋さんに就職したら 『すごく面白い!』ってハマって。それで僕も別の花屋さん に就職。それぞれ5年ぐらい花屋さんで勉強してました。 でも大須にお店を出したのは偶然なんです。正直に言うと大 須なんてとんでもないって思ってた(笑) 。人のいない裏通り とかにポツンと店を出したかったから、大須の雑然としたイ メージは正反対だったんですよ。最初に探したのは丸ノ内。 でも良い物件がなくてそのまま南下。伏見を超えて大須にた どり着いたとき、あの物件(前のお店)を見つけたんです。 大須なのにゴチャゴチャしていない。人も少ない。イメージ 通りというか、衝撃的な出会いでした。 」 プー・コニュの最初のお店は、まさに裏通りというか路 地裏感があった。プー・コニュ(穴場)の名前の通り、平 日はもちろん、混雑する土日でもにぎあわない。猫が気持 ちよさそうにひなたぼっこしてたりする場所だ。

静かな裏通りから、ちょっと賑やかな裏通りへ移ったプ ー・コニュ。前のお店のこじんまりとしてなんとも言えない 親密さが損なわれないかとか、 「遠くにいっちゃう」んじゃ ないかとか、余計な心配をしたりする。 「基本はお店だと思っています。ウエディングなどのお仕 事もさせていただいていますけど、やっぱりお店は楽しい し。それにこれからは僕たちのようなお店もどんどん増え てくれば良いと思ってます。お花屋さんって、記念日とか イベントとか、用事がないと行かないじゃないですか。も っと気軽に日常的に足を運んでほしいから、そのキッカケ として、いろんなオシャレなお店が増えればと思っている んです。 でも、最初の一回が大事なんですよ。あ、これはお客さん でなくて、僕たちの方なんですけど、安くてかわいくて素 敵な花や植物をどれだけ用意できるか。花や植物をどれだ

「草しか売っとらん」 「菊とか置くと売れる」 「でもホントに人がいなかったから、売り上げ的にはサッ

け身近に感じてもらえるかが大事なんです。だから値段に も気をつけて、気軽に買ってもらえるように、できるだけ 安くしているつもりです。 」

パリでした。隣に住んでる大家さんに『大丈夫なの?』な

そして、その戦術に見事ハメられたのは、他でもない僕

んて心配されたり。雨が降ってお客さんがなかった日なん

たちだ。花瓶の花や緑がなくなると「そろそろ行かなきゃ」

て、アルバイトの女の子が『私、これ買います』なんて気

と思うようになってきた。部屋にプー・コニュがいないと、

を遣ってくれたり。それにオープンしたばかりのころは、

寂しく思うようになってきたんだから。

地元の年輩の方が多く来られて『草しか売っとらん』と怒 られたり、『菊とか置くと売れるよ』なんてアドバイスを

プー・コニュ

もらったり(苦笑) 。 」

PEU・CONNU 名古屋市中区大須 2-13-14

時間とともにそんなお客さんは減り、逆におしゃれで若

052-222-8744 www.ne.jp/asahi/flower/peu.connu/

い女の子たちが増えていく。彼女たちを引きつけるのは、

営業時間:午前10時∼午後8時

かわいい花々や植物だ。

定休日:日曜日


* プレゼント プー・コニュさんから、3名の方に花束のプレ ゼントをいただきました。ご希望の方は、住 所・氏名・年齢・電話番号、collaboへのご意 見・ご感想を、collabo@2pc.jpまでメールく ださい(サブジェクトは「プレゼント希望」で お願いします) 。応募の締切は1月31日到着分ま でとさせていただきます。なお当選者の発表は、 2月中旬にwww.2pc.jp/collabo/で行います。

* お願い collaboへのご意見・ご感想をお聞かせください。 メールか、www.2pc.jp/collabo/へどうぞ。 * 発行人 2P Collaboration(ツーピー・コラボレーション) 〒460-0011 名古屋市中区大須 3-24-21 #1413 M: collabo@2pc.jp W: www.2pc.jp/collabo/ Copywright 2P Collaboration. All rights reserved. collaboに掲載されているテキスト、写真の無断転載を禁じます。


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