勝どきのタワーマンション

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勝どきのタワーマンション

©Akira Nakamura


©Akira Nakamura

リビング全景


間接照明を仕込んだ梁・ダクト隠し

やわらかく光を透過する曲面カーテン

リビング 寝室

キッチン 玄関・土間

WC

洗面 UB

木箱に見立てた壁面

都市と住空間を漸次的につなぐ 都心部へのアクセス性の高さ、駅直結であること、低層部の商業施設等、都市生活を営むうえで、非常に利便性が高い物件である。一方、利便性と裏腹に、都市と 住空間が直結されることにより、住空間に都市が侵食してくるような居心地の悪さを感じていた。 そこで、公共性の度合いに応じて、①玄関・バルコニー・土間 ②リビング ③寝室・水周りという3層のレイヤーを外周部から順に配置し、それぞれの境界を、柔 らかく光を透過するカーテン、木箱に見立てた壁面で構成することで活動のモードに応じて、都市と住空間の混和度を選択できる空間構成とした。 また、タワーマンションであるが故の太いメンバーの梁とダクト隠しに間接照明をインテグレートし、ゆるやかな R 形状をあたえ、同じく曲面に配したカーテン と呼応させ、居室全体をつつむような、外界から守られたような形状を与えた。


©Akira Nakamura

©Akira Nakamura

都市と住空間のバッファーとなる土間


©Akira Nakamura

木箱に見立てた空間 左に寝室、右に洗面


©Akira Nakamura

キッチンからの眺望


隅田川・勝鬨橋を臨む 運河・下町エリアを臨む

土間 寝室 -1 廊下

リビング・ダイニング WC

WC

UB

リビング・ダイニング

洗面 キッチン

寝室 -2

UB

洗面

キッチン

寝室

眺望を最大化する タワーマンションに住む美点として眺望が真っ先に挙げられる。本物件は角部屋でありながら2方向の窓面を同時に一つの視点場から享受できない、ちぐはぐな既 存プランになっていた。そこで、部屋構成を大きく見直し、寝室・水回りは機能性を維持してミニマライズすることで、2方向の景観を同時に臨める広いリビング・ ダイニングとし、中央にオープンキッチンを配置する構成とした。結果、西には勝鬨橋と隅田川、東にはヒューマンスケールな街並みと運河を望む、タワーマンショ ンでありながら、都市の中の自然に接続した住空間となった。 また、夜間は曲面形状のカーテンにフットライトを照射し、前面道路の光のきらめきを増幅し、タワーマンションらしい都会的な華やかさを演出した。


©Akira Nakamura

リビングから勝鬨橋を臨む


©Gen Saito

夜景と呼応した照明計画


©Akira Nakamura

機能性を維持しつつ、ミニマライズされた寝室


マテリアル & ディテール


概要 敷地

東京都中央区勝どき某所

面積

55.36 ㎡

構造

RC(柱・梁:PCa スラブ:スパンクリート)

設計

齋藤 弦 / Strings Architecture

施工

渡邉もえ / Roovice

写真

AKIRA NAKAMURA

2012~2014

千葉大学

2014~2016

千葉大学大学院

2016~

竹中工務店設計部

2020~

Strings Architecture

齋藤 弦 Strings Architecture


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