2018 - 2020 | Megumi Hatada | Porfolio in Landscape and Urban Design

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Megumi Hatada Portfolio in Landscape and Urban Design Selected Works / 2019 − 2020


Award

Education 2017.04 −

2020.11

京都大学大学院 工学研究科 社会基盤工学専攻

土木学会主催 景観開花。2020

景観設計学研究室 所属 :川

佳作 + 企業特別賞

雅史教授

2013.04 − 2017.03

2020.05

大阪市立大学 工学部 都市学科

造園学会ガーデンコンペティション

都市計画・景観設計研究室 所属 :嘉名光市教授

佳作 2017.09

Work Experience 2019.01 − 2020.01 Enea Landscape Architect GmbH インターンシップ | 設計部門 Curriculum Vitae

2017.03 − 2018.12 街角企画 株式会社 アルバイト | 区まちづくりセンター支援員

総務省主催 観光まちづくりコンペティション 企業特別賞 2017.06 日本都市計画学会関西支部 研究発表会 奨励研究賞 2017.01 土木学会主催 景観開花。2017 佳作 + 企業特別賞

Skills Digitals

2016.10 アーバンデザイン甲子園 2016 大賞

AutoCAD / JW_CAD / Adobe Photoshop / Adobe Illustrator / Adobe Indesign / SketchUp / Microsoft Office / Lumion pro Analog Hand Drafting / Sketching / Physical Model-Making

2016.07 大阪府市合同開催「滞在を考える」建築コンペ 2等賞

Contact 畠田 恵 はただ めぐみ +81 80 4244 6313 hatada.megumi.88w@kyoto-u.jp

2


Contents Curriculum Vitae

02

Academic Works 04 12 20 Contents

石積みのニワ 水引横町 景食同源 Publication Nature in the City, City in the Nature

28

Work Experience Villa Felsacker Villa Arbenz van der Lily Wolfensberger Others

30 36 42 48 54

3


Title Type

Academic, 2020

Location

Higashi-Kujo, Kyoto

Academic Works

本コンペでは、石積みの技術をいかに現代の ニーズにフィットさせつつ、継承できるかに焦点 を当て、技術継承のための空間的、人的課題を解 決し、人々の無のための空間を防災的観点を絡め て提案をおこなった。「土木学会主催 景観開花。 2020」にて、企業特別賞と佳作を受賞した。

4


5 Academic Works


Academic Works

コンセプト / 石積みのニワ

6


Academic Works

設計コンセプト / 風景とつながるきっかけをうむ空間

7


部分平面図

Academic Works

東西断面図

8


9 Academic Works


川沿いでうまれる風景

Academic Works

自然と呼応する雨庭

晴れた日に広がるニワの使いこなし 10


Academic Works

使いこなしのニワ

雨上がりには別の風景を見せる 11


Title Type

Academic, 2020

Location

Higashiyokobori, Osaka

Academic Works

本提案は、東横堀川に眠る歴史・文脈を発掘す ることを目的として、落ち着きのある艶っぽい日 常と晴れやかな祝祭のシーンを演出し、横町のよ うな懐の深い水辺を描いたものである。東横堀に て古くから営まれてきた商店から水引によるコン セプトメイキングをおこない、この空間が人々の 出会いの結び目となり、河川空間と沿川を結ぶこ とを表現した。

12


13 Academic Works


Plan A 代表断面

Plan B 代表断面 Academic Works

Plan C 代表断面

14


P

N LA C

N B LA

PLAN

A

P

Guide

0

100

200m

植栽・マテリアル Existing Trees 護岸と建築物との間の空間には豊かな樹木生態が見られた。既存樹木をできるだけ生かしつつ、

クスノキ Cinnamomum camphora

ソメイヨシノ ヒガンザクラ Prunus × yedoensis

Prunus subhirtella

モチノキ

ウバメガシ

Ilex integra

Quercus phillyreoides

Academic Works

効果的な設計を行う。対象地で見られた主な樹木は以下の通りである。

New Green

フウチソウ

チカラシバ

ススキ

ジャノヒゲ

コウライシバ

Hard Materials 沿川建築物とプロムナードの境界となる緩衝エリアは砂利によって基準線を示し、建築物からの 張り出しを促す。

15


Plan A 緑道エリア→横町×水辺のテラス 張り出しのための建材を指定 することで水辺公園と一体的 な空間を演出する。

水辺のテラス

護岸高さから突き出 持つ開放感を味わう

Academic Works

将来的には空き駐車場を活用し、

流軸方向に親水空間をつなげていく。

16


地先を活用した店舗の表出 建物から約 4m の部分の舗装を変える ことで、利用許可空間をわかりやすく 伝える。

ゆるやかにテラスへとつながる階段はベ 既存植栽を守り、活かすグリーンエリア

ンチとしても利用でき、春にはお花見を 楽しむことができる。

出るテラス。川の

Academic Works

うことができる。

Scale 1:500 0

10

20m

17


Plan B 公園エリア→親水デッキ×緑の広場 既存護岸を後退させ、 護岸高さを担保するデッキ。

祝祭雁木 対岸の祝祭デッキと対をなす 親水空間。

このまち、川を見守ってきたお 地蔵さんへと意識を向ける。

祝祭デッキ まるく突き出たデッキでは最も水辺に近づくことが できる。対岸のお地蔵さんを意識したレイアウトに しており、盆踊りや能などの伝統的行事が行われる。

祝祭デッキはスロープになって おり、車椅子やベビーカーの方 でも水辺へと近づくことができ る。

高架から雨に守られながら、 自転車移動をすることができる。 将来的には個人向けボートの気 軽な水上活動拠点となる。

護岸と、公園に接する道路との 高低差をゆるやかに結ぶ芝生広 場。階段状に下り、デッキへと 向かう。

Academic Works

ひとつづきのテーブル デッキから続いたような長い テーブルでは、まちなかでワー クショップや話し合い、ランチ

Scale 1:500 0

10

20m

ををする人が見られる。

川面に向かってゆったり過ごす

あっちとこっちで盆踊り大会

18

みんなでまちの将来を話し合う


水を感じる、楽しむ空間

Academic Works

Plan C 管理通路+居住エリア→メッシュフロア×護岸アスレチック×水のあそび場

地先がみんなのあそび場に

醸造所など飲食店から突き出たデッキでは ワークショップや周辺企業によるイベントが催さ れる。

閉鎖されている雁木空間を開放し、 道路からフラットなデッキを護岸高さまで 通す。

南北を結ぶ自転車道

水のあそび場 水面に浮いているデッキには ストリングカーテンをさげ、 遠く感じる水を感じられる空間にする。

メッシュのフロアは暗い遊歩道へ光を通し、 上と下、それぞれに人の気配を感じられるク リアな空間を創出する。

Scale 1:500 0

10

20m

19


Title Type

Academic, 2020

Location

Awaji-island

Academic Works

本コンペでは、食と淡路島をテーマに ランドスケープ提案を行うことが求めら れた。本提案では、淡路島西岸部を対象 として、ため池と棚田群に着目し、景観 やインフラ、コミュニティ拠点などを備 える流域整備構想の一端を示した。

20


21 Academic Works


国道により都市部

見通しの良くなったため池周辺と農地はより近づく

国道により都市部 農業チャレンジを支える仕組み 見通しの良くなったため池周辺と農地はより近づく

ため池と棚田を望む特別な景観体験

体験と機械をシェアするコモンスペース

農業チャレンジを支える仕組み ため池と棚田を望む特別な景観体験

体験と機械をシェアするコモンスペース

Academic Works  淡路島西岸部に位置する育波地区は、美しい海岸線とその背後に連なる棚田景観が一体となった淡路島らしい風景が広がる。  本提案では淡路市全体に広がるため池・棚田群に着目する。

ため池を景観、インフラ、コミュニティの拠点など総合的に捉えた流域整備構想の一端として、今回は育波地区を取り上げ空間提案を行う  点在するため池の周辺には,様々な空間が生まれ水と人のネットワークが連なっていく。  淡路島西岸部に位置する育波地区は、美しい海岸線とその背後に連なる棚田景観が一体となった淡路島らしい風景が広がる。  本提案では淡路市全体に広がるため池・棚田群に着目する。

未来の農業  コミュニティの変化  淡路島とため池  ため池を景観、インフラ、コミュニティの拠点など総合的に捉えた流域整備構想の一端として、今回は育波地区を取り上げ空間提案を行う  点在するため池の周辺には,様々な空間が生まれ水と人のネットワークが連なっていく。  食料自給率が 100% を上回る御食国、淡路島。  我々はかつての農耕生活から産業化と利便性を求め、都市を生み出してきた。と

穏やかな気候で年間降水量が小さいことから、先人たち

淡路島にはその複雑な地形から美しい棚田が広がり、農業や酪

同時に、コミュニティのあり方にも変化があった。通信技術の発展により都市部で

池を各所につくってきた。現在,淡路島にあるため池の数

農、漁業など多くの食の恵みがもたらされている。

暮らす必要がないことに私たちは気づきつつある。家にいながら仕事もできるし、

観を陰で支える必要不可欠な要素となっている。ため池は

気軽にコミュニケーションを取ることができるようになった。  我々はかつての農耕生活から産業化と利便性を求め、都市を生み出してきた。と  都市集中は緩み、豊かな自然を取り入れた暮らしに目を向ける人も出てくるだろ

態系を支えてきた。  穏やかな気候で年間降水量が小さいことから、先人たち  ため池は近接する農地の地主が管理することが多いため

商品や食品を好きな時に手にすることができる。遠くの友達に直接会うことなく、 な暮らし方・コミュニティを考える。 気軽にコミュニケーションを取ることができるようになった。

けでなく、洪水調整池、魚や貝などの食の提供、子どもた 栄養も失われてしまう。 態系を支えてきた。

技術の進歩とともに、農業の分野でも機械化が進み、AI が発達  未来の農業

商品や食品を好きな時に手にすることができる。遠くの友達に直接会うことなく、 けでなく、洪水調整池、魚や貝などの食の提供、子どもた  コミュニティの変化  淡路島とため池

淡路島にはその複雑な地形から美しい棚田が広がり、農業や酪  食とランドスケープとは長い時間をかけて培った自然との関係 農、漁業など多くの食の恵みがもたらされている。 性の表象であるが、技術革新による均質化が生じ、その関係性は

同時に、コミュニティのあり方にも変化があった。通信技術の発展により都市部で う。農家の人々も技術革新により働き方が大きく変わり、余暇の時間が生まれる。 暮らす必要がないことに私たちは気づきつつある。家にいながら仕事もできるし、 都市部、農村部それぞれの暮らしが変化する中で、どちらの暮らしとも違う、新た

し、どこでも誰であっても同じような食料を供給することが可能  食料自給率が 100% を上回る御食国、淡路島。 になるだろうと考えられる。

技術の進歩とともに、農業の分野でも機械化が進み、AI が発達 揺らぐ可能性がある。 し、どこでも誰であっても同じような食料を供給することが可能 になるだろうと考えられる。

技術発展により二極化する食文化  都市集中は緩み、豊かな自然を取り入れた暮らしに目を向ける人も出てくるだろ

ため池は近接する農地の地主が管理することが多いため

食とランドスケープとは長い時間をかけて培った自然との関係

う。農家の人々も技術革新により働き方が大きく変わり、余暇の時間が生まれる。

にため池も放棄されるようになってしまった。ため池が放

性の表象であるが、技術革新による均質化が生じ、その関係性は

都市部、農村部それぞれの暮らしが変化する中で、どちらの暮らしとも違う、新た

なく、生態系が維持されず、災害時には決壊する危険性が

揺らぐ可能性がある。

な暮らし方・コミュニティを考える。

栄養も失われてしまう。

技術発展により二極化する食文化 農村型コミュニティ 土地による コミュニティの規定

農村型コミュニティ 土地による コミュニティの規定

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池を各所につくってきた。現在,淡路島にあるため池の数 にため池も放棄されるようになってしまった。ため池が放 観を陰で支える必要不可欠な要素となっている。ため池は なく、生態系が維持されず、災害時には決壊する危険性が

都市型コミュニティ 個人のつながり

都市型コミュニティ 個人のつながり

新たなコミュニティの提案 ふるまいを媒体とした 新しい共同単位

新たなコミュニティの提案 ふるまいを媒体とした 新しい共同単位


水源近くから運ばれる栄養が海を豊かにする

部から容易にアクセス可能 水源近くから運ばれる栄養が海を豊かにする ため池再使用に備える一時的な埋め立て

部から容易にアクセス可能

ため池再使用に備える一時的な埋め立て 憩いの場としてのため池

憩いの場としてのため池 生態系と水脈を維持する周縁部デザイン

生態系と水脈を維持する周縁部デザイン

Academic Works

放牧による耕作放棄地の回復

放牧による耕作放棄地の回復

デジタル技術で可能となる労働負担の軽減

う。

う。

ちはそれらを支えるインフラとしてため

デジタル技術で可能となる労働負担の軽減

コンセプト

ため池を取り巻く循環と広がり

以上の背景から、今回の提案のコンセプトをまとめる。

数と密度は日本で最も多く、淡路島の景

は農業用水や生活用水、飲み水の確保だ

たちの遊び場として使われ、止水域の生

ちはそれらを支えるインフラとしてため め、それら農地が耕作放棄されると同時 数と密度は日本で最も多く、淡路島の景 放棄されると、景観的な問題ばかりでは

コンセプト

ため池を取り巻く循環と広がり

以上の背景から、今回の提案のコンセプトをまとめる。

は農業用水や生活用水、飲み水の確保だ があり、ため池から海へと運ばれていた たちの遊び場として使われ、止水域の生

め、それら農地が耕作放棄されると同時

放棄されると、景観的な問題ばかりでは

があり、ため池から海へと運ばれていた

ため池エリアを中心としたネットワークをつくり、様々なプレー  生産・消費・純粋な余暇の空間が景観を媒介に重なり合う空間として、

ヤーを巻き込みながら、新たなため池コミュニティが生まれる。

技術発展にともなう生活様式の変化を見据え、ため池を再考・再編し、

現在の生業や未来のアクティビティを含むランドスケープ創出や

自然とうまく付き合い(都市化する際に切り離したものを取り戻し)ながら

食文化の発展は農海産物の質やブランド力の向上をもたらし、や

多様なコミュニティが重なり合う空間に生まれる暮らしの将来像を提案する。

がて風土の醸成に繋がる。  ため池エリアを中心としたネットワークをつくり、様々なプレー

生産・消費・純粋な余暇の空間が景観を媒介に重なり合う空間として、

ヤーを巻き込みながら、新たなため池コミュニティが生まれる。

技術発展にともなう生活様式の変化を見据え、ため池を再考・再編し、

現在の生業や未来のアクティビティを含むランドスケープ創出や

自然とうまく付き合い(都市化する際に切り離したものを取り戻し)ながら

食文化の発展は農海産物の質やブランド力の向上をもたらし、や

多様なコミュニティが重なり合う空間に生まれる暮らしの将来像を提案する。

がて風土の醸成に繋がる。

23


ため池から広がる活動 ため池やプレーヤーを中心として、 凡例 1 現在管理・使用 されているため池

年間で考える。

反射するお月さま

おさかな大漁!

オレンジ収穫

直売所で売ってみる! どきどき

3 水脈からは独立し 周辺田畑は機能して いるため池

キャベツ種まき みんなでたき火

搾乳

11

4 水脈からは独立し 周辺田畑も放棄され ているため池

Academic Works

asakura

m

モクズガニ美味しい!

これから広がっていく活動を

2 水脈 水脈の一部として 機能しているため池

ラ errata m

クラ

今ある活動や農業作業、

サトイモ

夏野菜収穫体験

稲刈り

出荷準備 たくさん採れたぞ!

天日干し

コスモス

キャベツ種まき

カボチャ

サツマイモ 地域住民

トマト

玉ねぎ種まき

新規

ススキ

ススキとお月見

キャベツ

ナス

ススキがきれいだなあ

ヤマモモ Morella rubra 15 - 25m

モク

10

S = 1 : 15,000 ゆったり読書タイム

オレンジ

牛さんのフレッシュミルク!

スミレ

7 マダコ 玉ねぎ収穫作業 汗かいたし ため池で泳ぐぞ!

ヤギ搾乳 オレンジ摘果

午後はゆっくり みんなでお昼ごはん

玉ねぎ小屋で乾燥 子どもも体験

ヤマボウシ Cornus kousa 4.5 - 6m

ぷかぷかパーク

あら、こんにちは! 玉ねぎ出荷

case study 3

に向かうにしたがって、深くなっていく。

ため池として使われな

くなる。自分が水中に没入し、ため池や棚田に住む生き物の目線を感じられる不思議な空間。

草原のなかでさらさら

の変化を可視化し、おいしい季節の訪れを知らせる装置にもなる。 24 ステップからは農の共同作業を望み、作業場の横で食の恵みを堪能する。

防災・管理上残すのは

将来の就農者増加に備


オンライン授業で 農業学習

あ!ウシさんだ!

牛を他の放牧地へと転牧 レタス収穫

ヤギ出産

玉ねぎ定植

ノリ収穫

次のシーズンへと 土づくり

レタス

みんなで見守る

子ども

ため池の泥を 田畑に流す

なるとオレンジの 剪定

ハクサイ

Academic Works

12

クズガニ

栄養たっぷり!

ノリ 漁師

規就農者 農家

美味しい海苔は 穴が空いてるんだ

カレイ トラクター借りますね!

観光客 2 拠点居住者

ワカメ

代がき

稲の育妙 農耕機械のシェア

土の荒起こし

菜の花 タマネギ スイレン

5 トラフトンボ ため池から水を張るよ

田植え

トンボみっけ!

棚田絶景シーズンの到来

よっ! やあ!

終わったらみんなでお疲れさま会

ライトアップしてみよう

3. さらさらガーデン

なくなった空間。くぼ地に降り立つと、目の高さほどの草原が広がる。

らとした風を感じ、人や動物は広大な空を楽しむ。

は危険なため、池の水を抜き、ススキやイネ科野草を主として植える。

備えて、再びため池を使用することができるよう地形を残し、

25


既往調査内容や航空写真から、ため池の現況とその周辺

これら地域の中から 今回はケーススタディとして 育波地域を取り上げる。 対象地図 対象地図 ため池の分類 ため池の分類

環境によるため池の分類を行い、それぞれにどういった対 応が必要かを提案する。

ため池の分類プロット図 ため池の分類プロット図

たた

前述の分類により、現存するため池を分類した。 前述の分類により、現存するため池を分類した。

空間を媒介とするためのしつらえ

凡例凡例

ため池を

1 現在管理・使用 1 現在管理・使用 されているため池 されているため池

生産・消費・純粋な余暇の空間が景観を媒介に重なり合い、新たなコミュニティを生み 出すためのしつらえを全体のデザインに取り入れていく。

前述の分類によ

2 水脈 2 水脈 水脈の一部として 水脈の一部として 機能しているため池 機能しているため池 3 水脈からは独立し 3 水脈からは独立し 周辺田畑は機能して 周辺田畑は機能して いるため池 いるため池

育波育波

4 水脈からは独立し 4 水脈からは独立し 周辺田畑も放棄され 周辺田畑も放棄され ているため池 ているため池

ウバメガシ

既往調査内容や航空写真から、ため池の現況とその周辺  既往調査内容や航空写真から、ため池の現況とその周辺

これら地域の中から これら地域の中から 今回はケーススタディとして 今回はケーススタディとして 育波地域を取り上げる。 育波地域を取り上げる。

Quercus phillyraeo

環境によるため池の分類を行い、それぞれにどういった対 環境によるため池の分類を行い、それぞれにどういった対 応が必要かを提案する。 応が必要かを提案する。

等高線に沿って生まれる段差

空間を媒介とするためのしつらえ 空間を媒介とするためのしつらえ

10 - 25m

S =S1 =: 15,000 1 : 15,000

放牧に必要な日除けと牧草

水面と一体となって棚田を望む

ため池をいろどる樹木 ため池をいろどる樹木

生産・消費・純粋な余暇の空間が景観を媒介に重なり合い、新たなコミュニティを生み  生産・消費・純粋な余暇の空間が景観を媒介に重なり合い、新たなコミュニティを生み 出すためのしつらえを全体のデザインに取り入れていく。 出すためのしつらえを全体のデザインに取り入れていく。

前述の分類により、現存するため池を分類した。 前述の分類により、現存するため池を分類した。

ウバメガシ ウバメガシ

クリ クリ

ケヤキ ケヤキ

コナラ コナラ

ヤマモモ ヤマモモ

10 -10 25m - 25m

25 -25 30m - 30m

10 -10 12m - 12m

25 -25 35m - 35m

15 -15 25m - 25m

ヤブツバキ Camellia japonic 3 - 6m

Quercus Quercus phillyraeoides phillyraeoides Quercus serrata serrata Morella Zelkova serrata serrata Quercus Castanea Castanea crenata crenataZelkova Morella rubra rubra

等高線に沿って生まれる段差 等高線に沿って生まれる段差

放牧に必要な日除けと牧草 放牧に必要な日除けと牧草 水面と一体となって棚田を望む 水面と一体となって棚田を望む

作業や機械をシェアする

簡易設置の屋根のもとで集う

市民農園をきっかけとした 二拠点居住の促進

Academic Works

case study 1. だんだんビオトープ

作業や機械をシェアする 作業や機械をシェアする

市民農園をきっかけとした 簡易設置の屋根のもとで集う 簡易設置の屋根のもとで集う 市民農園をきっかけとした

ヤブツバキ ヤブツバキ Camellia Camellia japonica japonica 3 - 6m 3 - 6m

ニレ ニレ Ulmus Ulmus spp.spp. 25 -25 30m - 30m

ヤマザクラ ヤマザクラ モチノキ モチノキ ヤマボウシ ヤマボウシ Cerasus jamasakura jamasakura Cornus IlexIlex integra integra Cerasus Cornus kousa kousa 5 - 10m 5 - 10m 4.5 4.5 - 6m - 6m 6 - 10m 6 - 10m

ため池の水域を残し、周縁部を等高線に沿ってフットステップや園路を設ける。 二拠点居住の促進 二拠点居住の促進

これまでフェンスで囲まれ、コンクリートで埋められた部分は解消され緩やかに水に近づく。 case casestudy study 1. 1.だんだんビオトープ だんだんビオトープ case casestudy study2. 2. ぷかぷかパーク  ぷかぷかパーク

岸から伸びた桁は池中央に向かうにしたがって、深くなっていく  岸から伸びた桁は池中央に向かうにしたがって、深くなってい  それらは景色を楽しむ人、読書をする人、釣りをする人らを緩やかにつなぎ、多様な生き物との同居に気付く。

ため池の水域を残し、周縁部を等高線に沿ってフットステップや園路を設ける。  ため池の水域を残し、周縁部を等高線に沿ってフットステップや園路を設ける。

これまでフェンスで囲まれ、コンクリートで埋められた部分は解消され緩やかに水に近づく。  これまでフェンスで囲まれ、コンクリートで埋められた部分は解消され緩やかに水に近づく。

やがて視線は水面と等しくなる。自分が水中に没入し、ため池や  やがて視線は水面と等しくなる。自分が水中に没入し、ため池

かつての放棄地を放牧・転牧の1拠点とし、ウシやヤギによって土地の手入れがなされ、土地に栄養が蓄えられていく  それは外から見れば水位の変化を可視化し、おいしい季節の訪れ  それは外から見れば水位の変化を可視化し、おいしい季節の訪

それらは景色を楽しむ人、読書をする人、釣りをする人らを緩やかにつなぎ、多様な生き物との同居に気付く。  それらは景色を楽しむ人、読書をする人、釣りをする人らを緩やかにつなぎ、多様な生き物との同居に気付く。

かつての放棄地を放牧・転牧の1拠点とし、ウシやヤギによって土地の手入れがなされ、土地に栄養が蓄えられていく。  かつての放棄地を放牧・転牧の1拠点とし、ウシやヤギによって土地の手入れがなされ、土地に栄養が蓄えられていく。

周縁部のデッキやフットステップからは農の共同作業を望み、作  周縁部のデッキやフットステップからは農の共同作業を望み、

水で行われる人の活動によって、底の土が動かさ 水で行われる人の活動によって、底の土が動かさ れ、止水域での生態系に好影響を与える。 れ、止水域での生態系に好影響を与える。

カスミサンショウウオ カスミサンショウウオアオヤンマ アオヤンマ

26

モツゴ モツゴ

ドブガイ ドブガイ ニホンアカガエル ニホンアカガエルオオミズスマシ オオミズスマシモクズガニ モクズガニ

イシガメ イシガメ

ドジョウ ドジョウ

メダカ メダカ オオヨシキリ オオヨシキリ カワセミ カワセ


況とその周辺

どういった対

S = 1 : 15,000

ため池から広がる活動 ため池から広がる活動

ゆったり読書

ため池やプレーヤーを中心として、 ため池やプレーヤーを中心として、

ため池をいろどる樹木

オンライン授業で オンライン授業で 農業学習 農業学習

モクズガニ美味しい! モクズガニ美味しい!

これから広がっていく活動を これから広がっていく活動を 年間で考える。 年間で考える。

ニティを生み

前述の分類により、現存するため池を分類した。

あ!ウシさんだ! あ!ウシさんだ!

美味しい海苔は 美味しい海苔は 穴が空いてるんだ 穴が空いてるんだ

反射するお月さま 反射するお月さま

おさかな大漁! おさかな大漁!

ススキと 牛を他の放牧地へと転牧 牛を他の放牧地へと転牧

オレンジ収穫 オレンジ収穫

直売所で売ってみる! 直売所で売ってみる! どきどき どきどき

レタス収穫 レタス収穫

ノリ収穫 ノリ収穫

12 12

搾乳 搾乳

1 1次のシーズンへと 次のシーズンへと

11 11

サトイモ サトイモオレンジ オレンジ ケヤキ クリ ウバメガシ レタス レタス 牛さんのフレッシュミルク! 牛さんのフレッシュミルク! モクズガニ モクズガニ 子ども 子ども Quercus phillyraeoides Castanea crenata Zelkova serrata 稲刈り 稲刈り 出荷準備 出荷準備 10 10 10 - 12m 25 - 30m 10 25m たくさん採れたぞ! たくさん採れたぞ! コスモス コスモス カボチャ カボチャ ゆったり読書タイム ゆったり読書タイム 天日干し 天日干し なって棚田を望む 夏野菜収穫体験 夏野菜収穫体験

キャベツ種まき キャベツ種まき 玉ねぎ種まき 玉ねぎ種まき

99

サツマイモ サツマイモ

コナラ 22 Quercus serrata ハクサイ ハクサイ 25 - 35m ノリ ノリ

ヤマモモ ため池の泥を ため池の泥を 田畑に流す 田畑に流す なるとオレンジの なるとオレンジの Morella 剪定 剪定 rubra 15 - 25m栄養たっぷり! 栄養たっぷり! 33

カレイ カレイ

地域住民 地域住民

トラクター借りますね! トラクター借りますね!

観光客 観光客 新規就農者 新規就農者 農家 農家 2 拠点居住者 2 拠点居住者

ススキ ススキ

ススキがきれいだなあ ススキがきれいだなあ

みんなで見守る みんなで見守る

土づくり 土づくり

漁師 漁師

トマト トマト

ススキとお月見 ススキとお月見

ヤギ出産 ヤギ出産

玉ねぎ定植 玉ねぎ定植

キャベツ種まき キャベツ種まき みんなでたき火 みんなでたき火

ワカメ ワカメ

44

キャベツ キャベツ

ナス ナス

代がき 代がき

88

スミレ スミレ

77

スイレン スイレン

55

ヤマザクラ

Cerasusため池から水を張るよ jamasakura ため池から水を張るよ

6 - 10m

トラフトンボ トラフトンボ ヤマボウシ Cornus kousaトンボみっけ! トンボみっけ! 4.5 - 6m

棚田絶景シーズンの到来 棚田絶景シーズンの到来

よっ! よっ!

case study 2.  ぷかぷかパーク

あら、こんにちは! あら、こんにちは!

やあ! やあ!

終わったらみんなでお疲れさま会 終わったらみんなでお疲れさま会

ライトアップしてみよう ライトアップしてみよう

岸から伸びた桁は池中央に向かうにしたがって、深くなっていく。

ク クに水に近づく。

多様な生き物との同居に気付く。

やがて視線は水面と等しくなる。自分が水中に没入し、ため池や棚田に住む case casestudy study3. さらさらガーデン 3. さらさらガーデン

それは外から見れば水位の変化を可視化し、おいしい季節の訪れを知らせる

っていく。 いく。

ため池として使われなくなった空間。くぼ地に降り立つと、目の高さほどの草原が広がる。  ため池として使われなくなった空間。くぼ地に降り立つと、目の高さほどの草原が広がる。

ため池や棚田に住む生き物の目線を感じられる不思議な空間。 池や棚田に住む生き物の目線を感じられる不思議な空間。

草原のなかでさらさらとした風を感じ、人や動物は広大な空を楽しむ。  草原のなかでさらさらとした風を感じ、人や動物は広大な空を楽しむ。

節の訪れを知らせる装置にもなる。 訪れを知らせる装置にもなる。

防災・管理上残すのは危険なため、池の水を抜き、ススキやイネ科野草を主として植える。  防災・管理上残すのは危険なため、池の水を抜き、ススキやイネ科野草を主として植える。

望み、作業場の横で食の恵みを堪能する。 、作業場の横で食の恵みを堪能する。

将来の就農者増加に備えて、再びため池を使用することができるよう地形を残し、  将来の就農者増加に備えて、再びため池を使用することができるよう地形を残し、

がなされ、土地に栄養が蓄えられていく。

カワセミ セミ ミズカマキリ ミズカマキリ ギンヤンマ ギンヤンマ

農耕機械のシェア 農耕機械のシェア

菜の花 菜の花

タマネギ タマネギ

66 マダコ マダコ モチノキ ニレ ヤブツバキ 玉ねぎ収穫作業 玉ねぎ収穫作業 汗かいたし 汗かいたし Ilex integra Ulmus spp. Camellia japonica ヤギ搾乳 ヤギ搾乳 ため池で泳ぐぞ! ため池で泳ぐぞ! 田植え 田植え オレンジ摘果 オレンジ摘果 5 - 10m 25 - 30m 3 - 6m 玉ねぎ小屋で乾燥 玉ねぎ小屋で乾燥 きっかけとした 午後はゆっくり 午後はゆっくり みんなでお昼ごはん みんなでお昼ごはん 子どもも体験 子どもも体験 居住の促進

玉ねぎ出荷 玉ねぎ出荷

稲の育妙 稲の育妙

土の荒起こし 土の荒起こし

Academic Works

今ある活動や農業作業、 今ある活動や農業作業、

周縁部のデッキやフットステップからは農の共同作業を望み、作業場の横で

土地の栄養を衰えさせることのないよう、周辺の耕作放棄地とあわせて牛やヤギの放牧・転牧拠点とする。   土地の栄養を衰えさせることのないよう、周辺の耕作放棄地とあわせて牛やヤギの放牧・転牧拠点とする。

ため池周縁、池の中の躯体側面は  ため池周縁、池の中の躯体側面は

周辺の木々を用いて、家畜の日陰を作るためのタープ  周辺の木々を用いて、家畜の日陰を作るためのタープ

垂直でなく、緩い傾斜によって池の 垂直でなく、緩い傾斜によって池の

を渡すことも可能。牛やヤギなどの家畜の を渡すことも可能。牛やヤギなどの家畜の となる、ス となる、ス

底に繋がっている。緩い傾斜により、 底に繋がっている。緩い傾斜により、

スキやイネ科野草を植える。 スキやイネ科野草を植える。

生態系のための環境推移帯であるエ 生態系のための環境推移帯であるエ

ため池の地形は家畜のフェンスとしても捉えられ、電  ため池の地形は家畜のフェンスとしても捉えられ、電

コトーンを創出する。 コトーンを創出する。 ハッチョウトンボ ハッチョウトンボ チョウトンボ チョウトンボ

コヨシキリ コヨシキリ

線などを張る必要はなくなる。 線などを張る必要はなくなる。

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Title

Nature in the City, City in the Nature

Type

Research Workshop, 2018

Location

Awaji-island

Publication

パリ・ラヴィレット大学とのワーク ショップにて、京都とパリを対象に、都 市の中の自然・自然の中の都市を各チー ムの視点からリサーチ・発表をおこなっ た。本チームでは、各都市の中心を流れ る河川空間から広がる自然に注目した。

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29 Publication


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