Interbrand 30th Year Initiative 01

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30th

YEAR

I INITIATIVES

これからの 日本ブランドの 30年にむけて

01

March 2014 30年後の未来を見据えた

「日本ブランド」への提言



30th

YEAR

INITIATIVES

BRANDS HAV HAVE A E THE POWER TO CHANGE JAPA JAPAN P N これからの日本ブランドの30年に向けて

01

30年後の未来を見据えた

「日本ブランド」への提言

March 2014


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「日本ブランド」 これまでの 30 年とこれからの 30 年 「日本ブランド」を取り巻く環境

しかし、前途は必ずしも洋々とは言えない。 公的債務残高が国内総生産 (GDP) の 3 倍

1984 年、世界最大のブランドコンサル

に達するといわれる状況の中で、2008 年

ティング会社、インターブランドの 3 番目の

を境に国内人口の減少が現実のものとなっ

オフィスとして東京に設立されたインター

ている。

ブランドジャパンは、多くのクライアントの ご支持のもと、設立 30 年の節目を迎えた。

日本が、その豊かさを維持し続けるため には、グローバルで高い収 益を上げ、多く

インターブランドジャパンはこの 30 年、

の雇用を創出し、イノベーションを起こす

ブランドコンサルティングのパイオニアとし

活力に満ちた民間企業の存在が不可欠で

て、 日本における 「ブランディング」の導入と

ある。それはすなわち、世界と伍して戦え

啓蒙活動、そして業務を通して多くのクライ

る“強いグローバルブランド”の育成を意

アントのブランディングを支援してきた。そ

味する。

202

の歴史は、バブル経済やリーマンショック、 東日本大震災など日本経済全体の大きな

グローバルで戦え

浮 沈を経て、日本における「ブランド」がビ

る強い「日本ブ

ジネスの重要な資産としてマネジメントの

ランド」

対象へと進化を遂げてきた歩みと重なる。

この間、 日本における 「ブランド」 を 取り巻く環境は大きく変容し、そ ブランド」 も進化を

2020

遂げてきた。

2014 1

2015

2016

2024 4

2025

2023

2019 92021

2018 8

2017

2026 2028

2022

れに呼応して多くの「日本

2027


2044

2043 2042 2039

確立に向け、できることは何か。インター

ブランドジャパンは設立 30 年を契機とし、 今年“Interbrand Japan 30th Initiatives”と題して、日本のこ れからの 30 年に向けた 提言を行っていき たい。

2035

2040

2032 2037 72038 29 2033 3 2036 2030 2041 8 2031 2034

2


4

3


“Best Global Brands”から見えてくるもの 我が国の経済は、2010 年に中国に抜かれたとはいえ依然世 界第 3 位の規模を誇る。しかしながら、グローバルにおける「日本ブラ ンド」のプレゼンスはその経済規模に見合っているとは言い難い。 インターブランドが毎年公表している金額換算した「ブランド価値」のランキングで ある“Best Global Brands 2013”においては、世界ランキングの TOP100 の中に 55 の「米国ブランド」が名を連ねるのに対して、 「日本ブランド」は未だ自動車、家電を中心とす る 7 ブランドのランクインにとどまるのが現状である。 幸い 2020 年の夏季五輪大会の東京招致成功により、日本には 6 年という時間軸が設定さ れ、久方ぶりに、政治も含め国民全体が長期的な視点で物事を考え、改革を進める機会に恵 まれた。私たちはこの機会を逃すことなく、2020 年を通過点と捉え、さらにその先を見据 えた日本の姿を考えなければならい。 その出発点として、 「日本ブランド」が今、世界からどのように映っているのか、 どこに課題があるのかを明らかにするために、私たちはグローバルに展開す るインターブランド各オフィスに在籍するコンサルタントおよびクリエ イターから広く意見を募った。まず、グローバルから見た現在 の「日本ブランド」の課題について、その棚卸しから検 討を進めたい。 Canada: 1 Mexico: 1 South Korea: 3 Japan

7

United States

55

Europe &Africa

33

Best Global Brands 2013 TOP100 Brands

4


2

現在の 「日本ブランド」 のグローバル視点での課題

インターブランドグループ グローバルネットワーク調査

「日本ブランド」の信 頼 性とその存 在 感の 変化

挙げられている主要なポイントは、本来は 強みであったはずのイノベーティブな側面 で、韓国や中国ブランドに対して遅れをとっ

韓国、中国などアジアのブランドが台頭

ているように感じられているという点だ。

する中、日本ブランドの信頼性はグローバ ルで、 どのように捉えられているのか ? そし

アジア諸国のブランドは、日本企業以上

て、その存在感はどう変化しているのだろ

にブランディングに積極的に取り組んでい

う?

る。以前は低価格で品質はそれなりという だけのブランドであったが、今やそれ以外

調 査の結 果は次の通りだ。「日本ブラ

の優れた価値を訴求し、世界の消費者も実

ンド」の信頼性は依然として高いレベルに

際にそのような認識を持ち始めている。一

あるという意見がほとんどだが、グローバ

方で、 「日本ブランド」は、変化に乏しく、突

ルでの存在感は弱くなっていると評価する

出していたはずの強みが希薄化していると

人も増えてきている。

いう認識だ。

「日本ブランド」の存在感の変化について

Q. 日本ブランドの「信頼性」に対してどう感じるか?

Q. 日本ブランドのグローバルの存在感の変化をどう感じるか?

7.5%

30.8%

3.2% 17.2% 36.6%

61.7%

■ とても高い ■ どちらとも言えない ■ とても低い

5

43%

■ やや高い ■ やや低い

■ とても強くなった ■ どちらとも言えない ■ とても弱くなった

■ やや強くなった ■ やや弱くなった


「日本ブランド」の差別性とその「ブランド 体験」づくり

一方で、顧客とのエモーショナルな繋が りが 弱いという声 は 未だ多く挙 がってい る。総じて言えば、日本はテクノロジーの

「日本ブランドは、情緒性に乏しく、顔が

強さに安住することなく、日本という国や文

見えづらく、個性が希薄」。かつて、インター

化が持つ情緒を活かしたエモーショナルバ

ブランドグループのグローバルメンバーの

リューをつくるべきであり、さもないと個性

中からこうした声が挙がっていた。現在は

は生まれない、伝わらないという意見であ

どうか。差 別 性、そして「ブランド体 験」 と

る。

いう点について、質問を投げかけた。 「我々は日本の一部しか知らない。差別性 結果は、 「日本ブランド」の差別性につい

ある文化を活かしてブランドの価値を創

て、 「 差別性がある」 と感じている層は約 4

り、もっと理 解しやすい形で伝えてくれれ

割、 「ブランド体 験」づくりについての意 見

ば、もっと個 性が際 立つブランドとして認

も同様の傾向で、約 2 割の層は、「やや弱い

識できるのに…」 という意見がグローバル

」と感じているという内容であった。

の声を代表している。

「日本ブランド」が長年培ってきた技術力 や品質といった強みに対する認識は、 これ まで同様、高い評価を得ている。そして、 「日 本ブランド」の差別性を、日本文化にも通じ る「穏やかさ、細やかさ、バランスのよさ」に 求める多くの意見があった。

Q. 日本ブランドの差別性についてどう感じるか?

Q. 日本ブランドはブランド体験という意味でどう見えているか?

6.6% 9.9%

5% 18.8% 27.5%

30.8% 52.7%

■ とても差別性がある ■ どちらとも言えない ■ 全く差別性がない

48.8%

■ やや差別性がある ■ やや差別性がない

■ とても強い ■ やや強い ■ どちらとも言えない

■ やや弱い ■ とても弱い

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現在の「日本ブランド」への認識とその「ブ

の背比べとなり、個性は希薄化せざるを得

ランド体験」

ないといえるだろう。

今 回の調 査から見えてきたのは、 「日本

「日本ブランド」の差別性として「穏やか

ブランド」が直 面する重 要 課 題は、自動 車

さ、細やかさ、バランスのよさ」などを

やエレクトロニクス分野を中心に認識され

挙げる声が聞かれた。日本の文化をもっと

ており、テクノロジー以外への拡がりのあ

活かすべきだと指摘する声も多い。「日本

るブランドとしての認識は未だ希薄だとい

ブランド」の高い信頼、品質の根幹にあるも

う事実である。

のは、日本や日本 人、日本 企 業が備えてい る“Omotenashi”の心や誠実さであろう。

優れた商品から感じられる品質や信頼

私たちはこの強みをもっと認識し、私たち

性は、 「日本ブランド」の揺るぎない強みと

の魅力として打ち出していく必要がある。

いってよい。ただ、韓国、中国などのブラン

7

ドが急激に攻勢をかけてくる中、今のやり

ただ現時点では、製品の根幹にある日本

方を続けているだけでは、同じ尺度の中で

のブランドのスピリットやストーリーは、ま


だ明確には伝わっていない。むしろ伝える 努 力をしているのに、伝えたいことが、グ ローバルの顧 客には十 分に到 達していな いといった方が正しいのかもしれない。私 たちは、既に評価を得ている高い信頼や品 質に、日本独自の文化的側面を活かした価 値を付加した、私たちならではの「ブランド 体験」をあらゆる接点において創りだして いかねばならない。

インターブランドグループ グローバルネットワーク調査の実施

世界からみた 「日本ブランド」 に関する調査

【調査概要】 調 査 方 法 :

インターブランド社内のネットワークを活用したインターネット調査

調 査 期 間 :

2013年12月9日(月)-12月16日(月)

調 査 対 象 :

インターブランド・グローバル各オフィスに在籍する コンサルタントおよびクリエイター

有効回答者数: Asia-Pacific : Americas : Europe & Africa :

127名(回答者在籍オフィス:下記20オフィス) Shanghai, Seoul, Singapore, Mumbai, Auckland New York, Cincinnati, Toronto, Mexico City, Buenos Aires, São Paulo London, Paris, Cologne, Amsterdam, Zürich, Berlin, Hamburg, Madrid, Moscow

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3

「日本ブランド」が模索していくべき、 これからの 「ブランド体験」 そもそも 「ブランド」 とは何か ?

企業活動を通して生みだされ、適切にマネ ジメントがなされれば、 「 識別性」 と 「差別

グローバルから、 「日本ブランド」はその

性」 と 「価値」を創出するものである。した

「ブランド体験」の面で、多くの指摘が寄せ

がって、 「ブランディング」は、あらゆるビジ

られた。この点は、グローバル市場におい

ネス活動をマネジメントし、 ビジネスの資

て今後「日本ブランド」が克服していかなけ

産であるブランドの価値を最大化すること

ればならない重要な課題である。では、 「日

を目指す活動である。

本ブランド」はこの先「ブランド体験」をどの ように捉え、マネジメントしていくべきであ

「我が社は BtoB ビジネスなので、 ブラン

ろうか。本 論に入る前にまず、 「ブランド」

ディングは関係ない」――未だこういう声

について定義をすることから、話をスタート

を聞くことも少なくない。そのような見解

させたい。

は、 ブランディングが一般消費者に向けた 広告キャンペーンの実施と同義に解釈され

「ブランド」には、さまざまな捉え方が存

ている企業に多く見受けられる。

在するが、インターブランドは「ブランド」を 以下のように定義している。

前述のとおり、 「ブランディング」 とは、あ らゆるビジネス活動をマネジメントし、 ビジ

A brand is defined as

ネスの「資産」であるブランドの価値の最大

a living business asset,

化を目指す活動である。一般消費者向け

brought to life across

の商 品を販 売する製 造 業だけのものでは

all touchpoints which,

なく、マスメディアを使った広告キャンペー

if properly managed,

ンを実施することでもない。

creates dentification, differentiation and value. 「ブランド」 とは“living business asset”つまり、常に変化するビジネスのア セット( 資産 ) である。それは、あらゆる 9


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ブランド体験をマネジメントする 「クアドラントモデル」 あらゆるビジネス活動をマネジメントし、

ブランドの拠りどころとなる中核概念で

そのすべてを総 動 員して、ビジネスの「資

ある「ブランドプロポジション」(= 目指す

産」であるブランドの価値を最大化するこ

姿 ) を中心に置き、Product & Services

とを目指す活 動がブランディングである。

( プ ロダクトとサ ー ビ ス )、Environment

その考え方に立てば、ブランドとそれに接

& Channels ( 空 間・環 境 と チ ャネ ル )、

するステークホルダーとのタッチポイント

People & Behaviors ( 人 々 と 行 動 )、

において、すべての「ブランド体 験」を適 切

Communications ( コミュニケーション )

にマネジメントできなければ、 ブランドの価

の 4 つの枠組みそれぞれのタッチポイント

値を向上させることはできない。インター

で、その考え方が適切に反映されているか

ブランドは、 「クアドラントモデル」 という手

をマネジメントしていく考え方である。

法を用いて、すべてのタッチポイントを大き く4 つの枠組みに分けてマネジメントして いる。

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Quadrant Model

クアドラントモデル

People and behaviours

Products and services

人々と行動

プロダクトとサービス

ブランドはどのような種類のプロダクトと サービスを提供すべきか?

人々にどのような行動を

そのサービスや提供するものは どのような性質のものか?

求めるべきか?

Brand Proposition ブランドプロポジション [ 目指す姿]

空間や環境を物理的あるいは バーチャルにどのように見てもらい、 感じてもらいたいか?

Environments and channels 空間・環境とチャネル

どのようなスキルと特質が必要か?

伝達したいメッセージは何か? どのようなチャネルを使用するべきか? (どんなコミュニケーションを どう実施すべきか?)

Communications コミュニケーション

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「クアドラントモデル」について、スター

いても毎年 Top100 に名を連ねる世界有

バックスを例に挙げて説明しよう。周知の 周知の

数の「ブランド」のひとつである。

とおりスターバックスはグローバルに展開 に展開 するコーヒーチェーンとして、世界中に多く に多く

スターバックスは「ブランドプロポジショ

のファンを持つブランドである。インター ンター

ン ( ブランドの目指す 姿 )」として、顧 客 に

ブランドが発表するグローバルのブランド ランド

とって自宅でも職場でもない“The Third

ランキング“Best Global Brands”にお にお

Place(第三の場所)”という考え方を掲

プロダクトとサービス プロダクトとサ ビス スターバックスは、商品戦略においては、高級

Prod ducts and se erviices

アラビカ豆のみを使用しオリジナルの商品を開 発、自社スタッフによる「バリスタ」を育成し徹底 的なクオリティコントロールを行っている。「第 三 の 場 所」を体 現 するために、あえてカップに ソーサーを付けず、皿が触れ合う音をさけるな ど、きめ細かなサービスを徹底している。

Bran Propos

空間・環境とチャネル

きめのソファ、相対的に少ない店舗面積あたりの

Th Third

席数、 さまざまなリラックスの仕方に合わせて異

第三の

間接照明、緩やかな BGM、座り心地の良い大

なったタイプの席を用意するレイアウト、いち早 く全 店に導 入した Wi-Fi 環 境、これらはすべて 「第三の場所」を体現する。さまざまなリラック スの仕方に合わせて異なったタイプの席を用意 するレイアウト、いち早く全店に導入した Wi-Fi 環境、 これらはすべて 「第三の場所」を体現する。 オリティコントロールを行っている。「第三の場 所」を体現するために、あえてカップにソーサー を付けず、皿が触れ合う音をさけるなど、きめ細 かなサービスを徹底している。

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Environ nments s and channells


げ、すべてのタッチポイントを徹 底 的に管

姿」である“The Third Place(第 三 の 場

理することで、高い「ブランド価 値」を築い

所)”を体現している。

ている。 ことほどさように、スターバックスは、 は、す べてのタッチポイントで顧客の「ブランド体 ンド体 験」をマネジメントし、 ブランドの「目指す 指す

Peo ople and behaviours

人々と行動 「第 三の場 所」 というコンセプトを実 現し、維 持するため、個々の店舗に独立のオーナーがい るフランチャイズ方式ではなく、店舗はすべて直 営方式。パートナーと呼ぶ従業員への教育・訓 練を徹底し、日本ではこの4月から、約 800 人の 契約社員をすべて正社員にするなどサービス品 質を向上させる経営を実践する。

and osition

コミュニケーション

he Place

店舗そのものをプロモーション手段にすると いう考え方のもと、マスメディアでの広告キャン

の場所

ペーンはほとんど行わない。完全分煙化を含め た空 間、家 具、什 器、用具、音 楽、パッケージ、店 舗内メディア等のすべてを徹底的に管理し、 「第 三の場所」である店舗でのブランド体験をコミュ ニケーションの核としている。

Communicatio ons

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これまでの日本の常識から、 これからの世 界最先端の潮流へ

P od Pr oduc ucts ts and d serrvi vice ces s プロダクトとサービス

グローバルから 「日本ブランド」を見たと き、今後克服していかなければならない重 要な課題が、 「ブランド体験」である。これ からの「日本ブランド」は、その「ブランド体 験」により一層磨きをかけなければ、グロー バルのリーディングブランドとの戦いには

オープンイノベーション

ー BtoB, BtoC から B&B, B&C へ

これまでの伝統的なモノづくりから、 ノづくり ションによる オープンイノベーションによる •サー ービス開発へ これからの製品•サービス開発へ

勝つことができない状況におかれている。

グロ-バルレンジでの全体最適をはかる ンジでの全 体最適を ブランド体系

磨くべ き「ブ ランド 体 験」につ いて、今 グ

グローバル市場でのブランドパーセプションに

ローバルでは、何が起こっているのか。ど

基づいた全体最適を実現するブランド体系へ

個別プロダクトごとのマーケティングから、 ーケ ケティ

のような新しい潮流が芽生えているのか。 先に紹介した「ブランド体験」をマネジメン トする「クアドランドモデル」の 4 つの要素 ごとに、その新しいトレンドや先取りしてい

E vironmen En nts and chan nnels s 空間・環境とチャネル

くべき「兆し」について、インターブランド ジャパンが国内外で培ってきた知見を生か し、今年 1 年間にわたり考察を重ねていき たい。 全 10 回にわたる本 企 画において、提 言 する 8 つの個 別テーマの内容の概 要を右 に紹介する。

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これからのオムニチャネル ムニチャネル

これまで、個別に最適化をはかってきたチャネルから、 に最適化をはかってきたチ 適化をはかって チャネルへ 理想のオムニチャネルへ


P ople and beh Pe havio i urs

人々と行動

激しい環境の変化に翻弄される 「日本ブ ランド」。しかし立ちすくんでいるわけには いかない。今こそ「日本ブランド」は、グロー バル社会から何が本当に望まれているのか

異文化コミュニケーション

ーこれからのインターナルブランディング

ダイバーシティを前提とした流動的組織において、 インターナルブランディングはどうあるべきか

リーダーシップ

ーチーフ・マーケティング・オフィサー (CMO)

これまでの(日本型の)縦割り組織による 個別マネジメントから、 CMO による全体最適のマネジメントの時代へ

を学び、そして、何を伝えるべきかを考え抜 かねばならない。その上で、 リアル、デジタ ル、機 能、デザイン等、あらゆるタッチポイ ントを通じて、豊かな連想を伴う 「日本ブラ ンド」 としての「ブランド体験」を創りあげる べきだろう。 「日本ブランド」による魅力に満ちた「ブ ランド体験」は、世界の人々にとっての新鮮 な体験をもたらし、多くの新しい賛同者の 獲得に結びつくはずだ。

Comm Co mmun unic icat atio ion ns

コミュニケーション

グローバルに向けたコンテンツマーケティング

これまでのペイドメディアを中心とした コミュニケーションから、 戦略的なオウンドメディア活用による

本企画では今年 1 年間をとおして、視線 を外に、 さらに先に向け、 これからの世界最 先端の潮流を考察する。そして、 「日本ブラ ンド」が到達すべき 「強いグローバルブラン ド」の確かな将来像を展望したい。

コンテンツマーケティングへ

これからの SNSとメッセージング

One-way のメッセージ発信から、

シェアを前提とした双方向性のメッセージングへ

ビジュアルコミュニケーションの未来

変化するタッチポイントにおいてこれからの ビジュアル•コミュニケーションはどうあるべきか

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インターブランドジャパン 中村正道

Executive Director

矢部宏行

Executive Strategy Director

松尾任人

Creative Director

二木純子

Creative Director

西村ゆかい Designer インターブランドについて インターブランドは、1974 年、ロンドンで設立された 世界最大のブランドコンサルティング会社である。世界 27 カ国、約 40 のオフィスを拠点に、グローバルでブラ ンドの価値を創り、高め続ける支援を行う。インターブ ランドの「ブランド価値評価」は、ISO により世界で最初 にブランドの金銭的価値測定における世界標準として認 められ、グローバルのブランドランキングである“Best Global Brands”などのレポートを広く公表している。 インターブランドジャパンは、ロンドン、ニューヨークに 次ぐ、インターブランド第 3 の拠点として、1983 年、東京 に設立された。ブランド戦略構築をリードするコンサル タント、 ブランドのネーミング、スローガン、メッセージン グ、ロゴ・パッケージ・空間・デジタルのデザインを開発す るクリエイターが在籍し、 さまざまな企業・団体に対して、 トータルにブランディングサービスを提供している。著書 「ブランディング7つの原則」 (日本経済新聞出版社刊) インターブランド http://interbrand.com


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