What if 建築の最小単位が 自動運転車になったら
実務
設計
研究
自然の中に車体のみで
自然との暮らし
日常として宿泊できる暮らしへ
郊外との新しい出会い 街の再生 利便性に囚われず、 魅力ある街に人が集まる暮らしへ
住まいの追求
VISION
地価の安い場所に広々とした 自分らしい家を建てられる暮らしへ
VISION
実務
設計
研究
部屋が車体に
車体が部屋の単位となる 新たなビルディングタイプが生まれる
都市での新しい住まい方 駐車場や道などに
駐車場に行為が
機能が街へ
車体と融合する空間が生まれる
既存の住宅にあらゆる機能が 自動運転で配送されるようになる
VISION
実務
設計
研究
House 1 Hometown 2
Hometown 1
郊外との新しい出会い
House 2
都市での新しい住まい方 Hometown 3
自分の故郷が増える暮らしへ
いつも見ている風景を見つめ直し、 新しい日常を作り出す
私たちの日常とは果たしてどのくらい豊かなモノで しょうか?
Kento Nakayama
ふらっと自分の暮らしている街で面白い人と出会った り、新しいことを始められたりするきっかけはあるで しょうか?自分がゆっくりしたい時や自分を集中させて
Education 2016-2020
明治大学 理工学部建築学科
2020-
東京大学大学院 工学系研究科建築学専攻
2019/9
kyoto startup summer school by 京都工芸繊維大学
2019/1-2
モクチンスクール by NPO 法人 モクチン企画
くれる空間という場はどれだけ身近にあるでしょうか? この様な環境を作るべく、リノベする学生団体 DaBo を 立ち上げ 200 名近いメンバーを集めながら様々な新しい 日常を実際に作り出すプロジェクトを行ってきました。 そして今は新しい未来の日常を作るべく、建築と自動運
Intern 2016/6-8
RFA 一級建築事務所
2020/6-
株式会社 BIOTOPE
転車の間にある可能性を様々な角度から探っています。
目次 /
郊外との新しい出会い
1 麦踏
リノベーション × パン屋
2 Dipa
リノベーション × 学び場
都市での新しい住まい方
3 モノは壁に消え、暮らしは街に広がる 自動運転車 × 既存戸建て住宅
4 壁から解放され、ふるまいが移ろう 自動運転車 × オフィスビルタイプ
5 日常のふるまいが、街の余白を繋ぐ 自動運転車 × 駐車場
6 サービスが動き回り、新たな都市構造が生まれる 自動運転車 × 施設配置問題
麦踏
1
リノベーション × パン屋
duration:2017 summer-2018 spring site:Nebukawa/Kanagawa function:entrance+resting client: 麦焼処 麦踏 role:統括リーダー、基本・実施設計、施工
郊外との出会い
要望:
実務
設計
隠れ家の様でありながら、お客さんが来てくれる店へ
研究
提案: 既存の入り口ではなく、新しい入り口を設ける
常識に囚われない アイディアと手探りの試行 千利休が建てた天正庵跡地に建つ民家の改修。この場所にある緑と海、そし
売り場
アプローチ
て風情を車で通りかかった人に伝わる様な構えを設計した。また訪れた人が
新設入り口
縁側
建物の記憶を売り場へのアプローチを歩きながら感じる空間とした。このア イディアは当初工務店などからは出てきていない斬新なアイディアであった。
要望:
既存入り口
庭をうまく使いたい 提案: アプローチから借景として見える庭、そして縁側 でくつろぎながら感じることのできる庭へ
first proposal:
final proposal:
人を建物の内部に引き込むためのファサードを作
現地でのモックアップなどを通し適したファサー
ることをコンセプトに空間を作る。
ドにまとめる。より内部空間の体験に注視した。
郊外との出会い
実務
設計
研究
1 つの建物が復興することで、 街の魅力が再発見される
これまでは車が通り過ぎるだけで、誰 も足を止めなかったこの地域で年間 3 万人近い人が足を止めてくれる様に なった。 その結果、地域のみかん農家が麦踏で みかんを売っていたり、訪れた人が周 辺の景色を楽しむ姿が見られる様にな り、地域の雰囲気が変化し始めている。
果物農園
ゲストハウス パン屋・果物加工
麦畑
見出された景観や地域に根付くみかん畑の魅力は人を引きつけ、現在は耕 作放棄されてしまっている畑を、今後自動運転車で気軽に横付けしながら 利用される様にしたいと妄想している。
Dipa リノベーション × 学び場
2 duration:2018 springsite:Hakone/Kanagawa function:complex(factory/dining hall/accommodation) client: 正眼寺 role:統括リーダー、基本設計、施工
郊外との出会い
実務
設計
研究
更新しながらの発見と設計
街と建物の記憶を継承
このプロジェクトでは、依頼をいただいた時点で
既存の躯体以外を一度解体し、建物のアイデン
すでに屋根の修復や解体などを同時に私たちの
ティティとなる段差や開口などの箇所を残しなが
チームで行った。したがって現場で作業をしなが
ら新たな空間を作っていった。単に新しくするだ
ら見つけた魅力をその場で話し合いながら形にし
けでなく、街の記号性を残す様に設計した。
て行った。
kitchen factory
entrance
dining hall
coverd alley
集団設計と統一性 集団で設計を行っていく中で、ど の様に統一性を保たせるのかとい うことに苦心をした。それぞれに 自発的な設計を行える環境を整え る一方で、建物の記号性を軸に取 りながら設計を進めて行った。
郊外との出会い
実務
設計
研究
自主設計・施工と 学ぶ場の創出
正眼寺の一般の方に向けた学ぶ場を
大学では理解が十分にすることの叶
作りたいという要望が元になってこ
わない建物の空間というものを自分
のプロジェクトが始まった。そこで
たちの手を使いながら理解し、さら
設計施工する段階から学生の学ぶ場
に 200 名以上のメンバーと学年・分
として職人さんや建築家の方にサ
野の垣根を超えながらチームビル
ポートをいただきながら、プロジェ
ディングを進め、プロジェクト共創
クトを進めて行った。
していく場を作り出してきた。
都市での新しい住まい方
3
実務
設計
研究
必要のないモノは壁の中に小型モビリティで収納される
モノは壁に消え、 暮らしは街に広がる
ものが街の中で流動を始める ∼1900
1900∼
2050
家具は固定された
家具は街へ流動する
荷物のコア 自動運転で新たな行為がやってくる
もっとも利用価値の低い 1F と 2F の間にメインの 荷物のコアを設ける。小型のモビリティが壁の中を 行き交い荷物を壁の中で管理する。
2F モノが減り、さらに背の高い家具がなくなること で床座の空間に回帰する。
荷物が
1F 撮影スタジオが
外部から新しい機能が自動運転でやってくる。 (ラ ンニングマシンとか)広さのある空間を持つこと
ランニングマシンが
によって様々なアクティビティが行われる。
都市での新しい住まい方
実務
設計
研究
家具や道具たちが動き始め、家には様々な大きさの サービスがやってくる。不要なもので支配されていた家は、 行為をするための空間に回帰する。
都市での新しい住まい方
実務
設計
研究
壁から解放され、
ふるまいが移ろう
4
時間によって移ろう建築へ
より身体性に近い空間へ
部屋の単位を自動運転車にすることによって時間
しばしば建築は過剰に強い境界を持ち過ぎてしまいます。
帯による用途が移ろう建築へと変化することが可
これらをいつでも選択できる境界へと切り替えることで
能になります。
よりストレスの少ない空間を作り出すことが可能になり ます。 オフィス
オフィス
リビングスペース
コワーキングスペース
飲食スペース
イベントスペース 飲食スペース
ポーチ
居酒屋スペース
光 風
宿泊スペース
オフィススペース
ポーチ
風
自動運転車
自動運転車
一定
一定
光
都市での新しい住まい方
5
実務
設計
研究
日常のふるまいが 街の余白をつなぐ 個人空間
個人空間
共有空間
ふるまいナシ ふるまいアリ
ふるまいアリ
ふるまいアリ
駐車場が行為を繋ぐ場へ マンションというモノは個人のプ
自動運転が普及すればこの駐車場
ライバシーを守れるものの、私た
の空間に自動運転車の部屋と結合
ちのアクティビティを促してくれ
できるシェア空間を生み出すこと
るものではない。さらにマンショ
ができます。さらにマンションの
ンに付随する駐車場は人の行為を
一階空間もシェア空間とすること
寄せ付けない。
で、マンションの魅力を高める。
駐車場が活用されることによって街並みはよりヒューマンスケールになる
自動運転車と接続して利用される新しいビルディングタイプの建物が生まれてくる
都市での新しい住まい方
実務
設計
研究
マンションやアスファルトに覆われた都市近郊の暮らしは 自動運転車を纏う空間によって少しずつ人の空間へと作り変わる。
都市での新しい住まい方
実務
サービスが動き回り、 新たな都市構造が生まれる 施設配置問題 × 自動運転
設計
研究
6
1 つのサービスを選択 既存の施設集約型モデルを構築 現状の施設モデルより、自動運転車に同
必要車体数の算出
等のサービス量が移行した場合の必要車 体台数を算出する。
自動運転車にこれまで建物の中にあった様々 なサービスが搭載された際にどのように都市
空間的相互作用モデル
の構造が変化するかをシュミレーションする。
待ち行列理論
施設配置問題
車体数やサービス時間など現実的に可能なモ デルを構築しながら、どのような場所に物理
自動運転車に移行した
的拠点が必要になるのかを検証し新たな都市
モデルを構築
像を描く。 路上の飽和状態、移動コスト、待ち時間 などを算出し、既存モデルとの比較から 非効率の状態を算出
非効率になる車体数を算出 配送計画問題
station
非効率が生じる地域に対して、適切なサイ ズでの施設配置を行う。配置箇所による流 動のモデルを比較検討する。
非効率になる箇所に施設を配置 自動運転車と施設の効率を比較
駅中心型な施設集約モデルから土地の魅 力を中心とした流動型の都市空間を設計 する
新たに配置する施設の空間設計
完