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特集記事

歩留まり向上のためのベアウェーハ上の Large欠陥を特定する新技術 Kerem Kapkin, KeunSu Kim, Jason Saito, Hyosik Suh – KLA-Tencor Corporation Chung Geun Koh, Dae Jong Kim, Byeong Sam Moon, Seung Ho Pyi – Hynix Semiconductor Corporation

本稿で紹介する新たなパターンなしウェーハ検査技術によって45nm世代に重要なLarge Shallow Defectの検出度と分類能を向 上できる。マルチチャンネル検出技術によって可能になったこの欠陥分類機能は、検出した欠陥が洗浄可能かどうか、あるい はウェーハを廃棄しなければならないのかどうかを判定することができ、ウェーハメーカおよびICメーカに有益であろう。製 造プロセスの上流部でこのような識別を行うことによって、ウェーハやICの品質向上と歩留まり向上が可能になる。 デバイスの微細化が進むにつれ、ウェーハの表面状態、ウェ ーハ上の欠陥サイズ・欠陥形状および欠陥種類がデバイスの 歩留まり・性能・信頼性に大きな影響を与えるようになって きた。ITRS (国際半導体技術ロードマップ)のガイドライン によると、ベアウェーハの表面上の欠陥のクリティカルサイ ズは、デザインルールの1/2程度であると規定されている。 同時にICメーカは、受入ウェーハ上の欠陥数の許容値を年 々小さくしており、さらには現在欠陥数だけでなくLLPD (大型の輝点欠陥)の数も定めはじめている。これらの LLPDというものは、横方向に広く深さ方向には非常に浅い 欠陥である。幅は数ミクロンメートルにたいして高さはわず か数ナノメートルの場合もある。LLPDの発生原因は、単結 晶シリコンのインゴット成長時と、その後のウェーハ加工工 程と表面前処理プロセスの両方の可能性がある。これらの LLPDは、ベアシリコンウェーハの受け入れ時に、ピット、 へこみ、エアポケット、および研磨スクラッチとして現れ、 歩留まりを著しく低下させるキラー欠陥となる可能性が高 い。したがって、ICメーカは、デバイスの処理を開始する前 に、LLPDのあるウェーハを特定して選別する必要がある。 ウェーハメーカは、多くのパーティクルの中からLLPD欠陥 を検出し、正確に分類する必要がある。そうすればそのウ ェーハがクリーニングやリワークできるのかどうか判断で Particle

COP

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きるようになり、ウェーハを不要に廃棄することを回避で きる。また、LLPDはウェーハメーカ内での製造過程で発生 するものであるから、ウェーハメーカはLLPD発生の根本原 因を速やかに特定し、対策を講じ、LLPDに起因した不要な 廃棄を避ける必要がある。 本稿では、パターンなしウェーハ検査装置であるSurfscan SP2XPを使用することによって、歩留まりに大きな影響を与 えるこれらのLLPDをパーティクルから自動的に分離する方 法を実証する。また装置の新機能であるGC(グローバルコ ンポジット)とRBB(ルールベースのビンニング)が、ウェー ハメーカの最終検査工程とICデバイス製造のIQC(受入品質管 理)アプリケーションの両方に有効であることを示す。 ウェーハ欠陥のタイプとその原因

デバイスの歩留まりに影響を与える従来の微細な(ミクロン メートル以下の)欠陥には、パーティクル、COP(結晶起因ピ ットまたはパーティクル)、残留物、スクラッチなどがあ り、すでにその特性は十分に解析されている。図1にこれら の欠陥を示す。ウェーハ上の大きなパーティクル状の欠陥 は、搬送時の汚染、プロセス装置、またはクリーンルーム の環境に起因しており、これらのパーティクルの多くは、 さまざまなクリーニングプロセスで除去できる。 Residue

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Scratch

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図1:従来の欠陥やLPD(輝点欠陥)の例、これらの欠陥に対しては検出および分類のためにより高い感度が要求されている

2007年冬号 歩留まり管理ソリューション

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www.kla-tencor.com/ymsmagazine


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