計測
45nmノードのプロセスで用途が拡大するウェ ーハ・レベル計測 Paul MacDonald, Greg Roche, Mark Wiltse -– KLA-Tencor Corporation
製造装置のトラブル・シューティングやモニタ等、多岐にわたるプロセスの最適化にKLA-TencorのIntegral™ 、SensorWafers™を はじめとする計測用ウェーハの用途が広がっている。これらの専用ウェーハには高精度かつ時間系列で計測を行うための計測 装置一式が組み込まれており、ダイナミックに変動するプロセス環境に対するウェーハの挙動を調べることができる。
パターン微細化への流れが続いた結果、従来の形式の計測デ ータに加え、リアルタイムでの装置データを統合する必要性 が出てきた(1)。半導体業界では、プロセス装置との関連にお いて計測データを、オフライン(ラインから切り離した解析 のための計測)データ、インライン(プロセス直前・直後の 計測のために装置と直結または近傍での計測)データ、およ びin-situ(プロセス中での計測のために装置内に組込み計測) に分類・定義している。ITRSのMetrology and Factory Integration分 科会も2007年版改訂のロードマップに「オフライン/インラ イン/in-situ計測」の分類を記載することになっている(2)。 計測用ウェーハは、空間分布(オフラインデータ)と同時に リアルタイム情報をプロセス内部から収集する(in-situデー タ)だけでなく、これらの計測値をプロセス直前直後に読み 込む(インラインデータ)ことができるという点で、上記の 3つのカテゴリ全体を網羅するものとして位置付けられる。次 節では、45nmノードに関連するさまざまなアプリケーション 事例について取り上げ、計測用ウェーハの用途を考察する。
物理気相蒸着(PVD):Cuバリヤー/シード形成における温度分布 のチャンバ間マッチング
半導体工程にCu配線が導入されたことにより、シード・レ イヤおよびバリヤー形成に細心の注意を払う必要が出てき た。成膜温度の低下に伴い、ワイヤレス方式のセンサ・ウ ェーハは、成膜プロセスの特性を評価し、チャンバ間マッ チングを実現する上での有用な手段となっている。 2つの量産用Cuシード形成チャンバを、様々なRF電力および チャック温度条件で比較調査した(3)。室温、低温、および超 低温の各カソード温度条件に対し、低電力および高電力条 件を評価した。図1aおよび1bに基準条件(低電力、低温) を示す。この図から、2つのチャンバ間では熱の均一性と平 均温度に差があることが一見してわかる。チャンバAでは、 ノッチ近くのエッジの非均一性が顕著である。チャンバBで は、同心円状でほぼ均一なパターンであり、温度レンジが 狭い範囲に収まっている。SensorWaferの実行で得られた温度 の空間分布データを、RF電力およびチャック温度パラメー タでモデル化し検証を行なった。チャンバ間のマッチング 不良はノッチ付近に局所的に現れており、RF電力供給の非 均一性によるものと判断された。 化学気相蒸着(CVD):プラズマ窒化工程
このCVD膜の良否は、成膜時のウェーハの温度に大きく依 存する。ウェーハ温度は、ソース電極およびバイアス電極 を通じてウェーハに供給される電力だけでなく、静電チャ ックや熱プレート内部の温度制御によって左右される。 a)
b)
Mean 81.121 Range 47.365
Mean 71.807 Range 33.599
図1:低電力、低温Cuバリヤー成膜: a) チャンバAの基準温度分布(左)、b) チャンバBの基準温度分布
2007年冬号 歩留まり管理ソリューション
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パターンの微細化に伴い、CVDプロセスは低温化してきた。 従来、熱処理CVD電気炉は600∼1000 °C で運用してきた。 プラズマCVD(PECVD)の導入で、ウェーハ温度は250∼ 550°Cにまで下がった。その後、45nmノードでの超low-k誘電 体やhigh-kゲート構造の到来により、ウェーハ温度はさらに 下がっている。近年、30∼50°Cの範囲のウェーハ温度を使用 し、超low-kバリヤー層としてPECVD膜が開発された(4)。一部 のhigh-kゲート材料に絶縁やバリヤーなどの特性を付加する ためにプラズマ窒化が実用化されている(5)。 14