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マスク

45nmノードのDie-to-Databaseレチクル 検査のフィールド評価結果 William Broadbent, Ichiro Yokoyama, Paul Yu, Heiko Schmalfuss, Jean-Paul Sier – KLA-Tencor Corporation Ryohei Nomura, Kazunori Seki – Toppan Printing Co., Ltd Jan Heumann – Advanced Mask Technology Center GmbH & Co

日本の凸版印刷株式会社(以下凸版)とドイツのAdvanced Mask Technology Center (以下AMTC)でTeraScanHRシステムをテストし た結果、同システムで高感度、低擬似欠陥率、高速スキャンが達成されたことが証明された。TeraScanHRシステムの高NA光 学系、新オートフォーカス機構、ピクセルサイズの微細化、アルゴリズムのレンダリングおよびモデリング機能の改善によっ て微細な線幅、アグレッシブOPCにおいても微小な欠陥の検出能力および擬似欠陥率の大幅改善が確認された。一部の検査モ ードにおいては反射光検査と透過光検査を統合してもスキャン時間が延びることなく、高品質レチクルの生産に必要な高精度 レチクル検査能力を実現する。 TeraScanHRは、従来のTeraScanTRプラットフォームをベー スに改善された新しいレチクル検査プラットフォームであ る。このプラットフォームでは光学系精度が向上し、微細 パターンを高いレベルで解像する。また、高精度データ ベースモデリング機能によってdie-to-database検査で微細な OPCを高精度で表現する。さらに、画像処理機能の高速化 により特に統合モード(透過光+反射光)の使用時に生産性 を向上させることができる。TeraScanHRプラットフォーム は、45nmノードに対応している他、65nmノード、90nmノー ド、130nmノード向けに構成することもできる。 本論文では、TeraScanHRプラットフォームの技術的側面に ついて解説し、凸版とAMTCに出荷したベータ装置のフィー ルドテストで得られた結果を一部報告する。このテストで は、90∼32nmロジックノードの幅広い製品レチクルや製品 に近いレチクルと共に、プログラム欠陥テストレチクルを 使用して欠陥検出性能を検証した。また、同等のメモリノ ードを使用し、対象ピクセルサイズ(72/90/125/150nm)を使用

図1:45nm世代のマスク検査を可能にする新しいTeraScanHRシステム。

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した場合の感度と検査性の両方を評価した。これらのベー タ装置は現在、最先端量産ラインで使用されている。 レチクル検査の開発

TeraScanHRプラットフォームは、45nmノードの最先端量 産条件と32nmノードの開発条件に対応するための高性能 と新機能を提供する。TeraScanHRプラットフォームには、 130nmノードから32nmノードまでのレチクル検査をコスト 効率よく実施するための多様なモデルが用意されており、 構成を自由に選択できる。レチクルメーカやウェーハファ ブは、現時点で必要な機能だけを購入し、将来、必要に応 じて高機能モデルにアップグレードできる。図1に代表的な TeraScanHRシステムを示す(3つの電子ラックは本体から離し て設置できる)。 この新システムの画像処理テクノロジでは、ウェーハリソグ ラフィシステムよりもはるかに高解像度のレチクルイメージ を撮像する能力を持ち、メインパターンとアシストフィーチ ャの両方を直接検査できる。また、さまざまなリソグラフィ 波長用レチクルの高性能検査にも対応する。TeraScanHRは、 代表的なバイナリ(COG)マスク、透過率6%のEPSMマスク (シンプルトライトーンマスクを含む)、ダークフィールド AltPSMに対応する。TeraScanHRシステムでは、透過光検査モ ードと反射光検査モードの両方をサポートし、1回の検査に 統合できる。 新しく72nmピクセルを使用することで、32nmロジックレ チクルと約45nmのハーフピッチメモリレチクルの開発に適 用する。エンハンサーマスク、コンプレックストライトー ン、クロムレスなど、さらに高機能な超解像技術(RET)の ための拡張機能の開発も行われている。大きいピクセルサ イズは、65nmロジックノードから130nmノードまでに適用 し、スキャン時間の短縮を利点として持つ。 27


マスク イメージングサブシステム

図2にイメージングサブシステムを示す。高解像度オプティ クス/リニアセンサアーキテクチャが、透過光照明パスと反 射光照明パスの両方で採用されている。 光源は、波長257nmの連続波(CW)レーザ(寿命5,500時間以 上)である。アクティブビームステアリングサブシステム はビームドリフトを補正する。透過光イルミネータには、 ユーザが自在に選択可能なさまざまな構成が用意されてい る。現在、COGおよびEPSMレチクル向けの標準コントラス トと、AltPSM、エンハンサーマスク、クロムレスなどのク ォーツエッチングレチクル向けの位相コントラストという 2つの照明光学系構成を備える。位相コントラストモードで は、クォーツ位相欠陥(バンプやディボット)に対するコント ラストに優れ、欠陥検出感度が向上している。

必要な性能レベル達成のため、新システムには微細ライ ン、OPC、欠陥を解像する高NA光学系(従来の90nmピクセ ルTeraScanTRプラットフォームよりも約1.2倍のNA)を採用 し、新しく72nmピクセルをサポートした。高NA光学系は 焦点深度が浅いため、新オートフォーカスシステムを採用 し、必要なフォーカス精度を実現した。先進のプレマップ 技術により、特にクォーツエッチングタイプなどの大きな トポロジーを持つレチクルを検査する場合などに適切なフ ォーカスを維持する。 画像処理

TeraScanHR画像処理サブシステムは、高速プロセッサが搭載 され、自在にプログラム可能でスケーラブルなマルチプロ セッサアーキテクチャを採用したTera Image Supercomputerを 特徴としている。

カスタム設計の対物レンズは、ズームレンズを通してセン サ上にレチクルの画像を結像する。ズームレンズの倍率変 更により、ユーザは72nm、90nm、125nm、150nmの4種類の ピクセルサイズを選択できる。低感度検査では大きなピク セルサイズを使用し、スキャン時間を短縮することができ る。画像のピックアップは、Time Domain Integration(TDI)セ ンサによって行われる。TDIセンサは、従来のCCDリニアセ ンサよりもはるかに低い照明レベルで高速連続画像ピック アップを行う。

基本的な検出方法では、テスト画像をリファレンス画像に 重ね合わせ、事前に指定されたサイズを超える差分を欠陥 として検出する。欠陥のない画像同士は一致するので、差 があれば、欠陥と見なす。die-to-die検査の場合、隣接するダ イ同士でテスト画像とリファレンス画像を比較する。die-todatabase検査の場合、テスト画像を、デザインデータベース または描画データベースから再構築したリファレンス画像 と比較する。STARlight検査の場合、透過光画像を反射光画 像と比較し、差があれば、異物欠陥と見なす。

TeraScanHRシステムは、スイッチングデバイスを使用して透 過光照明と反射光照明を単一のイメージセンサ上に結像す る。これにより、透過光照明と反射光照明の両方を使用し た検査(Integrated T+Rモード)を実現できる。それぞれの照明 モードが最高性能を発揮する欠陥クラスやパターンタイプ は異なる。したがって、両モードを組み合わせたIntegrated T+Rモードによって最高品質の検査が可能になる。

新しいイメージコンピュータはさらに高速のプロセッサを採 用し、従来のイメージコンピュータと比べて2倍の数のプロ セッサを搭載している。処理能力を増強した結果、従来では 速度低下が避けられなかった高度な処理集約型検査モードに おいてスキャン時間を改善した。また、検査ステーションの 速度を落とさずに透過光検査と反射光検査の同時処理を実現 した。その結果、従来のTeraScanTRシステムと比べ、飛躍的 にコスト効率を改善したT+Rモード検査が可能になる。

Condenser

Transmitted Illumination

Photomask

Objective

DUV Laser Source Reflected Illumination

die-to-database検査用の追加処理ブロックでは、レチクルのデ ザインデータベースまたは描画データベースからリアルタ イムでデータベース画像を再構築する。欠陥検出感度を低 下させるエラーを回避するため、高機能モデリングアルゴ リズムによってデータベース画像を高い次元で光学画像と 一致させることに成功した。新しいdie-to-database欠陥検出ア ルゴリズム UHR は、従来のアルゴリズムに比べ、透過光と 反射光での微細なOPC構造のモデリング精度が格段に高い。 リファレンス画像からテスト画像が減算され、差分画像が 生成される。テスト画像とリファレンス画像は互いに正確 に一致し、欠陥が存在するとき以外、差分画像の背景は一 様な灰色となる。 テスト結果

Reflected Image TDI Sensor Transmitted Image

図2:高解像度の透過画像と反射画像には、サブ解像度のセリフが 結像され、目視でもはっきりと確認できる。透過画像と反射画像の いずれにも、オーバーサイズクリアセリフ欠陥が目視で確認でき る。遮光部分に存在する異物は反射光画像でのみ確認できる(ダーク スポット)。 2007年冬号 歩留まり管理ソリューション

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凸版とAMTCで4か月にわたって行われたフィールドテスト および調整の結果、システム性能を広範囲に検証すること ができた。各ベータサイトでは、KLA-Tencor標準のプログ ラム欠陥テストレチクルと、各サイト側で用意した独自の テストレチクルを使用して感度と擬似欠陥率を検証した。 ベータサイトのテストレチクルには、32nm、45nm、およ び65nmロジックノードの代表的な形状パターンの他に、 5xnmハーフピッチのメモリノードの形状パターンが含まれ ている。最大感度、およびさまざまな量産適応感度を交え てこれらのレチクルをテストした。 28


マスク

Prior Image Acquisition

New Image Acquisition

Difference Image

Difference Image Small lines & dark SRAF Same pixel 90nm

Real defect

Same algo UCF (old)

また、45nm、65nm、90nmのロジックノードや4xhp、5xhp、 7xhpのメモリノードの多様な製品レチクルや製品に近いレ チクルを使用して量産に適応したディテクタ設定を検証し た。これらはArFリソグラフィ向けのレチクルで、一部の AltPSMマスクおよびEUVマスクを含めた、大多数の透過率 6%EPSMの基本のクリティカルパターンレイヤによって形成 されている。このテストでは、アグレッシブOPCが適用さ れた最先端製品レチクルのフルフィールド検査で良好な結 果が得られたことが証明され、高感度、低擬似欠陥率が示 された。

Imaging limitations

Improved imaging

新しい画像取り込み機能による画像処理の改善

Optical & database matching errors False detection

Better optics New autofocus Improved stage

新しいTeraScanHRシステムの光学画像処理の均一性の改善 は、SRAFなどの微細構造で顕著に見られた。図3に、従来の システム(左)と新しいTeraScanHR (右)のSRAF差分画像ノイズ の比較を示す。これらの差分画像は、90nmピクセルと従来 のUCF die-to-databaseアルゴリズムを使用して同じ65nmノー ドレチクルから得られたものである。

図3:従来と新しい画像取り込み機構の微細SRAFイメージングの比較。

90nm Pixel

72nm Pixel Transmitted light Spica-200–193 260nm dark line

オートフォーカスサブシステム、低収差光学系、低振動ス テージが新しく導入された結果、ノイズが削減され、画像 処理の均一性が改善された。この例では、まだ差分画像に ノイズが存在しているが、これはUCFアルゴリズムが古く、 微細構造のモデリング機能の限界によって発生したもので ある。新しいUHRアルゴリズムにはさらに高精度なモデリ ング機能により低ノイズの差分画像を生成できるようにな り、擬似欠陥率も低下している。

1.25x Mag

高解像度とデータベースモデリング機能の改善 Dark extention defect ~ 30nm

~ 40% more modulation than 90nm pixel

図4a:90nmと72nmピクセルの微細なダーク突起欠陥のイメージの 比較。

Difference Image 45nm Logic

72nm pixel

Poly Layer

Database Transmitted

6% Tri-tone

High detector settings

Aggressive OPC

UHR Algorithm

Excellent matching of optical image and database model 図4b:72nmピクセルで実現した高解像度と新しいデータベースモ デリング機能によって、低ノイズ、低擬似欠陥率、高ディテクタ感 度設定を可能とした。 2007年冬号 歩留まり管理ソリューション

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新システムの高NA光学系により、新しい72nmピクセルで微 細なOPC構造、微細ラインアンドスペース、微細欠陥を解 像できるようになった。図4aに、従来の90nmピクセル(左の 画像)と新しい72nmピクセル(右の画像)を使用して撮像した 微細なダーク突起欠陥の比較を示す。72nmピクセルのほう はモジュレーションが40%高い(差分画像ではサイズが大き く、信号がより暗いことに注目)。加えて、72nmピクセルに 使用されるUHRファミリdie-to-databaseアルゴリズムが提供 する高精度モデリング機能によって、差分画像のノイズを 減らし、擬似欠陥率を低下させることができる。 図4bは、アグレッシブOPCが適用された45nmロジックゲート レイヤの差分画像を示す。これは、72nmピクセルで結像し た画像と、新しいUHRアルゴリズムでモデリングしたデータ ベース画像の差分画像である。この差分画像では、微細パタ ーンについてノイズが非常に低いことが示されている。これ により低擬似欠陥率と高ディテクタ感度設定が実現する。 72nmピクセルのDie-to-Database感度

図5 (次ページ)に、KLA-TencorのSpica-200-193プログラム欠陥テ ストレチクルを使用したdie-to-databaseモードによる代表的な 感度性能を示す。このテストレチクルは、波長193nmのリソ グラフィ向けの透過率6%の標準的なEPSMであり、複数の線 幅セクションに代表的なSEMI Wireプログラム欠陥が作り込 まれており、最小ダークラインは260nmである(図を参照)。 このテスト結果は、透過光照明による72nmピクセルのdieto-databaseモードと、最高感度を設定した標準HiResディテク タ(HiRes1およびHiRes2)を使用して得られたものである。灰 29


マスク 色の四角形は、20回の連続検査で100%の検出率を得られた ことを示す。四角形の上の数値は、SEM画像からKLA-Tencor の最大内接円中心法(MIC)を使用して得られた欠陥サイズ である。下の数値は検出率である。最小欠陥の検出率が 100%の各列には、読みやすいように大きいフォントで欠陥 サイズを示している。微細なピンホールは製造が難しく、 この上部についてはレチクル上に欠陥は存在しない。

10 90nm P 65nm P 45nm P

∆ CD

0

-10

凸版の45nmプロセスレベル

57%

凸版で使用されたテストレチクルは、最先端45nmプロセス で作成されたものである。45nmプロセスでは、従来のプロ セスと比べ、リニアリティー、コーナーラウンディングお よび解像度で大幅な向上を示した。図6を見ると、65nmプロ セスと比べてリニアリティーが57%向上している。

-20

73% Target CD

図6:トッパンの45nmプロセスでは、プロセスリニアリティーが57%改善。

図7 (次ページ)に、Carbonateテストレチクル(一部の欠陥のみを 示す)の45nmセクションについてdie-to-databaseおよびdie-todie透過光モードを使用した72nmピクセルによる欠陥検出性 能を示す。ディテクタ設定は、最高感度および量産適応設 定の両方を使用した。量産適応設定は、50を超えるさまざ まなパターンを検査し、擬似欠陥率を低く抑え、かつ最大 の検出能力を持つ量産設定を導き出した。この量産設定で は、最大設定の場合とほぼ同等の感度性能が達成された。 また、Die-to-databaseの性能は、die-to-dieの性能と非常に近 い。これは、データベースモデリングとレチクル均一性が 共に良好であることを示す(多くのシステムおよびマスクエ ラーは隣接ダイで共通しているので、通常、die-to-dieの性能 が最も高い)。

凸版のプログラム欠陥テストレチクルを使用した欠陥検出性能

凸版は、最先端レチクル検査装置の性能をテストするこ とを目的とした2種類のプログラム欠陥テストレチクル( 「Carbonate」と「Cyclics」を設計した。Carbonateレチクルが ライン/スペース系デザインであるのに対し、Cyclicsレチクル はホール系デザイン(360nmと420nm)である。Carbonateテスト レチクルには、45nmノードに特有のライン/スペースクリテ ィカルパターンレイヤの代表的な複数のパターンが含まれ ている。これらのパターンには、ジョグ、セリフ、SRAF、 およびさまざまなプログラム欠陥がメインパターンおよび OPCストラクチャ上、またはその近辺に配置されている。

0.017µm

0.000µm

0.000µm

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0.005µm

0.005µm

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0.010µm

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0.010µm

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0.00%

0.00%

0.00%

0.00%

0.00%

0.00%

75.00%

95.00%

0.00%

0.00%

0.024µm

0.015µm

0.000µm

0.018µm

0.015µm

0.015µm

0.015µm

0.015µm

0.015µm

0.015µm

0.028µm

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0.00%

0.00%

0.00%

0.00%

5.00%

100.00%

100.00%

40.00%

0.00%

0.031µm

0.022µm

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0.030µm

0.020µm

0.020µm

0.020µm

0.020µm

0.020µm

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100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

0.00%

0.039µm

0.031µm

0.017µm

0.030µm

0.026µm

0.026µm

0.026µm

0.026µm

0.026µm

0.033µm

0.000µm

100.00%

100.00%

0.00%

0.00%

100.00%

90.00%

100.00%

エッジ配置 100.00% 100.00%

0.026µm 100.00%

100.00%

0.00%

0.039µm

0.031µm

0.028µm

0.033µm

0.031µm

0.031µm

0.031µm

0.031µm

0.031µm

0.031µm

0.034µm

0.000µm

100.00%

100.00%

0.00%

0.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

65.00%

0.046µm

0.039µm

0.032µm

0.036µm

0.036µm

0.036µm

0.036µm

0.036µm

0.036µm

0.055µm

0.033µm

100.00%

100.00%

5.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

80.00%

0.047µm

0.046µm

0.039µm

0.017µm

0.041µm

0.041µm

0.041µm

0.041µm

0.041µm

0.041µm

0.059µm

0.044µm

100.00%

100.00%

45.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

斜め方向 100.00% 100.00%

0.017µm

0.017µm

0.017µm

0.047µm

0.046µm

0.046µm

0.046µm

0.046µm

0.046µm

0.046µm

の拡張 0.046µm 0.046µm

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

100.00%

31nm

31nm

水平方向 100.00%の拡張 100.00%

内角

36nm 外角

26nm

31nm

CD0.036µm

20nm

20nm

15nm

15nm

24nm

100.00%

図5:Spica-200-193テストレチクルを使用した透過光Die-to-database、72nmピクセルによる欠陥検出感度。

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30


マスク

Pindot

Extension

— 50nm spec

— 50nm spec

Pinhole — 50nm spec

: p72 ddT Max Sense

: p72 dbT Max Sense

: p72 ddT Production Sense*

: p72 dbT Production Sense*

Mis-Place

Mis-Place

Intrusion

Intrusion

— 25nm spec

— 25nm spec

— 50nm spec

— 50nm spec

CD — 25nm spec

*More than 50 various patterns tested

: p72 ddT Max Sense

: p72 ddR Max Sense

: p72 dbT Max Sense

: p72 dbR Max Sense

Dark Extension

Clear Extension

Pinhole

Defect size

Small

図7:凸版の45nmノードのライン/スペースプログラム欠陥テストレチクル(Carbonate)を使用した72nmピクセルによる感度性能。

図8に、感度を最大に設定した場合の透過光および反射光に よるdie-to-dieとdie-to-database間の感度の関連性を示す。こ の例では、凸版のCyclicsテストレチクルを使用している。 このレチクルには、サイズの異なる密集ホールと孤立ホー ルなど、ホール形状パターンを使用したさまざまなプログ ラム欠陥が含まれている。この例で示された一般的な関連 性は以下のとおりである。(1) die-to-die検査はdie-to-database検 査よりも感度が高い、(2)ダーク欠陥の場合、透過光のほ うが反射光よりも感度が高い、(3)クリア欠陥の場合、反 射光のほうが透過光よりも感度が高い。これは、透過光 と反射光を併用することによって全体的な欠陥検出性能 が大幅に向上することを示唆している。緑色のラインは ITRS条件を示す。

Big

図9 (次ページ)に、透過光モードによる、オーバーサイズSRAF 欠陥の画像と欠陥マップを示す(Carbonateテストレチクルの 32nmノードセクション)。パターンを識別しやすいようにエ ッジ強調機能を有効にしている。差分画像の欠陥以外の差 分が少ないことは、微細SRAFのデータベースモデリングが 良好であることを示している。欠陥マップでは、ヌイサン ス欠陥や擬似欠陥は見当たらない。 Die-to-Database透過光モードを使用した最先端製品レチクルの 評価 図8:凸版の45nmノード密集ホールプログラム欠陥テストレチクル (Cyclics)を使用したTeraScanHRの72nmピクセル感度性能。die-to-dieお よびdie-to-database、それぞれ透過光と反射光による性能を示す。

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多数の製品レチクルおよび製品に近いレチクルを使用し、 フルフィールド検査において擬似欠陥率の低い「量産適応 感度設定」を検証した。45nmノードの最先端クリティカル パターンレイヤレチクルを使用して72nmピクセルをテス トする一方、65nmノードの最新の量産レチクルを使用し 31


マスク て90nmピクセルをテストした(後者のデータは省略)。同等 のメモリレチクルも使用した。die-to-dieモードとdie-to-databaseモードを透過光照明と反射光照明の両方でテストした。 具体的には、標準HiResディテクタを、ホールレイヤ用の Litho2ディテクタと併用した。TeraScanHRシステムは、両ベ ータサイトにおいて高ディテクタ設定(最高感度)で擬似欠陥 率が低下したことをはじめ、優れた検査能性を示した。

Trans-only or Refl-only Standard T+R Trans-only or Refl-only Fast T+R*

透過光照明モードと反射光照明モード – 最高品質検査

反射光機能をテストした結果、クリアパターン欠陥(ピンホ ール、クリア突起欠陥、クリアブリッジなど)に対し、透 過光と比べて反射光機能のほうが一般的に高い感度を示し た。同様に、微細なクリアラインやクリアSRAFの欠陥に対 し、通常、反射光のほうが透過光よりも高い感度を示す。 また、反射光は通常、EPSM材料の異物や残留クロムなどの 不透明な領域上の欠陥に対する感度が高い。したがって、 最高品質検査は、透過光と反射光のdie-to-dieモードまたは die-to-databaseモードを使用してパターン欠陥と汚染欠陥の両 方を検出することで達成できる。「統合モード」機能を使 用すると、2つ以上の検査モードを、1回のセットアップ、 1回のスキャン、1回のレビュー、および1個のレポートで 構成される1回の検査に統合できる。透過光と反射光の両 方を統合したモードは「T+Rモード」として知られ、die-todieモードとdie-to-databaseモードの両方で使用できる。 TeraScanHRに新しく導入されたイメージコンピュータは、い くつかの演算集約型検査モードおよび透過光検査モードと反 射光検査モードの両方を使用する(「統合」モード)において スキャン時間の大幅短縮を実証した。図10に示すように、従 来のTeraScanTRプラットフォームの場合、die-to-dieまたはdieto-databaseのいずれかのモードを使用したT+R検査では、透 過光のみまたは反射光のみの場合と比べて約2倍のスキャン 時間を要する。これは、画像処理演算の負荷が重いためであ る。TeraScanHRでは、ほとんどのT+Rモードにおいて速度低 下を起こさない。これらの「高速T+R」モードには以下のも のがある。(1) COG、EPSM、およびトライトーンレチクルタ イプを使用したdie-to-dieモードによる72/90/125/150nmピクセ ル、(2) COGおよびEPSMレチクルタイプを使用した(トライト ーンは使用しない)die-to-databaseモードによる90/125/150nmピ クセル。高速T+Rは現在、72nmピクセルdie-to-databaseモード については利用できない。72nmピクセルではCOG、EPSM、 トライトーン、およびaltPSMレチクルタイプにおいて標準 T+Rモードを使用する。

Database Image

Difference Image

Current TeraScanTR New TeraScanHR

Inspection Time (arbitrary units) 図10:TeraScanHRはT+R検査において飛躍的にスキャン時間を 短縮。

Difference Reflected

Clear extension defect (detected in R not T)

図11:45nmのアクティブレイヤ−die-to-database反射光モードで検 出されたクリア突起欠陥。

従来の45nmアクティブレイヤ(図11)も、これまでの透過光で はなく反射光による72nmピクセルdie-to-databaseモードで検査 した。図11に示すように、透過光検査では検出されなかった クリア突起欠陥が反射光検査で検出された。この新規欠陥は 統合T+Rモードで検出でき、より高品質な結果を提供する。 従来の7xnmハーフピッチDRAMレイヤ(図12)も、これまで の透過光ではなく、反射光による72nmピクセルdie-to-databaseモードで検査した。図12に、2つのホールにまたがる欠 陥を示す。この欠陥は、透過光検査では検出されなかった が、反射光検査で検出された。統合T+Rモードで検査する ことにより、このような欠陥が新しく検出されるようにな り、さらに高品質な結果をもたらす。

Optical Image

Defect Map

図9:72nmピクセル、die-to-database透過光モードで検出された標準より大きいSRAF (光学画像)。Carbonateテストレチクルの32nmノードセクション(150nmメ インフィーチャと50nm SRAFを含む)。

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マスク 4xnmハーフピッチDRAMホールレイヤを、HiResディテク タとLitho2ディテクタの両方を使用したdie-to-die統合T+Rモ ードで検査した(Litho2は透過光のみ)。レチクルはAMTCで 製造されたもので、透過率6%の標準ArF EPSMである。この 検査では量産感度設定を使用し、擬似欠陥率は低下した。 図13に、検出されたオーバーサイズクリアSRAF欠陥(上の画 像)とアンダーサイズホール(下の画像)を示す。

謝辞

結論

- KLA-TencorのRAPID TeraScanHR開発エンジニアリングチー ムの皆様

TeraScanHRシステムのテストを、45nmノード(および同等メ モリノード)を代表する多数のプログラム欠陥テストレチク ルおよび製品レチクルの他、32nmノードの初期レチクルを 使用してdie-to-databaseとdie-to-dieによる透過光および反射光 照明モードで実施した。トッパンとAMTCで実施したテスト から得られたデータから、このプラットフォームは、目標 とする感度向上、擬似欠陥率低下、高速スキャンを達成し たことが実証された。また、大きいピクセルによるテスト も、現世代のレチクル(65nmと90nm、データは記載せず)を 使用して実施した。 TeraScanHRシステムに新しく導入された高NA光学系、オ ートフォーカス、72nmピクセルサイズ、アルゴリズムのレ ンダリングおよびモデリング機能の改善によって微細な線 幅、微細欠陥、アグレッシブOPCの検査機能が大幅に向上 した。新しいイメージコンピュータは、一部の例外を除い てスキャン時間を短縮することでシステムの生産性を改善 する。生産性の飛躍的向上により、高速T+Rモードは実用 性の高い検査モードとなっている。高速T+Rモード検査を 使用することによって最高の欠陥検査性能を発揮し、業界 で最高品質のレチクルを生産できるようになる。

新しいTeraScanHRプラットフォームの開発、社内テスト、そ して先ごろ実施されたフィールドベータテストに貢献してく ださった以下の個人および組織の皆様に謝意を表する。 - TeraScan原型プラットフォームのテクノロジ開発資金にご 協力くださったNIST (National Institute of Standards and Technology)

- 開発および社内テストで使用したレチクルを提供してくだ さった世界中のレチクルメーカおよび半導体メーカ - トッパンおよびAdvanced Mask Technology Center*をはじめと するベータサイトを引き受けてくれたお客様 - データ収集および解析に努めたKLA-TencorのRAPIDアプリ ケーション開発チーム *

AMTCは、AMD、Qimonda/Infineon、およびToppan Photomasksの合弁企業である。

参考文献 1. W. Broadbent, et al, Results from a new reticle defect inspection platform, 23rd Annual BACUS Symposium on Photomask Technology, Kurt R. Kimmel, ed., Proc SPIE Vol 5256, pp. 474–488, 2003. 2. W. Broadbent, et al, Results from a new die-to-database reticle defect inspection platform, Photomask and Next Generation Lithography XI, Hiroyoshi Tanabe, ed., Proc SPIE Vol 5446, pp. 265–278, 2004. 3. J. Heumann, et al, Detailed comparison of inspection tools: capabilities and limitations of the KLA 576, 25th Annual BACUS Symposium on Photomask Technology, J. Tracy Weed, ed., Proc SPIE Vol 5992, p. 599246, 2005. 4. A. Dayal, et al, Optimized inspection of advanced reticles on the TeraScan reticle inspection tool, 25th Annual BACUS Symposium on Photomask Technology, J. Tracy Weed, ed., Proc SPIE Vol 5992, p. 599245, 2005. 5. K. Bhattarcharyya, et al, Process window impact of progressive mask defects, its inspection and disposition techniques (go/no-go criteria) via a lithographic detector, 25th Annual BACUS Symposium on Photomask Technology, J. Tracy Weed, ed., Proc SPIE Vol 5992, p. 599206, 2005.

Difference Reflected

Bridging holes (in R) (detected in R not T)

6. S. Maelzer, et al, High-resolution mask inspection in advanced fab, Photomask Technology 2006, Patrick M. Martin, Robert J. Naber, ed, Proc SPIE Vol 6349, p. 63490S, 2006. 7. S. Teuber, et al, Limitations of optical reticle inspection for 45nm node and beyond, Photomask Technology 2006, Patrick M. Martin, Robert J. Naber, ed, Proc SPIE Vol 6349, p. 63490T, 2006.

図12:7xnmハーフピッチDRAMレイヤ−die-to-database反射光モード で検出され、透過光モードで検出されなかった2つのホールにまた がる欠陥。

8. W. Broadbent, et al., Results from a new die-to-database reticle inspection platform, Metrology, Inspection, and Process Control for Microlithography XXI, Chas N. Archie, Ed., Proc. of SPIE, Vol. 6518, p. 651821, 2007.

Under-size holes ~ 5% flux error

図13:72nmピクセルによる統合T+Rモードを使用したdie-to-dieモー ドで検査した4xnm DRAMホールレイヤ。

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